JP2014141669A - 電子材料用洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄工程で汚れを基板から剥離するだけでなく、洗浄工程後のリンス工程においても溶解した成分の析出を防止できる電子材料用洗浄剤、および電子材料の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を有し、かつ、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基のα位及びβ位にある炭素に水酸基が結合した構造を有する化合物(A)および水を含有する電子材料用洗浄剤を用いる。電子材料用洗浄剤の重量に基づく化合物(A)の重量が0.01〜10重量%であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を有し、かつ、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基のα位及びβ位にある炭素に水酸基が結合した構造を有する化合物(A)および水を含有する電子材料用洗浄剤を用いる。電子材料用洗浄剤の重量に基づく化合物(A)の重量が0.01〜10重量%であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子材料用洗浄剤、および電子材料の製造方法に関する。
さらに詳しくは、電子材料の製造において、その表面の研磨の後の砥粒、研磨屑の除去に好適な洗浄剤及びこの洗浄液を使用した電子材料の製造方法に関する。
さらに詳しくは、電子材料の製造において、その表面の研磨の後の砥粒、研磨屑の除去に好適な洗浄剤及びこの洗浄液を使用した電子材料の製造方法に関する。
電子材料、とりわけ磁気ディスクは、年々小型化、高容量化の一途をたどっており、磁気ヘッドの浮上量もますます小さくなってきている。そのため、磁気ディスク基板の製造工程で、砥粒や研磨屑等の残留のない基板が求められている。
磁気ディスク製造工程には、平坦化した基板を作成する工程であるサブストレート工程(1)と、磁性層を基板にスパッタする工程であるメディア工程(2)を含む。
このうち、サブストレート工程(1)では、基板の平坦化のために砥粒を含むスラリーによる研磨を行い、その後、スラリーおよび発生した研磨屑等のパーティクルをリンスして洗い流し、さらに、リンスで取り除けなかったパーティクルを後工程の洗浄工程で洗浄して完全に除去する。
このうち、サブストレート工程(1)では、基板の平坦化のために砥粒を含むスラリーによる研磨を行い、その後、スラリーおよび発生した研磨屑等のパーティクルをリンスして洗い流し、さらに、リンスで取り除けなかったパーティクルを後工程の洗浄工程で洗浄して完全に除去する。
一方、磁性層を基板にスパッタする工程であるメディア工程(2)では、搬送時や保管時に付着した異物を除去するためにスパッタリング前に洗浄をおこなう。
近年の磁気ディスクのますますの高容量化に伴って、基板の清浄度がこれまで以上に求められるようになり、従来の洗浄剤よりも高性能な洗浄剤が必要になってきている。磁気ディスクの厳しい高記録密度化を達成するためには、従来よりも微細なサイズのパーティクルの残留を減らす必要が出てきている。
そのため、強固に基板に付着したパーティクル等の異物に対する洗浄性を向上させた洗浄剤が提案されている。例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含む洗浄剤が提案されている(特許文献1)。また、アルカリ金属の水酸化物、ヒドロキシカルボン酸と界面活性剤を含み、それぞれの濃度が一定範囲内にある洗浄剤が提案されている(特許文献2)。
そのため、強固に基板に付着したパーティクル等の異物に対する洗浄性を向上させた洗浄剤が提案されている。例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含む洗浄剤が提案されている(特許文献1)。また、アルカリ金属の水酸化物、ヒドロキシカルボン酸と界面活性剤を含み、それぞれの濃度が一定範囲内にある洗浄剤が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、上記特許文献1、2の洗浄剤は、基板に固着したパーティクルの除去性能が低く、近年求められている高い清浄度を達成するには程遠い。
また、洗浄時に基板や研磨粒子から溶出したシリケートイオン成分が、直後のリンス工程時に析出することで、表面検査装置で観察が困難な数十ナノメートルサイズ以下の微細なパーティクルとなって基板を汚染するとともに、析出した微細なパーティクルがスクラブブラシに堆積し、基板に転写されることで基板を汚染するため、高い清浄度を得られていない。
今後の洗浄剤は、洗浄工程で汚れを基板から剥離するだけでなく、洗浄工程後のリンス工程においても溶解した成分の析出を防止できる洗浄剤が求められる。前記の特許文献1および特許文献2の洗浄剤では、溶解した成分の析出をほとんど抑えられない。
そこで、従来の洗浄剤よりも溶解したガラス成分由来の析出を抑制し、微細なサイズのパーティクルの残留を低減できる電子材料用洗浄剤、および電子材料の製造方法を提供することを目的とする。
また、洗浄時に基板や研磨粒子から溶出したシリケートイオン成分が、直後のリンス工程時に析出することで、表面検査装置で観察が困難な数十ナノメートルサイズ以下の微細なパーティクルとなって基板を汚染するとともに、析出した微細なパーティクルがスクラブブラシに堆積し、基板に転写されることで基板を汚染するため、高い清浄度を得られていない。
今後の洗浄剤は、洗浄工程で汚れを基板から剥離するだけでなく、洗浄工程後のリンス工程においても溶解した成分の析出を防止できる洗浄剤が求められる。前記の特許文献1および特許文献2の洗浄剤では、溶解した成分の析出をほとんど抑えられない。
そこで、従来の洗浄剤よりも溶解したガラス成分由来の析出を抑制し、微細なサイズのパーティクルの残留を低減できる電子材料用洗浄剤、および電子材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、洗浄工程で汚れを基板から剥離するだけでなく、洗浄工程後のリンス工程においても溶解した成分の析出を防止できる電子材料用洗浄剤、および電子材料の製造方法を見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を有し、かつ、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基のα位及びβ位にある炭素に水酸基が結合した構造を有する化合物(A)および水を含有する電子材料用洗浄剤;該電子材料用洗浄剤を使用した電子材料の製造方法である。
すなわち、本発明は、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を有し、かつ、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基のα位及びβ位にある炭素に水酸基が結合した構造を有する化合物(A)および水を含有する電子材料用洗浄剤;該電子材料用洗浄剤を使用した電子材料の製造方法である。
本発明の電子材料用洗浄剤および電子材料の製造方法は、磁気ディスク基板(特に磁気ディスク用ガラス基板)の製造工程において問題となる基板や研磨粒子から発生する微細なサイズのパーティクルに対する洗浄性に優れる。
そのため、磁気ディスクの高記録密度化で要求される清浄度が高い磁気ディスク基板を提供することができる。
