JP6057888B2 - 溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法 - Google Patents

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本発明は、溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法に関する。
周知の通り、高炉等から出銑された溶銑は、混銑車や溶銑鍋に装入され溶銑の処理を行う製鋼工場に運搬される。製鋼工場では、例えば、溶銑の脱硫処理、脱りん処理、脱炭などが行われる。これら脱硫処理、脱りん処理、脱炭処理などは、それぞれ異なる設備で行われるため、各設備間では、溶銑鍋に溶銑を装入して運搬されるのが一般的である。溶銑鍋の運搬効率を向上させる技術として特許文献1〜3に示すものがある。
特許文献1では、転炉から受銑した溶銑鍋を吊上げて別の転炉まで搬送するクレーンを1基と、溶銑を受銑する溶銑鍋とを配備し、転炉の下方に運搬台車専用の走行レールを敷設して、溶銑鍋を所定の場所に運搬すると共に、空の溶銑鍋をクレーンから受け取って運搬台車に搭載するものが開示されている。
また、特許文献2には、脱りん炉の下方に、脱りん炉から出湯する溶銑を受ける溶銑鍋を載置する受湯台車を走行させるための軌道が、出湯側から装入側に敷設されていることが開示されている。この受湯台車により、溶銑鍋を脱りん炉の炉前から炉裏に亘って運搬可能としている。特許文献3には、転炉の下方に敷設された溶銑鍋を運搬する運搬台車用の走行レールの所定の場所で走行レールを跨ぐように配置されていて、空の溶銑鍋をクレーンから受けとって運搬台車に搭載する溶銑鍋セット装置に関する技術が開示されている。
特開2002−256321号公報 特開2007−39734号公報 特開2002−256321号公報
さて、近年、生産量を向上させたり、生産コストを低減させるという要望が一層高まってきており、これらに対応するため、設備の増設が必要となってきている。例えば、製鋼工場、特に脱りんなどを行う溶銑処理工場において、脱硫を行う脱硫設備を複数基設置すると共に、脱りん処理を行う脱りん炉も複数基設置し、生産性を向上させようという試みがなされている。このような溶銑処理工場においては、溶銑鍋の搬送が非常に複雑なものとなる。
溶銑鍋の複雑な搬送は、通常の操業では何ら問題はないものの、イレギュラーな状況(通常操業では無い操業)下では、物流上の大きな問題が発生する。例えば、脱りん炉での脱りん処理を行わない、脱りん炉での脱りん処理が実施できないなどのイレギュラーな状況が発生した場合など、次のような問題が生じる。
ここで、脱りん炉が一時的に停止している状況を想定する。
この状況下では、溶銑は脱りんされずに下工程の転炉へと送られる。この時、脱りん炉に溶銑装入をしないため、全く異なる位置にある受湯台車に溶銑が装入された溶銑鍋を置き、転炉側へ移送し、その後、空の溶銑鍋を混銑車からの払出場に据え付ける作業を行うことになる。
この場合、溶銑鍋の物流手順が通常操業時とは全く異なることになるため、クレーンや受湯台車のオペレータが作業間違いを発生しやすいことはもちろんのこと、溶銑処理工場内の各設備(溶銑の払出ステーション、脱硫設備、脱りん炉等)のオペレータも、イレギュラーな物流に対応すべく、細心の注意を払う必要がある。加えて、イレギュラーな物流に伴う待ち時間の発生や待ち時間に伴う生産性の低下も懸念される。
なお、脱りん炉が炉修などで長期停止している場合、オペレータにとっては通常作業に近い操業となり、上記した懸念(オペレータの作業間違い)は薄れることになるが、イレ
ギュラーな物流に伴う待ち時間の発生や待ち時間に伴う生産性の低下は同様に発生する。
