JP2014201749A - 溶銑処理工場 - Google Patents

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敏治 岩谷
裕基 山本
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裕基 山本
修也 中村
Shuya Nakamura
修也 中村
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Tomokazu Adachi
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Abstract

【課題】各処理の間で溶銑を搬送するための溶銑鍋の物流を簡素化できると共に、溶銑鍋の管理等も簡単にすることができる。
【解決手段】払い出しステーション2と、脱硫ステーション3と、脱りん炉4と、脱炭炉5とを有し、払い出しステーション2から脱硫ステーション3に溶銑鍋7を搬送する第1搬送手段と、脱硫ステーション3で脱硫処理に用いた溶銑鍋7を脱硫ステーション3から脱りん炉4の炉前に搬送する第2搬送手段と、脱りん炉4に溶銑を装入後、空となった溶銑鍋7を脱りん炉4の炉前から脱りん炉4の炉裏に搬送する第3搬送手段と、脱りん炉4の炉裏にて脱りん処理後の溶銑が装入された溶銑鍋7を脱炭炉5の炉前に搬送する第4搬送手段と、脱炭炉5に溶銑を装入後、空となった溶銑鍋7を脱炭炉5の炉前から払い出しステーション2に搬送する第5搬送手段とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、高炉等から出銑された溶銑の処理を行う溶銑処理工場に関する。
周知の通り、高炉等から出銑された溶銑は、混銑車や溶銑鍋に装入され溶銑の処理を行う処理工場(処理設備)に搬送される。処理工場では、例えば、溶銑の脱硫処理、脱りん処理、脱炭処理などが行われている。脱硫処理、脱りん処理、脱炭処理などは、それぞれ異なる場所で行われるため、各処理間では、溶銑鍋に溶銑を装入して搬送されるのが一般的である。処理工場として、特許文献1や特許文献2に示すものがある。
特許文献1では、転炉製鋼工場(処理工場)内に、脱りん炉(溶銑予備処理炉)を配備すると共に、脱炭炉を配備している。このような転炉製鋼工場にて脱りん処理や脱炭処理を行うためには、脱りん炉に溶銑を装入するための溶銑鍋、脱りん炉で脱りん処理した溶銑を受銑して脱炭炉まで搬送するための溶銑鍋、或いは、脱炭炉で脱炭処理した溶鋼を受鋼するための取鍋等、複数の鍋が必要になる。特許文献1では、例えば、脱りん炉に溶銑を装入するための溶銑鍋(第1溶銑鍋)と、脱りん炉からの溶銑を受銑するための溶銑鍋(第2溶銑鍋)とを処理工場内にそれぞれ複数用意し、各第1溶銑鍋、各第2溶銑鍋をクレーン等で移動させることにより溶銑を搬送している。
特許文献2でも、特許文献1と同様に、製鋼工場内(処理工場)に脱りん炉及び脱炭炉を配備し、複数の第1溶銑鍋や複数の第2溶銑鍋をクレーン等で移動させている。
特許第2768209号公報 特開2006−117968号公報
特許文献1及び2では、脱りん炉よりも下流側では、第1溶銑鍋をクレーン等により移動できるようにし、脱りん炉と脱炭炉との間では、第2溶銑鍋をクレーン等によって移動できるようにすることにより、脱りん炉への溶銑の装入、脱りん炉から出銑した溶銑を脱炭炉まで搬送することができるようにしている。
しかしながら、特許文献1や2では、第1溶銑鍋や第2溶銑鍋のように、用途に分けて2種類の溶銑鍋を複数用意しなければならないため、溶銑を搬送するための溶銑鍋の物流が非常に複雑になってしまっているのが実情である。
加えて、1チャージの溶銑処理に溶銑鍋を2種類利用するデメリットとしては、更に、以下の3点が挙げられる。
(1)1チャージあたりの溶銑量の低下
溶銑鍋は通常同じ容量で作成されるが、利用し続けると地金等が付着することで、容量が減少し各鍋の容量は異なってくる。溶銑を異なる2種類の鍋で受け渡しするため、その量は容量の小さな鍋に合せる必要があり、結果として、1チャージあたりの溶銑量が少なくなってしまう。
