JP5286716B2 - フォトマスクの欠陥修正方法および製造方法 - Google Patents

フォトマスクの欠陥修正方法および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フォトマスクの異物等を除去するフォトマスクの欠陥修正方法、およびそれを用いたフォトマスクの製造方法に関するものである。
フォトマスクは、製造過程等において、有機物、金属等の異物が付着することがある。この異物は、除去する必要がある。
異物の除去方法としては、洗浄処理を行う方法(例えば特許文献1参照)が主流であるが、走査型プローブ顕微鏡の探針によって除去する方法(例えば特許文献2参照)も提案されている。後者の方法では、一度除去した異物のフォトマスクへの再付着が懸念されると共に、異物の厚みが比較的薄い場合にはフォトマスクへのダメージが懸念される。
また、フォトマスクの製造過程において、基板上に遮光膜等を所定のパターンにエッチングする際、正常なパターンの形成位置以外の位置に余剰な遮光膜等が残留してしまうことがある。この余剰な遮光膜等の除去方法としても、上記異物の除去方法と同様に、走査型プローブ顕微鏡の探針によって除去する方法(例えば特許文献3参照)が知られている。
走査型プローブ顕微鏡の探針によって余剰な遮光膜等を除去する際には、削り屑が出る。通常、削り屑は洗浄処理により除去されるが、フォトマスク表面に存在する吸着水の表面張力や摩擦に伴う帯電によりフォトマスクに削り屑が付着しやすく、このように付着した削り屑は除去するのが困難である。そこで、削り屑を綺麗に除去する方法として、液体中で探針によって余分な遮光膜を除去し、基板表面に削り屑が残らないようにする方法が開示されている(例えば特許文献4参照)。この方法によれば、削り屑は液体中に拡散するため、フォトマスクに残らないのである。
しかしながら、このような余剰な遮光膜の除去方法を異物の除去方法に適用したとしても、異物の厚みが比較的薄い場合にはフォトマスクへのダメージが懸念される。また、上記の方法では、探針として通常ダイヤモンド探針が用いられるため、さらにフォトマスクへのダメージが懸念される。
特開平6−95366号公報 特開2005−84582号公報 特開平6−148870号公報 特開2005−266650号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、走査型プローブ顕微鏡を用いたフォトマスクの欠陥修正方法であって、フォトマスクへのダメージが少ないフォトマスクの欠陥修正方法、およびそれを用いたフォトマスクの製造方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、基板上に欠陥部を有するフォトマスクの欠陥修正方法であって、上記欠陥部に、この欠陥部を分解または溶解する分解・溶解用薬液を供給しながら、上記欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去することを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法を提供する。
本発明によれば、欠陥部に分解・溶解用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去するので、分解・溶解用薬液によって欠陥部を分解または溶解しながら、探針で欠陥部を除去することができ、容易に欠陥部を除去することができる。そのため、例えばシリコン等の比較的軟らかい探針を用いて欠陥部を除去することも可能であり、フォトマスクへのダメージを防ぐことができる。また、欠陥部に分解・溶解用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去することによって、フォトマスク表面を分解・溶解用薬液で洗浄することもできる。
上記発明においては、上記分解・溶解用薬液が、オゾン水または硫酸過水であることが好ましい。このような分解・溶解用薬液を用いることにより、分解・溶解用薬液によるフォトマスクの洗浄効果を高めることができるからである。
また本発明は、基板上に欠陥部を有するフォトマスクの欠陥修正方法であって、上記欠陥部に、上記基板のゼータ電位と上記欠陥部のゼータ電位とが同符号となるようにpHが調整されたpH調整用薬液を供給しながら、上記欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去することを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法を提供する。
本発明によれば、pH調整用薬液を、基板のゼータ電位と欠陥部のゼータ電位とが同符号となるようにpHが調整することにより、欠陥部と基板との反発力を利用して、欠陥部を基板から剥がれやすくすることができる。さらには、掻き落とされた欠陥部が、基板に付着するのを防ぐことができる。また、欠陥部と基板との反発力を利用して、欠陥部を基板から剥がれやすくすることができるので、例えばシリコン等の比較的軟らかい探針を用いて欠陥部を除去することも可能であり、フォトマスクへのダメージを防ぐことができる。さらに、欠陥部にpH調整用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去することによって、フォトマスク表面をpH調整用薬液で洗浄することもできる。
