JP4062422B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係り、特に、像形成担持体に形成された画像を中間転写体を介して記録材に転写する画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における画像形成装置としては、例えば静電潜像が形成担持され且つ前記静電潜像がトナーにて可視像化される例えば感光体ドラム(像形成担持体)と、この感光体ドラムに接触転動可能に配置され且つ感光体ドラム上に形成された各色成分トナー像が一次転写保持される中間転写ベルト(中間転写体)と、感光体ドラム上の各色成分トナー像を中間転写ベルト上に一次転写させる一次転写デバイスと、中間転写ベルト上に形成された各色成分トナー像が用紙などの記録材に二次転写される二次転写デバイスとを備えたものが知られている。
この種の中間転写型の画像形成装置において、一次転写デバイスとしては、感光体ドラムと中間転写ベルトとのニップ部(例えば1〜10mm)に中間転写ベルトの裏面側から電界形成のための転写ロールを押し当てたり、コロトロン、スコロトロン帯電器を配設する態様が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の一次転写デバイスとしては、狭いニップ部に対して転写部材(例えば転写ロールや転写ブラシ)を対向配置したり、コロトロンやスコロトロン帯電器などの非接触型帯電器を用いる場合には、各一次転写デバイスからの転写電界が前記ニップ部の範囲を超えて感光体ドラム側に影響するため、特に、ニップ部の上流側に位置する感光体ドラムと中間転写ベルトとの間の空隙部では、前記転写電界の作用、主として異常放電に起因してトナーの飛び散り現象が起こり易く、画像にじみなどの画像ディフェクトが生じる虞れがある。
【0004】
このような不具合を解決する手段として、前記ニップ部の上流側に位置する中間転写ベルトの張架ロール(帯電性部材)の電位を感光体ドラムと同電位にすることにより、転写前のトナーの飛び散り現象(転写散り)を防止するようにした技術が提案されている(例えば特開平10−186878号公報参照)。
しかしながら、ニップ部直前に空隙(エアギャップ)が存在する自体は変わらないので、電気的なコントロールで前記トナーの飛び散り現象をなくすことは完璧ではなく、特に温湿度が変化した場合にも安定した効果を出すのは困難である。
【0005】
また、一次転写デバイスとしては、感光体ドラムの外形に沿って中間転写ベルトを広範囲に接触配置し、二つの転写ロールを用いるようにした技術も提案されている。
この種の態様としては、例えば2本の転写ロールを用い、感光体ドラムと中間転写ベルトとの接触領域(ニップ部)の僅かに外側に夫々の転写ロールを配置するという態様(例えば特開平10−83123号公報参照)や、例えば2本の転写ロールを用い、前記接触領域(ニップ部)の直後若しくは接触領域の中間転写ベルトの下流側に夫々の転写ロールを配置するという態様(例えば特開平11−249460号公報参照)が知られている。
【0006】
ところが、前者の態様にあっては、感光体ドラムと中間転写ベルトとのニップ部の直前に空隙(エアギャップ)が存在し、当該空隙部分に転写電界が作用するため、トナーの飛翔移動や異常放電によるトナーの異常飛翔が発生してしまい、画像ディフェクトが起こり易い。
一方、後者の態様にあっては、少なくとも一つの転写ロールがニップ部外側に配置されるため、感光体ドラムと中間転写ベルトとの空隙部に必然的に転写電界が作用することになり、その分、トナーの飛翔移動や異常放電によるトナーの異常飛翔が発生してしまい、画像ディフェクトが起こり易い。
更に加えて、ニップ部外側に配置される対構成の一方の転写ロールは中間転写ベルトの張架ロールを兼ねているため、その分、中間転写ベルトの挙動が不安定な箇所で転写動作が行われることになり、その分、高画質、特に多色を重ねる場合の高画質が得られがたい。
【0007】
更に、例えば感光体ドラムと中間転写ベルトとの接触部に転写電界を形成する転写電極を設けると共に、前記接触部に転写電界を抑制するための抑制電極を設け、中間転写ベルトの電位をコントロールし、転写ブラーが発生しないようにする態様が提案されている(特開2001−312156号公報参照)。
しかし、このような態様にあっては、抑制電極のコントロールが必要であり、また、接触部に広範囲に転写電界を作用させるための電極を複数設けなければならないのでコストもかかる。