(2)溶銑鍋の寿命管理の複雑さ
溶銑鍋は利用し続けると損耗するため、それが一定の限界に達した場合は、修理する必要がある。ところが、第1溶銑鍋と第2溶銑鍋では、利用される溶銑の状態(脱燐されているか否か)、溶銑を保持する時間(保持したまま脱硫を行うか否か)が異なるため、地金の付着度合いや、耐火物の損耗具合が異なってくる。そのため、第1溶銑鍋と第2溶銑鍋の寿命管理を別々に行う必要があり、間違えた場合には漏銑のおそれが発生する。
(3)他のチャージの成分影響を受ける度合いが大きい
溶銑鍋から脱燐炉や転炉に払出した場合でも、若干の溶銑が鍋の中に残る可能性がある。そのため、当該チャージが前回処理したチャージの成分の影響を受ける場合がある。従って、溶銑鍋を2種類使う場合、それぞれの鍋で1回前に処理されたチャージの影響を受けるため、2種類のチャージの影響を受ける可能性がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、各処理の間で溶銑を搬送するための溶銑鍋の物流
を簡素化できると共に、溶銑鍋の管理等も簡単にすることができる溶銑処理工場を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明にかかる溶銑処理工場は、溶銑鍋に溶銑の払い出しを行う払い出しステーションと、前記溶銑の脱硫処理を行う脱硫ステーションと、前記溶銑の脱りん処理を行う脱りん炉と、前記溶銑の脱炭処理を行う脱炭炉とを有し、前記払い出しステーションから前記脱硫ステーションに溶銑鍋を搬送する第1搬送手段と、前記脱硫ステーションで脱硫処理に用いた溶銑鍋を脱硫ステーションから脱りん炉の炉前に搬送する第2搬送手段と、前記脱りん炉に溶銑を装入後、空となった溶銑鍋を脱りん炉の炉前から脱りん炉の炉裏に搬送する第3搬送手段と、前記脱りん炉の炉裏にて脱りん処理後の溶銑が装入された溶銑鍋を前記脱炭炉の炉前に搬送する第4搬送手段と、前記脱炭炉に溶銑を装入後、空となった溶銑鍋を前記脱炭炉の炉前から前記払い出しステーションに搬送する第5搬送手段と、を備えていることを特徴とする。
前記脱硫ステーションから脱りん炉の炉前に搬送される溶銑鍋と、脱りん炉の炉前から脱りん炉の炉裏に搬送される溶銑鍋とは、同一の溶銑鍋であることが好ましい。
前記払い出しステーションから脱硫ステーションに搬送される溶銑鍋と、脱硫ステーションから脱りん炉の炉前に搬送される溶銑鍋と、脱りん炉の炉前から脱りん炉の炉裏に搬送される溶銑鍋と、脱りん炉の炉前から脱炭炉の炉前に搬送される溶銑鍋と、脱炭炉の炉前から払い出しステーションに搬送される溶銑鍋は、同一の溶銑鍋であることが好ましい。
前記第1搬送手段及び第2搬送手段は、前記払い出しステーションと脱硫ステーションと脱りん炉との間を移動自在な搬送クレーンを備え、前記第3搬送手段、第4搬送手段及び第5搬送手段は、前記脱りん炉と脱炭炉と払い出しステーションとの間を移動自在な搬送台車を備えていることが好ましい。
前記第4搬送手段及び第5搬送手段は、前記搬送台車を牽引する機関車を備えていることが好ましい。
前記脱りん炉が複数設けられているに際しては、前記複数の脱りん炉のそれぞれに第3搬送手段が配備されており、前記第4搬送手段及び第5搬送手段は、複数の溶銑鍋を同時に搬送可能とされていることが好ましい。
本発明によれば、各処理の間で溶銑を搬送するための溶銑鍋の物流を簡素化できると共に、溶銑鍋の管理等も簡単にすることができる。
溶銑処理工場の模式図である。 脱りん炉を2基有する溶銑処理工場の模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る溶銑処理工場について、図面に基づき説明する。
図1に示すように、溶銑処理工場1は、2つの建屋(複数の立屋)から構成されている。1つ目の建屋(第1建屋という)1Aと、2つ目の建屋(第2建屋という)1Bとは、互いに離れていて、それぞれの第1建屋1A、第2建屋1Bに、高炉から出銑された溶銑に対して様々な処理等を行う設備が配備されている。