そのため、磁気ディスクの高記録密度化で要求される清浄度が高い磁気ディスク基板を提供することができる。
本発明は、電子材料用洗浄剤であって、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を有し、かつ、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基のα位及びβ位にある炭素に水酸基が結合した構造を有する化合物(A)および水を含有する電子材料用洗浄剤ある。
本発明において電子材料とは、研磨パッドを用いて電子材料中間体を研磨する工程を含む製造工程により製造される電子材料であれば特に限定するものではなく、ガラス製材電子料や金属製電子材料等が挙げられる。具体的には、(1)磁気ディスク用ガラス基板又は表面がニッケル−リン(Ni−P)めっきされた磁気ディスク用アルミ基板等の磁気ディスク用基板、(2)半導体素子又はシリコンウェハ等の半導体基板、(3)SiC基板、GaAs基板、GaN基板、AlGaAs基板等の化合物半導体基板、(4)LED用等のサファイヤ基板、(5)フラットパネル用ガラス基板等が挙げられる。
これらのうち、シリケートイオン由来の微細なパーティクルの析出防止の観点でガラス製材料が好ましい。さらに好ましくは、磁気ディスク用ガラス基板である。
これらのうち、シリケートイオン由来の微細なパーティクルの析出防止の観点でガラス製材料が好ましい。さらに好ましくは、磁気ディスク用ガラス基板である。
電子材料中間体とは、電子材料になる前の状態の被研磨物のことを指し、例えば磁気ディスク用ガラス基板の場合、ラッピングされる前のガラス基板や、酸化セリウム等で粗研磨される前のガラス基板や、コロイダルシリカ等で精密研磨される前のガラス基板、コロイダルシリカ等で精密研磨される前のニッケル−リンめっきされたアルミ基板等のことを指し、研磨加工前の電子材料は全て電子材料中間体のことを意味する。
本発明における化合物(A)は、分子内にカルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を有し、かつ、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基のα位及びβ位にある炭素に水酸基が結合した構造を持つ化合物であることにより、シリケートイオン由来の微細なパーティクルの析出を抑制することができる。例えば、分子内にカルボキシル基と水酸基を有していても、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基のα位及びβ位にある炭素に水酸基を有しない化合物では、析出防止効果が小さく好ましくない。
詳細なメカニズムは不明であるが、シリケートイオン特にケイ素原子に対して、隣り合う炭素に結合している水酸基が共に配位し、安定な5員環のキレートを形成すると考えられる。また、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基は電子吸引性基であり、α位にある炭素から電子を吸引することで、前述したキレートの構造がより強固なものになり、その結果、シリケートイオン由来の微細なパーティクルの析出防止の効果を有すると考えられる。
詳細なメカニズムは不明であるが、シリケートイオン特にケイ素原子に対して、隣り合う炭素に結合している水酸基が共に配位し、安定な5員環のキレートを形成すると考えられる。また、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基は電子吸引性基であり、α位にある炭素から電子を吸引することで、前述したキレートの構造がより強固なものになり、その結果、シリケートイオン由来の微細なパーティクルの析出防止の効果を有すると考えられる。
化合物(A)として具体的には、酒石酸、糖誘導体(グルコン酸、ガラクトン酸、マンノン酸、ヘプトグルコン酸等)およびそれらの塩等が挙げられる。これらのうち、シリケートイオンの析出防止の観点から酒石酸、グルコン酸が好ましい。
化合物(A)が塩を形成していても良く、その場合、その塩としては、特に限定は無い。例えば、上記に例示した酸の1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩;2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩;3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等}塩;アミジン{1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(以下、DBUと略記する)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1H−イミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩、アルカリ金属(ナトリウムカチオン及びカリウムカチオン等)塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム(テトラアルキルアンモニウム等)塩が挙げられる。
また、これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
また、これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
本発明の化合物(A)の含有量は、シリケートイオン由来パーティクルの析出防止の観点で、洗浄剤の重量に基づき0.01〜10重量%が好ましい。
本発明の電子材料用洗浄剤は、化合物(A)以外のキレート剤(B)を含有すると、洗浄性のみならずシリケートイオン由来パーティクルの析出防止が更に抑制されるため好ましい。
キレート剤(B)としては、(A)以外のカルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を分子内に含有するキレート剤及び/又はその塩(B1)、ホスホン酸(塩)基又はリン酸(塩)基を分子内に含有するキレート剤及び/又はその塩(B2)及びその他のキレート剤(B3)が挙げられる。
カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を分子内に含有するキレート剤及び/又はその塩(B1)としては、水酸基を有するヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩(B11)と水酸基を有しないカルボン酸及び/又はその塩(B12)がある。ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩(B11)としては、クエン酸(塩)、乳酸(塩)、没食子酸(塩)等が挙げられる。水酸基を有しないカルボン酸及び/又はその塩(B12)としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)(塩)、ヒドロキシエチル−イミノジ酢酸(HIDA)(塩)、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸(DCTA)(塩)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTHA)(塩)、ニトリロ三酢酸(NTA)(塩)、β−アラニンジ酢酸(塩)、アスパラギン酸ジ酢酸(塩)、メチルグリシンジ酢酸(塩)、イミノジコハク酸(塩)、セリンジ酢酸(塩)、アスパラギン酸(塩)及びグルタミン酸(塩)、ピロメリット酸(塩)、ベンゾポリカルボン酸(塩)、シクロペンタンテトラカルボン酸(塩)等、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、マレイン酸誘導体、シュウ酸(塩)、マロン酸(塩)、コハク酸(塩)、グルタル酸(塩)、アジピン酸(塩)等が挙げられる。
