JP2013539927A - 気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッド - Google Patents

気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッド Download PDF

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Abstract

気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドが記載される。気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドを製造する方法が、さらに、記載される。一例では、半導体基板を研磨するための研磨パッドは均質研磨体を含む。均質研磨体は、熱硬化性ポリウレタン材料と、熱硬化性ポリウレタン材料中に配置された複数の独立気泡孔とを含む。複数の独立気泡孔は直径の多峰性分布を有する。別の実施形態では、半導体基板を研磨するための研磨パッドを製造する方法は、形成型枠中に混合物を形成するためにプレポリマーと硬化剤とを混合する工程を含む。混合物を硬化させて、熱硬化性ポリウレタン材料と、熱硬化性ポリウレタン材料中に配置された複数の独立気泡孔とを含む成形均質研磨体を提供する。複数の独立気泡孔は直径の多峰性分布を有する。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2010年10月15日に出願された米国仮特許出願第61/393,746号の利益を主張し、この出願の全内容は本明細書において参照として援用される。
技術分野
本発明の実施形態は、化学機械研磨(CMP)、特に、気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドの分野のものである。
背景
一般にCMPと略される化学機械平坦化または化学機械研磨は、半導体ウェハまたは他の基板を平坦化するために半導体製造で使用される技法である。
そのプロセスは、典型的にはウェハよりも大きい直径の研磨パッドおよび保持リングと組み合わせて研磨性および腐食性の化学的スラリー(一般に、コロイド)を使用する。研磨パッドおよびウェハは、動的研磨ヘッドによって一緒にして押しつけられ、プラスチック保持リングによって所定位置に保持される。動的研磨ヘッドは研磨の間回転される。この手法は、材料の除去を助長し、また、いかなる不規則なトポグラフィも平らにし、それにより、ウェハを平たくまたは平坦にすることを支援する。これは、追加の回路要素を形成するためにウェハを準備するのに必要であることがある。例えば、これは表面全体をフォトリトグラフィシステムの被写界深度内に持ってくるか、またはその位置に基づいて材料を選択的に除去するために必要であることがある。典型的な被写界深度の要件は、最新のサブ50ナノメートル技術ノードではオングストロームレベルまで少なくなっている。
材料除去のプロセスは、単に、木材に対する紙やすりのような研磨性スクラッピングのプロセスではない。スラリー中の化学物質が、さらに、除去されるべき材料と反応し、および/またはそれを脆弱化させる。研磨剤はこの脆弱化プロセスを加速し、研磨パッドは、表面からの反応済み材料を拭い取るのに役立つ。スラリー技術の進歩に加えて、研磨パッドはますます複雑になるCMP作業において重要な役割を果たす。
しかし、CMPパッド技術の進展にはさらなる改善が必要である。
本発明の実施形態は、気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドを含む。
一実施形態では、半導体基板を研磨するための研磨パッドは均質研磨体を含む。均質研磨体は、熱硬化性ポリウレタン材料と、熱硬化性ポリウレタン材料中に配置された複数の独立気泡孔とを含む。複数の独立気泡孔は直径の多峰性分布を有する。
別の実施形態では、半導体基板を研磨するための研磨パッドを製造する方法は、形成型枠中に混合物を形成するためにプレポリマーと硬化剤とを混合する工程を含む。混合物を硬化させて、熱硬化性ポリウレタン材料と、熱硬化性ポリウレタン材料中に配置された複数の独立気泡孔とを含む成形均質研磨体を提供する。複数の独立気泡孔は直径の多峰性分布を有する。
図1Aは、従来の研磨パッドにおける気孔直径の幅広単峰性分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロットを示す。図1Bは、従来の研磨パッドにおける気孔直径の幅狭単峰性分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロットを示す。 図2Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の約1:1二峰性分布を有する研磨パッドの断面図を示す。図2Bは、本発明の一実施形態による、図2Aの研磨パッドにおける気孔直径の幅狭分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロットを示す。図2Cは、本発明の一実施形態による、図2Aの研磨パッドにおける気孔直径の幅広分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロットを示す。 図3Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の約2:1二峰性分布を有する研磨パッドの断面図を示す。図3Bは、本発明の一実施形態による、図3Aの研磨パッドにおける気孔直径の分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロットを示す。 図4Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の二峰性分布を有する研磨パッドの断面図であって、大直径モードの最大占有率の直径値は小直径モードの最大占有率の直径値の約4倍である、断面図を示す。図4Bは、本発明の一実施形態による、図4Aの研磨パッドにおける気孔直径の分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロットを示す。 図5Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の三峰性分布を有する研磨パッドの断面図を示す。