具体的には、第1建屋1Aには、2つの払い出しステーション2と、脱硫ステーション3と、脱りん炉4とが配備され、第2建屋1Bには、脱炭炉5が配備されている。
払い出しステーション2は、例えば、高炉から出銑した溶銑を搬送する混銑車6内の溶銑を、溶銑鍋7に装入する箇所であって、溶銑を受けるための溶銑鍋7を置く払い出しピットが設けられている。
脱硫ステーション3は、払い出しステーション2の下流側に配置されるもので、払い出しステーション2で溶銑鍋7に払い出された溶銑に対して脱硫処理を行う箇所である。この脱硫ステーション3では、例えば、溶銑が装入された溶銑鍋7内に、溶銑を撹拌するイ
ンペラを挿入し、インペラを回転させて溶銑を撹拌しながら脱硫材を当該溶銑に供給することにより、溶銑の脱硫を行うことができる(KR脱硫処理)。
脱りん炉4は、脱硫処理が終了した溶銑に対して脱りん処理を行うものである。この脱りん炉4では、脱硫処理が終了後の溶銑を脱りん炉4の炉前で装入した後、上吹きランスで酸素を吹き込みながら脱りん剤を投入することにより、溶銑の脱りんを行うことができる。
脱炭炉5は、脱りん処理が終了した溶銑に対して脱炭処理を行うものである。この脱炭炉5では、脱りん処理終了後の溶銑を脱炭炉5の炉前で装入した後、上吹きランスで酸素を吹き込みながら脱炭剤を投入することにより、溶銑の脱炭を行うことができる。
さて、払い出しステーション2と脱硫ステーション3との間には、払い出しステーション2から脱硫ステーション3まで溶銑鍋7を搬送するための第1搬送手段が備えられている。具体的には、第1搬送手段は、払い出しステーション2と脱硫ステーション3との間を移動する搬送クレーンを第1建屋1Aの天井側に設けることにより構成されている。この搬送クレーンによって払い出しステーション2にある溶銑鍋7を吊り上げ、鍋吊り上げ状態の搬送クレーンを自走させることにより、払い出しステーション2で払い出された溶銑が装入された溶銑鍋7を、脱硫ステーション3まで搬送することができる。
脱硫ステーション3と脱りん炉4との間には、脱硫ステーション3から脱りん炉4まで溶銑鍋7を搬送するための第2搬送手段が備えられている。具体的には、第2搬送手段は、払い出しステーション2と脱硫ステーション3との間を移動する搬送クレーンを、さらに、脱硫ステーション3から脱りん炉4の炉前まで移動可能にすることにより構成されている。この搬送クレーンによって脱硫処理後の溶銑が装入された溶銑鍋7を脱硫ステーション3で吊り上げ、鍋吊り上げ状態の搬送クレーンを自走させることにより、溶銑鍋7を脱硫ステーション3から脱りん炉4の炉前まで搬送することができる。
即ち、上述した第1搬送手段及び第2搬送手段は、払い出しステーション2と脱硫ステーション3と脱りん炉4との間を移動自在な搬送クレーンを備えたものとなっており、この搬送クレーン及び各ステーションによって、溶銑の払い出し→溶銑鍋7の搬送→脱硫処理→溶銑鍋7の搬送→脱りん炉4へ溶銑装入といった一連の作業を効率よく行うことができる。
さて、脱りん炉4の炉前で、溶銑鍋7の溶銑を当該脱りん炉4に装入すると、溶銑鍋7は空になるが、本発明の溶銑処理工場1では、その空になった溶銑鍋7を脱りん炉4の炉裏に搬送する第3搬送手段を備えており、この第3搬送手段により、空の溶銑鍋7は炉裏に移送可能となっている。
具体的には、第3搬送手段は、脱りん炉4の下側であって、少なくとも脱りん炉4の炉前から脱りん炉4の炉裏に敷設された軌道(例えば、レール)と、この軌道上を移動すると共に空の鍋を搭載可能な搬送台車8とを備えている。脱りん炉4の炉前にて空になった溶銑鍋7を、搬送クレーンによって脱りん炉4の炉前に位置する搬送台車8に搭載した後、この搬送台車8を脱りん炉4の炉裏に移動させることにより、空となった溶銑鍋7を脱りん炉4の炉前から脱りん炉4の炉裏に搬送することができる。搬送台車8は、脱りん炉4の炉裏において、溶銑を受銑する位置で停止する。
