JP2015012871A - 容器詰果汁含有飲料 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウメが本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを楽しむことができる飲料を提供する。【解決手段】糖度が0.5〜21.0であり、糖酸比が1.0〜30.0であり、かつpHが2.0〜4.0であり、飲料全体に対する果汁量が0.5〜30.0質量%であることを特徴とする容器詰果汁含有飲料を提供する。【選択図】 なし
Description
本発明は、ウメが本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを楽しむことができる飲料に関する。
近年、梅酒の代替品として、ノンアルコールであるいわゆる「梅酒様飲料」が多数上市されている。かかる「梅酒様飲料」は、アルコール飲料が苦手な人や酒宴後に車を運転する予定がある人に広く受け入れられてきている。
しかし、「梅酒様飲料」はいわゆる梅酒を擬制した飲料設計であるため、ウメが本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを楽しむには不向きなものであった。
よって、かかる消費者ニーズを満たす清涼飲料が求められていた。このような背景から、酸味と甘味のバランスが考慮された飲料が製造されている。特許文献1に記載の発明は、ミカン果汁、モモ果汁及びウメ果汁の3種の果汁を調合することにより、酸味と甘みのバランスの取れた果汁入り飲料を提供している。特許文献2に記載の発明は、加熱処理されたウメに砂糖を添加後、更に加熱処理したピューレを炭酸水に混合することにより、ウメピューレ含有炭酸飲料を製造している。しかしながら、これらは原材料果実自体の風味に左右される傾向にあり、爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを楽しむ点においては依然として改善の余地があった。
しかし、「梅酒様飲料」はいわゆる梅酒を擬制した飲料設計であるため、ウメが本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを楽しむには不向きなものであった。
よって、かかる消費者ニーズを満たす清涼飲料が求められていた。このような背景から、酸味と甘味のバランスが考慮された飲料が製造されている。特許文献1に記載の発明は、ミカン果汁、モモ果汁及びウメ果汁の3種の果汁を調合することにより、酸味と甘みのバランスの取れた果汁入り飲料を提供している。特許文献2に記載の発明は、加熱処理されたウメに砂糖を添加後、更に加熱処理したピューレを炭酸水に混合することにより、ウメピューレ含有炭酸飲料を製造している。しかしながら、これらは原材料果実自体の風味に左右される傾向にあり、爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを楽しむ点においては依然として改善の余地があった。
そこで、本発明は、ウメが本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙な呈味バランスを楽しむことができる容器詰果汁含有飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは上記問題を解決すべく鋭意研究を行った結果、容器詰果汁含有飲料の糖度、糖酸比及びpHを特定の範囲に調整した場合には呈味バランスが改善され、ウメが本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙な呈味バランスを有する容器詰果汁飲料を製造することができることを見出し、本発明を完成した。
より具体的には、本発明は以下のとおりである。
より具体的には、本発明は以下のとおりである。
(1)糖度が0.5〜21.0であり、糖酸比が1.0〜30.0であり、かつpHが2.0〜4.0であり、飲料全体に対する果汁量が0.5〜30.0質量%であることを特徴とする容器詰果汁含有飲料。
(2)酸度が0.1〜3.0であることを特徴とする(1)記載の容器詰果汁含有飲料。
(3)果汁がウメを含むことを特徴とする(1)又は(2)に記載の容器詰果汁含有飲料。
(4)ウメ以外の果汁の使用量が、飲料全体に対して0〜10.0質量%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の容器詰果汁含有飲料。
(5)非アルコール性飲料であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の容器詰果汁含有飲料。
(6)非炭酸飲料であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の容器詰果汁含有飲料。
(2)酸度が0.1〜3.0であることを特徴とする(1)記載の容器詰果汁含有飲料。
(3)果汁がウメを含むことを特徴とする(1)又は(2)に記載の容器詰果汁含有飲料。
(4)ウメ以外の果汁の使用量が、飲料全体に対して0〜10.0質量%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の容器詰果汁含有飲料。