図5Bは、本発明の一実施形態による、図5Aの研磨パッドにおける気孔直径の分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロットを示す。 図6Aは、本発明の一実施形態による研磨パッドの断面図を示す。 図6Bは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の二峰性分布を露出させるように調節した図6Aの研磨パッドの断面図を示す。 図6Cは、本発明の一実施形態による、化学機械研磨スラリーが研磨パッドの表面に加えられた図6Bの研磨パッドの断面図を示す。 図6Dは、本発明の一実施形態による、化学機械研磨スラリーの流れ経路を示す図6Cの研磨パッドの断面図を示す。 図7Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の傾斜二峰性分布を有する研磨パッドの断面図を示す。図7Bは、本発明の一実施形態による、図7Aの研磨パッドにおける気孔直径の分布の第1の部分に対する気孔直径の関数としての占有率のプロットを示す。図7Cは、本発明の一実施形態による、図7Aの研磨パッドにおける気孔直径の分布の第2の部分に対する気孔直径の関数としての占有率のプロットを示す。 図8Aは、本発明の一実施形態による研磨パッドの断面図を示す。 図8Bは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔サイズの傾斜二峰性分布を有する研磨パッドを調節する際の作業の断面図を示す。 図9A〜9Gは、本発明の一実施形態による、研磨パッドの製造で使用される作業の断面図を示す。 図9A〜9Gは、本発明の一実施形態による、研磨パッドの製造で使用される作業の断面図を示す。 図9A〜9Gは、本発明の一実施形態による、研磨パッドの製造で使用される作業の断面図を示す。 図9A〜9Gは、本発明の一実施形態による、研磨パッドの製造で使用される作業の断面図を示す。 図9A〜9Gは、本発明の一実施形態による、研磨パッドの製造で使用される作業の断面図を示す。 図9A〜9Gは、本発明の一実施形態による、研磨パッドの製造で使用される作業の断面図を示す。 図9A〜9Gは、本発明の一実施形態による、研磨パッドの製造で使用される作業の断面図を示す。 図10は、本発明の一実施形態による、気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドに適合する研磨装置の等角側面図を示す。
気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドが本明細書で説明される。以下の説明では、本発明の実施形態の完全な理解を与えるために特定の研磨パッド組成および設計などの多数の特定の詳細が記載される。本発明の実施形態はこれらの特定の詳細なしに実施することができることが当業者には明らかであろう。他の事例では、半導体基板のCMPを行うためのスラリーと研磨パッドとの組合せに関する詳細などの周知の処理技法は、本発明の実施形態を不必要に不明瞭にしないために詳細には説明されない。さらに、図に示される様々な実施形態は説明のための表現であり、必ずしも一定の縮尺比で描かれていないことが理解されるべきである。
本発明の実施形態は研磨パッドの気孔率に関し、特に、気孔のサイズおよび数密度に関する。研磨パッドに気孔を設けることで、研磨パッドの表面積を増加させ、例えば、研磨パッドによるスラリー保持の能力を増加させることができる。慣例的に、独立気泡研磨パッドでは、気孔は、一般に、1つのサイズ、例えば、40ミクロン直径の気孔を有するとされている。実際には、気孔は、40ミクロンに近い平均または中央気孔サイズを有する気孔直径の分布であり、その分布は、図1Aおよび1Bに関連して以下で説明するように、古典的な単峰性釣鐘曲線分布に近い。
対照的に、本発明の実施形態は、気孔サイズに二峰性、三峰性などの分布をもつ研磨パッドを含む。例には、限定はしないが、20ミクロンおよび40ミクロンの気孔、20ミクロンおよび80ミクロンの気孔、40ミクロンおよび80ミクロンの気孔、ならびに三峰性の20、40、および80ミクロンの気孔の組合せが含まれる。研磨パッドにこのタイプの気孔サイズ分布を含めることの利点は、(1)一連の気孔サイズをより効率的に充填することにより単位面積当たりの気孔の総数を増加させることができる、(2)気孔総面積を増加させることができる、(3)表面での気孔のより大きい数密度の結果として研磨パッド表面の端から端までのスラリー分布を改善する、(4)均一性のために設けられているより小さい気孔サイズと組み合わせてより大きい気孔が表面に開存される(open)ことの結果としてウェハとの相互作用に有効なスラリーの量が増加する、または(5)バルク機械的性質を最適化することができることのうちの1つまたは複数を含むことができる。特に、高度化学的駆動CMPプロセスの場合、および大きい(例えば、300mmまたは450mm直径)ウェハの場合、研磨プロセスの全体を通していつでもスラリーがウェハと研磨パッドとの間に存在することが重要であることがある。これにより、そうでなければ研磨性能を制限することがあるスラリー欠乏が避けられる。これに対処するために、本発明の実施形態は、より多くの量のスラリーをウェハと研磨パッドとの間で利用可能となるようにすることができる。
上述のように、研磨パッドの気孔直径の分布は、慣例的に、釣鐘曲線または単峰性分布を有する。例えば、図1Aは、従来の研磨パッドにおける気孔直径の単峰性分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロット100Aを示す。図1Aを参照すると、単峰性分布は比較的広くなり得る。別の例として、図1Bは、従来の研磨パッドにおける気孔直径の幅狭単峰性分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロット100Bを示す。幅狭分布または幅広分布のいずれでも、40ミクロンでの最大占有率などの1つの最大直径占有率のみが研磨パッドに設けられる。
本発明の一態様では、研磨パッドは、代わりに、気孔直径の二峰性分布を用いて製造することができる。例として、図2Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の約1:1二峰性分布を有する研磨パッドの断面図を示す。