キレート剤(B)としては、(A)以外のカルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を分子内に含有するキレート剤及び/又はその塩(B1)、ホスホン酸(塩)基又はリン酸(塩)基を分子内に含有するキレート剤及び/又はその塩(B2)及びその他のキレート剤(B3)が挙げられる。
カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を分子内に含有するキレート剤及び/又はその塩(B1)としては、水酸基を有するヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩(B11)と水酸基を有しないカルボン酸及び/又はその塩(B12)がある。ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩(B11)としては、クエン酸(塩)、乳酸(塩)、没食子酸(塩)等が挙げられる。水酸基を有しないカルボン酸及び/又はその塩(B12)としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)(塩)、ヒドロキシエチル−イミノジ酢酸(HIDA)(塩)、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸(DCTA)(塩)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTHA)(塩)、ニトリロ三酢酸(NTA)(塩)、β−アラニンジ酢酸(塩)、アスパラギン酸ジ酢酸(塩)、メチルグリシンジ酢酸(塩)、イミノジコハク酸(塩)、セリンジ酢酸(塩)、アスパラギン酸(塩)及びグルタミン酸(塩)、ピロメリット酸(塩)、ベンゾポリカルボン酸(塩)、シクロペンタンテトラカルボン酸(塩)等、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、マレイン酸誘導体、シュウ酸(塩)、マロン酸(塩)、コハク酸(塩)、グルタル酸(塩)、アジピン酸(塩)等が挙げられる。
ホスホン酸(塩)基又はリン酸(塩)基を分子内に含有するキレート剤及び/又はその塩(B2)としては、メチルジホスホン酸(塩)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)(塩)、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(塩)(HEDP)、ニトリロトリスメチレンホスホン酸(塩)(NTMP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(塩)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)(塩)、トリアミノトリエチルアミンヘキサ(メチレンホスホン酸)(塩)、トランス−1、2−シクロヘキサンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、グリコールエーテルジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)及びテトラエチレンペンタミンヘプタ(メチレンホスホン酸)(塩)、メタリン酸(塩)、ピロリン酸(塩)、トリポリリン酸(塩)及びヘキサメタリン酸(塩)等
その他のキレート剤(B3)としては、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−エタンジアミン、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−プロパンジアミン、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,3−プロパンジアミン及びN,N’−ビス(サリチリデン)−1,4−ブタンジアミン等が挙げられる。
キレート剤(B)が塩を形成する場合、その塩としては、上述したものが挙げられる。
キレート剤(B)のうちで、洗浄性向上の観点から好ましいのは、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を分子内に含有するキレート剤及び/又はその塩(B1)及びホスホン酸(塩)基又はリン酸(塩)基を分子内に含有するキレート剤及び/又はその塩(B2)であり、更に好ましいのは、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチル−イミノジ酢酸(HIDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ニトリロトリスメチレンホスホン酸(NTMP)、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(HEDP)、ピロリン酸等;及びこれらの塩である。特に好ましいのは、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチル−イミノジ酢酸(HIDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(HEDP)及びこれらの塩である。
本発明の電子材料用洗浄剤におけるキレート剤(B)の含有量は、洗浄剤の重量に基づき、洗浄性の観点で0.01〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜2重量%である。
また、(A)の重量に対する(B)の重量比[(A)/(B)]は、0.01〜50が好ましい。
本発明の電子材料用洗浄剤には、前述した(A)、(B)以外に必要に応じて界面活性剤(C)を含有しても良い。
界面活性剤(C)としては、アニオン性界面活性剤(C1)、非イオン性界面活性剤(C2)が挙げられる。
アニオン性界面活性剤(C1)としては、高分子型アニオン性界面活性剤(C11)、スルホン酸系界面活性剤(C12)、硫酸エステル系界面活性剤(C13)、脂肪酸系界面活性剤(C14)及びリン酸エステル系界面活性剤(C15)等が挙げられる。
高分子型アニオン性界面活性剤(C11)としては、スルホン酸(塩)基、硫酸エステル(塩)基、ホスホン酸(塩)基、リン酸エステル(塩)基及びカルボン酸(塩)基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有し、300〜800,000の重量平均分子量(以下、Mwと略記する。)を有する高分子型アニオン性界面活性剤が挙げられる。
なお、本発明におけるMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって、ポリエチレンオキサイドを基準物質として40℃で測定される。[例えば、装置本体:HLC−8120(東ソー株式会社製)、カラム:東ソー株式会社製TSKgelα6000、G3000PWXL、検出器:装置本体内蔵の示差屈折計検出器、溶離液:0.5%酢酸ソーダ・水/メタノール(体積比70/30)、溶離液流量:1.0ml/分、カラム温度:40℃、試料:0.25%の溶離液溶液、注入量:200μl、標準物質:東ソー(株)製TSKSTANDARDPOLYETHYLENEOXIDE、データ処理ソフト:GPC−8020modelII(東ソー株式会社製)]。
