JP2016037606A - 電子材料用洗浄剤組成物及び電子材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】砥粒や研磨屑に対する洗浄性が非常に高く、かつ、悪影響を及ぼす界面活性剤などの有機物の基板表面への残留が極めて少ない電子材料用洗浄剤組成物、及び電子材料の製造方法を提供すること。【解決手段】分子中に芳香族スルホン酸基を1以上有する化合物(A)、(A)以外の有機酸(B)及びアルカリ成分(C)を含んでなる電子材料用洗浄剤組成物であって、20℃におけるロス・マイルス試験による該電子材料用洗浄剤組成物の1.0重量%水溶液の起泡力が50mm以下、かつ泡の安定度が5mm以下である電子材料用洗浄剤組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、電子材料用洗浄剤組成物及び電子材料の製造方法に関する。さらに詳しくは、電子材料の製造において、その表面の研磨の後の砥粒、研磨屑の除去に好適な洗浄剤及びこの洗浄液を使用した電子材料の製造方法に関する。
電子材料、とりわけ磁気ディスクは、年々小型化、高容量化の一途をたどっており、磁気ヘッドの浮上量もますます小さくなってきている。そのため、磁気ディスク基板の製造工程で砥粒や有機物の残留のない基板が求められている。
磁気ディスク製造工程には、平坦化した基板を作成する工程であるサブストレート工程(1)と、磁性層を基板にスパッタする工程であるメディア工程(2)を含む。
このうち、サブストレート工程(1)では、基板の平坦化のために砥粒を含むスラリーによる研磨を行い、その後、スラリーおよび発生した研磨屑等のパーティクルをリンスして洗い流し、さらに、リンスで取り除けなかったパーティクルを後工程の洗浄工程で洗浄して完全に除去する。
このうち、サブストレート工程(1)では、基板の平坦化のために砥粒を含むスラリーによる研磨を行い、その後、スラリーおよび発生した研磨屑等のパーティクルをリンスして洗い流し、さらに、リンスで取り除けなかったパーティクルを後工程の洗浄工程で洗浄して完全に除去する。
一方、磁性層を基板にスパッタする工程であるメディア工程(2)では、搬送時や保管時に付着した異物を除去するためにスパッタリング前に洗浄をおこなう。
近年の磁気ディスクのますますの高容量化に伴って、基板の清浄度がこれまで以上に求められるようになり、従来の洗浄剤よりも高性能な洗浄剤が必要になってきている。磁気ディスクの厳しい高記録密度化を達成するためには、従来よりも微細なサイズのパーティクルの残留を減らす必要が出てきている。
そのため、非イオン界面活性剤を含む洗浄剤や(特許文献1、2)アルカリ金属の水酸化物、ヒドロキシカルボン酸を含み、それぞれの濃度が一定範囲内にある洗浄剤が提案されている(特許文献3)。
そのため、非イオン界面活性剤を含む洗浄剤や(特許文献1、2)アルカリ金属の水酸化物、ヒドロキシカルボン酸を含み、それぞれの濃度が一定範囲内にある洗浄剤が提案されている(特許文献3)。
しかし、近年洗浄に求められるレベルが一段と厳しくなり特許文献の洗浄剤であっても洗浄不十分となってきている。
発明者らが洗浄後基板に残留する汚れの内容を解析した結果、ごく微量の界面活性剤が基板表面に残留していることがわかった。すなわち、洗浄液洗浄後、リンス時間が短いなどで水リンスが不十分であるときには洗浄剤中の成分が基板表面に残留する場合があるこの詳細なメカニズムは不明であるが、洗浄剤中の界面活性剤が洗浄中に基板に物理吸着し、短いリンス時間では基板表面上にその一部が残留すると推定される。
界面活性剤の残留はたとえ微量であっても基板表面のぬれ性を変えるため、例えば磁性膜のスパッタリングの不均一性やウォーターマーク発生等の悪影響を与え、高密度化を困難にする。
そこで、砥粒や研磨屑に対する洗浄性が非常に高く、かつ、悪影響を及ぼす界面活性剤などの有機物の基板表面への残留が極めて少ない電子材料用洗浄剤、及び電子材料の製造方法を提供することを目的とする。
発明者らが洗浄後基板に残留する汚れの内容を解析した結果、ごく微量の界面活性剤が基板表面に残留していることがわかった。すなわち、洗浄液洗浄後、リンス時間が短いなどで水リンスが不十分であるときには洗浄剤中の成分が基板表面に残留する場合があるこの詳細なメカニズムは不明であるが、洗浄剤中の界面活性剤が洗浄中に基板に物理吸着し、短いリンス時間では基板表面上にその一部が残留すると推定される。
界面活性剤の残留はたとえ微量であっても基板表面のぬれ性を変えるため、例えば磁性膜のスパッタリングの不均一性やウォーターマーク発生等の悪影響を与え、高密度化を困難にする。
そこで、砥粒や研磨屑に対する洗浄性が非常に高く、かつ、悪影響を及ぼす界面活性剤などの有機物の基板表面への残留が極めて少ない電子材料用洗浄剤、及び電子材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、分子中に芳香族スルホン酸基を1以上有する化合物(A)、(A)以外の有機酸(B)及びアルカリ成分(C)を含んでなる電子材料用洗浄剤組成物であって、20℃におけるロス・マイルス試験による該電子材料用洗浄剤組成物の1.0重量%水溶液の起泡力が50mm以下、かつ泡の安定度が5mm以下である電子材料用洗浄剤を使用することで基板への残留を抑制しすると同時に、基板に付着した有機物が除去できる電子材料用洗浄剤、および電子材料の製造方法を見出し、本発明に至った。
