JP2014159729A - 堤体 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレキャスト壁体を備えた堤体の設計の自由度を従来よりも向上させる。
【解決手段】プレキャスト壁体16およびフーチング14を連結する壁体連結用鋼材20を備え、フーチング14は上方開口孔14Xを有し、該上方開口孔14Xの内面には突出さや管14Aが備えられ、また、フーチング14は下方開口孔14Yを、上方開口孔14Xに対してプレキャスト壁体16の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて有し、該下方開口孔14Yの内面には杭用さや管14Bが備えられ、プレキャスト壁体16の壁体さや管16Aには突出さや管14Aが差し込まれており、また、該突出さや管14Aには壁体連結用鋼材20が差し込まれて一体化しており、鋼管杭12は杭用さや管14Bに差し込まれて一体化しており、さらに、突出さや管14Aと杭用さや管14Bとの間を連結する法直連結鋼材14C、14Dがフーチング14内に備えられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、堤体に関し、特にプレキャスト化された壁体を備え、かつ、従来よりも設計の自由度が向上した堤体に関する。
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による大津波は、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害をもたらし、原子力発電所からの大量の放射性物質の放出という事態ももたらした。
この大被害を受けて、日本全国の沿岸部や原子力発電所の立地地域では、大津波に対する対策が喫緊の課題となっており、大津波に対する対策の一端を担う構造物である堤防や胸壁等の堤体(例えば、非特許文献1)を短工期で構築することが求められている。
現地施工期間の短縮のためには堤体をプレキャスト化することが考えられるが、壁体とフーチングとが一体化してプレキャスト化された堤体では重量が大きくなるため、クレーン等の施工機材の制約により施工が困難となる場合も想定される。
これに対して、特許文献1にはフーチングと壁体のうち少なくとも壁体をプレキャスト化した技術が開示されている。
特許文献1に記載の堤体は、鋼管杭と、該鋼管杭に支持されたフーチングと、該フーチングの上方に配置され、面内方向に貫通する壁体貫通孔を有し、該壁体貫通孔の内面には壁体さや管を有するプレキャスト壁体と、を備えた堤体であって、前記フーチングは厚さ方向に貫通するフーチング貫通孔を有し、該フーチング貫通孔の内面にはフーチングさや管が備えられ、該フーチングさや管は前記フーチングの上面よりも上方の位置まで延伸し、該フーチングさや管に前記鋼管杭が差し込まれ、前記フーチングさや管は前記プレキャスト壁体の前記壁体さや管に差し込まれ、前記フーチングさや管と該フーチングさや管に差し込まれた前記鋼管杭との間隙にはグラウト材が充填されている。このため、特許文献1に記載の技術を活用することにより、プレキャスト化された壁体を用いて、かつ、施工性よく、フーチングを備えた堤体を提供することができる。
特許第5024489号公報
「海岸保全施設の技術上の基準・同解説」、海岸保全施設技術研究会、2004年6月発行
しかしながら、特許文献1に記載された堤体においては、フーチングさや管に鋼管杭が差し込まれ、該フーチングさや管はプレキャスト壁体の壁体さや管に差し込まれているため、鋼管杭の真上には必然的に壁体が位置する。
一方、実際に堤体を構築する際には、既設構造物との取り合いあるいは土地利用の制限から、杭、壁体ぞれぞれの位置が制約を受ける場合があり、鋼管杭と壁体との位置関係をフレキシブルに変更できた方が経済的な堤体の構造が成立する場合がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであって、プレキャスト化された壁体を備え、かつ、従来よりも設計の自由度が向上した堤体を提供することを課題とする。
本発明は、以下の堤体により、前記課題を解決したものである。
即ち、本発明に係る堤体の第1の態様は、鋼管杭と、該鋼管杭に支持されたフーチングと、該フーチングの上方に配置され、面内方向に貫通する壁体貫通孔を有し、該壁体貫通孔の内面に壁体さや管を有するプレキャスト壁体と、を備えた堤体であって、前記プレキャスト壁体および前記フーチングを連結する壁体連結用鋼材をさらに備え、前記フーチングは少なくとも上方に開口した上方開口孔を有し、該上方開口孔の内面には前記フーチングの上面よりも上方の位置まで延伸している突出さや管が備えられ、また、前記フーチングは少なくとも下方に開口した下方開口孔を、前記上方開口孔に対して前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて有し、該下方開口孔の内面には前記フーチングの上面および下面の間に収まる杭用さや管が備えられ、前記プレキャスト壁体の前記壁体さや管には前記突出さや管が差し込まれ、該突出さや管には前記壁体連結用鋼材が差し込まれ、前記鋼管杭は前記杭用さや管に差し込まれ、前記突出さや管と該突出さや管に差し込まれた前記壁体連結用鋼材とは一体化し、前記杭用さや管と該杭用さや管に差し込まれた前記鋼管杭とは一体化しており、さらに、前記突出さや管と前記杭用さや管との間を連結する法直連結鋼材が前記フーチング内に備えられていることを特徴とする堤体である。
ここで、前記プレキャスト壁体の法線方向とは、該プレキャスト壁体の壁面の延長方向のことであり、前記堤体の延びる方向(海岸線にほぼ沿う方向となることが多い。)のことである。
また、「法直連結鋼材」とは、前記プレキャスト壁体の法線方向(前記堤体の延びる方向)と略直交する方向に部材同士を連結する鋼材のことである。
本発明に係る堤体の第2の態様は、鋼管杭と、該鋼管杭に支持されたフーチングと、該フーチングの上方に配置され、面内方向に延びて下方のみ開口した壁体孔を有し、該壁体孔の内面に壁体さや管を有するプレキャスト壁体と、を備えた堤体であって、前記プレキャスト壁体および前記フーチングを連結する壁体連結用鋼材をさらに備え、前記フーチングは少なくとも上方に開口した上方開口孔を有し、該上方開口孔の内面には前記フーチングの上面よりも上方の位置まで延伸している突出さや管が備えられ、また、前記フーチングは少なくとも下方に開口した下方開口孔を、前記上方開口孔に対して前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて有し、該下方開口孔の内面には前記フーチングの上面および下面の間に収まる杭用さや管が備えられ、前記プレキャスト壁体の前記壁体さや管には前記突出さや管が差し込まれ、該突出さや管には前記壁体連結用鋼材が差し込まれ、前記鋼管杭は前記杭用さや管に差し込まれ、前記突出さや管と該突出さや管に差し込まれた前記壁体連結用鋼材とは一体化し、前記杭用さや管と該杭用さや管に差し込まれた前記鋼管杭とは一体化しており、さらに、前記突出さや管と前記杭用さや管との間を連結する法直連結鋼材が前記フーチング内に備えられていることを特徴とする堤体である。
前記プレキャスト壁体の安定性の観点で、前記突出さや管の上端は、前記プレキャスト壁体の高さの2分の1以上の高さ位置に達していることが好ましい。
本発明に係る堤体の第3の態様は、鋼管杭と、該鋼管杭に支持されたフーチングと、該フーチングの上方に配置され、面内方向に貫通する壁体貫通孔を有し、該壁体貫通孔の内面に壁体さや管を有する複数のプレキャスト壁体と、を備えた堤体であって、複数の前記プレキャスト壁体および前記フーチングを連結する壁体連結用鋼材をさらに備え、前記フーチングは少なくとも上方に開口した上方開口孔を有し、該上方開口孔の内面には前記フーチングの上面よりも上方の位置まで延伸している突出さや管が備えられ、また、前記フーチングは少なくとも下方に開口した下方開口孔を、前記上方開口孔に対して前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて有し、該下方開口孔の内面には前記フーチングの上面および下面の間に収まる杭用さや管が備えられ、前記プレキャスト壁体は、前記壁体貫通孔同士が連結するように鉛直方向に複数積み重ねられ、鉛直方向に複数積み重ねられた前記プレキャスト壁体のうち少なくとも最下段の前記プレキャスト壁体の前記壁体さや管には前記突出さや管が差し込まれ、該突出さや管には前記壁体連結用鋼材が差し込まれ、該壁体連結用鋼材は鉛直方向に複数積み重ねられた前記プレキャスト壁体の最上段の前記プレキャスト壁体の天端付近に達し、前記鋼管杭は前記杭用さや管に差し込まれ、前記突出さや管と該突出さや管に差し込まれた前記壁体連結用鋼材とは一体化し、前記杭用さや管と該杭用さや管に差し込まれた前記鋼管杭とは一体化しており、さらに、前記突出さや管と前記杭用さや管との間を連結する法直連結鋼材が前記フーチング内に備えられていることを特徴とする堤体である。