図2Aを参照すると、半導体基板を研磨するための研磨パッド200は均質研磨体201を含む。均質研磨体201は熱硬化性ポリウレタン材料で構成され、複数の独立気泡孔202が均質研磨体201に配置される。複数の独立気泡孔202は直径の多峰性分布を有する。一実施形態では、直径の多峰性分布は、図2Aに示されるように、小直径モード204と大直径モード206とを含む直径の二峰性分布である。
一実施形態では、半導体基板を研磨するための研磨パッド200は、デバイスまたは他の層が上に配置されたシリコン基板などの半導体製造業で使用される基板を研磨するのに好適である。しかし、半導体基板を研磨するための研磨パッド200は、限定はしないが、MEMSデバイスまたはレチクル用の基板などの他の関連する基板に係わる化学機械研磨プロセスで使用することができる。したがって、「半導体基板を研磨するための研磨パッド」への言及は、本明細書で使用するとき、そのような可能性をすべて包含するように意図される。
一実施形態では、複数の独立気泡孔202は、図2Aに示すように、互いに分離した気孔を含む。これは、トンネルにより互いに接続され得る連続気泡孔、例えば、普通のスポンジの気孔の場合などと対照的である。1つの実施形態では、独立気泡孔の各々は、以下でより詳細に説明するようなポロゲンのシェルなどの物理的シェルを含む。しかし、別の実施形態では、独立気泡孔の各々は物理的シェルを含まない。一実施形態では、複数の独立気泡孔202、したがって、直径の多峰性分布が、図2Aに示されるように、均質研磨体201の熱硬化性ポリウレタン材料の全体にわたって実質的に均等で均一に分配される。
上述のように、均質研磨体201は熱硬化性独立気泡ポリウレタン材料で構成することができる。一実施形態では、「均質の」という用語は、熱硬化性独立気泡ポリウレタン材料の組成が研磨体の組成全体を通して一貫していることを示すために使用される。例えば、一実施形態では、「均質の」という用語は、例えば、含浸フェルト、または異なる材料の多層の組成物(複合物)で構成された研磨パッドを除外する。一実施形態では、「熱硬化性の」という用語は、例えば、ポリマー材料の前駆体が硬化することによって不融性で不溶性のポリマー網目に不可逆的に変化する、不可逆的に硬化するポリマー材料を示すのに使用される。例えば、一実施形態では、「熱硬化性の」という用語は、例えば、「熱可塑性」材料または「熱可塑性プラスチック」で構成された研磨パッドを除外する(これらの材料は、加熱されると液体に変わり、十分に冷却されると全くのガラス状態に変わるポリマーで構成される)。熱硬化性材料から作られる研磨パッドは、一般に、化学反応でポリマーを形成するように反応する低分子量前駆体から製造され、一方、熱可塑性プラスチック材料から作られるパッドは、一般に、前から存在するポリマーを加熱して、研磨パッドが物理的プロセスで形成されるように相転移を引き起こすことによって製造されることに留意されたい。一実施形態では、均質研磨体201は、圧縮成形均質研磨体である。「成形された」という用語は、以下でより詳細に説明するように、均質研磨体が形成型枠中に形成されることを示すために使用される。一実施形態では、均質研磨体201は、調節および/または研磨する際、おおよそ1〜5ミクロン二乗平均平方根の範囲の研磨面粗さを有する。1つの実施形態では、均質研磨体201は、調節および/または研磨する際、約2.35ミクロン二乗平均平方根の研磨面粗さを有する。一実施形態では、均質研磨体201は、摂氏25度でおおよそ30〜120メガパスカル(MPa)の範囲の貯蔵弾性率を有する。別の実施形態では、均質研磨体201は、摂氏25度で約30メガパスカル(MPa)未満の貯蔵弾性率を有する。
一実施形態では、簡単に上述したように、複数の独立気泡孔202はポロゲンで構成される。1つの実施形態では、「ポロゲン」という用語は、「中空」中心をもつミクロスケールまたはナノスケールの球状粒子を示すために使用される。中空中心は固体材料で充填されるのではなく、むしろガス状または液体コアを含むことができる。1つの実施形態では、複数の独立気泡孔202は、均質研磨体201の全体にわたって(例えば、その中の追加の構成要素として)分配された事前膨脹されガス充填されたEXPANCEL(商標)で構成される。特定の実施形態では、EXPANCEL(商標)はペンタンで充填される。一実施形態では、複数の独立気泡孔202の各々は、おおよそ10〜100ミクロンの範囲の直径を有する。「球状の」という用語の使用は完全な球状の物体に限定する必要がないことが理解されるべきである。例えば、限定はしないが、アーモンド形、たまご形、不等辺三角形、楕円、フットボール形、または長方形の物体などの他の一般的な丸形物体を、気孔形状またはポロゲン形状のために考慮することができる。そのような場合、上記の直径はそのような物体の最大直径である。
一実施形態では、均質研磨体201は不透明である。1つの実施形態では、「不透明な」という用語は、約10%以下の可視光線が通過することができる材料を示すために使用される。1つの実施形態では、均質研磨体201は、ほとんどの部分で、または均質研磨体201の均質熱硬化性独立気泡ポリウレタン材料の全体にわたる(例えば、その中の追加の構成要素としての)不透明潤滑剤の含有にもっぱら起因して不透明である。特定の実施形態では、不透明潤滑剤は、限定はしないが、窒化ホウ素、フッ化セリウム、グラファイト、フッ化黒鉛、硫化モリブデン、硫化ニオブ、タルク、硫化タンタル、二硫化タングステン、またはテフロン(登録商標)などの材料である。
均質研磨体201の寸法設定は用途に応じて変更することができる。それにもかかわらず、そのような均質研磨体を含む研磨パッドが従来の処理機器に、またはさらに従来の化学機械処理作業に適合するようにいくつかのパラメータを使用することができる。例えば、本発明の一実施形態によれば、均質研磨体201は、おおよそ0.075インチから0.130インチの範囲、例えば、おおよそ1.9〜3.3ミリメートルの範囲の厚さを有する。1つの実施形態では、均質研磨体201は、おおよそ20インチから30.3インチの範囲、例えば、おおよそ50〜77センチメートルの範囲、さらに可能であれば(possibly)おおよそ10インチから42インチの範囲、例えば、おおよそ25〜107センチメートルの範囲の直径を有する。1つの実施形態では、均質研磨体201は、おおよそ6%〜36%の全空隙容量の範囲、さらに可能であればおおよそ18%〜30%の全空隙容量の範囲の気孔(202)密度を有する。1つの実施形態では、均質研磨体201は、複数の気孔202の含有に起因して上述のような独立気泡タイプの気孔率を有する。1つの実施形態では、均質研磨体201は、約2.5%の圧縮率を有する。1つの実施形態では、均質研磨体201は、おおよそ0.70〜1.05グラム/立方センチメートルの範囲の密度を有する。
