JP6037921B2 - 溶銑処理工場の操業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉等から出銑された溶銑の処理を行う溶銑処理工場の操業方法に関する。
周知の通り、高炉等から出銑された溶銑は、混銑車や溶銑鍋に装入され溶銑の処理を行う処理工場(処理設備)に搬送される。処理工場では、例えば、溶銑の脱硫処理、脱りん処理、脱炭処理などが行われている。脱硫処理、脱りん処理、脱炭処理などは、それぞれ異なる場所で行われるため、各処理間では、溶銑鍋に溶銑を装入して搬送されるのが一般的である。処理工場として、特許文献1や特許文献2に示すものがある。
特許文献1では、転炉製鋼工場(処理工場)内に、混銑車で運搬された溶銑の払い出しを行う払い出しステーション、溶銑のスラグ等の除滓を行う除滓ステーション、溶銑の脱硫処理を行う脱硫ステーション、溶銑の脱りん処理を行う脱りん炉、溶銑の脱炭処理を行う脱炭炉が配備している。この処理工場では、払い出し設備で払い出された溶銑を溶銑鍋で受け、溶銑鍋内の溶銑に対して脱硫処理を行った後、除滓ステーションでスラグ等の除滓を行い、その溶銑を脱りん炉へと搬送している。
特許第2768209号公報
さて、近年、生産量を向上させたり、生産コストを低減させるという要望が一層高まってきており、これらに対応するため、溶銑処理工場において各設備の増設及び操業の見直しが必要となってきている。例えば、特許文献1に示すような溶銑処理工場にあっては、除滓ステーション、脱硫ステーション、脱りん炉の増設が必要であると共に、設備増設後の操業の見直しも必要となっている。除滓ステーションや脱りん炉の増設を行った場合には、これら除滓ステーションでの除滓処理と脱りん炉での脱りん処理との連携が、生産性やコストに大きな影響を与える。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、除滓ステーションにおける除滓処理と脱りん炉における脱りん処理との連携を高めることにより、溶銑処理工場の稼働効率を向上させることができる溶銑処理工場の操業方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明にかかる溶銑処理工場の操業方法では、溶銑鍋に溶銑の払い出しを行う払い出しステーションと、前記払い出しステーションで払い出された溶銑に対して脱硫処理を行う脱硫ステーションと、前記脱硫ステーションで脱硫処理を施された後の溶銑に対してスラグ除去処理を行うN個の除滓ステーションと、前記除滓ステーションでスラグ除滓処理後の溶銑の脱りん処理を行う脱りん炉と、を備えた溶銑処理工場で操業を行うに際しては、第1番目の除滓ステーション〜第N番目の除滓ステーションを順次使用することとし、第N番目の除滓ステーションにてスラグ除去処理された溶銑鍋を前記脱りん炉とは別の場所に配備された処理炉に搬送する操業を行う場合、第1番目の除滓ステーションには、前記N個の除滓ステーションで除滓処理が行われる溶銑の中で最もスラグ除去処理時間が短くなる溶銑が装入された溶銑鍋を搬送することを特徴とする。
除滓処理の最も短いチャージを、第1番目の除滓ステーションでの除滓処理に割り当てることを特徴とする。
前記脱りん炉から最も離れた位置に第N番目の除滓ステーションが配備され、前記脱りん炉から最も近い位置に第1番目の除滓ステーションが配備されていて、第N番目の除滓ステーションで、前記処理炉に搬送する溶銑に対してスラグ除去処理を行い、第1番目の除滓ステーションで、前記N個の除滓ステーションで除滓処理が行われる溶銑の中で最もスラグ除去処理時間が短くなる溶銑に対するスラグ除去処理を行うことを特徴とする。
好ましくは、操業のサイクル数Mが除滓ステーションの数Nより大きい操業であって、前記N個の除滓ステーションに、溶銑払い出し順に番号が付された溶銑鍋を配置すると共に、M回(M>N)に1回、前記脱りん炉とは別の場所に配備された処理炉に溶銑鍋を搬送する操業を行うに際しては、前記別の場所に配備された処理炉に搬送する溶銑鍋に付された番号の次の番号が付された溶銑鍋には、除滓ステーションでの除滓時間が短くなる溶銑を装入するとよい。