発明の電子材料用洗浄剤組成物及び電子材料の製造方法は、磁気ディスク基板、フラットパネルディスプレイ基板及びフォトマスク基板等の電子材料の製造工程において問題となる微細な砥粒や研磨屑に対する洗浄性に優れる。また、リンス時間が短い場合でも基板への残留が少ない。
そのため、高記録密度化で要求され、例えば、磁性膜を均一にスパッタリングするために要求される清浄度の高い電子材料を提供することができる。
そのため、高記録密度化で要求され、例えば、磁性膜を均一にスパッタリングするために要求される清浄度の高い電子材料を提供することができる。
本発明は、分子中に芳香族スルホン酸基を1以上有する化合物(A)、(A)以外の有機酸(B)、アルカリ成分(C)を含んでなる電子材料用洗浄組成物であって、20℃におけるロス・マイルス試験による該電子材料用洗浄剤組成物の1.0重量%水溶液の起泡力が50mm以下、かつ泡の安定度が5mm以下である電子材料用洗浄剤組成物である。
本発明において、電子材料とは特に限定されるものではなく、磁気ディスク基板(ガラス基板、アルミニウム基板及びNi−Pメッキが施されたアルミニウム基板)、フラットパネルディスプレイ基板(液晶パネル用のガラス基板、カラーフィルター基板、アレイ基板、プラズマディスプレイ用基板及び有機EL用基板等)、半導体基板(半導体素子及びシリコンウェハ等)、化合物半導体基板(SiC基板、GaAs基板、GaN基板、AlGaAs基板等)、サファイヤ基板(LED等)、フォトマスク用基板、太陽電池用基板(シリコン基板及び薄膜型太陽電池用ガラス基板等)、光学レンズ、プリント配線基板、光通信用ケーブル、微小電気機械システム(MEMS)並びに水晶振動子等が挙げられ、洗浄性の観点で磁気ディスク基板およびフラットパネルディスプレイ基板、サファイヤ基板、フォトマスク用基板及び太陽電池用基板が好ましく、さらに好ましくは磁気ディスク基板であり、特に好ましいのは磁気ディスク用アルミニウム基板およびNi−Pメッキが施された磁気ディスク用アルミニウム基板である。
分子中に芳香族スルホン酸基を1以上有する化合物(A)としては、一般式(1)で表される化合物(A1)、一般式(2)で表される化合物(A2)及びポリスチレンスルホン酸(A3)と、これらの塩とが挙げられる。
[R1〜R5は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基又は水酸基を示す。]
炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基が挙げられる。
[R6〜R10は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基又は水酸基を示し、nは0〜100の整数を示す。]
炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基が挙げられる。洗浄性及び泡の安定度の低さの観点から、好ましくは0〜100、更に好ましくは1〜50、特に好ましくは1〜20である。
炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基が挙げられる。洗浄性及び泡の安定度の低さの観点から、好ましくは0〜100、更に好ましくは1〜50、特に好ましくは1〜20である。
ポリスチレンスルホン酸(A3)の重量平均分子量(Mw)は、洗浄性及び泡の安定度の低さの観点から、好ましくは3,000〜100,000、更に好ましくは10,000〜50,000である。
(A1)として具体的には、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ジメチルベンゼンスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、クメンスルホン酸及びキシレンスルホン酸等が挙げられる。
(A2)として具体的には、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸(n=0)及びナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物(n=1〜100)等が挙げられる。
ポリスチレンスルホン酸(A3)として具体的には、ポリスチレンスルホン酸、置換基を有するポリスチレンスルホン酸等が挙げられる。
(A2)として具体的には、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸(n=0)及びナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物(n=1〜100)等が挙げられる。
