JP4659338B2 - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法並びにそれに使用する研磨パッド - Google Patents

情報記録媒体用ガラス基板の製造方法並びにそれに使用する研磨パッド Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばハードディスク等のような情報記録装置の磁気記録媒体である磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク等に使用される情報記録媒体用ガラス基板の製造方法並びにそれに使用する研磨パッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような情報記録媒体用ガラス基板(以下、略して「ガラス基板」とも記載する)は、高密度の記録を可能とするため、その表面をできる限り平滑にする必要がある。このため、ガラス基板は、製造時において研磨パッドを使用し、その表面に研磨剤を供給しながら研磨パッドを摺接させることにより、同表面が平滑となるように研磨される。この研磨において、研磨パッドの表面粗さを選定することにより、表面の平滑性を表す値の1つである微小うねりの値を改善したガラス基板が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、この提案は、ガラス基板の微小うねりの値が、研磨パッドの表面粗さの値に依存するという現象を利用するものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−92867号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の研磨パッドは、発泡体よりなるものが使用されることから、その表面にナップ孔と呼ばれる多数の穴を有しており、研磨パッドの表面粗さの値がガラス基板の微小うねりの値に依存するとは一概にいえないという問題があった。すなわち、触針計等を使用して研磨パッドの表面粗さを測定する際には、研磨パッドの表面に存在する穴に触針計の針等が入り込むことから、研磨パッドの表面全体で評価された表面粗さの値には個々の穴の深さまで反映されてしまう。この際、カットオフ値(λ)等を調整し、表面粗さの値に対しての穴の深さの影響を低減することも可能ではある。しかし、穴はそれぞれの深さが大きく異なるとともに、全ての穴の深さを測定することは実際には不可能であり、穴の深さの影響を完全に除外して、表面粗さを正確に測定することは極めて難しい。従って、測定された表面粗さが良好な値を示す研磨パッドであっても、実際にはその表面が荒れている可能性が高く、このような研磨パッドを使用して研磨されたガラス基板は、表面の微小うねりの値が所望値を満たさなくなる可能性があった。
【0005】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、研磨に使用する研磨パッドについて表面状態の良好なものを効果的に選定することができ、表面品質の向上を図ることができる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、円盤状に形成されたガラス素板の表面を、研磨パッドを使用し研磨して情報記録媒体用ガラス基板を得る情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前記研磨パッドは、不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、前記ナップ孔の個数が1mm当たり400〜800個であるとともに、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであり、前記研磨は、ガラス素板の表面を平滑に粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面をさらに平滑に精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われるとともに、前記ナップ層を備える研磨パッドを当該2次研磨処理で使用することを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、円盤状に形成されたガラス素板の表面を、研磨パッドを使用し研磨して情報記録媒体用ガラス基板を得る情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前記研磨パッドは、不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、前記ナップ孔の開口径が10〜60μmであるとともに、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであり、前記研磨は、ガラス素板の表面を平滑に粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面をさらに平滑に精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われるとともに、前記ナップ層を備える研磨パッドを当該2次研磨処理で使用することを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、円盤状に形成されたガラス素板の表面を、研磨パッドを使用し研磨して情報記録媒体用ガラス基板を得る情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前記研磨パッドは、不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、前記ナップ孔の個数が1mm当たり400〜800個であるとともに、前記ナップ孔の深さが1μm以上で100μm未満であり、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであり、前記研磨は、ガラス素板の表面を平滑に粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面をさらに平滑に精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われるとともに、前記ナップ層を備える研磨パッドを当該2次研磨処理で使用することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、円盤状に形成されたガラス素板の表面を研磨する研磨パッドであって、不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、前記ナップ孔の個数が1mm当たり400〜800個であるとともに、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであることを要旨とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、円盤状に形成されたガラス素板の表面を研磨する研磨パッドであって、不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、前記ナップ孔の開口径が10〜60μmであるとともに、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであることを要旨とする。
