JP2011079707A - セラミックス材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Liイオン伝導性に優れるイオン伝導性セラミックス材料を提供する。
【解決手段】Mg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を結晶構造内に有するLi−β−アルミナ系セラミックス材料。上記元素を含むことで、良好なLiイオン伝導性を発揮するセラミックス材料。
【選択図】図3

Description

本発明は、セラミックス材料及びその製造方法に関し、特に、全固体リチウム二次電池に適した固体電解質用のセラミックス材料及びその製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のポータブル機器の開発に伴い、その電源としての二次電池の需要が大幅に拡大している。このような用途に用いられる二次電池においては、イオンを移動させる媒体として有機物質等の液状の電解質(電解液)が汎用されている。このような電解液を用いた電池においては、電解液の漏洩等、発火、爆発等の問題を生ずる可能性がある。
そこで、本質的な安全性確保の観点から、液状電解質に替えて固体電解質を使用するとともに、他の電池要素を全て固体で構成した全固体二次電池の開発が進められている。このような全固体二次電池は、電解質が焼結したセラミックスであるため、発火や漏液の恐れもないうえ、腐食により電池性能の劣化等の問題も生じにくいという利点がある。なかでも、電極にリチウム金属を用いる全固体リチウム二次電池は、容易に高エネルギー密度とすることが可能な二次電池と考えられる。
Liイオン伝導体を有する固体電解質の一つとしてLi−β−アルミナ(Li1+2yAl1117+y)が知られている(非特許文献1)。
J. L. Briant et al., J. Electrochem. Soc. Vol.128, No.9, pp.1830-1834, 1981
しかしながら、Li−β−アルミナのイオン伝導度は、10-4S/cm程度である。したがって、現在までのところ、液状電解質に匹敵するようなイオン伝導度(10-3S/cm)のLiイオン伝導性材料は得られていない。
そこで、本明細書の開示は、イオン伝導度が向上されたセラミックス材料を提供することを一つの目的とする。
本発明者らは、Li−β−アルミナセラミックスについて種々検討し、Li−β−アルミナに対し、第3の元素を添加した新たなセラミックス材料が、無添加のLi−β−アルミナセラミックスよりも高いイオン伝導度を呈することを見出し、本発明を完成した。本明細書の開示によれば以下の手段が提供される。
本明細書の開示によれば、Mg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素が添加されたLi−β−アルミナ系セラミックス材料が提供される。このセラミックス材料においては、前記1種又は2種以上の元素を結晶構造内に有していてもよい。
前記セラミックス材料は、以下の組成式:
Li1+z+2y(Al11-xx)O17+y(ただし、Mは、Mg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を表し、x、y及びzはそれぞれモル比を表し、0<x<0.67であり、0≦y≦0.1であり、MがMg、Znのときはz=x、MがGaのときはz=0、MがGe、Zr、Sn、Hfのときはz=−xである。)で表されるものであってもよい。ここで、前記Mは、Mg及びZnから選択される1種又は2種を含むことができ、前記xは、0.05以上0.55以下とすることができ、より好ましくは、0.10以上0.35以下であり、さらに好ましくは、0.20以上0.35以下であることが好ましい。
本明細書の開示によれば、前記Li−β−アルミナ系セラミックス材料を含む固体電解質材料が提供される。また、本明細書の開示によれば、前記Li−β−アルミナ系セラミックス材料を含む全固体二次電池の固体電解質も提供される。
