JP2014059045A - 吸盤ホルダー、これを用いる吸盤式シート状物保持具及び日除け構成材、並びに窓用の日除け装置 - Google Patents

吸盤ホルダー、これを用いる吸盤式シート状物保持具及び日除け構成材、並びに窓用の日除け装置 Download PDF

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Abstract


【課題】シート状物に対する吸盤の取り付けを簡易且つ確実に行うことができると共に、ガラス障子のガラス面に吸盤を介して取り付けられたシート状物の縁部分の見栄えを向上でき、又、該縁部分を風でばたつきにくくなし得る吸盤ホルダーを提供する。
【解決手段】第1の挾持片6と第2の挾持片7を、蝶番部11を介して開閉可能とする。両挾持片6,7を閉じることにより、両挾持片の先側の部分15,16でのみシート状物17の縁部分19を挾持する。両挾持片6,7の閉じた状態は、固定手段22で保持される。固定手段22による固定は、両挾持片6,7の基部側の部分に設けられた第1の係合部23と第2の係合部25との係合によって行われる。何れか一方の挾持片には、吸盤2が取り付けられる。
【選択図】図5

Description

本発明は、吸盤を取り付け可能な吸盤ホルダーに関するものであり、又、該吸盤ホルダーに吸盤を取り付けてなる吸盤式シート状物保持具に関するものであり、又、該吸盤式シート状物保持具を用いて構成された日除け構成材に関するものであり、更に、該日除け構成材を用いてなる窓用の日除け装置に関するものである。
夏季において、建物内の温度上昇や駐車中の車内の温度上昇を抑制する目的で、特許文献1や特許文献2記載の日除け装置が提案されている。
これらの日除け装置は何れも、図26、図27に示すように、断熱性や遮光性を有するシートaの縁部分bに所要間隔で吸盤cを止着し、該吸盤cを建物や自動車の窓ガラスのガラス面dに吸着させることにより日除けを構成していた。そして該シートaに該吸盤cを取り付けるに際しては、図26(B)や図27(B)に示すように、該シートaの一面(前記ガラス面dに対向する面)eに該吸盤cをあてがうと共に、該シートaの他面fに留め具gをあてがい、該吸盤cと該留め具gとによって該シートaを挾んで行っていた。
そして前記留め具g(g1)は、特許文献1にあっては図26(B)に示すように、前記シートaに設けられた挿通孔hを挿通し且つ前記吸盤cの背面側の中央部で膨設された基部jの止着孔kに圧入される軸部mの端部に抜け止め片nを設けた構成を有していた。そして、該吸盤cを前記シートaに固定するに際しては、該基部jに設けられている前記止着孔kを、前記シートaに設けられている前記挿通孔hに該シートaの内面(前記一面)e側で位置合わせすると共に、該シートaの外面(前記他面)f側から前記留め具g1の軸部mを該挿通孔hに挿通し且つ前記止着孔kに圧入することにより行っていた。
又前記留め具g(g2)は、特許文献2にあっては図27(B)に示すような、止着孔wを有する板体として構成されており、前記吸盤cの中央部分の背面側で突設され且つ先端に係合頭部sが膨設されてなる止着軸tを、前記シートaに設けた挿通孔uに該シートaの内面(前記一面)e側から外方に向けて挿通させ、その後、該シートaの外面(前記他面)f側で突出した止着軸tに対して該留め具g2を装着することとされていた。この際、該係合頭部sを弾性変形させながら該止着孔wに通過させ、その後における該係合頭部sの弾性復元によって該止着軸tが抜け止めされて前記吸盤cがシートaに止着されるように構成されていた。
かかる従来の日除け装置によるときは、吸盤cとは別体に構成された留め具g(g1,g2)を用いて該吸盤cをシートaに安定的に止着するためには、特許文献1の図1や特許文献2の第1図に示されているように、該留め具g(g1,g2)を、シートaの外縁xから内方に控えた部位に配置せざるを得なかった。そのため、該シートaの縁部分bがその全長に亘ってフリーとなるので該縁部分bをピンと張った状態に保持するのが難しく、該縁部分bにしわが寄った状態になりやすく見栄えが悪い問題があった。特に、該シートaを建物のガラス障子の外のガラス面に吸着状態に取り付けた場合は、風に煽られた際に該シートの縁部分bがバタツク問題もあった。更に、前記吸盤cを前記シートaに止着するに際しては、図26(B)に示すように、該吸盤cの基部jに設けた止着孔kを、シートaに設けた挿通孔hに正しく位置合わせした状態で、小さな部品である前記留め具g1を該挿通孔hに挿通して前記止着孔kに圧入しなければならなかったり、或いは図27(B)に示すように、吸盤cの基部pで突設された止着軸tを、シートaに設けられた挿通孔uに挿通した後、該シートaを挿通した該止着軸tに小さな部品である前記留め具g2を取り付けなければならず、吸盤cをシートaに取り付ける作業に面倒さが伴った。又、これらの留め具g1,g2は吸盤cとは別体であり、しかも小さな部品であったために、紛失し易い問題もあった。
特開平5−63927号公報 実開平4−20831号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、遮熱性や遮光性等を有するシート状物に対する吸盤の取り付けを簡易且つ確実に行うことができると共に、該シート状物を建物の窓ガラスや自動車の窓ガラスに取着した際、該シート状物の縁部分にしわが発生したり該縁部分が波を打った状態になるのを抑制して該縁部分の取り付け状態の見栄えを向上でき、又、該縁部分が風でばたつくのを抑制できる吸盤ホルダーの提供を課題とするものであり、又、該吸盤ホルダーを用いる吸盤式シート状物保持具の提供を課題とするものであり、又、該吸盤式シート状物保持具を用いる日除け構成材の提供を課題とするものであり、更に、該日除け構成材を用いる日除け装置の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係る吸盤ホルダーの第1の態様は、第1の挾持片と第2の挾持片が、その対向する基部相互を連結する蝶番部を介して開閉可能となされ、該第1の挾持片と該第2の挾持片をその内面を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片の、該蝶番部から離れた先側の部分間でシート状物の縁部分を挾持できると共に、該縁部分を挾持して該両挾持片が閉じた状態で、該蝶番部に近い基部側の部分相互が固定手段を介して一体化可能となされており、該第1の挾持片と該第2の挾持片が該固定手段を介して一体化された状態で、該基部側の部分が前記縁部分から突出する如くなされ、又、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片には、吸着面を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付け可能となされていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第2の態様は、前記第1の態様において、前記第1の挾持片又は前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端に、前記シート状物の縁部分の外縁と当接して該縁部分が前記基部に向けて移動するのを阻止するストッパ部が設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第3の態様は、前記第1の態様において、前記ストッパ部が、前記第1の挾持片又は前記第2の挾持片としての対象挾持片の前記基部側の部分の先端で、左右方向で見て外方に張り出して設けられており、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片とが重なるように閉じた状態で、該ストッパ部が、該閉じた積重体から外方に突出状態となることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第4の態様は、前記第3の態様において、前記左右のストッパ部相互が、前記対象挾持片の前記先側の部分の半円弧状を呈する挾持片外縁の外側で、該挾持片外縁に沿う如く設けられてなる半円弧状ガイド片で連結されており、該半円弧状ガイド片は、前記対象挾持片の内面を含む平面から稍浮き上がっており、該半円弧状ガイド片と該内面との間に前記シート状物を挿入させることができ、該シート状物の縁部分の外縁を前記左右のストッパ部に当接させ得ることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第5の態様は、前記第3、第4の態様において、前記ストッパ部は、先側に向けて斜めに突出する傾斜突出部を具え、該傾斜突出部の先端は前記対象挾持片の前記平面から浮き上がっており、該傾斜突出部の、前記平面と対向する面は、先側に向けて該平面から離れるように傾斜した傾斜面部とされていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第6の態様は、前記第1の態様において、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通し得る針状片が突設されると共に、他方の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所が設けられており、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片が閉じた状態で、該針状片が該収容空所に納められた状態となることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第7の態様は、前記第6の態様において、前記針状片が、その根元側が太径に形成された円錐状に形成されると共に、前記基部に面する側の母線は前記内面と直交する直線状に形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第8の態様は、前記第1の態様において、前記固定手段は、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面に設けられた第1の係合部と、他方の挾持片の内面に設けられて該第1の係合部と着脱可能に係合し得る第2の係合部とを具えることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第9の態様は、前記第1の態様に係る吸盤ホルダーが、前記吸盤を取り付けられた状態で、且つ、両挾持片がシート状物を挾持した状態で、内外のガラス障子からなる引違いガラス障子の、内のガラス障子の外側のガラス面に前記吸盤の前記吸着面を吸着させて取り付けられた状態にされたときに、該引違いガラス障子を開閉したときに該吸盤ホルダーが外のガラス障子に接触しないように、前記両挾持片が閉じた状態における吸盤ホルダーの厚さが設定されていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第10の態様は、第1の挾持片と第2の挾持片が、その対向する基部相互を連結する蝶番部を介して開閉可能となされ、該第1の挾持片と該第2の挾持片をその内面を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片の、該蝶番部から離れた先側部分間でシート状部材の縁部分を挾持できると共に、該縁部分を挾持して閉じた状態で、該蝶番部に近い基部側の部分相互が固定手段を介して一体化可能となされており、該第1の挾持片と該第2の挾持片が該固定手段を介して一体化された状態で、該基部側の部分が前記縁部分から突出する如くなされ、又、前記第1の挾持片には、吸着面を外向きにして該第1の挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付け可能となされており、該吸盤は、該吸着面と対向する外面の中央部に取付け突部が突設されると共に該取付け突部の外周面には周方向に係合溝部が設けられている。又、前記第1の挾持片の前記基部側の部分には、前記取付け突部を嵌め入れる大径孔部が設けられると共に、該第1の挾持片の略中央部分には、前記取付け突部の前記係合溝部と周縁部分が嵌合状態に係合し得る小径孔部が連設されてダルマ形孔部が設けられる一方、前記第2の挾持片の略中央部分には、前記取付け突部を嵌め入れる収容孔部が設けられており、該収容孔部に収容された状態にある該取付け突部の外面は前記第2の挾持片の外面と略面一状態に形成されている。又、前記第2の挾持片の前記基部側の部分の内面の左右両側には第1の係合部が設けられており、該第1の係合部は、該内面で突出する突出片の先端に、前記大径孔部の縁部分としての前記第2の係合部と係合し得る係合突部が設けられ、該係合突部が該縁部分と係合することによって、前記先側の部分間での前記シート状物の挾持状態が保持される如くなされている。又、前記第1の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通し得る針状片の複数本が突設されると共に、前記第2の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所が貫通孔として設けられている。又、対象挾持片としての前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端には、前記シート状物の縁部分の外縁と当接して該縁部分が前記基部に向けて移動するのを阻止するストッパ部が設けられている。該ストッパ部は、前記第2の挾持片としての前記対象挾持片の前記基部側の部分の先端で、左右方向で見て外方に張り出して設けられており、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片とが重なるように閉じた状態で、該ストッパ部が、該閉じた積重体から外方に突出状態となり、前記ストッパ部は、先側に向けて斜めに突出する傾斜突出部を具え、該傾斜突出部の先端は前記対象挾持片の前記平面から浮き上がっており、該傾斜突出部の、前記平面と対向する面は、先側に向けて該平面から離れるように傾斜した傾斜面部とされている。前記左右のストッパ部相互が、前記対象挾持片の前記先側の部分の半円弧状を呈する挾持片外縁の外側で、該挾持片外縁に沿う如く設けられてなる半円弧状ガイド片で連結されており、該半円弧状ガイド片は、前記対象挾持片の内面を含む平面から稍浮き上がっており、該半円弧状ガイド片と該内面との間に前記シート状物を挿入させることができ、該シート状物の縁部分の外縁を前記左右のストッパ部に当接させることができる。又、前記第1の挾持片に取り付けられた吸盤の前記吸着面を、内外のガラス障子からなる引違いガラス障子の内の、内ガラス障子の外側のガラス面に吸着させて取り付けた状態で、該引違いガラス障子を開閉したときに前記吸盤ホルダーが外のガラス障子に接触しないように、前記両挾持片が閉じた状態における吸盤ホルダーの厚さが設定されていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第11の態様は、前記第10の態様において、第1の挾持片の外面の中央部分に、前後方向(前記左右方向と直交する方向)に稍長い楕円形状の窪み部が設けられ、該窪み部の底面部に前記ダルマ形孔部が設けられており、該窪み部に前記吸盤の前記取付け突部の基部側の部分を嵌め入れられるようになされていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第12の態様は、前記第1の態様において、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片が、共に、前記基部の中央部と、該中央部から先側に延長する延長線と挾持片外縁との交差点である先端部との間の距離よりも左右端間の距離が稍大きい楕円形状の平板体として形成されており、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通し得る針状片が突設されると共に、他方の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所が設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤式シート状物保持具は、前記第1〜第4の何れかの態様に係る吸盤ホルダーに吸盤を取り付けてなる吸盤式シート状物保持具であって、前記何れか一方の挾持片に、吸着面を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る日除け構成材は、前記吸盤式シート状物保持具が前記シート状物の縁部分に取り付けられてなる日除け構成材であって、該吸盤式シート状物保持具が前記第1の挾持片と前記第2の挾持片の両先側の部分間で該縁部分を挾持してなり、前記基部側の部分が前記シート状物の縁部分から突出していることを特徴とするものである。