【0010】
請求項6に記載の発明は、円盤状に形成されたガラス素板の表面を研磨する研磨パッドであって、不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、前記ナップ孔の個数が1mm当たり400〜800個であるとともに、前記ナップ孔の深さが1μm以上で100μm未満であり、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであることを要旨とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
情報記録媒体用ガラス基板(以下、略して「ガラス基板」とも記載する)は、シート状のガラス板から円盤状に切り出されたガラス素板の表面を、研磨装置を使用して研磨することにより、中心に円孔を有する円盤状に形成されている。当該ガラス素板は、フロート法、ダウンドロー法、リドロー法又はプレス法で製造されたソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、結晶化ガラス等の多成分系のガラス材料より形成されている。そして、該ガラス素板から得られたガラス基板の表面に、例えばコバルト(Co)、クロム(Cr)、鉄(Fe)等の金属又は合金よりなる磁性膜、保護膜等を形成することにより、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク等の情報記録媒体が構成される。
【0012】
図2に示すように、前記研磨装置41は、互いに平行となるように上下に配設された円盤状の上定盤42b及び下定盤42aと、上定盤42b及び下定盤42aを内側に囲い込むように配設された円環状のインターナルギヤ43とを備えている。当該下定盤42aの中心には回転軸44が突設されるとともに、同回転軸44の下端外周面上には太陽ギヤ45が配設されている。上定盤42bの中心には挿通孔46が透設されており、同挿通孔46には回転軸44が挿通されている。これら上定盤42b、下定盤42a、インターナルギヤ43及び太陽ギヤ45は、モータ等によりそれぞれ独立して回転することができるように駆動されている。下定盤42a及び上定盤42bの間にはこれらに挟み込まれるようにして複数のキャリア47が配設されている。同キャリア47には複数の円孔48が透設され、各円孔48内にはガラス素板31が収容されている。また、各キャリア47の外周縁部にはギア49がそれぞれ突設されており、これらギア49は前記インターナルギヤ43及び太陽ギヤ45にぞれぞれ噛合されている。
【0013】
当該研磨装置41において、下定盤42a及び上定盤42bの表面には、合成樹脂製の発泡体よりなる研磨パッドが必要に応じて装着される。ガラス素板31は、キャリア47の円孔48内に収容された状態で下定盤42a及び上定盤42bの間、若しくは一対の研磨パッドの間に挟み込まれる。この状態で、ガラス素板31の表面には、下定盤42a及び上定盤42bと研磨パッドを介して図示しない供給部から研磨剤が供給される。つまり、下定盤42a及び上定盤42bと研磨パッドには、それぞれの厚み方向に延びるように、図示しない複数の供給孔が透設されており、研磨剤を貯留するタンク等の供給部からこれら供給孔に研磨剤が供給される。そして、上定盤42b、下定盤42a、インターナルギヤ43及び太陽ギヤ45をそれぞれ回転させることにより、ガラス素板31を下定盤42a及び上定盤42b又は研磨パッドに接触させた状態で各キャリア47がそれぞれ自転しながら回転軸44を中心に公転し、ガラス素板31の表面が研磨される。
【0014】
ガラス基板は、表面の微小うねりの高さ(NRa)が0.15nm以下である。また、その表面粗さ(Ra)は、好ましくは0.4nm以下であり、表面のうねりの高さ(Wa)は、好ましくは0.5nm以下である。なお、Raとは、原子間力顕微鏡(AFM)で測定された値を示すものである。Waとは、Phase Metrix社製の多機能ディスク干渉計(Optiflat)を用い、測定波長(λ)を0.4〜5.0mmとして表面の所定領域を白色光で走査して測定された値を示すものである。NRaとは、Zygo社製の三次元表面構造解析顕微鏡(NewView200)を用い、測定波長(λ)を0.2〜1.4mmとして表面の所定領域を白色光で走査して測定された値を示すものである。
【0015】
当該ガラス基板は、Ra及びWaがそれぞれ0.4nm、0.5nmを超えると、その表面が荒れ、平滑性の低下した品質の低いものとなるおそれがある。これは、高記録密度化を図るために記録された情報を読み取るためのヘッドと情報記録媒体の表面との距離を短くしたとき、移動するヘッドが情報記録媒体の表面の凹凸を乗り越えたり、追従したりすることができず、凹凸に衝突したり、引っ掛かったり等の不具合が発生しやすくなるためである。特に、NRaが0.15nmを超えると、この不具合が顕著に発生するため、NRaを0.15nm以下とする必要がある。
【0016】
次に、前記ガラス基板の製造方法について説明する。
ガラス基板は、円盤加工工程、端面面取り工程、ラップ工程、研磨工程及び洗浄処理工程を経て製造される。
【0017】
前記円盤加工工程においては、シート状のガラス板を超硬合金又はダイヤモンド製のカッターを用いて切断することにより、その中心に円孔を有する円盤状のガラス素板が形成される。前記端面面取り工程においては、ガラス素板の内外周端面が研削され、外径及び内径寸法が所定長さとされるとともに、内外周端面の角部が研磨されて面取り加工される。
【0018】
前記ラップ工程においては、ガラス素板にラップ処理が施され、ガラス素板の全体的な反りが修正されることにより、ガラス素板が略平坦な板とされる。このラップ処理は、前記研磨装置41を用い、ガラス素板31の表面に研磨材を供給しつつ、下定盤42a及び上定盤42bを摺接させて同表面を研削することにより行われる。また、ラップ処理の研磨剤には、アルミナ等の粒子を砥粒として、この砥粒を溶媒である水に分散させてスラリー状としたものが使用される。
【0019】