【0008】
また、上記態様のうち、ニップ部に中間転写ベルトの裏面側から電界形成のための転写ロールを押し当てる態様の一次転写デバイスを用いる場合にあっては、ニップ部での転写ロールの圧力によって、転写抜け(所謂ホロキャラクター)が発生しやすくなり、画質が劣化するという技術的課題がある。
更に、この技術的課題を解決するには、ホロキャラクター防止のためには圧力緩和が、所要範囲に転写電界を作用させるためには可能な限り軟らかい転写ロールが必要となり、例えば金属ロールのような低コストロールの使用が制限され、コスト高を生じる。
更にまた、上記いずれの態様も、ニップ部またはニップ部近傍に転写電極が設置されるので、システム抵抗上、転写電極は中抵抗体を使用しなければならず、転写部材として使用する素材の選択の幅が狭まるという不都合がある。
【0009】
以上のように、従来の画像形成装置においては、一次転写用の電極が必ず必要とされ、また、ニップ部に配設する転写ロールには、ホロキャラクター防止のために可能な限り軟らかい転写ロールが必要とされ、金属のような低コストロールが使用できないため、コスト高を生じる。
また、ニップ部に一本の転写ロールを配設する態様にあっては、転写電界が作用する範囲がニップ幅よりも広くなってしまい、プレニップ部(特にニップ外上流端)での画像の飛び散りによる画像劣化や、ニップ部での転写ロールの押圧によるホロキャラクターの発生という技術的課題がある。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、簡単な構成で、転写部位における画像材の飛び散りに伴う画像ディフェクト及び転写部材の圧力によるホロキャラクターを回避し、良好な画質を安定的に得るようにした画像形成装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、図1に示すように、像形成担持体1上に形成された画像を中間転写体2を介して記録材3に転写する画像形成装置において、像形成担持体1をドラム状に、中間転写体2を複数の張架ロール4に掛け渡されるベルト状に形成すると共に、ドラム状に形成されたドラム状部材の外形に沿ってベルト状に形成されたベルト状部材を所定領域に亘って接触配置するように、当該接触領域mを形成するために前記接触領域mより上流直前及び下流直後に位置する張架ロール4を配置し、前記接触領域mを形成するために前記接触領域mの下流直後に位置する張架ロール4を転写バイアスが印加される転写電極5として構成すると共に、前記転写電極5の下流直後に位置する張架ロール4を接地若しくは所定のバイアスが印加される非フロート状態の張架ロール4として配置し、l wrap をドラム状部材とベルト状部材との接触幅とし、l a を接触領域mの下流端Bと前記転写電極5との距離とし、l b を前記転写電極5と前記転写電極5の下流直後に位置する前記非フロート状態の張架ロール4との距離とすると、l a <l b <l a +l wrap の関係を満たすと共に、前記接触領域mへの転写電流流入域が接触領域mの上流端Aに至らないように前記転写電極5に印加される転写バイアスを設定し、更に、前記接触幅l wrap が、前記接触領域mを形成するために前記接触領域mの上流直前に位置する張架ロール4又は駆動張架ロール4の周長以上であることを特徴とする。
【0011】
このような技術的手段において、本発明は、中間転写型の画像形成装置を広く対象とする。特に、カラー画像形成装置の場合、技術的効果が大きい点で好ましいが、白黒画像形成装置であっても、従前の画像形成装置に比べてより高画質で高転写効率を実現することが可能である。
また、像形成担持体1と中間転写体2との形態については、一方がドラム状、他方がベルト状であればよいが、本発明では、ドラム状の像形成担持体1に対してはベルト状の中間転写体2を用いるものである(図1ではこの組合せを表示)。ここで、像形成担持体1及び中間転写体2は別々の駆動源にて駆動して差し支えないが、像形成担持体1と中間転写体2とが比較的広い面積で接触配置されることから、像形成担持体1及び中間転写体2のいずれか一方を駆動源とし、他方を従動回転させる方式を採用することが可能である。
この態様によれば、一方の駆動機構を省略することができ、その分、装置の小型化及びコスト低減を図ることができる。
【0012】
また、本発明において、ドラム状部材とベルト状部材の接触領域m範囲については特に限定していないが、転写電界を安定して印加するためには、比較的大きい接触幅を確保することが好ましい。
