JP2016002871A - 車両前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】サブフレームの車体上下方向の振動を効果的に抑制できる車両前部構造を得る。【解決手段】車体前後方向に沿って配置されるとともに、車体前部側が車体後部側よりも高位に配置されたフロントサイドメンバ14と、前側固定部がフロントサイドメンバ14の車体前部側に取り付けられ、後側固定部がフロントサイドメンバ14の車体後部側に取り付けられることで、車体前部側におけるフロントサイドメンバ14の車体下方側に配置されたサブフレーム20と、サブフレーム20の車体前後方向の中途部22Cに設けられ、エンジンを支持するエンジンマウントが取り付けられたマウント支持部32と、マウント支持部32とフロントサイドメンバ14とを連結する連結部材40と、を備えた車両前部構造10とする。【選択図】図1

Description

本発明は、車両前部構造に関する。
フロントサイドメンバの車体下方側に、エンジンを支持するサブフレームを備えた車両前部構造において、車幅方向から見た側面視で、サブフレームの車体前後方向中間部とフロントサイドメンバとを車体上下方向で連結する連結部材を備えた構造は、従来から知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2008−174179号公報 特開2005−047363号公報
ところで、サブフレームには、エンジンが振動することにより、車体上下方向の振動が励起される。しかしながら、上記構造では、サブフレームの変形量(振幅)が最も大きい部位に連結部材が連結されていないため、サブフレームの車体上下方向の振動を効果的に抑制できていない。このように、サブフレームの車体上下方向の振動を効果的に抑制する構造には、未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、サブフレームの車体上下方向の振動を効果的に抑制できる車両前部構造を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車両前部構造は、車体前後方向に沿って配置されるとともに、車体前部側が車体後部側よりも高位に配置されたフロントサイドメンバと、前側固定部が前記フロントサイドメンバの前記車体前部側に取り付けられ、後側固定部が前記フロントサイドメンバの前記車体後部側に取り付けられることで、前記車体前部側における前記フロントサイドメンバの車体下方側に配置されたサブフレームと、前記サブフレームの車体前後方向の中途部に設けられ、エンジンを支持するエンジンマウントが取り付けられたマウント支持部と、前記マウント支持部と前記フロントサイドメンバとを連結する連結部材と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、サブフレームのマウント支持部とフロントサイドメンバとが連結部材によって連結されている。ここで、エンジンを支持するエンジンマウントが取り付けられたマウント支持部には、エンジンが振動することによって直接的に荷重が入力される。つまり、サブフレームに励起される車体上下方向の振動における振幅は、荷重が入力されるマウント支持部付近が最も大きい。したがって、そのマウント支持部とフロントサイドメンバとを連結部材で連結することにより、サブフレームの車体上下方向の振動が効果的に抑制される。
また、請求項2に記載の車両前部構造は、請求項1に記載の車両前部構造であって、前記連結部材は、車幅方向から見た側面視で、前記前側固定部と前記後側固定部とを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に沿って延在されている。
請求項2に記載の発明によれば、車幅方向から見た側面視で、前側固定部と後側固定部とを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に沿って、連結部材が延在されている。つまり、連結部材は、側面視で、サブフレームに励起される振動の向きに沿って配置されている。したがって、サブフレームの車体上下方向の振動がより効果的に抑制される。なお、本発明における「直交」には、正確な直交から若干ずれた略直交も含まれる。
また、請求項3に記載の車両前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造であって、前記連結部材は、平板状に形成された本体部を有し、前記本体部に断面凸状のビード部が形成されている。
請求項3に記載の発明によれば、連結部材が平板状に形成された本体部を有し、その本体部に断面凸状のビード部が形成されている。したがって、簡単な構成で連結部材における本体部の剛性及び強度が向上され、サブフレームの車体上下方向の振動がより効果的に抑制される。