高分子型アニオン性界面活性剤は、通常、1分子中に少なくとも2個以上の繰り返し単位を有する。
なお、本発明におけるMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって、ポリエチレンオキサイドを基準物質として40℃で測定される。[例えば、装置本体:HLC−8120(東ソー株式会社製)、カラム:東ソー株式会社製TSKgelα6000、G3000PWXL、検出器:装置本体内蔵の示差屈折計検出器、溶離液:0.5%酢酸ソーダ・水/メタノール(体積比70/30)、溶離液流量:1.0ml/分、カラム温度:40℃、試料:0.25%の溶離液溶液、注入量:200μl、標準物質:東ソー(株)製TSKSTANDARDPOLYETHYLENEOXIDE、データ処理ソフト:GPC−8020modelII(東ソー株式会社製)]。
高分子型アニオン性界面活性剤は、通常、1分子中に少なくとも2個以上の繰り返し単位を有する。
(C11)の具体例としては、以下の(C111)〜(C115)が挙げられる。
(C111)スルホン酸(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリスチレンスルホン酸、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/(メタ)アクリル酸共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/(メタ)アクリル酸/アクリルアミド共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ジメチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等並びにこれらの塩等が挙げられる。
(C111)スルホン酸(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリスチレンスルホン酸、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/(メタ)アクリル酸共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/(メタ)アクリル酸/アクリルアミド共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ジメチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等並びにこれらの塩等が挙げられる。
(C112)硫酸エステル(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート硫酸エステル}、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート硫酸エステル共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}の硫酸エステル化物等並びにこれらの塩等が挙げられる。
ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート硫酸エステル}、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート硫酸エステル共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}の硫酸エステル化物等並びにこれらの塩等が挙げられる。
(C113)ホスホン酸(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリ{(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸}、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸共重合体、ナフタレンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物等並びにこれらの塩等が挙げられる。
ポリ{(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸}、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸共重合体、ナフタレンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物等並びにこれらの塩等が挙げられる。
(C114)リン酸エステル(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル}、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}のリン酸エステル化物並びにこれらの塩等が挙げられる。
ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル}、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}のリン酸エステル化物並びにこれらの塩等が挙げられる。
(C115)カルボン酸(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤:
ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸−マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸−イタコン酸共重合体、(メタ)アクリル酸−フマル酸共重合体、(メタ)アクリル酸/酢酸ビニル共重合体及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}のカルボキシメチル化物、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、安息香酸ホルムアルデヒド縮合物、安息香酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物及びこれらの塩等が挙げられる。
ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸−マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸−イタコン酸共重合体、(メタ)アクリル酸−フマル酸共重合体、(メタ)アクリル酸/酢酸ビニル共重合体及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}のカルボキシメチル化物、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、安息香酸ホルムアルデヒド縮合物、安息香酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物及びこれらの塩等が挙げられる。
