JP2014012428A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小ラップ衝突時にエプロンメンバに入力された衝突荷重の一部を車幅方向内側へ効率よく伝達できるようにする。
【解決手段】車体前部における車幅方向外側に平面視で車体前後方向に沿って配置された左右一対のエプロンメンバ12と、左右一対のエプロンメンバ12の車幅方向内側にそれぞれ配置され、パワーユニット26の車幅方向両側を支持するための支持部材30がそれぞれ取り付けられた一対のフロントサイドメンバ14と、エプロンメンバ12とフロントサイドメンバ14との間を車幅方向に連結し、かつ平面視で少なくとも一部が支持部材30の車幅方向外側に配置された連結部材40と、を備えた車体前部構造10とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、車体前部構造に関する。
エプロンアッパメンバとフロントサイドメンバとを車幅方向に連結する連結フレーム上に、エアバッグ装置のサテライトセンサを配設した構造は、従来に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3930004号公報
ところで、フロントサイドメンバよりも車幅方向外側で前面衝突(微小ラップ衝突)することにより、エプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部は、そのエプロンアッパメンバからフロントサイドメンバ、更にはパワーユニットへ(車幅方向内側へ)効率よく伝達されることが望まれる。このように、微小ラップ衝突時にエプロンメンバに入力された衝突荷重の一部を車幅方向内側へ効率よく伝達させる構造には、未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、微小ラップ衝突時にエプロンメンバに入力された衝突荷重の一部を車幅方向内側へ効率よく伝達できる車体前部構造を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車体前部構造は、車体前部における車幅方向外側に平面視で車体前後方向に沿って配置された左右一対のエプロンメンバと、前記左右一対のエプロンメンバの車幅方向内側にそれぞれ配置され、パワーユニットの車幅方向両側を支持するための支持部材がそれぞれ取り付けられた一対のフロントサイドメンバと、前記エプロンメンバと前記フロントサイドメンバとの間を車幅方向に連結し、かつ平面視で少なくとも一部が前記支持部材の車幅方向外側に配置された連結部材と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、エプロンメンバとフロントサイドメンバとの間を車幅方向に連結する連結部材の少なくとも一部が、平面視でパワーユニットの車幅方向両側を支持するための支持部材の車幅方向外側に配置されている。したがって、フロントサイドメンバよりも車幅方向外側で前面衝突(微小ラップ衝突)することによって、エプロンメンバに入力された衝突荷重の一部は、次のように伝達される。
すなわち、微小ラップ衝突によってエプロンメンバに入力された衝突荷重の一部は、そのエプロンメンバから連結部材を介してフロントサイドメンバに伝達される。このとき、その衝突荷重の一部は、連結部材の少なくとも一部からフロントサイドメンバを介して支持部材に伝達される。そして、支持部材に入力された衝突荷重の一部は、その支持部材からパワーユニットに伝達される。このように、本発明によれば、微小ラップ衝突時にエプロンメンバに入力された衝突荷重の一部が車幅方向内側へ効率よく伝達される。
また、請求項2に記載の車体前部構造は、請求項1に記載の車体前部構造であって、前記連結部材の前記少なくとも一部は、平面視で前記フロントサイドメンバ側が前記エプロンメンバ側よりも車体後方側に位置するように傾斜された傾斜部を含むことを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、連結部材の少なくとも一部が、平面視でフロントサイドメンバ側がエプロンメンバ側よりも車体後方側に位置するように傾斜された傾斜部を含んでいる。したがって、その傾斜部により、衝突荷重の一部がエプロンメンバからフロントサイドメンバへ効率よく伝達される。
また、請求項3に記載の車体前部構造は、請求項2に記載の車体前部構造であって、前記傾斜部は、車幅方向内側端部が前記フロントサイドメンバに接合され、車幅方向外側端部が前記エプロンメンバに接合された連結板であることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、傾斜部が、車幅方向内側端部がフロントサイドメンバに接合され、車幅方向外側端部がエプロンメンバに接合された連結板とされている。したがって、衝突荷重の一部がエプロンメンバからフロントサイドメンバへ更に効率よく伝達される。