また、請求項4に記載の車両前部構造は、請求項3に記載の車両前部構造であって、前記ビード部は、車幅方向から見た側面視で、前記前側固定部と前記後側固定部とを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に沿って形成されている。
請求項4に記載の発明によれば、車幅方向から見た側面視で、前側固定部と後側固定部とを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に沿って、ビード部が形成されている。つまり、ビード部は、側面視で、サブフレームに励起される振動の向きに沿って形成されている。したがって、サブフレームの車体上下方向の振動がより効果的に抑制される。なお、本発明における「直交」には、正確な直交から若干ずれた略直交も含まれる。
請求項1に係る発明によれば、サブフレームの車体上下方向の振動を効果的に抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、サブフレームの車体上下方向の振動をより効果的に抑制することができる。
請求項3に係る発明によれば、簡単な構成でサブフレームの車体上下方向の振動をより効果的に抑制することができる。
請求項4に係る発明によれば、簡単な構成でサブフレームの車体上下方向の振動をより一層効果的に抑制することができる。
第1実施形態に係る車両前部構造を示す斜視図である。 第1実施形態に係る車両前部構造を示す側面図である。 第1実施形態に係る車両前部構造を一部断面で示す拡大正面図である。 連結部材の締結構造を示す斜視図である。 連結部材の締結構造を示す斜視図である。 第2実施形態に係る車両前部構造を示す側面図である。 比較例に係る車両前部構造を示す側面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印LHを車体左方向とする。また、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車体上下方向の上下、車体前後方向の前後、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。更に、各図では、車両12の左側が示されているが、車両12の右側も左右対称で同一である。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態に係る車両前部構造10について説明する。図1、図2に示されるように、車両12の前部側には、車体前後方向に沿って延在するフロントサイドメンバ14が、左右に予め決められた間隔を隔てて一対で配設されている。図1、図3に示されるように、各フロントサイドメンバ14は、断面ハット型形状とされたインナパネル14Aと平板状とされたアウタパネル14Bとが接合されることで、矩形閉断面形状に形成されている。
図1、図2に示されるように、各フロントサイドメンバ14の前端部には、それぞれ矩形閉断面形状のクラッシュボックス16が設けられている。詳細に説明すると、各フロントサイドメンバ14の前端部には、それぞれ矩形枠状のフランジ部14Cが一体に形成されており、各クラッシュボックス16の後端部にも、それぞれフランジ部14Cと同じ大きさとされた矩形枠状のフランジ部16Aが形成されている。そして、各フランジ部14C、16Aには、それぞれボルト締結用の孔部(図示省略)が形成されている。
したがって、各フランジ部14Cと各フランジ部16Aとが重ね合わされて、互いに連通した各孔部にボルト50が挿通されてナット52に螺合されることにより、各フロントサイドメンバ14の前端部に、それぞれクラッシュボックス16が同軸的に取り付けられている。そして、各クラッシュボックス16の前端部には、車幅方向に延在する矩形閉断面形状のフロントバンパリインフォースメント18が架設されている。
また、各フロントサイドメンバ14には、それぞれ車体前部側を車体後部側よりも高位(高い位置)に配置させるための傾斜部(キックアップ部)15が形成されている。そして、各傾斜部15の車体前方側、即ち各傾斜部15を含む車体前部側のフロントサイドメンバ14の車体下方側には、サブフレームとしてのサスペンションメンバ20が配設されている。
サスペンションメンバ20は、平面視で、車体前方側が開放した略「U」字状に形成されており、車体前後方向に延在する左右一対のサイドフレーム22の車体前後方向の中途部22Cが、車幅方向に延在するクロスフレーム24によって連結されている。そして、各サイドフレーム22(サスペンションメンバ20の左右両側)の後端部に設けられた後側固定部22Bが、それぞれ傾斜部15の下端部(車体後部側のフロントサイドメンバ14の下壁)にボルト50によって締結固定されている。