本発明に係る堤体の第4の態様は、前記第3の態様の堤体において、鉛直方向に複数積み重ねられた前記プレキャスト壁体のうちの最上段のプレキャスト壁体を、面内方向に延びて下方のみ開口した壁体孔を有し、該壁体孔の内面に壁体さや管を有するプレキャスト壁体に置き換えたことを特徴とする堤体である。
前記プレキャスト壁体の安定性の観点で、前記壁体連結用鋼材の上端は、鉛直方向に複数積み重ねられた前記プレキャスト壁体のうちの最上段の前記プレキャスト壁体の高さの2分の1以上の高さ位置に達していることが好ましい。
前記突出さや管と該突出さや管に差し込まれた前記壁体連結用鋼材との間隙にはグラウト材が充填されていることが好ましく、前記杭用さや管と該杭用さや管に差し込まれた前記鋼管杭との間隙にはグラウト材が充填されていることが好ましい。
前記杭用さや管が複数ある場合、前記突出さや管および複数の前記杭用さや管を前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて配置するとともに、前記突出さや管を前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に配置された前記杭用さや管の間に配置することができる。
また、前記杭用さや管が複数ある場合、前記突出さや管および複数の前記杭用さや管を前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて配置するとともに、前記突出さや管を前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に配置された前記杭用さや管の間に配置しないようにすることもできる。
複数の前記杭用さや管のうち少なくとも2つの前記杭用さや管は前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向にあって、かつ、お互いに隣り合っている場合、お互いに隣り合っている前記杭用さや管の間を連結する法直連結鋼材が前記フーチング内にさらに備えられていることが好ましい。
前記法直連結鋼材は、鋼板からビルドアップして製作してもよい。
前記杭用さや管が複数あり、複数の前記杭用さや管のうちの少なくとも2つが前記プレキャスト壁体の略法線方向に間隔を開けて配置されている場合、前記略法線方向に配置された少なくとも2つの前記杭用さや管のうちお互いに隣り合う前記杭用さや管同士の間を連結する法平連結鋼材がさらに前記フーチング内に備えられていることが好ましい。
ここで、「法平連結鋼材」とは、前記プレキャスト壁体の略法線方向に部材同士を連結する鋼材のことである。
前記壁体連結用鋼材には例えば鋼管を用いてもよく、また例えばH形鋼やI形鋼等の形鋼を用いてもよい。
前記壁体連結用鋼材は、鋼板からビルドアップして製作してもよい。
前記フーチングにはプレキャスト部材を用いてもよい。
前記プレキャスト壁体は、具体的には例えば、両端部に前記壁体さや管が備えられているようにすることができる。
本発明に係る堤体は、鋼管杭と、該鋼管杭に支持されたフーチングと、該フーチングの上方に配置され、面内方向に貫通する壁体貫通孔を有し、該壁体貫通孔の内面に壁体さや管を有するプレキャスト壁体と、を備えた堤体であって、前記プレキャスト壁体および前記フーチングを連結する壁体連結用鋼材をさらに備え、前記フーチングは少なくとも上方に開口した上方開口孔を有し、該上方開口孔の内面には前記フーチングの上面よりも上方の位置まで延伸している突出さや管が備えられ、また、前記フーチングは少なくとも下方に開口した下方開口孔を、前記上方開口孔に対して前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて有し、該下方開口孔の内面には前記フーチングの上面および下面の間に収まる杭用さや管が備えられ、前記プレキャスト壁体の前記壁体さや管には前記突出さや管が差し込まれ、該突出さや管には前記壁体連結用鋼材が差し込まれ、前記鋼管杭は前記杭用さや管に差し込まれ、前記突出さや管と該突出さや管に差し込まれた前記壁体連結用鋼材とは一体化し、前記杭用さや管と該杭用さや管に差し込まれた前記鋼管杭とは一体化しており、さらに、前記突出さや管と前記杭用さや管との間を連結する法直連結鋼材が前記フーチング内に備えられているので、プレキャスト化された壁体を備え、かつ、従来よりも設計の自由度が向上した堤体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る堤体を該堤体の法線方向から見た側面図 図1のII−II線断面図 本発明の第1実施形態に係る堤体のプレキャストフーチングの側面図 本発明の第1実施形態に係る堤体のプレキャストフーチングの縦端面図 本発明の第1実施形態に係る堤体のプレキャストフーチングの縦端面図 本発明の第1実施形態に係る堤体のプレキャストフーチングの縦端面図 本発明の第1実施形態に係る堤体のプレキャスト壁体16の正面図 図7のVIII−VIII線断面図 本発明の第1実施形態に係る堤体の最上段プレキャスト壁体18の正面図 図9のX−X線断面図 本発明の第1実施形態に係る堤体のプレキャスト壁体16の縦端面図の一部拡大図 本発明の第1実施形態に係る堤体のプレキャスト壁体16の縦端面図の一部拡大図 本発明の第1実施形態に係る堤体のプレキャストフーチングと最下段のプレキャスト壁体16との接合部16Cを水平面で切断した断面において、突出さや管14Aの部位付近を拡大した拡大断面図 本発明の第1実施形態に係る堤体の変形例を該変形例の法線方向から見た側面図 本発明の第1実施形態に係る堤体の上端部の拡大縦断面図 本発明の第2実施形態に係る堤体を該堤体の法線方向から見た側面図 本発明の第2実施形態に係る堤体のプレキャストフーチングの側面図 本発明の第3実施形態に係る堤体を該堤体の法線方向から見た側面図 本発明の第3実施形態に係る堤体のプレキャストフーチングの側面図 本発明の第4実施形態に係る堤体を該堤体の法線方向から見た側面図 図20のXXI−XXI線断面図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1〜第3実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る堤体を該堤体の法線方向(堤体の延びる方向)から見た側面図であり、図2は図1のII−II線断面図である。ただし、図1では図示をわかりやすくする都合上、本来は見えない内部の構造を記載した箇所もあり、当該個所では、本来隠れ線として破線で記載すべき線も実線で記載している箇所もある。
本実施形態に係る堤体10は、鋼管杭12と、プレキャストフーチング14と、プレキャスト壁体16と、最上段プレキャスト壁体18と、壁体連結用鋼管20と、を備えてなる。
鋼管杭12は円筒状の鋼管であり、所定の支持力が確保できる深さまで地中に打ち込まれており、プレキャストフーチング14を下方から支持して堤体10を安定させて、大津波に対しても堤体10全体が転倒することのないようにする役割を有する。
プレキャストフーチング14は、プレキャスト化されたフーチングである。プレキャストフーチング14は、鋼管杭12と連結されて強固に地盤に固定され、かつ、受圧面積の広い土台であり、堤体10の壁体(プレキャスト壁体16および最上段プレキャスト壁体18)を安定性よく支持する役割を有する。
プレキャスト壁体16および最上段プレキャスト壁体18は、プレキャスト化された壁体であり、津波流の進行を直接的に遮り、津波流の内陸への侵入を防止する役割や津波流のエネルギーを減じる役割を有する。下段のプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aには、突出さや管14Aが挿入され、壁体さや管16Aと突出さや管14Aの間にはグラウト材が充填されて一体化している。また、下段および中段のプレキャスト壁体16ならびに最上段プレキャスト壁体18のそれぞれの壁体さや管16A、18Aには、上下方向に壁体連結用鋼管20が差し込まれており、3段に積まれた壁体(下段および中段のプレキャスト壁体16ならびに最上段プレキャスト壁体18)が連結されている。突出さや管14A、壁体さや管16A、18A、および壁体連結用鋼管20は、円筒状の鋼管である。
壁体連結用鋼管20は、プレキャストフーチング14の突出さや管14A、下段および中段に配置するプレキャスト壁体16の壁体さや管16A、最上段に配置する最上段プレキャスト壁体18の壁体さや管18Aに差し込まれ、プレキャストフーチング14と、下段および中段に配置するプレキャスト壁体16と、最上段に配置する最上段プレキャスト壁体18と、を連結する役割を有する。このため、壁体連結用鋼管20の長さは、最上段プレキャスト壁体18の天端よりもわずかに下の位置にまで達する長さとなっている。また、突出さや管14Aと壁体連結用鋼管20との間にはグラウト材が充填されて一体化している。
ここで、壁体連結用鋼管20は一体的に成形されたものでなくてもよく、現場で溶接等により連結して必要な長さを確保するようにしてもよい。また、壁体連結用鋼管20は高さ位置によって管径や中心の位置が変動してもよい。例えば、壁体連結用鋼管20の高さが高くなるほど壁体から受ける水平方向の力は小さくなるので、壁体連結用鋼管20の高さが高い位置ほど壁体連結用鋼管20の管径を小さくしてもよい。