また、請求項4に記載の車体前部構造は、請求項3に記載の車体前部構造であって、前記エプロンメンバには車幅方向内側に向かうフランジ部が形成されており、前記フランジ部に前記連結板が接合されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、エプロンメンバに形成されたフランジ部に連結板が接合されている。つまり、連結部材(連結板)がエプロンメンバに支持されている。したがって、連結部材を支持するための結合部材を別途設ける必要がない。よって、部品点数の増加が抑制されつつ、連結部材の剛性が向上される。
また、請求項5に記載の車体前部構造は、請求項3又は請求項4に記載の車体前部構造であって、前記連結部材は、前記連結板の車体上方側端部から車体前方側へ延在され、車幅方向内側端部が前記フロントサイドメンバに接合され、車幅方向外側端部が前記エプロンメンバに接合された上面板と、前記連結板の車体下方側端部から車体前方側へ延在され、車幅方向内側端部が前記フロントサイドメンバに接合され、車幅方向外側端部が前記エプロンメンバに接合された下面板と、を有し、前記エプロンメンバの車体前方側端部と前記フロントサイドメンバの車体前方側端部との間に架設された結合板に、前記上面板及び前記下面板の車体前方側端部が接合されていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、連結部材が、連結板の車体上方側端部から車体前方側へ延在された上面板と、連結板の車体下方側端部から車体前方側へ延在された下面板と、を有している。そして、上面板及び下面板の車幅方向内側端部がフロントサイドメンバに接合され、上面板及び下面板の車幅方向外側端部がエプロンメンバに接合されている。そして更に、上面板及び下面板の車体前方側端部が、エプロンメンバの車体前方側端部とフロントサイドメンバの車体前方側端部との間に架設された結合板に接合されている。したがって、連結部材の剛性が向上される。
また、請求項6に記載の車体前部構造は、請求項5に記載の車体前部構造であって、前記連結部材は、前記エプロンメンバと前記フロントサイドメンバと前記結合板とで閉空間を構成していることを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、連結部材とエプロンメンバとフロントサイドメンバと結合板とで閉空間が構成される。したがって、連結部材の剛性がより一層向上される。
また、請求項7に記載の車体前部構造は、請求項5又は請求項6に記載の車体前部構造であって、前記結合板の車体前方側に、平面視で前記エプロンメンバと同軸となるクラッシュボックスが設けられていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、結合板の車体前方側に、平面視でエプロンメンバと同軸となるクラッシュボックスが設けられている。したがって、微小ラップ衝突時に入力された衝突荷重は、その一部がクラッシュボックスによって吸収される。つまり、これにより、エプロンメンバに入力される衝突荷重の一部が低減される。
以上、説明したように、請求項1に係る発明によれば、微小ラップ衝突時にエプロンメンバに入力された衝突荷重の一部を車幅方向内側へ効率よく伝達することができる。
請求項2に係る発明によれば、エプロンメンバからフロントサイドメンバへ衝突荷重の一部を効率よく伝達することができる。
請求項3に係る発明によれば、エプロンメンバからフロントサイドメンバへ衝突荷重の一部を更に効率よく伝達することができる。
請求項4に係る発明によれば、部品点数の増加を抑制しつつ、連結部材の剛性を向上させることができる。
請求項5に係る発明によれば、連結部材の剛性を向上させることができる。
請求項6に係る発明によれば、連結部材の剛性をより一層向上させることができる。
請求項7に係る発明によれば、エプロンメンバに入力される衝突荷重の一部を低減させることができる。
本実施形態に係る車体前部構造の要部を拡大して示す斜視図である。 図1に示される車体前部構造の平面図である。 図1に示される車体前部構造の側面図である。 本実施形態に係る車体前部構造を車幅方向略中央部分で切断して連結部材を拡大して示す斜視図である。 微小ラップ衝突時の荷重伝達経路を示す平面図である。 微小ラップ衝突中の荷重伝達経路を示す平面図である。 微小ラップ衝突後の荷重伝達経路を示す平面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印INを車幅方向内側とする。また、以下の説明で、特記することなく前後、上下、左右の方向を記載した場合は、車体前後方向の前後、車体上下方向の上下、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。更に、各図は車体の右側を示しているが、車体の左側も左右対称で同一であるため、車体の左側についての説明は省略する。
