JP2013256435A - ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法 - Google Patents

ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の焼結温度を低下させる。
【解決手段】本発明のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法は、基本組成Li5+XLa3ZrX2-X12(式中、Aは、Sc,Ti,V,Y,Nb,Hf,Ta,Al,Si,GaおよびGeからなる群より選ばれた1種類以上の元素,Xは1≦X<2)に基づく比率でLi塩とLa塩とZr塩とを溶解した原料塩水溶液とアルカリ性水溶液とを混合して前駆体を得る前駆体製造工程と、前駆体を焼成して未焼結の焼成粉末を合成する前駆体焼成工程と、焼成粉末を成形して1100℃以下の温度で焼結させる成形焼結工程とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法に関する。
全固体型リチウム二次電池としては、固体電解質にリチウムランタンチタン複合酸化物を採用したもの(特許文献1)やLi2S−P25系組成物を採用したもの(特許文献2)が提案されているが、未だ実用化には至っていない。この原因の一つに固体電解質自体の問題がある。固体電解質に求められる主な特性として、リチウムイオン伝導度が高いこと、化学的安定性に優れていること、電位窓が広いことの3つが挙げられるが、これらの特性を十分満足する固体電解質は見いだされていない。
ガーネット型酸化物は、こうした特性のうち、化学的安定性に優れ、電位窓が広いという利点を持つため、固体電解質の候補の一つであるが、一般的にリチウムイオン伝導度が低いという欠点がある。しかし、近年、ウェップナー(Weppner)は、固相反応法で合成したガーネット型酸化物Li7La3Zr212につき、リチウムイオン伝導度が1.9〜2.3×10-4Scm-1(25℃)で活性化エネルギーが0.34eVであったと報告している(非特許文献1)。このリチウムイオン伝導度の値は、従来のガーネット型酸化物に比べて二桁近く高い。
また、これまでに本発明者らは、Li7La3Zr212系のガーネット型酸化物において、Zrサイトを適切な量のNbなどで置換することで、リチウムイオン伝導度をさらに高めることを提案している(特許文献3)。
特開2008−226639号公報 特開2008−84798号公報 特開2010−202499号公報
アンゲバンテ・ヘミー・インターナショナル・エディション(Angew.Chem.Int.Ed.),2007年、46巻、7778−7781頁
しかしながら、上述した特許文献3では、リチウムイオン伝導度を高めることができるが、焼結温度が1200℃と高温であった。このため、焼結温度を低下させることが望まれていた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、焼結温度を低下させることのできる、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を製造するに際して、基本組成Li5+XLa3ZrX2-X12に基づく比率でLi塩とLa塩とZr塩とを溶解した原料塩水溶液とアルカリ性水溶液とを混合して得られた前駆体を焼成して未焼結の焼成粉末を合成し、この焼成粉末を成形した成形体は、1100℃以下で焼結することを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法は、
基本組成Li5+XLa3ZrX2-X12(式中、Aは、Sc,Ti,V,Y,Nb,Hf,Ta,Al,Si,GaおよびGeからなる群より選ばれた1種類以上の元素,Xは1≦X<2)に基づく比率でLi塩とLa塩とZr塩とを溶解した原料塩水溶液とアルカリ性水溶液とを混合して前駆体を得る前駆体製造工程と、
該前駆体を焼成して未焼結の焼成粉末を合成する前駆体焼成工程と、
前記焼成粉末を成形して1100℃以下の温度で焼結させる成形焼結工程と、
を含むものである。
このガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法では、焼結温度を低下させることができる。このような効果が得られる理由は定かではないが、固相法で合成した焼成粉末を用いる場合に比して焼成粉末の粒子径が小さくなることにより焼結が進行しやすくなるためと考えられる。
実施例1〜9のXRDパターンを示すグラフである。 Sr添加量とリチウムイオン伝導度との関係を示すグラフである。 実施例10〜17のXRDパターンを示すグラフである。 Ca添加量とリチウムイオン伝導度との関係を示すグラフである。
