JP2014141752A - スパンボンド不織布 - Google Patents

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Abstract

【課題】風合いに優れたスパンボンド不織布を提供する。
【解決手段】スパンボンド不織布は、熱可塑性樹脂を連続的な繊維に紡糸して集積した後、繊維の流れ方向とその直交方向に並んだ複数のエンボスを備えるエンボスロールにより、繊維間を加熱及び加圧することによって得られる。ここで、エンボス面積率は、5〜12%である。また、隣接するエンボスの間の最短距離は、1.5〜3mmである。また、得られた不織布の曲げ剛性指数(KES曲げ剛性試験機による曲げ剛度[g/cm/cm]/目付量[g/m]×10)は、5〜15cm−1である。また、得られた不織布のKES圧縮特性試験機による圧縮レジリエンス(RC%)は、60〜75%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、エンボス加工が施されたスパンボンド不織布に関する。
従来から、例えば使い捨ておむつや尿取りパッドのような吸収性物品を構成するシート部材として、不織布が用いられている。使い捨ておむつ等を構成する不織布は、例えば乳幼児の肌に直接触れるものであるため、特に柔軟性や肌触りが優れている必要がある。
ここで、不織布の柔軟性を左右する要因として、一般的に、不織布を構成する繊維の繊維径や、不織布の目付量が知られている。また、繊維経や目付量が同一の不織布であっても、エンボス加工を施すことにより、その柔軟性が向上することが知られている(例えば、特許文献1)。一般的に、エンボス加工とは、表面に複数のエンボス(突起)を有するエンボスロールと、表面が平坦なアンビルロールとの間に不織布を導入し、両ロールのプレス圧力によって不織布に対して凹凸を付与する加工を意味する。エンボス加工を施すことにより、不織布を構成する繊維同士の連結が解れたり、着用者の肌に直接接する不織布の表面積が小さくなるため、不織布の柔軟性が高まるとの官能評価を得ることができる。
国際公開公報2007/091444号パンフレット
しかしながら、不織布にエンボス加工を施すことにより、ある程度の柔軟性を付与することができるとしても、不織布のコシや弾力が低下し、また不織布の表面に毛羽立ちが目立つようでは、結果として風合いに劣ることとなる。そして、このような不織布によって使い捨ておむつを形成したとしても、良好な着用感を提供することができない。このため、不織布は、柔軟性だけでなく、コシ、弾力、及び毛羽立ち等を総合的に考慮した風合いの良さを維持しなければならない。
ここで、一般的に、不織布のコシは、不織布の曲げ剛性に左右され、また不織布の弾力は、不織布の圧縮特性に影響を受けるものであることが知られている。ところが、不織布に良好なコシを与えるために、その構成繊維の繊維径や目付量を調整して、不織布の曲げ剛性を高めると、却って不織布の圧縮特性が低下し、結果として不織布の弾力が損なわれるという問題がある。反対に、不織布に良好な弾力を付与するために、不織布の圧縮特性を高めると、不織布の曲げ剛性が低下して、不織布のコシが劣化するという問題があった。このように、従来の技術では、不織布の曲げ剛性と圧縮特性を適切な範囲に両立させることが困難であるとされていた。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を克服し、エンボス加工が施されたスパンボンド不織布あって、その柔軟性、コシ、及び弾力等が適切な性能を示し、風合いに優れた不織布を提供することを技術課題とするものである。
本発明の発明者らは、上記技術課題を解決する手段について鋭意検討した結果、不織布に付与するエンボスの物理構成や、不織布の構成繊維の化学構成を調節することにより、曲げに対する剛性が高いにも関わらず、圧縮に対する戻りがある不織布を得ることができるという知見を得た。すなわち、従来のスパンボンド不織布よりも曲げ剛性が高いにもかかわらず、圧縮特性が特定の範囲にあれば、官能評価によって従来のスパンボンド不織布以上に風合いが良いと評価されるスパンボンド不織布が得られた。そして、本発明者らは、上記知見に基づけば、従来技術の課題を解決できることに想到し、本発明を完成させた。
具体的に説明すると、本発明は以下の構成を有する。
本発明は、スパンボンド不織布に関する。本発明のスパンボンド不織布は、熱可塑性樹脂を連続的な繊維に紡糸して集積した後、繊維の流れ方向及びその直交方向に並んだ複数のエンボスを備えるエンボスロールにより、繊維間を加熱及び加圧することによって得られる。
ここで、不織布に付与されるエンボスのエンボス面積率は、5〜12%である。
また、隣接するエンボスの間の最短距離は、1.5〜3mmである。
また、曲げ剛性指数(KES曲げ剛性試験機による曲げ剛度[g/cm/cm]/目付量[g/m]×10)は、5〜15cm−1である。
さらに、KES圧縮特性試験機による圧縮レジリエンス(RC%)は、60〜75%である。
上記構成のように、曲げ剛性指数が比較的高いスパンボンド不織布であっても、圧縮特性(圧縮レジリエンス)を上記した所定の範囲に維持することにより、予想に反し、従来のスパンボンド不織布よりも風合いが良いとの官能評価を得ることができた。上記構成では、圧縮特性を所定の範囲に留めるための要因として、不織布に付与されるエンボスの物理的な特性が特定されている。すなわち、上記構成のように、エンボス面積率を比較的小さくし、かつ、隣接するエンボスの間の最短距離を比較的広くすることが、スパンボンド不織布の曲げ剛性指数を比較的高めつつ、かつ、圧縮レジリエンスを比較的高い値とすることの一つの要因となる。このように、スパンボンド不織布にエンボスを付与しつつ、曲げ剛性指数及び圧縮レジリエンスを本発明特有の値の範囲内とすることで、柔軟性、コシ、及び弾力等が適切な性能を示し、風合いに優れた不織布を提供することができる。
続いて、本発明のスパンボンド不織布を構成する繊維の化学構成について説明する。構成繊維が、以下に説明する化学構成を備えることにより、曲げ剛性指数及び圧縮レジリエンスを本発明特有の値の範囲内とすることが可能になる。
すなわち、スパンボンド不織布を形成する熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。