(C11)が塩を形成する場合の塩としては、特に限定は無いが、基板への金属汚染防止の観点から、好ましいのは1級アミン塩、2級アミン塩、3級アミン塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム塩であり、特に好ましいのは3級アミン塩、アミジン塩及び第4級アンモニウム塩である。最も好ましいのはアミジン塩であり、ジアザビシクロウンデセン(以下DBUと略す)との塩やジアザビシクロノネンとの塩が挙げられる。
(C11)のMwは、パーティクルの再付着防止性及び低泡性の観点等から、通常300〜800,000、好ましくは600〜400,000、更に好ましくは1,000〜80,000、特に好ましくは2,000〜40,000である。
アニオン性界面活性剤の内のスルホン酸系界面活性剤(C12)としては、炭素数6〜24のアルコールのスルホコハク酸モノ又はジエステル(塩)、炭素数8〜24のα−オレフィンのスルホン酸化物(塩)、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸(塩)及び石油スルホネート(塩)等が挙げられる。
硫酸エステル系界面活性剤(C13)としては、炭素数8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル(塩)、炭素数8〜18の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド1〜10モル付加物の硫酸エステル(塩)、硫酸化油(塩)、硫酸化脂肪酸エステル(塩)及び硫酸化オレフィン(塩)等が挙げられる。
脂肪酸系界面活性剤(C14)としては、炭素数8〜18の脂肪酸(塩)及び炭素数8〜18の脂肪族アルコールのエーテルカルボン酸(塩)等が挙げられる。
リン酸エステル系界面活性剤(C15)としては、炭素数8〜24の高級アルコールの燐酸モノ又はジエステル(塩)及び炭素数8〜24の高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物の燐酸モノ又はジエステル(塩)等が挙げられる。
(C12)、(C13)、(C14)及び(C15)が塩を形成する場合の対イオンとしては、特に限定は無いが、例えば、上記で例示したカチオンが挙げられる。
アニオン性界面活性剤(C1)の内好ましいのは、再付着防止性の観点から高分子型アニオン性界面活性剤(C11)である。
高分子型アニオン性界面活性剤(C11)を使用する場合は、必要によりさらにスルホン酸系界面活性剤(C12)、硫酸エステル系界面活性剤(C13)及び脂肪酸系界面活性剤(C14)から選ばれる1種以上を併用してもよい。
高分子型アニオン性界面活性剤(C11)を使用する場合は、必要によりさらにスルホン酸系界面活性剤(C12)、硫酸エステル系界面活性剤(C13)及び脂肪酸系界面活性剤(C14)から選ばれる1種以上を併用してもよい。
本発明の洗浄剤に用いる非イオン性界面活性剤(C2)としては、アルキレンオキサイド付加型非イオン性界面活性剤(C21)及び多価アルコール型非イオン界面活性剤(C22)等が挙げられる。
アルキレンオキサイド付加型非イオン性界面活性剤(C21)としては、高級アルコール(炭素数8〜18)アルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数1〜30)付加物、アルキル(炭素数1〜12)フェノールエチレンオキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数1〜30)付加物、脂肪酸(炭素数8〜18)エチレンオキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数1〜30)付加物、脂肪族アミン(炭素数6〜24)のアルキレンオキサイド付加物(活性水素1個当たりの付加モル数1〜30)、ポリプロピレングリコール(分子量200〜4000)エチレンオキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数1〜50)付加物等が挙げられる。
多価アルコール型非イオン界面活性剤(C22)としては、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート等の多価(2〜8価又はそれ以上)アルコール(炭素数2〜30)の脂肪酸(炭素数8〜24)エステル並びにラウリン酸モノエタノールアミド及びラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
非イオン界面活性剤(C2)のうち、洗浄性の観点から、好ましいのはアルキレンオキサイド付加型非イオン性界面活性剤(C21)であり、さらに好ましいのは高級アルコール(炭素数10〜16)アルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数2〜20)付加物、フェノール又はアルキル(炭素数1〜18)フェノールのエチレンオキサイド(活性水素1個当たりの付加モル数2〜20)付加物及び脂肪族アミン(炭素数9〜18)のアルキレンオキサイド付加物(活性水素1個当たりの付加モル数2〜20)である。
界面活性剤(C)のうち、パーティクルの再付着防止の観点から好ましいのは、アニオン性界面活性剤(C1)であり、さらに好ましいのは高分子型アニオン性界面活性剤(C11)である。
本発明の電子材料用洗浄剤に界面活性剤(C)を含有する場合、その含有量は洗浄剤の重量に基づき、1.0〜10重量%であることが洗浄性とリンス性の観点から好ましい。
本発明の電子材料用洗浄剤には、上記の(A)〜(C)以外に、(A)〜(C)以外の酸(D)、アルカリ(E)、安定化剤(F)、防錆剤(G)、防腐剤(H)を含有しても良い。
酸(D)は金属イオンとのキレート錯体を形成しない酸であり、無機酸(硫酸、硝酸等)、有機酸(スルファミン酸等)が挙げられる。
アルカリ(E)としては、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、有機アルカリ(ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、DBU等)が挙げられる。
本発明の電子材料用洗浄剤の使用時のpHは、洗浄性の観点から、好ましくは1.0〜12.5、更に好ましくは1.0〜4.0および8.0〜12.0である。
酸(D)は金属イオンとのキレート錯体を形成しない酸であり、無機酸(硫酸、硝酸等)、有機酸(スルファミン酸等)が挙げられる。
アルカリ(E)としては、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、有機アルカリ(ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、DBU等)が挙げられる。
本発明の電子材料用洗浄剤の使用時のpHは、洗浄性の観点から、好ましくは1.0〜12.5、更に好ましくは1.0〜4.0および8.0〜12.0である。
安定化剤(F)として、パラトルエンスルホン酸塩、安息香酸塩等が挙げられる。
防錆剤(G)として、市販の防錆剤を使用することができる。
防腐剤(H)として、市販の防腐剤を使用することができる。
本発明の別の実施態様は、上記の電子材料用洗浄剤を用いて、研磨工程後の電子材料中間体を洗浄する工程を含む電子材料の製造方法であり、磁気ディスク基板、特にガラス基板の製造方法に適している。
しかし、磁気ディスクガラス基板に限定するものではなく、砥粒のスラリーや研磨屑を除去する必要がある電子材料の製造であれば、広く電子材料の製造に有用である。