【0013】
更に、本発明において、転写電極5は、像形成担持体1と中間転写体2との接触領域mの下流端Bより下流直後に位置する張架ロール4に転写バイアスが印加されることにより構成され、前記接触領域mの上流端Aを超えない範囲で接触領域mに転写電界を作用させるものである。つまり、転写電極5へ印加される転写バイアスは接触領域mへの転写電流流入域が接触領域mの上流端Aに至らないように設定されればよい。
尚、使用する記録材3の種類や、環境変動に伴って転写電界を制御する態様にあっては、転写電極5に印加する転写バイアスを制御すればよく、その制御方式としては、転写電極5への転写パラメータをモニタし、定電圧制御若しくは定電流制御する等、適宜選定して差し支えない。
このように、転写電極5を構成することにより、転写バイアスが印加されると、電流が接触領域mに流れ込み、接触領域mにおいて転写電界が生じる。このため、ニップ部に転写部材を配設しないにも関わらず、ニップ部で転写可能となり、ニップ部における転写部材の押圧によるホロキャラクターを防止することができる。
また、接触領域mから外れた部位に転写電極5が配設されるため、転写電極5の形状、材質、硬さ等の選択幅が大きく広がり、金属や硬い部材を使用することが可能となり、従来使用していた張架ロール4をそのまま使用することも可能となる。
特に、転写電極5は、転写バイアスを印加するという観点からは低抵抗の部材であることがよく、金属を使用することが好ましい。
【0014】
また、「接触領域mの上流端Aを超えない範囲で接触領域mに転写電界を作用させる」とは、上述したように、接触領域mへの転写電流流入域が接触領域mの上流端Aに至らないことを意味し、上流端Aを転写電界作用領域から除く趣旨である。すなわち、上流端A付近には、像形成担持体1と中間転写体2との間に形成される空隙が存在するため、画像の飛び散りが起こり易いが、上流端Aに転写電界を作用させないことにより、この飛び散りを防ぐことができる。
【0015】
このような技術的手段において、ドラム状に形成されたドラム状部材が像形成担持体1であり、ベルト状に形成されたベルト状部材が中間転写体2である態様(図1に示す態様)においては、像形成担持体1の外形に沿って中間転写体2を所定領域に亘って接触配置し、lwrapを像形成担持体1と中間転写体2との接触幅とし、laを接触領域mの下流端Bと転写電極5との距離とし、lbを転写電極5と転写電極5よりも更に下流側に位置する非フロート状態の張架ロール4との距離とすると、以下の式を満たす。
la<lb<la+lwrap
尚、「非フロート状態の張架ロール4」とは、接地若しくは所定のバイアスが印加された基準電位を有する張架ロールを意味する。
このように、la<lbを満たす位置に転写電極5を配設することにより、接触領域mに転写電流流入域を及ばせることができ、lb<la+lwrapを満たす位置に転写電極5を配設することにより、接触領域mへの転写電流流入域が接触領域mの上流端Aに至らないようにすることで、前記上流端A付近のプレニップ部に転写電界を作用させることなく、画像の飛び散りを抑え、良好な転写が可能となる。
ここで、仮に、la>lbを満たす位置に転写電極5を配設すると、接触領域mに転写電流流入域を及ばせることができない場合があり、また、lb>la+lwrapを満たす位置に転写電極5を配設すると、接触領域mへの転写電流流入域が接触領域mの上流端Aを超える場合が生じる。
【0016】
また、ドラム状部材(像形成担持体1)とベルト状部材(中間転写体2)との接触幅lwrapが、少なくともベルト状部材である中間転写体2を張架している張架ロール4のうち、接触領域mを形成するために接触領域mの上流直前に位置する張架ロール4又は駆動張架ロール4の周長以上であることが好ましい。
本態様によれば、ベルト状部材である中間転写体2の張架ロール4の偏心等によって中間転写体2に微小な速度周期が発生することを利用して、中間転写体2と像形成担持体1との接触領域m中に中間転写体2の周速度(正確には像形成担持体1と中間転写体2との相対速度)の微小変動周期を1周期分以上作用させ、これによって、像ずれ等のディフェクトが発生しない状態で機械的な剪断力の効果を得ることができる。
よって、バンディングや色ずれ性能は高いレベルに確保したまま、良好な転写率を得ることができる。
【0017】
更に、ベルト状部材は、弾性を有することが好ましい。
