JP5230062B2 - 転炉設備の操業方法 - Google Patents
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Description
この種の転炉の操業を可能とする転炉設備は、一般に、脱りん用の転炉(以下、脱りん炉という)或いは脱炭用(吹錬用)の転炉(以下、脱炭炉という)に溶銑クレーンによって溶銑が装入される。また、これら脱りん炉及び脱炭炉にスクラップクレーンによって冷鉄源を装入する転炉設備が知られている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
該ガントチャートによれば、脱りん炉には冷鉄源が装入された後に溶銑が装入される。また、脱炭炉においても同様に、先ず冷鉄源が装入され、その後、脱りん処理を経た溶銑が装入される。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、脱りん処理を行う脱りん炉と脱炭処理を行う脱炭炉を備えると共に、クレーンライン上に第1クレーン、第2クレーン、及びスクラップクレーンを備え、前記クレーンラインの一方側から、脱りん炉、脱炭炉が配置され、さらに前記脱りん炉及び脱炭炉の装入側で且つクレーンラインに沿って一方側から、第1クレーン、第2クレーン、スクラップクレーンが順に配置されている構成を備えた転炉設備で、前記スクラップクレーンに吊り下げられた1基のスクラップシュートによって脱りん炉と脱炭炉に冷鉄源をそれぞれ装入する転炉設備の操業方法において、前記脱りん炉には、スクラップクレーンにより冷鉄源を装入した後に第1クレーンにより溶銑を装入し、前記脱炭炉には、脱りん処理を経た溶銑を第2クレーンにより装入した後にスクラップクレーンにより冷鉄源を装入することを特徴とする。
これによれば、冷鉄源の装入を待つことなく脱炭炉に溶銑を装入することができる。したがって、脱りん炉に冷鉄源を装入したスクラップクレーンが脱炭炉に冷鉄源を装入すべく移動している間に、脱炭炉に脱りん処理を経た溶銑が装入されることとなり、これによって前脱炭工程と現脱炭工程の間の時間間隔が短縮又は解消されるのである。
さらに、これによれば、脱りん炉に冷鉄源を装入してから脱炭炉に冷鉄源を装入するまでの間に、脱りん炉に溶銑を装入する工程と脱炭炉に溶銑を装入する工程とが行われこととなり、両工程の開始時間のずれが短縮化される。このため、脱りん工程と脱炭工程の処理開始時間のずれが短縮化され、これにより、脱りん炉から脱炭炉へ搬送される溶銑の搬送時間が短縮化され、該溶銑の熱ロスが低減されることとなる。
これによって、脱りん炉に装入された冷鉄源は脱りん処理によって略完全に溶融されることとなる。
さらに、前記脱炭炉に装入される冷鉄源の内、めっき処理が施された冷鉄源、酸化物を有する冷鉄源、有機物が付着している冷鉄源又はこれらの何れか2つ若しくは全てを含んだ冷鉄源の割合は、脱炭炉に装入される全鉄源の3重量%以下であることが好ましい。
めっき処理が施された冷鉄源、酸化物を有する冷鉄源及び有機物が付着している冷鉄源は、溶銑に向けて装入されることにより、該溶銑中の炭素と反応して溶銑表面から激しい火炎及び大量の黒煙を発生し、これによって操業に危険が伴うと共に転炉及び周辺設備が早期に損傷してしまう虞がある。
しかしながら、めっき処理が施された冷鉄源、酸化物を有する冷鉄源、有機物が付着している冷鉄源又はこれらの何れか2つ若しくは全てを含んだ冷鉄源の割合を脱炭炉に装入される全鉄源の3重量%以下とすることにより、上述の如き火炎や黒煙の発生を抑制することができ、転炉及び周辺設備を早期に損傷させることなく且つ安全に操業を行うことができる。
