JP2002309311A - 転炉操業法およびそれに用いる溶銑鍋と鍋台車 - Google Patents
転炉操業法およびそれに用いる溶銑鍋と鍋台車Info
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Abstract
炭吹錬を連続的に実施する転炉操業法において、製錬設
備の簡素化を図る。 【解決手段】 転炉1に溶銑装入鍋から溶銑を装入して
脱燐吹錬を行い、脱燐吹錬後、転炉内脱燐溶銑を台車に
載置した受湯鍋に出銑し、スラグ排滓後に転炉に再装入
し、脱炭吹錬を行う。脱炭吹錬後、転炉内溶鋼を台車に
載置した溶鋼鍋に出掴する。溶銑装入鍋と受湯鍋とを一
種類の兼用鍋12で兼用させ、かつ兼用鍋と溶鋼鍋の両
者を載置可能な1台の台車13にて、転炉の炉下を転炉
装入側から転炉出鋼側ないし造塊側に移動させることを
特徴とする。
Description
同一炉方式による脱燐精錬および通常転炉操業との双方
に適用できる転炉操業法および溶銑鍋ならびに鍋台車に
関するものである。
銑予備処理の設備集約を目的として、転炉で溶銑予備処
理を行う技術が注目されてきている。この転炉による溶
銑予備処理として、転炉1基で脱燐吹錬および脱炭吹錬
を行う方法があった(例えば、S53の鉄鋼協会第54
・55回西山記念講座テキストP129〜130)。こ
の転炉による溶銑予備処理の具体的な方法としては、例
えば、特公平04−33845、特開平06−41
624、特開平11−181512がある(これらの
技術内容と欠点は後述する)。
よる総合的な課題として、転炉で溶銑を脱燐吹錬した
後、その溶銑を出湯すると共に、スラグを排滓し、その
後、転炉に溶銑を再装入し、脱炭吹錬し、再度、溶鋼の
出鋼およびスラグの排滓を行うので、スラグ排滓に伴う
熱ロスが大きく、かつ、排滓作業に要する時間のため、
転炉工程でのサイクルタイムの増長による生産性の低下
という問題があった。
特開平06−41624、特開平11−18151
2には、次の欠点があった。
の短所;この技術は、脱燐炉と脱炭炉とを別々に専用炉
として設けて、2基の転炉でそれぞれ脱燐と脱炭を行う
もので、すなわち、脱燐炉の炉前に開孔部を設けて再装
入用の注湯鍋の循環運搬経路を形成することにより、
[0003]記載の著しい温度低下等の欠点を解消しよ
うとするものである。しかし、この従来例では、 (a)脱炭スラグを脱燐吹錬にリサイクルするには、設
備を要し、熱ロスが大きい。 (b)脱燐炉・脱炭炉それぞれの時間差によるロスタイ
ムが発生する。 (c)脱燐操業と通常操業とを切りかえる際には、再装
入鍋を台車以外の場所に仮置きする必要がある。このた
め、予備処理比率が低い場合には、熱ロス大、また、ク
レーンハンドリング負荷が大である。 (d)脱燐処理後の溶銑を脱炭のため別転炉に装入した
後の空鍋を返送するための棟間台車が無いと適用できな
い。 (e)注湯鍋が造塊棟を経由するため、造塊棟のクレー
ンを使用する必要が有り、転炉から連鋳間の物流を阻止
することになる。また、造塊棟のクレーンの稼働率次第
では、適用できない、等の問題があった。
所;この技術も、脱燐炉と脱炭炉とを別々に専用炉とし
て設けて、2基の転炉でそれぞれ脱燐と脱炭を行うもの
で、すなわち、前記特公平04−33845の欠点を補
うべく、再送入後の再装入鍋を脱燐炉前の開口部から戻
す方法を提示しているが、なお、特公平04−3384
5とほぼ同様に、以下の(a)〜(e)欠点を有する。
すなわち、この従来例でも、 (a)脱炭スラグを脱燐吹錬にリサイクルするには、設
備を要し、熱ロスが大きい。 (b)脱燐炉・脱炭炉それぞれの時間差によるロスタイ
ムが発生する。 (c)脱燐操業と通常操業とを切りかえる際には、再装
