JP2014054389A - トイレットペーパー - Google Patents
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Abstract
【課題】高い吸水性能を有し、かつ厚地でありながらミシン目から容易に切り取れるトイレットペーパーおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】重ね合わせた2枚の原紙のうち、原紙の長さ方向にそれぞれ所定ピッチで配置した複数の紙材挟持領域によって、水溶性の複数の積層紙材をそれぞれ挟み込み、重ね合わせた2枚の原紙のうち、複数の紙材挟持領域の周囲を接合することで、原紙の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部と、原紙の幅方向に延びる一対の横側部分接合部とからなる複数の矩形接合部を配設し、各横側部分接合部に、原紙の幅方向に延びるミシン目を形成した。これにより、高い吸水性能を有し、かつ厚地にも拘わらずミシン目から容易に切り取れるトイレットペーパーが得られる。
【選択図】図1
【解決手段】重ね合わせた2枚の原紙のうち、原紙の長さ方向にそれぞれ所定ピッチで配置した複数の紙材挟持領域によって、水溶性の複数の積層紙材をそれぞれ挟み込み、重ね合わせた2枚の原紙のうち、複数の紙材挟持領域の周囲を接合することで、原紙の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部と、原紙の幅方向に延びる一対の横側部分接合部とからなる複数の矩形接合部を配設し、各横側部分接合部に、原紙の幅方向に延びるミシン目を形成した。これにより、高い吸水性能を有し、かつ厚地にも拘わらずミシン目から容易に切り取れるトイレットペーパーが得られる。
【選択図】図1
Description
この発明は、ロール状に巻き取られたトイレットペーパーおよびその製造方法に関する。
トイレットペーパーは、一般的に直径が1600mm、幅が2mの所定本数の太巻きロールから繰り出された原紙を、直径105mm、幅114mmの細巻きロールに巻き取り、その後、カッタにより幅114mmのロールにカットしたものである。このうち、1枚の原紙から作製されたものがシングルロール、2枚の原紙を重ね合わせたものがダブルロールと呼ばれる。
使用時には、シングルロール、ダブルロールに拘わらず、一般的に、トイレの壁面に固定されたロールホルダからトイレットペーパーを引き出し、それを吸水性を高めるために何層かに折り畳んで使用する。そのため、かなりの長さのトイレットペーパーを折り畳まなければならず、その作業が煩わしかった。また、折り畳んだトイレットペーパーは単に複数層に重なっているだけで、上下のトイレットペーパーは未接着である。そのため、使用中にトイレットペーパーがずれる場合が多く、使用しにくいという問題があった。
使用時には、シングルロール、ダブルロールに拘わらず、一般的に、トイレの壁面に固定されたロールホルダからトイレットペーパーを引き出し、それを吸水性を高めるために何層かに折り畳んで使用する。そのため、かなりの長さのトイレットペーパーを折り畳まなければならず、その作業が煩わしかった。また、折り畳んだトイレットペーパーは単に複数層に重なっているだけで、上下のトイレットペーパーは未接着である。そのため、使用中にトイレットペーパーがずれる場合が多く、使用しにくいという問題があった。
そこで、これを解消する従来技術として、例えば特許文献1の「トイレットペーパー」が知られている。特許文献1は、原紙を少なくとも3枚以上重ね合わせた後、各原紙を長さ方向に所定ピッチで、かつ原紙の幅方向の全長にわたって糊により貼り合わせて多数の貼着部を形成し、さらに貼着部の中心線に沿って原紙の幅方向に延びるミシン目を配設したものである。
このように、特許文献1の「トイレットペーパー」は、少なくとも原紙を3枚以上重ねたために適度の厚みあり、吸水性も高くて、ロールから引き出されるペーパーの長さを短くすることができる。しかも、長さ方向に所定ピッチで各原紙を貼り合わせた貼着部が配設されているため、引き出しの途中で原紙が散乱しにくい。しかも、上述したように多層式の原紙には、その長さ方向に所定ピッチで形成された貼着部(糊の塗布部)の中心線に沿ってミシン目が形成されている。これにより、ミシン目を利用し、トイレットペーパーを切断、分離することが可能である。
このように、特許文献1の「トイレットペーパー」は、少なくとも原紙を3枚以上重ねたために適度の厚みあり、吸水性も高くて、ロールから引き出されるペーパーの長さを短くすることができる。しかも、長さ方向に所定ピッチで各原紙を貼り合わせた貼着部が配設されているため、引き出しの途中で原紙が散乱しにくい。しかも、上述したように多層式の原紙には、その長さ方向に所定ピッチで形成された貼着部(糊の塗布部)の中心線に沿ってミシン目が形成されている。これにより、ミシン目を利用し、トイレットペーパーを切断、分離することが可能である。
しかしながら、特許文献1の「トイレットペーパー」は、このように各貼着部にそれらの中心線に沿ってミシン目を配設しているものの、例えば原紙を5枚、10枚と重ね合わせたものを採用した場合、糊により固く接着された貼着部から、厚地のトイレットペーパーを手作業で切り取ることは容易ではなかった。
そこで、発明者は、鋭意研究の結果、あらかじめ水に溶ける紙を矩形状に折り畳んで積層紙材を作製し、その後、表裏2枚の原紙の間に、長さ方向に所定ピッチで積層紙材を1枚ずつ挟み込み、重ね合わせた2枚の原紙のうち、各紙材挟持領域の周囲を接合して、原紙の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部と、原紙の幅方向に延びる一対の横側部分接合部とからなる複数の矩形接合着部を配設するとともに、各横側部分接合部に原紙の幅方向に延びるミシン目をそれぞれ形成すれば、トイレットペーパーの切り取り箇所が従来品より薄い2枚の原紙のみを重ね合わせた部分となるため、上述した問題は解消されることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、高い吸水性能を有し、かつ厚地でありながらミシン目から容易に切り取ることができるトイレットペーパーおよびその製造方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、トイレットペーパー用の2枚の原紙と、水に溶ける紙を矩形状に積層して形成した複数の積層紙材とを備え、重ね合わせた前記2枚の原紙のうち、該原紙の長さ方向にそれぞれ所定ピッチで配置した複数の紙材挟持領域により、前記複数の積層紙材をそれぞれ挟み込み、重ね合わせた前記2枚の原紙のうち、前記複数の紙材挟持領域の周囲を接合することによって、前記原紙の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部と、前記原紙の幅方向に延びる一対の横側部分接合部とからなる複数の矩形接合部を配設し、前記一対の横側部分接合部には、前記原紙の幅方向に延びるミシン目がそれぞれ形成されたトイレットペーパーである。
請求項2に記載の発明は、トイレットペーパー用の2枚の原紙を重ね合わせてロール状に巻き取るトイレットペーパーの製造方法において、水に溶ける紙をそれぞれ矩形状に積層して複数の積層紙材を作製し、その後、前記2枚の原紙のうち、該原紙の長さ方向に所定ピッチで配置した複数の紙材挟持領域によって前記複数の積層紙材をそれぞれ挟み込み、該挟み込みと同時または該挟み込み後、前記複数の紙材挟持領域の周囲に、前記原紙の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部と、前記原紙の幅方向に延びる一対の横側部分接合部とからなる複数の矩形接合部を配設し、該複数の矩形接合部の配設と同時または該複数の矩形接合部を配設した後、前記一対の横側部分接合部に、前記原紙の幅方向に延びるミシン目をそれぞれ形成し、該ミシン目の形成後、前記複数の積層紙材を挟み込んだ前記2枚の原紙をロール状に巻き取るトイレットペーパーの製造方法である。
トイレットペーパーは、2枚の原紙を重ね合わせたダブルロール式のものである。
原紙の素材としては、例えば、針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)などが配合された原料パルプを採用することができる。その他、再生紙を原料としたものでもよい。すなわち、原紙の素材は水溶性のものであれば限定されない。
原紙の表面には、文字、数字、記号、絵、模様などの各種の平面的な意匠がプリントされてもよい。また、例えばバラ、ラベンダなどの各種の芳香剤を使用し、原紙に臭い付けをしてもよい。さらには、肌触りや拭取り性を高めるため、脂肪酸エステル系界面活性剤、乳化剤、流動パラフィン、スクワランオイルを主成分とした水溶性のローションまたは各種の油溶性のローションを塗布してもよい。
原紙の素材としては、例えば、針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)などが配合された原料パルプを採用することができる。その他、再生紙を原料としたものでもよい。すなわち、原紙の素材は水溶性のものであれば限定されない。
原紙の表面には、文字、数字、記号、絵、模様などの各種の平面的な意匠がプリントされてもよい。また、例えばバラ、ラベンダなどの各種の芳香剤を使用し、原紙に臭い付けをしてもよい。さらには、肌触りや拭取り性を高めるため、脂肪酸エステル系界面活性剤、乳化剤、流動パラフィン、スクワランオイルを主成分とした水溶性のローションまたは各種の油溶性のローションを塗布してもよい。
