JP5233621B2 - 磁気ディスク用ガラス基板及びその製造方法。 - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板及びその製造方法。 Download PDF

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Description

本発明は、磁気ディスク用ガラス基板及びその製造方法に関し、特にガラス円板の主表面を研磨する方法に関する。
ハードディスクドライブ(HDD)等の情報処理機器に搭載される磁気ディスクに対する高記録密度化の要請は近年強くなっており、このような状況の下、従来のアルミニウム基板に替わって平坦性、基板強度に優れるガラス基板が広く用いられるようになってきている。
磁気ディスク用ガラス基板は、例えば、ガラス板からドーナツ状円形ガラス板(中央に円孔を有する円形ガラス板)を切り取り、内周面及び外周面をダイヤモンド砥石を用いて切削加工し、その後、主表面ラッピング、端面鏡面研磨を順次行い、円形ガラス板の主表面を研磨パッドにより研磨して製造される。
磁気ディスクの記録容量を高めるには記録面積を広くする必要があり、円形ガラス板の主表面はより外周側まで平坦であることが望ましい。しかし、図1は研磨後の円形ガラス板の外周面近傍を模式的に示す断面図であるが、主表面の端部に向かって徐々に傾斜して薄くなる、いわゆる端面ダレが生じるのが通常であり、この端面ダレが生じている部分が広くなるほど記録面積が減少する。
円形ガラス板の端部形状は、ダブオフ(Duboff)値で評価される。ダブオフ値とは、図1に示すように、円形ガラス板の半径方向に任意の2点を選択して直線で結んだ時の、当該直線から円形ガラス板の表面までの最大距離(円形ガラス板の断面でみたときの値)をいう。ダブオフ値が0に近いほど、その端部形状は良好であることを示している。
ダブオフ値を測定する範囲としては、円形ガラス板の主表面における外周端の領域、つまりHDDディスクとした場合のヘッド浮上を阻害する領域であれば任意に設定することができる。例えば、直径65mmの磁気ディスク用ガラス基板の場合、中心からの距離R30mm〜R32mm(図1に示すように、端部Aから中心に向かって0.35mm〜2.35mm)の範囲を測定したダブオフ値(ダブオフ2)、中心からの距離R29.9mm〜R31.5mm(図1に示すように、端部Aから中心に向かって0.85〜2.45mm)の範囲を測定したダブオフ値(ダブオフ1)が採用されている。尚、端部Aは研磨された主表面の端部であり、通常は面取面の一方の端部でもある。また、ダブオフ値については、特開2007−257810号公報、特開2007−87533号公報、特開2007−250166号公報、特開2007−250166号公報、特開2005−203021号公報、特開2006−92722号公報、特開2006−99949号公報を参照することができる。
このように記録容量を高めるにはダブオフ値の減少が必須であり、これまでも研磨パッドの改善が行われている。例えば、研磨材を所定量含有させることによりAsker−A硬度を90以上に高めた研磨パッドを用いて研磨することが提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−250166号公報
特許文献1に記載の研磨方法では、研磨パッドの変形によって発生する研磨時の応力分布の不均一さを解消するため、研磨パッドの硬度を高めて、たとえばAsker−A硬度を90以上にして端部形状を良好にしている。しかし、硬度の高い研磨パッドを使用すると、主表面の傷が増加してしまう、主表面の平坦度が低下してしまう、早期に研磨レートが低下してしまう、ダブオフ1が悪化してしまうといった問題が発生する場合があるほか、研磨によってダブオフ2が顕著に大きくなる場合が多い。
軟らかい研磨パッドを使用することも考えられるが、研磨パッド内に円形ガラス板が深く沈んでしまい、基板端部に強く当たるパッド部分の長さが長くなるため、ダブオフ1及びダブオフ2ともに顕著に大きくなる場合が多い。
また、主表面の平坦性を高めるために通常は仕上げ研磨時の研磨量を多くするが、それに伴いダブオフ1またはダブオフ2、あるいはダブオフ1とダブオフ2の両方が大きくなる傾向にある。
