JP2012056828A - ガラスの製造方法 - Google Patents

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Naomi Kamimura
直己 上村
Fumi Nakagawa
文 中川
Takahiro Kitazume
貴洋 北爪
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Abstract

【課題】本発明は、従来と比較して表面における傷の発生を抑制したガラスの製造方法を提供する。
【解決手段】ガラス基板の表面を研磨処理する研磨工程と、前記研磨処理されたガラス基板をウェットエッチングするエッチング工程と、を含んでなるガラスの製造方法において、前記研磨工程は、平均砥粒径(又はD50)が0.05〜2.0μmである研磨砥粒を用い、硬度(ショアA硬度)が30〜80の研磨パッドにより0.02〜15kPaの研磨圧で研磨処理するガラスの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラス加工時においてガラス表面での傷の発生を抑制できるガラスの製造方法に関する。
ガラスの製造方法において、特定の形状を得る、異物を除去する等の目的で、ガラス表面を研磨加工した後にエッチング加工が行われている。
例えば、デジタルスチルカメラやビデオカメラに搭載される固体撮像装置には、CCDやCMOS等の固体撮像素子を気密封止するためのカバーガラスがパッケージに貼り付けられる。
近年のデジタルスチルカメラやビデオカメラの小型化に伴い、小型実装を目的とした固体撮像装置については、固体撮像素子チップ上の受光エリアのみに、透明部材からなる回廊形状の凸部を板状の一方の面に一体的に有するキャップカバーにより、気密封止を行う技術が知られている(特許文献1)。ガラスなどの板状透明部材に平板部と枠部で気密封止部となる凹部を一体に構成したカバーガラスを形成する場合、カバーガラスの透光面は光半導体素子に到達する光に影響を及ぼさないよう加工表面を平滑とする必要があり、その加工手段としてガラス表面を研磨工程にて平滑化した後、ウェットエッチングで凹部を形成する方法が考えられる。
また、フォトマスク用ガラスやディスプレイ用ガラス基板の製造方法において、ウェットエッチングは、研磨工程においてガラス表面に付着した研磨砥粒等を除去する手段としても用いられている。ガラス表面に付着した研磨砥粒や異物は、フォトマスク用ガラスにおいて、遮光膜であるCr膜を形成する際に膜特性に影響を及ぼす。また、ディスプレイ用ガラス基板において、液晶表示素子の表示不良につながるTFT素子回路の断線原因となる。このため、これらガラスに対して強アルカリ等でウェットエッチングすることで、研磨工程で付着した研磨砥粒や異物をガラス表面とともに溶解することで除去する。
また、磁気記録媒体用基板としてのガラスにおいて、磁気ヘッドとの摩擦・摺動特性を改善するためのテクスチャー(磁気ディスク表面の微小凹凸)形成手段としてウェットエッチング処理を行う場合がある(特許文献2)。
特開2006−128655号公報 特開平3−245322号公報
しかしながら、ガラス基板に対し研磨工程を行った後、ウェットエッチングを行うと、次のような問題が生じる。すなわち、研磨工程後のガラスをウェットエッチングすると、研磨工程直後には認識できない傷が研磨面に発生し、これが前述の各種用途のガラスにおいて致命的な欠陥となる。このように研磨工程直後には認識できなかった傷がウェットエッチング後に発生するのは、研磨工程時にガラス表面に極微小な研磨傷が発生し、これがウェットエッチングにより拡大され、認識可能な傷として顕在化するためと考えられる。このウェットエッチングで顕在化した傷は大半が凹状欠陥(ディンプル)であり、ウェットエッチングの加工量に応じてその大きさが平面方向および深さ方向に拡大する。そのため、特定の形状を作り込むためにウェットエッチングの加工量が大きい場合や、加工量は小さいものの傷の大きさが厳しく制限される用途においては、研磨加工後にエッチング加工するプロセスを用いる上で、この傷の発生が避けられない問題となっていた。
そこで、本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、従来と比較してウェットエッチング加工後のガラス表面における傷の発生を抑制できるガラスの製造方法の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明のガラスの製造方法により、上記問題を解決できることを見出したものである。
