JP4667357B2 - 転炉への冷鉄源の装入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、転炉への冷鉄源の装入方法に関する。
従来より、転炉の操業では、脱りん処理や脱炭処理の際に、溶銑を装入する前にスクラップシュートに積み込んだ冷鉄源を装入し、その後、溶銑を装入して脱りん処理や脱炭処理を行っている。
転炉への冷鉄源を装入する方法として、特許文献1〜3に開示されているものがある。
特許文献1〜3ものでは、スクラップシュートの前側に廃棄車体(廃車スクラップ)を積み込み、廃棄車体の後側に順に軽量屑、冷銑、重量屑を積み込んだ上で、これらの
ものを溶銑の装入前に転炉へと装入している。
特許第2836506号 特開平10−330820号公報 特開平10−330821号公報
特許文献1〜3では、冷鉄源を転炉に装入した際、スクラップシュートの前側に積み込んだ廃棄車両(廃車スクラップ)が先に転炉内に入り、次いで、廃棄車両の後側に積み込んだ軽量屑や冷銑等が転炉内に入り、最後に重量屑が転炉内に入ることが期待できる。
その結果、廃棄車両や軽量屑などがクッション材の役割をすることになり、重量屑投入時の衝撃が緩和され、転炉内に設けた耐火物の損傷を軽減させることが可能である。
しかしながら、特許文献1〜3のものでは、廃棄車体(廃車スクラップ)、軽量屑、冷銑、重量屑等の配置について記載されているものの、これらを積み込む場所、量についての詳細が開示されておらず、確実に転炉の耐火物の損傷を軽減させることができないことが実情である。
そこで、上記問題点を鑑み、本発明は、転炉の耐火物の損傷を確実に軽減(低減)させることができる転炉への冷鉄源の装入方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明では、スクラップシュートに冷鉄源を積み込み、スクラップシュートに積み込んだ冷鉄源を、溶銑を装入する前の転炉に装入するようにした転炉への冷鉄源の装入方法において、
前記冷鉄源の積み込みにあたっては、
(i) 嵩比重が1ton/m3以下の軽量屑と嵩比重が1ton/m3より大きい重量屑とを有する前記冷鉄源を準備すると共に、前記スクラップシュートに積み込む軽量屑を前記冷鉄源の全配合量の30〜100%に設定し、
(ii) 設定された前記軽量屑を、200mm以上の厚みで前記スクラップシュートの底面に設定した積み込みエリアの全域に亘って配置すると共に、前記積み込みエリアの前方の少なくとも30%以内となる範囲に配置する軽量屑の少なくとも1点の厚みが500mm以上となるようにし、
(iii) 前記積み込みエリアの30%以上となる後方範囲であって前記軽量屑の上に、前記重量屑の全てを配置し、
前記冷鉄源の転炉への装入にあたっては、
(iv) 前記冷鉄源の装入前に副原料を主原料1トンあたり5kg〜20kg装入し、
(v) 前記転炉の冷鉄源投入角度を垂直方向から45°〜65°の範囲内に設定した上で、副原料装入後の転炉を前記冷鉄源投入角度より少なくとも+5°以上傾動させ、
(vi) 転炉を前記冷鉄源投入角度に戻した上で、当該転炉に前記スクラップシュートに積み込んだ冷鉄源を装入するようにしている。
発明者は、冷鉄源を転炉に装入する際に、冷鉄源の装入による耐火物の損傷をできる限り低減することが確実にできる方法について様々な角度から検証を行った。その中で、発明者は、スクラップシュートに積み込む冷鉄源の位置(配置)や量を検討することは勿論のこと、これに加え、冷鉄源が装入される転炉についての考察も行った。
その結果、スクラップシュートに冷鉄源を積み込む際は、冷鉄源の全配合量に対して転炉に装入する軽量屑を30〜100%に上で、その軽量屑を200mm以上の厚みで積み込みエリアの全域に亘って配置し、積み込みエリアの前方の少なくとも30%以内となる範囲においては、少なくとも1点の厚みが500mm以上となるようにし、積み込みエリアの30%以上となる後方範囲であって軽量屑の上に重量屑を載せる。
このようにすることで、冷鉄源を転炉に装入する際は、軽量屑が重量屑よりも先に確実に入るようになり、軽量屑がクッション材としての役割を担うため、冷鉄源の装入による耐火物の損傷は非常に軽減できる。