入鍋を台車以外の場所に仮置きする必要がある。このた
め、予備処理比率が低い場合には、熱ロス大、また、ク
レーンハンドリング負荷が大である。 (d)前記に加えて、脱燐処理後の脱燐溶銑を脱炭のた
め別転炉に装入した後の空鍋を返送するための棟間台車
が無いと適用できない。 (e)さらに、注湯鍋が造塊棟を経由するため、造塊棟
のクレーンを使用する必要が有り、転炉から連鋳間の物
流を阻止することになる、等の問題があった。
その短所;この技術は、本出願人の先願に係り、特開平
06−41624を改良する技術として提案されてい
る。この従来技術の概要を図7〜図10によって説明す
る。なお、図7、図8は従来例、図9、図10は比較例
を示す。
吹錬と脱炭吹錬を効率よく行うものである。すなわち、
図7に示すように、転炉1において主に脱燐吹錬を行
い、脱燐吹錬の終了後、傾動した転炉1の出鋼孔から
転炉内脱燐溶銑を再装入鍋台車4に載置された再装入鍋
2(このとき当該再装入鍋2は、図7の右側に移動して
いる)に出湯する。つぎに、脱燐溶銑出湯後の転炉1
内のスラグを排滓鍋台車3aに載置した排滓鍋3に排滓
し、前記で転炉1から排出された脱燐溶銑を収納し
ている再装入鍋2を図示左側の位置に移動させ、再装入
鍋2を開孔部5を通して吊上げて、再装入鍋2の脱燐溶
銑をもう一度、前記スラグ排出後の転炉1に再装入し、
主に脱炭吹錬を行い、前記脱炭吹錬の終了後、転炉
内溶鋼を溶鋼鍋台車6に載っている溶鋼鍋7に出鋼し、
前記溶鋼出鋼後の転炉内スラグを残したまま次チャー
ジの溶銑を装入し、主に脱燐吹錬を行うものである。
(前記〜の操業フローを図8に示す)
9を有し溶銑を受湯する専用の再装入鍋2と溶鋼を受鋼
する溶鋼鍋7の2種類の鍋および、各鍋を載置する再装
入鍋台車4と溶鋼鍋台車6の2台の台車を備えている。
このように、前記製鋼設備は、脱炭製錬後の溶鋼を受鋼
する鍋および鍋台車と、該鍋台車とは別に脱燐精錬後の
溶湯を受湯する専用の鍋および台車を備え、また、該専
用鍋を該専用台車に搭載した時の該専用鍋の上端を、転
炉が直立した時の転炉炉体下端よりも低く設けている。
平06−41624(a)、(b)、(c)の欠点が解
消されていて、再装入鍋(受湯鍋)は、再装入時以外
は、再装入鍋台車4上にあり、鍋物流がスムーズであ
り、クレーンの負荷も少ないが、なお下記の欠点があ
る。
銑を再装入する再装入鍋2用の再装入鍋台車4を必要と
する。このため、設備費用が増大し、また2台の台車
4、6が転炉1の炉下(転炉作業床8の下部)にあるた
め、装入側・造塊側両方からの給電が必要となり、設備
構成が複雑になる。つまり、転炉作業床8の下部での給
電ケーブル焼損防止等の特別対策が必要となる。また、
操業的にも運転制御が複雑となる。すなわち、複数台の
台車4、6の台車同士の衝突防止・連動制御などが必要
となり、また、転炉1の炉下清掃などの障害がおきやす
い。すなわち、炉下のスラグ地金清掃のためのブルドー
ザーの炉下への進入との干渉が起き易い等の制約があ
る。
操業と通常操業との繰り返しないし、混合操業時も溶湯
鍋を仮置きさせる必要は無いが、専用の再装入鍋の待機
による熱ロスは生じる。
利点を生かしつつ、前記の欠点を解消するため、再装入
鍋台車4を使わず溶鋼鍋台車6のみとし、この1台の溶
鋼鍋台車6に再装入鍋2と溶鋼鍋7を交互に載置し、移
動させることが考えられる。しかし、1台の溶鋼鍋台車
6を用いて、これに再装入鍋2と溶鋼鍋7を交互に載せ
下すようにすると、前記〜の工程を繰り返す予備処
理連続操業時において、少なくとも脱炭吹錬が終わる時
点までに溶鋼鍋7を溶鋼鍋台車6載置する必要があり、
再装入鍋2と干渉する事態が生じる。