本発明によれば、除滓ステーションにおける除滓処理と脱りん炉における脱りん処理との連携を高めることができ、溶銑処理工場の稼働効率を向上させることが可能となる。
溶銑処理工場の模式図である。 第1建屋におけるガントチャートを示す図である。 別の溶銑処理工場の模式図である 図3の溶銑処理工場におけるガントチャートを示す図である
以下、本発明の実施形態に係る溶銑処理工場の操業方法について、図面に基づき説明する。まず、溶銑の処理を行う溶銑処理工場について詳しく説明する。以下、溶銑処理工場のレイアウトを説明するにあたり、図1に示した東西南北の方角(図の上方が北)を用いるが、これは説明の便宜上であり、レイアウトを限定するものではない。
[溶銑処理工場のレイアウト]
図1に示すように、溶銑処理工場1は、2つの建屋(複数の立屋)から構成され、西側に位置する1つ目の建屋(第1建屋という)1Aと、東側に位置する2つ目の建屋(第2建屋という)1Bとからなる。第1建屋1Aと第2建屋1Bとは、互いに離れていて、それぞれの第1建屋1A、第2建屋1Bに、高炉から出銑された溶銑に対して様々な処理等を行う設備が配備されている。
具体的には、第1建屋1Aには、複数の払い出しステーション2と、複数の脱硫ステーション3と、複数の除滓ステーション4と、脱りん炉5とが配備されている。また、第2建屋1Bには、複数の処理炉6が配備されている。
払い出しステーション2は、例えば、高炉から出銑した溶銑を搬送する混銑車10内の溶銑を、溶銑鍋11に装入する箇所であって、この実施形態では、第1建屋の北側に並ぶように2つ設置されている。第1の払い出しステーション(第1払い出しステーションという)2Aと、第2の払い出しステーション(第2払い出しステーション)2Bは、東西方向(図1における左右方向)に並べられていて、第1払い出しステーション2A及び第2払い出しステーション2Bには、溶銑を受けるための溶銑鍋11を置く払い出しピット12が設けられている。第1払い出しステーション2Aと第2払い出しステーション2Bと高炉との3者間には、これらを結ぶための軌道(例えば、レール)13が敷設されている。したがって、高炉から出銑された溶銑が装入された混銑車をレール13上で移動させることにより、溶銑を高炉から払い出しステーション2に搬送することができる。
脱硫ステーション3は、払い出しステーション2で溶銑鍋11に払い出された溶銑に対して脱硫処理を行う箇所であって、この実施形態では、払い出しステーション2の下流側に2つ設置されている。詳しくは、第1払い出しステーション2Aと第2払い出しステーション2Bとの間であって南側に、第1の脱硫ステーション(第1脱硫ステーション)3Aが設置され、第2払い出しステーション2Bの南東側(図1における右下側)に、第2の脱硫ステーション(第2脱硫ステーション)3Bが設置されている。
第1脱硫ステーション3A及び第2脱硫ステーションでは、例えば、溶銑が装入された溶銑鍋11内に、溶銑を撹拌するインペラを挿入し、インペラを回転させて溶銑を撹拌しながら脱硫材を当該溶銑に供給することにより、溶銑の脱硫を行うことができる(KR脱硫処理)。
除滓ステーション4は、溶銑上のスラグ等を除滓する除滓処理を行う箇所であって、この実施形態では、4つ設置されている。詳しくは、第1脱硫ステーション3Aを中心として西側(左側)に、第1の除滓ステーション(第1除滓ステーション)4Aが設置され、東側(右側)に、第2の除滓ステーション(第2除滓ステーション)4Bが設置されている。また、第2脱硫ステーション3Bを中心として西側(左側)に、第3の除滓ステーシ
