JP2013515750A - ハロゲン化ジデオキシ糖誘導体ならびにその調製方法および応用 - Google Patents

ハロゲン化ジデオキシ糖誘導体ならびにその調製方法および応用 Download PDF

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Abstract

本発明は、下記一般式Iの構造を有するハロゲン化ジデオキシ糖誘導体を開示し、

式中、XおよびR〜Rの定義は、明細書中の記載を参照する。本発明の実験結果から、化合物1〜14は、多くの人腫瘍細胞の成長に対して、比較的に強い抑制作用効果を有し、抗癌剤の調製に用いられることが示される。

Description

本発明は医薬品化学、具体的にハロゲン化ジデオキシ糖誘導体ならびにその調製方法および応用に関する。
ここ30年間では、糖系物質の多くの生物学的機能は、途切れなく掲示されてきた。現在、多くの糖系が生体免疫力を向上させ、滅菌及び抗癌などの効果を有することが科学者らにより見出された。その中で、2−デオキシグルコースと命名された糖は、環状構造中の2位の−OHがH原子、アルキル基、アミノ基などの官能基に置換されていて、抗癌の効果を示す。1982年に、George Tidmarschらは、2−DG(2−デオキシグルコース)の抗腫瘍効果について特許「Treatment of cance with 2−deoxyglucose」(U.S. Patent NO.6979675)を出願した。現在、デオキシ糖に関する研究は、多数位のデオキシ化及びその誘導体に発展している。2009年の最新の特許(NO.PCT/US2009/045157)において、2位ハロゲン化デオキシグルコースおよびマンノースならびに3位および4位デオキシ化マンノースは開示された。しかしながら、科学者らは、デオキシ糖の作用機構を研究した際に、単なる2−デオキシグルコースは抗腫瘍の効果があまり著しくないことが発見された、したがって、科学者らは、それを改善し、より吸収されやすい、より抗腫瘍効果の高いデオキシ糖誘導体を開発している。
本発明者は、大量の研究をし、デオキシ糖に対してアセチル化及びハロゲン化などの構造上の改造により、当該デオキシ糖がより簡単で、より速く腫瘍細胞に入ることを発見し、また、当該1位の水酸基がハロゲン化され、生成したハロゲン化デオキシ糖の効果が著しく強くなり(普通の腫瘍細胞試験において強い効果を示した)、さらに当該誘導体も調製されやすいことを発見した。これに基づき、本発明者は、さらに研究探索し、アセチル化デオキシ糖が、ナイトロジェンマスタード、ポドフィロトキシンなど抗腫瘍効果のある官能基と結合すると、その治療効果が大きく向上されたことを発見し、また、その抗腫瘍の効果が幅広く、胃癌、食道癌、胃癌、肝癌、胆嚢癌、直腸癌、大腸癌、結腸癌、肺癌、鼻咽腔癌、摂護腺癌、神経系癌、乳腺癌、卵巣癌、子宮頸癌、子宮癌などの普通の癌に対してよい治療効果を示すだけでなく、悪性黒色腫、膵臓癌、甲状腺未分化癌、転移性骨悪性腫瘍、白血病などの高度悪性癌に対しても著しい治療効果を示すことも発見した。その作用機構に対する研究により、このような化合物は、癌細胞に入ると、多種の酵素に作用され、まず脱アセチル化し、ついでグリコシド結合が開裂し、糖、ナイトロジェンマスタード、ポドフィロトキシンなどに分解すると同時に、腫瘍細胞に作用し、二重の抗腫瘍の効果を有することと発見した。
発明の内容
本発明が解決しようとする課題は、前述の不足点を克服し、デオキシ糖の構造に対する改造を研究・設計し、二重抗腫瘍の効果を持たせ、治療範囲を更に広くさせ、悪性黒色腫、膵臓癌、甲状腺未分化癌、転移性骨悪性腫瘍、白血病などの高度悪性癌に対して著しい治療効果を示すようにさせることにある。
本発明は、下記一般式Iで表す化合物を有するハロゲン化ジデオキシ糖誘導体を提供する。
式中、Xは、ハロゲン、
または
であり;
、Rは、それぞれHまたはBrであり;
、Rは、それぞれOHまたはOAcである。
本発明は、一般式cで表す化合物を提供し、その構造式は、下記である。
、RはそれぞれHまたはBrであり;
一般式cで表す化合物は、化合物1、2、3、4を含み、構造式は、下記のとおりである。
化合物1、2、3、4は、いずれも白色粉末である。
融点:
旋光
本発明は、一般式dで表す化合物を提供し、その構造式は下記である。
、Rは、ぞれぞれHまたはBrであり;
一般式dで表す化合物は、化合物5、6、7、8を含み、構造式は、下記のとおりである。
化合物5、6、7、8は、いずれも白色粉末である。
融点:
旋光
本発明は、一般式eで表す化合物を提供し、その構造式は下記である。
、Rは、それぞれHまたはBrであり;
一般式eで表す化合物は、化合物9、10、11、12を含み、構造式が下記のとおりである。