この場合、ニップ部において、ベルト状部材が伸びて圧力が均一になるため、局所的に大きな圧力が付与されることがなく、転写圧力の増大による画像抜けを防止することができる。特に、ニップ幅を大きく取った場合には、ベルト状部材を弾性部材で構成することは更に有効となる。
【0018】
次に、上述した技術的手段の作用について説明する。
図2に示すように、張架ロール6が非フロート状態(例えばアース)に設定され、転写電極5に所定の転写バイアスが印加されると、像形成担持体1と中間転写体2との接触領域mに電流が流れ込み、接触領域mに矢印方向に転写電界が形成される。そして、この接触領域mにおいて、像形成担持体1上に形成された画像が中間転写体2上へ一次転写される。
この際、転写電極5と転写電極5よりも更に下流側に位置する非フロート状態の張架ロール6との距離lbよりも、接触領域mの下流端Bと転写電極5との距離laを短く設定することにより、転写電極5からの電流が接触領域mへ流れ込み、接触領域mに対して転写電界を作用させることができる。
また、接触領域mの下流端Bと転写電極5との距離laと、像形成担持体1と中間転写体2との接触幅lwrapとの和よりも、転写電極5と転写電極5よりも更に下流側に位置する非フロート状態の張架ロール6との距離lbを短く設定することにより、転写電極5からの電流が接触領域mの上流端Aに至らないように調整される。このとき、転写電極5からの電流については、接触領域mの上流端Aよりも更に上流側へ流れることが抑えられ、上流端Aよりも上流側には転写電界が作用しなくなるため、上流端A付近の空隙での画像の飛び散りを防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて、この発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図3は、本発明が適用された画像形成装置の全体構成を示す。
同図において、画像形成装置は中間転写型の画像形成装置であり、感光体ドラム10と、この感光体ドラム10からトナー像を転写させるために前記感光体ドラム10に一定領域にて感光体ドラム10形状に沿うように接触する中間転写ベルト20とを有する。
本実施の形態において、感光体ドラム10の周囲には、感光体ドラム10を帯電する帯電装置11と、帯電された感光体ドラム10上に各色成分(本例ではブラック、イエロ、マゼンタ、シアン)の静電潜像を書込む露光装置12と、感光体ドラム10上に形成された各色成分潜像を各色トナーにて可視像化する4台の現像装置13〜16と、前記中間転写ベルト20と、感光体ドラム10上の残留トナーを清掃するクリーニング装置17とが配設されている。
【0020】
ここで、帯電装置11としては、例えば帯電ロールが用いられるが、コロトロン等の帯電器を用いてもよい。
また、露光装置12は感光体ドラム10上に光によって像を書込めるものであればよく、本例では、例えばLEDを用いたプリントヘッドが用いられるが、これに限られるものではなく、ELを用いたプリントヘッドでも、レーザビームをポリゴンミラーでスキャンするスキャナ等適宜選定して差し支えない。
更に、現像装置13〜16は、例えば感光体ドラム10上で露光によって電位が低下した部分にトナーを付着させるものであれば適宜選定して差し支えなく、使用するトナーも形状、粒径など特に制限はなく、感光体ドラム10上の静電潜像上に正確に載るものであればよい。尚、本例では、4台の現像装置13〜16が用いられているが、ロータリー型現像装置を用いるようにしてもよい。
更にまた、本発明の効果はカラー画像形成装置に適用する場合に顕著となるが、現像装置を1台用いる白黒専用画像形成装置の場合でも、従来の画像形成装置と比較して、より高画質で高転写率が実現できる。
また、クリーニング装置17については、感光体ドラム10上の残留トナーを清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式を採用したもの等適宜選定して差し支えない。但し、転写率の高いトナーを使用する場合にはクリーニング装置17を使用しない態様もあり得る。
【0021】
また、本実施の形態では、中間転写ベルト20は、樹脂製、ゴム製など適宜選定して差し支えないが、ホロキャラクター等の画質欠陥を有効に抑えるには、感光体ドラム10との接触面圧を下げることが必要であり、また、ウォークレス及びテンショナーレスという観点を考慮すれば、弾性ゴム等を基体とした弾性ベルト材を使用することが好ましい。
