JP2015003535A - ルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ルーフパネルに結露した水が電装部品側及び車室内側に浸入することを防止できるだけでなく、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化でき、製作コストを低減できるルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造を提供する。【解決手段】ルーフライニング2の側部2Sが車幅方向外側W2ほど下方に位置するように傾斜し、ドア開口部の上側のルーフライニング2の側部2Sに嵌合孔2Hが形成され、嵌合孔2Hの周縁部の裏面にリテーナ4が固定され、嵌合孔2Hに電装部品が内嵌し、電装部品に設けられた係止部が、リテーナ4に設けられた被係止部に係止し、ルーフライニング2の側部2Sの傾斜方向でリテーナ4の上側に位置するルーフライニング2の側部2Sの裏面に、嵌合孔2Hの周縁部に沿う排水溝2Mが形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、
ルーフライニングの側部が車幅方向外側ほど下方に位置するように傾斜し、
ドア開口部の上側の前記ルーフライニングの側部に嵌合孔が形成され、
前記嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナが固定され、
前記嵌合孔に電装部品が内嵌し、
前記電装部品に設けられた係止部が、前記リテーナに設けられた被係止部に係止しているルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造に関する。
ルーフライニングの側部が車幅方向外側ほど下方に位置するように傾斜し、
ドア開口部の上側の前記ルーフライニングの側部に嵌合孔が形成され、
前記嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナが固定され、
前記嵌合孔に電装部品が内嵌し、
前記電装部品に設けられた係止部が、前記リテーナに設けられた被係止部に係止しているルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造に関する。
自動車のルーフパネルはルーフライニングに車室内側から覆われている。このルーフライニングにはルームランプ等の電装部品が取り付けられている。このようなルーフ構造において、ルーフライニングの上方のルーフパネルに結露することがある。そして、結露による水がルーフパネルからルーフライニングの裏面(上面)に滴下すると、その水が前記裏面を伝って電装部品側に浸入し、電装部品が故障しやすくなる。
そこで、従来、特許文献1に開示されているように、電装部品のハウジングに防水壁を設けて電装部品側への水の浸入を防止してあった。
そこで、従来、特許文献1に開示されているように、電装部品のハウジングに防水壁を設けて電装部品側への水の浸入を防止してあった。
上記従来の技術によれば、電装部品の故障を防止できるものの、ルーフパネルからルーフライニングの裏面に滴下した水が、前記裏面を伝ってルーフライニングの嵌合孔の周縁部と電装部品との間の隙間に到達し、前記隙間から車室内に浸入する虞があった。そのために、上記従来の技術においては、別部品から成る防水構造を設けなければならず、部品点数が増加するとともに、構造が複雑化していた。
また、ルーフライニングへの電装部品の取り付けの際には、高価な整列治具を用いてルーフライニングに対する電装部品の位置を決めており、治具にコストがかかって製作コストが高くなっていた。
本発明の目的は、ルーフパネルに結露した水が電装部品側及び車室内側に浸入することを防止できるだけでなく、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化でき、製作コストを低減できるルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造を提供する点にある。
また、ルーフライニングへの電装部品の取り付けの際には、高価な整列治具を用いてルーフライニングに対する電装部品の位置を決めており、治具にコストがかかって製作コストが高くなっていた。
本発明の目的は、ルーフパネルに結露した水が電装部品側及び車室内側に浸入することを防止できるだけでなく、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化でき、製作コストを低減できるルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造を提供する点にある。
本発明の特徴は、
ルーフライニングの側部が車幅方向外側ほど下方に位置するように傾斜し、
ドア開口部の上側の前記ルーフライニングの側部に嵌合孔が形成され、
前記嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナが固定され、