なお、本願発明の最も好ましい形態は、脱りん処理を行う脱りん炉と脱炭処理を行う脱炭炉とスクラップシュートの吊り替え作業が行われる吊替えヤードとを備えると共に、クレーンライン上に第1クレーン、第2クレーン、及びスクラップクレーンを備え、前記クレーンラインの一方側から、脱りん炉、脱炭炉、吊替えヤードが配置され、さらに前記脱りん炉及び脱炭炉の装入側で且つクレーンラインに沿って一方側から、第1クレーン、第2クレーン、スクラップクレーンが順に配置されている構成を備えた転炉設備で、前記スクラップクレーンに吊り下げられた1基のスクラップシュートによって脱りん炉と脱炭炉に冷鉄源をそれぞれ装入する転炉設備の操業方法において、前記脱りん炉にスクラップクレーンにより冷鉄源を装入してから、前記スクラップクレーンに吊り下げられたスクラップシュートを前記吊替えヤードで吊り替えた後に前記脱炭炉に冷鉄源を装入するまでの間に、前記脱りん炉に第1クレーンにより溶銑を装入する工程と、第2クレーンにより脱りん炉から出湯された溶銑を収容した取鍋を吊り上げる工程と、第2クレーンにより該溶銑を前記脱炭炉に装入する工程とが行われることとし、前記脱りん炉には、70mm以下の厚さを有する冷鉄源が装入され、前記脱炭炉に装入される冷鉄源の内、めっき処理が施された冷鉄源、厚さ3〜70mmの酸化物を有する冷鉄源、有機物が付着している冷鉄源又はこれらの何れか2つ若しくは全てを含んだ冷鉄源の割合は、脱炭炉に装入される全鉄源の3重量%以下であることを特徴とする。
図1及び図2に示す如く、本実施の形態の転炉設備1は、複数の転炉を並設してなる転炉部2と、該転炉部2の一側方に配備された溶銑予備処理部3と、該転炉部2の他側方に配備されたスクラップ部4と、転炉部2の前上方を通過して溶銑予備処理部3とスクラップ部4の間を伸びるクレーンライン5とを配備している。また、溶銑を装入可能な複数の取鍋lを備えると共に、図5に一覧で示される地金等の冷鉄源を積み込み可能であって且つ冷鉄源を転炉に装入可能な複数のスクラップシュートdを備えている。
前記転炉部2は、3基の転炉が互いに隣り合った状態で並設されている。これら3基の転炉の内、最も溶銑予備処理部側に配備されている第1の転炉を脱りん炉Pとして使用し、該脱りん炉Pの隣に位置している第2の転炉を脱炭炉Cとして使用する。また、脱炭炉Cの隣に配備されている第3の転炉Yは予備用若しくは補修中の転炉であり、通常は脱りん炉P及び脱炭炉Cの2基の転炉が稼働している。
溶銑予備処理部3は、第1処理ステーション21aと第2処理ステーション21bとが互いに隣り合った状態で並設されている。
払出しピット23aは、図1に示す如く、溶銑搬送レール10よりも低位となる位置に設けられており、図2に示す如く、取鍋lを載置可能な搬送台車26aが溶銑搬送レール10の下方からクレーンライン5の下方まで往復移動自在に配備されている。また、脱硫設備24aは払出しピット23aの側上方に配備され、取鍋lを載置可能なテーブル27aを備えている。除滓設備25aは、取鍋l内の溶銑上面に浮かんでいるスラグを掻き出すノロカキ(スラグドラッガー)28aをテーブル27aの側方に備えている。
スクラップ部4は、クレーンライン5に配備されたクレーンによるスクラップシュートdの吊り替え作業が行われる吊替えヤード31と、転炉設備1の外方から搬送される前記冷鉄源を貯蔵するスクラップヤード32とを備えている。スクラップヤード32には、スクラップシュートdに冷鉄源を積み込むためのリフティングマグネット35が移動自在に配備されている。
搬送台車34は、スクラップ搬送レール33の一端であるスクラップヤード32と他端である吊替えヤード31に停車可能とされ、搬送台車34が吊替えヤード側に停車することにより、該搬送台車34上のスクラップシュートdはクレーンライン5の下方に位置することとなる。
第1溶銑クレーン51は、溶銑が装入された取鍋lをハンドリングすることによって溶銑を搬送するものであって、クレーンライン5上を移動するクレーン本体54と、該クレーン本体54に配備された吊下げ装置(図示省略)と、運転席(図示省略)とを備えている。これによって、溶銑クレーン51に搬送される取鍋lは、吊下げ装置のワイヤ56の巻取り状態に応じて上下方向に移動可能であって、クレーン本体54がクレーンライン5上を走行することによってクレーンライン5の両端部間を移動可能となっている。
