JP2014532441A - ゲニピンリッチ物質およびその使用 - Google Patents

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Abstract

ゲニピンリッチ物質を、架橋剤としておよび色を生成する原材料として用いるために、ゲニパアメリカーナ果実からゲニピンリッチ物質を生成する方法を開示する。ゲニピンリッチ物質は、パーソナルケア、化粧品、栄養補助食品、包装材、繊維、飲料、食品、医薬品、および動物用飼料を含む幅広い用途に使用可能である。

Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本願は、WuおよびHornの米国仮出願61/556,441号(出願日:2011年11月7日)に基づく優先権を主張し、当該出願は参照することで本明細書に組み込まれるものとする。
本発明は、新規なオフホワイト色のゲニピンリッチ物質(ゲニピンを豊富に含む物質)、および、架橋試薬としてのならびに染料の開発のためのゲニピンリッチ物質の使用に言及する。より具体的には、本発明は、ゲニパアメリカーナ(Genipa americana)の果実から新規なゲニピンリッチ物質を生成する方法に関し、該ゲニピンリッチ物質は最大97%w/wのゲニピンを含有し、それによって該ゲニピンリッチ物質を、架橋剤として、および染料製品用の原料として使用することが可能となる。
〔背景技術〕
今日、着色剤または架橋試薬等の合成化学製品は、食品、化粧品、動物用飼料、および繊維の産業において受け入れられなくなってきている。それが事実であるか、そういうものと認識されているかによらず、安全上の理由から、人々は、食品、化粧品、繊維および生体用製品において、天然または有機成分が使用されていることを好む傾向がある。
ゲニピンは無色の化合物である。ゲニピンはイリドイドのグループに属している。ゲニピンは化学的に高活性であり、アミノ酸、コラーゲン、キトサン、グルコサミン型化合物等の第1級アミン基を有する化合物、そして様々なタンパク質や酵素と混合すると直ぐに反応する。酸素が存在する場合、生成物は直ぐに青、緑または黒に変化することがある。ゲニピンはイリドイド系エステルであるため、加水分解してゲニピン酸を生成することができる。ゲニピン酸は、様々な化合物と反応して赤および茶の着色剤を生成することができる。ゲニピンから生成された着色剤は、熱安定性およびpH安定性を有する。ゲニピンは通常、植物原料から生成されるので、コーシャ(Kosher)に適った性質を有し、よって製パンや缶詰食品にゲニピン由来の着色剤を使用する大きな可能性がある。
クチナシ(Gardenia jasminoides Ellis)の果実には、ゲニポシド、ガルデノシド、ゲニピン−1−b−ゲンチオビオシド、ゲニポシド酸、およびゲニピン等の多量のイリドイドが存在する。イリドイドグリコシドであるゲニポシドは、果実重量の7〜8%を占める主な成分であるが、ゲニピンはクチナシの果実に自然に存在するのは微量である。従来、クチナシの果実中のイリドイドはメタノールまたはエタノールを用いて果実から抽出され、それから活性炭によって黄色の色素として分離された後、β−グルコシド活性またはタンパク質分解活性を有する酵素によって処理されて、グリコシドイリドイドがアグリコン形態である、ゲニピンまたはゲニピン酸に転化される。そして、ゲニピンまたはゲニピン酸は、着色剤を生成するために他の化合物と反応させることが可能である(KR1020010096213A)。
ゲニピン、およびゲニピン酸、ゲニピン−ゲンチオビオシド、ゲニポシド、ゲニポシド酸等のその他のイリドイド化合物は、熱帯性の天然植物であり、ゲニパップ(Genipap)またはフイト(Huito)としても知られているゲニパアメリカーナの果実および葉にも見られる。ゲニピンは熟した果実に自然に存在し、その含有量は熟成度にもよるが、果実重量の0〜3.0%である。ゲニピンは蓄えられている所で生成されるものではないが、植物細胞中で安定している。細胞が破壊されたときは常に、ゲニピンは自発的に果実の果肉内に自然に存在するアミノ酸と反応し、大気環境中で青または黒に色が変わる。我々による先願(US20090246343A1)では、我々はゲニパアメリカーナの果実の果肉と他の果実または野菜の抽出液とを混ぜて着色(青)用果実抽出液を生成した。この天然の酸安定性青色抽出液は、食品および飲料産業において広く使用されてきた。Lopesら(US7927637B2)は、青色着色剤を作るために、ゲニパアメリカーナの果実の果肉から得た未処理の原果汁を用い、グリシンまたはデンプン添加グリシンと混合した。Patrice Andre等(US20100196298A1)は、化粧品用組成物を作るために、固体物質と結合したゲニパアメリカーナ、クチナシ、ロスマニア(Rothmannia)、アデノランディア(Adenorandia)またはクレマスポラ(Cremaspora)の植物抽出物から得られた着色用物質を使用した。
