JP2014222330A - ガラス基板の表面処理方法およびフォトマスクの再生方法 - Google Patents

ガラス基板の表面処理方法およびフォトマスクの再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フォトマスク用のガラス基板の表面処理方法において、ガラス基板の表面処理コストを削減する。【解決手段】アルカリ性液に界面活性剤が添加された溶液にガラス基板2の表面2aを接触させることにより、ガラス基板2の表面2aの凹凸を減少させる。アルカリ性液としては、水酸化カリウム水溶液などが用いられる。界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリウムなどが用いられる。ガラス基板2のケミカル処理により、ガラス基板2の表面2aの凹凸が減少するため、ガラス基板2の表面処理コストが削減される。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、液晶露光装置のフォトマスクに用いられるガラス基板、つまりフォトマスク用のガラス基板に適用するのに好適なガラス基板の表面処理方法およびフォトマスクの再生方法に関するものである。
この種のフォトマスクとしては、石英ガラスからなる平板状のガラス基板の表面に、クロム(Cr)等を主成分とする遮光膜が成膜されて回路パターンが形成されたものが多用されている。このようなフォトマスクでは、ガラス基板の材料となる石英ガラスが高価であるため、使用済みになったときに、ガラス基板を再利用してフォトマスクを再生することが経済的に望ましい。
従来、このフォトマスクの再生方法としては、ガラス基板の表面から遮光膜を除去した後、このガラス基板の表面に残っているパターン跡(微小な凹凸)や傷を除去すべく、このガラス基板の表面を再研磨して表面処理を施していた(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2011−227260号公報 特開2004−37295号公報
しかしながら、これでは、特にガラス基板のサイズが大きい場合に、ガラス基板の再研磨に多大な労力が発生するため、ガラス基板の表面処理コスト、ひいてはフォトマスクの再生コストが高騰するという課題があった。
本発明は、このような事情に鑑み、コストを削減することが可能なガラス基板の表面処理方法およびフォトマスクの再生方法を提供することを目的とする。
本発明に係る第1のガラス基板の表面処理方法は、アルカリ性液に界面活性剤が添加された溶液にガラス基板(2)の表面(2a)を接触させることにより、このガラス基板の表面の凹凸を減少させるガラス基板の表面処理方法としたことを特徴とする。
本発明に係るフォトマスクの再生方法は、ガラス基板(2)の表面(2a)に遮光膜(3)が成膜されたフォトマスク(1)の再生方法であって、前記ガラス基板から前記遮光膜を除去する除膜工程と、その後、上記ガラス基板の表面処理方法により、このガラス基板の表面処理を行う表面処理工程と、次いで、このガラス基板の表面を洗浄する洗浄工程とを有するフォトマスクの再生方法としたことを特徴とする。
なお、ここでは、本発明をわかりやすく説明するため、実施の形態を表す図面の符号に対応づけて説明したが、本発明が実施の形態に限定されるものでないことは言及するまでもない。
本発明に係るガラス基板の表面処理方法によれば、ガラス基板のケミカル処理により、ガラス基板の表面の凹凸が減少することから、ガラス基板の表面処理コストを削減することが可能となる。
本発明に係るフォトマスクの再生方法によれば、ガラス基板の表面処理を低コストで行うことができるので、フォトマスクの再生コストを削減することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るフォトマスクの再生方法を示す工程図であって、(a)は除膜工程の直前の状態を示す断面図、(b)は除膜工程の直後の状態を示す断面図、(c)は表面処理工程の直後の状態を示す断面図である。 2種類の溶液(実施例1および比較例2)におけるガラス基板の浸漬時間と段差高さとの関係を示す折れ線グラフである。 4種類の溶液(実施例1、2および比較例1、2)におけるガラス基板のラフネス変化量を示す棒グラフである。 ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)およびクエン酸の濃度がガラス基板のラフネス変化量およびエッチングレートに及ぼす影響を表す折れ線グラフであって、(a)はドデシル硫酸ナトリウムに関するグラフ、(b)はクエン酸に関するグラフである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る図である。