しかし、磁気ディスクガラス基板に限定するものではなく、砥粒のスラリーや研磨屑を除去する必要がある電子材料の製造であれば、広く電子材料の製造に有用である。
本発明の電子材料用洗浄剤を磁気ディスク基板の製造に用いる場合、サブストレート工程の1段階目の研磨後や2段階目の研磨後、あるいはメディア工程で用いることができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
[製造例1](ラウリルアルコールエチレンオキサイド9モル付加物)
撹拌装置及び温度制御装置付きのステンレス製耐圧反応容器に、ラウリルアルコール200部(1.1モル部)及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(以下、TMAHと略記)の25%水溶液10部(0.027モル部)を仕込み、100℃、−0.04MPaG以下の減圧下で30分間脱水した。エチレンオキサイド430部(9.8モル部)を、反応温度を100℃に制御しながら、3時間かけて滴下した後、100℃で3時間熟成し、粗生成物を得た。この粗生成物を−0.04MPaG以下の減圧下に、150℃で2時間保持して、残存するTMAHを分解及び除去し、ラウリルアルコールエチレンオキサイド9モル付加物630部を得た。
撹拌装置及び温度制御装置付きのステンレス製耐圧反応容器に、ラウリルアルコール200部(1.1モル部)及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(以下、TMAHと略記)の25%水溶液10部(0.027モル部)を仕込み、100℃、−0.04MPaG以下の減圧下で30分間脱水した。エチレンオキサイド430部(9.8モル部)を、反応温度を100℃に制御しながら、3時間かけて滴下した後、100℃で3時間熟成し、粗生成物を得た。この粗生成物を−0.04MPaG以下の減圧下に、150℃で2時間保持して、残存するTMAHを分解及び除去し、ラウリルアルコールエチレンオキサイド9モル付加物630部を得た。
[製造例2](高級アルコールエチレンオキサイド2モル付加物硫酸エステルナトリウム塩)
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1.0モル部)、水酸化カリウム0.5部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下で、120℃にて1時間脱水を行った。次いでエチレンオキサイド88部(2.0モル部)を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPaとなるように10時間かけて導入した。反応物をガラス容器に移し、温度を20℃に保ちながら、クロルスルホン酸120部(1.03モル部)を徐々に滴下し、2時間脱塩酸を行った後、水酸化ナトリウム41.2部(1.03モル部)を水1110部に溶解した水溶液で硫酸化物を中和し、ラウリルアルコールエチレンオキサイド2モル付加物の硫酸エステルナトリウム塩の25%水溶液を得た。
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1.0モル部)、水酸化カリウム0.5部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下で、120℃にて1時間脱水を行った。次いでエチレンオキサイド88部(2.0モル部)を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPaとなるように10時間かけて導入した。反応物をガラス容器に移し、温度を20℃に保ちながら、クロルスルホン酸120部(1.03モル部)を徐々に滴下し、2時間脱塩酸を行った後、水酸化ナトリウム41.2部(1.03モル部)を水1110部に溶解した水溶液で硫酸化物を中和し、ラウリルアルコールエチレンオキサイド2モル付加物の硫酸エステルナトリウム塩の25%水溶液を得た。
[製造例3](ポリアクリル酸DBU塩)
温調及び撹拌が可能な反応容器にイソプロピルアルコール300部及び超純水100部を仕込み、反応容器内を窒素で置換後、75℃に昇温した。30rpmで撹拌下、アクリル酸の75%水溶液407部及びジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートの15%イソプロピルアルコール溶液95部を3.5時間かけてそれぞれ同時に滴下した。滴下終了後、75℃で5時間撹拌した後、系内が固化しないように超純水を間欠的に投入し、イソプロピルアルコールが検出できなくなるまで水とイソプロピルアルコールの混合物を留去した。得られたポリアクリル酸水溶液をDBU450部でpHが7.0になるまで中和し、超純水で濃度調整することにより、ポリアクリル酸DBU塩の40%水溶液を得た。なお、ポリアクリル酸DBU塩のMwは10,000であった。
温調及び撹拌が可能な反応容器にイソプロピルアルコール300部及び超純水100部を仕込み、反応容器内を窒素で置換後、75℃に昇温した。30rpmで撹拌下、アクリル酸の75%水溶液407部及びジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートの15%イソプロピルアルコール溶液95部を3.5時間かけてそれぞれ同時に滴下した。滴下終了後、75℃で5時間撹拌した後、系内が固化しないように超純水を間欠的に投入し、イソプロピルアルコールが検出できなくなるまで水とイソプロピルアルコールの混合物を留去した。得られたポリアクリル酸水溶液をDBU450部でpHが7.0になるまで中和し、超純水で濃度調整することにより、ポリアクリル酸DBU塩の40%水溶液を得た。なお、ポリアクリル酸DBU塩のMwは10,000であった。
[製造例4](ポリスチレンスルホン酸DBU塩)
温調、還流が可能な攪拌付き反応容器にエチレンジクロライド100部を仕込み、攪拌下、窒素置換した後に90℃まで昇温し、エチレンジクロライドを還流させた。スチレン120部と、予め2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.7部をエチレンジクロライド20部に溶かした開始剤溶液を、それぞれ別々に6時間かけて反応容器内に滴下し、滴下終了後さらに1時間重合を行った。重合後、窒素シール下で20℃に冷却した後、温度を20℃にコントロールしながら無水硫酸105部を10時間かけて滴下し、滴下終了後さらに3時間スルホン化反応させた。反応後、溶媒を留去し固化させた後、超純水345部を投入して溶解し、ポリスチレンスルホン酸水溶液を得た。得られたポリスチレンスルホン酸水溶液をDBUでpHが7になるまで中和し、超純水で濃度調整することにより、ポリスチレンスルホン酸DBU塩の40%水溶液を得た。なお、ポリスチレンスルホン酸DBU塩のMwは、40,000、スルホン化率は97%であった。
温調、還流が可能な攪拌付き反応容器にエチレンジクロライド100部を仕込み、攪拌下、窒素置換した後に90℃まで昇温し、エチレンジクロライドを還流させた。スチレン120部と、予め2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.7部をエチレンジクロライド20部に溶かした開始剤溶液を、それぞれ別々に6時間かけて反応容器内に滴下し、滴下終了後さらに1時間重合を行った。重合後、窒素シール下で20℃に冷却した後、温度を20℃にコントロールしながら無水硫酸105部を10時間かけて滴下し、滴下終了後さらに3時間スルホン化反応させた。反応後、溶媒を留去し固化させた後、超純水345部を投入して溶解し、ポリスチレンスルホン酸水溶液を得た。得られたポリスチレンスルホン酸水溶液をDBUでpHが7になるまで中和し、超純水で濃度調整することにより、ポリスチレンスルホン酸DBU塩の40%水溶液を得た。なお、ポリスチレンスルホン酸DBU塩のMwは、40,000、スルホン化率は97%であった。