ポリスチレンスルホン酸(A3)として具体的には、ポリスチレンスルホン酸、置換基を有するポリスチレンスルホン酸等が挙げられる。
芳香族スルホン酸基を1以上有する化合物(A)が有する芳香族スルホン酸基の数は、通常1以上であり、洗浄性の観点から、好ましくは1〜100、更に好ましくは1〜20、最も好ましくは1である。
これらのうち具体的には、トルエンスルホン酸、クメンスルホン酸が好ましい。トルエンスルホン酸、クメンスルホン酸は、それぞれo体、m体、p体の3異性体のいずれでもよく、これらのなかでも容易に入手が可能なことからp体が好ましく、そのなかでも、p−トルエンスルホン酸がより好ましい。
また、(A)は、塩を形成していてもよく、芳香族スルホン酸塩における塩の対イオンとしては特に限定無いが、通常、アルカリ金属(ナトリウム及びカリウム等)塩、アンモニウム塩、1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩、2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩、3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)又は1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1Hイミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1Hイミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1Hイミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩及び第4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム等)塩である。これらの中で、基板への洗浄性の観点から、好ましいのはアルカリ金属塩、1級アミン塩、2級アミン塩及び3級アミン塩である。
(A)以外の有機酸(B)としては、分子量が1000未満のカルボン酸(塩)(B1)、分子量が1000未満の有機ホスホン酸(塩)基又は有機リン酸(塩)(B2)、分子量が1000未満の有機スルホン酸(塩)(B3)並びにその他の有機酸(塩)(B4)が挙げられる。
分子量が1000未満のカルボン酸(塩)(B1)としては、水酸基を有するヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩(B11)と水酸基を有しないカルボン酸及び/又はその塩(B12)がある。ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩(B11)としては、クエン酸(塩)、乳酸(塩)、没食子酸(塩)等が挙げられる。水酸基を有しないカルボン酸及び/又はその塩(B12)としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)(塩)、ヒドロキシエチル−イミノ二酢酸(HIDA)(塩)、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸(DCTA)(塩)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTHA)(塩)、ニトリロ三酢酸(NTA)(塩)、β−アラニンジ酢酸(塩)、アスパラギン酸ジ酢酸(塩)、メチルグリシンジ酢酸(塩)、イミノジコハク酸(塩)、セリンジ酢酸(塩)、アスパラギン酸(塩)及びグルタミン酸(塩)、ピロメリット酸(塩)、ベンゾポリカルボン酸(塩)、シクロペンタンテトラカルボン酸(塩)等、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、マレイン酸誘導体、シュウ酸(塩)、マロン酸(塩)、コハク酸(塩)、グルタル酸(塩)、アジピン酸(塩)等が挙げられる。
分子量が1000未満の有機ホスホン酸(塩)基又は有機リン酸(塩)(B2)としては、メチルジホスホン酸(塩)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)(塩)、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(塩)(HEDP)、ニトリロトリスメチレンホスホン酸(塩)(NTMP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(塩)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)(塩)、トリアミノトリエチルアミンヘキサ(メチレンホスホン酸)(塩)、トランス−1、2−シクロヘキサンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、グリコールエーテルジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)及びテトラエチレンペンタミンヘプタ(メチレンホスホン酸)(塩)、メタリン酸(塩)、ピロリン酸(塩)、トリポリリン酸(塩)及びヘキサメタリン酸(塩)等が挙げられる。
