JP4794982B2 - ガラス条の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、厚肉板状の板ガラスを加熱延伸して薄肉棒状のガラス条を製造するガラス条の製造方法に関するものである。
従来から、半導体素子の基板、電界効果型のフラットパネルディスプレイに用いるスペーサや磁気ディスク基板等に使用されるガラス板は、平坦度、表面粗さを良くすることが最重要である。しかしながら、現状ガラス板の製法として一般的に用いられているフロート法や成型法では、厚さの薄いガラス板を製造する場合、でき上がるガラス板の平坦度が悪いため、上記用途に適応した平坦度に仕上げるために、ガラス板の表面の相当な量を研削・研磨しなければならなかった。このため、研削後のガラス板は、その表面粗さが非常に悪くなってしまうという問題がある。
この問題を解決するため、研削後のガラス板に対して2回のポリッシュを行うのが一般的であり、表面粗さを、1次ポリッシュ後に0.5nm、2次ポリッシュ後に0.1nm程度としている。さらに、次世代には、一層精度の高いものが要求されてくることから、これに加えてさらに3次ポリッシュが必要になってくると予想される。したがって、研削・研磨のみによってガラス板の平坦度を上げようとすると、研削・研磨の時間と労力とがかかり、結果的に、製造コストがかかってしまう。
そこで、所定の厚みを有して且つ表面粗さを良くした母材ガラス板を用いて、これを加熱軟化させ、軟化した状態のガラス板に延伸することによって所望の厚さの薄ガラス板を作製する方法が考案されている(特許文献1参照)。
特開平11−199255号公報
しかしながら、特許文献1に記載された製造方法を用い、フロート法によって製造された板ガラスを加熱軟化させて延伸してガラス条を製造する場合、ガラス条が凸状に反ってしまうため、平坦度が著しく悪化するという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、フロート法によって製造された板ガラスを加熱延伸する場合であっても、平坦度の優れた薄肉棒状のガラス条を製造することができるガラス条の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るガラス条の製造方法は、フロート法によって製造された板ガラスの表面の還元性異質層の少なくとも一部を除去する還元性異質層除去工程と、前記還元性異質層の少なくとも一部を除去した前記板ガラスを加熱炉内で加熱して軟化させ、所望の厚さに延伸してガラス条を成形する加熱延伸工程とを含むことを特徴とする。
また、請求項2に係るガラス条の製造方法は、上記の発明において、前記還元性異質層除去工程は、前記還元性異質層の厚さの70%以上を除去することを特徴とする。
また、請求項3に係るガラス条の製造方法は、上記の発明において、前記還元性異質層除去工程は、フッ酸を主成分としたエッチング液に前記板ガラスを浸漬して、前記還元性異質層の少なくとも一部を除去することを特徴とする。
本発明によれば、フロート法によって製造された板ガラスの表面の還元性異質層の少なくとも一部を除去することにより、板ガラスの両表面の間で組成の差異が無くなるので、板ガラスの加熱延伸の過程で両表面の間に応力差が生じないため、フロート法によって製造された板ガラスを加熱延伸する場合であっても、ガラス条の反りを抑制でき、平坦度の優れたガラス条を製造できるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係るガラス条の製造方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施形態に係るガラス条の製造方法の製造工程を示すフロー図である。図1において、まず、フロート法により製造した板状のガラス(フロート板ガラス)を準備する(ステップS101)。すなわち、フロートバス内に溶融した金属スズを充填し、その表面に溶融ガラスを浮かべ、フロート板ガラスを形成する。なお、このフロート法は、大面積の板ガラスを安定して安価に大量生産できる方法である。このフロート板ガラスは、製造工程において板ガラスの下表面(ボトム面)が溶融スズと接触するため、ボトム面に金属成分がイオンとして表面層に侵入し、金属イオンを含有する還元性異質層が形成される。このスズ等の金属を含む還元性異質層の厚さはガラス組成により異なるが数μm〜100μm程度であることが知られている。