本発明に係る窓用の日除け装置の第1の態様は、前記日除け構成材をガラス障子のガラス面に取り付けてなる窓用の日除け装置であって、前記シート状物が該ガラス面の略全体を覆った状態で前記吸盤の吸着面が該ガラス面に吸着されており、該シート状物の縁部分と該ガラス面との間には、隣り合う前記吸盤ホルダー間で、外端部が開放された開放間隙が形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係る窓用の日除け装置の第2の態様は、前記ガラス面が、引き違いガラス障子の、内のガラス障子の外側のガラス面であって、該ガラス面に吸着された前記吸盤ホルダーが、該引き違いガラス障子を開閉したときにも外のガラス障子に接触しないように、前記両挾持片が閉じた状態における吸盤ホルダーの厚さが設定されていることを特徴とするものである。
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係る吸盤ホルダーは、第1の挾持片と第2の挾持片が、その対向する基部相互を連結する蝶番部を介して開閉可能となされ、該第1の挾持片と該第2の挾持片をその内面を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片の、該蝶番部から離れた先側の部分間でのみシート状物の縁部分を挾持できると共に、該縁部分を挾持して該両挾持片が閉じた状態で、該蝶番部に近い基部側の部分相互が固定手段を介して一体化可能となされており、該第1の挾持片と該第2の挾持片が該固定手段を介して一体化された状態で、該基部側の部分が前記縁部分から突出する如くなされ、又、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片には、吸着面を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付け可能となされている。
従って本発明によるときは、遮熱性や遮光性等を有するシート状物に対する吸盤の取り付けを、該吸盤ホルダーを介して簡易且つ確実に行うことができると共に、該シート状物を建物の窓ガラスや自動車の窓ガラス等に取り付けた際、該シート状物の縁部分にしわが発生したり該縁部分に波を打った状態となるのを抑制して該縁部分の取り付け状態の見栄えを向上できる。又、該縁部分をこのようにして取り付け得ることから、該シート状物が屋外に取り付けられる場合は、該縁部分が風でばたつくのを抑制できる。そして、該縁部分とガラス面等との間に各部均一な開放間隙を形成できるため、該開放間隙において良好な通気性を確保でき、ガラス面等と該シート状物との間の空間部で熱が発生した場合は、これを該開放間隙を通しての風通しによって効果的に逃がすことができる。
又、本発明に係る吸盤ホルダーによるときは、第1の挾持片と第2の挾持片が蝶番部を介して一体化されているため、前記特許文献1、2に係る日除け装置におけるような部品の紛失の恐れがない。
(2) 前記第1の挾持片又は前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端に、前記シート状物の縁部分の外縁と当接して該縁部分が前記基部側に向けて移動するのを阻止するストッパ部を設ける場合は、シート状物が必要以上に基部側に移動するのを確実に防止でき、両挾持片の先側の部分間での前記シート状物の挾持を確実に行うことができる。
このようにストッパ部を設ける場合、該ストッパ部を、前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端で、左右方向で見て外方に張り出す如く設ける場合は、前記第1、第2の挾持片を閉じた時に該ストッパ部が該第1、第2の挾持片に当たらないため、両挾持片が閉じた状態における肉厚をより薄く形成できることになる。
このように外方に突出する如く設けられた左右のストッパ部を有する対象挾持片の前記基部側の部分の先端で、左右方向で見て外方に突出する如く設けられた左右のストッパ部の、左右方向で見た外側部分相互を、該対象挾持片の半円弧状に形成された挾持片外縁の外側で該挾持片外縁に沿う如く設けられてなる半円弧状ガイド片で連結し、該半円弧状ガイド片を、該対象挾持片の内面から稍浮き上がったものとし、該半円弧状ガイド片と該内面との間に前記シート状物を挿入可能とするときは、該シート状物の縁部分を該半円弧状ガイド片と該対象挾持片の内面との間に挿入することにより、該縁部分を平面状態で安定的に挿入して該縁部分の外縁を左右のストッパ部に正しく当接させることができる。かかることから、挿入された該縁部分にしわが発生するのを防止できる。
(3) 特に、前記左右のストッパ部を、先側に向けて斜めに突出する傾斜突出部とし、該傾斜突出部の先端が前記対象挾持片の内面から浮き上がったものとして構成する場合は、前記縁部分の外縁側を、該傾斜突出部の先側(前側)に向けて傾斜する傾斜面部と前記内面との間の鋭角支持溝で挾持状態に支持された状態となるので、該外縁側が該内面から浮き上がるのを確実に防止できる。
(4) 前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分に、前記シート状物を貫通し得る針状片を突設し、他方の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分に、該シート状物を貫通した針状片を納めるための収容空所を設けるときは、該針状片によってシート状物を確実に挾持できることになる。
特に、前記針状片を、その根元側が太径に形成された円錐状に形成すると共に前記基部に面する側の母線を前記内面と直交する線として形成する場合は、根元側が太径である該針状片によってシート状物の支持強度を向上できると共に、前記直交する母線で前記シート状物をより安定的に支持できる利点がある。
(5) 前記第1、第2の挾持片を閉じた状態で一体化可能とする前記固定手段を、何れか一方の挾持片の内面に設けられた第1の係合部と、他方の挾持片の内面に設けられて該第1の係合部と着脱可能に係合し得る第2の係合部を具えるものとして構成するときは、確実な固定が得られる固定手段を簡易に構成できることになる。
(6) 前記両挾持片が前記シート状物の縁部分を挾持して閉じた状態における前記吸盤ホルダーの厚さを、該吸盤ホルダーを引き違いガラス障子の、内のガラス障子の外側のガラス面に前記吸盤の前記吸着面を吸着させて取り付けた状態で該引き違い障子を開閉したときに該吸盤ホルダーが外のガラス障子に接触しないように設定するときは、該引き違いガラス障子に日除け装置を構成した場合においても、該引き違いガラス障子を、部屋の換気等を行うために自由に開閉できる利点がある。
(7) 前記第1、第2の挾持片を楕円形状の平板体として構成し、両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面側の、前記先側の部分の外縁寄り部分に、前記シート状物を貫通し得る針状片を突設すると共に、他方の挾持片の前記先側部分の外縁寄り部分に、該シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所を設ける構成を採用するときは、両挾持片が前記シート状物の縁部分を挾持した状態で、各針状片におけるシート状物の保持力を略均一となし得る。
(8) 本発明に係る日除け構成材によるときは、ガラス障子や、自動車のフロントガラスやリアウィンド等に取り付けられて安定構造の日除けを構成できる。
(9) 本発明に係る窓用の日除け装置によるときは、ガラス面とシート状物との間の空間部で発生した熱を、ガラス障子の周縁部分に形成された開放間隙を通しての風通しによって効果的に逃がすことができる。
本発明に係る吸盤ホルダーを、これに取り付けられる吸盤と共に示す斜視図である。 本発明に係る吸盤ホルダーを示す斜視図である。 保持具とシート状物を示す斜視図である。 シート状物の縁部分に保持具を取り付けた状態を示す斜視図である。 その断面図である。 吸盤ホルダーの固定手段を示す斜視図である。 吸盤ホルダーを構成する第1、第2の挾持片の形態を説明する平面図である。 保持具に吸盤を取り付ける作業工程を説明する斜視図である。 吸盤ホルダーのストッパ部の作用を説明する斜視図である。 第1、第2の挾持片を固定手段で一体化する作業工程を説明する断面図である。 保持具に設けられている各針状片の略均一な保持力を説明する平面図である。 日除け構成材を示す斜視図である。 引き違いガラス障子のガラス面に、保持具を用いてシート状物を取り付けてなる日除け装置を示す斜視図と断面図である。 引き違いガラス障子の開閉を可能とする保持具の構成を示す斜視図である。 シート状物の縁部分とガラス面との間に形成された開放間隙を示す断面図である。 ストッパ部の他の構成をその作用と共に示す斜視図である。 ストッパ部のその他の構成をその作用と共に示す斜視図である。 ストッパ部のその他の構成をその作用と共に示す斜視図である。 吸盤の他の取り付け態様を示す説明図である。 固定手段の他の態様を示す斜視図と断面図である。 固定手段のその他の態様を示す斜視図である。 固定手段のその他の態様を示す斜視図である。 固定手段のその他の態様を示す斜視図と断面図である。 第1、第2の挾持片が円板状に構成されてなる吸盤ホルダーを用いた保持具とシート状物を示す斜視図である。 その保持具をシート状物の縁部分に取り付けた状態を示す斜視図である。 従来の日除け装置の一例を示す斜視図である。 従来の日除け装置のその他の例を示す斜視図である。
図1〜4において本発明に係る吸盤ホルダー1は、吸盤2が取り付けられることによって、図3に示す吸盤式シート状物保持具(以下保持具という)3を構成できるものである。該保持具3は、図4に示すようにシート状物17の縁部分19に装着されて日除け構成材112を構成できる。そして該日除け構成材112は、例えば図13に示すような日除け装置5を構成するために用いて好適である。以下、これをより具体的に説明する。
前記吸盤ホルダー1は、図1〜4に示すように、平板状を呈する第1の挾持片6と平板状を呈する第2の挾持片7が、その対向する基部9,10相互を蝶番部11を介して一連に連結されてなる一体物として構成されており、全体が例えばABS樹脂を以て形成されている。そして該第1の挾持片6と該第2の挾持片7を、図4〜5に示すように、前記蝶番部11の屈曲部14で屈曲してその内面12,13を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片6,7の、該蝶番部11から離れた先側の部分15,16間でシート状物17の縁部分19を挾持できる。そして、該蝶番部11に近い基部側の部分20,21相互が、図6に示す固定手段22を介して一体化可能となされており、該固定手段22は、本実施例においては第1の係合部23と第2の係合部25とを含んで構成されている。該第1の挾持片6と該第2の挾持片7が該固定手段22を介して一体化された状態で、該基部側の部分20,20が、図4に示すように、前記縁部分19から突出する。
そして図10(C)に示すように、該基部側の部分20,21相互を該固定手段22で一体化することによって、図5(A)に示すように、前記先側の部分15,16間での前記縁部分19の挾持状態が保持される如くなされている。又、図3、図5に示すように、前記第1、第2の挾持片6,7の内の何れか一方の挾持片の略中央部分には、前記吸盤2が、その吸着面26を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く取り付け可能となされている。
前記第1の挾持片6は図7に示すように、前記基部9の中央部9aと、該中央部9aから先側(前側ともいう)に延長する延長線29と該第1の挾持片6の挾持片外縁30との交差点である先端部31との間の距離L1よりも左右端間の距離L2が稍大きい楕円形状の平板体として構成されている。そして該第1の挾持片6には、図3、図5に示すように、前記吸盤2を、吸着面26を外向きにして該第1の挾持片6の外面27で突出する如く取り付け可能となされている。該吸盤2は図1、図5(A)に示すように、その中央部分の外面(前記吸着面26と対向する面)の中央部に、円柱状を呈する取付け突部32が突設されると共に該取付け突部32の外周面にはその周方向に係合溝部33が設けられている。
又、該第1の挾持片6の前記基部側の部分20には、図1〜2、図8(A)に示すように、前記取付け突部32を嵌め入れる円形の大径孔部35が設けられると共に、該第1の挾持片6の略中央部分には小径孔部36が設けられており、該大径孔部35と該小径孔部36とは、前後方向で連設されてダルマ形孔部37を形成している。そして該小径孔部36の周縁部分39は、図5、図8(B)に示すように、前記取付け突部32の前記係合溝部33と嵌合状態に係合できる。そして図2に示すように、前記第1の挾持片6の外面27の中央部分には、前後方向に稍長い楕円形状の窪み部40が設けられており、該窪み部40の底面部41に、前記ダルマ形孔部37が設けられている。このようにして楕円形の窪み部40を設ける理由は、該第1の挾持片6の外面27で突出する如く前記吸盤2を取り付けた状態において、図5(A)に示すように、該外面27からの吸盤2の突出量を極力小さくするためである。そして、このように楕円形の窪み部40を設けたことによる第1の挾持片6の強度低下を補うために、前記内面12には、図1に示すように、前記楕円形の窪み部40の外周縁に沿う如く楕円形の環状の補強突状部42が設けられている。