一方で、転炉側においては、冷鉄源の装入前に、副原料を主原料1トンあたり5kg〜20kg装入し、冷鉄源投入角度を垂直方向から45°〜65°の範囲内に設定した上で、副原料装入後の転炉を前記冷鉄源投入角度より少なくとも+5°以上傾動させる。そして、転炉を冷鉄源投入角度に戻した上で、冷鉄源を転炉に装入することとしている。
このようにすることで、冷鉄源の装入前に、転炉に装入した副原料が転炉内において冷鉄源が落下する部分に広がり、副原料自体もクッション材としての役割を担うことになり、冷鉄源が落下する部分の耐火物を保護することができる。
以上、冷鉄源を装入するスクラップシュート側と、冷鉄源が装入される転炉側との両者の作用によって、転炉の耐火物の損傷を軽減させる効果が特段に向上することを見出した。
本発明によれば、転炉の耐火物の損傷を確実に軽減(低減)させることができる。
まず、本発明の転炉への冷鉄源の装入方法における転炉設備について説明する。ただし、本発明はこの設備を使用するものに限定されるものではない。また、説明の便宜上、図3、4の紙面左右方向を前後方向としている。
図1に示すように、転炉設備1は、複数の転炉2と、これらの転炉2に溶銑を供給するための取鍋3と、取鍋3を転炉2に搬送するため複数の搬送クレーン4A,4Bを備えている。また、実施形態の転炉設備1は、溶銑予備処理設備5と、スクラップ装入設備6とを備えたもので、高炉設備から搬送された溶銑を溶銑予備処理設備5で予備処理をした後に当該溶銑と冷鉄源とを転炉に投入して脱りん処理及び脱炭処理を行うものである。
前記搬送クレーン4A,4Bは直線状に延びる走行レール7上を走行するもので、この実施の形態では2基の搬送クレーン4A,4Bが1本の走行レール7上を走行するものとなっている。走行レール7に沿って、溶銑予備処理設備5,複数の転炉2,スクラップ装入設備6が順に配置されている。
前記転炉2は溶銑の脱りん処理や脱炭処理を行うもので、この実施の形態では3基の転炉2が互いに隣接して並列している。転炉設備1では、通常、3基の転炉2のうち、2基が同時に稼働していて、他の1基は予備用若しくは補修中である。また、この実施の形態では、稼働している2基の転炉2うち、1基は脱りんで使用され、他の1基は脱炭で使用される。
脱りん用の転炉2のことを脱P炉2A,脱炭用の転炉2のことを脱C炉2Bとし、補修中又は予備用の転炉ことを予備炉2Cとすると、この実施の形態では、図1の左側から脱P炉2A,脱C炉2B,予備炉2Cの順に配置されている。
各転炉2A,2B,2Cの出湯側にはレールから構成される軌道19が敷設されていて、軌道19上に台車20A,20Bが走行するようになっている。なお、脱P炉2Aに敷設された軌道は、脱P炉2Aの下を通過して前記搬送クレーン4A,4Bが走行する走行レール7上まで延長されている。
溶銑予備処理設備5は、2つの予備処理ステーション8A,8Bを有したもので、各予備処理ステーション8A,8Bは互いに並列して配備されている。各予備処理ステーション8A,8Bは、溶銑を取鍋3に払い出す払い出しピット9と、溶銑に脱硫処理を施す脱硫装置10と、溶銑のスラグを除去する除滓装置11(スラグドラッガー)とを備えている。
スクラップ装入設備6は、冷鉄源を積み込むスクラップシュート12と、スクラップシュート12を搬送するスクラップ搬送クレーン13と、走行レール7下にスクラップシュート12を載置するためのステージ14と、冷鉄源を受け入れるスクラップヤード15とを備えている。
前記ステージ14とスクラップヤード15との間には1又は複数本(本実施の形態においては4本)のスクラップ搬送レール16が敷設されており、該スクラップ搬送レール16には、スクラップシュート12を載置可能な搬送台車17が移動自在に配備されている。搬送台車17を走行レール7の下のステージ14に停車させることにより、搬送台車17に搭載したスクラップシュート12をスクラップ搬送クレーン13で吊り上げることができるようになっている。