積層紙材の素材である水に溶ける紙(水溶紙)としては、例えばトイレットペーパーを採用することができる。水溶紙は、例えば、化学パルプから製造したカルボキシメチルセルロース(CMC)を化学パルプと混ぜて抄き、その後、アルカリ処理して水に溶けやすくしたものなどである。水溶性のポリビニルアルコール(PVA)ペーパーでもよい。
「水に溶ける紙を矩形状に積層する」とは、水に溶ける長尺な紙を矩形状に折り畳んだり、水に溶ける矩形状の紙を重ね合わせることをいう。水に溶ける紙の積層数は、2層以上、好ましくは3層〜5層である。
積層紙材のサイズは限定されないものの、例えば縦(トイレットペーパーの長さ方向)3〜15cm、横(トイレットペーパーの幅方向)5cm〜10cmである。特に、縦7〜8cm、横6〜9cmが使い易くて好ましい。
積層紙材の一部またはその全域には、尿糖、尿タンパク、潜血などを検査する試薬剤を含ませることができる。これにより、排尿時または排便時に容易にそれらの検査を行うことができる。
「水に溶ける紙を矩形状に積層する」とは、水に溶ける長尺な紙を矩形状に折り畳んだり、水に溶ける矩形状の紙を重ね合わせることをいう。水に溶ける紙の積層数は、2層以上、好ましくは3層〜5層である。
積層紙材のサイズは限定されないものの、例えば縦(トイレットペーパーの長さ方向)3〜15cm、横(トイレットペーパーの幅方向)5cm〜10cmである。特に、縦7〜8cm、横6〜9cmが使い易くて好ましい。
積層紙材の一部またはその全域には、尿糖、尿タンパク、潜血などを検査する試薬剤を含ませることができる。これにより、排尿時または排便時に容易にそれらの検査を行うことができる。
また、原紙を白色とし、かつ積層紙材を白色とは異色の赤色、青色、緑色などとすることで、トイレットペーパーのデザイン性を高めるとともに、厚地の拭き取り部分を容易に視認することができる。
紙材挟持領域は、2枚の原紙のそれぞれに、その長さ方向に所定ピッチで配置される。2枚の原紙は、それぞれの紙材挟持領域を対向して重ね合わされる。その際、対向する紙材挟持領域により積層紙材が挟持される。各紙材挟持領域は、積層紙材を挟み込んだ後、その周囲が矩形接合部によって接合されることで袋状となる。
紙材挟持領域は、2枚の原紙のそれぞれに、その長さ方向に所定ピッチで配置される。2枚の原紙は、それぞれの紙材挟持領域を対向して重ね合わされる。その際、対向する紙材挟持領域により積層紙材が挟持される。各紙材挟持領域は、積層紙材を挟み込んだ後、その周囲が矩形接合部によって接合されることで袋状となる。
矩形接合部による2枚の原紙の接合方法としては、例えば、糊などの水溶性の接着剤による貼着(接着)方法、水溶性の原紙の一部に水を付着して部分的に溶かして一体化する方法などを採用することができる。その他、針なしステープラーなどによる接合なども採用できる。
矩形接合部は、紙材挟持領域の周囲に連続的に形成しても、間欠的に形成してもよい。例えば、一対の縦側部分接合部を2点〜5点の点接合部とし、一対の横側部分接合部を連続接合部としてもよい。一対の横側部分接合部の間隔(最短距離)は5〜20cmである。
ミシン目は、原紙の長さ方向に直交し、かつ各横側部分接合部の幅方向の中間点を通る中心線に沿って形成された方が好ましい。また、ミシン目は、各横側部分接合部の長さ方向(原紙の幅方向)の全長にわたって形成した方が望ましい。ミシン目の間隔は、一対の横側部分接合部の間隔に応じて適宜変更される。
矩形接合部は、紙材挟持領域の周囲に連続的に形成しても、間欠的に形成してもよい。例えば、一対の縦側部分接合部を2点〜5点の点接合部とし、一対の横側部分接合部を連続接合部としてもよい。一対の横側部分接合部の間隔(最短距離)は5〜20cmである。
ミシン目は、原紙の長さ方向に直交し、かつ各横側部分接合部の幅方向の中間点を通る中心線に沿って形成された方が好ましい。また、ミシン目は、各横側部分接合部の長さ方向(原紙の幅方向)の全長にわたって形成した方が望ましい。ミシン目の間隔は、一対の横側部分接合部の間隔に応じて適宜変更される。
この発明によれば、使用時、トイレットペーパーのうち、最先の紙材挟持領域をミシン目に沿って切り取る。切り取られた紙材挟持領域は、矩形接合部による周囲の貼り合わせによって、その内部空間に1枚の積層紙材が挟み込まれているため、吸水性も高くて、ロールから引き出されるペーパーの長さを短くすることができる。しかも、矩形接合部により周囲を貼り合わせているため、引き出しの途中で原紙が散乱しにくく、かつ積層紙材が紙材挟持領域の内部空間からこぼれ落ちない。さらには、ミシン目が形成された横側部分貼着部は、表裏2枚の原紙を重ね合わせた部分であるため、原紙を3枚以上重ね合わせた貼着部にミシン目が形成された従来品に比べて、厚地でありながらミシン目に沿って容易に1回分の紙材挟持領域(1回の使用長さ部分)を切り取ることができる。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。ここでは、トイレットペーパーと同一素材で、かつ水に溶ける紙を5枚重ねした積層紙材が挟み込まれたものを例にとる。
図1〜図4において、10はこの発明の実施例1に係るトイレットペーパーで、このトイレットペーパー10は、トイレットペーパー用の第1の原紙11および第2の原紙12と、水に溶ける水溶紙13を矩形状に積層して形成した複数の積層紙材14とを備え、重ね合わせた2枚の原紙11,12のうち、原紙(第1の原紙11、第2の原紙12)の長さ方向にそれぞれ所定ピッチで配置した複数の紙材挟持領域11a,12aにより、対応する積層紙材14をそれぞれ挟み込んだものである。
以下、これらを具体的に説明する。
2枚の原紙11,12は針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)を主原料とした水溶性の紙で、そのサイズは長さ50m、幅114mmである。各原紙は2枚重ねの状態で、厚紙からなる芯筒15に巻き取られている。
各積層紙材14は、長尺な水溶紙13を縦10cm、横8cmの矩形状につづら折り状に畳んで形成した5層式のものである。
重ね合わせた2枚の原紙11,12のうち、対応する積層紙材14を挟み込んだ各紙材挟持領域11a,12aは、それらの周囲が矩形接合部16によって接合されている。各矩形接合部16は、原紙の長さ方向(縦方向)に延びる一対の縦側部分接合部16aと、原紙の幅方向(横方向)に延びる一対の横側部分接合部16bとからなる。各縦側部分接合部16aは離間した2つの点接合部からなり、また各横側部分接合部16bは、原紙の幅方向の全長にわたって連続する線状接合部からなる。これらは、2枚の原紙11,12の所定箇所に糊を塗布し、貼り合わせることで形成される。各縦側部分接合部16aを離間した2つの点接合部とした理由は、仮にこれを両横側部分接合部16bの両端部に連続する線状接合部として、4辺に隙間がない矩形接合部16とした際に比べて、積層紙材14の表裏方向からの挟持力(拘束力)が小さくなり、積層紙材14の膨らみを確保することができるためである。その結果、ふっくらとした厚みのあるトイレットペーパー10の使用感が得られる。各横側部分接合部16bには、原紙の長さ方向に直交し、かつ各横側部分接合部16bの幅方向の中間点を通る中心線に沿ってミシン目17が形成されている。
2枚の原紙11,12は針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)を主原料とした水溶性の紙で、そのサイズは長さ50m、幅114mmである。各原紙は2枚重ねの状態で、厚紙からなる芯筒15に巻き取られている。
各積層紙材14は、長尺な水溶紙13を縦10cm、横8cmの矩形状につづら折り状に畳んで形成した5層式のものである。
重ね合わせた2枚の原紙11,12のうち、対応する積層紙材14を挟み込んだ各紙材挟持領域11a,12aは、それらの周囲が矩形接合部16によって接合されている。各矩形接合部16は、原紙の長さ方向(縦方向)に延びる一対の縦側部分接合部16aと、原紙の幅方向(横方向)に延びる一対の横側部分接合部16bとからなる。各縦側部分接合部16aは離間した2つの点接合部からなり、また各横側部分接合部16bは、原紙の幅方向の全長にわたって連続する線状接合部からなる。これらは、2枚の原紙11,12の所定箇所に糊を塗布し、貼り合わせることで形成される。各縦側部分接合部16aを離間した2つの点接合部とした理由は、仮にこれを両横側部分接合部16bの両端部に連続する線状接合部として、4辺に隙間がない矩形接合部16とした際に比べて、積層紙材14の表裏方向からの挟持力(拘束力)が小さくなり、積層紙材14の膨らみを確保することができるためである。その結果、ふっくらとした厚みのあるトイレットペーパー10の使用感が得られる。各横側部分接合部16bには、原紙の長さ方向に直交し、かつ各横側部分接合部16bの幅方向の中間点を通る中心線に沿ってミシン目17が形成されている。
次に、図3を参照して、この発明の実施例1のトイレットペーパー10の使用方法を説明する。