また、各サイドフレーム22の中途部22Cよりも車体前方側部分は、車体上方前側へ向かって屈曲成形されており、各サイドフレーム22の前端部に設けられた前側固定部22Aは、それぞれフロントサイドメンバ14の前端部(フランジ部14Cの後側における車体前部側のフロントサイドメンバ14の下壁)にボルト(図示省略)によって締結固定されている。これにより、サスペンションメンバ20は、各フロントサイドメンバ14に吊り下げられた状態で支持されている。
なお、各サイドフレーム22の前端部(前側固定部22Aの車体前方側)には、それぞれクラッシュボックス26が設けられており、各クラッシュボックス26の前端部には、車幅方向に延在する矩形閉断面形状のフロントロアバンパリインフォースメント28が架設されている。また、各サイドフレーム22の中途部22Cよりも車体後方側部分には、それぞれサスペンションを構成する図示しないロアアームを取り付けるためのブラケット30が設けられている。
また、各サイドフレーム22の中途部22Cにおける外側壁には、それぞれ後述するエンジンマウント34が取り付けられるマウント支持部32が設けられている。図3に示されるように、サスペンションメンバ20の車体上方側には、エンジン36が配設されており、そのエンジン36の左右両側に形成された車幅方向外側へ張り出す張出部38が、それぞれエンジンマウント34によって車体下方側から支持されている。
各エンジンマウント34は、円柱状に形成されたゴム等の弾性体を含んで構成されており、各エンジンマウント34の下端部には、ナット部(図示省略)が形成されている。また、各マウント支持部32には、ボルト締結用の孔部(図示省略)が形成されている。したがって、各エンジンマウント34は、各マウント支持部32の孔部に車体下方側からボルト50(図5参照)が挿通されてナット部に螺合されることにより、各マウント支持部32に締結固定されている。
なお、各マウント支持部32は、各エンジンマウント34を車体下方側から支持可能な剛性及び強度を有する形状に形成されていればよく、その形状は特に限定されない。但し、各マウント支持部32は、各フロントサイドメンバ14よりも車幅方向内側に配置されるようになっている。
図1〜図3に示されるように、各マウント支持部32と各フロントサイドメンバ14とは、それぞれ連結部材40によって連結されている。各連結部材40は、車体上下方向に延在する平板状の本体部42と、本体部42の上端部に形成された上側連結部44と、本体部42の下端部に形成された下側連結部46と、を有している。
下側連結部46は、本体部42の下部側が車幅方向内側へ折り曲げられることによって形成されており、マウント支持部32にエンジンマウント34と共にボルト締結されることによって取り付けられている。すなわち、下側連結部46には、ボルト締結用の孔部46A(図5参照)が形成されており、マウント支持部32とエンジンマウント34との間に下側連結部46が挟み込まれ、かつ、その孔部46Aにもボルト50(図5参照)が挿通されてナット部に螺合されることにより、それらが共締めされている。
上側連結部44は、本体部42の上部側が車幅方向外側へ折り曲げられることによって形成されており、車体前部側のフロントサイドメンバ14の下壁にボルト締結されることによって(車体下方側からボルト50が螺合されることによって)取り付けられている。したがって、上側連結部44には、ボルト締結用の孔部44Aが形成されており、フロントサイドメンバ14の下壁にも、ボルト締結用の孔部(図示省略)が形成されている。そして、フロントサイドメンバ14の下壁には、その孔部と同軸的にウエルドナット54(図1参照)が設けられている。
本体部42には、断面凸状となる補強用のビード部48が形成されている。図2に示されるように、このビード部48は、車幅方向から見た側面視で、サイドフレーム22の前側固定部22Aと後側固定部22Bとを結ぶ仮想直線Kに対して略直交する方向に沿って形成されている。
なお、図示のビード部48は、車幅方向外側に向かって凸状となるように形成されているが、ビード部48は、車幅方向内側に向かって凸状となるように形成されていてもよい。また、本体部42の両側部(車体前方側及び車体後方側の各辺縁部)を車幅方向内側又は外側に折り曲げてフランジ部(図示省略)を形成し、本体部42を更に補強するようにしてもよい。
また、図4(A)に示されるように、上側連結部44に形成する締結用の孔部44Aは、車体前後方向に長い長孔とされている。そして、その長孔とされた孔部44Aの長手方向中央部に車体下方側からボルト50が挿通されて、上側連結部44がフロントサイドメンバ14の下壁に締結されている。
これにより、車両12が前面衝突(フルラップ衝突やオフセット衝突)したときなど、車体前方側から比較的大きな荷重が入力されたときに、フロントサイドメンバ14とサスペンションメンバ20との相対的な車体前後方向の移動を連結部材40が阻害しないようになっている。