上記発明においては、上記pH調整用薬液のpHが9以上であることが好ましい。上記pH調整用薬液のpHが上記範囲であると、基板および欠陥部のゼータ電位がマイナスになる傾向があり、マイナスのゼータ電位による欠陥部と基板との反発力を利用することができるからである。
また上記発明においては、上記pH調整用薬液が添加剤を含有することが好ましい。添加剤により、基板および欠陥部のゼータ電位のpH依存性を変化させ、基板および欠陥部のゼータ電位を制御することができるからである。
さらに上記発明においては、上記pH調整用薬液を供給しながら上記欠陥部を上記探針で除去する前に、上記欠陥部に、この欠陥部を分解または溶解する分解・溶解用薬液を供給しながら、上記欠陥部を上記探針で除去してもよい。欠陥部(異物)が有機物である場合には、あらかじめ分解・溶解用薬液を用いるのが好適であるからである。
また本発明においては、上記探針のバネ定数が1N/m〜1000N/mの範囲内であることが好ましい。探針のバネ定数が上記範囲であれば、フォトマスクへのダメージをより軽減することができるからである。
さらに本発明においては、上記分解・溶解用薬液または上記pH調整用薬液を供給するとともに排出しながら、上記欠陥部を除去することが好ましい。分解・溶解用薬液またはpH調整用薬液を排出するとともに、掻き落とされた欠陥部も排出して、掻き落とされた欠陥部がフォトマスク表面に残存するのを抑制することができるからである。
本発明は、また、フォトマスクの欠陥部を検査する検査工程と、上記検査工程にて上記欠陥部が検出された場合に、上述のフォトマスクの欠陥修正方法を行うことにより、上記欠陥部を除去する修正工程とを有することを特徴とするフォトマスクの製造方法を提供する。
本発明によれば、上述のフォトマスクの欠陥修正方法により欠陥部を除去するので、フォトマスクにダメージを与えることなく、欠陥部を容易に除去することができる。また、フォトマスク表面を分解・溶解用薬液またはpH調整用薬液で洗浄することができる。さらに、pH調整用薬液を用いた場合には、欠陥部と基板との反発力を利用して、掻き落とされた欠陥部が、基板に付着するのを防ぐことができる。
本発明によれば、分解・溶解用薬液またはpH調整用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去するので、フォトマスクにダメージを与えることなく、欠陥部を除去することができるという効果を奏する。
以下、本発明のフォトマスクの欠陥修正方法、およびそれを用いたフォトマスクの製造方法について詳細に説明する。
A.フォトマスクの欠陥修正方法
本発明のフォトマスクの欠陥修正方法は、欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去する際に供給する薬液の種類によって2つの実施態様に分けることができる。以下、各実施態様について説明する。
1.第1実施態様
本発明のフォトマスクの欠陥修正方法の第1実施態様は、基板上に欠陥部を有するフォトマスクの欠陥修正方法であって、上記欠陥部に、この欠陥部を分解または溶解する分解・溶解用薬液を供給しながら、上記欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去することを特徴とするものである。
本実施態様のフォトマスクの欠陥修正方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施態様のフォトマスクの欠陥修正方法の一例を示す工程図である。図1(a)に示すように、基板2上に遮光膜3がパターン状に形成されたフォトマスク1には、異物(欠陥部4)が付着している。図1においては、供給口12から欠陥部4に分解・溶解用薬液14が供給され、排出口13から欠陥部4に供給された分解・溶解用薬液14が排出される。このような供給口12および排出口13によって、欠陥部4の周辺に局所的に分解・溶解用薬液14が供給される。
まず、フォトマスク1について走査型プローブ顕微鏡によって欠陥部4の位置を認識し、図1(a)に示すように走査型プローブ顕微鏡の探針11を欠陥部4上に近づける。続いて、図1(a)〜(c)に示すように、探針11を基板2面に沿って移動させ、欠陥部4を移動する探針11によって掻き落とす。この際、供給口12から欠陥部4に分解・溶解用薬液14を供給するとともに、排出口13から欠陥部4に供給された分解・溶解用薬液14を排出する。これにより、排出口13から掻き落とされた欠陥部4も排出され、図1(d)に示すように欠陥部が取り除かれる。
図示しないが、異物が遮光膜等の上に付着している場合にも、上記と同様にして、異物を除去することができる。