スクラップクレーン53は、スクラップシュートdをハンドリング可能に形成されており、クレーンライン5上を移動するクレーン本体57と、該クレーン本体57に配備された吊下げ装置(図示省略)と、運転席(図示省略)とを備えている。これによって、スクラップクレーン53に搬送されるスクラップシュートdは、吊下げ装置のワイヤ59の巻取り状態に応じて上下方向に移動可能であって、クレーン本体57がクレーンライン5上を走行することによってクレーンライン5の両端部間を移動可能となっている。
なお、7区〜S区までの区間は省略する。
第1溶銑クレーン51は、クレーンライン5上を少なくとも0区から6区まで移動可能とされている。第2溶銑クレーン52は、クレーンライン5上を少なくとも3区から6区まで移動可能とされている。また、スクラップクレーン53は、クレーンライン5上を少なくとも4区からS区まで移動可能である。
また、4区は脱りん炉前とされ、5区は脱炭炉前とされ、6区に予備転炉前とされている。また、3区は第2処理ステーション21bと脱りん炉Pの間に設けられた空きスパンである。また、S区にはスクラップ部4の吊替えヤード31が位置している。
図4に示すガントチャートにおいては、1区の第1処理ステーション21の払出しピット(以下、第1ピットという)23a及びテーブル(以下、第1テーブルという)27a、2区の第2処理ステーション21bの払出しピット(以下、第2ピットという)23b及びテーブル(以下、第2テーブルという)27b、3区の空きスパン、4区の脱りん炉前及び脱りん炉P、5区の脱炭炉C及びS区の吊替えヤード31の1分ごとのタイムスケジュールを示しており、各場所での作業工程に費やした時間が示すバーによって示されている。
また、高炉設備からの溶銑が転炉設備1に搬入され、該転炉設備1によって溶鋼となって該転炉設備1から搬出されるまでの工程を1チャージとする。該1チャージには、1の脱りん処理と1の脱炭処理とが含まれている。
また、図中に示す如く、各転炉において、溶銑及び冷鉄源の装入→処理→調質→出鋼→排滓までの工程を1サイクルとし、脱りん炉Pのサイクルを脱りんサイクルCP(脱りん工程)とし、脱炭炉Cのサイクルを脱炭サイクルCC(脱炭工程)とする。
上記転炉設備1の現チャージの操業を時点Aから追いかけていくと、先ず、脱硫処理及び除滓処理を完了した溶銑を装入している取鍋lを第1テーブル27a(1区)上から吊り上げる。
このころ、脱りん炉Pにて前チャージの溶銑の脱りん処理が終了しており、該脱りん炉P内の溶銑は取鍋lに出銑される。その後、脱りん炉Pに排滓処理が施されて脱りんサイクルCPが完了するころ、現チャージの脱りん炉装入用の冷鉄源を積み込んだスクラップシュートdを吊り下げたスクラップクレーン53を吊替えヤード31(S区)から脱りん炉Pに向けて移動させる。
その後、脱りん炉前に位置するスクラップクレーン53を速やかに脱りん炉前から吊替えヤード31に向けて移動させ、該吊替えヤード31にて空となったスクラップシュートdと前チャージの脱炭炉装入用の冷鉄源の積み込みを完了したスクラップシュートdとを取り替える。
そして、該空になった脱りん炉前に、第1溶銑クレーン51によって現チャージの溶銑が装入されている取鍋lを搬送し、該溶銑を脱りん炉Pに装入する。これによって、脱りん炉Pに現チャージの溶銑と冷鉄源とが装入されることとなり、脱りん炉Pにて現チャージの脱りん処理が開始される。
このとき、図4に示す如く、第1溶銑クレーン51による現チャージの溶銑の脱りん炉Pへの装入は終了しており、該終了と共に第1溶銑クレーン51は第2ピット23b(2区)に向けて移動している。これにより、脱りん炉前には前チャージの溶銑が装入された取鍋l及び該取鍋lを受ける搬送台車14のみが位置することとなる。
このころ、脱炭炉Cは、前々チャージの溶銑の脱炭処理を終了しており、該脱炭炉Cの溶鋼は取鍋lに出鋼され、図中に×で示す如く、該取鍋lは搬送台車14によって転炉設備1の外方に搬出される。このとき、前チャージの溶銑が装入されている取鍋lを吊り下げた第2溶銑クレーン52を脱炭炉前に向けて移動させ、前々チャージの脱炭処理を有する脱炭サイクルCCの完了と同時に該第2溶銑クレーン52を脱炭炉前に位置させる。そして、該脱炭炉Cに向けて取鍋lを傾動させることにより、脱炭炉Cに前チャージの溶銑を装入する。