一実施形態では、複数の独立気泡孔202の気孔直径の二峰性分布は、図2Aに示されるように、約1:1とすることができる。概念をよりよく示すために、図2Bは、本発明の一実施形態による、図2Aの研磨パッドにおける気孔直径の幅狭分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロット220を示す。図2Cは、本発明の一実施形態による、図2Aの研磨パッドにおける気孔直径の幅広分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロット230を示す。
図2A〜2Cを参照すると、大直径モード206の最大占有率の直径値は小直径モード204の最大占有率の直径値の約2倍である。例えば、1つの実施形態では、図2Bおよび2Cに示されるように、大直径モード206の最大占有率の直径値は約40ミクロンであり、小直径モード204の最大占有率の直径値は約20ミクロンである。別の例として、大直径モード206の最大占有率の直径値は約80ミクロンであり、小直径モード204の最大占有率の直径値は約40ミクロンである。
図2Bのプロット220を参照すると、1つの実施形態では、気孔直径の分布は狭い。特定の実施形態では、大直径モード206の占有率は、小直径モード204の占有率との重なりが実質的にない。しかし、図2Cのプロット230を参照すると、別の実施形態では、気孔直径の分布は広い。特定の実施形態では、大直径モード206の占有率は、小直径モード204の占有率と部分的に重なる。
本発明の別の態様では、気孔直径の二峰性分布は、図2A〜2Cに関連して上述したような1:1である必要はない。すなわち、一実施形態では、大直径モードの全占有率が小直径モードの全占有率に等しくない。例として、図3Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の約2:1二峰性分布を有する研磨パッドの断面図を示す。図3Bは、本発明の一実施形態による、図3Aの研磨パッドにおける気孔直径の分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロット320を示す。
図3Aを参照すると、半導体基板を研磨するための研磨パッド300は均質研磨体301を含む。均質研磨体301は熱硬化性ポリウレタン材料で構成され、複数の独立気泡孔302が均質研磨体301に配置される。複数の独立気泡孔302は直径の多峰性分布を有する。一実施形態では、直径の多峰性分布は、図3Aに示されるように、小直径モード304と大直径モード306とを含む直径の二峰性分布である。
図3Aおよび3Bを参照すると、小直径モード304の全占有率は大直径モード306の全占有率の約2倍である。すなわち、大きい独立気泡孔と比較して、約2倍の数の小さい独立気泡孔が存在する。1つの実施形態では、大直径モード306の最大占有率の直径値は小直径モード304の最大占有率の直径値の約2倍である。例えば、1つの実施形態では、図3Bに示されるように、大直径モードの最大占有率の直径値は約40ミクロンであり、小直径モードの最大占有率の直径値は約20ミクロンである。大直径モード306の全占有率に対する小直径モード304の全占有率の任意の比を、研磨パッド300の所望の特性に基づいて選択することができることが理解されるべきである。
再度、図2A〜2Cを参照すると、大直径モード206の最大占有率の任意の直径値および小直径モード204の最大占有率の任意の直径値を研磨パッド200の所望の特性に基づいて選択することができることが理解されるべきである。したがって、大直径モードの最大占有率の直径値は、図2A〜2Cに関連して上述したように、小直径モードの最大占有率の2倍であることに制限されない。例として、図4Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の二峰性分布を有する研磨パッドの断面図であり、大直径モードの最大占有率の直径値は小直径モードの最大占有率の直径値の約4倍である。図4Bは、本発明の一実施形態による、図4Aの研磨パッドにおける気孔直径の分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロット420を示す。
図4Aを参照すると、半導体基板を研磨するための研磨パッド400は均質研磨体401を含む。均質研磨体401は熱硬化性ポリウレタン材料で構成され、複数の独立気泡孔402が均質研磨体401に配置される。複数の独立気泡孔402は直径の多峰性分布を有する。一実施形態では、直径の多峰性分布は、図4Aに示されるように、小直径モード404と大直径モード406とを含む直径の二峰性分布である。
図4Aおよび4Bを参照すると、大直径モード406の最大占有率の直径値は小直径モード404の最大占有率の直径値の約4倍である。例えば、1つの実施形態では、図4Bに示されるように、大直径モード406の最大占有率の直径値は約80ミクロンであり、小直径モード404の最大占有率の直径値は約20ミクロンである。1つの実施形態では、小直径モード404の全占有率は、図4Bにさらに示されるように、大直径モード406の全占有率の約8倍である。
本発明の別の態様では、図2〜4に関連して上述したように、気孔直径の多峰性分布は二峰性である必要はない。例として、図5Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の三峰性分布を有する研磨パッドの断面図を示す。図5Bは、本発明の一実施形態による、図5Aの研磨パッドにおける気孔直径の分布に対する気孔直径の関数としての占有率のプロット520を示す。
図5Aを参照すると、半導体基板を研磨するための研磨パッド500は均質研磨体501を含む。均質研磨体501は熱硬化性ポリウレタン材料で構成され、複数の独立気泡孔502が均質研磨体501に配置される。複数の独立気泡孔502は直径の多峰性分布を有する。一実施形態では、直径の多峰性分布は、図5Aに示されるように、小直径モード504、大直径モード506、および中直径モード508を含む直径の三峰性分布である。
