JP5145846B2 - 帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
近年、プリンタやコピー機を中心とする画像形成装置が広く普及しており、このような画像形成装置を構成する様々な要素に関する技術も広く普及している。画像形成装置の中でも電子写真方式を採用している画像形成装置では、感光体ドラムをはじめとする感光体を帯電装置を用いて帯電させ、帯電した感光体上に周囲と電位が異なる静電潜像を形成することによって印刷したいパターンの形成が行われることが多く、このようにして形成された静電潜像は、トナーで現像された後、最終的に被転写体上に転写される。
帯電装置は、感光体を帯電させるという重要な働きをする装置であり、感光体に直接接触して感光体を帯電させる接触帯電方式の帯電装置と、感光体とは接触せずに感光体近傍でコロナ放電などにより感光体を帯電させる非接触帯電方式の帯電装置との2種類の帯電装置に大別される。最近では、非接触帯電方式の帯電装置に比較してオゾンや窒素酸化物等の化学物質の発生量の少ない接触帯電方式を採用する帯電装置が増えている。
接触帯電方式の帯電装置には、円筒状の帯電ロールをはじめとする、感光体と直接接触して感光体を帯電させる帯電部材が備えられている。感光体の帯電が行われる際には、感光体上のトナーやトナーの外添剤がこの帯電部材に付着することがある。このため通常、接触帯電方式の帯電装置においては、帯電部材表面をクリーニングする機構を備える。
帯電部材表面のクリーニング方式としては、ゴム製のブレードやパッド等を帯電部材表面に圧接して付着物を掻き落とす方式がある。ゴム製のブレードやパッド等を帯電部材表面に常時圧接したままでは帯電部材が磨耗するおそれがあるため、間欠的に圧接を行うことで帯電部材への影響を抑えながら帯電部材表面をクリーニングする方式も知られている。また、回転する帯電ロールに対して接触した状態で連れ回るクリーニングロールによって、帯電部材表面をクリーニングする方式が提案されている(例えば、特許文献1又は2参照)。
特開平2−272594号公報 特開平8−62948号公報
本発明は帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができる帯電装置、その帯電装置を備えるプロセスカートリッジ及び画像形成装置である。
本発明は、円筒状の帯電部材と、前記帯電部材に接触し連れ回りながら前記帯電部材の表面を清掃するための、芯材と前記芯材の外周に形成された円筒状弾性層とを有する帯電部材清掃部材と、を有し、前記芯材と前記円筒状弾性層との同軸度が、前記帯電部材と前記帯電部材清掃部材との平均ニップ量の1/5以上1/2以下の範囲であり、前記帯電部材清掃部材の円筒状弾性層長手方向端部をデータムとした真直度が、前記帯電部材と前記帯電部材清掃部材との平均ニップ量の1/5以上1/2以下の範囲である帯電装置である。
また、前記帯電装置において、前記帯電部材清掃部材の円筒状弾性層の周方向の肉厚差が、前記帯電部材と前記帯電部材清掃部材との平均ニップ量の2/5以上1以下の範囲であることが好ましい。
また、前記帯電装置において、前記帯電部材と前記帯電部材清掃部材の芯材とを定変位で保持するベアリング機構を有することが好ましい。
また、前記帯電装置において、前記円筒状弾性層が、連泡構造を有する多孔質の発泡体により構成されていることが好ましい。
また、本発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる前記帯電装置とを備えるプロセスカートリッジである。
また、本発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる前記帯電装置と、前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の前記像保持体の表面を清掃する像保持体清掃手段と、を備える画像形成装置である。
本発明の請求項1によると、帯電部材清掃部材の芯材と円筒状弾性層との同軸度が本範囲外の場合に比較して、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができる。
また、帯電部材清掃部材の真直度が本範囲外の場合に比較して、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができる。
また、帯電部材清掃部材の円筒状弾性層の周方向の肉厚差が本範囲外の場合に比較して、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができる。
本発明の請求項によると、帯電部材と帯電部材清掃部材の芯材とを定変位で保持するベアリング機構を有さない場合に比較して、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、より安定的に除去することができる。
本発明の請求項によると、円筒状弾性層が連泡構造を有する多孔質の発泡体で構成されていない場合に比較して、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、より安定的に除去することができる。
本発明の請求項によると、本構成を有していない場合に比較して、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができるプロセスカートリッジを提供することが可能である。