つまり、連結部材40は、フロントサイドメンバ14又はサスペンションメンバ20と共に、車体前後方向へ移動可能になっている。なお、上側連結部44ではなく、下側連結部46に形成する締結用の孔部46Aを、車体前後方向に長い長孔にしてもよい。すなわち、上側連結部44の孔部44A及び下側連結部46の孔部46Aの何れか一方が車体前後方向に長い長孔になっていればよい。
また、上側連結部44の孔部44A(又は下側連結部46の孔部46A)は、図4(B)に示されるような歯型形状にしてもよい。この場合、フロントサイドメンバ14とサスペンションメンバ20との相対的な車体前後方向への移動を連結部材40が阻害しないように、車体前後方向に沿って歯が突出しない形状にすることが望ましい。
更に、図5に示されるように、上側連結部44に形成する締結用の孔部44Aを車体前後方向に長い長孔とし、下側連結部46に形成する締結用の孔部46Aを車幅方向に長い長孔にしてもよい。このような構成にすると、孔部44Aによって、上記と同様の作用効果が得られるとともに、フロントサイドメンバ14及びサスペンションメンバ20に連結部材40を組み付けるときに、孔部46Aによって、車幅方向における組み付け位置の誤差を吸収することができる。よって、連結部材40の組み付けが容易にできる。
なお、図示しないが、上側連結部44に形成する締結用の孔部44Aを車幅方向に長い長孔とし、下側連結部46に形成する締結用の孔部46Aを車体前後方向に長い長孔にしてもよい。この場合は、孔部46Aによって、上記と同様の作用効果が得られるとともに、フロントサイドメンバ14及びサスペンションメンバ20に連結部材40を組み付けるときに、孔部44Aによって、車幅方向における組み付け位置の誤差を吸収することができる。
以上のような構成とされた第1実施形態に係る車両前部構造10において、次にその作用について説明する。なお、図2、図7において、サイドフレーム22(サスペンションメンバ20)が最も大きく変形(振動)したときの状態が仮想線にて示されているが、その状態は、本実施形態を理解し易くするために、誇張して描かれている。
まず、本実施形態に係る連結部材40が設けられていない比較例に係る車両前部構造100について説明する。エンジン36が振動することによって、エンジンマウント34を介して、マウント支持部32に直接的に荷重が入力されると、図7に示されるように、サスペンションメンバ20のサイドフレーム22には、略上下方向(側面視で仮想直線Kに対して略直交する方向)へ向かう振動が励起される。
すなわち、前側固定部22Aと後側固定部22Bとがフロントサイドメンバ14に固定された状態で、サイドフレーム22のマウント支持部32を含む中途部22C付近が、略上下方向(側面視で仮想直線Kに対して略直交する方向)に振動する。このマウント支持部32を含む中途部22C付近が、サイドフレーム22(サスペンションメンバ20)の低次の共振現象における振動の腹となる部分(変形量(振幅)が最も大きい部分)である。
一方、本実施形態に係る車両前部構造10では、そのマウント支持部32とフロントサイドメンバ14とを連結部材40によって連結している。したがって、エンジン36が振動することによって、エンジンマウント34を介して、マウント支持部32に直接的に荷重が入力されても、図2に示されるように、サイドフレーム22に励起される略上下方向(側面視で仮想直線Kに対して略直交する方向)の振動が、比較例に係る車両前部構造100よりも低減される。
つまり、比較例に係る車両前部構造100では、前側固定部22Aと後側固定部22Bとがフロントサイドメンバ14に固定された状態で、サイドフレーム22のマウント支持部32を含む中途部22C付近が略上下方向に振動する。これに対し、本実施形態に係る車両前部構造10では、前側固定部22Aと後側固定部22Bとマウント支持部32とがフロントサイドメンバ14に固定された状態で、サイドフレーム22の中途部22Cよりも前側部分が略上下方向に振動する。したがって、本実施形態に係る車両前部構造10における振幅は、比較例に係る車両前部構造100における振幅よりも小さくなる。
このように、本実施形態に係る車両前部構造10によれば、サイドフレーム22(サスペンションメンバ20)に励起される略上下方向の振動を効果的に抑制することができる。しかも、連結部材40(本体部42)には、ビード部48が形成されているので、簡単な構成で連結部材40(本体部42)の剛性及び強度を向上させることができる。よって、サスペンションメンバ20(サイドフレーム22)を連結部材40によって補強することができ、その振動をより効果的に抑制することができる。
また、そのビード部48は、側面視で、前側固定部22Aと後側固定部22Bとを結ぶ仮想直線Kと略直交する方向に沿って形成されている。つまり、ビード部48は、側面視で、サイドフレーム22(サスペンションメンバ20)に励起される振動の向きに沿って形成されている。