分子量が1000未満の有機スルホン酸(塩)(B3)としては、メタンスルホン酸(塩)、エタンスルホン酸(塩)、タウリン(塩)、ヒドロキシエタンスルホン酸(塩)、プロパンスルホン酸(塩)、プロパン2−スルホン酸(塩)、アミノプロパンスルホン酸(塩)、ヒドロキシ1−プロパンスルホン酸(塩)等が挙げられる。
その他の有機酸(塩)(B4)としては、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−エタンジアミン、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−プロパンジアミン、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,3−プロパンジアミン、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,4−ブタンジアミン、オキシエチレンペンチルエーテル硫酸(塩)及びポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸(塩)等が挙げられる。
有機酸塩における塩の対イオンとしては特に限定無いが、通常、アルカリ金属(ナトリウム及びカリウム)塩、アンモニウム塩、1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩、2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩、3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)又は1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1Hイミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1Hイミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1Hイミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩及び第4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム等)塩である。これらの中で、基板への洗浄性の観点から、好ましいのはアルカリ金属塩、1級アミン塩、2級アミン塩及び3級アミン塩である。
有機酸(B)のうちで、洗浄性向上の観点から好ましいのは、分子量が1000未満のカルボン酸(塩)(B1)及び分子量が1000未満の有機ホスホン酸(塩)基又は有機リン酸(塩)(B2)であり、更に好ましいのは、クエン酸(塩)、EDTA(塩)、DTPA(塩)、HIDA(塩)、NTA(塩)、NTMP(塩)、HEDP(塩)、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸(塩)、ピロリン酸(塩)等である。特に好ましいのは、HEDP(塩)、NTMP(塩)、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、クエン酸(塩)、DTPA(塩)及びHIDA(塩)である。
本発明の電子材料用洗浄剤に含まれるアルカリ成分(C)としては有機アルカリ(C1)、無機アルカリ(C2)が挙げられる。
有機アルカリ(C1)としては、第4級アンモニウム塩[テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(以下、TMAHと略記)、トリメチルエチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド、トリエチルメチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラペンチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラヘキシルアンモニウムハイドロキサイド等];炭素数1〜8のアルキル基を有する1〜3級のアルキルアミン[メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン等];炭素数2〜6のアルキレン基を1個以上有する(ポリ)アルキレンポリアミン[エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、アミノエチルアミノエタノールアミン、エチレンジアミンテトラエタノール等];環式アミジン化合物〔1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、1,6−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5(DBN)等〕等が挙げられる。