図3に示すように、トイレットペーパー10を、トイレに固定されたロールホルダ18に装着する。その後、1回使用分のトイレットペーパー10をロールホルダ18から引き出して切り取る。具体的には、トイレットペーパー10のうち、最先の紙材挟持領域11a,12a(部分)を、ロールホルダ18の抑え板19の先縁をガイドとして、最先のミシン目17に沿って切り取り、矩形状の拭き取り部分とする。拭き取り部分のサイズは、縦14cm、横114mmである。こうして切り取られた拭き取り部分の内部空間には、矩形接合部16による周囲の貼り合わせにより、5層構造の積層紙材14が挟み込まれている。そのため、この切り取り部分(ふき取り部分)は吸水性が高く、ロールホルダ18から引き出されるトイレットペーパー10の1回分の使用長さを短くすることができる。
また、ふき取り部分の表裏層を構成する紙材挟持領域11a,12aは、矩形接合部16により周囲が貼り合わされている。そのため、引き出しの途中で両原紙11,12が散乱しにくく、かつ紙材挟持領域11a,12aの内部空間から積層紙材14がこぼれ落ちにくい。
さらに、ミシン目17が形成された各横側部分接合部16bは、表裏2枚の原紙11,12を糊により貼り合わせた部分であるため、拭き取り部分が、3枚の原紙を重ね合わせた接合部にミシン目を入れた従来品に比べて、厚地にも拘わらず、ミシン目17に沿って切り取り易い。
図3に示すように、トイレットペーパー10を、トイレに固定されたロールホルダ18に装着する。その後、1回使用分のトイレットペーパー10をロールホルダ18から引き出して切り取る。具体的には、トイレットペーパー10のうち、最先の紙材挟持領域11a,12a(部分)を、ロールホルダ18の抑え板19の先縁をガイドとして、最先のミシン目17に沿って切り取り、矩形状の拭き取り部分とする。拭き取り部分のサイズは、縦14cm、横114mmである。こうして切り取られた拭き取り部分の内部空間には、矩形接合部16による周囲の貼り合わせにより、5層構造の積層紙材14が挟み込まれている。そのため、この切り取り部分(ふき取り部分)は吸水性が高く、ロールホルダ18から引き出されるトイレットペーパー10の1回分の使用長さを短くすることができる。
また、ふき取り部分の表裏層を構成する紙材挟持領域11a,12aは、矩形接合部16により周囲が貼り合わされている。そのため、引き出しの途中で両原紙11,12が散乱しにくく、かつ紙材挟持領域11a,12aの内部空間から積層紙材14がこぼれ落ちにくい。
さらに、ミシン目17が形成された各横側部分接合部16bは、表裏2枚の原紙11,12を糊により貼り合わせた部分であるため、拭き取り部分が、3枚の原紙を重ね合わせた接合部にミシン目を入れた従来品に比べて、厚地にも拘わらず、ミシン目17に沿って切り取り易い。
ここで、図4〜図6を参照して、トイレットペーパー10の製造方法を説明する。
トイレットペーパー10の製造にあたっては、プレス成型機20により積層紙材14を作製し、その後、トイレットペーパー製造装置21を使用し、積層紙材14を第1の原紙11と第2の原紙12との間に所定ピッチで挟み込む。以下、具体的に説明する。
図4に示すように、積層紙材14の製造にあたっては、トイレットペーパー10と同一素材からなる幅8cmのロール巻きの水溶紙13を、カッタCにより長さ約50cmにカットし、プレス成型機20に供給する(図4(a))。プレス成型機20は、下面の外周部に矩形状の凸部22aが形成された上型22と、上面が平坦な下型23とを有している。プレス成型機20では、水溶紙13が、幅10cmのつづら折り状に折り畳まれて下型23の上面に載置され、その後、上型22と下型23とにより型押しされ、外周部に矩形枠状の圧接部14aが付形された5層構造の積層紙材14となる(図4(b)、図4(c))。その後、上述した操作を順次繰り返すことで、複数枚の積層紙材14が連続的に製造される。
トイレットペーパー10の製造にあたっては、プレス成型機20により積層紙材14を作製し、その後、トイレットペーパー製造装置21を使用し、積層紙材14を第1の原紙11と第2の原紙12との間に所定ピッチで挟み込む。以下、具体的に説明する。
図4に示すように、積層紙材14の製造にあたっては、トイレットペーパー10と同一素材からなる幅8cmのロール巻きの水溶紙13を、カッタCにより長さ約50cmにカットし、プレス成型機20に供給する(図4(a))。プレス成型機20は、下面の外周部に矩形状の凸部22aが形成された上型22と、上面が平坦な下型23とを有している。プレス成型機20では、水溶紙13が、幅10cmのつづら折り状に折り畳まれて下型23の上面に載置され、その後、上型22と下型23とにより型押しされ、外周部に矩形枠状の圧接部14aが付形された5層構造の積層紙材14となる(図4(b)、図4(c))。その後、上述した操作を順次繰り返すことで、複数枚の積層紙材14が連続的に製造される。
次に、図5および図6に示すように、積層紙材14をトイレットペーパー製造装置(以下、製造装置)21に順次供給し、第1の原紙11と第2の原紙12との間で複数の積層紙材14を所定ピッチで挟み込み、トイレットペーパー10を製造する。
まず、図5を参照して製造装置21を説明する。製造装置21は、第1の原紙11の下面に所定ピッチで矩形枠状に糊付け後、貼り合わせステージS1に供給する第1の原紙供給ユニットU1と、第2の原紙12の上面に所定ピッチで矩形枠状の糊付け後、貼り合わせステージS1に供給する第2の原紙供給ユニットU2と、プレス成型機20により作製された複数枚の積層紙材14を、所定ピッチで貼り合わせステージS1に順次供給する紙材供給ユニットU3と、貼り合わせステージS1に配置され、第1の原紙11と第2の原紙12とを、これらの間に所定ピッチで複数枚の積層紙材14を順次挟み込んで貼り合わせる原紙貼着巻取りユニットU4とを備えている。
まず、図5を参照して製造装置21を説明する。製造装置21は、第1の原紙11の下面に所定ピッチで矩形枠状に糊付け後、貼り合わせステージS1に供給する第1の原紙供給ユニットU1と、第2の原紙12の上面に所定ピッチで矩形枠状の糊付け後、貼り合わせステージS1に供給する第2の原紙供給ユニットU2と、プレス成型機20により作製された複数枚の積層紙材14を、所定ピッチで貼り合わせステージS1に順次供給する紙材供給ユニットU3と、貼り合わせステージS1に配置され、第1の原紙11と第2の原紙12とを、これらの間に所定ピッチで複数枚の積層紙材14を順次挟み込んで貼り合わせる原紙貼着巻取りユニットU4とを備えている。
図5(a)に示すように、第1の原紙供給ユニットU1は、第1の原紙11が巻回された第1の原紙ローラ24と、第1の原紙ローラ24から繰り出された第1の原紙11の一部分に、水溶性接着剤である糊(不易糊など)を矩形枠状に塗布する糊付け機25とを有している。糊付け機25は、糊を貯液する容器26と、下部が糊の液面下に漬かって容器26内で回転する糊塗布ローラ27と、糊塗布ローラ27の上方に配置され、かつゴムまたは軟質合成樹脂からなるとともに、糊塗布ローラ27との間で第1の原紙11を挟み込むことで第1の原紙11の裏面に所定ピッチで糊を塗布する弾性押圧ローラ28とを有している(図5(b))。糊塗布ローラ27の外周面には、周方向へ180°だけ離間した位置に、第1の原紙11の幅(114mm)と略同一長さでかつ幅が20mm程度の細長い一対の板状突起29が配設されている。各板状突起29は、使用によって第1の原紙11に矩形接合部16の横側部分接合部16bを形成する。また、糊塗布ローラ27の板状突起29間の部分には、そのローラ軸線方向の両端部で、かつ各板状突起29間の部分を周方向に向かって3分割した位置に、直径1cm程度の2対の円柱突起30が配設されている。各対の円柱突起30は、使用によって第1の原紙11に矩形接合部16の縦側部分接合部16aを形成する。なお、糊塗布ローラ27の周方向の長さは、紙材挟持領域11a,12aの縦の長さの約2倍である。
図5(a)に示すように、第2の原紙供給ユニットU2は、第2の原紙12が巻回された第2の原紙ローラ31と、第2の原紙12を貼り合わせステージS1に搬送するための中間ローラ32とを有している。第2の原紙12は、第1の原紙11に比べて1.5〜3倍厚くした方が、積層紙材14が載置されて第1の原紙11に重ね合わされるまでの間に破れるおそれが少ない。
紙材供給ユニットU3は、プレス成型機20から排出された積層紙材14を所定ピッチで連続搬送するベルトコンベア33と、ベルトコンベア33のヘッド部33aから排出された積層紙材14を、受け渡し位置aで空の矩形ポケット34に受け取り、その後、貼り合わせステージS1より上流の紙材載置ステージS2で、順次、前記第2の原紙12の上面に複数の積層紙材14を載置する紙材供給用ターンテーブル35とを有している。
ベルトコンベア33は、そのテール部がプレス成型機20の積層紙材14の排出部に配置され、かつ無端ベルト36をモータ回転させることで、プレス成型機20により作製された積層紙材14を所定ピッチで連続的に紙材供給用ターンテーブル35に供給する。
紙材供給ユニットU3は、プレス成型機20から排出された積層紙材14を所定ピッチで連続搬送するベルトコンベア33と、ベルトコンベア33のヘッド部33aから排出された積層紙材14を、受け渡し位置aで空の矩形ポケット34に受け取り、その後、貼り合わせステージS1より上流の紙材載置ステージS2で、順次、前記第2の原紙12の上面に複数の積層紙材14を載置する紙材供給用ターンテーブル35とを有している。
ベルトコンベア33は、そのテール部がプレス成型機20の積層紙材14の排出部に配置され、かつ無端ベルト36をモータ回転させることで、プレス成型機20により作製された積層紙材14を所定ピッチで連続的に紙材供給用ターンテーブル35に供給する。