この実施の形態1に係る使用済みのフォトマスク1は、図1(a)に示すように、石英ガラスからなる所定の大きさ(例えば、縦800〜1500mm、横800〜1500mm、厚さ8〜20mm)の平板状のガラス基板2を有している。ガラス基板2の表面2aには、クロム(Cr)等を主成分とする所定の膜厚T1(例えば、T1=0.05〜0.2μm)の遮光膜3が成膜されて回路パターンが形成されている。
ここで、この使用済みのフォトマスク1には、図1(a)に示すように、ガラス基板2の表面2aにパターン跡4が回路パターンに沿って残っている。すなわち、ガラス基板2の表面2aは、遮光膜3で被覆されている部分と、遮光膜3で被覆されずに露出している部分とに二分されるが、フォトマスク1の使用中に、洗浄工程などにおいて、遮光膜3で被覆されずに露出している部分のみが溶けて所定の深さD1(例えば、D1=1〜10nm)だけ凹み、これがパターン跡4を形成することになる。
このように、使用済みのフォトマスク1には、ガラス基板2の表面2aにパターン跡4が残っている。したがって、ガラス基板2から遮光膜3を除去しても、そのままでは新たなフォトマスク1のガラス基板2として再利用することはできない。
そこで、この使用済みのフォトマスク1のガラス基板2を新たなフォトマスク1のガラス基板2として再利用するため、次の手順により、この使用済みのフォトマスク1を再生する。
まず、準備工程で、図1(a)に示すように、この使用済みのフォトマスク1を準備する。
次に、除膜工程に移行し、硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液を用いたウェットエッチングにより、このフォトマスク1のガラス基板2から遮光膜3を除去する。すると、図1(b)に示すように、ガラス基板2のみが残った状態になる。このとき、ガラス基板2には、その表面2aにパターン跡4がそのまま残っている。
その後、表面処理工程に移行し、このガラス基板2の表面2aの凹凸を減少させるべく、以下に述べるとおり、ケミカル処理により、ガラス基板2の表面処理を行う。
すなわち、まず、アルカリ性液に界面活性剤およびキレート剤が添加された溶液を調製し、攪拌機を備えた容器に貯留する。
このアルカリ性液の一例としては、水酸化カリウム(KOH)水溶液を挙げることができる。ただし、水酸化カリウム水溶液以外のアルカリ性液(例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化セシウム (CsOH)、水酸化カルシウム (Ca(OH))、水酸化ストロンチウム (Sr(OH))、水酸化バリウム(Ba(OH)など)を用いることも可能である。なお、このアルカリ性液は、pHが12以上であることが好ましい。これは、アルカリ性液のpHが12未満だと、ガラス基板2の溶解作用が不十分になり、ガラス基板2の表面処理を円滑に行うことができないからである。また、このアルカリ性液は、pHが14以下であることが好ましい。これは、pH14を超える溶液は、温度、外気の湿度変化等によりpHが大きく変動し、また、この変動を抑制することも困難なためである。
また、界面活性剤の一例としては、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を挙げることができる。ただし、ドデシル硫酸ナトリウム以外の界面活性剤(例えば、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、アルキルベンゼンスルホン酸塩など)を採用することもできる。なお、この界面活性剤は、HLB値10以上のアニオン系界面活性剤が好ましい。これは、界面活性剤のHLB値が10未満だと、親水性が低下してアルカリ性液に溶解しにくくなるからである。さらに、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度以上が好ましい。これは、界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度未満だと、ミセルが形成されないため、界面活性が不十分になるからである。
