JP2014192447A - 電子制御ユニット及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで製造することができると共に、締結穴におけるバリの発生を防止することができる電子制御ユニット及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】回路基板2と、締結部21を除いて回路基板2を被覆する樹脂封止部材3とを有する電子制御ユニット1及びその製造方法である。その製造にあたっては、回路基板2の電子回路パターン23を形成すると共に、締結部21に堤防パターン24を形成する。樹脂モールドの際には、金型5を堤防パターン24に当接させつつ、樹脂材料を注入して樹脂封止材3を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、締結対象に搭載するための締結部を有する電子制御ユニット及びその製造方法に関する。
電子回路が形成された回路基板を備えた電子制御ユニットは、様々な技術分野において用いられている。例えば車両には、電子制御ユニットとして、車両の挙動を検出し、その検出結果に基づいて各種制御を実行するエンジンコントロールユニット(ECU)が搭載されている。車両用の電子制御ユニットとしては、例えばエアバッグECUなどが挙げられる。
電子制御ユニットには防水性が求められる。例えば車両用の電子制御ユニットは、エアコンからの水滴の滴下や車内洗車時の水の飛散などによって被水する可能性が高いため、電子回路を備える回路基板を防水することが求められている。そこで、樹脂封止(樹脂モールド)により被覆された電子制御ユニットが用いられている。かかる電子制御ユニットを得る方法としては、金型により回路基板をクランプし、金型内に樹脂を注入してモールドする手法が採用されている(特許文献1参照)。
特開2011−122984号公報
ところで、一般に、電子制御ユニットは、他部材に締結して用いられる。例えば、加速度センサ等の各種センサを電子回路に搭載した車両用の電子制御ユニットは、車両に固定する必要がある。したがって、回路基板には、締結対象へ締結するための締結穴が形成されており、電子制御ユニットにおいては、この締結穴を露出させる必要がある。
しかしながら、上述のように金型を回路基板の表面にクランプし、所定の注入圧で金型内に樹脂材料を注入してモールドを行うと、金型と回路基板との間から樹脂材料が漏れ出してしまうおそれがある。特に、樹脂モールドの際に、締結穴に樹脂材料が漏れ出すと、樹脂モールド後に締結穴にバリが生じる。その結果、締結対象への締結を行うことができなくなってしまうという問題がある。一方、樹脂材料の漏れを防止するために、金型を回路基板に対して強く押圧すると、基板が破壊されてしまうおそれがある。これを防ぐために、金型の押圧面に樹脂フィルムなどの弾性部材を配置すること手法もある。しかし、この場合には、金型寸法に合わせて弾性部材を形成する必要があるため、製造コストが増大してしまうという問題がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、低コストで製造することができると共に、締結穴におけるバリの発生を防止することができる電子制御ユニット及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、締結対象と締結するための締結部を有する基板部材、及び該基板部材の少なくとも一方の面に形成された電子回路パターンを有する回路基板と、少なくとも上記締結部を除いて上記回路基板を被覆し、かつ上記締結部を露出させた樹脂封止部材とを有し、上記締結部には、上記基板部材を厚み方向に貫通し、上記締結対象と締結部材により締結させるための締結穴が形成された電子制御ユニットの製造方法において、
上記基板部材の少なくとも一方の面上に、導電性金属からなる上記電子回路パターンを形成すると共に、上記面上における上記締結穴の形成予定部位の周囲に、上記電子回路パターンと同じ導電性金属からなる堤防パターンを形成して上記回路基板を得るパターン形成工程と、
該パターン形成工程後に、上記回路基板における上記形成予定部位に、上記締結穴を形成する穴開け工程と、
該穴開け工程後に、上記回路基板における上記堤防パターン上に金型を当接させつつ該金型のキャビティ内に樹脂材料を注入することにより、少なくとも上記締結部を除いて上記回路基板を上記樹脂材料により被覆した後、該樹脂材料を硬化させて上記樹脂封止部材を形成する樹脂モールド工程とを有することを特徴とする電子制御ユニットの製造方法にある(請求項1)。
本発明の他の態様は、締結対象と締結するための締結部を有する基板部材、及び該基板部材の少なくとも一方の面に形成された電子回路パターンを有する回路基板と、少なくとも上記締結部を除いて上記回路基板を被覆し、かつ上記締結部を露出させた樹脂封止部材とを有し、上記締結部には、上記基板部材を厚み方向に貫通し、上記締結対象と締結部材により締結させるための締結穴が形成された電子制御ユニットであって、
上記締結部においては、上記電子回路パターンと同じ導電性金属からなり、かつ上記締結穴の周囲を囲む堤防パターンが上記基板部材の上記面上に形成されており、
上記樹脂封止部材は、上記堤防パターンの外周に該堤防パターンと同じ厚みで形成された肉薄部と、該肉薄部の外周に該肉薄部より大きな厚みで形成された肉厚部とからなる段差構造を有していることを特徴とする電子制御ユニットにある(請求項7)。