本発明のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法は(1)基本組成Li5+XLa3ZrX2-X12に基づく比率でLi塩とLa塩とZr塩とを溶解した原料塩水溶液とアルカリ性水溶液とを混合して前駆体を得る前駆体製造工程と、(2)前駆体を焼成して未焼結の焼成粉末を合成する前駆体焼成工程と、(3)焼成粉末を成形して1100℃以下の温度で焼結させる成形焼結工程とを含むものである。
(1)前駆体製造工程
この工程では、原料塩水溶液とアルカリ性水溶液とを混合して前駆体を製造する。原料塩水溶液は、基本組成Li5+XLa3ZrX2-X12に基づく比率でLi塩とLa塩とZr塩とを溶解したものである。基本組成において、元素Aは、Sc,Ti,V,Y,Nb,Hf,Ta,Al,Si,GaおよびGeからなる群より選ばれた1種類以上の元素である。また、Xは1≦X<2を満たす数値である。原料塩水溶液は、さらに、上述した元素Aの塩を含むことが好ましい。ここで、「基本組成」は、目的とするガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の組成を示す。また、「基本組成」とは、化学量論組成のものだけでなく、一部の元素が欠損または過剰となる非化学量論組成のものをも含むことを意味する。
Li塩、La塩、Zr塩、元素Aの塩は、各々、Li5+XLa3ZrX2-X12のLi源、La源、Zr源、A源となるものである。基本組成Li5+XLa3ZrX2-X12に基づく比率は、前駆体焼成工程及び成形焼結工程の各条件に応じて経験的に定めるものとすることができる。例えば、後述する前駆体焼成工程における焼成温度や成形焼結工程における焼結温度で揮発しやすい成分の比率を高めるものとしてもよい。例えば、揮発する温度が低いLiの量を多くしてもよい。
Li塩、La塩、Zr塩及び元素Aの塩などの原料塩は、水に溶解し、アルカリ性水溶液と反応して沈殿を形成可能なものであれば特に限定されず、例えば、硝酸塩や硫酸塩、塩化物などが挙げられる。具体的には、Li塩としては、LiNO3、Li2SO4、LiClなどが挙げられ、このうち、加熱により分解しやすい硝酸イオンを含むLiNO3が好ましい。また、La塩としては、La(NO33、La2(SO43、LaCl3などが挙げられ、このうち、加熱により分解しやすい硝酸イオンを含むLa(NO33が好ましい。また、Zr塩としては、ZrO(NO32、ZrOSO4などが挙げられ、このうち、加熱により分解しやすい硝酸イオンを含むZrO(NO32が好ましい。元素Aの塩としては、例えば、元素AがNbである場合には、塩酸に溶解しやすい塩化物(NbCl5)が好ましい。なお、これらの原料塩は、水和物であってもよい。原料塩水溶液における原料塩の濃度は特に限定されないが、飽和濃度以下であることが好ましい。このとき、例えば、La塩の濃度がLa換算で0.01mol/l以上1mol/l以下であることが好ましく、0.025mol/l以上0.5mol/l以下であることが好ましく、0.05mol/l以上0.2mol/l以下であることが好ましい。La塩の濃度が0.01mol/l以上であれば前駆体の生成に十分であり、1mol/l以下であれば原料塩が全て水に溶解すると考えられるからである。Li塩、Zr塩、元素Aの塩などの濃度は、例えば、La塩の濃度に応じて、基本組成に基づいて定めることができる。
アルカリ性水溶液に使用するアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や炭酸塩のほか、アンモニア、炭酸アンモニウム等が挙げられ、これらを単独で或いは2種以上混合して用いてもよい。このうち、加熱により分解しやすいアンモニアが好ましい。アルカリがアンモニアであるときは、アルカリ性水溶液におけるアンモニアの濃度が20質量%以上30質量%以下であることが好ましく、22.5質量%以上27.5質量%以下がより好ましい。また、アルカリ性水溶液を混合した後の溶液はpH9以上であることが好ましい。このような濃度であれば、前駆体の生成に、より適していると考えられるからである。
原料塩水溶液やアルカリ性水溶液の溶媒としての水は、特に限定されないが、不純物が少ないことが好ましい。例えば、蒸留水やイオン交換水などが好ましい。原料塩水溶液とアルカリ性水溶液との混合方法は特に限定されないが、攪拌を継続しながら混合を行うことが好ましい。こうすれば、LiとLaとZrと元素Aとがより均一に混合された前駆体を得ることができるからである。混合時の温度は、水溶液が液体として存在する温度であれば特に限定されないが、例えば20℃以上30℃以下などとすることができる。混合時間(攪拌時間)は、混合量にもよるが、例えば1分以上30分以下などとすることができる。
