JP2014233277A - 飲料用組成物およびその製造方法 - Google Patents

飲料用組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温熱効果がある青汁を得ることができる飲料用組成物およびその製造方法を提供する
【解決手段】(A)大麦若葉の乾燥粉末、エキス粉末またはエキスと、(B)生姜、ウコン、花椒、みかん果皮、高麗人参、オオバコ種子および白芥子からなる群より選ばれる少なくとも一種のエキス粉末またはエキスと(C)生姜の乾燥粉末と、を含有する飲料用組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、飲料用組成物およびその製造方法に関し、詳しくは、温熱効果がある青汁を得ることができる飲料用組成物およびその製造方法に関する。
従来、主に栄養補給を目的として、ケール、大麦若葉、明日葉、甜菜等の粉末を水に溶かした飲料である「青汁」が、栄養補給を目的として摂取されてきた。例えば、特許文献1には、特定の製造方法で製造されたケール青汁の造粒物が記載されている。特許文献2には、甜菜の葉および/または茎部を原料とする青汁食品が記載されている。特許文献3には、緑色野菜全草粉末と緑色野菜搾汁液とを用い造粒して得られた高濃度野菜青汁用粉末が記載されている。
青汁の需要は、夏場が高く、冬場は落ちる傾向にある。これは、一般的に青物野菜は身体を冷やす傾向にあり、冬場の摂取が避けられていると考えられる。また、身体の悩みの中で「冷え性」であるという悩みも多く、冬場に身体を冷やさないで身体を温める青汁の開発が求められていた。
特開2002−218964号公報 特開2005−204605号公報 特開2008−086311号公報
そこで本発明の目的は、温熱効果がある青汁を得ることができる飲料用組成物およびその製造方法を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、大麦若葉と、生薬のエキス粉末またはエキスと、従来は飲料には配合しない乾燥粉末の生姜を組み合わせることによって、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の飲料用組成物は、(A)大麦若葉の乾燥粉末、エキス粉末またはエキスと、(B)生姜、ウコン、花椒、みかん果皮、高麗人参、オオバコ種子および白芥子からなる群より選ばれる少なくとも一種のエキス粉末またはエキスと、(C)生姜の乾燥粉末と、を含有することを特徴とするものである。
本発明の飲料用組成物は、さらに、花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を含有することが好ましい。
本発明の飲料用組成物は、花椒およびみかん果皮の乾燥粉末の粒度が、目開き寸法710μmを通過し、かつ、目開き寸法100μmを通過しない部分が50%以上であることが好ましい。
本発明の飲料用組成物は、さらに、ウコンの乾燥粉末を含有することが好ましい。
本発明の飲料用組成物は、さらに、アマチャ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイヒ、ガイハク、ガイヨウ、ガジュツ、カンゾウ、キキョウ、キクカ、キジツ、キャッツクロー、ギョウジャニンニク、キリンケツ、キンギンカ、グァバ、クコシ、クズ、クマザサ、ゲットウ、コウイ、コウカ、コウキ、コウベイ、コショウ、ゴマ、コンブ、ザクロ、サフラン、サンシシ、サンソウニン、サンヤク、シテイ、シャジン、ジュウヤク、ショウズク、ショウバク、ステビア、センソウトウ、センボウ、シソ、ダイコンソウ、タイソウ、タンポポ、チャヨウ、チョウジ、チョロギ、チンピ、テンチャ、トウチャ、トチュウ、ニクジュヨウ、バクガ、ハス、パセリ、ハッカ、ハルウコン、バンウコン、バンショウ、ヒトツバ、ヒハツ、ビャクゴウ、ビャクズク、ビワヨウ、ビンロウジ、ブシュカン、ベニコウジ、ホコツシ、マカ、マコモ、マシニン、マツ、マンゴー、マンネンタケ、ミント、ムラサキセンブリ、メグスリノキ、メシマコブ、メリッサ、モンケイ、ヨクイニン、リュウガンニク、レイシ(ライチ)およびワレモコウからなる群より選ばれる少なくとも一種の生薬の乾燥粉末、エキス粉末またはエキスを含有することが好ましい。