化合物9、10、11、12は、いずれも白色粉末である。
融点:
旋光:
本発明は、一般式fで表す化合物を提供し、その構造式は下記である。
、Rは、それぞれHまたはBrである。
一般式eで表す化合物は、化合物13、14を含み、構造式が下記のとおりである。
化合物13、14は、いずれも白色粉末である。
融点:
旋光:
本発明のその他の目的は、ハロゲン化ジデオキシ糖誘導体の調製方法を提供するものであり、当該方法は、下記の工程を含む。
反応式は、下記のとおりである。
具体的な工程は、下記のとおりである。
(1)ジデオキシグルコースブロミドcの調製
2−デオキシグルコースまたは3−デオキシグルコース(a)を原料にして、無水酢酸(原料と無水酢酸とのモル比=1〜1.5:15〜20)とを、15〜35℃で攪拌しながら2〜5時間反応させる。反応完了後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフランまたはトルエン溶剤の中の一種または多種の混合溶剤を用いる。次に、無水クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて、結晶、再結晶を行い、化合物bを得る。
モル比が1〜1.5:3.5〜5である化合物bとHBrとを、0.5〜1kPaの加圧条件下、20〜5℃の反応温度で、攪拌しながら10〜18時間反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフランまたはトルエン溶剤の中の一種または多種の混合溶剤を用い、溶出液の旋光に応じてα、βの2種類の異性体を分離する。次に、無水クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて、結晶、再結晶を行い、化合物cを得る。
(2)ジデオキシグルコースブロミドとナイトロジェンマスタード、ポドフィロトキシンとの合成反応
1)ジデオキシグルコースブロミドとX1[N’,N’−ビス−(2−クロロエチル)]−ジアミドりん酸との合成反応
化合物cと化合物X1[N’,N’−ビス−(2−クロロエチル)]−ジアミドりん酸(化合物cと化合物X1とのモル比=1:1.2〜1.5)を原料にして、溶剤として、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムまたは酢酸エチルを用い、AgCOまたはCuSOを触媒(触媒と化合物cとのモル比=0.05〜0.1:1)として用い、反応温度を15〜35℃にし、攪拌しながら5〜10時間反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフランまたはトルエン溶剤の中の一種または多種の混合溶剤を用い、溶出液の旋光に応じてα、βの2種類の異性体を分離する。次に、無水クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて結晶、再結晶を行い、化合物dを得る。
2)ジデオキシグルコースブロミドとX2N−ビス−クロロエチル−アミドりん酸との合成反応
化合物cと化合物X2N−ビス−クロロエチル−アミドりん酸を原料にして(化合物cと化合物X2とのモル比1:1.2〜1.5)、溶剤として、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムまたは酢酸エチルを用い、AgCOまたはCuSOを触媒にし(触媒と化合物cとのモル比=0.05〜0.1:1)、反応温度を20〜40℃にし、攪拌ししながら5〜10時間反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフランまたはトルエン溶剤の中の一種または多種の混合溶剤を用い、溶出液の旋光に応じてα、βの2種類の異性体を分離する。次に、無水クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて結晶、再結晶を行い、化合物eを得る。化合物9〜12は、e一般式で示す化合物に属する。
3)ジデオキシグルコースブロミドとX34’−脱メチル化体のポドフィロトキシンとの合成反応
化合物cと化合物X34’−脱メチル化体のポドフィロトキシンを原料にして(化合物Cと化合物X3とのモル比=1:1.8〜2.2)、溶剤として、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムまたは酢酸エチルを用いて、三フッ化ホウ素エーテルを触媒(触媒と化合物cとのモル比=0.1〜0.15:1)にし、0〜30℃で攪拌しながら12〜15時間反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフラン、トルエンなどの溶剤の中の一種または混合溶剤を用いる。次に、無水クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて結晶、再結晶を行い、化合物fを得る。