また、上記ポリプロピレン系樹脂は、低結晶性ポリプロピレンと、高結晶性ポリプロピレンと、を含むことが好ましい。
ここで、低結晶性ポリプロピレンの含有量が、低結晶性ポリプロピレンと高結晶性ポリプロピレンの含有量の合計値を基準として、5〜50重量%であることが好ましい。
また、低結晶性ポリプロピレンのメルトフローレートは、30〜70g/10分であることが好ましい。
さらに、高結晶性ポリプロピレンのメルトフローレートは、20〜100g/10分であることが好ましい。
上記のように、本発明のスパンボンド不織布は、低結晶性ポリプロピレン及び高結晶性ポリプロピレンを含有するポリプロピレン系樹脂組成物を用いて製造される。なお、本発明において、低結晶性ポリプロピレンとは、立体規則性が適度に乱れた結晶性ポリプロピレンをいい、具体的には以下の特性を満たすポリプロピレンが使用される。
すなわち、本発明に使用される低結晶性ポリプロピレンは、メソペンタッド分率[mmmm]が、30〜80モル%である。
また、ラセミペンタッド分率[rrrr]と[1−mmmm]が、[rrrr]/[1−mmmm]≦0.1の関係を満たす。
また、ラセミメソラセミメソペンタッド分率[rmrm]が、2.5モル%超過である。
また、メソトリアッド分率[mm]、ラセミトリアッド分率[rr]、及びトリアッド分率[mr]が、[mm]×[rr]/[mr]≦2.0の関係を満たす。
また、重量平均分子量(Mw)が、10000〜200000である。
また、分子量分布(Mw/Mn)が、4未満であり、
さらに、沸騰ジエチルエーテル抽出量が、0〜10重量%である。
その他、曲げ剛性指数及び圧縮レジリエンスを本発明特有の値の範囲内とする要因の一つとして、構成繊維の繊維径が挙げられる。具体的に説明すると、本発明のスパンボンド不織布の構成繊維の繊維径は、0.5〜1dtexであることが好ましい。
また、本発明のスパンボンド不織布は、表面又は裏面の少なくとも一方の面を形成する繊維層に、滑剤が含むものであることが好ましい。
本発明は、エンボス加工が施されたスパンボンド不織布あって、その柔軟性、コシ、及び弾力等が適切な性能を示し、風合いに優れた不織布を提供することができる。
図1は、エンボスの例を示す概略斜視図である。 図2は、エンボスパターンの例を示す概略平面図である。 図3は、ドット状のエンボスパターンの例を示す概略平面図である。 図4は、線状のエンボスパターンの例を示す概略平面図である。 図5は、実施例において用いられたエンボスパターンの配置を示す概略平面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は、以下に説明する形態に限定されるものではなく、以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
なお、本願明細書において、「A〜B」とは、特に断りのない限り、「A以上B以下」であることを意味する。
(1.スパンボンド不織布)
本発明のスパンボンド不織布は、熱可塑性樹脂を連続的な繊維に紡糸して集積した後、繊維の流れ方向及びその直交方向に並んだ複数のエンボスを備えるエンボスロールにより、繊維間を加熱及び加圧することによって得られる。例えば、スパンボンド不織布は、まず、溶融紡糸口金から吐出した長繊維群を、エアーサッカー等に導入して延伸し、開繊して、コンベア上に集積することで繊維ウェブを得る。その後、繊維ウェブを形成する長繊維群の間を適宜の手段で接合させて製造される。特に、本発明のスパンボンド不織布は、エンボス加工によって、コンベアの流れ方向とその直交方向に規則的に並んだ凹凸を付与し、繊維ウェブを形成する長繊維群の間を熱接合させることにより製造される。エンボス加工により得られたスパンボンド不織布は、長繊維の間を固着するためにバインダーを使用していないので、皮膚への刺激が少なく、熱風加熱によってスパンボンド不織布に比べ柔軟性に優れるという利点がある。本発明の不織布は、加熱した突起状のエンボスを有するエンボスロールと、表面が平滑なアンビルロールとの間に繊維ウェブを導入して、両ロールのプレス圧力によって繊維ウェブを加熱加圧し、エンボスロールの突起に対応する部分において長繊維群の間を熱融着させることによって得られる。
本発明のスパンボンド不織布は、曲げ剛性指数及び圧縮レジリエンス(圧縮回復率)が所定の範囲となるように、不織布に付与するエンボスの物理構成や、不織布の構成繊維の化学構成が調整されている。
〔曲げ剛性指数〕
本発明のスパンボンド不織布は、曲げ剛性指数が、5〜15cm−1となる。本願明細書において曲げ剛性指数は、KES曲げ剛性試験機による曲げ剛度[g/cm/cm]/目付量[g/m]×10の式によって表されるものである。すなわち、曲げ剛性指数は、スパンボンド不織布の曲げ剛度[g/cm/cm](KES曲げ剛性試験機により測定可能)を、目付量[g/m]で規格化した量の範囲で規定したものである。曲げ剛性指数[cm−1]は、主として、スパンボンド不織布のコシやハリを示す指標となる。曲げ剛性指数が5cm−1であると、スパンボンド不織布にコシが生まれず、肌に触れたときの感触が低下し、不織布の風合いが損なわれる。反対に、曲げ剛性指数が15cm−1を超えるものであると、スパンボンド不織布の肌触りが硬くなり、不織布の風合いに劣る。このため、本発明のスパンボンド不織布は、曲げ剛性指数が5〜15cm−1であることが好ましく、6〜14cm−1又は7〜13cm−1であってもよく、6〜10cm−1であることが特に好ましい。ここで、本発明のスパンボンド不織布は、曲げ剛性指数が5〜15cm−1を示し、比較的高い値となっている。スパンボンド不織布が、本発明のような曲げ剛性指数を示すと、通常、肌触りが硬くなり風合いが損なわれる傾向にあるが、本発明のスパンボンド不織布は、以下に説明するとように、圧縮レジリエンス(圧縮回復率)を比較的高い値に維持できるものであるため、コシが強いにも関わらずしっかりとした弾力を有する不織布となり、官能評価によって従来のスパンボンド不織布以上に風合いが良いとの評価を得ることができる。
〔圧縮レジリエンス〕