ゲニピンは着色剤の原料となるだけでなく、良好な架橋剤としても機能することができる。Campbellらは、架橋剤としてゲニピンを使用する新規な生物分解性プラスチックポリマーを見出した(EP2093256A2)。そのようなプラスチックは、創傷修復、インプラント、ステント、薬品のカプセル化ならびに薬品の配送、およびその他の用途のための生物学的システムにおいて有用である。Fujikawaらは、食品産業におけるビード上の固定化酵素を生成する架橋剤として、イリドイドアグリコンであるゲニピンの使用についてについて主張している(US4983524)。Quijano,RおよびTu,H(US20080195230A1)は、天然組織を宿主に移植する際、抗原性および免疫原性を低下させて該組織の酵素分解を防ぐために、該天然組織全体を固定させるのにゲニピンを使用することを開示している。
しかしながら、従来、純粋なゲニピンの生成は、HPLC分離を含め多くの工程を伴い、現在のところコストが高い。また、ゲニパアメリカーナ植物からの安定したゲニピンリッチ抽出物の生成、および食品、薬品、栄養補助食品、パーソナルケア製品、化粧品、動物用飼料、繊維、ポリマーおよび生体用製品産業における天然の着色剤および架橋剤としてのゲニピンリッチ抽出物の多岐にわたる用途については、いずれの先行技術にも記載されていない。
〔発明の概要〕
本開示は、ゲニパアメリカーナ植物から安定したゲニピンリッチ抽出物を生成する方法を提供している。この処理は、水性または極性溶媒抽出および非極性有機溶媒抽出を含み、生成される粉末は、オフホワイト色であり最大約97%のゲニピン含有量を有するゲニピンリッチ抽出物である。
本開示は、食品、薬品、栄養補助食品、パーソナルケア製品、化粧品、動物用飼料、繊維、生物分解性ポリマー、および生体用製品等の広範囲の分野で使用するための、天然の着色剤の生成およびポリマーの形成におけるゲニピンリッチ抽出物の用途を、さらに提供する。このような使用例は、US8283222、CN101899484、US20120189584、WO2012048188、CN102399370、CA2458821、DE602007013718、US20110082199、TW1334878、およびUS20100183699を含め多くの特許文献に見られ、このような文献は、参照することで本明細書に組み込まれるものとする。
本明細書で用いられる場合、別途規定されない限り、記載された比率および割合はすべて「重量」によるものである。さらに、引用された全特許、特許出願、および技術出版物は参照することで本明細書に込みこまれるものとする。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、ゲニパアメリカーナの果実からゲニピンリッチ抽出物を生成する処理の実施形態を表したフローチャートである。
〔詳細な説明〕
本開示は、ゲニパアメリカーナ植物から安定したゲニピンリッチ抽出物を生成する方法を提供している。この処理は、水性または極性溶媒抽出、および非極性有機溶媒抽出を含む。ゲニピンリッチ抽出物の粉末形状は、オフホワイト色をしており、最大約97%のゲニピン含有量を有する。本開示は、食品、薬品、栄養補助食品、パーソナルケア製品、化粧品、動物用飼料、繊維、生物分解性ポリマー、および生体用製品等の広範囲の分野で使用するための、天然の熱安定性を有する着色剤の生成、および新規な架橋剤としての生成におけるゲニピンリッチ抽出物の用途をさらに提供している。
(出発原料)
この処理で使用される出発原料はゲニパアメリカーナL植物の果実また葉であり、ゲニパアメリカーナL植物は、genipap、huito、jaguar、bilito、cafecillo denta、caruto、caruto rebalsero、confiture de singe、danipa、genipa、genipa(eはアクセント付)、genipayer bitu、guaitil、guaricha、guayatil colorado、huitol、huitoc、huitu、irayol、jagua blanca、jagua amarilla、jagua colorado、jeipapeiro、juniper、maluco、mandipa、marmelade−box、nandipa、nandipa(先頭のnはチルダ付) genipapo、tapaculo、tapoeripa、taproepa totumillo、yagua、yanupa−i、yenipa−i、yenipapa bi、genipapo、huitoc、vito、chipara、guanapay、またはjenipaporana、jenipapo−bravo等のその他の多数の非公式的名称でも知られている。上記果実を採取するのに最適な状態は、成長した大きさで、硬く、緑色から緑がかった茶色のときである。
原料は、ゲニパアメリカーナLの果実全体、果実の果肉、果実の果汁、果実のピューレ、果実の果汁の濃縮物、果実または果汁から得られた乾燥粉末、果実の非水溶性部分、および葉でもよい。