ョン(第1除滓ステーション)4Cが設置され、東側(右側)に、第4の除滓ステーション(第4除滓ステーション)4Dが設置されている。即ち、第1建屋1A内を見ると、西側から東側にかけて順に、第1除滓ステーション4A、第1脱硫ステーション3A、第2除滓ステーション4B、第3除滓ステーション4C、第2脱硫ステーション3B、第4除滓ステーション4Dが設置されている。後述する脱りん炉5から見ると、第1除滓ステーション4Aが最も脱りん炉5に近く、第4除滓ステーション4Dが脱りん炉5から最も遠いものとなっている。
脱りん炉5は、脱硫処理及び除滓処理が終了した溶銑に対して脱りん処理を行うもので、第1除滓ステーション4Aの西側(左側)、言い換えれば、第1建屋1A内の南西側に設置されている。この脱りん炉4では、脱硫処理が終了後の溶銑を脱りん炉4の炉前で装入した後、上吹きランスで酸素を吹き込みながら脱りん剤を投入することにより、溶銑の脱りんを行うことができる。
さて、第1建屋1Aには、払い出しステーション2にある溶銑鍋11を脱硫ステーション3に搬送したり、脱硫ステーション3にある溶銑鍋11を除滓ステーション4に搬送したり、除滓ステーション4にある溶銑鍋11を第1建屋1A内の脱りん炉5に搬送するための第1の搬送手段(第1搬送手段)が設けられている。
具体的には、第1搬送手段は、脱りん炉5の炉前(北側)、第1除滓ステーション4A、第1脱硫ステーション3A、第2除滓ステーション4B、第3除滓ステーション4C、第2脱硫ステーション3B及び第4除滓ステーション4D上を移動する第1搬送クレーン14を備えている。また、第1搬送手段は、第1払い出しステーション2Aから第1搬送クレーン14の移動軌道に向けて敷設された軌道(レール)16aと、このレール16a上を移動して溶銑鍋11を搬送する搬送台車16bと、第2払い出しステーション2Bから第1搬送クレーン14の移動軌道に向けて敷設された軌道(レール)16cと、このレール16c上を移動して溶銑鍋11を搬送する搬送台車16dとを備えている。
このような第1搬送手段によれば、第1搬送クレーン14等によって、第1払い出しステーション2Aの溶銑鍋11を、第1除滓ステーション4Aや第2除滓ステーション4Bに搬送することができると共に、第2払い出しステーション2Bの溶銑鍋11を、第3除滓ステーション4Cや第2除滓ステーション4Dに搬送することができる。また、第1除滓ステーション4Aや第2除滓ステーション4Bの溶銑鍋11を、第1脱硫ステーション3Aに搬送することができると共に、第3除滓ステーション4Cや第4除滓ステーション4Dの溶銑鍋11を、第2脱硫ステーション3Bに搬送することができる。
また、第1搬送クレーン14等によって、第1脱硫ステーション3Aの溶銑鍋11を、再び、第1除滓ステーション4Aや第2除滓ステーション4Bに戻したり、第1除滓ステーション4Aや第2除滓ステーション4Bの溶銑鍋11を脱りん炉4の炉前まで搬送することができる。第2脱硫ステーション3Bの溶銑鍋11を、再び、第3除滓ステーション4Cや第4除滓ステーション4Dに戻したり、第3除滓ステーション4Cの溶銑鍋11を脱りん炉4の炉前まで搬送することができる。
さて、溶銑処理工場には、第4除滓ステーション4Dで除滓した溶銑が装入された溶銑鍋11を、第1建屋1A内の脱りん炉5ではなく、第2建屋1Bに設置された処理炉に搬送するための第2の搬送手段(第2搬送手段)が設けられている。
具体的には、第2搬送手段は、第1搬送クレーン14とは別に第4除滓ステーション4D上を通過可能で第1建屋1Aの東側(脱りん炉5と反対側)に向けて移動する第2搬送クレーン17を備えている。また、第2搬送手段は、第1建屋1Aの東側であって第2搬送クレーン17の移動軌道上から第2建屋1Bに向けて敷設された軌道(レール)18と、このレール18上を移動して溶銑鍋11を搬送する搬送台車19とを備えている。なお、搬送台車19は、レール18上を移動する機関車によって牽引されるようになっている。
このような第2搬送手段によれば、第4除滓ステーション2Dの溶銑鍋11を、第2搬送クレーン17を用いて搬送台車19に搭載し、搬送台車19を軌道上に沿って移動させることにより、第4除滓ステーション4Dの溶銑鍋11を、処理炉(第2建屋1B)に搬