無機アルカリ(C2)としては、アンモニア、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等が挙げられる。
アルカリ成分(C)のうち、洗浄性の観点から、1〜3級のアルキルアミン、炭素数2〜6のアルキレン基を1個以上有する(ポリ)アルキレンポリアミン及び無機アルカリが好ましく、更に好ましいのはモノエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノエチルアミノエタノールアミン、エチレンジアミンテトラエタノール、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及びこれらの併用である。
本発明における、20℃におけるロス・マイルス試験による1.0重量%水溶液の起泡力は、JIS K3362(1998)に準じて測定した値であり、全ての試験液が流出した直後の泡の高さを目視にて測定した値である。
また、本発明における泡の安定度とは、上記ロス・マイルス試験において、全ての試験液が流出してから1分後の泡の高さをいい、1分後の泡の高さが低いほど泡の安定度が低く、即ち、泡切れ性が良好であり、本発明の電子材料用洗浄剤組成物にとって好ましい。
具体的には、以下のように起泡力及び泡の安定度を求める。
(1)JIS K3362(1998)に規定されるロス・マイルス試験用起泡力測定装置の内筒を垂直に立て、所定の水をポンプによって外筒に循環させて一定温度(20℃)に保つ。
(2)電子材料用洗浄剤組成物をイオン交換水で1.0重量%に希釈(100倍に希釈)し、試験液とする。試験液を同温度(20℃)に保ちながら、その50mlを内筒の管壁に沿って静かに側面全体を潤すように流し込む。
(3)ピペットに試験液200mlを取り、ロス・マイルス試験用起泡力測定装置の上部にセットして、上端のコックを開き、試験液が約30秒間で流出するようにし、かつ、液滴が内筒液面の中心に落ちるようにして流下させる。
(4)全ての試験液が流出した後、直ちに、目視によって泡の高さ(mm)(起泡力)を測定する。
(5)更に、1分後に、目視によって泡の高さ(mm)(泡の安定度)を測定する。
(6)この操作を2回行い、それぞれの測定値の平均を整数位まで求めて、起泡力と泡の 安定度とする。
(1)JIS K3362(1998)に規定されるロス・マイルス試験用起泡力測定装置の内筒を垂直に立て、所定の水をポンプによって外筒に循環させて一定温度(20℃)に保つ。
(2)電子材料用洗浄剤組成物をイオン交換水で1.0重量%に希釈(100倍に希釈)し、試験液とする。試験液を同温度(20℃)に保ちながら、その50mlを内筒の管壁に沿って静かに側面全体を潤すように流し込む。
(3)ピペットに試験液200mlを取り、ロス・マイルス試験用起泡力測定装置の上部にセットして、上端のコックを開き、試験液が約30秒間で流出するようにし、かつ、液滴が内筒液面の中心に落ちるようにして流下させる。
(4)全ての試験液が流出した後、直ちに、目視によって泡の高さ(mm)(起泡力)を測定する。
(5)更に、1分後に、目視によって泡の高さ(mm)(泡の安定度)を測定する。
(6)この操作を2回行い、それぞれの測定値の平均を整数位まで求めて、起泡力と泡の 安定度とする。
本発明の電子材料用洗浄剤組成物の1.0重量%水溶液における起泡力は、使用中の泡立ちを抑えるという観点から、通常50mm以下、好ましくは40mm以下、更に好ましくは30mm以下、特に好ましくは20mm以下、最も好ましくは10mm以下である。尚、上記の起泡力の下限値は0mmである。
また、本発明の電子材料用洗浄剤組成物の1.0%重量水溶液における泡の安定度は、使用中の泡立ちを抑えるという観点から、通常5mm以下、好ましくは4mm以下、更に好ましくは3mm以下、特に好ましくは2mm以下、最も好ましくは1mm以下である。尚、上記泡の安定度の下限値は0mmである。
電子材料用洗浄剤組成物の20℃におけるロス・マイルス試験による1.0重量%水溶液の起泡力が50mm以下、かつ泡の安定度が5mm以下とするには、必須成分である分子中に芳香族スルホン酸基を1以上有する化合物(A)、(A)以外の有機酸(B)、アルカリ成分(C)それぞれ単独の1.0重量%水溶液の起泡力が50mm以下、かつ泡の安定度が5mm以下である成分を組み合わせることで調整できる。ただし、起泡力及び泡の安定度は電子材料用洗浄剤組成物のpH、粘度などにも影響されるので、pH、粘度を必要により調整する。
本発明の洗浄剤には、(A)〜(C)以外に分散剤(D)、pH調整剤(E)、防錆剤(F)、防腐剤(G)を含有もしてもよい。
分散剤(D)としては、重量平均分子量1000以上のポリアクリル酸及びポリリン酸、並びにポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコール等が挙げられる。
pH調整剤(E)としては、酸(無機酸)等が挙げられる。無機酸としては、リン酸、硝酸及び硫酸等が挙げられる。