又、該第1の挾持片6の内面12の、先側の部分の外縁寄り部分43には、図1に示すように、その左右部位45,46とその間の部分47に、針状片49の複数本(本実施例においては5本)が突設されている。該針状片49は、その根元側50が太径に形成された円錐状に形成されており、図5に示すように、前記基部9に面する側の母線51は前記内面12と直交する線として形成されている。該針状片49は、このように円錐状を呈するために前記シート状物17を容易に貫通でき、その根元側50が太径であるために該シート状物17の支持強度に優れ、又、前記基部9側の母線51が前記内面12と直交する線として形成されているため、該直交する母線51で該シート状物17をより安定的に支持できる。
又前記第2の挾持片7は、図7に示すように、前記基部10の中央部10aと、該中央部10aから先側に延長する延長線52と該第2の挾持片7の挾持片外縁53との交差点である先端部55との間の距離L3よりも左右端間の距離L4が稍大きい楕円形状の平板体として構成されている。そして図1に示すように、該第2の挾持片7の先側の部分の外縁寄り部分56には、前記シート状物17を貫通した前記各針状片49を納めるための収容空所59が、貫通孔59aとして設けられている。該貫通孔59aは、本実施例においては図1に示すように、前記先側の部分の外縁寄り部分56に、その左右部位60,61とその間の部分62に設けられている。その個数は例えば5個であり、該貫通孔59aの径は3mm程度に設定されている。
又、図1〜2、図9に示すように、該第2の挾持片7の前記基部側の部分21の先側の左右部位63,65に、前記シート状物17の縁部分19の外縁65と当接し得るストッパ部66,66が設けられている。該ストッパ部66,66は、図1に示すように、前記第2の挾持片(本実施例においては該第2の挾持片を対象挾持片ともいう)7の前記基部側の部分21の先側の左右部位に張り出す状態で設けられた突出部67,67の内面69,69で、先側に向けて斜めに突出する如く設けられた傾斜突出部70,70を以て構成され、該傾斜突出部70,70の先端70a,70aは前記第2の挾持片(対象挾持片)7の内面13から浮き上がっている。又、該傾斜突出部70,70の先側(前側)の面は、先側に向けて該内面13から離れるように傾斜した傾斜面部73,73とされている。そして本実施例においては、該傾斜突出部70,70の先端相互が、該第2の挾持片7の円弧状の外周縁71の外側で該外周縁71に沿う如く設けられた半円弧状ガイド片72で連結されている。該半円弧状ガイド片72は、図3に示すように、前記第2の挾持片7の内面13から稍浮き上がっており、図9に示すように、該半円弧状ガイド片72と該内面13との間に、前記シート状物17の縁部分19を、平面状態で障害なく挿入させることができ、該縁部分19の外縁65を、前記傾斜突出部70,70の、先側(前側)に向けて傾斜する前記傾斜前面部73,73の基端側部分(前記ストッパ部66,66)に当接させ得るようになされている。
そして図4、図11に示すように、前記第1の挾持片6と前記第2の挾持片7とが重なるように閉じた状態で、前記ストッパ部66,66が、該閉じた積重体68から外方に張り出した状態となる。
このようにシート状物17を障害なく挿入させることができるのは、本実施例においては前記のように、半円弧状ガイド片72が設けられている第2の挾持片7には貫通孔59aは設けられてはいるが、該内面13に、前記針状片49等の突起物は何ら設けられていないからである。シート状物17をこのように当接させることによって、該シート状物17の外縁65が必要以上に前記基部10側に移動するのを防止できる。該外縁65が該基部10側に更に移動したとすると、前記縁部分19が障害となって、前記第1の係合部23と前記第2の係合部25との係合が不可能乃至困難になってしまう。前記ストッパ部66,66は、このような事態となるのを防止するのである。
そして前記第2の挾持片7の中央部分には、前記小径孔部36に取り付けられた状態にある前記取付け突部32の先端側の部分75を嵌め入れるための円形状の収容孔部76が設けられており、図5に示すように、該収容孔部76に収容された状態にある該取付け突部32の外面77は、前記第2の挾持片7の外面79と略面一状態に形成されている。
又、図6〜7に示すように、前記第2の挾持片7の前記基部側の部分21の内面13aの左右両側には第1の係合部23,23が突設されている。該第1の係合部23,23は、該内面13aで突出する突出片80,80の先端81,81に、前記大径孔部35の周縁部分82の左右の縁部分83,83としての第2の係合部25,25と係合し得る係合突部85,85が設けられている。本実施例において該突出片80は、前記収容孔部76よりも基端側部分の左右で前後方向に比較的長く形成された開口部86,86の内側の円弧縁87,87に沿う状態で、該内面13aに突設されており、その内側の面89,89は湾曲面として形成されている。
前記係合突部85,85は、図6(B)に示すように、前記内面13aを水平面と見たときに上面90,90が、前記内面13aに向けて且つ前記開口部86,86の外側の円弧縁91,91に向けて下方に傾斜すると共に、該上面90,90の下端縁92,92と前記突出片80,80の先端81,81との間に、前記大径孔部35の前記左右の縁部分83,83としての前記第2の係合部25,25と係合し得る係合段差面93が設けられている。該係合突部85が該縁部分83と係合することによって、図5に示すように、前記先側の部分15,16間での前記シート状物17の挾持状態が保持される如くなされている。又本実施例においては、図1に示すように、前記第2の挾持片7の内面13の中央部分に、前記環状の補強突状部42を嵌め入れるための楕円形状を呈する窪み部96が設けられている。
かかる構成を有する第1の挾持片6と前記第2の挾持片7とは、図1に示すように、その対向する基部9,10相互が前記蝶番部11を介して開閉可能に連結されているが、該蝶番部11は、本実施例においては図2に示すように、左右方向に稍幅広に形成され、その幅方向の外面中央部分は、その長さ方向に薄肉に形成されて前記屈曲部14とされており、該第1、第2の挟持片6,7を閉じる際、該蝶番部11は、薄肉である該屈曲部14で折れ曲がるようになされている。
前記シート状物17は、本実施例においては白色系の織物製メッシュ状シートとして構成され、図3に示すように、その経糸100,100間の間隔やその緯糸101,101間の間隔はランダムに設定されており、太陽光を適度に反射し且つ、メッシュ(格子状の孔部)102を通して太陽光を適度に室内に取り入れることができるように構成されている。該シート状物17は、本実施例においては、図13に示すように、建物4に設けた前記引き違いガラス障子のガラス障子103,105のガラス面106,107の略全体を覆うことができる幅と長さを有している。例えば、該シート状物17の横幅は75cm程度に設定されると共に、その長さは例えば90cm程度に設定される。本実施例においては、該シート状物17を構成する経糸100と緯糸101との交差部109(図3)は溶着されているため、該シート状物17は目崩れしない。又、前記シート状物17の上下長さを整えるために該シート状物17を所要長さで切断したときも、切断部分でほころびが生ずることもない。
図3は、前記構成を有する吸盤ホルダー1に前記吸盤2を取り付けてなる前記保持具3を示している。又図9は、前記シート状物17の縁部分19を前記半円弧状ガイド片72と前記内面13との間に平面状態で挿入させて該縁部分19の外縁65を前記傾斜前面部73,73の左右のストッパ部66,66に当接させた状態を示している。このように、シート状物17の縁部分19を前記半円弧状ガイド片72と前記第2の挾持片(対象挾持片)7との間に挿入することにより、該半円弧状ガイド片72がガイド機能を発揮して、該縁部分19を平面状態で安定的に挿入して該縁部分19の外縁65を前記左右のストッパ部66,66に正しく当接させることができる。しかも、該縁部分19の外縁側19aが前記傾斜前面部73と前記内面13との間の鋭角支持溝108で挾持状態に支持された状態となるので、該外縁側19aが該内面13から浮き上がるのが確実に防止される。かかることから、挿入された該縁部分19にしわを発生させることがない。
この状態で、図5(A)に示すように、前記蝶番部11を屈曲させて、前記第1の挾持片6と前記第2の挾持片7を、その内面12,13を腹合せ状態に閉じる。このように閉じると、図5(A)(B)に示すように、前記針状片49の夫々が前記シート状物17の前記メッシュ102を貫通した後、該針状片49が前記貫通孔59a(前記収容空所59)に収容される。この収容状態で、該針状片49の先端49aは前記第2の挾持片7の外面28から突出しない。又、該第1、第2の挾持片6,7を閉じるに伴い、前記第1の係合部23,23が、図10(A)(B)に示すように、その左右の係合突部85,85が前記大径孔部35の縁部分83に当接しつつ前記第1の挟持片6の外面27に向けて移動し、最終的に、図10(C)に示すように、該左右の係合突部85,85の前記係合段差面93,93が、前記大径孔部35の周縁部分82の左右の縁部分83,83(図6)とその外面側で係合し、これによって、前記基部側の部分20,21相互が前記固定手段22を介して固定一体化される(図5)。
このように該針状片49がシート状物17を貫通して該第1、第2の挾持片6,7の閉じた状態が保持され、然もこの状態で、該針状片49が収容空所59に納められた状態となる(図5)。従って、該シート状物17は該針状片49に完全に拘束されることとなり、該シート状物17と前記保持具3とが分離する恐れがなく、図4に示すように、該保持具3が前記シート状物17の前記縁部分19に取り付けられることになる。
本実施例においては、前記第1、第2の挾持片6,7を、左右方向に長い楕円形状に構成しているため、図11に示すように、前記保持具3の前記固定手段22による固定部の中心部(前記大径孔部35の中心部)104と前記5本の針状片49との間の距離L5を略等しく設定できることとなり、従って、第1、第2の挾持片6,7が前記シート状物17の縁部分19を挾持した状態で、各針状片49におけるシート状物17の保持力を略均一となし得る。
前記シート状物17に前記保持具3を取り付けて構成された図12に示す日除け構成材112は、図13に示すように、建物の窓枠113に装着された引き違いガラス障子115の、内のガラス障子115aの外側のガラス面106に前記吸盤2を吸着させて取り付けられることによって内側の日除け装置5aを構成する。又、該日除け構成材112を、外のガラス障子115bの外側のガラス面107に前記吸盤2を吸着させて取り付けることによって外側の日除け装置5bを構成できる。
ところで該引き違いガラス障子115は、部屋の換気等を行うために自由に開閉できることを要するのであるが、このように日除け装置5a,5bを取り付けた状態においても、該引き違いガラス障子115の開閉を要することには変わりがない。そのために本実施例においては、該引き違いガラス障子115を開閉したときにも、図14に示すように、前記第2の挾持片7の外面79が外のガラス障子115bに接触しないようにするため、前記シート状物17の縁部分19を挾持してなる前記両挾持片6,7の閉じた状態における前記吸盤ホルダー1の厚さが所要に設定されている。本実施例においては、内のガラス障子115aの外側のガラス面106と外のガラス障子115bの縦框114の内面118との間の間隙L6が約10mmである場合、該外側のガラス面106に前記吸盤2が吸着した状態にある前記閉じた状態(前記縁部分19を挾持して閉じた状態)の保持具3の厚さL7は8mm程度に設定されている。然して、このようにシート状物17で内のガラス障子115aの外側のガラス面106を覆った状態でも、引き違い障子115の開閉を無理なく行うことができるのである。
本実施例においては、図1、図9に示すように、前記第2の挾持片7の円弧状の外周縁71の外方に張り出す如くストッパ部66,66を設けることとし、前記第1、第2の挾持片6、7を閉じた時に該ストッパ部66,66及び前記半円弧状ガイド片72が該第1の挾持片6に当たらないようにしている。そのため、該第2の挾持片7の内面13でストッパ部66を突設する場合とは異なり、第1、第2の挾持片6,7が閉じた状態における肉厚をより薄く形成できることになる。
又本実施例においては、図2に示すように、前記第1の挾持片6の外面27の中央部分に窪み部40が設けられると共に該窪み部40の底面部41に、前記ダルマ形孔部37が設けられている。そして前記第2の挾持片7には、前記のように、窪み部96と収容孔部76が設けられている。かかることから、図5(A)に示すように、前記吸盤2の前記取付け突部32の基端側部分116を該窪み部40に納めることができると共に、該取付け突部32の先端側の部分75を前記窪み部96と前記収容孔部76に納めることができる。これらによって、図5(A)に示すように、前記第1、第2の挾持片6,7が前記シート状物17の縁部分19を挾持した状態における前記保持具3の全体の厚さを極力小さくすることができる。
図13に示す日除け装置5においては、前記保持具3が、前記シート状物17の四隅に取り付けられている。該日除け装置5は、図12〜13に示すように、該シート状物17の上下方向に延長する左右の縁部分19a,19bの上下端側を、前記第1の挾持片6と前記第2の挾持片7の両先側の部分15,15間で挾持した状態とされている。
従って、図13(A)に示すように、該左右の縁部分19a,19b及び上下の縁部分19c,19dをピンと張った状態にして4個の保持具3,3,3,3を外側のガラス面106,107に、前記吸盤2の吸着作用によって取り付けると、左右の縁部分19a,19b及び上下の縁部分19c,19dは、しわが寄ったり波打ち状態になることなくピンと張った状態で保持されることになる。従って、シート状物17が風で煽られたときにもその縁部分19a,19b、19c,19dがばたつきにくく、このようにピンと張った状態を維持させることができる。従って、該縁部分19a,19b、19c,19dとガラス面106,107との間には各部均一な開放間隙117が形成された状態が得られる。図15は、該縁部分19aとガラス面106との間に形成された開放間隙117を拡大して示している。
かかることから、前記ガラス障子115a,115bの周縁部分に形成された開放間隙117において良好な通気性が確保されることになる。従って、太陽光が前記シート状物17を透過し、ガラス面106,107と該シート状物17との間の空間部119で発生した熱を、該シート状物17の前記メッシュ102(図3)を通して逃がすことができると共に、前記開放間隙117を通しての風通しによって効果的に逃がすことができ、これらによって該空間部119に熱が籠もるのを極力防止できる。これにより、建物を効果的に断熱できることになる。
又、前記シート状物17はメッシュ状のシートを以て構成されているため、室内に、陽射しを柔らかく取り込むことができるのであり、前記日除け装置5によるときは、採光と断熱の双方を、ほどよく両立させ得ることになる。