すなわち、本発明のガラスの製造方法は、ガラス基板の表面を研磨処理する研磨工程と、前記研磨処理されたガラス基板をウェットエッチングするエッチング工程と、を含んでなるガラスの製造方法において、前記研磨工程において、平均砥粒径(又はD50)が0.05〜2.0μmである研磨砥粒を用い、硬度(ショアA硬度)が30〜80の研磨パッドにより0.02〜15kPaの研磨圧で研磨処理することを特徴とする。
本発明のガラスの製造方法によれば、ガラス加工時にガラス表面における傷の発生を抑制できるため、ガラスを高い製造歩留まりで製造できる。本発明の方法により得られたガラスは、特定の形状を作り込む等のためにウェットエッチングの加工量が大きい場合、例えば固体撮像素子の前面に取り付けられる固体撮像素子パッケージ用カバーガラス等の光学ガラスに好ましく適用できる。また、異物を除去する等のためウェットエッチングの加工量は小さいものの傷の大きさが厳しく制限される用途、例えばディスプレイ基板用ガラス、フォトマスク用ガラス、磁気記録媒体用ガラス基板等にも好ましく適用できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のガラスの製造方法は、ガラス基板の表面を研磨処理する研磨工程と、前記研磨処理されたガラス基板をウェットエッチングするエッチング工程と、を含んでなるものである。
本発明に用いられるガラスは、特に限定されるものではなく、その用途に応じたガラスが用いられる。例えば、ホウケイ酸ガラス、アルミノシリケートガラス、石英ガラス、無アルカリボロシリケートガラス等のガラスである。
本発明の研磨工程は、ガラスを製造するに当たって、上記したようなガラス基板のガラス表面を研磨することにより、ガラス表面に滑らかな研磨面を形成する。この研磨工程の研磨処理としては、ラップ及びポリッシングが挙げられ、これらは単独で又は組み合わせて使用でき、研磨を複数回行うようにして、ガラス基板表面を滑らかにすることが好ましい。本発明のラップ及びポリッシングにおける研磨にあたっては、研磨パッドと研磨剤を用いてガラス表面を研磨する。
ここで用いる研磨パッドは、その硬度(ショアA硬度)が30〜80であり、好ましくは55〜70である。30未満であると十分な研磨速度を得ることが困難となり、80を超えると砥粒の押し込みによりガラスに微小な傷をつけるという問題が生じる可能性がある。このような条件を満たす研磨パッドの素材は、スウェードが好ましいものとして挙げられる。
また、ここで用いる研磨砥粒は、その平均砥粒径(又はD50)が0.05〜2.0μmである。平均砥粒径が0.05μm未満であると、十分な研磨速度を得ることが困難となり、2.0μmを超えると砥粒の押し込みによりガラスに微小な傷をつけるという問題が生じる可能性がある。
この研磨砥粒の材質としては、公知の研磨砥粒を使用でき、例えば、酸化セリウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。なかでも、酸化セリウムや酸化ケイ素(コロイダルシリカ)は研磨効率が高い上、より平滑な表面が得られるため好ましい。これらの研磨砥粒は、水に懸濁させた研磨液として調整される。ガラス板はオスカー式研磨機などの公知の研磨機を用いて鏡面研磨される。
本発明の研磨工程は、上記のような研磨パッドと研磨砥粒とを組み合わせた条件で研磨する点を特徴とする。そして、このとき研磨圧は、0.02〜15kPaの条件で行う。0.02kPa未満であると研磨処理を十分に行えず、15kPaを超えるとエッチング処理後に研磨傷となる大きな傷が残る可能性がある。
上記のように特定の研磨パッド及び研磨砥粒による研磨は、研磨工程でも最終の研磨処理(後述するエッチング工程の直前)で必須であり、その前段における研磨処理においてはこの限りではない。特に、この最終の研磨処理はポリッシングが好ましい。
このように研磨の最終工程を特定の条件で研磨することによりガラス表面に微小な傷をつけることがない、もしくは微小な傷の発生頻度が非常に少ないため、後述するエッチング工程を経ても傷のない、滑らかな研磨面を有するガラスが得られる。
本発明のエッチング工程は、上記研磨工程で得られたガラス表面の研磨面をウェットエッチング処理することによって、研磨処理を行ったガラスの表面形状を加工するものである。