本明細書の開示によれば、セラミックス材料の製造方法であって、ナトリウム源、アルミニウム源及びMg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を含む金属源を、Na1+z+2y(Al11-xx)O17+y(ただし、Mは、Mg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を表し、x、y及びzはそれぞれモル比を表し、0<x<0.67であり、0≦y≦0.1であり、MがMg、Znのときはz=x、MがGaのときはz=0、MがGe、Zr、Sn、Hfのときはz=−xである。)の化学量論組成に基づいて準備し、混合して、焼成用材料を準備する工程と、前記焼成用材料を焼成して、Na−β−アルミナ系セラミックス材料を取得する工程と、前記Na−β−アルミナ系セラミックス材料のNaをLiにイオン交換する工程と、を備える、製造方法が提供される。
各種元素を添加したLi−β−アルミナ系セラミックス材料のイオン伝導度を示すグラフ図である。 Mg添加Li−β−アルミナ系セラミックス材料のX線回折スペクトルを示す図である。 Mg及びZn添加Li−β−アルミナ系セラミックス材料におけるMg及びZnの添加効果の量的検討結果を示すグラフ図である。
本明細書の開示は、優れたLiイオン伝導性を発揮できるセラミックス材料及びその利用、並びに当該セラミックス材料の製造方法に関する。本明細書に開示されるセラミックス材料によれば、優れたLiイオン伝導度を発揮し、各種用途の固体電解質材料として有用である。
以下、前記セラミックス材料及びその製造方法について説明し、ついで、前記セラミックス材料の用途について説明する。
(セラミックス材料)
本明細書に開示されるセラミックス材料(以下、本セラミックス材料という。)は、Li−β−アルミナ系セラミックス材料である。すなわち、Li−β−アルミナセラミックスの結晶構造を有し、Mg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素が添加されている。これら元素を、前記結晶構造内に有していてもよい。本セラミックス材料におけるLiサイト、Alサイト及びOサイトのモル比は、基本的に、Li−β−アルミナセラミックスの結晶構造を構成するモル比であるが、当該結晶構造を維持できる範囲で、多少増減してもよい。
本セラミックス材料は、これらの元素が添加されていることで、Liイオン伝導度がこれらの元素を添加しないLi−β−アルミナセラミックスよりも向上する。これらの元素を添加し、Alをこれらの元素で一部置換するとLiイオン伝導度が向上することはこれまで全く知られておらず、本発明者らがはじめて開示したものである。
これらの元素のなかでも、添加量やLiイオン伝導度の向上性の観点からは、Mg、Zn、Ga、Sn及びHfから選択する1種又は2種以上を含むことが好ましい。これらの元素を一定量添加することで、Liイオン伝導度がこれらの元素を添加しないLi−β−アルミナセラミックスに対して向上することがわかっている。より好ましくは、元素は、Mg及びZnから選択される1種又は2種を含む。これらの元素は、さらに他の元素に比べて添加効果が高い場合があることがわかっている。また、液状電解質に匹敵するようなイオン伝導度を達成できる場合があることがわかっている。
本セラミックス材料は、以下の組成式:
Li1+z+2y(Al11-xx)O17+yで表すこともできる。ここで、Mは、Mg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を表す。これらの元素については、上記した元素を好ましく用いることできる。x、y及びzはそれぞれモル比を表している。
上記組成式にあっては、0<x<0.67とすることができるが、xは、0.05以上0.55以下であることが好ましい。この範囲であると、効果的にLiイオン伝導度を向上させることができる。xが小さすぎると、Liイオン伝導度が低くなり、xが大きすぎてもまた、Liイオン伝導度が低くなる。より好ましくは、xは0.10以上であり、さらに好ましくは0.20以上である。また、xは、より好ましくは0.40以下であり、さらに好ましくは、0.35以下である。したがって、例えば、xは0.05以上0.40以下であってもよく、0.10以上0.40以下であってもよい。xが0.20以上0.35以下であると、液状電解質に相当するLiイオン伝導度を得ることができる。
上記組成式において、yは0≦y≦0.1であることが好ましい。なお、添加元素Mがないときには、上記組成式のy相当値は約0.1であることがわかっている。上記組成式におけるyは、イオン伝導度を考慮すると、上記範囲内でより小さいことが好ましい。
上記組成式において、−0.20≦z≦0.67であることが好ましい。zは、元素の種類及びモル比に応じて変化するが、例えば、MがMg及びZnのときには、0.05以上0.55以下であることが好ましく、Gaのときには、0であることが好ましく、Sn、Ge、Hf及びZrのときには、−0.20以上−0.05以下であることが好ましい。