本発明のさらなる目的は、抗癌薬の調製における前記のハロゲン化ジデオキシ糖誘導体の応用を提供するものでもある。
本発明は、具体的に抗癌薬の調製における化合物1〜14の応用を提供する。
本発明は、下記のとおりに前記の化合物の急性毒性及び抗癌効果に関する実験を行った。
1.化合物1〜14(実施例1〜8調製)の急性毒性に関する実験(LD50)の結果。化合物1〜14は、比較的に毒性が低い。
2.抗腫瘍生物活性の体外スクリーニング実験
人の黒色腫細胞M14の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の膵臓癌細胞PC−3の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
甲状腺未分化瘤細胞TA−Kの成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の鼻咽腔癌母系細胞CNE−2Zの成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の肺癌細胞A549の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の結腸癌細胞HT−29の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の肝癌細胞Bel−7402の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の胃癌細胞BGC−803の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の食道癌細胞CaEs−17の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の乳腺癌細胞MCF−7の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の卵巣癌細胞A2780の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の膀胱癌細胞EJの成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の脳膠質細胞癌細胞の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
人の白血病細胞K562の成長に対する化合物1〜14の抑制作用:
化合物1〜14は、上記の種々腫瘍細胞の成長に対する抑制作用に強く効果を示した。
また、本発明の好ましい効果は、ヌードマウス移植腫瘍に対する化合物3、5、7、10、12、14の抑制作用にある。各々のB16悪性黒色腫、AsPc人の膵臓癌、05−732人の骨肉腫、人の甲状腺未分化瘤細胞TA−K、MX−1人の乳腺癌及びMGC人の胃癌に対して抗癌実験を行った。化合物3、5、7、10、12、14は、ヌードマウス移植腫瘍に対して顕著な作用効果を示し、特に、悪性黒色腫、膵臓癌、人の骨肉腫、甲状腺未分化癌、乳腺癌、胃癌に対するの作用効果は著しい。
本発明は、デオキシ糖を原料にして化合物1〜14を合成する。すべての化合物は、糖環上構造にアセチル化された疏水性のエステル系物質であるため、結晶しやすい。化学上および酵素学において相対的に安定であり、人体に入ってから、受動拡散作用により、エネルギーを消耗する必要がなく、癌細胞に吸収され、癌細胞の内部において、エステル酵素、アシル化酵素及びグリコシド酵素の作用により、抗癌因子として、ジデオキシ糖、ナイトロジェンマスタード及びポドフィロトキシンを生み出し、二重の抗腫瘍効果を達成する。また、本発明者は、化合物を調製する工程において、アセチル化および臭素化されたデオキシ糖化合物が更に吸収されやすく、デオキシ糖より抗腫瘍効果が顕著であることを発見した。また、本発明の化合物は、アセチル基が除去されても抗腫瘍効果が顕著であるが、結晶化され難いため、アセチル化された化合物が好ましい。
本発明による化合物は、適宜な賦形剤と結合してもよく、通常の方法にしたがって、経口投与の内服剤形及び非経口投与の注射剤と外用剤形に調製するものである。例えば、経口投与の錠剤、カプセル剤、顆粒剤、経口液、注射液、粉末噴射剤、テープ剤または霜剤。
本発明による化合物は、悪性黒色腫、膵臓癌、甲状腺未分化癌、転移性骨悪性腫瘍、白血病、リンパ癌、骨腫、軟骨肉腫、前立腺癌、食道癌、胃癌、肝癌、胆嚢癌、直腸癌、大腸癌、結腸癌、肺癌、鼻咽腔癌、摂護腺癌、神経系癌、乳腺癌、卵巣癌、子宮頸癌及び子宮癌などの癌治療に用いられる。
具体的な実施方式
