JP2009069581A - 現像装置、現像方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性が高く、且つどんな環境においても帯電性が安定しており、それゆえ、トナー飛散とそれによる機内汚れがなく、現像性が安定していてカブリの少ない現像装置と、それを用いた非接触現像に適する非磁性一成分現像方法及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】静電潜像形成体10上の静電潜像2を現像する現像ローラ3と、トナー供給ローラ4を有する現像装置において、該現像ローラ3は導電性軸体の外周に、少なくとも導電剤と樹脂を含有する被覆層を直接形成した構成を有し、下記式(1)で表される現像ローラ3からの供給ローラ4による掻き取り率(Tr)が、0.10〜0.50であることを特徴とする現像装置。 式(1) Tr=(A−B)/A A:供給ローラ4近接領域通過前の現像ローラ3上のトナー量(mg/cm2) B:供給ローラ4近接領域通過後の現像ローラ3上のトナー量(mg/cm2
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられる現像装置と、現像方法及び画像形成装置に関するものである。
非磁性一成分現像は、現像装置の構造が簡単であり、カラー現像にも対応出来る等優れた特性を有する現像方法であり、それ故、近年広く用いられる様になった。
この現像方法に用いられる現像ローラは、特にその被覆層に高分子材料(樹脂)が用いられることが多く、その層中には通常トナーを適正に帯電させるために導電剤や必要であれば帯電制御剤が添加混合されている(例えば、特許文献1参照)。
これら現像装置の代表的なものとして次の構造のものが知られている。静電潜像形成体(多くは感光体であり、以後、感光体ということあり)に近接又は接触配置されているローラ型のトナー担持体(現像ローラ)にトナー規制部材が圧接されていて、該トナー担持体の表面移動方向において該トナー規制部材より上流側にトナー供給ローラが配置されている。
現像に当たっては、該トナー供給ローラ(供給ローラともいう)で1成分現像剤(トナー)を現像ローラ上へ供給し、供給されたトナーはトナー規制部材で所定層厚のトナー薄層にされるとともに、摩擦帯電されて静電潜像形成体に臨む現像領域へ搬送される。このトナーを用いて、トナー担持体へ現像バイアス印加することにより感光体上に形成された静電潜像を現像し、現像に供されなかった現像ローラ上のトナーについては、該トナー供給ローラで除去する。即ち、トナー供給ローラはトナーを現像ローラへ供給するだけでなく、同時にトナー担持体上の現像に供されずに残ったトナーを除去する役割をになう(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、例えば、従来広く用いられているステンレス(SUS)等の金属ブレードを規制部材として用いてトナー層を薄層に形成する規制部においては、必要十分に帯電させることが出来ず、所定の帯電レベルの確保が困難であった。その為、トナーの帯電量分布が広く、低帯電量トナーや逆帯電量トナー、或いは過帯電量トナーの増加となり、均一に帯電されたトナーが得にくかった。特に高温高湿環境や低温低湿環境において帯電性が安定せず、トナー飛散、感光体上の非画像部へのトナー付着を起こしてカブリを引き起こし、長期間に亘る均一な安定した現像性(現像の高耐久性)の確保が困難となることが多かった。
特に最近は現像ローラが弾性層を有さず、導電性シャフト上に被覆層(表面層ともいう)が直接形成されている、いわゆるベースレス構成の現像ローラ(コートローラ)が開発されている(特許文献3参照)が、この場合には上記の傾向が特に著しい。
特開平10−186836号公報 特開2006−64774号公報 特開2005−77869号公報
本発明は上記の如き課題を解決するためになされた。
即ち、本発明の目的は、均一に帯電されたトナーが得易く、高温高湿環境や低温低湿環境においても帯電性が安定していて、トナー飛散、感光体上の非画像部へのトナー付着がないのでカブリを引き起こすことがなく、長期間に亘る均一で安定した現像性(現像の高耐久性)の確保が可能である現像装置と、それを用いた非接触現像に適する非磁性一成分現像方法及び画像形成装置を提供することである。
本発明者らが鋭意検討した結果、本発明の目的は、下記構成を採ることにより達成されることがわかった。
(1)
少なくともトナーを担持搬送し静電潜像形成体上の静電潜像を現像する現像ローラと、現像前の現像ローラ面上にトナーを供給すると共に、現像後の現像ローラ面からトナーを掻き取る役割を持つ供給ローラを有する現像装置において、該現像ローラは導電性軸体の外周に、少なくとも導電剤と樹脂を含有する被覆層を直接形成した構成を有し、下記式(1)で表される現像ローラからの供給ローラによる掻き取り率(Tr)が、0.10〜0.50であることを特徴とする現像装置。
式(1) Tr=(A−B)/A
A:供給ローラ面に最近接領域通過前の現像ローラ面上のトナー量(mg/cm2
B:供給ローラ面に最近接領域通過後の現像ローラ面上のトナー量(mg/cm2
(2)
供給ローラ面の移動方向と現像ローラ面の移動方向とが互いに最近接した領域において逆方向であることを特徴とする(1)記載の現像装置。
(3)
(1)又は(2)記載の現像装置を用いて非磁性一成分現像を行うことを特徴とする現像方法。
(4)
前記現像方法が非接触現像であることを特徴とする(3)記載の現像方法。
(5)
(3)又は(4)記載の現像方法を用いていることを特徴とする画像形成装置。
本発明により、均一に帯電されたトナーが得易く、高温高湿環境や低温低湿環境においても帯電性が安定していて、トナー飛散、感光体上の非画像部へのトナー付着がないのでカブリを引き起こすことがなく、長期間に亘る均一で安定した現像性(現像の高耐久性)の確保が可能である現像装置と、それを用いた非接触現像に適する非磁性一成分現像方法及び画像形成装置を提供することができる。