図3はプレキャストフーチング14の側面図であり、コンクリートを2点鎖線で表し、他の構成要素を実線で表した図である。図4はプレキャストフーチング14を突出さや管14Aの中心と2つの杭用さや管14Bの中心を通る鉛直面で切断した縦端面図である。
図2に示すように、プレキャストフーチング14は、2つの突出さや管14Aと、4つの杭用さや管14Bと、2つの法直連結鋼材14Cと、2つの法直連結鋼材14Dと、2つの法平連結鋼材14Eと、コンクリート14Fと、を備えてなる。また、図4に示すように、プレキャストフーチング14は、突出さや管貫通孔14Xと杭用さや管貫通孔14Yとを有し、突出さや管貫通孔14Xの内面には突出さや管14Aが備えられ、杭用さや管貫通孔14Yの内面には杭用さや管14Bが備えられている。
鋼管杭12はその上端部が杭用さや管14Bに差し込まれているが、鋼管杭12と杭用さや管14Bとの間にはグラウト材が充填されて一体化されており、これにより鋼管杭12はプレキャストフーチング14と一体化している。
プレキャストフーチング14においては、1つの突出さや管14Aに対して2つの杭用さや管14Bが、突出さや管14Aの海側と陸側のそれぞれの側に配置されており、突出さや管14Aの中心と2つの杭用さや管14Bの中心は、プレキャスト壁体16の法線方向(堤体10の延びる方向)と直交する一直線上に位置している。そして、そのような位置関係にある突出さや管14Aと杭用さや管14Bとは、法直連結鋼材14C、14Dにより連結されている。ここで、「法直」とは、プレキャスト壁体16の法線方向(堤体10の延びる方向)と直交する方向を示す略語であり、法直連結鋼材14C、14Dはその材軸方向がプレキャスト壁体16の法線方向(堤体10の延びる方向)と直交する方向となるように配置されている。また、突出さや管14Aの中心とは突出さや管14Aをその長手方向に対する垂直面で切断して得られる円形断面の中心のことであり、杭用さや管14Bの中心とは杭用さや管14Bをその長手方向に対する垂直面で切断して得られる円形断面の中心のことである。本明細書では、円柱形状の立体について「中心」と記載したときには以下同様に考える。
法直連結鋼材14C、14Dは、プレキャスト壁体16、18が津波流から受けた力を、壁体連結用鋼管20から鋼管杭12に伝達する役割を有する。法直連結鋼材14C、14Dが存在することにより、プレキャスト壁体16、18が津波流から受けた力は、プレキャスト壁体16、18→壁体連結用鋼管20→突出さや管14A→法直連結鋼材14C、14D→鋼管杭12→地盤のように効率的に伝達していき、プレキャスト壁体16、18が津波流から受けた力は地盤に効率的に伝達され、堤体10は津波流に対して強力な抵抗力を発揮することができる。
このため、法直連結鋼材14C、14Dは、津波流によって生じる断面力を伝達可能な強度および剛性を有することが必要であり、法直連結鋼材14C、14Dの断面形状は、想定される津波流に応じて計算により算出される。このため、法直連結鋼材14C、14Dとして各種規格に基づく既製の形鋼を用いると剛性不足や強度不足になることが多くなるので、鋼板からフランジ、ウェブを切り出し、溶接によりI型断面の部材をビルドアップで製作して最適な断面とすることが好ましい。
本発明者の試設計の一例では、法直連結鋼材14C、14Dとして、700mm×500mmm×12mm×25mmのビルドアップI形鋼(上下のフランジが幅500mm、厚さ25mmで、ウェブが高さ650mm、厚さ12mmであるビルドアップI形鋼)を計算で算定した。
プレキャストフーチング14においては、法直連結鋼材14C、14Dはその両端が突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bに溶接により取り付けられているが、必要な応力伝達能力を確保できるのであれば、溶接ではなく機械的な連結機構を用いてもよい。
また、プレキャストフーチング14においては、プレキャスト壁体16の法線方向(堤体10の延びる方向)に隣り合う杭用さや管14B同士(杭用さや管14Bに対して海側にある隣り合う杭用さや管14B同士、または突出さや管14Aに対して陸側にある隣り合う杭用さや管14B同士)は法平連結鋼材14Eにより連結されている。ここで、「法平」とは、プレキャスト壁体16の法線方向(堤体10の延びる方向)と平行な方向を示す略語であり、法平連結鋼材14Eはその材軸方向がプレキャスト壁体16の法線方向(堤体10の延びる方向)と平行な方向となるように配置されている。
法平連結鋼材14Eの主な役割は、コンクリートを打設する際、フーチングのさや管(突出さや管14A、杭用さや管14B)同士の位置関係がずれないように保持することである。このため、法平連結鋼材14Eの断面形状を計算により算出する必要はないので、法平連結鋼材14Eには各種規格に基づく既製のH形鋼を用いればよく、具体的には例えば400mm×200mmm×8mm×13mmのH形鋼(上下のフランジが幅200mm、厚さ13mmで、ウェブが高さ374mm、厚さ8mmであるH形鋼)等を用いることができる。
次に、プレキャストフーチング14が備えるさや管(突出さや管14A、杭用さや管14B)について詳細に説明する。前述したように、プレキャストフーチング14は、突出さや管貫通孔14Xと杭用さや管貫通孔14Y(以下、貫通孔14X、14Yと記すことがある。)を有し、突出さや管貫通孔14Xの内面に突出さや管14Aを備え、杭用さや管貫通孔14Yの内面に杭用さや管14Bを備えている(図4参照)。突出さや管14Aには壁体さや管16Aが差し込まれ、杭用さや管14Bには鋼管杭12が差し込まれる。
図1、図3、図4に示すように、突出さや管14Aは、プレキャストフーチング14を厚さ方向に貫通し、かつ、プレキャストフーチング14の上面よりも上方の位置まで延伸している。一方、杭用さや管14Bもプレキャストフーチング14を厚さ方向に貫通しているが、プレキャストフーチング14の上面よりも上方の位置までは延伸しておらず、杭用さや管14Bの上端の位置はプレキャストフーチング14の上面と同じ高さ位置となっている。また、突出さや管14Aおよび杭用さや管14B(以下、さや管14A、14Bと記すことがある。)の下端位置は、どちらもプレキャストフーチング14の下面と同じ高さ位置となっている。
なお、図1、図3、図4では、突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bの下端位置は、いずれもプレキャストフーチング14の下面と同じ高さ位置となるようにし、杭用さや管14Bの上端の位置はプレキャストフーチング14の上面と同じ高さ位置となるようにしているが、図5、図6に示すように、突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bの下端位置は、どちらもプレキャストフーチング14の下面よりも上方に位置してもよく、また、杭用さや管14Bの上端の位置はプレキャストフーチング14の上面よりも下方に位置してもよい。即ち、突出さや管14Aは突出さや管貫通孔14Xの内面を全面覆っていなくてもよく、杭用さや管14Bは杭用さや管貫通孔14Yの内面を全面覆っていなくてもよい。さや管14A、14Bの腐食を防止する観点からは、突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bの下端位置は、どちらもプレキャストフーチング14の下面よりも上方に位置した方が好ましく、杭用さや管14Bの上端位置は、プレキャストフーチング14の上面よりも下方に位置した方が好ましい。即ち、さや管14A、14Bが外界に暴露しないようにある程度のかぶりを設けておくことが好ましい。
また、図5は、突出さや管貫通孔14Xおよび杭用さや管貫通孔14Yの内面にそれぞれ突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bの厚さの分だけ凹部を生じさせ、貫通孔14X、14Yの内面にそれぞれさや管14A、14Bを取り付けた状態で、貫通孔14X、14Yの内面に見かけ上段差がなくなるようにした場合であり、図6は、突出さや管貫通孔14Xおよび杭用さや管貫通孔14Yの内面に凹部を設けず、突出さや管貫通孔14Xおよび杭用さや管貫通孔14Yの内面にそれぞれ突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bを取り付けた状態で、貫通孔14X、14Yの内面にそれぞれさや管14A、14Bの厚さの分だけ見かけ上段差が生じている場合である。本明細書では、図4〜図6の全ての場合、即ち、貫通孔14X、14Yの内面全面をそれぞれさや管14A、14Bが覆っている場合(図4の場合)、貫通孔14X、14Yの少なくとも一つの内面全面がさや管14A、14Bで覆われていない場合(図5、図6の場合)、貫通孔14X、14Yの内面に見かけ上段差がない場合(図4、図5の場合)、見かけ上段差がある場合(図6の場合)のいずれの場合も、貫通孔14X、14Yの内面にさや管14A、14Bを備えているものとする。