しかしながら、特許文献1〜3に示す技術は、溶銑処理工場における通常の操業、溶銑鍋の搬送に関する技術を開示するものであり、上記したイレギュラーな物流、操業に対応できる技術を開示するものとはなっていない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、イレギュラーな操業の際にも溶銑鍋の物流を滞らせることなく、高い生産性を維持可能とする溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明にかかる溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法は、脱りん炉、及び溶銑鍋を搬送するクレーンを備えた溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法であって、前記溶銑処理工場は、脱りん炉の炉前側から炉裏側へと延びるように敷設された軌道と、前記軌道上を移動可能であって、少なくとも2つ以上の溶銑鍋を載置可能な受湯台車とを備えるものとし、前記溶銑処理工場での処理として、前記脱りん炉の炉前側に位置する受湯台車上に実鍋が載置されると共に、前記実鍋を載置したクレーンにより、受湯台車上に載置されている空鍋が取り除かれるステップと、前記空鍋が取り除かれた後の受湯台車を、脱りん炉の炉裏側へ移動させるステップと、前記脱りん炉の炉裏側に位置する受湯台車上に空鍋が載置されると共に、前記空鍋を載置したクレーンにより、受湯台車上に載置されている実鍋が取り除かれるステップと、前記実鍋が取り除かれた後の受湯台車を、脱りん炉の炉前側へ移動させるステップと、を備えていることを特徴とする。
好ましくは、前記軌道は脱りん炉の炉下に敷設され、前記受湯台車は脱りん炉の炉下を移動可能とされているとよい。
好ましくは、前記軌道は脱りん炉の側方に敷設され、前記受湯台車は脱りん炉の側方を移動可能とされているとよい。
本発明によれば、溶銑処理工場において、イレギュラーな操業の際にも溶銑鍋の物流を滞らせることなく、高い生産性を維持することが可能となる。
溶銑処理工場の模式図である。 受湯台車の動き及び溶銑鍋の物流を示した模式図である(本発明)。 受湯台車の動き及び溶銑鍋の物流を示した模式図である(従来)。
以下、本発明の実施形態に係る溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法について図面に基づき説明する。
まず、溶銑処理工場について説明する。
図1には、本発明が適用される製鋼工場1であって、各設備を増設した製鋼工場1の例が模式的に示してある。製鋼工場1は、主に脱硫処理、脱りん処理を行う溶銑処理工場2と、主に脱炭処理を行う転炉工場3とからなり、本実施形態の場合、2つの建屋から構成されている。
図1に示すように、2つの建屋は、西側に位置する第1建屋と、東側に位置する第2建屋とからなる。第1建屋と第2建屋とは、互いに離れていて、第1建屋が溶銑処理工場2、第2建屋が転炉工場3である。
以下、溶銑処理工場2のレイアウトを説明するにあたり、図1に示した東西南北の方角(図の上方が北)を用いるが、これは説明の便宜上であり、レイアウトを限定するものではない。
溶銑処理工場2には、2基の払い出しステーション4と、2基の脱硫設備5と、1基の脱りん炉6とが配備されている。また、転炉工場3には、3基の転炉7が配備されている。
払い出しステーション4は、例えば、高炉から出銑した溶銑を搬送する混銑車内の溶銑を、溶銑鍋8に装入する箇所であって、この実施形態では、溶銑処理工場2の北側に並ぶ
ように2つ設置されている。2つの払い出しステーション4と高炉との間には、これらを結ぶための軌道9(例えば、レール)が敷設されている。したがって、高炉から出銑された溶銑が装入された混銑車を軌道9上で移動させることにより、溶銑を高炉から払い出しステーション4に搬送することができる。
脱硫設備5は、払い出しステーション4で溶銑鍋8に払い出された溶銑に対して脱硫処理を行うものであって、この実施形態では、払い出しステーション4の下流側に2つ設置されている。脱硫設備5では、例えば、溶銑が装入された溶銑鍋8内に、溶銑を撹拌するインペラを挿入し、インペラを回転させて溶銑を撹拌しながら脱硫材を当該溶銑に供給することにより、溶銑の脱硫を行うことができる(KR脱硫処理)。
除滓ステーション10は、溶銑上のスラグ等を除滓する除滓処理を行う箇所であって、この実施形態では、4つ設置されている。