この場合において、中間転写ベルト20の弾性ゴム基体には転写性能を維持するための体積抵抗率が必要であり、また、表面の清掃性を考慮すると、弾性ゴム基体の表面に離型層を設けることが好ましい。
尚、中間転写ベルト20は、本例では中抵抗体(体積低効率105logΩ・cm以上1012logΩ・cm以下)の基体を所定の厚さ(0.04mm以上12mm以下)の無端状に成形したものを用いる。
更に、中間転写ベルト20は、複数(本例では5つ)の張架ロール21〜25に掛け渡されるものであって、現像装置13〜16とクリーニング装置17との間に位置する感光体ドラム10面に沿う形で所定の接触領域mだけ密着配置されている。
特に、本実施の形態では、感光体ドラム10と中間転写ベルト20との接触領域mは、接触領域mの上流側に位置する張架ロール21の周長(πD:Dは張架ロール21の直径)分よりはるかに多く確保されている。
そして、本実施の形態では、5つの張架ロール21〜25のうち、転写位置の上流側に位置する張架ロール21は例えば駆動ロールとして働き、転写位置の下流側に位置する張架ロール22,23,24,25はいずれも従動ロールである。
【0022】
一方、中間転写ベルト20の張架ロール21〜25の一つ(本例では23)の対向部には中間転写ベルト20に対して接離自在な二次転写ロール26が配設されており、記録媒体(転写材)30としての用紙が二次転写部位へと搬送され、しかる後、図示外の定着装置へと搬送されるものである。
【0023】
特に、本実施の形態では、接触領域mの下流端Bより下流側直後に位置する張架ロール22は転写電極として所定の一次転写バイアスが印加される一方、転写電極22の更に下流側に位置する張架ロール23は接地されている。
また、転写電極22に一次転写バイアスを印加する際には、トナー像が感光体ドラム10から中間転写ベルト20側へ電気的に移動可能となるように設定すればよく、この条件は中間転写ベルト20のベルト抵抗率やベルト厚さによって変化するため、定電圧制御、定電流制御、または、これらの組合せ等適宜選定して差し支えない。
尚、張架ロール23は、二次転写時において、二次転写ロール26のバックアップロールを兼用する。
【0024】
また、本実施の形態では、転写電極22の配設位置は、la<lb<la+lwrapの関係を満たすように設定されている。
ここで、lwrapは感光体ドラム10と中間転写ベルト20との接触幅であり、laは接触領域mの下流端Bと転写電極22との距離であり、lbは転写電極22と転写電極22よりも更に下流側に位置する非フロート状態の張架ロール23との距離である。
【0025】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
図3に示すように、感光体ドラム10上にその一回転毎に現像装置13〜16によってブラック、イエロ、マゼンタ及びシアンのトナー像が形成される。
このとき、転写電極22に所定の一次転写バイアスが印加され、電流が接触領域mに流れ込むことにより、接触領域mの上流端Aを超えない範囲で接触領域mに転写電界が作用する。
そして、この転写電界により、トナー像は接触領域mにおいて、順次中間転写ベルト20上に一次転写される。
一方、中間転写ベルト20は最初に一次転写されたブラックのトナー像を保持したまま感光体ドラム10と同一周期で回動し、中間転写ベルト20上にはその一回転毎にイエロ、マゼンタ及びシアンのトナー像が形成される。
【0026】
このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。
また、記録媒体30は所定のタイミングで二次転写位置へ供給され、バックアップロール23に対して二次転写ロール26が記録媒体30をニップする。
すると、二次転写ロール26とバックアップロール23との間に形成される転写電界の作用で、中間転写ベルト20に担持されたトナー像が二次転写位置において記録媒体30に静電転写される。
尚、本実施の形態に係る画像形成装置の性能については、後述する実施例1において裏付けられる。
【0027】
本実施の形態によれば、転写バイアスが印加されると、転写電極22から電流が接触領域mに流れ込み、接触領域mにおいて転写電界を作用させるので、ニップ部に転写部材を配設しないにも関わらず、ニップ部で転写可能となり、ニップ部における転写部材の押圧によるホロキャラクターを防止することができる。