したがって、側面視で仮想直線Kに対して略直交する方向における連結部材40(本体部42)の剛性及び強度をより一層向上させることができ、その方向へのサイドフレーム22(サスペンションメンバ20)の振動をより効果的に抑制することができる。よって、その振動に起因して車室内に発生する騒音を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る車両前部構造10について説明する。なお、上記第1実施形態と同等の部位には、同じ符号を付して詳細な説明(共通する作用も含む)は適宜省略する。
図6に示されるように、この第2実施形態に係る車両前部構造10では、連結部材40の本体部42が、車幅方向から見た側面視で、サイドフレーム22の前側固定部22Aと後側固定部22Bとを結ぶ仮想直線Kに対して略直交する方向に沿って延在する形状に形成されている。つまり、この連結部材40の本体部42は、側面視で、サイドフレーム22(サスペンションメンバ20)に励起される振動の向きに沿って配置されている。
したがって、エンジン36が振動することによって、エンジンマウント34を介して、マウント支持部32に直接的に荷重が入力されても、サイドフレーム22(サスペンションメンバ20)に励起される略上下方向(側面視で仮想直線Kに対して略直交する方向)の振動を効果的に抑制することができる。
なお、この第2実施形態の場合、連結部材40の本体部42が、側面視で仮想直線Kに対して略直交する方向に沿って配置されるため、その方向(本体部42の延在方向)に沿ったビード部48を形成しなくても、効果的に振動を抑制することができる。しかし、図6に示されるように、その方向に沿ったビード部48を本体部42に形成して、その本体部42を補強するようにしてもよい。
以上、本実施形態に係る車両前部構造10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る車両前部構造10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、連結部材40の下側連結部46は、エンジンマウント34と共にボルト締結される(共締めされる)構成に限定されるものではない。
また、ビード部48は、連結部材40の本体部42に、図示の1本だけ形成される構成に限定されるものではなく、側面視で仮想直線Kに対して略直交する方向に沿って複数本形成される構成とされていてもよい。更に、連結部材40の剛性及び強度が充分に確保されるようになっていれば、本体部42にビード部48が形成されていなくてもよい。
また、連結部材40が、サイドフレーム22(サスペンションメンバ20)に励起される略上下方向の振動を効果的に抑制できるようになっていれば、ビード部48及び本体部42が、側面視で仮想直線Kに対して略直交する方向に沿って設けられていなくてもよい。また、本発明に係るサブフレームは、少なくともエンジン36を支持するフレームであればよく、サスペンションメンバ20に限定されるものではない。
10 車両前部構造
14 フロントサイドメンバ
20 サスペンションメンバ(サブフレーム)
22A 前側固定部
22B 後側固定部
22C 中途部
32 マウント支持部
34 エンジンマウント
36 エンジン
40 連結部材
42 本体部
48 ビード部
K 仮想直線

Claims (4)

  1. 車体前後方向に沿って配置されるとともに、車体前部側が車体後部側よりも高位に配置されたフロントサイドメンバと、
    前側固定部が前記フロントサイドメンバの前記車体前部側に取り付けられ、後側固定部が前記フロントサイドメンバの前記車体後部側に取り付けられることで、前記車体前部側における前記フロントサイドメンバの車体下方側に配置されたサブフレームと、
    前記サブフレームの車体前後方向の中途部に設けられ、エンジンを支持するエンジンマウントが取り付けられたマウント支持部と、
    前記マウント支持部と前記フロントサイドメンバとを連結する連結部材と、
    を備えた車両前部構造。
  2. 前記連結部材は、車幅方向から見た側面視で、前記前側固定部と前記後側固定部とを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に沿って延在されている請求項1に記載の車両前部構造。
  3. 前記連結部材は、平板状に形成された本体部を有し、前記本体部に断面凸状のビード部が形成されている請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造。
  4. 前記ビード部は、車幅方向から見た側面視で、前記前側固定部と前記後側固定部とを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に沿って形成されている請求項3に記載の車両前部構造。
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