JP2013529472A - Dna分子タグ技術及びdna不完全断片化技術に基づいたpcrシークエンシング法のhla遺伝子タイピングにおける適用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明におけるプライマータグ+DNA不完全断片化技術+次世代シークエンス技術(Pair-Endシークエンス技術)の組み合わせにより、第2世代シークエンサーのハイスループット、低コストなどの特徴を十分に利用すると同時に、シークエンサーにより測定し得るPCR産物の長さがシークエンサー自身のシークエンス長以上となるようにすることができるので、その適用範囲が大幅に拡がっている。また、本発明は、さらに、前記PCRシークエンス法に用いるプライマータグ、及び当該方法を遺伝子タイピング、特にHLAの解析に使用する用途、並びに使用されるPCRプライマー、特にHLA-A、B、HLA-C及びHLA-DQB1遺伝子に対するPCRプライマーを提供する。
【選択図】なし
Description
本発明は、2010年6月30日に提出された中国特許出願番号201010213717.6、201010213719.5、201010213721.2及び2010年12月24日に提出された国際出願番号PCT/CN2010/002150及びPCT/CN2010/002149の優先権を主張して、ここで、その完全な内容は合併して援用されている。
本発明は、下記のステップを含むサンプル中の標的核酸のヌクレオチド配列を測定する方法を提供する。
1)n個のサンプルを提供し(nは1以上の整数である)、前記サンプルは、好ましくは、哺乳類動物に由来し、更に好ましくは、ヒト、特にヒトの血液サンプルに由来する。解析すべきn個のサンプルをm個のグループに分けるのが好ましい(mは整数であり且つn≧m≧1)、
2)増幅:各サンプルに対して、1対又は複数対のタグプライマーを用いて、当該サンプル由来のテンプレートが存在している場合に、標的核酸を増幅するのに適する条件下でPCR増幅を行う。各1対のタグプライマーは、プライマータグを含む正方向タグプライマーと逆方向タグプライマー(いずれも縮重プライマーであってもよい)から構成され、正方向タグプライマーと逆方向タグプライマーに含まれるプライマータグは同じであってもよいし、異なっていてもよい。異なるサンプルに用いられるタグプライマー対におけるプライマータグは互いに異なる、
3)混合:n>1の場合に、各サンプルのPCR増幅産物を一緒に混合する、
4)断片化:得られた増幅産物を不完全断片化し、精製回収する、
5)シークエンシング:回収されたDNA混合物に対して、次世代シークエンシング技術、好ましくはPair-End技術(例えば、Illumina GA Illumina Hiseq 2000)によりシークエンシングを行い、断片化されたDNAの配列を得る、
6)組み立て:サンプルごとの独特なプライマータグを基にして、得られたシークエンシング結果をサンプルと一対一に対応付けさせ、対照プログラム(例えばBlast、BWAプログラム)を利用して、各シークエンシング配列をPCR産物の相応するDNAの参考配列に位置決めさせ、配列のオーバラップ及び連鎖関係に基づいて断片化されたDNAの配列から、完全な標的核酸を組み立てる。
前記1組のプライマータグは、少なくとも表6に示される95対のプライマータグのうちのPI-1〜PI-10、又は PI-11〜PI-20、又はPI-21〜PI-30、又はPI-31〜PI-40、又はPI-41〜PI-50、又はPI-51〜PI-60、又はPI-61〜PI-70、又はPI-71〜PI-80、又はPI-81〜PI-90、又はPI-91〜PI-95、或いはこれらのうちのいずれか2個又は複数個の組み合わせを含むことが好ましい。
5)ライブラリー構築:断片化されたPCR産物のライブラリーでPCR-Freeシークエンシングライブラリーを構築し、異なるPCR-Freeシークエンシングライブラリーと区別するように、ライブラリーに異なるライブラリーアダプター(adapter)を付け、用いられたシークエンサーの最大読み取り長から、用いられたシークエンサーに適用されるDNAの最大長範囲までのあらゆるDNAバンド、好ましくは450〜750bpの長さ範囲のDNA断片を精製回収する、
6)シークエンシング:回収されたDNA混合物に対して、次世代シークエンシング技術、好ましくはPair-End技術(例えば、Illumina GA Illumina Hiseq 2000)によりシークエンシングを行い、断片化されたDNAの配列を得る、
7)組み立て:各ライブラリーの異なるライブラリーアダプター配列とサンプルごとの独特なプライマータグを基にして、得られたシークエンシング結果をサンプルと一対一に対応付けさせ、対照プログラム(例えばBlast、BWAプログラム)を利用して、各シークエンシング配列をPCR産物の相応するDNAの参考配列に位置決めさせ、配列のオーバラップ及び連鎖関係に基づいて断片化されたDNAの配列から、完全な標的核酸を組み立てる。
本発明の他方面は、1組のプライマータグを提供する。それは、表6に示される95対のプライマータグのうちの少なくとも10対、又は少なくとも20対、又は少なくとも30対、又は少なくとも40対、又は少なくとも50対、又は少なくとも60対、又は少なくとも70対、又は少なくとも80対、又は少なくとも90対、又は95対を含み(或いは、前記1組のプライマータグは表1に示される95対のプライマータグのうちの10〜95対(例えば、10〜95対、20〜95対、30〜95対、40〜95対、50〜95対、60〜95対、70〜95対、80〜95対、90〜95対、又は95対)からなる)、かつ、
前記1組のプライマータグは、少なくとも表6に示される95対のプライマータグのうちのPI-1〜PI-10、又は PI-11〜PI-20、又はPI-21〜PI-30、又はPI-31〜PI-40、又はPI-41〜PI-50、又はPI-51〜PI-60、又はPI-61〜PI-70、又はPI-71〜PI-80、又はPI-81〜PI-90、又はPI-91〜PI-95、或いはこれらのうちのいずれか2個又は複数個の組み合わせを含むことが好ましい。
本発明の一方面において、下記のステップを含むHLAタイピング方法を提供する。
1)n個のサンプルを提供し(nは1以上の整数である)、前記サンプルは、好ましくは、哺乳類動物に由来し、更に好ましくは、ヒト、特にヒトの血液サンプルに由来する、
2)解析すべきn個のサンプルをm個のグループに分ける(mは整数であり且つn≧m≧1)、
3)増幅:各サンプルに対して、1対のタグプライマーを用いて、当該サンプル由来のテンプレートが存在している場合に、標的核酸を増幅するのに適する条件下でPCR増幅を行う。各1対のタグプライマーは、プライマータグを含む正方向タグプライマーと逆方向タグプライマー(いずれも縮重プライマーであってもよい)から構成され、正方向タグプライマーと逆方向タグプライマーに含まれるプライマータグは同じであってもよいし、異なっていてもよい。異なるサンプルに用いられるタグプライマー対におけるプライマータグは互いに異なる、
4)混合:各サンプルのPCR増幅産物を一緒に混合し、PCR産物のライブラリーを得る、
5)断片化:得られたPCR産物のライブラリーを不完全断片化する、
6)ライブラリー構築:ライブラリーアダプタータグ技術を結合して、断片化されたPCR産物のライブラリーでPCR-Freeシークエンシングライブラリーを構築し、用いられたシークエンサーの最大読み取り長から、用いられたシークエンサーに適用されるDNAの最大長範囲までのあらゆるDNAバンド、具体的に450〜750bpの長さ範囲のDNA断片を回収する、
7)シークエンシング:回収されたDNA混合物に対して、次世代シークエンシング技術、好ましくはPair-End技術(例えば、Illumina GA Illumina Hiseq 2000)によりシークエンシングを行い、断片化されたDNAの配列を得る、
8)組み立て:各ライブラリーの異なるライブラリーアダプター配列とサンプルごとの独特なプライマータグを基にして、得られたシークエンシング結果をサンプルと一対一に対応付けさせ、対照プログラム(例えばBlast、BWAプログラム)を利用して、各シークエンシング配列をPCR産物の相応するDNAの参考配列に位置決めさせ、配列のオーバラップ及び連鎖関係に基づいて断片化されたDNAの配列から、完全な標的核酸を組み立てる、
9)タイピング:シークエンシング結果を、HLAデータベース(例えばIMGT HLA専門的データベース)におけるHLAのエキソン、好ましくはHLA-A/Bの第2、3、4エキソン、HLA-Cの第2、第3及び/又は第4エキソン、HLA-DQB1遺伝子の第2及び/又は第3エキソン遺伝子及び/又はHLA-DRB1の第2エキソンの配列のデータと対照を行い、配列の対照の結果が100%で合致しているものは、対応するサンプルのHLA遺伝子型である。
