JP5273898B2 - 転炉設備の操業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2基の転炉を用いて脱りん処理および脱炭処理を行う転炉設備の操業方法に関する。
従来は、高炉から出銑された溶銑は、混銑車(トピードカー)または高炉鍋に装入され、混銑車または高炉鍋には、副原料が投入されて、脱りん、脱珪、および脱硫を行い、予備的に溶銑の成分調整処理が行われて(溶銑予備処理工程)、転炉工程に移送される。
しかし、近年、転炉工程で溶銑予備処理を行う方法が一般的になりつつある。
転炉工程で溶銑予備処理を行う方法では、混銑車等で移送された溶銑は脱りん用の転炉に装入され、副原料添加および酸素吹き込みにより脱りん処理が行われる。続いて、脱りん後の溶銑は脱炭用の転炉に装入され、酸素吹き込みにより脱炭処理が行われる。りん濃度および炭素濃度が所定の値に調整された溶鋼は、後の連続鋳造工程によりスラブ等に成型される。スラブ等は、圧延されて厚板または薄板等の鉄鋼製品に加工される(圧延工程)。
このような、転炉工程で溶銑予備処理を行う方法においては、脱りん用の転炉および脱炭用の転炉のそれぞれを、待ち時間(休止時間)を少なくして効率よく稼働させるのが好ましい。しかし、溶銑の装入および出湯等の各作業を含めた脱りん工程の全所要時間(以下、「全所要時間」を「サイクルタイム」ということがある)と脱炭工程の全所要時間とが一致しない場合が多く、そのため、各転炉の稼働の効率化を図る種々の方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、2基の転炉を有する設備において、転炉を脱りんまたは脱炭いずれかの専用炉とするのではなく、各転炉で脱りんおよび脱炭を交互に行うことにより、各処理のサイクルタイムの不一致による待ち時間を短縮して転炉の稼働率を向上させる方法が開示されている。
特許文献2には、脱炭工程のサイクルタイムよりも長い脱りん工程のサイクルタイムを、脱りん精錬の終点のりん含有量を制御することにより短縮させて、脱炭炉の待ち時間を減少させる方法が開示されている。
ところで、脱りん工程および脱炭工程のいずれにおいても、サイクルタイムは、溶銑の装入、精錬、調質、出湯、および排滓などの個別の作業の所要時間によって決定される。そして、脱りん工程の所要時間は、脱りん反応に必要な時間で設定されており、処理前のりん濃度および処理後の目標りん濃度に応じて変化させる(脱りんでは、できる限り脱炭を抑制したいので脱りん処理における送酸速度を小さくするようにしている)。脱炭工程の所要時間は、酸素の供給速度(送酸速度)増加による時間短縮の効果とそれによるダスト発生に起因した歩留まり低下とを勘案して設定されており、さらに、処理後の炉内温度を一定範囲に制御する必要があることから、脱りん炉と脱炭炉とにおける精錬時間は必ずしも同じではない。
また、溶銑または溶鋼の出湯時間は、通常、チャージ数を重ねるごとに出湯孔が次第に拡大して短くなり、脱りん工程および脱炭工程のサイクルタイムは全体として徐々に短くなる。そこで、溶銑または溶鋼の出湯時間は、極度に短くならないように所定のチャージ数を重ねた後にまたは所定の時間よりも短くなったときに、孔巻き(出湯孔の補修)を行うことによって管理される。しかし、脱りん炉および脱炭炉の出湯時間は、それぞれのチャージごとの出湯孔の拡大の程度の差により短縮の程度が異なるので、脱りん炉および脱炭炉の孔巻きのタイミングは一致しない。また、この出湯時間の短縮の程度の違いにより、両転炉のサイクルタイムは全体として互いに異なる周期で長短を繰り返す。
このように、脱りん工程および脱炭工程はそのサイクルタイムが異なる場合が多く、また、出湯時間の変化による互いに異なるサイクルタイムの周期により、例えば、一方が孔巻き直前で他方が孔巻き直後のときには、脱りん工程および脱炭工程のサイクルタイムの差が最大になり、脱りん炉または脱炭炉のいずれかを待たせる場合が生じ、生産効率を悪化させるという問題がある。
特開2002−363630号 特開平11−193414号
特許文献1に開示された発明は、サイクルタイムが異なる脱りん処理および脱炭処理を2基の転炉でそれぞれ交互に行うことにより、各転炉の稼働時間の均等化を図る。しかし、特許文献1の発明は、脱りん炉および脱炭炉のサイクルタイムが互いに異なる周期で変化する場合に脱りん後の溶銑の搬送等について適切な対応が可能かどうかが明らかではない。