図1〜図4に示されるように、車体前部における車幅方向外側には、矩形閉断面形状とされて車体後上(前下)方向に(平面視で車体前後方向に沿って)延在するエプロンメンバ12が左右一対で配置されている。そして、左右一対のエプロンメンバ12の車幅方向内側には、それぞれ矩形閉断面形状とされて車体前後方向に延在するフロントサイドメンバ14が一対で配置されている。なお、エプロンメンバ12の車体前方側端部は、フロントサイドメンバ14の車体前方側端部と車幅方向に隣接している。
左右それぞれのエプロンメンバ12の車体前方側端部とフロントサイドメンバ14の車体前方側端部との間には、矩形平板状の結合板16が架設されている。詳細には、図4に示されるように、エプロンメンバ12の車体前方側端部には、車幅方向外側(車幅方向内側は図示省略)及び車体上下方向へ向かうフランジ部12Aが形成されており、そのフランジ部12Aが結合板16の後面16Aに溶接等によって接合されている。
一方、フロントサイドメンバ14の車体前方側端部には、図示しない接合部材が設けられるようになっており、その接合部材を介して、フロントサイドメンバ14の車体前方側端部が結合板16の後面16Aに取り付けられている。また、各結合板16の前面16Bには、それぞれ結合板16と同一形状となる矩形平板状の結合板18(図2、図3参照)が、その後面18Aを重ね合わせた状態で締結固定されている。
詳細には、フランジ部12A及び接合部材には、それぞれ結合板16、18に形成された複数の貫通孔と同軸となる複数の貫通孔が形成されている。そして、フランジ部12A及び接合部材には、その貫通孔と同軸的にウエルドナット48が設けられている。したがって、結合板18の車体前方側からボルト50を各貫通孔に挿通し、ウエルドナット48に螺合することで、結合板18が結合板16に締結固定される。
また、図2に示されるように、各結合板18の前面18Bには、それぞれクラッシュボックス22、24が車幅方向に並んで設けられている。詳細には、車幅方向外側のクラッシュボックス22は、平面視でエプロンメンバ12と同軸になるように結合板18の前面18Bに突設されている。そして、車幅方向内側のクラッシュボックス24は、平面視及び側面視でフロントサイドメンバ14と同軸になるように結合板18の前面18Bに突設されている。
更に、車体右側のクラッシュボックス22、24の車体前方側端部と車体左側のクラッシュボックス22、24の車体前方側端部との間には、矩形閉断面形状とされて車幅方向に延在するフロントバンパリインフォースメント20が架設されている。すなわち、各クラッシュボックス22、24の車体前方側端部は、接合部材23を介してフロントバンパリインフォースメント20の後面20Aにボルト・ナットによって締結固定されている。
また、図1に示されるように、フロントサイドメンバ14の上面14Aには、パワーユニット26の車幅方向両外側を支持するための支持部材30がそれぞれ取り付けられている。支持部材30は、フロントサイドメンバ14の上面14Aに取り付けられた前後一対の柱部32と、各柱部32の上端部(天板)間に架設された保持部34と、で構成されている。
詳細には、各柱部32は、閉断面形状(天板のある角筒状)に形成されており、その下端部には、車体前方側及び後方側へそれぞれ向かうフランジ部32Aが一体に形成されている。そして、各フランジ部32Aがフロントサイドメンバ14の上面14Aにボルト・ナットによって締結固定されている。
また、各柱部32の車幅方向内側の下端部には、略二等辺三角形状の延設部32Bが下方に向かって延設されている。この延設部32Bが、フロントサイドメンバ14の車幅方向内側を向く側面14Bに重ね合わされることにより、各柱部32の内倒れ(車幅方向内側への傾倒)が抑制又は防止される構成になっている。
保持部34は、車幅方向内側が開口した筐体34A内に設けられたゴム製のマウント36と、筐体34Aから車体前方側及び後方側へそれぞれ延設された脚部38と、を有している。そして、各脚部38が、それぞれ各柱部32の天板にボルト・ナットによって締結固定されるようになっている。
また、この保持部34のマウント36に、左右のフロントサイドメンバ14間に配設されたパワーユニット26の車幅方向両外側部分が取り付けられるようになっている。すなわち、パワーユニット26の車幅方向外側部分にはブラケット28が設けられており、そのブラケット28が保持部34のマウント36に取り付けられている。
<連結部材の構成>
車体前方側端部におけるエプロンメンバ12とフロントサイドメンバ14との間には、連結部材40が配設されている。この連結部材40は、エプロンメンバ12とフロントサイドメンバ14とを車幅方向に連結する部材であり、その車幅方向から見た側面視で、開口を車体前方側に向けた略「U」字状に形成されている。
