JP6966305B2 - 果汁含有飲料 - Google Patents

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本発明は果汁を含有する飲料に関する。
缶酎ハイやカクテル飲料等に代表される、開栓してそのまま直ぐに飲める容器入りアルコール飲料はRTD飲料とも呼ばれ、焼酎やスピリッツ、又はさとうきび等を原料とした醸造用アルコール等をベースに、必要により、果汁やフレーバー、炭酸ガス、甘味料、酸味料等を添加したものである。なかでも果汁入りの容器入りアルコール飲料、特に果汁を高濃度に配合した容器入りアルコール飲料は、お酒のおいしさと、豊かで新鮮な果汁感を同時に楽しめるアルコール飲料として人気がある。
ところが果汁含有飲料は、特に果汁含量が多い場合には、加熱殺菌や長期保存することにより、果汁由来の成分が変化して加熱臭やイモ臭とも呼ばれる異風味(オフフレーバー)が強く感じられ、従来果汁のもつ、果物を想起させる風味がマスキングされてしまう。また、該オフフレーバーは果汁の濃縮によっても生じるため、果汁含有飲料の製造において濃縮果汁を使用する場合には、特に問題となる。
そのため、果汁由来のオフフレーバーが感じられるのを緩和するために、果汁中の加熱臭原因物質(S−メチルメチオニン)をイオン交換樹脂により吸着除去する方法(特許文献1)や、一定量以上のリン酸を含有させる方法(特許文献2)、飲料中のエステル類物質とテルペン系炭化水素物質の比率が特定範囲となるように調整する方法(特許文献3)等が提案されている。
特開昭61−132163号公報 特開2011−167170号公報 特開2011−167171号公報
しかしながら、従来の方法ではいまだ十分な効果が得られておらず、本課題を解決できる、新規で、より効果的な方法が求められていた。
本発明は、果汁含有飲料において、飲んだ時にオフフレーバーが感じられるのを抑制できる新規な技術を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意研究の結果、z−ジャスモンおよびβ−イオノンのうち少なくとも一方を含有するように飲料を構成することで、オフフレーバーをマスキングして該オフフレーバーが感じられるのを抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
[1] z−ジャスモンを0.01ppm以上含有する果汁含有飲料。
[2] z−ジャスモンを0.023ppm以上含有する[1]に記載の果汁含有飲料。
[3] β−イオノンを0.0001ppm以上含有する果汁含有飲料。
[4] β−イオノンを0.0003ppm以上含有する[3]に記載の果汁含有飲料。
[5] z−ジャスモンおよびβ−イオノンを含有し、z−ジャスモンの含有量が0.01ppm以上であり、β−イオノンの含有量が0.0001ppm以上である果汁含有飲料。
[6] 果汁含有率が5%以上である[1]から[5]のいずれか一つに記載の果汁含有飲料。
[7] 果汁含有率が5%以上40%以下である[6]に記載の果汁含有飲料。
[8] 果汁がバラ科植物の果物、またはキウイフルーツに由来する果汁である[1]から[7]のいずれか一つに記載の果汁含有飲料。
[9] 前記バラ科植物がモモ、リンゴ、またはウメである[8]に記載の果汁含有飲料。
[10] アルコールをさらに含有する[1]から[9]のいずれか一つに記載の果汁含有飲料。
[11] アルコールの含有量が1〜10容積%である[10]に記載の果汁含有飲料。
[12] 炭酸ガスをさらに含有する[1]から[11]のいずれか一つに記載の果汁含有飲料。
[13] 果汁含有飲料において、その含有量が0.01ppm以上となるようにz−ジャスモンを含有させるか、その含有量が0.0001ppm以上となるようにβ−イオノンを含有させることを含む、オフフレーバーのマスキング方法。
本発明によれば、果汁含有飲料において、飲んだ時にオフフレーバーが感じられるのを抑制できる新規な技術を提供することができる。
以下、本発明の1つの実施形態について、詳細に説明する。
本実施形態はz−ジャスモンおよびβ−イオノンのうち少なくとも一方を含有する、果汁含有飲料に関する。本実施形態の果汁含有飲料においては、β−イオノンが0.0001ppm以上の含有量で含有されているか、またはz−ジャスモンが0.01ppm以上の含有量で含有されている。