脱りん炉6は、脱硫処理及び除滓処理が終了した溶銑に対して脱りん処理を行うもので、溶銑処理工場2の南西側に設置されている。この脱りん炉6では、脱硫処理が終了後の溶銑を脱りん炉6の炉前で装入した後、上吹きランスで酸素を吹き込みながら脱りん剤を投入することにより、溶銑の脱りんを行うことができる。
図1に示すように、脱りん炉6の炉前(装入側)には、脱りん処理前の溶銑を脱りん炉6に装入するための装入ステーションが設けられている。また、脱りん炉6の炉裏(出湯側)には、脱りん処理後の溶銑を出湯する出湯ステーションが配備されている。出湯ステーションは、当該出湯ステーションに空鍋8Eを搭載した受湯台車11を停止させ、この受湯台車11上の空鍋8Eに受湯することにより、脱りん処理後の溶銑を払い出す場所である。
受湯台車11は、出湯ステーションから、装入ステーションへと延びるように敷設された軌道9上を移動可能となっている。そのため、受湯台車11は、載置された溶銑鍋8を炉前と炉裏との間で移動可能となっている。この受湯台車11は、少なくとも2つ以上の溶銑鍋8(例えば、1つの実鍋8Fと1つの空鍋8E)を搭載可能とされ、出湯ステーションで搭載された空鍋8Eを装入ステーションに運搬したり、装入ステーションで載置された実鍋8Fを出湯ステーションに運搬することができる。
本発明の最も特徴的な構成は、上記したように、受湯台車11が少なくとも2つ以上の溶銑鍋8を搭載可能とされていることであり、この構成により、溶銑鍋8の物流が、イレギュラーな操業時(通常ではない操業時)の場合であってもスムーズに行くようになる。本発明における溶銑鍋8の物流については、後ほど詳しく述べる。
さらに、製鋼工場1には、溶銑が装入された溶銑鍋8を転炉工場3に設置された転炉7に搬送するための搬送手段が設けられている。この搬送手段は、溶銑処理工場2の東側から転炉工場3に向けて敷設された軌道9と、この軌道9上を移動して溶銑鍋8を搬送する搬送台車12とを備えている。なお、搬送台車12は、軌道9上を移動する機関車によって牽引されるようになっている。
次に、製鋼工場1での操業の概略について説明する。
製鋼工場1の操業方法を行うにあたっては、まず、混銑車が溶銑処理工場2の払い出しステーション4に到達後、2基の払い出しステーション4にて溶銑の払い出しを行う。その後、溶銑鍋8を、4基の除滓ステーション10に移動して当該除滓ステーション10でそれぞれ除滓処理(前除滓処理)を行う。除滓ステーション10で前除滓処理後、溶銑鍋8を2基の脱硫設備5に移動する。そして、それぞれの脱硫設備5にて脱硫処理を行い、脱硫処理後、溶銑鍋8を再び4基の除滓ステーション10に移動する。除滓ステーション10では、脱硫処理後の溶銑に対して除滓処理(後除滓処理)を行う。
少なくとも1基の除滓ステーション10で除滓処理後の溶銑は、溶銑処理工場2の脱りん炉6で脱りんを行い、脱りんが終了した溶銑は、溶銑鍋8に装入されたまま、転炉工場3へ運ばれ、転炉工場3の転炉7にて脱炭処理が行われる。脱炭処理が完了した溶鋼は、転炉工場3すなわち製鋼工場1から出鋼される。
さて、前述したように、本発明の受湯台車11は、少なくとも2つ以上の溶銑鍋8を搭載可能とされており、イレギュラーな操業(例えば、脱りん処理を行わない、又は脱りん
処理を行えないような状況)となったとしても、溶銑鍋8の物流を滞らせることなく、高い溶鋼生産性を維持可能とするものである。
本発明をより理解するために、従来の操業について説明する。なお、説明において、溶銑が装入された溶銑鍋8のことを「実鍋8F」、溶銑が装入されていない空の溶銑鍋8のことを「空鍋8E」ということもある。
図3は、従来の溶銑処理工場、特に脱りん炉106及び受湯台車111の動きを模式的に示したものである。特許文献2(特開2007−39734号公報)などに示すように、従来の溶銑処理設備に配備された受湯台車111は、1つの溶銑鍋のみを搭載可能とされている。
この設備においては、まず、図3(a)に示すように、脱硫設備5で脱硫が完了し排滓が完了した実鍋108Fが、装入ステーションにクレーンで吊られた状態で運び込まれることになる。このとき、脱りん炉106の炉裏に配設された出湯ステーションに位置する受湯台車111の上には、脱りん処理後の溶銑を払い出すための空鍋108Eが載置されている。