また、接触領域mから外れた部位に転写電極22が配設されるため、転写電極22の形状、材質、硬さ等の選択幅が大きく広がり、金属や硬い部材を使用することが可能となり、従来使用していた張架ロール22をそのまま使用することも可能となる。
更に、la<lb<la+lwrapの関係を満たすように転写電極22を配設したので、接触領域mに確実に転写電界が作用すると共に、接触領域mの上流端A付近のプレニップ部でのトナーの飛び散りを抑えることができる。
【0028】
◎実施の形態2
図4は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2を示す。
本実施の形態において、画像形成装置の基本的構成は、実施の形態1と略同様であるが、二次転写バイアスの印加方式が実施の形態1と異なる。
すなわち、本実施の形態では、転写電極22に所定の一次転写バイアスを印加すると共に、本実施の形態ではバックアップロール23には転写電極22に印加する一次転写バイアスと同等のバイアスが印加されており、一方、二次転写ロール26には所定のバイアスが印加され、バックアップロール23と二次転写ロール26との電位差が二次転写バイアスとして設定される。
尚、実施の形態1と同様な構成については、実施の形態1と同様な符号を付してここでは詳細な説明を省略する。
また、本実施の形態に係る画像形成装置の性能については、後述する実施例2において裏付けられる。
【0029】
【実施例】
◎実施例1
本実施例は実施の形態1に係る画像形成装置(図3参照)を具現化したものである。
本実施例では、感光体ドラムは直径84mmの有機材料を用いたものを使用している。
また、中間転写ベルトはクロロプレンを基体に用いた体積抵抗が109Ω、厚さが0.6mmのものを用いている。
そして、感光体ドラムの現像装置とクリーニング装置との間に90°の空間を設け、その領域に中間転写ベルトを沿うような形で密着させている。
また、この感光体ドラムと中間転写ベルトとの接触領域(接触長lwrap)は66mmで、転写位置上流側の張架ロール(直径14mm)周長分よりもはるかに長く確保した。この転写位置上流側の張架ロールは転写位置直前のロールで且つ巻き付き角度が一番大きいものである。
更に、接触領域の下流端よりも下流側直後に位置する金属ステンレス製の張架ロールを転写電極として用い、転写バイアス3000V(アース=0V)が印加されている。
ここで、接触領域の下流端と転写電極との距離laは30mmである。
更にまた、転写電極の更に下流側に位置する二次転写電極のバックアップロールは接地される一方、二次転写時において、二次転写電極には3000Vのバイアスが印加されるようになっている。
尚、転写電極と二次転写バックアップロールとの距離lbは49mmに設定されている。
従って、本実施例では、lwrap=66mm,la=30mm,lb=49mmより、転写電極の配設位置はla<lb<la+lwrapの条件を満たしている。
【0030】
このような構成で画像形成を実施した。
ここで、形成時の各条件は次の通りである。
感光体ドラムの回転速度160mm/s、帯電電荷−720V、露光像部電荷−240V、現像電圧DC560V+AC1.2kV(6kHz)で現像した。
現像によって感光体ドラム上にのったトナー像を中間転写ベルトに転写させた。
その結果、にじみ、飛び散りの全くないきれいな高品質な画像が得られた。
また、感光体ドラムから中間転写ベルトへの転写率は98%以上であった。
【0031】
◎実施例2
本実施例は実施の形態2に係る画像形成装置(図4参照)を具現化したものであり、その構成は実施例1と略同様であるが、実施例1と異なり、接触領域の下流端よりも下流側直後に位置する金属ステンレス製の張架ロールを転写電極として用い、転写バイアス3000V(アース=0V)を印加すると共に、転写電極の更に下流側に位置する二次転写電極のバックアップロールには3000Vのバイアスが印加されており、一方、二次転写電極には6000Vのバイアスが印加され、バックアップロールと二次転写電極との電位差が二次転写バイアスとして設定されている。
尚、実施例1と同様な構成要素については、ここでは詳細な説明を省略する。
【0032】
このような構成で画像形成を実施した。
ここで、形成時の各条件は次の通りである。
感光体ドラムの回転速度160mm/s、帯電電荷−720V、露光像部電荷−240V、現像電圧DC560V+AC1.2kV(6kHz)で現像した。
現像によって感光体ドラム上にのったトナー像を中間転写ベルトに転写させた。