さて、図1に示すように、説明の便宜上、走行レール7を各クレーン1基を収容可能な互いに等しい幅を有する8つの区間(0区〜7区)とスクラップ部4のステージ14上の区間(S区)に区切った場合、搬送クレーン4A、搬送クレーン4B及びスクラップ搬送クレーン13の移動、各種装置等の配置は以下のようになっている。なお、図1において、7区〜S区までの区間は省略する。
前記搬送クレーン4Aは、走行レール7上を0区から6区まで移動可能であり、搬送クレーン4Bは、走行レール7上を1区から7区まで移動可能である。
スクラップ搬送クレーン13は、走行レール7上を4区からS区まで移動可能である。
また、1区に予備処理ステーション8Aが配置されると共に、2区に予備処理ステーション8Bが配置されている。これら予備処理ステーション8A,8Bは、走行レール7下に払出しピット9を配置している。また、4区、5区、6区に対応する位置には、脱P炉2A,脱C炉2B,予備炉2Cがそれぞれ配置されている。
図3〜5に示すように、スクラップシュート12は、底壁25と、この底壁25の左右両端部から立ち上がる一対の側壁26と、底壁25の後端部から立ち上がる背壁27とを有している。このスクラップシュート12は、全体として前側及び上側が開放された箱形状となっていて、底壁25の底面に冷鉄源を積み込むことができるようになっている。
転炉設備1によれば、次のように脱りん処理及び脱炭処理を行うことができる。
まず、高炉から来た混銑車22が転炉設備1に到着し、混銑車22から払い出しピット9内の取鍋3に溶銑が払い出されると、脱硫装置10で溶銑が脱硫処理された後、除滓装置11で溶銑のスラグが除去される。
溶銑のスラグが除去されると取鍋3は、搬送クレーン4A,4Bで吊り上げられて脱りんが行われる脱P炉2Aへ向けて搬送される。このとき、スクラップ搬送クレーン13がスクラップシュート12を吊り上げて脱P炉2Aへ向かい、脱P炉2Aに溶銑よりも先に冷鉄源が装入される。脱P炉2Aに冷鉄源が装入された後、搬送クレーン4Bに吊り上げられた取鍋3を介して脱P炉2Aに溶銑が装入されて脱P炉2Aで脱りん処理が行われる。
脱りん処理が完了すると脱P炉2Aから溶銑が取鍋3に払い出され、当該取鍋3は台車20Aで走行レール7下に搬送された後、搬送クレーン4Bによって吊り上げられて脱炭用の脱C炉2Bに搬送される。このとき、スクラップ搬送クレーン13がスクラップシュート12を吊り上げて脱C炉2Bへ向かい、脱C炉2Bに溶銑よりも先に冷鉄源が装入される。脱C炉2Bにスクラップが装入された後、搬送クレーン4Bに吊り上げられた取鍋3を介して脱C炉2Bに脱りんが完了した溶銑が装入されて脱C炉2Bで脱炭処理が行われる。そして、脱C炉2Bで脱炭処理が完了すると溶鋼は台車20Bの取鍋3に払い出されて二次精錬設備や連続鋳造設備に搬送される。
以下、冷鉄源をスクラップシュート12に積み込み、スクラップシュート12に積み込んだ冷鉄源を転炉2(例えば、脱C炉や脱P炉)に装入するまでの工程、即ち、本発明の転炉2への冷鉄源の装入方法について詳しく説明する。
冷鉄源の積み込みを行うにあたって、まず、
(i)嵩比重が1ton/m3以下の軽量屑と嵩比重が1ton/m3より大きい重量屑とを有する冷鉄源を準備する。言い換えれば、スクラップシュート12に積み込む冷鉄源を、軽いもの(前記軽量屑)と、重いもの(前記重量屑)とに分けてそれぞれ準備する。
次に、スクラップシュート12に積み込む軽量屑と重量屑との比率を決める。
詳しくは、スクラップシュート12に積み込む冷鉄源の全ての量(冷鉄源の全配合量)を100%として、当該スクラップシュート12に積み込む軽量屑の割合を、冷鉄源の全配合量の30〜100%に設定する。例えば、スクラップシュート12に積み込む軽量屑の割合を全配合量の45%にしたときは、スクラップシュート12に積み込む重量屑の割合は全配合量の55%となる。
(ii)上記のように決めた軽量屑を、少なくとも200mm以上の厚みでスクラップシュート12の底面25a(底壁25の底面)に設定した積み込みエリアの全域に亘って配置する。
図3〜5に示すように、この実施の形態では、スクラップシュート12の底面25aの全域を冷鉄源の積み込みエリアそしている。そして、軽量屑の厚み(積み込んだときの厚み)が少なくとも200mm以上となるように、積み込みエリアの全域に軽量屑を積み込む。