特許文献2には、脱りん工程の時間短縮を図るための脱りん処理の方法が記載されている。しかし、特許文献2にも、脱りん炉および脱炭炉の周期的なサイクルタイムが互いに異なる周期で変化することに起因する脱炭炉の待ち時間の短縮のための有効な知見を開示してはいない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、脱りん炉および脱炭炉により行われる転炉工程において、サイクルタイムに関わらず脱炭炉を効率的に稼働させることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明に係る転炉設備の操業方法は、脱りん処理を行う脱りん炉、および前記脱りん炉から出湯した溶銑を装入して脱炭処理を行う脱炭炉を備えると共に、同一の走行レール上に第1クレーン、第2クレーン、スクラップクレーンを備え、クレーン走行方向に沿って上工程側から、脱りん炉、脱炭炉が配置され、さらに前記脱りん炉及び脱炭炉の装入側にクレーン走行方向に沿って上工程側から、第1クレーン、第2クレーン、スクラップクレーンが配置され、前記スクラップクレーンはスクラップシュートを吊り下げていて、第1脱硫ステーション、第2脱硫ステーション及び待避スペースを備えている構成を備えた転炉設備の操業方法であって、前記脱炭炉における全処理のサイクルタイム(T2)が前記脱りん処理における全処理のサイクルタイム(T1)以上であって、脱りん炉の脱りん処理および調質処理に要する時間(Tt)が脱りん炉から出湯された溶銑を収容した溶銑鍋の第2クレーンによる吊り上げ開始から溶銑装入後の当該溶銑鍋が脱りん炉からの溶銑を受け入れ可能になるまでの時間(Td)と等しい場合において、前記脱炭炉への第2クレーンによる溶銑装入を、前記脱りん炉への第1クレーンによる溶銑装入開始から次の関係を満たす時間(T)が経過した後に行うことを特徴とする。
Th+Tp≦T≦Th+Tp+(T2−T1−Td+Tt)
ここで、Tは脱りん炉への第1クレーンによる溶銑装入開始から脱炭炉への第2クレーンによる溶銑装入開始までの時間、Thは脱りん炉への第1クレーンによる溶銑装入所要時間、Tpは脱りん炉から出湯された溶銑を収容した溶銑鍋の第2クレーンによる吊り上げ開始から脱炭炉への第2クレーンによる装入開始までの所要時間、Ttは脱りん炉の脱りん処理および調質処理に要する時間、Tdは脱りん炉から出湯された溶銑を収容した溶銑鍋の第2クレーンによる吊り上げ開始から溶銑装入後の当該溶銑鍋が脱りん炉からの溶銑を受け入れ可能になるまでの時間、T1は脱りん炉における全処理のサイクルタイム(クレーン調整時間Taを含む)、T2は脱炭炉における全処理のサイクルタイムである。
なお、ここでいう「サイクルタイム」とは、前の工程が完了しないための単なる待ち時間は含まず、対象工程を完了させるために必要な時間、例えば、クレーン差し合い回避のために必要な待ち時間を含む。また、Tpはクレーンの実動作時間、Tdはクレーンの実動作時間および脱炭炉への溶銑装入実時間をいい、時間的余裕を理由とする待ち時間を含まないものとする。
本発明によれば、例えば、サイクルタイムに関わらず脱りん炉からの出湯を受け入れる溶銑鍋の準備の遅れによる脱炭炉の待ち発生を軽減し、転炉設備の稼働率の維持向上を図ることができる。
前記転炉設備の操業方法は、前記脱りん処理において前記脱りん炉にスクラップクレーンによりスクラップを装入し、前記脱炭処理において前記脱炭炉にスクラップクレーンによりスクラップを装入する場合にも適用することができる。
本発明によれば、それぞれの転炉に溶銑を装入するためのクレーンおよびスクラップクレーンの差し合いによる生産機会ロスを最小限にとどめることができる。
本発明によると、脱りん炉および脱炭炉により行われる転炉工程において、これらのサイクルタイムの変化に関わらず脱炭炉を効率的に稼働させることができる。
図1は本発明に係る操業方法が実施される転炉設備の平面概略図、図2は転炉設備の正面概略図、図3は脱りん炉からの出湯および脱炭炉への装入に備えた取鍋の吊り上げの様子を示す図である。
図1,2において、転炉設備1は、払い出しステーション2a,2b、脱硫ステーション3a,3b、除滓ステーション4a,4b、スラグドラッガー5a,5b、第1クレーン6、第2クレーン7、スクラップクレーン8、脱りん炉9、脱炭炉10などからなる。
なお、以下の説明において、図1の右を「下工程側」、上を「装入側」、下を「出湯側」、および横方向を「クレーン走行方向」ということがある。
払い出しステーション2a,2bは、水平基準面HBより下方にクレーン走行方向に並べて2カ所設けられ、それぞれには、取鍋11a,11bを積載可能な台車12a,12bがクレーン走行方向と図1における直交する方向に移動可能に収容される。払い出しステーション2a,2bは、高炉から混銑車13によって搬送された溶銑を取鍋11a,11bに移し替える場所である。移し替えは、混銑車13の溶銑収容容器を傾斜させ、溶銑を台車12a,12bに積載された取鍋11a,11bに注ぎ入れることにより行われる。