再装入鍋用と溶鋼鍋用の台車を1台の台車で兼用して実
施した場合の操業フロー図を図9、図10に示す。この
方式には、鍋の仮置きを装入棟で行う方法(図9)と、
造塊棟で行う方法(図10)がある。図9、図10の何
れの場合にも、溶鋼鍋台車に溶鋼鍋と再装入鍋の台車を
兼用させるには、再装入鍋から溶銑を転炉1に再装入し
た後に、この再装入鍋は、一旦別の場所に仮置きしてお
き、脱炭吹錬・出鋼完了後に溶鋼鍋が溶鋼鍋台車から吊
上げられて、当該溶鋼鍋台車が空いた後に、前記再装入
鍋をこの溶鋼鍋台車に戻す操業となる。しかし、この方
法では、再装入鍋2を吊上げ、吊り下すためのクレーン
の負荷が大で、場合によっては、クレーンの制約で生産
性が阻害される。
であるため、溶銑脱燐操業の比率が低いか、溶銑脱燐操
業を中断した間隔が長いと再装入鍋の温度が低下し、地
金付きなどの問題が起き易い。
置きを装入棟で行う操業方法で、かつ溶銑棟にクレーン
が1台しか設置されていない場合には、溶銑装入を終わ
った溶鋼鍋を受銑設備に戻し、仮置きしてある再装入鍋
を吊上げて、台車に吊り下ろすには10分程度掛かり、
この間に転炉側では脱燐吹錬が終了している。造塊棟で
再装入鍋を仮置きする場合も同様の現象を生じ、脱炭の
終わった転炉での溶鋼鍋の出鋼待ちが起きる。また、ク
レーンを2台使う場合でもクレーン稼働率が高いと待ち
を生じる。
11−181512に開示の技術が、再装入鍋(受湯
鍋)と溶銑装入鍋の2つの鍋と、再装入鍋台車と溶鋼鍋
台車の2台の台車を具備した操業法であるので、この操
業方法をさらに簡潔化できないか研究を重ねた。その結
果、再装入鍋と溶銑装入鍋を一種類の鍋で兼用させると
共に、台車も兼用鍋用と溶鋼鍋用の1台の台車で兼用さ
せて操業できれば、特開平11−181512の製錬設
備を更に簡潔化できるとの知見を得た。すなわち、そう
することで、従来の溶鋼鍋や再装専用鍋の仮置き工程を
省略した方法を実現するものである。
の諸問題を解決した、新規な転炉操業法および、それに
用いる溶銑鍋を提供することを目的とする。
め、本発明に係る転炉操業法およびそれに用いる溶銑鍋
は、次のように構成する。
鍋にて溶銑を装入して主に脱燐吹錬を行い、脱燐吹錬の
終了後、転炉内脱燐溶銑を台車に載置した再装入鍋(受
湯鍋)に出銑し、溶銑排出後の転炉内のスラグを排滓鍋
に排滓し、前記再装入鍋に出銑した脱燐溶銑をスラグ排
滓後の前記転炉に再装入し、主に脱炭吹錬を行い、脱炭
吹錬の終了後、転炉内溶鋼を台車に載置した溶鋼鍋に出
鋼する転炉操業法において、前記溶銑装入鍋と再装入鍋
とを一種類の兼用鍋で兼用させ、かつ兼用鍋と前記溶鋼
鍋の両者を載置可能な1台の台車を設け、兼用鍋載置、
出湯、スラグ排滓、再装入のための兼用鍋吊上げのタイ
ミングに合わせて、前記1台の台車を、前記兼用鍋を載
置した状態で前記転炉の炉下を転炉装入側から転炉出鋼
側ないし造塊側に至る兼用鍋載置、出湯、スラグ排出、
兼用鍋吊上げを行う各位置間を移動させ、また溶鋼鍋を
載置した状態で出鋼位置と造塊側の溶鋼鍋載置、吊上
げ、溶鋼鍋保温位置などの各位置を移動させ、前記各位
置で、兼用鍋載置、兼用鍋への出湯、スラグ排滓、再装
入のための兼用鍋吊上げ、溶鋼鍋への出鋼、溶鋼鍋載置
吊上げなどの前記転炉操業に必要な作業位置への搬送を
行うことを特徴とする。
ーピードカー、混銑炉等から当該兼用鍋に溶銑を受銑構
造および大きさであること、転炉下の台車に載置できる
こと、当該台車に兼用鍋を載置した状態で溶湯の入った
転炉の炉下を通過できること、1回の脱燐吹錬の脱燐溶
銑全部を受湯できる内容積を有すること、クレーンで吊
上げまた傾倒できること、該兼用鍋の鳥口先端が傾動し
た転炉の炉口に届くことを特徴とする。
用鍋および溶鋼鍋の両方を載置できる構造であることを