(ゲニピンリッチ抽出物の処理)
本発明のゲニピンリッチ抽出物を生成するために、ゲニパアメリカーナの熟した果実を、水または極性溶媒で、抽出効率により約1:0.5〜5.0の比率(重量)、好ましくは約1:1〜1.5の比率で処理する。洗浄および/またはブランチング後、果実を皮を剥いてから小さく切り、その後、圧搾あるいは水または極性溶媒と混合し、加熱しながらまたは非加熱で抽出し、果肉、種、および皮を濾過によって分離し、そして液体を収集する。抽出は、約15〜40℃で、最大約1時間、好ましくは約15〜30分間行ってもよい。ゲニパアメリカーナの果実の果肉からの水または極性溶媒抽出を、1〜3回繰り返してもよい。その後、極性溶媒抽出物のpHを測定し、酸を用いて約3.8〜4.0に調整する。濃縮は、ロータリーエバポレータを用いて真空下、約40〜46℃に設定された温度で実行することができる。上記濃縮物中の固形分は、15%w/wよりも多くてもよく、約40〜70%w/wであることが好ましい。
次に、水性抽出物または濃縮ゲニピンリッチ抽出物水溶液を、非極性有機溶媒と約1:1の比率で適切に混合(振動または撹拌)しながら、さらに抽出してもよい。当該非極性有機溶媒は、約0〜5.0の極性指標および約30%未満の水溶性を有するものである。その後、有機層の上層を安定させてから吸引することによって、または高速遠心分離機を用いて、水相から有機溶媒相を分離する。非極性溶媒抽出は、抽出効率によっては2〜3回繰り返してもよい。その後、ゲニピンリッチ抽出物を蒸発して乾燥させてもよく、有機溶媒を再生処理して、ゲニピン抽出のために再利用することも可能である。残った黄色またはオフホワイト色の固体は、ゲニピン含有量が固体の少なくとも約70%w/wであるゲニピンリッチ抽出物である。
あるいは、ゲニパアメリカーナの熟した果実を、有機溶媒と約1:1〜2の比率で直接処理する。洗浄および/またはブランチング後、果実を皮を剥いてから小さく切る。その後、圧搾あるいは混合し、加熱しながらまたは非加熱で非極性有機溶媒を用いて直接抽出し、果肉、種、および皮を分離し、溶媒抽出物を収集する。抽出は、約18〜25℃で、最大約1時間、好ましくは約15〜30分間行ってしてもよい。上記有機溶媒抽出を抽出効率によっては2〜3回繰り返してもよい。その後、ゲニピンリッチ抽出物を、蒸発器および凝縮器を用いて乾燥してもよく、有機溶媒は再生処理および再利用することも可能である。オフホワイト色のまたは黄色の固体は、ゲニピン含有量が固体の約40%w/w以上であるゲニピンリッチ抽出物である。
ゲニピンリッチ抽出物は、上述した出発原料から得られた水性または極性溶媒抽出物でもよい。極性溶媒は、水、酢酸、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、ジオキサンテトラヒドロフラン等、または酢酸/クエン酸/リン酸緩衝液、またはこれらの異なる比率の混合物等といった、最大100%の水溶性および約5.0以上の極性指標を有するものが挙げられる。上記に列挙することにより使用される溶媒を限定するものではないが、食品安全性を考慮すると、水、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、メタノール、および酢酸/クエン酸/リン酸緩衝液が、上記抽出物を食品に利用する上で好ましい。
また、ゲニピンリッチ抽出物は、上述した水性または極性溶媒抽出物から得られた有機溶媒抽出物であってもよい。非極性有機溶媒は、酢酸エチル、酢酸ブチル、n−ブタノール、ジエチルエーテル、ヘキサン、2−ブタノン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、キシレン、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、シクロヘキサン、ペンタン、およびヘプタン、または異なる比率のこれらの混合物等といった、約30%未満の水溶性および0〜約5.0の極性指標を有するものが挙げられる。上記に列挙することにより使用される溶媒を限定するものではないが、食品安全性を考慮すると、酢酸エチル、酢酸ブチル、およびn−ブチルが好ましい。
また、ゲニピンリッチ抽出物は、上述した出発原料から得られた有機溶媒抽出物であってもよい。有機溶媒は、約6.0未満の極性指標を有し、異なる比率の混合物であるものを含む。無色のゲニピンリッチ抽出物を得るためには、水中での水溶性が低い溶媒または溶媒混合物が好ましい。
固液分離のための方法として、例えば、一般的な濾過、遠心分離、加圧濾過、および膜カートリッジ濾過を用いることができる。液−液分離は、例えば、高速遠心分離機を用いて、または必要な液体層を安定させてから吸引することによって行うことが可能である。
pH調整のための酸には、意図した最終用途に適するよう選択された任意の有機または無機酸を用いることができる。