本発明の洗浄剤の使用時のpHは1.0〜13.0であり、洗浄性の観点で4.0〜12.9が好ましく、さらに好ましくは8.0〜12.9である。また、耐腐食抑制の観点でアルミ基板の場合は6.0〜9.0が好ましく、Ni−Pめっきされたアルミ基板の場合は8.0〜12.5が好ましい。
本発明の洗浄剤の使用時のpHは1.0〜13.0であり、洗浄性の観点で4.0〜12.9が好ましく、さらに好ましくは8.0〜12.9である。また、耐腐食抑制の観点でアルミ基板の場合は6.0〜9.0が好ましく、Ni−Pめっきされたアルミ基板の場合は8.0〜12.5が好ましい。
防錆剤(F)として、市販の防錆剤を使用することができる。
防腐剤(G)として、市販の防腐剤を使用することができる。
(A)の含有量は、洗浄性の観点から洗浄剤組成物の重量に基づいて好ましくは0.01〜20.0重量%、更に好ましくは1.0〜10.0重量%である。本発明の電子材料用洗浄剤組成物は使用する際にさらに水で希釈してもよく、使用時の(A)の含有量は、好ましくは0.001〜5重量%であり、洗浄性の観点で更に好ましくは0.01〜1重量%である。
(B)の含有量は、洗浄性の観点から洗浄剤組成物の重量に基づいて好ましくは0.01〜20.0重量%、更に好ましくは0.5〜10.0重量%である。本発明の電子材料用洗浄剤組成物は使用する際にさらに水で希釈してもよく、使用時の(B)の含有量は、好ましくは0.001〜5重量%であり、更に好ましくは0.01〜1重量%である。
(C)の含有量は、洗浄性の観点から洗浄剤組成物の重量に基づいて好ましくは0.01〜40.0重量%、更に好ましくは0.1〜30.0重量%である。本発明の電子材料用洗浄剤組成物は使用する際にさらに水で希釈してもよく、使用時の(C)の含有量は、好ましくは0.001〜10重量%であり、更に好ましくは0.01〜2重量%である。
(D)〜(G)の含有量は、洗浄性の観点から洗浄剤組成物の重量に基づいて好ましくは0.01〜20重量%、更に好ましくは0.1〜10重量%である。本発明の電子材料用洗浄剤組成物は使用する際にさらに水で希釈してもよく、使用時の(D)の含有量は、好ましくは0.001〜5重量%であり、更に好ましくは0.01〜1重量%である。
(B)の含有量は、洗浄性の観点から洗浄剤組成物の重量に基づいて好ましくは0.01〜20.0重量%、更に好ましくは0.5〜10.0重量%である。本発明の電子材料用洗浄剤組成物は使用する際にさらに水で希釈してもよく、使用時の(B)の含有量は、好ましくは0.001〜5重量%であり、更に好ましくは0.01〜1重量%である。
(C)の含有量は、洗浄性の観点から洗浄剤組成物の重量に基づいて好ましくは0.01〜40.0重量%、更に好ましくは0.1〜30.0重量%である。本発明の電子材料用洗浄剤組成物は使用する際にさらに水で希釈してもよく、使用時の(C)の含有量は、好ましくは0.001〜10重量%であり、更に好ましくは0.01〜2重量%である。
(D)〜(G)の含有量は、洗浄性の観点から洗浄剤組成物の重量に基づいて好ましくは0.01〜20重量%、更に好ましくは0.1〜10重量%である。本発明の電子材料用洗浄剤組成物は使用する際にさらに水で希釈してもよく、使用時の(D)の含有量は、好ましくは0.001〜5重量%であり、更に好ましくは0.01〜1重量%である。
本発明の電子材料の洗浄方法は、上記の洗浄剤を用いて電子材料を洗浄する洗浄方法である。洗浄対象物(汚れ)としては、油分(クーラント等)、人体からの汚れ(指紋、皮脂等)、可塑剤(ジオクチルフタレート等)、有機パーティクル等の有機物及び無機パーティクル[研磨剤(例えば、酸化セリウム、アルミナ、コロイダルシリカ及びダイヤモンド等)及び研磨屑(ガラスカレット等)等]等の無機物が挙げられる。
本発明の洗浄方法における洗浄方式としては、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、浸漬洗浄、浸漬揺動洗浄及び枚葉式洗浄からなる群から選ばれる少なくとも1種の洗浄方式が挙げられ、いずれの方式であっても本発明の洗浄方法の効果が発揮されやすい。
本発明の洗浄剤を使用して洗浄する際の洗浄温度(℃)としては、洗浄性の観点から、10〜80℃が好ましく、更に好ましくは15〜60℃、特に好ましくは20〜50℃である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。特に限定がない限り以下において部は重量部を示す。尚、実施例及び比較例用いる超純水は比抵抗値が18MΩ以上のものを使用した。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
表1中の下記の化合物は以下のものを使用した。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム:三洋化成工業製 サンデッドEN
ノニオン界面活性剤−1:三洋化成工業製 エマルミンNL−90
ノニオン界面活性剤−2:三洋化成工業製 セドランFF−180