脱硫ステーション3a,3bは、クレーンの走行経路の下方にクレーン走行方向に並べて2カ所設けられている。脱硫ステーション3a,3bでは、取鍋11a,11b内の溶銑に生石灰等の副原料を投入し、溶銑内の硫黄をスラグ層へ移行させて溶銑の硫黄含有量を所定の値以下にするための脱硫処理が行われる。
除滓ステーション4a,4bは、脱硫ステーション3a,3bの出湯側に、脱硫ステーション3a,3bのそれぞれに対応させて2カ所に設けられている。除滓ステーション4a,4bには、脱硫ステーション3a,3bで脱硫処理が終了した取鍋11a,11bが移送される。
スラグドラッガー5a,5bは、それぞれが各除滓ステーション4a,4bの出湯側に隣接して配置されている。スラグドラッガー5a,5bは、除滓ステーション4a,4bに置かれた取鍋11a,11b内の硫黄を含むスラグ層を掻き出す(ノロカキ)ための装置である。
第1クレーン6は、図1における横方向(クレーン走行方向)に設けられた走行レール14上を走行し、取鍋11a,11bを吊り上げて、払い出しステーション2a,2bの台車12a,12b上から脱硫ステーション3a,3bへの運搬、および脱りん炉9への溶銑装入などを行う。
第2クレーン7は、第1クレーン6とほぼ同一の大きさおよび吊上能力を有し、第1クレーン6と同一の走行レール14上を走行する。第2クレーン7は、脱りん炉9から出湯した溶銑を収容する溶銑鍋15を吊り上げて脱炭炉への溶銑装入などを行う。
スクラップクレーン8は、第1クレーン6および第2クレーン7と同一の走行レール14上を走行し、2基のスクラップシュート16a,16bを吊り上げて脱りん炉9および脱炭炉10へのスクラップの装入を行う。スクラップクレーン8は、2基のスクラップシュート16a,16bを同時に吊り上げ可能に構成されている。スクラップシュート16a,16bには、図示しないスクラップヤードで、脱りん炉9および脱炭炉10に装入されるスクラップが積み込まれる。
脱りん炉9および脱炭炉10はいずれも、装入される溶銑を撹拌するために炉底から不活性ガスを吹き込む手段が設けられ、溶銑の上面に酸素ガスを吹き付けるための図示しないランスが炉内に挿入可能なように構成されている。
脱りん炉9は、脱硫ステーション3bの下工程側に、脱硫ステーション3bから適度な間隔を有して設置されている。ここで、適度な間隔とは、第1クレーン6が脱硫ステーション3bの上にあり、スクラップクレーン8が脱りん炉9にスクラップの装入を行っているときに、第2クレーン7を待避させ得る間隔をいう。
脱りん炉9では、溶銑装入、脱りん処理、調質、出湯、排滓、およびスクラップ装入を1サイクルとして操業される。溶銑装入は、脱硫ステーション3a,3bで脱硫された溶銑を脱りん炉9に投入する作業である。脱りん処理は、溶銑を生石灰等の造滓材およびスクラップとともに撹拌しながら酸素ガスと反応させて、含有するりんを上面のスラグ層に移行させる作業である。調質は、脱りん後の炉内スラグのフォーミング抑制を行う作業である。出湯は、脱りん炉9から溶銑を溶銑鍋15に移す作業であり、排滓は、脱りん炉9を傾動させてりんを含むスラグを排出する作業である。スクラップ装入は、次の脱りん処理のために脱りん炉9にスクラップを投入する作業である。
脱炭炉10は、脱りん炉9の下工程側に、第1クレーン6が脱りん炉9に溶銑を装入可能な位置(脱りん炉9の装入側)にあるときに第2クレーン7が脱炭炉10に溶銑を装入できる程度の間隔をあけて設置されている。
脱炭炉10は、溶銑装入、吹錬、調質、出湯、排滓、およびスクラップ装入を1サイクルとして操業される。脱炭炉10には、脱りん炉9で脱りん処理された溶銑が装入され、溶銑から炭素を除去する処理(脱炭処理、「吹錬」ということがある。)が行われる。脱炭炉10では、溶銑に含まれる炭素がその上面に吹き付けられた酸素ガスと反応して一酸化炭素または二酸化炭素になって脱炭炉10の外に排出される。
脱りん炉9の下方には、脱りん炉9から出湯する溶銑を受ける溶銑鍋15を載置する受湯台車17を走行させるための軌道18が、出湯側から装入側に敷設されている。
次に、本発明に係る転炉設備1の操業方法について、溶銑等の運搬に関わる第1クレーン6、第2クレーン7、およびスクラップクレーン8の動作に基づいて説明する。
なお、以下の説明において、第1クレーン6、第2クレーン7、およびスクラップクレーン8の位置を説明する便宜のため、走行レール14を7つの区間に区切り、それぞれの区間に位置番号を付す。そして、例えば、図1における位置番号が1の区間を「位置(1)」という。