このとき、スクラップシュート12に軽量屑を積み込んだ状態を平面視すると、スクラップシュート12の底面25aが軽量屑で埋め尽くされている状態となる。
スクラップシュート12に軽量屑を積み込んだ状態では、積み込みエリアの前方少なくとも30%以内となる範囲に配置する軽量屑の少なくとも1点の厚みが500mm以上となるようにしている。
詳しくは、図3〜5に示すように、積み込みエリア全域を100%(全エリアということがある)として、この全エリアに対する積み込みエリアの領域度合いを底面25aの前端から後方にかけて順番に百分率(0〜100%)で表したとすると、底面25aの前方側となる0〜30%の範囲に積み込んだ軽量屑の一部の厚み(底面25aから最も高い所に位置する軽量屑の上端までの距離)が500mm以上となるようにしている。
言い換えれば、スクラップシュート12に積み込んだ軽量屑を前方側で上方に盛り上げた状態にし(以降、軽量屑を盛り上げた部分を山部29ということがある)、その山部29の少なくとも一部分の厚みが500mm以上にしている。
(iii)図3〜5に示すように、積み込みエリアの30%以上となる後方範囲であって軽量屑の上に、重量屑の全てを配置する。詳しくは、山部29よりも後側となり且つ積み込んだ重量屑の前側が積み込みエリアの30%よりも後側となるように、重量屑の全てを積み込む。
このとき、重量屑の厚みは山部29の頂上よりも低くしている。詳しくは、重量屑の厚み(底面25aから最も高い所に位置する重量屑の上端までの距離)は500mm以下にするのが好ましい。また、重量屑の厚みが略一定で且つ積み込みエリアの後側まで亘るように重量屑を平坦に積み込むことが好ましい。
そして、冷鉄源を転炉2に積み込む前、即ち、冷鉄源の転炉2への装入にあたっては、
(iv)冷鉄源の装入前に副原料を主原料1トンあたり5kg〜20kg装入する。詳しくは、図2(a)に示すように、転炉2を垂直方向から0°、即ち、水平方向から90°にして垂直に立てた状態で、主原料(溶銑+冷鉄源)1トン当たり上記の範囲で副原料を装入する。
(v)転炉2の冷鉄源投入角度を垂直方向から45°〜65°の範囲内に設定する。詳しくは、図2(b)に示すように、冷鉄源を装入する際の転炉2の角度(前記冷鉄源投入角度)を垂直方向から45°〜65°の範囲で一点決定して、決定した角度に転炉2を傾ける。
そして、図2(c)に示すように、副原料装入後の転炉2を冷鉄源投入角度より少なくとも+5°以上傾動させる。詳しくは、上記のように決定した角度から転炉2が横向きになるように+5°以上傾ける。なお、転炉2を傾ける際、転炉2内から転炉2外へ主原料が出ない範囲とすることは当然のことである。
(vi)図2(d)に示すように、転炉2を冷鉄源投入角度に戻した上で、転炉2にスクラップシュート12に積み込んだ冷鉄源を装入(投入)する。
表1は、本発明の転炉2への冷鉄源の装入方法によって冷鉄源を転炉2に装入した実施例と、本発明の冷鉄源の装入方法を用いずに転炉2に装入した比較例とを示したものである。
Figure 0004667357
実施例及び比較例では、転炉2の大きさを示す指標として250ton型の転炉2を用いた。転炉2に設けた耐火物はMgO−Cレンガを使用した。実施例及び比較例では20チャージ以上を同じ方法で冷鉄源を転炉2に装入した。表1に示す冷鉄源量平均、重量屑平均、軽量屑平均、冷鉄源投入角度、転炉2の傾動平均、いずれも全チャージに対する平均値とした。重量屑は複数の分塊や複数の大塊地金とした。軽量屑は複数の薄板屑とした。図3、4に示すように、実施例及び比較例では、スクラップシュート12の長さL=5.0m、スクラップシュート12の幅D=2.7m、スクラップシュート12の高さH=3.8mとした。
耐火物損耗速度は、実施前と実施後において転炉2の装入側耐火物の厚みを耐火物残厚測定装置にて測定して算出した。耐火物損耗速度の評価として1チャージ当たりの耐火物の損耗が0.20mm/ch未満を良好「○」、0.20mm/ch以上を悪い「×」とした。その理由は以下の通りである。