前記研磨工程においては、前記研磨装置41を用い、下定盤42a及び上定盤42bに研磨パッドを装着した状態で、同研磨パッドをガラス素板31の表面に摺接させることにより行われる。この研磨工程でガラス素板は、研磨パッドの摺接によってその表面が研磨され、平滑面とされる。前記洗浄処理工程においては、洗浄液を使用し、研磨後のガラス素板の表面に付着した研磨剤、研磨粉、塵埃等の付着物を除去することにより、その表面が平滑であり、清浄度を高められたガラス基板が製造される。
【0020】
前記研磨工程は、ガラス素板の表面を平滑に粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面をさらに平滑に精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われる。
【0021】
前記1次研磨処理とは、ガラス素板を粗研磨して、その全体の厚みを所定値とし、表面に存在する小さな反り、うねり、欠け(チッピング)、ひび(クラック)等の欠陥を除去する処理をいう。つまり、これら欠陥はガラス素板の表面からほぼ一定の厚み範囲内に形成されるものであり、ガラス素板の全体の厚みを所定値とするためにその表面の一部分を研磨によって除去することで、これら欠陥も除去される。これら欠陥の中でも特に表面のうねりは、前述のフロート法等でガラス素板の材料であるガラス板を製造するとき、同ガラス板の表面にスジ状に形成されるものであり、ガラス素板が潜在的に有する欠陥である。そして、当該1次研磨処理では、この表面のうねりの改善を主目的として行われる。
【0022】
当該1次研磨処理の粗研磨では、ガラス素板の表面から欠陥を含む一部分を除去するため、その取り代が重視される。また、研磨工程はガラス素板の表面を平滑とする目的で行われるものであり、1次研磨処理後にガラス素板の表面が処理前よりも荒れることは、研磨工程の目的に反する。このため、当該1次研磨処理では、処理前よりもガラス素板の表面を平滑にするため、ガラス素板の表面の粗研磨による傷つき防止も重視される。そして、当該1次研磨処理では、研磨パッドとして、ガラス素板の表面を大きく傷つけることなく削り取ることが可能な程度の硬さを有する硬質ポリッシャが使用される。
【0023】
この硬質ポリッシャには、ポリウレタン、ポリエステル等の合成樹脂製の発泡体よりなり、その表面の穴を目視できる程度に目の粗いスポンジ状のものが使用される。硬質ポリッシャの硬度は、JIS K6301に規定されるJIS Aの硬度で、好ましくは65〜95である。また、その圧縮弾性率は、好ましくは60〜80%である。そして、その圧縮率が1〜4%となるように下定盤42a及び上定盤42bに貼着して使用することが好ましい。
【0024】
JIS Aの硬度が65未満、圧縮弾性率が60%未満又は圧縮率が4%より高い場合、硬質ポリッシャが所望の硬さを有さず、一定の取り代に達するまでに長時間を要してしまうおそれがある。加えて、研磨時に硬質ポリッシャが変形して特にその表面に凹凸、うねり等が形成されることにより、ガラス素板の表面にうねり等の欠陥が形成され、同表面を平滑にすることができなくなるおそれがある。JIS Aの硬度が95より大きい、圧縮弾性率が80%より高い又は圧縮率が1%未満の場合、硬質ポリッシャによりガラス素板の表面が傷つき、却って表面状態が荒れてしまうおそれがある。
【0025】
当該1次研磨処理の粗研磨では研磨剤として、酸化セリウムの粒子を砥粒とし、この砥粒を溶媒としての水に分散させてスラリー状としたものを使用することが好ましい。酸化セリウムは、ガラス材料を物理的に削るのみならず、これを溶かすように化学的に作用することから、ガラス材料の研磨で取り代を重視したり、研磨時間の短縮化を図ったり等する場合に好適な砥粒である。砥粒の粒径は平均粒径で、好ましくは1.5μm以下であり、より好ましくは0.2〜1.5μmである。粒径が過剰に大きい場合、研磨時に形成される研磨痕等によってガラス素板の表面が荒れてしまい、粒径が過剰に小さい場合、単位時間当たりの研磨量の低下に伴い、研磨時間の長時間化、生産量の低下等といった不具合を招くおそれがある。
【0026】
前記2次研磨処理とは、ガラス素板を精密研磨して、その表面の極僅かな部分を削り取り、表面に存在する微小うねり、微小凹凸等の微小な欠陥を修正する処理をいう。これら微小な欠陥は、大半がラップ処理時、1次研磨処理時等の研磨痕、研磨時の応力による歪み等によって形成されたものであり、微小うねりならば丘の部分、微小凹凸ならば凸部分等のように、その上部のみを削り取ることで凹凸が均され、平滑状に修正される。つまり、当該2次研磨処理では、表面の微小うねり、表面粗さの改善を主目的として行われる。なお、うねり等の欠陥と同様に微小な欠陥を全体的に削り取ろうとする場合、微小な欠陥を削り取る際にガラス素板の表面に形成される研磨痕等が新たな欠陥となり、却って微小な欠陥を増加させるおそれがある。
【0027】
当該2次研磨処理の精密研磨では、ガラス素板の表面を鏡面状の平滑面となるように磨いて均すため、その取り代は重視されず、ガラス素板の表面を傷つけることなく微小な欠陥の上部のみ削り取ることが重視される。このため、当該2次研磨処理では、研磨パッドとして、ガラス素板の表面を大きく削ることなく、磨くことが可能な程度の軟らかさを有する軟質ポリッシャが使用される。この軟質ポリッシャには、ポリウレタン、ポリエステル等の合成樹脂製の発泡体よりなり、その表面の穴を目視することが難しい程度に目の細かいスウェード状のものが使用される。
【0028】
2次研磨処理の際、発泡体よりなる軟質ポリッシャによってガラス素板の表面が精密研磨される状況を詳細に検討すると、研磨剤の砥粒は、まず軟質ポリッシャの表面の穴内に入り込む。次いで、砥粒はこの穴へ出入りするとともに、穴から出たときには、この穴を形作る周壁とガラス素板の表面との間に入り込む。この周壁が砥粒を介してガラス素板の表面に接触されたとき、同表面がその凹凸を均されるように研磨される。従って、ガラス素板の表面へ接触する軟質ポリッシャのなかでも、研磨後の表面の品質に特に影響を与える部分は、表面の穴そのものではなく、ガラス素板の表面へ接触される部分であり、この穴を形作る周壁である。
【0029】
例えば、該周壁が薄かったり、長かったり等して軟らかくなれば、ガラス素板の表面に対して周壁が当たり負けして変形しやすくなり、表面の微小うねり、表面粗さ等の欠陥を十分に修正することができなくなるおそれがある。これとは逆に、該周壁が厚かったり、短くなったり等して硬くなれば、ガラス素板の表面に対する周壁の当たりが強くなり、同表面を傷つける可能性がある。このため、軟質ポリッシャには、穴を形作る周壁を観点とする微視的に見た場合、微小うねり、表面粗さ等の欠陥を十分に修正することができる程度の硬さと、ガラス素板の表面を傷つけない程度の軟らかさという相反する性質を付与する必要がある。
【0030】