本発明の飲料用組成物は、さらに、ケール、ゴーヤ、明日葉、桑の葉、ヨモギ、ボタンボウフウ、甘藷若葉からなる群より選ばれる少なくとも一種の乾燥粉末、エキス粉末またはエキスを含有することが好ましい。
本発明の飲料用組成物は、粉末状または液体であることが好ましい。
本発明の飲料は、前記飲料用組成物を溶解または分散させたことを特徴とするものである。
本発明の飲料用組成物の製造方法は、前記飲料用組成物の製造方法において、生姜、ウコン、花椒、みかん果皮、高麗人参、オオバコ種子および白芥子からなる群より選ばれる少なくとも一種の抽出液を噴霧乾燥又は凍結乾燥してエキス粉末を得る乾燥工程と、大麦若葉の乾燥粉末と、前記エキス粉末に、生姜、ウコン、花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を添加した後、混合する混合工程と、を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記構成としたことにより、温熱効果がある青汁を得ることができる飲料用組成物およびその製造方法を提供することが可能となる。
本発明の飲料用組成物を用いることによって、青汁であるにもかかわらず温熱効果がある飲料を得ることができる。さらに、粒度が、目開き寸法710μmを通過し、かつ、目開き寸法150μmを通過しない部分が50%以上である花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を含有することにより、温熱効果が高まるだけではなく、温感の体感性が向上し、さらに、生薬を含有しているにもかかわらず、嗅覚的、味覚的に飲みやすい飲料を得ることができる。以下、本発明の飲料用組成物の各成分について詳述する。
本発明において「粉末」とは、固形物を粉砕したもので、日本薬局方の通則による粗末、中末、細末、微末を指す。また、乾燥粉末とは、生薬等を乾燥して粉末にしたもの、および、生薬等からエキスを抽出した後の残存物を乾燥して粉末にしたものの少なくとも何れか一方をいう。エキス粉末とは、生薬等から抽出したエキスを乾燥して粉末にしたものをいう。また、エキス粉末を得るために賦形剤等を用いて造粒した場合には、賦形剤等も含めてエキス粉末という。以下、本発明の飲料用組成物の各成分について詳述する。
[(A)大麦若葉の乾燥粉末、エキス粉末またはエキス]
本発明の飲料用組成物は、(A)成分として、大麦若葉の乾燥粉末、エキス粉末またはエキスを含有する。本発明において、大麦若葉は特に制限されるものではなく、通常入手可能な大麦若葉を用いて、大麦若葉の乾燥粉末、エキス粉末およびエキスを製造することができる。本発明の飲料用組成物は、大麦若葉の乾燥粉末、エキス粉末およびエキスの中から1種を単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、食物繊維をそのまま摂取することができるため、大麦若葉の乾燥粉末が好ましい。
上記(A)成分の配合量は、特に限定されないが、飲料用組成物の乾燥物の全重量あたり、10〜70重量%であることが好ましく、15〜60重量%であることがより好ましく、20〜40重量%であることがさらに好ましい。10重量%より少ないと、飲用時に濁り状態が不十分であり見た目がきたなくなる場合がある。また、70重量%より多いと、飲用時に溶け残りが多くなる場合がある。尚、大麦若葉のエキスを配合する場合、上記配合量は大麦若葉のエキスを乾燥させた場合の重量基準である。また、賦形剤等を用いて造粒して得た大麦若葉のエキス粉末を配合する場合、上記配合量は賦形剤等を除いたエキス由来の成分のみを乾燥した場合の重量基準である。