図6に示すように、紙材供給用ターンテーブル35は、下段配置された固定ガイド円板37と、上段配置された回転円板38と、回転円板38をその中心軸を中心にして、水平面内で回転させるテーブル回転モータMとを有している。固定ガイド円板37の一端部には平面視して略コの字形の切欠部37aが形成され、この切欠部37aが紙材載置ステージS2に配置される。また、回転円板38には、周方向に90°間隔で、ベルトコンベア33のヘッド部33aから排出された複数の積層紙材14を順次収納する4つの矩形ポケット34が形成されている。テーブル回転モータMによる回転円板38の回転速度は、ベルトコンベア33から排出された積層紙材14が、順次、それぞれの矩形ポケット34に投入される速度である。
原紙貼着巻取りユニットU4は、上流部分が貼り合わせステージS1に配置され、かつ積層紙材14を挟み込んで第2の原紙12に第1の原紙11を貼り合わせる原紙貼着機39と、貼り合わされた第1の原紙11と第2の原紙12とに所定ピッチでミシン目17を形成するミシン目形成機40と、トイレットペーパー10の巻取り機41とを有している。
原紙貼着機39は、前記糊塗布ローラ27と同様に、その外周面に一対の板状突起29と2対の円柱突起30とが配設された貼着ローラ42と、貼着ローラ42の上部に押圧される金属押圧ローラ43とを有している。貼着ローラ42と金属押圧ローラ43との間で積層紙材14を袋詰めするように、第1の原紙11と第2の原紙12とを糊によって貼り合わせる。
原紙貼着機39は、前記糊塗布ローラ27と同様に、その外周面に一対の板状突起29と2対の円柱突起30とが配設された貼着ローラ42と、貼着ローラ42の上部に押圧される金属押圧ローラ43とを有している。貼着ローラ42と金属押圧ローラ43との間で積層紙材14を袋詰めするように、第1の原紙11と第2の原紙12とを糊によって貼り合わせる。
ミシン目形成機40は、周方向へ180°だけ離間した外周面の反対位置に、軸線に沿って第1の原紙11の幅と略同一長さのミシン目形成刃44が一対の突設された破断刃付ローラ45と、この破断刃付ローラ45との間で各横側部分接合部16bを挟み込むことで、各横側部分接合部16bの全長にわたってミシン目17を形成するミシン目用押圧ローラ46とを有している。
巻取り機41は、作製されたトイレットペーパー10を芯筒15に巻き取る図示しない巻取りモータを有している。なお、第1の原紙ローラ24、第2の原紙ローラ31、糊付け機25、中間ローラ32、原紙貼着機39、ミシン目形成機40、巻取り機41の各ローラは、対応する回転モータ(図示せず)により同期回転するものとする。
巻取り機41は、作製されたトイレットペーパー10を芯筒15に巻き取る図示しない巻取りモータを有している。なお、第1の原紙ローラ24、第2の原紙ローラ31、糊付け機25、中間ローラ32、原紙貼着機39、ミシン目形成機40、巻取り機41の各ローラは、対応する回転モータ(図示せず)により同期回転するものとする。
次に、図4〜図6を参照して、トイレットペーパー10の製造方法を説明する。
まず、図4に示すように、ロール巻きされた水溶紙13を、カッタCにより長さ約50cmにカットし、これをつづら折り状に折り畳んでプレス成型機20によりプレスする。このとき、折り畳まれた水溶紙13は、矩形状の凸部22aを有した上型22と平坦な下型23とにより型押しされ、外周部に矩形枠状の圧接部14aを付形した5層構造の積層紙材14が作製される。
第1の原紙ローラ24から繰り出された第1の原紙11は、回転する糊塗布ローラ27の一対の板状突起29および2対の円柱突起30と弾性押圧ローラ28とを介して、第1の原紙11の裏面に一定ピッチで糊を矩形枠状に塗布する。これにより、第1の原紙11に所定ピッチで複数の紙材挟持領域11a,12aが形成される。その後、第1の原紙11は、紙材載置ステージS2を通過して貼り合わせステージS1に供給される。
まず、図4に示すように、ロール巻きされた水溶紙13を、カッタCにより長さ約50cmにカットし、これをつづら折り状に折り畳んでプレス成型機20によりプレスする。このとき、折り畳まれた水溶紙13は、矩形状の凸部22aを有した上型22と平坦な下型23とにより型押しされ、外周部に矩形枠状の圧接部14aを付形した5層構造の積層紙材14が作製される。
第1の原紙ローラ24から繰り出された第1の原紙11は、回転する糊塗布ローラ27の一対の板状突起29および2対の円柱突起30と弾性押圧ローラ28とを介して、第1の原紙11の裏面に一定ピッチで糊を矩形枠状に塗布する。これにより、第1の原紙11に所定ピッチで複数の紙材挟持領域11a,12aが形成される。その後、第1の原紙11は、紙材載置ステージS2を通過して貼り合わせステージS1に供給される。
一方、第2の原紙ローラ31から繰り出された第2の原紙12は、中間ローラ32を経て紙材載置ステージS2に達した時、その上面に複数の積層紙材14が所定ピッチで載置され、その後、貼り合わせステージS1に供給される。
各積層紙材14は、プレス成型機20の排出部からベルトコンベア33の無端ベルト36のテール部側に順次排出され、その後、無端ベルト36の回転に伴って所定速度で紙材供給ユニットU3へ搬送される。これにより、ベルトコンベア33のヘッド部33aから順次排出された積層紙材14は、所定速度で回転中の回転円板38の4つの矩形ポケット34のうち、受け渡し位置aに達した空の矩形ポケット34に順次受け渡される。その後、矩形ポケット34に収納された積層紙材14は、回転円板38の回転に伴って図6中の矢印方向へ回転し、これが紙材載置ステージS2に達した時、固定ガイド円板37のコの字形切欠部37aを通して、第2の原紙12の上面に順次載置される。この各積層紙材14が載置された第2の原紙12の領域が、第2の原紙12にその長さ方向へ所定ピッチで形成される複数の紙材挟持領域12aとなる。また、貼り合わせステージS1で第1の原紙11と第2の原紙12とが貼り合わされる際、この第2の原紙12の各紙材挟持領域12aに対向する第1の原紙11の各領域が、第1の原紙11にその長さ方向へ所定ピッチで形成される複数の紙材挟持領域11aとなる。
各積層紙材14は、プレス成型機20の排出部からベルトコンベア33の無端ベルト36のテール部側に順次排出され、その後、無端ベルト36の回転に伴って所定速度で紙材供給ユニットU3へ搬送される。これにより、ベルトコンベア33のヘッド部33aから順次排出された積層紙材14は、所定速度で回転中の回転円板38の4つの矩形ポケット34のうち、受け渡し位置aに達した空の矩形ポケット34に順次受け渡される。その後、矩形ポケット34に収納された積層紙材14は、回転円板38の回転に伴って図6中の矢印方向へ回転し、これが紙材載置ステージS2に達した時、固定ガイド円板37のコの字形切欠部37aを通して、第2の原紙12の上面に順次載置される。この各積層紙材14が載置された第2の原紙12の領域が、第2の原紙12にその長さ方向へ所定ピッチで形成される複数の紙材挟持領域12aとなる。また、貼り合わせステージS1で第1の原紙11と第2の原紙12とが貼り合わされる際、この第2の原紙12の各紙材挟持領域12aに対向する第1の原紙11の各領域が、第1の原紙11にその長さ方向へ所定ピッチで形成される複数の紙材挟持領域11aとなる。
貼り合わせステージS1では、回転する貼着ローラ42の一対の板状突起29および2対の円柱突起30と金属押圧ローラ43とを介して、積層紙材14を袋詰めした状態で、第1の原紙11の紙材挟持領域11aと第2の原紙12の紙材挟持領域12aとが糊によって貼り合わされる。これにより、各紙材挟持領域11a,12aの周囲には、第1の原紙11および第2の原紙12の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部16aと、両原紙11,12の幅方向に延びる一対の横側部分接合部16bとからなる複数の矩形接合部16が配設される。
その後、回転する破断刃付ローラ45の一対のミシン目形成刃44とミシン目用押圧ローラ46とを介して、貼り合わされた第1の原紙11および第2の原紙12の各横側部分接合部16bを挟み込むことで、各横側部分接合部16bの全長にわたってミシン目17が形成される。
その後、ミシン目17が形成されたペーパーは、巻取り機41を使用して芯筒15に50m分だけ巻き取られ、この発明の実施例1の芯筒15付きのトイレットペーパー10が製造される。
その後、回転する破断刃付ローラ45の一対のミシン目形成刃44とミシン目用押圧ローラ46とを介して、貼り合わされた第1の原紙11および第2の原紙12の各横側部分接合部16bを挟み込むことで、各横側部分接合部16bの全長にわたってミシン目17が形成される。
その後、ミシン目17が形成されたペーパーは、巻取り機41を使用して芯筒15に50m分だけ巻き取られ、この発明の実施例1の芯筒15付きのトイレットペーパー10が製造される。
この発明は、水洗トイレ用のトイレットペーパーの技術として有用である。
10 トイレットペーパー、
11 第1の原紙、
11a 紙材挟持領域、
12 第2の原紙、
12a 紙材挟持領域、
13 水溶紙(水に溶ける紙)、
14 積層紙材、
16 矩形接合部、
16a 縦側部分接合部、
16b 横側部分接合部、
17 ミシン目。
11 第1の原紙、
11a 紙材挟持領域、
12 第2の原紙、
12a 紙材挟持領域、
13 水溶紙(水に溶ける紙)、
14 積層紙材、
16 矩形接合部、
16a 縦側部分接合部、
16b 横側部分接合部、
17 ミシン目。
この発明は、ロール状に巻き取られたトイレットペーパーに関する。