図5Bを参照すると、一実施形態では、大直径モード506の最大占有率の直径値は約80ミクロンであり、中直径モード508の最大占有率の直径値は約40ミクロンであり、小直径モード504の最大占有率の直径値は約20ミクロンである。1つの実施形態では、図5Bにさらに示されるように、小直径モード504の全占有率は中直径モード508の全占有率とほぼ同じであり、それらの各々は、大直径モード506の全占有率の約2倍である。小直径モード、中直径モード、および大直径モードの最大占有率の任意の直径値、ならびに小直径モード、中直径モード、および大直径モードの全占有率の任意の比は、研磨パッド500の所望の特性に基づいて選択することができることが理解されるべきである。本発明の実施形態は二峰性分布および三峰性分布に限定されず、図1Aおよび1Bに関連して説明した単峰性分布を超える任意の多峰性分布を含むことができることがさらに理解されるべきである。
本発明の一態様では、研磨パッドの所望の機能を備えるために異なる気孔サイズを選択することができる。例えば、図6A〜6Dは、本発明の一実施形態による、スラリーと研磨パッドとの相互作用の様々な段階の断面図を示す。
図6Aを参照すると、研磨パッド600は熱硬化性ポリウレタン材料で構成された均質研磨体を含み、複数の独立気泡孔が均質研磨体に配置される。複数の独立気泡孔は直径の多峰性分布を有する。
図6Bを参照すると、研磨パッド600は、独立気泡孔602の二峰性分布を露出させるように調節される。例えば、1つの実施形態では、研磨パッド600の上面604は粗面606を備えるように調節され、独立気泡孔602のいくつかが面606に開存される。特定の実施形態では、面604は、研磨パッド600の一部を除去するためにダイヤモンドチップを使用することによって調節される。一実施形態では、調節することにより、図6Bに示されるように、気孔直径の二峰性分布の大直径気孔610および小直径気孔612の両方が露出される。
図6Cを参照すると、化学機械研磨スラリー614が、研磨パッド600の粗化または調節された面606に加えられる。本発明の一実施形態によれば、化学機械研磨スラリー614は、図6Cに示されるように、研磨プロセスの間、開存小直径気孔612を実質的にまたは完全に充填し、開存大直径気孔610を少なくとも部分的に充填する。しかし、1つの実施形態では、研磨プロセスの全体を通して、開存小直径気孔612中の化学機械研磨スラリー614は、ツールレベルでスラリーを補充する前に消費される。
代わりに、図6Dを参照すると、大直径モード610の気孔の最大占有率の直径は、小直径モード612の気孔で使用するための研磨スラリー614を貯蔵するための貯蔵所を提供するのに好適である。したがって、開存大気孔610から開存小直径気孔612までの化学機械研磨スラリー614の流れ経路650が、研磨面でスラリー614を局所的に補充するように設けられる。さらに、一実施形態では、小直径モード612の独立気泡孔の最大占有率の直径は、図6Dに示されるように、高度に均一な研磨スラリー分布660を研磨パッドの研磨面に与えるのに好適である。
研磨パッドの所望の機能を備えるために異なる気孔サイズを選択する別の例において、一実施形態では、ダイヤモンドチップが研磨パッドを調節するのを支援するために、大きい気孔サイズが含まれる。1つの実施形態では、再度図6Bを参照すると、大直径モード610の独立気泡孔の最大占有率の直径は、研磨パッド600の調節の間ダイヤモンドチップを受け入れるための場所を提供するのに好適である。一方では、小直径モード612の独立気泡孔の最大占有率の直径は、図6Cおよび6Dに関連して上述したように、高度に均一な研磨スラリー分布を研磨パッドの研磨面に与えるのに好適である。
研磨パッドの所望の機能を備えるために異なる気孔サイズを選択する別の例において、一実施形態では、小直径モードの独立気泡孔の最大占有率の直径は、研磨プロセスの間、不十分なヒートシンクをもたらす。すなわち、小直径気孔は、単独で使用される場合、小さすぎるので研磨プロセス中の放熱に応じることができない。しかし、本発明の二峰性の実施形態によれば、大直径モードの独立気泡孔の最大占有率の直径は、研磨プロセスの間、過大なヒートシンクをもたらすのに好適であり、そうでなければ、研磨される基板の表面でスラリーの温度を加熱しすぎることになる。すなわち、大直径気孔は、単独で使用される場合、研磨プロセスの間、過剰な放熱に応じることになり、そうでなければ、研磨される基板の表面でスラリーの温度を冷却しすぎることになる。代わりに、1つの実施形態では、小直径モードの独立気泡孔と大直径モードの独立気泡孔との組合せは、研磨プロセスの間、熱的安定性をもたらすのに好適である。すなわち、気孔サイズの混合の全体的なヒートシンク能力により、研磨される基板の表面でスラリーに適切な温度がもたらされる。
上述で示した実施形態では、気孔サイズの直径の多峰性分布が熱硬化性ポリウレタン材料の全体にわたって実質的に均等に分配される。本発明の別の態様では、気孔サイズの直径の多峰性分布が熱硬化性ポリウレタン材料の全体にわたって実質的に均等に分配されないことがある。例えば、図7Aは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔の傾斜二峰性分布を有する研磨パッドの断面図を示す。
図7Aを参照すると、半導体基板を研磨するための研磨パッド700は均質研磨体701を含む。均質研磨体701は熱硬化性ポリウレタン材料で構成され、複数の独立気泡孔702が均質研磨体701に配置される。複数の独立気泡孔702は直径の傾斜多峰性分布を有する。一実施形態では、直径の傾斜多峰性分布は、図7Aに示されるように、小直径モード704と大直径モード706とを含む直径の傾斜二峰性分布である。均質研磨体701は、第1の溝付き面770と、第1の溝付き面770の反対側の第2の平面775とをさらに含む。直径の多峰性分布は、熱硬化性ポリウレタン材料の全体にわたって、第1の溝付き面770から第2の平面775までの傾斜(780→790)を伴って傾斜化される。
本発明の一実施形態により、図7Bは研磨パッド700における気孔直径の分布の領域780の近くの第1の部分に対する気孔直径の関数としての占有率のプロット700Bを示し、一方、図7Cは研磨パッド700における気孔直径の分布の領域790の近くの第2の部分に対する気孔直径の関数としての占有率のプロット700Cを示す。図7Bを参照すると、第1の小直径モード704が第1の溝付き面770の近傍で優勢である。図7Cを参照すると、第2の大直径モード706は第2の平面775の近傍で優勢である。