本発明は、少なくともトナーを担持搬送し静電潜像形成体上の静電潜像を現像する現像ローラと、現像前の現像ローラ面上にトナーを供給すると共に、現像後の現像ローラ面からトナーを掻き取る役割を持つ供給ローラを有する現像装置に関する。本発明に係わる現像放置に用いられる現像ローラは導電性軸体の外周に、少なくとも導電剤と樹脂を含有する被覆層を直接形成した構成を有し、下記式(1)で表される現像ローラからの供給ローラによる掻き取り率(Tr)が、0.10〜0.50である現像装置である。
式(1) Tr=(A−B)/A
A:供給ローラ面に最近接領域通過前の現像ローラ面上のトナー量[mg/cm2
B:供給ローラ面に最近接領域通過後の現像ローラ面上のトナー量[mg/cm2
現像ローラ面上のトナー量は以下の方法で測定を行った。
ろ紙(T100A047A:アドバンテック社製)を装着したトナー補集ユニットを準備し、トナー捕集前にこのトナー捕集ユニットの質量:W1[mg]を分析用天秤(CP224S:ザルトリウス社製)で測定を行った。
このトナー捕集ユニットを吸引ポンプに連結されたホースに装着し、現像装置中の現像ローラ表面を7.0cm2の窓の開いたマスクで覆い、この領域にあるトナーを吸引ポンプによってろ紙上に捕集した。
トナー捕集ユニットを吸引ポンプに連結されたホースから取り外し、トナー捕集後のトナー捕集ユニットの質量:W2[mg]を捕集前と同一の分析用天秤で測定した。
最後に、現像ローラ面上のトナー量を下記式により求めた。
現像ローラ面上のトナー量[mg/cm2]=(W2−W1)/7.0
次に、供給ローラ面との最近接領域通過前の現像ローラ面上のトナー量Aと、供給ローラ面との最近接領域通過後の現像ローラ面上のトナー量Bの測定について説明する。
まず、現像装置を電子写真装置に組み込み、画像形成動作を白紙1プリント実施した後、現像ローラ上のトナー量を上記方法で測定を行い、供給ローラ面との最近接領域通過前の現像ローラ面上のトナー量Aとした。
次に、現像装置を電子写真画像形成装置に組み込み、画像形成動作を実施した後、現像ローラ上にトナー層が形成された状態のまま一旦現像装置から現像ローラを取り外した。次いで、現像装置内に残ったトナー、及び供給ローラに付着したトナーを取り除いた後、先ほど取り外したトナー層が形成された現像ローラを再び現像装置に装着した。
この状態で、現像装置を電子写真画像形成装置に組み込み、画像形成動作を白紙1プリント実施した後、現像ローラ上のトナー量を上記方法で測定を行い、供給ローラ面との最近接領域通過後の現像ローラ面上のトナー量Bとした。
この場合、トナー掻き取り率Trが0.5より高いと、トナーの入れ替え過多によりトナー帯電量の低下に繋がり、カブリや機内汚れの原因となる。一方、トナー掻き取り率Trが0.1より低いと、トナーの入れ替わりが少な過ぎて過帯電とトナー搬送量の暴走により、トナーこぼれが発生する。
即ち、この構成を有する現像装置を図示して説明すると図1の如くである。
静電潜像形成体(感光体)10上に形成された静電潜像2を現像ローラ3上に薄層形成され搬送されてきたトナーTにより現像する。トナーTは、現像前の現像ローラ面上にトナーを供給すると共に、現像後の現像ローラ面からトナーを掻き取る役割を持つ供給ローラ4により、まず、現像ローラ面上に供給される。この供給されたトナーを規制部材5により現像ローラ3上に押し付けて薄層形成し、同時に出来るだけ均一に帯電されるようにする。なお、本発明でいう最近接領域とは、図中Dで示される現像ローラ3と供給ローラ4との間隔が最も短い箇所を含むものである。
また、本発明において好ましい態様は、図1中に示すように供給ローラ面の移動方向と現像ローラ面の移動方向とが最近接領域において逆方向のものである。
静電潜像形成体(感光体)10上に形成された静電潜像2を現像ローラ3上に薄層形成され搬送されてきたトナーにより現像するが、現像後にも現像ローラ3上にトナーはある程度残存しており、特に現像すべき静電潜像のない、いわゆる非画像部のみと対向した現像ローラ面には、薄層形成されたトナーがそのまま残存している。
これら現像後の現像ローラ上の残存トナーは供給ローラにより掻き取られるが、これまでこの残存トナーは供給ローラにより、完全に掻き取られるのが望ましいと考えられていた。従って、これまでの発明は如何にしたら完全に掻き取ることができるか、その方策を追求したものであった。
しかしながら、本発明の発明者は完全に掻き取るのではなく、むしろある程度の残存トナーは掻き取らず残るようにしたところ、かえって特性の改善がみられることを見いだし本発明に至った。
もともと、弾性層を有せず導電性軸体の外周に、少なくとも導電剤と樹脂を含有する被覆層を形成した現像ローラ(以後、コートローラと言うことがある)は、弾性層がない分、製造コストが低く抑えられ、現像ローラのロット間のバラツキ、同一現像ローラ中での層厚のバラツキを小さく抑えることができ、その意味では望ましい。
しかしながら、弾性層がないためローラ面上に残存しているトナーを掻き取ろうとする場合等には、クッションとなる層がないので機械的ストレスがかかり、トナーの劣化が進みやすい。この場合、トナーの劣化は主に外添剤の埋没の影響で帯電性の低下となって現れる。この課題を解決するためにも、供給ローラによるトナーの掻き取りを適正にすることでストレスを軽減する必要がある。
掻き取り率を変化させる方法としては、いくつかの方法がある。例えば、現像ローラ及び/又は供給ローラ材質を変えることで摩擦係数、表面エネルギー、硬さ等によりトナーとの付着力や押圧による凝集量をコントロールすることができ、トナーの掻き取り性を変化させることができる。
また、現像ローラ及び/又は供給ローラの表面プロフィール(最大粗さ、平均山間隔、発泡体のセル数、平均セル径、発泡率等)を調整して、トナーとの接触面積やトナーの取り込み量をかえることが出来、トナーの掻き取り性を変化させることができる。