送することができる。
また、溶銑処理工場には、脱りん炉5で脱りん処理を行った溶銑が装入された溶銑鍋11を、脱りん炉5から第2建屋1Bへ搬送する第3の搬送手段(第3搬送手段)が設けられている。具体的には、第3搬送手段は、第1建屋1Aの南側であって脱りん炉の炉裏から第2建屋1Bに向けて敷設された軌道(レール)20と、このレール20上を移動して溶銑鍋11を搬送する搬送台車21と、脱りん炉の炉裏のレール上20に沿って移動可能な第3搬送クレーン22とから構成されている。なお、搬送台車21は、レール20上を移動する機関車によって牽引されるようになっている。
このような第3搬送手段によれば、脱りん処理が終了した溶銑が装入された溶銑鍋11を、第3搬送クレーン22によって搬送台車21に乗せ、当該搬送台車21をレール20に沿って移動させることにより、溶銑鍋11を第2建屋1Bに移動させることができる。
さて、第2建屋1Bには、西側から順に、脱りん処理を行う第1の処理炉(脱りん炉)6aが配備され、脱炭処理を行う第2の処理炉(脱炭炉)6bが配備され、脱炭処理を行う第3の処理炉(脱炭炉)6cが配備されている。また、第2建屋1Bには、溶銑鍋11の移動をさせるための第4の搬送手段(第4搬送手段)が設けられている。
第4搬送手段は、第1建屋1Aから延設されたレール18、20上から脱りん炉6a、脱炭炉6b、脱炭炉6cの炉前まで移動可能な第4搬送クレーン23で構成されている。第4搬送手段によれば、第1建屋1Aから移動して第2建屋1Bに到達した搬送台車19上の溶銑鍋11を脱りん炉6aに搬送することができると共に、第1建屋1Aから移動して第2建屋1Bに到達した搬送台車20上の溶銑鍋11を脱炭炉6b、6cに搬送することができる。また、第1建屋1B内の溶銑鍋11を、第2建屋1Bに停止している搬送台車19、20に搭載することができる。
[溶銑処理工場の操業方法]
次に、溶銑処理工場の操業方法について説明する。
溶銑処理工場の操業方法を行うにあたっては、まず、混銑車が払い出しステーション2に到達後、2基の払い出しステーション2A、2Bにて溶銑の払い出しを行う。その後、溶銑鍋11を、4基の除滓ステーション4A〜4Bに移動して当該除滓ステーション4A〜4Dでそれぞれ除滓処理(前除滓処理という)を行う。除滓ステーション4A〜4Dで前除滓処理後、溶銑鍋11を2基の脱硫ステーション3A、3Bに移動する。そして、それぞれの脱硫ステーション3A、3Bにて脱硫処理を行い、脱硫処理後、溶銑鍋11を再び4基の除滓ステーション4A〜4Dに移動する。除滓ステーション4A〜4Dでは、脱硫処理後の溶銑に対して除滓処理(後除滓処理という)を行う。
このように、第1建屋4Aでは、2基の払い出しステーション2、2基の脱硫ステーション3、4基の除滓ステーション4で、溶銑の払い出しから除滓処理までを行うこととしている。ここで、払い出しステーション2で溶銑を払い出してから除滓ステーション4で除滓処理が終わるまでの1チャージ当たりの処理時間は次のように示すことができる。まず、各ステーションにおける1チャージ当たりの処理時間は、「各処理ステーションでの処理時間÷設備基数」で求めることができる。
払い出しステーション2における処理時間を20分とすると、払い出しステーション2は2基あるため1チャージ当たりの処理時間は、「20÷2」で10分となる。脱硫ステーション3における処理時間を18分とすると、脱硫ステーション3は2基あるため1チャージ当たりの処理時間は、「18÷2」で9分となる。また、除滓ステーション4における処理時間(前除滓処理と後除滓処理との両方を合わせた時間)を36分とすると、除滓ステーション4は4基あるため1チャージ当たりの処理時間は、「36÷4」で9分となる。各ステーションにおける1チャージ当たりの処理時間と、溶銑鍋11の搬送も考慮すると、払い出しステーション2で払い出してから除滓処理が終了するまでの1チャージ当たりの処理時間は18分となる。
