JP2014506616A - ポリアミド組成物の機械的特性を向上させるための充填剤としての次亜リン酸カルシウムの使用 - Google Patents

ポリアミド組成物の機械的特性を向上させるための充填剤としての次亜リン酸カルシウムの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリアミド組成物の機械的特性を向上させるための充填剤としての熱安定化次亜リン酸カルシウムの使用を開示する。前記組成物はまた、強化材及び/または増量剤及び/または耐衝撃性改良剤を含んでもよい。本発明は、低い程度のホスフィン発生を有する次亜リン酸カルシウムを使って非常に良好な機械的性能を提供するポリアミド組成物を得ることを可能にする。

Description

本発明は、ポリアミド組成物の機械的特性を向上させるための充填剤としての熱安定化次亜リン酸カルシウムの使用に関する。前記組成物はまた、強化材及び/または増量剤及び/または耐衝撃性改良剤を含んでもよい。本発明は、低い程度のホスフィン発生を有する次亜リン酸カルシウムを使って非常に良好な機械的性能を提供するポリアミド組成物を得ることを可能にする。
本出願人は、ポリアミドベースの組成物での特殊な熱安定化次亜リン酸カルシウムの使用が機械的特性前記組成物を向上させることを可能にし、こうして充填剤として働くことを可能にすることを発見した。最適レベルの機械的特性間折衷は、ポリアミド組成物が、組成物の総重量に対して、0.1〜15重量%の前記次亜リン酸カルシウムを含むときに特に得られる。
本発明は、ポリアミド組成物の機械的特性を向上させるための充填剤としての熱安定化次亜リン酸カルシウムの使用に関係し;前記次亜リン酸カルシウムは、流量58mL/分でのアルゴンフラッシングのフロー下に298℃で3時間加熱されるときに、次亜リン酸カルシウムの1グラム当たり0.5mL未満のホスフィンを発生させるように熱安定化されている。
好ましくはこの試験に従って、それは、次亜リン酸カルシウムの1グラム当たり0.1mL未満、より好ましくは0.05mL未満、特に好ましくは0.02mL未満のホスフィンを発生させる。
本発明はまた、ポリアミド組成物の機械的特性を向上させるための方法であって、熱安定化次亜リン酸カルシウムが前記ポリアミド組成物に添加される方法に関する。
そのような熱安定化次亜リン酸カルシウムは、
− 工程a)出発次亜リン酸カルシウムを、4〜11、好ましくは5〜8に含まれるpHの調整値の下に少なくとも1回洗浄する工程であって、前記次亜リン酸カルシウムが水溶液に及び/または固体状態にある工程と、
− 工程b)工程a)の洗浄操作後に得られる次亜リン酸カルシウムを、揮発性物質を除去するために減圧下に乾燥させる工程と
を含む方法によって安定化させることができる。
上記の工程a)に使用される有機溶媒は好ましくは、アセトン、メタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、及びアセトニトリルを含む群から選択される。
工程a)の出発次亜リン酸カルシウムは、水溶液の形態にあってもよく、反応器に装入され、そのpHが4〜6.5、好ましくは5〜6の値に設定されるスラリーを得るために鉱酸または有機酸と混合されてもよく、この酸は好ましくは、次亜リン酸、クエン酸、マレイン酸、酢酸、塩酸及び硫酸を含む群から選択され、酸次亜リン酸がより好ましい。
工程a)の出発次亜リン酸カルシウムが、水溶液の形態にあり、反応器に装入され、そのpHが7.5〜11、好ましくは8〜10の値に設定されるスラリーを得るために無機塩基または有機塩基と混合される場合に、この塩基は好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム及び水酸化マグネシウムを含む群から選択され、この塩基はより好ましくは水酸化カルシウム及び/または酸化カルシウムである。
出発次亜リン酸カルシウムは、酸化カルシウム、水及び次亜リン酸の反応に由来してもよい。次亜リン酸塩及び、とりわけ、次亜リン酸カルシウムは、米国特許第5,225,052号明細書に教示されているようにアルカリ性条件下に水酸化カルシウムまたは酸化カルシウム及び水と反応させられる例えば白リン(P4)から製造することができる。次亜リン酸と、中国特許第CN101332982号明細書によって教示されるようにカルシウム塩の反応によってかまたは簡単に石灰から次亜リン酸カルシウムを得ることもまた可能である。例えば石灰懸濁液は、次亜リン酸で簡単に中和され、不純物は濾過によって除去され、生成物は、先に記載されたものと同じ方法で単離される。イオン交換法によって他の金属次亜リン酸塩または酸から次亜リン酸カルシウムを得ることもまた可能である。
