JPH0641624A - 製鋼方法および製鋼設備 - Google Patents
製鋼方法および製鋼設備Info
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- JPH0641624A JPH0641624A JP19558092A JP19558092A JPH0641624A JP H0641624 A JPH0641624 A JP H0641624A JP 19558092 A JP19558092 A JP 19558092A JP 19558092 A JP19558092 A JP 19558092A JP H0641624 A JPH0641624 A JP H0641624A
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Abstract
することのできる製鋼方法およびその方法に使用する製
鋼設備を提供することを目的とする。 【構成】 一の転炉で主に脱燐精錬を行ない、つぎに、
この溶湯を受湯鍋に出湯し、この受湯鍋を受湯台車によ
り炉前側に運搬し、炉前作業床に設けられた開口部を通
じて他の一の転炉に運搬し、溶湯を裝入し主に脱炭精錬
を行ない鋼を精錬する。空になった受湯鍋は、前記開口
部を通して前記受湯台車に載せ、前記一の転炉の出鋼側
に戻す。 【効果】 本発明の製鋼設備を利用した製鋼方法によれ
ば、受湯鍋が少なくて済み、作業時間も短縮されるの
で、燐、硫黄等の不純物の少ない鋼を、高能率で製造で
きる。
Description
製鋼方法およびその方法に使用する製鋼設備に関するも
のである。
炉に於いて脱燐精錬と脱炭精錬をともに行ない製鋼作業
を完了するものであった。しかし、製品である鋼の品質
に対する要求が厳しくなり、鋼中の燐、硫黄の含有量に
対する制限が厳しくなるに従って、伝統的製鋼法ではこ
れらの要求に対応することが困難となってきた。
であり、脱炭精錬は高温でなされるので、同一転炉で両
精錬を行なうと脱炭精錬中に復燐現象が生じて、燐を目
標値まで下げることが困難であることがあげられる。
の溶湯を一度出湯して完全に除滓してから、元の転炉に
再装入して再度精錬する方法が提案されている(例え
ば、「西山記念講座」第54回、55回、日本鉄鋼協
会、P130 )。このような方法により、低温において脱
燐精錬を行い、スラグをほぼ完全に除去してから高温に
おいて脱炭精錬を行うことができ、スラグの除去により
脱炭精錬中における復燐現象を防止できる。
その溶湯を隣接する他の一の転炉に移しここで脱炭精錬
を行ない製鋼作業を行なうことも種々提案されている。
かかる製鋼作業で問題となるのは、脱燐精錬が終了した
溶湯をいかにして近接する他の一の転炉に運搬し、空に
なった溶湯鍋を先に脱燐精錬を行なった転炉下まで運搬
するかである。
示すような方法が開示されている。図3において、1は
一の転炉、2は受湯台車、3は受湯鍋、4は炉前作業床
に設けられた開口部、11は他の一の転炉、12は炉前
作業床、13は軌条、14は棟替台車である。
溶湯を受湯鍋3に注湯し、受湯台車2により炉前棟8に
設けられた作業床開口部4下まで移動し()、この受
湯鍋3を溶銑クレーンにより吊り上げて他の一の転炉1
1まで運搬し()、ついでその溶湯を他の一の転炉1
1で脱炭精錬して、製鋼工程を完了する。空となった受
湯鍋3は前記クレーンで移動し()、棟替台車14に
載せ炉裏棟10に移動し()、別のクレーンで元の受
湯台車2に戻す()。
ような製鋼作業を行う場合、伝統的製鋼工場にない棟替
台車14を新設しなければならず、また、受湯鍋の移動
に時間を要し、そのため少なくとも3個の受湯鍋を常時
使用しなければならない。請求項1の発明は、上述した
問題点、即ち棟替台車の新設を不要とし、最低2個の受
湯鍋で、一の転炉で脱燐精錬をし、その溶湯を他の一の
転炉に移し脱炭精錬を行なう製鋼方法を提供することを
目的とする。更に、請求項2の発明においては、上記に
加え、脱燐精錬のために使用する転炉と、脱炭精錬のた
めに使用する転炉を固定することなく、ある程度のフレ
キシビリティをもって選択可能とすると共に、定期的に
脱燐炉と脱炭炉を交換して、転炉の寿命の延長をはかる
ことを目的とする。
は、一の転炉において、主に脱燐精錬を行ない、脱燐精
錬の終了後、転炉内溶湯を受湯鍋に排出し、前記溶湯を
収容する受湯鍋を、前記転炉に対応する炉前作業床側の
開口部直下に移動し、前記受湯鍋をクレーンにより前記
開口部を通して炉前作業床側に吊り上げ、前記受湯内の
溶湯を隣接する他の一の転炉に装入し、空となった当該
受湯鍋を前記クレーンにより先に通過した開口部を通し
て、元の受湯台車に搭載し、当該受湯台車により前記一