上記製造方法においては、パターン形成工程と穴開け工程と封止工程とを行う。
上記パターン形成工程においては、基板部材の少なくとも一方の面に、導電性金属からなる電子回路パターンを形成すると共に、締結穴の形成予定部位の周囲に上記電子回路パターンと同じ導電性金属からなる堤防パターンを形成する。これにより、回路基板を得る。当該パターン形成工程においては、同じ工程にて、電子回路パターンと堤防パターンとを形成することができる。即ち、堤防パターンを形成するための追加操作を必ずしも行う必要がない。したがって、低コストにて、上記電子制御ユニットを製造することができる。
次に、上記穴開け工程においては、パターン形成工程後に、上記回路基板における上記形成予定部位に、締結穴を形成する。これにより、締結対象と締結するための締結部に、基板部材を厚み方向に貫通する締結穴を形成することができる。上記パターン形成工程後に上記穴開け工程を行うことにより、上記堤防パターンは、締結穴の周囲に形成された状態となる。
次に、上記樹脂モールド工程においては、上記堤防パターン上に金型を当接させつつ、そのキャビティ内に樹脂材料を注入することにより、少なくとも締結部を除いて回路基板を樹脂材料により被覆させる。次いで、樹脂材料を硬化させることにより、回路基板を被覆し、かつ締結部を露出させた樹脂封止部材を形成する。
上記樹脂モールド工程における樹脂材料の注入は、上記のように金属製の堤防パターン上に金型を当接させた状態で行っている。そのため、キャビティ内に樹脂材料を注入しても、金型と回路基板との間から樹脂材料が漏れ出してしまうことを防止することができる。即ち、上記堤防パターンは、締結穴の周囲に形成されているため、樹脂材料の注入の際には、堤防パターンが堤防となり、締結穴に樹脂材料が漏れ出すことを防止することができる。それ故、樹脂モールド工程後に連結穴にバリが発生することを防止することができる。したがって、締結部材による締結対象への締結を確実に行うことができる電子制御ユニットを得ることができる。
上記電子制御ユニットにおいて、上記締結部には、上記電子回路パターンと同じ導電性金属からなり、かつ上記締結穴の周囲を囲む堤防パターンが形成されている。かかる電子制御ユニットは、上述のように、低コストで製造することができると共に、締結穴におけるバリの発生を防止することができる。
また、上記樹脂封止部材は、上記堤防パターンの外周に形成された上記肉薄部と、肉薄部のさらに外周に肉薄部より大きな厚みで形成された肉厚部とからなる段差構造を有することが好ましい。この場合には、上記電子制御ユニットの製造時に、金型を当接させる堤防パターンの形成が容易になる。これに対し、上記段差構造をなくすためには、金型を堤防パターンに当接する部位と堤防パターンの形状とを厳密に一致させる必要がある。そのため、堤防パターンの設計が困難になるおそれがある。また、堤防パターンの周囲に肉薄部があるため、締結部周囲の防水性をより向上させることができる。
実施例1における、電子制御ユニットの構成を示す断面図。 実施例1における、電子制御ユニットの締結前の状態を示す断面図。 実施例1における、電子制御ユニットの締結部の構成を示す部分断面図。 実施例1における、電子制御ユニットの締結部の構成を部分的に示す上面図。 実施例1における、電極用金属層が積層形成された基板部材の構成を示す部分断面図。 実施例1における、電極用金属層上にレジスト膜を形成した基板部材の構成を示す部分断面図。 実施例1における、露光用マスクを基板部材のレジスト膜上に配置して露光する様子を示す部分断面図。 実施例1における、硬化部と非硬化部とを有するレジスト膜が形成された基板部材の部分断面図。 実施例1における、非硬化部のレジスト膜を除去した基板部材の部分断面図。 実施例1における、電極用金属層を部分的にエッチングした基板部材の部分断面図。 実施例1における、電子回路パターン及び堤防パターンが基板部材の表面に形成された回路基板の部分断面図。 実施例1における、電子回路パターン及び堤防パターン上にソルダレジスト材を塗布した回路基板の部分断面図。 実施例1における、電子回路パターン上にソルダレジスト膜を形成し、締結部に締結穴を形成した回路基板の部分断面図。 実施例1における、回路基板の締結部を部分的に示す上面図。 実施例1における、金型を回路基板の堤防パターンに当接してクランプした様子を示す部分断面図。 実施例1における、回路基板の堤防パターンに金型を当接しつつキャビティ内に樹脂材料を注入して樹脂材料にて回路基板を被覆した状態を示す部分断面図。 実施例2における、回路基板の堤防パターンに金型を当接しつつキャビティ内に樹脂材料を注入して樹脂材料にて回路基板を被覆した状態を示す部分断面図。 実施例3における、回路基板の堤防パターンに金型を当接しつつキャビティ内に樹脂材料を注入して樹脂材料にて回路基板を被覆した状態を示す部分断面図。
次に、上記電子制御ユニット及びその製造方法について、好ましい実施形態について説明する。
上記電子制御ユニットは、回路基板とこれを被覆する樹脂封止部材とを有する。
回路基板は、締結対象と締結するための締結部を有する基板部材を有すると共に、その少なくとも一方の面に形成された電子回路パターン及び堤防パターンを有する。
基板部材は、締結対象と締結するための締結部を有し、締結部には、基板部材を厚み方向に貫通し、締結対象と締結部材により締結させるための締結穴が形成されている。締結部材は、例えばネジ、ボルト等であり、締結穴は、例えばネジ穴、ボルト穴等である。