原料塩水溶液とアルカリ性水溶液とを混合することで、水溶液中に前駆体が生じる。なお、この前駆体は、通常、沈殿として得られることが多い。この前駆体は、沈殿を含む溶液ごと加熱して溶液を蒸発させて乾燥してもよいし、溶媒から分離し乾燥してもよい。前駆体を溶媒から分離する方法は、特に限定されないが、濾過や遠心分離などを採用することができる。乾燥の方法は、特に限定されないが、熱風乾燥炉などを用いて乾燥させることができる。乾燥時の温度は、特に限定されないが、後述する前駆体焼成工程の焼成温度より低温であることが好ましい。より具体的には、400℃未満が好ましく、300℃以下がより好ましく200℃以下がさらに好ましい。また、乾燥効率の観点から、50℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。
(2)前駆体焼成工程
この工程では、得られた前駆体を焼成する。焼成温度は、後述する焼結温度未満の温度であればよいが、950℃以下であることがより好ましい。950℃以下であれば、従来の固相法の場合よりも焼成温度が低温だからである。また、焼成温度は550℃以上が好ましい。550℃以上であれば、目的とするガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物がより安定して得られるからである。焼成雰囲気は特に限定されないが、酸化性雰囲気であることが好ましく、例えば大気雰囲気などとすることができる。焼成時間は、特に限定されないが、目的とするガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物が得られる範囲に、経験的に定めることができる。具体的には、例えば、5時間以上30時間以下などすることができる。なお、焼成に際しては、前駆体を粉末状のまま焼成してもよいし、圧粉体としたものを焼成してもよい。
なお、この前駆体焼成工程では、焼成を行う前に、焼成温度より低い温度である仮焼温度で仮焼を行うことが好ましい。仮焼温度は、300℃以上550℃未満が好ましく、350℃以上450℃以下がより好ましい。このような温度で仮焼することで、La,Zr(,元素A)を含む酸化物が生成すると考えられる。これにより、仮焼に続いて行う焼成(本焼成)において酸化物の格子にLiが入るエネルギーを与えれば、目的とするガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物が得られると考えられ、前駆体焼成工程における焼成温度をより低下させることができると考えられるからである。また、このような温度で仮焼を行うことで、仮焼に続いて行う焼成でのガスの発生などを抑制可能であり、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の密度の低下を抑制可能なため、リチウムイオン伝導度をより高めることができると考えられるからである。
このようにして得られた焼成粉末は、マイクロトラック法で求めたメディアン径が、固相法で合成した焼成粉末(メディアン径>20μm)よりも小さい。このように、粒径を小さくすることができるため、後の成形焼結工程において焼結が進行しやすく、焼結温度を低下させることができる。なお、焼成粉末のメディアン径は、20μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましい。
(3)成形焼結工程
この工程では、焼成粉末を成形して1100℃以下の温度で焼結させる。焼成粉末はそのまま用いてもよいし、焼成粉末にアルカリ金属元素及び2族元素からなる群から選ばれる1種以上である元素Mを含む酸化物粉末、硝酸塩粉末及び炭酸塩粉末のうちの1以上を混合して混合粉末にして用いてもよい。
成形体への成形は、例えば焼成粉末(又は混合粉末)を用いて、冷間等方成形(CIP)や熱間等方成形(HIP)、金型成形、ホットプレスなどにより任意の形状に行うことができる。焼結温度は、1100℃以下であればよいが、1000℃以下がより好ましい。低温での焼結が望まれているからである。また、十分に焼結させるため、焼結温度は950℃以上が好ましい。焼結時の雰囲気は特に限定されないが、酸化性雰囲気であることが好ましく、例えば大気雰囲気などとすることができる。焼結時間は、特に限定されないが、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物が十分に焼結するような範囲に、経験的に定めることができる。具体的には、例えば、20時間以上50時間以下などとすることができる。なお、成形体への成形の前に、焼成粉末や混合粉末を粉砕して用いてもよい。こうすれば、成形焼結体の密度をより高めることができる。粉砕に際しては、例えば、遊星ミル、アトライター、ボールミルなどを用いることができる。