図4は本発明に係る転炉設備1の操業方法を示すガントチャートである。
図1,2も参照しながら、第1クレーン6は、位置(2)において空の取鍋11bを払い出しステーション2bの台車12b上に載置する(#0)。台車12bは払い出しステーション2b内を装入側に移動し、取鍋11bに混銑車13から溶銑が払い出される(#1)。第1クレーン6は、位置(1)に移動し、混銑車13からの溶銑の払い出しを終えた取鍋11aを吊り上げて(#2)、同じ位置(1)内において脱硫ステーション3aまで運搬し、待機する図示しない台車上に載置する(#3)。
脱硫ステーション3aでは、取鍋11a内の溶銑に対して脱硫処理が行われる(#4)。脱硫処理(#4)が終了した取鍋11aは、そのまま台車で除滓ステーション4aまで運搬され、スラグドラッガー5aによりノロカキ(スラグ層の掻き出し)が行われる(#5)。
第1クレーン6は、取鍋11aを脱硫ステーション3aまで運搬した後(#3)脱硫ステーション3bに移動して、すでに脱硫処理およびノロカキが終了した溶銑を収容する取鍋11bを吊り上げる(#6)。ここで、ノロカキが終了した溶銑を収容する取鍋11bは、払い出しステーション2bで混銑車13から溶銑の払い出し(#1)を受ける取鍋11bとは別のものである。第1クレーン6は、次の脱りん炉9への溶銑装入(#7)まで、溶銑を収容する取鍋11bを吊り上げたまま位置(2)に待機する。
第1クレーン6が上記動作を行う間、脱りん炉9では脱りん処理(#8)およびそれに続く調質作業(#9)が行われる。このとき、脱炭炉10では、溶鋼の出湯(#10)が終わり排滓およびスクラップ装入が行われ(#11)、第2クレーン7により脱炭処理のための溶銑装入が行われる(#12)。この第2クレーン7による溶銑装入(#12)は、位置(5)におけるスクラップクレーン8との差し合いを避けてスクラップの装入(#11)後に行われる。脱炭炉10では、溶銑装入後直ちに吹錬(#13)が開始される。
また、第1クレーン6が上記動作を行う間に、第2クレーン7は、溶銑装入(#12)により空になった溶銑鍋15を位置(4)において待機する受湯台車17に載置する(#14)。溶銑鍋15を積載する受湯台車17は、脱りん炉9からの出湯に備えて装入側から出湯側に移動する。
図3(a)を参照して、脱りん炉9における調質作業(#9)が終了すると、脱りん炉9から溶銑が出湯されて(#15)溶銑鍋15に注ぎ込まれる。
出湯(#15)が終了した脱りん炉9では排滓が行われ、スクラップクレーン8によりスクラップが装入される(#16)。このとき、第2クレーン7は、位置(4)におけるスクラップクレーン8との差し合いを避けるために、位置(3)に移動する(#17)。第1クレーン6が溶銑を収容する取鍋11bを吊り上げたまま位置(2)で待機し続けるのは、位置(3)への第2クレーン7の移動を可能にするためである。
スクラップの装入(#16)が終了しスクラップクレーン8が位置(5)よりも下工程側に移動すると、第2クレーン7は、位置(3)から位置(5)まで移動する。第1クレーン6は、この第2クレーン7の移動により位置(4)までの移動が可能となり、位置(4)において脱りん炉9への溶銑装入(#7)を行う。スクラップの装入(#16)と溶銑装入(#7)との間には、スクラップクレーン8を位置(6)に待避させおよび第2クレーン7を位置(5)に待避させるための時間として約1分が設定されている。この時間は、脱りん炉9にスクラップを装入する場合には、各クレーンの差し合い回避のために不可欠なものである。
溶銑装入(#7)により空になった取鍋11bは、第1クレーン6により払い出しステーション2a(位置(1))に運搬され、混銑車13からの溶銑の払い出しのために台車12aの上に載置される(#18)。第1クレーン6は、次に、位置(2)に移動して、先ほど払い出しステーション2bで払い出しされた(#1)溶銑を収容する取鍋11bを吊り上げて(#19)脱硫ステーション3bに運搬し、待機する図示しない台車上に載置する(#20)。この後、第1クレーン6は、位置(1)に移動してノロカキ(#5)が終了した取鍋11aを吊り上げ、脱りん炉9への溶銑装入を行う。
さて、脱りん炉9への溶銑の装入(#7)の終了時には、位置(4)において、出湯(#15)により溶銑が収容された溶銑鍋15を積載する受湯台車17は、すでに脱りん炉9の装入側に搬送されている。第1クレーン6は、脱りん炉9への溶銑の装入(#7)後に払い出しステーション2aのある位置(1)まで移動する(#18)。脱りん炉9への溶銑装入(#7)時に位置(5)に待避していた第2クレーン7は、位置(4)に移動して図3(b)に示されるように溶銑鍋15を吊り上げ(#21)、脱炭炉10におけるスラグの排出(排滓)、および次の脱炭処理に備えて行われるスクラップ装入(#22)の終了を待つ。