また、突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bは、プレキャストフーチング14のコンクリート打設時にはそれぞれ突出さや管貫通孔14Xおよび杭用さや管貫通孔14Yの型枠の役割を果たし、突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bの外面はコンクリート打設と同時にプレキャストフーチング14に埋め込まれ、コンクリートとの付着力により、プレキャストフーチング14と一体化している。換言すれば、突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bはそれぞれコンクリートとの付着力により突出さや管貫通孔14Xの内面および杭用さや管貫通孔14Yの内面へ取り付けられている。コンクリートとの付着力を向上させる点で、突出さや管14Aの外面および杭用さや管14Bの外面にはずれ止め(シアキー)を設けることが好ましい。ずれ止め(シアキー)としては、例えば丸鋼、溶接ビード、角鋼等を用いることができる。突出さや管14Aは、大津波を受けた時の断面力を確実にフーチングに伝達できるようにするのに必要な長さ以上プレキャストフーチング14の中に埋め込まれていることが好ましい。
また、さや管(突出さや管14Aおよび杭用さや管14B)の材質は特に限定されず、所定以上の強度、弾性率、およびグラウト材との所定以上の接着力等を有する材料であればよく、例えば鉄鋼材料を好適に用いることができる。
また、プレキャストフーチング14の上面と地表面との位置関係は特に限定されず、プレキャストフーチング14の上面が地表面とほぼ一致するようにしてもよい。また、プレキャストフーチング14の上面に盛土があってもよく、この場合はプレキャストフーチング14の上面は地表面よりも下方になる。また、プレキャストフーチング14の海側前面に遮水矢板を設ける場合は、プレキャストフーチング14の下面が地表面とほぼ一致するようにしてもよく、この場合はプレキャストフーチング14の上面は地表面よりも上方になる。
なお、本実施形態では、突出さや管14Aは突出さや管貫通孔14Xの内面に備えられているが、突出さや管14Aが設けられる孔は必ずしも貫通孔である必要はなく、少なくとも上方に開口した孔(上方開口孔)であればよい。
また、本実施形態では、杭用さや管14Bは杭用さや管貫通孔14Yの内面に備えられているが、杭用さや管14Bが設けられる孔は必ずしも貫通孔である必要はなく、少なくとも下方に開口した孔(下方開口孔)であればよい。
次に、本発明の第1実施形態に係る堤体10の壁体(下段および中段のプレキャスト壁体16ならびに最上段プレキャスト壁体18)について説明する。本発明の第1実施形態に係る堤体10において、壁体は壁面が鉛直になるように3段に積み重ねられており、下段と中段にはプレキャスト壁体16が用いられており、最上段には最上段プレキャスト壁体18が用いられている。そして、下段および中段のプレキャスト壁体16ならびに最上段プレキャスト壁体18のそれぞれの壁体さや管16A、18Aには、図1に示すように、上下方向に壁体連結用鋼管20が差し込まれており、3段に積まれた壁体(下段および中段のプレキャスト壁体16ならびに最上段プレキャスト壁体18)が連結されている。
図7はプレキャスト壁体16の正面図であり、図8は図7のVIII−VIII線断面図である。図9は最上段プレキャスト壁体18の正面図であり、図10は図9のX−X線断面図である。
図7、図8に示すように、プレキャスト壁体16は面内方向(堤体10完成後の鉛直方向)に貫通した壁体貫通孔16Xを両端部に有し、壁体貫通孔16Xの内面には壁体さや管16Aを有する。両端部の壁厚は中央部の壁厚よりも厚くなっており、テーパー部16Bにおいて壁厚が変化している。壁体さや管16Aの上端の高さ位置はプレキャスト壁体16の上面と同じ高さ位置となっており、壁体さや管16Aの下端の高さ位置はプレキャスト壁体16の下面と同じ高さ位置となっている。
また、図9、図10に示すように、最上段プレキャスト壁体18(以下、プレキャスト壁体18と記すことがある。)は面内方向(堤体10完成後の鉛直方向)に貫通した壁体貫通孔18Xを両端部に有し、壁体貫通孔18Xの内面には壁体さや管18Aを有する。両端部の壁厚は中央部の壁厚よりも厚くなっており、テーパー部18Bにおいて壁厚が変化している。壁体さや管18Aの上端の高さ位置は最上段プレキャスト壁体18の上面と同じ高さ位置となっており、壁体さや管18Aの下端の高さ位置は最上段プレキャスト壁体18の下面と同じ高さ位置となっている。
なお、図7、図9では、壁体さや管16A、18Aの下端位置は、それぞれプレキャスト壁体16、18の下面と同じ高さ位置となるようにし、壁体さや管16A、18Aの上端位置は、それぞれプレキャスト壁体16、18の上面と同じ高さ位置となるようにしているが、図11(プレキャスト壁体16の縦端面図の一部拡大図)、図12(プレキャスト壁体16の縦端面図の一部拡大図)に示すように、壁体さや管16Aの下端位置は、プレキャスト壁体16の下面よりも上方に位置してもよく、また、壁体さや管16Aの上端の位置はプレキャスト壁体16の上面よりも下方に位置してもよい。即ち、壁体さや管16Aは壁体貫通孔16Xの内面を全面覆っていなくてもよい。図示は省略するが、最上段プレキャスト壁体18の壁体さや管18Aもプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aと同様、壁体さや管18Aは壁体貫通孔18Xの内面を全面覆っていなくてもよい。
また、図11は、壁体貫通孔16Xの内面に壁体さや管16Aの厚さの分だけ凹部を生じさせ、壁体貫通孔16Xの内面に壁体さや管16Aを取り付けた状態で、壁体貫通孔16Xの内面に見かけ上段差がなくなるようにした場合であり、図12は、壁体貫通孔16Xの内面に凹部を設けず、壁体貫通孔16Xの内面に壁体さや管16Aを取り付けた状態で、壁体貫通孔16Xの内面に壁体さや管16Aの厚さの分だけ見かけ上段差が生じている場合である。図示は省略するが、最上段プレキャスト壁体18の場合もプレキャスト壁体16の場合と同様に壁体貫通孔18Xの内面に見かけ上段差が生じている場合と生じていない場合のどちらも取り得る。本明細書では、図7、図9、図11、図12のいずれの場合、即ち、壁体貫通孔16X、18Xの内面全面を壁体さや管16A、18Aが覆っている場合(図7、図9の場合)、壁体貫通孔16X、18Xの内面全面を覆っていない場合(図11、図12の場合)、壁体貫通孔16X、18Xの内面に見かけ上段差がない場合(図7、図9、図11の場合)、見かけ上段差がある場合(図12の場合)のいずれの場合も、壁体貫通孔16X、18Xの内面に壁体さや管16A、18Aを備えているものとする。
壁体さや管16A、18Aはプレキャスト壁体16、18の耐力に寄与する。また、壁体さや管16A、18Aは壁体連結用鋼管杭20の外周を取り囲んで、壁体さや管16A、18Aと壁体連結用鋼管杭20との間のグラウト材を拘束し、大津波を受けた時の断面力を確実にプレキャスト壁体16、18から壁体連結用鋼管杭20に伝達できるようにする役割も果たす。したがって、壁体さや管16Aの高さはプレキャスト壁体16の高さの2分の1以上あることが好ましく、壁体さや管18Aの高さは最上段プレキャスト壁体18の高さの2分の1以上あることが好ましい。
また、壁体さや管16A、18Aの腐食を防止する観点からは、壁体さや管16A、18Aの下端位置は、それぞれプレキャスト壁体16、18の下面よりも上方に位置した方が好ましく、壁体さや管16A、18Aの上端位置は、それぞれプレキャスト壁体16、18の上面よりも下方に位置した方が好ましい。即ち、壁体さや管16A、18Aが外界に暴露しないようにある程度のかぶりを設けておくことが好ましい。
また、壁体さや管16A、18Aの材質は特に限定されず、所定以上の強度、弾性率、およびグラウト材との所定以上の接着力等を有する材料であればよく、例えば鉄鋼材料を好適に用いることができる。
また、プレキャスト壁体16、18はそれぞれテーパー部16B、18Bを有するが、テーパー部16B、18Bはなくてもよく、プレキャスト壁体16、18の形状は、図8、図10と同様の切断面で切断したときの断面が長方形となるような形状であってもよい。
大津波を受けた時にプレキャスト壁体16、18に生じる断面力は、上方に位置する壁体ほど断面力が小さくなると考えられるので、安全性を確保できる範囲で上方に位置するプレキャスト壁体の厚さを下方に位置するプレキャスト壁体の厚さよりも薄くしてもよい。また、安全性を確保できる範囲で上方に位置するプレキャスト壁体の壁体さや管の径を下方に位置するプレキャスト壁体の壁体さや管の径よりも小さくしてもよい。ただし、上下のプレキャスト壁体の間で段差が生じないように、上方に位置するプレキャスト壁体の最下部の壁厚は下方に位置するプレキャスト壁体の最上部の壁厚と同じにし、上方に位置するプレキャスト壁体の下部にテーパー部を設けて、最下部から上方に向かって徐々に壁厚が薄くなるようにしておくことが好ましい。