そこで本発明は、磁気ディスク用ガラス基板を製造するに当たり、円形ガラス板の主表面の研磨工程において、主表面の平坦性を維持しつつ、ダブオフ値の増加を抑えることを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明者らが検討した結果、研磨時に円形ガラス板は表裏の主表面を研磨パッドで押圧された状態で、研磨材を含有したスラリーを供給しつつ円形ガラス板と研磨パッドとを相対的に移動させて研磨しているが、この際、研磨パッド全体としての硬度を高くして厚み方向の変化量を小さくし、円形ガラス板の研磨パッド内への沈み込みを抑制することにより、円形ガラス板の端部とパッドとが強くは接触しないようにして円形ガラス板の端部に強く当たるパッド部分の長さを短くし、さらに、研磨中にズリ応力が掛かったパッド表層の発泡樹脂が伸縮することを抑え、さらに、パッド表層にスラリーが固着して表層が硬化していない状態、つまりパッド表層の硬度を軟らかい状態に保持した状態で研磨することにより、沈み込んだ円形ガラス板の端面に強い押圧力が作用しないようにして、ダブオフ値(ダブオフ1、ダブオフ2)を低減できることを見出した。
研磨パッド全体としての硬度を高くする方法として具体的には、研磨パッドを固定するための定盤と研磨面との距離を近くするために発泡樹脂層を薄くする、硬度の高い発泡樹脂層で研磨パッドを作製することなどがある。
研磨中にズリ応力が掛かったパッド表層の発泡樹脂が伸縮することを抑える方法として、研磨パッドと定盤との間に研磨中に研磨表面に伝わるズリ応力を緩和する機能を有するもの、例えば低変形量(圧縮率3%以下)の発泡樹脂層などを挿入する、または、研磨中にズリ応力が掛かってもパッド表層が伸縮しないような、高硬度の発泡樹脂を使用する、などがある。
また、研磨パッドに沈み込んだ円形ガラス板の端面に掛かる負荷を緩和する方法として、研磨パッドの製造時に添加されている発泡助剤を洗浄除去してから研磨することにより、発泡助剤と研磨砥粒との反応により発生する研磨砥粒の凝集を抑制し、研磨中に研磨パッド表層に砥粒が凝集固着して研磨パッドが硬くなってしまうことを抑え、端面ダレ悪化を抑制する(最初から研磨砥粒の凝集を引起しにくい原料で製造された研磨パッドを用いてもよい)、などがある。さらに、発泡助剤を洗浄して、研磨砥粒の凝集を抑えることにより研磨レート低下を抑制できる。さらにまた、表面欠点となる残留砥粒や傷の低減にも効果があると期待される。
本発明は、このような知見に基づくものであり、下記の磁気ディスク用ガラス基板およびその製造方法を提供する。
(1)発泡樹脂製の研磨パッドを用い、
研磨材を含有する研磨液を供給しながら円形ガラス板の主表面を研磨する工程を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、
研磨面を形成し、かつ、空孔径が20μm超の空孔を有する発泡樹脂からなり、厚さが400μm以下である第1の発泡樹脂層と、研磨パッドを固定するための定盤と前記第1の発泡樹脂層との間に設けられ、かつ、空孔径が20μm以下の発泡樹脂からなり、厚さが50〜250μmである第2の発泡樹脂層とを備えるとともに、第1の発泡樹脂層と第2の発泡樹脂層との合計厚が550μm以下で、JIS K6253で規定されるM法で測定された国際ゴム硬さが40IRHD以上である研磨パッドを用い、研磨面をドレッシング処理した後、研磨を行うことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
(2)第2の発泡樹脂層の200μmでの圧縮率が3%以下であることを特徴とする上記(1)記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
(3)ドレッシング処理により、開孔面積率が8%以上で、かつ、開孔平均円相当径が10μm以上になるように調整することを特徴とする上記(1)または(2)記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
(4)ドレッシング処理をして研磨パッドの表層を削り取った後に純水を供給しながらブラシ洗浄することを特徴とする上記(1)、(2)または(3)記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
(5)上記(1)、(2)、(3)または(4)記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によって製造されたことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板。
本発明によれば、特定の構成の研磨パッドにより、ダブオフ値(ダブオフ1、ダブオフ2)が少なく、即ち記録面積が広く高記録容量を可能にした磁気ディスク用ガラス基板を効率よく製造することができる。