本実施態様によれば、欠陥部に、この欠陥部を分解または溶解する分解・溶解用薬液を供給しながら、欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去するので、分解・溶解用薬液によって欠陥部を分解または溶解することができる。特に、欠陥部(異物)が有機物である場合には、分解・溶解用薬液によって異物を容易に分解または溶解することができる。したがって、分解・溶解用薬液によって欠陥部を分解または溶解しながら、走査型プローブ顕微鏡の探針によって欠陥部を引っ掻くことができ、容易に欠陥部を除去することができる。また、探針で引っ掻かれて欠陥部の内部が露出した場合には、その欠陥部の露出面も分解・溶解用薬液に接触して分解または溶解するので、欠陥部をさらに除去しやすくなる。
そのため、例えばシリコン等の比較的軟らかい探針を用いて欠陥部を除去することも可能であり、フォトマスクへのダメージを防ぐことができる。例えば、基板上に異物が付着している場合には基板へのダメージを軽減することができ、また遮光膜等の上に異物が付着している場合には遮光膜等へのダメージを軽減することができる。したがって、例えば比較的厚みの薄い異物がフォトマスクに付着している場合であっても、フォトマスクにダメージを与えることなく異物を除去することができる。
また、欠陥部に分解・溶解用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去することによって、フォトマスク表面を分解・溶解用薬液で洗浄することもできる。
以下、本実施態様のフォトマスクの欠陥修正方法における各構成について説明する。
(1)分解・溶解用薬液
本実施態様に用いられる分解・溶解用薬液は、欠陥部を分解または溶解するものである。
分解・溶解用薬液としては、欠陥部を分解または溶解するものであれば特に限定されるものではなく、欠陥部の種類に応じて適宜選択される。
例えば、欠陥部(異物)が有機物である場合には、分解・溶解用薬液としては、有機物を分解または溶解するものであれば特に限定されるものではなく、一般的にフォトマスクの洗浄処理に用いられる薬液を使用することができる。中でも、有機物を酸化分解するような酸化力を有する薬液が好ましく用いられ、具体的には、オゾン水、硫酸過水等が挙げられる。
中でも、分解・溶解用薬液としては、一般的にフォトマスクの洗浄処理に使用される薬液を用いることが好ましい。特に、オゾン水、硫酸過水等が好適である。このような分解・溶解用薬液を用いることにより、分解・溶解用薬液によるフォトマスク表面の洗浄効果を高めることができるからである。したがって、欠陥部を除去した後にフォトマスクを洗浄しなくてもよく、フォトマスクの製造工程を簡略化することができる。
(2)走査型プローブ顕微鏡の探針
本実施態様に用いられる走査型プローブ顕微鏡の探針としては、特に限定されるものではなく、一般的に使用されている探針を用いることができる。
探針は、フォトマスクの基板よりも軟らかいことが好ましい。すなわち、探針の材質は、フォトマスクの基板よりも軟らかいことが好ましい。これにより、基板へのダメージを軽減することができるからである。
また、通常、欠陥部よりも硬い探針が用いられる。すなわち、フォトマスクの基板よりも軟らかい材質の探針が用いられる。
探針のバネ定数は1N/m〜1000N/mの範囲内であることが好ましく、より好ましくは1N/m〜100N/mの範囲内、さらに好ましくは1N/m〜10N/mの範囲内である。探針のバネ定数が上記範囲であれば、フォトマスクへのダメージをより軽減することができるからである。
また、探針の硬度は1000N/m以下であることが好ましく、より好ましくは100N/m以下、さらに好ましくは10N/m以下である。探針の硬度が上記範囲であれば、フォトマスクへのダメージをより軽減することができるからである。探針の硬度の下限値は、1N/m程度である。探針の硬度が小さすぎると、すなわち探針が軟らかすぎると、欠陥部を除去するのが困難になる場合があるからである。
このような探針としては、例えば、シリコン、窒化シリコン等から構成されるものを用いることができる。
(3)欠陥部の除去方法
本実施態様においては、欠陥部に分解・溶解用薬液を供給しながら、欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去する。
分解・溶解用薬液の供給方法としては、欠陥部に分解・溶解用薬液を供給することができる方法であれば特に限定されるものではなく、欠陥部に局所的に分解・溶解用薬液を供給してもよく、フォトマスクの表面全体に分解・溶解用薬液を供給してもよい。欠陥部に局所的に分解・溶解用薬液を供給する場合には、分解・溶解用薬液の省液化を図り、製造コストの低減を図ることができる。一方、フォトマスクの表面全体に分解・溶解用薬液を供給する場合には、分解・溶解用薬液によってフォトマスクの表面全体を洗浄することができる。
フォトマスクの表面全体に分解・溶解用薬液を供給する場合には、例えば図2に示すように、フォトマスク1を分解・溶解用薬液14が溜められたセル15内に設置して、分解・溶解用薬液14中に浸漬させる方法を用いることができる。
また、分解・溶解用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去する際には、所定量の分解・溶解用薬液を欠陥部の周辺に保持した状態で欠陥部を探針で除去してもよく、分解・溶解用薬液を欠陥部の周辺に流通させて欠陥部を探針で除去してもよい。分解・溶解用薬液を保持させるか、流通させるか等については、欠陥部の種類に応じて適宜選択される。