次に、プレキャストフーチング14と最下段のプレキャスト壁体16との接合部をさらに詳細に説明する。プレキャストフーチング14と最下段のプレキャスト壁体16との接合部にはプレキャストフーチング14の突出さや管14Aが配置されている。なお、本明細書においては、プレキャストフーチング14とプレキャスト壁体16との接合部とは、堤体10の完成後においてプレキャストフーチング14の突出さや管14Aが存在する高さ範囲の最下段のプレキャスト壁体16の部位を意味し、図1において符号16Cで示す範囲である。
図13は、図1の堤体10を突出さや管14Aを切断するように水平面で切断した断面(即ち、プレキャストフーチング14と最下段のプレキャスト壁体16との接合部16Cを水平面で切断した断面)において突出さや管14Aの部位付近を拡大した拡大断面図である。図13に示すように、大津波を受けた時に大きな断面力の生じるプレキャストフーチング14と最下段のプレキャスト壁体16との接合部16Cは、壁体連結用鋼管20の周囲を突出さや管14Aが囲み、さらに突出さや管14Aの周囲を壁体さや管16Aが囲んだ構造となっている。大津波を受けた時に生じる断面力は、プレキャストフーチング14と最下段のプレキャスト壁体16との接合部16Cで最も過大となるが、接合部16Cでは壁体連結用鋼管20の周囲を突出さや管14Aが囲んでおり、壁体連結用鋼管20と突出さや管14Aとの間のグラウト材22は壁体連結用鋼管20と突出さや管14Aとによりはさまれて強力に拘束されており、壁体連結用鋼管20からグラウト材22を介して突出さや管14Aへと効率的に断面力は伝達される。突出さや管14Aへ伝達された断面力は、法直連結鋼材14C、14Dを介して鋼管杭12に伝達されるので、堤体10は大津波に対しても安定した抵抗力を発揮することができる。
ここで、突出さや管14Aと2つの杭用さや管14Bとは、次のような位置関係、即ち、1つの突出さや管14Aに対して2つの杭用さや管14Bが、突出さや管14Aの海側と陸側のそれぞれの側に配置されており、突出さや管14Aの中心と2つの杭用さや管14Bの中心が、プレキャスト壁体16の法線方向(堤体10の延びる方向)と直交する一直線上に位置している位置関係にある。また、これらの突出さや管14Aおよび杭用さや管14Bを、構造計算により求められた必要な断面形状を有する法直連結鋼材14C、14Dがプレキャスト壁体16の法線方向(堤体10の延びる方向)と直交する方向に連結している。このため、鋼管杭12がプレキャスト壁体16を貫通せずプレキャスト壁体16が鋼管杭12の真上に位置していなくても、プレキャスト壁体16が津波流から受ける力は、プレキャスト壁体16→壁体連結用鋼管20→突出さや管14A→法直連結鋼材14C、14D→鋼管杭12→地盤のように効率的に伝達していき、プレキャスト壁体16が津波流から受けた力は地盤に効率的に伝達され、堤体10は津波流に対して安定した抵抗力を発揮することができる。
即ち、本実施形態に係る堤体10は、プレキャスト壁体16、18が鋼管杭12の真上に位置していなくても、津波流に対して安定した抵抗力を発揮することができるので、既設構造物との取り合いあるいは土地利用の制限から、杭、壁体ぞれぞれの位置が制約を受ける場合であっても、鋼管杭と壁体との位置関係をフレキシブルに変更でき、従来よりも設計の自由度が向上しており、経済的な堤体の構造を成立させることができる。また、プレキャスト壁体16、18の位置に関らず、プレキャスト壁体16、18の法線方向(堤体10の延びる方向)と直交する方向に並んだ鋼管杭12間の距離を大きくすることができるので、堤体10の津波力に対する抵抗力を向上させることができ、1本の鋼管杭12あたりの壁体(プレキャスト壁体16および最上段プレキャスト壁体18)の幅(壁体の法線方向の幅)を大きくすることができる。
また、本実施形態では突出さや管14Aの周囲をさらに壁体さや管16Aが囲んでおり、突出さや管14Aと壁体さや管16Aとの間のグラウト材22も突出さや管14Aと壁体さや管16Aとによりはさまれて強力に拘束されており、壁体さや管16Aから突出さや管14Aへも断面力が効率的に伝達され、そしてその伝達された断面力は法直連結鋼材14C、14Dを介して鋼管杭12へと効率的に伝達される。したがって、大津波を受けた時に生じる断面力は鋼管杭12およびプレキャストフーチング14に効率的に伝達され、大津波に対しても安定した抵抗力を発揮することができる。
なお、大津波によって堤体10に生じる断面力は、壁体連結用鋼管20→グラウト材22→突出さや管14A→法直連結鋼材14C、14D→鋼管杭12のように伝達していくが、壁体連結用鋼管20と突出さや管14Aとの間の応力伝達は、主にグラウト材22を介しての付着力によりなされるので、壁体連結用鋼管20とグラウト材22との付着力および突出さや管14Aとグラウト材22との付着力は向上させておくことが好ましい。このため、壁体連結用鋼管20の外面および突出さや管14Aの内面にはずれ止め(シアキー)を設けることが好ましい。ずれ止め(シアキー)としては、例えば丸鋼、溶接ビード、角鋼等を用いることができる。
プレキャストフーチング14と最下段のプレキャスト壁体16との接合部16Cを耐力面から考えてみると、接合部16Cの水平断面には、壁体連結用鋼管20とプレキャストフーチング14の突出さや管14Aと最下段のプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aが存在しており、これら3つの鋼管により鋼材量を稼ぐことができ、大津波を受けた時に生じる断面力に対しても十分な量の鋼材で抵抗することができる。また、壁体連結用鋼管20と突出さや管14Aと壁体さや管16Aによる鋼材量で足りない時でも、比較的少量の鉄筋を追加するだけで済むので、良好な施工性を確保できる。これに対して、鉄筋のみで必要な鋼材量を確保しようとすると、鉄筋の配置が密になりすぎ、グラウト材充填時の施工性を確保しつつ鉄筋を配置することが困難になることがある。また、鉄筋のみで必要な鋼材量を確保できたとしても、現場で鉄筋を配置する工程が必要となり、現地施工期間が長くなってしまう。
以上述べたように、プレキャストフーチング14の突出さや管14Aと最下段のプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aは、グラウト材22を拘束する観点、および接合部16Cの水平断面における鋼材量を稼ぐ観点から、ある程度以上の板厚を有していることが好ましい。具体的には例えば、突出さや管14Aの板厚は突出さや管14Aの半径(中心から外縁までの距離)の70分の1以上9分の1以下、かつ最小板厚7.9mmとすることが好ましく、壁体さや管16Aの板厚は壁体さや管16Aの半径(中心から外縁までの距離)の70分の1以上9分の1以下、かつ最小板厚7.9mmとすることが好ましい。なお、好ましい範囲の上限値は効果と経済性の観点から定めたものである。
プレキャストフーチング14の突出さや管14Aの長さは、大津波を受けた時に生じる断面力を、壁体連結用鋼管20と突出さや管14Aとの間、および突出さや管14Aと壁体さや管16Aとの間で効率的に伝達するのに必要な長さに設定する。具体的には例えば、他の部位の破壊前に突出さや管14Aとグラウト材22との間で剥離が生じない長さに設定することが考えられるが、壁体連結用鋼管20と突出さや管14Aとの間、および突出さや管14Aと壁体さや管16Aとの間の断面力の伝達をより安定させる点で、突出さや管14Aの上端は最下段のプレキャスト壁体16の高さの2分の1以上の高さ位置に達していることが好ましい。また、突出さや管14Aとグラウト材22との間の接着力を向上させるために、突出さや管14Aの外面と内面の両面に機械的な凹凸等を設けたり、グラウト材22との間の接着力を向上させる下地剤等を塗布しておくことも好ましい。
突出さや管14Aよりも上側に位置する壁体連結用鋼管20の部位と壁体さや管16A、18Aとの間の断面力の伝達、および突出さや管14Aと壁体さや管16Aとの間の断面力の伝達は、相互に水平方向の力の伝達ができればよいので、突出さや管14Aよりも上側に位置する壁体連結用鋼管20の部位と壁体さや管16A、18Aとの間および突出さや管14Aと壁体さや管16Aとの間にグラウト材22を注入してもよいが、図14(堤体10の変形例(堤体11)を該堤体11の法線方向(堤体11の延びる方向)から見た側面図)に示すように、突出さや管14Aよりも上側に位置する壁体連結用鋼管20の部位と壁体さや管16A、18Aとの間および突出さや管14Aと壁体さや管16Aとの間に支圧力を伝達する鋼製の支圧板24を設置することで断面力の伝達を図ってもよい。支圧板24の形状は、壁体連結用鋼管20の外面および壁体さや管16A、18Aの内面の形状、または突出さや管14Aの外面および壁体さや管16Aの内面の形状に合う形状になっており、かつ、所定以上の面積(例えば押し抜きせん断力によって座屈や破壊が起こらないのに必要な面積)で壁体連結用鋼管20および突出さや管14Aの外面ならびに壁体さや管16A、18Aの内面と接触するようになっており、壁体連結用鋼管20、突出さや管14Aと壁体さや管16A、18Aとの間で支圧力を良好に伝達できるようになっている。支圧板24は壁体連結用鋼管20の高さ方向の全長にわたって配置する必要はなく、断面力の伝達の必要に応じて離散的に配置すればよい。支圧板24は必要な支圧力の伝達ができる材質であれば特に限定されず、鋼製に限られない。