詳細には、図4に示されるように、この連結部材40は、車体前後方向が長手方向とされた矩形平板状の上面板42と、車体前後方向が長手方向とされるとともに上面板42よりも短く形成された矩形平板状の下面板44と、を有している。そして、この連結部材40は、上面板42の車体後方側端部と下面板44の車体後方側端部とを一体に連結する矩形平板状の連結板46を有している。
なお、この連結部材40は、矩形平板状の連結板46と、連結板46の車体上方側端部から車体前方側へ一体に延在された矩形平板状の上面板42と、連結板46の車体下方側端部から車体前方側へ一体に延在された矩形平板状の下面板44と、を有しているとも言える。
連結板46は、図2にも示されるように、車幅方向内側(フロントサイドメンバ14側)における辺縁部46Aが、車幅方向外側(エプロンメンバ12側)における辺縁部46Bよりも車体後方側に位置するように、平面視で傾斜した傾斜部とされている。そして、この連結板46は、図3に示されるように、車体上方側における辺縁部46Cが、車体下方側における辺縁部46Dよりも車体後方側に位置するように、側面視でも傾斜している。
また、図4に示されるように、上面板42の車幅方向内側における辺縁部には、車体上方側へ向かうフランジ部42Aが形成され、下面板44の車幅方向内側における辺縁部には、車体下方側へ向かうフランジ部44Aが形成されている。そして、連結板46の車幅方向内側における辺縁部46Aには、車体後方側へ向かうフランジ部47が形成されている。これら各フランジ部(端部)42A、44A、47が、それぞれフロントサイドメンバ14の車幅方向外側を向く側面14Cに溶接等によって接合されるようになっている。
また、上面板42の車幅方向外側における辺縁部には、車体上方側へ向かうフランジ部42Cが形成されている。このフランジ部(端部)42Cが、エプロンメンバ12の車幅方向内側を向く側面12Cに溶接等によって接合されるようになっている。
更に、エプロンメンバ12の側面12Cにおける車体後方側端部には、車幅方向内側へ向かうフランジ部12Bが形成されている。このフランジ部12Bが、連結板46の車体後方側を向く後面46Eの一部に溶接等によって接合されるとともに、下面板44の車体下方側を向く下面44Cの一部に溶接等によって接合されるようになっている(フランジ部12Bは、車体前方側が捩れるように形成されている)。
また、上面板42の車体前方側における辺縁部には、車体上方側へ向かうフランジ部42Bが形成され、下面板44の車体前方側における辺縁部には、車体下方側へ向かうフランジ部44Bが形成されている。これら各フランジ部(端部)42B、44Bが、それぞれ結合板16の後面16Aに溶接等によって接合されるようになっている。
つまり、連結部材40(上面板42、下面板44、連結板46)は、エプロンメンバ12の側面12Cと、フロントサイドメンバ14の側面14Cと、結合板16の後面16Aとに接合されて閉空間を構成するようになっている。そして、この連結部材40は、図2に示される平面視で、その少なくとも一部が、支持部材30の車幅方向外側に配置される(支持部材30と車体前後方向にオーバーラップするラップ部Lを有する)ようになっている。
詳細には、図2、図3に示されるように、この連結部材40の連結板46(フランジ部47を含む)と上面板42の車体後方側の一部は、平面視で支持部材30の車体前方側の柱部32に車幅方向で対向する位置に配置されている。したがって、連結部材40において、平面視で支持部材30の車幅方向外側に配置される少なくとも一部とは、支持部材30の車体前方側の柱部32に車幅方向で対向する連結板46(フランジ部47を含む)と上面板42の車体後方側の一部となる。
<作用>
以上のような構成の車体前部構造10において、次にその作用について説明する。すなわち、図5〜図7に示される微小ラップ衝突時に入力される衝突荷重の荷重伝達経路について説明する。
なお、以下において、微小ラップ衝突時に入力される衝突荷重のうち、エプロンメンバ12に入力される衝突荷重を衝突荷重Fとする。そして、その衝突荷重Fのうち、連結部材40を介してフロントサイドメンバ14へ伝達される衝突荷重を衝突荷重Fsとする。
図5に示されるように、車両のフロントサイドメンバ14よりも車幅方向外側がバリアWに衝突する微小ラップ衝突が発生すると、フロントバンパリインフォースメント20を介して、クラッシュボックス22に衝突荷重の一部が入力される。そして、クラッシュボックス22に入力された衝突荷重のうちの一部、即ち衝突荷重Fは、結合板18及び結合板16を介して、エプロンメンバ12へ伝達される。
ここで、連結部材40の連結板46(フランジ部47を含む)及び上面板42の車体後方側の一部は、平面視で支持部材30の車体前方側の柱部32の車幅方向外側に配置されている。すなわち、この連結板46(フランジ部47を含む)及び上面板42の車体後方側の一部は、平面視で支持部材30の車体前方側の柱部32に車幅方向で対向する位置に配置されている。
