JP2014199688A - 磁気ディスク基板用洗浄剤 - Google Patents

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雅之 阿久津
真維 古澤
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真維 古澤
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Akiyuki Hiraide
明幸 平出
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Abstract

【課題】 研磨剤や研磨屑等のパーティクルと基板との界面に素早く浸透することにより、粒径が10nm以下の極微細なパーティクルに対しても優れた洗浄性を有する磁気ディスク基板用洗浄剤を提供すること。
【解決手段】 シクロデキストリン化合物(A)と水を必須成分として含有することを特徴とする磁気ディスク基板用洗浄剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、磁気ディスク基板用洗浄剤に関する。
近年の磁気ディスクの高記録密度化に伴い、製造時における基板上に残存する微量のパーティクル(例えば砥粒、研磨剤のくず)や不純物(例えば洗浄剤残渣、装置から発生する金属分、大気中からのゴミ等)が磁気ディスクの性能や歩留まりに大きく影響するため、それを極力低減する洗浄技術が極めて重要になってきている。特に洗浄の対象となるパーティクルがより微粒子化してきており、最近では10nm未満の非常に小さなパーティクルが問題となっている。これら特に微細なパーティクルはディスク用基板表面により残存しやすくなることから、高度な洗浄技術の確立が急務となっている。
磁気ディスク用基板のうちのアルミ基板の製造においては、基板表面に非磁性層であるNi−Pメッキを施し、その後アルミナスラリーやコロイダルシリカで研磨して鏡面仕上げする工程がある。一方、ガラス基板においても、その製造工程に、酸化セリウムやコロイダルシリカで研磨して鏡面仕上げする工程を含む。しかし、その工程中にこれらの研磨剤や研磨屑が基板表面に強固に付着し、洗浄工程で十分に除去できないといった問題がある。
これらの研磨剤や研磨屑に代表されるパーティクルは、アルミ製やガラス製の基板表面に強固に付着しているため、これらを十分に除去するためには、パーティクルと基板の界面に素早く洗浄剤を浸透させることにより、パーティクルを液中に分散させ、さらに液中に分散したパーティクルを基板表面に再付着しないようにする必要がある。
これらのパーティクルによる汚染を防止する方法として、アルカノールアミンや各種界面活性剤を用いて、パーティクルの除去性を向上させる方法が提案されている。特許文献1では、特定の非イオン性界面活性剤と水溶性アミン化合物とを併用することにより、無機物の凝集を防ぎながら有機物の洗浄性を向上させる方法が提案されているが、エッチング性がほとんど無い為、洗浄性が不十分であるという問題だけでなく、当該非イオン界面活性剤では極微小なパーティクルに対する浸透性が十分ではなく、パーティクルが基板上に残存してしまう点が問題である。
また、特許文献2では、非イオン界面活性剤を実質的に含まないことにより、リンス性に優れ洗浄性が向上する方法が提案されているが、非イオン界面活性剤以外の洗浄剤構成成分が基板上に付着し残渣として残ってしまう恐れがあるだけでなく、極微小のパーティクルに対する洗浄性が不足し、基板上に残存してしまう点が問題である。
さらに、特許文献3で提案されている方法はパーティクルの洗浄効果はある程度改善できるものの十分ではなく、特に極微小のパーティクルでは基板上に残存してしまう点が問題であった。
特開2009−084509号公報 特開2010−170615号公報 特開2011−170952号公報
本発明の目的は、研磨剤や研磨屑等のパーティクルと基板との界面に素早く浸透することにより、粒径が10nm以下の極微細なパーティクルに対しても優れた洗浄性を有する磁気ディスク基板用洗浄剤を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決する磁気ディスク基板用洗浄剤を得るべく鋭意検討した結果、洗浄剤中にシクロデキストリン化合物を含有させることにより、極微細のパーティクル等に対する洗浄性が著しく向上することを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、シクロデキストリン化合物および水を含有してなる磁気ディスク基板用洗浄剤である。
本発明の洗浄剤は、磁気ディスクの製造工程において特に問題となる極微細なパーティクルの洗浄性に優れ、短時間かつ効率的な洗浄ができるという効果を有する。
以下、本発明の磁気ディスク基板用洗浄剤を詳細に説明する。
