JP5711589B2 - 磁気ディスク基板用洗浄剤 - Google Patents
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Description
このため、これらのパーティクルによる汚染を防止する方法として、界面活性剤を用いて、パーティクルの除去性を向上させる方法が提案されている(特許文献1、2)。
すなわち本発明は、オキシカルボン酸(A)、pH6.0における三価の鉄イオンに対するキレート安定度定数の対数値が7.0以上であって該オキシカルボン酸以外のキレート剤(B)、及びアルカノールアミン(C)を必須成分として含有することを特徴とする磁気ディスク基板用洗浄剤である。
本発明の洗浄剤、またはこれを必要により水で希釈して得られる洗浄液は、磁気ディスク用基板の洗浄に好適に使用でき、磁気ディスク用アルミニウム基板及びガラス基板に好適に使用できる。
この観点から使用時の洗浄液中のオキシカルボン酸(A)の含有量は、0.0001重量%〜1重量%である。好ましくは、0.0002重量%〜0.3重量%、更に好ましくは0.0002重量%〜0.1重量%である。
なかでもpH6.0における三価の鉄イオンに対するキレート安定度定数の対数値が7.0以上であってオキシカルボン酸(A)以外の本発明のキレート剤(B)を含有することにより、製造装置から溶出する金属イオン由来のパーティクルの再付着防止を抑制することができる。
キレート効率の指標として一般的にキレート安定度定数の常用対数値が用いられ、この値が大きいほどキレート安定性は高いといえる。キレート安定度定数としては、以下の式で表される。
n:金属イオンと反応する錯体の数
三価の鉄イオンに対するキレート安定度定数の対数値が小さすぎると、鉄イオンを充分に捕捉することができず、満足のいく安定性が得られない。なお、キレート安定度定数の対数値の上限値は特に制限されるものではないが、通常三価の鉄イオンでは30以下である。
例えば、上記に例示した酸の1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩;2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩;3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等}塩;アミジン{1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(以下、DBUと略記)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1H−イミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩、アルカリ金属(ナトリウムカチオン及びカリウムカチオン等)塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム(テトラアルキルアンモニウム等)塩が挙げられる。
また、これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
原理は明確ではないが、アルカノールアミン(C)を添加することにより、水酸化第一鉄を安定化させ、水酸化鉄の析出を抑制する事ができるため、微細なパーティクルの洗浄性に優れる。特に、オキシカルボン酸(A)、キレート剤(B)及びアルカノールアミン(C)を併用することで、再析出防止性に大きな効果が発揮される。
アルカノールアミンは中和塩の状態になっていないことが洗浄性の観点から好ましく、洗浄剤を調製する際には、オキシカルボン酸(A)やキレート剤(B)の中和には後述するpH調整剤(E)を用い、最後にアルカノールアミンを配合することが好ましい。
なお、本発明におけるMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって、ポリエチレンオキサイドを基準物質として40℃で測定される。[例えば、装置本体:HLC−8120(東ソー株式会社製)、カラム:東ソー株式会社製TSKgel α6000、G3000 PWXL、検出器:装置本体内蔵の示差屈折計検出器、溶離液:0.5%酢酸ソーダ・水/メタノール(体積比70/30)、溶離液流量:1.0ml/分、カラム温度:40℃、試料:0.25%の溶離液溶液、注入量:200μl、標準物質:東ソー(株)製TSK STANDARD POLYETHYLENE OXIDE、データ処理ソフト:GPC−8020modelII(東ソー株式会社製)]。
高分子型アニオン性界面活性剤は、通常、1分子中に少なくとも2個の繰り返し単位を有する。
スルホン酸(塩)基を有する高分子型アニオン性界面活性剤(D111):
ポリスチレンスルホン酸、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、ポリ{2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸}、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/スチレン共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/アクリルアミド共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/(メタ)アクリル酸共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/(メタ)アクリル酸/アクリルアミド共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/スチレン/アクリルアミド共重合体、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ジメチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びアニリンスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等並びにこれらの塩等
ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート硫酸エステル}、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート硫酸エステル共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}の硫酸エステル化物、ポリ{(メタ)アクリロイルオキシポリオキシアルキレン硫酸エステル}、(メタ)アクリロイルオキシポリオキシアルキレン硫酸エステル/アクリル酸共重合体及びセルロース、メチルセルロース又はエチルセルロースの硫酸エステル化物等並びにこれらの塩等
ポリ{(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸}、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸共重合体、ナフタレンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ジメチルナフタレンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンホスホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びアニリンホスホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物、ポリエチレンイミンポリメチレンホスホン酸及びポリアリルアミンポリメチレンホスホン酸等並びにこれらの塩等
ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル}、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}のリン酸エステル化物、ポリ{(メタ)アクリロイルオキシポリオキシアルキレンリン酸エステル}、(メタ)アクリロイルオキシポリオキシアルキレンリン酸エステル/アクリル酸共重合体及びセルロース、メチルセルロース又はエチルセルロースのリン酸エステル化物並びにこれらの塩等
ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸−マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸−イタコン酸共重合体、(メタ)アクリル酸−フマル酸共重合体、(メタ)アクリル酸/酢酸ビニル共重合体及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ{2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート}のカルボキシメチル化物、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、安息香酸ホルムアルデヒド縮合物、安息香酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物及びこれらの塩等
これらの塩の中で、基板への金属汚染防止の観点から、好ましいのは1級アミン塩、2級アミン塩、3級アミン塩、アミジン塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム塩であり、特に好ましいのは3級アミン塩、アミジン塩及び第4級アンモニウム塩である。
高分子型アニオン性界面活性剤(D11)を使用する場合は、必要によりさらにスルホン酸系界面活性剤(D12)、硫酸エステル系界面活性剤(D13)及び脂肪酸系界面活性剤(D14)から選ばれる1種以上を併用してもよい。
このようなpH調整剤(E)としては、アルカノールアミン(C)以外の有機アルカリ(E1)および無機アルカリ(E2)が挙げられる。
水溶性有機溶剤(H)としては、20℃における水に対する溶解度(g/100gH2
O)が3以上、好ましくは10以上の有機溶剤が挙げられる。
一価アルコール、多価アルコール、アルコール以外の水溶性有機溶媒が挙げられる。
また、本発明の電子材料用洗浄剤に使用される水としては、超純水(電気抵抗率18MΩ・cm以上)、イオン交換水(導電率0.2μS/cm以下)、逆浸透膜を通した水、蒸留水が挙げられる。
洗浄対象物(汚れ)は、無機パーティクル{研磨剤(コロイダルシリカ、アルミナ、酸化セリウム、ダイヤモンド等)、研磨屑、製造装置から溶出する金属イオンの析出物等}等の無機物が挙げられる。
前記研磨工程が、研磨剤としてはシリカや酸化セリウムなどを用いる研磨工程である場合や前記テクスチャリング工程でダイヤモンドを用いる場合に、本発明の洗浄方法の効果が特に発揮されやすい。
なお、以下において超純水は比抵抗値が18MΩ・cm以上のものを使用した。
攪拌付き反応容器にナフタレンスルホン酸21部、超純水を10部仕込み、撹拌下、反応容器内の温度を80℃に保ちながら、37%ホルムアルデヒド8部を3時間かけて滴下した。
滴下終了後、105℃に昇温して25時間反応した後、室温まで冷却して水浴中、25℃に調整しながらDBUを徐々に加え、pH6.5に調整した。超純水を加えて固形分を40%にして、アニオン性界面活性剤であるナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のDBU塩(D1−1)の40%水溶液を得た。なお、(D1−1)のMwは5,000であった。