[(B)生薬のエキス粉末またはエキス]
本発明の飲料用組成物は、(B)成分として、生姜、ウコン、花椒、みかん果皮、高麗人参、オオバコ種子および白芥子からなる群より選ばれる少なくとも一種の生薬のエキス粉末またはエキスを含有する。本発明において、これらの生薬は特に制限されるものではなく、通常入手可能な生薬を用いて、エキス粉末およびエキスを製造することができる。本発明の飲料用組成物は、これらの生薬エキス粉末およびエキスの中から1種を単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の飲料用組成物は、生姜、花椒および高麗人参のエキス粉末を含むことが好ましく、また、生姜、ウコン、花椒、みかん果皮、高麗人参、オオバコ種子および白芥子のエキス粉末を含むことがより好ましい。
(B)成分の配合量は、特に限定されないが、飲料用組成物の乾燥物の全重量あたり、5〜50重量%であることが好ましく、5〜40重量%であることがより好ましく、10〜30重量%であることがさらに好ましい。5重量%より少ないと、偏析が生じる場合がある。また、50重量%より多いと、製剤の吸湿性が高まる場合がある。尚、生薬エキスを配合する場合、上記配合量は生薬エキスを乾燥させた場合の重量基準である。また、賦形剤等を用いて造粒して得た生薬エキス粉末を配合する場合、上記配合量は賦形剤等を除いたエキス由来の成分のみを乾燥した場合の重量基準である。
[(C)生姜の乾燥粉末]
本発明の飲料用組成物は、(C)生姜の乾燥粉末を含有する。(C)生姜の乾燥粉末を含有することにより、青汁であるにもかかわらず温熱効果がある飲料を得ることができる。また、乾燥粉末として含有することによって、味覚的、嗅覚的、視覚的に生薬が含まれていることが認識しやすくなり、摂取時の体感性が向上する。生姜は特に制限されるものではなく、通常入手可能な生姜を用いて、生姜の乾燥粉末を製造することができる。
(C)生姜の乾燥粉末の配合量は、特に限定されないが、飲料用組成物の乾燥物の全重量あたり、0.2〜10重量%であることが好ましく、0.5〜5重量%であることがより好ましく、0.5〜2重量%であることがさらに好ましい。0.2重量%より少ないと、味覚的、嗅覚的、視覚的な効果が期待できない場合がある。また、10重量%より多いと、風味を損なう場合がある。
(花椒、みかん果皮およびウコンの乾燥粉末)
本発明の飲料用組成物は、花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を含有することが好ましい。また、花椒およびみかん果皮の乾燥粉末の粒度が、目開き寸法710μmを通過し、かつ、目開き寸法100μmを通過しない部分が50%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましい。このような粒度の花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を含有することにより、温熱効果がさらに高まるだけでなく、生薬エキス粉末またはエキスを含有しているにもかかわらず飲みやすい味の飲料を得ることができる。また、上記粒度の範囲を満たさない残りの花椒およびみかん果皮の乾燥粉末は、目開き寸法100μmを通過することが好ましい。本発明の飲料用組成物は、さらに、ウコンの乾燥粉末を含有することが好ましい。
花椒の乾燥粉末の配合量は、飲料用組成物の乾燥物の全重量あたり、0.5〜10重量%であることが好ましく、0.8〜3重量%であることがより好ましい。みかん果皮の乾燥粉末の配合量は、飲料用組成物の乾燥物の全重量あたり、0.01〜0.5重量%であることが好ましく、0.02〜0.2重量%であることがより好ましい。ウコンの乾燥粉末の配合量は、飲料用組成物の乾燥物の全重量あたり、0.2〜10重量%であることが好ましく、0.5〜2重量%であることがより好ましい。
(他の生薬の乾燥粉末、エキス粉末およびエキス)