板状の基板部材における面積が最も大きい2つの面のうち、締結対象を当接させる面を裏面とし、その反対側の面を表面とすると、電子回路パターン及び堤防パターンは、基板部材の表面及び/又は裏面に形成することができる。好ましくは、電子回路パターン及び堤防パターンは、同じ面に形成されていることがよい。この場合には、電子回路パターン及び堤防パターンの形成操作が容易になる。
回路基板は、具体的には、プリント配線板であり、その電子回路パターン上に半導体素子等の電子部品が搭載されていてもよい。
上記樹脂封止部材は、締結部を除いて回路基板を被覆する。樹脂封止部材は、例えばウレタン樹脂、エポキシ樹脂、又はこれらの発泡樹脂等により構成することができる。
上記樹脂封止部材は、堤防パターンの外周に形成された肉薄部と、該肉薄部のさらに外周に該肉薄部より大きな厚みで形成された肉厚部とからなる段差構造を有することが好ましい。かかる段差構造は、金型の当接部を堤防パターンに当接する際に、堤防パターンの外形よりも大きな当接部を有する金型を用いることにより形成することができる。肉厚部の厚みは任意に設定することができ、例えば回路基板に搭載される各種電子部品を封止できる厚みで形成することができる。また、肉厚部の厚み及び樹脂封止部材の形状は、電子制御ユニットの用途等に応じて適宜変更することができる。
上記電子制御ユニットの製造にあたっては、上述のごとく、パターン形成工程、穴開け工程、及び樹脂モールド工程を行う。
パターン形成工程においては、基板部材の少なくとも一方の面上に、電子回路パターンを形成すると共に、締結穴の形成予定部位の周囲に堤防パターンを形成することにより回路基板を得る。
締結穴の形成予定部位は、パターン形成工程後に行う穴開け工程において締結穴を形成する位置である。パターン形成工程においては基板部材に締結穴は形成されていないが、締結穴を形成するための位置決めはなされており、この位置が締結穴の形成予定部位である。締結穴の形成予定部位は、電子制御ユニットの製品仕様に応じて適宜変更することができ、1つ以上形成することができる。したがって、堤防パターンの位置及び数も、締結穴の形成予定部位の位置及び数に合わせて調整することができる。また、電子回路パターンも、製品に応じて適宜設計変更が可能である。
電子回路パターン及び堤防パターンは、電子回路パターンの形成方法として公知の手法を利用して形成することができる。具体的には、例えばサブストラクト法(サブトラクティブ法)、アディティブ法、めっきレジスト法等がある。
上記パターン形成工程においては、フォトリソグラフィを用いたサブストラクト法により上記電子回路パターンと上記堤防パターンを形成することが好ましい(請求項2)。
具体的には、まず、表面の全面に銅箔などの電極用金属層(導電性金属膜)が形成された板状の基板部材を準備し、その電極用金属層上に、エッチング液に対して耐性を有するレジスト膜を形成する。次いで、電極回路パターン及び堤防パターンと同じパターンにて光を透過する透光部が形成された露光用マスクをレジスト膜上に配置し、透光部のパターンを通して露光焼き付けを行い、現像する。次いで、露出している電極用金属層をエッチングで除去することにより、電子回路パターンと堤防パターンとを形成する。
この場合には、電子回路パターン及び堤防パターンを簡単に形成することができる。さらに、露光用マスクを繰り返し使用できるため回路基板の大量生産が容易になる。また、フォトリソグラフィを用いたサブストラクト法を採用することにより、基板部材上における電子回路パターンと堤防パターンとの厚みを等しくすることができる(請求項8)。
また、電子回路パターンと堤防パターンとを同じ操作により一度に形成することが好ましい(請求項3)。
この場合には、生産性を向上させることができる。
具体的には、例えばフォトリソグラフィを用いたサブストラクト法を採用することにより、電子回路パターンと堤防パターンとを同じ操作により一度に形成することができる。
上記堤防パターンは、締結穴の形成予定部位の周囲、即ち穴開け工程後に形成される締結穴を囲うパターンで形成することができる。堤防パターンは、これを回路基板における堤防パターンの形成面の真上から観察した場合に、円形、楕円形、多角形、不定形等のパターンで形成することができる。
また、堤防パターンは、締結穴の形成予定部位を囲む複数の同心状のパターンにより形成することが好ましい(請求項4)。
この場合には、樹脂モールド工程における樹脂材料の注入時に、同心状のパターンで形成された複数の堤防パターンのうち外側の堤防パターンから締結穴側に樹脂材料が漏れ出したとしても、内側の堤防パターンによって締結穴側にさらに樹脂材料が漏れ出すことを防止することができる。また、この場合には、複数の堤防パターンに金型を当接して押圧する際に、一つあたりの堤防パターンの当接面にかかる圧力を高くすることができる。そのため、堤防パターンから樹脂材料が漏れ出すことをより一層防止することができる。したがって、締結穴にバリが発生することをより一層防止することができる。かかる製法上の利点を鑑みて、電子制御ユニットにおいても、堤防パターンは締結穴を囲む複数の同心状のパターンで形成されていることが好ましい(請求項9)。
また、電子回路パターン及び堤防パターンは、銅又は銅合金からなることが好ましい(請求項5、請求項10)。
この場合には、例えば上述のサブストラクト法用の市販の基板を利用して、電子回路パターン及び堤防パターンを形成することができる。そのため、回路基板の製造が容易になり、その結果、電子制御ユニットの製造も容易になる。