次に、このフロート板ガラスを所望の大きさに切断して、母材板ガラスを切り出す素材加工を行う(ステップS102)。母材板ガラスの形状は、例えば板幅328mm、厚さ5mm、長さ1.5mである。
次に、母材板ガラスを洗浄し、乾燥する洗浄・乾燥工程を行って、素材加工等において表面に付着した異物等を取り除く(ステップS103)。
次に、母材板ガラスの表面の還元性異質層の少なくとも一部を除去する(ステップS104)。この還元性異質層の少なくとも一部を除去することにより、板ガラスの両表面、すなわち、板ガラスの上表面(トップ面)とボトム面との間で組成の差異を無くすことができる。
ステップS104に示した還元性異質層除去工程は、例えば母材板ガラスの表面に圧縮空気でガラスビーズを吹きつけて研磨するサンドブラスト法や、研磨パッドと研磨剤を用いて研磨する通常の研磨法等によって実現してもよいが、好ましくは、フッ酸を主成分としたエッチング液に母材板ガラスを浸漬して、還元性異質層の少なくとも一部を除去する。このフッ酸を主成分とするエッチングでは、板ガラスの表面粗さを悪化させること無く、また、簡単な設備で、板ガラスの面積の制限なく還元性異質層の除去を行うことができる。この場合、フッ酸、フッ酸と硫酸との混合液、フッ酸とフッ化アンモニウムと硫酸との混合液等がエッチング液として使用できる。
次に、母材板ガラスを洗浄し、乾燥する洗浄・乾燥工程を行って、還元性異質層除去工程等において表面に付着した異物等を取り除く(ステップS105)。
そして、還元性異質層の少なくとも一部を除去した母材ガラス板を加熱炉内で加熱して軟化させ、所望の厚さに延伸してガラス条を成形する加熱延伸工程を行う(ステップS106)。ステップS104において、還元性異質層の少なくとも一部を除去したので、母材板ガラスの両表面の間で組成の差異が無くなっており、板ガラスの加熱延伸の過程で両表面の間に応力差が生じないため、フロート板ガラスを加熱延伸する場合であっても、ガラス条の反りを抑制でき、平坦度の優れたガラス条を製造できる。加熱延伸工程は、例えは特許文献1に開示された方法で行うことができる。
このようにして、平坦度の優れたガラス条が得られるが、半導体素子の基板、フラットパネルディスプレイ用スペーサ、磁気ディスク基板等に用いるため、このガラス条を必要な形状のガラス基板等に加工する(ステップS107)。本発明に係る製造方法を用いてで製造された平坦度の高いガラス条は、反りが抑制されており、上記用途に用いられる高い平坦度が求められるガラス基板等に好適に用いることができる。
以下に、本発明にかかるガラス条の製造方法の実施例を詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
(実施例1〜21、比較例)
本発明の実施例として、ホウケイ酸ガラスからなるフロート板ガラス(ショット社製テンパックス フロート(登録商標))を準備し、図1の製造工程に従って素材加工、洗浄・乾燥、還元性異質層除去、洗浄・乾燥の各工程を行って、板幅328mm、厚さ5mm、長さ約1.5mの母材板ガラスを作製し、これを加熱延伸して幅25mm、厚さ0.38mmのガラス条を作製した。なお、ここで用いた還元性異質層の除去方法は以下の通りである。
<エッチングによる還元性異質層の除去>
エッチング液槽にエッチング液を充填し、このエッチング液に母材板ガラスを所定時間浸漬する。エッチング液はフッ酸と硫酸の混合液、フッ酸とフッ化アンモニウムと硫酸との混合液を用いた。
<サンドブラストによる還元性異質層の除去>
母材板ガラスの表面に圧縮空気でガラスビーズを吹き付け、ガラス板全面にわたって研磨した。
<機械研磨による還元性異質層の除去>
母材板ガラスを両面研磨機(研磨部材:軟質スウェードパッド、研磨剤:コロイダルシリカ)にてガラス板全面にわたって研磨した。なお、設備的な制約により面積の大きい母材板ガラスは研磨が難しいので、板幅328mm、厚さ5mm、長さ400mmの母材板ガラスを用いた。これは、前記の母材板ガラスより長さの短いものである。
ここで、エッチングによる還元性異質層の除去について詳説する。図2は、実施例1〜19におけるエッチング液を用いた還元性異質層除去工程を説明するための説明図である。エッチング液槽3にフッ酸と硫酸との混合液、フッ酸とフッ化アンモニウムと硫酸との混合液等のエッチング液4を充填し、これに母材ガラス板1を浸漬して、還元性異質層2の一部または全部を除去した。除去する還元性異質層の厚さは、フッ酸濃度等のエッチング液の組成、エッチング時間、エッチング液の液温等の条件を制御することにより調整することができる。本実施例では、実施例1〜15においては、エッチング液をフッ酸と硫酸との混合液とし、エッチング時間を0.2〜40分とし、液温を25℃とした。また実施例16〜19においては、エッチング液をフッ酸とフッ化アンモニウムと硫酸との混合液とし、エッチング時間を10〜100分とし、液温を25℃とした。