エッチング処理を特定の形状を得るために用いる場合としては、例えば、固体撮像素子用カバーガラスにおいてガラスの中央部がエッチングされ、外周部はそのまま枠部として残るようにする加工がある。このようにすることで、ガラスの中央部に気密封止部となる凹部(断面コの字形)を形成し、平板部と枠部とが一体構成された形状とすることで、凹部により基板上の受光エリアに所定の空隙を設けて気密封止できるカバーガラスとなる。なお、このエッチング処理において、処理を行わずに残したい部分にレジストによる保護層を形成した上で、エッチング液中に研磨工程後のガラス板を浸漬することで、所望の箇所のみエッチング処理できる。
また、エッチング処理をガラス表面の異物等を除去するために用いる場合は、エッチング液中に研磨工程後のガラス板を浸漬することで行う。浸漬したガラス板に超音波を印加照射すれば、ガラス表面からの研磨砥粒の除去が促進されるので好ましい。また、エッチング液の水溶液を撹拌すると、ガラス表面内のエッチング除去量が場所によらず一定になるので好ましい。
このエッチング処理に用いる薬品としては、用いるガラスと反応する薬品であれば使用でき、例えば、濃フッ酸、希フッ酸、バッファードフッ酸等のフッ素イオンを含む化合物を使用できる。この薬液中には、界面活性剤や反応制御剤が入っていてもよい。適当なエッチング速度で均一にエッチングできる薬液条件とすることが好ましい。
このエッチング工程においては、研磨により生じたガラス表面の研磨傷が多く存在した場合、エッチング液による処理で研磨傷が広がり凹状欠陥を形成するが、本発明の特定の研磨工程とすることで研磨傷を少なくすることで凹状欠陥のない平坦性の高いガラスが得られる。
エッチング液によるガラスのエッチングの深さは、加工対象物の用途や仕様により適宜決められるものである。なお、本発明者は、エッチング処理において、ガラスの厚さ方向0.5μm加工した際に研磨傷が顕在化しない場合は、0.5μmを超えてエッチング加工をした場合でも新たな研磨傷が顕在化しないことを確認している。つまり、0.5μmエッチング加工を行えば、研磨工程にて発生した極微小な研磨傷は全て顕在化するため、このエッチング加工量により研磨加工時の研磨傷の有無が判定可能といえる。
また、エッチング液の濃度は、ガラス組成やエッチング加工量、生産性を考慮して適宜選択される。
エッチング液でガラス表面層をエッチング除去するとき、同時にナトリウムやカリウムのアルカリ成分やカルシウム、マグネシウム、バリウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類成分も溶出するいわゆるリーチング現象が生じると考えられる。エッチング液濃度が低濃度であると、ガラス全体のエッチングよりも上記成分が選択的に溶出するリーチングが先行して、ガラス表面にフッ化カルシウム(CaF2 )等の沈殿物が生じてしまい、異物突起のない鏡面を得ることが困難になってしまう。本発明のガラスは 上記を考慮して成分の範囲が定められている。
ガラス組成としては、例えば以下の組成を備えるガラスが用いられるが、これに限らず用途に応じて適宜の組成のガラスが選択される。
SiO2 成分はガラスの基本成分であり、70モル%を越えると溶解成形が困難になる。また63モル%未満では耐水性などの化学的性質が低下するとともに、ガラスの硬さが低下する。このため、63〜70モル%とするのが好ましい。
Al2 3 成分は、ガラスに耐水性等の化学的耐久性を付与する。11モル%を越えると、ガラスの溶解、成形時に失透現象が生じやすくなり、また均質な組成に溶解しにくくなる。また、耐水性、耐アルカリ性を確保するために、6モル%以上含有することが好ましい。
Li2 O+Na2 O+K2 Oは、ガラスの溶解温度を下げ成形性をよくする。しかし、26モル%を越えるとガラスの耐候性が低下するので、11〜26モル%含有するのが好ましい。
MgO+CaO+SrO+BaOは、ガラスの溶解時の温度粘度特性を整えると同時に、耐水性を向上させ、2〜12モル%含有するのが好ましい。上記の組成は、エッチング液により、不溶性の沈殿物を生じることなく、また、アルカリの洗剤によってもその表面が劣化しない。
また、エッチング液濃度は高濃度を扱うときには、設備を重装備にする必要があることや環境の問題から、上限を8質量%とするのが好ましい。エッチング液は、通常室温で用いられ、エッチングレートを高くするために加熱して用いてもよい。
また、ソーダライムシリカ組成のガラスのようにガラス組成によっては、ガラス成分の一部がエッチング液と反応して難溶性の沈殿物を形成することがあるが、このような場合は、硫酸や硝酸などをエッチング液に添加して、難溶性の沈殿物の生成が防げる。通常これら酸の添加量は、0.1〜20質量%がよい。