さて、脱りん炉5における1チャージ当たりの処理時間が24分である場合、払い出しステーション2から除滓ステーション4までの処理時間が18分であるため、脱りん炉5の処理に比べて、脱りん炉5から下工程の方が処理能力が高い。即ち、下工程の処理能力
は、脱りん炉5の生産性に比べて4/3倍能力がある。
そこで、本発明の操業方法では、まず、4基の除滓ステーション4で除滓処理を行うことにしたうえで、少なくとも1基の除滓ステーション4で除滓処理後の溶銑は、第1建屋1Aの脱りん炉5ではなく、第2建屋1Bの処理炉(例えば、脱りん炉6a)に搬送することとし、溶銑処理工場の稼働率を向上させている。
具体的には、まず、各除滓ステーションの操業の順番を、第1除滓ステーション4A、第3除滓ステーション4C、第2除滓ステーション4B、第4除滓ステーション4Dとした上で、第1除滓ステーション4A、第3除滓ステーション4C及び第2除滓ステーション4Bでの後除滓処理後の溶銑は、脱りん炉5に搬送することとし、第4除滓ステーション4Dでの後除滓処理後の溶銑は、第1建屋1Aの脱りん炉5ではなく、第2建屋1Bの脱りん6aに搬送することとしている。なお、第4除滓ステーション4Dでの除滓処理が終わると、第1除滓ステーション4Aでの除滓処理に戻ることとしている。
まとめると、第1建屋1Aに配備した4基の第1除滓ステーション4A〜第4除滓ステーション4Dのうち、脱りん炉5に最も近い第1除滓ステーション4Aと、第2除滓ステーション4B及び第3除滓ステーション4Cの3基で、脱りん炉5用の除滓処理を行い、脱りん炉5に最も遠い第4除滓ステーション4Dで、処理炉(脱りん炉6a)用の除滓処理を行うこととしている。
図2は、本発明の操業方法、即ち、第1建屋におけるガントチャートを示したものである。図2を用いて、操業方法についてさらに詳しく説明する。
なお、図2において、「No1PIT」は、第1払い出しステーション2aを示し、「No2PIT」は、第2払い出しステーション2bを示し、「No1KR」は、第1脱硫ステーション3Aを示し、「No2KR」は、第2脱硫ステーション3Bを示し、「No1SD」は、第1除滓ステーション4Aを示し、「No2SD」は、第2除滓ステーション4Bを示し、「No3SD」は、第3除滓ステーション4Cを示し、「No4SD」は、第4除滓ステーション4Dを示している。また、「炉前クレーン」は、第1搬送クレーン14の動きを示し、「南クレーン」は、第2搬送クレーン17の動きを示し、「炉裏クレーン」は、第3搬送クレーン22を示している。
図2の矢印Aに示すように、No1SDにて後除滓(後除滓処理)が終了すると、後除滓処理された溶銑が装入された溶銑鍋11は、炉前クレーンによって吊り上げられた後(荷鍋吊上)、脱りん炉5に搬送されて溶銑が装入される(装入)。
図2の矢印Bに示すように、No3SDにて後除滓が終了すると、後除滓処理された溶銑が装入された溶銑鍋11は、炉前クレーンによって吊り上げられた後(荷鍋吊上)、脱りん炉5に搬送されて溶銑が装入される(装入)。
図2の矢印Cに示すように、No2SDにて後除滓が終了すると、溶銑鍋11は、炉前クレーンによって吊り上げられた後(荷鍋吊上)、脱りん炉5に搬送されて溶銑が装入される(装入)。また、図2の範囲Dに示すように、No4SDにて後除滓処理が終了すると、脱りん炉5に向かうのではなく、搬送台車19(運搬台車)に据え付けられ(荷鍋据付)、第2建屋1Bに搬送される。
このように、除滓処理は、No1SD→No3SD→No2SD→No4SDの順で行われる。No1SD、No3SD及びNo2SDで処理後の溶銑は、第1建屋1Aの脱りん炉5へ、No4SDで処理後の溶銑は、第2建屋1Bの脱りん炉6aへ搬送している。ここで、No4SDで処理後の溶銑を、第2建屋1Bに搬送しているため、溶銑処理工場の稼働率は上昇するものの、No3SD又はNo2における後除滓処理後の溶銑に比べて、No1SDにおける後除滓処理後の溶銑(溶銑鍋11)は、脱りん炉に即座に搬送する(荷鍋吊上を入れて5分)必要があり、除滓処理における時間の余裕が、他の除滓ステーションに比べて少ない。そのため、図2に示すように、複数の除滓ステーション4のうち、最も脱りん炉5に近いNo1SDへは、除滓処理が短くなる溶銑を搬送することとしている。