前記日除け装置5を取り外す要領の一例を説明すれば、図13(B)において、前記第1、第2の挾持片6,7の合わせ目部分120に、例えばマイナスドライバの先端部分を挿入し、該合わせ目部分120をこじ開けるようにして前記第1の係合部23と前記第2の係合部25との係合状態を解除する。これによって、前記シート状物17を前記保持具3から取り外すことができる。その後、図8に示すと逆の操作によって、前記吸盤2の前記取付け突部32を、前記小径孔部36から前記大径孔部35内に位置させるように前記第1の挾持片6をスライドさせる。該取付け突部32を該第2の挾持片7に位置させれば、吸盤ホルダー1を吸盤2から取り外すことができる。然る後、該吸盤2をガラス面106,107から取り外す。
比較例として、該第1、第2の挾持片6,7が独立している場合を考えると、この場合は、各針状片49とそれに対応する収容空所59とを正しく位置決めすると共に、前記第1の係合部23と前記第2の係合部25とを正しく位置合わせする必要が生じ、これらの作業に手間を要して、シート状物17に対する保持具3の取り付け作業能率が非常に悪いものとなる。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 図16は前記シート状物17の縁部分19の外縁65と当接し得るストッパ部66の他の態様を示すものである。該ストッパ部66は、前記第2の挾持片7の基端側の部分21の先側の左右部位において左右方向で見て外方に張り出す状態で設けられた突出部121,121の内面で、先側に向けて斜めに突出する如く設けられた傾斜突出部123,123を以て構成されている。該傾斜突出部123,123の先端は前記対象挾持片(図16においては第2の挾持片7)の内面13から浮き上がっている。又、該傾斜突出部123,123の先側(前側)の面は、先側に向けて該内面13から離れるように傾斜した傾斜面部125,125とされている。このストッパ部66の構成は、図1に示す吸盤ホルダー1において、前記半円弧状ガイド片72を省略したのと同様の構成である。
図17は前記ストッパ部66,66のその他の態様を示すものであり、前記第1、第2の挾持片6,7の何れか一方の挾持片としての対象挾持片(図17においては前記第2の挾持片7)の前記基端側の部分21の内面13の先側の左右で突設された軸部126,126を以て構成されている。図17においては、該軸部126の前側の面が、先側(前側)に向けて前記内面13から離れるように傾斜した傾斜面部127とされている。そして他方の挾持片(前記第1の挾持片6)の内面には、該第1、第2の挾持片6,7が閉じた状態で該ストッパ部66,66を嵌め入れる凹部129,129が設けられている。
その他、該ストッパ部66は、例えば図18に示す前記左右の第1の係合部23,23の前端部分130,130を以て構成されることもある。
(2) 前記シート状物17は、遮熱や遮光、UVカット等の機能を有するものの他、暖簾やカーテン、その他の、シート状を呈するもの全般を含むものであり、その使用目的に応じて、前記したメッシュ状を呈する織物製のものや編物製のもの、その他、洋紙や和紙、樹脂シート、不織布等、各種素材を以て構成できる。又、該シート状物17は、白色系の他、黒色系や灰色系等のものであってもよい。
(3) 図19は、第1、第2の挾持片6,7の何れか一方の挾持片(例えば第1の挾持片6)の略中央部分に対する吸盤2の他の取り付け態様を示すものである。該吸盤2は、その中央部分の外面に係合軸部131が突設されており、該係合軸部131はその先端132に、半球状の係合頭部133が段差135を介して設けられている。該係合軸部131は、その係合頭部133を弾性変形させながら、前記挾持片6の中央部分に設けられている係合孔部136に押し込まれる。この押し込み後に該係合頭部133が弾性復元することにより、図19(A)に示すように、前記段差135が該挾持片6の前記係合孔部136の周縁部分137と係合し、これによって、前記吸盤2が抜け止め状態で前記挾持片6に取り付けられる。
(4) 図20は、前記第1の挾持片6と前記第2の挾持片7の基部側の部分20,21相互を固定手段22を介して一体化可能とする他の態様を示すものである。該固定手段22は、互いに係合でき且つ係合状態を解除できる第1の面状ファスナ片139と第2の面状ファスナ片140とを具える面状ファスナ141を以て構成されている。そして前記吸盤2は、図19に示すと同様にして、何れか一方の挾持片に取り付け可能となされている。
該吸盤2を、例えば図19(A)と同様にして押し込みにより挾持片に取り付ける構成を採用する場合は、例えば図20(A)に示すように、前記第1、第2の挾持片6,7の基端側の部分20,21の内面12,13を平滑面に形成できる。そのため、例えば図20(A)に示すように、平滑な内面12に、比較的大きな第1の面状ファスナ片139を接着する一方、平滑な内面13に、比較的大きな第2の面状ファスナ片140を接着できる。
然して、該第1、第2の挾持片6,7を、図20(B)に示すように、その内面12,13を腹合せ状態に閉じると、該第1、2の面状ファスナ片139,140が図20(C)に示すように互いに係合することによって該第1、第2の挾持片6,7が一体化される。又、前記第1、第2の挾持片6,7の合わせ目部分にマイナスドライバの先端部分を挿入してこじ開けることにより、両面状ファスナ片139,140の係合状態を解除して該第1、第2の挾持片6,7を開くことができる。
図21は、前記第1、第2の挾持片6,7を固定手段22を介して一体化可能とする他の態様を示すものである。該固定手段22は、互いに係合でき且つ係合状態が解除できる第1の面状ファスナ片139と第2の面状ファスナ片140とを具える面状ファスナ141を以て構成されている。そして前記第1の挾持片6は、前記と同様にして、吸盤2を取り付けるためのダルマ形孔部37を具えている。この場合は、前記内面12の前記大径孔部35の左右両側の夫々に第1の面状ファスナ片139,139を接着する一方、前記第2の挾持片7の内面13の平滑な基部側の部分21には、比較的大きな前記第2の面状ファスナ片140を接着してなる。然して、該第1、第2の挾持片6,7を、その内面12,13を腹合せ状態に閉じると、両面状ファスナ片139,140が互いに係合することによって該第1、第2の挾持片6,7が一体化される。又、両面状ファスナ片139,140の係合状態を解除することにより、該第1、第2の挾持片6,7を開くことができる。
図22は、前記第1、第2の挾持片6,7を固定手段22を介して一体化可能とするその他の手段を示すものであり、前記第1、第2の面状ファスナ片139,140に代えて、両面粘着テープを用いている。この場合は、第1、第2の挾持片6,7を閉じることにより、両粘着面145,146が互いに接着することにより、該両挾持片6,7を一体化できる。
(5) 図23(A)(B)は、シート状物17の縁部分19を挾持するその他の手段を示すものであり、第1、第2の挾持片6,7の内の何れか一方(例えば第1の挾持片6)の内面15の、前記先側の部分15の外周縁部分43に設けられた押圧突部146と、他方の挾持片(第2の挾持片7)の内面側の、前記先側の部分の外周縁部分44に設けられた嵌入凹部147とを以て構成されており、該第1、第2の挾持片6,7を閉じたときに、図23(B)に示すように、該押圧突部146が該シート状物17を屈曲させながら該嵌入凹部147に圧入状態に嵌まり合うことにより、閉じた両挾持片6,7で該シート状物17が挾持されるようになされている。
(6) 前記第1、第2の挾持片6,7の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分に、前記シート状物17を貫通し得る針状片49を突設する場合、該針状片49は、前記第1、第2の挾持片6,7が閉じた状態で前記シート状物17の縁部分19を安定的に挾持できる限り、その本数は、1本乃至複数本の適宜本数に設定できる。
(7) 前記第1、第2の挾持片6,7の内面12,13側の、前記先側の部分15,16に小突起を分散状態で設け、該第1、第2の挾持片6,7が閉じたときに、該小突起が前記シート状物17の表面に食い込むことによって該シート状物17が両挾持片6,7で挾持されるように構成することもできる。
第1、第2の挾持片6,7によるシート状物17の縁部分19を挾持するための手段は、両挾持片6,7が閉じた状態で該シート状物17の縁部分19を安定的に挾持できる限り各種の手段を採用できる。
(8) 図24〜25は、前記第1、第2の挾持片6,7を円板状に構成した場合を示すものであり、その具体的な構成は前記と同様である。又、該第1、第2の挾持片6,7の外形は、両者を、その内面12,13を腹合せ状態にして閉じることにより前記シート状物17の縁部分19を挾持できる限り、四角形板状等として構成することもできる。
(9) 本発明に係る日除け装置5は、自動車のフロントガラスやリアウインドに取り付けられて自動車の日除けとして用いることもできる。
(10)前記吸盤2は、ガラス面等の平滑面に対して吸着作用を発揮するが、該平滑面は、例えば建物の壁面に対しては、該壁面に貼り付けた樹脂板の平滑な表面を以て構成することができる等、平滑面を形成できる部材の貼り付けによって構成することもできる。
1 吸盤ホルダー
2 吸盤
3 保持具
5 日除け装置
6 第1の挾持片
7 第2の挾持片
9 基部
10 基部
11 蝶番部
12 内面
13 内面
15 先側の部分
16 先側の部分
17 シート状物
19 縁部分
20 基部側の部分
21 基部
22 固定手段
23 第1の係合部
25 第2の係合部
32 取付け突部
33 係合溝部
35 大径孔部
36 小径孔部
40 窪み部
49 針状片
50 根元側
66 ストッパ部
70 傾斜突出部
72 半円弧状ガイド片
103 ガラス障子
105 ガラス障子
106 ガラス面
107 ガラス面
117 開放間隙
123 傾斜突出部
本発明は、吸盤を取り付け可能な吸盤ホルダーに関するものであり、又、該吸盤ホルダーに吸盤を取り付けてなる吸盤式シート状物保持具に関するものであり、又、該吸盤式シート状物保持具を用いて構成された日除け構成材に関するものであり、更に、該日除け構成材を用いてなる窓用の日除け装置に関するものである。
夏季において、建物内の温度上昇や駐車中の車内の温度上昇を抑制する目的で、特許文献1や特許文献2記載の日除け装置が提案されている。
これらの日除け装置は何れも、図26、図27に示すように、断熱性や遮光性を有するシートaの縁部分bに所要間隔で吸盤cを止着し、該吸盤cを建物や自動車の窓ガラスのガラス面dに吸着させることにより日除けを構成していた。そして該シートaに該吸盤cを取り付けるに際しては、図26(B)や図27(B)に示すように、該シートaの一面(前記ガラス面dに対向する面)eに該吸盤cをあてがうと共に、該シートaの他面fに留め具gをあてがい、該吸盤cと該留め具gとによって該シートaを挾んで行っていた。
そして前記留め具g(g1)は、特許文献1にあっては図26(B)に示すように、前記シートaに設けられた挿通孔hを挿通し且つ前記吸盤cの背面側の中央部で膨設された基部jの止着孔kに圧入される軸部mの端部に抜け止め片nを設けた構成を有していた。そして、該吸盤cを前記シートaに固定するに際しては、該基部jに設けられている前記止着孔kを、前記シートaに設けられている前記挿通孔hに該シートaの内面(前記一面)e側で位置合わせすると共に、該シートaの外面(前記他面)f側から前記留め具g1の軸部mを該挿通孔hに挿通し且つ前記止着孔kに圧入することにより行っていた。
又前記留め具g(g2)は、特許文献2にあっては図27(B)に示すような、止着孔wを有する板体として構成されており、前記吸盤cの中央部分の背面側で突設され且つ先端に係合頭部sが膨設されてなる止着軸tを、前記シートaに設けた挿通孔uに該シートaの内面(前記一面)e側から外方に向けて挿通させ、その後、該シートaの外面(前記他面)f側で突出した止着軸tに対して該留め具g2を装着することとされていた。この際、該係合頭部sを弾性変形させながら該止着孔wに通過させ、その後における該係合頭部sの弾性復元によって該止着軸tが抜け止めされて前記吸盤cがシートaに止着されるように構成されていた。
かかる従来の日除け装置によるときは、吸盤cとは別体に構成された留め具g(g1,g2)を用いて該吸盤cをシートaに安定的に止着するためには、特許文献1の図1や特許文献2の第1図に示されているように、該留め具g(g1,g2)を、シートaの外縁xから内方に控えた部位に配置せざるを得なかった。そのため、該シートaの縁部分bがその全長に亘ってフリーとなるので該縁部分bをピンと張った状態に保持するのが難しく、該縁部分bにしわが寄った状態になりやすく見栄えが悪い問題があった。特に、該シートaを建物のガラス障子の外のガラス面に吸着状態に取り付けた場合は、風に煽られた際に該シートの縁部分bがバタツク問題もあった。更に、前記吸盤cを前記シートaに止着するに際しては、図26(B)に示すように、該吸盤cの基部jに設けた止着孔kを、シートaに設けた挿通孔hに正しく位置合わせした状態で、小さな部品である前記留め具g1を該挿通孔hに挿通して前記止着孔kに圧入しなければならなかったり、或いは図27(B)に示すように、吸盤cの基部pで突設された止着軸tを、シートaに設けられた挿通孔uに挿通した後、該シートaを挿通した該止着軸tに小さな部品である前記留め具g2を取り付けなければならず、吸盤cをシートaに取り付ける作業に面倒さが伴った。又、これらの留め具g1,g2は吸盤cとは別体であり、しかも小さな部品であったために、紛失し易い問題もあった。