さらに、分解・溶解用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去する際には、分解・溶解用薬液を供給するとともに排出することが好ましい。分解・溶解用薬液を排出するとともに、掻き落とされた欠陥部も排出することができ、掻き落とされた欠陥部がフォトマスク表面に残留するのを抑制することができるからである。また、分解・溶解用薬液を供給するとともに排出することによって、フォトマスクを洗浄することができるからである。さらに、分解・溶解用薬液を再利用することができるからである。
欠陥部に局所的に分解・溶解用薬液を供給する場合に、分解・溶解用薬液を供給するとともに排出するには、例えば、欠陥部に分解・溶解用薬液を供給する供給手段と、分解・溶解用薬液を排出する排出手段とを有するフォトマスクの欠陥修正装置を用いることができる。この場合には、表面張力を利用して欠陥部に分解・溶解用薬液を供給することができる。また、欠陥部のみに局所的に分解・溶解用薬液を供給する場合には、分解・溶解用薬液の省液化を図り、製造コストの低減を図ることができる。
また、欠陥部に局所的に分解・溶解用薬液を供給する場合には、分解・溶解用薬液を噴霧除去してもよい。分解・溶解用薬液を噴霧除去することにより、分解・溶解用薬液の除去を迅速に行うことができるからである。
一方、フォトマスクを分解・溶解用薬液中に浸漬させる場合に、分解・溶解用薬液を供給するとともに排出するには、供給口および排出口を有し、分解・溶解用薬液を溜めるためのセルを有するフォトマスクの欠陥修正装置を用いることができる。
分解・溶解用薬液によるフォトマスクの洗浄効果を高めるには、図3に例示するように、フォトマスク1を分解・溶解用薬液14が溜められたセル15内に設置して、分解・溶解用薬液14中に浸漬させ、供給口12から分解・溶解用薬液14を供給するとともに排出口13から分解・溶解用薬液14を排出して、分解・溶解用薬液14を流通させることが好ましい。フォトマスク表面のすべてが分解・溶解用薬液に接触するため、フォトマスクの表面すべてを分解・溶解用薬液で洗い流すことができるのである。
また、分解・溶解用薬液を供給するとともに排出する場合には、分解・溶解用薬液を排出する際に分解・溶解用薬液を回収して、分解・溶解用薬液を循環供給することが好ましい。分解・溶解用薬液を再利用することによって、分解・溶解用薬液の省液化を図り、製造コストの低減を図ることができるからである。
分解・溶解用薬液を循環供給する場合、回収された分解・溶解用薬液は、その分解・溶解用薬液中に含まれる、掻き落とされた欠陥部をフィルター等で取り除いてから用いることが好ましい。
また、欠陥部を探針で除去する際には、欠陥部を一気に掻き落としてもよく、欠陥部をその表面から徐々に削ってもよい。
(4)用途
本実施態様のフォトマスクの欠陥修正方法は、透過型マスクおよび反射型マスクのいずれも適用することができる。
透過型マスクとしては、例えば、位相シフトマスク(ハーフトンマスク、レベンソンマスク)、バイナリーマスク等が挙げられる。また、反射型マスクとしては、例えば、EUV露光用反射型マスク等が挙げられる。
本実施態様のフォトマスクの欠陥修正方法は異物の除去に適している。異物が有機物である場合には、分解・溶解用薬液としてオゾン水、硫酸過水等の酸化力を有する薬液を用いることにより、比較的厚みの薄い異物がフォトマスクに付着していても、フォトマスクにダメージを与えることなく、異物を容易に除去することができるからである。
また、本実施態様においては、欠陥部として、異物の他に、余剰な遮光膜、位相シフト膜、半透明膜等を除去することもできる。この場合、分解・溶解用薬液としては、遮光膜等を分解または溶解するものであれば特に限定されるものではなく、一般的に遮光膜等のエッチング処理に用いられる薬液を使用することができる。またこの場合、余剰な遮光膜等に分解・溶解用薬液を供給する際には、余剰な遮光膜等に局所的に分解・溶解用薬液を供給することが好ましい。正常なパターンへの分解・溶解用薬液による影響を抑制することができるからである。
2.第2実施態様
本発明のフォトマスクの欠陥修正方法の第2実施態様は、基板上に欠陥部を有するフォトマスクの欠陥修正方法であって、上記欠陥部に、上記基板のゼータ電位と上記欠陥部のゼータ電位とが同符号となるようにpHが調整されたpH調整用薬液を供給しながら、上記欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去することを特徴とするものである。
本実施態様のフォトマスクの欠陥修正方法について、図面を参照しながら説明する。
図4は、本実施態様のフォトマスクの欠陥修正方法の一例を示す工程図である。図4(a)に示すように、基板2上に遮光膜3がパターン状に形成されたフォトマスク1には、有機物の異物(欠陥部4)が付着している。図4においては、供給口12から欠陥部4にpH調整用薬液17が供給され、排出口13から欠陥部4に供給されたpH調整用薬液17が排出される。このような供給口12および排出口13によって、欠陥部4の周辺に局所的にpH調整用薬液17が供給される。そして、pH調整用薬液17は、基板2のゼータ電位と欠陥部4のゼータ電位とがマイナスになるように調整されている。