本発明の洗浄剤に含まれるシクロデキストリン化合物(A)は、D-グルコースがα−1,4−グリコシド結合によって結合し環状構造をとった化合物であり、かかる構造をとることで極微小のパーティクルと基板との間に素早く浸透し、さらに分散力を与えることができるものと考察される。かかるシクロデキストリン化合物の具体例としてはα-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、高度分岐環状デキストリン等が挙げられるが、洗浄性の点で特にβ-シクロデキストリンが好ましい。これらのシクロデキストリン化合物は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
シクロデキストリン化合物(A)の洗浄剤全量中における含有量は0.1〜30重量%が好ましく、0.5〜20重量%がより好ましく、1〜10重量%が特に好ましい。
本発明の洗浄剤は水を含有しており、水としては、水道水、工業用水、地下水、蒸留水、イオン交換水、超純水など特に限定はないが、好ましくはイオン交換水、超純水である。
本発明の洗浄剤は、(A)、及び水を用いる以外に、さらに必要によりキレート剤(B)、塩基性成分(C)、界面活性剤(D)、親水性有機溶剤(E)、3〜8価の多価アルコール(F)、その他の添加剤を含有してもよい。
キレート剤(B)としては、アミノカルボン酸系キレート剤やホスホン酸系キレート剤、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸等のオキシカルボン酸系キレート剤、メタリン酸、トリポリリン酸、テトラポリリン酸、ピロリン酸、オルソリン酸、ヘキサメタリン酸及びこれらの塩等の(ポリ)リン酸系キレート剤が挙げられる。
アミノカルボン酸系キレート剤としては、例えば、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、1,2−プロパンジアミン四酢酸(1、2−PDTA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1、3−PDTA)、1、4−ブタンジアミン四酢酸(1、4−BDTA)、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸(DPTA−OH)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸(EDHPA)、SS−エチレンジアミンジコハク酸(SS−EDDS)、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、β−アラニン二酢酸(ADA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、L−グルタミン酸−N,N−二酢酸(GLDA)、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−二酢酸(HBEDDA)が挙げられる。
ホスホン酸系キレート剤としては、例えば、N,N,N−トリメチレンホスホン酸(NTMP)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミン−N,N,N',N'−テトラメチレンホスホン酸(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(PBTC)が挙げられる。
これらのキレート剤の中でも、アミノカルボン酸系キレート剤及びホスホン酸系キレート剤が好ましく、特に好ましくは1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、N,N,N−トリメチレンホスホン酸(NTMP)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(PBTC)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)である。また、必要に応じてキレート剤を2種以上組み合わせて使用してもよい。
キレート剤(B)の洗浄剤全量中における含有量は0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましい。