したがって、エプロンメンバ12へ伝達された衝突荷重Fのうちの一部、即ち衝突荷重Fsは、その連結部材40を介してフロントサイドメンバ14へ伝達される。そして、フロントサイドメンバ14へ伝達された衝突荷重Fsは、支持部材30を介してパワーユニット26へ伝達される。
詳細には、連結部材40の連結板46及び上面板42の車体後方側の一部から伝達された衝突荷重Fsは、フロントサイドメンバ14を介して柱部32に伝達され、その柱部32から保持部34へ伝達される。そして、保持部34に伝達された衝突荷重Fsは、その保持部34に設けられたゴム製のマウント36(図1参照)とブラケット28とを介してパワーユニット26へ伝達される。
つまり、本実施形態に係る車体前部構造10では、微小ラップ衝突時にエプロンメンバ12に入力された衝突荷重Fの一部である衝突荷重Fsが、クラッシュボックス22が軸方向に完全に潰れる前に(早期に)車幅方向内側へ伝達される。よって、パワーユニット26の車幅方向内側への移動(剛体運動)を微小ラップ衝突時の初期から誘起することができ、かつ促進させることができる。
さて、微小ラップ衝突が進むと、図6、図7に示されるように、クラッシュボックス22が軸方向に潰れて行く。これにより、入力された衝突荷重の少なくとも一部がクラッシュボックス22で吸収され、エプロンメンバ12に入力される衝突荷重Fが低減される。
クラッシュボックス22で吸収されなかった残りの衝突荷重Fは、結合板18及び結合板16を介して、エプロンメンバ12へ伝達される。そして、エプロンメンバ12へ伝達された衝突荷重Fのうちの一部、即ち衝突荷重Fsは、連結部材40を介してフロントサイドメンバ14へ伝達される。
ここで、連結部材40の連結板46は、車幅方向内側における辺縁部46Aが車幅方向外側における辺縁部46Bよりも車体後方側に位置するように、平面視で傾斜した傾斜部とされている。したがって、衝突荷重Fsは、その連結板46を伝わることにより、効率よくフロントサイドメンバ14へ伝達される。
こうして、連結部材40(連結板46)を介してフロントサイドメンバ14へ伝達された衝突荷重Fsは、そのフロントサイドメンバ14から支持部材30の柱部32を介して保持部34へ伝達される。そして、保持部34へ伝達された衝突荷重Fsは、ゴム製のマウント36(図1参照)とブラケット28とを介してパワーユニット26へ伝達される。
ここで、パワーユニット26は、ゴム製のマウント36を介して支持部材30(保持部34)に支持されている。したがって、パワーユニット26が、ゴム製のマウント36を介して支持されていない構成に比べて、パワーユニット26に伝達させる衝突荷重Fsの伝達時間を長く取ることができる。
すなわち、ゴム製のマウント36を介してパワーユニット26が支持されていないと、伝達された衝突荷重Fsは局所的な破壊に使用され、その衝突荷重Fsの伝達時間は短くなる。しかし、ゴム製のマウント36を介してパワーユニット26が支持されていると、そのマウント36がクッションの役割を果たすため、伝達された衝突荷重Fsが局所的な破壊に使用され難くなり、その衝突荷重Fsの伝達時間が長くなる。
よって、パワーユニット26の車幅方向内側への移動量を増加させることができ、より長く剛体運動を生じさせることができる。つまり、これによれば、パワーユニット26よりも車体後方側に配設されている部材への衝突荷重の伝達を抑制又は防止することができる。したがって、微小ラップ衝突時における車体(特に車室)の変形量を低減させることができる。
また、この連結部材40の連結板46及び下面板44は、エプロンメンバ12のフランジ部12Bに接合されている。したがって、連結部材40の連結板46及び下面板44がエプロンメンバ12のフランジ部12Bに接合されていない構成(別途設けられた結合部材に連結部材40の連結板46及び下面板44が接合される構成)に比べて、部品点数の増加を抑制しつつ、連結部材40の剛性を向上させることができる。
更に、この連結部材40は、エプロンメンバ12(側面12C)とフロントサイドメンバ14(側面14C)と結合板16(後面16A)とで閉空間を構成するようになっている。したがって、連結部材40が、エプロンメンバ12とフロントサイドメンバ14と結合板16とで閉空間を構成しない場合に比べて、連結部材40及び車体の剛性を向上させることができる。
よって、図7に示されるように、微小ラップ衝突が更に進んでエプロンメンバ12が変形し始めても、その連結部材40を介してフロントサイドメンバ14へ衝突荷重Fsを伝達することができる。つまり、本実施形態に係る車体前部構造10によれば、微小ラップ衝突時にエプロンメンバ12に入力された衝突荷重Fの一部である衝突荷重Fsを、エプロンメンバ12から連結部材40を介してフロントサイドメンバ14へ効率よく伝達することができる。