まず、フォトマスク1について走査型プローブ顕微鏡によって欠陥部4の位置を認識し、図4(a)に示すように走査型プローブ顕微鏡の探針11を欠陥部4上に近づける。続いて、図4(a)〜(c)に示すように、探針11を基板2面に沿って移動させ、欠陥部4を移動する探針11によって掻き落とす。
上述したように、pH調整用薬液17は基板2のゼータ電位と欠陥部4のゼータ電位とがマイナスになるように調整されているので、基板2のゼータ電位はマイナス、欠陥部4のゼータ電位はマイナスとなっている。そのため、欠陥部4は基板2と反発して、基板2から剥がれやすくなる。さらに、掻き落とされた欠陥部4のゼータ電位もマイナスとなっているので、図4(c)に示すように、一旦掻き落とされた欠陥部4は基板2と反発して、基板2に付着しにくくなる。
欠陥部4を探針11で掻き落とす際には、供給口12から欠陥部4にpH調整用薬液17が供給されるとともに、排出口13から欠陥部4に供給されたpH調整用薬液17が排出される。これにより、排出口13から掻き落とされた欠陥部4も排出され、図4(d)に示すように欠陥部が取り除かれる。
また、図5(a)に例示するように、基板2上に遮光膜3がパターン状に形成されたフォトマスク1に、無機物の異物(欠陥部4)が付着している場合にも、図5に示すように、図4に例示する有機物の異物の場合と同様に、無機物の異物を除去することができる。
さらに、図示しないが、異物が遮光膜等の上に付着している場合にも、上記と同様にして、異物を除去することができる。
本実施態様においては、pH調整用薬液が、基板のゼータ電位と欠陥部のゼータ電位とが同符号となるようにpHが調整されている。
ここで、基板および欠陥部のゼータ電位は、pH調整用薬液のpHによって変化する。例えば、SiO2、Si34、ポリスチレン(PSL)では、pH調整用薬液のpHが酸性からアルカリ性に変わると、これらのゼータ電位がプラスからマイナスに変化する。
したがって、pH調整用薬液のpHを、基板のゼータ電位と欠陥部のゼータ電位とが同符号となるように調整することにより、欠陥部と基板との反発力を利用して、欠陥部を基板から剥がれやすくすることができる。さらには、掻き落とされた欠陥部が、基板に付着するのを防ぐことができる。
また、欠陥部と基板との反発力を利用して、欠陥部を基板から剥がれやすくすることができるので、容易に欠陥部を除去することができる。また、探針で削られて欠陥部の内部が露出した場合には、その欠陥部の露出面もpH調整用薬液に接触するので、欠陥部をさらに除去しやすくなる。
そのため、例えばシリコン等の比較的軟らかい探針を用いて欠陥部を除去することも可能であり、フォトマスクへのダメージを防ぐことができる。例えば、基板上に異物が付着している場合には基板へのダメージを軽減することができ、また遮光膜等の上に異物が付着している場合には遮光膜等へのダメージを軽減することができる。したがって、例えば比較的厚みの薄い異物がフォトマスクに付着している場合であっても、フォトマスクにダメージを与えることなく異物を除去することができる。
さらに、欠陥部にpH調整用薬液を供給しながら、欠陥部を探針で除去することによって、フォトマスク表面をpH調整用薬液で洗浄することもできる。
なお、走査型プローブ顕微鏡の探針については、上記第1実施態様に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。以下、本実施態様のフォトマスクの欠陥修正方法における他の構成について説明する。
(1)pH調整用薬液
本実施態様に用いられるpH調整用薬液は、基板のゼータ電位と欠陥部のゼータ電位とが同符号となるようにpHが調整されたものである。
pH調整用薬液のpHは、基板のゼータ電位と欠陥部のゼータ電位とが同符号となるように調整されていれば特に限定されるものではなく、pH調整用薬液は酸性、中性、アルカリ性のいずれであってもよい。
中でも、pH調整用薬液はアルカリ性であることが好ましい。基板および欠陥部のゼータ電位のpH依存性は、基板および欠陥部の種類に応じて異なるものではあるが、pH調整用薬液がアルカリ性であれば、多くの種類の基板および欠陥部でゼータ電位がマイナスを示す傾向があるからである。
特に、pH調整用薬液のpHは9以上であることが好ましく、より好ましくは9〜12の範囲内である。上述したように、基板および欠陥部のゼータ電位のpH依存性は、基板および欠陥部の種類に応じて異なるものではあるが、pH調整用薬液のpHが上記範囲であれば、多くの種類の基板および欠陥部でゼータ電位がマイナスを示す傾向があるからである。
さらに、pH調整用薬液のpHは、基板のゼータ電位の絶対値および欠陥部のゼータ電位の絶対値が比較的大きくなるように調整されていることが好ましい。基板のゼータ電位と欠陥部のゼータ電位とが同符号であり、基板のゼータ電位の絶対値および欠陥部のゼータ電位の絶対値が比較的大きれば、基板と欠陥部との反発力も大きくなるので、欠陥部を基板からより一層剥がれやすくすることができ、また掻き落とされた欠陥部が基板に付着するのを効果的に防ぐことができるからである。