本発明のスパンボンド不織布は、圧縮レジリエンス(RC%)が、60〜75%となる。圧縮レジリエンス(RC%)は、値が100%に近い程圧縮に対する回復性が良いことを意味しており、主として、スパンボンド不織布の弾力を示す指標となる。本発明のスパンボンド不織布は、曲げ剛性が比較的高いにもかかわらず、圧縮レジリエンスを上記特定の範囲に維持することにより、従来のスパンボンド不織布以上に風合いが良いと評価を得ることができる。すなわち、本発明のスパンボンド不織布は、曲げ剛性指数が5〜15cm−1と比較的高いものであるため、圧縮レジリエンス(RC%)が60%未満であると、不織布の弾力が生まれず、硬い肌触りが直接肌に伝わるようになってしまい風合いが損なわれる。他方、本発明のスパンボンド不織布は、曲げ剛性が比較的高いものであるため、圧縮レジリエンス(RC%)が75%を超えるものであると、肌触りが硬く弾力が強すぎてしまい、例えばこのような不織布を用いて使い捨ておむつを製造した場合に、不織布の肌に対するフィット性が悪くなるという問題がある。このため、本発明のスパンボンド不織布は、圧縮レジリエンス(RC%)が60〜75%であることが好ましく、62〜74%、63〜73%、又は65〜72%であってもよく、特に66〜72%であることが特に好ましい。
本発明のスパンボンド不織布は、上記のように、曲げ剛性指数が5〜15cm−1の範囲内であり、かつ、圧縮レジリエンス(RC%)が60〜75%の範囲内であることにより、曲げに対する剛性が高いにも関わらず、圧縮に対する戻りがある不織布となる。これにより、本発明のスパンボンド不織布は、官能評価によって従来のスパンボンド不織布以上に風合いが良いとの評価を得ることができる。スパンボンド不織布の曲げ剛性指数及び圧縮レジリエンスを上記の範囲に設定するためには、不織布に付与するエンボスの物理構成や、不織布の構成繊維の化学構成を適切なものに調整すればよい。そこで、以下では、本発明のスパンボンド不織布に付与するエンボスの物理構成や、本発明のスパンボンド不織布を構成する繊維の化学構成について説明を行う。
(2.エンボス)
本発明のスパンボンド不織布は、繊維の流れ方向及びその直交方向に並んだ複数のエンボスを備えるエンボスロールと、平滑面を持つアンビルロールの間に繊維ウェブを導入し、繊維間を加熱及び加圧することによって得られる。例えば、図1は、エンボスロールの表面に形成された複数のエンボスの概要を示した斜視図である。図1では、一般的なドット状に形成されたエンボスの例を示している。また、図2は、エンボスの表面に形成されたエンボスの概要を示した平面図である。図1及び図2に示されるように、エンボスロールが有する複数のエンボスは、不織布を構成する繊維の流れ方向及びその直行方向に規則正しい間隔で整列されていることが好ましい。また、図1及び図2は、各エンボスの頂部に斜線を施して示している。
本発明において、繊維間を加熱及び加圧するエンボスのエンボス面積率は、5〜12%である。ここにいうエンボス面積率とは、複数のエンボスの総平面面積が、当該総平面面積と非エンボス部分を含めたエンボスロールの周面の全平面面積に対して占める割合を意味する。図1に示されるように、各エンボス10の頂部11は、平面をなす。各エンボス10の頂部11(平面)と、アンビルロールの平滑面の間で加熱加圧されることにより、繊維間が接合されて、スパンボンド不織布に複数の凹部が形成される。このため、エンボスロールの周面の全平面面積に対するエンボスの総平面面積の割合を求めれば、実質的に、スパンボンド不織布に刻印された凹部の総面積がエンボス加工された全面積して占める割合を求めることができる。
このエンボス面積率は、一般的に、以下の計算式により求めることができる。
計算式:(S1/S2)×100(%)
定義:S1=全エンボス突起の総平面面積
S2=エンボスロールの全面積
また、図2に示されるように、エンボス面積率は、1つのエンボスパターンからも求めることもできる。1つのエンボスパターンからエンボス面積率を求める場合、以下の計算式を用いればよい。
計算式:〔(a×b)/(P1×P2)〕×100(%)
定義:a×b=エンボス突起の平面面積
P1×P2=エンボス突起の平面面積と非エンボス部の面積を含めた単位面積
上記したように、エンボス面積率を5〜12%の範囲内とすることにより、不織布に柔軟性を付与することができるとともに、不織布の曲げ剛性指数及び圧縮レジリエンスを上記した本発明特有の値の範囲に調整するための一つの要因となる。すなわち、エンボス面積率を5%未満とすると、不織布の曲げ剛性指数が低下して5cm−1未満になるとともに、適切な弾性が生じずに圧縮レジリエンス(RC%)が60%未満となり、本発明特有の不織布の風合いを発揮できない。同様に、エンボス面積率が12%を超えるものであると、不織布の曲げ剛性指数が15cm−1を超えるとともに、適切な弾性が生じずに圧縮レジリエンス(RC%)が60%未満となり、本発明特有の不織布の風合いを発揮できない。このため、本発明において、エンボス面積率は、5〜12%であることが好ましく、5.5〜10%、6〜9%、又は7〜8%であることが好ましく、6.4〜8.3%であることが特に好ましい。
本発明において、隣接するエンボスの間の最短距離は、1.5〜3mmである。例えば、図2に示されたエンボスパターンにおいて、隣接するエンボスの間の最短距離は、符号SDで示されている。図2に示されるように、エンボスの間の最短距離SDは、隣接するエンボスの平面頂部の中心間の距離を測定すればよい。隣接するエンボスの間の最短距離を1.5〜3mmの範囲内とすることにより、不織布に柔軟性を付与することができるとともに、不織布の曲げ剛性指数及び圧縮レジリエンスを上記した本発明特有の値の範囲に調整するための一つの要因となる。すなわち、エンボスの間の最短距離が1.5mm未満又3mmを超えるものとなると、不織布の曲げ剛性指数を5〜15cm−1とし、圧縮レジリエンス(RC%)を60〜75%とすることが困難になる。このため、エンボスの間の最短距離は1.5〜3mmであることが好ましく、1.5mm〜2mm、又は1.5mm〜1.7mmであってもよい。
本発明において、エンボスの形状は、三角柱、四角柱、円柱、三角錐台、四角錐台、円錐台、直線状、斜線状、正方格子状、又は千鳥格子状等、上記したエンボス面積率及びエンボスの間の最短距離を規定でき、スパンボンド不織布の曲げ剛性指数及び圧縮レジリエンス(RC%)を上記した本発明特有の値に維持することができる範囲で、どのような形状を採用することとしてもよい。また、エンボスの頂部側の角部に、いわゆるアール加工を施したり、面取り加工を施したりすることとしてもよい。