更に、現像ローラ及び/又は供給ローラに電圧を印加して、トナーを静電的引力で吸着させてトナーの掻き取り性を変化させる方法も採ることができる。或いは、現像ローラと供給ローラとの相対的位置関係を変えて、供給ローラが現像ローラと重なり合う量(以下、食い込み量ともいう。食い込み量は、供給ローラ軸中心と現像ローラ軸中心との距離をL、供給ローラ外径をDs、現像ローラ外径をDdとした時、食い込み量=Ds/2+Dd/2−Lで定義される。)を調整し、トナー押圧力、ニップ幅を変化させてトナーの掻き取り性を変化させることが出来る。
現像ローラと供給ローラの回転速度、回転方向を変えて現像ローラと供給ローラの周辺部の相対速度を変えて、ニップを通過する時間やトナーに与えるエネルギーを変化させてトナーの掻き取り性を変化させることも可能である。
現像ローラについては、掻き取り性以外の性能、例えばトナーの帯電性、搬送性等も重要であること、また通常は現像性の観点から現像ローラ回転数、回転方向、印加バイアスは決定されるから、掻き取り率を変化させる方法としては、供給ローラの材質、表面プロフィール、現像ローラへの食い込み量、現像ローラとの相対速度で調整することが好ましい。
加えて、供給ローラによる現像ローラ上のトナーの入れ替えを少なくすることは、帯電がなお不十分なトナーを再帯電により充分帯電させる効果を有するものと考えられる。即ち、現像ローラ上のトナーは規制部材により薄層のトナー層を形成されると同時に、帯電されるが、この場合、現像ローラ上に形成されたトナー層は少なくともトナーが数個積み重なったものであるから、その帯電は、トナー層表面近くで規制部材と十分に接触摩擦するものにおいては充分に帯電がなされても、その下のトナー、特に現像ローラ面直上のトナーについては不十分な場合が多かった。
それ故、現像ローラ上のトナー層を供給ローラにより毎回全て掻き取り新たにトナー層を形成すると、常に現像ローラ面直上のトナーは帯電不足な状態となる。しかし、この部分のトナーを掻き取らずその上に新らたなトナー層を形成すれば、帯電不足なトナーを再帯電により、十分な水準まで帯電させることが出来ると推測される。
従って、本発明の構成においては、供給ローラによる現像ローラ上のトナーに過度なストレスを掛けることなく、外添剤の埋没等トナーの疲労を抑えることが出来、しかも、現像ローラ面直上のトナーまで充分帯電させることができるのであろう。
次に、本発明に係わる現像ローラや供給ローラの構成、及び現像方法並びに画像形成装置等につき、以下説明する。
〔現像ローラ〕
本発明の現像ローラは、上記した如く、電子写真方式の画像形成方法における現像用のローラであり、中でも非接触現像法を用いた非磁性一成分現像に適した現像ローラである。
(現像ローラの構成)
本発明の現像ローラの構成は、例えば、図2(B)に概要断面図を示すように、導電性シャフト(軸芯、軸体ともいう)15と、この軸体15の外周面に沿って形成される通常膜厚100μm以下の被覆層16とを備えたものである(但し、その間に中間層17を有してもよい)。本発明の現像ローラにおいては、現像ローラに弾性層(通常500μm〜6.0mm(6,000μm)程度の膜厚を有する)は設けられていない。請求項1記載の本発明における「現像ローラは導電性軸体の外周に、少なくとも導電剤と樹脂を含有する被覆層を直接形成した構成を有し、」とは、要するに、本発明においては通常の現像ローラには存在する弾性層を有していないことを意味している。
なお、導電性シャフトと被覆層或いは中間層の間にさらに接着層が設けられていてもよい。さらに、本発明の現像ローラは、上記2層構造に限定されるものではなく、要は導電性シャフト上に少なくとも1層の高分子材料による層(樹脂層)が被覆層として形成されていればよい。
(導電性シャフト)
導電性シャフトは、従来より現像ローラの軸芯として用いられてきたものを用いればよい。例えば、直径5.0〜30mm程度の金属製である棒状体あるいは中空円筒体が用いられる。その材質としては、金属ではアルミニウム、ステンレス、表面をメッキ処理してなる鉄等があげられる。そのほか導電性樹脂棒等も用いることが出来る。ステンレス等の金属製棒が代表的なものであるが、材質は特に限定されるものではない。
(中間層)
導電性シャフトの外周面に形成されることがある中間層の形成材料は、特に制限するものではないが、被覆層に用いられる樹脂材料等に導電剤を適量加えたもの等、従来公知のどのような材料を用いても差し支えない。
即ち、樹脂材料中に、例えば、カーボンブラック(ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック)、TiO2、ZnO、SnO2、酸化鉄等の金属酸化物、グラファイト、チタン酸カリウム、4級アンモニウム塩、ホウ酸塩、リチウム塩等の導電剤を配合したものがあげられる。これらの中で、被覆層の形成材料との良好な接着性等の点から選択され、膜厚は0.5〜10μm程度である。
(被覆層)
被覆層の主な構成素材は非導電性の高分子材料(樹脂)であり、従来より現像ローラの被覆層に用いられてきた樹脂を用いることが出来る。例えば、ウレタンとアクリルウレタンとの混合物、アクリルシリコーン共重合体等があげられる。そして、上記ウレタンとアクリルウレタンとの混合物を用いる場合、両者の混合割合は、質量比で、ウレタン/アクリルウレタン=10/90〜90/10の範囲に設定することが好ましい。
上記被覆層は厚みが100μm以下になるよう設定することが望ましく、好ましくは3〜100μm、さらに好ましくは5〜50μmである。すなわち、上記被覆層の厚みが100μmを超えると、トナーに対する帯電付与性が少々の摩耗によっても低下しにくくなるので帯電ローラの耐摩耗性は実用上は向上する。しかし、層形成ブレード(規制部材)との接触部が変形しやすくなるとともに、膜厚が厚い分変形部分の復元が遅くなることもあるからである。さらに、一般的に厚い膜厚での塗布は均一な膜形成並びに表面平滑性のある膜形成がしにくくなるからである。