具体的には、pH調整用薬液のpHは、基板のゼータ電位の絶対値および欠陥部のゼータ電位の絶対値がそれぞれ5mV以上、中でも20mV以上となるように調整されていることが好ましい。
なお、上記ゼータ電位は、電気泳動法または電気浸透法により求めることができる。
pH調整用薬液としては、基板のゼータ電位と欠陥部のゼータ電位とが同符号となるようにpHを調整することができるものであれば特に限定されるものではなく、所望のpHや欠陥部の種類に応じて適宜選択される。
例えば、アルカリ性を示すpH調整用薬液としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
中でも、pH調整用薬液としては、一般的にフォトマスクの洗浄処理に使用される薬液を用いることが好ましい。このようなpH調整用薬液を用いることにより、欠陥部を除去するとともに、フォトマスクを洗浄することができるからである。したがって、欠陥部を除去した後にフォトマスクを洗浄しなくてもよく、フォトマスクの製造工程を簡略化することができる。
このようなpH調整用薬液としては、例えば、アンモニア等が挙げられる。
また、pH調整用薬液は、添加剤を含有することが好ましい。pH調整用薬液に添加剤を添加すると、基板および欠陥部の表面に添加剤が付着もしくは吸着するために、基板および欠陥部のゼータ電位のpH依存性が変化する。これにより、基板および欠陥部のゼータ電位を制御することができるからである。
添加剤としては、基板および欠陥部の表面に付着もしくは吸着して、基板および欠陥部のゼータ電位のpH依存性を変化させることができるものであれば特に限定されるものではない。このような添加剤としては、例えば、界面活性剤、キレート剤等を挙げることができる。中でも、界面活性剤が好ましい。
界面活性剤としては、一般的にフォトマスクの洗浄処理に使用されるものを用いることができ、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等のイオン性界面活性剤、および非イオン性界面活性剤のいずれも用いることができる。用いる基板や欠陥部の種類により特性は異なるため、下記に限定されるものではないが、中でも、基板および欠陥部のゼータ電位の絶対値を比較的大きくするためには、アニオン性界面活性剤が好ましく用いられる。アニオン性界面活性剤では、疎水基の部分が基板や欠陥部に吸着する。一方、親水基の部分は水に溶解したときに陰イオンに電離する。そのため、例えばpH調整用薬液中で欠陥部や基板のゼータ電位がマイナスの値を示す場合に、アニオン性界面活性剤が添加されたpH調整用薬液中では、アニオン性界面活性剤が吸着した欠陥部や基板のゼータ電位がさらにマイナスの値を示すのである。
アニオン性界面活性剤としては、具体的に、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、フェニールエーテル硫酸エステル塩、メチルタウリン酸塩、スルホコハク酸塩、エーテルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
また、アニオン性界面活性剤の塩のカチオン部としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、テトラエチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム等が挙げられる。
pH調整用薬液中の界面活性剤の添加量としては、所望の基板および欠陥部のゼータ電位に応じて適宜調整されるが、例えば10重量%〜0.01重量%の範囲内で設定される。
(2)欠陥部の除去方法
本実施態様においては、欠陥部にpH調整用薬液を供給しながら、欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去する。
pH調整用薬液の供給方法としては、欠陥部にpH調整用薬液を供給することができる方法であれば特に限定されるものではなく、欠陥部に局所的にpH調整用薬液を供給してもよく、フォトマスクの表面全体にpH調整用薬液を供給してもよい。欠陥部に局所的にpH調整用薬液を供給する場合には、pH調整用薬液の省液化を図り、製造コストの低減を図ることができる。一方、フォトマスクの表面全体にpH調整用薬液を供給する場合には、pH調整用薬液によってフォトマスクの表面全体を洗浄することができる。
なお、欠陥部にpH調整用薬液を供給しながら、欠陥部を探針で除去する方法については、上記第1実施態様に記載の欠陥部の除去方法と同様であるので、ここでの説明は省略する。
また本実施態様においては、欠陥部にpH調整用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去する前に、欠陥部に分解・溶解用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去してもよい。すなわち、まず欠陥部に分解・溶解用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去し、次いで欠陥部にpH調整用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去してもよい。