これにより、本実施形態の果汁含有飲料においては、オフフレーバーがマスキングされ、飲んだときに該オフフレーバーが感じられるのが抑制(以下、単に、オフフレーバー抑制、ともいう)されている。
なお、本明細書において、オフフレーバーとは、上述のとおり、加熱臭やイモ臭とも呼ばれ、加熱や長期保存などにより果汁由来の成分が変化して生じる、果汁の果物を想起させる風味を妨げる異風味をいう。
本明細書において果汁含有飲料とは、果汁を原料として配合した飲料を意味する。また、果汁とは、果実を破砕して搾汁又は裏ごし等をし、必要に応じて皮、種子等を除去した液体成分をいう。また、本明細書に係る果汁には、当該液体成分を濃縮したものや、これらの希釈還元物も含まれる概念である。
果汁が由来する果物については、例えば、柑橘類、バラ科植物の果物、ブドウ、パイナップル、グァバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、ライチ、パパイヤ、パッションフルーツ、ブルーベリー、キウイフルーツ、メロンなどが挙げられる。柑橘類としてはオレンジ、うんしゅうみかん、グレープフルーツ、レモン、ライム、柚子、いよかん、なつみかん、はっさく、ポンカン、シークワーサー、かぼす等が例示できる。また、バラ科植物の果物としてはアンズ、イチゴ、ウメ、サクランボ、スモモ、西洋ナシ、日本梨、ビワ、モモ、リンゴ、プルーン、ラズベリーなどが例示できる。例えばこれらのうち1種または2種以上の果物の果汁が選択されて本実施形態の飲料に含有されるようにしてもよい。
このうち、本発明に係る構成を適用することでオフフレーバーをより抑制できるため、飲料中にバラ科植物の果物、またはキウイフルーツに由来する果汁が含有されることが好ましい。また、バラ科植物の果物の中でも、モモ、リンゴ、ウメがより好ましい。すなわち、モモ、リンゴ、ウメ、キウイフルーツ、またはこれらののうち1種または2種以上の混合果汁が含有されることがより好ましい。
本実施形態の果汁含有飲料に係る果汁の調製に用いることのできる果物について、その品種、産地、熟度、大きさなどは特に限定されず、適宜設定することができる。
また、果汁として市販のジュースや濃縮ジュース、ペーストなどを用い、本実施形態の飲料を調製するようにしてもよい。具体的には、JAS規格(果実飲料の日本農林規格)で指定されたジュースや濃縮ジュースを挙げることができ、例えばこれらのうち1種または2種以上を本実施形態の果汁含有飲料調製のために用いることができる。
本実施形態の果汁含有飲料における果汁含有率は特に限定されず当業者が適宜設定できるが、果汁含有率が5%以上(より好ましくは5〜40%、さらにより好ましくは15〜40%)である飲料において本発明に係る構成とすることでオフフレーバーをより抑制できるため、好ましい。
ここで、果汁含有率とは、果実等の食用部分を搾汁して得られ、濃縮等の処理を行っていない搾汁(ストレート果汁)のBrix値または酸度を100%としたときの、相対濃度である。また、本明細書においてBrix値は、JAS規格に基づき、試料の温度(液温度)20℃における糖用屈折計の示度をいう。Brix値の測定は、公知の方法、装置を用いて行うことができる。また、酸度は、100g中に含まれる有機酸量をクエン酸に換算した場合のグラム数(無水クエン酸g/100g)で表すことができる。酸度もまた、JAS規格の酸度測定法で定められた方法、具体的には0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液をアルカリ溶液として使用した中和滴定法(定量式)により測定できる。
果汁含有率をBrix値または酸度のいずれに基づいて算出するかはJAS規格に基づき果物の種類ごとに定められている。例えば、モモやリンゴはBrix値に基づいて算出する。果汁含有率をJAS規格のBrix値に基づいて換算する場合、果汁に加えられた糖類、はちみつ等のBrix値は除いて算出される。
例えば、モモについてはストレート果汁のBrix値が(Bx8°)であるから、Brix値がBx64°の濃縮モモジュースを飲料中約4重量%配合した場合、32%の果汁率の飲料を得ることができる。
上述のとおり本実施形態の果汁含有飲料は、z−ジャスモンを0.01ppm以上、またはβ−イオノンを0.0001ppm以上の含有量で含有する。