本発明の請求項によると、本構成を有していない場合に比較して、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができ、長期間にわたって安定した画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<帯電装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る帯電装置の端部の模式図である。帯電装置1は、回転する円筒状の帯電部材10と、帯電部材10に接触し連れ回りながら帯電部材10の表面を清掃するための帯電部材清掃部材12と、を備える。帯電部材10は、導電性芯材14と、導電性芯材14の外周に形成された帯電層16とを備える。帯電部材清掃部材12は、芯材18と、芯材18の外周に形成された円筒状弾性層20とを備える。帯電部材10の導電性芯材14と帯電部材清掃部材12の芯材18とは、導電性ベアリング22により保持されている。また、高圧電源24により、帯電部材10に電圧が印加される。
本実施形態に係る帯電装置1において、帯電部材清掃部材12の芯材18と円筒状弾性層20との同軸度が、前記帯電部材12と前記帯電部材清掃部材18との平均ニップ量の1/5以上1/2以下の範囲であり、1/5以上1/4以下の範囲であることが好ましい。芯材18と円筒状弾性層20との同軸度が1/5未満の場合あるいは1/2を超える場合は、帯電部材10に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができない。
本実施形態において、芯材18と円筒状弾性層20との同軸度は、形状測定装置(accretech製52B型)を用いて、シャフト端部をデータムとした同軸度を測定した値をいう。
芯材と円筒状弾性層との同軸度を上記範囲とするためには、例えば、帯電部材清掃部材の円筒状弾性層長手方向端部をデータムとした真直度を、帯電部材と帯電部材清掃部材との平均ニップ量の1/5以上1/2以下の範囲とする方法、あるいは、帯電部材清掃部材の円筒状弾性層の周方向の肉厚差が、前記帯電部材と前記帯電部材清掃部材との平均ニップ量の2/5以上1以下の範囲とする方法等が挙げられる。また、これらの方法を組み合わせてもよい。
芯材と円筒状弾性層との同軸度が上記範囲であればいかなる方法でも良いが、製造のし易さ等の点からは、上記円筒状弾性層の周方向の肉厚差を、前記平均ニップ量の2/5以上1以下の範囲とする方法が好ましい。
前者の方法の一例を図2に示す。図2は帯電部材清掃部材12の軸方向に沿った断面図である。円筒状弾性層20と芯材18には図2のように曲がりが形成されている。このとき、帯電部材清掃部材12の円筒状弾性層20の長手方向端部をデータムとした真直度の最大値は、図1の帯電部材10と帯電部材清掃部材12との平均ニップ量の1/5以上1/2以下の範囲であることが好ましく、1/5以上1/4以下の範囲であることがより好ましい。この真直度の最大値が、帯電部材10と帯電部材清掃部材12との平均ニップ量の1/5未満の場合あるいは1/2を超える場合は、帯電部材10に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができないことがある。
また、帯電部材清掃部材12において、真直度が最大となる位置は特に制限はないが、通常帯電部材10の中央付近が汚れやすいため、円筒状弾性層20の長手方向端部をデータムとした中央部付近(例えば、円筒状弾性層20の長手方向の中央部から、円筒状弾性層20の長手方向の長さの40〜60%の範囲内)において最大となることが好ましい。
この真直度は例えば、円筒研磨機などで円筒状弾性層20を研磨した後に図4のような真直度形成用金型26を用いて一定荷重でプレスすることにより形成される。曲がり形成用金型26にはU字型の溝28が掘られており、帯電部材清掃部材12が一本づつ装着され、稼動側の金型30をプレスで押し込むことにより帯電部材清掃部材12に真直度を与えることが可能となる。真直度を形成する真直度形成手段としてはこの方法の他にも帯電部材清掃部材をスラフト方向から荷重を加え曲げる手段など特に限定されず必要な真直度を得る手段が適宜採用される。真直度が帯電部材10と帯電部材清掃部材12との平均ニップ量の1/2以下であれば帯電部材10に従動する際のニップ差が十分に得られ、環境に左右されず安定した異物除去性能が得られる。
ここで、帯電部材清掃部材12の円筒状弾性層長手方向端部をデータムとした真直度とは下記方法により測定した値をいう。
測定には、キーエンス製のレーザ測定器を用いる。帯電部材清掃部材12の芯材18の両端部を測定器のコロ上にセットし円筒状弾性層20の両端部それぞれと測定器のナイフエッヂの距離を測定し基準点A,Bを算出し、基準点A,Bを演算上結び基準線とし、基準線に対して円筒状弾性層外径部の差を真直度とした。
後者の方法の一例を図3に示す。図3は帯電部材清掃部材12の軸に対して垂直方向の断面図である。円筒状弾性層20の軸芯と芯材18の軸芯は図3のように偏芯した状態で形成されている。このとき、帯電部材清掃部材12の円筒状弾性層20の周方向の肉厚差を、図1の帯電部材10と帯電部材清掃部材12との平均ニップ量の2/5以上1以下の範囲であることが好ましく、2/5以上1/2以下の範囲であることがより好ましい。この偏芯が、帯電部材10と帯電部材清掃部材12との平均ニップ量の2/5未満の場合あるいは1を超える場合は、帯電部材10に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができないことがある。