そこで、当該2次研磨処理で用いる軟質ポリッシャは、図1に模式的に示すような構成とされている。すなわち、軟質ポリッシャは、不織布等からなる基材11と、同基材11の表面に積層されたナップ層12とから形成されている。このナップ層12は、複数の独立気泡13が内在する内層14と、ナップ層12の表面で開口された複数のナップ孔15を有する外層16とを備えており、外観上で2層構造のような構成とされている。
【0031】
前記独立気泡13は、ナップ層12の内側となる部分が大きく膨らみ、表面側に向かうに従って細く萎む水滴状をなし、ナップ層12の厚み方向に延びるように形成されている。前記ナップ孔15は、該独立気泡13に比べて極微細なサイズであり、深さの浅い壺状をなし、独立気泡13と連通することなく、独立して形成されている。そして、研磨時には、ナップ孔15を形作る周壁15aが砥粒を介してガラス素板の表面に接触されることにより、同表面が研磨される。
【0032】
上記のようなナップ層12を備える軟質ポリッシャは、予めバフ研磨を施さない、所謂ノンバフパッドと称される研磨パッドから形成されるものである。このバフ研磨とは、砥石等を利用し、発泡体よりなる研磨パッドの表面を荒削りする研磨をいう。ノンバフパッドは製造直後の状態では表面にナップ孔を有しておらず、同ノンバフパッドにバフ研磨を施して表面部分を削り取ることにより、内在する独立気泡が開口されてナップ孔が形成される。
【0033】
従来の研磨パッドは、バフ研磨によって図中の破線よりも上部、つまりは外層16の部分が削り取られてしまい、内層14の独立気泡13がナップ層12の表面で開口されることにより、ナップ層12の表面にナップ孔15である穴が設けられる。この独立気泡13は、大きさが不揃いであり、また水滴状をなすものである。このため、独立気泡13より形成される穴は、深さが深く、開口径が大きなものとなり、開口される位置の違いによって開口径がばらつき、不均一となる。実際に、従来の研磨パッドの表面及び断面を電子顕微鏡(SEM)で観察すると、図4(a),(b)の写真で示すように、そのナップ層は、当該軟質ポリッシャと明らかに異なり、大きな独立気泡がナップ層の表面で開孔された略1層構造となっていた。また、表面の穴は、研磨パッドの表面全体に散逸的に散らばり、その開口径も揃っていない。具体的に、従来の研磨パッドの穴について、その開口径及び深さを測定したところ、開口径は20〜100μmであり、深さは400〜700μmであった。
【0034】
これに対し、当該軟質ポリッシャは、従来の研磨パッドではバフ研磨では削り取らてしまう表面部分、つまり外層16となる部分に内在する微小な気泡に着目し、この微小な気泡を開口させることによってナップ孔15を形成することを特徴としている。そして、この微小な気泡より形成されたナップ孔15は、深さが浅く、開口径が小さなものとなり、開口径も略均一となる。実際に、この軟質ポリッシャの表面及び断面を電子顕微鏡(SEM)で観察すると、図3(a),(b)の写真で示すように、そのナップ層は略2層構造となっている。ナップ孔は、当該軟質ポリッシャの表面全体に緻密かつ略均等に散らばり、その開口径は、ほぼ均一に揃っている。なお、ノンバフパッドの表面部分の気泡が独立気泡13よりも微小となる理由は、ノンバフパッドの製造時において、この表面部分が型枠等に接触されていることから、同気泡が発泡時に膨らみにくくなるためと考えられる。
【0035】
当該軟質ポリッシャは、外層16を削り取ってしまうバフ研磨を行うことなくナップ孔15を開口させるため、ノンバフパッドに対してパッドドレス処理を施し、同パッドドレス処理でノンバフパッドの表面から削り取る部分の厚みを調整し、ナップ孔15を形成したものである。このパッドドレス処理とは、ノンバフパッドを前記研磨装置へ装着し、ドレッサーを使用して、ノンバフパッドの表面を磨くように研磨して、若干量のみ削り取る処理をいう。また、当該パッドドレス処理は、ノンバフパッドを研磨装置へ装着した状態で施される処理であることから、形成される軟質ポリッシャの表面は、研磨装置へ装着された状態で荒れのない平坦なものとなる。このドレッサーには、円板状をなす基材の表面にダイヤモンド製の砥粒を電着して得られるパッドドレッサー又は円板状をなす基材の表面にダイヤモンド製のペレットを埋め込んで得られるペレットドレッサーが使用される。これらのうち、当該パッドドレス処理にはパッドドレッサーを使用することが好ましい。これは、ペレットドレッサーに比べ、パッドドレッサーは砥粒が細かく、研磨パッドの表面の過剰な研磨を抑制することが可能であるためである。
【0036】
パッドドレス処理によってノンバフパッドから形成された当該軟質ポリッシャにおいて、ナップ層12は、独立気泡13が内在する内層14によってクッション機能を発揮する。このクッション機能により、軟質ポリッシャはその全体を観点とする巨視的に見た場合、ガラス素板の表面を大きく削ることなく、磨くことが可能な程度の軟らかさを有する。一方、当該ナップ層12は、従来の研磨パッドに比べてナップ孔15の深さが浅く、開口径の小さなものとなり、ナップ孔15を形作る周壁15aは、従来のものに比べて厚さが厚く、長さの短いものとなる。これにより、軟質ポリッシャは、微視的に見た場合、微小うねり、表面粗さ等の欠陥を十分に修正することができる程度の表面の硬さを有する。特に、軟質ポリッシャの表面を微視的に見た場合に硬いものとすることで、研磨時に軟質ポリッシャの表面が荒れ、同表面の平坦度が低下することを抑制することが可能である。
【0037】
具体的に、軟質ポリッシャは、SRIS−0101に規定されるアスカーCの硬度が、好ましくは58〜85である。また、その圧縮弾性率は、好ましくは58〜90%である。そして、その圧縮率が1〜5%となるように下定盤42aと上定盤42bに貼着して使用することが好ましい。
【0038】
アスカーCの硬度が58未満、圧縮弾性率が58%未満又は圧縮率が5%より高い場合、研磨時に軟質ポリッシャが変形して特にその表面に凹凸、うねり等が形成されることにより、製造されたガラス基板の表面に微小なうねりが形成されてしまうおそれがある。また、アスカーCの硬度が85より大きい、圧縮弾性率が90%より高い又は圧縮率が1%未満の場合、軟質ポリッシャによりガラス素板の表面が傷つき、製造されたガラス基板が却って表面状態の荒れたものになるおそれがある。なお、このスウェード状の軟質ポリッシャは、スポンジ状の硬質ポリッシャとその硬さが本質的に大きく異なり、同じ基準で比較することは難しい。このことから、硬質ポリッシャをJIS Aの硬度で表し、軟質ポリッシャをアスカーCの硬度で表している。
【0039】