(5)非アルコール性飲料であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の容器詰果汁含有飲料。
(6)非炭酸飲料であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の容器詰果汁含有飲料。
本発明の容器詰果汁含有飲料、その製造方法及び容器詰果汁含有飲料の呈味バランス改善方法は、呈味バランスが改善され、ウメが本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙な呈味バランスを有する容器詰果汁飲料を提供することができる。
(容器詰果汁含有飲料)
本発明において、容器詰果汁含有飲料とは、果実成分を含む飲料製品のことであり、果実成分とは、果汁、果実抽出物あるいはそれらを濃縮したエキス等の加工物のことをいう。製品の種類は特に限定されないが、非炭酸の清涼飲料では、果汁入り清涼飲料、果粒入り果実ジュースなど、果汁の使用割合が10%以上の「果実飲料」が代表的なものであり、日本農林規格(JAS)及び果実飲料等の表示に関する公正競争規約によって、濃縮果汁、果実ジュース、果実ミックスジュース、果粒入り果実ジュース、果実・野菜ミックスジュース、果汁入り飲料に区分されている。その他の非炭酸の清涼飲料としては、スポーツ飲料、栄養ドリンクなどが挙げられる。一方、炭酸入りの清涼飲料では、果汁入りのフレーバー系炭酸飲料などが挙げられる。また本発明の果汁含有飲料には、果実飲料としては規格上認められないカテゴリーの「果汁系ニアウオーター」など、果汁の使用割合が10%に満たない新たなカテゴリーの果実成分含有飲料が含まれる。更に、果汁入り酎ハイなどの果実酒類、リキュール類などのアルコール飲料も、本発明の果汁含有飲料として挙げられる。また、希釈飲料(家庭飲用用の希釈飲料、自動販売機内の希釈飲料など)も本発明の果汁含有飲料の一つとして挙げられる。
本発明の容器詰果汁含有飲料は、好ましくは非アルコール性飲料であり、更に好ましくは非炭酸飲料である。
本発明において、容器詰果汁含有飲料とは、果実成分を含む飲料製品のことであり、果実成分とは、果汁、果実抽出物あるいはそれらを濃縮したエキス等の加工物のことをいう。製品の種類は特に限定されないが、非炭酸の清涼飲料では、果汁入り清涼飲料、果粒入り果実ジュースなど、果汁の使用割合が10%以上の「果実飲料」が代表的なものであり、日本農林規格(JAS)及び果実飲料等の表示に関する公正競争規約によって、濃縮果汁、果実ジュース、果実ミックスジュース、果粒入り果実ジュース、果実・野菜ミックスジュース、果汁入り飲料に区分されている。その他の非炭酸の清涼飲料としては、スポーツ飲料、栄養ドリンクなどが挙げられる。一方、炭酸入りの清涼飲料では、果汁入りのフレーバー系炭酸飲料などが挙げられる。また本発明の果汁含有飲料には、果実飲料としては規格上認められないカテゴリーの「果汁系ニアウオーター」など、果汁の使用割合が10%に満たない新たなカテゴリーの果実成分含有飲料が含まれる。更に、果汁入り酎ハイなどの果実酒類、リキュール類などのアルコール飲料も、本発明の果汁含有飲料として挙げられる。また、希釈飲料(家庭飲用用の希釈飲料、自動販売機内の希釈飲料など)も本発明の果汁含有飲料の一つとして挙げられる。
本発明の容器詰果汁含有飲料は、好ましくは非アルコール性飲料であり、更に好ましくは非炭酸飲料である。
(糖度)
糖度(Brix、Bx)は、溶液中の可溶性固形分濃度を意味するものである。本発明の果汁含有飲料は、0.5〜21.0に調整される。糖度が21.0を超えると「梅酒様飲料」のようになり、清涼飲料で求められている、梅が本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスに欠け、糖度が0.5を下回ると梅が本来有する旨味が不十分であり物足りない印象となるためである。より爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを楽しむには、糖度は好ましくは3.0〜15.0、最も好ましくは5.0〜11.0に調整される。糖度は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。固形分濃度の調整は、原料の選択、原料の配合や水分の添加量など、種々の方法で可能であるが、好ましくは糖及び/又は糖度の高い果実を添加することにより調整する。本発明の果汁含有飲料に配合し得る糖類としては、例えばショ糖、ブドウ糖、果糖、はちみつ、水飴、黒糖、黒糖蜜等の糖質系甘味料、D−プシコースなどの希少糖を含む希少糖シロップ、例えばステビア、グリチルリチン、アスパルテーム、グリチルリチン酸ナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース等の非糖質系甘味料(天然甘味料及び合成甘味料を含む)が挙げられる。これらの糖類は、目的に応じて単独で、又は複数を組み合わせて使用することが出来る。好ましい糖はグラニュー糖である。グラニュー糖は、溶解すると無色透明であるため、果汁含有飲料の液色に影響を与えないためである。本発明の容器詰果汁含有飲料は、好ましくは透明とすることにより、飲用者に清涼さや爽やかさを想起させることが可能となる。