前記嵌合孔に電装部品が内嵌し、
前記電装部品に設けられた係止部が、前記リテーナに設けられた被係止部に係止しているルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造であって、
前記ルーフライニングの側部の傾斜方向で前記リテーナの上側に位置する前記ルーフライニングの側部の裏面に、前記嵌合孔の周縁部に沿う排水溝が形成されている点にある。(請求項1)
ルーフライニングの側部が車幅方向外側ほど下方に位置するように傾斜し、
ドア開口部の上側の前記ルーフライニングの側部に嵌合孔が形成され、
前記嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナが固定され、
前記嵌合孔に電装部品が内嵌し、
前記電装部品に設けられた係止部が、前記リテーナに設けられた被係止部に係止しているルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造であって、
前記ルーフライニングの側部の傾斜方向で前記リテーナの上側に位置する前記ルーフライニングの側部の裏面に、前記嵌合孔の周縁部に沿う排水溝が形成されている点にある。(請求項1)
ルーフパネルからルーフライニングの裏面に滴下した水は、前記裏面を伝ってリテーナ側に流れる。そして、前記水は、リテーナの周縁部に到達する前に前記排水溝に入り込み、この排水溝を流れてドア開口部側に流下する。これにより、前記水が電装部品側や車室内側に浸入することを防止することができる。
本発明においては、ルーフライニングの側部の裏面に、前記嵌合孔の周縁部に沿う排水溝を形成しただけであることから、別部品から成る防水構造を設ける必要がなくなる。従って、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化することができる。
さらに、ルーフライニングの嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナを固定する際に前記排水溝が目印となり、前記嵌合孔の周縁部の裏面に対してリテーナを簡単に位置決めすることができる。その結果、組み付け作業性を向上させることができる。そして、嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナを固定する際に高価な整列治具を必要としないことから、製作コストを低減することができる。
また、嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナを取り付けることにより、ルーフライニングの変形が抑えられるので、排水溝が排水に効果的な形状を保持でき、排水溝を通して確実に排水することができる。(請求項1)
本発明においては、ルーフライニングの側部の裏面に、前記嵌合孔の周縁部に沿う排水溝を形成しただけであることから、別部品から成る防水構造を設ける必要がなくなる。従って、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化することができる。
さらに、ルーフライニングの嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナを固定する際に前記排水溝が目印となり、前記嵌合孔の周縁部の裏面に対してリテーナを簡単に位置決めすることができる。その結果、組み付け作業性を向上させることができる。そして、嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナを固定する際に高価な整列治具を必要としないことから、製作コストを低減することができる。
また、嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナを取り付けることにより、ルーフライニングの変形が抑えられるので、排水溝が排水に効果的な形状を保持でき、排水溝を通して確実に排水することができる。(請求項1)
本発明において、
前記排水溝は、前記リテーナの車両前方側に位置する前記ルーフライニングの側部の裏面と、前記リテーナの車両後方側に位置する前記ルーフライニングの側部の裏面とに回り込んで形成されていると、次の作用を奏することができる。(請求項2)
前記排水溝は、前記リテーナの車両前方側に位置する前記ルーフライニングの側部の裏面と、前記リテーナの車両後方側に位置する前記ルーフライニングの側部の裏面とに回り込んで形成されていると、次の作用を奏することができる。(請求項2)
ルーフライニングの嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナを固定する際に、ルーフライニングの側部の傾斜方向と車両前後方向とにおいて、リテーナを嵌合孔に対して位置決めすることができる。これにより、前記嵌合孔の周縁部の裏面に対してリテーナをより簡単に位置決めすることができ、組み付け作業性をより向上させることができる。