実施例1 化合物1、2の調製
2−デオキシグルコースを10g、無水酢酸を85ml量り取った。まず、反応器中に85mlの無水酢酸を加え、温度を20℃に保ち;小分けにして2−デオキシグルコースを加え、温度を30℃以下に保ち、3時間攪拌し反応させ、クロロホルムで抽出し、結晶することによりテトラアセチル−2−デオキシグルコースの純品を13.8g得た。
テトラアセチル−2−デオキシグルコースを10g、HBrガスを0.088mol量り取った。まず、密閉容器中にCHClと4−アセチル−2−デオキシグルコースとを加えて、テトラアセチル−2−デオキシグルコースが全部溶解してから、温度を25℃に保ちながら、HBrガスを注入し、圧力(0.7kPa)を加え、15時間攪拌して反応させ、純化結晶を行い、トリアセチル−2−デオキシグルコースブロミドを8.3g得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで異性体α、βを分離し、ジクロロメタン:メタノール=80:20の溶離剤で溶離し、溶出液の旋光に応じてα、βの二異性体を分離してα体(化合物1)を2.4g、β体(化合物2)を3.2g得た。
化合物1:融点=83〜85℃、旋光=+5°。
化合物2:融点=78〜80℃、旋光=−26°
元素分析:
実施例2 化合物3,4の調製
3−デオキシグルコースを10g、無水酢酸を85ml量り取った。まず、反応器中に85mlの無水酢酸を加え、温度を15℃に保ち;小分けにして3−デオキシグルコースを加え、温度を25℃以下に保ち、4時間攪拌して反応させ、ジクロロメタンで抽出し、メタノールで結晶させることによりテトラアセチル−2−デオキシグルコースの純品を11.3g得た。
テトラアセチル−3−デオキシグルコースを10g、HBrガスを0.088mol量り取った。まず、密閉容器中にCHClとテトラアセチル−3−デオキシグルコースとを加え、テトラアセチル−3−デオキシグルコースが全部溶解してから、温度を20℃に保ちながら、HBrガスを注入し、圧力(0.8kPa)を加え、15時間攪拌して反応させ、純化結晶を行い、トリアセチル−3−デオキシグルコースブロミドを7.8g得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで異性体α、βを分離し、ジクロロメタン:メタノール=80:20の溶離剤で溶離し、溶出液の旋光に応じてα、βの二異性体を分離して、α体(化合物3)を2.7g、β体(化合物4)を2.3g得た。
化合物3:融点=88〜89℃、旋光=−23°
化合物4:融点=81〜83℃、旋光=−50°
元素分析
実施例3 化合物5、6の調製
トリアセチル−2−デオキシグルコースブロミドを10g、化合物X1を14g量り取った。まず、反応器中にテトラヒドロフランとジクロロメタン(V/V=1:2)とを加え、次に、化合物X1を加え、それが完全に溶解してから触媒としてCuSOを加え、ジクロロメタンでトリアセチル−2−デオキシグルコースブロミドを溶解させものを反応器中に滴下し、温度を30℃に保ち、8時間攪拌してに反応させた。反応完了後、蒸留水で3〜5回洗浄し、メタノールを用いて結晶化させることにより純品を4.7g得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで異性体α、βを分離し、酢酸エチル:メタノール=70:30の溶離剤で溶離し、溶出液の旋光に応じてα、βの二異性体を分離してα体(化合物5)を1.5g、β体(化合物6)を2.1g得た。
化合物5:融点=119〜120℃、旋光=+144°
化合物6:融点=108〜110℃、旋光=−121°
元素分析:
実施例4 化合物7、8の調製
トリアセチル−3−デオキシグルコースブロミドを10g、化合物X1を14g量り取った。まず、反応器中にテトラヒドロフランとジクロロメタン(V/V=1:2)とを加えた。次に、化合物X1を加え、それが完全に溶解してから、触媒としてCuSOを加え、ジクロロメタンでトリアセチル−3−デオキシグルコースブロミドを溶解させたものを反応器中に滴下し、温度を18℃に保ち、8時間攪拌して反応させた。、反応完了後、蒸留水で3〜5回洗浄し、メタノールを用いて結晶化させることにより純品を3.8g得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで異性体α、βを分離し、ジクロロメタンで:メタノール=75:25溶離剤で溶離し、溶出液の旋光に応じてα、βの二異性体を分離してα体(化合物7)を1.9g、β体(化合物8)を1.2g得た。
化合物5:融点=123〜126℃、旋光=+106°
化合物6:融点=112〜114℃、旋光=−−101°
元素分析:
実施例5 化合物9、10の調製