上述したように、pH調整用薬液としてはアルカリ性を示すものが好ましく用いられるが、例えば欠陥部(異物)が有機物である場合には、異物の除去には酸化力を有する薬液、すなわち酸性を示すものが好適に用いられる。そのため、あらかじめ分解・溶解用薬液として酸性を示すものを用いて異物を除去することが好ましいのである。
例えば、欠陥部(異物)が有機物である場合には、まず異物の周辺に分解・溶解用薬液を供給しながら異物を探針で除去することによって、基板に付着した異物を基板から掻き落とし、次いで異物の周辺にpH調整用薬液を供給しながら異物を探針で除去することによって、基板への異物の再付着を防ぐことができる。
なお、欠陥部に分解・溶解用薬液を供給しながら、欠陥部を探針で除去する方法については、上記第1実施態様に記載したので、ここでの説明は省略する。
(3)用途
本実施態様のフォトマスクの欠陥修正方法は、透過型マスクおよび反射型マスクのいずれも適用することができる。
なお、透過型マスクおよび反射型マスクについては、上記第1実施態様に記載したので、ここでの説明は省略する。
また、本実施態様においては、欠陥部として、異物の他に、余剰な遮光膜、位相シフト膜、半透明膜等を除去することもできる。この場合、余剰な遮光膜等の削り屑が基板に付着するのを効果的に防ぐことができる。
B.フォトマスクの製造方法
本発明のフォトマスクの製造方法は、フォトマスクの欠陥部を検査する検査工程と、上記検査工程にて上記欠陥部が検出された場合に、上述のフォトマスクの欠陥修正方法を行うことにより、上記欠陥部を除去する修正工程とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上述のフォトマスクの欠陥修正方法を用いので、フォトマスクにダメージを与えることなく、欠陥部を容易に除去することができる。また、欠陥部に分解・溶解用薬液またはpH調整用薬液を供給しながら欠陥部を探針で除去するので、フォトマスク表面を分解・溶解用薬液またはpH調整用薬液で洗浄することができる。さらに、pH調整用薬液を用いた場合には、欠陥部と基板との反発力を利用して、掻き落とされた欠陥部が、基板に付着するのを防ぐことができる。
以下、本発明のフォトマスクの製造方法における各工程ついて説明する。
1.検査工程
本発明における検査工程は、フォトマスクの欠陥部を検査する工程である。
本工程では、フォトマスクに欠陥部が存在するか否かを検査する。異物等が存在する場合には、欠陥部として検出される。
フォトマスクを検査する方法としては、欠陥部の種類に応じて適宜選択されるものであり、例えば、CCD素子などの画像センサにフォトマスクパターンからの透過光および反射光を結像させて検査する自動欠陥検査装置を用いて、隣接する同一パターンを比較するdie-to-die比較検査法、フォトマスクのパターンを設計パターンと比較するdie-to-database(DB)比較検査法等を挙げることができる。
2.修正工程
本発明における修正工程は、上記検査工程にて上記欠陥部が検出された場合に、上述のフォトマスクの欠陥修正方法を行うことにより、欠陥部を除去する工程である。
なお、フォトマスクの欠陥修正方法については、上記「A.フォトマスクの欠陥修正方法」に記載したので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[実験例]
図6は、走査型プローブ顕微鏡(SPM)を使用した付着力測定の模式図である。図6(a)〜(b)に示すように試料51を探針52の先端に接触させていくと、探針52は反った状態になる。このとき、試料表面と探針の先端との間に探針の反りがうむ力につり合う斥力が働いている。次いで、図6(b)〜(c)に示すように試料51を探針52の先端から離れさせていくと、試料51と探針52との距離が遠ざかるにつれて、探針52がたわんでいくにもかかわらず、試料51と探針52の先端とが接触し続けている場合がある。この場合、試料と探針の先端との間には探針のたわみがうむ力につり合う引力、すなわち付着力が働いている。このようにして、物質表面間に働く引力と斥力とは探針のたわみまたは反りとして検知することができ、探針の変位とそのバネ定数から、付着力の大きさを求めることができる。このような付着力測定により、図7に示すようなフォースカーブを得ることができる。
Si34の探針を有する液中AFMを用いてフォースカーブを測定し、種々のpHの液体中でのSi34および石英間の付着力を評価した。種々のpHの液体としては、pH7.3の純水、pH11.3の溶液(純水に水酸化アンモニウムを添加した混合液)を用いた。図8に、種々のpHの液体中でのSi34(探針)と石英(基板)との付着力を示す。図8に示すように、pH7.3の純水中での付着力は、大気中での付着力と比べると、1/10以下に減少した。また、pH11.3の溶液中での付着力はさらに減少することがわかった。