以上、本実施形態に係る車体前部構造10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る車体前部構造10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、連結部材40は、フロントサイドメンバ14の側面14Cのみに接合される構成に限定されるものではなく、フロントサイドメンバ14の側面14Cと車体前方側における柱部32の車幅方向外側を向く側面とに跨って接合される構成にしてもよい。
つまり、本実施形態に係る連結部材40は、平面視で支持部材30の車幅方向外側に配置される連結板46を少なくとも有していればよく、図示の形状に限定されるものではない。また、その連結板46は、平面視でフロントサイドメンバ14側がエプロンメンバ12側よりも車体後方側に位置するように傾斜されるものに限定されるものではなく、更にはエプロンメンバ12のフランジ部12Bに接合される構成に限定されるものでもない。
また、連結部材40の上面板42及び下面板44の車体前方側端部は、結合板16に接合される構成に限定されるものではなく、図示しない他の結合部材に接合される構成にしてもよい。よって、連結部材40は、エプロンメンバ12とフロントサイドメンバ14と結合板16とで閉空間を構成するものに限定されるものではない。
更に、結合板16の車体前方側に設けられるクラッシュボックス22は、平面視でエプロンメンバ12と同軸となるものに限定されるものではない。また、そのクラッシュボックス22自体がなくてもよい。この場合、フロントバンパリインフォースメント20を介してエプロンメンバ12に入力される衝突荷重の一部が衝突荷重Fとなる。また、本実施形態に係る車体前部構造10は、上記の通り、微小ラップ衝突に対して有効な構造であるが、オフセット衝突に対しても有効な構造であることは言うまでもない。
10 車体前部構造
12 エプロンメンバ
14 フロントサイドメンバ
16 結合板
22 クラッシュボックス
26 パワーユニット
30 支持部材
40 連結部材
42 上面板
44 下面板
46 連結板(傾斜部)

Claims (7)

  1. 車体前部における車幅方向外側に平面視で車体前後方向に沿って配置された左右一対のエプロンメンバと、
    前記左右一対のエプロンメンバの車幅方向内側にそれぞれ配置され、パワーユニットの車幅方向両側を支持するための支持部材がそれぞれ取り付けられた一対のフロントサイドメンバと、
    前記エプロンメンバと前記フロントサイドメンバとの間を車幅方向に連結し、かつ平面視で少なくとも一部が前記支持部材の車幅方向外側に配置された連結部材と、
    を備えたことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記連結部材の前記少なくとも一部は、平面視で前記フロントサイドメンバ側が前記エプロンメンバ側よりも車体後方側に位置するように傾斜された傾斜部を含むことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記傾斜部は、車幅方向内側端部が前記フロントサイドメンバに接合され、車幅方向外側端部が前記エプロンメンバに接合された連結板であることを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記エプロンメンバには車幅方向内側に向かうフランジ部が形成されており、前記フランジ部に前記連結板が接合されていることを特徴とする請求項3に記載の車体前部構造。
  5. 前記連結部材は、
    前記連結板の車体上方側端部から車体前方側へ延在され、車幅方向内側端部が前記フロントサイドメンバに接合され、車幅方向外側端部が前記エプロンメンバに接合された上面板と、
    前記連結板の車体下方側端部から車体前方側へ延在され、車幅方向内側端部が前記フロントサイドメンバに接合され、車幅方向外側端部が前記エプロンメンバに接合された下面板と、
    を有し、
    前記エプロンメンバの車体前方側端部と前記フロントサイドメンバの車体前方側端部との間に架設された結合板に、前記上面板及び前記下面板の車体前方側端部が接合されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車体前部構造。
  6. 前記連結部材は、前記エプロンメンバと前記フロントサイドメンバと前記結合板とで閉空間を構成していることを特徴とする請求項5に記載の車体前部構造。
  7. 前記結合板の車体前方側に、平面視で前記エプロンメンバと同軸となるクラッシュボックスが設けられていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の車体前部構造。
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