濃縮は、本技術分野において公知の如何なる方法、例えば、真空ロータリーエバポレータ、フラッシュエバポレータを用いた蒸発、あるいは、適切な膜を備えた浸透濾過装置または限外濾過装置などによって行うことが可能である。
(ゲニピンリッチ抽出物の性質)
ゲニピンリッチ抽出物は、オフホワイト色の粉末または結晶である。純度が比較的低い場合、該抽出物の一塊は、わずかに黄色がかった色または緑色がかった色を有することもある。抽出方法によってゲニピン含有量は、最大約97%(w/w)に成り得る。HPLCによる分析では、ゲニピンリッチ抽出物中にゲニポシド、ゲニポシド酸、または他のイリドイド化合物は見られなかった。上記ゲニピンリッチ抽出物のその他の組成は、下記の表に記載されるように、主に水分と、脂肪分と、少量の酸および窒素含有化合物とであり、その他は炭水化物である。
Figure 2014532441
HPLC法を、ゲニピン含有量を定量するため、および他のイリドイド分析を行うために利用することができる。
オフホワイト色のゲニピンリッチ粉末のゲニピン含有量は、低温で貯蔵された場合安定する。3か月貯蔵した後、ゲニピンの値は約5%未満減少した。しかし、ゲニピンリッチ抽出物を第1級アミン基を有する化合物と混合すると、ゲニピンはすぐに反応し、着色剤および/またはポリマーを生成する。
ゲニピン含有量が多い抽出物は、アルコール、アルコールと水の混合物、または湯にすぐに溶ける。ゲニピンリッチ抽出物の冷水中への可溶性はわずかである。
(着色剤の生成)
本発明は、ゲニピンリッチ抽出物の反応を利用して、水とアミノ酸とを用いて酸素存在下で混合することによって、青色着色剤を製造する方法も提供する。アミノ酸の例としては、リシン、ヒスチジン、アルギニン、グルタミン、アスパラギン、メチオニン、グリシン、グルタミン酸、チロシン、バリン、アラニン、セリン、ロイシン、タウリン、カルニチン、オルニチン、およびシトルリン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。反応速度を加速するために加熱を利用することができる。ゲニピンリッチ抽出物とアミノ酸とのモル比は、約1:0.5〜約1:10である。生成された青色は、使用されたアミノ酸によって、濃紺、青紫、鮮やかな青、および緑色を帯びた青の中で変化する。ゲニピンリッチ抽出物から生成された青色着色剤は、熱安定性および酸安定性を有する色素である。
ゲニピンリッチ抽出物と、1つ以上の第1級アミン基を有するアミノ酸や、ポリペプチド、タンパク質、および化合物を含有する他の抽出物、果汁や野菜ジュース、植物性や動物性物質(乳製品や卵製品なども含む)との反応によっても、同様の青色着色剤を生成することが可能である。ゲニピンリッチ抽出物と、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、酵素、および微生物との反応によっても、青色を生成することが可能である。上記生成された着色剤は、さらに濃縮させあるいはクレーなどの担体上に付着させ、食品、化粧品(練り歯磨き、化粧品、毛染め等)、および繊維(衣服)に適用することが可能である。
本発明は、ゲニピンリッチ抽出物を用いて赤色着色剤を製造する方法を提供する。赤色色素を生成するために、上記ゲニピンリッチ抽出物は、メチル基を除去しゲニピンをゲニピン酸に転化するために、加水分解される。ゲニピン酸は、有機酸が余剰に存在する嫌気的条件下で、アミン含有化合物とさらに反応する。赤色色素の生成を加速するために熱を利用することが可能である。赤色溶液は、イオン交換カラムでさらに精製し、溶出した物質を真空ロータリーエバポレータで濃縮することが可能である。このゲニパレッド(genipa red)は、熱安定性を有した色素であり、高pHで安定する。
ゲニピンリッチ抽出物は、約5〜10%w/wの抽出物の濃縮になるように、約5〜50%のエタノール、好ましくは約5〜15%のエタノール、および約0.5〜1.5N水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム溶液で分散、または溶解することができる。加熱しながらまたは非加熱で、室温(〜20℃)で、約30分〜24時間、好ましくは約2時間〜10時間加水分解を行うことが可能である。
加水分解したゲニピンリッチ抽出物は、酸を用いてpHを中性にすることが可能である。上記酸としては、酢酸、ギ酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、シュウ酸、琥珀酸、フマル酸、およびリンゴ酸等の有機酸が好ましく、酢酸および/または酒石酸がより好ましい。加水分解溶液のpHは、約3.5〜5.0の範囲に調整することが可能である。
その後、酸を加えた溶液を約65〜85℃、好ましくは約70〜75℃で、約5〜120分、好ましくは約10〜20分間加熱する。不溶性の茶色の副産物は、赤色の生成に寄与しないので除去する。沈殿物分離は、本技術において公知のいずれかの濾過または遠心分離法、例えば、一般的な濾過、遠心分離機、圧力濾過、タンジェンシャルフロー濾過または膜カートリッジ濾過法などによって行うことが可能である。不溶性の茶色の副産物の生成は、炭酸カルシウムを添加してpHを約5〜7.5に調整し、約5〜30分間混合することによってさらに促進させることが可能である。沈殿物分離は、上述した方法によって行うことが可能である。