焼成粉末を混合粉末にして用いる場合には、以下のように混合粉末を作製する(混合粉末作製工程)。この工程では、例えば、焼成粉末にアルカリ金属元素及び2族元素からなる群から選ばれる1種以上である元素Mを含む酸化物粉末、硝酸塩粉末及び炭酸塩粉末のうちの1以上を混合して混合粉末を作製する。この工程において、元素Mは、アルカリ金属元素(Li,Na,K,Rb,Cs,Fr)及び2族元素(Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Ra)からなる群から選ばれる1種以上であればよいが、このうち、2族元素が好ましく、Sr,Ca,Mg,Rb及びBaからなる群から選ばれる1種以上がより好ましい。この工程では、例えば、元素Mを含む炭酸塩粉末を混合する場合には、元素Mが焼成粉末に対して0質量%より多く0.8質量%以下となるように混合するのが好ましく、0.022質量%以上0.66質量%以下となるように混合するのがより好ましく、0.025質量%以上0.4質量%以下となるように混合するのがさらに好ましく、0.03質量%以上0.17質量%以下となるように混合するのが一層好ましい。このとき、元素Mは2族元素であることが好ましく、Caであることがより好ましい。また、例えば、元素Mを含む酸化物粉末や硝酸塩粉末を混合する場合には、元素Mが焼成粉末に対して0.5質量%以上1.2質量%以下となるように混合するのが好ましく、0.55質量%以上1.17質量%以下となるように混合するのがより好ましく、0.7質量%以上1.1質量%以下となるように混合するのがさらに好ましい。このとき、元素Mは2族元素であることが好ましく、Srであることがより好ましい。こうした混合粉末を用いることで、焼結性が高まると同時に、リチウムイオン伝導度を高めることができる。例えば、元素Mを含む酸化物粉末、硝酸塩粉末、炭酸塩粉末などの添加量を適切なものとすれば、1000℃で焼結した場合でも、リチウムイオン伝導度を5.5×10-5S/cm以上とすることができるため、容易にリチウムイオン伝導度の高いガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得ることができる。なお、混合粉末を用いた場合にリチウムイオン伝導度を高めることができる理由としては、アルカリ金属元素及び2族元素からなる群から選ばれる1種以上である元素Mを含む酸化物粉末、硝酸塩粉末及び炭酸塩粉末のうちの1以上が粒子の焼結助剤として機能し、無添加の場合よりも焼結が進行しやすくなるためと考えられる。また、焼結が進行しやすくなることなどに起因して二次粒子同士の界面における粒界抵抗が低下し、特に粒界部分のリチウムイオン伝導度が高くなるため、良好なリチウムイオン伝導度が得られると考えられる。
得られるガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物は、リチウムイオン伝導度が5×10-5S/cm以上であることが好ましく、5.3×10-5S/cm以上であることがより好ましく、5.5×10-5S/cm以上であることがさらに好ましい。リチウムイオン伝導性酸化物として用いるにあたり、リチウムイオン伝導度が高いことが望まれるからである。特に、成形焼結工程において1000℃以下で焼結され、かつ、リチウムイオン伝導度が5.5×10-5S/cm以上であることが好ましい。製造が容易だからである。また、電子天秤にて測定した乾燥重量を、ノギスを用いて測定した実寸から求めた体積で除算することにより求めた密度が3.4g/cc以上であることが好ましい。焼結が十分であり、リチウムイオン伝導度を高めることができると考えられるからである。また、格子定数が12.90Å以上12.95Å以下であることが好ましい。リチウムイオン伝導度を高めるのに好適だからである。
このガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物は、リチウム二次電池に利用可能である。こうしたリチウム二次電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出しうる正極活物質を有する正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出しうる負極活物質を有する負極との間に、本発明のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を介在させた構成とすることができる。正極に用いる正極活物質としては、遷移金属元素を含む硫化物や、リチウムと遷移金属元素とを含む酸化物などを用いることができる。具体的には、TiS2、TiS3、MoS3、FeS2などの遷移金属硫化物、Li(1-Y)MnO2(0<Y<1など、以下同じ)、Li(1-Y)Mn24などのリチウムマンガン複合酸化物、Li(1-Y)CoO2などのリチウムコバルト複合酸化物、Li(1-Y)NiO2などのリチウムニッケル複合酸化物、LiV23などのリチウムバナジウム複合酸化物、V25などの遷移金属酸化物などを用いることができる。これらのうち、リチウムの遷移金属複合酸化物、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiV23などが好ましい。また、負極に用いる負極活物質としては、リチウム、リチウム合金、スズ化合物などの無機化合物、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素質材料、導電性ポリマーなどが挙げられるが、このうち炭素質材料が安全性の面から見て好ましい。この炭素質材料は、特に限定されるものではないが、コークス類、ガラス状炭素類、グラファイト類、難黒鉛化性炭素類、熱分解炭素類、炭素繊維などが挙げられる。このうち、人造黒鉛、天然黒鉛などのグラファイト類が、金属リチウムに近い作動電位を有し、高い作動電圧での充放電が可能であり電解質塩としてリチウム塩を使用した場合に自己放電を抑え、且つ充電時における不可逆容量を少なくできるため、好ましい。