本セラミックス材料は、上記組成式で表される組成を有し、Li−β−アルミナセラミックスの結晶構造を有している限りにおいて、粉末、成形体、緻密化体であってもよい。本セラミックス材料をそのまま固体電解質として用いる場合には、焼結を経た緻密化体であることが好ましい。
本セラミックス材料は、従来のLi−β−アルミナセラミックスに比べて優れたLiイオン伝導度を備えている。好ましくは、1.0×10-3S/cm以上である。より好ましくは、1.5×10-3S/cm以上である。さらに好ましくは、2.0×10-3S/cm以上であり、一層好ましくは3.0×10-3S/cm以上である。なお、Liイオン伝導度は、たとえば、実施例に開示される交流インピーダンス法又はそれと同等以上の精度と正確性が得られる方法で測定することができる。なお、交流インピーダンス法は、例えば、ソーラトロン社製電気化学測定システム(ポテンショ/ガルバノスタッド,周波数応答アナライザ)を用い、周波数1MHz〜0.1Hz、電圧10mVで実施することができる。
(セラミックス材料の製造方法)
本明細書の開示のセラミックス材料の製造方法(以下、本製造方法という。)は、ナトリウム源、アルミニウム源及びMg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を含む金属源(組成式におけるMである。)を、Na1+z+2y(Al11-xx)O17+y(0<x<0.67であり、0≦y≦0.1であり、MがMg、Znの時はz=x、MがGaの時はz=0、MがGe、Zr、Sn、Hfのときはz=-xである。。)の化学量論組成に基づいて準備し、混合して、焼成用材料を準備する工程と、前記焼成用材料を焼成して、Na−β−アルミナ系セラミックス材料を取得する工程と、前記Na−β−アルミナ系セラミックス材料のNaをLiにイオン交換する工程と、を備えることができる。本製造方法によると、Liイオン伝導度に優れるセラミックス材料を容易に得ることができる。
(焼成用材料を準備する工程)
(原料の準備)
本セラミックス材料の原料は、ナトリウム源、アルミニウム源及びMg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を含む金属源が挙げられる。これらの各種構成元素源は、特に限定されないで、それぞれの金属成分を含む、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硝酸塩、金属有機物など各種金属塩を適宜選択して用いることができる。例えば、Na源としては、Na2CO3、NaHCO3,Na2Oなどが挙げられる。また、Al源としては、例えば、Al23、Al(NO33・9H2O、Al(OH)3などが挙げられる。また、他の金属源としても、これらのナトリウム源やアルミニウム源に準じて各種の化合物を用いることができる。
発明のセラミックス材料を得るための原料は、Na1+z+2y(Al11-xx)O17+y(0<x<0.67であり、0≦y≦0.1であり、MがMg、Znの時はz=x、MがGaの時はz=0、MがGe、Zr、Sn、Hfのときはz=−xである。)の化学量論組成に基づいて準備される。この組成式はNa−β−アルミナひいてはLi−β−アルミナの結晶構造が維持される範囲で増減があってもよい。x、y及びzについては、本セラミックス材料の組成式について既に説明した各種態様を採ることができる。
この組成式の化学量論組成におけるモル比に基いて準備した各原料は、公知のセラミックス合成のための原料粉末調製方法を適宜採用することができる。例えば、ライカイ機等や適当なボールミル等に投入して適当な溶媒の存在下に均一に混合することで焼成用材料を調製できる。
(焼成工程)
焼成工程は、焼成用材料を焼成して、Na−β−アルミナ系セラミックス材料を取得する工程である。焼成工程は、焼成用材料を一挙に分解し、本セラミックス材料を合成する工程とするように一段階で行ってもよいし、酸化分解を主目的とする仮焼工程を行ったあと、合成工程を行ってもよい。また、焼結を伴ってもよい。