その後、実鍋108F内の溶銑は脱りん炉106に装入され、図3(b)に示すように、溶銑払い出し後の空鍋108Eは、溶銑払い出しステーション104へとクレーンで吊られた状態で移送される。
その後、図3(c)に示すように、出湯ステーションにおける受湯台車111上の空鍋108Eに、脱りん処理が完了した溶銑が、脱りん炉106から払い出される。実鍋108Fとなった溶銑鍋は、搬送手段により、転炉工場へと送られる。
さらに、図3(d)に示すように、実鍋108Fが移送された後の受湯台車111には、再び空鍋108Eが積載され、図3(a)の状況へとなる。
このような従来の設備において、脱りん処理を行わない、又は脱りん処理を行えないような状況が発生したとする。
脱りん処理を行わない状況とは、例えば、転炉工場に配設された転炉にて、同時に脱りん・脱炭を行う溶銑が装入された溶銑鍋108Fが運ばれてきた状況などである。
脱りん炉106を行えないような状況とは、例えば、脱りん炉106が炉修中であったり、何らかのトラブルにより脱りん炉106の操業が止まった状況である。この場合、本来、溶銑処理工場に配設された脱りん炉106で行う脱りん処理を、転炉工場に配設された転炉にて行うことになる。いずれにしても、実鍋108Fを、溶銑処理工場に配設された脱りん炉106を迂回した上で、転炉工場の転炉に運ばなくてはならない。
しかしながら、上記のイレギュラーな状況下において、従来の溶銑処理設備では、溶銑鍋108の物流が大きく滞ることとなる。つまり、図3(a)に示す炉前の実鍋108Fを、図3(c)のように炉裏へと移送しなければならない状況になるが、脱りん炉106が稼働していないので、脱りん処理が行えず、溶銑を炉前から炉裏へと移動させることができない。また、図3(a)に示す炉前の実鍋108Fを移動させるために、受湯台車111を炉前に持ってこようとしても、すでに受湯台車111には、空鍋108Eが載置されている状態となっている。
このように、イレギュラーな操業時の物流は、通常操業時の物流手順が全く異なることになるため、クレーンや受湯台車111を通常とは全く異なる手順で動かす必要があり、オペレータが作業間違いを発生しやすい。加えて、溶銑処理工場内の各設備(払出ステーション、脱硫設備、脱りん炉等)のオペレータも、イレギュラーな物流に対応すべく、細心の注意を払う必要がある。同時に、溶鋼生産性の低下も発生する。
一方、図2は、本発明の溶銑処理設備、特に脱りん炉6及び受湯台車11を模式的に示したものである。前述したように本発明の溶銑処理設備に配備された受湯台車11は、脱りん炉6の炉裏(出湯ステーション)から、炉前(装入ステーション)へと延びるように敷設された軌道9上を移動可能となっており、複数(2つ)の溶銑鍋8を搭載可能とされている。
この設備において、前述したように、脱りん処理を行わない、又は脱りん処理を行えないような状況が発生したとする。
このようなイレギュラーな操業となった場合、まず、図2(a)に示すように、装入ステーションに、脱硫設備5で脱硫が完了し排滓が完了した実鍋8Fがクレーン13で吊られ運び込まれ、装入ステーションに位置する受湯台車11上に載置される。このとき、既に受湯台車11には、1つの空鍋8E(2つめの溶銑鍋8)が載置されている。
その後、図2(b)に示すように、クレーン13は、受湯台車11上に載置されている空鍋8Eを吊り上げ、吊り上げた空鍋8Eを、払い出しステーション4へと移送する。移送された空鍋8Eには、到着した混銑車から溶銑が払い出される。
図2は、脱りん炉6が使用できない状況を示しており、とはいえ、実鍋8Fを下工程へと移送しなければならない。
そこで、図2(c)に示すように、実鍋8Fを搭載した受湯台車11は、脱りん炉6の炉下を経由して、装入ステーションから出湯ステーションへと移動する。
受湯台車11の移動後は、図2(d)に示すように、受湯台車11上に搭載された実鍋8Fは、クレーン13より吊り上げられ、且つ搬送手段により転炉工場3内の転炉7へと送られる。その後、実鍋8Fを吊ったクレーン13は、鍋置き場などに一時保管されていた空鍋8Eを吊り上げ、吊り上げた空鍋8Eを受湯台車11上に載置する。