スクラップの装入(#22)が終了しスクラップクレーン8が位置(5)よりも下工程側に移動すると、第2クレーン7は位置(5)に移動して、図3(c)に示されるように、脱炭炉10への溶銑装入を行う(#23)。溶銑の装入(#23)が終了すると、第2クレーン7は、空になった溶銑鍋15を位置(4)に待機する受湯台車17に載置する(#24)。これ以降の第2クレーン7の動作は、上に述べた1つ前の脱炭処理における溶銑装入(#12)後の動作と同じである。
ここで、スクラップクレーン8の動作について説明する。スクラップクレーン8は、スクラップを収容した2基のスクラップシュート16a,16bを図示しないスクラップヤードにおいて吊り上げ、先ず位置(4)に移動してスクラップシュート16aから脱りん炉9にスクラップの装入を行う(#16,#25)。その後、一旦、位置(6)に待避して脱りん炉9への溶銑装入(#7)を待ち、第2クレーン7が位置(4)において溶銑鍋15の吊り上げ(#21)を始めたら位置(5)に移動し、スクラップシュート16bから脱炭炉10にスクラップの装入を行う(#22)。
図4において、脱りん炉9における溶銑装入(#7)からスクラップ装入(#25)までの全工程の所要時間(サイクルタイム)を途中の1分のクレーン調整時間(Ta)を含め22分(以下、1分のクレーン調整時間(Ta)を必要時間としてサイクルタイムに含むものとする。)、脱炭炉10における溶銑装入(#12)からスクラップ装入(#22)までの全工程の所要時間(サイクルタイム)を23分としている。脱りん炉9および脱炭炉10における個別の作業の所要時間については、図4に示される通りである。
なお、以下、「サイクルタイム」というときは、各処理または作業の実時間をいい、各作業間の待ち時間を含まないものとする。
図4からわかるように、本発明に係る転炉設備1の操業方法では、脱炭炉10への溶銑装入(#23)を、脱りん炉9への溶銑装入(#7)開始より、脱りん炉9への溶銑装入に要する時間と脱りん炉9からの溶銑を収容した溶銑鍋15の吊り上げ開始から脱炭炉10への装入開始までの時間との合計時間T遅らせて開始することによって、第1クレーン6および第2クレーン7を使用する作業、ならびに脱りん炉9から出湯される溶銑を受け入れるための溶銑鍋15の手配などを円滑に行うことができる。特に、脱炭炉10における溶銑装入(#12)からスクラップ装入(#22)までの一連の作業は待ち時間なく連続して行われるので、脱炭炉10を効率的に稼働させることができる。
脱りん炉9への溶銑装入(#7)開始から脱炭炉10への溶銑装入(#23)開始までの時間は、図4の場合、時間Tよりさらに1分遅らせても同様の効果を得ることができる。
ところで、実際には、脱りん炉9および脱炭炉10のそれぞれの工程のサイクルタイムは、図4に示されるような一定のものではなくそれぞれが変動し、その変動の主たる要因として溶銑または溶鋼の出湯時間の変動が挙げられる。
図5は脱りん炉9および脱炭炉10における出湯時間の管理の例を示す図である。図5におけるチャージ数は出湯回数と同じである。通常、出湯時間は出湯回数を重ねるごとに僅かずつ短くなる。これは、出湯の際に脱りん炉9および脱炭炉10の出湯孔の耐火物が溶銑(溶鋼)により削られ、出湯孔が徐々に大きくなるからである。また、図5において、脱りん炉9が脱炭炉10に比べてチャージ当たりの出湯時間の短縮度合いが低いのは、脱りん炉9から出湯される溶銑が脱炭炉10の溶鋼に比べて温度が低く、出湯孔の耐火物の損傷が軽微なことによる。
転炉設備1の操業においては、出湯時間が所定の長さよりも短くなると、耐火物で形成された管を出湯孔に詰めて(以下、この作業を「孔巻き」ということがある。)出湯時間をもとの時間に戻す管理を行っている。例えば、図5に示されるように、脱りん炉9では出湯時間が3分30秒になったら孔巻きを行い、脱炭炉10では出湯時間が4分になったら孔巻きを行うという具合である。脱りん炉9および脱炭炉10の孔巻きは、脱りん炉9における全処理のサイクルタイム(T1)と脱炭炉10における全処理のサイクルタイム(T2)とが式(1)を満たすように管理して行うのが好ましい。
T1≦T2 … (1)