そして、脱炭炉Cへの溶銑の装入を完了した第2溶銑クレーン52を脱炭炉前から脱りん炉前に向けて移動させた後に、スクラップクレーン53を脱炭炉前に位置させる。そして、スクラップシュートdを傾動させることによって前記冷鉄源を脱炭炉Cに装入する。これにより、前チャージの脱炭炉Cに溶銑と冷鉄源とが装入されることとなり、脱炭炉C内にて前チャージの脱炭処理が開始されることとなる。
また、空となった取鍋lを吊り下げている第2搬送クレーン52を速やかに脱りん炉前まで移動させ、該脱りん炉前に位置している搬送台車14上に該取鍋lを載置する。そして、脱りん炉Pにて脱りん処理が施されている現チャージの溶銑を該取鍋lによって受けるべく、該搬送台車14を脱りん炉Pの出銑側まで移動させる。
この直前に、現チャージの溶銑は脱りん炉Pにて脱りん処理を完了しており、図3(a)に示す如く、搬送台車14上の取鍋lに出銑されている。その後、空となった脱りん炉Pに冷鉄源を装入する等、その後の工程は上述の如くである。
このため、脱りん炉Pに冷鉄源を装入した後に溶銑を装入し、脱炭炉Cに冷鉄源を装入した後に溶銑を装入する操業方法を採用すると、現チャージの脱りん炉Pと前チャージの脱炭炉Cの処理開始時間はスクラップサイクルCSに要する時間だけずれることとなるため、脱炭サイクルCCは脱りんサイクルCPよりも少なくとも約11分遅れる。
一方、前々チャージの脱炭処理を有する脱炭サイクルCCは、スクラップクレーン53が当該スクラップサイクルCSを7分〜8分程消化している時点で既に完了している。このため、上述の如き操業方法を採用すると、脱炭サイクルCCと該脱炭サイクルCCよりもひとつ前の脱炭サイクルCCとの間には、スクラップクレーン53がスクラップサイクルCSを消化し終えるまでの2〜3分間の待ち時間が発生する。
また、脱りん炉Pへの溶銑装入開始時間と脱炭炉Cへの溶銑装入開始時間とのずれは約8分程度となって両転炉間の処理開始時間の短縮化が図られるため、脱りん処理を終えた溶銑は脱りん炉前に位置した状態で放置されることなく脱炭炉Cに向けて搬送されることとなり、該溶銑の熱ロスが低減されることとなる。
図5は、比較例1及び2と実施例1〜3の脱りん炉P及び脱炭炉Cに装入される冷鉄源の装入量及びその配合を示すと共に、かかる冷鉄源の装入によって各比較例及び実施例の脱りん炉P及び脱炭炉Cに生じる現象を効果として示している。
ここで、各材料の厚さとは、棒体にあってはその径を、直方体状のブロック及び板材にあっては最も大きさの小さいところの長さを示しており、これらは材料が溶解する際の律速となる長さを示している。
各比較例及び実施例の脱りん炉P及び効果について注目すると、比較例1においては、厚さが100mm以上の分塊屑、大型地金、ビレット屑及びブルーム屑が装入されることとなるが、これによって約10tonの溶け残りが発生している。また、比較例2においては、厚さが100mm以上の分塊屑と厚さが0.3〜4mmの圧延屑が装入され、約7tonの溶け残りが発生している。
一般に、脱炭炉Cによる吹錬後温度が約1640℃である一方、脱りん炉Pによる脱りん処理後温度は約1330℃であって、脱りん炉Pの脱りん処理温度は脱炭炉Cの脱炭処理温度(吹錬温度)よりも300℃程低いものとなる。このため、脱炭炉Cと脱りん炉Pとでは、溶け残りなく溶融する冷鉄源の厚さに差が生じることとなり、本実施の形態においては、70mm以下の冷鉄源を脱りん炉Pに装入することにより、該脱りん炉Pに溶け残りが発生しないことが比較例と実施例の比較から確認される。
上述の如く、本実施の形態においては、脱炭炉Cには既に溶銑が装入されており、かかる高温の溶銑に向けて冷鉄源を装入するため、反応性冷鉄源は脱炭炉Cの炉口近傍にて溶銑と激しく反応し、火炎及び黒煙を発生する。
なお、全鉄源とは、炉に装入される溶銑と冷鉄源の総称して言うものとする。