また、仕上げ研磨量を大きくできるので表面のキズや異物などの欠陥を除去しやすくなる。
以下、本発明に関して詳細に説明する。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法では、円形ガラス板は、主表面の研磨までは公知の工程により処理される。
例えば、ガラス板からドーナツ状円形ガラス板(中央に円孔を有する円形ガラス板)を切り取り、面取り、主表面ラッピング、端面鏡面研磨を順次行う。
また、主表面ラッピング工程を粗ラッピング工程と精ラッピング工程とに分け、それらの間に形状加工工程(円形ガラス板中央の孔開け、面取り、端面研磨)を設けてもよい。
尚、中央に円孔を有さないガラス基板を製造する場合には当然、円形ガラス板中央の孔開けは不要である。
次いで、主表面の研磨を行う。研磨方法は従来と同様に行えばよく、例えば、2枚の研磨パッドで円形ガラス板を挟み、研磨材を含有する研磨液を研磨パッドと円形ガラス板との界面に供給しながら研磨パッドを回転させて行う。尚、主表面研磨工程の後に化学強化などの強化工程を設けてもよい。本発明では、この主表面の研磨において下記に示す研磨パッドを用いる。
即ち、研磨パッドは、研磨面を形成する第1の発泡樹脂層(以下「NAP層」という)と、研磨パッドを固定するための定盤と第1の発泡樹脂層との間に設けられる第2の発泡樹脂層(以下「下層」という)とを備える。
図2は、本発明で用いられる研磨パッドではないが、このような2層の発泡樹脂層を有する市販の研磨パッドの断面を撮影した電子顕微鏡写真である。
最下層はポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂からなるシートやフィルム、不織布、織布であり(図中に「PET層」と表記)、このPET層を介して研磨パッドが研磨装置(図示せず)の定盤にたとえば両面テープなどを用いて接合される。
PET層の上には下層とNAP層からなる2層の発泡樹脂層が形成され、その発泡樹脂層の表層における孔はまったくまたはほとんど開孔していない。
本発明における研磨パッドの発泡樹脂層について以下に説明する。
下層は、空孔径が20μm以下、好ましくは15μm以下の低発泡の樹脂からなり、その厚さは50〜250μm、好ましくは100〜250μmである。下層の厚さが50μm未満ではダブオフ1が悪くなり、250μmを超えるとダブオフ2が悪くなる。
また、下層を形成する発泡樹脂は、200μmでの圧縮率が5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましい。
下層の上には、空孔径が下層よりも大きい、即ち空孔径が20μm超の空孔を有する高発泡の樹脂が、400μm以下、好ましくは350μm以下の厚さで設けられ、NAP層を形成する。尚、この厚みは、後述されるドレッシング処理前の厚さである。尚、下限については本発明の目的を損なわない限り限定されないが、たとえば100μm、典型的には200μmないし250μmである。NAP層の厚さが400μmを超えるとダブオフ2が悪くなる。
NAP層の空孔は通常図2と同様の細い筒状の形状のものが典型的であるが、そのような球状ではない空孔の空孔径は空孔の最長径とされる。
また、NAP層と下層との合計厚は、後述されるドレッシング処理前の厚さで550μm以下であり、好ましくは500μm以下である。研磨パッドの全厚が550μmを超えることは、NAP層または下層が上記の特定厚を超えることになり、ダブオフ1またはダブオフ2、あるいはダブオフ1とダブオフ2の両方が悪化する。
NAP層及び下層を形成する樹脂には制限はないが、ポリウレタン樹脂が一般的である。また、このような研磨パッドを得るには、例えば、特開2008−36786号公報を参照することができる。
即ち、先ず、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)及び添加剤を混合してポリウレタン樹脂を溶解させる。ポリウレタン樹脂には、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等の樹脂から選択して用い、ポリウレタン樹脂が所定濃度となるようにDMFに溶解させる。添加剤としては、発泡の大きさや量(個数)を制御するため、カーボンブラック等の顔料、発泡を促進させる親水性活性剤及びポリウレタン樹脂の凝固再生を安定化させる疎水性活性剤等を用いることができる。得られた溶液を濾過することで凝集塊等を除去した後、真空(減圧)下で脱泡してポリウレタン樹脂溶液を得る。