上述の透明な溶液は、好ましくは酢酸および/または酢酸ナトリウムである有機酸または有機塩で、約4.0〜4.6のpHに調整することが可能である。第1級アミン基を有する化合物と混合し、約70〜95℃、好ましくは約80〜85℃で約2時間、または約90〜95℃で約1時間加熱した後、赤色が生成される。第1級アミン基を有する化合物は、アミノ酸から選択することが可能であり、当該アミノ酸として、アラニン、アルギニン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、バリン、ロイシン、およびセリン等が挙げられる。上記に列挙することにより第1級アミン基を有する有用な化合物を限定するものではない。
さらに、本発明は、ゲニピンリッチ抽出物を用いて緑色の着色剤を製造する方法を提供する。ゲニピンリッチ抽出物は、いくつかのアミノ酸と反応して緑色を生成することが可能である。上記アミノ酸として、イソロイシン、トレオニン、システイン、およびトリプトファン等が挙げられる。ゲニピンリッチ抽出物は、第1級アミン含有化合物と反応し、カロチノイド、アナート、およびターメリック色素と混合して緑色を生成することも可能である。天然緑色色素であるクロロフィルは熱に不安定であるが、ゲニパグリーン(genipa green)は耐熱性の緑色をもたらすことが可能であるため、食品産業で非常に有用である。
ゲニピンリッチ抽出物と、イソロイシン、トレオニン、システイン、およびトリプトファン等のアミノ酸を多く含む他の抽出物、果汁や野菜ジュース、植物性や動物性物質(乳製品や卵製品なども含む)との反応によっても、同様の緑色着色剤を生成することが可能である。ゲニピンリッチ抽出物と、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、酵素、および微生物との反応、およびカロチノイド、アナート、およびターメリック色素との混合によっても、緑色を生成することが可能である。上記生成された着色剤は、さらに濃縮させあるいはクレーなどの担体上に付着させ、食品、化粧品(練り歯磨き、化粧品、毛染め等)、および繊維(衣服)に適用することが可能である。
さらに、本発明はゲニピンリッチ抽出物を用いて、紫、赤、黄、橙、茶、および黒等の他の着色剤を生成する手段を提供する。紫および赤は、ゲニピンリッチ抽出物と、カルミン、ビート果汁、アントシアニン着色剤及びアミン含有化合物を有する溶液とを混合することで生成可能である。橙および黄は、ゲニピンリッチ抽出物と、キシロース、リボースまたはビタミンC等のペントースとを反応させることで生成可能である。黒色は、ゲニピンと第1級アミン基を含有する化合物との反応の間に、アルカリ土類金属(マグネシウムまたはカルシウム等)または多原子価の金属を加えると生成可能である。
(架橋剤)
本発明は、最大約97%のゲニピン含有量を有する新規な物質を提供する。ゲニピンリッチ抽出物は、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、グルコサミン等の第1級アミン基を含有する任意の化合物、そして様々なタンパク質や酵素と反応して、例えば、食品、化粧品、生体用製品、及びポリマーの産業等で使用される新規な繊維素材を形成することが可能である。
本発明は、天然植物であるゲニパアメリカーナから得られる架橋剤も提供し、該架橋剤は、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、グリオキサール、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、及びエポキシの化合物等の合成化合物との置換えが可能である。架橋剤として使用されるゲニピンリッチ抽出物は、通常使用される合成架橋試薬よりも毒性がかなり低い。
ゲニピンリッチ抽出物は、食品および製薬産業におけるカプセル化製品用の天然の架橋剤として機能することが可能である。カプセル化される物質は、オメガ−3オイル、ビタミンA、複合リノレンオイル等の栄養成分、または薬品であってもよい。ゼラチン、コラーゲン、乳清タンパク質、カゼイン、キトサン、大豆タンパク質、およびその他の植物性または動物性タンパク質は、カプセル用の殻、フィルムまたはマイクロ膜を作成する上で使用されるゲニピンリッチ抽出物と共に用いられる優れた出発原料である。生成物は、優れた熱安定性および機械的安定性、ならびに生体適合性を有している。
下記の実施例は本開示をさらに例示するために提示されているが、決して限定するものとして理解されるべきではない。
(実施例1)
ゲニピンリッチ抽出物を、以下の処理に基づいて生成した。