軟質ポリッシャを巨視的に見た場合の硬さを示す圧縮変形量は、好ましくは40〜60μmである。この圧縮変形量は、軟質ポリッシャをその厚み方向へ潰した場合、元の厚みから、軟質ポリッシャを限界まで潰した時の厚みを引くことによって算出される。圧縮変形量が40μm未満の場合、軟質ポリッシャが過剰に硬いものとなり、研磨時にガラス素板の表面を傷つけてしまうおそれがある。圧縮変形量が60μmを超える場合、過剰に軟らかいものとなり、ガラス素板の表面の欠陥を十分に修正することができなくなるおそれがある。
【0040】
当該軟質ポリッシャの表面において、ナップ孔15の個数は、1mm2当たり好ましくは400〜10000個である。また、ナップ孔15の開口径は、好ましくは10〜60μmである。さらに、ナップ孔15の深さは、好ましくは1μm以上で100μm未満である。ナップ孔15の個数が400個未満、開口径が10μm未満又は深さが1μm未満の場合、周壁15aが厚くなったり、長くなったり等して軟質ポリッシャを微視的に見た場合の硬さが過剰に高くなるため、研磨時にガラス素板の表面を傷つけてしまうおそれがある。個数が10000個を超える、開口径が60μmを超える又は深さが100μm以上の場合、周壁15aが薄くなったり、長くなったり等して軟質ポリッシャを微視的に見た場合の硬さが過剰に軟らかくなるため、ガラス素板の表面の欠陥を十分に修正することができなくなるおそれがある。
【0041】
該軟質ポリッシャを使用することにより、当該2次研磨処理においては、これを前研磨と後研磨との2段階に分け、同一の研磨装置内において前研磨と後研磨とで異なる種類の研磨剤を使用してガラス素板の精密研磨を行うことが可能である。また、同一の研磨装置内において前研磨と後研磨とで異なる種類の研磨剤を使用する場合、前研磨と後研磨との間でガラス素板の表面を洗浄液で濯ぐためのリンス処理が施される。
【0042】
前研磨では、酸化セリウムの粒子を砥粒とし、この砥粒を溶媒としての水に分散させてスラリー状としたものを研磨剤に使用することが好ましい。この前研磨で使用する砥粒として酸化セリウムを選択した理由は、微小な欠陥をまず大まかに修正することにより、2次研磨処理に係る研磨時間の短縮化を図るためである。また、砥粒には、平均粒径が1.5μm以下のものを使用することが好ましい。砥粒の平均粒径として、より好ましくは0.2〜1.5μmである。砥粒の平均粒径が過剰に大きい場合、前研磨の際にガラス素板の表面に研磨痕等の傷が形成されてしまうおそれがある。使用する砥粒の平均粒径が過剰に小さい場合、単位時間当たりの研磨量が低下し、前研磨に係る研磨時間の長時間化を招くおそれがある。
【0043】
リンス処理では、前研磨されたガラス素板の表面が洗浄液を用いて濯がれ、同表面に付着した研磨剤の砥粒、砥粒の破砕片やガラス粉等からなる研磨粉等の付着物が除去される。洗浄液としては、水、純水、イソプロピルアルコール等のアルコール、塩化ナトリウム等のアルカリ金属塩等といった無機塩の水溶液を電気分解することにより得られた電解水又はガスが溶解されたガス溶解水等の機能水等の中性水溶液が使用される。
【0044】
このリンス処理を施さず、付着物が付着したまま後研磨をすれば、同付着物によってガラス素板の表面が傷つけられるおそれがある。特に、前研磨の研磨剤と後研磨の研磨剤が混じり合い、後研磨での研磨精度が低下してしまう。このため、リンス処理を設け、洗浄液でガラス素板の表面を濯ぎ、洗浄する必要が生じる。ここで、従来の研磨パッドであれば、リンス処理を施しても、前研磨の研磨剤と後研磨の研磨剤が高い確率で混じり合ってしまう。これは、従来の研磨パッドは、前研磨を行うときにその表面の穴の内奥まで研磨剤の砥粒が入り込み、この砥粒をリンス処理で穴内から洗い流すことが不可能であるからである。
【0045】
これに対し、当該軟質ポリッシャは、従来のものに比べナップ孔15の深さが浅く、開口径が小さいため、ナップ孔15の内奥まで砥粒が入り込むことを抑制することが可能である。また、ナップ孔15は独立気泡13と連通しておらず、ナップ孔15に入り込んだ砥粒は、このままナップ孔15内に留まる。そして、ナップ孔15内に留まった砥粒は、リンス処理を施すことによってナップ孔15内から容易に洗い流され、外部へ排出される。
【0046】
後研磨では、コロイダルシリカ等の酸化ケイ素の粒子を砥粒とし、この砥粒を溶媒としての水に分散させてスラリー状としたものを研磨剤に使用することが好ましい。研磨剤の砥粒として酸化ケイ素の粒子を選択した理由は、酸化ケイ素の粒子は酸化セリウムの粒子よりも粒径が小さく、ガラス素板の表面をより平滑に研磨することが可能であるためである。つまり、この後研磨は、前研磨で大まかに修正された微小な欠陥を、より微細かつ精密に修正し、ガラス素板の表面の平滑度を高めることを目的としている。砥粒の平均粒径(D50)は、好ましくは0.2μm以下である。D50が0.2μmを超える場合、後研磨でガラス素板が傷つき、所望とする平滑性を得られなくなるおそれがある。
【0047】
前研磨において、軟質ポリッシャとガラス素板との間に加わる加重は、好ましくは50〜120g/cm2である。加重が50g/cm2未満の場合、前研磨でガラス素板を十分に精密研磨することができない可能性がある。この場合、製造されたガラス基板のRa、NRaの値が高くなってしまうか、あるいはガラス基板のRa、NRaの値を満たすため後研磨に係る研磨時間を長くする必要がある。加重が120g/cm2を超えると、軟質ポリッシャの表面が歪むことにより、ガラス素板の表面に微小うねり等の微小な欠陥が形成され、Ra、NRaの値が高くなったり、この加重によって前研磨の際にガラス素板が割れたり等の不具合を生じるおそれがある。
【0048】
後研磨において、軟質ポリッシャとガラス素板との間に加わる加重は、好ましくは30〜100g/cm2である。加重が30g/cm2未満の場合、後研磨でガラス素板を十分に研磨することができず、製造されたガラス基板のRa、NRaが所望とする値を満たさなくなるおそれがある。加重が100g/cm2を超えると、軟質ポリッシャの表面が歪み、ガラス素板の表面に微小うねり等の微小な欠陥が形成され、Ra、NRaの値が高くなったり、この加重によって後研磨の際にガラス素板が割れたり等の不具合を生じるおそれがある。
【0049】
リンス処理において、軟質ポリッシャとガラス素板との間に加わる加重は、前研磨の加重と比較した場合、低くすることが好ましい。また、後研磨の加重と比較した場合、同じか又は低くすることが好ましい。具体的には、加重が25〜70g/cm2であることが好ましい。加重が25g/cm2未満の場合、ガラス素板の表面から付着物等を十分に擦り落とすことができなかったり、ナップ孔15内に研磨剤の砥粒が残留したり等するおそれがある。加重が70g/cm2を超えると、この加重によってリンス処理の際にガラス素板が割れる等の不具合を生じるおそれがある。
【0050】
前研磨、リンス処理及び後研磨のうち、後研磨に係る作業時間は、好ましくは1〜40分である。後研磨に係る作業時間を1分未満とした場合、ガラス素板の表面が十分に研磨されていない可能性がある。作業時間を40分より長くしても、これ以上はガラス素板の平滑性は向上せず、却って作業時間の長時間化による生産量の低下を招く。