トイレットペーパーは、一般的に直径が1600mm、幅が2mの所定本数の太巻きロールから繰り出された原紙を、直径105mm、幅114mmの細巻きロールに巻き取り、その後、カッタにより幅114mmのロールにカットしたものである。このうち、1枚の原紙から作製されたものがシングルロール、2枚の原紙を重ね合わせたものがダブルロールと呼ばれる。
使用時には、シングルロール、ダブルロールに拘わらず、一般的に、トイレの壁面に固定されたロールホルダからトイレットペーパーを引き出し、それを吸水性を高めるために何層かに折り畳んで使用する。そのため、かなりの長さのトイレットペーパーを折り畳まなければならず、その作業が煩わしかった。また、折り畳んだトイレットペーパーは単に複数層に重なっているだけで、上下のトイレットペーパーは未接着である。そのため、使用中にトイレットペーパーがずれる場合が多く、使用しにくいという問題があった。
使用時には、シングルロール、ダブルロールに拘わらず、一般的に、トイレの壁面に固定されたロールホルダからトイレットペーパーを引き出し、それを吸水性を高めるために何層かに折り畳んで使用する。そのため、かなりの長さのトイレットペーパーを折り畳まなければならず、その作業が煩わしかった。また、折り畳んだトイレットペーパーは単に複数層に重なっているだけで、上下のトイレットペーパーは未接着である。そのため、使用中にトイレットペーパーがずれる場合が多く、使用しにくいという問題があった。
そこで、これを解消する従来技術として、例えば特許文献1の「トイレットペーパー」が知られている。特許文献1は、原紙を少なくとも3枚以上重ね合わせた後、各原紙を長さ方向に所定ピッチで、かつ原紙の幅方向の全長にわたって糊により貼り合わせて多数の貼着部を形成し、さらに貼着部の中心線に沿って原紙の幅方向に延びるミシン目を配設したものである。
このように、特許文献1の「トイレットペーパー」は、少なくとも原紙を3枚以上重ねたために適度の厚みあり、吸水性も高くて、ロールから引き出されるペーパーの長さを短くすることができる。しかも、長さ方向に所定ピッチで各原紙を貼り合わせた貼着部が配設されているため、引き出しの途中で原紙が散乱しにくい。しかも、上述したように多層式の原紙には、その長さ方向に所定ピッチで形成された貼着部(糊の塗布部)の中心線に沿ってミシン目が形成されている。これにより、ミシン目を利用し、トイレットペーパーを切断、分離することが可能である。
このように、特許文献1の「トイレットペーパー」は、少なくとも原紙を3枚以上重ねたために適度の厚みあり、吸水性も高くて、ロールから引き出されるペーパーの長さを短くすることができる。しかも、長さ方向に所定ピッチで各原紙を貼り合わせた貼着部が配設されているため、引き出しの途中で原紙が散乱しにくい。しかも、上述したように多層式の原紙には、その長さ方向に所定ピッチで形成された貼着部(糊の塗布部)の中心線に沿ってミシン目が形成されている。これにより、ミシン目を利用し、トイレットペーパーを切断、分離することが可能である。
しかしながら、特許文献1の「トイレットペーパー」は、このように各貼着部にそれらの中心線に沿ってミシン目を配設しているものの、例えば原紙を5枚、10枚と重ね合わせたものを採用した場合、糊により固く接着された貼着部から、厚地のトイレットペーパーを手作業で切り取ることは容易ではなかった。
そこで、発明者は、鋭意研究の結果、あらかじめ水に溶ける紙を矩形状に折り畳んで積層紙材を作製し、その後、表裏2枚の原紙の間に、長さ方向に所定ピッチで積層紙材を1枚ずつ挟み込み、重ね合わせた2枚の原紙のうち、各紙材挟持領域の周囲を接合して、原紙の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部と、原紙の幅方向に延びる一対の横側部分接合部とからなる複数の矩形接合着部を配設するとともに、各横側部分接合部に原紙の幅方向に延びるミシン目をそれぞれ形成すれば、トイレットペーパーの切り取り箇所が従来品より薄い2枚の原紙のみを重ね合わせた部分となるため、上述した問題は解消されることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、高い吸水性能を有し、かつ厚地でありながらミシン目から容易に切り取ることができるトイレットペーパーを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、トイレットペーパー用の2枚の原紙と、水に溶ける紙を矩形状に積層して形成した複数の積層紙材とを備え、重ね合わせた前記2枚の原紙のうち、該原紙の長さ方向にそれぞれ所定ピッチで配置した複数の紙材挟持領域により、前記複数の積層紙材をそれぞれ挟み込み、重ね合わせた前記2枚の原紙のうち、前記複数の紙材挟持領域の周囲を接合することによって、前記原紙の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部と、前記原紙の幅方向に延びる一対の横側部分接合部とからなる複数の矩形接合部を配設し、前記一対の縦側部分接合部は、前記積層紙材の膨らみを確保するために離間した2つの点接合部からなり、前記一対の横側部分接合部は、前記原紙の幅方向の全長にわたって連続する線状接合部からなるとともに、前記一対の横側部分接合部には、前記原紙の幅方向に延びるミシン目がそれぞれ形成されたトイレットペーパーである。
トイレットペーパーは、2枚の原紙を重ね合わせたダブルロール式のものである。
原紙の素材としては、例えば、針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)などが配合された原料パルプを採用することができる。その他、再生紙を原料としたものでもよい。すなわち、原紙の素材は水溶性のものであれば限定されない。
原紙の表面には、文字、数字、記号、絵、模様などの各種の平面的な意匠がプリントされてもよい。また、例えばバラ、ラベンダなどの各種の芳香剤を使用し、原紙に臭い付けをしてもよい。さらには、肌触りや拭取り性を高めるため、脂肪酸エステル系界面活性剤、乳化剤、流動パラフィン、スクワランオイルを主成分とした水溶性のローションまたは各種の油溶性のローションを塗布してもよい。
原紙の素材としては、例えば、針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)などが配合された原料パルプを採用することができる。その他、再生紙を原料としたものでもよい。すなわち、原紙の素材は水溶性のものであれば限定されない。
原紙の表面には、文字、数字、記号、絵、模様などの各種の平面的な意匠がプリントされてもよい。また、例えばバラ、ラベンダなどの各種の芳香剤を使用し、原紙に臭い付けをしてもよい。さらには、肌触りや拭取り性を高めるため、脂肪酸エステル系界面活性剤、乳化剤、流動パラフィン、スクワランオイルを主成分とした水溶性のローションまたは各種の油溶性のローションを塗布してもよい。
積層紙材の素材である水に溶ける紙(水溶紙)としては、例えばトイレットペーパーを採用することができる。水溶紙は、例えば、化学パルプから製造したカルボキシメチルセルロース(CMC)を化学パルプと混ぜて抄き、その後、アルカリ処理して水に溶けやすくしたものなどである。水溶性のポリビニルアルコール(PVA)ペーパーでもよい。
「水に溶ける紙を矩形状に積層する」とは、水に溶ける長尺な紙を矩形状に折り畳んだり、水に溶ける矩形状の紙を重ね合わせることをいう。水に溶ける紙の積層数は、2層以上、好ましくは3層〜5層である。
積層紙材のサイズは限定されないものの、例えば縦(トイレットペーパーの長さ方向)3〜15cm、横(トイレットペーパーの幅方向)5cm〜10cmである。特に、縦7〜8cm、横6〜9cmが使い易くて好ましい。
積層紙材の一部またはその全域には、尿糖、尿タンパク、潜血などを検査する試薬剤を含ませることができる。これにより、排尿時または排便時に容易にそれらの検査を行うことができる。
「水に溶ける紙を矩形状に積層する」とは、水に溶ける長尺な紙を矩形状に折り畳んだり、水に溶ける矩形状の紙を重ね合わせることをいう。水に溶ける紙の積層数は、2層以上、好ましくは3層〜5層である。
積層紙材のサイズは限定されないものの、例えば縦(トイレットペーパーの長さ方向)3〜15cm、横(トイレットペーパーの幅方向)5cm〜10cmである。特に、縦7〜8cm、横6〜9cmが使い易くて好ましい。
積層紙材の一部またはその全域には、尿糖、尿タンパク、潜血などを検査する試薬剤を含ませることができる。これにより、排尿時または排便時に容易にそれらの検査を行うことができる。
また、原紙を白色とし、かつ積層紙材を白色とは異色の赤色、青色、緑色などとすることで、トイレットペーパーのデザイン性を高めるとともに、厚地の拭き取り部分を容易に視認することができる。
紙材挟持領域は、2枚の原紙のそれぞれに、その長さ方向に所定ピッチで配置される。2枚の原紙は、それぞれの紙材挟持領域を対向して重ね合わされる。その際、対向する紙材挟持領域により積層紙材が挟持される。各紙材挟持領域は、積層紙材を挟み込んだ後、その周囲が矩形接合部によって接合されることで袋状となる。
紙材挟持領域は、2枚の原紙のそれぞれに、その長さ方向に所定ピッチで配置される。2枚の原紙は、それぞれの紙材挟持領域を対向して重ね合わされる。その際、対向する紙材挟持領域により積層紙材が挟持される。各紙材挟持領域は、積層紙材を挟み込んだ後、その周囲が矩形接合部によって接合されることで袋状となる。