塩基性成分(C)としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、アンモニア、ヒドロキシルアミン等の塩基性無機化合物(C−1)、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ブチルエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、N−メチル−ジエタノールアミン、モノ−n−プロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−(アミノエチル)エタノールアミン、N,N−ジメチル−2−アミノエタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノールアミン、シクロヘキシルジエタノールアミン、N−オレイルジエタノールアミン、N−ステアリルジエタノールアミン、N,N−ジブチルモノエタノールアミン、N,N−ジオクチルモノエタノールアミン、N,N−ジデシルモノエタノールアミン、N−ジオレイルモノエタノールアミン、N−ジステアリルモノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール及び2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−1−プロパノール(アラニノール)、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−3−メチル−1−ブタノール、2−アミノ−1−ペンタノール、2−アミノ−1−ヘキサノール、2−アミノ−4−メチル−1−ペンタノール(ロイシノール)、1−アミノ−1−シクロペンタンメタノール等のアルカノールアミン(C−2);テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエタノールアンモニウムヒドロキシド、メチルトリエタノールアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウムヒドロキシド(C−3)、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、1,3−ジアミノプロパン等の1級アミン(C−4);ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン等の2級アミン(C−5);n,n−ジメチルエチルアミン、n,n−ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン(C−6);ビス(ジアルキルアミノ)イミン、ポリエチレンイミン等のイミン(C−7);ホルムアミド、アセトアミド等のアミド(C−8);ピロール、ピロリジン、ピロリドン、ピリジン、モルホリン、ピラジン、ピペリジン、オキサゾール、チアゾール等の3〜5個の炭素原子を含む環骨格に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれたヘテロ原子を1個以上有する塩基性複素環化合物(C−9);等の塩基性有機化合物が挙げられる。これらの塩基性成分は単独で又は2種以上を混合して用いることができるが、洗浄性とリンス性の点から好ましいのは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基性無機化合物(C−1)と、アルカノールアミン(C−2)である。
界面活性剤(D)としては、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤及びこれらの混合物が挙げられる。これらの中では、洗浄性とリンス性の観点から好ましいのは非イオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤であり、更に好ましいのは非イオン界面活性剤である。界面活性剤の含有量は、洗浄剤の全重量に基づいて、通常10重量%以下、好ましくは1〜5重量%である。
本発明における親水性有機溶剤(E)は、20℃において水100g中に10g以上、好ましくは20g以上溶解する有機溶剤である。具体的には、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなどのグリコール類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド類;N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル類が挙げられる。これらのうち、好ましいのは、洗浄性の観点からグリコールエーテル類、スルホキシド類、ピロリドン類である。また、これらのうちの2種以上を併用してもよい。
本発明における3〜8価の多価アルコール(F)としては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ペンタエリスリトール及びソルビトール等の脂肪族3〜8価アルコールスルホキシド類;トリスフェノールPA等の芳香族3〜6価アルコール;グルコース、ショ糖、キシリトール及びシュークロース等の単糖類;3〜8個の水酸基を有する合成ポリマー等が挙げられる。これらのうちで金属非腐食性とリンス性の観点から好ましいものは、グリセリン、ジグリセリンおよびキシリトールである。