例えば、図1及び図2に示された例において、各エンボス10の形状は四角錐台となっており、エンボス10の頂部11は正方形となっている。また、図1及び図2に示された例において、エンボス10は、その頂部11を形成する正方形の一つの対角線の延びる方向が、スパンボンド不織布を構成する繊維の流れ方向(図2の左右方向)と一致し、正方形の他の対角線の延びる方向が、流れ方向の直交方向に(図2の上下方向)と一致するように、配置されている。本発明において、エンボスの形状は、図1及び図2に示されるようなドット状であってもよい。
また、図3及び図4は、図1及び図2で示したパターンとは異なるエンボスパターンの例を示している。また、図3及び図4に示された各パターンについて、エンボスの間の最短距離を符号SDで示している。本発明は、図3及び図4に示されたエンボスパターンも採用できる。
まず、図3(a)に示された例において、各エンボスの形状は四角錐台となっている。図3(a)に示された例において、エンボスは、その頂部を形成する正方形の2つの対角線の延びる方向が、スパンボンド不織布を構成する繊維の流れ方向(図2の左右方向)及びその直交方向に(図2の上下方向)に対して、約45度傾斜している。
また、図3(b)に示された例において、各エンボスは、その頂部の中心位置に凹部が形成され、頂部の形状がロの字型となっている。なお、図3(b)に示されるようなエンボスパターンの場合、各エンボスの頂部に形成された凹部の幅を「隣接するエンボスの間の最短距離SD」とはせずに、飽くまで、頂部がロの字型となったエンボス同士の間の間隔を、「隣接するエンボスの間の最短距離SD」として測定する。
また、図3(c)に示された例において、各エンボスの形状は円錐台となっている。
図4(a)及び図4(b)は、線状のエンボスパターンを示している。
具体的に説明すると、図4(a)は、正方格子状のエンボスパターンを示す。本願明細書において、正方格子状のパターンとは、図4(a)に示されるように、スパンボンド不織布を構成する繊維の流れ方向(図4の左右方向)に沿って平行に延びる複数の直線状のエンボスと、流れ方向の直交方向(図4の上下方向)に沿って平行に延びる複数の直線状のエンボスが、互いに交差して格子状をなし、格子の間の空間が正方形をなすパターンを意味する。正方格子状のエンボスパターンの場合、流れ方向又は直交方向に延びる直線状のエンボス同士の間隔を、「隣接するエンボスの間の最短距離SD」として測定する。
図4(b)は、千鳥格子状のエンボスパターンを示している。本願明細書において、千鳥格子状のパターンとは、図4(b)に示されるように、第1の方向に沿って平行に延び複数の直線状のエンボスと、第2の方向に沿って平行に延びる直線状のエンボスが、互いに交差して格子状をなすパターンを意味する。ここで、上記第1の方向と第2の方向は、少なくとも、繊維の流れ方向及び直交方向とは異なる方向である。特に、図4(b)に示された例において、千鳥格子状のエンボスパターンは、第1の方向が繊維の流れ方向及び直交方向に対して約45度傾斜し、第2の方向が第1の方向に直交しており、格子の間の空間が正方形をなすパターンとなっている。千鳥格子状のエンボスパターンの場合、第1の方向又は第2の方向に延びる直線状のエンボス同士の間隔を、「隣接するエンボスの間の最短距離SD」として測定する。
図5(a)は、正方格子状に配置されたドットエンボスのパターンを示している。すなわち、図5(a)に示されるパターンでは、連続する複数の正方形の角のそれぞれに対応する位置に、四角錐台形のエンボスを配置している。
また、図5(b)は、三角格子状に配置されたドットエンボスのパターンを示している。すなわち、図5(b)に示されるパターンでは、連続する複数の正三角形の角のそれぞれに対応する位置に、円錐台形のエンボスを配置している。
(3.不織布の化学構成)
本発明のスパンボンド不織布は、低結晶性ポリプロピレン及び高結晶性ポリプロピレンを含有するポリプロピレン系樹脂組成物を用いて製造されることが好ましい。低結晶性ポリプロピレンとは、立体規則性が適度に乱れた結晶性ポリプロピレンを意味し、具体的には以下の特性(a)〜(h)を満たすポリプロピレンを指す。結晶性の差別化の基準を融点とした場合には、融点が100℃以上のものを高結晶性ポリプロピレンとし、融点が100℃未満のものを低結晶性ポリプロピレンとする。
〔低結晶性ポリプロピレン〕
(a)メルトフローレート
本発明で使用される低結晶性ポリプロピレンは、メルトフローレート(MFR)が30〜70g/10分である。また、低結晶性ポリプロピレンのメルトフローレートは、35〜65g/10分であることがより好ましく、40〜60g/10分であることが特に好ましい。
(b)[mmmm]=30〜80モル%
本発明で使用される低結晶性ポリプロピレンは、[mmmm](メソペンタッド分率)が30〜80モル%である。[mmmm]が30モル%未満であると、溶融後の固化が非常に遅いため、繊維が巻取りロールに付着して連続成形が困難になる。また、[mmmm]が80モル%を超えると、結晶化度が高すぎるため糸切れを起こしやすくなる。このような観点から、[mmmm]は、30〜80モル%、又は40〜70モル%であることが好ましく、50〜60モル%であることが特に好ましい。
(c)[rrrr]/(1−[mmmm])≦0.1
本発明で使用される低結晶性ポリプロピレンは、[rrrr]/(1−[mmmm])が、0.1以下である。[rrrr]は、ラセミペンタッド分率を意味する。このため、[rrrr]/(1−[mmmm])は、低結晶性ポリプロピレンの規則性分布の均一さを示す指標となる。この値が大きくなると既存触媒系を用いて製造されるポリプロピレンのように高立体規則性ポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンの混合物となり、べたつきの原因となる。このような観点から、[rrrr]/(1−[mmmm])は、0.1以下の正数であることが好ましく、0.05以下又は0.04以下であることがより好ましい。
(d)[rmrm]>2.5モル%
本発明で使用される低結晶性ポリプロピレンは、[rmrm](ラセミメソラセミメソペンタッド分率)が2.5モル%を超えるものである。[rmrm]が2.5モル%以下であると、低結晶性ポリプロピレンのランダム性が減少し、アイソタクチックポリプロピレンブロック鎖による結晶化によって結晶化度が高くなり、糸切れを起こしやすくなる。このような観点から、[rmrm]は、好ましくは2.6モル%以上、より好ましくは2.7モル%以上である。その上限は、通常10モル%程度である。すなわち、低結晶性ポリプロピレンは、10モル%≧[rmrm]>2.5モル%であることが好ましい。