また、上記堤防パターンは、金属製の上記締結部材の少なくとも一部と当接する大きさ又はパターンで形成することが好ましい(請求項6、請求項11)。
この場合には、上記堤防パターンをグラウンド層とすることができる。締結部材として例えばネジを用いる場合には、締結部材の頭部、即ちネジ頭が堤防パターンに当接するように、堤防パターンを形成することができる。
上記樹脂モールド工程においては、回路基板における堤防パターン上に金型の一部を当接させつつ金型のキャビティ内に樹脂材料を注入する。金型の形状は、製品形状に合わせて任意に設計できる。キャビティ内に注入された樹脂材料を硬化させることにより、締結部を除いて回路基板を被覆する樹脂封止部材を形成し、上記電子制御ユニットを得ることができる。
電子制御ユニットとしては、例えばエンジンコントロールユニット(ECU)等の車両用電子制御ユニットがある。
(実施例1)
次に、実施例にかかる電子制御ユニットについて、図面を用いて説明する。
本例の電子制御ユニット1は、図1〜図4に示すごとく、車両用のエアバッグECUである。
図1及び図2に示すごとく、電子制御ユニット1は、回路基板2と、これを被覆する樹脂封止部材3とを有する。電子制御ユニット1は、金属製の締結対象4に締結して用いられる。
回路基板2は、基板部材20とその表面22に形成された電子回路パターン23とを有する板状の部材であり、具体的にはプリント配線板である。電子回路パターンは銅からなる所定パターンで形成された配線である。図1〜図4においては、電子回路パターン23の具体的な形成パターンを省略して示してあるが、実際には所定の配線パターンにより形成されている。また、図示を省略するが、回路基板2には、各種電子部品が搭載されている。また、電子回路パターン23は、配線パターン間の絶縁性を保持し、さらに余分な部分にはんだを付着させないためにソルダレジスト膜25により覆われている。
図1〜図4に示すごとく、基板部材20は、締結部材49により締結対象4と締結するための締結部21を有する。締結部21は、基板部材20の一部であり、本例においては基板部材2の2箇所に設けられている。締結部21は、それぞれリング状に形成されている。リング状の締結部21は、基板部材2を厚み方向に貫通する締結穴210を形成している。締結穴210に挿入する締結部材49は、金属製のネジ(雄ネジ)である。
また、回路基板2は、基板部材20の表面22に形成された堤防パターン24を有する。堤防パターン24は、締結部21における締結穴210の周囲を囲むように形成されている。堤防パターン24は、電子回路パターン23と同様に銅からなり、電子回路パターン23と同じ厚みで形成されている。
本例においては、基板部材2における堤防パターン24の形成面、即ち基板部材2の表面22を真上から観察した場合に、堤防パターン24は、2つの同心円状のパターン241、242で形成されている(図4参照)。2つの堤防パターン241、242は、締結穴210よりも大きな径で形成されており、外側の堤防パターン242は、内側の堤防パターン242よりもさらに大きな径で形成されている。
図1及び図2に示すごとく、堤防パターン24は、金属製の締結部材49の少なくとも一部491、具体的にはネジの頭部491と当接する大きさで形成されている。本例においては、同心円状の2つの堤防パターン241、242が形成されているが、いずれの堤防パターン241、242も締結部材49の頭部491の径よりも小さな径で形成されている。堤防パターン24は、締結部材49による締結時に頭部491が締結パターン24に当接してグラウンド層としての役割を果たす。
図1〜図4に示すごとく、樹脂封止部材3は、締結部21を除いて回路基板2を樹脂封止して形成されたものであり、その樹脂部分である。即ち、樹脂封止部材3は、締結部21を除いて回路基板2を被覆する樹脂部材である。樹脂封止部材3は、回路基板2のうち締結部21を外部に露出し、その他の部位を被覆している。
樹脂封止部材3は、締結部21における回路基板2の表面22の周囲を囲んでいる。即ち、樹脂封止部材3は、締結部21における回路基板2の表面22側を露出させる締結用貫通孔34を有している。換言すれば、樹脂封止部材3は、締結用貫通孔34を形成する筒状の貫通孔形成部340を有しているともいえる。樹脂封止部材3は、回路基板2において、外部に露出した締結部21を区画している。本例において、樹脂封止部材3は、ウレタン発泡樹脂により形成されている。また、防水の観点から、樹脂封止材3は、回路基板2の裏面26側にも形成されており、締結部21における回路基板2の裏面26の周囲も囲むように形成されている。
また、樹脂封止部材3は、堤防パターン24の外周に形成された肉薄部31と、この肉薄部31のさらに外周に形成された肉厚部32とからなる段差構造33を有している。肉薄部31は、堤防パターン24と同じ厚みにより形成されており、肉厚部32は、肉薄部31よりも十分に大きな厚みで形成されている。
樹脂封止材3は、全体としてはその外形が直方体状であり、締結部21に上述の締結用貫通孔34を有している。締結用貫通孔34内において、堤防パターン24の外周には肉薄部31がリング状に形成されている。樹脂封止部材3のうち、堤防パターン24の外周に形成されたリング状の部分が肉薄部31であり、直方体形状を構成するその他の部分は、肉厚部32である。