図4の例では、いずれの転炉における出湯時間も5分であり、そのときの脱りん工程のサイクルタイムは22分、および脱炭工程のサイクルタイムは23分である。この条件下で、例えば、脱炭炉10における出湯時間が最短である4分とするとそのサイクルタイムは22分となり、そのとき脱りん炉9における出湯時間が最長の5分であるとするとそのサイクルタイムは22分になる。したがって、図5のように各転炉における出湯時間を管理すれば、脱りん工程および脱炭工程のサイクルタイムが(1)式を満足することになり、脱炭工程に待ち時間を設定する必要がなく脱炭炉10を効率的に稼働させることができる。本実施形態では、孔巻き直後の脱りん炉9の出湯時間がおおよそ5分になるように、脱炭炉10の出湯時間がおおよそ7分になるように管理される(図5)。
次に、脱りん炉9および脱炭炉10における出湯時間が図5の管理範囲内で変動した場合についての転炉設備1の操業方法について説明する。
図6は、脱りん炉9の出湯(#31)時間が図5における管理上限の5分であり、脱炭炉10の出湯(#32)時間が図5における管理下限の4分である場合のガントチャートである。図6において、脱炭炉10の出湯(#32)以外の各作業の所要時間は図4と同じである。図6では、脱炭炉10において出湯(#32)時間が短縮されたことに対して、図4における脱りん炉9の溶銑装入(#7)と脱りん(#8)との間の待ち時間をなくして対応している。図6に示されるように、脱炭炉10への溶銑装入(#33)を、脱りん炉9への溶銑装入(#34)開始から脱りん炉9への溶銑装入に要する時間と脱りん炉9からの溶銑を収容した溶銑鍋15の吊り上げ開始から脱炭炉10への装入開始までの時間との合計時間TA遅らせて開始することによって、脱炭炉10における溶銑装入(#33)からスクラップ装入(#35)までの一連の作業を待ち時間なく連続して行うことができ、脱炭炉10を効率的に稼働させることができる。
なお、以下の説明において、脱りん炉9への溶銑装入(#34)開始から脱炭炉10への溶銑装入(#33)開始までの時間を「ずらし時間」ということがある。
図7および図8は、脱りん炉9の出湯(#41,#51)時間が管理下限の3分30秒であり、脱炭炉10の出湯(#42,#52)時間が管理上限の7分である場合のガントチャートである。
図7において、脱炭炉10への溶銑の装入(#43)開始を、脱りん炉9への溶銑の装入(#44)に要する時間と脱りん炉9からの溶銑を収容した溶銑鍋15の吊り上げ開始から脱炭炉10への装入開始までの時間との合計時間(ずらし時間TB)遅らせて行うことにより、図4および図6の場合と同様に脱炭炉10を効率的に稼働させることができる。
脱りん炉9および脱炭炉10の各作業に要する時間が図7のような条件下では、図8に示されように、脱りん炉9への溶銑装入(#44)をさらに3分30秒早めて行うことができる(#54)。また、脱炭炉10への溶銑装入を、さらに1分遅らせて開始しても(#43,#53参照)、脱炭炉10への溶銑装入(#53)後の空の溶銑鍋15の据え付け(#57)を、脱りん炉9からの出湯(#51)に間に合わせることが可能である。つまり、脱炭炉10への溶銑装入(#53)開始を、脱りん炉9への溶銑装入(#54)開始からずらし時間TC遅らせても、脱炭炉10を効率的に稼働させることができるという効果を得ることができる。
好適なずらし時間Tは、脱りん工程および脱炭工程のサイクルタイム、脱りん(#48,#58)、調質、脱炭炉10への溶銑装入(#43,#53)、および溶銑鍋15の吊り上げ(#46,#47,#56,#57)の各所要時間により変動し、(2)式で規定される。
Th+Tp≦T≦Th+Tp+(T2−T1−Td+Tt) … (2)
Tは脱りん炉9への溶銑装入開始から脱炭炉10への溶銑装入開始までの時間(ずらし時間)、Thは脱りん炉9への溶銑装入所要時間、Tpは脱りん炉からの溶銑を収容した溶銑鍋15の吊り上げ開始から脱炭炉10への装入開始までの時間、Ttは脱りん炉9の脱りん処理および調質処理に要する時間、Tdは溶銑鍋15の吊り上げ開始から溶銑装入後の当該溶銑鍋15が脱りん炉9からの溶銑受け入れ可能になるまでの時間、T1は脱りん炉9における全処理のサイクルタイム、T2は脱炭炉における全処理のサイクルタイムである。
脱りん炉9における全処理のサイクルタイムT1は、スクラップクレーン8によるスクラップ装入(#45,#55)のために位置(3)に待避させた第2クレーン7を、脱りん炉9への溶銑装入(#44,#54)に備えて位置(5)に待避させるための時間Tsを含む。ずらし時間Tを算出するための上記各時間は、操業実績に基づいて算出された予定時間または設定時間である。
図7,8の操業条件においては、好適なずらし時間Tの範囲を算出すると、Th=3(分)、Tp=3(分)、T1=25(分)、T2=20.5(分)、Td=10(分)、Tt=10(分)から、(2)式により下限として6分、上限として10.5(分)が算出され、これらは図7および図8のそれぞれのずらし時間TB,TCに一致する。