本発明の一方面では、HLA遺伝子タイピング用のPCRプライマーであって、前記PCRプライマーはHLAの特定の遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、好ましくはHLA-A/Bの第2、3、4エキソン及びHLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記HLA-A/Bの第2、3、4エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表1または表2に示すものであり、好ましくは前記HLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表7に示すものであり、或いは好ましくはHLA-C遺伝子の第2、第3及び/又は第4エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表3又は4に示すものであり、或いは好ましくはHLA-DQB1の第2及び/又は第3エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表5に示すものであることを特徴とするHLA遺伝子タイピング用のPCRプライマーを提供する。
サンプル、特に血液サンプルを提供し、前記血液サンプルは、好ましくは、哺乳類動物、特にヒトに由来する、
増幅:前記PCRプライマーを利用して血液サンプル由来のDNAを増幅してPCR産物を取得するとともに、PCR産物を精製する、
シークエンシング:前記PCR産物に対してシークエンシングを行い、シークエンシング法としてはサンガー法(sanger)か、第2世代シークエンシング法(例えばHiseq 2000、Illumina GAとRoche454)が挙げられる。
本発明の一方面では、HLA-A、B遺伝子タイピング用のPCRプライマーであって、前記PCRプライマーは表1又は表2に示すものであることを特徴とするHLA-A、B遺伝子タイピング用のPCRプライマーを提供する。
サンプル、特に血液サンプルを提供し、前記血液サンプルは、好ましくは、哺乳類動物、特にヒトに由来する、
増幅:前記PCRプライマーを利用して血液サンプル由来のDNAを増幅してPCR産物を取得するとともに、PCR産物を精製する、
シークエンシング:前記PCR産物に対してシークエンシングを行い、シークエンシング法としてはサンガー法(sanger)か、第2世代シークエンシング法(例えばHiseq 2000、Illumina GAとRoche454)が挙げられる。
本発明は、本発明の増幅用プライマー対を使用してPCR増幅を行い、前記増幅用プライマー対の配列は表3又は表4に示されることを特徴とする新たなHLA-C遺伝子の第2、3及び4エキソンの増幅方法をさらに提供する。
1)サンプルを1つ提供して当該サンプルのDNAを抽出する、
2)本発明のHLA-C遺伝子タイピング用のPCRプライマー対、好ましくはSEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27及びSEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29及びSEQ ID NO:30、若しくはSEQ ID NO:31及びSEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33及びSEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35及びSEQ ID NO:36からなる群より選ばれるプライマー対を用いて前記DNAを増幅してPCR産物を取得し、好ましくはPCR産物を精製する、
3)前記PCR産物に対してシークエンシングを行い、前記シークエンシングは好ましくは第2世代シークエンシング法により行われる。前記第2世代シークエンシング法としては、Illumina Solexa又はRoche454が挙げられる。
1)本発明のHLA-C遺伝子タイピング用のPCRプライマー対、好ましくはSEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27及びSEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29及びSEQ ID NO:30、若しくはSEQ ID NO:31及びSEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33及びSEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35及びSEQ ID NO:36からなる群より選ばれるプライマー対を用いてPCR増幅を行い、決定すべきサンプルのHLA-C遺伝子の第2、3及び/又は4エキソンを増幅する、
2)増幅されたエキソンに対してシークエンシングを行い、シークエンシング結果をデータベースにおける基準サンプルと比較して遺伝子タイピング結果を特定する。前記シークエンシングはサンガー法(sanger)或いは第2世代シークエンシング法により行われる。前記第2世代シークエンシング法としては、Illumina Solexa又はRoche454が挙げられる。
本発明は、本発明の増幅用プライマー対を使用してPCR増幅を行い、前記増幅用プライマー対の配列は表5に示されることを特徴とする新たなHLA-DQB1遺伝子の第2及び/又は第3エキソンの増幅方法をさらに提供する。
1)サンプルを1つ提供して当該サンプルのDNAを抽出する、
2)本発明のHLA-DQB1遺伝子タイピング用のPCRプライマー対、好ましくは表5に示されるPCRプライマー対を用いて前記DNAを増幅してPCR産物を取得し、好ましくはPCR産物を精製する、
3)前記PCR産物に対してシークエンシングを行い、シークエンシングは第2世代シークエンシング法、例えば、Illumina Solexa又はRoche454であってもよい。
1)本発明のHLA-DQB1遺伝子タイピング用のPCRプライマー対、好ましくは表5に示されるPCR増幅用プライマー対を用いて、決定すべきHLA-DQB1遺伝子の第2及び/又は第3エキソンを増幅する、
2)増幅されたエキソンに対してシークエンシングを行い、シークエンシング結果をデータベースにおける基準サンプルと比較して遺伝子タイピング結果を特定する。前記シークエンシングはサンガー法(sanger)或いは第2世代シークエンシング法により行われる。前記第2世代シークエンシング法としては、Illumina Solexa又はRoche454が挙げられる。
サンプルの抽出
KingFisher自動抽出機器(米国Thermo社)を利用して、95部の既知のHLA-SBTタイピング結果をもつ血液サンプル(中国造血幹細胞ドナーデータベース(以下、「中華骨髄バンク」という)からDNAを抽出する。主なステップは下記の通りである。KingFisher自動抽出機器とセットになる6個のディープウェルプレートと1個のシャローウェルプレートを取り出し、明細書に従い、セットになる所定量の試薬をそれぞれに加えてマークし、要求に応じて、試薬を添加した後のすべてのウェルプレートを相応する位置に置き、「Bioeasy_200ul Blood DNA_KF.msz」とのプログラムを選定し、「star」ボタンを押して当該プログラムを実行して核酸の抽出を行う。プログラムの終了後に、plate Elutionから約100ulの溶離産物を収集したものは抽出されたDNAである。
PCRの増幅
5’末端に異なるプライマータグを有するPCRプライマーを合成することにより異なるPCRタグプライマーを作製し、これにより、異なるPCRタグプライマーを異なるサンプルに使用することができる。前記PCRプライマーは、HLA-A/Bの第2、3、4エキソン及びHLA-DRB1の第2エキソンを対象とするPCR産物である。その後、PCR反応によりPCR産物の両端にプライマータグを付けて異なるサンプルに由来するPCR産物を特異的にマークする。
HLA-A/B/DRB1のPCRプログラムは下記のものである。即ち、
96℃ 2min
95℃ 30s→60℃ 30s→72℃ 20s(32cycles)
15℃ ∞
PCR産物の混合と精製
96ウェルプレートHLA HLA-P-A2の余剰のPCR産物(陰性対照を除く)から20ulずつ取り出して3mlのEP管内で混合し、HLA-A2-Mixとしてマークし、他の6個の96ウェルプレートに対して同様な操作を行い、それぞれHLA-A3-Mix、HLA-A4-Mix、HLA-B2-Mix、HLA-B3-Mix、HLA-B4-Mix及びHLA-D2-Mixとしてマークし、振動して均一に混合する。HLA-A2-Mix、HLA-A3-Mix、HLA-A4-Mix、HLA-B2-Mix、HLA-B3-Mix、HLA-B4-Mix及びHLA-D2-Mixから200ulずつ取り出して3mlのEP管内で混合し、HLA-Mixとしてマークし、HLA-Mixから500ulの DNA混合物を取り出してQiagen DNA Purification kit試薬箱(QIAGEN社)によりカラムによる精製を行い(具体的な精製ステップは詳しくは説明書参照)、精製により得られた200ulのDNAを、Nanodrop 8000(Thermo Fisher Scientific社)により測定した結果、HLA-Mix DNAの濃度が48ng/ulである。
PCR産物の断片化、及びIllumina GA PCR-Freeシークエンシングライブラリーの構築
1.DNAの断片化
精製されたHLA-Mixから総量5ugのDNAを抽出し、AFA繊維製蓋付きのCovaris微小管を用いてConvaris S2DNA断片化機器(Convaris社製)上で断片化する。断片化の条件は下記の通りである。即ち、