表1中の短鎖AESはオキシエチレンブチルエーテル硫酸ナトリウム(泰光油脂化学工業社製、「タイポールBx−Conc」)を使用した。
その他の化合物は市販の試薬を用いた。
その他の化合物は市販の試薬を用いた。
実施例1〜15、および比較例1〜6
表1に記載の組成となるように、各成分を配合し、25℃、マグネチックスターラーで40rpm、20分間攪拌して、本発明の洗浄剤および比較のための洗浄剤を得た。
上記洗浄剤をさらに超純水で50倍希釈(2%希釈)して、性能試験用のサンプル液を作成し、そのpHを表1に記載した。
表1に記載の組成となるように、各成分を配合し、25℃、マグネチックスターラーで40rpm、20分間攪拌して、本発明の洗浄剤および比較のための洗浄剤を得た。
上記洗浄剤をさらに超純水で50倍希釈(2%希釈)して、性能試験用のサンプル液を作成し、そのpHを表1に記載した。
シリケートイオン由来パーティクルの析出防止性、洗浄性、スクラブブラシへの蓄積防止性の各種性能評価試験は下記の方法で行った。
なお、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(FED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
なお、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(FED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
<シリケートイオンの析出防止性>
サンプル液100gが入ったSUS製容器に、磁気ディスク用ガラス基板5枚を浸漬し、50℃で72時間静置した。サンプル液中に溶出したシリケートイオンをICP発光分光分析法(ICP−AES)で測定した。
次に、シリケートイオンを含むサンプル液をイオン交換水で100倍にそれぞれ希釈した。この希釈された液を限外ろ過フィルター(分画分子量3000)でろ過して、ろ液中のシリケートイオンの量(Stest)をICP−AESで測定した。また、ブランクとしてイオン交換水の代わりにサンプル液で100倍に希釈し、同様にろ液中のシリケートイオンの量(Sblank)をICP−AESで測定した。
サンプル液100gが入ったSUS製容器に、磁気ディスク用ガラス基板5枚を浸漬し、50℃で72時間静置した。サンプル液中に溶出したシリケートイオンをICP発光分光分析法(ICP−AES)で測定した。
次に、シリケートイオンを含むサンプル液をイオン交換水で100倍にそれぞれ希釈した。この希釈された液を限外ろ過フィルター(分画分子量3000)でろ過して、ろ液中のシリケートイオンの量(Stest)をICP−AESで測定した。また、ブランクとしてイオン交換水の代わりにサンプル液で100倍に希釈し、同様にろ液中のシリケートイオンの量(Sblank)をICP−AESで測定した。
シリケートイオン由来パーティクルの析出防止率を以下の式で算出し、析出防止性能を以下基準で評価した。結果を表1に示す。
析出防止率(%)=100−(Stest/Sblank)×100
5:析出防止率が90%以上
4:析出防止率が80%以上90%未満
3:析出防止率が70%以上80%未満
2:析出防止率が50%以上70%未満
1:析出防止率が50%未満
析出防止率(%)=100−(Stest/Sblank)×100
5:析出防止率が90%以上
4:析出防止率が80%以上90%未満
3:析出防止率が70%以上80%未満
2:析出防止率が50%以上70%未満
1:析出防止率が50%未満
<洗浄性能1:磁気ディスク用ガラス基板を洗浄する場合>
研磨剤として市販のコロイダルシリカ(フジミインコーポレイテッド製「COMPOL80」粒径約80nm)を用いて2.5インチの磁気ディスク用ガラス基板を以下条件で研磨した。
研磨装置:ナノファクター社製「NFD−4BL」
スラリー供給速度:50mL/分
荷重:30g重/cm2
回転数:定盤30rpm、ギア20rpm
研磨時間:5分間
研磨剤として市販のコロイダルシリカ(フジミインコーポレイテッド製「COMPOL80」粒径約80nm)を用いて2.5インチの磁気ディスク用ガラス基板を以下条件で研磨した。
研磨装置:ナノファクター社製「NFD−4BL」
スラリー供給速度:50mL/分
荷重:30g重/cm2
回転数:定盤30rpm、ギア20rpm
研磨時間:5分間
基板を研磨した後、超純水で表面を1分間流水で洗い流し、窒素でブローして乾燥することにより、汚染基板を調製した。
上記の調製した各サンプル液1,000部を1LのSUS製容器に入れ、60℃に温調した。前述した汚染基板をサンプル液が入った容器に浸漬し、超音波洗浄機(200kHz)で、30℃、5分間洗浄を行った。洗浄後、基板を取り出し超純水で1分間流水で洗い流した後、窒素ガスでブローして乾燥して評価用基板を得た。
磁気ディスク用ガラス基板表面に光を当て、約100nm以上の異物があればそれに当たった反射光を増幅して検出する表面検査装置(ビジョンサイテック社製「Micro−Max VMX−7100」)で観察し、画像解析ソフト「Sigmascan」を用いて基板上の1cm四方に付着している異物の個数を数えた。
また、洗浄液の代わりにブランクとして超純水で同様に試験した。
その際のブランクの異物の付着数は940個であった。
以下の判断基準で高温での洗浄性試験を判定し、判定結果を表1に示した。
上記の調製した各サンプル液1,000部を1LのSUS製容器に入れ、60℃に温調した。前述した汚染基板をサンプル液が入った容器に浸漬し、超音波洗浄機(200kHz)で、30℃、5分間洗浄を行った。洗浄後、基板を取り出し超純水で1分間流水で洗い流した後、窒素ガスでブローして乾燥して評価用基板を得た。
磁気ディスク用ガラス基板表面に光を当て、約100nm以上の異物があればそれに当たった反射光を増幅して検出する表面検査装置(ビジョンサイテック社製「Micro−Max VMX−7100」)で観察し、画像解析ソフト「Sigmascan」を用いて基板上の1cm四方に付着している異物の個数を数えた。
また、洗浄液の代わりにブランクとして超純水で同様に試験した。
その際のブランクの異物の付着数は940個であった。
以下の判断基準で高温での洗浄性試験を判定し、判定結果を表1に示した。
[洗浄性試験の判断基準]
5:付着数がブランクの1/100未満
4:付着数がブランクの1/100以上1/20未満
3:付着数がブランクの1/20以上1/5未満
2:付着数がブランクの1/5以上1/2未満
1:付着数がブランクの1/2以上
5:付着数がブランクの1/100未満
4:付着数がブランクの1/100以上1/20未満
3:付着数がブランクの1/20以上1/5未満
2:付着数がブランクの1/5以上1/2未満
1:付着数がブランクの1/2以上
<洗浄性能2:磁気ディスク用ニッケル−リンめっきされたアルミ基板を洗浄する場合>
研磨剤として市販のコロイダルシリカ(フジミインコーポレイテッド製「COMPOL80」粒径約80nm)を用いて3.5インチの磁気ディスク用ニッケル−リンめっきされたアルミ基板を以下条件で研磨した。
研磨装置:ナノファクター社製「NFD−4BL」