以上、まとめると、本発明では、No4SD(4番目の除滓ステーション4D)で、除滓処理された溶銑鍋11を、同じ第1建屋1Aの脱りん炉5ではなく、別の場所に設置さ
れた脱りん炉6aに搬送する操業を行う場合、No4の次に処理を行うNo1SD(第1番目の除滓ステーション4A)には、除滓処理の処理時間が短くなる溶銑が装入された溶銑鍋11を搬送することとしている。言い換えれば、第1建屋1A内において、除滓処理(除滓ステーション4)から脱りん処理(脱りん炉5)へ進まない工程が、1/N回の頻度で発生する場合、脱りん炉5へ溶銑を供給(搬送)しない処理(実施例では、No4SDの処理)の次の処理(No1SDの処理)では、処理時間の短いものを行うこととしている。特に、No1SD〜No4SDで行う除滓処理のうち、最も短いチャージを、No1SDでの除滓処理に割り当てている。なお、No1SDに最も短いチャージを割り当てるに際しては、例えば、まず、4つの除滓ステーション(No1SD〜No4SD)と脱りん炉5との間で、溶銑の除滓処理から溶銑の搬送までの流れをシミュレーションし、その中で、除滓処理の終了後から脱りん炉へ溶銑を装入するまでの待ち時間が、最も短かった除滓ステーションと、No1SD(1番目の除滓ステーション)とを入れ替えて、操業を行うことが好ましい。様々なシミュレーションの結果、例えば、No3SDでの待ち時間が最も短かった場合、このNo3SDの処理と、No1SDでの処理とを入れ替えて、操業を行う。
上述したように、No4SDによる除滓処理後の溶銑を第2建屋1Bに搬送するような操業において、No4SDの次に行うNo1SDの処理時間を短いものとすることにより、No1SDでの後除滓処理後の溶銑を素早く脱りん炉5に搬送することができ、脱りん炉5では、No1SDからの溶銑の搬送を長く待つことなく、即座に、No1SDからの溶銑に対して脱りん処理を開始することができる。
[変形例]
次に、本発明の溶銑処理工場の操業方法の変形例を述べることとする。
図3には、別のレイアウトをもつ溶銑処理工場1が示されており、このような溶銑処理工場1の操業方法を考える。
図3のような溶銑処理工場1では、図1に示す溶銑処理工場に比べて、除滓ステーション4の数が少ないもの(N=2個)となっている。言い換えれば、Mチャージに1回、別の場所に配備された処理炉6に溶銑を搬送する操業において、操業のサイクル数に除滓ステーション4の数が合致しない(M>N)場合である。
係る状況に対応するために、本変形例では、N個の除滓ステーション4に、溶銑払い出し順に番号が付された溶銑鍋11を配置すると共に、M回に1回、前記脱りん炉5とは別の場所に配備された処理炉6に溶銑鍋11を搬送する操業を行うに際しては、別の場所に配備された処理炉6に搬送する溶銑鍋11に付された番号の次の番号が付された溶銑鍋11には、除滓ステーション4での除滓時間が短くなる溶銑を装入することとしている。
言い換えれば、溶銑の払出順にチャージに番号を振っておくことにする。そして、M回に1回は別の場所に配備された処理炉(脱炭炉6)に搬送するものとする。処理炉(脱炭炉6)に搬送するチャージのチャージ番号を3Kだとすれば、3K+1番目チャージには、除滓時間が短くなるチャージを割り当てるとよい。
具体的には、図4のガントチャートに示すように、3チャージに2回は脱りん炉5に装入し、残りの1チャージは台車24に据え付けて、第2建屋1Bの脱炭炉6へ搬送する。したがって、チャージの周期的には、3チャージに1チャージが、脱硫ステーション3におけるKR脱硫後のノロカキに時間的な余裕が無い事になる。しかし、KR脱硫前後の除滓ステーション4は、2カ所であるため、いずれかのステーションで除滓するチャージに除滓時間の短い鋼種を割り当てる、言い換えれば、払いだす順序の3回に1回、除滓時間の短い鋼種を、2カ所ある除滓ステーション4のいずれかに割り当てるようにしている。