焼成用材料を焼成し本セラミックス材料を合成するには、例えば、Naの揮発を防ぐために鞘等を利用した状態で1300℃以上、好ましくは1500℃以上の温度で焼成する。焼成温度は、添加する元素の種類によっても適宜変更することができる。通常、10分間以上焼成することで本セラミックス材料を取得することができる。また、焼成工程は、好ましくは、酸素、空気などの酸化性雰囲気で実施する。焼成工程は、焼成用材料あるいは仮焼粉末材料を周知のプレス手法を用いて加圧成形して所望の三次元形状(例えば、全固体二次電池の固体電解質として使用可能な形状及びサイズ)を付与した成形体とした上で実施することが好ましい。成形体とすることで固相反応が促進されるほか、焼結体を得ることができる。
焼成工程で得られるNa−β−アルミナ系セラミックス材料は、本セラミックス材料におけるLiがNaである形態となっている。
(イオン交換工程)
イオン交換工程は、Na−β−アルミナ系セラミックス材料のNaをLiにイオン交換する工程である。NaをLiにイオン交換することで、本セラミックス材料を得ることができる。こうしたイオン交換工程は、当業者に公知であって、当業者であれば公知のNa−β−アルミナセラミックスからLi−β−アルミナセラミックスをイオン交換により取得する方法(例えば、非特許文献1参照)に準じて実施することができる。典型的には、Na−β−アルミナセラミックス焼結体を、溶融したLiCl中に浸漬し、700℃に加熱することでNaをLiにイオン交換して本セラミックス材料を得ることができる。加熱時間は特に限定しないが、例えば、10時間以上とすることができる。好ましくは24時間以上とすることで、完全な置換が実現される。
イオン交換によりNa−β−アルミナセラミックスから得られる本セラミックス材料は、Na以外の元素については、基本的に維持されている。イオン交換後、LiCl溶液から分離した焼結体を適宜乾燥することができる。
本セラミックス材料は、良好なLiイオン伝導度を有するため、各種用途の固体電解質として用いることができる。例えば、本セラミックス材料は、全固体リチウム二次電池用の固体電解質材料として好ましい。本セラミックス材料の成形体(焼結体)は、全固体リチウム二次電池の固体電界質として好ましい。さらに、本セラミックス材料は、伝導率を利用した酸素センサ、NOxセンサ、SOxセンサ、炭酸ガスセンサ等のガスセンサの材料及びガスセンサに好ましく用いることができる。
以下、本発明を、実施例を挙げて説明する。以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。
(各種金属を添加したLi−β−アルミナセラミックスの合成)
(焼成用材料の調製)
Na源(Na2CO3)、Al源(Al23)及び以下の表の各欄に示す各種金属元素源を、各欄の組成式のモル比となるように配合し、各焼成用材料(試料1〜7及び比較試料1〜5)を調製した。焼成用材料は、ジルコニア製又はアルミナ製のビーズ入りのポットミル内にNa源、Al源及び各種元素源、並びにエタノールを投入し、50〜250rpmで2〜15時間、粉砕混合して調製した。得られたスラリーとビーズを分離し、スラリーを乾燥させた。乾燥させたスラリーを乳鉢で粉砕し、45〜150μmの篩を通して焼成用粉末を得た。この粉末を100〜400MPaでプレス(一軸プレス、CIP)して所定の大きさのペレットを得た。なお、金属元素を添加しないLi−β−アルミナセラミックスを対照例とした。なお、対照例ではyは約0.1となることがわかっているが、他の試料及び比較例においては、y0以上0.1以下となっていると考えられる。
(焼成〜イオン交換)
得られた各ペレットを鞘に入れて1500℃以上の温度で10分間〜10時間焼成して各種元素添加Na-βアルミナの焼結体を得た。この焼結体を溶融したLiCl中に入れ、700℃10時間保持してNaをLiにイオン交換することで各種元素添加Li-βアルミナの焼結体を得た。
(Liイオン伝導度の測定)
得られた焼結体にAuスパッタを施し、集電極とした。次に、200℃で5時間以上真空乾燥させた後、Ar雰囲気のグローブボックス内にてCR2032コインセルに組み込んだ。、交流インピーダンスの測定には、ソーラトロン社製電気化学測定システム(ポテンショ/ガルバノスタッド,周波数応答アナライザ)を用い、周波数1MHz〜0.1Hz、電圧10mVにて測定を行った。結果を表2及び図1に示す。
(X線回折スペクトルの測定)
得られたMg添加焼結体につき、X線回折スペクトルを測定した。そのスペクトルを図2に示す。