ここで、オフフレーバーを抑えることができるとともに飲料のおいしさも改善することができるため、z−ジャスモンを含有する場合にはその含有量が0.023ppm以上(より好ましくは0.04ppm以上0.6ppm以下)であることが好ましい。また、同様の理由から、β−イオノンを含有する場合にはその含有料が0.0003ppm以上(より好ましくは0.0007ppm以上0.12ppm以下)であることが好ましい。
さらに、同様の理由から、z−ジャスモンおよびβ−イオノンを含有し、z−ジャスモンの含有量が0.01ppm以上(より好ましくは0.01ppm以上0.25ppm以下)であり、β−イオノンの含有量が0.0001ppm以上(より好ましくは0.0001ppm以上0.15ppm以下)であることが好ましい。z−ジャスモンおよびβ−イオノンの両方を含有させることで、それぞれがより少量でもオフフレーバーを抑制でき、おいしさも改善できる。
なお、z−ジャスモン、β−イオノンの含有量の上限については特に限定されず、当業者が適宜設定できるが、例えばz−ジャスモンの場合は5.0ppm、β−イオノンの場合は2.0ppmより多い含有量としてもオフフレーバーの抑制について実質的に差がないため、コスト等の観点から、z−ジャスモンは5.0ppm以下、β−イオノンは2.0ppm以下であることが好ましい。
z−ジャスモン、β−イオノンの含有量や割合を調整する方法は特に限定されず、例えば市販品を用いて飲料製造過程において添加を行うなどすればよい。
また、z−ジャスモン、β−イオノンの飲料における含有量の測定は例えばガスクロマトグラフィー質量分析法によって行うことができる。測定は例えば実施例に示す条件に基づいて行うことができる。
本実施形態の果汁含有飲料においては、本発明の効果が奏される限り、上記2成分や果汁以外の他の成分を含むようにしてもよく、特に限定されない。具体的には、食塩、糖類や高甘味度甘味料などの甘味料、酸味料、香料、ビタミン、着色料、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定化剤、増粘剤などの、飲料に通常配合される成分を含有することができる。
飲料のpHや酸度は適宜設定でき、特に限定されない。
また、本実施形態の果汁含有飲料はエタノールなどのアルコールを含有するアルコール飲料として調製されてもよい。アルコールが含まれる場合の含有量は特に限定されないが、本発明に係る構成とすることでオフフレーバーをより抑制することができるため、1〜10容積%(より好ましくは3〜10容積%)が好ましい。アルコール源として用いられるベース酒は特に限定されないが、蒸留酒を挙げることができる。蒸留酒としては、ウィスキー、ブランデー、焼酎、及びスピリッツ、及び原料用アルコール等が例示できる。
また、本実施形態の果汁含有飲料は炭酸ガスを含有する炭酸飲料としてもよい。炭酸ガスを飲料中に含有させる方法は特に限定されず、当業者が適宜設定できる。
本実施形態の果汁含有飲料は例えば常法にしたがって製造することができ、各成分の配合量、割合や製造条件などについては特に限定されない。
例えば、濃縮果汁を原料として用い、これを水で希釈する。炭酸飲料とする場合には、希釈に炭酸水を用いるようにしてもよい。次いで当該希釈液にその含有量が0.01ppm以上となるようにz−ジャスモンを添加し、またはその含有量が0.0001ppm以上となるようにβ−イオノンを添加し、さらにその他必要に応じて加えられる成分を添加するなどして果汁含有飲料を調製する。
添加する順序などは特に限定されず、当業者が適宜設定できる。また、炭酸飲料とする場合、上記希釈において炭酸水を用いる方法のほか、容器に充填する前に所定のガスボリュームになるようにカーボネーションを行うことにより、炭酸飲料とすることもできる。
製造された本実施形態の果汁含有飲料は、特に限定されないが、例えば容器に封入された容器詰飲料とすることができる。
容器への封入方法などは特に限定されず、例えば常法に従って行うことができる。
容器も公知のものを適宜選択して用いることができ、素材や形状など特に限定されない。容器の具体例としては、例えば、紙容器、透明又は半透明のビン、PETボトル等の透明又は半透明のプラスチック容器、スチール缶やアルミニウム缶等の金属缶などが挙げられる。