(a)フイト果実を、866.0gになるように皮を剥いた。皮を剥いた果実を小さく切り、1300gの脱イオン(DI)水と混合し、ミキサーでピューレ状にした。
(b)上記ピューレを、室温で15分間放置し、不溶性の固体は濾過によって抽出物水溶液から分離させた。その後、1212.4gのDI水を濾過液に加え、15分間混ぜた後に2回目の濾過処理を行った。
(c)上記濾過液を、クエン酸を用いてpH<4.0に調整し、ロトベイパー(rotovapor)を用いて固体含有量を25〜55%(w/w)に濃縮した。
(d)その後、上記濃縮した抽出物水溶液を、酢酸エチルを用いて1:1の比率で抽出した。無色またはわずかに黄色の透明な酢酸エチル層を収集した。この液−液抽出を2回繰り返した。
(e)次に、40℃の温度35mmHgの真空状態にて、混合した酢酸エチル抽出物層を、ロトベイパーを用いて蒸発させて、溶媒を除去した。濃縮した酢酸エチルはゲニピン抽出のために再利用可能である。酢酸エチルを蒸発させた後、オフホワイト色またはわずかに黄色の粉末が得られた。この粉末はゲニピンを74.4%w/w含有していた。
(実施例2)
ゲニピンリッチ抽出物を、以下の処理に基づいて生成した。
(a)フイト果実を、462gになるよう皮を剥き、537gのDI水と混合してピューレ状にした。
(b)上記ピューレを、室温で15分間放置し、不溶性の固体は濾過によって抽出物水溶液から分離させた。その後、同量のDI水を固体部分に加え、抽出処理を2回繰り返した。
(c)混合した抽出物水溶液を、クエン酸を用いてpH<4.0に調整し、ロトベイパーを介して固体含有量を24.92%(w/w)に濃縮した。
(d)その後、上記濃縮した抽出物水溶液を、酢酸ブチルを用いて1:1の比率で抽出した。無色またはわずかに黄色の透明な酢酸ブチル層を収集した。この液−液抽出を2回繰り返した。
(e)次に、55℃の温度35mmHgの真空状態にて、混合した酢酸ブチル抽出物を、ロトベイパーを用いて蒸発させて溶媒を除去した。濃縮した酢酸ブチルはゲニピン抽出のために再利用可能である。酢酸ブチルを蒸発させた後、オフホワイト色またはわずかに黄色の粉末が得られた。この粉末はゲニピンを90.9%w/w含有していた。
(実施例3)
実施例2の方法で生成したゲニピンリッチ抽出物の安定性を分析した。ゲニピンリッチ粉末を、それぞれ0.20gずつバイアルに封入し、4℃で保管した。各試料を、それぞれ0、4週間、6週間、12週間後に取り出し、HPLC法を用いてゲニピン含有量を分析した。結果を以下の表に示す。
Figure 2014532441
ゲニピン原料は分析期間中安定していた。
(実施例4)
実施例1の方法で生成したゲニピンリッチ抽出物15gを、118.10gの10%エタノール溶液で溶解した。16.89gの0.9NのKOH溶液を、上記の混合物に加え、室温(22℃)で7.5時間混ぜてゲニピンを加水分解した。加水分解溶液のpHを、酒石酸を用いて4.0未満に調整した。上記溶液を74℃で15分間加熱して冷却した。沈殿物を#2濾紙を用いた濾過で除去した。次に、濾過液のpHを炭酸カルシウムを用いて〜6.5に調整し、スラリーを10分間撹拌した。沈殿物を濾過して除去し、酢酸を加えて濾過液のpHを4.0〜4.5に調整した。アラニン(4.50g)を加えた後、82℃で2時間加熱してゲニピンレッドカラー(genipin red color)を生成した。0.30gのゲニピンレッドカラーを採取し、30.0gのDI水で希釈して色の分析を行った。ハンターラボ(Hunter Lab)分光計でL値、a値、およびb値を計測し、UV/VIS分光計で吸光度曲線を計測した。結果を以下の表に示す。
Figure 2014532441
(実施例5)
実施例2の方法で生成したゲニピンリッチ抽出物を、23.5gの10%エタノール溶液で溶解した。3.78gの1.0NのKOH溶液を上記の混合物に加え、室温(22℃)で8.0時間混ぜてゲニピンを加水分解した。加水分解溶液のpHを酒石酸を用いて4.0未満に調整した。上記溶液を74℃で15分間加熱して冷却した。沈殿物を#2濾紙を用いた濾過によって除去した。次に、濾過液のpHを炭酸カルシウムを用いて〜7.0に調整し、スラリーを15分間撹拌した。沈殿物を濾過して除去し、酢酸を加えて濾過液のpHを4.0〜4.5に調整した。アラニン(1.20g)を加えた後、84℃で2時間加熱してゲニピンレッドカラーを生成した。0.50gのゲニピンレッドカラーを採取し、30.0gのDI水で希釈して色の分析を行った。ハンターラボ分光計でL値、a値、およびb値を計測し、UV/VIS分光計で吸光度曲線を計測した。結果を以下の表に示す。
Figure 2014532441
(実施例6)