この肉厚差は例えば、円筒研磨機などで円筒状弾性層20を研磨する際に研磨機の回転軸芯と芯材18を保持する研磨機のチャック軸芯をずらすことなどにより形成され、肉厚差が帯電部材10と帯電部材清掃部材12との平均ニップ量以下の肉厚差であれば帯電部材10に従動する際のニップ差が十分に得られ、環境に左右されず安定した異物除去性能が得られる。
ここで、帯電部材清掃部材12の芯材18と円筒状弾性層20との肉厚差とは下記方法により測定した値をいう。
測定には芯材上の肉厚を測定できる計測機であれば特に制限はされずノギス、マイクロメータ、レーザ測定器、投影機などの方法が用いられる。
また本実施形態において、帯電部材10と帯電部材清掃部材12との平均ニップ量とは、帯電部材10の導電性芯材14の中心と帯電部材清掃部材12の芯材18の中心との軸間距離、及び両部材の半径から求める値である。例として軸間距離Aが11mm、帯電部材10の半径r1が7mm、帯電部材清掃部材12の半径r2が5mmであれば平均ニップ量は(r1+r2)−A=1mmとなる。平均ニップ量は通常0.2mm以上1.0mm以下の範囲である。平均ニップ量が0.2mm未満であると十分な汚れ除去が出来ない場合があり、1.0mmを超えると回転不良となる場合がある。
接触帯電方式の帯電装置では、円筒状の帯電部材が像保持体にほぼ一定の荷重で接触しており、回転する像保持体に帯電部材が連れまわりながら像保持体表面を帯電する。この際、像保持体上に残存するトナーなどの異物が帯電部材に移行することで帯電部材の表面が汚染されることになる。この帯電部材表面の汚染物質を除去するための帯電部材清掃部材は通常帯電部材とほぼ一定のニップ量により当接されるが、ニップ量が小さいと所望の除去性能が得られず、一方ニップ量が大きいと汚染物質を帯電部材の表面に擦り付けてしまい固着させてしまい、最適なニップ量設計が必要となる。帯電部材表面に付着した汚染物質は湿度などの環境により付着性にばらつきが大きく、帯電部材と帯電部材清掃部材とが一定のニップ量では汚れを十分に除去できないことがあるが、本実施形態に係る帯電装置では、芯材と円筒状弾性層との軸芯がずれているため、帯電部材と従動する帯電部材清掃部材のニップ量は幅を持つことなり、環境が変化しても安定した異物除去性能を得ることが可能となる。
例えば、本実施形態に係る帯電装置では、帯電部材清掃部材の円筒状弾性層に曲がりがあるため、帯電部材に従動する帯電部材清掃部材のニップ量は曲がり分だけ円周方向に差が生じることなり、環境が変化しても安定した異物除去性能を得ることが可能となる。また、本実施形態に係る帯電装置では、帯電部材清掃部材の芯材と円筒状弾性層が肉厚差分偏芯しているため、帯電部材と従動する帯電部材清掃部材のニップ量は肉厚差だけズレが生じ、回転されることでニップ量に幅を持つことなり、環境が変化しても安定した異物除去性能を得ることが可能となる。したがって、帯電部材に付着したトナー等の異物の固着を環境に左右されず防ぐことが出来る。
帯電部材清掃部材の円筒状弾性層長手方向端部をデータムとした真直度の最大値を、帯電部材と帯電部材清掃部材との平均ニップ量の1/5以上1/2以下の範囲、及び、帯電部材清掃部材の円筒状弾性層の肉厚差を2/5以上1以下の範囲とする場合は、肉厚差を形成する方が生産性の点で好ましい。
本実施形態に係る帯電装置において、帯電部材と帯電部材清掃部材の芯材とを定変位で保持するベアリング機構を有することが好ましい。特に、帯電部材清掃部材の円筒状弾性層の肉厚差が2/5以上1以下の範囲である場合に、帯電部材と帯電部材清掃部材の芯材を一体型のベアリングで定変位で保持し、軸芯を低変位で固定することで、帯電部材と従動する帯電部材清掃部材のニップ量は肉厚差分だけズレが生じ、回転されることでニップ量に幅を持つことなり、いかなる環境においても安定した異物除去性能を得ることが可能となる。
帯電部材清掃部材12の芯材18の材質としては、快削鋼、ステンレス鋼等が使用され、摺動性などの用途に応じ材質および表面処理方法は適時選択され、導電性を有さない材質についてはメッキ処理など一般的な処理により加工され導電化処理が行われる。
また帯電部材清掃部材12は円筒状弾性層20を介して帯電部材10と接触するため、ニップ時に撓みのない強度を持った材質またはシャフト長に対して十分剛性をもったシャフト径等が選択される。
帯電部材清掃部材12の円筒状弾性層20は芯材18との接着の為、芯材18に円筒状弾性層20をほとんど侵さない接着層を設けた外周に形成され、材質はポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミドまたはポリプロピレン等の樹脂などより選択され、多孔質の連泡構造(3次元構造)を有する発泡体であることが好ましい。これにより、帯電部材10の異物除去効果がより高くなる。
本実施形態における帯電部材10は導電性芯材14上に帯電層16として導電性発泡弾性層、抵抗層、表面層等が順次形成された帯電ロールであるが、所定の帯電性能を有するものであれば以下の構成に限定されるものでないことは言うまでもない。
導電性芯材14は帯電部材清掃部材12の導電性の芯材18と同様にして選択、製造される。
帯電部材10の帯電層16は、抵抗層、表面層等で形成され、導電性芯材14と抵抗層の接着を高めるためのプライマ層を導電性芯材14に直接形成してもよい。
帯電層16の抵抗層を構成する弾性体としては、ウレタンゴム、ニトリルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム等の弾性体が用いられ、これら弾性体は、単独または2種類以上を混合して用いることができる。