矩形接合部による2枚の原紙の接合方法としては、例えば、糊などの水溶性の接着剤による貼着(接着)方法、水溶性の原紙の一部に水を付着して部分的に溶かして一体化する方法などを採用することができる。その他、針なしステープラーなどによる接合なども採用できる。
矩形接合部は、紙材挟持領域の周囲に連続的に形成しても、間欠的に形成してもよい。例えば、一対の縦側部分接合部を2点〜5点の点接合部とし、一対の横側部分接合部を連続接合部としてもよい。一対の横側部分接合部の間隔(最短距離)は5〜20cmである。
ミシン目は、原紙の長さ方向に直交し、かつ各横側部分接合部の幅方向の中間点を通る中心線に沿って形成された方が好ましい。また、ミシン目は、各横側部分接合部の長さ方向(原紙の幅方向)の全長にわたって形成した方が望ましい。ミシン目の間隔は、一対の横側部分接合部の間隔に応じて適宜変更される。
矩形接合部は、紙材挟持領域の周囲に連続的に形成しても、間欠的に形成してもよい。例えば、一対の縦側部分接合部を2点〜5点の点接合部とし、一対の横側部分接合部を連続接合部としてもよい。一対の横側部分接合部の間隔(最短距離)は5〜20cmである。
ミシン目は、原紙の長さ方向に直交し、かつ各横側部分接合部の幅方向の中間点を通る中心線に沿って形成された方が好ましい。また、ミシン目は、各横側部分接合部の長さ方向(原紙の幅方向)の全長にわたって形成した方が望ましい。ミシン目の間隔は、一対の横側部分接合部の間隔に応じて適宜変更される。
この発明によれば、使用時、トイレットペーパーのうち、最先の紙材挟持領域をミシン目に沿って切り取る。切り取られた紙材挟持領域は、矩形接合部による周囲の貼り合わせによって、その内部空間に1枚の積層紙材が挟み込まれているため、吸水性も高くて、ロールから引き出されるペーパーの長さを短くすることができる。しかも、矩形接合部により周囲を貼り合わせているため、引き出しの途中で原紙が散乱しにくく、かつ積層紙材が紙材挟持領域の内部空間からこぼれ落ちない。
また、各縦側部分接合部を離間した2つの点接合部としたため、仮に各縦側部分接合部を両横側部分接合部の両端部と連続した線状接合部として、4辺に隙間がない矩形接合部とした際に比べて、積層紙材の表裏方向からの挟持力(拘束力)が小さくなり、積層紙材の膨らみを確保することができる。その結果、ふっくらとした厚みのあるトイレットペーパーの使用感が得られる。
さらには、ミシン目が形成された横側部分貼着部は、表裏2枚の原紙を重ね合わせた部分であるため、原紙を3枚以上重ね合わせた貼着部にミシン目が形成された従来品に比べて、厚地でありながらミシン目に沿って容易に1回分の紙材挟持領域(1回の使用長さ部分)を切り取ることができる。
また、各縦側部分接合部を離間した2つの点接合部としたため、仮に各縦側部分接合部を両横側部分接合部の両端部と連続した線状接合部として、4辺に隙間がない矩形接合部とした際に比べて、積層紙材の表裏方向からの挟持力(拘束力)が小さくなり、積層紙材の膨らみを確保することができる。その結果、ふっくらとした厚みのあるトイレットペーパーの使用感が得られる。
さらには、ミシン目が形成された横側部分貼着部は、表裏2枚の原紙を重ね合わせた部分であるため、原紙を3枚以上重ね合わせた貼着部にミシン目が形成された従来品に比べて、厚地でありながらミシン目に沿って容易に1回分の紙材挟持領域(1回の使用長さ部分)を切り取ることができる。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。ここでは、トイレットペーパーと同一素材で、かつ水に溶ける紙を5枚重ねした積層紙材が挟み込まれたものを例にとる。
図1〜図4において、10はこの発明の実施例1に係るトイレットペーパーで、このトイレットペーパー10は、トイレットペーパー用の第1の原紙11および第2の原紙12と、水に溶ける水溶紙13を矩形状に積層して形成した複数の積層紙材14とを備え、重ね合わせた2枚の原紙11,12のうち、原紙(第1の原紙11、第2の原紙12)の長さ方向にそれぞれ所定ピッチで配置した複数の紙材挟持領域11a,12aにより、対応する積層紙材14をそれぞれ挟み込んだものである。
以下、これらを具体的に説明する。
2枚の原紙11,12は針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)を主原料とした水溶性の紙で、そのサイズは長さ50m、幅114mmである。各原紙は2枚重ねの状態で、厚紙からなる芯筒15に巻き取られている。
各積層紙材14は、長尺な水溶紙13を縦10cm、横8cmの矩形状につづら折り状に畳んで形成した5層式のものである。
重ね合わせた2枚の原紙11,12のうち、対応する積層紙材14を挟み込んだ各紙材挟持領域11a,12aは、それらの周囲が矩形接合部16によって接合されている。各矩形接合部16は、原紙の長さ方向(縦方向)に延びる一対の縦側部分接合部16aと、原紙の幅方向(横方向)に延びる一対の横側部分接合部16bとからなる。各縦側部分接合部16aは離間した2つの点接合部からなり、また各横側部分接合部16bは、原紙の幅方向の全長にわたって連続する線状接合部からなる。これらは、2枚の原紙11,12の所定箇所に糊を塗布し、貼り合わせることで形成される。各縦側部分接合部16aを離間した2つの点接合部とした理由は、仮にこれを両横側部分接合部16bの両端部に連続する線状接合部として、4辺に隙間がない矩形接合部16とした際に比べて、積層紙材14の表裏方向からの挟持力(拘束力)が小さくなり、積層紙材14の膨らみを確保することができるためである。その結果、ふっくらとした厚みのあるトイレットペーパー10の使用感が得られる。各横側部分接合部16bには、原紙の長さ方向に直交し、かつ各横側部分接合部16bの幅方向の中間点を通る中心線に沿ってミシン目17が形成されている。
2枚の原紙11,12は針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)を主原料とした水溶性の紙で、そのサイズは長さ50m、幅114mmである。各原紙は2枚重ねの状態で、厚紙からなる芯筒15に巻き取られている。
各積層紙材14は、長尺な水溶紙13を縦10cm、横8cmの矩形状につづら折り状に畳んで形成した5層式のものである。
重ね合わせた2枚の原紙11,12のうち、対応する積層紙材14を挟み込んだ各紙材挟持領域11a,12aは、それらの周囲が矩形接合部16によって接合されている。各矩形接合部16は、原紙の長さ方向(縦方向)に延びる一対の縦側部分接合部16aと、原紙の幅方向(横方向)に延びる一対の横側部分接合部16bとからなる。各縦側部分接合部16aは離間した2つの点接合部からなり、また各横側部分接合部16bは、原紙の幅方向の全長にわたって連続する線状接合部からなる。これらは、2枚の原紙11,12の所定箇所に糊を塗布し、貼り合わせることで形成される。各縦側部分接合部16aを離間した2つの点接合部とした理由は、仮にこれを両横側部分接合部16bの両端部に連続する線状接合部として、4辺に隙間がない矩形接合部16とした際に比べて、積層紙材14の表裏方向からの挟持力(拘束力)が小さくなり、積層紙材14の膨らみを確保することができるためである。その結果、ふっくらとした厚みのあるトイレットペーパー10の使用感が得られる。各横側部分接合部16bには、原紙の長さ方向に直交し、かつ各横側部分接合部16bの幅方向の中間点を通る中心線に沿ってミシン目17が形成されている。
次に、図3を参照して、この発明の実施例1のトイレットペーパー10の使用方法を説明する。
図3に示すように、トイレットペーパー10を、トイレに固定されたロールホルダ18に装着する。その後、1回使用分のトイレットペーパー10をロールホルダ18から引き出して切り取る。具体的には、トイレットペーパー10のうち、最先の紙材挟持領域11a,12a(部分)を、ロールホルダ18の抑え板19の先縁をガイドとして、最先のミシン目17に沿って切り取り、矩形状の拭き取り部分とする。拭き取り部分のサイズは、縦14cm、横114mmである。こうして切り取られた拭き取り部分の内部空間には、矩形接合部16による周囲の貼り合わせにより、5層構造の積層紙材14が挟み込まれている。そのため、この切り取り部分(ふき取り部分)は吸水性が高く、ロールホルダ18から引き出されるトイレットペーパー10の1回分の使用長さを短くすることができる。
また、ふき取り部分の表裏層を構成する紙材挟持領域11a,12aは、矩形接合部16により周囲が貼り合わされている。そのため、引き出しの途中で両原紙11,12が散乱しにくく、かつ紙材挟持領域11a,12aの内部空間から積層紙材14がこぼれ落ちにくい。
さらに、ミシン目17が形成された各横側部分接合部16bは、表裏2枚の原紙11,12を糊により貼り合わせた部分であるため、拭き取り部分が、3枚の原紙を重ね合わせた接合部にミシン目を入れた従来品に比べて、厚地にも拘わらず、ミシン目17に沿って切り取り易い。
図3に示すように、トイレットペーパー10を、トイレに固定されたロールホルダ18に装着する。その後、1回使用分のトイレットペーパー10をロールホルダ18から引き出して切り取る。具体的には、トイレットペーパー10のうち、最先の紙材挟持領域11a,12a(部分)を、ロールホルダ18の抑え板19の先縁をガイドとして、最先のミシン目17に沿って切り取り、矩形状の拭き取り部分とする。拭き取り部分のサイズは、縦14cm、横114mmである。こうして切り取られた拭き取り部分の内部空間には、矩形接合部16による周囲の貼り合わせにより、5層構造の積層紙材14が挟み込まれている。そのため、この切り取り部分(ふき取り部分)は吸水性が高く、ロールホルダ18から引き出されるトイレットペーパー10の1回分の使用長さを短くすることができる。