本発明のポリマー組成物を調製するために有用である出発次亜リン酸塩の安定化プロセスは、回分、連続、または半連続であり得るし、不活性雰囲気下に閉鎖系または開放系で行うことができる。その不活性雰囲気は、例えば二酸化炭素、アルゴン、または窒素であり得る。
出発次亜リン酸塩の安定化プロセスは、大気圧下、圧力下または減圧下に行うことができる。
本発明をいかなる理論的根拠にも結び付けることなしに、早期不安定性のほとんどは問題のある不純物の存在のためであるように見える。次亜リン酸塩の品質は、ARC(断熱反応熱量計)及びTGA(熱重量分析)などの熱分析ツールを用いて残存不純物を検出することによって測定されてもよい。試験は、前記の加熱プロセス中の任意の段階で実施することができる。
本発明に使用される熱安定化次亜リン酸塩の品質をチェックするための別の方法は、単独でかまたはプラスチックと混合して、この生成物に関して高温で安定性試験を行い、試験中に発生するホスフィンの量を測定することである。生成物がポリアミドなどのプラスチックと配合されるときに発生するホスフィンの量を測定することもまた可能である。
ポリアミド組成物は、組成物の総重量に対して、0.1〜15重量%、好ましくは0.5重量%〜15重量%、より好ましくは1重量%〜10重量%の次亜リン酸カルシウムを含んでもよい。
ポリアミドマトリックス中への次亜リン酸カルシウム含有率は、適切な溶媒でのポリアミドの溶解後にNMRまたは滴定などの、周知の技術的方法に従って測定されてもよい。
本発明によるポリアミド組成物は、ポリアミドを主マトリックスとして含む。
本発明に従って使用されてもよいポリアミドとしては、脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド及び、より一般的には、飽和脂肪族もしくは芳香族二酸と飽和芳香族もしくは脂肪族第一級アミンとの重縮合によって得られる線状ポリアミド、ラクタム、もしくはアミノ酸の縮合によって得られるポリアミド、またはこれらの様々なモノマーの混合物の縮合によって得られる線状ポリアミドなどの、半結晶性もしくは非晶質のポリアミド及び/またはコポリアミドが挙げられてもよい。より具体的には、これらのコポリアミドは、例えば、ポリヘキサメチレンアジパミド、テレフタル酸及び/またはイソフタル酸から得られるポリフタルアミド、ならびにアジピン酸、ヘキサメチレンジアミン及びカプロラクタムから得られるコポリアミドであってもよい。
ポリアミドは、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリ(メタ−キシリレンジアミン)(MXD6)、ポリアミド66/6T、ポリアミド66/6I、ならびにブレンド及び、例えば、コポリアミド6.66などの、コポリアミドからなる群から選択されてもよい。
本発明の組成物はまた、特に上のポリアミド、またはこれらのポリアミドのブレンドもしくはコポリアミドから誘導されるコポリアミドを含んでもよい。
タイプ66ポリアミド及び/またはタイプ6ポリアミドを含むポリアミドマトリックスが特に好ましい。好ましいポリアミドは、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリカプロラクタム、またはポリヘキサメチレンアジパミドとポリカプロラクタムとのコポリマー及びブレンドである。
射出成形プロセスに好適な分子量を有する、例えば、標準ISO 307に従って、100〜160ml/gの粘度指数のポリアミドが一般に使用されるが;より低い粘度のポリアミドもまた使用されてもよい。
ポリアミドマトリックスは特に、星型またはH型高分子鎖そして、適切な場合には、線状高分子鎖を含むポリマーであってもよい。そのような星型またはH型高分子鎖を含むポリマーは、例えば、仏国特許第2743077号明細書、同第2779730号明細書、米国特許第5959069号明細書、欧州特許第0632703号明細書、同第0682057号明細書及び同第0832149号明細書に記載されている。
本発明の別の特定の変形によれば、本発明のポリアミドマトリックスは、ランダムツリー型のポリマー、好ましくはランダムツリー構造を有するコポリアミドであってもよい。ランダムツリー構造のこれらのコポリアミド及びそれらの取得方法は特に、国際公開第99/03909号パンフレットに記載されている。本発明のマトリックスはまた、線状の熱可塑性ポリマーならびに上記のような、星型、H型及び/またはツリー型熱可塑性ポリマーを含む組成物であってもよい。本発明のマトリックスはまた、国際公開第00/68298号パンフレットに記載されている型の超分岐コポリアミドを含んでもよい。本発明の組成物はまた、上記のような線状、星型、H型、ツリー型、超分岐コポリアミド熱可塑性ポリマーの任意の組み合わせを含んでもよい。