以上詳述した本発明のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法では、原料塩水溶液とアルカリ性水溶液とを混合して前駆体を得て、この前駆体を焼成して焼成粉末を合成する。これにより、固相法で焼成粉末を合成する場合よりも粒径の小さな焼成粉末が得られるため焼結性がよく、焼結温度を低下させることができる。また、成形焼結により、成形焼結体となっているため、そのまま、リチウム二次電池の固体電解質として用いることができる。なお、この成形焼結体は、粉砕して用いてもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した製造方法では、前駆体製造工程は、基本組成Li5+XLa3ZrX2-X12(式中、A及びXは上述したとおり)に基づく比率でLi塩とLa塩とZr塩とを溶解した原料塩水溶液とアルカリ性水溶液とを混合して前駆体を得るものとしたが、ここに、上記元素Mを含む化合物を混合してもよい。このとき、元素Mを含む化合物は、元素Mの塩であることが好ましく、例えば、硝酸塩や硫酸塩、塩化物などとすることができる。
また、上述した製造方法は、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法としたが、固体電解質の製造方法としてもよい。すなわち、本発明のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物は、固体電解質として用いることができる。
また、上述した実施形態では、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を固体電解質として用いる場合について説明したが、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を正極や負極、イオン伝導媒体に加えてもよい。また、正極と負極との間に介在するセパレーターとして用いてもよい。
以下では、本発明のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を具体的に合成した例を、実施例として説明する。
(1)ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物(焼結体)の合成
[実施例1]
LiNO3(和光純薬製)8.90g、La(NO33(和光純薬製)14.21g、NbCl5/HCl(シグマアルドリッチ製)0.74g、ZrO(NO32(ナカライテスク製)5.12gを、イオン交換水400mLに溶解させ撹拌した後、アンモニア水(濃度25%)を100g添加し沈殿を形成させ、さらに10分間撹拌した(前駆体製造工程)。得られた沈殿を150℃で10時間乾燥し、400℃で5時間仮焼した後、大気雰囲気下950℃で10時間焼成することにより、未焼結の焼成粉末を得た(前駆体焼成工程)。得られた粉末にSrが1質量%となるようにSrO(高純度化学製)を添加し混合を行い、φ15mmに5MPaで圧粉し、大気雰囲気下1000℃で36時間焼結させることで、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物(目標組成:Li6.75La3Zr1.75Nb0.2512)を得た(成形焼結工程)。
[実施例2〜5]
表1に示すSrの添加量となるようにSrOを添加した以外は、実施例1と同様にして実施例2〜5のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得た。
[実施例6]
焼成粉末をそのまま用いた(Srの添加量を0質量%とした)以外は、実施例1と同様にして実施例6のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得た。
[比較例1]