トリアセチル−2−デオキシグルコースブロミドを10g、化合物X2を15g量り取った。まず、反応器中にトリエチルアミンとジクロロメタン(V/V=1:5)とを加えた。次に、化合物X2を加え、それが完全に溶解してから、触媒としてCuSO4を加え、ジクロロメタンでトリアセチル−2−デオキシグルコースブロミドを溶解させたものを反応器中に滴下し、温度を20℃に保ち、攪8時間拌して反応さた。反応完了後、蒸留水で3〜5回洗浄し、メタノールを用いて結晶化させることにより純品を5.6g得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで異性体α、βを分離し、ジクロロメタン:メタノール=70:30の溶離剤で溶離し、溶出液の旋光に応じてα、βの二異性体を分離してα体(化合物9)を3.5g、β体(化合物10)を1.4g得た。
化合物9:融点=116〜118℃、旋光=+58°
化合物10:融点=104〜106℃、旋光=−78°
元素分析:
実施例6 化合物11、12の調製
トリアセチル−3−デオキシグルコースブロミドを10g、化合物X2を15g量り取った。まず、反応器中にトリエチルアミンとジクロロメタン(V/V=1:5)とを加えた。次に、化合物X2を加え、それが完全に溶解してから、触媒としてCuSO4を加え、ジクロロメタンでトリアセチル−3−デオキシグルコースブロミドを溶解させたものを反応器中に滴下し、温度を24℃に保ち、9時間攪拌して反応させた。反応完了後、蒸留水で3〜5回洗浄し、メタノールを用いて結晶化させることで純品を4.6g得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで異性体α、βを分離し、ジクロロメタンで:メタノール=75:25溶離剤で溶離を行い、溶出液の旋光に応じてα、βの二異性体を分離して、α体(化合物11)を1.8g、β体(化合物12)を2.2g得た。
化合物11:融点=117〜119℃、旋光=−5°
化合物12:融点=106〜109℃、旋光=−128°
元素分析:
実施例7化合物13の調製
トリアセチル−2−デオキシグルコースブロミドを10g、化合物X3を量り取った。まず反応器中にジクロロメタンを加え、次に、化合物X3を加え、それが完全に溶解してから、触媒としてAgCOを加え、ジクロロメタンでトリアセチル−2−デオキシグルコースブロミドを溶解させたものを反応器中に滴下し、温度を25℃に保ち、8時間攪拌して反応さた。反応完了後、蒸留水で3〜5回洗浄し、メタノールを用いて結晶化させることで純品を5.5g得た。
化合物13:融点=106〜108℃、旋光=−85°
元素分析:
実施例8 化合物14の調製
トリアセチル−3−デオキシグルコースブロミドを10g、化合物X3を量り取った。まず、反応器中にジクロロメタンを加え、次に、化合物X3を加え、それが完全に溶解してから、触媒としてAgCOを加え、ジクロロメタンでトリアセチル−3−デオキシグルコースブロミドを溶解させたものを反応器中に滴下し、温度を20℃に保ち、8時間攪拌して反応させた。反応完了後、蒸留水で3〜5回洗浄し、メタノールを用いて結晶させることにより純品を5.8g得た。
化合物14:融点=120〜122℃、旋光=+57°
元素分析:
実施例9 化合物1〜14(実施例1〜8により調製)の急性毒性に関する実験(LD50)結果。
1)ヌード・マウスig投与後の結果:LD50(mg/kg)
2)ヌード・マウスip腹腔注射投与後の結果:LD50(mg/kg)
3)抗腫瘍生物活性体外スクリーニング実験
スクリーニング方法:テトラゾリウム塩(MTT還元法)
スルホローダミンB(SRBタンパク質染色法)
作用時間:72時間
結果評価:無効:10−5mol/L<85%;
弱い:10−5mol/L≧85%または10−6mol/L>50%
強い:10−6mol/L≧85%または10−7mol/L>50%
実施例10 抗癌薬の調製における化合物1〜14の応用
本発明は、下記のとおりに前記で調製した化合物1〜14の急性毒性及び抗癌効果に関する実験を行った。
化合物1〜14は、人の鼻咽腔癌母系細胞CNE−2Z、人の肺癌細胞A549、人の結腸癌細胞HT−29、人の肝癌細胞Bel−7402、人の大腸癌細胞HCE8693、人の胃癌細胞BGC−803、人の食道癌細胞CaEs−17、人の乳腺癌細胞MCF−7、人の卵巣癌細胞A2780、人の膵臓癌細胞PC−3、人の膀胱癌細胞EJ、人の脳膠質細胞癌細胞TG−905、人の白血病細胞K562、人の黒色腫細胞M14及び甲状腺未分化瘤細胞TA−Kなどの腫瘍細胞の成長に対する抑制作用の結果が下記のとおりである。