本発明による組成物は特に、組成物の総重量に対して、10重量%〜90重量%のポリアミド、好ましくは40重量%〜80重量%のポリアミドを含む。
本発明によるポリアミド組成物の機械的特性をさらに向上させるために、好ましくは、ガラス繊維、炭素繊維及びアラミド繊維などの繊維状充填剤、ならびに粘土、カオリン、ウォラストナイト、シリカ、タルクまたはナノ粒子などの非繊維状鉱物充填剤からなる群から選択される、強化材及び/または増量剤を少なくともそれに添加することが有利である可能性がある。強化材及び/または増量剤の組み込みのレベルは複合材料分野の基準に従う。充填剤のレベルは、例えば、1%〜80%、好ましくは10%〜70%、特に30%〜60%であってもよい。
本発明はまた、定義されるような熱安定化次亜リン酸カルシウムと耐衝撃性改良剤とを少なくとも含むポリアミド組成物に関する。
本発明によれば、用語「耐衝撃性改良剤」は、ポリアミド組成物の衝撃強度を改良することができる化合物を意味することを意図される。これらの耐衝撃性改良剤化合物は、ポリアミドと反応する官能基を含む。表現「ポリアミドと反応する官能基」は、特に共有原子価、イオン的もしくは水素相互作用またはファンデルワールス(van der Walls)結合によって、ポリアミドの酸もしくはアミン官能基と化学反応するまたは化学的に相互作用することができる基を意味することを意図される。そのような反応性基は、ポリアミドマトリックス中の耐衝撃性改良剤の良好な分散を提供することを可能にする。マトリックス中の良好な分散は一般に、0.1〜1μmのサイズを有する耐衝撃性改良剤粒子で得られる。
耐衝撃性改良剤は、例えばエチレンアクリル酸(EAA)については、ポリアミドと反応する官能基を、それら中に、非常にうまく含んでもよい。
例えば無水マレイン酸でグラフトされるエチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)については、一般にグラフト化または共重合によって、ポリアミドと反応する官能基をそれに結合することもまた可能である。
本発明によれば、次のモノマー:エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレン、ジエン、アクリレート、ブタジエン、スチレン、オクテン、アクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリル及びメタクリルエステルなどのビニルエステル、ならびにグリシジルメタクリレート、またはそれらの混合物の少なくとも1つを含む、オリゴマーまたはポリマー化合物である、耐衝撃性改良剤が使用されてもよい。本化合物はまた、さらに、上述のもの以外のモノマーを含んでもよい。
場合によりエラストマーベースと言われる、耐衝撃性改良剤化合物のベースは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレンブテンゴム、エチレンアクリレートゴム、ブタジエンスチレンゴム、ブタジエンアクリレートゴム、エチレンオクテンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、エチレンアクリルエステル(EEA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)コポリマー、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン(SEBS)ブロックコポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)コポリマー、メタクリレート−ブタジエン−スチレン(MBS)型のコア−シェルエラストマー、または上にリストされた少なくとも2つのエラストマーのブレンドを含む群から選ぶことができる。
上にリストされた群に加えて、これらの耐衝撃性改良剤はまた、具体的には、次のような官能基:カルボン酸などの、酸、塩化された酸、エステル、特にアクリレート及びメタクリレート、アイオノマー、グリシジル基、特にエポキシ基、グリシジルエステル、酸無水物、特に無水マレイン酸、マレイミド、またはそれらの混合物などの、ポリアミドと反応する、一般にグラフトされたまたは共重合した、官能基を含んでもよい。
エラストマー上のそのような官能基は、例えば、エラストマーの製造中にコモノマーを使用することによって得られる。