特徴とする。
つ主に同一転炉への溶銑戻し方式において、溶銑装入鍋
と再装入鍋(受湯鍋)を兼ねる兼用鍋と溶鋼鍋の何れか
を乗せた1台の台車を用いて操業することことを可能と
したので、(a)、特開平11−181512の狙う、
「低熱ロスでのスラグリサイクル」、「時間差によるロ
スタイム防止」のメリットを承継しつつ、(b)、クレ
ーン負荷増のミニマム化、(c)、専用台車増設による
デメリット回避、(d)、予備処理比率が低い工場で
も、鍋による熱ロスミニマムで予備処理操業が可能な方
法である。
る。
記(1)、(2)、(3)のとおりである。
入と、脱燐吹錬後の再装入とを同一の鍋(兼用鍋)で行
うが、そのためには、兼用鍋が次の(a)〜(c)の条
件を満たすことが必要である。すなわち、
兼用鍋に溶銑を受銑できること。通常は、鍋底でえい鍋
(満載状態の鍋)を平置きできればこの要因を満たす。
あるいは、その他の構造であれば、その要因を満たすこ
とである。
兼用鍋が受銑できること。すなわち、兼用鍋用台車に鍋
を載置できること(通常は、トラニオンないしその下の
支え座にてえい鍋を支持できればこの要因を満たす)。
第2に、兼用鍋台車に鍋を載置した状態で溶湯の入った
転炉の炉下を通過できること。これは特開平11−18
1512に明示されるように、転炉が直立した状態でそ
の下を鍋を載置した兼用鍋台車が通過できる必要は無
く、溶銑が入った状態で溶湯がこぼれない範囲であれば
よい通常は、転炉が炉前に倒炉した状態までなら傾動し
ても溶湯がこぼれない。その状態での転炉の炉下を通過
できればよい。特開平11−181512のように炉直
立下で通過できれば更によい。
は、「作業しやすい転炉装入用の鍋、すなわち、鍋高さ
ないし鳥口高さ大」と「当該鍋が直立状態の転炉の炉下
を通過すること」の両立は容易である。既存の工場で
は、転炉炉底から地面(GL)の高さが制約され、両立
が困難なことが多い。そこで、実験検討を行った結果、
次の条件を満たせば溶銑装入と脱燐銑受銑および再装入
が可能と判明した。つまり、直立より50°前傾した転
炉の炉口下側の水平位置より、水平まで傾けた当該鍋の
鳥口先端が炉内まで到達していること。このような幾何
学的相関を満たせば、どの転炉においても一般的に、溶
銑ないし脱燐銑装入初期の鍋傾動開始後の溶湯の落ち始
めも、末期の鍋を90°以上傾けたときも、共にこぼさ
ず装入が可能なことが判明した。
する必要はなく、前傾90°等角度を問わず転炉炉下を
通過できればよい。脱燐銑受銑後に炉前側の吊上げ位置
に向けて炉下を通過する際には、排滓直後で転炉はおの
ずと90°等の状態に近く、時間ロスを生じない。ま
た、受銑前に炉前側の鍋載置から受銑位置に移動する際
は、直立通行可でなければ、脱燐吹錬後に通過可能な角
度まで転炉を傾転させて鍋を通過させればよく、その結
果通過可能な角度までの傾転・その後の傾転戻しとの時
間ロスを生じるが、鍋を兼用できる効果の方が大であ
る。
該転炉の脱燐排滓後に脱燐銑を再装入して、脱炭吹錬を
行うこと(なお、本発明の主たる狙いは、同一の転炉方
式への適用で、この場合に著しい作用効果が発揮され、
このため本実施形態では、同一の転炉方式への適用例を
示しているが、それ以外にも、本発明を脱燐炉・脱炭炉
の2方式にも適用することは吝かでなく、また溶銑装入
鍋と再装入鍋の兼用化による熱ロス低減の効果は享受し
うるもので、従って、請求項は両方式への適用を含むも
のである)。
(a)、(b)、(c)のとおりである。(図5、図6
にフロー図を示す)
例えば、「トーピードカー、混銑炉等からの溶銑受銑」
→「(必要に応じて)脱硫処理および/または鍋上スラ
グの除滓」→「転炉への装入」→「溶鋼鍋台車への載