特開平5−63927号公報 実開平4−20831号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、遮熱性や遮光性等を有するシート状物に対する吸盤の取り付けを簡易且つ確実に行うことができると共に、該シート状物を建物の窓ガラスや自動車の窓ガラスに取着した際、該シート状物の縁部分にしわが発生したり該縁部分が波を打った状態になるのを抑制して該縁部分の取り付け状態の見栄えを向上でき、又、該縁部分が風でばたつくのを抑制できる吸盤ホルダーの提供を課題とするものであり、又、該吸盤ホルダーを用いる吸盤式シート状物保持具の提供を課題とするものであり、又、該吸盤式シート状物保持具を用いる日除け構成材の提供を課題とするものであり、更に、該日除け構成材を用いる日除け装置の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係る吸盤ホルダーの第1の態様は、第1の挾持片と第2の挾持片が、その対向する基部相互を連結する蝶番部を介して開閉可能となされ、該第1の挾持片と該第2の挾持片をその内面を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片の、該蝶番部から離れた先側の部分間でシート状物の縁部分を挾持できると共に、該縁部分を挾持して該両挾持片が閉じた状態で、該蝶番部に近い基部側の部分相互が固定手段を介して一体化可能となされており、該第1の挾持片と該第2の挾持片が該固定手段を介して一体化された状態で、該基部側の部分が前記縁部分から突出する如くなされ、又、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片には、吸着面を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付け可能となされている。そして前記第1の挾持片又は前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端には、前記シート状物の縁部分の外縁と当接して該縁部分が前記基部に向けて移動するのを阻止するストッパ部が設けられており、該ストッパ部は、前記第1の挾持片又は前記第2の挾持片としての対象挾持片の前記基部側の部分の先端で、前記開閉の方向である前後方向と直交する左右方向で見た左右部位において外方に張り出して設けられており、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片とが重なるように閉じた状態で、該左右部位に位置する左右のストッパ部が、該閉じた積重体から外方に突出状態となることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第2の態様は、前記第1の態様において、前記左右のストッパ部相互が、前記対象挾持片の前記先側の部分の半円弧状を呈する挾持片外縁の外側で、該挾持片外縁に沿う如く設けられてなる半円弧状ガイド片で連結されており、該半円弧状ガイド片は、前記対象挾持片の内面を含む平面から稍浮き上がっており、該半円弧状ガイド片と該内面との間に前記シート状物を挿入させることができ、該シート状物の縁部分の外縁を前記左右のストッパ部に当接させ得ることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第3の態様は、前記第1、第2の形態において、前記ストッパ部は、先側に向けて斜めに突出する傾斜突出部を具え、該傾斜突出部の先端は前記対象挾持片の前記平面から浮き上がっており、該傾斜突出部の、前記平面と対向する面は、先側に向けて該平面から離れるように傾斜した傾斜面部とされていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第4の態様は、前記第1の態様において、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通し得る針状片が突設されると共に、他方の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所が設けられており、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片が閉じた状態で、該針状片が該収容空所に納められた状態となることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第5の態様は、前記第1の態様において、前記針状片が、その根元側が太径に形成された円錐状に形成されると共に、前記基部に面する側の母線は前記内面と直交する直線状に形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第6の態様は、前記第1の態様において、前記固定手段が、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面に設けられた第1の係合部と、他方の挾持片の内面に設けられて該第1の係合部と着脱可能に係合し得る第2の係合部とを具えることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第7の態様は、前記第1の態様に係る吸盤ホルダーが、前記吸盤を取り付けられた状態で、且つ、両挾持片がシート状物を挾持した状態で、内外のガラス障子からなる引違いガラス障子の、内のガラス障子の外側のガラス面に前記吸盤の前記吸着面を吸着させて取り付けられた状態にされたときに、該引違いガラス障子を開閉したときに該吸盤ホルダーが外のガラス障子に接触しないように、前記両挾持片が閉じた状態における吸盤ホルダーの厚さが設定されていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第8の態様は、第1の挾持片と第2の挾持片が、その対向する基部相互を連結する蝶番部を介して開閉可能となされ、該第1の挾持片と該第2の挾持片をその内面を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片の、該蝶番部から離れた先側部分間でシート状部材の縁部分を挾持できると共に、該縁部分を挾持して該両挾持片が閉じた状態で、該蝶番部に近い基部側の部分相互が固定手段を介して一体化可能となされており、該第1の挾持片と該第2の挾持片が該固定手段を介して一体化された状態で、該基部側の部分が前記縁部分から突出する如くなされ、又、前記第1の挾持片には、吸着面を外向きにして該第1の挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付け可能となされており、該吸盤は、該吸着面と対向する外面の中央部に取付け突部が突設されると共に該取付け突部の外周面には周方向に係合溝部が設けられている。又、前記第1の挾持片の前記基部側の部分には、前記取付け突部を嵌め入れる大径孔部が設けられると共に、該第1の挾持片の略中央部分には、前記取付け突部の前記係合溝部と周縁部分が嵌合状態に係合し得る小径孔部が連設されてダルマ形孔部が設けられる一方、前記第2の挾持片の略中央部分には、前記取付け突部を嵌め入れる収容孔部が設けられており、該収容孔部に収容された状態にある該取付け突部の外面は前記第2の挾持片の外面と略面一状態に形成されている。又、前記第2の挾持片の前記基部側の部分の内面の、前記開閉の方向である前後方向と直交する左右方向で見た左右両側には第1の係合部が設けられており、該第1の係合部は、該内面で突出する突出片の先端に、前記大径孔部の縁部分としての前記第2の係合部と係合し得る係合突部が設けられ、該係合突部が該縁部分と係合することによって、前記先側の部分間での前記シート状物の挾持状態が保持される如くなされている。又、前記第1の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通し得る針状片の複数本が突設されると共に、前記第2の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所が貫通孔として設けられている。又、対象挾持片としての前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端には、前記シート状物の縁部分の外縁と当接して該縁部分が前記基部に向けて移動するのを阻止するストッパ部が設けられており、該ストッパ部は、前記第2の挾持片としての前記対象挾持片の前記基部側の部分の先端で、前記左右方向で見た左右部位において外方に張り出して設けられており、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片とが重なるように閉じた状態で、該左右部位に位置する左右のストッパ部が、該閉じた積重体から外方に突出状態となり、前記ストッパ部は、先側に向けて斜めに突出する傾斜突出部を具え、該傾斜突出部の先端は前記対象挾持片の内面を含む平面から浮き上がっており、該傾斜突出部の、前記平面と対向する面は、先側に向けて該平面から離れるように傾斜した傾斜面部とされており、前記左右のストッパ部相互が、前記対象挾持片の前記先側の部分の半円弧状を呈する挾持片外縁の外側で、該挾持片外縁に沿う如く設けられてなる半円弧状ガイド片で連結されており、該半円弧状ガイド片は、前記対象挾持片の内面を含む平面から稍浮き上がっており、該半円弧状ガイド片と該内面との間に前記シート状物を挿入させることができ、該シート状物の縁部分の外縁を前記左右のストッパ部に当接させることができる。又、前記第1の挾持片に取り付けられた吸盤の前記吸着面を、内外のガラス障子からなる引違いガラス障子の内の、内のガラス障子の外側のガラス面に吸着させて取り付けた状態で、該引違いガラス障子を開閉したときに前記吸盤ホルダーが外のガラス障子に接触しないように、前記両挾持片が閉じた状態における吸盤ホルダーの厚さが設定されていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第9の態様は、前記第8の態様において、前記第1の挾持片の外面の中央部分に、前記前後方向に稍長い楕円形状の窪み部が設けられ、該窪み部の底面部に前記ダルマ形孔部が設けられており、該窪み部に前記吸盤の前記取付け突部の基部側の部分を嵌め入れられるようになされていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤ホルダーの第10の態様は、前記第1の態様において、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片が、その対向する基部相互を連結する蝶番部を介して開閉可能となされ、該第1の挾持片と該第2の挾持片をその内面を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片の、該蝶番部から離れた先側の部分間でシート状物の縁部分を挾持できると共に、該縁部分を挾持して該両挾持片が閉じた状態で、該蝶番部に近い基部側の部分相互が固定手段を介して一体化可能となされており、該第1の挾持片と該第2の挾持片が該固定手段を介して一体化された状態で、該基部側の部分が前記縁部分から突出する如くなされ、又、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片には、吸着面を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付け可能となされている。そして、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片は、共に、前記基部の中央部と、該中央部から先側に延長する延長線と挾持片外縁との交差点である先端部との間の距離よりも、前記左右方向で見た左右端間の距離が稍大きい楕円形状の平板体として形成されており、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通し得る針状片が突設されると共に、他方の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所が設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る吸盤式シート状物保持具は、前記第1又は第2の態様に係る吸盤ホルダーに吸盤を取り付けてなる吸盤式シート状物保持具であって、前記何れか一方の挾持片に、吸着面を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る日除け構成材は、前記吸盤式シート状物保持具が前記シート状物の縁部分に取り付けられてなる日除け構成材であって、該吸盤式シート状物保持具が前記第1の挾持片と前記第2の挾持片の両先側の部分間で該縁部分を挾持してなり、前記基部側の部分が前記シート状物の縁部分から突出していることを特徴とするものである。
本発明に係る窓用の日除け装置の第1の態様は、前記日除け構成材をガラス障子のガラス面に取り付けてなる窓用の日除け装置であって、前記シート状物が該ガラス面の略全体を覆った状態で前記吸盤の吸着面が該ガラス面に吸着されており、該シート状物の縁部分と該ガラス面との間には、隣り合う前記吸盤ホルダー間で、外端部が開放された開放間隙が形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係る窓用の日除け装置の第2の態様は、前記ガラス面が、引き違いガラス障子の、内のガラス障子の外側のガラス面であって、該ガラス面に吸着された前記吸盤ホルダーが、該引き違いガラス障子を開閉したときにも外のガラス障子に接触しないように、前記両挾持片が閉じた状態における吸盤ホルダーの厚さが設定されていることを特徴とするものである。
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係る吸盤ホルダーは、第1の挾持片と第2の挾持片が、その対向する基部相互を連結する蝶番部を介して開閉可能となされ、該第1の挾持片と該第2の挾持片をその内面を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片の、該蝶番部から離れた先側の部分間でのみシート状物の縁部分を挾持できると共に、該縁部分を挾持して該両挾持片が閉じた状態で、該蝶番部に近い基部側の部分相互が固定手段を介して一体化可能となされており、該第1の挾持片と該第2の挾持片が該固定手段を介して一体化された状態で、該基部側の部分が前記縁部分から突出する如くなされ、又、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片には、吸着面を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付け可能となされている。
従って本発明によるときは、遮熱性や遮光性等を有するシート状物に対する吸盤の取り付けを、該吸盤ホルダーを介して簡易且つ確実に行うことができると共に、該シート状物を建物の窓ガラスや自動車の窓ガラス等に取り付けた際、該シート状物の縁部分にしわが発生したり該縁部分に波を打った状態となるのを抑制して該縁部分の取り付け状態の見栄えを向上できる。又、該縁部分をこのようにして取り付け得ることから、該シート状物が屋外に取り付けられる場合は、該縁部分が風でばたつくのを抑制できる。そして、該縁部分とガラス面等との間に各部均一な開放間隙を形成できるため、該開放間隙において良好な通気性を確保でき、ガラス面等と該シート状物との間の空間部で熱が発生した場合は、これを該開放間隙を通しての風通しによって効果的に逃がすことができる。
又、本発明に係る吸盤ホルダーによるときは、第1の挾持片と第2の挾持片が蝶番部を介して一体化されているため、前記特許文献1、2に係る日除け装置におけるような部品の紛失の恐れがない。
(2) 前記第1の挾持片又は前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端に、前記シート状物の縁部分の外縁と当接して該縁部分が前記基部側に向けて移動するのを阻止するストッパ部を設ける場合は、シート状物が必要以上に基部側に移動するのを確実に防止でき、両挾持片の先側の部分間での前記シート状物の挾持を確実に行うことができる。
このようにストッパ部を設ける場合、該ストッパ部を、前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端で、左右方向で見て外方に張り出す如く設ける場合は、前記第1、第2の挾持片を閉じた時に該ストッパ部が該第1、第2の挾持片に当たらないため、両挾持片が閉じた状態における肉厚をより薄く形成できることになる。