一方、比較例として、実施例と同種のフロート板ガラスを準備し、素材加工、洗浄・乾燥の各工程を行って、板幅328mm、厚さ5mm、長さ約1.5mの母材板ガラスを作製し、これを加熱延伸して幅25mm、厚さ0.38mmのガラス条を作製した。
このとき、実施例8、12〜21においては還元性異質層除去後の母材板ガラスの表面粗さを、比較例においては洗浄・乾燥後の母材板ガラスの表面粗さを、それぞれAFM(原子間力顕微鏡)にて測定した。また実施例、比較例ともに、加熱延伸したガラス条の反りを評価した。
ここで、ガラス条の反りを示す指標として反り量が用いられる。図3は、反り量について説明するための説明図であり、加熱延伸したガラス条10を所望の形状に加工したガラス基板の断面を示す図である。ガラス条10は、ボトム面5に還元性異質層2が形成されている。この場合の反り量7は、ガラス条10を必要な面積の基板として切り取った後、それ全体を水平面上に置いた時、基板面状の任意の単位長さ離れた二点間9でのガラス条の厚さ方向の中心線8の垂直方向における最高点と最低点の差を指す。
ここでは、反り量を表面性状測定機(ミツトヨ製 CS5000)にて測定し評価した。このとき、二点間の距離は20mmとした。この反り量は、用途によって要求値が異なるが、例えば磁気ディスク用ガラス基板の場合は2μm以下であり、より好ましくは1μm以下が求められる。
(結果比較)
図4は、実施例及び比較例で使用したフロート板ガラスのボトム面の表面近傍のSn(スズ)濃度をSIMS(2次イオン質量分離スペクトル)分析法によって測定した結果を示すグラフであり、横軸は表面からの深さを示し、縦軸は相対的なSn濃度を示す。上記で使用したフロート板ガラスでは、表面近傍が最もSn濃度が高く、表面から深くなるにつれてSn濃度が小さくなり、表面からの深さ2μmの地点で飽和してバックグラウンド値となっていることから、還元性異質層の厚さは2μmと推定される。
図5は、実施例の還元性異質層除去の方法、除去した母材板ガラスの厚さ、還元性異質層除去率、及び、実施例と比較例との表面粗さ、反り量の結果を示す図である。なお、還元性異質層除去率とは、還元性異質層の除去前の厚さに対する、除去した還元性異質層の厚さの比を百分率で表したものである。実施例13〜15、17〜19については、実際の還元性異質層の厚さ以上の厚さをエッチングにより除去した。実施例1〜21と比較例とを比較すると、還元性異質層を除去することで、加熱延伸したガラス条の反り量が格段に小さくなっていることが分かる。
図6は、実施例1〜15おける還元性異質層除去率とガラス条の反り量との関係を示すグラフである。このグラフから、還元性異質層除去率の増大に伴い反り量が減少し、還元性異質層の除去率が50%に達したところで反り量の減少がほぼ横ばいになり、70%に達したところでさらに改善して、反り量が1μm以下になることが分かる。
このように、ガラス条の反り量は還元性異質層除去率と相関がある。従って、所望の反り量が得られるような厚さだけ還元性異質層を除去すればよいが、好ましくは、還元性異質層の厚さの50%以上を除去、さらに好ましくは70%以上を除去すれば、ガラス条の反りを効果的に抑制でき、平坦度の優れたガラス条が得られる。
なお、サンドブラスト法で還元性異質層を除去した実施例20では、反りを抑制して平坦度を高くするという本発明の効果が得られるが、還元性異質層除去後の表面粗さが160nm程度と比較的高いことがわかる。一方、機械研磨法で還元性異質層を除去した実施例21では、表面粗さを良好に維持したまま還元性異質層を除去するためには非常に製造コストがかかるうえに、設備制約によって研磨できる母材板ガラスの面積が制限され、所望の寸法の母材板ガラスが取り扱えない場合が生じる。