なお、被覆層の塗布は、ディッピング塗布方式、ローラ塗布方式、スプレー塗布等各種塗布方法によって行うことが可能である。
上記被覆層には、無機微粒子、特にカチオン性基を有する表面処理剤、シランカップリング剤、或いはカチオン性基を有するシリコーンオイルの何れかで表面処理されている無機微粒子を含有させるのが好ましい。
〔供給ローラ〕
供給ローラ4は、その周面が現像ローラ3の周面に接触するように設けられ、例えば図1の矢符方向に回転自在に支持される。
供給ローラ4の代表的な例は、少なくともその表面が、単位面積当りのセル数が400個/cm2以上、好ましくは400〜1100個/cm2である連単泡性のゴム発泡体からなる。連単泡性のゴム発泡体とは、その内部に独立気泡を有する単泡性部分と連続気泡を有する連泡性部分とが混在するゴム発泡体を意味する。このような連単泡性のゴム発泡体を用いると、独立気泡と連続気泡とが混在することから、独立気泡単独の場合のように、供給ローラの表面硬さが高くなり過ぎることがなく、表面硬さが高くなることに起因する種々の不都合も発生しない。また、連続気泡単独の場合のように、トナーが気泡中に残存し、供給ローラ4の表面硬さを高めることがないので、現像ローラ3上へのトナーフィルミング、トナー劣化、供給ローラ4の摩耗などの発生が防止される。
したがって、供給ローラ4の少なくとも表面を特定のセル数およびセル径を有する連単泡性のゴム発泡体にて構成することによって、非常に長期間(少なくとも数年)にわたって、供給ローラ4の表面硬さの上昇を防止しつつ、現像ローラ3に適量のトナーを供給することができる。図2(A)に供給ローラの斜視図を示すが、11は軸心、12がゴム発泡体層である。
供給ローラ4を構成する連単泡性のゴム発泡体は、平均セル径が500μm以下、さらには300〜500μmであることが好ましい。平均セル径がこの範囲にあることによって、本発明の効果が一層顕著に発揮される。なお、平均セル径は、ゴム性発泡体の押出方向(MD方向)およびそれに直交する方向(TD方向)、さらには両方向と直交する厚み方向(VD方向)の断面の拡大写真を顕微鏡により撮影し、その写真において、一直線(長さL)上の気泡の数を計数し、長さLと気泡数とから求める。
供給ローラ4を構成するゴム発泡体は、発泡率(空隙率)が0.4〜0.9であることが好ましい。この範囲であればトナー担持量、ひいては現像ローラへのトナー供給量が十分であり、追従性も良好で、高印字画像で画像カスレが発生することがない。また、供給ローラ4の硬さが高くなり、駆動トルクを高め、現像ローラ3および供給ローラ4の駆動ギアピッチで筋(濃度ムラ)が発生する可能性も少ない。また、セル径が大きくなりすぎ、時間の経過とともに供給ローラ4表面上のセルとセルの壁が裂け、トナーを保持するセル数が減少して、現像ローラ3上へのトナーの供給性が低下し、追従性が悪化し、高印字画像で画像カスレが発生する心配も少ない。
この場合、発泡率(空隙率)とは、次のようにして求められる。体積V(mm3)のゴム性発泡体を、縦1000mm×横1000mmの内寸法を有する水槽の水面下に沈め、その時に水面が上昇した高さh(mm)を測定し、次式に従って算出した。
発泡率(%)=[(V−1000×1000×h)/V]×100%
供給ローラ4を構成する連単泡性ゴム発泡体の材料になるゴム材としては特に制限されないけれども、たとえば、エチレンプロピレンゴム(エチレン−プロピレン−ジエン共重合系合成ゴム、EPDM)、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴムなどが挙げられる。これらの中でも、EPDMが好ましい。
供給ローラ4は、たとえば、連単泡性EPDM発泡体を含んで構成され、円柱形状に形成される。表面以外の部分には、芯金として、金属製、合成樹脂製などの支持基体を用いることもできる。
供給ローラ4は、公知の方法に従って製造できる。たとえば、ゴム材、発泡剤、導電剤、充填剤、軟化剤、加硫剤、加硫促進剤などを含む未加硫の発泡用ゴム組成物を調製する。各成分の配合量は特に制限されず、他成分の種類および配合量、加硫発泡に用いられる加硫装置の加硫条件などに応じて広い範囲から適宜選択される。各成分の混合は、たとえば、一般的なゴム混練用ニーダーとロールにて混練することにより行われる。このようにして得られる未加硫の発泡用ゴム組成物を、押出機によりチューブ状に押出し成形し、このチューブを連続的に熱風加硫機にて加熱することによって、発泡加硫が進行し、導電性発泡チューブが得られる。この導電性発泡チューブを所定の長さに切断する。このチューブに、その周面に接着剤を塗布した芯金を圧入させ、チューブと芯金とを接着する。さらにチューブに、加圧ロールなどの加圧手段によって圧力を加え、独立気泡の一部を破泡させて連続気泡に変換し、所望の発泡率(空隙率)および平均セル径を有するゴム性発泡体とする。さらに、ゴム性発泡体と芯金との接着体に研削加工を施し、その径、表面粗さなどの所望の値に調整する。これにより、芯金の周面にゴム性発泡体を含む層が形成された構造を有する供給ローラ4が得られる。
未加硫の発泡用ゴム組成物を加硫発泡する装置としては、UHF連続加硫装置が好ましい。該装置において、たとえば、UHF出力を0.1〜1.5kw、UHF槽温度を200〜240℃、およびHAV槽を200〜230℃の範囲にそれぞれ設定して加硫発泡を行い、好ましくは加圧操作を実施することにより、連続気泡と独立気泡とが混在し、前記範囲の発泡率(空隙率)および平均気泡径を有するゴム性発泡体を得ることができる。なお、UHF連続加硫装置を用いる場合には、加硫発泡後の加圧操作を実施しなくても、本発明で使用するゴム性発泡体が得られる場合がある。