(e)[mm]×[rr]/[mr]≦2.0
本発明で使用される低結晶性ポリプロピレンは、[mm]×[rr]/[mr]が、2.0以下である。ここで、[mm]は、メソトリアッド分率を意味する。[rr]は、ラセミトリアッド分率を意味する。[mr]は、トリアッド分率を意味する。このため、[mm]×[rr]/[mr]は、重合体のランダム性の指標を示し、この値が小さいほどランダム性が高くなり、糸切れとべたつきが抑制される。このような観点から、[mm]×[rr]/[mr]は、0.2〜2.0であることが好ましく、0.25〜1.8又は0.5〜1.5であることが特に好ましい。
(f)重量平均分子量(Mw)=10000〜200000
本発明で使用される低結晶性ポリプロピレンは、重量平均分子量(Mw)が10000〜200000である。重量平均分子量が10000以上であることにより、低結晶性ポリプロピレンの粘度が低すぎず適度のものとなるため、紡糸の際の糸切れが抑制される。また、重量平均分子量が200000以下であることにより、低結晶性ポリプロピレンの粘度が高すぎず、紡糸性が向上する。このような観点から、重量平均分子量は、10000〜200000であることが好ましく、30000〜100000又は40000〜80000であることが特に好ましい。
(g)分子量分布(Mw/Mn)<4
上記(a)〜(g)の化学的特性に加え、本発明で使用される低結晶性ポリプロピレンは、分子量分布(Mw/Mn)が4未満であることが好ましい。分子量分布が0以上4未満であると、紡糸により得られた繊維におけるべたつきの発生が抑制される。この分子量分布は、好ましくは3以下又は2以下である。
(h)沸騰ジエチルエーテル抽出量=0〜10重量%
本発明で使用される低結晶性ポリプロピレンは、沸騰ジエチルエーテル抽出量が10000〜200000である。沸騰ジエチルエーテル抽出量は、べたつき成分の指標となる。
不織布表面のべたつき成分のブリードを抑える点から、0〜10重量%であることが好ましく、0〜5重量%であることがより好ましい。
また、昇温分別クロマトグラフィー(TREF)も、べたつき成分量の指標となる。TREFは、25℃以下の溶出温度での溶出量が0〜20重量%であることが好ましく、0〜10重量%又は0〜5重量%であることが特に好ましい。
上記(a)〜(h)を満たす低結晶性ポリプロピレンを高結晶性ポリプロピレンとともに使用することで、高結晶性ポリプロピレンの欠点を補い目的の不織布の製造に適する原料組成物が得られる。
上記した化学構成を有する低結晶性ポリプロピレンの製造方法としては、メタロセン触媒を使用する方法が挙げられる。メタロセン触媒としては、例えば、2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷移金属化合物と、助触媒を組み合わせて得られるメタロセン触媒を用いればよい。その他、低結晶性ポリプロピレンの製造方法としては、例えば、特許第4242498号に記載されたポリプロピレンの製造方法を参考にすることができる。
〔高結晶性ポリプロピレン〕
本発明で使用される高結晶性ポリプロピレンは、後述するポリプロピレン系樹脂組成物に関する物性を満たすことができる限り種類は特に限定されない。高結晶性ポリプロピレンとしては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体などが挙げられる。高結晶性ポリプロピレンは、メルトフローレート(MFR)が20〜100g/10分である。高結晶性ポリプロピレンのMFRは、50〜100g/10分であることが好ましく、70〜100g/10分であることがより好ましい。高結晶性ポリプロピレンは、融点が100℃以上であり、150〜167℃、又は155〜165℃であってもよい。
〔ポリプロピレン系樹脂〕
本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂は、上記した低結晶性ポリプロピレン及び高結晶性ポリプロピレンを混合することにより得られる。本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂は、低結晶性ポリプロピレンの含有量が、低結晶性ポリプロピレンと高結晶性ポリプロピレンの合計を基準として5〜50重量%である。低結晶性ポリプロピレンの含有量が5重量%未満であると、高結晶性ポリプロピレンの欠点を補うことができず、ショット数を増加させずに繊維の細デニール化を達成することが困難になる。また、低結晶性ポリプロピレンを所定量以上含有させてポリプロピレン系樹脂を形成することで、繊維が切断されにくくなり、紡糸性が向上するため、細デニール化した繊維を安定的に生産することができる。このような観点から、低結晶性ポリプロピレンの含有量は、5〜50重量%であることが好ましく、10〜50%又は20〜50重量%であることが特に好ましい。
本発明で使用するポリプロピレン系樹脂は、メルトフローレート(MFR)が20〜100g/10分であることが好ましい。ポリプロピレン系樹脂組成物のMFRが20g/10分未満であると、紡糸性が低下する。一方、ポリプロピレン系樹脂組成物のMFRが100g/10分を超えるものであると、ポリプロピレン系樹脂からなる不織布の圧縮レジリエンスが低下してしまい、この圧縮レジリエンス(RC%)を上記した60〜75%という適正な範囲に留めることができない。また、本発明のポリプロピレン系樹脂からなる不織布は、曲げ剛性指数が比較的高いものであるため、圧縮レジリエンス(RC%)が60〜75%の範囲から外れると、不織布の風合いに関する官能評価で優れた結果を得ることができない。このため、ポリプロピレン系樹脂組成物のMFRは、20〜100g/10分であることが好ましく、20〜90g/10分又は20〜80g/10分であってもよく、20〜70g/10分であることが特に好ましい。
本発明で使用されるポリプロピレン系樹脂は、上記した物性を満たす限り他の熱可塑性樹脂や添加剤を含有してもよい。