前駆体製造工程及び前駆体焼成工程に代えて以下のような工程(固相法)で焼成粉末を合成した以外は、実施例1と同様に比較例1のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得た。Li2CO3、La(OH)3、ZrO2及びNb25を出発原料に用い、出発原料をLi6.75La3Zr1.75Nb0.2512の化学量論比になるように秤量し、エタノール中にて遊星ボールミル(300rpm/ジルコニアボール)で1時間、混合・粉砕を行った。出発原料の混合粉末をボールとエタノールから分離したのち、Al23製のるつぼ中にて、950℃、10時間大気雰囲気で焼成した。その後、本焼結でのLiの欠損を補う目的で、仮焼した粉末に、Li6.75La3Zr1.75Nb0.2512の組成中のLi量に対してLi換算で10at%になるようにLi2CO3を過剰添加した。この混合粉末を、混合のためエタノール中にて遊星ボールミル(300rpm/ジルコニアボール)で1時間処理した。得られた粉末を再び950℃、10時間大気雰囲気の条件下で再度焼成して焼成粉末を合成した。
[実施例7]
SrOに代えてSr(NO32を添加した以外は、実施例1と同様にして実施例7のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得た。
[実施例8]
成形焼結工程でSr(NO32を添加せず、前駆体製造工程でSr(NO32を添加した以外は実施例7と同様にして実施例8のリチウムイオン伝導性酸化物を得た。具体的には、LiNO3(和光純薬製)8.90g、La(NO33(和光純薬製)14.21g、NbCl5/HCl(シグマアルドリッチ製)0.74g、ZrO(NO32(ナカライテスク製)5.12g、1.1質量%のSrに相当するSr(NO32を、イオン交換水400mLに溶解させ撹拌した後、アンモニア水(濃度25%)を100g添加し沈殿を形成させ、さらに10分間撹拌した。得られた沈殿は150℃で10時間乾燥し、400℃で5時間仮焼をした後、大気雰囲気下950℃で10時間焼成した。続いて、得られた粉末をφ15mmに5MPaで圧粉し、大気雰囲気下1000℃で36時間焼結させることで、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得た。
[実施例9]
SrOに代えてSrCO3を添加した以外は、実施例1と同様にして実施例9のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得た。
[実施例10]
LiNO3(和光純薬製)8.90g、La(NO33(和光純薬製)14.21g、NbCl5/HCl(シグマアルドリッチ製)0.74g、ZrO(NO32(ナカライテスク製)5.12gを、イオン交換水400mLに溶解させ撹拌した後、アンモニア水(濃度25%)を100g添加し沈殿を形成させ、さらに10分間撹拌した(前駆体製造工程)。得られた沈殿を150℃で10時間乾燥し、400℃で5時間仮焼した後、大気雰囲気下950℃で10時間焼成することにより、未焼結の焼成粉末を得た(前駆体焼成工程)。得られた焼成粉末にCaが0.11質量%となるようにCaCO3(高純度化学製)を添加し混合を行い、φ15mmに5MPaで圧粉し、大気雰囲気下1000℃で36時間焼結させることで、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物(目標組成:Li6.75La3Zr1.75Nb0.2512)を得た(成形焼結工程)。
[実施例11〜15]
表2に示すCaの添加量となるようにCaCO3を添加した以外は、実施例10と同様にして実施例11〜15のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得た。
[実施例16]
CaCO3に代えてCaOを添加した以外は、実施例11と同様にして実施例16のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得た。
[実施例17]
成形焼結工程でCaCO3を添加せず、前駆体製造工程でCa(NO32を添加した以外は実施例10と同様にして実施例17のリチウムイオン伝導性酸化物を得た。具体的には、LiNO3(和光純薬製)8.90g、La(NO33(和光純薬製)14.21g、NbCl5/HCl(シグマアルドリッチ製)0.74g、ZrO(NO32(ナカライテスク製)5.12g、0.11質量%のCaに相当するCa(NO32を、イオン交換水400mLに溶解させ撹拌した後、アンモニア水(濃度25%)を100g添加し沈殿を形成させ、さらに10分間撹拌した。得られた沈殿は150℃で10時間乾燥し、400℃で5時間仮焼をした後、大気雰囲気下950℃で10時間焼成した。続いて、得られた粉末をφ15mmに5MPaで圧粉し、大気雰囲気下1000℃で36時間焼結させることで、ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を得た。
(2)XRD測定
得られたガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を粉末状に粉砕してXRD測定を行い、格子定数を求めた。XRDの測定は、XRD測定器(理学電気製、RINT2200)を用いて、CuKα、2θ:10〜80°,0.01°step/1sec.の条件で測定した。結晶構造解析は、結晶構造解析用プログラム:Rietan−2000(Mater. Sci. Forum, p321-324(2000),198)を用いて解析を行った。