実施例2の方法で生成したゲニピンリッチ抽出物1.5gを、11.8gの10%エタノール溶液で溶解した。1.97gの1.0NのKOH溶液を上記の混合物に加え、室温(22℃)で8.0時間混ぜてゲニピンを加水分解した。加水分解溶液のpHを、酒石酸を用いて4.0未満に調整した。上記溶液を74℃で15分間加熱して冷却した。沈殿物を#2濾紙を介した濾過で除去した。次に、濾液のpHを炭酸カルシウムを用いて〜7.0に調整し、スラリーを15分間撹拌した。沈殿物を濾過して除去し、酢酸を加えて濾液のpHを4.0〜4.5に調整した。アラニン(0.60g)、タウリン(0.60g)、および塩化マグネシウム(0.4486g)を加えた後、84℃で2時間加熱して焦げ茶〜黒色を生成した。1.0gのゲニピンカラーを採取し、30.0gのDI水で希釈して色の分析を行った。ハンターラボ分光計でL値、a値、およびb値を計測し、UV/VIS分光計で吸光度曲線を計測した。結果を以下の表に示す。
Figure 2014532441
(実施例7)
実施例2の方法で生成したゲニピンリッチ抽出物0.108gを、試験管内で8.6gの8%エタノール水溶液中に分散させた。固体は、〜50℃の温浴での加熱後、完全に溶解した。その後、上記ゲニピン溶液を1.0mlに等分したものを各試験管に入れ、0.012gのL−トレオニン、0.014gのL−イソロイシン、または0.016gのL−ヒスチジンを各試験管に加えた。すべての試験管を80℃の湯浴で2時間加熱した。生成された0.30gのゲニピンカラーを採取し、30.0gのDI水で希釈して色の分析を行った。ハンターラボ分光計でL値、a値、およびb値を計測し、UV/VIS分光計で吸光度曲線を計測した。結果を以下の表に示す。
Figure 2014532441
(実施例8)
実施例2の方法で生成したゲニピンリッチ抽出物0.37gを、ビーカー内で34.63gの10%エタノール水溶液中に分散させた。0.7gのアラニン、および1.4gのキシロースを加え溶解した。試料を92℃で1時間加熱した。冷却後、1.50gの着色溶液を採取し、30.0gのDI水で希釈して色の分析を行った。橙〜赤の色が検出されたのに対して、上記ゲニピンリッチ抽出物にアラニンのみを混合したときは、赤色が検出された。ハンターラボ分光計でL値、a値、およびb値を計測した。その結果を以下の表に示す。
Figure 2014532441
ゲニパアメリカーナの果実からゲニピンリッチ抽出物を生成する処理の実施形態を表したフローチャートである。

Claims (21)

  1. ゲニパアメリカーナの果実からゲニピンリッチ物質を生成する方法であって、
    (a)ゲニパアメリカーナ植物の果実から、十分な、ゲニピンを含有する、またはアグリコンであるゲニピンを生成可能なゲニピン誘導体を含有する、果汁または抽出物を用意する工程と、
    (b)水、極性溶媒、およびこれらの混合物から選択される溶媒を用いて上記果実から上記ゲニピン/ゲニピン誘導体を抽出する工程と、
    (c)(b)の抽出物のpHを調整してゲニピンアグリコンを生成する工程と、
    (d)非極性溶媒を用いて工程(c)の混合物から上記ゲニピンアグリコンを抽出する工程と、
    (e)混合、分離、熱処理、pH調整、酵素処理、および溶媒除去から選択される1つ以上の処理を行って、工程(d)の抽出物を処理し、少なくともゲニピンを約70%含有する物質を生成する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  2. 上記ゲニピン/ゲニピン誘導体は、ゲニピン、ゲニピン−ゲンチオビオシド、ゲニポシド、ゲニポシド酸、ガルデノシド、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 上記非極性溶媒は、酢酸エチル、酢酸ブチル、n−ブタノール、ジエチルエーテル、ヘキサン、2−ブタノン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、キシレン、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘプタン、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 上記ゲニピンの原料は、フイト、ゲニパアメリカーナ、またはこれらの変種の果実の、果実全体、果実の果汁、果実のピューレ、果実の果汁の濃縮物、果実または果汁の乾燥粉末、果実の非水溶性部分、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. ゲニパアメリカーナの果実からゲニピン誘導体を豊富に含有する物質を生成する方法であって、
    (a)ゲニパアメリカーナ植物の果実から、十分に、ゲニピンを含有する、またはアグリコンであるゲニピンを生成可能なゲニピン誘導体を含有する、果汁または抽出物を用意する工程と、
    (b)非極性有機溶媒を用いて上記果実から上記ゲニピン/ゲニピン誘導体を抽出する工程と、