上記の方法で得られる発泡体の断面を走査型顕微鏡で観察することによって、連続気泡と独立気泡とが混在する連単泡性のゴム性発泡体であることを確認できる。本発明で使用するゴム性発泡体において、連続気泡と単独気泡との割合は特に制限されず、ゴム性発泡体の切断面を走査型電子顕微鏡で観察する時に、連続気泡および単独気泡が視認できればよいけれども、連続気泡の割合を示す連続気泡率は、好ましくは5%以上、さらに好ましくは10%以上、特に好ましくは10〜60%である。
後記する図3は現像装置の断面概要図であるが、供給ローラ4は、矢印の方向に回転して、トナー(現像剤)を収納するホッパー6内に収容されるトナーを現像ローラ3の周面に供給する。
なお、現像ローラ3と供給ローラ4のニップ幅Wは、2.0〜4.0mmの範囲にあることが好ましい。ニップ幅Wが2.0mm未満では、現像ローラ3上に適量を超えるトナー層が形成され、現像ローラ3の回転周期に同期してゴーストが発生し、非画像域に下地カブリが発生するといった画像不良が起こる可能性が有る。また、ニップ幅Wが4.0mmを超えると、駆動トルクが高くなり、現像ローラ3および供給ローラ4の駆動ギアピッチで筋(濃度ムラ)が発生する可能性もある。
〔現像方法〕
本発明のトナーを使用して非磁性一成分現像方法の一例を説明するが、必ずしもこれに限定されるものではない。
図3に、非磁性一成分トナー現像用現像器を説明する概要断面図を示す。
10は静電潜像形成体(感光体)であり、静電潜像形成は図示しない電子写真プロセス手段又は静電記録手段により成される。3は現像ローラであり、アルミニウムあるいはステンレス等からなる導電性シャフトに被覆層が塗布されている。
トナーTはホッパー6に貯蔵されており、供給ローラ4によって現像ローラ上へ供給される。供給ロールはポリウレタンフォーム等の発泡材より成っており、現像ローラ3に対して、順または逆方向に相対速度をもって回転し、トナー供給とともに、現像ローラ上の現像後のトナー(未現像トナー)のはぎ取りも行っている。現像ローラ3上に供給されたトナーはトナー薄層化と帯電を行う規制部材5の一種であるトナー規制ブレードによって均一かつ薄層に塗布される。
トナー規制部材と現像ローラとの当接圧力は、現像ローラ母線方向の線圧として、3〜250N/m、好ましくは10〜100N/mが有効である。当接圧力が3N/mより小さい場合、トナーの均一塗布が困難となり、トナーの帯電量分布がブロードになりカブリや飛散の原因となることがある。また当接圧力が250N/mを超えると、トナーに大きな圧力がかかり、トナーが劣化するため、トナーの凝集が発生するなど好ましくない。また現像ローラを駆動させるために大きなトルクを要するため好ましくない。
トナーを薄層化と帯電を行う規制部材の材質としては、摩擦帯電によりトナーを所望の極性に帯電させることが可能な材質で形成される。具体的には、ステンレス、アルミニウム、リン青銅等の金属弾性材料や、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどのゴム弾性材料等が挙げられる。又、前述の材質の層上にポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂等を積層した複合層を形成するものでもよい。さらに、導電性ゴムや導電性樹脂、あるいは金属酸化物やカーボンブラック、無機ウィスカー、無機繊維等のフィラーや荷電制御剤を前述した弾性材料に含有させることにより、帯電付与性を向上させることも可能である。尚、トナーを薄層化と帯電を行う規制部材としては、弾性ブレードのほかに、弾性ローラを用いることもできる。
なお、ブレードにより現像ローラ上にトナーを薄層コートする非磁性一成分現像においては、十分な画像濃度を得るために、現像ローラ上のトナー層の厚さを現像ローラと感光体ドラムとの対向空隙長よりも小さくし、いわゆる非接触現像方式とし、この空隙に交番電場を印加することが好ましい。感光体面と現像ローラ面には40〜300μm、より好ましくは60〜170μmの間隙を設け、一方現像ローラ上に設けるトナー層は、トナー粒子2〜5層程度に重なっている、層厚としては5〜30μmのトナー層であることが好ましい。
又、図3に示すバイアス電源7により、現像ローラ3と感光体10との間に交番電場または交番電場に直流電場を重畳した現像バイアスを印加することにより、現像ローラ上から感光体ドラム上へのトナー移動を容易にし、良質の画像を得ることができる。
〔画像形成方法および画像形成装置〕
各色トナーを用いてフルカラーの画像形成を行うフルカラー画像形成装置の一例を図4に基づいて具体的に説明する。
図4に示すフルカラー画像形成装置においては、回転駆動される感光体10の周囲に、この感光体10の表面を所定の電位に均一に帯電させる帯電ブラシ111や、この感光体10上に残留したトナーを掻き落すクリーナ112が設けられている。
また、帯電ブラシ111によって帯電された感光体10をレーザビームによって走査露光するレーザ走査光学系20が設けられており、このレーザ走査光学系20はレーザダイオード、ポリゴンミラー、fθ光学素子を内蔵した周知のものであり、その制御部にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック毎の印字データがホストコンピュータから転送されるようになっている。そして、このレーザ走査光学系20は、上記の各色毎の印字データに基づいて、順次レーザビームとして出力し、感光体10上を走査露光し、これにより感光体10上に各色毎の静電潜像を順次形成するようになっている。
また、このように静電潜像が形成された感光体10に各色のトナーを供給してフルカラーの現像を行うフルカラー現像装置30は、支軸33の周囲にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各非磁性一成分トナーを収容させた4つの色別の現像器31Y、31M、31C、31Bkが設けられており、支軸33を中心として回転し、各現像器31Y、31M、31C、31Bkが感光体10と対向する位置に導かれるようになっている。