転炉2内において耐火物の損耗は、転炉2での精錬時に熱や溶鋼、スラグとの反応で耐火物が損耗するという化学的損耗以外に、冷鉄源を装入した際に、冷鉄源の落下による衝撃により損耗するという機械的損耗がある。
化学的損耗は転炉2内のいずれも位置でも発生するが、特に転炉2の炉底側から出湯側の範囲で比較的大きなものとなっている。機械的損耗は、転炉2の装入側で発生することが多い。
1チャージ当たりの耐火物の損耗(耐火物損耗速度)が0.20mm/ch以上では、化学的損耗よりも機械的損耗の影響が大となり、機械的損耗が律速となるため、例えば、化学的損耗の影響を受け易い出湯側耐火物が使用可能であっても耐火物の補修や炉修を行わなければならず、転炉の寿命が短くなるという問題がある。
一方で、耐火物損耗速度が0.20mm/ch未満であると、化学的損耗が損耗の主たる原因(化学的損耗が律速)となり、化学的損耗により補修や炉修を行う必要になった場合のみに補修や炉修を行えばよく、転炉の寿命を長くすることができる。
表1の「前配置」とは、軽量屑において積み込みエリアの0〜30%の範囲を盛り上げているか否か、即ち、山部29を形成したか否かを示したものである。表1の軽量屑の積み込み位置欄に示す「厚み」は、軽量屑を盛り上げた場合、エリアの0〜30%の範囲において、軽量屑が最も盛り上がっている部分の最大厚み(山部29の厚み)を示したものである。表1の「後配置」とは、重量屑を、軽量屑を盛り上げた部分(山部29)より後側に配置したか否かを示したものである。表1の「底面配置」とは、軽量屑を積み込みエリアの全域に配置したか否かを示したものである。
比較例1〜4においては、副原料装入後の転炉2を冷鉄源投入角度より少なくとも+5°以上傾動させるという形態にはなっていない。また。比較例1〜4においては、積み込みエリアの0〜30%の軽量屑は盛り上がっておらず(前配置、未実施)、重量屑も盛り上げた部分より後側には配置するという形態になっていない(後配置、未実施)。しかも、軽量屑を200mm以上の厚みで積み込みエリアの全域に亘って配置する形態にもなっていない(底面配置、未実施)。
このことから比較例1〜4では、転炉2に投入した副原料が、冷鉄源が落下する部分に広がることがなく、冷鉄源を転炉2内に装入する際にも重量屑が軽量屑よりも先に落下する割合が多く、その結果、耐火物が損傷し易く、耐火物損耗速度は0.2mm/ch以上となった。
比較例5〜9においては、副原料装入後の転炉2を冷鉄源投入角度より少なくとも+5°以上傾動させているものの、積み込み込みエリアの0〜30%の軽量屑は盛り上がっておらず(前配置、未実施)、重量屑も軽量屑の盛り上がり部分よりも後方に配置されていない(後配置、未実施)。
このことから比較例5〜9では、冷鉄源を転炉2内に装入する際、重量屑が軽量屑よりも先に落下する割合が多く、その結果、耐火物が損傷し易く、耐火物損耗速度は0.2mm/ch以上となった。
比較例10においては、積み込みエリアの0〜30%において軽量屑は盛り上がっていて、その厚みも500mm以上あり且つ盛り上げ部分よりも後側に重量屑が配置した形態となっている。しかしながら、比較例10においては、重量屑の配置が積み込みエリアの30%以上となる範囲ではなく、積み込みエリアの0〜30%範囲に重量屑の前側が配置された状態となっている(エリア比率25%)と共に、軽量屑が冷鉄源の全配合量の30〜100%の範囲内でなく軽量屑が非常に少ない状態である。
このことから比較例10では、冷鉄源を転炉2内に装入する際、重量屑が軽量屑よりも先に落下する割合が多く、その結果、耐火物が損傷し易く、耐火物損耗速度は0.2mm/ch以上となった。
比較例11においては、軽量屑の盛り上がり部分における厚みが500mm以下であった。比較例11では、軽量屑の後側に重量屑を配置しているものの軽量屑の盛り上がり部分の厚みが低すぎることから冷鉄源を転炉2内に装入する際、軽量屑の盛り上がり部分で重量屑が先に転炉2に落下することをブロック(阻止)できない場合があり、その結果、、耐火物損耗速度は0.2mm/ch以上となった。
比較例12、13においては、軽量屑を200mm以上の厚みで積み込みエリアの全域に亘って配置する形態にもなっていないことから、鉄源を転炉2内に装入する際、重量屑が軽量屑よりも先に落下することがしばしば見受けられ、その結果、耐火物損耗速度は0.2mm/ch以上となった。
