JP2014169008A - 車両前部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両前部構造は、左右のサイドフレーム4の下方にサブフレームが設けられている。サブフレームは、左サイドメンバ31および右サイドメンバ32の後端部31a,32aを連結するクロスメンバ33と、左サイドメンバ31および右サイドメンバ32の前端部31b,32bにステアリングギアボックス21を支持する支持手段35とを含む。ステアリングギアボックス21は、支持手段35に支持されることによりパワープラント24の車両前方側に配置される。支持手段35は、ステアリングギアボックス21が入力された衝撃荷重F2で下方へ脱落するように、衝撃荷重F2で破断可能に形成されている。
【選択図】図6
Description
左右の延出部にステアリングギアボックスを架け渡すことにより、ステアリングギアボックスをクロスメンバとして兼用することができる。よって、クロスメンバを除去することができるので車両の軽量化を図ることができる。
パワープラントは、一例として、エンジンとトランスミッションとが一体に形成されたエンジン/トランスミッションユニットである。
このため、パワープラントの車両後方への移動量を確保することが難しく、そのことが衝撃荷重を十分に吸収する妨げになっていた。
よって、ステアリングギアボックスをサブフレームの前クロスメンバとして兼用できる。これにより、サブフレームから前クロスメンバを除去することができるので車両の軽量化を図ることができる。
ステアリングギアボックスが脱落することにより、ステアリングギアボックスで衝撃荷重を支えないようにできる。よって、車両前部構造に衝撃荷重が入力した場合に、衝撃荷重をパワープラントに効率よく伝えることができる。
これにより、パワープラントの車両後方への移動量を確保して衝撃荷重を十分に吸収することができる。
これにより、支持部を衝撃荷重で良好に破断させて、ステアリングギアボックスをパワープラントやサブフレームの下方に確実に脱落させることができる。
ここで、荷重入力部に衝撃荷重が入力することにより、支持部のうち荷重入力部や荷重入力部近傍が破断することが考えられる。
よって、荷重入力部を車幅方向外側に設けることにより、支持部(すなわち、荷重入力部や荷重入力部近傍)を破断した場合に、サイドメンバの前端部からギアボックス取付部を確実に切り離すことができる。
これにより、ステアリングギアボックスを衝撃荷重でパワープラントやサブフレームの下方に一層確実に脱落させることができる。
よって、ステアリングギアボックスに衝撃荷重が伝達される前に、荷重入力部に衝撃荷重を伝達させて支持部を破断させることができる。これにより、ステアリングギアボックスを衝撃荷重でパワープラントやサブフレームの下方に確実に脱落させることができる。
これにより、ステアリングギアボックスを衝撃荷重でパワープラントやサブフレームの下方に確実に脱落させることができる。
図1、図2に示すように、車両10は、車両10の前部を構成する車両前部構造12を備えている。
車両前部構造12は、車両10の前部に設けられた左右のサイドフレーム13,14と、左右のサイドフレーム13,14の後端部13a,14aに設けられたダッシュボード15と、左右のサイドフレーム13,14の前端部13b,14bに設けられたフロントバルクヘッド16と、左右のサイドフレーム13,14の前端部13b,14bに左右の連結部材17(図3も参照)を介して連結されたフロントバンパー19とを備えている。
このサブフレーム20は、車両前後方向に延びる左右のサイドメンバ31,32と、左サイドメンバ31および右サイドメンバ32の各後端部31a,32aを連結するクロスメンバ33と、左サイドメンバ31および右サイドメンバ32の各前端部31b,32bに設けられた支持手段35とを含む。
このサブフレーム20は、左右のサイドメンバ31,32およびクロスメンバ33で平面視略コ字状に形成されている。
これにより、左サイドメンバ31の前端部31bが左脚部41を介して左サイドフレーム13の中央部13cに連結されている。
これにより、右サイドメンバ32の前端部32bが右脚部43を介して右サイドフレーム14の中央部14cに連結されている。
すなわち、左サイドメンバ31および右サイドメンバ32の各前端部31b,32bにステアリングギアボックス21が支持手段35を介して支持されている。
これにより、サブフレーム20から前クロスメンバを除去できるので車両10の軽量化を図ることができる。
ステアリングギアボックス21の左端部21aのうち、上部に上取付部21cが形成され、下部に下取付部21dが形成されている。上取付部21cに車両前後方向に延びる上貫通孔56が形成され、下取付部21dに車両前後方向に延びる下貫通孔57が形成されている。
上貫通孔56および下貫通孔57に上ボルト51および下ボルト52がそれぞれ貫通される。
上貫通孔58および下貫通孔59に上ボルト53および下ボルト54がそれぞれ貫通される。
ステアリングシャフト63の後端部にステアリングホイール22(図2参照)が取り付けられている。