置」および「脱燐吹錬」→「脱燐銑受銑」→(「転炉排
滓」)→「転炉への再装入」→「次ヒートのための溶銑
受銑」(以下繰り返し)となる。(図5参照)
ードカー、混銑炉からの溶銑受銑」→「(必要に応じ
て)脱硫処理および/または鍋上スラグの除滓」→「転
炉への装入」→「次ヒートのための溶銑受銑」(以下繰
り返し)となる。(図6参照)
に応じて組合せて操業する。例えば、鍋2基以上が適宜
(a)、(b)を交互に繰り返すようにすることもでき
る。
を全て満足させるように構成している。以下、図1〜図
4を参照して説明する。
な製鋼設備を模式的に示す配置図、図2は転炉と兼用鍋
の構成を示す説明図、図3(A)、(B)、(C)は、
転炉への兼用鍋からの溶銑の再装入態様を示す説明図で
ある。
溶銑を転炉に装入する溶銑装入鍋と脱燐銑を受銑する再
装入鍋(受湯鍋)を兼ねる兼用鍋12、溶銑棟および造
塊棟にあり、台車から兼用鍋および溶湯鍋を吊り上げ、
吊り下すクレーン(図示省略する)、および兼用鍋用と
溶鋼鍋用の1台の台車13を備えている。
に開孔部5が設けられていると共に、転炉1は、図示実
線の直立位置で脱燐吹錬および脱炭吹錬が行われ、図示
実線と点線の間の角度に傾動した状態で溶銑、脱燐銑、
スクラップ等の装入が行われ、また図示点線と反対側に
傾動した状態で兼用鍋12への脱燐銑出銑および溶鋼鍋
への出鋼が行われる。また、図2に示すように台車13
に載置した兼用鍋12を、トラニオン10にクレーンフ
ック11を引掛けて吊上げ、つぎに、図3(A)、
(B)、(C)に示す過程を経て、所定角度傾動した転
炉1の炉口15に鳥口9が届くまで兼用鍋12を垂直状
態からほぼ水平に曲げ傾けて、兼用鍋12の脱燐溶銑を
転炉1に装入する。
図5のフロー図を参照して説明する。 [1]転炉に溶銑SC(スクラップ)を装入する。造塊
棟クレーンで溶鋼鍋を吊上げた後の鍋無しの台車が造塊
棟で待機している。 [2]転炉に溶銑を装入する。つまり、前記鍋無しの台
車が装入棟の吊上げ位置で待機していることが望まし
い。 [3]溶銑装入が終了したら脱燐吹錬が開始する。兼用
鍋は吊り下して台車に載置する。 [4],[5]兼用鍋を載置した台車は、脱燐吹錬末期
までに受銑受鋼位置に移動待機している。 [6]脱燐銑の出銑を行う。このとき、台車に載置した
前記の兼用鍋に受銑する。 [7]排滓を行う。この間、台車は受銑した兼用鍋を載
置したまま排滓が完了するまで待機するか、排滓鍋台車
を牽引して排滓作業を行う。 [8]他方、脱燐銑を受銑した兼用鍋を載置した台車
は、転炉下を通過して、吊上げ位置に移動する。その次
に脱燐銑を収納している兼用鍋を再装入のため、溶銑棟
のクレーンで吊り上げる。 [9]転炉に脱燐銑を再装入する。このとき、兼用鍋は
クレーンで吊上げられていて、鍋無しの台車は、[8]
と同じ吊上げ位置で待機する。 [10]脱燐銑の再装入が終われば脱炭吹錬を開始す
る。他方、クレーンで吊上げられた兼用鍋は次回の溶銑
受銑のため受銑設備に搬送される。 [11]転炉で脱炭吹錬(中期)を行う。このとき、造
塊棟の鍋クレーンで吊上げられた溶鋼鍋は脱炭吹錬後の
溶鋼受鋼のため造塊棟で待機中の台車に載置される。 [12]台車は溶鋼鍋を載置した状態で受銑受鋼位置に
移動し来て、該位置で待機している。 [13]出鋼を行う。つまり、台車に載置した溶鋼鍋に
受鋼する。 [14]次ヒートの準備を行う。溶鋼鍋をクレーンで台
車から吊上げる。以下、[1]の工程に戻る。
て、本発明の操業法が実施される。そして、前記操業フ
ロー図に示すように、本発明によると著しく操業がスム
ーズとなり、クレーンの稼働率も下がる。なお、本発明
は既述したように、特開平11−181512が目指す