また、このフルカラー現像装置30における各現像器31Y、31M、31C、31Bkにおいては、上記図3に示すように、回転してトナーを搬送する現像剤担持体(現像ローラ)3の外周面にトナー規制部材5が圧接されており、このトナー規制部材により、現像ローラ3によって搬送されるトナーの量を規制すると共に、搬送されるトナーを帯電させるようになっている。なお、このフルカラー現像装置30においては、現像ローラによって搬送されるトナーの規制と帯電とを適切に行うために、トナー規制部材を2つ設けるようにしてもよい。
そして、上記のようにレーザ走査光学系20によって感光体10上に各色の静電潜像が形成される毎に、上記のように支軸33を中心にして、このフルカラー現像装置30を回転させ、対応する色彩のトナーが収容された現像器31Y、31M、31C、31Bkを感光体10と対向する位置に順々に導き、各現像器31Y、31M、31C、31Bkにおける現像ローラ3を感光体10に接触させて、上記のように各色の静電潜像が順々に形成された感光体10上に、帯電された各色のトナーを順々に供給して現像を行うようになっている。
また、このフルカラー現像装置30より感光体10の回転方向下流側の位置には、中間転写体として、回転駆動される無端状の中間転写ベルト40が設けられており、この中間転写ベルト40は感光体10と同期して回転駆動されるようになっている。そして、この中間転写ベルト40は回転可能な1次転写ローラ41により押圧されて感光体10に接触するようになっており、またこの中間転写ベルト40を支持する支持ローラ42の部分には、2次転写ローラ43が回転可能に設けられ、この2次転写ローラ43によって記録紙等の記録材Sが中間転写ベルト40に押圧されるようになっている。
更に、前記のフルカラー現像装置30とこの中間転写ベルト40との間のスペースには、中間転写ベルト40上に残留したトナーを掻き取るクリーナ50が中間転写ベルト40に対して接離可能に設けられている。
また、普通紙等の記録材Sを中間転写ベルト40に導く給紙手段60は、記録材Sを収容させる給紙トレイ61と、この給紙トレイ61に収容された記録材Sを1枚ずつ給紙する給紙ローラ62と、上記の中間転写ベルト40上に形成された画像と同期して給紙された記録材Sを中間転写ベルト40と上記の2次転写ローラ43との間に送るタイミングローラ63とで構成されており、このようにして中間転写ベルト40と2次転写ローラ43との間に送られた記録材Sを2次転写ローラ43によって中間転写ベルト40に押圧させて、中間転写ベルト40からトナー像を記録材Sへ押圧転写させるようになっている。
一方、上記のようにトナー像が押圧転写された記録材Sは、エアーサクションベルト等で構成された搬送手段66により定着装置70に導かれるようになっており、この定着装置70において転写されたトナー像が記録材S上に定着され、その後、この記録材Sが垂直搬送路80を通して装置本体100の上面に排出されるようになっている。
次に、このフルカラー画像形成装置を用いてフルカラーの画像形成を行う動作について具体的に説明する。
まず、感光体10と中間転写ベルト40とを同じ周速度でそれぞれの方向に回転駆動させ、感光体10を帯電ブラシ11によって所定の電位に帯電させる。
そして、このように帯電された感光体10に対して、上記のレーザ走査光学系20によりイエロー画像の露光を行い、感光体10上にイエロー画像の静電潜像を形成した後、この感光体10にイエロートナーを収容させた現像器31Yから前記のようにトナー規制部材によって荷電されたイエロートナーを供給してイエロー画像を現像し、このようにイエローのトナー像が形成された感光体10に対して中間転写ベルト40を1次転写ローラ41によって押圧させ、感光体10に形成されたイエローのトナー像を中間転写ベルト40に1次転写させる。
このようにしてイエローのトナー像を中間転写ベルト40に転写させた後は、前記のようにフルカラー現像装置30を支軸33を中心にして回転させ、マゼンタトナーが収容された現像器31Mを感光体10と対向する位置に導き、上記のイエロー画像の場合と同様に、レーザ走査光学系20により帯電された感光体10に対してマゼンタ画像を露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をマゼンタトナーが収容された現像器31Mによって現像し、現像されたマゼンタのトナー像を感光体10から中間転写ベルト40に1次転写させ、更に同様にして、シアン画像及びブラック画像の露光,現像及び1次転写を順々に行って、中間転写ベルト40上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像を順々に重ねてフルカラーのトナー像を形成する。
そして、中間転写ベルト40上に最終のブラックのトナー像が1次転写されると、記録材Sをタイミングローラ63により2次転写ローラ43と中間転写ベルト40との間に送り、2次転写ローラ43により記録材Sを中間転写ベルト40に押圧させて、中間転写ベルト40上に形成されたフルカラーのトナー像を記録材S上に2次転写させる。
そして、このようにフルカラーのトナー像が記録材S上に2次転写されると、この記録材Sを上記の搬送手段66により定着装置70に導き、この定着装置70によって転写されたフルカラーのトナー像を記録材S上に定着させ、その後、この記録材Sを垂直搬送路80を通して装置本体100の上面に排出させるようになっている。
〔非磁性一成分現像剤(トナー)〕
本発明に係わるトナーはその製造方法、組成等において、特に限定されるものではない。ここにはその代表例としての一例を示す。
本発明に使用可能な現像剤は、非磁性一成分系の現像剤が好ましく使用される。非磁性一成分系現像剤を構成するトナーは、重合性単量体を水系媒体中で重合させて樹脂粒子を形成する工程を経て得られる重合トナーに代表されるケミカルトナーが好ましく使用される。