の転炉の出鋼側に戻し、前記他の一の転炉において引き
続き主に脱炭精錬を行なう製鋼方法によって達成され
る。
所定の期間継続し、所定の期間経過後は、前記他の一の
転炉において脱燐精錬を行ない、前記一の転炉において
脱炭精錬を行って請求項1に記載した製鋼方法を所定期
間行う製鋼方法によって達成される。
複数の転炉設備と、複数の転炉のうち少なくとも2つの
各転炉直下に設けられ、転炉の傾動方向に転炉の炉裏棟
から炉前棟に亘って走る軌条上を、受湯鍋を搭載して移
動する受湯台車と、前記少なくとも2つの各転炉の炉前
作業床に各々設けられた、受湯鍋が通過できる開口部
と、前記開口部を通して前記受湯鍋を炉前作業床上に吊
り上げ,前記受湯鍋内の溶湯を他の転炉に注入するクレ
ーン設備とを有する製鋼設備を使用して実現できる。
て説明する。図1は本発明に係る製鋼設備の一例の平面
図である。図3と同じ設備には同じ符号を付し、説明を
省略する。転炉棟9には、従来の転炉設備1、11が二
基併置されているが、三基併置されていてもよい。各転
炉の炉下には、炉裏棟10(出鋼側)から転炉下を通っ
て炉前棟8まで走る軌条13が設けられている。この軌
条の上を、脱燐精錬された湯を受けた受湯鍋3を炉前棟
8まで運搬する受湯台車2が走る()。
さ方向の位置関係を図2に示す。転炉は通常出鋼口が炉
裏棟側に向いているため、出鋼された溶湯は炉裏棟にお
いて受湯鍋に受けられる。受湯台車3は、この受湯鍋3
を炉前側に運搬する。炉前棟側に運搬された受湯鍋3
は、従来溶銑クレーンと言われているクレーン5によ
り、作業床開口部4を通して炉前作業床上に吊り上げら
れる。炉前の作業床にある開口部4は、安全な作業のた
めには、例えば開閉ドアー41のようなスライド構造に
より、開閉可能にしておくことが望ましい。
錬された溶湯は、溶銑クレーン5により他の一の転炉1
1まで運搬()され、その転炉11に装入され主に脱
炭精錬がおこなわれる。空となった受湯鍋3は、溶銑ク
レーン5により先に通過した開口部4を通して、元の受
湯台車2に戻し、受湯台車2により一の転炉1の炉裏棟
10側に運ばれて、再び一の転炉1からの受湯に使用さ
れる。以上の説明は、請求項1の実施例に関するもので
あり、作業床の開口部は、脱燐精錬を行う転炉即ち一の
転炉1側に設けられていればよい。
時間的経過を図4に示す。脱燐精錬の時間と脱炭精錬の
時間ともに約14分であるため、脱燐炉(一の転炉)と
脱炭炉(他の一の転炉)との操業は円滑に行なわれる。
上記のような製鋼作業を127ヒート行ない、その操業
結果を表1に示す。
して本発明の製鋼方法を127ヒートについて操業を行
なった結果である。表1において、脱燐炉における精錬
時間は平均13.7分であり、脱炭炉における精錬時間
は14.8分で、両者はほぼ等しく、この様な製鋼方法
が円滑に行なえることがわかった。上記127ヒートの
製鋼作業の効果を具体的に表2に示す。
製鋼設備を利用した製鋼方法である。すなわち、棟替台
車14を利用して受湯鍋をリサイクルした場合の製鋼方
法である。かかる従来法と比較して、第一に、従来法で
は受湯鍋が常時3基必要であったのが、本発明では、二
基の転炉に対して2鍋で足りた。いわゆる鍋返しの時間
が短縮されたからである。
業法は同一とした。本発明においては、受湯鍋を短時間
でリサイクルするため、受湯鍋の冷却が減少し、そのた
め脱炭炉に装入される溶湯の装入温度を25℃高くする
ことができた。これにより、安価ではあるが冷却効果が
大きいため従来使用量が制限されていたマンガン鉱石を
より多く添加でき、その分高価なフェロマンガンの添加
量を鋼1トンあたり3kg少なくすることができた。ま
た、転炉の耐火物原単位は、鋼1トンあたり0.05kg減
少し、受湯鍋の耐火物原単位も鋼1トンあたり0.06kg
減少した。
度で行なわれるため、転炉耐火物の溶損が少ないが,脱
炭精錬は1400℃以上の高温で行なわれるため脱炭炉
の溶損は大きい。そこで、脱炭炉の溶損が著しいとき
は、一時的に、または、定期的に脱炭炉と脱燐炉を交換
して製鋼作業を行なうと、結果的に転炉の寿命を延長す
ることができる。
くものであり、所定時間毎に、一の転炉1と他の一の転
炉11の役割を交換して使用するものである。即ち、所
定時間経過後は、他の一の転炉11が脱燐精錬用に使用
され、受湯鍋3は、他の1の転炉11側の作業床開口部
を通して作業床上に溶銑クレーン5により引き上げら
れ、一の転炉1に装入されて脱炭精錬が行われる。
技術における製鋼設備では不可能であり、請求項3と図
1に示すように、少なくとも2つの転炉1、11につい
て、転炉の傾動方向に転炉の炉裏棟から炉前棟に亘って
走る軌条13上を、受湯鍋3を搭載して移動する受湯台
車2と、各転炉の炉前作業床12に各々設けられた、受