本発明の飲料用組成物は、他の生薬乾燥粉末、エキス粉末またはエキスを含有してもよい。他の生薬としては、例えば、アマチャ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイヒ、ガイハク、ガイヨウ、ガジュツ、カンゾウ、キキョウ、キクカ、キジツ、キャッツクロー、ギョウジャニンニク、キリンケツ、キンギンカ、グァバ、クコシ、クズ、クマザサ、ゲットウ、コウイ、コウカ、コウキ、コウベイ、コショウ、ゴマ、コンブ、ザクロ、サフラン、サンシシ、サンソウニン、サンヤク、シテイ、シャジン、ジュウヤク、ショウズク、ショウバク、ステビア、センソウトウ、センボウ、シソ、ダイコンソウ、タイソウ、タンポポ、チャヨウ、チョウジ、チョロギ、チンピ、テンチャ、トウチャ、トチュウ、ニクジュヨウ、バクガ、ハス、パセリ、ハッカ、ハルウコン、バンウコン、バンショウ、ヒトツバ、ヒハツ、ビャクゴウ、ビャクズク、ビワヨウ、ビンロウジ、ブシュカン、ベニコウジ、ホコツシ、マカ、マコモ、マシニン、マツ、マンゴー、マンネンタケ、ミント、ムラサキセンブリ、メグスリノキ、メシマコブ、メリッサ、モンケイ、ヨクイニン、リュウガンニク、レイシ(ライチ)およびワレモコウ等が挙げられる。中でも、ウイキョウ、キジツ、ギョウジャニンニク、クコシ、クズ、クマザサ、コウイ、コウカ、コウベイ、サフラン、サンヤク、チンピ、バンショウ、ビンロウジ、マカからなる群より選ばれる少なくとも一種の乾燥粉末、エキス粉末またはエキスを含有することが好ましい。
(他の青汁成分)
本発明の飲料用組成物は、大麦若葉以外の従来公知の他の青汁成分を含有してもよい。他の青汁成分としては、ケール、ゴーヤ、明日葉、桑の葉、ヨモギ、ボタンボウフウ、甘藷若葉等が挙げられる。
(食品添加物)
本発明の飲料用組成物は、食品添加物として、還元麦芽糖等の矯味剤、難消化性デキストリン等の賦形剤を含有してもよい。矯味剤は、飲料用組成物の乾燥物の全重量あたり、10〜30重量%配合することが好ましい。賦形剤は、飲料用組成物の乾燥物の全重量あたり、10〜50重量%配合することが好ましい。本発明の飲料用組成物は、公知慣用の他の食品添加剤も含有することができる。他の食品添加剤としては、例えば、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、増粘剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤等が挙げられる。また、味付けのために、所望に応じて、抹茶、粉末茶等を配合してもよい。
本発明の飲料用組成物は、粉末状または液状であることが好ましいが、粉末状であることがより好ましい。
本発明において、乾燥粉末の製造方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いて製造することができる。例えば、植物を熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、電磁波乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥などの当業者が通常用いる任意の方法により乾燥し、例えば、クラッシャ一、ミル、ブレンダー、石臼などの当業者が通常用いる任意の機械または道具により粉砕することにより、乾燥粉末が得られる。
本発明において、エキス粉末の製造方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いて製造することができる。例えば、生薬エキスを噴霧乾燥、凍結乾燥などの当業者が通常用いる任意の方法により乾燥することにより、エキス粉末が得られる。生薬エキスの抽出方法は特に限定されるものではないが、抽出溶媒として熱水または30%以下のエタノール含有熱水を用いることが好ましい。
本発明の飲料は、前記飲料用組成物を水等の液体に溶解または分散させたものである。本発明の飲料における、前記飲料用組成物の割合は特に限定されるものではないが、飲料用組成物が1.5〜4.5重量%であることが好ましい。