図1及び図2に示すごとく、締結対象4は、金属製の固定部材であって、本体部40と、自身と車両(フロア)(図示略)とを固定するために本体部40に設けられた固定部41と、自身と回路基板2とを締結するために本体部40に設けられた対基板締結部42とを有している。即ち、締結対象4は、車両及び回路基板2に対して取り付け可能である。
具体的には、締結対象4は、ブラケットである。本体部40は、両端が平板状で中央がコの字状(凸状)に突起したブラケット本体である。固定部41は、本体部40の両端部に形成されたネジ穴である。対基板締結部42は、本体部40の上段部から筒状に突出し、かつ内面にねじ山が形成された2つのネジ穴(雌ネジ)である。対基板締結部42の端面は、締結部21の裏面26側に当接する。
締結部材49は、回路基板2と締結対象4とを締結させる金属製の部材である。本例の締結部材49は、ネジ(雄ネジ)である。締結部材49は、頭部分491が締結部21に形成された堤防パターン24に当接し、軸部分が対基板締結部42に締結され、ネジ先が締結対象4の裏面側に突出している。即ち、回路基板2と締結対象4は、露出した締結部21を介して、締結部材49と対基板締結部42がネジ止めされることにより、締結されている。回路基板2の電子回路は、堤防パターン24、締結部材49、及び締結対象4を介して車両(フロア)と電気的に接続され、ボディーアースされる。
次に、本例の電子制御ユニット1の製造方法について説明する。
本例においては、パターン形成工程と、穴開け工程と、樹脂モールド工程とを行うことにより、電子制御ユニットを製造する。
パターン形成工程においては、図5〜図11に示すごとく、基板部材20に電子回路パターン23を形成すると共に、締結穴210の形成予定部位211の周囲に堤防パターン24を形成して回路基板2を得る。特に、本例においては、フォトリソグラフィを用いたサブストラクト法により、回路基板2を作製する。
この製法においては、まず、表面22の全面に銅箔などの電極用金属層230(導電性金属膜)が形成された板状の基板部材20を準備し、その電極用金属層230上に、エッチング液に対して耐性を有するレジスト膜61を形成する(レジスト膜形成工程;図5及び図6参照)。次いで、電極回路パターン及び堤防パターンと同じパターンにて光を透過する透光部621が形成された露光用マスク62をレジスト膜61上に配置し、透光部621のパターンを通して露光焼き付けを行う(焼き付け工程;図7及び図8参照)。次いで、電極用金属層230上に焼き付けられ部分を除いてレジスト膜を除去する(現像工程;図9参照)。次いで、露出している電極用金属層230をエッチングで除去し、電子回路パターン23及び堤防パターン24を形成する。(エッチング工程;図10参照)。次いで、レジスト膜61を除去して電子回路パターン23及び堤防パターン24を露出させる(レジスト除去工程;図11参照)。
穴開け工程においては、回路基板2における締結穴210の形成予定部位211に、締結穴210を形成する(図13及び図14参照)。
また、樹脂モールド工程においては、回路基板2における堤防パターン24上に金型5を当接させつつキャビティ50内に樹脂材料30を注入することにより、少なくとも締結部21を除いて回路基板2を樹脂材料30により被覆する(図15及び図16参照)。その後、樹脂材料30を硬化させて樹脂封止部材3を形成する。
以下、本例の電子制御ユニットの製造方法について、詳細に説明する。なお、以下に記載の製造方法が参照する図5〜図16は、締結部周辺における基板部材、回路基板、金型などの構成を示し、その他を省略して示してある。
図5に示すごとく、まず、銅箔からなる電極用金属層230(導電性金属膜)が表面22に積層形成された板状の基板部材20(市販品)を準備した。電極用金属層230は、基板部材20の表面22の全面に形成されている。次いで、図6に示すごとく、基板部材20の電極用金属層230上にフォトレジストを塗布し、レジスト膜61を形成した。
次に、図7に示すごとく、電極回路パターン及び堤防パターンと同じパターンで、光(紫外線)を透過する透光部621が形成された露光用マスク62をレジスト膜61上に配置して密着させた。露光用マスク62における透光部621以外の部分は、光を透過しない不透過部622が形成されている。そして、露光用マスク62を介してレジスト膜61に紫外線629を照射して露光を行うことにより、電極回路パターン及び堤防パターンと同形状のフォトレジストを硬化させた。このようにして、図8に示すごとく、レジスト膜61に、電極回路パターン及び堤防パターンと同じパターンで形成された硬化部611を形成した。レジスト膜61における硬化部611以外の部分は、フォトレジストが硬化していない非硬化部612となる。
次に、電子回路パターン及び堤防パターンがレジスト膜61の硬化部611として形成された基板部材20をアルカリ現像液に浸してレジスト膜61の非硬化部612を除去した(図9参照)。これにより、レジスト膜61の非硬化部612の下層にあった電極用金属層230を露出させた。硬化部611は残存しているため、硬化部611の下層にある電極用金属層230は、露出しておらず、硬化部611のレジスト膜61により被覆されている。
次いで、図10に示すごとく、レジスト膜61により被覆されておらず、表面に露出した電極用金属層230をエッチング液(塩化第二鉄液)に溶解させ、除去した。これにより、電極用金属層230に、電子回路パターン23及び堤防パターン24を形成した。このとき、堤防パターン24が後述の穴開け工程において形成する締結穴の形成予定部位211の周囲に形成されるように、一連の工程を行った。