また、キレート剤の一例としては、クエン酸を挙げることができる。ただし、クエン酸以外のキレート剤(例えば、EDTA、NTA、DTPA、GLDA、HEDTA、GEDTA、TTHA、HIDA、DHE、グリシンなど)を採用することもできる。
そして、この容器内の溶液を攪拌機で攪拌した状態で、この溶液にガラス基板2を浸漬することにより、この溶液にガラス基板2の表面2aを接触させる。このとき、ガラス基板2の表面2aのみを浸漬してもよいが、作業性を高めるべく、ガラス基板2全体を浸漬するのが好ましい。
すると、ガラス基板2の表面2aは、この溶液中のアルカリ性液の溶解作用によってエッチングされ、図1(c)に示すように、パターン跡4の深さD2は表面処理前の深さD1より浅くなり、ガラス基板2の表面2aの凹凸が減少する。これは、ガラス基板2の表面2aのうち、遮光膜3で被覆されていた部分と、遮光膜3で被覆されていなかった部分(パターン跡4)とを比べると、前者が後者より突出しているという第1の理由と、この溶液は容器内で攪拌されて対流しているので、前者の全体にわたってアルカリ性液の溶解作用が均一に働くという第2の理由から、前者が後者よりアルカリ性液の溶解作用を受けやすいからであると推察される。
しかも、この溶液には、アルカリ性液の他に界面活性剤が含まれているので、ガラス基板2の表面2aの凹凸を減少させつつ、ガラス基板2の表面2aの表面粗さ(ラフネス)の悪化を抑制することもできる。すなわち、アルカリ性液にはガラス基板2の溶解作用があるため、界面活性剤が含まれていなくても、ガラス基板2の表面2aの凹凸を減少させることは可能である。ところが、こうしてガラス基板2の表面2aの凹凸を減少させるには所定の処理時間が必要となり、この処理時間が長くなるほど、ガラス基板2の表面2aの表面粗さが悪化してしまう。そこで、アルカリ性液に界面活性剤を添加することにより、ガラス基板2の表面2aのエッチングレートを増大させ、処理時間を短縮する。その結果、ガラス基板2の表面処理に伴ってガラス基板2の表面2aの表面粗さが悪化する事態を抑制することが可能となるのである。
さらに、この溶液には、界面活性剤に加えてキレート剤が含まれているので、このキレート剤がガラスのエッチングを阻害する溶液中の金属イオンを挟むような形でキレート環構造を形成する。そのため、上述した界面活性剤のエッチングレート増大効果が顕著になると推察される。
なお、ガラス基板2の表面2aにパターン跡4以外に微小な傷があっても、この表面処理工程において、ガラス基板2の表面処理により、この傷をも同時に除去することができる。
こうしてガラス基板2の表面処理が行われたところで、洗浄工程に移行し、純水や有機溶媒などの洗浄液を用いて、このガラス基板2の表面2aを洗浄する。
ここで、フォトマスク1の再生が終了する。
このように、このフォトマスク1の再生方法では、表面処理工程において、特定の溶液にガラス基板2の表面2aを接触させるだけで、ガラス基板2の表面2aの凹凸をケミカル処理によって減少させるとともに、ガラス基板2の表面2aの表面粗さ(ラフネス)の悪化を抑制することができる。したがって、ガラス基板2を再研磨する従来技術に比べて、ガラス基板2の表面処理に要する労力を大幅に軽減することができる。その結果、ガラス基板2の表面処理コスト、ひいてはフォトマスク1の再生コストを削減することが可能となる。
[発明のその他の実施の形態]
なお、上述した実施の形態1では、アルカリ性液に界面活性剤およびキレート剤が添加された溶液を用いて、ガラス基板2の表面処理を行う場合について説明した。しかし、ガラス基板2の表面2aの表面粗さの許容限度によっては、キレート剤の添加を省くことも可能である。
また、上述した実施の形態1では、除膜工程において、フォトマスク1のガラス基板2から遮光膜3を除去する際に、硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液を用いたウェットエッチングを用いる場合について説明した。しかし、フォトマスク1のガラス基板2から遮光膜3を除去することができる限り、この硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液を用いたウェットエッチングに限らず、どのような手法を採用しても構わない。