図7A〜7Cに関連して説明した気孔の傾斜配列は、調節プロセスを容易にするのに使用することができ、ここで、パッド700の一部は、研磨プロセスでの使用の前に除去または粗化される必要がある。例えば、図8Aおよび8Bは、本発明の一実施形態による、独立気泡孔サイズの傾斜二峰性分布を有する研磨パッドを調節する際の様々な作業の断面図を示す。
図8Aを参照すると、研磨パッド800は熱硬化性ポリウレタン材料で構成された均質研磨体を含み、複数の独立気泡孔が均質研磨体に配置される。複数の独立気泡孔は直径の傾斜多峰性分布を有する。
図8Bを参照すると、研磨パッド800は、独立気泡孔802の傾斜二峰性分布を露出させるように調節される。例えば、1つの実施形態では、研磨パッド800の上面804は粗面806を備えるように調節され、独立気泡孔802のいくつかが面806に開存される。特定の実施形態では、面804は、研磨パッド800の一部を除去するためにダイヤモンドチップを使用することによって調節される。一実施形態では、調節することにより、図8Bに示されるように、気孔直径の傾斜二峰性分布の実質的に小直径気孔812のみが露出される。次に、研磨パッド800の寿命を通じて、気孔直径の傾斜二峰性分布の大直径気孔810が最後には開存されることになる。一実施形態では、そのような傾斜配列は、基板を研磨するための研磨パッド800の表面を準備するためにより容易な初期のブレークスルーの(break−thorough)すなわち調節の作業を可能にする。ブレークスルーのすなわち調節の作業の後、研磨パッド800中へ深いほど、より大きな気孔が、研磨プロセス中により多くのスラリーを保持する機会を与える。スラリー保持が向上すると、ウェハ研磨プロセス中の研磨パッドへのスラリー流量の使用を低減させることを可能にすることができる。
本発明の別の実施形態では、気孔直径の多峰性分布を有する研磨パッドには、研磨パッドの均質研磨体に配置され、共有結合された局所区域透明(LAT)領域がさらに含まれる。さらなる別の実施形態では、気孔直径の多峰性分布を有する研磨パッドは、例えば、渦電流検出システムで使用するための検出領域をさらに含む。好適なLAT領域および渦電流検出領域の例は、NexPlanar Corporationに譲渡された2010年9月30日に出願の米国特許出願第12/895,465号に説明されている。
本発明の別の態様では、気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドは成形プロセスで製造することができる。例えば、図9A〜9Gは、本発明の一実施形態による、研磨パッドの製造で使用される作業の断面図を示す。
図9Aを参照すると、形成型枠900が提供される。図9Bを参照すると、プレポリマー902と硬化剤904とを混合して、図9Cに示されるように、形成型枠900中に混合物906を形成する。一実施形態では、プレポリマー902と硬化剤904とを混合する工程には、それぞれ、イソシアネートと芳香族ジアミン化合物とを混合する工程が含まれる。1つの実施形態では、混合する工程には、不透明な成形均質研磨体を最終的に提供するためにプレポリマー902および硬化剤904に不透明潤滑剤を添加する工程がさらに含まれる。特定の実施形態では、不透明潤滑剤は、限定はしないが、窒化ホウ素、フッ化セリウム、グラファイト、フッ化黒鉛、硫化モリブデン、硫化ニオブ、タルク、硫化タンタル、二硫化タングステン、またはテフロン(登録商標)などの材料である。
一実施形態では、研磨パッド前駆体混合物906を使用して、熱硬化性独立気泡ポリウレタン材料で構成される成形均質研磨体を最終的に形成する。1つの実施形態では、研磨パッド前駆体混合物906は固いパッドを最終的に形成するために使用され、単一のタイプの硬化剤のみが使用される。別の実施形態では、研磨パッド前駆体混合物906は柔らかいパッドを最終的に形成するために使用され、一次硬化剤と二次硬化剤との組合せが使用される。例えば、特定の実施形態では、プレポリマーはポリウレタン前駆体を含み、一次硬化剤は芳香族ジアミン化合物を含み、二次硬化剤はエーテル結合を含む。特定の実施形態では、ポリウレタン前駆体はイソシアネートであり、一次硬化剤は芳香族ジアミンであり、二次硬化剤は、限定はしないが、ポリテトラメチレングリコール、アミノ官能基化グリコール、またはアミノ官能基化ポリオキシプロピレンなどの硬化剤である。一実施形態では、プレポリマー、一次硬化剤、および二次硬化剤は、100部のプレポリマー、85部の一次硬化剤、および15部の二次硬化剤の近似のモル比を有する。比の変更は、研磨パッドに様々な硬度値を与えるために使用する、またはプレポリマー、第1の硬化剤、および第2の硬化剤の特定の性質に基づくことができることが理解されるべきである。
図9Dを参照すると、形成型枠900のリッド908が混合物906中に降ろされる。一実施形態では、複数の溝910がリッド908に形成されている。複数の溝を使用して、形成型枠900中に形成された研磨パッドの研磨面に溝のパターンを型押しする。形成型枠のリッドを降ろすことを説明している本明細書で説明される実施形態はリッドと形成型枠の基部との合体を達成することのみを必要とすることが理解されるべきである。すなわち、ある実施形態では、形成型枠の基部が形成型枠のリッドの方に持ち上げられ、一方、他の実施形態では、基部がリッドの方に持ち上げられると同時に、形成型枠のリッドが形成型枠の基部の方に降ろされる。
図9Eを参照すると、混合物900を硬化させて、形成型枠900中に成形均質研磨体912を提供する。圧力(例えば、所定位置のリッド908を用いて)の下で混合物900を加熱して、成形均質研磨体912を提供する。一実施形態では、形成型枠900中で加熱することには、おおよそ華氏200〜260度の範囲の温度およびおおよそ2〜12ポンド/平方インチの範囲の圧力で、形成型枠900中の混合物906を囲むリッド908がある状態で、少なくとも部分的に硬化させる工程が含まれる。