図9は脱りん工程にスクラップ装入が含まれない場合のガントチャートである。図9の脱りん工程および脱炭工程における各処理の所要時間は、図4に示した場合と同じであり、図9には、ずらし時間Tが最も大きい場合が示されている。好適なずらし時間Tの上限および下限は、Th=3(分)、Tp=3(分)、T1=20(分)、T2=23(分)、Td=10(分)、Tt=10(分)から(2)式によりそれぞれ6(分)および9(分)が算出され、算出された上限のずらし時間Tは図9から読み取れるずらし時間TDに一致する。図9の各サイクルタイムの条件下では、ずらし時間Tをこの範囲に設定することで、脱りん炉9から出湯される溶銑を受け入れるための溶銑鍋15の準備などを円滑に行うことができ、脱りん炉9および脱炭炉10に不要な待ち時間を設けることなくこれらを効率的に稼働させることができる。
図10はスクラップ装入が脱炭工程に含まれない場合のガントチャートである。図10の脱りん工程および脱炭工程における各処理の所要時間は、図7に示した場合と同じであり、図10には、ずらし時間Tが上限の場合が示されている。好適なずらし時間Tは、Th=3(分)、Tp=3(分)、T1=20.5(分)、T2=24(分)、Td=10(分)、Tt=10(分)から(2)式により下限3(分)および上限9.5(分)が算出される。(2)式から算出された上限のずらし時間Tは、図10から読み取れるずらし時間TEに一致する。
次に、本発明に係る操業方法とは別の方法で転炉設備1の操業を行った場合について説明する。
図11は脱りん炉9へのスクラップ装入後に脱炭炉10への溶銑装入を始める場合のガントチャート、図12は脱りん炉9での排滓作業後に脱炭炉10への溶銑装入を始める場合のガントチャート、図13は脱りん炉9からの出湯後に脱炭炉10への溶銑装入を始める場合のガントチャートである。これらの図は、図4に示される本実施形態との比較のために提示した。
図11に示される脱りん炉9へのスクラップ装入(#81)後に脱炭炉10への溶銑装入(#82)を始める場合では、第2クレーン7は位置(4)において溶銑鍋15の吊り上げ(#83)を行った後に位置(5)に移動する。第1クレーン6による脱りん炉9への溶銑装入(#84)は、この間約4分待たされる。脱りん炉9の溶銑装入(#85)から次の溶銑装入(#84)までの時間は21分プラス4分の計25分になる。そのため、サイクルタイムが23分の脱炭炉10は、本実施形態では不要であった待ち時間が2分必要になる。
図12に示される脱りん炉9での排滓(#91)後に脱炭炉10への溶銑装入(#92)を始める場合では、スクラップクレーン8と第2クレーン7との差し合いを避けるために、脱りん炉9へのスクラップ装入(#93)を脱炭炉10への溶銑装入(#92)の間待たねばならず、脱りん炉9の溶銑装入(#94)から次の溶銑装入(#95)までの時間は30分になる。そうすると、脱炭炉10の実質的なサイクルタイムも30分になり、脱炭炉10は7分の待ち時間が必要になる。
図13に示される脱りん炉9における排滓(#A1)前に脱炭炉10への溶銑装入(#A2)を始める場合では、図12の場合と同様に、スクラップクレーン8と第2クレーン7との差し合いを回避するため、脱りん炉9へのスクラップ装入(#A3)を脱炭炉10への溶銑装入(#A92)後に行わねばならない。そのため、出湯(#A4)から脱りん炉9への溶銑装入(#A5)までの間隔が長くなり、脱りん炉9の溶銑装入(#A6)から次の溶銑装入(#A5)までの時間は28分になる。したがって、サイクルタイムが23分の脱炭炉10は、5分の待ち時間が必要になる。
図14は図4、9,11〜13に示された各ガントチャートから、脱炭炉10における溶銑の装入開始からその次の溶銑の装入を開始できるまでの時間を比較した表である。脱りん炉9にスクラップの装入を行わない場合についても示されている。図14からわかるように、脱炭炉10への溶銑装入を脱りん炉9への溶銑装入の時間と脱炭炉10に装入される溶銑が入った溶銑鍋15を吊り上げる時間との合計時間遅らせて開始する場合が、他の脱炭炉10への溶銑装入の時期よりも脱炭炉10を効率よく稼働させることができる。