また、容器詰飲料とするにあたり、必要に応じて殺菌等の工程を経て製造することができる。殺菌する方法は特に限定されず当業者が適宜設定でき、例えば、飲料を容器に充填した後に熱水シャワー殺菌等の加熱殺菌を行う方法や、飲料を殺菌してから容器に充填する方法などを挙げることができる。
以上、本実施形態によれば、オフフレーバーをマスキングして該オフフレーバーが感じられるのを抑えることができる新規な技術を提供することができる。その結果、嗜好性を高めて飲料の商品価値の向上に寄与することが期待できる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
ベース液を調製し、これにz−ジャスモン、β−イオノン、またはその両方を添加して実施例の飲料を調製し、官能試験を行った。また、各試験においてはベース液を対照(比較例)とした。
[官能試験1〜3において評価した飲料製造のためのベース液の調製]
表1に示す原料を混合した後、これらを1Lとする量の炭酸水および水で希釈し、ガス圧2.2 gas vol、アルコール含有量4容積%のベース液を作成した。
なお、実施例15〜17と実施例18においては、糖酸比を実施例1〜14とそろえたため、以下の表1の処方とは、糖、酸の量が異なる。また、果汁含有率は、実施例1〜14:30%、実施例15:10%、実施例16:20%、実施例17:40%である。モモ果汁は、カーギル・ジャパン株式会社より購入の7倍濃縮果汁、リンゴ果汁は伊藤忠商事株式会社より購入の6倍濃縮果汁を用いた。
Figure 0006966305
[含有量の分析]
各飲料におけるz−ジャスモン(Cas.448−10−8)とβ−イオノン(Cas.14901−07−6)の含有量はガスクロマトグラフィー質量分析法による分析を行った(同様の分析を官能試験を行ったすべての飲料について行った)。分析結果を飲料ごとに表中に示す。また、分析条件を以下に示す。
<分析条件>
0.5gの試料に対して0.5mlのエタノールと100μLの内部標準(20ppm リナロール−d5)を添加した後に、超純水で50倍希釈した。希釈した試料の香気成分をTwisterに吸着(40℃、2時間)させ、二次元ガスクロマトグラフ質量分析(GC−GC/MS)による分析を行い、内部標準添加法により定量を行った。
<GC条件>
・装置:昇温気化型注入口(CIS4,Gerstel社製)、加熱脱着ユニット(TDU,Gerstel社製)、GC System(7890B、Agilent Technologies社製)、Mass Selective Detector(5977、Agilent Technologies社製)
・LTMカラム(1st:DB−WAX,20m×0.18mm;0.3μm、2nd:DB−5,10m×0.18mm;0.4μm,Agilent Technologies社製)
・TDU:20℃(1min)−(720℃/min)−250℃(3min)
・CIS4:−50℃(1.5min)−(12℃/sec)−240℃(45min)
・スプリット比:10:1
・注入口圧:508.28kPa
・1stカラム温度:40℃(3min)−(5℃/min)−180℃(0min)
・2ndカラム温度:40℃(31min)−(5℃/min)−180℃(0min)
・MSD:SCAN mode,m/z 29−230,20Hz,EI
[飲料の調製、官能試験1]
ベース液にz−ジャスモン、β−イオノンを添加して得た実施例の飲料について、オフフレーバーおよびおいしさを、5名の訓練されたパネリストにより以下に示す評点を用いて5段階評価を行った。オフフレーバーについては評価値が小さいほどオフフレーバーがより抑制されていることを意味し、おいしさについては評価値が大きいほどよりおいしいことを意味する。対照について3点とするとともに、オフフレーバーが対照より良ければ効果ありとした。
試料は4℃でパネリストに提供した。各評価結果についてそれぞれ平均値を算出し、表に示した。
オフフレーバーの強さ 1弱い ⇔ 3 ⇔ 強い5
おいしさ 1悪い ⇔ 3 ⇔ 良い5
Figure 0006966305
Figure 0006966305
Figure 0006966305
表2の結果から、z−ジャスモンを0.01ppm以上含有することでオフフレーバーを抑制することができ、0.023ppm以上含有することでオフフレーバーを抑制できるとともに、おいしさも改善できることが理解できる。