本発明によれば、ガラス板の鏡面研磨で生じた研磨傷が少ないため、エッチング液によるガラス表面層のエッチング処理時に研磨傷が顕在化せず、ガラス表面が平滑なガラスが得られる。ガラス板は、通常エッチング液処理後、超音波洗浄、シャワー洗浄等の公知の方法で、エッチング液成分を十分にガラス表面から除いて乾燥される。
本発明においては、エッチング処理による研磨傷の除去の後、アルカリ性の洗剤で洗浄するのが好ましい。ガラス板をアルカリ性の液中に浸漬することにより、ガラス表面上に存在する研磨砥粒の表面とガラス表面がいずれも負に帯電して、それらが互いに反発するようになり、研磨砥粒の再付着が防止できる。これにより、研磨砥粒がガラス表面に残留することにより生じる突起がなくなり、より平坦性の高いガラス表面が得られる。
エッチング処理を行わないと、鏡面研磨により生じた研磨傷がアルカリ性の薬品による洗浄により顕在化するが、本発明では、研磨傷をエッチング処理により除去しているので、後工程のアルカリ性の薬品による洗浄を行った際の研磨傷の顕在化を防止できる。
アルカリ性の洗剤としては、苛性ソーダ、苛性カリ、アンモニア等の無機アルカリ水溶液やN(CH3 4 OHなどの有機アルカリ水溶液が例示できる。
また、市販のアルカリ成分、界面活性剤およびキレート剤を含むアルカリ性洗剤の中から適宜選ぶこともできる。洗剤のアルカリ成分としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等のいずれかを含むものがよい。界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシエチレン誘導体のような非イオン界面活性剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドのような第4級アンモニウム塩、硬牛脂アミンのような高級アミンハロゲン酸塩、塩化ドデシルピリジニウムのようなハロゲン化アルキルピリジニウム系の陽イオン界面活性剤、アルキル硫酸エステルナトリウム、アルキルアリールスルホン酸塩等の陰イオン界面活性剤、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムのような両イオン界面活性剤が用いられる。
キレート剤としては、ジメチルグリオキシム、ジチゾン、オキシン、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸等が用いられる。
洗剤は、アルカリ成分0.001〜1質量%、界面活性剤0.001〜1質量%、キレート剤0.001〜1質量%とするのが、研磨砥粒をガラス表面から効果的に除去する点で好ましい。洗剤は、静電気的な反発作用が高まるようにpHを10以上に調整するのが好ましい。洗浄後のガラス表面の乾燥は、温風乾燥法やエアーナイフ法、スピン乾燥法などの公知の方法が用いられる。
以下に本発明を実施例と比較例により詳述する。
(実施例1−1)
100mm角で厚さ1.1mmのホウケイ酸組成のガラス板(モル%でSiO2 64.0%、Al2 3 10.7%、Na2 O 9.6%、CaO 5.0%、MgO 2.2%、Li2 O 8.2%、K2 O 0.4%、TiO2 0.01%、Fe2 3 0.03%)を硬度(ショアA硬度)65のスウェード製の研磨パッドに押し当て、平均砥粒径が0.05μmのコロイダルシリカ粉末を含有するスラリー(日産化学株式会社製、商品名:SNOWTECH50)を供給しながら、ガラス板を回転させ、ガラス板の片側の10μmの厚みを12kPaの研磨圧で研磨し、その後純水を用いてガラス板表面に付着した多量の研磨剤を洗い流した。
続いて、30℃に調整した5.5質量%のフッ酸(HF)中に浸漬し、研磨面を板厚方向に0.5μmエッチング加工した後、ガラス板を引き上げてエッチング処理済みサンプルを得た。
このエッチング処理済みサンプルを、純水浴中に浸漬してフッ酸を除去する操作を3回繰り返し、最後にイソプロピルアルコール蒸気中で1分間処理して乾燥させ、ガラスのサンプル1−1を得た。
(実施例1−2)
スラリーとして平均砥粒径が0.38μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(昭和電工株式会社製、商品名:SHOROX V2104)を用い、研磨圧を10kPaとした以外は、実施例1−1と同様の操作によりガラスのサンプル1−2を得た。
(実施例1−3)
スラリーとして平均砥粒径が0.6μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(三井金属鉱業株式会社製、商品名:MIREK E070)を用い、研磨圧を10kPaとした以外は、実施例1−1と同様の操作によりガラスのサンプル1−3を得た。