なお、図14では、図示をわかりやすくする都合上、本来は見えない内部の構造を記載した箇所もあり、当該個所では、本来隠れ線として破線で記載すべき線も実線で記載している箇所もある。
次に、最上段プレキャスト壁体18の天端の納まり(壁体連結用鋼管20の上端の納まり)について説明する。
図15は堤体10の上端部の拡大縦断面図である。
図15に示すように、最上段プレキャスト壁体18の壁体さや管18Aの上端は、最上段プレキャスト壁体18の天端と同じ高さ位置であるかそれよりも少し低くし、壁体連結用鋼管20の上端は最上段プレキャスト壁体18の天端よりも少し低くし、壁体連結用鋼管20の上端を上方から覆う取り外し可能なゴムパッキン26を配置し、さらにゴムパッキン26の上方には仮蓋28Aを設けて壁体連結用鋼管20に蓋をし、その上に砂、グラウト材、発泡ウレタン等の養生材28Bを配置し、さらにその養生材28Bを上方から覆う取り外し可能な蓋30を設ける。ゴムパッキン26は壁体連結用鋼管20の上端に直接接して壁体連結用鋼管20の上端を保護するが、壁体連結用鋼管20の上端を保護できる養生であればゴムパッキン26でなくてもよい。ただし、壁体連結用鋼管20の上端に直接接する養生材はゴムパッキン26のように柔軟性のある材質のものが好ましい。また、蓋30の材質は特に限定されず、例えばコンクリート製または鋼製とすることができる。
壁体連結用鋼管20の上端は、最上段プレキャスト壁体18を安定して支持する点で、最上段プレキャスト壁体18の高さの2分の1以上の高さ位置に達していることが好ましい。
また、壁体連結用鋼管20の上端の高さ位置は、壁体連結用鋼管20を上方に延長できる構造であることが好ましいが、壁体連結用鋼管20の上端を上方から保護する養生材の設置しやすさの点で、壁体連結用鋼管20の上端の高さ位置が最上段プレキャスト壁体18の天端から5〜30cm下方の高さ位置になるようにすることが好ましい。壁体連結用鋼管20の上端の高さ位置が最上段プレキャスト壁体18の天端から5cm未満下方の高さ位置であると、壁体連結用鋼管20の上端を上方から保護する養生材を設置しにくくなる。一方、壁体連結用鋼管20の上端の高さ位置が最上段プレキャスト壁体18の天端から下方に30cmを超えると、壁体連結用鋼管20の上端を上方から保護する養生材の量が多く必要になってしまう。なお、壁体連結用鋼管20を上方に延長する可能性(壁体をかさ上げする可能性)がなければ、最上段プレキャスト壁体18の天端にまで至る壁体貫通孔18Xは設けなくてもよく、壁体貫通孔18Xに替えて最上段プレキャスト壁体18の天端が閉塞されている非貫通孔にしてもよい。
また、鋼管杭12の上端の納まりは壁体連結用鋼管20の上端の納まりと同様にしてもよく、同様にする場合、プレキャストフーチング14の杭用さや管14Bの上端は、プレキャストフーチング14の上面と同じ高さ位置であるかそれよりも少し低くし、鋼管杭12の上端はプレキャストフーチング14の上面よりも少し低くし、鋼管杭12の上端の上方にはゴムパッキン(図示せず)を配置し、さらにこのゴムパッキンの上方は蓋(図示せず)でふさぐ。この蓋も蓋30と同様に材質は特に限定されず、例えばコンクリート製または鋼製とすることができる。ただし、鋼管杭12は延長することがほとんど考えられないので、鋼管杭12の上端の上方をゴムパッキンで養生しなくてもよい。また、プレキャストフーチング14の天端にまで至る杭用さや管貫通孔14Yは設けなくてもよく、杭用さや管貫通孔14Yに替えてプレキャストフーチング14の天端が閉塞されている非貫通孔にしてもよい。
以上説明した第1実施形態では下段と中段の2つのプレキャスト壁体16と最上段プレキャスト壁体18を鉛直方向に3段に重ねたが、鉛直方向に重ねる壁体は3段に限定されるわけではなく、4段以上に重ねてもよい。また、壁体を1段または2段に設置してもよい。壁体を何段に重ねるかは、必要な堤体の高さや適用可能なクレーンの種類等によって適宜に設定すればよい。
また、フーチングにはプレキャストフーチング14を用いたが、プレキャスト部材でなくてもよく、現場打ちコンクリートによりフーチングを形成してもよい。
また、本実施形態では、プレキャスト壁体16、18の法線方向(堤体10の延びる方向)と直交する方向の鋼管杭12の列は2列になっているが、鋼管杭12の列は2列でなくてもよく、1列であっても、3列以上であってもよい。例えば、壁体の高さが低く、鋼管杭に伝達する必要のある断面力が小さい場合においては、鋼管杭12の列を1列にすることが考えられる。
なお、プレキャスト部材(プレキャストフーチング14、プレキャスト壁体16、最上段プレキャスト壁体18)の製作は、運搬の手間を少なくするため、現地近傍で行うのがよい。また、プレキャスト部材(プレキャストフーチング14、プレキャスト壁体16、最上段プレキャスト壁体18)の重量は例えば20t程度を目安とすることができる。
次に、堤体10の設置手順の一例について説明する。
まず、鋼管杭12を、所定の位置において、所定の支持力が確保できる深さまで地中に打ち込む。
そして、クレーンを用いてプレキャストフーチング14を持ち上げ、鋼管杭12に杭用さや管14Bを通してプレキャストフーチング14を所定の位置に設置し、プレキャストフーチング14の杭用さや管14Bの中心が鋼管杭12の中心と一致するようにプレキャストフーチング14を配置する。なお、杭用さや管14Bの中心が鋼管杭12の中心と一致していることが好ましいが、厳密に一致することまでは求める必要はない。納まればよいということを原則にしてもよい。
次に、クレーンを用いて壁体連結用鋼管20を持ち上げ、突出さや管14Aに壁体連結用鋼管20を通して壁体連結用鋼管20を所定の位置に設置する。プレキャストフーチング14の突出さや管14Aの中心が壁体連結用鋼管20の中心と一致するように配置することが好ましいが、厳密に一致することまでは求める必要はない。納まればよいということを原則にしてもよい。
次に、クレーンを用いて下段に配置するプレキャスト壁体16を持ち上げ、このプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aを壁体連結用鋼管20およびプレキャストフーチング14の突出さや管14Aに通してプレキャスト壁体16を所定の位置に設置し、プレキャスト壁体16の壁体さや管16Aの中心が壁体連結用鋼管20およびプレキャストフーチング14の突出さや管14Aの中心と一致するようにプレキャスト壁体16を配置する。ここでも、プレキャスト壁体16の壁体さや管16Aの中心が壁体連結用鋼管20の中心およびプレキャストフーチング14の突出さや管14Aの中心と一致していることが好ましいが、厳密に一致することまでは求める必要はない。納まればよいということを原則にしてもよい。
次に、クレーンを用いて中段に配置するプレキャスト壁体16を持ち上げ、このプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aを壁体連結用鋼管20に通して中段に配置するプレキャスト壁体16を所定の位置に設置し、中段に配置するプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aの中心が壁体連結用鋼管20の中心および下段に配置したプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aの中心と一致するように中段に配置するプレキャスト壁体16を配置する。ここでも、中段に配置するプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aの中心が壁体連結用鋼管20の中心および下段に配置したプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aの中心と一致していることが好ましいが、厳密に一致することまでは求める必要はない。納まればよいということを原則にしてもよい。
次に、クレーンを用いて最上段に配置する最上段プレキャスト壁体18を持ち上げ、最上段プレキャスト壁体18の壁体さや管18Aを壁体連結用鋼管20に通して最上段プレキャスト壁体18を所定の位置に設置し、最上段プレキャスト壁体18の壁体さや管18Aの中心が壁体連結用鋼管20の中心ならびに下段および中段に配置したプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aの中心と一致するように最上段プレキャスト壁体18を配置する。ここでも、最上段プレキャスト壁体18の壁体さや管18Aの中心が壁体連結用鋼管20の中心ならびに下段および中段に配置したプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aの中心と一致していることが好ましいが、厳密に一致することまでは求める必要はない。納まればよいということを原則にしてもよい。