ゴム等の弾性体の抵抗はカーボンブラック等の導電材により調整されてもよい。必要に応じて軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、シリカおよび炭酸カルシウム等の充填剤等、通常ゴムに添加され得る材料を加えてもよい。
導電材のカーボンブラックとして、具体的には、デグサ社製の「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、キャボット社製「MONARCH1300」、キャボット社製「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。
抵抗層に含まれる導電性粒子である導電性金属酸化物粒子は、酸化錫、アンチモンがドープされた酸化錫、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性を有した粒子で、電子を電荷キャリアとする導電材であれば何れも用いることができ、特に限定されるものではない。これらは、単独で用いても2種類以上を併用してもよい。また、本実施形態の効果を阻害しない限り、何れの粒径であってもよいが、抵抗値調整およびゴムの強度等の点より、好ましくは酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫、アナターゼ型酸化チタンであり、更に、酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫が好ましい。
帯電層16の表面層の材料としては、該表面層はトナー等による汚染の防止のためなどに形成しているものであり、樹脂、ゴム等の何れを用いてもよく特に限定するものではない。
表面層に用いることのできる樹脂としては、ウレタン樹脂、ポリエステル、フェノール、アクリル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、セルロース、共重合ナイロン等が挙げられる。このうちの共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン等のうちのいずれか1種または複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。ここで、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン等の重合単位が共重合体中に含まれる割合は、重量比で合わせて10重量%以上であるのが好ましい。上記重合単位が10重量%以上の場合は、調液性および表面層塗布時における成膜性等に優れるとともに、特に繰り返し使用時における樹脂層の磨耗や樹脂層への異物付着等が少なく、ロールの耐久性が優れ、また同時に吸湿性が低く、環境による特性の変化も少なくなる。
また表面層には導電性材料を含有させることができる。導電性材料としては、体積平均粒径が3μm以下で体積抵抗率が10Ωcm以下であるものが好ましい。例えば、酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、CeO、ZrO、In等の金属酸化物あるいはそれらの合金を含む粒子、あるいはBaSOやTiOのような粒子の表面にこれらの金属酸化物を被覆したもの、あるいはカーボンブラック等を用いることができる。
このような導電性材料によって抵抗制御を行うことにより、表面層の抵抗値は環境条件によって変化せず、安定な特性が得られる。
さらに、上記表面層には、フッ素系あるいはシリコーン系の樹脂あるいは粒子を添加してもよく、その場合、表面が疎水性となって帯電部材表面への異物の付着が防止されるように作用する。また、アルミナやシリカのような絶縁性の粒子を添加して、帯電部材の表面に凹凸を付与し、感光体との摺擦時の負担を小さくして帯電部材と感光体相互の耐磨耗性を向上させることも可能である。また下の層との接着性向上のためにカップリング剤を添加することも可能である。
さらに、抵抗層のUV照射、熱処理、カップリング剤等による化学処理等により、抵抗層と物性が異なるものとして表面層とすることもできる。
次に導電性ベアリング22について説明する。導電性ベアリング22は帯電部材清掃部材12と帯電部材10を一対で保持することで両部材の軸間距離を形成している。導電性ベアリング22の材質は導電性を有していることとベアリングとしての摺察性、強度等を有している材料から適時選択される。
次に高圧電源24について説明する。高圧電源24は導電性ベアリング22へ電圧を印化することにより帯電部材10と帯電部材清掃部材12を同極性に帯電させる装置であり、公知の高圧電源装置である。
<プロセスカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、像保持体と像保持体の表面を帯電させる前記帯電装置とを備える。本実施形態のプロセスカートリッジは、必要に応じて、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の像保持体表面を清掃する像保持体清掃手段とからなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。