その結果、にじみ、飛び散りの全くないきれいな画像であった。
また、感光体ドラムから中間転写ベルトへの転写率は98%以上であり、実施例1と同様、高転写率を得ることができた。
【0033】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、像形成担持体及び中間転写体のうち像形成担持体がドラム状、中間転写体がベルト状であって、両者が所定の接触領域にて接触配置される態様において、像形成担持体と中間転写体との接触領域より下流直後に位置する張架ロールを転写バイアスが印加される転写電極として構成し、この転写電極の下流直後に位置する張架ロールを非フロート状態の張架ロールにすると共に、転写電極、前記非フロート状態の張架ロール及び前記接触領域の位置関係について特定し、前記接触領域への転写電流流入域が接触領域の上流端に至らないように前記転写電極に印加される転写バイアスを設定するようにしたので、接触領域の上流端付近のプレニップ部でのトナーの飛び散りに伴う画像ディフェクトを防止しつつ、ニップ部にて一次転写を確実に行うことができると共に、ニップ部に転写部材を配設する態様において生じる転写部材の押圧によるホロキャラクターを防止することができ、良好な画質(特にカラー画質)を安定的に得ることができる。
更に、本発明によれば、ドラム状の像形成担持体とベルト状の中間転写体との接触領域の接触幅l wrap が、接触領域を形成するために接触領域の上流直前に位置する張架ロール又は駆動張架ロールの周長以上であるため、ベルト状部材である中間転写体の張架ロールの偏心等によって中間転写体に微小な速度周期が発生することを利用して、接触領域中に中間転写体の周速度(正確には像形成担持体と中間転写体との相対速度)の微小変動周期を1周期分以上作用させ、これによって、像ずれ等のディフェクトが発生しない状態で機械的な剪断力の効果を得ることができる。
このため、バンディングや色ずれ性能は高いレベルに確保したまま、良好な転写率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図2】 本発明に係る画像形成装置の作用を示す説明図である。
【図3】 実施の形態1(実施例1)に係る画像形成装置を示す説明図である。
【図4】 実施の形態2(実施例2)に係る画像形成装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1…像形成担持体,2…中間転写体,3…記録材,4…張架ロール,5…転写電極,m…接触領域,A…上流端,B…下流端
Claims (3)
- 像形成担持体上に形成された画像を中間転写体を介して記録材に転写する画像形成装置において、
像形成担持体をドラム状に、中間転写体を複数の張架ロールに掛け渡されるベルト状に形成すると共に、
ドラム状に形成されたドラム状部材の外形に沿ってベルト状に形成されたベルト状部材を所定領域に亘って接触配置するように、当該接触領域を形成するために前記接触領域より上流直前及び下流直後に位置する張架ロールを配置し、
前記接触領域を形成するために前記接触領域の下流直後に位置する張架ロールを転写バイアスが印加される転写電極として構成すると共に、
前記転写電極の下流直後に位置する張架ロールを接地若しくは所定のバイアスが印加される非フロート状態の張架ロールとして配置し、
l wrap をドラム状部材とベルト状部材との接触幅とし、l a を接触領域の下流端と前記転写電極との距離とし、l b を前記転写電極と前記転写電極の下流直後に位置する前記非フロート状態の張架ロールとの距離とすると、l a <l b <l a +l wrap の関係を満たすと共に、前記接触領域への転写電流流入域が接触領域の上流端に至らないように前記転写電極に印加される転写バイアスを設定し、
更に、前記接触幅l wrap が、前記接触領域を形成するために前記接触領域の上流直前に位置する張架ロール又は駆動張架ロールの周長以上であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
ベルト状部材が弾性を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
像形成担持体及び中間転写体のいずれか一方を駆動源とし、他方を従動回転させることを特徴とする画像形成装置。
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