【0051】
さらに、リンス処理の作業時間は、好ましくは1〜20分である。リンス処理の作業時間が1分未満の場合、1次研磨処理時に使用した研磨剤が十分に除去されず、2次研磨処理時にガラス素板の表面に研磨痕が形成されてしまうおそれがある。作業時間を20分より長くしても、これ以上は付着物、残留する研磨剤等を除去することはできず、却って作業時間の長時間化による生産量の低下を招くこととなる。
【0052】
そして、当該2次研磨処理に係る作業時間の合計は、好ましくは7〜45分である。これは前研磨、リンス処理及び後研磨が、ガラス素板の入れ替え作業等を必要とせず、連続して行われることから、可能となる作業時間である。作業時間の合計を7分未満とするには、前研磨、リンス処理及び後研磨のうち、少なくとも1つの作業時間を短くするか、あるいは省略する必要がある。この場合、ガラス素板の表面が十分に研磨されない、ガラス素板の表面が傷つく等の弊害を招くおそれがある。作業時間の合計を45分より長くすれば、前研磨、リンス処理及び後研磨のうち、少なくとも1つの作業時間が過剰なものとなる。前研磨、リンス処理及び後研磨のいずれの作業も、係る作業時間を過剰なものとして、表面の平滑性、清浄度等が向上するといった効果は期待できず、却って作業時間の長時間化による生産効率の低下を招くおそれがある。
【0053】
また、複数台の研磨装置を使用し、各研磨装置間でガラス素板を入れ替えながら、各研磨装置で複数枚のガラス素板を一度に研磨するバッチ式の研磨装置においては、各ガラス素板間で研磨による取り代のばらつきが高い確率で発生する。取り代のばらつきが発生すると、一のガラス素板は必要十分な研磨により欠陥が修正されるにもかかわらず、他のガラス素板は十分に研磨されず欠陥が修正されなかったり、必要以上の研磨により却って欠陥が発生したり等して、各ガラス素板で研磨精度又は平滑性に差異を生じてしまう。この取り代のばらつきは、研磨されるガラス素板の厚みのばらつき、研磨パッドの表面状態の変化、研磨パッドに対するガラス素板の相対位置の変化等を理由に発生する。
【0054】
当該2次研磨処理で使用する軟質ポリッシャは、その表面が微視的に見た場合に硬いものであることから、パッドドレス処理によって平坦とされた表面の状態を維持しており、当該2次研磨処理の各作業における同表面の荒れの発生を抑制されている。表面が平坦な軟質ポリッシャで研磨されたガラス素板は、1バッチ内の全てがほぼ均一な取り代で研磨されるため、厚みのばらつきの発生を抑制されており、特に当該2次研磨処理では、前研磨で複数のガラス素板がほぼ均一な厚みとされる。また、前研磨、リンス処理及び後研磨の各作業を通して、表面が平坦な状態を維持しており、2次研磨処理中における表面状態の変化が抑制される。さらに、前研磨、リンス処理及び後研磨の各作業は、ガラス素板を入れ替えることなく、全て1台の研磨装置内で行われており、軟質ポリッシャに対してガラス素板の相対位置が変化することはない。
【0055】
従って、当該2次研磨処理では、前研磨及び後研磨で取り代のばらつきの発生が抑制されており、バッチ式の研磨装置でガラス素板の研磨精度及び平滑性をほぼ均一なものとすることが可能である。具体的に、バッチ式研磨で製造される複数のガラス素板は、それぞれの取り代の差が、好ましくは0.2μm以下である。この取り代の差が0.2μmを超えると、1バッチ内で一部のガラス素板が集中的に研磨されたり、十分に研磨されないガラス素板が存在する等して研磨精度又は平滑性にばらつきを生じることとなる。
【0056】
前記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態のガラス基板は、ガラス素板を1次研磨処理で粗研磨した後、2次研磨処理で精密研磨することによって製造されている。この2次研磨処理では、研磨パッドとして、独立気泡13が内在する内層14と、複数のナップ孔15を有する外層16とからなる2層構造のナップ層12を備える軟質ポリッシャが使用されている。このナップ層12のナップ孔15は、従来の研磨パッドの表面の穴と比べて深さが浅く、開口径が小さいものとなり、これを形作る周壁15aは、従来のものに比べて硬くなる。このため、当該軟質ポリッシャは、独立気泡13が内在する内層14を有することによって全体では軟らかく、ナップ孔15を有する外層16を有することによってガラス素板の表面に接触される表面は硬くなる。そして、表面が硬く、全体では軟らかい当該軟質ポリッシャは、パッドドレス処理で平坦とされた表面状態を維持しながら、ガラス素板の表面を平滑に研磨することができる。従って、研磨に使用する軟質ポリッシャについて、表面状態の良好なものを効果的に選定することができ、製造されるガラス基板の表面品質の向上を図ることができる。
【0057】
・ また、軟質ポリッシャの表面でナップ孔15の個数は1mm2当たり400〜10000個とされ、ナップ孔15の開口径は10〜60μmとされている。軟質ポリッシャの圧縮変形量は、40〜60μmとされている。このため、軟質ポリッシャを、研磨するガラス素板の表面を傷つけることなく修正することが可能である必要十分な硬さとすることができる。
【0058】
【実施例】
以下、前記実施形態をさらに具体化した実施例について説明する。
(研磨パッドについての考察)
実施例1及び2と、比較例1及び2について、ガラス素板に対して、まず1次研磨処理を施した後、表1に示すような性状のポリウレタン製の軟質ポリッシャを研磨パッドとして使用し、2次研磨処理を施した。このとき、ガラス素板には、そのサイズが内径20mm、外径65mm、厚み0.635mmのものを用いた。1次研磨処理は、ポリウレタン製の硬質ポリッシャを研磨パッドとして使用し、平均粒径が1.2μm前後の酸化セリウムよりなる砥粒を含む研磨剤を用いるとともに、研磨圧力を100g/cm2として施した。2次研磨処理は、前研磨で平均粒径が0.8μm前後の酸化セリウムよりなる砥粒を含む研磨剤を用い、後研磨でD50が0.15μm前後のコロイダルシリカよりなる砥粒を含む研磨剤を用いて施した。2次研磨処理の加工条件は、前研磨を加重80g/cm2で5分、リンス処理を加重60g/cm2で5分、後研磨を加重60g/cm2で5分であった。また、実施例1及び2の軟質ポリッシャには、ノンバフパッドにパッドドレス処理を施して形成されたものを使用し、比較例1及び2にはバフ研磨を施して形成されたものを使用した。そして、研磨後のガラス素板について、その表面のNRaを測定した。これらの結果を、表1に示す。
【0059】
【表1】
Figure 0004659338