次いで、得られたポリウレタン樹脂溶液を成膜基材に連続的に塗布し、水系凝固液に浸漬することでポリウレタン樹脂を凝固再生させ、洗浄後乾燥させてNAP層用の第1のポリウレタンシートを得る。
一方、下層用の第2のポリウレタンシートを製造するには、先ず、ポリウレタン樹脂、DMF、添加剤及び発泡調整用の調整有機溶媒を配合する。ポリウレタン樹脂、DMF、添加剤を混合しポリウレタン樹脂を溶解させた後、凝固再生時のDMFと水との置換を遅らせるため、所定量の調整有機溶媒を添加し樹脂エマルジョンを得る。調整有機溶媒には、水に対する溶解度がDMFより小さく、DMFに溶解させたポリウレタン樹脂を凝固(ゲル化)させることなく、ポリウレタン樹脂を溶解させた溶液に均一に混合又は分散できるものを用いる。具体例としては、酢酸エチル、イソプロピルアルコール等を挙げることができる。調整有機溶媒の添加量を変えることで、ポリウレタンシートの内部に形成される発泡の大きさや量(個数)を制御することができ、ポリウレタンシートの圧縮率を調整することができる。例えば、ポリウレタンシートの圧縮率を3%以下に設定するためには、調整有機溶媒の添加量を樹脂エマルジョン100部に対して20〜45部の範囲とすることが好ましい。
次いで、樹脂エマルジョンが塗布された成膜基材を凝固液に導入することで、ポリウレタン樹脂を凝固再生させる。凝固液中では、まず、樹脂エマルジョンの表面側にポリウレタンシートのスキン層と同様にスキン層が形成されるが、樹脂エマルジョンに調整有機溶媒が添加されているため、樹脂エマルジョン中のDMF及び調整有機溶媒と凝固液との置換の進行が遅くなる。このため、通常は、表面側に形成されたスキン層より内側には、ポリウレタンシートの気泡層に形成された気泡より小さく、スキン層に形成された微多孔より大きい孔径の発泡が略均等に形成される。
ここで、第1のポリウレタンシートの気泡及び第2のポリウレタンシートの発泡の形成について説明する。ポリウレタン樹脂の溶解に使用したDMFは、ポリウレタン樹脂の溶解に一般に用いられる溶媒であり、水に対して任意の割合で混合することができる。このため、第1のポリウレタンシートの作製では、凝固液にポリウレタン樹脂溶液を浸漬すると、まずポリウレタン樹脂溶液の表面でDMFと凝固液との置換(ポリウレタン樹脂の凝固再生)が起こりスキン層の微多孔が形成される。このため、スキン層の表面にはDMFと凝固液との置換に伴い極微細な開孔が形成される。その後、凝固液がスキン層の侵入しやすい部分からポリウレタン樹脂溶液内部に侵入するため、DMFと凝固液との置換が急速に進行する部分と遅れる部分とが生じ、比較的大きな気泡が形成される。成膜基材に凝固液が浸透しないPET製フィルム(PET層となる)を使用することにより、ポリウレタン樹脂溶液の表面側(スキン層側)からのみDMFが溶出するため、気泡は成膜基材側が大きく丸みを帯びた三角錘状となる。また、スキン層に形成された微多孔と気泡層に形成された気泡とが、DMFの脱溶媒に伴い形成されるため、微多孔より大きく気泡より小さい孔径の連通孔で立体網目状に連通される。
一方、第2のポリウレタンシートの作製では、ポリウレタン樹脂の溶解後に調整有機溶媒を添加して樹脂エマルジョンとする。調整有機溶媒は、水に対する溶解度がDMFより小さいため、凝固液(水)中への溶出がDMFより遅くなる。また、樹脂エマルジョンでは、調整有機溶媒を添加した分、DMF量が少なくなる。このため、DMF及び調整有機溶媒と凝固液との置換速度が遅くなるので、第1のポリウレタンシートのような気泡の形成が抑制され、第2のポリウレタンシートのスキン層より内側には、発泡が概ね均等に分散して形成される。従って、通常は、発泡の孔径は、第1のポリウレタンシートの気泡層の気泡より小さくスキン層の微多孔より大きくなる。また、スキン層の微多孔と発泡とが、DMF及び調整有機溶媒の脱溶媒に伴い形成されるため、微多孔より大きく発泡より小さい孔径の連通孔で立体網目状に連通される。
次いで、第1のポリウレタンシートと第2のポリウレタンシートとを接合する。この接合工程では、乾燥後の第1及び第2のポリウレタンシートをそれぞれ成膜基材から剥離し、第1のポリウレタンシートのスキン層の反対面側に第2のポリウレタンシートが接合される。接合には、DMFに少量のポリウレタン樹脂を溶解させた接合溶液が使用される。このポリウレタン樹脂には、第1及び第2のポリウレタンシートと同じポリウレタン樹脂が使用される。ポリウレタン樹脂の溶解量は、例えば1〜5%程度とする。そして、第1及び第2のポリウレタンシートを、接合溶液を介して接触させ、加圧しながら加熱することによりDMFが揮発し、第1及び第2のポリウレタンシートがポリウレタン樹脂を介して接合される。