これから分かるように、脱硫ステーション3から脱りん炉4の炉前に搬送された溶銑鍋7は、第3搬送手段によって、脱りん炉4の炉前から脱りん炉4の炉裏に搬送されるため、脱りん炉4に溶銑を装入する溶銑鍋と、脱りん炉4から払い出される溶銑鍋とは同一の溶銑鍋7となる。そのため、脱りん炉4に溶銑を装入するための溶銑鍋と、脱りん炉4から出銑される溶銑を受銑するための溶銑鍋とを別々に用意する必要がないため、溶銑処理工場1全体のスケジュールが立てやすくスムーズに溶銑の処理を行うことができる。
脱りん処理後の溶銑が搬送台車8上の溶銑鍋7に払い出された後は、この溶銑鍋7は、脱炭処理を行うため脱炭炉5に搬送される。即ち、溶銑処理工場1は、脱りん処理後の溶銑が払い出された後に払い出された溶銑が装入された溶銑鍋7を脱炭炉5の炉前に搬送する第4搬送手段を備えている。
具体的には、第4搬送手段は、第1建屋1A内にある脱りん炉4の炉裏から第2建屋1
Bの脱炭炉5まで敷設した軌道と、この軌道上を移動すると共に脱りん炉4から払い出された溶銑が装入された溶銑鍋7を搭載可能な搬送台車8と、軌道上を移動すると共に搬送台車8を牽引する機関車9とを備えている。なお、脱りん炉4の炉前から炉裏に敷設された軌道をさらに第1建屋1Aを出て第2建屋1Bの脱炭炉5の炉前まで延設することにより、第4搬送手段の軌道を構成してもよい。
脱りん炉4の炉裏で搬送台車8を停止させた状態で、搬送台車8上の溶銑鍋7に脱りん処理後の溶銑を払い出し、その後、搬送台車8を機関車9で牽引しながら第2建屋1Bの脱炭炉5の炉前まで移動させることにより、脱りん処理後の溶銑が装入された溶銑鍋7を脱りん炉4の炉裏から脱炭炉5の炉前まで搬送することができる。搬送台車8は、脱炭炉5の炉前において、溶銑を脱炭炉5に装入する位置で停止する。搬送台車8上の溶銑鍋7を、第2建屋1Bに設置した搬送クレーンで吊り上げ、吊り上げた溶銑鍋7を傾動することにより、溶銑鍋7の溶銑を脱炭炉5に装入することができる。
脱炭炉5の炉前で、溶銑鍋7の溶銑を当該脱炭炉5に装入すると、溶銑鍋7は空になるが、本発明の溶銑処理工場1では、その空になった溶銑鍋7を再び払い出しステーション2に搬送する第5搬送手段を備えている。
具体的には、第5搬送手段は、脱炭炉5の炉前から第1建屋1Aの払い出しステーション2まで敷設した軌道と、この軌道上を移動すると共に空の溶銑鍋7を搭載可能な搬送台車8と、軌道上を移動すると共に搬送台車8を牽引する機関車9とを備えている。なお、脱りん炉4の炉裏から脱炭炉5の炉前に敷設された軌道を、さらに第2建屋1Bを出て第1建屋1Aの払い出しステーション2まで延設することにより、第5搬送手段の軌道を構成してもよい。
脱炭炉5に溶銑を装入することにより空となった溶銑鍋7を、搬送クレーンによって脱炭炉5の炉前で停止した搬送台車8上に載置し、その後、その後、搬送台車8を機関車9で牽引しながら第1建屋1Aの払い出しステーション2まで移動させることにより、脱炭炉5に溶銑を装入することにより空となった溶銑鍋7を、脱炭炉5の炉前から払い出しステーション2まで搬送することができる。搬送台車8は、払い出しステーション2において、溶銑の払い出しを行う位置(払い出しピット)で停止する。
これから分かるように、脱りん炉4の炉前から脱りん炉4の炉裏に搬送された溶銑鍋7は、第4搬送手段によって脱りん炉4の炉裏から脱炭炉5の炉前に搬送され、この溶銑鍋7は脱炭炉5への溶銑の払い出しが終了後、さらに、第5搬送手段によって脱炭炉5の炉前から払い出しステーション2へと搬送される。即ち、払い出しステーション2で溶銑を受銑した溶銑鍋7は、まず、払い出しステーション2から脱硫ステーション3に移動し、脱硫ステーション3から脱りん炉4に移動し、さらに、脱りん炉4から脱炭炉5を経て、再び払い出しステーション2に戻るものとなっている。そのため、溶銑鍋7を移動させるための複雑な物流スケジュールを構築する必要がなく、溶銑処理工場1における溶銑鍋7等の物流を簡素化することができ、生産性等を向上させることができる。