このように外方に突出する如く設けられた左右のストッパ部を有する対象挾持片の前記基部側の部分の先端で、左右方向で見て外方に突出する如く設けられた左右のストッパ部の、左右方向で見た外側部分相互を、該対象挾持片の半円弧状に形成された挾持片外縁の外側で該挾持片外縁に沿う如く設けられてなる半円弧状ガイド片で連結し、該半円弧状ガイド片を、該対象挾持片の内面から稍浮き上がったものとし、該半円弧状ガイド片と該内面との間に前記シート状物を挿入可能とするときは、該シート状物の縁部分を該半円弧状ガイド片と該対象挾持片の内面との間に挿入することにより、該縁部分を平面状態で安定的に挿入して該縁部分の外縁を左右のストッパ部に正しく当接させることができる。かかることから、挿入された該縁部分にしわが発生するのを防止できる。
(3) 特に、前記左右のストッパ部を、先側に向けて斜めに突出する傾斜突出部とし、該傾斜突出部の先端が前記対象挾持片の内面から浮き上がったものとして構成する場合は、前記縁部分の外縁側を、該傾斜突出部の先側(前側)に向けて傾斜する傾斜面部と前記内面との間の鋭角支持溝で挾持状態に支持された状態となるので、該外縁側が該内面から浮き上がるのを確実に防止できる。
(4) 前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分に、前記シート状物を貫通し得る針状片を突設し、他方の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分に、該シート状物を貫通した針状片を納めるための収容空所を設けるときは、該針状片によってシート状物を確実に挾持できることになる。
特に、前記針状片を、その根元側が太径に形成された円錐状に形成すると共に前記基部に面する側の母線を前記内面と直交する線として形成する場合は、根元側が太径である該針状片によってシート状物の支持強度を向上できると共に、前記直交する母線で前記シート状物をより安定的に支持できる利点がある。
(5) 前記第1、第2の挾持片を閉じた状態で一体化可能とする前記固定手段を、何れか一方の挾持片の内面に設けられた第1の係合部と、他方の挾持片の内面に設けられて該第1の係合部と着脱可能に係合し得る第2の係合部を具えるものとして構成するときは、確実な固定が得られる固定手段を簡易に構成できることになる。
(6) 前記両挾持片が前記シート状物の縁部分を挾持して閉じた状態における前記吸盤ホルダーの厚さを、該吸盤ホルダーを引き違いガラス障子の、内のガラス障子の外側のガラス面に前記吸盤の前記吸着面を吸着させて取り付けた状態で該引き違い障子を開閉したときに該吸盤ホルダーが外のガラス障子に接触しないように設定するときは、該引き違いガラス障子に日除け装置を構成した場合においても、該引き違いガラス障子を、部屋の換気等を行うために自由に開閉できる利点がある。
(7) 前記第1、第2の挾持片を楕円形状の平板体として構成し、両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面側の、前記先側の部分の外縁寄り部分に、前記シート状物を貫通し得る針状片を突設すると共に、他方の挾持片の前記先側部分の外縁寄り部分に、該シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所を設ける構成を採用するときは、両挾持片が前記シート状物の縁部分を挾持した状態で、各針状片におけるシート状物の保持力を略均一となし得る。
(8) 本発明に係る日除け構成材によるときは、ガラス障子や、自動車のフロントガラスやリアウィンド等に取り付けられて安定構造の日除けを構成できる。
(9) 本発明に係る窓用の日除け装置によるときは、ガラス面とシート状物との間の空間部で発生した熱を、ガラス障子の周縁部分に形成された開放間隙を通しての風通しによって効果的に逃がすことができる。
本発明に係る吸盤ホルダーを、これに取り付けられる吸盤と共に示す斜視図である。 本発明に係る吸盤ホルダーを示す斜視図である。 保持具とシート状物を示す斜視図である。 シート状物の縁部分に保持具を取り付けた状態を示す斜視図である。 その断面図である。 吸盤ホルダーの固定手段を示す斜視図である。 吸盤ホルダーを構成する第1、第2の挾持片の形態を説明する平面図である。 保持具に吸盤を取り付ける作業工程を説明する斜視図である。 吸盤ホルダーのストッパ部の作用を説明する斜視図である。 第1、第2の挾持片を固定手段で一体化する作業工程を説明する断面図である。 保持具に設けられている各針状片の略均一な保持力を説明する平面図である。 日除け構成材を示す斜視図である。 引き違いガラス障子のガラス面に、保持具を用いてシート状物を取り付けてなる日除け装置を示す斜視図と断面図である。 引き違いガラス障子の開閉を可能とする保持具の構成を示す斜視図である。 シート状物の縁部分とガラス面との間に形成された開放間隙を示す断面図である。 ストッパ部の他の構成をその作用と共に示す斜視図である。 ストッパ部のその他の構成をその作用と共に示す斜視図である。 ストッパ部のその他の構成をその作用と共に示す斜視図である。 吸盤の他の取り付け態様を示す説明図である。 固定手段の他の態様を示す斜視図と断面図である。 固定手段のその他の態様を示す斜視図である。 固定手段のその他の態様を示す斜視図である。 固定手段のその他の態様を示す斜視図と断面図である。 第1、第2の挾持片が円板状に構成されてなる吸盤ホルダーを用いた保持具とシート状物を示す斜視図である。 その保持具をシート状物の縁部分に取り付けた状態を示す斜視図である。 従来の日除け装置の一例を示す斜視図である。 従来の日除け装置のその他の例を示す斜視図である。
図1〜4において本発明に係る吸盤ホルダー1は、吸盤2が取り付けられることによって、図3に示す吸盤式シート状物保持具(以下保持具という)3を構成できるものである。該保持具3は、図4に示すようにシート状物17の縁部分19に装着されて日除け構成材112を構成できる。そして該日除け構成材112は、例えば図13に示すような日除け装置5を構成するために用いて好適である。以下、これをより具体的に説明する。
前記吸盤ホルダー1は、図1〜4に示すように、平板状を呈する第1の挾持片6と平板状を呈する第2の挾持片7が、その対向する基部9,10相互を蝶番部11を介して一連に連結されてなる一体物として構成されており、全体が例えばABS樹脂を以て形成されている。そして該第1の挾持片6と該第2の挾持片7を、図4〜5に示すように、前記蝶番部11の屈曲部14で屈曲してその内面12,13を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片6,7の、該蝶番部11から離れた先側の部分15,16間でシート状物17の縁部分19を挾持できる。そして、該蝶番部11に近い基部側の部分20,21相互が、図6に示す固定手段22を介して一体化可能となされており、該固定手段22は、本実施例においては第1の係合部23と第2の係合部25とを含んで構成されている。該第1の挾持片6と該第2の挾持片7が該固定手段22を介して一体化された状態で、該基部側の部分20,20が、図4に示すように、前記縁部分19から突出する。
そして図10(C)に示すように、該基部側の部分20,21相互を該固定手段22で一体化することによって、図5(A)に示すように、前記先側の部分15,16間での前記縁部分19の挾持状態が保持される如くなされている。又、図3、図5に示すように、前記第1、第2の挾持片6,7の内の何れか一方の挾持片の略中央部分には、前記吸盤2が、その吸着面26を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く取り付け可能となされている。
前記第1の挾持片6は図7に示すように、前記基部9の中央部9aと、該中央部9aから先側(前側ともいう)に延長する延長線29と該第1の挾持片6の挾持片外縁30との交差点である先端部31との間の距離L1よりも左右端間の距離L2が稍大きい楕円形状の平板体として構成されている。そして該第1の挾持片6には、図3、図5に示すように、前記吸盤2を、吸着面26を外向きにして該第1の挾持片6の外面27で突出する如く取り付け可能となされている。該吸盤2は図1、図5(A)に示すように、その中央部分の外面(前記吸着面26と対向する面)の中央部に、円柱状を呈する取付け突部32が突設されると共に該取付け突部32の外周面にはその周方向に係合溝部33が設けられている。
又、該第1の挾持片6の前記基部側の部分20には、図1〜2、図8(A)に示すように、前記取付け突部32を嵌め入れる円形の大径孔部35が設けられると共に、該第1の挾持片6の略中央部分には小径孔部36が設けられており、該大径孔部35と該小径孔部36とは、前後方向で連設されてダルマ形孔部37を形成している。そして該小径孔部36の周縁部分39は、図5、図8(B)に示すように、前記取付け突部32の前記係合溝部33と嵌合状態に係合できる。そして図2に示すように、前記第1の挾持片6の外面27の中央部分には、前後方向に稍長い楕円形状の窪み部40が設けられており、該窪み部40の底面部41に、前記ダルマ形孔部37が設けられている。このようにして楕円形の窪み部40を設ける理由は、該第1の挾持片6の外面27で突出する如く前記吸盤2を取り付けた状態において、図5(A)に示すように、該外面27からの吸盤2の突出量を極力小さくするためである。そして、このように楕円形の窪み部40を設けたことによる第1の挾持片6の強度低下を補うために、前記内面12には、図1に示すように、前記楕円形の窪み部40の外周縁に沿う如く楕円形の環状の補強突状部42が設けられている。
又、該第1の挾持片6の内面12の、先側の部分の外縁寄り部分43には、図1に示すように、その左右部位45,46とその間の部分47に、針状片49の複数本(本実施例においては5本)が突設されている。該針状片49は、その根元側50が太径に形成された円錐状に形成されており、図5に示すように、前記基部9に面する側の母線51は前記内面12と直交する線として形成されている。該針状片49は、このように円錐状を呈するために前記シート状物17を容易に貫通でき、その根元側50が太径であるために該シート状物17の支持強度に優れ、又、前記基部9側の母線51が前記内面12と直交する線として形成されているため、該直交する母線51で該シート状物17をより安定的に支持できる。
又前記第2の挾持片7は、図7に示すように、前記基部10の中央部10aと、該中央部10aから先側に延長する延長線52と該第2の挾持片7の挾持片外縁53との交差点である先端部55との間の距離L3よりも左右端間の距離L4が稍大きい楕円形状の平板体として構成されている。そして図1に示すように、該第2の挾持片7の先側の部分の外縁寄り部分56には、前記シート状物17を貫通した前記各針状片49を納めるための収容空所59が、貫通孔59aとして設けられている。該貫通孔59aは、本実施例においては図1に示すように、前記先側の部分の外縁寄り部分56に、その左右部位60,61とその間の部分62に設けられている。その個数は例えば5個であり、該貫通孔59aの径は3mm程度に設定されている。
又、図1〜2、図9に示すように、該第2の挾持片7の前記基部側の部分21の先側の左右部位63,65に、前記シート状物17の縁部分19の外縁65と当接し得るストッパ部66,66が設けられている。該ストッパ部66,66は、図1に示すように、前記第2の挾持片(本実施例においては該第2の挾持片を対象挾持片ともいう)7の前記基部側の部分21の先側の左右部位に張り出す状態で設けられた突出部67,67の内面69,69で、先側に向けて斜めに突出する如く設けられた傾斜突出部70,70を以て構成され、該傾斜突出部70,70の先端70a,70aは前記第2の挾持片(対象挾持片)7の内面13から浮き上がっている。又、該傾斜突出部70,70の先側(前側)の面は、先側に向けて該内面13から離れるように傾斜した傾斜面部73,73とされている。そして本実施例においては、該傾斜突出部70,70の先端相互が、該第2の挾持片7の円弧状の外周縁71の外側で該外周縁71に沿う如く設けられた半円弧状ガイド片72で連結されている。該半円弧状ガイド片72は、図3に示すように、前記第2の挾持片7の内面13から稍浮き上がっており、図9に示すように、該半円弧状ガイド片72と該内面13との間に、前記シート状物17の縁部分19を、平面状態で障害なく挿入させることができ、該縁部分19の外縁65を、前記傾斜突出部70,70の、先側(前側)に向けて傾斜する前記傾斜前面部73,73の基端側部分(前記ストッパ部66,66)に当接させ得るようになされている。
そして図4、図11に示すように、前記第1の挾持片6と前記第2の挾持片7とが重なるように閉じた状態で、前記ストッパ部66,66が、該閉じた積重体68から外方に張り出した状態となる。
このようにシート状物17を障害なく挿入させることができるのは、本実施例においては前記のように、半円弧状ガイド片72が設けられている第2の挾持片7には貫通孔59aは設けられてはいるが、該内面13に、前記針状片49等の突起物は何ら設けられていないからである。シート状物17をこのように当接させることによって、該シート状物17の外縁65が必要以上に前記基部10側に移動するのを防止できる。該外縁65が該基部10側に更に移動したとすると、前記縁部分19が障害となって、前記第1の係合部23と前記第2の係合部25との係合が不可能乃至困難になってしまう。前記ストッパ部66,66は、このような事態となるのを防止するのである。
そして前記第2の挾持片7の中央部分には、前記小径孔部36に取り付けられた状態にある前記取付け突部32の先端側の部分75を嵌め入れるための円形状の収容孔部76が設けられており、図5に示すように、該収容孔部76に収容された状態にある該取付け突部32の外面77は、前記第2の挾持片7の外面79と略面一状態に形成されている。
又、図6〜7に示すように、前記第2の挾持片7の前記基部側の部分21の内面13aの左右両側には第1の係合部23,23が突設されている。該第1の係合部23,23は、該内面13aで突出する突出片80,80の先端81,81に、前記大径孔部35の周縁部分82の左右の縁部分83,83としての第2の係合部25,25と係合し得る係合突部85,85が設けられている。本実施例において該突出片80は、前記収容孔部76よりも基端側部分の左右で前後方向に比較的長く形成された開口部86,86の内側の円弧縁87,87に沿う状態で、該内面13aに突設されており、その内側の面89,89は湾曲面として形成されている。
前記係合突部85,85は、図6(B)に示すように、前記内面13aを水平面と見たときに上面90,90が、前記内面13aに向けて且つ前記開口部86,86の外側の円弧縁91,91に向けて下方に傾斜すると共に、該上面90,90の下端縁92,92と前記突出片80,80の先端81,81との間に、前記大径孔部35の前記左右の縁部分83,83としての前記第2の係合部25,25と係合し得る係合段差面93が設けられている。該係合突部85が該縁部分83と係合することによって、図5に示すように、前記先側の部分15,16間での前記シート状物17の挾持状態が保持される如くなされている。又本実施例においては、図1に示すように、前記第2の挾持片7の内面13の中央部分に、前記環状の補強突状部42を嵌め入れるための楕円形状を呈する窪み部96が設けられている。