図2(e)に示すように、空鍋8Eを搭載した受湯台車11は、脱りん炉6の炉下を経由して、出湯ステーションから装入ステーションへと移動し、再び、図2(f)の状態となり、その後、図2(a)の状態となる。
以上の説明から明らかなように、脱りん炉6を行えないような状況に陥ったとしても、溶銑鍋8の物流を大きく変えることなく、溶銑が入った溶銑鍋8すなわち実鍋8Fを、溶銑処理工場2に配設された脱りん炉6を迂回して、転炉工場3に配設された転炉7に運ぶことが可能となる。
脱りん炉6の停止時のようなイレギュラーな操業時の物流は、通常操業時の物流手順が全く異なることになるため、クレーン13や受湯台車11を通常とは全く異なる手順で動かす必要があり、オペレータが作業間違いを発生しやすい。しかしながら、本実施形態の受湯台車11は、2台以上の溶銑鍋8を搭載可能とする故に、通常の操業に近い物流形態を維持でき、溶銑処理工場2内の各設備(払出ステーション、脱硫設備5、脱りん炉6、転炉7等)のオペレータも、少ない負荷でイレギュラーな物流に対応することが可能となる。加えて、イレギュラーな物流であっても、転炉7での脱りん・脱炭処理を進めることができ、溶鋼生産性の低下を可及的に抑えることができるようになる。
以上述べたように、本発明の「溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法」を採用することで、脱りん処理を行わないような、又は脱りん処理を行えないような状況となったとしても、溶銑鍋8の物流を滞らせることなく、高い溶鋼生産性を維持可能となる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
例えば、受湯台車11が走行する軌道9が、脱りん炉6の側方に敷設され、受湯台車11は、脱りん炉6の側方を移動可能とされていてもよい。
特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
1 製鋼工場
2 溶銑処理工場
3 転炉工場
4 払い出しステーション
5 脱硫設備
6 脱りん炉
7 転炉
8 溶銑鍋
8F 実鍋
8E 空鍋
9 軌道
10 除滓ステーション
11 受湯台車
12 搬送台車
13 クレーン

Claims (3)

  1. 脱りん炉、及び溶銑鍋を搬送するクレーンを備えた溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法であって、
    前記溶銑処理工場は、脱りん炉の炉前側から炉裏側へと延びるように敷設された軌道と、前記軌道上を移動可能であって、少なくとも2つ以上の溶銑鍋を載置可能な受湯台車とを備えるものとし、
    前記溶銑処理工場での処理として、
    前記脱りん炉の炉前側に位置する受湯台車上に実鍋が載置されると共に、前記実鍋を載置したクレーンにより、受湯台車上に載置されている空鍋が取り除かれるステップと、
    前記空鍋が取り除かれた後の受湯台車を、脱りん炉の炉裏側へ移動させるステップと、
    前記脱りん炉の炉裏側に位置する受湯台車上に空鍋が載置されると共に、前記空鍋を載置したクレーンにより、受湯台車上に載置されている実鍋が取り除かれるステップと、
    前記実鍋が取り除かれた後の受湯台車を、脱りん炉の炉前側へ移動させるステップと、
    を備えていることを特徴とする溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法。
  2. 前記軌道は脱りん炉の炉下に敷設され、前記受湯台車は脱りん炉の炉下を移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法。
  3. 前記軌道は脱りん炉の側方に敷設され、前記受湯台車は脱りん炉の側方を移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の溶銑処理工場における溶銑鍋の物流方法。
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