また、ふき取り部分の表裏層を構成する紙材挟持領域11a,12aは、矩形接合部16により周囲が貼り合わされている。そのため、引き出しの途中で両原紙11,12が散乱しにくく、かつ紙材挟持領域11a,12aの内部空間から積層紙材14がこぼれ落ちにくい。
さらに、ミシン目17が形成された各横側部分接合部16bは、表裏2枚の原紙11,12を糊により貼り合わせた部分であるため、拭き取り部分が、3枚の原紙を重ね合わせた接合部にミシン目を入れた従来品に比べて、厚地にも拘わらず、ミシン目17に沿って切り取り易い。
ここで、図4〜図6を参照して、トイレットペーパー10の製造方法を説明する。
トイレットペーパー10の製造にあたっては、プレス成型機20により積層紙材14を作製し、その後、トイレットペーパー製造装置21を使用し、積層紙材14を第1の原紙11と第2の原紙12との間に所定ピッチで挟み込む。以下、具体的に説明する。
図4に示すように、積層紙材14の製造にあたっては、トイレットペーパー10と同一素材からなる幅8cmのロール巻きの水溶紙13を、カッタCにより長さ約50cmにカットし、プレス成型機20に供給する(図4(a))。プレス成型機20は、下面の外周部に矩形状の凸部22aが形成された上型22と、上面が平坦な下型23とを有している。プレス成型機20では、水溶紙13が、幅10cmのつづら折り状に折り畳まれて下型23の上面に載置され、その後、上型22と下型23とにより型押しされ、外周部に矩形枠状の圧接部14aが付形された5層構造の積層紙材14となる(図4(b)、図4(c))。その後、上述した操作を順次繰り返すことで、複数枚の積層紙材14が連続的に製造される。
トイレットペーパー10の製造にあたっては、プレス成型機20により積層紙材14を作製し、その後、トイレットペーパー製造装置21を使用し、積層紙材14を第1の原紙11と第2の原紙12との間に所定ピッチで挟み込む。以下、具体的に説明する。
図4に示すように、積層紙材14の製造にあたっては、トイレットペーパー10と同一素材からなる幅8cmのロール巻きの水溶紙13を、カッタCにより長さ約50cmにカットし、プレス成型機20に供給する(図4(a))。プレス成型機20は、下面の外周部に矩形状の凸部22aが形成された上型22と、上面が平坦な下型23とを有している。プレス成型機20では、水溶紙13が、幅10cmのつづら折り状に折り畳まれて下型23の上面に載置され、その後、上型22と下型23とにより型押しされ、外周部に矩形枠状の圧接部14aが付形された5層構造の積層紙材14となる(図4(b)、図4(c))。その後、上述した操作を順次繰り返すことで、複数枚の積層紙材14が連続的に製造される。
次に、図5および図6に示すように、積層紙材14をトイレットペーパー製造装置(以下、製造装置)21に順次供給し、第1の原紙11と第2の原紙12との間で複数の積層紙材14を所定ピッチで挟み込み、トイレットペーパー10を製造する。
まず、図5を参照して製造装置21を説明する。製造装置21は、第1の原紙11の下面に所定ピッチで矩形枠状に糊付け後、貼り合わせステージS1に供給する第1の原紙供給ユニットU1と、第2の原紙12の上面に所定ピッチで矩形枠状の糊付け後、貼り合わせステージS1に供給する第2の原紙供給ユニットU2と、プレス成型機20により作製された複数枚の積層紙材14を、所定ピッチで貼り合わせステージS1に順次供給する紙材供給ユニットU3と、貼り合わせステージS1に配置され、第1の原紙11と第2の原紙12とを、これらの間に所定ピッチで複数枚の積層紙材14を順次挟み込んで貼り合わせる原紙貼着巻取りユニットU4とを備えている。
まず、図5を参照して製造装置21を説明する。製造装置21は、第1の原紙11の下面に所定ピッチで矩形枠状に糊付け後、貼り合わせステージS1に供給する第1の原紙供給ユニットU1と、第2の原紙12の上面に所定ピッチで矩形枠状の糊付け後、貼り合わせステージS1に供給する第2の原紙供給ユニットU2と、プレス成型機20により作製された複数枚の積層紙材14を、所定ピッチで貼り合わせステージS1に順次供給する紙材供給ユニットU3と、貼り合わせステージS1に配置され、第1の原紙11と第2の原紙12とを、これらの間に所定ピッチで複数枚の積層紙材14を順次挟み込んで貼り合わせる原紙貼着巻取りユニットU4とを備えている。
図5(a)に示すように、第1の原紙供給ユニットU1は、第1の原紙11が巻回された第1の原紙ローラ24と、第1の原紙ローラ24から繰り出された第1の原紙11の一部分に、水溶性接着剤である糊(不易糊など)を矩形枠状に塗布する糊付け機25とを有している。糊付け機25は、糊を貯液する容器26と、下部が糊の液面下に漬かって容器26内で回転する糊塗布ローラ27と、糊塗布ローラ27の上方に配置され、かつゴムまたは軟質合成樹脂からなるとともに、糊塗布ローラ27との間で第1の原紙11を挟み込むことで第1の原紙11の裏面に所定ピッチで糊を塗布する弾性押圧ローラ28とを有している(図5(b))。糊塗布ローラ27の外周面には、周方向へ180°だけ離間した位置に、第1の原紙11の幅(114mm)と略同一長さでかつ幅が20mm程度の細長い一対の板状突起29が配設されている。各板状突起29は、使用によって第1の原紙11に矩形接合部16の横側部分接合部16bを形成する。また、糊塗布ローラ27の板状突起29間の部分には、そのローラ軸線方向の両端部で、かつ各板状突起29間の部分を周方向に向かって3分割した位置に、直径1cm程度の2対の円柱突起30が配設されている。各対の円柱突起30は、使用によって第1の原紙11に矩形接合部16の縦側部分接合部16aを形成する。なお、糊塗布ローラ27の周方向の長さは、紙材挟持領域11a,12aの縦の長さの約2倍である。
図5(a)に示すように、第2の原紙供給ユニットU2は、第2の原紙12が巻回された第2の原紙ローラ31と、第2の原紙12を貼り合わせステージS1に搬送するための中間ローラ32とを有している。第2の原紙12は、第1の原紙11に比べて1.5〜3倍厚くした方が、積層紙材14が載置されて第1の原紙11に重ね合わされるまでの間に破れるおそれが少ない。
紙材供給ユニットU3は、プレス成型機20から排出された積層紙材14を所定ピッチで連続搬送するベルトコンベア33と、ベルトコンベア33のヘッド部33aから排出された積層紙材14を、受け渡し位置aで空の矩形ポケット34に受け取り、その後、貼り合わせステージS1より上流の紙材載置ステージS2で、順次、前記第2の原紙12の上面に複数の積層紙材14を載置する紙材供給用ターンテーブル35とを有している。
ベルトコンベア33は、そのテール部がプレス成型機20の積層紙材14の排出部に配置され、かつ無端ベルト36をモータ回転させることで、プレス成型機20により作製された積層紙材14を所定ピッチで連続的に紙材供給用ターンテーブル35に供給する。
紙材供給ユニットU3は、プレス成型機20から排出された積層紙材14を所定ピッチで連続搬送するベルトコンベア33と、ベルトコンベア33のヘッド部33aから排出された積層紙材14を、受け渡し位置aで空の矩形ポケット34に受け取り、その後、貼り合わせステージS1より上流の紙材載置ステージS2で、順次、前記第2の原紙12の上面に複数の積層紙材14を載置する紙材供給用ターンテーブル35とを有している。
ベルトコンベア33は、そのテール部がプレス成型機20の積層紙材14の排出部に配置され、かつ無端ベルト36をモータ回転させることで、プレス成型機20により作製された積層紙材14を所定ピッチで連続的に紙材供給用ターンテーブル35に供給する。
図6に示すように、紙材供給用ターンテーブル35は、下段配置された固定ガイド円板37と、上段配置された回転円板38と、回転円板38をその中心軸を中心にして、水平面内で回転させるテーブル回転モータMとを有している。固定ガイド円板37の一端部には平面視して略コの字形の切欠部37aが形成され、この切欠部37aが紙材載置ステージS2に配置される。また、回転円板38には、周方向に90°間隔で、ベルトコンベア33のヘッド部33aから排出された複数の積層紙材14を順次収納する4つの矩形ポケット34が形成されている。テーブル回転モータMによる回転円板38の回転速度は、ベルトコンベア33から排出された積層紙材14が、順次、それぞれの矩形ポケット34に投入される速度である。
原紙貼着巻取りユニットU4は、上流部分が貼り合わせステージS1に配置され、かつ積層紙材14を挟み込んで第2の原紙12に第1の原紙11を貼り合わせる原紙貼着機39と、貼り合わされた第1の原紙11と第2の原紙12とに所定ピッチでミシン目17を形成するミシン目形成機40と、トイレットペーパー10の巻取り機41とを有している。
原紙貼着機39は、前記糊塗布ローラ27と同様に、その外周面に一対の板状突起29と2対の円柱突起30とが配設された貼着ローラ42と、貼着ローラ42の上部に押圧される金属押圧ローラ43とを有している。貼着ローラ42と金属押圧ローラ43との間で積層紙材14を袋詰めするように、第1の原紙11と第2の原紙12とを糊によって貼り合わせる。
原紙貼着機39は、前記糊塗布ローラ27と同様に、その外周面に一対の板状突起29と2対の円柱突起30とが配設された貼着ローラ42と、貼着ローラ42の上部に押圧される金属押圧ローラ43とを有している。貼着ローラ42と金属押圧ローラ43との間で積層紙材14を袋詰めするように、第1の原紙11と第2の原紙12とを糊によって貼り合わせる。