比較例1においては、脱炭炉Cに装入される全鉄源の内、反応性冷鉄源は約4.8重量%の割合を占めており、これによって、比較例1においては大きな火炎及び黒煙が発生する。
ここで、大きな火炎とは、溶銑クレーン51、52やスクラップクレーン53のワイヤや吊り具、さらには運転室までも炙られてしまう程度のものを指し、比較例1の如き冷鉄源の配合による操業を繰り返し行った場合、溶銑クレーン51、52やスクラップクレーン53が損傷して操業不能となる虞があるばかりでなく、作業者の安全が十分に確保されない虞がある。
また、比較例2においては、脱炭炉Cに装入される全鉄源の内、反応性冷鉄源の割合は約3.3重量%となっているが、この場合も、上述の如く大きな火炎及び黒煙が発生する。
また、実施例2においては、地金のみが反応性冷鉄源として採用され、該反応性冷鉄源の割合は脱炭炉Cに装入される全鉄源の約2.8重量%を占めているが、この場合、冷鉄源装入時に黒煙が発生することはなく、小さな火炎が発生するのみである。
ここで、小さな火炎とは、上記大きな火炎に至らない程度のものを指し、かかる火炎の発生が溶銑クレーン51、52やスクラップクレーン53等の設備に不具合をきたす虞や作業者の安全を脅かす虞はない。
また、実施例3においては、メッキ屑及びプレス屑が反応性冷鉄源として採用され、該反応性冷鉄源の割合は脱炭炉Cに装入される全鉄源の約0.7重量%を占めているが、この場合においても、小さな火炎及び黒煙が発生するのみである。
したがって、上記実施例1〜3によって示される如く、脱炭炉Cに装入される全鉄源の内、反応性冷鉄源の割合を3重量%以下とすることにより、大きな火炎及び黒煙の発生が抑制されることが確認される。
また、スクラップクレーン53が搬送するものは、上述の如き冷鉄源に限定されることはなく、スクラップ等の他の冷鉄源を搬送することももちろん可能である。スクラップシュートdについても同様である。
2 転炉部
3 溶銑予備処理部
4 スクラップ部
11 混銑車
21a 第1ステーション
21b 第2ステーション
23a 払出しピット
23b 払出しピット
24a 脱硫設備
24b 脱硫設備
25a 除滓設備
25b 除滓設備
31 吊替えヤード
32 スクラップヤード
51 第1溶銑クレーン
52 第2溶銑クレーン
53 スクラップクレーン
C 脱炭炉
P 脱りん炉
d スクラップシュート
l 取鍋
Claims (1)
- 脱りん処理を行う脱りん炉と脱炭処理を行う脱炭炉とスクラップシュートの吊り替え作業が行われる吊替えヤードとを備えると共に、クレーンライン上に第1クレーン、第2クレーン、及びスクラップクレーンを備え、前記クレーンラインの一方側から、脱りん炉、脱炭炉、吊替えヤードが配置され、さらに前記脱りん炉及び脱炭炉の装入側で且つクレーンラインに沿って一方側から、第1クレーン、第2クレーン、スクラップクレーンが順に配置されている構成を備えた転炉設備で、前記スクラップクレーンに吊り下げられた1基のスクラップシュートによって脱りん炉と脱炭炉に冷鉄源をそれぞれ装入する転炉設備の操業方法において、
前記脱りん炉にスクラップクレーンにより冷鉄源を装入してから、前記スクラップクレーンに吊り下げられたスクラップシュートを前記吊替えヤードで吊り替えた後に前記脱炭炉に冷鉄源を装入するまでの間に、前記脱りん炉に第1クレーンにより溶銑を装入する工程と、第2クレーンにより脱りん炉から出湯された溶銑を収容した取鍋を吊り上げる工程と、第2クレーンにより該溶銑を前記脱炭炉に装入する工程とが行われることとし、
前記脱りん炉には、70mm以下の厚さを有する冷鉄源が装入され、
前記脱炭炉に装入される冷鉄源の内、めっき処理が施された冷鉄源、厚さ3〜70mmの酸化物を有する冷鉄源、有機物が付着している冷鉄源又はこれらの何れか2つ若しくは全てを含んだ冷鉄源の割合は、脱炭炉に装入される全鉄源の3重量%以下であることを特徴とする転炉設備の操業方法。
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