接合後、第2のポリウレタンシートの第1のポリウレタンシートが接合された面とは反対側の面にバフ処理を行う。第1及び第2のポリウレタンシートは、成膜時に厚さバラツキが生じて表面には凹凸が形成されている。この凹凸をバフ処理で除去する。
上記研磨パッドは、研磨に供される前、純水を含水させた時(Wet状態)におけるJIS K6253で規定されるM法で測定された国際ゴム硬さが40IRHD以上であり、好ましくは42IRHD以上とする。この国際ゴム硬さはマイクロサイズ国際ゴム硬さ計を用いて測定され、下端が直径0.4mmの球面であるプランジャを研磨パッドの研磨面に垂直に8.3mNで3秒間接触させ(一次荷重)、次いで153.3mNで30秒間押し込み(本荷重)、本荷重時の押し込み深さ量から求められる。尚、このJIS K6253の国際対応規格はDIN ISO48である。
また、上記研磨パッドの表層をドレッシング処理し、研磨面(円形ガラス板との接触面)の開孔面積率を好ましくは8%以上、より好ましくは9〜40%で、かつ、開孔の平均円相当径(平均開孔径)として好ましくは10μm以上、より好ましくは20〜30μmにしたものを使用する。ドレッシング処理は公知の方法で行うことができ、例えば、ダイヤモンド粉末が付着した研磨板を用いて研磨パッドの研磨面の表層を所定深さ、一般的には数十〜数百μm削り取る。
製造直後の研磨パッドは内部に多数の気泡を含んでおり、ドレッシング処理により、その研磨面には気泡が開孔した細孔が多数形成される。本発明では、この細孔が研磨面全面に占める割合を開孔面積率とする。また、開孔は真円であるとは限らず、楕円や複雑な形状を呈するが、個々の開孔の開孔面積から直径を算出して円相当径とし、その平均を開孔平均円相当径(平均開孔径)とする。開孔面積率が8%未満では、研磨抵抗が高くなり、研磨中に円形ガラス板が破壊するおそれがある。また、研磨材を含有する研磨液の研磨パッドと円形ガラス板との界面への供給が、効率的に行われなくなる問題も発生する。平均開孔径が10μm未満では、研磨時の抵抗が高く安定した研磨が行えない、ガラスと研磨パッド界面へのスラリー供給が効率的に行われないなどの問題がある。一方、平均開孔径が大きすぎると、研磨面に大きな孔が点在することになり、均質に研磨できなくなり、表面特性の悪化が生じる。
尚、研磨パッド表層の開孔面積率と平均円相当径は、処理面のレーザー顕微鏡画像(キーエンス社製 カラー3Dレーザー顕微鏡 VK-9700、VK-9710)を撮り、画像解析装置(キーエンス社製 解析アプリケーション VK-H1A1)を用いて算出した。
また、発泡樹脂は発泡助剤を配合した樹脂を発泡させて製造するが、発泡助剤に用いられる材料の中には、研磨スラリー中の研磨材の凝集を引き起こす疎水性の高い界面活性剤があり、高疎水性の界面活性剤が研磨パッド中に残留していると、研磨液の研磨材を凝集させる。そこで本発明ではドレッシング処理した後、研磨パッドを洗浄し、残留高疎水性界面活性剤を極力排出することが好ましい。その際、開孔面積率が8%未満、あるいは平均開孔径が10μm未満であると、洗浄による残留疎水性界面活性剤の排出を効率良く、また十分に行うことができない。尚、洗浄による残留疎水性界面活性剤の排出度合は、回収した洗浄液もしくは研磨スラリーの表面張力から評価でき、静的表面張力が70mN/m以上であれば良好といえる。
前記疎水性の高い界面活性剤としてはたとえば、C3以上のアルキル鎖が付加したノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなど)やアニオン系界面活性剤(アルキルカルボン酸)がある。
また、ノニオン系水溶性ポリマーのポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンやアニオン系水溶性ポリマーでフェニル基を含有するアクリル酸系共重合体(スチレン−マレイン酸系ポリマーなど)が研磨パッド中に残留する場合も、これを洗浄除去することが好ましい。
尚、発泡助剤として疎水性の高い界面活性剤を用いず、親水性の高い界面活性剤のみを用いた研磨パッドを用いた場合は、通常は洗浄の必要は無い。
研磨液には制限がなく、公知のものを使用できる。一般的には、コロイダルシリカやヒュームドシリカを研磨材とし、研磨効率を高めるために各種添加剤を配合した研磨液が用いられており、本発明でも使用できる。研磨液の一例を下記に示す。