本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジの一例の概略構成を図5に示し、その構成について説明する。プロセスカートリッジ3は、静電潜像が形成される像保持体としての電子写真感光体(感光体ドラム)50と、電子写真感光体50の表面を接触帯電する円筒状の帯電部材10と、帯電部材10に接触し連れ回りながら帯電部材10の表面を清掃するため帯電部材清掃部材12と、電子写真感光体50の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段としての現像ロール52と、電子写真感光体50の表面に接触して、転写後に電子写真感光体50に残ったトナー等を清掃する像保持体清掃手段としてのクリーニングブレード56とが一体に支持されており、画像形成装置に着脱自在である。画像形成装置に装着されたときには電子写真感光体50の周囲に、帯電部材10、レーザ光あるいは原稿の反射光等により電子写真感光体50の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置58、現像ロール52、電子写真感光体50表面のトナー像を被転写体である記録紙62に転写処理する転写手段としての転写ロール54、クリーニングブレード56がこの順序で配置されるようになっている。なお、図5では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。
本実施形態に係るプロセスカートリッジ3の動作について説明する。
まず、電子写真感光体50表面に接触された帯電部材10に対して電圧を高圧電源(図示せず)から給電することによって、電子写真感光体50の表面を一様に高電位に帯電する。このとき電子写真感光体50及び帯電部材10は図1の矢印方向にそれぞれ回転する。帯電後、電子写真感光体50表面に露光装置58により画像情報に応じた画像光(露光)60が照射されると、照射された部分は電位が低下する。画像光60は画像の黒/白等に応じた光量の分布であるため、画像光60の照射によって電子写真感光体50表面に記録画像に対応する電位分布、すなわち静電潜像が形成される。静電潜像が形成された部分が、現像ロール52を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電潜像を可視化したトナー像が形成される。トナー像が形成された部分に、所定のタイミングでレジストロール(図示せず)により記録紙62が搬送され、電子写真感光体50表面のトナー像と重なる。このトナー像が、転写ロール54によって記録紙62に転写された後、記録紙62は、電子写真感光体50から分離される。分離された記録紙62は搬送経路を通って搬送され、定着手段としての定着ユニット(図示せず)によって、加熱加圧定着されたあと、機外へ排出される。
プロセスカートリッジ3に設けられた帯電部材10には帯電部材清掃部材12が設置され、高圧電源から導電性ベアリング22に電圧が印加され、帯電部材清掃部材12が帯電部材10と電気的に同極性を有することで、汚染物質を帯電部材清掃部材12および帯電部材10表面に蓄積させることなく移行でき、クリーニングブレード56で回収させることができるため、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができる。このため、長期にわたり帯電部材10に汚れが蓄積することなく均一帯電性能において優れたものとなり安定した帯電性能が維持できる。
電子写真感光体50は、少なくとも静電潜像(静電荷像)が形成される機能を有する。電子写真感光体は、円筒状の導電性の基体外周面に必要に応じて下引き層と、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とがこの順序で形成されたものである。電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は逆であってもよい。これらは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させて積層した積層型感光体であるが、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよく、好ましくは積層型感光体である。また、下引き層と感光層との間に中間層を有していてもよい。また、有機感光体に限らずアモルファスシリコン感光膜等他の種類の感光層を使用してもよい。
露光装置58としては、特に制限はなく、例えば、電子写真感光体50表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光源を、所望の像様に露光できるレーザ光学系、LEDアレイなどの光学系機器等が挙げられる。
現像手段は、電子写真感光体50上に形成された静電潜像を静電荷像現像用トナーを含む一成分現像剤あるいは二成分現像剤により現像してトナー像を形成する機能を有する。そのような現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、トナー層が電子写真感光体50に接触する方式のものでも、接触しない方式のものでもよい。例えば、図5のように静電荷像現像用トナーを現像ロール52を用いて電子写真感光体50に付着させる機能を有する現像器、あるいはブラシ等を用いてトナーを電子写真感光体50に付着させる機能を有する現像器等、公知の現像器等が挙げられる。現像剤担時体には、通常直流電圧が使用されるが、更に交流電圧を重畳させて使用してもよい。