他の熱可塑性樹脂としては、オレフィン系重合体が挙げられ、具体的にはポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ジエン共重合体、ポリエチレン、エチレン/α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、水素添加スチレン系エラストマー等が挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、添加剤としては、従来公知の添加剤を配合することができ、例えば、滑剤、発泡剤、結晶核剤、耐侯安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、離型剤、難燃剤、合成油、ワックス、電気的性質改良剤、スリップ防止剤、アンチブロックング剤、粘度調製剤、着色防止剤、防曇剤、顔料、染料、可塑剤、軟化剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、塩素捕捉剤、酸化防止剤、粘着防止剤などの添加剤が挙げられる。
上記した各種添加剤の中でも、ポリプロピレン系樹脂により形成された不織布の風合いを良好なものとするために、本発明の不織布は、表面又は裏面の少なくとも一方の面を形成する繊維層に、滑剤を含有することが好ましい。滑剤は、不織布に塗布することとしてもよいし、噴霧して不織布に付着させることとしてもよい。滑剤の例としては、例えば、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸ブチル、及びシリコーンオイルを挙げることができる。添加する滑剤の量は適宜調整可能であるが、例えば、1000〜3000ppm、1500〜2500ppm、又は2000ppm程度とすればよい。
高結晶性ポリプロピレンと低結晶性ポリプロピレンを混合し、ポリプロピレン系樹脂のサンプルである樹脂1〜13を製造した。
高結晶性ポリプロピレンとしては、日本ポリプロ社製の商品名:SA06を用いた。また、低結晶性ポリプロピレンとしては、出光興産社製の商品名:L−MODU S901を用いた。上記した高結晶性ポリプロピレンと低結晶性ポリプロピレンを、重量%を基準として所定量ずつ混合し、ポリプロピレン系樹脂のサンプルである樹脂1〜13を得た。ポリプロピレン系樹脂のサンプルである樹脂1〜13は、それぞれ、以下の表1に示す特性を示していた。なお、滑剤としては、エルカ酸アミド(花王社製の商品名:脂肪酸アマイドE)を使用した。
Figure 2014141752
表1に示された各種樹脂を、紡糸ノズルから溶融紡糸し、得られたフィラメントをエアーノズルで分散板上に分散堆積して、繊維ウェブを得た。エアーノズルは紡糸ノズルから紡糸されたフィラメントを引き取り、圧縮空気流に乗せて分散板に向けて送出するものである。得られた繊維ウェブを、それぞれ加熱してあるエンボスロールとスチールロールとで挟圧してエンボス加工を施し、スパンボンド不織布を得た。スパンボンド不織布の製造に用いられた樹脂、及び不織布の製造に用いられたエンボスの物理構成(エンボス面積率、エンボス間距離、格子形状)を以下の表2に示す。また、エンボスのパターン配置に関し、「正方格子状」としては、図5(a)に示された配置のものを用い、「三角格子状」としては、図5(b)に示された配置のものを用いた。また、得られたスパンボンド不織布のそれぞれについて、曲げ剛性指数、圧縮レジリエンス(圧縮回復率)、毛羽立ち、及び風合いを測定、評価した。測定評価の結果を、以下の表2に示す。
Figure 2014141752
〔測定・評価方法〕
上記表1及び表2に示された測定結果及び評価結果を導くための測定方法及び評価方法は、以下の通りとした。
(1)メルトフローレートMFR[g/10分]
JIS−K7210「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」の表1に準じて、メルトインデクサー(東洋精機社製:MELT
INDEXER S−101)溶融流量装置を用い、オリフィス径2.095mm、オリフィス長0.8mm、荷重2160gで測定した。測定温度は230℃で測定し、一定体積分を吐出するのに要する時間から10分間当たりの溶融ポリマー吐出量(g)を算出して求めた。
(2)紡糸性
ポリプロピレン樹脂を、ホール径φ0.5mm、ホール数2675孔の丸型紡口を有する溶融紡糸装置によって、紡糸温度230℃、単孔吐出量0.45g/minの条件で、ノズルから溶融樹脂を押出して、130cm下方に設置したエアージェット(イジェクター圧0.24MPa)を通して紡糸した場合の糸切れの状態を目視で評価した。糸切れがなく安定的に紡糸された樹脂を「◎」とし、多少の糸切れはあるものの紡糸状体が良好なものを「○」とし、糸切れが多く紡糸状態が良好でないものを「△」と評価した。
(3)地合指数
野村商事製のFMT−MIII(光透過光変動法)により地合指数を測定した。サンプル形状は20×20cmとし、使用したCCDカメラの絞り(感度)は12とした。
(4)繊度[dtex]
製造した不織布の両端10cmを除き、幅方向にほぼ5等分して1cm角の試験片をサンプリングし、顕微鏡で繊維の直径を各20点ずつ測定し、その平均値から繊度を算出した。
(5)目付量[g/m
製造した不織布の両端10cmを除き、タテ20cm×ヨコ20cmの試験片を任意に5枚採取して質量を測定し、その平均値を単位面積当たりの重量に換算して求めた。
(6)エンボス面積率
製造した不織布の両端10cmを除き、幅方向にほぼ5等分して1cm角の試験片をサンプリングし、顕微鏡で不織布の拡大画像を撮影し、画像処理プログラムを使用してエンボスに対応する不織布の凹部の面積率を各20点ずつ測定し、その平均値を算出した。
エンボス面積率は、エンボス加工により不織布に形成された凹部の構成を測定することにより求めた。エンボス面積率は、不織布に形成された凹部の頂部面積[mm]及びドット数密度[1/mm]に基づき、以下の式によって算出した。
エンボス面積率[%]=頂部面積[mm]×ドット数密度[1/mm

実施例1の頂部面積[mm]は0.145mmであり、ドット数密度[1/mm]は0.444444であった。
実施例2の頂部面積[mm]は0.332mmであり、ドット数密度は0.25であった。
実施例3の頂部面積[mm]は0.145mmであり、ドット数密度は0.5132であった。
実施例4の頂部面積[mm]は0.145mmであり、ドット数密度は0.444444であった。