また、排水溝の長手方向の両端で前記水をドア開口部に向かって確実に落下させることができ、水が電装部品に浸入することや車室内に浸入することを防止することができる。
そして、嵌合孔の周囲にビードを設けた効果と同様な効果が得られ、嵌合孔の強度を向上させることができる。
また、排水溝の長手方向の両端で前記水をドア開口部に向かって確実に落下させることができ、水が電装部品に浸入することや車室内に浸入することを防止することができる。
そして、嵌合孔の周囲にビードを設けた効果と同様な効果が得られ、嵌合孔の強度を向上させることができる。
本発明において、
前記電装部品は、前記ドア開口部の車幅方向内側を照らすルームランプであると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
前記電装部品は、前記ドア開口部の車幅方向内側を照らすルームランプであると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
ルームランプが点灯しなくなることを確実に防止することができる。(請求項3)
本発明によれば、
ルーフパネルに結露した水が電装部品側及び車室内側に浸入することを防止できるだけでなく、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化でき、製作コストを低減できるルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造を提供することができた。
ルーフパネルに結露した水が電装部品側及び車室内側に浸入することを防止できるだけでなく、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化でき、製作コストを低減できるルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造を提供することができた。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図3に、自動車のルーフの側部の縦断面図を示してある。前記ルーフは、ルーフパネル1と、ルーフパネル1を車室内側から覆う内装材としての樹脂製のルーフライニング2(図1参照)とを備えている。
図3に、自動車のルーフの側部の縦断面図を示してある。前記ルーフは、ルーフパネル1と、ルーフパネル1を車室内側から覆う内装材としての樹脂製のルーフライニング2(図1参照)とを備えている。
前記ルーフパネル1の側部1S(ルーフサイドパネル)とルーフライニング2の側部2Sとは、車両前後方向の全長にわたって車幅方向外側W2ほど下方に位置するように傾斜している。そして、ルーフパネル1の側部1Sにオープニングトリム3の取り付け基部3Aが外嵌し、オープニングトリム3のシールリップ3Bがルーフライニング2の側部2Sに車室内側から圧接している。オープニングトリム3はゴム状弾性体で成形されている。
図1〜図3に示すように、車体側壁に形成されたドア開口部(図示せず)の上側のルーフライニング2の側部2Sに、車両前後方向に長い長方形状の嵌合孔2Hが形成され、嵌合孔2Hの周縁部の裏面にリテーナ4がホットメルトにより接着固定されている。さらに、前記ドア開口部の車幅方向内側W1を照らすルームランプ5(電装部品に相当)の本体部が前記嵌合孔2Hに内嵌している。そして、ルームランプ5に設けられた係止部(図示せず)が、リテーナ4に設けられた被係止部(図示せず)に係止している。
前記リテーナ4は長方形の環状の枠状に形成され、リテーナ4の上面部に、上側が開放する溝4Mがリテーナ4の全周にわたって形成されている。この環状の溝4Mの底部に、接着剤を滲出させて固着力を高めるための複数の貫通孔4Hが、前記環状の溝4Mの周方向に分散配置されている。
図2〜図5に示すように、前記ルーフライニング2の側部2Sの傾斜方向でリテーナ4の上側に位置するルーフライニング2の側部2Sの裏面に、前記嵌合孔2Hの周縁部に沿う断面V字状の排水溝2Mが、リテーナ4に近接して形成されている。この排水溝2Mは、ルーフライニング2の裏面をプレス加工して形成されている。従って、排水溝2Mを形成したことで排水溝2Mの周りのルーフライニング部分(嵌合孔2Hの周縁部)の強度が強くなっている。
前記排水溝2Mは、リテーナ4の車両前方側Frに位置するルーフライニング2の側部2Sの裏面と、リテーナ4の車両後方側Rrに位置するルーフライニング2の側部2Sの裏面とに円弧状に回り込んで形成されている。
上記の構成によれば、
(1) ルーフパネル1からルーフライニング2の裏面に滴下した水は、前記裏面を伝ってリテーナ4側に流れる(図2の矢印C参照)。そして、前記水は、リテーナ4の周縁部に到達する前に前記排水溝2Mに入り込み、この排水溝2Mを流れてドア開口部側に流下する。これにより、前記水がルームランプ5側や車室内側に浸入することを防止することができる。
本発明においては、ルーフライニング2の側部2Sの裏面に、前記嵌合孔2Hの周縁部に沿う排水溝2Mを形成しただけであることから、別部品から成る防水構造を設ける必要がなくなる。従って、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化することができる。