本発明に使用される現像剤(トナー)の粒径は、体積基準のメディアン径(体積D50%径)で3〜9μmであることが好ましい。また、体積基準の粒径が4μm以下の現像剤(トナー)の比率は25%以下であり、12μm以上の現像剤(トナー)の比率は1%以下であることが好ましい。
本発明を実施態様を示して更に説明する。しかし、無論本発明の態様がこれらに限定されるものではない。尚、文中「部」とは「質量部」を表す。
〔現像ローラの作製〕
(導電性シャフト)
現像ローラの軸体として、SUS303製の外径16mm中空筒状の導電性軸体を準備した。これをシャフト1とする。
また、比較用サンプル用にSUS303製の外径15mm中空筒状の導電性軸体を準備した。これをシャフト2とする。
《現像ローラ1》
(被膜層形成用塗布液1)
メチルエチルケトン500部に、熱可塑性エラストマーであるウレタン樹脂「ニッポラン5199」(日本ポリウレタン社製)100部を溶解した溶液に、カーボンブラック「ケッチェンブラックEC300J」(ライオン社製)20部、平均粒子径5μmの架橋アクリル樹脂からなる粒子10部とをサンドミルを用いて2時間分散させ、被膜層形成用塗布液を調製した。これを被膜層形成用塗布液1とする。
(被覆層形成)
被覆層形成用塗布液1をシャフト1の外周面にスプレー塗布した後、120℃で1時間乾燥を行い、乾燥後の膜厚が15μmの被覆層を形成し、現像ローラ1を作製した。
《現像ローラ2》
(被膜層形成用塗布液2)
特開2002−220431号公報に記載されている方法で得た、Si含有量が、シリカ質量換算で6.0質量%のアルコキシ基含有シラン変性ポリウレタン樹脂100部をメチルエチルケトン400部、イソプロピルアルコール300部の混合溶媒に溶解した。この溶液にカーボンブラック「ケッチェンブラックEC300J」30部、数平均一次粒子径10μmの架橋ウレタン樹脂からなる粒子20部を混合分散させ、被覆層形成用のコーティング液2を調製した。
(被覆層形成)
被覆層形成用塗布液2をシャフト1の外周面にスプレー塗布した後、130℃で1時間乾燥を行い、乾燥後の膜厚が10μmの被覆層を形成し、現像ローラ2を作製した。
《現像ローラ3》
(中間層形成用塗布液1)
ポリアミド樹脂アミランCM−8000(東レ社製)150部をメタノール700部、1−ブタノール100部の混合溶媒に溶解した。この溶液にカーボンブラック「ケッチェンブラックEC300J」70部を混合分散させ、中間層形成用のコーティング液1を調製した。
(被膜層形成用塗布液3)
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流冷却器を備えた反応器にε−カプロラクトン300部及びアルコール変性シリコーンオイルX−22−160AS(信越化学社製)140部及びテトラブチルチタネート0.04部を装入し、窒素気流下で180℃の温度で12時間反応させ、水酸基価37、酸価0.40、数平均分子量2,920のポリシロキサン−ポリエステル共重合体を得た。
上記共重合体140部及び1,4−ブタンジオール28部を、メチルエチルケトン210部とジメチルホルムアミド90部の混合溶媒中に溶解し、60℃でよく撹拌しながら水添化ジフェニルメタンジイソシアネート(水添化MDI又はH12MDIと略記することあり)92部をジメチルホルムアミド188部に溶解したものを徐々に滴下し、滴下終了後80℃で6時間反応させてシリコーン共重合ポリウレタン樹脂溶液を得た。この溶液は非常に透明性が高く固形分35%で33.5Pa・s(25℃)の粘度を有していた。
このようにして得られたシリコーン共重合ポリウレタン樹脂100部と、カーボンブラック「ケッチェンブラックEC300J」30部と、数平均一次粒子径15μmの架橋ウレタン樹脂からなる粒子40部とを混合分散させ、被覆層形成用のコーティング液3を調製した。
(被覆層形成)
中間層形成用塗布液1をシャフト1の外周面にスプレー塗布した後、90℃で30分乾燥を行い、乾燥後の膜厚が5μmの中間層1を形成した。次いで被覆層形成用塗布液3を中間層1の外周面浸漬塗布した後130℃で1時間乾燥し、被覆層膜厚が10μmの現像ローラ3を作製した。
《現像ローラ4》(比較用)
(ベースゴム層形成材料1)
X−34−424:A/B(シリコーンゴム、信越化学工業社製)100部、X−34−387:A/B(シリコーンゴム、信越化学工業社製)100部を混合分散し、さらにケッチェンブラック80部を添加し、ベースゴム層形成材料1を調製した。
次に、シャフト2をローラ型内部にセットし、シャフト2とローラ型内周面の間の空隙部に前記に得たベースゴム層形成材料1を注入し、加熱加硫(180℃×1時間)させた後、脱型して、さらに2次加硫処理(200℃×4時間)することによりシャフト2の外周にベースゴム層1(厚み0.5mm)を形成した。
このようにして得られたベースゴム層付きシャフトを上記金型から脱型し、ベースゴム層1の外周面に被覆層形成用塗布液1をスプレー塗布した後、120℃で1時間乾燥を行い、乾燥後の膜厚が15μmの被覆層を形成し、現像ローラ4を作製した。
下記表1に作製した現像ローラの構成を示す。
Figure 2009069581
〔供給ローラの作製〕
《供給ローラ1》
導電性エチレンプロピレンゴム発泡体(セル数580個/cm2、平均セル径410μm、発泡率0.7)の直方体ブロックの略中心部分に直径4mmの軸部材を挿入し得る通孔を穿設して所定長さに切断し、通孔に対してホットメルト接着剤を外周面に塗布した軸部材を挿入し、更にこの軸部材を加熱し冷却して接着した後、切削加工を実施して外径11.6mmの供給ローラ1とした。
《供給ローラ2》
導電性エチレンプロピレンゴム発泡体(セル数1020個/cm2、平均セル径500μm、発泡率0.8)の直方体ブロックの略中心部分に直径4mmの軸部材を挿入し得る通孔を穿設して所定長さに切断し、通孔に対してホットメルト接着剤を外周面に塗布した軸部材を挿入し、更にこの軸部材を加熱し冷却して接着した後、切削加工を実施して外径11.6mmの供給ローラ2とした。