実施例5の頂部面積[mm]は0.145mmであり、ドット数密度は0.444444であった。
実施例6の頂部面積[mm]は0.145mmであり、ドット数密度は0.444444であった。
比較例1の頂部面積[mm]は0.332mmであり、ドット数密度は0.081633であった。
比較例2の頂部面積[mm]は0.478mmであり、ドット数密度は0.346021あった。
比較例3の頂部面積[mm]は0.332mmであり、ドット数密度は0.081633であった。
比較例4の頂部面積[mm]は0.283mmであり、ドット数密度は0.444444であった。
(7)エンボス間距離
製造した不織布の両端10cmを除き、幅方向にほぼ5等分して1cm角の試験片をサンプリングし、顕微鏡で不織布の拡大画像を撮影し、画像処理プログラムを使用してエンボスに対応する不織布の凹部の中心間距離を各20点ずつ測定し、その平均値を算出した。
(8)曲げ剛性指数
製造した不織布の両端10cmを除き、タテ20cm×ヨコ20cmの試験片を任意に5枚採取して測定用サンプルとし、KESシステム(FB−2)を用いて、繊維の流れ方向およびその直交する方向について各サンプル毎にそれぞれ3点測定を行い、5枚分の平均値をとって曲げ剛度(B値)[g/cm2/cm]を求めた。求めた曲げ剛度に基づいて、以下の式によって、曲げ剛性指数を算出した。
曲げ剛性指数[cm−1]=〔曲げ剛性(B値)[g/cm2/cm]〕/目付量[g/m2]×10000
(9)圧縮回復率
製造した不織布の両端10cmを除き、タテ20cm×ヨコ20cmの試験片を任意に5枚採取して測定用サンプルとし、高感度条件、即ち、最大圧縮力を10gf/cmとして、KESシステム(FB−3)を用いて各サンプル毎にそれぞれ3点測定を行い、5枚分の平均値を取って圧縮回復率(圧縮レジリエンス)を求めた。
(10)毛羽立ち評価
不織布の幅方向に10cm間隔で測定部分を定め、ループ・フィルム Hyper−KLL(住友3M社製)を使用して不織布の毛羽立ちを評価した。目視評価を行い、以下のような判定基準でランクをつけた。なお、毛羽立ち評価が4以上であれば実用上問題ないと判定された。
1:サンプルが破損するほど繊維が剥ぎ取られる。
2:サンプルの表面から甚だしく繊維が剥ぎ取られている。
3:複数箇所で繊維の浮きが見られ、一部では繊維の切断が観測される。
4:一部で繊維の浮きが見られる。
5:毛羽立ちがない。
(11)風合い評価
製造した不織布の両端10cmを除き、タテ20cm×ヨコ20cmの試験片を任意に5枚採取して測定用サンプルとし、被験者に手で触ったときの風合いを官能評価した。
評価は、「◎」、「○」、「△」、及び「×」の4段階でランク付けした。
その他、ポリプロピレン系樹脂自体の特性の測定方法は、以下の通りとした。
(12)分子量分布(Mw/Mn)
GPC測定装置
カラム:TOSO GMHHR−H(S)HT
検出器:液体クロマトグラフ用RI検出器 WATERS150C
測定条件
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
測定温度:145℃
流速:1.0ml/min
試料濃度:2.2mg/ml
注入量:160μl
検量線:Universal
Calibration
解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
(13)昇温分別クロマトグラフィー(TREF)
溶解:試料60mgにo−ジクロロベンゼン10mlを加え、150℃にセットしたマグネティックスターラー付アルミブロックヒーターで60分加熱攪拌した。
分析昇温分別:下記条件で、試料溶液の降温結晶化及び、それに引き続き昇温時の試料溶出量の測定を行い、温度に対する試料溶出量をプロットした。
カラム:ステンレス製、クロモソルブP(30/60)充填、サイズ4.2mmφ×150mm
充填試料量:3mg溶媒(移動相):o−ジクロロベンゼン(和光特級)
結晶化:降温範囲・135℃→0℃、降温速度・5℃/hr、0℃保持・30分
溶出:昇温範囲・0℃→135℃、昇温速度・40℃/hr、移動相流速1.0ml/min
0℃可溶部測定時間:20分
検出器:IR(可昇温フローセル装着)、波長3.41μm
(14)沸騰ジエチルエーテル抽出量
ソックスレー抽出器を用い、以下の条件で測定した。
抽出試料:5〜6g
試料形状:パウダー状(ペレット化したものは粉砕によりパウダー化して用いる。)
抽出溶媒:ジエチルエーテル
抽出時間:10時間
抽出回数:180回以上
抽出量の算出方法:以下の式により算出する。
〔ジエチルエーテルに抽出された量(g)/仕込みパウダー重量(g)〕×100
(15)メソペンタッド分率[mmmm]、ラセミペンタッド分率[rrrr]、ラセミメソラセミメソペンダッド分率[rmrm]
13C−NMRスペクトルの測定は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules、8、687(1975)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件にて行った。
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:220mg/ml
溶媒:1、2、4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10000回
<計算式>
M=m/S×100
R=γ/S×100
S=Pββ+Pαβ+Pαγ
S:全プロピレン単位の側鎖メチル炭素原子のシグナル強度
Pββ:19.8〜22.5ppm
Pαβ:18.0〜17.5ppm
Pαγ:17.5〜17.1ppm
γ:ラセミペンタッド連鎖:20.7〜20.3ppm
m:メソペンタッド連鎖:21.7〜22.5ppm
(16)融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)の測定
示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製,DSC−7)を用い、あらかじめ試料10mgを窒素雰囲気下、230℃で3分間溶融した後、10℃/分で0℃まで降温する。このときに得られた結晶化発熱カーブの最大ピークのピークトップを結晶化温度とした。また、さらに0℃で3分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点とした。