糖度(Brix、Bx)は、溶液中の可溶性固形分濃度を意味するものである。本発明の果汁含有飲料は、0.5〜21.0に調整される。糖度が21.0を超えると「梅酒様飲料」のようになり、清涼飲料で求められている、梅が本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスに欠け、糖度が0.5を下回ると梅が本来有する旨味が不十分であり物足りない印象となるためである。より爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを楽しむには、糖度は好ましくは3.0〜15.0、最も好ましくは5.0〜11.0に調整される。糖度は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。固形分濃度の調整は、原料の選択、原料の配合や水分の添加量など、種々の方法で可能であるが、好ましくは糖及び/又は糖度の高い果実を添加することにより調整する。本発明の果汁含有飲料に配合し得る糖類としては、例えばショ糖、ブドウ糖、果糖、はちみつ、水飴、黒糖、黒糖蜜等の糖質系甘味料、D−プシコースなどの希少糖を含む希少糖シロップ、例えばステビア、グリチルリチン、アスパルテーム、グリチルリチン酸ナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース等の非糖質系甘味料(天然甘味料及び合成甘味料を含む)が挙げられる。これらの糖類は、目的に応じて単独で、又は複数を組み合わせて使用することが出来る。好ましい糖はグラニュー糖である。グラニュー糖は、溶解すると無色透明であるため、果汁含有飲料の液色に影響を与えないためである。本発明の容器詰果汁含有飲料は、好ましくは透明とすることにより、飲用者に清涼さや爽やかさを想起させることが可能となる。
(糖酸比)
更に、本発明の果汁含有飲料は、糖酸比が1.0〜30.0に調整されていることが好ましい。糖酸比が1.0を下回る場合、梅が本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスが不十分であり、物足りない印象になり、30.0を上回る場合、「梅酒様飲料」のようになり、清涼飲料で求められている、梅が本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスが欠ける傾向にある。好ましくは5.0〜29.0、特に10.0〜27.0、その中でも特に15.0〜25.0であるのが好ましい。ここで、本明細書において、糖酸比とは、酸度に対する糖度の比率、即ち[糖度/酸度]を意味する。
更に、本発明の果汁含有飲料は、糖酸比が1.0〜30.0に調整されていることが好ましい。糖酸比が1.0を下回る場合、梅が本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスが不十分であり、物足りない印象になり、30.0を上回る場合、「梅酒様飲料」のようになり、清涼飲料で求められている、梅が本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスが欠ける傾向にある。好ましくは5.0〜29.0、特に10.0〜27.0、その中でも特に15.0〜25.0であるのが好ましい。ここで、本明細書において、糖酸比とは、酸度に対する糖度の比率、即ち[糖度/酸度]を意味する。
(酸度)
本発明の果汁含有飲料の酸度は0.1〜3.0に調整される。酸度が0.1以上であれば、爽快感を感じることができ、3.0以下であれば、酸味が強すぎて刺激が強いと感じることなく飲用することができる。かかる観点から、本果汁含有飲料における酸度は0.1〜3.0であるのが重要であり、特に0.1〜2.8、その中でも特に0.2〜0.5であるのが好ましい。酸度は、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を用いた電位差滴定法により算出される、クエン酸換算での濃度(%)を意味するものであり、主に果汁の種類と含有量、酸味料の種類と添加量等によって調整することができる。
本発明の果汁含有飲料の酸度は0.1〜3.0に調整される。酸度が0.1以上であれば、爽快感を感じることができ、3.0以下であれば、酸味が強すぎて刺激が強いと感じることなく飲用することができる。かかる観点から、本果汁含有飲料における酸度は0.1〜3.0であるのが重要であり、特に0.1〜2.8、その中でも特に0.2〜0.5であるのが好ましい。酸度は、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を用いた電位差滴定法により算出される、クエン酸換算での濃度(%)を意味するものであり、主に果汁の種類と含有量、酸味料の種類と添加量等によって調整することができる。
(pH)
本発明の果汁含有飲料において、最終製品のpHは、2.0〜4.0とする。この範囲に調整することにより、酸味や、それに伴う刺激が強すぎると感じることなく、爽快感を感じることができ、本来の風味を維持することが可能となる。好ましくは2.2〜3.7、より好ましくは2.4〜3.5、更に好ましくは2.5〜3.3に調整することにより、品質を安定し、本発明の果汁含有飲料を安定的に保持することができる。pHの調整は、重曹を添加する等の一般的な方法に基づいて行うことができる。