《供給ローラ3》
導電性ウレタンゴム発泡体(セル数420個/cm2、平均セル径340μm、発泡率0.5)の直方体ブロックの略中心部分に直径4mmの軸部材を挿入し得る通孔を穿設して所定長さに切断し、通孔に対してホットメルト接着剤を外周面に塗布した軸部材を挿入し、更にこの軸部材を加熱し冷却して接着した後、切削加工を実施して外径11.6mmの供給ローラ3とした。
下記表2に作製した供給ローラの構成を示す。
Figure 2009069581
〔特性評価〕
評価装置としては、カラーレーザプリンタ「Magicolor2300DL」(5枚/A4縦送り)(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用いた。本評価装置は、非磁性一成分非接触現像方式を採用した画像形成装置である。
上記のように準備した現像ローラと供給ローラを用い、供給ローラの現像ローラへの食い込み量を調整した。食い込み量の調整は、現像装置の供給ローラ軸受け部を現像ローラ軸に対して垂直方向に稼動できるように改造し、供給ローラ軸受け部の現像ローラ軸との相対的距離を所望の食い込み量になるように調整することで行った。
また、食い込み量の測定は、供給ローラ軸中心と現像ローラ軸中心との距離をL、供給ローラ外径をDs、現像ローラ外径をDdとした時、「食い込み量=Ds/2+Dd/2−L」で求めた。なお、供給ローラ軸中心と現像ローラ軸中心の距離L、供給ローラ外径Ds,現像ローラ外径Ddは、いずれも、ミツトヨ製M形標準ノギスNにて測定した。
このように設定した現像装置を用いて、供給ローラ近接領域通過前の現像ローラ上のトナー量と、供給ローラ近接領域通過後の現像ローラ上のトナー量を測定し、表1に記載する如く掻き取り量が変わるように条件設定をして評価したところ、下記の如き結果を得た。
《性能評価》
現像装置の性能評価は、画素率20%(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色5%のフルカラーモード)のA4サイズ原稿を、常温常湿(23℃、50%RH)環境で、連続5000枚プリントし、その白紙上へのカブリと評価機内汚れ/こぼれで評価した。
(カブリ)
5000枚プリント時に白地原稿をプリントし、カブリについて評価した。カブリはトナーがプリント画像面で集合せず広い領域にわたり散らばって、うっすらと地肌が汚れる現象であり、いくつかの集合したトナーによって点状の画像欠陥となるトナーこぼれと区別できる。尚カブリは、白地部分の相対濃度を画像濃度測定機「RD−918型」(マクベス社製)にて任意の10点を測定して平均値を求めカブリ濃度とした。
評価基準
◎:カブリ濃度が、0.005未満で良好
○:カブリ濃度が、0.005以上、0.01未満で実用上問題ないレベル
×:カブリ濃度が、0.01以上で実用上問題となるレベル。
(機内汚れ/こぼれ)
5000枚プリント修了後、現像装置周辺を目視観察し、現像装置周辺のトナーによる機内汚れ/こぼれ状態を目視で観察し評価した。
評価基準
◎:トナーこぼれが、観察されず良好
○:トナーこぼれが、若干観察されるが実用上問題ないレベル
×:トナーこぼれが、明らかに観察され、機内汚れとなり実用上問題となるレベル。
表3に、評価結果を示す。
Figure 2009069581
表3の評価結果から、実施例1〜9は全てで良好な結果が得られ、本発明の効果を発現することが確認された。また、実施例7と9の結果から、現像ローラと供給ローラの回転方向を逆転させた方が、カブリの発生防止により効果的であることが確認された。一方、比較例1〜5は、評価項目の何れかで満足な結果が得られず、本発明の効果を発現しないことが確認された。
現像装置の構成を図示した概要図。 本発明のローラの構成を示す概要断面図。 非磁性一成分トナー現像用現像器を説明する概要断面図。 フルカラー画像形成装置の一例の構成断面図。
符号の説明
2 静電潜像
3 現像剤担持体(現像ローラ)
4 供給ローラ
10 静電潜像形成体(感光体)
15 導電性シャフト(回転軸)
16 被覆層
20 レーザ走査光学系
30 フルカラー現像装置
31、31Y、31M、31C、31Bk 現像器
33 支軸
40 中間転写ベルト
50 クリーナ
60 給紙手段
70 定着装置
80 垂直搬送路
S 記録材

Claims (5)

  1. 少なくともトナーを担持搬送し静電潜像形成体上の静電潜像を現像する現像ローラと、現像前の現像ローラ面上にトナーを供給すると共に、現像後の現像ローラ面からトナーを掻き取る役割を持つ供給ローラを有する現像装置において、該現像ローラは導電性軸体の外周に、少なくとも導電剤と樹脂を含有する被覆層を直接形成した構成を有し、下記式(1)で表される現像ローラからの供給ローラによる掻き取り率(Tr)が、0.10〜0.50であることを特徴とする現像装置。
    式(1) Tr=(A−B)/A
    A:供給ローラ面に最近接領域通過前の現像ローラ面上のトナー量(mg/cm2
    B:供給ローラ面に最近接領域通過後の現像ローラ面上のトナー量(mg/cm2
  2. 供給ローラ面の移動方向と現像ローラ面の移動方向とが互いに最近接した領域において逆方向であることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
  3. 請求項1又は2記載の現像装置を用いて非磁性一成分現像を行うことを特徴とする現像方法。
  4. 前記現像方法が非接触現像であることを特徴とする請求項3記載の現像方法。
  5. 請求項3又は4記載の現像方法を用いていることを特徴とする画像形成装置。
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