表1の結果より、実施例1及び2の軟質ポリッシャを使用して得られたガラス素板のNRaは、0.15nm以下となり、表面状態の良好なものとなった。これに対し、比較例1の軟質ポリッシャは、アスカーCの硬度、圧縮率、圧縮弾性率、圧縮変形量から実施例1及び2のものに比べて軟らかいものであるにも係わらず、NRaは、0.18nmであり、0.15nm以下とはならなかった。そこで、比較例1の軟質ポリッシャについてそのナップ孔の開口径を見ると、開口径が40〜80μmと、大きなナップ孔と小さなナップ孔とで開口径の差が40μmもあり、実施例1及び2のものに比べて開口径の差が明らかに大きかった。ナップ孔の個数を見ると、1mm2当たり240〜280個と、実施例1及び2のものに比べて明らかに少なかった。
【0060】
また、比較例2の軟質ポリッシャは、実施例1及び2のものに比べて硬く、さらには表面粗さ(Rmax)が比較例1のものに比べて粗いものであるにも係わらず、NRaは0.15nm以下とはならなかったものの、比較例1のものよりも良好なものとなった。そこで開口径及び個数を見ると、開口径が30〜80μmと開口径の差は大きいものであるが、個数は1mm2当たり240〜390個と、実施例1及び2のものに近い数値となった。
【0061】
以上の結果より、まずナップ層が略2層構造をなす軟質ポリッシャを使用することにより、NRaが向上することが示された。また、NRaは軟質ポリッシャの表面粗さを低くすれば必ずしも低くなるものとは限らず、主にナップ孔の個数及び開口径を適度な値とすることで十分に修正可能であることが示された。そして、ナップ孔の個数は、好ましくは1mm2当たり400〜10000個であり、より好ましくは400〜800個であり、特に好ましくは600〜800個であることが示された。ナップ孔の開口径は、好ましくは10〜60μmであり、より好ましくは10〜40μmであることが示された。
【0062】
(バッチ式の研磨装置による取り代の差についての考察)
次に、実施例1で使用した軟質ポリッシャ又は比較例2で使用した軟質ポリッシャを使用し、図2に示した研磨装置で複数のガラス素板を研磨した。このとき、一度の研磨で5つのキャリア47を使用するとともに、各キャリア47にはそれぞれガラス素板を5枚ずつ収容した。そして、各ガラス素板の取り代をそれぞれ測定した。この結果を、表2及び表3に示しす。なお、表2は、実施例1で使用した軟質ポリッシャによって研磨した結果を示し、表3は、比較例1で使用した軟質ポリッシャによって研磨した結果を示す。また、表中で第1〜第5キャリアとは、5つのキャリア47をそれぞれ示し、第1〜第5ディスクとは、各キャリアにそれぞれ収容された5枚のガラス素板を示すものとする。
【0063】
【表2】
Figure 0004659338
【0064】
【表3】
Figure 0004659338
各キャリアについて、それぞれでガラス素板の取り代の差の最大値を算出した結果、表2に示したように、実施例1で使用した軟質ポリッシャを用いた場合には0.2μm以下となっており、各キャリアについて取り代のばらつきがほとんど発生していないことが示された。また、各キャリアで取り代の平均値を求め、第1キャリアを基準に、各キャリアとの平均値の差を算出したところ、0.1μm以下となっており、各キャリア間でも取り代のばらつきがほとんど発生していないことが示された。
【0065】
これに対し、表3に示したように、比較例2で使用した軟質ポリッシャを用いた場合、各キャリアで取り代の差の最大値は0.3〜1.8μmと隔たりがあり、各キャリアで取り代が大きくばらつくことが示された。また、平均値の差は0.2μm以下となり、各キャリア間でも取り代のばらつきが発生していることが示された。これらの結果より、ナップ層が略2層構造をなす軟質ポリッシャを使用することにより、取り代のばらつきの発生を抑制することが可能であることが示された。
【0066】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 情報記録媒体として要求される耐衝撃性、耐振動性、耐熱性等を満たすため、研磨工程よりも前の工程、研磨工程よりも後の工程又は研磨の各工程の間でガラス素板に化学強化処理を施してもよい。この化学強化処理とは、ガラス基板の組成中に含まれるリチウムイオンやナトリウムイオン等の一価の金属イオンを、これと比較してそのイオン半径が大きなナトリウムイオンやカリウムイオン等の一価の金属イオンにイオン交換することをいう。そして、ガラス基板の表面に圧縮応力を作用させて化学強化する方法である。この化学強化処理は、化学強化塩を加熱溶融した化学強化処理液にガラス基板を所定時間浸漬することによって行われる。化学強化塩の具体例としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸銀等をそれぞれ単独、あるいは少なくとも2種を混合したものが挙げられる。化学強化処理液の温度は、ガラス基板に用いた材料の歪点よりも好ましくは50〜150℃程度低い温度であり、より好ましくは化学強化処理液自身の温度が300〜450℃程度である。ガラス基板の材料の歪点よりも150℃程度低い温度未満では、ガラス基板を十分に化学強化処理することができない。一方、ガラス基板の材料の歪点よりも50℃程度低い温度を超えると、ガラス基板に化学強化処理を施すときに、ガラス基板に歪みが発生するおそれがある。
【0067】
・ 実施形態では、研磨処理をバッチ式の研磨装置を使用して行ったが、これに限らず、ガラス素板を一枚ずつ研磨してガラス基板を製造する枚葉方式の研磨機を使用して行ってもよい。
【0068】
・ 端面面取り工程の後でガラス素板の粗さ、反り、うねり等の表面状態が所望の値を満たすのであれば、ラップ工程を省略してもよい。このように構成した場合、作業時間の短縮化を図ることができる。
【0069】
・ 実施形態の2次研磨処理は、精密研磨を前研磨と後研磨との2段階に分けて行ったが、これに限らず精密研磨を1段階で行ってもよい。このように精密研磨を1段階で行う場合、ガラス素板を高い精度で平滑に研磨する必要があることから、1段階で行う精密研磨の研磨剤には、実施形態の後研磨で挙げた研磨剤を使用することが好ましい。
【0070】
・ 実施形態では2次研磨処理で使用する軟質ポリッシャにナップ層が略2層構造をなす研磨パッドを使用したが、これに限らず、1次研磨処理で使用する硬質ポリッシャにナップ層が略2層構造をなす研磨パッドを使用してもよい。そして、硬質ポリッシャをナップ層が略2層構造をなすものとした場合、粗研磨時の取り代のばらつきの発生を抑制し、粗研磨におけるガラス素板の研磨精度及び平滑性をほぼ均一なものとすることができる。
【0071】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 表面に穴を有さない発泡体よりなるノンバフパッドに対し、金属製の円板の表面にダイヤモンド製の砥粒を電着して形成したパッドドレッサーを用い、同パッドドレッサーの表面にノンバフパッドを摺接させて該ノンバフパッドの表面を磨くパッドドレス処理を施すことによって形成されたものであることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の研磨パッド。