また、表3の結果から、β−イオノンを0.0001ppm以上含有することでオフフレーバーを抑制することができ、0.0003ppm以上含有することでオフフレーバーを抑制できるとともに、おいしさも改善できることが理解できる。
また、表4の結果から、z−ジャスモンおよびβ−イオノンを含有する場合には、より少ない含有量(z−ジャスモン:0.01ppm以上、β−イオノン:0.0001ppm以上)でもオフフレーバーを抑制できるとともに、おいしさも改善できることが理解できる。
[飲料の調製、官能試験2]
表5に示す果汁含有率としてベース液を調製した。該ベース液にz−ジャスモンおよびβ−イオノンを添加して得た実施例の飲料について、実施例1〜14と同様の官能試験を行った。結果を表5に示す。
Figure 0006966305
表5に示すとおり、実施例15〜17についても実施例1〜14の場合と同様にオフフレーバー抑制の効果が確認された。
[飲料の調製、官能試験3]
モモ果汁に代えてリンゴ果汁を用い、ベース液を調製した。該ベース液にz−ジャスモンおよびβ−イオノンを添加して得た実施例の飲料について、実施例1〜14と同様の官能試験を行った。結果を表6に示す。
Figure 0006966305
表6から、リンゴ果汁を用いた実施例18の飲料についても、モモ果汁を用いた場合と同様にオフフレーバーが抑制されたことが理解できる。
[飲料の調製、官能試験4]
表7に示す原料を混合した後、これらを1Lとする量の炭酸水および水で希釈し、ガス圧2.1gas vol、アルコール含有量4容積%のベース液を作成した。なお、モモ、リンゴ果汁を使用した上述の実施例とは糖酸比が異なる。また、ウメ果汁は株式会社果香より購入の10倍濃縮果汁を用いた。
該ベース液にz−ジャスモンおよびβ−イオノンを添加して得た実施例の飲料について、実施例1〜14と同様の官能試験を行った。結果を表8に示す。
Figure 0006966305
Figure 0006966305
表8から、ウメ果汁を用いた実施例19の飲料についても、モモ果汁を用いた場合と同様にオフフレーバーが抑制されたことが理解できる。
[飲料の調製、官能試験5]
表9に示す原料を混合した後、これらを1Lとする量の炭酸水および水で希釈し、ガス圧2.1gas vol、アルコール含有量4容積%のベース液を作成した。なお、モモ、リンゴ、ウメ果汁を使用した上述の実施例とは糖酸比が異なる。また、キウイフルーツ果汁はカーギル・ジャパン株式会社より購入の6倍濃縮果汁を使用した。
該ベース液にz−ジャスモンおよびβ−イオノンを添加して得た実施例の飲料について、実施例1〜14と同様の官能試験を行った。結果を表10に示す。
Figure 0006966305
Figure 0006966305
表10から、キウイフルーツ果汁を用いた実施例20の飲料についても、モモ果汁を用いた場合と同様にオフフレーバーが抑制されたことが理解できる。


Claims (9)

  1. 果汁と、前記果汁に由来しない水とを含有する果汁含有飲料であって、
    z−ジャスモンを0.01ppm以上含有し、果汁含有率が12%以上である果汁含有飲料。
  2. z−ジャスモンを0.023ppm以上含有する請求項1に記載の果汁含有飲料。
  3. β−イオノン0.0001ppm以上含有する請求項1または2に記載の果汁含有飲料。
  4. 前記果汁がバラ科植物の果物、またはキウイフルーツに由来する果汁である請求項1からのいずれか一つに記載の果汁含有飲料。
  5. 前記バラ科植物がモモ、リンゴまたはウメである請求項に記載の果汁含有飲料。
  6. アルコールをさらに含有する請求項1からのいずれか一つに記載の果汁含有飲料。
  7. アルコールの含有量が1〜10容積%である請求項に記載の果汁含有飲料。
  8. 炭酸ガスをさらに含有する請求項1からのいずれか一つに記載の果汁含有飲料。
  9. 果汁と、前記果汁に由来しない水とを含有し、果汁含有率が12%以上である果汁含有飲料において、その含有量が0.01ppm以上となるようにz−ジャスモンを含有させることを含む、オフフレーバーのマスキング方法。
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