このように、図11〜13に示される転炉設備1の操業方法では、いずれも脱炭炉10の各作業を円滑に連続して行うことが難しく、脱りん炉9で行われる各作業との関係から、脱炭炉10におけるいずれかの作業を待たせなければならない。これに対し、本発明に係る操業方法では、図4,6〜10に示されるように、脱炭炉10の各作業を円滑に連続して行うことができ、脱炭炉10を効率的に稼働させることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、脱りん炉9および脱炭炉10における各作業の所用時間が上記実施形態と異なる転炉設備にも本発明を適用することができる。また、本発明は、脱りん工程および脱炭工程のサイクルタイムが周期を有しこれらの周期が互いに異なるときに、脱炭炉10を効率的に稼働させることができるが、これらの工程のサイクルタイムが変化することを前提とするものではない。本発明は、工程のサイクルタイムが変化しない転炉設備にも適用でき、脱炭炉の効率的な稼働を実現することができる。
本発明は、脱りん処理および脱炭処理を別々の転炉で行う転炉設備の操業の効率化に利用可能である。
本発明に係る操業方法が実施される転炉設備の平面概略図である。 転炉設備の正面概略図である。 脱炭炉への装入に備えた取鍋の吊り上げの様子を示す図である。 本発明に係る転炉設備の操業方法を示すガントチャートである。 脱りん炉および脱炭炉における出湯時間の管理の例を示す図である。 脱りん炉の出湯時間が管理上限、脱炭炉の出湯時間が管理下限の場合のガントチャートである。 脱りん炉の出湯時間が管理下限、脱炭炉の出湯時間が管理上限の場合のガントチャートである。 脱りん炉の出湯時間が管理下限、脱炭炉の出湯時間が管理上限の場合のガントチャートである。 脱りん工程にスクラップ装入が含まれない場合のガントチャートである。 脱炭工程にスクラップ装入が含まれない場合のガントチャートである。 脱りん炉へのスクラップ装入後に脱炭炉への溶銑装入を始める場合のガントチャートである。 脱りん炉での排滓作業後に脱炭炉への溶銑装入を始める場合のガントチャートである。 脱りん炉からの出湯後に脱炭炉への溶銑装入を始める場合のガントチャートである。 脱炭炉への溶銑の装入時期の違いによる脱炭炉の溶銑装入開始から次の溶銑装入開始までの時間を比較した表である。
符号の説明
1 転炉設備
9 脱りん炉
10 脱炭炉
15 溶銑鍋

Claims (2)

  1. 脱りん処理を行う脱りん炉、および前記脱りん炉から出湯した溶銑を装入して脱炭処理を行う脱炭炉を備えると共に、同一の走行レール上に第1クレーン、第2クレーン、スクラップクレーンを備え、クレーン走行方向に沿って上工程側から、脱りん炉、脱炭炉が配置され、さらに前記脱りん炉及び脱炭炉の装入側にクレーン走行方向に沿って上工程側から、第1クレーン、第2クレーン、スクラップクレーンが配置され、前記スクラップクレーンはスクラップシュートを吊り下げていて、第1脱硫ステーション、第2脱硫ステーション及び待避スペースを備えている構成を備えた転炉設備の操業方法であって、
    前記脱炭炉における全処理のサイクルタイム(T2)が前記脱りん処理における全処理のサイクルタイム(T1)以上であって、脱りん炉の脱りん処理および調質処理に要する時間(Tt)が脱りん炉から出湯された溶銑を収容した溶銑鍋の第2クレーンによる吊り上げ開始から溶銑装入後の当該溶銑鍋が脱りん炉からの溶銑を受け入れ可能になるまでの時間(Td)と等しい場合において、前記脱炭炉への第2クレーンによる溶銑装入を、前記脱りん炉への第1クレーンによる溶銑装入開始から次の関係を満たす時間(T)が経過した後に行う
    ことを特徴とする転炉設備の操業方法。

    Th+Tp≦T≦Th+Tp+(T2−T1−Td+Tt)

    T :脱りん炉への第1クレーンによる溶銑装入開始から脱炭炉への第2クレーンによる溶銑装入開始までの時間
    Th:脱りん炉への第1クレーンによる溶銑装入所要時間
    Tp:脱りん炉から出湯された溶銑を収容した溶銑鍋の第2クレーンによる吊り上げ開始から脱炭炉への第2クレーンによる装入開始までの所要時間
    Tt:脱りん炉の脱りん処理および調質処理に要する時間
    Td:脱りん炉から出湯された溶銑を収容した溶銑鍋の第2クレーンによる吊り上げ開始から溶銑装入後の当該溶銑鍋が脱りん炉からの溶銑を受け入れ可能になるまでの時間
    T1:脱りん炉における全処理のサイクルタイム(クレーン調整時間Taを含む)
    T2:脱炭炉における全処理のサイクルタイム
  2. 前記脱りん処理において前記脱りん炉にスクラップクレーンによりスクラップを装入し、
    前記脱炭処理において前記脱炭炉にスクラップクレーンによりスクラップを装入する
    ことを特徴とする請求項1に記載の転炉設備の操業方法。
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