その後、図11に示すごとく、電極回路パターン23及び堤防パターン24上に残存するレジスト膜61(611)をアルカリ水溶液により除去した。これにより、電極回路パターン23及び堤防パターン24を露出させた。
次に、図12に示すごとく、電子回路パターン23及び堤防パターン24上に感光性ソルダレジスト材250を塗布した。そして、感光性ソルダレジスト材250の露光及び現像によって、レジストパターンを形成し、電子回路パターン23上にソルダレジスト膜25を形成した(図13参照)。さらに、図13及び図14に示すごとく、締結穴の形成予定位置211に、基板部材20を厚み方向に貫通する孔を開け、締結穴210を形成した(穴開け工程)。このようにして、回路基板2を作製した。
次に、金型5を用いて回路基板2を樹脂封止する樹脂封止部材3を形成して電子制御ユニット1を得る(図1〜図3、図15、及び図16参照)。
具体的には、まず、所定形状の電子制御ユニット1用の樹脂封止部材3を形成するためのキャビティ50を有する金型5を準備する(図15参照)。金型5は、図15に示すごとく、上述の締結用貫通孔34(図1及び図2参照)を形成するための円柱状の凸部51を有している。凸部51は、金型5からキャビティ50内に突出しており、金型5を回路基板2にクランプした際に、凸部51の先端510が堤防パターン24に当接する高さで形成されている。
図15及び図16に示すごとく、回路基板2における堤防パターン24に金型5の凸部51の先端510を当接させつつ、金型5のキャビティ50内に樹脂材料30を所定の圧力で注入し、回路基板2を樹脂材料30により被覆させた。次いで、キャビティ50内で樹脂材料30を硬化させ、樹脂封止部材3を形成した(図1〜図4参照)。このようにして、図1〜図4に示すごとく、電子制御ユニット1を得た。
なお、図15及び図16においては記載を省略しているが、回路基板2の裏面26側にも金型(図示略)を配置し、樹脂材料を注入して硬化させることにより、回路基板2の裏面26側にも樹脂封止材3を形成した(図1〜図3参照)。
本例の電子制御ユニット1の製造方法においては、図5〜図14に示すごとく、基板部材20上に電子回路パターン23を形成すると共に、締結穴の形成予定部位211の周囲に堤防パターン24を形成している(パターン形成工程)。即ち、パターン形成工程においては、同じ工程により、電子回路パターン23と堤防パターン24とを一度に形成することができ、堤防パターン24を形成するための追加操作を行う必要がない。したがって、低コストにて電子制御ユニット1を製造することができる。
また、穴開け工程においては、パターン形成工程後に、回路基板2における形成予定部位211に、締結穴210を形成する(図13参照)。これにより、締結対象4と締結するための締結部21に、基板部材20を厚み方向に貫通する締結穴210を形成することができる(図1及び図2参照)。パターン形成工程後に穴開け工程を行うことにより、堤防パターン24は、締結穴210の周囲に形成された状態となる。
次に、本例の樹脂モールド工程においては、堤防パターン24上に金型5、具体的には金型5の凸部51の先端510を当接させつつ、金型5のキャビティ50内に樹脂材料を注入し、少なくとも締結部21を除いて回路基板2を樹脂材料30により被覆させている(図15及び図16参照)。そのため、キャビティ50内に所定の圧力で樹脂材料30を注入しても、金型5と回路基板2との間から樹脂が漏れ出してしまうことを防止することができる。本例において、堤防パターン24は、締結穴210の周囲に形成されているため、樹脂材料30の注入の際に、連結穴210に樹脂材料30が漏れ出すことを防止することができる。それ故、樹脂モールド工程後に連結穴210にバリが発生することを防止することができる。したがって、締結部材49による締結対象4への締結を確実に行うことができる電子制御ユニット1を得ることができる(図1及び図2参照)。
また、本例のパターン形成工程においては、締結穴210の形成予定部位211を囲む複数の同心状のパターン241、242により堤防パターン24を形成している(図11参照)。
そのため、樹脂モールド工程における樹脂材料30の注入時に、同心状のパターンで形成された複数の堤防パターン241、242のうち外側の堤防パターン242から締結穴210側に樹脂材料30が漏れ出したとしても、内側の堤防パターン241によって締結穴210側にさらに樹脂材料30が漏れ出すことを防止することができる。また、この場合には、複数の堤防パターン241、242に金型5を当接して押圧する際に、一つの堤防パターン241(242)の当接面にかかる圧力を高くすることができる。そのため、堤防パターン241、242から樹脂材料30が漏れ出すことをより一層防止することができる。したがって、締結穴210にバリが発生することをより一層防止することができる。
また、本例においては、金型5の円柱状の凸部51は堤防パターン241、242よりも大きな径を有している(図15及び図16参照)。そのため、金型5の凸部51を回路基板2における堤防パターン24に当接する際に、凸部51の先端510を堤防パターン24に隙間無く確実に当接させやすい。また、堤防パターン241、242よりも大きな径を有する円柱状の凸部51を備えた金型5を用いているため、樹脂封止材3には、堤防パターン24の外周に堤防パターン24と同じ厚みの肉薄部31が形成され、肉薄部31と肉厚部32との段差構造33が形成される。本例の電子制御ユニット1においては、回路基板2における堤防パターン24の周囲に樹脂封止部材3の肉薄部31があるため、締結部21周囲の防水性をより向上させることができる。