転写手段としては、紙等に直接転写する方式のものでも、中間転写体を介して転写する方式のものでもよい。例えば、図5に示すような記録紙62の表面に記録紙62を介して直接接触して転写する導電性又は半導電性のロール等を用いた転写ロール54及び転写ロール押圧装置(図示せず)を用いることができる。また、記録紙62の裏側からトナーとは逆極性の電荷を記録紙62に与え、静電気力によりトナー像を記録紙62に転写するものを用いてもよい。転写ロール54には、電子写真感光体50に付与する転写電流として、直流電流を印加してもよいし、交流電流を重畳させて印加してもよい。転写ロール54は、帯電すべき画像領域幅、転写帯電器の形状、開口幅、プロセススピード(周速)等により、任意に設定することができる。また、低コスト化のため、転写ロール54として単層の発泡ロール等が好適に用いられる。
定着手段としての定着ユニットとしては、記録紙62に転写されたトナー像を加熱、加圧あるいは加熱加圧により定着するものであれば特に制限はない。
トナー像を転写する被転写体である記録紙62としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、転写材の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電させる前記帯電装置と、像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の像保持体の表面を清掃する像保持体清掃手段と、を備える。また、本実施形態に係る画像形成装置は、上記プロセスカートリッジを使用するものであってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置の一例の概略構成を図6に示し、その構成について説明する。画像形成装置5は、静電潜像が形成される像保持体としての電子写真感光体50と、電子写真感光体50の表面を接触帯電する円筒状の帯電部材10と、帯電部材10に接触し連れ回りながら帯電部材10の表面を清掃するため帯電部材清掃部材12と、レーザ光あるいは原稿の反射光等により電子写真感光体50の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置58と、電子写真感光体50の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段としての現像ロール52と、電子写真感光体50表面のトナー像を被転写体である記録紙62に転写処理する転写手段としての転写ロール54と、電子写真感光体50の表面に接触して、転写後に電子写真感光体50に残ったトナー等を清掃する像保持体清掃手段としてのクリーニングブレード56とを備える。画像形成装置5において、電子写真感光体50の周囲に、帯電部材10、露光装置58、現像ロール52、転写ロール54、クリーニングブレード56がこの順序で配置されている。なお、図6では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。画像形成装置5の各構成、画像形成時の動作は図5のプロセスカートリッジ3と同様である。
画像形成装置5に設けられた帯電部材10には帯電部材清掃部材12が設置され、高圧電源24から導電性ベアリング22に電圧が印加され、帯電部材清掃部材12が帯電部材10と電気的に同極性を有することで、汚染物質を帯電部材清掃部材12および帯電部材10表面に蓄積させることなく移行でき、クリーニングブレード56で回収させることができるため、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができる。このため、長期にわたり帯電部材10に汚れが蓄積することなく均一帯電性能において優れたものとなり安定した帯電性能が維持できる。
本実施形態に係る帯電装置を用いた画像形成装置の帯電装置以外の構成については、これらに限らず従来から電子写真方式の画像形成装置の各構成として公知の構成が適用できる。すなわち、上記帯電装置以外の構成、例えば、潜像形成手段、現像手段、転写手段、像保持体清掃手段、除電手段、給紙手段、搬送手段、画像制御手段等について、必要に応じて従来公知のものが適宜採用される。これらの構成については、本実施形態において特に限定されるものではない。
また、本実施形態に係る画像形成装置としては、感光体を1つのみ有する画像形成装置について説明してきたが、それに限らず、帯電装置以外の構成については例えば像保持体上に保持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像保持体を中間転写体上の周囲に配置したタンデム型カラー画像形成装置など従来公知のものが適宜採用される。これらの構成については、本実施形態において特に限定されるものではない。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<帯電部材清掃部材の作製>
SUS303のΦ6mm円筒芯材上に接着剤としてホットメルト(日進化学製、BR4301)を塗布し、弾性層として芯穴を形成した発泡ウレタン(INOAC社製、商品名ERG−H)の15mm角材を芯材の外周に成型した上で90℃のオーブンで接着を行った。
次に弾性層加工用の円筒研磨盤で外径が12mmになるまで加工し、円筒状弾性体とした後に、曲がり形成用金型内に装着しプレスを行うことで中央部付近に曲がりを形成し、真直度0.28mmの帯電部材清掃部材を得た。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.29mmであった。
<帯電部材の作製>