熱ロスの少ないスラグリサイクルを継承することを主た
る目的としているので、同一炉戻しを条件としている
が、実操業上は、従来技術(特公平04−33845
等)のように他の転炉に再装入する方式に適用すること
も吝かではない。
て、かつ主に同一転炉への溶銑戻し方式において、溶銑
装入鍋と脱燐銑の再装入鍋(受湯鍋)を一種類の鍋(兼
用鍋)で兼用し、該兼用鍋と溶鋼鍋の両者を交互に載置
可能な1台の台車を用い、かつ、兼用鍋と溶鋼鍋の何れ
かを乗せた状態または何れの鍋も載せない状態で転炉炉
下を通過させながら操業することを可能としたので、
(a)、特開平11−181512の狙う、「低熱ロス
でのスラグリサイクル」、「時間差によるロスタイム防
止」のメリットを承継しつつ、(b)、クレーン負荷増
のミニマム化、(c)、専用台車増設によるデメリット
回避、(d)、予備処理比率が低い工場でも、鍋による
熱ロスミニマムで予備処理操業が可能となる効果があ
る。
の製鋼設備を模式的に示す配置図である。
を示す説明図である。
らの溶銑の装入態様および脱燐銑の再装入態様を示す説
明図である。
鍋用と溶鋼鍋用の1台の台車を用いて行う操業法を実施
する工程を示すフロー図である。
程を示すフロー図である。
示すフロー図である。
方式の製鋼設備を模式的に示す配置図である。
び溶鋼鍋用の2台の台車を用いて行う操業法のフロー図
である。
と、1台の鍋用台車を用いて装入棟側で再装入鍋の仮置
きを行う操業法のフロー図である。
鍋と、1台の鍋用台車を用いて造塊棟側で再装入鍋の仮
置きを行う操業法のフロー図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 転炉に少なくとも溶銑装入鍋にて溶銑を
装入して主に脱燐吹錬を行い、脱燐吹錬の終了後、転炉
内脱燐溶銑を台車に載置した再装入鍋(受湯鍋)に出銑
し、溶銑排出後の転炉内のスラグを排滓鍋に排滓し、前
記再装入鍋に出銑した脱燐溶銑をスラグ排滓後の前記転
炉に再装入し、主に脱炭吹錬を行い、脱炭吹錬の終了
後、転炉内溶鋼を台車に載置した溶鋼鍋に出鋼する転炉
操業法において、前記溶銑装入鍋と再装入鍋とを一種類
の兼用鍋で兼用させ、かつ兼用鍋と前記溶鋼鍋の両者を
載置可能な1台の台車を設け、兼用鍋載置、出湯、スラ
グ排滓、再装入のための兼用鍋吊上げのタイミングに合
わせて、前記1台の台車を、前記兼用鍋を載置した状態
で前記転炉の炉下を転炉装入側から転炉出鋼側ないし造
塊側に至る兼用鍋載置、出湯、スラグ排滓、兼用鍋吊上
げを行う各位置間を移動させ、また溶鋼鍋を載置した状
態で出鋼位置と造塊側の溶鋼鍋載置、吊上げ、溶鋼鍋保
温位置などの各位置を移動させ、前記各位置で、兼用鍋
載置、兼用鍋への出湯、スラグ排滓、再装入のための兼
用鍋吊上げ、溶鋼鍋への出鋼、溶鋼鍋載置吊上げなどの
前記転炉操業に必要な作業位置への搬送を行うことを特
徴とする転炉操業法。 - 【請求項2】 請求項1記載の兼用鍋は、トーピードカ
ー、混銑炉等から当該兼用鍋に溶銑を受銑できる構造お
よび大きさであること、転炉下の台車に載置できるこ
と、当該台車に兼用鍋を載置した状態で溶湯の入った転
炉の炉下を通過できること、1回の脱燐吹錬の脱燐溶銑
全部を受湯できる内容積を有すること、クレーンで吊上
げまた傾倒できること、該兼用鍋の鳥口先端が傾動した
転炉の炉に届くことを特徴とする溶銑鍋。 - 【請求項3】 請求項1記載の台車は、兼用鍋および溶
鋼鍋の両方を載置できる構造であることを特徴とする鍋
台車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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