他方、実施例1〜19と実施例20、21を比較すると、フッ酸を主成分としたエッチング液によりエッチングするという化学的研磨法を用いた場合は、母材板ガラスの表面粗さがサンドブラスト法を用いた場合に比して良好であり、かつ図2に示すような簡単な設備で所望の研磨量を実現できることが分かる。さらに、実施例12〜15のように、フッ酸と硫酸との混合液をエッチング液として用いた場合は、エッチング時間が長くなるにつれて表面粗さが悪化していったが、実施例16〜19のように、フッ酸とフッ化アンモニウムと硫酸との混合液をエッチング液として用いた場合は、エッチング時間が長くなっても、母材板ガラス表面の表面粗さの悪化が少なく好適であった。
なお、このように還元性異質層を除去することによって加熱延伸したガラス条の反りが抑制される理由は、以下のようなものと考えられる。すなわち、フロート板ガラスのボトム面に還元性異質層が存在すると、トップ面とボトム面とでわずかに組成、軟化温度及び粘性等が異なるため、加熱延伸の過程で両表面の間に応力差が生じ、ガラス条はトップ面側に凸状断面になる。しかし、還元性異質層を除去することにより、板ガラスの両表面の間で組成の差異が無くなるので、加熱延伸の過程で両表面の間に応力差が生じないため、ガラス条の反りを抑制できるものである。これは、本発明者が反りの発生の原因を解明するために実験を繰り返した結果、見出したものである。
また、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。上記の実施の形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、本発明に使用するフロート板ガラスの種類、サイズ、厚さ等は特に制限されない。板ガラスの材質としては、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノ珪酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、風冷または液冷等の処理を施された物理強化ガラス、化学強化ガラスなどが挙げられる。
さらに、板ガラスの還元性異質層を除去する際に使用するエッチング液としては、フッ酸を主成分とした水溶液に、緩衝剤としてフッ化アンモニウム、フッ化カリウム、ケイフッ化水素酸等を添加してエッチング力(エッチング速度)を適宜調整しても良く、更には、エッチング(洗浄)効果等を高めるために他の酸(フッ酸、硫酸、塩酸、硝酸など)、市販の洗浄剤(中性洗剤、界面活性剤、アルカリ性洗浄剤など)等を添加してもよい。また、本実施例では、素材加工後に還元性異質層を除去する構成としているが、還元性異質層の除去は素材加工前に行っても良い。
また、エッチングにより得られる表面粗さと工程のタクト時間は、ガラスの種類によって異なるため、エッチング液のフッ酸濃度、エッチング時間、液温等のエッチングの処理条件は、用いるガラスの種類に合せたものとすることが好ましい。
本発明の実施形態に係るガラス条の製造方法の製造工程を示すフロー図である。 エッチング液を用いた還元性異質除去工程を説明するための説明図である。 反り量について説明するための説明図である。 フロート板ガラスの表面近傍のSn濃度をSIMS分析法により測定した結果を示すグラフである。 実施例の還元性異質層除去の条件と還元性異質層除去厚さ、還元性異質層除去率、及び、実施例と比較例との表面粗さ、反り量の結果を示す図である。 実施例1〜15における還元性異質層除去率とガラス条の反り量との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 母材板ガラス
2 還元性異質層
3 エッチング液槽
4 エッチング液
5 ボトム面
6 トップ面
7 反り量
8 中心線
9 単位長さ離れた二点間
10 ガラス条

Claims (3)

  1. フロート法によって製造された板ガラスの表面の還元性異質層の少なくとも一部を除去する還元性異質層除去工程と、前記還元性異質層の少なくとも一部を除去した前記板ガラスを加熱炉内で加熱して軟化させ、所望の厚さに延伸してガラス条を成形する加熱延伸工程とを含むことを特徴とするガラス条の製造方法。
  2. 前記還元性異質層除去工程は、前記還元性異質層の厚さの70%以上を除去することを特徴とする請求項1に記載のガラス条の製造方法。
  3. 前記還元性異質層除去工程は、フッ酸を主成分としたエッチング液に前記板ガラスを浸漬して、前記還元性異質層の少なくとも一部を除去することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラス条の製造方法。
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