ステアリングギアボックス21の車幅方向略中央のうち車両前方側の部位に、電動モータなどのパワーアシスト機構64が設けられている。パワーアシスト機構64は、ステアリングホイール22で操行操作する際に操作力を補助する機構である。
サポート部23は、左支持部36(荷重入力部84)に後端部66aがボルト71で取り付けられた左連結アーム66と、右支持部37(荷重入力部84)に後端部67aがボルト72で取り付けられた右連結アーム67と、左連結アーム66および右連結アーム67の各前端部66b,67bを連結する連結メンバ68とを有する。
これにより、左連結アーム66の後半部66cが左端部21aの上半部を回避して左支持部36(荷重入力部84)に連結される。
また、右連結アーム67は、ステアリングギアボックス21の右端部21bの上半部を回避するように後半部67cが上向き傾斜状に形成されている。
これにより、右連結アーム67の後半部67cが右端部21bの上半部を回避して右支持部37(荷重入力部84)に連結される。
よって、車両10の前方に衝撃荷重F1が入力した場合に、入力した衝撃荷重F1はステアリングギアボックス21に入力する前に連結メンバ68に入力する。
これにより、左支持部36(荷重入力部84やその近傍)および右支持部37(荷重入力部84やその近傍)を破断させることができる。
すなわち、左連結アーム66および右連結アーム67の各後端部66a,67aにサブフレーム20が連結されている。さらに、左連結アーム66の前端部66bが左サイドフレーム13に連結され、右連結アーム67の前端部67bが右サイドフレーム14に連結されている。
よって、サブフレーム20がサポート部23などを介して左サイドフレーム13および右サイドフレーム14に連結されている。
フォーク78を上フォーク部81および下フォーク部82に分岐することにより、上フォーク部81および下フォーク部82の断面形状がアーム77より小さく形成されている。
上フォーク部81の上基部81aのうち上部に荷重入力部84が形成されている。荷重入力部84に車両前方から車両後方に向けてねじ孔85が形成されている。
これにより、連結メンバ68に車両前方から衝撃荷重F1が入力することにより、入力した衝撃荷重F1の一部が左連結アーム66を経て荷重入力部84に入力する。
すなわち、車両前方から入力した衝撃荷重F1を荷重入力部84に伝達可能にサポート部23が連結されている。
これにより、上ギアボックス取付部87にステアリングギアボックス21の上取付部21cが取り付けられている(図7も参照)。
下フォーク部82の下先端部82bに下ギアボックス取付部(ギアボックス取付部)91が形成されている。下ギアボックス取付部91に車両前方から車両後方に向けて下ねじ孔92が形成されている。
これにより、下ギアボックス取付部91にステアリングギアボックス21の下取付部21dが取り付けられている。
上ギアボックス取付部87および下ギアボックス取付部91が、上下方向に延びる略鉛直線94上に配置され、左サイドメンバ31より車幅方向内側に配置されている。
また、荷重入力部84が、左サイドメンバ31より車幅方向内側に配置されている。
よって、荷重入力部84が左サイドメンバ31に対して車幅方向内側にオフセットされている(ずらされている)。これにより、荷重入力部84に入力した衝撃荷重を、左支持部36を破断させる荷重として効率よく利用することができる。
これにより、上フォーク部81(すなわち、荷重入力部84や荷重入力部84近傍)を破断した場合に、上ギアボックス取付部87がアーム77(左サイドメンバ31の前端部31b)から確実に切り離される。
よって、荷重入力部84に入力した衝撃荷重で上フォーク部81および下フォーク部82を好適に破断させることができる。
上フォーク部81および下フォーク部82で半円弧状の収容凹部83が形成されている。この収容凹部83にステアリングギアボックス21の前部が収容されている。
これにより、左サイドメンバ31および右サイドメンバ32をステアリングギアボックス21で効率よく補強することができるのでサブフレーム20の剛性をより高めることができる。
横向きに配置されたパワープラント24が、左サイドフレーム13に左取付ブラケット(図示せず)を介して支持され、右サイドフレーム14に右取付ブラケット98を介して支持されている。
傾斜ガイド部102は、パワープラント24の下前部24aのうち略中央に一体に設けられ、前端102aから後端102bに向けて下り勾配の傾斜状に形成されている。
ステアリングギアボックス21の当接部21gは、ステアリングギアボックス21が車両前方に移動した場合に傾斜ガイド部102に当接する部位である。
よって、ステアリングギアボックス21が車両後方に移動し、ステアリングギアボックス21の略中央が傾斜ガイド部102に当接する。これにより、ステアリングギアボックス21が傾斜ガイド部102で下方に案内される。
ステアリングギアボックス21が下方に案内されることにより、ステアリングギアボックス21をパワープラント24やサブフレーム20の下方に脱落させることができる。