ポリアミドa)と反応する官能基を含む耐衝撃性改良剤としては、具体的に、エチレン/アクリルエステル/グリシジルメタクリレートテルポリマー、エチレン/ブチルエステルアクリレートコポリマー、エチレン/n−ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマー、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、無水マレイン酸−グラフト化スチレン/マレイミドコポリマー、無水マレイン酸で変性されたスチレン/エチレン/ブチレン/スチレンのコポリマー、無水マレイン酸−グラフト化スチレン/アクリロニトリルコポリマー、無水マレイン酸−グラフト化アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマー、及びそれらの水素化型が挙げられてもよい。
全組成物中の本発明の耐衝撃性改良剤の重量割合は、特に0.1%〜50%、好ましくは1%〜30%である。
ポリアミド組成物はまた、1つ以上の他のポリマー、好ましくは、ポリアミド、ポリオレフィン、ABSまたはポリエステルなどの熱可塑性ポリマーを含んでもよい。
本発明による組成物はまた、成形されることを意図されるポリアミド組成物の製造のために通常使用される添加剤を含んでもよい。こうして、滑剤、難燃剤、可塑剤、核剤、触媒、光及び/または熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、顔料、艶消剤、カーボンブラックなどの導電剤、成形添加剤または他の通常の添加剤が挙げられてもよい。
ポリアミド組成物の調製のためには、これらの充填剤及び添加剤は、各充填剤または添加剤に好適な常法によって、例えば重合中にまたは溶融混合物としてポリアミドに添加されてもよい。次亜リン酸カルシウムは好ましくは、特にポリアミドの押出の工程中に、溶融プロセスで、またはメカニカルミキサーで固体プロセスでポリアミドに添加され;固体混合物は次に、例えば押出プロセスを用いて、溶融されてもよい。
本発明による組成物は、例えば、射出成形によって、射出/ブロー成形によって、押出によってまたは押出/ブロー成形によって形成される物品の調製のために、プラスチック加工の分野で原材料として使用されてもよい。1つの習慣的な実施形態によれば、変性ポリアミドは、例えば二軸スクリュー押出装置で、棒の形態で押し出され、前記棒は次に顆粒へ切り刻まれる。成形構成部品は次に、上に製造された顆粒を溶融させ、溶融組成物を射出成形装置へ供給することによって製造される。
本発明による組成物から得られる物品としては、例えば、ボンネット下の構成部品、車体構成部品、チューブ及びタンクなどの、自動車工業での物品、または、コネクタなどの、電気及びエレクトロニクス分野での物品が挙げられてもよい。
特殊言語が本発明の原理の理解を容易にするために本説明において使用される。しかし、この特殊言語の使用によって本発明の範囲の限定がまったく想定されないことは理解されるべきである。修正、改良及び完全化は特に、関係技術分野の当業者によって、彼ら自身の一般知識に基づいて想定される可能性がある。
用語「及び/または」は、意味「及び」、「または」ならびにこの用語と関係がある要素の他の可能な組み合わせをすべてまた包含する。
本発明の他の詳細及び利点は、指示のつもりで示されるにすぎない、下に示される実施例を踏まえてより明らかに分かるであろう。
ポリアミド(標準ISO 307に従って110ml/gのVIを有する、会社Rhodia製のPA66 23A)をベースとする組成物を、様々な量の熱安定化次亜リン酸カルシウム及び30重量%のガラス繊維を加えて、Coperion ZSK 40D二軸スクリュー押出機での押出によって得る。
Shanghai Lingfeng chemical reagent co.,ltdから供給される商用グレードの次亜リン酸カルシウムから製造された次亜リン酸カルシウム(102g)を反応器に装入し、水(161g)と混合する。50%次亜リン酸(34g)を次にゆっくり加え、混合物を30分間十分に攪拌し、pHを4〜6に調整する。次に、このスラリーを濾過して75gの固体を得る。この固体を水(40g)で、次にアセトン(75g)で洗浄する。57.8gの湿潤固体がこうして得られ、室温で一晩減圧下での揮発性物質の蒸発後に56gの乾燥次亜リン酸カルシウムを最終的に得る。
次に、結果として生じる次亜リン酸カルシウムを、流量58mL/分でのアルゴンフラッシングのフロー下に298℃で3時間加熱する。アウトガスを5%過酸化水素溶液中にバブリングして発生した可能性があるホスフィンをガスから除く。スクラバー溶液を次に、イオンクロマトグラフィー(IC)によって分析してホスフェートのレベルを測定する。発生したホスフィンを次に、検出されるホスフェートがすべてホスフィンに由来すると仮定することによって計算する。その結果、熱安定化次亜リン酸カルシウムは次亜リン酸カルシウムの1グラム当たり0.015mLのホスフィン(PH3)を発生させるように見える。