下記組成の混合物をオープンロールで混練りし、SUS303の直径8mmの導電性芯材表面に接着層を介してプレス成形機を用いて直径15mmのロールを形成、その後研磨により直径14mmの導電性弾性ロールを得た。
ゴム材(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、Gechron3106、日本ゼオン社製) 100質量部
導電剤(カーボンブラック、アサヒサーマル、旭カーボン社製) 15質量部
導電剤(ケッチェンブラックEC、ライオン社製) 5質量部
イオン導電剤(過塩素酸リチウム) 1質量部
加硫剤(硫黄、200メッシュ、鶴見化学工業社製) 1質量部
加硫促進剤(ノクセラーDM、大内新興化学工業社製) 2.0質量部
加硫促進剤(ノクセラーTT、大内新興化学工業社製) 0.5質量部
加硫促進助剤(酸化亜鉛、酸化亜鉛1種、正同化学工業社製) 3質量部
ステアリン酸 1.5質量部
[表面層の形成]
下記組成の混合物をビーズミルにて分散して得られた分散液を、MEK(メチルエチルケトン)15質量部で希釈し、導電性弾性ロールの表面に浸漬塗布した後、180℃で30分間加熱乾燥し、厚さ7μmの表面層を形成し、帯電部材である帯電ロールを得た。
高分子材料(飽和共重合ポリエステル樹脂溶液、バイロン30SS、東洋紡績社製) 100質量部
硬化剤(アミノ樹脂溶液、スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業社製) 26.3質量部
導電剤a1(カーボンブラック、MONARCH1000、キャボット社製) 10質量部
上記で得られた帯電部材清掃部材と帯電ロールを平均ニップ量0.7mmの導電性ベアリングにて一体保持構造とし帯電ユニットを得た。
このようにして得られた帯電ユニットをDocuCentreColor f450用改造カートリッジをDocuCentreColor f450改造機(富士ゼロックス社製)に感光体とのニップ荷重を800gで装着し、高温高湿(28℃、85%)環境で10,000枚印字を行い、その後低温低湿環境(10℃、15%)で12時間放置後に印字テストを行い下記基準に基づき目視で評価した。その結果を表1に示す。
印字条件:A3用紙(富士ゼロックス社製 J紙)前面をハーフトーン50%で出力
判定基準:
◎:帯電部材に起因するスジ、または濃度ムラの発生なし
○:帯電部材に起因するスジ、または濃度ムラの発生はないが、帯電部材表面に汚れあり
×:帯電部材に起因するスジ、または濃度ムラの発生あり
また上記と同構成の帯電ユニットを用いて低温低湿環境(10℃、15%)で10,000枚印字を行い、同環境下で12時間放置後に印字テストを行い、同条件、同基準で評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例2)
帯電部材清掃部材の作製において、曲がり形成用金型内に装着しプレス圧力を変え、真直度0.14mmの帯電部材清掃部材を作製し、実験に用いたこと以外は実施例1と同じ方法で帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.14mmであった。結果を表1に示す。
(実施例3)
帯電部材清掃部材の作製において、曲がり形成用金型内に装着しプレス圧力を変え、真直度0.35mmの帯電部材清掃部材を作製し、実験に用いたこと以外は実施例1と同じ方法で帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.35mmであった。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1で得られた帯電部材清掃部材と帯電ロールを平均ニップ量0.56mmの導電性ベアリングにて一体保持構造とし帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1で得られた帯電部材清掃部材と帯電ロールを平均ニップ量1.0mmの導電性ベアリングにて一体保持構造とし帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
帯電部材清掃部材の作製において、曲がり形成用金型内に装着しプレス圧力を変え、真直度0.1mmの帯電部材清掃部材を作製し、実験に用いたこと以外は実施例1と同じ方法で帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.12mmであった。結果を表1に示す。
(比較例2)
帯電部材清掃部材の作製において、曲がり形成用金型内に装着しプレス圧力を変え、真直度0.4mmの帯電部材清掃部材を作製し、実験に用いたこと以外は実施例1と同じ方法で帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.4mmであった。結果を表1に示す。
Figure 0005145846
表1からわかるように、実施例1〜5の帯電ユニットは、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができた。
参考
<帯電部材清掃部材の作製>
SUS303のΦ6mm円筒芯材上に接着剤としてホットメルト(日進化学製、BR4301)を塗布し、弾性層として芯穴を形成した発泡ウレタン(INOAC社製、商品名ERG−H)の15mm角材を芯材の外周に成型した上で90℃のオーブンで接着を行った。