コロイダルシリカは、珪酸ナトリウム等の珪酸アルカリ金属塩を原料とし、水溶液中で縮合反応させて粒子を成長させる水ガラス法、またはテトラエトキシシラン等のアルコキシシランを原料とし、アルコール等の水溶性有機溶媒を含有する水中で縮合反応させて成長させるアルコキシシラン法で得られる。
ヒュームドシリカは、四塩化珪素等の揮発性珪素化合物を原料とし、酸素水素バーナーによる1000℃以上の高温下で加水分解させて成長させる気相法で得られる。
他に、官能基でこれらシリカを表面修飾あるいは表面改質したもの、アルミなどの他元素をドープすることにより、表面の官能基状態、ゼータ電位、粒子硬さを改質したもの、界面活性剤や他の粒子で複合粒子化したもの等も用いることができる。
中でも、基板表面の表面粗さ及びスクラッチを低減する観点からコロイダルシリカが好ましい。これらのシリカは単独で又は2種以上を混合して用いても良い。
これらシリカの一次粒子の平均粒径は、1〜100nmである。該平均粒径は、スクラッチを低減する観点及び表面粗さを低減する観点、研磨レートを確保する観点から、1〜80nmが好ましく、3〜60nmがより好ましく、5〜40nmがさらに好ましい。尚、本発明において、研磨レートは速いほうが好ましく、0.03μm/min以上がよい。また、AFM(原子間力顕微鏡)により測定する表面粗さ(Ra)は、小さい方が好ましく、0.2nm以下がよい。走査型白色干渉計により測定する微小うねり(μWa)は小さい方が好ましく、0.2nm以下がよい。
また、研磨液中のこれらシリカの含有量は典型的には5〜40質量%である。
研磨液は、酸を添加して酸性に調整してもよいし、アルカリを添加してアルカリ性にしてもよい。酸性度、アルカリ性度には制限はなく、pH1〜14の範囲で研磨目的に応じて適切なpHで研磨を実施すればよい。使用する酸としては、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸や有機酸を用いることができる。使用するアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアや炭酸ナトリウム塩、炭酸水素ナトリウム塩、などの水に溶解してアルカリ性を示す塩を用いることができる、研磨中のpH変動(pH上昇またはpH下降)を抑えるために研磨液にバッファー効果を付与して調整してもよい。
添加剤としては、水中で非帯電(ノニオン系)またはマイナス帯電(アニオン系)するものが洗浄性の観点から好ましく、例えば、乾燥防止のためのアニオン系ポリマーや多価アルコール類(エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ジグリセリン等)、有機酸(グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、酢酸、シュウ酸等)、ガラス表面や砥粒表面を覆い保護して選択研磨するためのアニオン系ポリマーや糖類(トレハロース、ファイントース、プルラン等)やセルロース系ポリマー(ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、フェニル基またはナフタレン基含有ポリマー(ポリスチレンスルホン酸、フェノールスルホン酸ホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等)、研磨液の表面張力を低下させるアニオン系界面活性剤(アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、アリールフェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ジブチルナフタレンスルホン酸等)等を適量添加してもよい。
研磨条件も特に制限されないが、例えば、研磨圧力は3kPa以上であることが好ましい。3kPa未満では研磨時の円形ガラス板の安定性が低下してばたつきやすくなり、その結果主表面のうねりが大きくなるおそれがある。また、主表面の研磨量は、0.3〜1.5μmが適当であり、研磨液の供給量や研磨時間、研磨液中のシリカ濃度、研磨圧力、回転数等を調整する。
尚、上記の主表面研磨の前に、予備的に主表面を研磨してもよい。この予備的主表面研磨は、例えば、円形ガラス板を研磨パッドで挟み、酸化セリウム砥粒スラリーまたはシリカ砥粒スラリーを供給しながら研磨パッドを回転させて行うことができる。