その他の添加剤としては、防錆剤、酸化防止剤、還元剤等が挙げられる。その他の添加剤の含有量は、洗浄剤の全重量に基づいて、防錆剤は通常20%以下、好ましくは0.5〜10重量%、酸化防止剤は通常5重量%以下、好ましくは0.1〜1重量%、還元剤は通常2重量%以下、好ましくは0.01〜1重量%である。
また、本発明の洗浄剤を使用する際には、必要により、希釈水、特にイオン交換水(導電率0.2μS/cm以下)又は超純水(電気抵抗率18MΩ・cm以上)で希釈して、有効成分濃度を0.01〜15重量%、特に0.05〜10重量%にすることが、使用時の作業性及びコストの観点から好ましい。
本発明の洗浄剤を希釈水で希釈した場合の使用時における25℃でのpHは、通常は7〜14であり、好ましくは7〜13、更に好ましくは8〜12である。pHがこの範囲にあると、基板の平坦性を損ねることなく、適度なエッチング性を有し、また微細なパーティクルの再付着防止性に優れた効果を発揮し易くなる。
本発明の洗浄剤を必要により希釈して得られる上記洗浄液は、磁気ディスク用基板の洗浄に好適に使用でき、磁気ディスク用アルミニウム基板及びガラス基板に好適に使用できる。
本発明の別の実施態様は、上記の磁気ディスク基板用洗浄剤を用いて、磁気ディスク用基板を洗浄する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法である。
洗浄対象物(汚れ)は、無機パーティクル{研磨剤(例えば、コロイダルシリカ、アルミナ、酸化セリウム、ダイヤモンド等)、研磨屑等}等の無機物が挙げられる。
本発明の洗浄剤は、極微細のパーティクルの除去性に極めて優れていることから、研磨剤又は研磨屑等のパーティクルが発生する工程や高度な清浄度が要求される工程で使用することが好ましく、研削工程後の洗浄工程、研磨工程後の洗浄工程、テクスチャリング工程後の洗浄工程及び/又は成膜工程(例えば、下地層、磁性層及び保護層等をスパッタリング装置により成膜する工程)前の洗浄工程で適用することが好ましい。
前記研磨工程が、研磨剤としてはシリカや酸化セリウム、アルミナなどを用いる研磨工程である場合や前記テクスチャリング工程でダイヤモンドを用いる場合に、本発明の洗浄方法の効果が特に発揮されやすい。
本発明の洗浄剤を使用する際の洗浄方式としては、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、浸漬洗浄、浸漬揺動洗浄及び枚葉式洗浄からなる群から選ばれる少なくとも1種の洗浄方式が挙げられ、いずれの方式であっても本発明の洗浄剤の効果が発揮されやすい。
本発明の洗浄剤を使用する際の洗浄温度としては、洗浄性の観点から、通常は10〜80℃であり、好ましくは15〜70℃、更に好ましくは20〜60℃である。
本発明の洗浄剤を用いて洗浄された磁気ディスク基板は、清浄度が従来の磁気ディスク基板より高いため、高性能(高記録容量、クラッシュが少ない等)の磁気ディスクドライブを作成することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は重量部を示す。
実施例1〜12、比較例1〜6
表1に記載の部数の各成分を、300mlのビーカー中で室温で十分に撹拌・混合して実施例および比較例の洗浄剤を作製した。得られた洗浄剤の評価試験方法を以下に示し、評価結果を表1に示す。
<ガラス基板に付着するシリカ微粒子の洗浄性試験(洗浄性−1)>
実施例1〜12、比較例1〜6の洗浄液をさらに超純水で50倍に希釈し、洗浄性評価サンプル液30gを30mlガラス製ビーカーに調製した。
洗浄対象物として市販のコロイダルシリカスラリー (平均粒径約20〜30nm、濃度48%)を超純水で16倍に希釈したスラリー液30gを30mlガラス製ビーカーに調製した。スラリー液中に、2.5インチの磁気ディスク用ガラス基板を4等分に切断し、ブラシ洗浄処理をした基板を30分間浸漬させた。100mlの超純水でプレ流水リンスした後、ガラス基板を洗浄性評価液中に浸漬させ、15分間洗浄をおこなった。洗浄後、基板を取り出し、100mlの超純水で流水リンスを行い、20秒間窒素ブローして乾燥させた。
走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いて、400μmの観察範囲で、窒素ブローによる乾燥後の基板を観察し、観察範囲内で観察される基板表面に残存する5nm以上のシリカ微粒子の数を数えた。
同様な観察を合計20点の観察範囲で実施した。観察された20点におけるパーティクルの平均個数から、洗浄性を以下の評価基準で評価した。
[パーティクルの洗浄性評価基準]
5 :平均微粒子個数が100個未満
4 :平均微粒子個数が100〜200個
3 :平均微粒子個数が200〜300個
2 :平均微粒子個数が300〜500個
1 :平均微粒子個数が500個以上
<ガラス基板に付着するセリア微粒子の洗浄性試験(洗浄性−2)>