湯鍋3が通過できる開口部4が必要である。
であり、かつ、最低2個の受湯鍋で、一の転炉で脱燐精
錬をし、その溶湯を他の一の転炉に移し脱炭精錬を行な
うことができる。さらに、受湯鍋のハンドリング時間が
短縮されるので、脱炭炉に装入される溶湯温度が高くな
り、フェロマンガンの使用量を少なくすることができ、
加えて、転炉および受湯鍋の耐火物原単位を少なくする
ことができる。さらに、請求項2の発明によれば、転炉
の寿命の延長を図ることができる。
平面図である。
立面図である。
状況を時間軸に対して示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記の工程からなる製鋼方法。 (1)一の転炉において、主に脱燐精錬を行ない、
(2)前記脱燐精錬の終了後、転炉内溶湯を受湯鍋に排
出し、(3)前記溶湯を収容する受湯鍋を、前記転炉に
対応する炉前作業床側の開口部直下に移動し、(4)前
記受湯鍋をクレーンにより前記開口部を通して炉前作業
床側に吊り上げ、前記受湯内の溶湯を隣接する他の一の
転炉に装入し、空となった当該受湯鍋を前記クレーンに
より先に通過した開口部を通して、元の受湯台車に搭載
し、当該受湯台車により前記一の転炉の出鋼側に戻し、
(5)前記他の一の転炉において引き続き主に脱炭精錬
を行なう。 - 【請求項2】 下記の工程からなる製鋼方法。 (1)請求項1に記載した製鋼方法を所定の期間継続し
(2)前記所定の期間経過後は、前記他の一の転炉にお
いて脱燐精錬を行ない、前記一の転炉において脱炭精錬
を行って請求項1に記載した製鋼方法を所定期間行う。 - 【請求項3】 下記の設備を具えた製鋼設備。 (1)複数の転炉設備と、(2)前記複数の転炉のうち
少なくとも2つの各転炉直下に設けられ、転炉の傾動方
向に転炉の炉裏棟から炉前棟に亘って走る軌条上を、受
湯鍋を搭載して移動する受湯台車と、(3)前記少なく
とも2つの各転炉の炉前作業床に各々設けられた、受湯
鍋が通過できる開口部と、(4)前記開口部を通して前
記受湯鍋を炉前作業床上に吊り上げ,前記受湯鍋内の溶
湯を他の転炉に注入するクレーン設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19558092A JP3501293B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 製鋼方法および製鋼設備 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0641624A true JPH0641624A (ja) | 1994-02-15 |
JP3501293B2 JP3501293B2 (ja) | 2004-03-02 |
Family
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JP19558092A Expired - Fee Related JP3501293B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 製鋼方法および製鋼設備 |
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Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06316720A (ja) * | 1993-04-30 | 1994-11-15 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 転炉製鋼工場 |
WO2002101096A1 (fr) * | 2001-06-06 | 2002-12-19 | Nippon Steel Corporation | Procede de pre-traitement d'un metal chaud de type convertisseur |
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JP2015030880A (ja) * | 2013-08-02 | 2015-02-16 | 株式会社神戸製鋼所 | 1基の脱りん炉を備えた溶銑処理工場及び転炉工場における溶銑の運搬方法 |
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-
1992
- 1992-07-22 JP JP19558092A patent/JP3501293B2/ja not_active Expired - Fee Related
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