そして、上記の主表面研磨の後、洗浄、乾燥して磁気ディスク用ガラス基板が得られる。洗浄及び乾燥は公知の方法で行われるが、例えば、酸性洗剤溶液、中性洗剤溶液、またはアルカリ洗剤溶液への浸漬、ベルクリン及びアルカリ洗剤若しくは酸洗剤によるスクラブ洗浄、アルカリ性洗剤溶液への浸漬した状態での超音波洗浄、純水浸漬状態での超音波洗浄を順次行った後、イソプロピルアルコール蒸気乾燥もしくはスピンドライ乾燥等の方法で乾燥を行う。
尚、研磨を行った研磨パッドは、研磨面に研磨材が凝集固着して硬くなり、前記M法で測定された国際ゴム硬さが研磨前に比べて高くなる。そのため、上記と同様にしてドレッシング処理を施して硬くなった研磨面を削って新生面を露出させて軟らかい研磨面を再生することで沈み込んだガラス基板端部にかかる負荷を軽減し、再び研磨に使用することができるようになる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものでははい。
(被験体の作製)
フロート法で成形されたシリケートガラス板を、外径65mm、内径20mm、板厚0.635mmのガラス基板が得られるようなドーナツ状円形ガラス板(中央に円孔を有する円形ガラス板)に加工した。
このドーナツ状円形ガラス板の内外周の端面を、面取り幅0.15mm、面取り角度45°となるように面取り加工を行い、その後ガラス板上下面のラッピングを酸化アルミニウム砥粒を用いて行い、砥粒を洗浄除去した。
次に、面取り加工された端面を研磨材として酸化セリウムスラリーを用い、研磨具としてブラシを用い、ブラシ研磨により端面の鏡面加工を行い、酸化セリウムを洗浄除去した。加工量は半径方向の除去量で40μmであった。
その後、研磨材として酸化セリウムスラリー(酸化セリウム平均粒径:約1.1μm)を用い、研磨具として硬質ウレタンパッドを用いて、両面研磨装置により上下主表面の研磨加工を行い、酸化セリウムを洗浄除去した。加工量は上下主表面の厚さ方向で計35μmであった。
更に、研磨材として上記の酸化セリウムよりも平均粒径が小さい酸化セリウム(平均粒径:約0.5μm)を用い、研磨具として軟質ウレタンパッドを用いて、両面研磨装置により上下主表面の研磨加工を行い、酸化セリウムを洗浄除去した。加工量は上下面の厚さ方向で計4μmであった。
(研磨パッド)
表1のパッド層厚およびパッド硬度を有する発泡ポリウレタン製研磨パッドを用意した。下層としては、200μm厚み時の圧縮率が3%以下のものを使用した。圧縮率は、日本工業規格(JIS L 1021)に従い、ショパー型厚さ測定器(加圧面直径1cmの円形)を使用して求めた。具体的には、初荷重で30秒間加圧したあとの厚さt0を測定し、次に最終加圧のもとで5分間放置後の厚さt1を測定し、圧縮率%=(t0-t1)/t0x100にて算出した。このときの初荷重は100g/cm、最終圧力は1120g/cmである(特開2008−36786号公報参照)。また、NAP層及び下層の厚みは、断面のSEM観察像(キーエンス社製 3Dリアルサーフェイスビュー顕微鏡 VE‐9800)より求めた。
また、各研磨パッドの硬度を次の手順により測定した。即ち、研磨パッドの研磨面を、ダイヤモンド砥粒が固定されたドレッサーを用いてバフ出し処理を行って開孔したのち純水にて十分に洗浄を行い、パッドカスと研磨パッド製造時に使用されている添加剤(界面活性剤)とを除去した後、十分に純水を含水させた状態において前記M法で国際ゴム硬さの測定を行なった。尚、前記M法で測定された国際ゴム硬さは、IRHD−micro硬度計(H.バーレイス社製 ゴム用汎用自動硬度計 デジテストIRHDマイクロ)でIRHDマイクロ検出器を使用して測定した。
研磨パッドを研磨機の定盤に貼り付け、その研磨面を、ダイヤモンド粉末が固定された研磨板を用いてドレッシング処理し、表層を削り取った。ドレッシング処理は、研磨板を逆転で研磨した後、正転で研磨して行い、その後、純水を供給しながらブラシ洗浄する工程にて実施した。研磨面に平均開孔径が10μmとなるようにドレッシング処理を行って、研磨パッドの研磨面の調整を行なった。
(ガラス板の研磨)
ドレッシング処理された研磨パッドが貼り付けられた研磨機を用い、研磨パッドを水洗した後、被験体の研磨を行った。研磨液には、コロイダルシリカスラリー(一次粒子の平均粒子径20〜30nm、シリカ粒子濃度48質量%)を原料とし、研磨用組成物中のシリカ濃度は15質量%となるよう純水で調整し、pHは4〜5となるようクエン酸とクエン酸ナトリウムで調整した。研磨機には浜井産業社製16B型両面研磨機を使用し、研磨圧力12kPa、キャリア周速40m/分、研磨液供給速度120ml/分にて、5分間、10分間、20分間研磨した。研磨量のコントロールは研磨時間にて行った。次いで、研磨後の被験体を、酸性洗剤溶液への浸漬、ベルクリン及びアルカリ洗剤によるスクラブ洗浄、アルカリ性洗剤溶液への浸漬した状態での超音波洗浄、純水浸漬状態での超音波洗浄、を順次行い、IPA蒸気にて乾燥した。