かかる構成を有する第1の挾持片6と前記第2の挾持片7とは、図1に示すように、その対向する基部9,10相互が前記蝶番部11を介して開閉可能に連結されているが、該蝶番部11は、本実施例においては図2に示すように、左右方向に稍幅広に形成され、その幅方向の外面中央部分は、その長さ方向に薄肉に形成されて前記屈曲部14とされており、該第1、第2の挟持片6,7を閉じる際、該蝶番部11は、薄肉である該屈曲部14で折れ曲がるようになされている。
前記シート状物17は、本実施例においては白色系の織物製メッシュ状シートとして構成され、図3に示すように、その経糸100,100間の間隔やその緯糸101,101間の間隔はランダムに設定されており、太陽光を適度に反射し且つ、メッシュ(格子状の孔部)102を通して太陽光を適度に室内に取り入れることができるように構成されている。該シート状物17は、本実施例においては、図13に示すように、建物4に設けた前記引き違いガラス障子のガラス障子103,105のガラス面106,107の略全体を覆うことができる幅と長さを有している。例えば、該シート状物17の横幅は75cm程度に設定されると共に、その長さは例えば90cm程度に設定される。本実施例においては、該シート状物17を構成する経糸100と緯糸101との交差部109(図3)は溶着されているため、該シート状物17は目崩れしない。又、前記シート状物17の上下長さを整えるために該シート状物17を所要長さで切断したときも、切断部分でほころびが生ずることもない。
図3は、前記構成を有する吸盤ホルダー1に前記吸盤2を取り付けてなる前記保持具3を示している。又図9は、前記シート状物17の縁部分19を前記半円弧状ガイド片72と前記内面13との間に平面状態で挿入させて該縁部分19の外縁65を前記傾斜前面部73,73の左右のストッパ部66,66に当接させた状態を示している。このように、シート状物17の縁部分19を前記半円弧状ガイド片72と前記第2の挾持片(対象挾持片)7との間に挿入することにより、該半円弧状ガイド片72がガイド機能を発揮して、該縁部分19を平面状態で安定的に挿入して該縁部分19の外縁65を前記左右のストッパ部66,66に正しく当接させることができる。しかも、該縁部分19の外縁側19aが前記傾斜前面部73と前記内面13との間の鋭角支持溝108で挾持状態に支持された状態となるので、該外縁側19aが該内面13から浮き上がるのが確実に防止される。かかることから、挿入された該縁部分19にしわを発生させることがない。
この状態で、図5(A)に示すように、前記蝶番部11を屈曲させて、前記第1の挾持片6と前記第2の挾持片7を、その内面12,13を腹合せ状態に閉じる。このように閉じると、図5(A)(B)に示すように、前記針状片49の夫々が前記シート状物17の前記メッシュ102を貫通した後、該針状片49が前記貫通孔59a(前記収容空所59)に収容される。この収容状態で、該針状片49の先端49aは前記第2の挾持片7の外面28から突出しない。又、該第1、第2の挾持片6,7を閉じるに伴い、前記第1の係合部23,23が、図10(A)(B)に示すように、その左右の係合突部85,85が前記大径孔部35の縁部分83に当接しつつ前記第1の挟持片6の外面27に向けて移動し、最終的に、図10(C)に示すように、該左右の係合突部85,85の前記係合段差面93,93が、前記大径孔部35の周縁部分82の左右の縁部分83,83(図6)とその外面側で係合し、これによって、前記基部側の部分20,21相互が前記固定手段22を介して固定一体化される(図5)。
このように該針状片49がシート状物17を貫通して該第1、第2の挾持片6,7の閉じた状態が保持され、然もこの状態で、該針状片49が収容空所59に納められた状態となる(図5)。従って、該シート状物17は該針状片49に完全に拘束されることとなり、該シート状物17と前記保持具3とが分離する恐れがなく、図4に示すように、該保持具3が前記シート状物17の前記縁部分19に取り付けられることになる。
本実施例においては、前記第1、第2の挾持片6,7を、左右方向に長い楕円形状に構成しているため、図11に示すように、前記保持具3の前記固定手段22による固定部の中心部(前記大径孔部35の中心部)104と前記5本の針状片49との間の距離L5を略等しく設定できることとなり、従って、第1、第2の挾持片6,7が前記シート状物17の縁部分19を挾持した状態で、各針状片49におけるシート状物17の保持力を略均一となし得る。
前記シート状物17に前記保持具3を取り付けて構成された図12に示す日除け構成材112は、図13に示すように、建物の窓枠113に装着された引き違いガラス障子115の、内のガラス障子115aの外側のガラス面106に前記吸盤2を吸着させて取り付けられることによって内側の日除け装置5aを構成する。又、該日除け構成材112を、外のガラス障子115bの外側のガラス面107に前記吸盤2を吸着させて取り付けることによって外側の日除け装置5bを構成できる。
ところで該引き違いガラス障子115は、部屋の換気等を行うために自由に開閉できることを要するのであるが、このように日除け装置5a,5bを取り付けた状態においても、該引き違いガラス障子115の開閉を要することには変わりがない。そのために本実施例においては、該引き違いガラス障子115を開閉したときにも、図14に示すように、前記第2の挾持片7の外面79が外のガラス障子115bに接触しないようにするため、前記シート状物17の縁部分19を挾持してなる前記両挾持片6,7の閉じた状態における前記吸盤ホルダー1の厚さが所要に設定されている。本実施例においては、内のガラス障子115aの外側のガラス面106と外のガラス障子115bの縦框114の内面118との間の間隙L6が約10mmである場合、該外側のガラス面106に前記吸盤2が吸着した状態にある前記閉じた状態(前記縁部分19を挾持して閉じた状態)の保持具3の厚さL7は8mm程度に設定されている。然して、このようにシート状物17で内のガラス障子115aの外側のガラス面106を覆った状態でも、引き違い障子115の開閉を無理なく行うことができるのである。
本実施例においては、図1、図9に示すように、前記第2の挾持片7の円弧状の外周縁71の外方に張り出す如くストッパ部66,66を設けることとし、前記第1、第2の挾持片6、7を閉じた時に該ストッパ部66,66及び前記半円弧状ガイド片72が該第1の挾持片6に当たらないようにしている。そのため、該第2の挾持片7の内面13でストッパ部66を突設する場合とは異なり、第1、第2の挾持片6,7が閉じた状態における肉厚をより薄く形成できることになる。
又本実施例においては、図2に示すように、前記第1の挾持片6の外面27の中央部分に窪み部40が設けられると共に該窪み部40の底面部41に、前記ダルマ形孔部37が設けられている。そして前記第2の挾持片7には、前記のように、窪み部96と収容孔部76が設けられている。かかることから、図5(A)に示すように、前記吸盤2の前記取付け突部32の基端側部分116を該窪み部40に納めることができると共に、該取付け突部32の先端側の部分75を前記窪み部96と前記収容孔部76に納めることができる。これらによって、図5(A)に示すように、前記第1、第2の挾持片6,7が前記シート状物17の縁部分19を挾持した状態における前記保持具3の全体の厚さを極力小さくすることができる。
図13に示す日除け装置5においては、前記保持具3が、前記シート状物17の四隅に取り付けられている。該日除け装置5は、図12〜13に示すように、該シート状物17の上下方向に延長する左右の縁部分19a,19bの上下端側を、前記第1の挾持片6と前記第2の挾持片7の両先側の部分15,15間で挾持した状態とされている。
従って、図13(A)に示すように、該左右の縁部分19a,19b及び上下の縁部分19c,19dをピンと張った状態にして4個の保持具3,3,3,3を外側のガラス面106,107に、前記吸盤2の吸着作用によって取り付けると、左右の縁部分19a,19b及び上下の縁部分19c,19dは、しわが寄ったり波打ち状態になることなくピンと張った状態で保持されることになる。従って、シート状物17が風で煽られたときにもその縁部分19a,19b、19c,19dがばたつきにくく、このようにピンと張った状態を維持させることができる。従って、該縁部分19a,19b、19c,19dとガラス面106,107との間には各部均一な開放間隙117が形成された状態が得られる。図15は、該縁部分19aとガラス面106との間に形成された開放間隙117を拡大して示している。
かかることから、前記ガラス障子115a,115bの周縁部分に形成された開放間隙117において良好な通気性が確保されることになる。従って、太陽光が前記シート状物17を透過し、ガラス面106,107と該シート状物17との間の空間部119で発生した熱を、該シート状物17の前記メッシュ102(図3)を通して逃がすことができると共に、前記開放間隙117を通しての風通しによって効果的に逃がすことができ、これらによって該空間部119に熱が籠もるのを極力防止できる。これにより、建物を効果的に断熱できることになる。
又、前記シート状物17はメッシュ状のシートを以て構成されているため、室内に、陽射しを柔らかく取り込むことができるのであり、前記日除け装置5によるときは、採光と断熱の双方を、ほどよく両立させ得ることになる。
前記日除け装置5を取り外す要領の一例を説明すれば、図13(B)において、前記第1、第2の挾持片6,7の合わせ目部分120に、例えばマイナスドライバの先端部分を挿入し、該合わせ目部分120をこじ開けるようにして前記第1の係合部23と前記第2の係合部25との係合状態を解除する。これによって、前記シート状物17を前記保持具3から取り外すことができる。その後、図8に示すと逆の操作によって、前記吸盤2の前記取付け突部32を、前記小径孔部36から前記大径孔部35内に位置させるように前記第1の挾持片6をスライドさせる。該取付け突部32を該第2の挾持片7に位置させれば、吸盤ホルダー1を吸盤2から取り外すことができる。然る後、該吸盤2をガラス面106,107から取り外す。
比較例として、該第1、第2の挾持片6,7が独立している場合を考えると、この場合は、各針状片49とそれに対応する収容空所59とを正しく位置決めすると共に、前記第1の係合部23と前記第2の係合部25とを正しく位置合わせする必要が生じ、これらの作業に手間を要して、シート状物17に対する保持具3の取り付け作業能率が非常に悪いものとなる。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 図16は前記シート状物17の縁部分19の外縁65と当接し得るストッパ部66の他の態様を示すものである。該ストッパ部66は、前記第2の挾持片7の基端側の部分21の先側の左右部位において左右方向で見て外方に張り出す状態で設けられた突出部121,121の内面で、先側に向けて斜めに突出する如く設けられた傾斜突出部123,123を以て構成されている。該傾斜突出部123,123の先端は前記対象挾持片(図16においては第2の挾持片7)の内面13から浮き上がっている。又、該傾斜突出部123,123の先側(前側)の面は、先側に向けて該内面13から離れるように傾斜した傾斜面部125,125とされている。このストッパ部66の構成は、図1に示す吸盤ホルダー1において、前記半円弧状ガイド片72を省略したのと同様の構成である。
図17は前記ストッパ部66,66のその他の態様を示すものであり、前記第1、第2の挾持片6,7の何れか一方の挾持片としての対象挾持片(図17においては前記第2の挾持片7)の前記基端側の部分21の内面13の先側の左右で突設された軸部126,126を以て構成されている。図17においては、該軸部126の前側の面が、先側(前側)に向けて前記内面13から離れるように傾斜した傾斜面部127とされている。そして他方の挾持片(前記第1の挾持片6)の内面には、該第1、第2の挾持片6,7が閉じた状態で該ストッパ部66,66を嵌め入れる凹部129,129が設けられている。
その他、該ストッパ部66は、例えば図18に示す前記左右の第1の係合部23,23の前端部分130,130を以て構成されることもある。
(2) 前記シート状物17は、遮熱や遮光、UVカット等の機能を有するものの他、暖簾やカーテン、その他の、シート状を呈するもの全般を含むものであり、その使用目的に応じて、前記したメッシュ状を呈する織物製のものや編物製のもの、その他、洋紙や和紙、樹脂シート、不織布等、各種素材を以て構成できる。又、該シート状物17は、白色系の他、黒色系や灰色系等のものであってもよい。
(3) 図19は、第1、第2の挾持片6,7の何れか一方の挾持片(例えば第1の挾持片6)の略中央部分に対する吸盤2の他の取り付け態様を示すものである。該吸盤2は、その中央部分の外面に係合軸部131が突設されており、該係合軸部131はその先端132に、半球状の係合頭部133が段差135を介して設けられている。該係合軸部131は、その係合頭部133を弾性変形させながら、前記挾持片6の中央部分に設けられている係合孔部136に押し込まれる。この押し込み後に該係合頭部133が弾性復元することにより、図19(A)に示すように、前記段差135が該挾持片6の前記係合孔部136の周縁部分137と係合し、これによって、前記吸盤2が抜け止め状態で前記挾持片6に取り付けられる。
(4) 図20は、前記第1の挾持片6と前記第2の挾持片7の基部側の部分20,21相互を固定手段22を介して一体化可能とする他の態様を示すものである。該固定手段22は、互いに係合でき且つ係合状態を解除できる第1の面状ファスナ片139と第2の面状ファスナ片140とを具える面状ファスナ141を以て構成されている。そして前記吸盤2は、図19に示すと同様にして、何れか一方の挾持片に取り付け可能となされている。
該吸盤2を、例えば図19(A)と同様にして押し込みにより挾持片に取り付ける構成を採用する場合は、例えば図20(A)に示すように、前記第1、第2の挾持片6,7の基端側の部分20,21の内面12,13を平滑面に形成できる。そのため、例えば図20(A)に示すように、平滑な内面12に、比較的大きな第1の面状ファスナ片139を接着する一方、平滑な内面13に、比較的大きな第2の面状ファスナ片140を接着できる。
然して、該第1、第2の挾持片6,7を、図20(B)に示すように、その内面12,13を腹合せ状態に閉じると、該第1、2の面状ファスナ片139,140が図20(C)に示すように互いに係合することによって該第1、第2の挾持片6,7が一体化される。又、前記第1、第2の挾持片6,7の合わせ目部分にマイナスドライバの先端部分を挿入してこじ開けることにより、両面状ファスナ片139,140の係合状態を解除して該第1、第2の挾持片6,7を開くことができる。