図9Fおよび9Gを参照すると、研磨パッド(またはさらなる硬化が必要とされる場合には研磨パッド前駆体)をリッド908から分離し、形成型枠900から取り外して、個別の成形均質研磨体912を提供する。加熱によるさらなる硬化が望ましいことがあり、さらなる硬化は炉に研磨パッドを置いて加熱することによって行うことができることに留意されたい。したがって、1つの実施形態では、混合物906を硬化させる工程には、先ず形成型枠900中で部分的な硬化を行い、次に炉中でさらなる硬化を行うことが含まれる。どちらの方法も、研磨パッドが最終的に提供され、研磨パッドの成形均質研磨体912は研磨面914と裏面916とを有する。成形均質研磨体912は、熱硬化性ポリウレタン材料918と、熱硬化性ポリウレタン材料918中に配置された複数の独立気泡孔920とで構成される。複数の独立気泡孔920は、例えば、図2A、3A、4A、5A、および7Aに関して上述したように、直径の多峰性分布を有する。
一実施形態では、再度、図9Bを参照すると、混合する工程には、独立気泡孔920を提供するために複数のポロゲン922をプレポリマー902および硬化剤904に添加する工程がさらに含まれる。したがって、1つの実施形態では、各独立気泡孔は物理的シェルを有する。別の実施形態では、再度、図9Bを参照すると、混合する工程には、独立気泡孔920を提供するためにプレポリマー902および硬化剤904に、またはそこから形成された生成物にガス924を注入する工程がさらに含まれる。それにより、1つの実施形態では、各独立気泡孔は物理的シェルを有しない。組合せの実施形態では、混合する工程には、各々が物理的シェルを有する独立気泡孔920の第1の部分を提供するために複数のポロゲン922をプレポリマー902および硬化剤904に添加する工程と、各々が物理的シェルを有しない独立気泡孔920の第2の部分を提供するためにプレポリマー902および硬化剤904に、またはそこから形成された生成物にガス924をさらに注入する工程とがさらに含まれる。さらなる別の実施形態では、プレポリマー902はイソシアネートであり、混合する工程には、各々が物理的シェルを有しない独立気泡孔920を提供するためにプレポリマー902および硬化剤904に水(HO)を添加する工程がさらに含まれる。
一実施形態では、混合物906を硬化させる工程には、熱硬化性ポリウレタン材料918の全体にわたって独立気泡孔920の直径の多峰性分布を実質的に均等に分配する工程が含まれる。しかし、代替の実施形態では、成形均質研磨体918は、第1の溝付き面と、第1の面の反対側の第2の平面とをさらに含み、混合物900を硬化させる工程には、熱硬化性ポリウレタン材料の全体にわたって、第1の溝付き面から第2の平面までの傾斜を伴う独立気泡孔920の直径の多峰性分布を傾斜化させる工程が含まれる。1つのそのような実施形態では、直径の傾斜多峰性分布は、第1の溝付き面の近傍の小直径モードと、第2の平面の近傍の大直径モードとを含む直径の二峰性分布である。
本明細書で説明する研磨パッドは、様々な化学機械研磨装置で使用するのに好適であり得る。例として、図10は、本発明の一実施形態による、気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドに適合する研磨装置の等角側面図を示す。
図10を参照すると、研磨装置1000はプラテン1004を含む。プラテン1004の上面1002は、気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドを支持するために使用することができる。プラテン1004は、スピンドル回転1006とスライダ振動1008とを与えるように構成することができる。サンプルキャリア1010は、例えば、半導体ウェハを研磨パッドで研磨する間半導体ウェハ1011を所定位置に保持するために使用される。サンプルキャリア1010は、サスペンション機構1012によってさらに支持される。スラリーフィード1014は、半導体ウェハの研磨の前およびその間、研磨パッドの表面にスラリーを供給するために含まれる。調節ユニット1090をさらに含むことができ、調節ユニット1090は、1つの実施形態では、図6Bおよび8Bに関連して説明したように、研磨パッドを調節するためのダイヤモンドチップを含む。
このように、気孔直径の多峰性分布をもつ研磨パッドが開示された。本発明の一実施形態によれば、半導体基板を研磨するための研磨パッドは均質研磨体を含む。均質研磨体は熱硬化性ポリウレタン材料を含む。均質研磨体には、熱硬化性ポリウレタン材料中に配置され、直径の多峰性分布を有する複数の独立気泡孔がさらに含まれる。1つの実施形態では、独立気泡孔の各々は物理的シェルで構成される。1つの実施形態では、直径の多峰性分布は、第1の小直径モードと第2の大直径モードとを有する直径の二峰性分布である。1つの実施形態では、均質研磨体は成形均質研磨体である。

Claims (34)

  1. 半導体基板を研磨するための研磨パッドであって、
    熱硬化性ポリウレタン材料と、
    前記熱硬化性ポリウレタン材料中に配置され、直径の多峰性分布を有する複数の独立気泡孔と
    を含む、均質研磨体
    を含む、研磨パッド。
  2. 前記独立気泡孔の各々が物理的シェルを含む、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記直径の多峰性分布が小直径モードと大直径モードとを含む直径の二峰性分布である、請求項1に記載の研磨パッド。
  4. 前記大直径モードの最大占有率の直径値が、前記小直径モードの最大占有率の直径値の約2倍である、請求項3に記載の研磨パッド。
  5. 前記大直径モードの前記最大占有率の前記直径値が約40ミクロンであり、前記小直径モードの前記最大占有率の前記直径値が約20ミクロンである、請求項4に記載の研磨パッド。
  6. 前記大直径モードの前記最大占有率の前記直径値が約80ミクロンであり、前記小直径モードの前記最大占有率の前記直径値が約40ミクロンである、請求項4に記載の研磨パッド。
  7. 前記大直径モードの前記最大占有率の前記直径値が、前記小直径モードの前記最大占有率の前記直径値よりも約4倍大きい、請求項3に記載の研磨パッド。
  8. 前記大直径モードの前記最大占有率の前記直径値が約80ミクロンであり、前記小直径モードの前記最大占有率の前記直径値が約20ミクロンである、請求項7に記載の研磨パッド。
  9. 前記小直径モードの前記独立気泡孔の前記最大占有率の前記直径が、高度に均一な研磨スラリー分布を前記研磨パッドの研磨面に与えるのに好適であり、前記大直径モードの前記独立気泡孔の前記最大占有率の前記直径が、前記小直径モードの前記独立気泡孔で使用するための研磨スラリーを貯蔵するための貯蔵所を提供するのに好適である、請求項3に記載の研磨パッド。