また、払い出しステーション2から脱硫ステーション3を経て脱りん炉4へと溶銑を搬送するための溶銑鍋7と、脱りん処理が終了した溶銑を脱炭炉5まで搬送するための溶銑鍋7とを別々に用意する必要がなく、1つの溶銑鍋7だけで、払い出しから脱りん炉4を経て脱炭炉5までの溶銑の搬送を行うことが可能となり、溶銑鍋7の管理が非常に行い易い。
例えば、払い出しステーション2から脱硫ステーション3を経て脱りん炉4へと溶銑を搬送するための溶銑鍋7(第1溶銑鍋7という)と、脱りん処理が終了した溶銑を脱炭炉5まで搬送するための溶銑鍋7(第2溶銑鍋7という)とを別々に用いた場合、第1溶銑鍋7では、溶銑の搬送だけでなく脱硫処理を行い、第2溶銑鍋7では脱りん炉4から脱炭炉5までの溶銑の搬送を行う、このようなことから、第1溶銑鍋7における耐火物の溶損と、第2溶銑鍋7における耐火物の溶損とが異なるため、それぞれの溶銑鍋7を整備するタイミングが異なってしまい、溶銑鍋7を管理するスケジュールが複雑となる。これに加え、物流が複雑であることから、様々な状況に対応するため、複数の第1溶銑鍋7を払い出しステーション2から脱りん炉4間で用意し、複数の第2溶銑鍋7を脱りん炉4から脱
炭炉5間で用意しておく必要が多くなる。同じ種類(目的)の溶銑鍋7を、各箇所に用意しておかなければならず、1つ1つの溶銑鍋7を個別に管理することが難しくなる。
しかも、同じ種類(目的)の溶銑鍋7を数多く用意した場合、地金付着等の影響によって各溶銑鍋7毎に容量が異なる場合があり、運搬する溶銑量が制限される虞がある。
このようなことからも、1つの溶銑鍋7で、払い出しステーション2から脱硫ステーション3、脱りん炉4、脱炭炉5を経て、再び払い出しステーション2に戻るようにすれば、上述したような問題をなくることができる。
従来から、脱りん炉4の炉前側と炉裏側とは、それぞれで行われる工程を明確に区別しており、炉前側の溶銑鍋7と炉裏側の溶銑鍋7とを同一のもの(1種類の取鍋)とすることはなかった。しかしながら、前述した如く、本発明の溶銑処理工場1においては、溶銑鍋7の種類をあえて1つとし、1種類の溶銑鍋をハンドリングする第1搬送手段〜第5搬送手段を設けることで、溶銑を異なる2種類の鍋で受け渡しする際に容量の小さな鍋に合せる必要があるといった不都合を回避して、1チャージあたりの溶銑量の低下を避けることができるようになった。加えて、溶銑鍋7の種類が1つであれば、全ての鍋が同じように利用されるため、ひとつの基準で寿命を管理できるようになった。溶銑鍋7の種類が1つであるため、払出から脱炭炉5装入まで1つの種類で処理される場合であれば、他のチャージの成分影響を受ける度合いは最小限(1種類のチャージだけ)で済むものとなる。[変形例]
以上述べた実施形態では、溶銑処理工場1の第1建屋1Aには、1基の脱りん炉4が配備されていたが、以下、変形例として述べる溶銑処理工場1の第1建屋1Aには、複数(例えば2基)の脱りん炉4が配備される。
この状況に対応すべく、複数の脱りん炉4のそれぞれに第3搬送手段が配備されている。
詳しくは、2基の脱りん炉4の各々において、脱りん炉4の下側であって、少なくとも脱りん炉4の炉前から脱りん炉4の炉裏に敷設された軌道と、この軌道上を移動すると共に空の鍋を搭載可能な搬送台車8とを備えている。
脱りん炉4が2基にも関わらず、第3搬送手段が1台(1系統)だけであると、空の溶銑鍋7を搬送するに際して待ち時間が発生することがある。その場合、脱りん炉4からの出湯を遅らせるのみならず、炉前で空の溶銑鍋を保持したクレーンが他の搬送作業に従事できなかったり、他のクレーンの動きの邪魔になるといった虞がある。変形例のように、第3搬送手段が2系統(2系統以上)あることで、係る不都合を確実に回避できる。
さらに、図2に示す如く、第4搬送手段及び第5搬送手段は、複数の溶銑鍋を同時に搬送可能に構成されている。
詳しくは、第4搬送手段は、軌道上を移動すると共に脱りん炉4から払い出された溶銑が装入された溶銑鍋7を搭載可能な搬送台車8と、軌道上を移動すると共に搬送台車8を牽引する機関車9とを備えている。第5搬送手段も、空の溶銑鍋7を搭載可能な搬送台車8と、軌道上を移動すると共に搬送台車8を牽引する機関車9とを備えている。