そして、プレキャストフーチング14の突出さや管14Aと該突出さや管14Aに差し込まれた壁体連結用鋼管20との間隙、およびプレキャストフーチング14の突出さや管14Aと該突出さや管14Aが差し込まれた下段に配置するプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aとの間隙にグラウト材22を充填し、一体化する。また、中段に配置するプレキャスト壁体16の壁体さや管16Aと該壁体さや管16Aに差し込まれた壁体連結用鋼管20との間隙にグラウト材22を充填し、一体化する。また、最上段プレキャスト壁体18の壁体さや管18Aと該壁体さや管18Aに差し込まれた壁体連結用鋼管20との間隙にグラウト材22を充填し、一体化する。充填するグラウト材22は特に限定されず、セメント(モルタル)系グラウト材、ガラス系グラウト材、合成樹脂系グラウト材等を用いることができる。
グラウト材22の充填は、下段および中段に配置するプレキャスト壁体16と最上段プレキャスト壁体18の全てを所定の位置に配置した段階で行ってもよいし、下段に配置するプレキャスト壁体16を所定の位置に配置した段階で1回目の充填を行い、中段に配置するプレキャスト壁体16を所定の位置に配置した段階で2回目の充填を行い、最上段プレキャスト壁体18を所定の位置に配置した段階で3回目の充填を行ってもよい。
また、プレキャストフーチング14の杭用さや管14Bと該杭用さや管14Bに差し込まれた鋼管杭12との間隙にグラウト材22を充填して、鋼管杭12とプレキャストフーチング14との一体化を行う。
そして、壁体連結用鋼管20の上端の上方にはゴムパッキン26を配置し、さらにゴムパッキン26の上方には取り外し可能な蓋30を設ける。また、鋼管杭12の上方にはゴムパッキン(図示せず)を配置し、さらにこのゴムパッキンの上方を蓋(図示せず)でふさぐ。
以上のように施工することにより、図1に示すような堤体10を得ることができる。
以上、本発明の第1実施形態を説明したが、鋼管杭12とプレキャスト壁体16、18との位置関係(鋼管杭12と突出さや管14Aとの位置関係)は第1実施形態における位置関係(プレキャスト壁体16の法線方向(堤体10の延びる方向)と直交する方向に並んだ鋼管杭12の間であって、並んだ鋼管杭12の中間位置からずれた位置にプレキャスト壁体16、18(突出さや管14A)が位置する位置関係)に限られず、図16、図17に示す本発明の第2実施形態に係る堤体40のように、プレキャスト壁体16の法線方向(堤体40の延びる方向)と直交する方向に並んだ鋼管杭12の中間位置にプレキャスト壁体16、18(突出さや管14A)が位置する位置関係であってもよく、また、図18、図19に示す本発明の第3実施形態に係る堤体50のように、プレキャスト壁体16の法線方向(堤体50の延びる方向)と直交する方向に並んだ鋼管杭12の間にプレキャスト壁体16、18(突出さや管14A)が位置しない位置関係であってもよい。
なお、図16および図17に示す本発明の第2実施形態に係る堤体40、ならびに図18および図19に示す本発明の第3実施形態に係る堤体50においては、本発明の第1実施形態に係る堤体10の構成要素と対応する構成要素には同一の符号を付し、説明は省略する。
本発明の第3実施形態に係る堤体50においては、プレキャスト壁体16の法線方向(堤体50の延びる方向)と直交する方向に並んだ鋼管杭12の間にプレキャスト壁体16、18(突出さや管14A)が位置しないため、法直連結鋼材54Cはプレキャスト壁体16の法線方向と直交する方向に並んだ杭用さや管14Bの間を連結し、法直連結鋼材54Dはプレキャスト壁体16の法線方向と直交する方向に並んだ突出さや管14Aと杭用さや管14Bとの間を連結している。
なお、以上説明した本発明の第1〜第3実施形態では、突出さや管14A、壁体さや管16A、18A、壁体連結用鋼管20として円筒状の鋼管を用いたが、必ずしも円筒状の鋼管でなくてもよく、例えば断面が矩形状の鋼管であってもよい。また、鋼管杭12、杭用さや管14Bも必ずしも円筒状の鋼管に限定されるわけではない。
(第4実施形態)
図20は本発明の第4実施形態に係る堤体60を該堤体60の法線方向(堤体60の延びる方向)から見た側面図であり、図21は図20のXXI−XXI線断面図である。ただし、図20では図示をわかりやすくする都合上、本来は見えない内部の構造を記載した箇所もあり、当該個所では、本来隠れ線として破線で記載すべき線も実線で記載している箇所もある。また、本発明の第1実施形態に係る堤体10の構成要素と対応する構成要素には同一の符号を付し、説明は省略する。
第1〜第3実施形態に係る堤体では、壁体連結用鋼材として円筒状の鋼管である壁体連結用鋼管20を用いたが、本第4実施形態に係る堤体60では、壁体連結用鋼材として壁体連結用鋼管20に替えて壁体連結用のH形の鋼材62(以下、単にH形の鋼材62と記すことがある。)を用いている。また、第1〜第3実施形態に係る堤体では、突出さや管14A、壁体さや管16A、18Aとして円筒状の鋼管を用いていたが、本第4実施形態に係る堤体60では、突出さや管14G、壁体さや管16D、18Cとして断面が矩形状の鋼管を用いている。
壁体連結用のH形の鋼材62は、想定される津波流に対する安全性が確認できれば、各種規格に基づく既成品であるH形鋼やI形鋼等であってもよいが、想定される津波流に対して既成品では強度や剛性が不足する場合には、必要な強度や剛性を確保するべくビルドアップして製作したH形の鋼材を用いる。
本第4実施形態に係る堤体60では、壁体連結用鋼材としてH形の鋼材62を用いており、ビルドアップして製作したH形の鋼材を用いることもできるので、桁高やフランジ幅を調節しやすく、経済的な設計を行いやすい。
本第4実施形態に係る堤体60において、突出さや管14Gと壁体連結用のH形の鋼材62との間にはグラウト材が充填されて一体化しており、また、突出さや管14Gと壁体さや管16Dとの間にもグラウト材が充填されて一体化している。さらに、突出さや管14Gよりも上側に位置する壁体連結用のH形の鋼材62の部位と壁体さや管16D、18Cとの間にもグラウト材が充填されて一体化している。
ただし、突出さや管14Gよりも上側に位置する壁体連結用のH形の鋼材62の部位と壁体さや管16D、18Cとの間の断面力の伝達、および突出さや管14Gと壁体さや管16Dとの間の断面力の伝達は、相互に水平方向の力の伝達ができればよいので、突出さや管14Gよりも上側に位置する壁体連結用のH形の鋼材62の部位と壁体さや管16D、18Cとの間および突出さや管14Gと壁体さや管16Dとの間には、グラウト材22を注入することに替えて、支圧力を伝達する鋼製の支圧板等の部材(必要な支圧力の伝達ができる材質であればよく、材質は鋼製に限られない)を設置してもよい。
なお、本第4実施形態に係る堤体60では、突出さや管14G、壁体さや管16D、および最上段プレキャスト壁体18の壁体さや管18Cに断面が矩形状の鋼管を用いているが、断面が矩形状の鋼管でなくてもよく、第1〜第3実施形態に係る堤体と同様の円筒状の鋼管(突出さや管14A、壁体さや管16A、18A)を用いることもできる。ただし、円筒状の鋼管にH形の鋼材を差し込む場合、H形の鋼材の桁高を大きくするとH形の鋼材のフランジ幅を小さくする必要があり、H形の鋼材のフランジ幅を大きくするとH形の鋼材の桁高を小さくする必要があるので、壁体連結用鋼材としてH形の鋼材62を用いる場合には、突出さや管14G、壁体さや管16D、18Cに、本第4実施形態のように断面が矩形状の鋼管を用いた方が経済的な設計が行いやすい。
(本発明の効果)
以上説明した本発明の第1〜第4実施形態に示すように、本発明では鋼管杭12の真上にプレキャスト壁体16、18を配置する必要はなく、鋼管杭12とプレキャスト壁体16、18との位置関係を任意に設定することが可能であるので、本発明を用いることにより、鋼管杭と壁体との位置関係をフレキシブルに変更することが可能となり、従来よりも設計の自由度を向上させることができ、経済的な堤体の構造を成立させることができる。
10、11、40、50、60…堤体
12…鋼管杭
14、54…プレキャストフーチング
14A、14G…突出さや管
14B…杭用さや管
14C、14D、54C、54D…法直連結鋼材
14E…法平連結鋼材
14F…コンクリート
14X…突出さや管貫通孔
14Y…杭用さや管貫通孔
16…プレキャスト壁体
16A、16D、18A、18C…壁体さや管
16B、18B…テーパー部
16C…接合部
16X、18X…壁体貫通孔
18…最上段プレキャスト壁体
20…壁体連結用鋼管
22…グラウト材
24…支圧板
26…ゴムパッキン
28A…仮蓋
28B…養生材
30…蓋
62…壁体連結用のH形の鋼材

Claims (18)

  1. 鋼管杭と、