〔考察〕
表2に示された比較例1〜4のスパンボンド不織布に関し、曲げ剛性指数に着目すると、曲げ剛性指数が高いもの(比較例2及び比較例4)は、曲げ剛性指数が低いもの(比較例1及び比較例3)に比べて、風合い評価の判定が劣ることがわかった。このため、曲げ剛性指数が高くなるにつれて、スパンボンド不織布の風合いが損なわれるといえる。他方、曲げ剛性指数が低いもの(比較例1及び比較例3)は、曲げ剛性指数が高いもの(比較例2及び比較例4)に比べて、毛羽立ちが多く目立ち、実用するにあたり問題があることがわかった。このため、毛羽立ちが少なく実用性のある不織布とするためには、ある程度の曲げ剛性指数を維持する必要があるといえる。なお、比較例2及び比較例4の曲げ剛性指数が高くなっている原因の一として、エンボス面積率が高くなっていることにあると考えられ、反対に、比較例1及び比較例3の曲げ剛性指数が低くなっている原因の一つとして、エンボス面積率が低くなっていることにあると考えられる。
ここで、表2に示された実施例1〜6を見ると、曲げ剛性指数がいずれも6以上であり、比較的高い曲げ剛性指数を有しているにも関わらず、圧縮回復率を60〜75%の好ましい範囲に維持されていることにより、毛羽立ち評価では実用上問題ないレベルであると判定され、風合い評価では風合いが比較的良好であると判定された。これら実施例1〜6のように、曲げに対する剛性が高いにも関わらず、圧縮に対する戻りを好適なものとすることにより、毛羽立ちがなく風合いの良いスパンボンド不織布が製造できることがわかった。実施例1〜6及び比較例1〜4に示されるように、不織布の曲げ剛性指数及び圧縮回復は、エンボス面積率及びエンボス間距離に大きな影響を受けるといえる。実施例1〜6に示されるように、不織布の曲げ剛性指数及び圧縮回復を適切な範囲とするためには、エンボス面積率を6.4〜8.3%とし、エンボス間距離を1.5〜2mmとすることが好適であった。
また、実施例1と実施例4は、エンボス面積率とエンボス間距離が同一の値となっているものの、使用樹脂が異なる。すなわち、実施例1では、樹脂2(低結晶性樹脂を20重量%含有するもの)を使用し、実施例4では、樹脂7(低結晶性樹脂を含有しないもの)を使用した。この実施例1と実施例4を比較すると、低結晶性樹脂を含有する実施例1の不織布は、曲げ剛性指数が比較的低くなると共に、比較的高い圧縮回復率を示すことで、風合い評価が最良の判定となっているのに対し、低結晶性樹脂を含有しない実施例4の不織布は、曲げ剛性指数が高くなる反面、圧縮回復率が低下しており、風合いが多少損なわれているものであった。このように、不織布に付与されたエンボスのエンボス面積率とエンボス間距離が同一のものであっても、不織布を形成する樹脂に含まれる低結晶性樹脂の量によっては、不織布の曲げ剛性指数及び圧縮回復率に差異が生じることがわかった。すなわち、不織布は、エンボス面積率とエンボス間距離だけでなく、低結晶性樹脂の量やその化学構成を調整して好ましい値の範囲とすることで、不織布の曲げ剛性指数及び圧縮回復率が特に好ましい値の範囲となり、その風合いがさらに優良なものとなる。
本発明は、例えば使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるスパンボンド不織布に関する。このため、本発明は、使い捨ておむつ等の製造業において好適に利用し得る。

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂を連続的な繊維に紡糸して集積した後、前記繊維の流れ方向とその直交方向に並んだ複数のエンボスを備えるエンボスロールにより、前記繊維間を加熱及び加圧することによって得られたスパンボンド不織布であって、
    エンボス面積率は、5〜12%であり、
    隣接する前記エンボスの間の最短距離は、1.5〜3mmであり、
    曲げ剛性指数(KES曲げ剛性試験機による曲げ剛度[g/cm/cm]/目付量[g/m]×10)は、5〜15cm−1であり、
    KES圧縮特性試験機による圧縮レジリエンス(RC%)は、60〜75%である
    スパンボンド不織布。
  2. 前記熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン系樹脂であり、
    前記ポリプロピレン系樹脂は、低結晶性ポリプロピレンと、高結晶性ポリプロピレンと、を含み、
    前記低結晶性ポリプロピレンの含有量が、低結晶性ポリプロピレンと高結晶性ポリプロピレンの含有量の合計値を基準として、5〜50重量%であり、
    前記低結晶性ポリプロピレンのメルトフローレートが、30〜70g/10分であり、
    前記高結晶性ポリプロピレンのメルトフローレートが、20〜100g/10分である
    請求項1に記載のスパンボンド不織布。
  3. 前記低結晶性ポリプロピレンは、
    メソペンタッド分率[mmmm]が、30〜80モル%であり、
    ラセミペンタッド分率[rrrr]と[1−mmmm]が、
    [rrrr]/[1−mmmm]≦0.1 の関係を満たし、
    ラセミメソラセミメソペンタッド分率[rmrm]が、2.5モル%超過であり、
    メソトリアッド分率[mm]、ラセミトリアッド分率[rr]、及びトリアッド分率[mr]が、
    [mm]×[rr]/[mr]≦2.0 の関係を満たし、
    重量平均分子量(Mw)が、10000〜200000であり、
    分子量分布(Mw/Mn)が、4未満であり、
    沸騰ジエチルエーテル抽出量が、0〜10重量%の
    ポリプロピレンである
    請求項2に記載のスパンボンド不織布。
  4. 前記ポリプロピレン系樹脂は、メルトフローレートが20〜100g/10分である
    請求項1から請求項3のいずれかに記載のスパンボンド不織布。
  5. 前記繊維の繊維径は、1dtex以下である
    請求項1から請求項4のいずれかに記載のスパンボンド不織布。
  6. 少なくとも一方の面の繊維層に滑剤が含まれる
    請求項1から請求項5のいずれかに記載のスパンボンド不織布。
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