脱りん炉4が2基の場合、これら搬送台車8は、2基乃至は2基以上の溶銑鍋7を搭載可能とされている。
例えば、第4搬送手段の搬送台車8が1基の溶銑鍋7しか搬送できないと、脱りん炉4での処理ピッチに間に合わず、脱りん炉4の炉裏で溶銑が滞留し、脱りん処理ができない状況が発生する虞がある。同じく、第5搬送手段の搬送台車8が1基の溶銑鍋7しか搬送できないと、脱りん炉4の処理ピッチにあわせた、KR脱硫の処理ピッチ、更には、それに合わせた混銑車6からの溶銑払出の遅れが発生する虞がある。
しかしながら、変形例のように、第4搬送手段及び第5搬送手段が、2基(2基以上)の溶銑鍋を同時に搬送可能に構成されていることで、係る不都合を確実に回避できるようになる。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能
な事項を採用している。
1 溶銑処理工場
1A 第1建屋
1B 第2建屋
2 払い出しステーション
3 脱硫ステーション
4 脱りん炉
5 脱炭炉
6 混銑車
7 溶銑鍋
8 搬送台車
9 機関車

Claims (6)

  1. 溶銑鍋に溶銑の払い出しを行う払い出しステーションと、
    前記溶銑の脱硫処理を行う脱硫ステーションと、
    前記溶銑の脱りん処理を行う脱りん炉と、
    前記溶銑の脱炭処理を行う脱炭炉と、を有し、
    前記払い出しステーションから前記脱硫ステーションに溶銑鍋を搬送する第1搬送手段と、
    前記脱硫ステーションで脱硫処理に用いた溶銑鍋を脱硫ステーションから脱りん炉の炉前に搬送する第2搬送手段と、
    前記脱りん炉に溶銑を装入後、空となった溶銑鍋を脱りん炉の炉前から脱りん炉の炉裏に搬送する第3搬送手段と、
    前記脱りん炉の炉裏にて脱りん処理後の溶銑が装入された溶銑鍋を前記脱炭炉の炉前に搬送する第4搬送手段と、
    前記脱炭炉に溶銑を装入後、空となった溶銑鍋を前記脱炭炉の炉前から前記払い出しステーションに搬送する第5搬送手段と、
    を備えていることを特徴とする溶銑処理工場。
  2. 前記脱硫ステーションから脱りん炉の炉前に搬送される溶銑鍋と、脱りん炉の炉前から脱りん炉の炉裏に搬送される溶銑鍋とは、同一の溶銑鍋であることを特徴とする請求項1に記載の溶銑処理工場。
  3. 前記払い出しステーションから脱硫ステーションに搬送される溶銑鍋と、脱硫ステーションから脱りん炉の炉前に搬送される溶銑鍋と、脱りん炉の炉前から脱りん炉の炉裏に搬送される溶銑鍋と、脱りん炉の炉前から脱炭炉の炉前に搬送される溶銑鍋と、脱炭炉の炉前から払い出しステーションに搬送される溶銑鍋は、同一の溶銑鍋であることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶銑処理工場。
  4. 前記第1搬送手段及び第2搬送手段は、前記払い出しステーションと脱硫ステーションと脱りん炉との間を移動自在な搬送クレーンを備え、
    前記第3搬送手段、第4搬送手段及び第5搬送手段は、前記脱りん炉と脱炭炉と払い出しステーションとの間を移動自在な搬送台車を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶銑処理工場。
  5. 前記第4搬送手段及び第5搬送手段は、前記搬送台車を牽引する機関車を備えていることを特徴とする請求項4に記載の溶銑処理工場。
  6. 前記脱りん炉が複数設けられているに際しては、前記複数の脱りん炉のそれぞれに第3搬送手段が配備されており、
    前記第4搬送手段及び第5搬送手段は、複数の溶銑鍋を同時に搬送可能とされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の溶銑処理工場。
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