実施例14〜18においては、本発明の全ての条件、即ち、積み込む軽量屑が冷鉄源の全配合量の30〜100%に設定され、軽量屑が200mm以上の厚みで積み込みエリアの全域に亘って配置され、積み込みエリアの前方の少なくとも30%以内となる範囲に配置する軽量屑の少なくとも1点の厚みが500mm以上となっている(厚み500mm以上)。また、積み込みエリアの30%以上となる後方範囲(エリア比率30%以上)であって軽量屑の上に重量屑の全てを配置した形態にもなっている(後配置、実施)。
したがって、軽量屑が確実に重量屑よりも先に転炉2内に入るようになり(山部29の軽量屑が転炉2内に入ってから重量屑が後で入る)、軽量屑がクッション材としての役割を担うため、冷鉄源の装入による耐火物の損傷は非常に軽減できることから、耐火物損耗速度を0.2mm/ch未満とすることができた。
冷鉄源の装入前に副原料を主原料1トンあたり5kg〜20kg装入し、転炉2の冷鉄源投入角度を垂直方向から45°〜65°の範囲内に設定した上で、副原料装入後の転炉2を前記冷鉄源投入角度より少なくとも+5°以上傾動させ、転炉2を前記冷鉄源投入角度に戻しているので、冷鉄源の装入前に、転炉2に装入した副原料が転炉2内において冷鉄源が落下する部分に広がり、副原料自体もクッション材としての役割を担うことになり、冷鉄源が落下する部分の耐火物を保護することができる。耐火物損耗速度を0.2mm/ch未満とすることができた。
なお、転炉2内に、前チャージで生成されたスラグの一部又は全部を残した上で、副原料を装入することが好ましい。このようにすれば、冷鉄源の装入前に、転炉2に装入したスラグが転炉2内において冷鉄源が落下する部分に広がり、スラグ体もクッション材としての役割をさせることができるので、耐火物をより保護することができる。
また、スクラップシュート12の底壁25の底面25aの全域を積み込みエリアとしたが、これに限らず、図4に示すように、スクラップシュート12の底壁25の前端から後側へ数mm(0mm〜2000mm)程度移動したラインL1から後方側を積み込みエリアとしてもよい。
転炉設備の概略構成図である。 冷鉄源の装入時の転炉の傾動を示す図である。 冷鉄源を積み込んだ状態でのスクラップシュートの側面断面図である。 冷鉄源を積み込んだ状態でのスクラップシュートの平面図である。 冷鉄源を積み込んだ状態でのスクラップシュートの正面図である。
符号の説明
2 転炉
12 スクラップシュート

Claims (1)

  1. スクラップシュートに冷鉄源を積み込み、スクラップシュートに積み込んだ冷鉄源を、溶銑を装入する前の転炉に装入するようにした転炉への冷鉄源の装入方法において、
    前記冷鉄源の積み込みにあたっては、
    (i) 嵩比重が1ton/m3以下の軽量屑と嵩比重が1ton/m3より大きい重量屑とを有する前記冷鉄源を準備すると共に、前記スクラップシュートに積み込む軽量屑を前記冷鉄源の全配合量の30〜100%に設定し、
    (ii) 設定された前記軽量屑を、200mm以上の厚みで前記スクラップシュートの底面に設定した積み込みエリアの全域に亘って配置すると共に、前記積み込みエリアの前方の少なくとも30%以内となる範囲に配置する軽量屑の少なくとも1点の厚みが500mm以上とし、
    (iii) 前記積み込みエリアの30%以上となる後方範囲であって前記軽量屑の上に、前記重量屑の全てを配置し、
    前記冷鉄源の転炉への装入にあたっては、
    (iv) 前記冷鉄源の装入前に副原料を主原料1トンあたり5kg〜20kg装入し、
    (v) 前記転炉の冷鉄源投入角度を垂直方向から45°〜65°の範囲内に設定した上で、副原料装入後の転炉を前記冷鉄源投入角度より少なくとも+5°以上傾動させ、
    (vi) 転炉を前記冷鉄源投入角度に戻した上で、当該転炉に前記スクラップシュートに積み込んだ冷鉄源を装入することを特徴とする転炉への冷鉄源の装入方法。
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