スラリー供給速度:50mL/分
荷重:30g重/cm2
回転数:定盤30rpm、ギア20rpm
研磨時間:5分間
研磨剤として市販のコロイダルシリカ(フジミインコーポレイテッド製「COMPOL80」粒径約80nm)を用いて3.5インチの磁気ディスク用ニッケル−リンめっきされたアルミ基板を以下条件で研磨した。
研磨装置:ナノファクター社製「NFD−4BL」
スラリー供給速度:50mL/分
荷重:30g重/cm2
回転数:定盤30rpm、ギア20rpm
研磨時間:5分間
基板を研磨した後、超純水で表面を1分間流水で洗い流し、窒素でブローして乾燥することにより、汚染基板を調製した。
上記の調製した各サンプル液1,000部を1LのSUS製容器に入れ、60℃に温調した。前述した汚染基板をサンプル液が入った容器に浸漬し、超音波洗浄機(200kHz)で、30℃、5分間洗浄を行った。洗浄後、基板を取り出し超純水で1分間洗い流した後、窒素ガスでブローして乾燥して評価用基板を得た。
磁気ディスク用ガラス基板表面に光を当て、100nm以上の異物があればそれに当たった反射光を増幅して検出する表面検査装置(ビジョンサイテック社製「Micro−Max VMX−7100」)で観察し、画像解析ソフト「Sigmascan」を用いて基板上の1cm四方に付着している異物の個数を数えた。
また、洗浄液の代わりにブランクとして超純水で同様に試験した。
その際のブランクの異物の付着数は1250個であった。
以下の判断基準で高温での洗浄性試験を判定し、判定結果を表1に示した。
上記の調製した各サンプル液1,000部を1LのSUS製容器に入れ、60℃に温調した。前述した汚染基板をサンプル液が入った容器に浸漬し、超音波洗浄機(200kHz)で、30℃、5分間洗浄を行った。洗浄後、基板を取り出し超純水で1分間洗い流した後、窒素ガスでブローして乾燥して評価用基板を得た。
磁気ディスク用ガラス基板表面に光を当て、100nm以上の異物があればそれに当たった反射光を増幅して検出する表面検査装置(ビジョンサイテック社製「Micro−Max VMX−7100」)で観察し、画像解析ソフト「Sigmascan」を用いて基板上の1cm四方に付着している異物の個数を数えた。
また、洗浄液の代わりにブランクとして超純水で同様に試験した。
その際のブランクの異物の付着数は1250個であった。
以下の判断基準で高温での洗浄性試験を判定し、判定結果を表1に示した。
[洗浄性試験の判断基準]
5:付着数がブランクの1/100未満
4:付着数がブランクの1/100以上1/20未満
3:付着数がブランクの1/20以上1/5未満
2:付着数がブランクの1/5以上1/2未満
1:付着数がブランクの1/2以上
5:付着数がブランクの1/100未満
4:付着数がブランクの1/100以上1/20未満
3:付着数がブランクの1/20以上1/5未満
2:付着数がブランクの1/5以上1/2未満
1:付着数がブランクの1/2以上
<スクラブブラシへの蓄積防止性>
上記の洗浄性能評価において、5分間超音波洗浄後に基板を取り出し、その後イオン交換水を軽くかけ流しながらスクラブブラシ(ポリビニルアルコール製)で10秒間軽く基板をこすった。使用後のスクラブブラシをイオン交換水で軽くすすいで、自然乾燥させた。乾燥後のブラシ表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、異物の有無を確認した。
上記の洗浄性能評価において、5分間超音波洗浄後に基板を取り出し、その後イオン交換水を軽くかけ流しながらスクラブブラシ(ポリビニルアルコール製)で10秒間軽く基板をこすった。使用後のスクラブブラシをイオン交換水で軽くすすいで、自然乾燥させた。乾燥後のブラシ表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、異物の有無を確認した。
スクラブブラシへの蓄積防止性能を以下基準で評価した。結果を表1に示す。
○:10μm角エリアに異物が10個未満
×:10μm角エリアに異物が10個以上
○:10μm角エリアに異物が10個未満
×:10μm角エリアに異物が10個以上
表1より、実施例1〜15の特定の化合物(A)を含む本発明の電子材料用洗浄剤は、表面検査装置では観察できない基板又は研磨粒子から発生するシリケートイオン由来の微細なパーティクルの析出が比較例1の従来の洗浄剤と比較して少なく、洗浄性が良好であることがわかる。特に磁気ディスク用ガラス基板に対する洗浄性が高いことがわかる。また、スクラブブラシでの蓄積が少ないことから、シリカに代表される異物の付着量を極めて低減した洗浄剤といえる。特に、化合物(A)とキレート剤(B)を併用した実施例3〜6および実施例13〜14は、シリケートイオン由来の微細なパーティクルの析出と洗浄性に優れることがわかる。
一方、比較例の洗浄剤では、化合物(A)を含まないため、シリケートイオン由来の微細なパーティクルが多量に析出する。これらのうち、比較例1,3〜6では、(A)と類似した構造のキレート剤(B)を有しているが、(A)同様の性能は達成できず、(A)の特定の構造であって初めてシリケートイオン由来の微細なパーティクルの析出を効果的に抑制することができるといえる。
一方、比較例の洗浄剤では、化合物(A)を含まないため、シリケートイオン由来の微細なパーティクルが多量に析出する。これらのうち、比較例1,3〜6では、(A)と類似した構造のキレート剤(B)を有しているが、(A)同様の性能は達成できず、(A)の特定の構造であって初めてシリケートイオン由来の微細なパーティクルの析出を効果的に抑制することができるといえる。
本発明の電子材料用洗浄剤は、洗浄工程で汚れを基板から剥離するだけでなく、洗浄工程後のリンス工程においても溶解した成分の析出を防止できる。そのため、高記録密度化が進んでいる特に磁気ディスク基板用洗浄剤として使用することができる。また、本発明の電子材料の製造方法は、残留パーティクルに対して特に高い洗浄レベルが要求される磁気ディスク用基板に使用することができる。
Claims (8)
- カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を有し、かつ、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基のα位及びβ位にある炭素に水酸基が結合した構造を有する化合物(A)および水を含有する電子材料用洗浄剤。
- 請求項1に記載の電子材料用洗浄剤の重量に基づく化合物(A)の重量が0.01〜10重量%である電子材料用洗浄剤。
- 化合物(A)が酒石酸、グルコン酸及びそれらの塩からなる群から選ばれる1種以上である請求項1又は2に記載の電子材料用洗浄剤。
- さらに(A)以外のキレート剤(B)を含み、(A)の重量に対する(B)の重量比[(A)/(B)]が0.01〜50である請求項1〜3のいずれかに記載の電子材料用洗浄剤。
- さらに界面活性剤(C)を含み、洗浄剤の重量に基づく(C)の重量が1.0〜10重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の電子材料用洗浄剤。
- 電子材料がガラス製電子材料である請求項1〜5のいずれか記載の電子材料用洗浄剤。
- 該電子材料が磁気ディスク用ガラス基板である請求項1〜6のいずれか記載の電子材料用洗浄剤。
- 請求項1〜7記載の電子材料用洗浄剤を用いて電子材料中間体を洗浄する工程を含む電子材料の製造方法。
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