図21は、前記第1、第2の挾持片6,7を固定手段22を介して一体化可能とする他の態様を示すものである。該固定手段22は、互いに係合でき且つ係合状態が解除できる第1の面状ファスナ片139と第2の面状ファスナ片140とを具える面状ファスナ141を以て構成されている。そして前記第1の挾持片6は、前記と同様にして、吸盤2を取り付けるためのダルマ形孔部37を具えている。この場合は、前記内面12の前記大径孔部35の左右両側の夫々に第1の面状ファスナ片139,139を接着する一方、前記第2の挾持片7の内面13の平滑な基部側の部分21には、比較的大きな前記第2の面状ファスナ片140を接着してなる。然して、該第1、第2の挾持片6,7を、その内面12,13を腹合せ状態に閉じると、両面状ファスナ片139,140が互いに係合することによって該第1、第2の挾持片6,7が一体化される。又、両面状ファスナ片139,140の係合状態を解除することにより、該第1、第2の挾持片6,7を開くことができる。
図22は、前記第1、第2の挾持片6,7を固定手段22を介して一体化可能とするその他の手段を示すものであり、前記第1、第2の面状ファスナ片139,140に代えて、両面粘着テープを用いている。この場合は、第1、第2の挾持片6,7を閉じることにより、両粘着面145,146が互いに接着することにより、該両挾持片6,7を一体化できる。
(5) 図23(A)(B)は、シート状物17の縁部分19を挾持するその他の手段を示すものであり、第1、第2の挾持片6,7の内の何れか一方(例えば第1の挾持片6)の内面15の、前記先側の部分15の外周縁部分43に設けられた押圧突部146と、他方の挾持片(第2の挾持片7)の内面側の、前記先側の部分の外周縁部分44に設けられた嵌入凹部147とを以て構成されており、該第1、第2の挾持片6,7を閉じたときに、図23(B)に示すように、該押圧突部146が該シート状物17を屈曲させながら該嵌入凹部147に圧入状態に嵌まり合うことにより、閉じた両挾持片6,7で該シート状物17が挾持されるようになされている。
(6) 前記第1、第2の挾持片6,7の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分に、前記シート状物17を貫通し得る針状片49を突設する場合、該針状片49は、前記第1、第2の挾持片6,7が閉じた状態で前記シート状物17の縁部分19を安定的に挾持できる限り、その本数は、1本乃至複数本の適宜本数に設定できる。
(7) 前記第1、第2の挾持片6,7の内面12,13側の、前記先側の部分15,16に小突起を分散状態で設け、該第1、第2の挾持片6,7が閉じたときに、該小突起が前記シート状物17の表面に食い込むことによって該シート状物17が両挾持片6,7で挾持されるように構成することもできる。
第1、第2の挾持片6,7によるシート状物17の縁部分19を挾持するための手段は、両挾持片6,7が閉じた状態で該シート状物17の縁部分19を安定的に挾持できる限り各種の手段を採用できる。
(8) 図24〜25は、前記第1、第2の挾持片6,7を円板状に構成した場合を示すものであり、その具体的な構成は前記と同様である。又、該第1、第2の挾持片6,7の外形は、両者を、その内面12,13を腹合せ状態にして閉じることにより前記シート状物17の縁部分19を挾持できる限り、四角形板状等として構成することもできる。
(9) 本発明に係る日除け装置5は、自動車のフロントガラスやリアウインドに取り付けられて自動車の日除けとして用いることもできる。
(10)前記吸盤2は、ガラス面等の平滑面に対して吸着作用を発揮するが、該平滑面は、例えば建物の壁面に対しては、該壁面に貼り付けた樹脂板の平滑な表面を以て構成することができる等、平滑面を形成できる部材の貼り付けによって構成することもできる。
1 吸盤ホルダー
2 吸盤
3 保持具
5 日除け装置
6 第1の挾持片
7 第2の挾持片
9 基部
10 基部
11 蝶番部
12 内面
13 内面
15 先側の部分
16 先側の部分
17 シート状物
19 縁部分
20 基部側の部分
21 基部
22 固定手段
23 第1の係合部
25 第2の係合部
32 取付け突部
33 係合溝部
35 大径孔部
36 小径孔部
40 窪み部
49 針状片
50 根元側
66 ストッパ部
70 傾斜突出部
72 半円弧状ガイド片
103 ガラス障子
105 ガラス障子
106 ガラス面
107 ガラス面
117 開放間隙
123 傾斜突出部

Claims (16)

  1. 第1の挾持片と第2の挾持片が、その対向する基部相互を連結する蝶番部を介して開閉可能となされ、該第1の挾持片と該第2の挾持片をその内面を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片の、該蝶番部から離れた先側の部分間でシート状物の縁部分を挾持できると共に、該縁部分を挾持して該両挾持片が閉じた状態で、該蝶番部に近い基部側の部分相互が固定手段を介して一体化可能となされており、該第1の挾持片と該第2の挾持片が該固定手段を介して一体化された状態で、該基部側の部分が前記縁部分から突出する如くなされ、又、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片には、吸着面を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付け可能となされていることを特徴とする吸盤ホルダー。
  2. 前記第1の挾持片又は前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端には、前記シート状物の縁部分の外縁と当接して該縁部分が前記基部に向けて移動するのを阻止するストッパ部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の吸盤ホルダー。
  3. 前記ストッパ部は、前記第1の挾持片又は前記第2の挾持片としての対象挾持片の前記基部側の部分の先端で、左右方向で見て外方に張り出して設けられており、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片とが重なるように閉じた状態で、該ストッパ部が、該閉じた積重体から外方に突出状態となることを特徴とする請求項1記載の吸盤ホルダー。
  4. 前記左右のストッパ部相互が、前記対象挾持片の前記先側の部分の半円弧状を呈する挾持片外縁の外側で、該挾持片外縁に沿う如く設けられてなる半円弧状ガイド片で連結されており、該半円弧状ガイド片は、前記対象挾持片の内面を含む平面から稍浮き上がっており、該半円弧状ガイド片と該内面との間に前記シート状物を挿入させることができ、該シート状物の縁部分の外縁を前記左右のストッパ部に当接させ得ることを特徴とする請求項3記載の吸盤ホルダー。
  5. 前記ストッパ部は、先側に向けて斜めに突出する傾斜突出部を具え、該傾斜突出部の先端は前記対象挾持片の前記平面から浮き上がっており、該傾斜突出部の、前記平面と対向する面は、先側に向けて該平面から離れるように傾斜した傾斜面部とされていることを特徴とする請求項3又は4記載の吸盤ホルダー。
  6. 前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通し得る針状片が突設されると共に、他方の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所が設けられており、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片が閉じた状態で、該針状片が該収容空所に納められた状態となることを特徴とする請求項1記載の吸盤ホルダー。
  7. 前記針状片は、その根元側が太径に形成された円錐状に形成されると共に、前記基部に面する側の母線は前記内面と直交する直線状に形成されていることを特徴とする請求項6記載の吸盤ホルダー。
  8. 前記固定手段は、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面に設けられた第1の係合部と、他方の挾持片の内面に設けられて該第1の係合部と着脱可能に係合し得る第2の係合部とを具えることを特徴とする請求項1記載の吸盤ホルダー。
  9. 請求項1記載の吸盤ホルダーが、前記吸盤を取り付けられた状態で、且つ、両挾持片がシート状物を挾持した状態で、内外のガラス障子からなる引違いガラス障子の、内のガラス障子の外側のガラス面に前記吸盤の前記吸着面を吸着させて取り付けられた状態にされたときに、該引違いガラス障子を開閉したときに該吸盤ホルダーが外のガラス障子に接触しないように、前記両挾持片が閉じた状態における吸盤ホルダーの厚さが設定されていることを特徴とする吸盤ホルダー。
  10. 第1の挾持片と第2の挾持片が、その対向する基部相互を連結する蝶番部を介して開閉可能となされ、該第1の挾持片と該第2の挾持片をその内面を腹合せ状態にして重なるように閉じることにより、該両挾持片の、該蝶番部から離れた先側部分間でシート状部材の縁部分を挾持できると共に、該縁部分を挾持して該両挾持片が閉じた状態で、該蝶番部に近い基部側の部分相互が固定手段を介して一体化可能となされており、該第1の挾持片と該第2の挾持片が該固定手段を介して一体化された状態で、該基部側の部分が前記縁部分から突出する如くなされ、
    又、前記第1の挾持片には、吸着面を外向きにして該第1の挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付け可能となされており、該吸盤は、該吸着面と対向する外面の中央部に取付け突部が突設されると共に該取付け突部の外周面には周方向に係合溝部が設けられており、
    又、前記第1の挾持片の前記基部側の部分には、前記取付け突部を嵌め入れる大径孔部が設けられると共に、該第1の挾持片の略中央部分には、前記取付け突部の前記係合溝部と周縁部分が嵌合状態に係合し得る小径孔部が連設されてダルマ形孔部が設けられる一方、前記第2の挾持片の略中央部分には、前記取付け突部を嵌め入れる収容孔部が設けられており、該収容孔部に収容された状態にある該取付け突部の外面は前記第2の挾持片の外面と略面一状態に形成されており、
    又、前記第2の挾持片の前記基部側の部分の内面の左右両側には第1の係合部が設けられており、該第1の係合部は、該内面で突出する突出片の先端に、前記大径孔部の縁部分としての前記第2の係合部と係合し得る係合突部が設けられ、該係合突部が該縁部分と係合することによって、前記先側の部分間での前記シート状物の挾持状態が保持される如くなされており、
    又、前記第1の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通し得る針状片の複数本が突設されると共に、前記第2の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所が貫通孔として設けられており、
    又、対象挾持片としての前記第2の挾持片の前記基部側の部分の先端には、前記シート状物の縁部分の外縁と当接して該縁部分が前記基部に向けて移動するのを阻止するストッパ部が設けられており、該ストッパ部は、前記第2の挾持片としての前記対象挾持片の前記基部側の部分の先端で、左右方向で見て外方に張り出して設けられており、前記第1の挾持片と前記第2の挾持片とが重なるように閉じた状態で、該ストッパ部が、該閉じた積重体から外方に突出状態となり、前記ストッパ部は、先側に向けて斜めに突出する傾斜突出部を具え、該傾斜突出部の先端は前記対象挾持片の前記平面から浮き上がっており、該傾斜突出部の、前記平面と対向する面は、先側に向けて該平面から離れるように傾斜した傾斜面部とされており、前記左右のストッパ部相互が、前記対象挾持片の前記先側の部分の半円弧状を呈する挾持片外縁の外側で、該挾持片外縁に沿う如く設けられてなる半円弧状ガイド片で連結されており、該半円弧状ガイド片は、前記対象挾持片の内面を含む平面から稍浮き上がっており、該半円弧状ガイド片と該内面との間に前記シート状物を挿入させることができ、該シート状物の縁部分の外縁を前記左右のストッパ部に当接させることができ、
    又、前記第1の挾持片に取り付けられた吸盤の前記吸着面を、内外のガラス障子からなる引違いガラス障子の内の、内のガラス障子の外側のガラス面に吸着させて取り付けた状態で、該引違いガラス障子を開閉したときに前記吸盤ホルダーが外のガラス障子に接触しないように、前記両挾持片が閉じた状態における吸盤ホルダーの厚さが設定されていることを特徴とする吸盤ホルダー。
  11. 第1の挾持片の外面の中央部分には、前後方向(前記左右方向と直交する方向)に稍長い楕円形状の窪み部が設けられ、該窪み部の底面部に前記ダルマ形孔部が設けられており、該窪み部に前記吸盤の前記取付け突部の基部側の部分を嵌め入れられるようになされていることを特徴とする請求項10記載の吸盤ホルダー。
  12. 前記第1の挾持片と前記第2の挾持片は、共に、前記基部の中央部と、該中央部から先側に延長する延長線と挾持片外縁との交差点である先端部との間の距離よりも左右端間の距離が稍大きい楕円形状の平板体として形成されており、前記両挾持片の内の何れか一方の挾持片の内面の、前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通し得る針状片が突設されると共に、他方の挾持片の前記先側の部分の外縁寄り部分には、前記シート状物を貫通した該針状片を納めるための収容空所が設けられていることを特徴とする請求項1記載の吸盤ホルダー。
  13. 請求項1〜4の何れかに記載の吸盤ホルダーに吸盤を取り付けてなる吸盤式シート状物保持具であって、前記何れか一方の挾持片に、吸着面を外向きにして該挾持片の外面で突出する如く吸盤が取り付けられていることを特徴とする吸盤式シート状物保持具。
  14. 請求項13記載の吸盤式シート状物保持具が前記シート状物の縁部分に取り付けられてなる日除け構成材であって、該吸盤式シート状物保持具が前記第1の挾持片と前記第2の挾持片の両先側の部分間で該縁部分を挾持してなり、前記基部側の部分が前記シート状物の縁部分から突出していることを特徴とする日除け構成材。
  15. 請求項14記載の日除け構成材をガラス障子のガラス面に取り付けてなる窓用の日除け装置であって、前記シート状物が該ガラス面の略全体を覆った状態で前記吸盤の吸着面が該ガラス面に吸着されており、該シート状物の縁部分と該ガラス面との間には、隣り合う前記吸盤ホルダー間で、外端部が開放された開放間隙が形成されていることを特徴とする窓用の日除け装置。
  16. 前記ガラス面が、引き違いガラス障子の、内のガラス障子の外側のガラス面であって、該ガラス面に吸着された前記吸盤ホルダーが、該引き違いガラス障子を開閉したときにも外のガラス障子に接触しないように、前記両挾持片が閉じた状態における吸盤ホルダーの厚さが設定されていることを特徴とする請求項15記載の窓用の日除け装置。
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