前記の試験結果によると、化合物1〜14は、人の鼻咽腔癌母系細胞CNE−2Z、人の肺癌細胞A549、人の結腸癌細胞HT−29、人の肝癌細胞Bel−7402、人の大腸癌細胞HCE8693、人の胃癌細胞BGC−803、人の食道癌細胞CaEs−17、人の乳腺癌細胞MCF−7、人の卵巣癌細胞A2780、人の膵臓癌細胞PC−3、人の膀胱癌細胞EJ、人の脳膠質細胞癌細胞TG−905、人の白血病細胞K562、人の黒色腫細胞M14、甲状腺未分化瘤細胞TA−Kなどの腫瘍細胞の成長に対して、全て強い抑制作用効果を示している。
実施例11 ヌードマウス移植腫瘍に対する化合物3、5、7、10、12、14の抑制作用
化合物3、5、7、10、12、14(実施例2、3、4、5、6、8により調製)を、125mg/kgで投与し、ブランク対照群に生理食塩水、陽性対照群CTXに、投与体積がいずれも0.4ml/20gのものであった。一日に一回で投与し、計7日間を投与し投与完了2日間後に動物を殺処分した。B16悪性黒色腫、AsPc人の膵臓癌、05−732人の骨肉腫、人の甲状腺未分化瘤細胞TA−K、MX−1人の乳腺癌及びMGC人の胃癌に対して、それぞれ抗癌実験を行った。
実験データは下記のとおりである。
前記の試験結果によると、濃度が125mg/kgである場合に、化合物3、5、7、10、12、14(実施例2、3、4、5、6、8により調製)は、B16悪性黒色腫、AsPc人の膵臓癌、05−732人の骨肉腫、人の甲状腺未分化瘤細胞TA−K、MX−1人の乳腺癌及びMGC人の胃癌に対する抑制率が良好である。

Claims (10)

  1. 下記の一般式Iで表す化合物を有することを特徴とする、ハロゲン化ジデオキシ糖誘導体。
    式中、Xはハロゲン、
    または
    であり;
    、Rは、それぞれHまたはBrであり;
    、Rは、それぞれ各々OHまたはOAcである。
  2. 前記の誘導体が、一般式bで表す化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の誘導体。
    、Rは、それぞれHまたはBrであり;
    前記の一般式bで表す化合物は、化合物1、2、3、4を含み、その構造式が下記のとおりである。
    化合物1、2、3、4は、いずれも白色粉末である。
    融点:
    旋光:
  3. 前記の誘導体が、一般式cで表す化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の誘導体。
    、Rは、それぞれHまたはBrであり;
    前記の一般式cで表す化合物は、化合物5、6、7、8を含み、その構造式が下記のとおりである。
    化合物5、6、7、8は、いずれも白色粉末である。
    融点:
    旋光:
  4. 前記の誘導体が、一般式dで表す化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の誘導体。
    R1、R2は、それぞれHまたはBrであり;
    前記の一般式dで表す化合物は、化合物9、10、11、12を含み、その構造式が下記のとおりである。
    化合物9、10、11、12は、いずれも白色粉末である。
    融点:
    旋光:
  5. 前記の誘導体が、一般式eで表す化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の誘導体。
    、Rは、それぞれHまたはBrであり;
    前記の一般式eで表す化合物は、化合物13、14を含み、その構造式が下記のとおりである。
    化合物13、14は、いずれも白色粉末である。
    融点:
    旋光:
  6. 下記の工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載のハロゲン化ジデオキシ糖誘導体の調製方法。
    具体的な工程は、下記のとおりである。
    (1)ジデオキシグルコースブロミドcの調製
    2−デオキシグルコースまたは3−デオキシグルコースaを原料にして、無水酢酸とを15〜35℃で攪拌しながら2〜5時間反応させ、前記原料と無水酢酸とのモル比を1〜1.5:15〜20にし、反応完了後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフランまたはトルエン溶剤の中の一種または多種の混合溶剤を用い、次に、無水溶剤クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて、結晶、再結晶を行い、化合物bを得る。
    モル比が1〜1.5:3.5〜5である化合物bとHBrとを、0.5〜1kPaの加圧条件下、20〜45℃の反応温度で、攪拌しながら10〜18時間反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフランまたはトルエン溶剤の中の一種または多種の混合溶剤を用い、溶出液の旋光に応じてα、βの2種類の異性体を分離する。次に、無水溶剤クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて、結晶、再結晶を行い、化合物cを得る。