HLA-Mixのあらゆる断片化産物をQIAquick PCR Purification Kitにより回収精製し、それぞれ37.5ulのEB(QIAGEN Elution Buffer)に溶解させる。
断片化後に精製されたHLA-Mixに対してDNA末端修復反応を行わせる。その体系は以下のものである(試薬がいずれもEnzymatics社から購入されている)。
反応産物をQIAquick PCR Purification Kitにより回収精製し、34 μlのEB(QIAGEN Elution Buffer)に溶解させる。
前工程で精製されたDNAの3’末端にAを付加して反応させる。その体系は下記の通りである(試薬がいずれもEnzymatics社から購入されている)。
反応産物をMiniElute PCR Purification Kit(QIAGEN社製)により回収精製し、13 μlのEB溶液(QIAGEN Elution Buffer)に溶解させる。
「PCR-Freeライブラリーアダプター(adapter)」という術語は、設計された一部の塩基であり、その主な作用は、DNA分子のシークエンシング用チップでの固定を補助し、共通のシークエンシングプライマーの結合部位を提供することである。PCR-FreeライブラリーアダプターはDNAリガーゼを介してシークエンシングライブラリー中のDNA断片の両端に直接的に結合することができ、アダプターの導入工程中にPCRは参与しないため、PCR-Freeライブラリーアダプターと呼ばれている。
反応産物をAmpure Beads(Beckman Coulter Genomics)により回収精製し、50ulの脱イオン水に溶解させ、蛍光定量PCR(QPCR)で検出した結果、DNAのモル濃度の結果は以下の通りである。
HLA-Mixを30μl取り出して2%低融点アガロースゲルにより回収する。電泳条件は、100V、100minである。DNA markerは、NEB社製の50bp長をもつDNA markerである。長さ範囲が450〜750bpであるDNA断片化をタッピングにより回収する(図3)。タッピングにより回収された生成物をQIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社製)により回収精製し、精製後の体積が32μlであり、蛍光定量PCR(QPCR)により検出されたDNAの濃度結果は10.16nMである。
Illumina GAシークエンス
QPCRの検出結果により、DNAを10pmol取り出してIllumina GA PE-100プログラムを用いてシークエンスを行う。具体的な取り扱い工程は、詳しくはIllumina GA取扱説明書を参照する(Illumina GA IIx)。
結果解析
Illumina GAによるシークエンシング結果は、一連のDNA配列であり、シークエンシング結果の中の正逆方向プライマータグ配列及びプライマー配列を見つけることにより、各プライマータグに対応するサンプルHLA-A/B/DRB1の各エキソンのPCR産物のシークエンシング結果のデータベースを構築する。BWA(Burrows-Wheeler Aligner)により、各エキソンのシークエンシング結果を相応するエキソンの参考配列上に位置決めさせると同時に(参考配列由来:http://www.ebi.ac.uk/imgt/hla/)、各データベースの合意性(consensus)配列を構築し、その後、データベースにおけるDNA配列に対して選別及びシークエンシングの誤り補正を行う。補正後のDNA配列は、配列のオーバラップ(overlap)及び連鎖(Pair-End連鎖)関係に基づいてHLA-A/B/DRB1の各エキソンの相応する配列として組み立て可能である。得られたDNA配列を、IMGT HLA専門データベースにおけるHLA-A/B/DRB1の相応する各エキソンの配列データベースと対照を行い、配列の対照の結果が100%で合致しているものは、対応するサンプルのHLA-A/B/DRB1遺伝子型である。図4を参照して、1番目サンプルのHLA-A遺伝子座の第2エキソンの合意性配列構築工程の断面図を例示的に説明することができる。
サンプルの抽出
KingFisher自動抽出機器(サプライヤーの情報を提供されたい)(米国Thermo社)を利用して、95部の既知のHLA-SBTタイピング結果をもつ血液サンプル(中国造血幹細胞ドナーデータベース(以下、「中華骨髄バンク」という)からDNAを抽出する。具体的な方法は実施例1に述べられている通りである。
サンプル抽出ステップで得られた95部のDNAを1〜950に順次に番号をつけ、10グループに分け、各グループに95部のDNAを有し、それぞれHLA-1、HLA-2、HLA-3、HLA-4、HLA-5、HLA-6、HLAー7、HLA-8、HLA-9、HLA-10としてマークする。各グループサンプルに対して、95セットの双方向プライマータグ(表6)付きの、HLA-A/Bの第2、3、4エキソンを増幅するためのPCRプライマー(表1)及びHLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマー(表7)を利用して95部のDNAサンプルをそれぞれに増幅する。PCR反応を96ウェルプレート中で行わせ、合計70プレートを有し、それぞれの番号はHLA-X-P-A2、HLA-X -P-A3、HLA-X -P-A4、HLA-X -P-B2、HLA-X -P-B3、HLA-X -P-B4及びHLA-X -P-DRB1-2である(「X」はサンプルグループ番号情報1/2/3/4/5/6/7/8/9/10を表し、「A2/3/4、B2/3/4、DRB1-2」は増幅する遺伝子座を表す)。それぞれのプレート内に、テンプレートを付加しない陰性対照が設置されており、陰性対照用のプライマーはPI―1(表1)でマークされるプライマーである。実験すると同時に、各サンプルに対応するサンプルグループ番号情報及びプライマータグ情報を記録する。具体的な方法は実施例2に述べられている通りである。
第「X」グループ(「X」は1/2/3/4/5/6/7/8/9/10である)のサンプルに対して、96ウェルプレートHLA-X-P-A2の余剰のPCR産物(陰性対照を除く)から20ulずつ取り出して3mlのEP管内で混合し、HLA-X-A2-Mixとしてマークし、第「X」グループのサンプルの他の6個の96ウェルプレートに対して同様な操作を行い、それぞれHLA-X-A3-Mix、HLA-X-A4-Mix、HLA-X-B2-Mix、HLA-X-B3-Mix、HLA-X-B4-Mix及びHLA-X-D2-Mixとしてマークし、振動して均一に混合する。HLA-X-A2-Mix、HLA-X-A3-Mix、HLA-X-A4-Mix、HLA-X-B2-Mix、HLA-X-B3-Mix、HLA-X-B4-Mix及びHLA-X-D2-Mixから200ulずつ取り出して3mlのEP管内で混合し、HLA-X-Mixとしてマークする。その中からDNA混合物を500ulずつ取り出してQiagen DNA Purification kitによりカラムによる精製を行い(具体的な精製ステップは詳しくは説明書参照)、精製により得られた200ulのDNAを、Nanodrop 8000(Thermo Fisher Scientific社)により測定したDNA濃度につき、他のグループの操作が同じであり、最終的に測定したDNA濃度はそれぞれ下記の通りである。
HLA-1-Mix 、HLA-2-Mix、HLA-3-Mix、HLA-4-Mix、HLA-5-Mix、HLA-6-Mix、HLA-7-Mix、HLA-8-Mix、HLA-9-Mix及びHLA-10-Mixを等モルで混合し(最終濃度72.13nM/ul)、HLA-Mix-10としてマークし、HLA-Mix-10を30μL取り出して2%低融点アガロースゲルで回収する。電気泳動の条件は、100V、100minである。DNA markerは、NEB社製の50bp長のDNA markerである。450〜750bpの長さ範囲にあるDNA断片化をタッピングして回収する。タッピングして回収された産物をQIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社)により回収精製し、精製後の体積は32ulとなっており、蛍光定量PCR(QPCR)により検出した結果、DNA濃度の結果は9.96nMである。
1.サンプルのDNA抽出
ステップは実施例1と同じである。
ステップは実施例2と同じである。ただ用いられたPCRプライマーはHLA-Cの第2、3、4エキソンを対象とするPCRプライマーであり、表3に示すものである。
C2: 96℃ 2分間
95℃ 30s →62℃ 30秒 →72℃ 20秒 (35個のサイクル)
15℃ ∞
C3: 96℃ 2分間
95℃ 30秒 →56℃ 30秒 →72℃ 20秒 (35個のサイクル)
15℃ ∞
C4: 96℃ 2分間
95℃ 30秒 →60℃ 30秒 →72℃ 20秒 (35個のサイクル)
15℃ ∞