また、上述した実施の形態1では、石英ガラスからなる所定の大きさの平板状のガラス基板2に対して、表面処理を行う場合について説明した。しかし、ガラス基板2の材料、大きさ、形状については、特に限定されるわけではない。
さらに、上述した実施の形態1では、フォトマスク1のガラス基板2について説明したが、フォトマスク1以外の用途(例えば、FPD(フラットパネルディスプレー)用ガラス基板の洗浄、石英ガラス部品表面のマイクロクラック除去処理など)に本発明を同様に適用することもできる。なお、フォトマスク1では、通常、ガラス基板2の片面(表面2a)にのみ遮光膜3が成膜されて回路パターンが形成されるため、ガラス基板2の片面にのみパターン跡4、つまり凹凸が形成されるが、ガラス基板2の両面に凹凸が形成される用途においては、本発明を適用することにより、ガラス基板2の両面を同時に表面処理することができるので、ガラス基板2の片面のみを表面処理する場合と処理時間がほとんど変わらず、ガラス基板2を再研磨する従来技術に対する優位性が格段に向上する。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
図2乃至図4は、本発明の実施例に係る図である。
<実施例1>
アルカリ性液として水酸化カリウム水溶液を用い、この水酸化カリウム水溶液に、界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を濃度16.4mMで添加するとともに、キレート剤としてクエン酸を濃度49.2mMで添加して、実施例1の溶液を調製した。水酸化カリウム水溶液は、pH13に調整した。表1中の溶液Aが、この実施例1の溶液に相当する。
<実施例2>
キレート剤(クエン酸)を省いたことを除き、実施例1と同様にして、実施例2の溶液を調製した。水酸化カリウム水溶液は、実施例1と同様、pH13に調整した。表1中の溶液Bが、この実施例2の溶液に相当する。
<比較例1>
界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)を省いたことを除き、実施例1と同様にして、比較例1の溶液を調製した。水酸化カリウム水溶液は、実施例1と同様、pH13に調整した。表1中の溶液Cが、この比較例1の溶液に相当する。
<比較例2>
界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)およびキレート剤(クエン酸)を省いたことを除き、実施例1と同様にして、比較例2の溶液を調製した。水酸化カリウム水溶液は、実施例1と同様、pH13に調整した。表1中の溶液Dが、この比較例2の溶液に相当する。
Figure 2014222330
<凹凸減少効果の比較>
上述した本発明の効果のうち、ガラス基板の表面の凹凸を減少させる効果(凹凸減少効果)を確認するため、実施例1および比較例2の2種類の溶液を用いて、それぞれ、使用済みのフォトマスクのガラス基板の表面処理を4時間(240分)行った。そして、処理直前、5分経過後、1時間経過後、2時間経過後、4時間経過後において、ガラス基板のパターン跡の深さをそれぞれ測定した。その結果を図2に折れ線グラフで示す。図2において、横軸は経過時間(単位:分)を表し、縦軸は段差高さ、つまりガラス基板のパターン跡の深さ(単位:nm)を表す。また、「◇」は、実施例1の6つのデータの平均値であり、「△」は、比較例2の6つのデータの平均値である。
図2から明らかなように、実施例1、比較例2とも、処理時間の経過に伴って段差高さが減少する傾向にあるが、比較例2では、4時間経過しても段差高さが2/5程度にしか減少しなかったのに対して、実施例1では、4時間経過した時点で段差高さが1/5以下に減少した。このことから、界面活性剤もキレート剤も含まない水酸化カリウム水溶液でガラス基板の表面処理を行う場合(比較例2)に比べて、界面活性剤およびキレート剤を含む水酸化カリウム水溶液でガラス基板の表面処理を行う場合(実施例1)は、凹凸減少効果が向上することが実証された。
<表面粗さ悪化抑制効果の比較>
上述した本発明の効果のうち、ガラス基板の表面の表面粗さの悪化を抑制する効果(表面粗さ悪化抑制効果)を確認するため、実施例1、2および比較例1、2の4種類の溶液を用いて、それぞれ、使用済みのフォトマスクのガラス基板について、エッチング10nmを達成したときの表面粗さの変化量を測定した。その結果を図3に棒グラフで示す。図3において、縦軸はラフネス変化量、つまりガラス基板の表面粗さの変化量(単位:nm)を表す。また、各棒グラフは、それぞれ5つのデータの平均値である。