本発明の飲料用組成物の製造方法は、生姜、ウコン、花椒、みかん果皮、高麗人参、オオバコ種子および白芥子からなる群より選ばれる少なくとも一種の抽出液を噴霧乾燥又は凍結乾燥してエキス粉末を得る乾燥工程と、大麦若葉の乾燥粉末と、前記エキス粉末に、生姜、ウコン、花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を添加した後、混合する混合工程と、を含むものである。上記乾燥工程と同時に又はその後にエキス粉末の造粒工程を設けてもよく、造粒工程においては、流動層造粒などの当業者が通常用いる任意の方法が用いられる。また、混合工程においては、空気混合などの当業者が通常用いる任意の方法が用いられる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例および比較例により何ら制限されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」は重量部を、「%」は重量%を意味する。
(実施例1、2および比較例1〜3)
<生薬エキス粉末の造粒>
高麗人参(3部)、オオバコ種子(3部)、ウコン(3部)、みかんの果皮(2部)を228部の水を張った抽出釜に投入し、加温して沸騰30分後に、さらに花椒(2部)、生姜(5部)、白芥子(1部)を投入、その後さらに30分間沸騰し、抽出液を得た。得られた抽出液をろ過して生薬残渣と分離し、得られた濾液を減圧濃縮した後、難消化性デキストリン(松谷化学工業1.6部)を加えて均一に撹拌、殺菌後スプレードライによって生薬エキス粉末(3.2部)を得た。切裁が必要な生薬に関しては、抽出刻みに加工して使用した。
上記で得られた生薬エキス粉末を用いて、下記表1に示す原材料を、表中に記載の割合(重量部)にて配合し、飲料用組成物を調製した。
Figure 2014233277
*1:生薬エキス由来の成分:難消化性デキストリン=66.7:33.3
生薬エキス由来の成分(配合割合)=花椒:生姜:白芥子:みかん果皮:高麗人参:オオバコ種子:ウコン(2:5:1:2:3:3:3)
*2:粒度は、150〜710μmが95%以上
*3:粒度は、106μmを通過したものが100%
*4:粒度は、150〜710μmが95%以上
*5:粒度は、106μmを通過したものが100%
実施例1、2および比較例1〜3で得られた飲料用組成物を各3gずつ、100mlの水に溶解分散し、飲料を得た。得られた飲料を、成人10名に摂取し、下記について、下記の7段階で評価してもらった。評価の平均値を表2に示す。
1:非常に思わない。
2:思わない。
3:あまり思わない。
4:どちらとも言えない。
5:やや思う。
6:思う。
7:非常に思う。
<視覚的評価>
評価1:身体が温まりそうに思うか。
評価2:飲み易そうに思うか。
評価3:美味しそうに思うか。
<嗅覚的評価>
評価4:身体が温まる匂いだと思うか。
評価5:好きな匂いか。
<味覚的評価>
評価6:身体が温まりそうな味か。
評価7:飲み易い味か。
評価8:好きな味か。
評価9:身体の温まりを感じたか。
Figure 2014233277
表2に示す結果から、(C)生姜の乾燥粉末を含有する実施例1、2の飲料用組成物から得られる飲料は、比較例1〜3と比べて、温熱効果(評価9)が向上していることがわかる。また、粒度が150〜710μmが50%以上である花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を含有する実施例1は、温熱効果(評価9)がより高いだけではなく、嗅覚的、味覚的に温感の体感性(評価4、6)が向上しており、さらに、生薬を含有しているにもかかわらず、嗅覚的、味覚的に好ましいものであることがわかった(評価5、7、8)。
(実施例3〜10)
<生薬エキス粉末Aの造粒>