96ウェルプレートHLA-P-C2の余剰のPCR産物(陰性対照を除く)から20ulずつ取り出して3mlのEP管内で混合し、HLA-C2-Mixとしてマークし、他の2個の96ウェルプレートに対して同様な操作を行い、それぞれHLA-C3-Mix及びHLA-C4-Mixとしてマークし、振動して均一に混合する。HLA-C2-Mix、HLA-C3-Mix及びHLA-C4-Mixから200ulずつ取り出して1.5mlのEP管内で混合し、HLA-Mixとしてマークし、HLA-Mixから500ulの DNA混合物を取り出してQiagen DNA Purification kit試薬箱(QIAGEN社製)によりカラムによる精製を行い(具体的な精製ステップは詳しくは説明書参照)、精製により得られた200ulのDNAを、Nanodrop 8000(Thermo Fisher Scientific社)により測定した結果、HLA-Mix DNAの濃度が50ng/ulである。
4.1 PCR産物の断片化
精製されたHLA-Mixから総量5ugのDNAを抽出し、Covaris microTube with AFA fiber and Snap-Capを用いてConvaris S2(Convaris社製)上で断片化する。断片化の条件は下記の通りである。即ち、
HLA-Mixのあらゆる断片化産物をQIAquick PCR Purification Kitにより回収精製し、それぞれ37.5ulのEB(QIAGEN Elution Buffer)に溶解させる。
精製された産物に対してDNA末端修復反応を行わせる。その体系は以下の通りである(試薬がいずれもEnzymatics社から購入されている)。
反応産物をQIAquick PCR Purification Kitにより回収精製し、32 μlのEB(QIAGEN Elution Buffer)に溶解させる。
前工程で精製されたDNAの3’末端にAを付加して反応させる。その体系は下記の通りである(試薬がいずれもEnzymatics社から購入されている)。
反応産物をMiniElute PCR Purification Kit(QIAGEN社製)により回収精製し、38 μlのEB溶液(QIAGEN Elution Buffer)に溶解させる。
A付加後の産物にIllumina GA PCR-Freeライブラリーアダプターを付加させる。その体系は以下の通りである(試薬がいずれもIllumina社から購入されている)。
反応産物をAmpure Beads(Beckman Coulter Genomics)により精製した後、50ulの脱イオン水に溶解させ、蛍光定量PCR(QPCR)で検出した結果、DNAのモル濃度の結果は以下の通りである。
HLA-Mixを30μL取り出して2%低融点アガロースゲルで回収する。電気泳動の条件は、100V、100分間である。DNA 標準分子量マーカーは、NEB社製の50bp長のDNA Ladderである。400〜750bpの長さ範囲にあるDNA断片化をタッピングして回収する(図7)。タッピングして回収された産物をQIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社製)により回収精製し、精製後の体積は32ulとなっており、蛍光定量PCR(QPCR)により検出した結果、DNA濃度の結果は17.16nMである。
QPCR検出結果により、DNAを10pmol取り出してIllumina GA PE-100プログラムによりシークエンシングを行う。具体的な操作プロセスは詳しくIllumina GA取扱説明書(Illumina GA IIx)を参照されたい。
Illumina GAによるシークエンシング結果は、一連のDNA配列であり、シークエンシング結果の中の正逆方向プライマータグ配列及びプライマー配列を見つけることにより、各プライマータグに対応するサンプルHLA-Cの各エキソンのPCR産物のシークエンシング結果のデータベースを構築する。BWA(Burrows-Wheeler Aligner)により、各エキソンのシークエンシング結果を相応するエキソンの参考配列上に位置決めさせると同時に(参考配列由来:http://www.ebi.ac.uk/imgt/hla/)、各データベースの合意性(consensus)配列を構築する。塩基シークエンシング品質値と、シークエンシング配列とconsensus配列との差異度を結合して、シークエンシング配列に対して選別及びシークエンシングの誤り補正を行う。補正後のDNA配列は、配列のオーバラップ(overlap)及び連鎖(Pair-End連鎖)関係に基づいてHLA-Cの各エキソンの相応する配列として組み立て可能である。図8の断面図は、2番目サンプルのHLA-C遺伝子座の第2エキソンの合意性配列の構築工程を例示的に説明している。
1.サンプルDNAの抽出
実施例に記載されているように、KingFisher自動抽出機器で抽出された95部のサンプルのうちの26部の既知のHLA遺伝子型のDNAを抽出する。
前記KingFisher自動抽出機器で抽出されたDNAをテンプレートとし、C-F2、C-R2、C-F3、C-R3、C-F4、C-R4合計3対のPCRプライマー(表3)を単管でPCR増幅を行う。各対のプライマーのPCRプログラムは以下の通りである。
C2: 96℃ 2分間
95℃ 30s →62℃ 30秒 →72℃ 20秒 (35個のサイクル)
15℃ ∞
C3: 96℃ 2分間
95℃ 30秒 →56℃ 30秒 →72℃ 20秒 (35個のサイクル)
15℃ ∞
C4: 96℃ 2分間
95℃ 30秒 →60℃ 30秒 →72℃ 20秒 (35個のサイクル)
15℃ ∞
Millipore精製板を用いてPCR産物を精製する。基本的なステップは下記の通りである。マークペンを用いて、96ウェルPCR産物精製板上に、使用する必要がある孔をマークするとともに、使用する必要がある孔中に50ulの超純水を加え、余剰の孔をシールフィルムで封止し、室温で15分間静かに放置するか、或いは吸引濾過系に接続させ、-10Paで、5分間後に取り外す。抽出濾過系から精製板を取り外すたびに、精製板の底部の液体排出口に残されている液体を吸水紙で吸い込まなければならない。
以上の精製後のPCR産物をテンプレートとしてシークエンシング反応を行う。
シークエンシング反応の条件
96℃ 2分間
96℃ 10秒 → 55℃ 5秒 → 60℃ 2分 (25個のサイクル)
15℃ ∞
精製後のシークエンシング反応産物をABI 3730XL上で毛細管電気泳動によるシークエンシングを行い、シークエンシングピーク図をuTypeソフトウェア(Invitrogen)により解析したところ(図10)、HLAタイピング結果を取得し、表10に示される通りである。
実施例8に記載の方法により、94部の既知のHLA-SBTタイピング結果の血液サンプルに対してHLA-DQB1の遺伝子タイピングを行う。異なるところは下記の通りである。
96℃ 2分間
95℃ 30s →60℃ 30秒 →72℃ 20秒 (32個のサイクル)
15℃ ∞
96ウェルプレートHLA-P-DQB1の余剰のPCR産物(陰性対照を除く)から20ulずつ取り出して3mlのEP管内で混合し、HLA-Q-Mixとしてマークし均一に混合する。HLA-Q-MixからDNA混合物を500ulずつ取り出してQiagen DNA Purification kitによりカラムによる精製を行い(具体的な精製ステップは詳しくは説明書参照)、精製により得られた200ulのDNAを、Nanodrop 8000(Thermo Fisher Scientific社製)により測定した結果、HLA-Q-Mix DNAの濃度が48ng/ulである。
Illumina GAによるシークエンシング結果は、一連のDNA配列であり、シークエンシング結果の中の正逆方向プライマータグ配列及びプライマー配列を見つけることにより、各プライマータグに対応するサンプルHLA-DQB1の各エキソンのPCR産物のシークエンシング結果のデータベースを構築する。BWA(Burrows-Wheeler Aligner)により、各エキソンのシークエンシング結果を相応するエキソンの参考配列上に位置決めさせると同時に(参考配列由来:http://www.ebi.ac.uk/imgt/hla/)、各データベースの合意性(consensus)配列を構築する;塩基シークエンシング品質値と、シークエンシング配列とconsensus配列との差異度を結合して、シークエンシング配列に対して選別及びシークエンシングの誤り補正を行う。補正後のDNA配列は、配列のオーバラップ(overlap)及び連鎖(Pair-End連鎖)関係に基づいてHLA-DQB1の第2、3エキソンの相応する配列として組み立て可能である。図13の断面図は、7番目サンプルのHLA-DQB1遺伝子座の第2エキソンの合意性配列の構築工程を例示的に説明している。
1.サンプルDNAの抽出
実施例1 に記載されているように、KingFisher自動抽出機器で抽出された94部のサンプルのうちの20部の既知のHLA遺伝子型のDNAを抽出する。
前記KingFisher自動抽出機器で抽出されたDNAをテンプレートとし、表5に列挙されているQ-F2及びQ-R2、Q-F3及びQ-R3合計3対のPCRプライマーをそれぞれ単管でPCR増幅を行う。各対のプライマーのPCRプログラムは以下の通りである。
96℃ 2分間
95℃ 30秒 →62℃ 30秒 →72℃ 20秒 (35個のサイクル)
15℃ ∞
方法ステップは実施例9と同じである。
方法ステップは実施例9と同じである。