図3から明らかなように、比較例1、2は、いずれもラフネス変化量が約0.90nmであり、両者にほとんど差はなかった。これらに対して、実施例1では、ラフネス変化量が約0.55nmとなり、実施例2では、ラフネス変化量が約0.69nmとなった。このことから、キレート剤のみを含む水酸化カリウム水溶液でガラス基板の表面処理を行う場合(比較例1)や、界面活性剤もキレート剤も含まない水酸化カリウム水溶液でガラス基板の表面処理を行う場合(比較例2)に比べて、界面活性剤のみを含む水酸化カリウム水溶液でガラス基板の表面処理を行う場合(実施例2)は、表面粗さ悪化抑制効果が向上し、さらに、界面活性剤およびキレート剤を含む水酸化カリウム水溶液でガラス基板の表面処理を行う場合(実施例1)は、表面粗さ悪化抑制効果が一層向上することが実証された。
<ドデシル硫酸ナトリウムの濃度がラフネス変化量等に及ぼす影響>
水酸化カリウム水溶液に添加するドデシル硫酸ナトリウムの濃度を変えたときに、ガラス基板のラフネス変化量およびエッチングレートがどのように変化するかを調べた。その結果を図4(a)に示す。図4(a)において、横軸はSDS濃度、つまりドデシル硫酸ナトリウムの濃度(単位:mM)を表し、縦軸(左側)はラフネス変化量、つまりガラス基板の表面粗さの変化量(単位:nm)を表し、縦軸(右側)はエッチングレート(単位:nm/hr)を表す。
図4(a)から明らかなように、ドデシル硫酸ナトリウムの濃度が大きくなると、エッチングレートが大きくなるため、ラフネス変化量が大幅に減少する傾向が見られた。
<クエン酸の濃度がラフネス変化量等に及ぼす影響>
水酸化カリウム水溶液に添加するクエン酸の濃度を変えたときに、ガラス基板のラフネス変化量およびエッチングレートがどのように変化するかを調べた。その結果を図4(b)に示す。図4(b)において、横軸はクエン酸の濃度(単位:M)を表し、縦軸(左側)はラフネス変化量、つまりガラス基板の表面粗さの変化量(単位:nm)を表し、縦軸(右側)はエッチングレート(単位:nm/hr)を表す。
図4(b)から明らかなように、クエン酸の濃度が大きくなると、エッチングレートはほとんど増減しないものの、ラフネス変化量が減少する傾向が見られた。
本発明は、液晶露光装置のフォトマスク、FPD用ガラス基板、石英ガラス部品表面のマイクロクラック除去処理などに適用することができる。
1……フォトマスク
2……ガラス基板
2a……表面
3……遮光膜
4……パターン跡

Claims (7)

  1. アルカリ性液に界面活性剤が添加された溶液にガラス基板の表面を接触させることにより、このガラス基板の表面の凹凸を減少させることを特徴とするガラス基板の表面処理方法。
  2. 前記アルカリ性液には、キレート剤が添加されていることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板の表面処理方法。
  3. 前記ガラス基板は、フォトマスク用のガラス基板であることを特徴とする請求項1または2に記載のガラス基板の表面処理方法。
  4. 前記アルカリ性液は、pHが12以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のガラス基板の表面処理方法。
  5. 前記界面活性剤は、HLB値10以上のアニオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のガラス基板の表面処理方法。
  6. 前記界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のガラス基板の表面処理方法。
  7. ガラス基板の表面に遮光膜が成膜されたフォトマスクの再生方法であって、
    前記ガラス基板から前記遮光膜を除去する除膜工程と、
    その後、請求項1乃至6のいずれかに記載のガラス基板の表面処理方法により、このガラス基板の表面処理を行う表面処理工程と、
    次いで、このガラス基板の表面を洗浄する洗浄工程と
    を有することを特徴とするフォトマスクの再生方法。
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