    該鋼管杭に支持されたフーチングと、
    該フーチングの上方に配置され、面内方向に貫通する壁体貫通孔を有し、該壁体貫通孔の内面に壁体さや管を有するプレキャスト壁体と、
    を備えた堤体であって、
    前記プレキャスト壁体および前記フーチングを連結する壁体連結用鋼材をさらに備え、
    前記フーチングは少なくとも上方に開口した上方開口孔を有し、該上方開口孔の内面には前記フーチングの上面よりも上方の位置まで延伸している突出さや管が備えられ、
    また、前記フーチングは少なくとも下方に開口した下方開口孔を、前記上方開口孔に対して前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて有し、該下方開口孔の内面には前記フーチングの上面および下面の間に収まる杭用さや管が備えられ、
    前記プレキャスト壁体の前記壁体さや管には前記突出さや管が差し込まれ、該突出さや管には前記壁体連結用鋼材が差し込まれ、
    前記鋼管杭は前記杭用さや管に差し込まれ、
    前記突出さや管と該突出さや管に差し込まれた前記壁体連結用鋼材とは一体化し、前記杭用さや管と該杭用さや管に差し込まれた前記鋼管杭とは一体化しており、
    さらに、前記突出さや管と前記杭用さや管との間を連結する法直連結鋼材が前記フーチング内に備えられていることを特徴とする堤体。
  2. 鋼管杭と、
    該鋼管杭に支持されたフーチングと、
    該フーチングの上方に配置され、面内方向に延びて下方のみ開口した壁体孔を有し、該壁体孔の内面に壁体さや管を有するプレキャスト壁体と、
    を備えた堤体であって、
    前記プレキャスト壁体および前記フーチングを連結する壁体連結用鋼材をさらに備え、
    前記フーチングは少なくとも上方に開口した上方開口孔を有し、該上方開口孔の内面には前記フーチングの上面よりも上方の位置まで延伸している突出さや管が備えられ、
    また、前記フーチングは少なくとも下方に開口した下方開口孔を、前記上方開口孔に対して前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて有し、該下方開口孔の内面には前記フーチングの上面および下面の間に収まる杭用さや管が備えられ、
    前記プレキャスト壁体の前記壁体さや管には前記突出さや管が差し込まれ、該突出さや管には前記壁体連結用鋼材が差し込まれ、
    前記鋼管杭は前記杭用さや管に差し込まれ、
    前記突出さや管と該突出さや管に差し込まれた前記壁体連結用鋼材とは一体化し、前記杭用さや管と該杭用さや管に差し込まれた前記鋼管杭とは一体化しており、
    さらに、前記突出さや管と前記杭用さや管との間を連結する法直連結鋼材が前記フーチング内に備えられていることを特徴とする堤体。
  3. 前記突出さや管の上端は、前記プレキャスト壁体の高さの2分の1以上の高さ位置に達していることを特徴とする請求項1または2に記載の堤体。
  4. 鋼管杭と、
    該鋼管杭に支持されたフーチングと、
    該フーチングの上方に配置され、面内方向に貫通する壁体貫通孔を有し、該壁体貫通孔の内面に壁体さや管を有する複数のプレキャスト壁体と、
    を備えた堤体であって、
    複数の前記プレキャスト壁体および前記フーチングを連結する壁体連結用鋼材をさらに備え、
    前記フーチングは少なくとも上方に開口した上方開口孔を有し、該上方開口孔の内面には前記フーチングの上面よりも上方の位置まで延伸している突出さや管が備えられ、
    また、前記フーチングは少なくとも下方に開口した下方開口孔を、前記上方開口孔に対して前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて有し、該下方開口孔の内面には前記フーチングの上面および下面の間に収まる杭用さや管が備えられ、
    前記プレキャスト壁体は、前記壁体貫通孔同士が連結するように鉛直方向に複数積み重ねられ、鉛直方向に複数積み重ねられた前記プレキャスト壁体のうち少なくとも最下段の前記プレキャスト壁体の前記壁体さや管には前記突出さや管が差し込まれ、該突出さや管には前記壁体連結用鋼材が差し込まれ、該壁体連結用鋼材は鉛直方向に複数積み重ねられた前記プレキャスト壁体の最上段の前記プレキャスト壁体の天端付近に達し、
    前記鋼管杭は前記杭用さや管に差し込まれ、
    前記突出さや管と該突出さや管に差し込まれた前記壁体連結用鋼材とは一体化し、前記杭用さや管と該杭用さや管に差し込まれた前記鋼管杭とは一体化しており、
    さらに、前記突出さや管と前記杭用さや管との間を連結する法直連結鋼材が前記フーチング内に備えられていることを特徴とする堤体。
  5. 請求項4に記載の堤体において、鉛直方向に複数積み重ねられた前記プレキャスト壁体のうちの最上段のプレキャスト壁体を、面内方向に延びて下方のみ開口した壁体孔を有し、該壁体孔の内面に壁体さや管を有するプレキャスト壁体に置き換えたことを特徴とする堤体。
  6. 前記壁体連結用鋼材の上端は、鉛直方向に複数積み重ねられた前記プレキャスト壁体のうちの最上段の前記プレキャスト壁体の高さの2分の1以上の高さ位置に達していることを特徴とする請求項4または5に記載の堤体。
  7. 前記突出さや管と該突出さや管に差し込まれた前記壁体連結用鋼材との間隙にはグラウト材が充填されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の堤体。
  8. 前記杭用さや管と該杭用さや管に差し込まれた前記鋼管杭との間隙にはグラウト材が充填されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の堤体。
  9. 前記杭用さや管は複数あり、
    前記突出さや管および複数の前記杭用さや管は前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて配置されており、かつ、前記突出さや管は前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に配置された前記杭用さや管の間に位置していることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の堤体。
  10. 前記杭用さや管は複数あり、
    前記突出さや管および複数の前記杭用さや管は前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に間隔を開けて配置されており、かつ、前記突出さや管は前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向に配置された前記杭用さや管の間に位置していないことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の堤体。
  11. 複数の前記杭用さや管のうち少なくとも2つの前記杭用さや管は前記プレキャスト壁体の法線方向と略直交する方向にあって、かつ、お互いに隣り合っており、
    お互いに隣り合っている前記杭用さや管の間を連結する法直連結鋼材が前記フーチング内にさらに備えられていることを特徴とする請求項9または10に記載の堤体。
  12. 前記法直連結鋼材は、鋼板からビルドアップして製作されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の堤体。
  13. 前記杭用さや管は複数あり、
    複数の前記杭用さや管のうちの少なくとも2つは前記プレキャスト壁体の略法線方向に間隔を開けて配置されており、前記略法線方向に配置された少なくとも2つの前記杭用さや管のうちお互いに隣り合う前記杭用さや管同士の間を連結する法平連結鋼材がさらに前記フーチング内に備えられていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の堤体。
  14. 前記壁体連結用鋼材は鋼管であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の堤体。
  15. 前記壁体連結用鋼材は形鋼であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の堤体。
  16. 前記壁体連結用鋼材は、鋼板からビルドアップして製作されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の堤体。
  17. 前記フーチングはプレキャスト部材であることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の堤体。
  18. 前記プレキャスト壁体は、両端部に前記壁体さや管が備えられていることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の堤体。
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