(実施例1−4)
スラリーとして平均砥粒径が0.78μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(三井金属鉱業株式会社製、商品名:MIREK E05)を用い、研磨圧を10kPaとした以外は、実施例1−1と同様の操作によりガラスのサンプル1−4を得た。
(実施例1−5)
スラリーとして平均砥粒径が0.87μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(三井金属鉱業株式会社製、商品名:MIREK E10)を用い、研磨圧を10kPaとした以外は、実施例1−1と同様の操作によりガラスのサンプル1−5を得た。
(実施例1−6)
スラリーとして平均砥粒径が1.37μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(三井金属鉱業株式会社製、商品名:MIREK E21)を用い、研磨圧を10kPaとした以外は、実施例1−1と同様の操作によりガラスのサンプル1−6を得た。
(実施例1−7)
スラリーとして平均砥粒径が1.39μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(三井金属鉱業株式会社製、商品名:MIREK E30)を用い、研磨圧を10kPaとした以外は、実施例1−1と同様の操作によりガラスのサンプル1−7を得た。
(実施例1−8)
スラリーとして平均砥粒径が1.87μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(昭和電工株式会社製、商品名:SHOROX A−50)を用い、研磨圧を10kPaとした以外は、実施例1−1と同様の操作によりガラスのサンプル1−8を得た。
(実施例1−9)
研磨圧を15kPaとした以外は、実施例1−6と同様の操作によりガラスのサンプル1−9を得た。
(実施例1−10)
研磨圧を15kPaとした以外は、実施例1−7と同様の操作によりガラスのサンプル1−10を得た。
(実施例1−11)
研磨圧を15kPaとした以外は、実施例1−8と同様の操作によりガラスのサンプル1−11を得た。
(実施例2−1)
100mm角で厚さ1.1mmのホウケイ酸組成のガラス板(モル%でSiO2 64.0%、Al2 3 10.7%、Na2 O 9.6%、CaO 5.0%、MgO 2.2%、Li2 O 8.2%、K2 O 0.4%、TiO2 0.01%、Fe2 3 0.03%)を硬度(ショアA硬度)75のスウェード製の研磨パッドに押し当て、平均砥粒径が0.38μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(昭和電工株式会社製、商品名:SHOROX V2104)を供給しながら、ガラス板を回転させ、ガラス板の片側の10μmの厚みを9kPaの研磨圧で研磨し、その後純水を用いてガラス板表面に付着した多量の研磨剤を洗い流した。
続いて、30℃に調整した5.5質量%のフッ酸(HF)中に浸漬し、研磨面を板厚方向に0.5μmエッチング加工した後、ガラス板を引き上げてエッチング処理済みサンプルを得た。
このエッチング処理済みサンプルを、純水浴中に浸漬してフッ酸を除去する操作を3回繰り返し、最後にイソプロピルアルコール蒸気中で1分間処理して乾燥させ、ガラスのサンプル2−1を得た。
(実施例2−2)
スラリーとして平均砥粒径が1.37μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(三井金属鉱業株式会社製、商品名:MIREK E21)を用い、研磨圧を10kPaとした以外は、実施例2−1と同様の操作によりガラスのサンプル2−2を得た。
(実施例2−3)
スラリーとして平均砥粒径が1.87μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(昭和電工株式会社製、商品名:SHOROX A−50)を用い、研磨圧を10kPaとした以外は、実施例2−1と同様の操作によりガラスのサンプル2−3を得た。
(実施例2−4)
スラリーとして平均砥粒径が1.37μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(三井金属鉱業株式会社製、商品名:MIREK E21)を用い、研磨圧を15kPaとした以外は、実施例2−1と同様の操作によりガラスのサンプル2−4を得た。
(実施例2−5)