そして、研磨終了毎に被験体のダブオフ値(ダブオフ1、ダブオフ2)をZygo社製走査型白色干渉計NewView7300を用いて測定した。測定は、1バッチ(100枚)につき5枚の基板にて行い、それぞれトップ面、ボトム面の計10箇所の基板端面測定を行なった。また、研磨代は研磨毎に被験体5枚の研磨前後の重量を測定することにより求めた(重量減少量を、基板表面積、ガラス比重(2.47)で割った値)。そして、重量法により求めた研磨代(片面側)を横軸に、ダブオフ値(ダブオフ1、ダブオフ2)の平均値を縦軸にプロットし、その線形近似式の傾きより、ダブオフ値の研磨代依存性を評価することにより研磨パッド特性を評価した。
研磨代が大きくなってもダブオフ値(ダブオフ1、ダブオフ2)が高くならない、つまり線形近似式の傾きが小さい研磨パッドが、ダブオフ悪化抑制効果の高い優れた研磨パッドであり、ダブオフ2については線形近似式の傾きが15以下、ダブオフ1については線形近似式の傾きが2.5以下のものを「○」と判定し、両方の特性を満たしているものがダブオフ悪化抑制効果の高い優れた研磨パッドである。
表1に示すように、本発明に従い、研磨パッドの全厚が550μm以下で、NAP層厚が400μm以下、下層厚が50〜250μmで、ドレッシング処理して開孔し、純水含水させた状態での国際ゴム硬さM法が40以上とすることにより、円形ガラス板の研磨パッドへの沈み込みと研磨中の研磨パッド表層の伸縮が抑制されてダブオフ値、即ちダブオフ2及びダブオフ1の両特性が良好であり(実施例1〜3)、上記条件を満たさない研磨パッドのダブオフ値は両方とも不十分である(比較例1〜11)。
また、表面粗さ(Ra)をAFMにより、表面うねり(μWa)を走査型白色干渉計により測定した。実施例、比較例において、表面粗さ(Ra)は全ての研磨バッチにおいて0.2nm以下であった。表面うねり(μWa)は、全ての研磨バッチにおいて0.2nm以下であった。
研磨された円形ガラス板の外周部近傍の断面を示す模式図であり、ダブオフ1及びダブオフ2を説明するための図である。 研磨パッドの断面を撮影した電子顕微鏡写真であり、NAP層、下層及びPET層を説明するための図である。

Claims (5)

  1. 発泡樹脂製の研磨パッドを用い、
    研磨材を含有する研磨液を供給しながら円形ガラス板の主表面を研磨する工程を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、
    研磨面を形成し、かつ、空孔径が20μm超の空孔を有する発泡樹脂からなり、厚さが400μm以下である第1の発泡樹脂層と、研磨パッドを固定するための定盤と前記第1の発泡樹脂層との間に設けられ、かつ、空孔径が20μm以下の発泡樹脂からなり、厚さが50〜250μmである第2の発泡樹脂層とを備えるとともに、第1の発泡樹脂層と第2の発泡樹脂層との合計厚が550μm以下で、JIS K6253で規定されるM法で測定された国際ゴム硬さが40IRHD以上である研磨パッドを用い、研磨面をドレッシング処理した後、研磨を行うことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  2. 第2の発泡樹脂層の200μmでの圧縮率が3%以下であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  3. ドレッシング処理により、開孔面積率が8%以上で、かつ、開孔平均円相当径が10μm以上になるように調整することを特徴とする請求項1または2記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  4. ドレッシング処理をして研磨パッドの表層を削り取った後に純水を供給しながらブラシ洗浄することを特徴とする請求項1、2または3記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  5. 請求項1、2、3または4記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によって製造されたことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板。
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