表2及び図1に示すように、Mg、Zn、Ga、Sn、Ge、Hf及びZrにつき、対照例よりも高いLiイオン伝導度を得ることができた。これに対して、Li、In、Si、Ta及びNbについては、対照例よりも低いLiイオン伝導度しか得られなかった。以上のことから、上記7種の金属元素は、Liイオン伝導度に関し、Li−β−アルミナセラミックスに対する添加効果を肯定することができた。なかでも、Mg、Znは、液状電解質に匹敵する程度の極めて高い添加効果を確認できた。また、Ga、Sn、Hfについても良好な添加効果を確認できた。
また、図2に示すように、Mg添加Li−β−アルミナ系セラミックス材料について対照例と同一の回折ピークを確認することができた。このことは、Mg添加Li−β−アルミナ系セラミックス材料が、Li−β−アルミナセラミックスの結晶構造を維持していることを意味し、Mgが結晶構造に内在していることを意味している。
(Mg及びZnの添加効果の量的検討)
実施例1に準じて、Mg及びZnについての添加量を変化させて、Mg添加Li−β−アルミナセラミックス及びZn添加Li−β−アルミナセラミックスを合成
した。添加量は、それぞれモル比(組成式中のx)として、0.06、0.13、0.20、0.33、0.44及び0.53とした。これらの各種焼結体につき、Liイオン伝導度を測定した。結果を図3に示す。
図3に示すように、添加量が0.05〜0.55の範囲で対照例より優れていた。これらの結果から、金属の添加モル比の好ましい下限は、0.05であり、より好ましくは、0.10であることがわかった。さらに好ましくは、0.15であり、一層好ましくは、0.20であることがわかった。また、好ましい上限は、0.40であり、さらに好ましくは0.35であることがわかった。

Claims (11)

  1. Mg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素が添加されたLi−β−アルミナ系セラミックス材料。
  2. 前記1種又は2種以上の元素を結晶構造内に有する、請求項1に記載のセラミックス材料。
  3. 以下の組成式:
    Li1+z+2y(Al11-xx)O17+y(ただし、Mは、Mg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を表し、x、y及びzはそれぞれモル比を表し、0<x<0.67であり、0≦y≦0.1であり、MがMg、Znの時はz=x、MがGaの時はz=0、MがGe、Zr、Sn、Hfのときはz=−xである。)
    で表される、請求項1又は2に記載のセラミックス材料。
  4. 前記Mは、Mg及びZnから選択される1種又は2種を含む、請求項3に記載のセラミックス材料。
  5. xは、0.05以上0.55以下である、請求項3又は4に記載のセラミックス材料。
  6. xは、0.10以上0.35以下である、請求項5に記載のセラミックス材料。
  7. xは、0.20以上0.35以下である、請求項6に記載のセラミックス材料。
  8. Liイオン伝導性を有する、請求項1〜7のいずれかに記載のセラミックス材料
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のLi−β−アルミナ系セラミックス材料を含む固体電解質材料。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載のLi−β−アルミナ系セラミックス材料を含む全固体二次電池の固体電解質。
  11. セラミックス材料の製造方法であって、
    ナトリウム源、アルミニウム源及びMg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を含む金属源を、Na1+z+2y(Al11-xx)O17+y(ただし、Mは、Mg、Zn、Ga、Ge、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される1種又は2種以上の元素を表し、x、y及びzはそれぞれモル比を表し、0<x<0.67であり、0≦y≦0.1であり、MがMg、Znの時はz=x、MがGaの時はz=0、MがGe、Zr、Sn、Hfのときはz=−xである。)の化学量論組成に基づいて準備し、混合して、焼成用材料を準備する工程と、
    前記焼成用材料を焼成して、Na−β−アルミナ系セラミックス材料を取得する工程と、
    前記Na−β−アルミナ系セラミックス材料のNaをLiにイオン交換する工程と、
    を備える、製造方法。
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