温度調節及び攪拌が可能な反応容器にイソプロピルアルコール300部、超純水100部を仕込み、窒素置換後、75℃に昇温した。撹拌下で、アクリル酸の75%水溶液407部及びジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレートの15%イソプロピルアルコール溶液95部を3.5時間かけて同時に滴下した。滴下終了後、75℃で5時間撹拌した後、反応容器内が固化しないように超純水を間欠的に投入し、イソプロピルアルコールが検出できなくなるまで水とイソプロピルアルコールの混合物を留去した。
得られたポリアクリル酸水溶液にDBU約450部を加えてpHが7.0になるまで中和し、超純水で濃度40%になるように調整することにより、アニオン性界面活性剤であるポリアクリル酸DBU塩(D1−2)の40%水溶液を得た。なお、(D1−2)のMwは10,000であった。
温度調節及び還流が可能な攪拌付き反応容器にエチレンジクロライド100部を仕込み、攪拌下、窒素置換した後に90℃まで昇温し、エチレンジクロライドを還流させた。スチレン120部と、予め2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.7部をエチレンジクロライド20部に溶かした開始剤溶液を、それぞれ別々に6時間かけて反応容器内に滴下し、滴下終了後更に1時間重合を行った。
重合後、窒素シール下で20℃に冷却した後、温度を20℃にコントロールしながら無水硫酸105部を10時間かけて滴下し、滴下終了後更に3時間スルホン化反応させた。反応後、溶媒を留去し固化させた後、超純水345部を投入して溶解し、ポリスチレンスルホン酸水溶液を得た。
得られたポリスチレンスルホン酸水溶液に25%TMAH水溶液約400部を加えてpHが7.0になるまで中和し、超純水で濃度40%になるように調整することにより、アニオン性界面活性剤であるポリスチレンスルホン酸トリメチルアンモニウム塩(D1−3)の40%水溶液を得た。なお、(D1−3)のMwは、40,000、スルホン化率は97%であった。
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1.0モル)、水酸化カリウム0.5部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下で、120℃にて1時間脱水を行った。次いでエチレンオキサイド88部(2.0モル)を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPaとなるように10時間かけて導入した。反応物をガラス容器に移し、温度を20℃に保ちながら、クロルスルホン酸120部(1.03モル)を徐々に滴下し、2時間脱塩酸を行った後、水酸化ナトリウム41.2部(1.03モル)を水1110部に溶解した水溶液で硫酸化物を中和し、ラウリルアルコールエチレンオキシド2モル付加物の硫酸エステルナトリウム塩(D1−4)の25%水溶液を得た。
撹拌装置及び温度制御装置付きのステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコールを200部(1.1モル)、25%TMAH水溶液を10部(0.027モル)を仕込み、100℃、4kPa以下の減圧下で30分間脱水した。EO430部(9.8モル)を、反応温度を100℃に制御しながら、3時間かけて滴下した後、100℃で3時間熟成した。さらに、2.6kPa以下の減圧下に、150℃で2時間撹拌して、残存するTMAHを分解して除去し、非イオン性界面活性剤であるラウリルアルコールEO9モル付加物(D2−1)630部を得た。
撹拌装置及び温度制御装置付きのステンレス製オートクレーブに、ラウリルアミンを185部(1.0モル)、25%TMAH水溶液を3.6部(0.01モル)を仕込み、100℃、4kPa以下の減圧下で30分間脱水した。EO264部(6.0モル)を、反応温度を100℃に制御しながら、3時間かけて滴下した後、100℃で3時間熟成した。
さらに、2.6kPa以下の減圧下、150℃で2時間撹拌して、残存するTMAHを分解して除去し、非イオン性界面活性剤であるラウリルアミンEO6モル付加物(D2−2)445部を得た。
表1と表2に記載の配合部数の各配合成分を、超純水、オキシカルボン酸(A)、キレート剤(B)、pH調整剤(E)、その他の添加剤、界面活性剤(D)、アルカノールアミン(C)の順で均一撹拌・混合して実施例1〜15及び比較例1〜12の洗浄剤を作製した。
(B−1):1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)[キレート安定度定数の対数値9.8]
(B−2):エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)[18.9]
(B−3):ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)[21.5]
(B−4):ニトリロトリスメチレンホスホン酸(NTMP)[7.5]
(B’−1):N,N'-ビス(2-ヒドロキシベンジリデン)エチレンジアミン(サレン)[10以上]
(B’−2)酢酸[6.0]
(C−1):モノエタノールアミン(MEA)
(C−2):ジエタノールアミン(DEA)
(C−3):イソプロパノールアミン(MIPA)
(E−3):テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(TMAH)
その結果を表1に示す。