図4の場合、チャージ1、4、7にそのような鋼種を割り当てる事により、脱りん炉5に空き時間が発生しない運用することとしており、その結果、生産性が高い運用が可能となっている。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能
な事項を採用している。
1 溶銑処理工場
1A 第1建屋
1B 第2建屋
2 払い出しステーション
2A 第1払い出しステーション
2B 第2払い出しステーション
3 脱硫ステーション
3A 第1脱硫ステーション
3B 第2脱硫ステーション
4 除滓ステーション
4A 第1除滓ステーション
4B 第2除滓ステーション
4C 第3除滓ステーション
4D 第4除滓ステーション
5 脱りん炉
6 処理炉
6a 脱りん炉
6b 脱炭炉
6c 脱炭炉
10 混銑車
11 溶銑鍋
13 軌道(レール)
14 第1搬送クレーン
16a 軌道(レール)
16b 搬送台車
16c 軌道(レール)
16d 搬送台車
17 第2搬送クレーン
18 軌道(レール)
19 搬送台車
20 軌道(レール)
21 搬送台車
22 第3搬送クレーン
23 第4搬送クレーン

Claims (4)

  1. 溶銑鍋に溶銑の払い出しを行う払い出しステーションと、前記払い出しステーションで払い出された溶銑に対して脱硫処理を行う脱硫ステーションと、前記脱硫ステーションで脱硫処理を施された後の溶銑に対してスラグ除去処理を行うN個の除滓ステーションと、前記除滓ステーションでスラグ除滓処理後の溶銑の脱りん処理を行う脱りん炉と、を備えた溶銑処理工場で操業を行うに際しては、
    第1番目の除滓ステーション〜第N番目の除滓ステーションを順次使用することとし、
    第N番目の除滓ステーションにてスラグ除去処理された溶銑鍋を前記脱りん炉とは別の場所に配備された処理炉に搬送する操業を行う場合、第1番目の除滓ステーションには、前記N個の除滓ステーションで除滓処理が行われる溶銑の中で最もスラグ除去処理時間が短くなる溶銑が装入された溶銑鍋を搬送することを特徴とする溶銑処理工場の操業方法。
  2. スラグ除去処理の最も短いチャージを、第1番目の除滓ステーションでのスラグ除去処理に割り当てることを特徴とする請求項1に記載の溶銑処理工場の操業方法。
  3. 前記脱りん炉から最も離れた位置に第N番目の除滓ステーションが配備され、前記脱りん炉から最も近い位置に第1番目の除滓ステーションが配備されていて、
    第N番目の除滓ステーションで、前記処理炉に搬送する溶銑に対してスラグ除去処理を行い、第1番目の除滓ステーションで、前記N個の除滓ステーションで除滓処理が行われる溶銑の中で最もスラグ除去処理時間が短くなる溶銑に対するスラグ除去処理を行うことを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶銑処理工場の操業方法。
  4. 操業のサイクル数Mが除滓ステーションの数Nより大きい操業であって、前記N個の除滓ステーションに、溶銑払い出し順に番号が付された溶銑鍋を配置すると共に、M回(M>N)に1回、前記脱りん炉とは別の場所に配備された処理炉に溶銑鍋を搬送する操業を行うに際しては、
    前記別の場所に配備された処理炉に搬送する溶銑鍋に付された番号の次の番号が付された溶銑鍋には、除滓ステーションでの除滓時間が短くなる溶銑を装入することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶銑処理工場の操業方法。
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