とくに表記のない化合物は和光純薬工業製もしくは関東化学製の試薬を使用した。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム:三洋化成工業製 サンデッドEN
ノニオン界面活性剤−1:三洋化成工業製 エマルミンNL−90
ノニオン界面活性剤−2:三洋化成工業製 セドランFF−180
とくに表記のない化合物は和光純薬工業製もしくは関東化学製の試薬を使用した。
実施例1〜9、および比較例1〜10
表1に記載の組成となるように、各成分を配合し、25℃、マグネチックスターラーで40rpm、20分間攪拌して、本発明の洗浄剤組成物および比較のための洗浄剤組成物を得た。
上記洗浄剤組成物をさらに超純水で100倍希釈して、性能試験用のサンプル液(洗浄液)を作成した。
表1に記載の組成となるように、各成分を配合し、25℃、マグネチックスターラーで40rpm、20分間攪拌して、本発明の洗浄剤組成物および比較のための洗浄剤組成物を得た。
上記洗浄剤組成物をさらに超純水で100倍希釈して、性能試験用のサンプル液(洗浄液)を作成した。
砥粒や基板材料の材質が異なる各種性能評価試験は下記の方法で行った。
なお、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(FED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
なお、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(FED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
<洗浄性試験−1(アルミ基板)>
モデル汚染物質としてトリエタノールアミン(東京化成製)3.0%を分散させた水溶液にオレイン酸(和光純薬工業製)を添加し、pHを7.0に調整した水溶液を作成した。20mm×20mmに切断した市販のアルミ合金(A5052)板(厚さ10mm)上にモデル汚染物質0.5ml滴下し、70℃のホットプレート(PMC Industries社製、デジタルホットプレートシリーズ730)上で1分間融着させることにより汚染基板を作製した。洗浄液100mlに25℃で1分間浸漬し、洗浄を行った。洗浄後、基板を取り出し、超純水で十分にリンスを行った後、窒素ガスでブローして乾燥し、下記の評価点に従い、基板表面の洗浄性を微分干渉顕微鏡(Nikon社製、OPTIPHOT−2、倍率400倍)で評価した。尚、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(FED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
なお、上記の洗浄方法は、浸漬洗浄の例であって、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、浸漬揺動洗浄及び枚葉式洗浄によっても洗浄しうる。
モデル汚染物質としてトリエタノールアミン(東京化成製)3.0%を分散させた水溶液にオレイン酸(和光純薬工業製)を添加し、pHを7.0に調整した水溶液を作成した。20mm×20mmに切断した市販のアルミ合金(A5052)板(厚さ10mm)上にモデル汚染物質0.5ml滴下し、70℃のホットプレート(PMC Industries社製、デジタルホットプレートシリーズ730)上で1分間融着させることにより汚染基板を作製した。洗浄液100mlに25℃で1分間浸漬し、洗浄を行った。洗浄後、基板を取り出し、超純水で十分にリンスを行った後、窒素ガスでブローして乾燥し、下記の評価点に従い、基板表面の洗浄性を微分干渉顕微鏡(Nikon社製、OPTIPHOT−2、倍率400倍)で評価した。尚、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(FED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
なお、上記の洗浄方法は、浸漬洗浄の例であって、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、浸漬揺動洗浄及び枚葉式洗浄によっても洗浄しうる。
以下の判断基準で洗浄性試験を判定し、判定結果を表1に示した。
◎:ほぼ完全に除去できている。
〇:ほとんど洗浄できている。
△:若干粒子が残留している。
×:ほとんど洗浄できていない。
◎:ほぼ完全に除去できている。
〇:ほとんど洗浄できている。
△:若干粒子が残留している。
×:ほとんど洗浄できていない。
<抑泡性試験−1(アルミ基板)>
上記洗浄試験中の泡立ちを観察し、以下の判断基準で洗浄抑泡性を判定し、判定結果を表1に示した。
◎:泡立ちがほとんどない
〇:泡立ちが少ない。
△:泡立ちがやや多い。
×:泡立ちが多い。
上記洗浄試験中の泡立ちを観察し、以下の判断基準で洗浄抑泡性を判定し、判定結果を表1に示した。
◎:泡立ちがほとんどない