また、本例のパターン形成工程においては、堤防パターン24を、金属製の締結部材49の一部491と当接する大きさ又はパターンで形成している。そのため、堤防パターン24をグラウンド層とすることができる。
また、本例のパターン形成工程においては、フォトリソグラフィを用いたサブストラクト法により電子回路パターン23と堤防パターン24を形成して回路基板2を作製している(図5〜図14参照)。そのため、電子回路パターン23及び堤防パターン24を簡単に形成することができる。さらに、露光用マスク62を繰り返し使用できるため回路基板2の大量生産が容易になる。
本例において、電子回路パターン23及び堤防パターン24は、銅からなる。そのため、サブストラクト法用の市販の基板を利用して、電子回路パターン23及び堤防パターン24を形成することができる。そのため、回路基板2の製造がより一層容易になる。
以上のように、本例の電子制御ユニット1は、低コストで製造することができると共に、締結穴210におけるバリの発生を防止することができる。
(実施例2)
本例は、実施例1とは堤防パターンの形状を変更して電子制御ユニットを作製した例である。
上述の実施例1においては、2つの同心円パターン241、242により堤防パターン24を形成したが、本例においては、図17に示すごとく、単一の円状の堤防パターン27を形成した。なお、上面図による図示を省略するが、本例の堤防パターン27は、これを回路基板2における堤防パターン27の形成面の真上から観察した場合に、単一の円状となる。本例においては、堤防パターン27の形状を上述のように変更した点を除いては、実施例1と同様にして電子制御ユニットを作製した。
本例における電子制御ユニット及びその製造方法は、実施例1と同様の作用効果を奏する。なお、本例において、実施例1と同じ符号は同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
(実施例3)
本例は、実施例1とは堤防パターンの形状を変更して電子制御ユニットを作製した例である。
上述の実施例1においては、2つの同心円パターン241、242により堤防パターン24を形成したが、本例においては、図18に示すごとく、3つの同心円パターン281、282、283の堤防パターン28を形成した。なお、上面図による図示を省略するが、本例の堤防パターン28は、これを回路基板2における堤防パターン27の形成面の真上から観察した場合に、3つ円からなる同心円状のパターンとなる。本例においては、堤防パターン28の形状を変更した点を除いては、実施例1と同様にして電子制御ユニットを作製した。
本例においては、実施例1よりも更に多くの同心円状パターンにより、堤防ターンを形成している。したがって、樹脂モールド工程において、外側の堤防パターン283(282)から締結穴210側に向かって樹脂材料30が漏れ出したとしても、内側の堤防パターン282(281)により締結穴210に樹脂材料30が漏れ出すことをより一層防止することができる。また、金型5の突出部51の先端510により、複数の堤防パターン281、282、283を押圧する際に、一つ当たりの堤防パターン281、282、283にかかる押圧力をより小さくすることができる。したがって、樹脂モールド工程において、樹脂材料30が漏れ出して、締結穴210にバリが発生することをより一層防止することができる。
本例における電子制御ユニット及びその製造方法は、その他にも実施例1と同様の作用効果を奏する。なお、本例において、実施例1と同じ符号は同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
1 電子制御ユニット
2 回路基板
21 締結部
23 電子回路パターン
24 堤防パターン
3 樹脂封止部材
33 段差構造
4 締結対象
49 締結部材

Claims (11)

  1. 締結対象(4)と締結するための締結部(21)を有する基板部材(20)、及び該基板部材(20)の少なくとも一方の面(22)に形成された電子回路パターン(23)を有する回路基板(2)と、少なくとも上記締結部(21)を除いて上記回路基板(2)を被覆し、かつ上記締結部(21)を露出させた樹脂封止部材(3)とを有し、上記締結部(21)には、上記基板部材(20)を厚み方向に貫通し、上記締結対象(4)と締結部材(49)により締結させるための締結穴(210)が形成された電子制御ユニット(1)の製造方法において、
    上記基板部材(20)の少なくとも一方の面(22)上に、導電性金属からなる上記電子回路パターン(23)を形成すると共に、上記面(22)上における上記締結穴(210)の形成予定部位(211)の周囲に、上記電子回路パターンと同じ導電性金属からなる堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)を形成して上記回路基板(2)を得るパターン形成工程と、
    該パターン形成工程後に、上記回路基板(2)における上記形成予定部位(211)に、上記締結穴(210)を形成する穴開け工程と、