    (c)混合、分離、熱処理、pH調整、酵素処理、および溶媒除去から選択される1つ以上の処理を行って、工程(b)の抽出物を処理し、少なくともゲニピンを約40%含有する物質を生成する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  6. 上記ゲニピン/ゲニピン誘導体は、ゲニピン、ゲニピン−ゲンチオビオシド、ゲニポシド、ゲニポシド酸、ガルデノシド、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 上記非極性有機溶媒は、酢酸エチル、酢酸ブチル、n−ブタノール、ジエチルエーテル、ヘキサン、2−ブタノン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、キシレン、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘプタン、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 上記ゲニピンの原料は、フイト、ゲニパアメリカーナ、またはこれらの変種の果実の、果実全体、果実の果汁、果実のピューレ、果実の果汁の濃縮物、果実または果汁の乾燥粉末、果実の非水溶性部分、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  9. 請求項5に記載のゲニピンリッチ物質と、水および反応物とを酸素存在下で混合することによって、熱安定性および酸安定性を有した着色剤を製造する方法であって、上記反応物は、果実及び野菜ジュース、植物性及び動物性物質、ポリペプチド、タンパク質、1つ以上の第1級アミン基を有する化合物、ならびにこれらの混合物から選択され、ゲニピンリッチ抽出物とアミノ酸のモル比は、約1:0.5〜約1:10であることを特徴とする方法。
  10. 上記反応物は、リシン、ヒスチジン、アルギニン、グルタミン、アスパラギン、メチオニン、グリシン、グルタミン酸、チロシン、バリン、アラニン、セリン、ロイシン、タウリン、カルニチン、オルニチン、イソロイシン、トレオニン、システイン、トリプトファン、シトルリン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるアミノ酸であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 上記着色剤を、イオン交換カラムおよび/または薄膜フィルターを用いて、さらに精製および濃縮することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1で作成されたゲニピンリッチ物質を、有機酸が余剰に存在する嫌気条件下でアミノ酸と混合することで、赤色着色剤を製造することを特徴とする方法。
  13. 上記アミノ酸は、アラニン、アルギニン、リシン、グルタミン酸、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 上記反応混合物は、アルカリ土類金属または多原子価の金属を追加含有し、黒色を生成することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  15. 上記追加反応物は、マグネシウム、カルシウム、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 請求項9に記載の方法で生成された有効量の着色剤を含有する着色食品および着色食用製品。
  17. 請求項12に記載の方法で生成された有効量の赤色着色剤を含有する着色食品および着色食用製品。
  18. 請求項1で生成されたゲニピンリッチ抽出物と、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、グルコサミン、酵素、タンパク質、およびこれらの混合物からなる群から選択された第1級アミン基を含有する化合物とを反応させて繊維材料を形成することを特徴とする方法。
  19. 請求項5で生成されたゲニピンリッチ抽出物と、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、グルコサミン、酵素、タンパク質、およびこれらの混合物からなる群から選択された第1級アミン基を含有する化合物とを反応させて繊維材料を形成することを特徴とする方法。
  20. 請求項1で生成されたゲニピンリッチ抽出物と、ゼラチン、コラーゲン、乳清タンパク質、カゼイン、キトサン、大豆タンパク質、およびこれらの混合物からなる群から選択された化合物とを反応させてカプセル化用材料が生成されており、当該カプセル化用材料は、食品、栄養材料、または医薬品原料をカプセル化していることを特徴とする食用カプセル化製品。
  21. 請求項5で生成されたゲニピンリッチ抽出物と、ゼラチン、コラーゲン、乳清タンパク質、カゼイン、キトサン、大豆タンパク質、およびこれらの混合物からなる群から選択された化合物とを反応させてカプセル化用材料が生成されており、当該カプセル化用材料は、食品、栄養材料、または医薬品原料をカプセル化していることを特徴とする食用カプセル化製品。
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