(3)密度測定
得られたガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物について、電子天秤にて測定した乾燥重量を、ノギスを用いて測定した実寸から求めた体積で除算することによりにより密度を測定した。
(4)インピーダンス測定
得られたガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物について、インピーダンス測定を行った。まず、25℃の恒温槽中にてACインピーダンス測定器(Agilent製4294A)を用いて、100mVで40Hz〜110MHzの範囲でインピーダンス測定を行った。そして、ナイキストプロットの円弧より抵抗値を求め、この抵抗値からリチウムイオン伝導度を算出した。
(5)焼成粉末の粒度分布測定
Microtrack製粒度分布装置により、実施例6及び比較例1の焼成粉末の粒度分布測定を行い、メディアン径を求めた。測定には、ZrO2ビーズを用いて遊星ボールミルで1時間粉砕した焼成粉末を用いた。その結果、共沈法を用いて得られた実施例6の焼成粉末ではメディアン径が3.96μmであったのに対して、固相法を用いて得られた比較例1の焼成粉末ではメディアン径が21.50μmであった。
(6)実験結果
図1に実施例1〜9のXRD測定結果を示す。また、表1には、実施例1〜9及び比較例1の格子定数、密度、リチウムイオン伝導度を示す。
比較例1では、得られたガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物が、固まらずにボロボロに崩れてしまったため、1000℃では焼結できないことがわかった。これに対して、実施例1〜9では、いずれも崩れることなく所望形状に固まったため、1000℃で焼結できることがわかった。また、図1より、いずれも単相のcubic型ガーネット構造を有することが確認された。このことから、本発明のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法では、固相法で焼成粉末を合成した場合に比して焼結温度を低下させることができることがわかった。また、成形焼結工程で、焼成粉末をそのまま用いた実施例6や、焼成粉末にアルカリ金属元素及び2族元素からなる群から選ばれる1種以上である元素M(ここではSr)を含む酸化物粉末又は硝酸塩粉末を前記元素Mが前記焼成粉末に対して0.5質量%以上1.2質量%以下となるように混合して混合粉末にして用いた実施例1〜3,7では、いずれもイオン伝導度が5.3×10-5S/cm以上と高く、イオン伝導度を高めることができることがわかった。
次に、Srの添加量の好適範囲を検討した。図2にSrの添加量とリチウムイオン伝導度との関係を示す。図2より、Srの添加量は、0質量%又は0.5質量%以上1.2質量%以下であればリチウムイオン伝導度が5.3×10-5S/cm以上と高いが、0.55質量%以上1.17質量%以下であればリチウムイオン伝導度が6×10-5S/cm以上とより高く、0.7質量%以上1.1質量%以下であればリチウムイオン伝導度が8×10-5S/cm以上とさらに高いため、好ましいことがわかった。
図3に実施例10〜17及び実施例6のXRD測定結果を示す。また、表2には、実施例10〜17及び実施例6の密度、リチウムイオン伝導度、粒界部分のリチウムイオン伝導度を示す。
実施例10〜17では、得られたガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物はいずれも崩れることなく所望形状に固まったため、1000℃で焼結できることがわかった。また、図3より、いずれも単相のcubic型ガーネット構造を有することが確認された。このことから、上述した元素MがSrでなくてもよいことが確認された。また、成形焼結工程で、焼成粉末をそのまま用いた実施例6や、焼成粉末にアルカリ金属元素及び2族元素からなる群から選ばれる1種以上である元素M(ここではCa)を含む炭酸塩粉末を前記元素Mが前記焼成粉末に対して0質量%より多く0.8質量%以下となるように混合して混合粉末にして用いた実施例10〜14では、いずれもイオン伝導度が5.3×10-5S/cm以上と高く、イオン伝導度を高めることができることがわかった。また、粒界部分のイオン伝導度を示す結果より、特に、粒界部分のリチウムイオン伝導度を高めることができることがわかった。