〇:泡立ちが少ない。
△:泡立ちがやや多い。
×:泡立ちが多い。
<洗浄性試験−2(Ni−Pめっきされたアルミ基板)>
アルミ合金(A5052)板の代わりに3.5インチのNi−Pめっきされた磁気ディスク用アルミ基板を用い、浸漬中に超音波(200kHz)をかけた以外は、洗浄性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。
アルミ合金(A5052)板の代わりに3.5インチのNi−Pめっきされた磁気ディスク用アルミ基板を用い、浸漬中に超音波(200kHz)をかけた以外は、洗浄性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。
<抑泡性試験−2(Ni−Pめっきされたアルミ基板)>
アルミ合金(A5052)板の代わりに3.5インチのNi−Pめっきされた磁気ディスク用アルミ基板を用い、浸漬中に超音波(200kHz)をかけた以外は、抑泡性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。
アルミ合金(A5052)板の代わりに3.5インチのNi−Pめっきされた磁気ディスク用アルミ基板を用い、浸漬中に超音波(200kHz)をかけた以外は、抑泡性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。
<洗浄性試験−3(ガラス基板)>
アルミ合金(A5052)板の代わりに、2.5インチの市販の磁気ディスク用ガラス基板を用い、浸漬中に超音波(200kHz)をかけた以外は、洗浄性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。
アルミ合金(A5052)板の代わりに、2.5インチの市販の磁気ディスク用ガラス基板を用い、浸漬中に超音波(200kHz)をかけた以外は、洗浄性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。
<抑泡性試験−3(ガラス基板)>
アルミ合金(A5052)板の代わりに、2.5インチの市販の磁気ディスク用ガラス基板を用い、浸漬中に超音波(200kHz)をかけた以外は、抑泡性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。
アルミ合金(A5052)板の代わりに、2.5インチの市販の磁気ディスク用ガラス基板を用い、浸漬中に超音波(200kHz)をかけた以外は、抑泡性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。
表1より、本発明の洗浄剤組成物は、アルミ基板、Ni−Pめっきされたアルミ基板、およびガラス基板上に付着するパーティクルの残留が少なく、抑泡性と洗浄性を両立していることがわかる。
一方、比較例1〜4の洗浄剤組成物は、抑泡性に優れているものの洗浄性を満足せず、比較例5〜8の洗浄剤組成物は、洗浄性に優れているものの抑泡性を満足せず、比較例9〜10の洗浄剤組成物は抑泡性、洗浄性共に充分ではない。
一方、比較例1〜4の洗浄剤組成物は、抑泡性に優れているものの洗浄性を満足せず、比較例5〜8の洗浄剤組成物は、洗浄性に優れているものの抑泡性を満足せず、比較例9〜10の洗浄剤組成物は抑泡性、洗浄性共に充分ではない。
Claims (7)
- 分子中に芳香族スルホン酸基を1以上有する化合物(A)、(A)以外の有機酸(B)及びアルカリ成分(C)を含んでなる電子材料用洗浄剤組成物であって、20℃におけるロス・マイルス試験による該電子材料用洗浄剤組成物の1.0重量%水溶液の起泡力が50mm以下、かつ泡の安定度が5mm以下である電子材料用洗浄剤組成物。
- 化合物(A)が、一般式(1)で表される化合物(A1)、一般式(2)で表される化合物(A2)及びポリスチレンスルホン酸(A3)からなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項1記載の電子材料用洗浄剤組成物。
- (A)以外の有機酸(B)がカルボン酸(塩)及び/又は有機ホスホン酸(塩)である請求項1又は2記載の電子材料用洗浄剤組成物。
- アルカリ成分(C)が有機アミン及び/又は無機アルカリである請求項1〜3のいずれか記載の電子材料用洗浄剤組成物。
- 磁気ディスク基板用洗浄剤組成物である請求項1〜4のいずれか記載の電子材料用洗浄剤組成物。
- 磁気ディスク基板が、ガラス基板、アルミニウム合金基板又はNi−Pめっきされたアルミニウム合金基板である請求項5記載の電子材料用洗浄剤組成物。
- 請求項1〜6のいずれか記載の電子材料用洗浄剤組成物を用いる電子材料の洗浄方法であって、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、浸漬洗浄、浸漬揺動洗浄及び枚葉式洗浄からなる群から選ばれる1種以上の洗浄方法を用いて行なわれる電子材料の製造方法。
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