精製後のシークエンシング反応産物をABI 3730XL上で毛細管電気泳動によるシークエンシングを行い、シークエンシングピーク図をuTypeソフトウェア(Invitrogen)により解析したところ(図15)、HLAタイピング結果を得る。すべての検出結果は元の検出結果と同じである(表13)。
本発明の実施例において、プライマータグ、DNA不完全断片化、ライブラリータグ及びPCR-FREEライブラリー構築による Illumina GA Pair-End シークエンシング法により、950個のサンプルのHLA-A/Bの第2、3、4エキソン及びHLA-DQB1の第2、3エキソンの遺伝子をタイピングする(PCR産物の長さは300bp〜500bpの間にある)。これにより、当該技術はシークエンサー自身のシークエンシング長以上の遺伝子断片化に対する遺伝子タイピングを実現できることを証明するとともに、当該発明はHLA遺伝子タイピングを低コスト且つハイスループットで、高正確率且つ高分解能で行えることを証明する。
KingFisher自動抽出機器(サプライヤーの情報を提供されたい)(米国Thermo社)を利用して、950部の既知のHLA-SBTタイピング結果をもつ血液サンプル(中国造血幹細胞ドナーデータベース(以下、「中華骨髄バンク」という)からDNAを抽出する。具体的な方法は実施例1に述べられている通りである。
サンプル抽出ステップで得られた950部のDNAを1〜950に順次に番号をつけ、10グループに分け、各グループに95部のDNAを有し、それぞれHLA-1、HLA-2、HLA-3、HLA-4、HLA-5、HLA-6、HLA-7、HLA-8、HLA-9、HLA-10としてマークする。各グループサンプルに対して、95セットの双方向プライマータグ(表6)付きの、HLA-A/Bの第2、3、4エキソン(表2)、HLA-Cの第2、3、4エキソン(表4)及びHlA-DQB1の第2、3エキソンを増幅するためのPCRプライマー(表5)を利用して95部のDNAサンプルをそれぞれに増幅する。PCR反応を96ウェルプレート中で行わせ、合計100プレートを有し、それぞれの番号はHLA-X-P-A2、HLA-X-P-A3、HLA-X -P-A4、HLA-X -P-B2、HLA-X -P-B3、HLA-X-P-B4 、HLA-X-P-C2、HLA-X-P-C3、HLA-X -P-C4及びHLA-X-P-DQB1である(「X」はサンプルグループ番号情報1/2/3/4/5/6/7/8/9/10を表し、「A2/3/4、B2/3/4、C2/3/4、DQB1」は増幅する遺伝子座を表す)。それぞれのプレート内に、テンプレートを付加しない陰性対照が1つ設置されており、陰性対照用のプライマーはPI-1(表6)でマークされるプライマーである。実験すると同時に、各サンプルに対応するサンプルグループ番号情報及びプライマータグ情報を記録する。例えば、PI-1、PI-2プライマータグの関連情報は以下の通りである。その他はこれによって類推される。
HLA-DQB1のPCRプログラムは下記の通りである。即ち、
96℃ 2min
95℃ 30s→55℃ 30s→72℃ 20s(32cycles)
15℃ ∞
第「X」グループ(「X」は1/2/3/4/5/6/7/8/9/10である)のサンプルに対して、96ウェルプレートHLA-X-P-A2の余剰のPCR産物(陰性対照を除く)から20ulずつ取り出して3mlのEP管内で混合し、HLA-X-A2-Mixとしてマークし、第「X」グループのサンプルの他の9個の96ウェルプレートに対して同様な操作を行い、それぞれHLA-X-A3-Mix、HLA-X-A4-Mix、HLA-X-B2-Mix、HLA-X-B3-Mix、HLA-X-B4-Mix、HLA-X-C2-Mix、HLA-X-C3-Mix、HLA-X-C4-Mix及びHLA-X-DQB1-Mixとしてマークし、振動して均一に混合する。HLA-X-A2-Mix、HLA-X-A3-Mix、HLA-X-A4-Mix、HLA-X-B2-Mix、HLA-X-B3-Mix、HLA-X-B4-Mix、HLA-X-C2-Mix、HLA-X-C3-Mix、HLA-X-C4-Mix及びHLA-X-DQB1-Mixから200ulずつ取り出して3mlのEP管内で混合し、HLA-X-Mixとしてマークする。その中からDNA混合物を500ulずつ取り出してQiagen DNA Purification kitによりカラムによる精製を行い(具体的な精製ステップは詳しくは説明書参照)、精製により得られた200ulのDNAを、Nanodrop 8000(Thermo Fisher Scientific社)により測定したDNA濃度につき、他の9グループの操作が同じであり、10グループのサンプルを測定したDNA濃度はそれぞれ下記の通りである。
実施例4に記載されている方法のように、精製後のHLA-X-Mixから総量5ugずつのDNAを取り出して、DNA断片化、断片化後の精製、末端修復反応、3’末端へのA付加反応、Illumina GA PCR-Freeライブラリーアダプター(adapter)の結合をそれぞれに行う。
HLA-1-Mix 、HLA-2-Mix、HLA-3-Mix、HLA-4-Mix、HLA-5-Mix、HLA-6-Mix、HLA-7-Mix、HLA-8-Mix、HLA-9-Mix及びHLA-10-Mixを等モルで混合し(最終濃度70.86nM/ul)、HLA-Mix-10としてマークし、HLA-Mix-10を30μL取り出して2%低融点アガロースゲルで回収する。電気泳動の条件は、100V、100minである。DNA markerは、NEB社製の50bp長のDNA markerである。450〜750bpの長さ範囲にあるDNA断片化をタッピングして回収する(図17)。タッピングして回収された産物をQIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社)により回収精製し、精製後の体積は32ulとなっており、蛍光定量PCR(QPCR)により検出した結果、DNA濃度の結果は10.25nMである。
実施例5及び6の方法により、シークエンシング及び結果の解析を行う。
各プライマータグに対応するサンプルHLA-A/B/C/DQB1の各エキソンのPCR産物のシークエンシング結果のデータベースを構築する。得られたDNA配列を、IMGT HLA専門データベースにおけるHLA-A/B/C/DQB1の相応する各エキソンの配列データベースと対照を行い、配列の対照の結果が100%で合致しているものは、対応するサンプルのHLA- A/B/C/DQB1遺伝子型である。図18を参照して、1番目サンプルのHLA-C遺伝子座の第2エキソンの合意性配列の構築工程の断面図を例示的に説明することができる。あらゆる950個のサンプルにつき、得られたタイピング結果は、元の既知のタイピング結果と完全に合致している。その中の1〜32番目サンプルの具体的な結果は以下の通りである。
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Claims (51)
- サンプル中の標的核酸のヌクレオチド配列を測定する方法であって、
1)n個のサンプルを提供し、nは1以上の整数であり、前記サンプルは、好ましくは、哺乳類動物に由来し、更に好ましくは、ヒト、特にヒトの血液サンプルに由来する、解析すべきn個のサンプルをm個のグループに分けるのが好ましく、mは整数であり且つn≧m≧1である、
2)増幅:各サンプルに対して、1対又は複数対のタグプライマーを用いて、当該サンプルに由来のテンプレートが存在している場合に、標的核酸を増幅するのに適する条件下でPCR増幅を行い、その内、各1対のタグプライマーは、プライマータグを含む正方向タグプライマーと逆方向タグプライマー(いずれも縮重プライマーであってもよい)から構成され、正方向タグプライマーと逆方向タグプライマーに含まれるプライマータグは同じであってもよいし、異なっていてもよく、異なるサンプルに用いられるタグプライマー対におけるプライマータグは互いに異なる、
3)混合:n>1の場合に、各サンプルのPCR増幅産物を一緒に混合する、
4)断片化:得られた増幅産物を不完全断片化し、精製回収する、
5)シークエンシング:回収されたDNA混合物に対して、次世代シークエンシング技術、好ましくはPair-End技術(例えば、Illumina GA Illumina Hiseq 2000)によりシークエンシングを行い、断片化されたDNAの配列を得る、
6)組み立て:サンプルごとの独特なプライマータグを基にして、得られたシークエンシング結果をサンプルと一対一に対応付けさせ、対照プログラム(例えばBlast、BWAプログラム)を利用して、各シークエンシング配列をPCR産物の相応するDNAの参考配列に位置決めさせ、配列のオーバラップ及び連鎖関係に基づいて断片化されたDNAの配列から、完全な標的核酸を組み立てる、