  10. 前記小直径モードの前記独立気泡孔の前記最大占有率の前記直径が、高度に均一な研磨スラリー分布を前記研磨パッドの研磨面に与えるのに好適であり、前記大直径モードの前記独立気泡孔の前記最大占有率の前記直径が、前記研磨パッドの調節の間ダイヤモンドチップを受け入れるための場所を提供するのに好適である、請求項3に記載の研磨パッド。
  11. 前記小直径モードの前記独立気泡孔の前記最大占有率の前記直径が、研磨プロセスの間、不十分なヒートシンクをもたらし、前記大直径モードの前記独立気泡孔の前記最大占有率の前記直径が、研磨プロセスの間、過大なヒートシンクをもたらすのに好適であり、前記小直径モードの前記独立気泡孔と前記大直径モードの前記独立気泡孔との組合せが、前記研磨プロセスの間、熱的安定性をもたらすのに好適である。請求項3に記載の研磨パッド。
  12. 前記大直径モードの占有率が前記小直径モードの占有率と部分的に重なる、請求項3に記載の研磨パッド。
  13. 前記大直径モードの前記占有率が前記小直径モードの前記占有率との重なりを実質的に有しない、請求項3に記載の研磨パッド。
  14. 前記大直径モードの全占有率が前記小直径モードの全占有率に等しくない、請求項3に記載の研磨パッド。
  15. 前記大直径モードの前記全占有率が前記小直径モードの前記全占有率にほぼ等しい、請求項3に記載の研磨パッド。
  16. 前記直径の多峰性分布が、小直径モード、中直径モード、および大直径モードを含む三峰性分布の直径である、請求項1に記載の研磨パッド。
  17. 前記大直径モードの前記最大占有率の前記直径値が約80ミクロンであり、前記中直径モードの最大占有率の直径値が約40ミクロンであり、前記小直径モードの前記最大占有率の前記直径値が約20ミクロンである、請求項16に記載の研磨パッド。
  18. 前記直径の多峰性分布が、前記熱硬化性ポリウレタン材料の全体にわたって実質的に均等に分配される、請求項1に記載の研磨パッド。
  19. 前記均質研磨体が、
    第1の溝付き面と、
    前記第1の面の反対側の第2の平面であり、前記直径の多峰性分布が、前記熱硬化性ポリウレタン材料の全体にわたり前記第1の溝付き面から前記第2の平面までの傾斜を伴って傾斜化される、第2の平面と
    をさらに含む、請求項1に記載の研磨パッド。
  20. 前記直径の多峰性分布が、前記第1の溝付き面の近傍で小直径モードを含み、前記第2の平面の近傍で大直径モードを含む、直径の二峰性分布である、請求項19に記載の研磨パッド。
  21. 前記均質研磨体が成形均質研磨体である、請求項1に記載の研磨パッド。
  22. 前記均質研磨体が、前記均質研磨体の全体にわたってほぼ均等に分配された不透明潤滑剤をさらに含む、請求項1に記載の研磨パッド。
  23. 前記均質研磨体中に配置され、共有結合された局所区域透明(LAT)領域をさらに含む、請求項1に記載の研磨パッド。
  24. 半導体基板を研磨するための研磨パッドを製造する方法であって、
    形成型枠中に混合物を形成するためにプレポリマーと硬化剤とを混合する工程と、
    熱硬化性ポリウレタン材料と、前記熱硬化性ポリウレタン材料中に配置された複数の独立気泡孔とを含む成形均質研磨体を提供するために前記混合物を硬化させる工程であって、前記複数の独立気泡孔が直径の多峰性分布を有する、工程と
    を含む、方法。
  25. 前記混合する工程が、各々が物理的シェルを有する前記独立気泡孔を提供するために複数のポロゲンを前記プレポリマーおよび前記硬化剤に添加する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記混合する工程が、各々が物理的シェルを有しない前記独立気泡孔を提供するために前記プレポリマーおよび前記硬化剤に、またはそこから形成された生成物にガスを注入する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  27. 前記混合する工程が、各々が物理的シェルを有する前記独立気泡孔の第1の部分を提供するために複数のポロゲンを前記プレポリマーおよび前記硬化剤に添加する工程をさらに含み、前記混合する工程が、各々が物理的シェルを有しない前記独立気泡孔の第2の部分を提供するために前記プレポリマーおよび前記硬化剤に、またはそこから形成された生成物にガスを注入する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  28. 前記プレポリマーがイソシアネートであり、前記混合する工程が、各々が物理的シェルを有しない前記独立気泡孔を提供するために前記プレポリマーおよび前記硬化剤に水を添加する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  29. 前記混合物を硬化させる工程が、前記熱硬化性ポリウレタン材料の全体にわたって前記直径の多峰性分布を実質的に均等に分配する工程を含む、請求項24に記載の方法。
  30. 前記成形均質研磨体が、第1の溝付き面と、前記第1の面の反対側の第2の平面とをさらに含み、前記混合物を硬化させる工程が、前記直径の多峰性分布を、前記熱硬化性ポリウレタン材料の全体にわたり前記第1の溝付き面から前記第2の平面までの傾斜を伴って傾斜化させる工程を含む、請求項24に記載の方法。
  31. 前記直径の多峰性分布が、前記第1の溝付き面の近傍で小直径モードを含み、前記第2の平面の近傍で大直径モードを含む、直径の二峰性分布である、請求項30に記載の方法。
  32. 前記プレポリマーと前記硬化剤とを混合する工程が、それぞれ、イソシアネートと芳香族ジアミン化合物とを混合する工程を含む、請求項24に記載の方法。
  33. 前記混合する工程が、不透明成形均質研磨体を提供するために不透明潤滑剤を前記プレポリマーおよび前記硬化剤に添加する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  34. 前記混合物を硬化させる工程が、先ず前記形成型枠中で部分的に硬化させる工程と、次に炉中でさらに硬化させる工程とを含む、請求項24に記載の方法。
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