さらに、ルーフライニング2の嵌合孔2Hの周縁部の裏面にリテーナ4を固定する際に前記排水溝2Mが目印となり、前記嵌合孔2Hの周縁部の裏面に対してリテーナ4を簡単に位置決めすることができる。その結果、組み付け作業性を向上させることができる。そして、嵌合孔2Hの周縁部の裏面にリテーナ4を固定する際に高価な整列治具を必要としないことから、製作コストを低減することができる。
また、嵌合孔2Hの周縁部の裏面にリテーナ4を取り付けることにより、ルーフライニング2の変形が抑えられるので、排水溝2Mが排水に効果的な形状を保持でき、排水溝2Mを通して確実に排水することができる。
(1) ルーフパネル1からルーフライニング2の裏面に滴下した水は、前記裏面を伝ってリテーナ4側に流れる(図2の矢印C参照)。そして、前記水は、リテーナ4の周縁部に到達する前に前記排水溝2Mに入り込み、この排水溝2Mを流れてドア開口部側に流下する。これにより、前記水がルームランプ5側や車室内側に浸入することを防止することができる。
本発明においては、ルーフライニング2の側部2Sの裏面に、前記嵌合孔2Hの周縁部に沿う排水溝2Mを形成しただけであることから、別部品から成る防水構造を設ける必要がなくなる。従って、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化することができる。
さらに、ルーフライニング2の嵌合孔2Hの周縁部の裏面にリテーナ4を固定する際に前記排水溝2Mが目印となり、前記嵌合孔2Hの周縁部の裏面に対してリテーナ4を簡単に位置決めすることができる。その結果、組み付け作業性を向上させることができる。そして、嵌合孔2Hの周縁部の裏面にリテーナ4を固定する際に高価な整列治具を必要としないことから、製作コストを低減することができる。
また、嵌合孔2Hの周縁部の裏面にリテーナ4を取り付けることにより、ルーフライニング2の変形が抑えられるので、排水溝2Mが排水に効果的な形状を保持でき、排水溝2Mを通して確実に排水することができる。
(2) 前記ルーフライニング2の嵌合孔2Hの周縁部の裏面にリテーナ4を固定する際に、ルーフライニング2の側部2Sの傾斜方向と車両前後方向とにおいて、リテーナ4を嵌合孔2Hに対して位置決めすることができる。これにより、前記嵌合孔2Hの周縁部の裏面に対してリテーナ4をより簡単に位置決めすることができ、組み付け作業性をより向上させることができる。
また、排水溝2Mの長手方向の両端で前記水をドア開口部に向かって確実に落下させることができ、水がルームランプ5側に浸入することや車室内に浸入することを防止することができる。
そして、嵌合孔2Hの周囲にビードを設けた効果と同様な効果が得られ、嵌合孔2Hの強度を向上させることができる。
また、排水溝2Mの長手方向の両端で前記水をドア開口部に向かって確実に落下させることができ、水がルームランプ5側に浸入することや車室内に浸入することを防止することができる。
そして、嵌合孔2Hの周囲にビードを設けた効果と同様な効果が得られ、嵌合孔2Hの強度を向上させることができる。
2 ルーフライニング
2H 嵌合孔
2M 排水溝
2S ルーフライニングの側部
4 リテーナ
5 電装部品(ルームランプ)
Fr 車両前方側
Rr 車両後方側
W2 車幅方向外側
2H 嵌合孔
2M 排水溝
2S ルーフライニングの側部
4 リテーナ
5 電装部品(ルームランプ)
Fr 車両前方側
Rr 車両後方側
W2 車幅方向外側
Claims (3)
- ルーフライニングの側部が車幅方向外側ほど下方に位置するように傾斜し、
ドア開口部の上側の前記ルーフライニングの側部に嵌合孔が形成され、
前記嵌合孔の周縁部の裏面にリテーナが固定され、
前記嵌合孔に電装部品が内嵌し、
前記電装部品に設けられた係止部が、前記リテーナに設けられた被係止部に係止しているルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造であって、
前記ルーフライニングの側部の傾斜方向で前記リテーナの上側に位置する前記ルーフライニングの側部の裏面に、前記嵌合孔の周縁部に沿う排水溝が形成されているルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造。 - 前記排水溝は、前記リテーナの車両前方側に位置する前記ルーフライニングの側部の裏面と、前記リテーナの車両後方側に位置する前記ルーフライニングの側部の裏面とに回り込んで形成されている請求項1記載のルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造。
- 前記電装部品は、前記ドア開口部の車幅方向内側を照らすルームランプである請求項1又は2記載のルーフライニングへの電装部品の取り付け部周辺構造。
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