【0072】
・ 前記ガラス素板は、複数枚を一度に研磨するバッチ式の研磨装置で研磨されるとともに、このバッチ式の研磨装置で研磨された複数のガラス素板のそれぞれの取り代の差が0.2μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【0073】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明によれば、ガラス素板の表面を高い精度で平滑に研磨することができ、製造される情報記録媒体用ガラス基板の表面品質の向上を図ることができる。
【0074】
請求項から請求項のいずれか一項に記載の発明によれば、研磨に使用する研磨パッドについて表面状態の良好なものを効果的に選定することができる。加えて、研磨パッドの硬さを、研磨するガラス素板の表面を傷つけることなく修正することが可能である必要十分なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 軟質ポリッシャの断面を示す模式図。
【図2】 バッチ式の研磨装置を示す一部を破断した斜視図。
【図3】 (a)は軟質ポリッシャの平面を示すSEMによる写真、(b)は軟質ポリッシャの断面を示すSEMによる写真。
【図4】 (a)は従来の研磨パッドの平面を示すSEMによる写真、(b)は従来の研磨パッドの断面を示すSEMによる写真。
【符号の説明】
12…ナップ層、13…独立気泡、14…内層、15…ナップ孔、16…外層、31…ガラス素板。

Claims (6)

  1. 円盤状に形成されたガラス素板の表面を、研磨パッドを使用し研磨して情報記録媒体用ガラス基板を得る情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨パッドは、不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、前記ナップ孔の個数が1mm当たり400〜800個であるとともに、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであり、
    前記研磨は、ガラス素板の表面を平滑に粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面をさらに平滑に精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われるとともに、前記ナップ層を備える研磨パッドを当該2次研磨処理で使用することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 円盤状に形成されたガラス素板の表面を、研磨パッドを使用し研磨して情報記録媒体用ガラス基板を得る情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨パッドは、不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、前記ナップ孔の開口径が10〜60μmであるとともに、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであり、
    前記研磨は、ガラス素板の表面を平滑に粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面をさらに平滑に精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われるとともに、前記ナップ層を備える研磨パッドを当該2次研磨処理で使用することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 円盤状に形成されたガラス素板の表面を、研磨パッドを使用し研磨して情報記録媒体用ガラス基板を得る情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨パッドは、不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、前記ナップ孔の個数が1mm当たり400〜800個であるとともに、前記ナップ孔の深さが1μm以上で100μm未満であり、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであり、
    前記研磨は、ガラス素板の表面を平滑に粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面をさらに平滑に精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われるとともに、前記ナップ層を備える研磨パッドを当該2次研磨処理で使用することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  4. 円盤状に形成されたガラス素板の表面を研磨する研磨パッドであって、
    不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、
    前記ナップ孔の個数が1mm当たり400〜800個であるとともに、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであることを特徴とする研磨パッド。
  5. 円盤状に形成されたガラス素板の表面を研磨する研磨パッドであって、
    不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、
    前記ナップ孔の開口径が10〜60μmであるとともに、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであることを特徴とする研磨パッド。
  6. 円盤状に形成されたガラス素板の表面を研磨する研磨パッドであって、
    不織布からなる基材の表面に積層された合成樹脂製の発泡体よりなり、複数の独立気泡が内在する内層と、該独立気泡に比べて極微細なサイズの複数のナップ孔が表面に設けられた外層とを有し、2層構造をなすナップ層を前記基材の表面に備え、
    前記ナップ孔の個数が1mm当たり400〜800個であるとともに、前記ナップ孔の深さが1μm以上で100μm未満であり、前記ナップ層の圧縮変形量が40〜60μmであることを特徴とする研磨パッド。
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