ことを含む方法。 - 各1対のプライマータグとPCRプライマー対は1対のタグプライマーを組み合わせて構成し、正逆方向のPCRプライマーの5’末端に、正方向プライマータグと逆方向プライマータグをそれぞれに有する(或いは任意の接続配列により接続されている)ことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記PCRプライマーは、HLA遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、特にHLA-A/B遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、好ましくはHLA-A/Bの第2、3、4エキソン及びHLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記HLA-A/Bの第2、3、4エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表1または表2に示すものであり、好ましくは前記HLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表7に示すものであることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
- 前記PCRプライマーは、HLA遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、特にHLA-C遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、好ましくはHLA-Cの第2、第3及び/又は第4エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表3又は4に示すものであることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
- 前記PCRプライマーはHLA遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、特にHLA-DRB1遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、好ましくはHLA-DQB1の第2及び/又は第3エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表5に示すものであることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
- 前記プライマータグは、PCRプライマーに対して設計し、好ましくはHLAの特定の遺伝子を増幅するためのPCRプライマーに対して設計し、更に好ましくはHLA-A/Bの第2、3、4エキソン及びHLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーに対して設計し、特に好ましくは表2又は表3又は表7に示されるようなPCRプライマーに対して設計し、前記プライマータグは、特に、表6に示される95対のプライマータグのうちの少なくとも10対、又は少なくとも20対、又は少なくとも30対、又は少なくとも40対、又は少なくとも50対、又は少なくとも60対、又は少なくとも70対、又は少なくとも80対、又は少なくとも90対、又は95対を含み(或いは、前記1組のプライマータグは表1に示される95対のプライマータグのうちの10〜95対(例えば、10〜95対、20〜95対、30〜95対、40〜95対、50〜95対、60〜95対、70〜95対、80〜95対、90〜95対、又は95対)からなる)、かつ、
前記1組のプライマータグは、少なくとも表6に示される95対のプライマータグのうちのPI-1〜PI-10、又は PI-11〜PI-20、又はPI-21〜PI-30、又はPI-31〜PI-40、又はPI-41〜PI-50、又はPI-51〜PI-60、又はPI-61〜PI-70、又はPI-71〜PI-80、又はPI-81〜PI-90、又はPI-91〜PI-95、或いはこれらのうちのいずれか2個又は複数個の組み合わせを含むことが好ましいことを特徴とする請求項1記載の方法。 - 前記DNAの断片化は、化学的断片化方法及び物理的断片化方法を含み、前記化学的方法は酵素切断方法を含み、前記物理的断片化方法は超音波断片化方法又は機械的断片化方法を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記DNAを断片化した後、シークエンサーの最大読み取り長から、シークエンサーに適用されるDNAの最大長範囲までのあらゆるDNAバンドを精製回収し、前記精製回収方法は、電気泳動タッピングによる回収法に限られずに、磁気ビーズによる回収法であってもよいことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 請求項1に記載の1)〜4)のことを含み、
5)ライブラリー構築:断片化されたPCR産物のライブラリーでPCR-Freeシークエンシングライブラリーを構築し、異なるPCR-Freeシークエンシングライブラリーと区別するように、ライブラリーに異なるライブラリーアダプター(adapter)を付け、用いられたシークエンサーの最大読み取り長から、用いられたシークエンサーに適用されるDNAの最大長範囲までのあらゆるDNAバンド、好ましくは450〜750bpの長さ範囲のDNA断片を精製回収する、
6)シークエンシング:回収されたDNA混合物に対して、次世代シークエンシング技術、好ましくはPair-End技術(例えば、Illumina GA Illumina Hiseq 2000)によりシークエンシングを行い、断片化されたDNAの配列を得る、
7)組み立て:各ライブラリーの異なるライブラリーアダプター配列とサンプルごとの独特なプライマータグを基にして、得られたシークエンシング結果をサンプルと一対一に対応付けさせ、対照プログラム(例えばBlast、BWAプログラム)を利用して、各シークエンシング配列をPCR産物の相応するDNAの参考配列に位置決めさせ、配列のオーバラップ及び連鎖関係に基づいて断片化されたDNAの配列から、完全な標的核酸を組み立てる、
ことを更に含む特徴とする請求項1記載の方法。 - 請求項1〜7のいずれか1項の方法を利用して患者からのサンプル(特に血液サンプル)に対してシークエンシングを行い、シークエンシング結果を、HLAデータベース(例えばIMGT HLA専門的データベース)におけるHLAのエキソン、好ましくはHLA-A/Bの第2、3、4エキソン、HLA-Cの第2、第3及び/又は第4エキソン、HLA-DQB1遺伝子の第2及び/又は第3エキソン遺伝子及び/又はHLA-DRB1の第2エキソンの配列のデータと対照を行い、配列の対照の結果が100%で合致しているものが、対応するサンプルのHLA遺伝子型であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のサンプル中の標的核酸のヌクレオチド配列を測定する方法のHLAタイピングにおける用途。
- 1組のプライマータグであって、表6に示される95対のプライマータグのうちの少なくとも10対、又は少なくとも20対、又は少なくとも30対、又は少なくとも40対、又は少なくとも50対、又は少なくとも60対、又は少なくとも70対、又は少なくとも80対、又は少なくとも90対、又は95対を含み(或いは、前記1組のプライマータグは表1に示される95対のプライマータグのうちの10〜95対(例えば、10〜95対、20〜95対、30〜95対、40〜95対、50〜95対、60〜95対、70〜95対、80〜95対、90〜95対、又は95対)からなる)、かつ、
前記1組のプライマータグは、少なくとも表6に示される95対のプライマータグのうちのPI-1〜PI-10、又は PI-11〜PI-20、又はPI-21〜PI-30、又はPI-31〜PI-40、又はPI-41〜PI-50、又はPI-51〜PI-60、又はPI-61〜PI-70、又はPI-71〜PI-80、又はPI-81〜PI-90、又はPI-91〜PI-95、或いはこれらのうちのいずれか2個又は複数個の組み合わせを含むことが好ましい1組のプライマータグ。 - 請求項9に記載の1組のプライマータグをPCRシークエンシング法に使用する用途であって、特に、各1対のプライマータグとPCRプライマー対は1対のタグプライマーを組み合わせて構成し、正逆方向のPCRプライマーの5’末端に、正方向プライマータグと逆方向プライマータグをそれぞれに有する(或いは任意の接続配列により接続されている)用途。
- PCRプライマーは、HLAの特定の遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、好ましくはHLA-A/Bの第2、3、4エキソン及びHLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記HLA-A/Bの第2、3、4エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表1または表2に示すものであり、好ましくは前記HLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表7に示すものであり、或いは好ましくはHLA-C遺伝子の第2、第3及び/又は第4エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表3又は4に示すものであり、或いは好ましくはHLA-DQB1の第2及び/又は第3エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表5に示すものであることを特徴とする請求項12に記載の用途。