本発明の果汁含有飲料において、最終製品のpHは、2.0〜4.0とする。この範囲に調整することにより、酸味や、それに伴う刺激が強すぎると感じることなく、爽快感を感じることができ、本来の風味を維持することが可能となる。好ましくは2.2〜3.7、より好ましくは2.4〜3.5、更に好ましくは2.5〜3.3に調整することにより、品質を安定し、本発明の果汁含有飲料を安定的に保持することができる。pHの調整は、重曹を添加する等の一般的な方法に基づいて行うことができる。
(果汁含有量)
果汁とは、これら成熟した果実を搾汁して得られる果汁、エキスあるいは、ピューレなどを含むものであり、市販品を使用しても良い。本発明の果汁含有飲料は、飲料全体に対する果汁量が0.5〜30.0質量%であることを特徴とする。このような範囲であれば、果汁感が強すぎず、爽快感を感じることができる。好ましくは、1.0〜20.0質量%、更に好ましくは2.0〜15.0質量%とする。好ましくは、使用する果汁の種類は1又は複数の混合でもよく、果汁の原料となる果実の種類としては、本発明の効果が発揮される限りにおいて特に限定されることなく、例えば、イチゴ、キウイフルーツ、ブドウ、リンゴ、パイナップル、グアバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、プルーン、パパイヤ、パッションフルーツ、ナシ、ライチ、メロン、西洋ナシ、柑橘類果実類(オレンジ、温州ミカン、レモン、グレープフルーツ、ライム、マンダリン、ユズ、シークワーサー、タンジェリン、テンプルオレンジ、タンジェロ、カラマンシー等)等が挙げられるが、バラ科サクラ属のものが好ましい。バラ科サクラ属の果実としては、ウメ、アンズ、サクランボ、スモモ類、ネクタリン、プルーン、モモ等を挙げることが出来るが、好ましくはウメである。ウメは、発明の果汁含有飲料が演出しようとする「酸味と甘味のバランス」が最も理想的な風味を有しているからである。
更に好ましくは、ウメ及びそれ以外の果汁を含有させる場合、ウメ以外の果汁の使用量が、飲料全体に対して0〜10.0質量%、より好ましくは0〜5.0質量%となるようにする。このようにすることにより、ウメの理想的な酸味と甘味のバランスを大きく崩すことなく、ウメ風味が程よく感じられる飲料となるからである。なお、本発明において、濃縮物を使用した場合は、ストレート換算した値を含有量とする。
果汁とは、これら成熟した果実を搾汁して得られる果汁、エキスあるいは、ピューレなどを含むものであり、市販品を使用しても良い。本発明の果汁含有飲料は、飲料全体に対する果汁量が0.5〜30.0質量%であることを特徴とする。このような範囲であれば、果汁感が強すぎず、爽快感を感じることができる。好ましくは、1.0〜20.0質量%、更に好ましくは2.0〜15.0質量%とする。好ましくは、使用する果汁の種類は1又は複数の混合でもよく、果汁の原料となる果実の種類としては、本発明の効果が発揮される限りにおいて特に限定されることなく、例えば、イチゴ、キウイフルーツ、ブドウ、リンゴ、パイナップル、グアバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、プルーン、パパイヤ、パッションフルーツ、ナシ、ライチ、メロン、西洋ナシ、柑橘類果実類(オレンジ、温州ミカン、レモン、グレープフルーツ、ライム、マンダリン、ユズ、シークワーサー、タンジェリン、テンプルオレンジ、タンジェロ、カラマンシー等)等が挙げられるが、バラ科サクラ属のものが好ましい。バラ科サクラ属の果実としては、ウメ、アンズ、サクランボ、スモモ類、ネクタリン、プルーン、モモ等を挙げることが出来るが、好ましくはウメである。ウメは、発明の果汁含有飲料が演出しようとする「酸味と甘味のバランス」が最も理想的な風味を有しているからである。
更に好ましくは、ウメ及びそれ以外の果汁を含有させる場合、ウメ以外の果汁の使用量が、飲料全体に対して0〜10.0質量%、より好ましくは0〜5.0質量%となるようにする。このようにすることにより、ウメの理想的な酸味と甘味のバランスを大きく崩すことなく、ウメ風味が程よく感じられる飲料となるからである。なお、本発明において、濃縮物を使用した場合は、ストレート換算した値を含有量とする。
飲料には、処方上添加して良い成分として、酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類、pH調整剤、品質安定剤等の添加剤を単独、又は併用して配合しても良い。
飲料を容器詰飲料にする場合、使用される容器は、一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の形態で提供することができる。ここでいう容器詰飲料とは希釈せずに飲用できるものをいう。
以下に、本発明の実施の態様について実施例をあげて説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
後述する市販の各原料を使用し試作品を作製した。果糖ブドウ糖液糖(果糖55%以上、ブドウ糖37%以上)、5倍濃縮梅果汁(酸度15.3%・糖度31%)、濃縮梅酢A(酸度29.8%・糖度40%)、濃縮梅酢B(酸度33.8%・糖度40)、濃縮梅酢C(酸度21.7%・糖度30%)、梅塩A(Na39%、酸度0.6%)、梅塩B(N