    (2)ジデオキシグルコースブロミドとナイトロジェンマスタード、ポドフィロトキシンとの合成反応
    1)ジデオキシグルコースブロミドと[N’,N’−ビス−(2−クロロエチル)]−ジアミドりん酸との合成反応
    化合物cと化合物[N’,N’−ビス−(2−クロロエチル)]−ジアミドりん酸を原料にして、前記化合物cと化合物[N’,N’−ビス−(2−クロロエチル)]−ジアミドりん酸とのモル比を1:1.2〜1.5にして、溶剤として、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムまたは酢酸エチルを用い、AgCOまたはCuSOを触媒として用い、前記触媒と化合物cとのモル比を0.05〜0.1:1にし、反応温度を15〜35℃にし、攪拌しながら5〜10時間反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフランまたはトルエン溶剤の中の一種または多種の混合溶剤を用い、溶出液の旋光に応じてα、βの2種類の異性体を分離する。次に、無水溶剤クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて結晶、再結晶を行い、化合物dを得る。
    2)ジデオキシグルコースブロミドとN−ビス−クロロエチル−アミドりん酸との合成反応
    化合物cと化合物N−ビス−クロロエチル−アミドりん酸を原料にして、前記化合物cと化合物N−ビス−クロロエチル−アミドりん酸とのモル比が1:1.2〜1.5であり、溶剤として、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムまたは酢酸エチルを用い、AgCOまたはCuSOを触媒にし、前記触媒と化合物cとのモル比を0.05〜0.1:1にし、反応温度を20〜40℃にし、攪拌しながら5〜10時間反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフランまたはトルエン溶剤の中の一種または多種の混合溶剤を用い、溶出液の旋光に応じてα、βの2種類の異性体を分離する。次に、無水クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて結晶、再結晶を行い、化合物eを得る。
    3)ジ−デオキシグルコースブロミドと4’−脱メチル化体のポドフィロトキシンとの合成反応
    化合物cと化合物4’−脱メチル化表のポドフィロトキシンを原料にして、前記化合物cと4’−脱メチル化体のポドフィロトキシンとのモル比を1:1.8〜2.2にし、溶剤として、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルムまたは酢酸エチルを用い、三フッ化ホウ素エーテルを触媒にし、前記の触媒と化合物cとのモル比を0.1〜0.15:1にし、0〜30℃で攪拌しながら12〜15時間に反応させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離を行い、カラム体積が100mlであり、カラムへのチャージ量が1%であり、流速が1〜2ml/minであり、溶離剤として、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、石油エーテル、テトラヒドロフラン、トルエンなどの溶剤の中の一種または混合溶剤を用い、次に、無水クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、トルエン、エタノールまたはメタノール溶剤を用いて結晶、再結晶を行い、化合物fを得る。
  7. 請求項1に記載のハロゲン化ジデオキシ糖誘導体の抗癌薬の調製における応用。
  8. 請求項2〜5のいずれか1項に記載のハロゲン化ジデオキシ糖誘導体の抗癌薬の調製における応用。
  9. 前記抗癌剤が、悪性黒色腫、膵臓癌、甲状腺未分化癌、転移性骨悪性腫瘍、白血病、リンパ癌、骨腫、軟骨肉腫、前立腺癌、食道癌、胃癌、肝癌、胆嚢癌、直腸癌、大腸癌、結腸癌、肺癌、鼻咽腔癌、摂護腺癌、神経系癌、乳腺癌、卵巣癌、子宮頸癌子宮癌などの治療に用いられるものである、請求項7または8に記載の応用。
  10. 前記抗癌剤が、請求項1に記載のハロゲン化ジデオキシ糖誘導体および薬用賦形剤を用いて調製される経口投与の内服剤形及び非経口投与の注射剤または外用剤形を含む、請求項7または8に記載の応用。
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