- 請求項11に記載の1組のプライマータグと測定すべき標的配列を増幅するPCRプライマー対とから組み合わせてなる1組のタグプライマーであって、各1対のプライマータグとPCRプライマー対は1対のタグプライマーを組み合わせて構成し、正逆方向のPCRプライマーの5’末端に、正方向プライマータグと逆方向プライマータグをそれぞれに有する(或いは任意の接続配列により接続されている)タグプライマー。
- 前記PCRプライマーは、HLAの特定の遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、好ましくはHLA-A/Bの第2、3、4エキソン及びHLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記HLA-A/Bの第2、3、4エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表1または表2に示すものであり、好ましくは前記HLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表7に示すものであり、或いは好ましくはHLA-C遺伝子の第2、第3及び/又は第4エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表3又は4に示すものであり、或いは好ましくはHLA-DQB1の第2及び/又は第3エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表5に示すものであることを特徴とする請求項14に記載のタグプライマー。
- 請求項14に記載のタグプライマーをPCRシークエンシング法に使用する用途。
- HLAタイピング方法であって、
1)n個のサンプルを提供し、nは1以上の整数であり、前記サンプルは、好ましくは、哺乳類動物に由来し、更に好ましくは、ヒト、特にヒトの血液サンプルに由来する、
2)解析すべきn個のサンプルをm個のグループに分け、mは整数であり且つn≧m≧1である、
3)増幅:各サンプルに対して、1対のタグプライマーを用いて、当該サンプル由来のテンプレートが存在している場合に、標的核酸を増幅するのに適する条件下でPCR増幅を行い、各1対のタグプライマーは、プライマータグを含む正方向タグプライマーと逆方向タグプライマー(いずれも縮重プライマーであってもよい)から構成され、正方向タグプライマーと逆方向タグプライマーに含まれるプライマータグは同じであってもよいし、異なっていてもよく、異なるサンプルに用いられるタグプライマー対におけるプライマータグは互いに異なる、
4)混合:各サンプルのPCR増幅産物を一緒に混合し、PCR産物のライブラリーを得る、
5)断片化:得られたPCR産物のライブラリーを不完全断片化する、
6)ライブラリー構築:ライブラリーアダプタータグ技術を結合して、断片化されたPCR産物のライブラリーでPCR-Freeシークエンシングライブラリーを構築し、異なるPCR-Freeシークエンシングライブラリーと区別するように、ライブラリーに異なるライブラリーアダプター(adapter)を付け、用いられたシークエンサーの最大読み取り長から、用いられたシークエンサーに適用されるDNAの最大長範囲までのあらゆるDNAバンド、具体的に450〜750bpの長さ範囲のDNA断片を回収する、
7)シークエンシング:回収されたDNA混合物に対して、次世代シークエンシング技術、好ましくはPair-End技術(例えば、Illumina GA Illumina Hiseq 2000)によりシークエンシングを行い、断片化されたDNAの配列を得る、
8)組み立て:各ライブラリーの異なるライブラリーアダプター配列とサンプルごとの独特なプライマータグを基にして、得られたシークエンシング結果をサンプルと一対一に対応付けさせ、対照プログラム(例えばBlast、BWAプログラム)を利用して、各シークエンシング配列をPCR産物の相応するDNAの参考配列に位置決めさせ、配列のオーバラップ及び連鎖関係に基づいて断片化されたDNAの配列から、完全な標的核酸を組み立てる、
9)タイピング:シークエンシング結果を、HLAデータベース(例えばIMGT HLA専門的データベース)におけるHLAのエキソン、好ましくはHLA-A/Bの第2、3、4エキソン、HLA-Cの第2、第3及び/又は第4エキソン、HLA-DQB1遺伝子の第2及び/又は第3エキソン遺伝子及び/又はHLA-DRB1の第2エキソンの配列のデータと対照を行い、配列の対照の結果が100%で合致しているものは、対応するサンプルのHLA遺伝子型である、
ことを含むHLAタイピング方法。 - 各1対のプライマータグとPCRプライマー対は1対のタグプライマーを組み合わせて構成し、正逆方向のPCRプライマーの5’末端に、正方向プライマータグと逆方向プライマータグをそれぞれに有する(或いは任意の接続配列により接続されている)ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
- 前記PCRプライマーは、HLAの特定の遺伝子を増幅するためのPCRプライマー、好ましくはHLA-A/Bの第2、3、4エキソン及びHLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記HLA-A/Bの第2、3、4エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表1または表2に示すものであり、好ましくは前記HLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表7に示すものであり、或いは好ましくはHLA-C遺伝子の第2、第3及び/又は第4エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表3又は4に示すものであり、或いは好ましくはHLA-DQB1の第2及び/又は第3エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表5に示すものであることを特徴とする請求項17に記載の方法。
- 前記プライマータグは請求項6に記載されているものであることを特徴する請求項17に記載の方法。
- 前記DNAの断片化は、化学的断片化方法及び物理的断片化方法を含み、前記化学的方法は酵素切断方法を含み、前記物理的断片化方法は超音波断片化方法又は機械的断片化方法を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
- 前記精製回収方法は、電気泳動タッピングによる回収法に限られず、磁気ビーズによる回収法であってもよいことを特徴とする請求項17に記載の方法。
- 前記ライブラリーアダプタータグ技術を結合して、断片化されたPCR産物のライブラリーでPCR-Freeシークエンシングライブラリーを構築することは、m種のライブラリーを用いて、2)で得られたm個のPCR産物のライブラリーにアダプターを付加し、各PCR産物のライブラリーごとに異なるライブラリーアダプターを使用することによって、m個のアダプタータグシークエンシングライブラリーを構築することであり、m個のアダプタータグシークエンシングライブラリーを等モルで混合して混合アダプタータグシークエンシングライブラリーを構築し、その中のライブラリーアダプターの接続方法とは、PCR工程を行うことなくDNA接続酵素で直接的に接続することを指していることを特徴とする請求項17に記載の方法。
- HLA遺伝子タイピング用のPCRプライマーであって、前記PCRプライマーは、HLA-A/Bの第2、3、4エキソン及びHLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記HLA-A/Bの第2、3、4エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表1または表2に示す如くであり、好ましくは前記HLA-DRB1の第2エキソンを増幅するためのPCRプライマーは表7に示すものであり、或いは、HLA-C遺伝子の第2、第3及び/又は第4エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表3又は4に示すものであり、或いはHLA-DQB1の第2及び/又は第3エキソンを増幅するためのPCRプライマーであり、好ましくは前記PCRプライマーは表5に示すものであることを特徴とするHLA遺伝子タイピング用のPCRプライマー。
- 請求項24に記載のPCRプライマーがシークエンシングに用いる方法であって、
サンプル、特に血液サンプルを提供し、前記血液サンプルは、好ましくは、哺乳類動物、特にヒトに由来する、
増幅:前記PCRプライマーを利用して血液サンプル由来のDNAを増幅してPCR産物を取得するとともに、PCR産物を精製する、
シークエンシング:前記PCR産物に対してシークエンシングを行い、シークエンシング法としてはサンガー法(sanger)か、第2世代シークエンシング法(例えばHiseq 2000、Illumina GAとRoche454)が挙げられることを含む方法。 - 請求項24に記載のPCRプライマーを使用して請求項25に記載の方法により得られた結果に基づいて組立と対照解析を行い、シークエンシング結果をデータベースにおける標準配列と比較し、HLA遺伝子タイピング結果を得る、請求項24に記載のPCRプライマーがHLA遺伝子タイピングに用いられる用途。