a35.9%、酸度4.6%)、DL−リンゴ酸を、水100gに表1の配合に基づいて原材料を添加した。これらのサンプルを95度達温加熱殺菌後、直ちに200mLのPET容器にホットパック充填した。下記方法により評価した結果を合わせて表1に示す。
梅果汁とは青梅の実を洗浄後加熱処理し、種を除去した後遠心分離を行い得られた果汁を適宜濾過や濃縮等の処理を行ったものである。
濃縮梅酢とは梅の完熟した実を塩漬し、浸透圧によって浸出した液を濃縮して適宜脱塩、濾過等の処理を行ったものである。
梅塩とは前記濃縮梅酢の濃縮工程で得られた塩である。
a35.9%、酸度4.6%)、DL−リンゴ酸を、水100gに表1の配合に基づいて原材料を添加した。これらのサンプルを95度達温加熱殺菌後、直ちに200mLのPET容器にホットパック充填した。下記方法により評価した結果を合わせて表1に示す。
梅果汁とは青梅の実を洗浄後加熱処理し、種を除去した後遠心分離を行い得られた果汁を適宜濾過や濃縮等の処理を行ったものである。
濃縮梅酢とは梅の完熟した実を塩漬し、浸透圧によって浸出した液を濃縮して適宜脱塩、濾過等の処理を行ったものである。
梅塩とは前記濃縮梅酢の濃縮工程で得られた塩である。
本試験において分析する成分の分析方法は以下のとおりである。
<糖度>
光学屈折率計(アタゴ社製、Digital Refractometers、RX5000α−Bev)を用いて、Brixを測定した。
<糖度>
光学屈折率計(アタゴ社製、Digital Refractometers、RX5000α−Bev)を用いて、Brixを測定した。
<酸度>
自動滴定装置(平沼産業株式会社製、COM−1750)を用い、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を使用した電位差滴定法に基づいて、クエン酸換算で算出した。
自動滴定装置(平沼産業株式会社製、COM−1750)を用い、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を使用した電位差滴定法に基づいて、クエン酸換算で算出した。
<pH>
pHメーターを用いて測定した。
<評価>
5℃で1週間保管後のサンプルについて、8人のパネラーが以下の評価方法に基づいて酸味と甘味のバランス:
◎:爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを有し、極めて良好
○:酸味と甘味のバランスが適度に取れており、良好
△:酸味と甘味のどちらかが若干強く感じられ、バランスがあまりよくない
×:酸味と甘味のどちらかが強すぎ、バランスに問題あり
pHメーターを用いて測定した。
<評価>
5℃で1週間保管後のサンプルについて、8人のパネラーが以下の評価方法に基づいて酸味と甘味のバランス:
◎:爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙なバランスを有し、極めて良好
○:酸味と甘味のバランスが適度に取れており、良好
△:酸味と甘味のどちらかが若干強く感じられ、バランスがあまりよくない
×:酸味と甘味のどちらかが強すぎ、バランスに問題あり
糖度が0.5〜21.0の範囲内であり、糖酸比が1.0〜30.0の範囲内であり、かつpHが2.0〜4.0の範囲にある実施例1〜6は、ウメが本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味のバランスが取れており、良好な風味の飲料であった。とりわけ糖度が5.0〜11.0の範囲内であり、糖酸比が15.0〜25.0の範囲内であり、かつ酸度が0.1〜3.0の範囲内である実施例3及び4は、絶妙なバランスを有し、極めて良好な風味を有する容器詰果汁飲料であった。
本発明の容器詰果汁含有飲料、その製造方法及び容器詰果汁含有飲料の呈味バランス改善方法は、ウメが本来有する爽やかな酸味とほのかな甘味の絶妙な呈味バランスを有する容器詰果汁飲料を提供することができる。
Claims (6)
- 糖度が0.5〜21.0であり、糖酸比が1.0〜30.0であり、かつpHが2.0〜4.0であり、飲料全体に対する果汁量が0.5〜30.0質量%であることを特徴とする容器詰果汁含有飲料。
- 酸度が0.1〜3.0であることを特徴とする請求項1記載の容器詰果汁含有飲料。
- 果汁がウメを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の容器詰果汁含有飲料。
- ウメ以外の果汁の使用量が、飲料全体に対して0〜10.0質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器詰果汁含有飲料。
- 非アルコール性飲料であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器詰果汁含有飲料。
- 非炭酸飲料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の容器詰果汁含有飲料。
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