高麗人参(3部)、オオバコ種子(3部)、ウコン(3部)、みかんの果皮(2部)を228部の水を張った抽出釜に投入し、加温して沸騰30分後に、さらに花椒(2部)、生姜(5部)、白芥子(1部)を投入、その後さらに30分間沸騰し、抽出液を得た。得られた抽出液をろ過して生薬残渣と分離し、得られた濾液を減圧濃縮した後、難消化性デキストリン(松谷化学工業1.6部)を加えて均一に撹拌、殺菌後スプレードライによって生薬エキス粉末A(4.4部)を得た。切裁が必要な生薬に関しては、抽出刻みに加工して使用した。
<生薬エキス粉末Bの造粒>
高麗人参(3部)、ウコン(3部)を228部の水を張った抽出釜に投入し、加温して沸騰30分後に、さらに花椒(2部)、生姜(5部)を投入、その後さらに30分間沸騰し、抽出液を得た。得られた抽出液をろ過して生薬残渣と分離し、得られた濾液を減圧濃縮した後、難消化性デキストリン(松谷化学工業1.3部)を加えて均一に撹拌、殺菌後スプレードライによって生薬エキス粉末B(3.5部)を得た。切裁が必要な生薬に関しては、抽出刻みに加工して使用した。
<生薬エキス粉末Cの造粒>
高麗人参(3部)、みかんの果皮(2部)を228部の水を張った抽出釜に投入し、加温して沸騰30分後に、さらに花椒(2部)、生姜(5部)を投入、その後さらに30分間沸騰し、抽出液を得た。得られた抽出液をろ過して生薬残渣と分離し、得られた濾液を減圧濃縮した後、難消化性デキストリン(松谷化学工業1.1部)を加えて均一に撹拌、殺菌後スプレードライによって生薬エキス粉末C(3.0部)を得た。切裁が必要な生薬に関しては、抽出刻みに加工して使用した。
<生薬エキス粉末Dの造粒>
高麗人参(3部)、オオバコ種子(3部)を228部の水を張った抽出釜に投入し、加温して沸騰30分後に、さらに花椒(2部)、生姜(5部)を投入、その後さらに30分間沸騰し、抽出液を得た。得られた抽出液をろ過して生薬残渣と分離し、得られた濾液を減圧濃縮した後、難消化性デキストリン(松谷化学工業1.0部)を加えて均一に撹拌、殺菌後スプレードライによって生薬エキス粉末D(2.8部)を得た。切裁が必要な生薬に関しては、抽出刻みに加工して使用した。
上記で得られた生薬エキス粉末A〜Dを用いて、下記表3に示す原材料を、表中に記載の割合(重量部)にて配合し、飲料用組成物を調製した。
Figure 2014233277
*6:生薬エキス由来の成分:難消化性デキストリン=66.7:33.3
生薬エキス由来の成分(配合割合)=花椒:生姜:白芥子:みかん果皮:高麗人参:オオバコ種子:ウコン=2:5:1:2:3:3:3
*7:生薬エキス由来の成分:難消化性デキストリン=66.7:33.3
生薬エキス由来の成分(配合割合)=花椒:生姜:高麗人参:ウコン=2:5:3:3
*8:生薬エキス由来の成分:難消化性デキストリン=66.7:33.3
生薬エキス由来の成分(配合割合)=花椒:生姜:みかん果皮:高麗人参=2:5:2:3
*9:生薬エキス由来の成分:難消化性デキストリン=66.7:33.3
生薬エキス由来の成分(配合割合)=花椒:生姜:高麗人参:オオバコ種子=2:5:3:3
*10:粒度は、106〜710μmが95%以上
*11:粒度は、106μmを通過したもの100%
*12:粒度は、106〜710μmが95%以上
*13:粒度は、106μmを通過したもの100%
*14:粒度は、106〜710μmが95%以上
*15:粒度は、106〜710μmが95%以上
*16:粒度は、106μmを通過したもの100%
*17:粒度は、106μmを通過したもの100%
*18:粒度は、106〜710μmが95%以上
実施例3〜10で得られた飲料用組成物を各3gずつ、100mlの水に溶解分散し、飲料を得た。得られた飲料を、成人10名に摂取し、下記について、下記の7段階で評価してもらった。評価の平均値を表4に示す。
1:非常に思わない。
2:思わない。
3:あまり思わない。
4:どちらとも言えない。
5:やや思う。
6:思う。
7:非常に思う。
<評価>
評価A:飲み易いか。
評価B:好きな香りか。
評価C:好きな味か。