次に弾性層加工用の円筒研磨盤に、主軸、テールの両軸ともチャック軸芯を円筒研削盤の回転軸芯に対して偏芯させてチャックを円筒研削盤にセットした状態で、芯材付きのウレタン角材をチャックさせて外径が12mm、円周方向の肉厚差が0.56mmの帯電部材清掃部材を得た。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.28mmであった。実施例1と同様にして帯電ユニットを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
参考
帯電部材清掃部材の作製において、円筒研削盤の回転軸芯に対してチャックの偏芯状態を変え、円周方向の肉厚差が0.28mmの帯電部材清掃部材を作製し、実験に用いたこと以外は参考と同じ方法で帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.14mmであった。結果を表2に示す。
参考
帯電部材清掃部材の作製において、円筒研削盤の回転軸芯に対してチャックの偏芯状態を変え、円周方向の肉厚差が0.7mmの帯電部材清掃部材を作製し、実験に用いたこと以外は参考と同じ方法で帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.35mmであった。結果を表2に示す。
参考
参考で得られた帯電部材清掃部材と実施例1で得られた帯電ロールを平均ニップ量0.56mmの導電性ベアリングにて一体保持構造とし帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。結果を表2に示す。
参考
参考で得られた帯電部材清掃部材と実施例1で得られた帯電ロールを平均ニップ量1.0mmの導電性ベアリングにて一体保持構造とし帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。結果を表2に示す。
参考
帯電部材清掃部材の作製において、円筒研削盤の回転軸芯に対してチャックの偏芯状態を変え、円周方向の肉厚差が0.2mmの帯電部材清掃部材を作製し、実験に用いたこと以外は参考と同じ方法で帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.1mmであった。結果を表2に示す。
参考
帯電部材清掃部材の作製において、円筒研削盤の回転軸芯に対してチャックの偏芯状態を変え、円周方向の肉厚差が0.8mmの帯電部材清掃部材を作製し、実験に用いたこと以外は参考と同じ方法で帯電ユニットを作製し、実施例1と同じ評価を行った。芯材と円筒状弾性層との同軸度は0.4mmであった。結果を表2に示す。
Figure 0005145846
表2からわかるように、参考の帯電ユニットは、帯電部材に付着したトナー等の異物を長期にわたり、安定的に除去することができた。
本発明の実施形態に係る帯電装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る帯電部材清掃部材の一例を示す軸方向に沿った概略断面図である。 本発明の実施形態に係る帯電部材清掃部材の他の例を示す軸に対して垂直方向の概略断面図である。 本発明の実施形態に係る帯電部材清掃部材において、曲がりの形成方法の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1 帯電装置、3 プロセスカートリッジ、5 画像形成装置、10 帯電部材、12 帯電部材清掃部材、14 導電性芯材、16 帯電層、18 芯材、20 円筒状弾性層、22 導電性ベアリング、24 高圧電源、26 曲がり形成用金型、28 溝、30 金型、50 電子写真感光体、52 現像ロール、54 転写ロール、56 クリーニングブレード、58 露光装置、60 画像光、62 記録紙。

Claims (5)

  1. 円筒状の帯電部材と、
    前記帯電部材に接触し連れ回りながら前記帯電部材の表面を清掃するための、芯材と前記芯材の外周に形成された円筒状弾性層とを有する帯電部材清掃部材と、
    を有し、
    前記芯材と前記円筒状弾性層との同軸度が、前記帯電部材と前記帯電部材清掃部材との平均ニップ量の1/5以上1/2以下の範囲であり、
    前記帯電部材清掃部材の円筒状弾性層長手方向端部をデータムとした真直度が、前記帯電部材と前記帯電部材清掃部材との平均ニップ量の1/5以上1/2以下の範囲であることを特徴とする帯電装置。
  2. 請求項1に記載の帯電装置であって、
    前記帯電部材と前記帯電部材清掃部材の芯材とを定変位で保持するベアリング機構を有することを特徴とする帯電装置。
  3. 請求項1または2に記載の帯電装置であって、
    前記円筒状弾性層が、連泡構造を有する多孔質の発泡体により構成されていることを特徴とする帯電装置。
  4. 像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる請求項1〜のいずれか1項に記載の帯電装置とを備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる請求項1〜のいずれか1項に記載の帯電装置と、前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の前記像保持体の表面を清掃する像保持体清掃手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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