ミシン目形成機40は、周方向へ180°だけ離間した外周面の反対位置に、軸線に沿って第1の原紙11の幅と略同一長さのミシン目形成刃44が一対の突設された破断刃付ローラ45と、この破断刃付ローラ45との間で各横側部分接合部16bを挟み込むことで、各横側部分接合部16bの全長にわたってミシン目17を形成するミシン目用押圧ローラ46とを有している。
巻取り機41は、作製されたトイレットペーパー10を芯筒15に巻き取る図示しない巻取りモータを有している。なお、第1の原紙ローラ24、第2の原紙ローラ31、糊付け機25、中間ローラ32、原紙貼着機39、ミシン目形成機40、巻取り機41の各ローラは、対応する回転モータ(図示せず)により同期回転するものとする。
巻取り機41は、作製されたトイレットペーパー10を芯筒15に巻き取る図示しない巻取りモータを有している。なお、第1の原紙ローラ24、第2の原紙ローラ31、糊付け機25、中間ローラ32、原紙貼着機39、ミシン目形成機40、巻取り機41の各ローラは、対応する回転モータ(図示せず)により同期回転するものとする。
次に、図4〜図6を参照して、製造装置21による具体的なトイレットペーパー10の製造方法を説明する。
まず、図4に示すように、ロール巻きされた水溶紙13を、カッタCにより長さ約50cmにカットし、これをつづら折り状に折り畳んでプレス成型機20によりプレスする。このとき、折り畳まれた水溶紙13は、矩形状の凸部22aを有した上型22と平坦な下型23とにより型押しされ、外周部に矩形枠状の圧接部14aを付形した5層構造の積層紙材14が作製される。
第1の原紙ローラ24から繰り出された第1の原紙11は、回転する糊塗布ローラ27の一対の板状突起29および2対の円柱突起30と弾性押圧ローラ28とを介して、第1の原紙11の裏面に一定ピッチで糊を矩形枠状に塗布する。これにより、第1の原紙11に所定ピッチで複数の紙材挟持領域11a,12aが形成される。その後、第1の原紙11は、紙材載置ステージS2を通過して貼り合わせステージS1に供給される。
まず、図4に示すように、ロール巻きされた水溶紙13を、カッタCにより長さ約50cmにカットし、これをつづら折り状に折り畳んでプレス成型機20によりプレスする。このとき、折り畳まれた水溶紙13は、矩形状の凸部22aを有した上型22と平坦な下型23とにより型押しされ、外周部に矩形枠状の圧接部14aを付形した5層構造の積層紙材14が作製される。
第1の原紙ローラ24から繰り出された第1の原紙11は、回転する糊塗布ローラ27の一対の板状突起29および2対の円柱突起30と弾性押圧ローラ28とを介して、第1の原紙11の裏面に一定ピッチで糊を矩形枠状に塗布する。これにより、第1の原紙11に所定ピッチで複数の紙材挟持領域11a,12aが形成される。その後、第1の原紙11は、紙材載置ステージS2を通過して貼り合わせステージS1に供給される。
一方、第2の原紙ローラ31から繰り出された第2の原紙12は、中間ローラ32を経て紙材載置ステージS2に達した時、その上面に複数の積層紙材14が所定ピッチで載置され、その後、貼り合わせステージS1に供給される。
各積層紙材14は、プレス成型機20の排出部からベルトコンベア33の無端ベルト36のテール部側に順次排出され、その後、無端ベルト36の回転に伴って所定速度で紙材供給ユニットU3へ搬送される。これにより、ベルトコンベア33のヘッド部33aから順次排出された積層紙材14は、所定速度で回転中の回転円板38の4つの矩形ポケット34のうち、受け渡し位置aに達した空の矩形ポケット34に順次受け渡される。その後、矩形ポケット34に収納された積層紙材14は、回転円板38の回転に伴って図6中の矢印方向へ回転し、これが紙材載置ステージS2に達した時、固定ガイド円板37のコの字形切欠部37aを通して、第2の原紙12の上面に順次載置される。この各積層紙材14が載置された第2の原紙12の領域が、第2の原紙12にその長さ方向へ所定ピッチで形成される複数の紙材挟持領域12aとなる。また、貼り合わせステージS1で第1の原紙11と第2の原紙12とが貼り合わされる際、この第2の原紙12の各紙材挟持領域12aに対向する第1の原紙11の各領域が、第1の原紙11にその長さ方向へ所定ピッチで形成される複数の紙材挟持領域11aとなる。
各積層紙材14は、プレス成型機20の排出部からベルトコンベア33の無端ベルト36のテール部側に順次排出され、その後、無端ベルト36の回転に伴って所定速度で紙材供給ユニットU3へ搬送される。これにより、ベルトコンベア33のヘッド部33aから順次排出された積層紙材14は、所定速度で回転中の回転円板38の4つの矩形ポケット34のうち、受け渡し位置aに達した空の矩形ポケット34に順次受け渡される。その後、矩形ポケット34に収納された積層紙材14は、回転円板38の回転に伴って図6中の矢印方向へ回転し、これが紙材載置ステージS2に達した時、固定ガイド円板37のコの字形切欠部37aを通して、第2の原紙12の上面に順次載置される。この各積層紙材14が載置された第2の原紙12の領域が、第2の原紙12にその長さ方向へ所定ピッチで形成される複数の紙材挟持領域12aとなる。また、貼り合わせステージS1で第1の原紙11と第2の原紙12とが貼り合わされる際、この第2の原紙12の各紙材挟持領域12aに対向する第1の原紙11の各領域が、第1の原紙11にその長さ方向へ所定ピッチで形成される複数の紙材挟持領域11aとなる。
貼り合わせステージS1では、回転する貼着ローラ42の一対の板状突起29および2対の円柱突起30と金属押圧ローラ43とを介して、積層紙材14を袋詰めした状態で、第1の原紙11の紙材挟持領域11aと第2の原紙12の紙材挟持領域12aとが糊によって貼り合わされる。これにより、各紙材挟持領域11a,12aの周囲には、第1の原紙11および第2の原紙12の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部16aと、両原紙11,12の幅方向に延びる一対の横側部分接合部16bとからなる複数の矩形接合部16が配設される。
その後、回転する破断刃付ローラ45の一対のミシン目形成刃44とミシン目用押圧ローラ46とを介して、貼り合わされた第1の原紙11および第2の原紙12の各横側部分接合部16bを挟み込むことで、各横側部分接合部16bの全長にわたってミシン目17が形成される。
その後、ミシン目17が形成されたペーパーは、巻取り機41を使用して芯筒15に50m分だけ巻き取られ、この発明の実施例1の芯筒15付きのトイレットペーパー10が製造される。
その後、回転する破断刃付ローラ45の一対のミシン目形成刃44とミシン目用押圧ローラ46とを介して、貼り合わされた第1の原紙11および第2の原紙12の各横側部分接合部16bを挟み込むことで、各横側部分接合部16bの全長にわたってミシン目17が形成される。
その後、ミシン目17が形成されたペーパーは、巻取り機41を使用して芯筒15に50m分だけ巻き取られ、この発明の実施例1の芯筒15付きのトイレットペーパー10が製造される。
この発明は、水洗トイレ用のトイレットペーパーの技術として有用である。
10 トイレットペーパー、
11 第1の原紙、
11a 紙材挟持領域、
12 第2の原紙、
12a 紙材挟持領域、
13 水溶紙(水に溶ける紙)、
14 積層紙材、
16 矩形接合部、
16a 縦側部分接合部、
16b 横側部分接合部、
17 ミシン目。
11 第1の原紙、
11a 紙材挟持領域、
12 第2の原紙、
12a 紙材挟持領域、
13 水溶紙(水に溶ける紙)、
14 積層紙材、
16 矩形接合部、
16a 縦側部分接合部、
16b 横側部分接合部、
17 ミシン目。
Claims (2)
- トイレットペーパー用の2枚の原紙と、
水に溶ける紙を矩形状に積層して形成した複数の積層紙材とを備え、
重ね合わせた前記2枚の原紙のうち、該原紙の長さ方向にそれぞれ所定ピッチで配置した複数の紙材挟持領域により、前記複数の積層紙材をそれぞれ挟み込み、
重ね合わせた前記2枚の原紙のうち、前記複数の紙材挟持領域の周囲を接合することによって、前記原紙の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部と、前記原紙の幅方向に延びる一対の横側部分接合部とからなる複数の矩形接合部を配設し、
前記一対の横側部分接合部には、前記原紙の幅方向に延びるミシン目がそれぞれ形成されたトイレットペーパー。 - トイレットペーパー用の2枚の原紙を重ね合わせてロール状に巻き取るトイレットペーパーの製造方法において、
水に溶ける紙をそれぞれ矩形状に積層して複数の積層紙材を作製し、
その後、前記2枚の原紙のうち、該原紙の長さ方向に所定ピッチで配置した複数の紙材挟持領域によって前記複数の積層紙材をそれぞれ挟み込み、
該挟み込みと同時または該挟み込み後、前記複数の紙材挟持領域の周囲に、前記原紙の長さ方向に延びる一対の縦側部分接合部と、前記原紙の幅方向に延びる一対の横側部分接合部とからなる複数の矩形接合部を配設し、
該複数の矩形接合部の配設と同時または該複数の矩形接合部を配設した後、前記一対の横側部分接合部に、前記原紙の幅方向に延びるミシン目をそれぞれ形成し、
該ミシン目の形成後、前記複数の積層紙材を挟み込んだ前記2枚の原紙をロール状に巻き取るトイレットペーパーの製造方法。
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