    該穴開け工程後に、上記回路基板(2)における上記堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)上に金型(5)を当接させつつ該金型(5)のキャビティ(50)内に樹脂材料(30)を注入することにより、少なくとも上記締結部(21)を除いて上記回路基板(2)を上記樹脂材料(30)により被覆した後、該樹脂材料(30)を硬化させて上記樹脂封止部材(3)を形成する樹脂モールド工程とを有することを特徴とする電子制御ユニット(1)の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、上記パターン形成工程においては、フォトリソグラフィを用いたサブストラクト法により上記電子回路パターン(23)と上記堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)を形成すること特徴とする電子制御ユニット(1)の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法において、上記パターン形成工程においては、上記電子回路パターン(23)と上記堤防パターンと(24、241、242、27、28、281、282、283)とを同じ操作により一度に形成することを特徴とする電子制御ユニット(1)の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法において、上記堤防パターン(24、28)は、上記形成予定部位(211)を囲む複数の同心状のパターン(241、242、281、282、283)により形成することを特徴とする電子制御ユニット(1)の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずか1項に記載の製造方法において、上記電子回路パターン(23)及び上記堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)は、銅又は銅合金からなることを特徴とする電子制御ユニット(1)の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法において、上記堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)は、金属製の上記締結部材(49)の少なくとも一部(491)と当接する大きさ又はパターンで形成することを特徴とする電子制御ユニット(1)の製造方法。
  7. 締結対象(4)と締結するための締結部(21)を有する基板部材(20)、及び該基板部材(20)の少なくとも一方の面(22)に形成された電子回路パターン(23)を有する回路基板(2)と、少なくとも上記締結部(21)を除いて上記回路基板(2)を被覆し、かつ上記締結部(21)を露出させた樹脂封止部材(3)とを有し、上記締結部(21)には、上記基板部材(20)を厚み方向に貫通し、上記締結対象(4)と締結部材(49)により締結させるための締結穴(210)が形成された電子制御ユニット(1)であって、
    上記締結部(21)においては、上記電子回路パターン(23)と同じ導電性金属からなり、かつ上記締結穴(210)の周囲を囲む堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)が上記基板部材(20)の上記面(22)上に形成されており、
    上記樹脂封止部材(3)は、上記堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)の外周に該堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)と同じ厚みで形成された肉薄部(31)と、該肉薄部(31)の外周に該肉薄部(31)より大きな厚みで形成された肉厚部(32)とからなる段差構造(33)を有していることを特徴とする電子制御ユニット(1)。
  8. 請求項7に記載の電子制御ユニット(1)において、上記堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)は、上記基板部材(20)上に、上記電子回路パターン(23)と同じ厚みで形成されていることを特徴とする電子制御ユニット(1)。
  9. 請求項7又は8に記載の電子制御ユニット(1)において、上記堤防パターン(24、28)は、上記締結穴(210)を囲む複数の同心状のパターン(241、242、281、282、283)で形成されていることを特徴とする電子制御ユニット(1)。
  10. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の電子制御ユニット(1)において、上記電子回路パターン(23)及び上記堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)は、銅又は銅合金からなることを特徴とする電子制御ユニット(1)。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項に記載の電子制御ユニット(1)において、上記堤防パターン(24、241、242、27、28、281、282、283)は、金属製の上記締結部材(49)の少なくとも一部と当接する大きさ又はパターンで形成されていることを特徴とする電子制御ユニット(1)。
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