実施例1〜12、比較例1〜6の洗浄液をさらに超純水で50倍に希釈し、洗浄性評価サンプル液500gを500mlガラス製ビーカーに調製した。
洗浄対象物として市販の酸化セリウムスラリー(平均粒径約220nm、濃度10%)を超純水で10倍に希釈したスラリー液500gを500mlガラス製ビーカーに調製した。スラリー液中に、2.5インチの磁気ディスク用ガラス基板を5分間浸漬させ、100mlの超純水でプレ流水リンスした後、基板を洗浄性評価液中に浸漬させ、5分間洗浄をおこなった。洗浄後、基板を取り出し、100mlの超純水で流水リンスを行い、20秒間窒素ブローして乾燥させた。
マイクロスコープ(株式会社キーエンス製)を用いて、パーティクル付着数をカウントした。100倍の倍率下で、窒素ブローによる乾燥後の基板を観察し、観察視野内で観察される基板表面に残存するパーティクルの数を数えた。
同様な観察を合計24点の観察範囲で実施した。観察された24点におけるパーティクルの平均個数から、洗浄性を以下の評価基準で評価した。
[パーティクルの洗浄性評価基準]
5 :平均微粒子個数が20個未満
4 :平均微粒子個数が20〜40個
3 :平均微粒子個数が40〜60個
2 :平均微粒子個数が60〜80個
1 :平均微粒子個数が80個以上
<NiPメッキ基板に付着するシリカ微粒子の洗浄性試験(洗浄性−3)>
洗浄性−1の評価方法において、基板を磁気ディスク用ガラス基板からNiPメッキされた磁気ディスク用アルミ基板に変えた以外は同様とし、洗浄性の評価を行った。洗浄性評価基準も洗浄性−1と同様である。
<NiPメッキ基板に付着するアルミナ微粒子の洗浄性試験(洗浄性−4)>
洗浄性−2の評価方法において、基板を磁気ディスク用ガラス基板からNiPメッキされた磁気ディスク用アルミ基板に変更し、洗浄対象物を酸化セリウムスラリーから市販のアルミナスラリー(平均粒径380nm、濃度2%)に変えた以外は同様とし、洗浄性の評価を行った。洗浄性評価基準も洗浄性−2と同様である。
Figure 2014199688
表1中のα-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン及びγ-シクロデキストリンは東京化成工業株式会社製を使用した。また、高度分岐環状デキストリンとしてクラスターデキストリン(登録商標)は日本食品化工株式会社製を使用した。
なお、表1中のキレート剤(B)の略号は下記の通りである。
HEDP:1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸
EDTA:エチレンジアミン四酢酸
また、表1中の塩基性成分(C)の略号は下記の通りである。
MIPA:モノイソプロパノールアミン
MEA:モノエタノールアミン
KOH:水酸化カリウム
表1に示されるように、本発明の洗浄剤(実施例1〜12)は、極微細なパーティクルの洗浄性に優れ、短時間かつ効率的な洗浄ができることが分かる。

Claims (9)

  1. シクロデキストリン化合物(A)と水を必須成分として含有することを特徴とする磁気ディスク基板用洗浄剤。
  2. 前記シクロデキストリン化合物(A)がα-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン及び高度分岐環状デキストリンからなる群より選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の磁気ディスク基板用洗浄剤。
  3. 前記シクロデキストリン化合物(A)がβ-シクロデキストリンである請求項1または請求項2に記載の磁気ディスク基板用洗浄剤。
  4. さらに1種または2種以上のキレート剤(B)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の磁気ディスク基板用洗浄剤。
  5. 前記キレート剤がホスホン酸系キレート剤及びアミノカルボン酸系キレート剤からなる群より選ばれる1種又は2種以上である請求項4に記載の磁気ディスク基板用洗浄剤。
  6. さらに1種または2種以上の塩基性成分(C)を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の磁気ディスク基板用洗浄剤。
  7. pHが25℃において8.0〜12.0である請求項1〜6のいずれかに記載の磁気ディスク基板用洗浄剤。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の磁気ディスク基板用洗浄剤を用いて磁気ディスク基板を洗浄する工程を含む磁気ディスクの製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の磁気ディスク洗浄剤を用いて洗浄された磁気ディスク基板。
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