スラリーとして平均砥粒径が1.39μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(三井金属鉱業株式会社製、商品名:MIREK E30)を用い、研磨圧を15kPaとした以外は、実施例2−1と同様の操作によりガラスのサンプル2−4を得た。
(実施例2−6)
スラリーとして平均砥粒径が1.87μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(昭和電工株式会社製、商品名:SHOROX A−50)を用い、研磨圧を15kPaとした以外は、実施例2−1と同様の操作によりガラスのサンプル2−6を得た。
(比較例1)
100mm角で厚さ1.1mmのホウケイ酸組成のガラス板(モル%でSiO2 64.0%、Al2 3 10.7%、Na2 O 9.6%、CaO 5.0%、MgO 2.2%、Li2 O 8.2%、K2 O 0.4%、TiO2 0.01%、Fe2 3 0.03%)を硬度(ショアA硬度)95の硬質ウレタン製の研磨パッドに押し当て、平均砥粒径が1.39μmの酸化セリウム粉末を含有するスラリー(三井金属鉱業株式会社製、商品名:MIREK E30)を供給しながら、ガラス板を回転させ、ガラス板の片側の10μmの厚みを9kPaの研磨圧で研磨し、その後純水を用いてガラス板表面に付着した多量の研磨剤を洗い流した。
続いて、30℃に調整した5.5質量%のフッ酸(HF)中に浸漬し、研磨面を板厚方向に0.5μmエッチング加工した後、ガラス板を引き上げてエッチング処理済みサンプルを得た。
このエッチング処理済みサンプルを、純水浴中に浸漬してフッ酸を除去する操作を3回繰り返し、最後にイソプロピルアルコール蒸気中で1分間処理して乾燥させ、ガラスの比較サンプル1を得た。
以上に示した実施例及び比較例の製造条件について、表1〜3にまとめて示した。また、得られた光学ガラスの表面のディンプルの有無についても併せて示した。
Figure 2012056828
Figure 2012056828
Figure 2012056828
ディンプル(研磨傷)は、表に記載の条件で研磨加工し、次いで前述のエッチング加工を行ったガラス基板を、カラー3Dレーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK9700)の対物レンズ50倍を用いて観察し、ディンプルの発生頻度が1個/cm以下の時をディンプル無し(○)、1個/cmを超える時をディンプル有り(×)とした。
比較例のガラスは、研磨工程後においては傷の発生は確認されなかったものの、エッチング加工後において、ディンプルの発生が確認された。これに対し、実施例のガラスは、研磨工程後においても、エッチング加工後においてもディンプルの発生は確認されず、滑らかな加工面を有している。
このように本発明は、研磨工程における研磨条件を所定の範囲とすることで、研磨工程時に極微小な研磨傷の発生がないため、エッチング加工後において、ディンプルの発生、顕在化がなく、滑らかな加工面が得られる。
本発明のガラスの製造方法によれば、研磨加工後にエッチング加工をしても傷の発生が無いガラスを製造できる。そのため、加工研磨後にエッチング加工を行う各種用途のガラスの製造において、製造歩留まりを向上できる。

Claims (6)

  1. ガラス基板の表面を研磨処理する研磨工程と、前記研磨処理されたガラス基板をウェットエッチングするエッチング工程と、を含んでなるガラスの製造方法において、
    前記研磨工程において、平均砥粒径(又はD50)が0.05〜2.0μmである研磨砥粒を用い、硬度(ショアA硬度)が30〜80の研磨パッドにより0.02〜15kPaの研磨圧で研磨処理することを特徴とするガラスの製造方法。
  2. 前記研磨工程が、ラップ及びポリッシングの少なくとも一方を含んでなる請求項1記載のガラスの製造方法。
  3. 前記研磨工程が、2工程以上の研磨処理を行うものであって、少なくとも最終の研磨処理において、研磨パッドの硬度(ショアA硬度)が30〜80であって、かつ、研磨砥粒の平均砥粒径(又はD50)が0.05〜2.0μmである請求項1又は2記載のガラスの製造方法。
  4. 前記最終の研磨処理が、ポリッシングである請求項3記載のガラスの製造方法。
  5. 前記研磨パッドがスウェード製である請求項1乃至4のいずれか1項記載のガラスの製造方法。
  6. 前記研磨砥粒が、酸化セリウム又はコロイダルシリカである請求項1乃至5のいずれか1項記載のガラスの製造方法。
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