図10(a)に示すように、車両10が前方衝突した場合に、サポート部23の連結メンバ68に車両前方側から衝撃荷重F2が入力する。連結メンバ68に衝撃荷重F2が入力することにより、衝撃荷重F2の一部が左連結アーム66を経て左支持部36(上フォーク部81)の荷重入力部84に衝撃荷重F3として入力する。
ここで、荷重入力部84が上ギアボックス取付部87より車幅方向外側に設けられている。これにより、上基部81a近傍が破断することにより、アーム77(左サイドメンバ31の前端部31b)から上ギアボックス取付部87が確実に切り離される。
よって、ステアリングギアボックス21が左連結アーム66で車両後方に向けて押圧されることにより、ステアリングギアボックス21が車両後方に向けて矢印Bの如く移動する。
よって、ステアリングギアボックス21が車両後方に向けて移動することにより、左支持部36(下フォーク部82)の下ギアボックス取付部91に衝撃荷重F4(図11(b)参照)が入力する。
これにより、ステアリングギアボックス21の左端部21a(図11(a)参照)が左支持部36から切り離される。
同様に、図11(a)に示すように、ステアリングギアボックス21の右端部21bが右支持部37から切り離されることにより、ステアリングギアボックス21がサブフレーム20から切り離される。
ここで、サポート部23がステアリングギアボックス21に上フォーク部81を介して連結されている。これにより、サポート部23が車両後方に向けて移動することにより、サポート部23とともにステアリングギアボックス21が車両後方に向けて矢印Bの如く移動する。
当接部21gが傾斜ガイド部102に当接することにより、ステアリングギアボックス21が傾斜ガイド部102で車両後方に向けて斜め下方に矢印Cの如く案内される。これにより、ステアリングギアボックス21をパワープラント24やサブフレーム20の下方に脱落させることができる。
これにより、パワープラント24の車両後方への移動量を確保して衝撃荷重を十分に吸収することができる。
すなわち、ステアリングギアボックス21をパワープラント24やサブフレーム20の下方に脱落させない場合、ステアリングギアボックス21の車両後方への移動がサブフレーム20で阻止されることが考えられる。
このため、ステアリングギアボックス21を下方に脱落させない場合には、パワープラント24の車両後方への移動量を確保し難く、衝撃荷重F2を十分に吸収することが難しい。
例えば、前記実施例では、パワープラント24としてエンジン/トランスミッションユニットを例示したが、これに限らないで、電動モータなどの他の動力源をパワープラント24とすることも可能である。
あるいは、パワープラント24またはステアリングギアボックス21とは別部材で傾斜ガイド部を形成し、別部材の傾斜ガイド部をパワープラント24やステアリングギアボックス21に設けることにより同等の効果を得ることができる。
この場合、左右の支持部36,37に切欠などを形成することにより、切欠を起点にして好適に破断させることが可能である。
Claims (5)
- 左右のサイドフレームの下方にサブフレームが設けられ、該サブフレームにステアリングギアボックスが設けられ、前記サブフレームの上方にパワープラントが設けられた車両前部構造において、
前記サブフレームは、
車両前後方向に延びる左右のサイドメンバと、
前記左右のサイドメンバのうち車両後方側の部位を連結するクロスメンバと、
前記左右のサイドメンバの前端部に前記ステアリングギアボックスを支持することにより、前記ステアリングギアボックスを前記パワープラントの車両前方側に配置する支持手段と、を含み、
前記支持手段は、
前記ステアリングギアボックスが入力された衝撃荷重で下方へ脱落するように、前記衝撃荷重で破断可能に形成されたことを特徴とする車両前部構造。 - 前記支持手段は、
前記左右のサイドメンバの前端部から車幅方向内側に延びる左右の支持部を含み、
前記支持部は、
前記ステアリングギアボックスが取り付けられるギアボックス取付部と、
前記衝撃荷重が入力する荷重入力部と、を有し、
前記ギアボックス取付部および前記荷重入力部は、前記支持部が設けられた前記サイドメンバより車幅方向内側に配置され、
前記支持部が前記荷重入力部に入力した衝撃荷重で破断することを特徴とする請求項1記載の車両前部構造。 - 前記荷重入力部が前記ギアボックス取付部より車幅方向外側に設けられたことを特徴とする請求項2記載の車両前部構造。
- 前記荷重入力部に前記衝撃荷重を伝達可能に連結されるサポート部を備え、
該サポート部は、
前記ステアリングギアボックスより車両前方側に配置された状態で車幅方向に延びる連結バーを有することを特徴とする請求項2または請求項3記載の車両前部構造。 - 前記ステアリングギアボックスまたは前記パワープラントに傾斜ガイド部を備え、
該傾斜ガイド部は、
前記支持手段が衝撃荷重で破断した後、前記ステアリングギアボックスを下方に案内するように傾斜状に形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車両前部構造。
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