[実施例1]
自動欠陥検査装置で有機物の欠陥部(異物)が見つかったレベンソンマスクを、修正装置に導入し、欠陥部が見つかった位置にXYステージを移動した。この欠陥部は、レジストの剥膜時に残ったレジストの異物であった。まず、欠陥部の位置と形状を正確に把握するために、バネ定数100N/mの探針を用いて、1nNの力で異物を走査し、異物の形状を観察した。次に、観察した異物の座標に硫酸過水(硫酸:過酸化水素水=1:4)を滴下した。次いで、欠陥部の位置と形状を基に探針の走査範囲を決め、バネ定数100N/mの探針を用いて、10nNの力で異物を走査し異物を除去した。
硫酸過水による化学的な除去力を加えることで、比較的軟らかい針を用いることができ、基板にダメージを与えずに異物を除去することができた。
[実施例2]
自動欠陥検査装置で無機物の欠陥部(異物)が見つかったレベンソンマスクを、修正装置に導入し、欠陥部が見つかった位置にXYステージを移動した。この欠陥部は、石英のエッチング時に生じた石英の異物であった。まず、欠陥部の位置と形状を正確に把握するために、バネ定数100N/mの探針を用いて、1nNの力で異物を走査し、異物の形状を観察した。次に、観察した異物の座標に界面活性剤が添加された溶液(pH9)を滴下した。この場合、基板(石英)のゼータ電位は約−60mVとなり、異物のゼータ電位も同じく約−60mVとなり、大きな静電気的な反発力が生じる。次いで、欠陥部の位置と形状を基に探針の走査範囲を決め、バネ定数100N/mの探針を用いて、10nNの力で異物を走査し異物を除去した。
pHが調整された溶液に異物を浸漬させることで、欠陥部と基板との間に静電気的な反発力を加えることができ、そのために比較的軟らかい針を用いても異物を除去することができ、基板にダメージを与えずに異物を除去することができた。
本発明のフォトマスクの欠陥修正方法の一例を示す工程図である。 本発明のフォトマスクの欠陥修正方法の他の例を示す模式図である。 本発明のフォトマスクの欠陥修正方法の他の例を示す模式図である。 本発明のフォトマスクの欠陥修正方法の他の例を示す工程図である。 本発明のフォトマスクの欠陥修正方法の他の例を示す工程図である。 走査型プローブ顕微鏡を使用した付着力測定の模式図である。 フォースカーブを示すグラフである。 種々のpHの液体中でのSi34および石英間の付着力を示すグラフである。
符号の説明
1 … フォトマスク
2 … 基板
3 … 遮光膜
4 … 欠陥部
11 … 探針
12 … 供給口
13 … 排出口
14 … 分解・溶解用薬液
19 … pH調整用薬液

Claims (8)

  1. 基板上に欠陥部を有するフォトマスクの欠陥修正方法であって、
    前記欠陥部に局所的に、当該欠陥部を分解または溶解する分解・溶解用薬液を供給するとともに排出しながら、前記欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去することを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法。
  2. 前記分解・溶解用薬液が、オゾン水または硫酸過水であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
  3. 基板上に欠陥部を有するフォトマスクの欠陥修正方法であって、
    前記欠陥部に局所的に、前記基板のゼータ電位と前記欠陥部のゼータ電位とが同符号となるようにpHが調整されたpH調整用薬液を供給するとともに排出しながら、前記欠陥部を走査型プローブ顕微鏡の探針で除去することを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法。
  4. 前記pH調整用薬液のpHが9以上であることを特徴とする請求項3に記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
  5. 前記pH調整用薬液がさらに添加剤を含有するものであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
  6. 前記pH調整用薬液を供給しながら前記欠陥部を前記探針で除去する前に、前記欠陥部に、当該欠陥部を分解または溶解する分解・溶解用薬液を供給しながら、前記欠陥部を前記探針で除去することを特徴とする請求項3から請求項5までのいずれかに記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
  7. 前記探針のバネ定数が1N/m〜1000N/mの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
  8. フォトマスクの欠陥部を検査する検査工程と、
    前記検査工程にて前記欠陥部が検出された場合に、請求項1から請求項7までのいずれかに記載のフォトマスクの欠陥修正方法を行うことにより、前記欠陥部を除去する修正工程と
    を有することを特徴とするフォトマスクの製造方法。
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