対照的に、特別な処理なしにShanghai Lingfeng chemical reagent co.,ltdから供給される商用グレードの次亜リン酸カルシウムから製造された次亜リン酸カルシウムは、ポリアミド中に安全に使用されるには余りにも多くのホスフィンを発生させ、押出へ進むことを許さない。
運転特性は次の通りである:
− 温度プロフィール:245−250−250−250−250−250℃
− スクリュー速度(rpm):600
− トルク(%):60
− 真空度:−0.05Mpa
の、二軸スクリュー押出機:Coperion ZSK
試験検体は、以下の方法で射出成形することによって調製する:
LGH 80D−GC射出成形機
T(℃)シース:250〜260
T(℃)金型:80〜90
射出速度(mm/秒):30−40mm/秒
射出圧力(バール):50−60
保圧(バール):25
逆圧(バール):3
スクリュー速度(rpm):110
様々な特性を測定し、表1に記載する。
Figure 2014506616
押出の間アウトガス及びホスフィンの濃度を、Gastec管を使用して経時的に測定する。ベントガスの試料を分析するとき、ホスフィンはまったく検出できず、ホスフィンのレベルが0.05ppmの下方にあることを示唆する。

Claims (10)

  1. ポリアミド組成物の機械的特性を向上させるための充填剤としての熱安定化次亜リン酸カルシウムの使用であって;前記次亜リン酸カルシウムは、流量58mL/分でのアルゴンフラッシングのフロー下に298℃で3時間加熱されるときに、次亜リン酸カルシウムの1グラム当たり0.5mL未満のホスフィンを発生させるように熱安定化されている使用。
  2. 前記熱安定化次亜リン酸カルシウムが、
    − 工程a)出発次亜リン酸カルシウムを、4〜11に含まれるpHの調整値の下に少なくとも1回洗浄する工程であって、前記次亜リン酸カルシウムが水溶液に及び/または固体状態にある工程と、
    − 工程b)工程a)の洗浄操作後に得られる前記次亜リン酸カルシウムを、揮発性物質を除去するために減圧下に乾燥させる工程と
    を含む方法によって安定化させられる請求項1に記載の使用。
  3. 前記ポリアミド組成物が、前記組成物の総重量に対して、0.1〜15重量%の次亜リン酸カルシウムを含む請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記ポリアミド組成物が、半結晶性または非晶質のポリアミドまたはコポリアミドを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 前記ポリアミドが、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリ(メタ−キシリレンジアミン)(MXD6)、ポリアミド66/6T、ポリアミド66/6I、ならびにブレンド及びコポリアミドからなる群から選択される請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
  6. 前記組成物が、前記組成物の総重量に対して、10重量%〜90重量%のポリアミドを含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
  7. 前記組成物が、補強材及び/または増量剤を少なくとも含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
  8. 前記組成物が、耐衝撃性改良剤を少なくとも含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
  9. ポリアミド、熱安定化次亜リン酸カルシウム及び耐衝撃性改良剤を少なくとも含む組成物であって、前記次亜リン酸カルシウムは、流量58mL/分でのアルゴンフラッシングのフロー下に298℃で3時間加熱されるときに、次亜リン酸カルシウムの1グラム当たり0.5mL未満のホスフィンを発生させるように熱安定化されている組成物。
  10. ポリアミド組成物の機械的特性を増加させるための方法であって、熱安定化次亜リン酸カルシウムが前記ポリアミド組成物に添加され、前記次亜リン酸カルシウムは、流量58mL/分でのアルゴンフラッシングのフロー下に298℃で3時間加熱されるときに、次亜リン酸カルシウムの1グラム当たり0.5mL未満のホスフィンを発生させるように熱安定化されている方法。
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