また、実施例8〜15および比較例7〜12の洗浄剤は、超純水で20倍希釈して性能評価のための洗浄液とし、以下の方法で、pH、水酸化鉄再析出防止性(洗浄性−4)、シリカ洗浄性(洗浄性−5)、酸化セリウムの洗浄性(洗浄性−6)、ガラス基板のエッチング性[Si含量(ppb)]を評価した。
その結果を表2に示す。
洗浄液のpHを25℃でpHメーター(東亜ディーケーケー社製HM−30R)で測定した。
硫酸第一鉄・一水和物3.0gをイオン交換水17gで溶解させ、5%Fe(II)イオン水溶液を作成し、25℃に保持した。
実施例1〜7および比較例1〜6の洗浄液100gに上記の5%Fe(II)イオン水溶液を撹拌しながら80mg添加した。Fe(II)イオン水溶液を添加する前のpHになるように水酸化ナトリウム水溶液で調製した後、25℃で1時間静置し、液の外観を観察した。1時間静置後、混合液を観察し、固形物の析出がないか目視で確認した。固形物が析出する場合は沈殿が見られる。
固形物の析出がない場合は、80mgの5%Fe(II)イオン水溶液を追加し1時間静置後に同様に観察した。固形物の析出が見られるまで上記操作を繰り返し、固形物の析出が見られた重量(mg)を、再析出防止性として下記評価基準で評価した。
[水酸化第二鉄の再析出防止性の評価基準]
4:320mg添加で析出あり
3:240mg添加で析出あり
2:160mg添加で析出あり
1:80mg添加で析出あり
研磨剤として市販のコロイダルシリカスラリー(粒径約30nm)100部及び発泡ウレタン製の研磨シートを用いて、3.5インチのNi−Pメッキされた磁気ディスク用基板を研磨した。超純水で表面をすすぎ、窒素でブローして乾燥させることにより、試験用の汚染基板を作製した。
また、洗浄液の代わりにブランクとして超純水で同様に試験した。
その際のブランクのパーティクル付着数は350個であった。
以下の評価基準で洗浄性試験を評価し、評価結果を表1に示した。
なお、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(HED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
5:パーティクル付着数がブランクの1/100未満
4:パーティクル付着数がブランクの1/100〜1/20
3:パーティクル付着数がブランクの1/20〜1/5
2:パーティクル付着数がブランクの1/5〜1/2
1:パーティクル付着数がブランクの1/2以上
洗浄性−2の評価方法において、研磨剤としてコロイダルシリカスラリーを市販のアルミナスラリー(フジミインコーポレーティド社製、CEPOL−120)に変更した以外は洗浄性−2と同様にして評価した。
50mlのポリプロピレン製容器に実施例1〜7および比較例1〜6の洗浄液10gをとり、23℃に温調した後、NiP(ニッケルリンめっき)基板を入れ、20分静置した。試験溶液を2ml採取し、ICP発光分析装置(VARIAN社製、Varian730−ES)で洗浄剤中のNiイオン含量を測定した。
なお、予め試験前の洗浄液についても同様にNiイオン含量を測定しておき、その差を求めることで試験溶液中に溶出したNiイオン含量(ppb)を求めた。この溶出したNiイオン含量が多いほど、エッチング性は高い。
洗浄性−1の評価方法において、洗浄液を実施例8〜15および比較例7〜12の洗浄液に変更した以外は洗浄性−1と同様にして評価した。
判定基準も洗浄性−1と同様である。
洗浄性−2の評価方法において、基板を3.5インチのNi−Pメッキされた磁気ディスク基板を2.5インチの磁気ディスク用ガラス基板に変更し洗浄液を実施例8〜15および比較例7〜12の洗浄液に変更した以外は洗浄性−2と同様にして評価した。
<酸化セリウムの洗浄性(洗浄性−6)の評価方法>
洗浄性−5の評価方法において、研磨剤としてコロイダルシリカスラリーを市販の酸化セリウム(フジミインコーポレーティド社製、CEPOL−120)に変更し洗浄液を実施例8〜15および比較例7〜12の洗浄液に変更した以外は洗浄性−5と同様にして評価した。
50mlのポリプロピレン製容器に実施例8〜15および比較例7〜12の洗浄液10gをとり、23℃に温調した後、ガラス基板を入れ、20分静置した。試験溶液を2ml採取し、ICP発光分析装置(VARIAN社製、Varian730−ES)で洗浄剤中のSiイオン含量を測定した。
なお、予め試験前の洗浄液についても同様にSiイオン含量を測定しておき、その差を求めることで試験溶液中に溶出したSiイオン含量(ppb)を求めた。この溶出したSiイオン含量が多いほど、エッチング性は高い。
一方、オキシカルボン酸(A)、キレート剤(B)、及びアルカノールアミン(C)を併用しない比較例1、2、4〜8、10〜12は、装置から溶出する金属イオン等に由来するパーティクルの再析出防止性が十分でない。
またpH6.0における三価の鉄イオンに対する安定度定数の対数値が7.0よりも小さい比較例3、9は鉄イオン由来パーティクルの洗浄性が劣る。
Claims (4)
- オキシカルボン酸(A)、pH6.0における三価の鉄イオンに対するキレート安定度定数の対数値が7.0以上であって該オキシカルボン酸(A)以外のキレート剤(B)、及びアルカノールアミン(C)を必須成分として含有することを特徴とする磁気ディスク基板用洗浄剤。
- キレート剤(B)とアルカノールアミン(C)との当量比[B]/[C]が0.1〜5である請求項1記載の磁気ディスク基板用洗浄剤。
- 更に、アニオン性界面活性剤(D1)及び/又は非イオン性界面活性剤(D2)を含有する請求項1又は2記載の磁気ディスク基板用洗浄剤。
- 該アニオン性界面活性剤(D1)が高分子型アニオン性界面活性剤(D11)である請求項3記載の磁気ディスク基板用洗浄剤。
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