- HLA遺伝子タイピングを行うための試薬箱であって、前記試薬箱は請求項24に記載のPCRプライマーを含む試薬箱。
- HLA-A、B遺伝子タイピング用の1セットのPCRプライマーであって、前記PCRプライマーは表1又は表2に示すものであり、好ましくは前記タイピングは、第2世代シークエンシング法とサンガー法を含めるシークエンシング法により行われる1セットのPCRプライマー。
- 請求項28に記載のPCRプライマーがシークエンシングに用いられる方法であって、
サンプル、特に血液サンプルを提供し、前記血液サンプルは、好ましくは、哺乳類動物、特にヒトに由来する、
増幅:前記PCRプライマーを利用して血液サンプル由来のDNAを増幅してPCR産物を取得するとともに、PCR産物を精製する、
シークエンシング:前記PCR産物に対してシークエンシングを行い、シークエンシング法としてはサンガー法(sanger)か、第2世代シークエンシング法(例えばHiseq 2000、Illumina GAとRoche454)が挙げられる、
ことを含む方法。 - 請求項28に記載のPCRプライマーがHLA遺伝子タイピングに用いる用途であり、請求項1に記載のPCRプライマーを使用して請求項29に記載の方法により得られた結果に基づいて組立と対照解析を行い、シークエンシング結果をデータベースにおける標準配列と比較し、HLA遺伝子タイピング結果を得ることを特徴する用途。
- HLA遺伝子タイピングを行うための試薬箱であって、前記試薬箱は請求項28に記載のPCRプライマーを含む。
- SEQ ID NO:25、SEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27、SEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29及びSEQ ID NO:30、若しくはSEQ ID NO:31、SEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33、SEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35及びSEQ ID NO:36のいずれか1項に示される配列を有するポリヌクレオチド。
- HLA-C遺伝子の第2、3及び/又は第4エキソンの増幅方法であって、SEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27及びSEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29及びSEQ ID NO:30、若しくはSEQ ID NO:31及びSEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33及びSEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35及びSEQ ID NO:36からなる群より選ばれるプライマー対を用いてPCR増幅を行い、HLA-C遺伝子の第2、3及び/又は第4エキソンを増幅することを特徴とするHLA-C遺伝子の第2、3及び/又は第4エキソンの増幅方法。
- サンプル中のHLA-C遺伝子の第2、3及び/又は4エキソンにシークエンシングを行う方法であって、
1)サンプルを1つ提供して当該サンプルのDNAを抽出する、
2)SEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27及びSEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29及びSEQ ID NO:30、若しくはSEQ ID NO:31及びSEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33及びSEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35及びSEQ ID NO:36からなる群より選ばれるプライマー対を用いて前記DNAを増幅してPCR産物を取得し、好ましくはPCR産物を精製する、
3)前記PCR産物に対してシークエンシングを行う、
ことを含む方法。 - 前記サンプルは、血液サンプルであることを特徴する請求項34に記載の方法。
- 前記血液サンプルは、哺乳動物又はヒトに由来することを特徴する請求項35に記載の方法。
- HLA-C遺伝子タイピング方法であって、
1)SEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27及びSEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29及びSEQ ID NO:30、若しくはSEQ ID NO:31及びSEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33及びSEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35及びSEQ ID NO:36からなる群より選ばれるプライマー対を用いてPCR増幅を行い、決定すべきサンプルのHLA-C遺伝子の第2、3及び/又は4エキソンを増幅する、
2)増幅されたエキソンに対してシークエンシングを行い、シークエンシング結果をデータベースにおける基準サンプルと比較して遺伝子タイピング結果を特定する、
ことを含むHLA-C遺伝子タイピング方法。 - 前記シークエンシングはサンガー法(sanger)或いは第2世代シークエンシング法により行われることを特徴する請求項34又は37に記載の方法。
- 前記第2世代シークエンシング法としては、Illumina Solexa又はRoche454が挙げられることを特徴する請求項38に記載の方法。
- HLA-C遺伝子タイピング用の試薬箱であって、前記試薬箱は、SEQ ID NO:25及びSEQ ID NO:26、SEQ ID NO:27及びSEQ ID NO:28、SEQ ID NO:29及びSEQ ID NO:30、若しくはSEQ ID NO:31及びSEQ ID NO:32、SEQ ID NO:33及びSEQ ID NO:34、SEQ ID NO:35及びSEQ ID NO:36からなる群より選ばれるPCRプライマー対を含み、前記試薬箱は好ましくは、DNA増幅、DNA精製及び/またはDNAシークエンシングに用いられる試薬をさらに含む試薬箱。
- 請求項32に記載のポリヌクレオチド、請求項37に記載の方法又は請求項40記載の試薬箱がHLA-C遺伝子タイピングに使用される用途。
- SEQ ID NO:37〜SEQ ID NO:40のいずれか1項に示される配列を有するポリヌクレオチド。
- SEQ ID NO:37及びSEQ ID NO:38、及び/又はSEQ ID NO:39及びSEQ ID NO:40のプライマー対を使用してPCR増幅を行うことを特徴とするHLA-DQB1の第2及び/又は第3エキソンの増幅方法。
- サンプル中のHLA-DQB1の第2及び/又は第3エキソンにシークエンシングを行う方法であって、
1)サンプルを1つ提供して当該サンプルのDNAを抽出する、
2)SEQ ID NO:37及びSEQ ID NO:38、及び/又はSEQ ID NO:39及びSEQ ID NO:40のプライマー対を使用して前記DNAを増幅してPCR産物を取得し、好ましくはPCR産物を精製する、
3)前記PCR産物に対してシークエンシングを行う、
ことを含む方法。 - 前記サンプルは血液サンプルであることを特徴する請求項44に記載の方法。
- 前記血液サンプルは哺乳動物又はヒトに由来することを特徴する請求項45に記載の方法。
- HLA-DQB1遺伝子タイピング方法であって、
1)SEQ ID NO:37及びSEQ ID NO:38、及び/又はSEQ ID NO:39及びSEQ ID NO:40のプライマー対を用いてPCR増幅を行い、決定すべきサンプルのHLA-C遺伝子の第2及び/又は第3エキソンを増幅する、
2)増幅されたエキソンに対してシークエンシングを行い、シークエンシング結果をデータベースにおける基準サンプルと比較して遺伝子タイピング結果を特定する、
ことを含むHLA-DQB1遺伝子タイピング方法。 - 前記シークエンシングはサンガー法(sanger)或いは第2世代シークエンシング法により行われることを特徴する請求項44又は47に記載の方法。
- 前記第2世代シークエンシング法としては、Illumina Solexa又はRoche454が挙げられることを特徴する請求項48記載の方法。
- HLA-DQB1遺伝子タイピング用の試薬箱であって、前記試薬箱は、SEQ ID NO:37及びSEQ ID NO:38、及び/又はSEQ ID NO:39及びSEQ ID NO:40のプライマー対を含み、前記試薬箱は好ましくは、DNA増幅、DNA精製及び/またはDNAシークエンシングに用いられる試薬をさらに含む試薬箱。
- 請求項42に記載のポリヌクレオチド、請求項47に記載の方法又は請求項50に記載の試薬箱がHLA-DQB1遺伝子タイピングに使用される用途。
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