次に、Caの添加量の好適範囲を検討した。図4にCaの添加量とリチウムイオン伝導度との関係を示す。図4より、Caの添加量は、0質量%以上0.8質量以下であれば、リチウムイオン伝導度が5.3×10-5S/cm以上と高いが、0.022質量%以上0.66質量%以下であればリチウムイオン伝導度が6.2×10-5S/cm以上とより高く、0.025質量%以上0.4質量%以下であればリチウムイオン伝導度が10×10-5S/cm以上とさらに高く、0.03質量%以上0.17質量%以下であればリチウムイオン伝導度が20×10-5S/cm以上と一層高いため、好ましいことがわかった。
元素Mを含む化合物の種類について検討した。表1,2に示すように、酸化物、硝酸塩、炭酸塩のいずれでも1000℃で焼結できたことから、化合物の種類は特に限定されないことがわかった。ここで、元素MとしてSrを用いた実施例1,7,9(添加量1質量%)の結果から、炭酸塩に比べて酸化物や硝酸塩の方がイオン伝導度が高いことがわかった。一方、元素MとしてCaを用いた実施例10,16,17(添加量0.11質量%)の結果から、酸化物や硝酸塩に比べて炭酸塩の方がイオン伝導度が高いことが分かった。このことから、元素Mを含む化合物は、元素MとしてSrを用いる場合には、炭酸塩よりも、酸化物や硝酸塩が好ましく、元素MとしてCaを用いる場合には、酸化物や硝酸塩よりも、炭酸塩が好ましいと推察された。一方で、元素MとしてSrを用いた炭酸塩を用いた場合でも、その添加量を焼成粉末に対して0.5質量%以上1.2質量%以下とすれば、リチウムイオン伝導度を5.3×10-5S/cm以上とすることができるとも推察された。また、元素MとしてCaを用いた酸化物や硝酸塩を用いた場合でも、その添加量を焼成粉末に対して0質量%より多く0.8質量%以下とすれば、リチウムイオン伝導度を5.3×10-5S/cm以上とすることができるとも推察された。なお、元素Mの種類としてはSrやCaと類似した特性を有するアルカリ金属元素や2族元素でもよいと推察された。
本発明は、全固体型リチウムイオン二次電池に利用可能である。

Claims (7)

  1. 基本組成Li5+XLa3ZrX2-X12(式中、Aは、Sc,Ti,V,Y,Nb,Hf,Ta,Al,Si,GaおよびGeからなる群より選ばれた1種類以上の元素,Xは1≦X<2)に基づく比率でLi塩とLa塩とZr塩とを溶解した原料塩水溶液とアルカリ性水溶液とを混合して前駆体を得る前駆体製造工程と、
    該前駆体を焼成して未焼結の焼成粉末を合成する前駆体焼成工程と、
    前記焼成粉末を成形して1100℃以下の温度で焼結させる成形焼結工程と、
    を含むガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法。
  2. 前記成形焼結工程では、前記焼成粉末を成形するにあたり、前記焼成粉末をそのまま成形するか、又は、前記焼成粉末にアルカリ金属元素及び2族元素からなる群から選ばれる1種以上である元素Mを含む酸化物粉末、硝酸塩粉末及び炭酸塩粉末のうちの1以上を混合して混合粉末にし、該混合粉末を成形する、請求項1に記載のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法。
  3. 前記成形焼結工程では、前記焼成粉末を成形するにあたり、前記焼成粉末にアルカリ金属元素及び2族元素からなる群から選ばれる1種以上である元素Mを含む炭酸塩粉末を前記元素Mが前記焼成粉末に対して0質量%より多く0.8質量%以下となるように混合して混合粉末にし、該混合粉末を成形する、請求項1又は2に記載のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法。
  4. 前記元素Mは、Caである、請求項3に記載のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法。
  5. 前記成形焼結工程では、前記焼成粉末を成形するにあたり、前記焼成粉末にアルカリ金属元素及び2族元素からなる群から選ばれる1種以上である元素Mを含む酸化物粉末又は硝酸塩粉末を前記元素Mが前記焼成粉末に対して0.5質量%以上1.2質量%以下となるように混合して混合粉末にし、該混合粉末を成形する、請求項1又は2に記載のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法。
  6. 前記元素Mは、Srである、請求項5に記載のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法。
  7. 前記成形焼結工程では、1000℃以下で前記焼結を行い、
    リチウムイオン伝導度が5.5×10-5S/cm以上の前記ガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物を製造する、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のガーネット型リチウムイオン伝導性酸化物の製造方法。
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