評価D:身体の温まりを感じたか。
評価E:満足感があるか。
Figure 2014233277
表4に示す結果から、(C)生姜の乾燥粉末を含有する実施例3〜10の飲料用組成物から得られる飲料は、温熱効果(評価D)を有することがわかる。また、花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を含有する実施例4〜7は温熱効果がより高く、粒度が106〜710μmが50%以上である花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を含有する実施例5〜7は、温熱効果がさらに高かった。

Claims (9)

  1. (A)大麦若葉の乾燥粉末、エキス粉末またはエキスと、
    (B)生姜、ウコン、花椒、みかん果皮、高麗人参、オオバコ種子および白芥子からなる群より選ばれる少なくとも一種のエキス粉末またはエキスと、
    (C)生姜の乾燥粉末と、
    を含有することを特徴とする飲料用組成物。
  2. さらに、花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を含有する請求項1記載の飲料用組成物。
  3. 前記花椒およびみかん果皮の乾燥粉末の粒度が、目開き寸法710μmを通過し、かつ、目開き寸法100μmを通過しない部分が50%以上である請求項2記載の飲料用組成物。
  4. さらに、ウコンの乾燥粉末を含有する請求項1〜3記載のいずれか一項記載の飲料用組成物。
  5. さらに、アマチャ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイヒ、ガイハク、ガイヨウ、ガジュツ、カンゾウ、キキョウ、キクカ、キジツ、キャッツクロー、ギョウジャニンニク、キリンケツ、キンギンカ、グァバ、クコシ、クズ、クマザサ、ゲットウ、コウイ、コウカ、コウキ、コウベイ、コショウ、ゴマ、コンブ、ザクロ、サフラン、サンシシ、サンソウニン、サンヤク、シテイ、シャジン、ジュウヤク、ショウズク、ショウバク、ステビア、センソウトウ、センボウ、シソ、ダイコンソウ、タイソウ、タンポポ、チャヨウ、チョウジ、チョロギ、チンピ、テンチャ、トウチャ、トチュウ、ニクジュヨウ、バクガ、ハス、パセリ、ハッカ、ハルウコン、バンウコン、バンショウ、ヒトツバ、ヒハツ、ビャクゴウ、ビャクズク、ビワヨウ、ビンロウジ、ブシュカン、ベニコウジ、ホコツシ、マカ、マコモ、マシニン、マツ、マンゴー、マンネンタケ、ミント、ムラサキセンブリ、メグスリノキ、メシマコブ、メリッサ、モンケイ、ヨクイニン、リュウガンニク、レイシ(ライチ)およびワレモコウからなる群より選ばれる少なくとも一種の乾燥粉末、エキス粉末またはエキスを含有する請求項1〜4のいずれか一項記載の飲料用組成物。
  6. さらに、ケール、ゴーヤ、明日葉、桑の葉、ヨモギ、ボタンボウフウ、甘藷若葉のからなる群より選ばれる少なくとも一種の乾燥粉末、エキス粉末またはエキスを含有する請求項1〜5のいずれか一項記載の飲料用組成物。
  7. 粉末状または液状である請求項1〜6のいずれか一項記載の飲料用組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項記載の飲料用組成物を溶解または分散させたことを特徴とする飲料。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項記載の飲料用組成物の製造方法において、生姜、ウコン、花椒、みかん果皮、高麗人参、オオバコ種子および白芥子からなる群より選ばれる少なくとも一種の抽出液を噴霧乾燥又は凍結乾燥してエキス粉末を得る乾燥工程と、大麦若葉の乾燥粉末と、前記エキス粉末に、生姜、ウコン、花椒およびみかん果皮の乾燥粉末を添加した後、混合する混合工程と、を含むことを特徴とする飲料用組成物の製造方法。
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