JP2013215923A - 活性光線硬化型インクジェットインク、及びこれを用いた画像形成方法 - Google Patents

活性光線硬化型インクジェットインク、及びこれを用いた画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高いピニング性を有し、さらに硬化膜が記録媒体と高い密着性を有する活性光線硬化型インクジェットインクにより、画像を形成する方法を提供する。
【解決手段】光ゲル化剤、光重合性化合物、光重合開始剤、及び非重合性樹脂を含有し、温度によりゾルゲル相転移する活性光線硬化型インクジェットのインク液滴を、インクジェット記録ヘッドから吐出させて記録媒体上に付着させる工程と、前記記録媒体上に着弾した液滴に、LED光源から光を照射し、前記インク液滴を硬化させる工程と、を有する画像形成方法とする。このとき、前記非重合性樹脂を、分子内に極性官能基を一つ以上有するポリエステル樹脂、または分子内に極性官能基を一つ以上有するケトン樹脂とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像形成方法に関する。
インクジェット記録方式は、簡易かつ安価に画像を形成できることから、各種印刷分野で用いられている。インクジェット記録方式の一つに、インクジェットインクの液滴を記録媒体に着弾させた後、紫外線を照射してインクを硬化させ、画像を形成する紫外線硬化型インクジェット方式がある。紫外線硬化型インクジェット方式は、インク吸収性のない記録媒体にも、高い耐擦過性及び密着性を有する画像を形成できるため、近年注目されつつある。
しかし、従来の紫外線硬化型のインクジェットシステムによる画像形成方法では、ライン記録ヘッドを用いたシングルパス記録方式や、高速シリアル方式といった高速記録の際に、隣り合うドット同士の合一を抑制できず、画質が劣るという問題があった。隣り合うドットの合一を防ぐ方法の一つに、ゲル化剤を、紫外線硬化型インクジェットインクに添加する技術がある。インクに添加するゲル化剤として、ステアロンが提案されている(例えば特許文献1及び2参照)。
ここで、紫外線硬化型インクジェットインク硬化用の光源が、メタルハライドランプのように輻射熱が高い光源であると、紫外線で硬化したインク液滴の表面が溶けやすく、インク液滴表面に硬化不良が生じやすいという問題があった。さらに、熱の影響を受けやすいプラスチック記録媒体では、インクの硬化を、輻射熱の大きな光源で行うことができないという問題があった。
そこで、インク硬化用の光源を、輻射熱の少ないLED光源とすることが検討されている(例えば特許文献3)。ところが、LED光源は、光量が小さい。そのため、インク液滴の内部まで、十分に硬化させることができない。したがって、LED光源で硬化されたインク液滴は、記録媒体との密着性が低いとの問題があった。
この問題に対して、紫外線硬化型インクジェットインクに、水酸基を有するケトン樹脂及びウレタンオリゴマーを配合し、硬化後のインク液滴と、記録媒体との密着性を高めることが検討されている(特許文献4)。
米国特許出願公開第2007/0058020号明細書 国際公開第2007/025893号 特開2011−25684号公報 特開2011−52107号公報
しかし、特許文献4に記載の紫外線硬化型インクジェットインクであっても、ポリプロピレンやポリプロピレンテレフタレート等のプラスチック記録媒体に対するインク硬化物の密着性は不十分であった。また、このようなプラスチック基材にインクジェット印刷した場合、インク液滴が合一しやすく、画質が悪いとの問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、記録媒体に着弾後のインクが合一することなく、さらに硬化膜が記録媒体と高い密着性を有する活性光線硬化型インクジェットインクにより、画像を形成する方法を提供することを目的とする。
本発明の第1は、以下に示す画像形成方法に関する。
[1]ゲル化剤、光重合性化合物、光重合開始剤、及び非重合性樹脂を含有し、温度によりゾルゲル相転移する活性光線硬化型インクジェットのインク液滴を、インクジェット記録ヘッドから吐出させて記録媒体上に付着させる工程と、前記記録媒体上に着弾した液滴に、LED光源から光を照射し、前記液滴を硬化させる工程と、を有し、前記ゲル化剤が、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含む化合物を含み、前記光重合性化合物が、分子量が280〜1500、かつClogP値が4.0〜7.0の範囲内である(メタ)アクリレート化合物を含み、前記非重合性樹脂が、分子内に極性官能基を一つ以上有するポリエステル樹脂、または分子内に極性官能基を一つ以上有するケトン樹脂を含み、前記インク全量に対して、前記ゲル化剤を0.5〜10.0質量%、前記(メタ)アクリレート化合物を10〜40質量%、前記非重合性樹脂を2.0〜15.0質量%含み、前記光は、370〜410nmにピーク照度0.5〜10.0W/cmを有する、画像形成方法。
[2]前記(メタ)アクリレート化合物が、下記(1)及び(2)のうちの少なくとも一種の(メタ)アクリレート化合物である、[1]に記載の画像形成方法。
(1)分子内に(−C(CH)H−CH−O−)で表される構造を、3〜14個有する、三官能以上の(メタ)アクリレート化合物
(2)分子内に環状構造を持つ二官能以上の(メタ)アクリレート化合物
[3]前記ゲル化剤が、下記一般式(G1)及び(G2)で表される化合物うちの少なくとも一種の化合物である、[1]または[2]に記載の画像形成方法。
一般式(G1):R1−CO−R2
一般式(G2):R3−COO−R4
(式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数12以上の直鎖部分を含む炭化水素基を表す。)
[4]前記ポリエステル樹脂、または前記ケトン樹脂が有する極性官能基が、−OH基、−COOH基、−NH基、−NO基、−CN基から選ばれる、[1]〜[3]のいずれかに記載の画像形成方法。
[5]前記ポリエステル樹脂または前記ケトン樹脂が、−OH基及び−COOH基を有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の画像形成方法。
[6]前記ポリエステル樹脂または前記ケトン樹脂の数平均分子量が1000〜5000であり、酸価または塩基価が10〜350mgKOH/gである、[1]〜[5]のいずれかに記載の画像形成方法。
[7]前記活性光線硬化型インクジェットインクが前記記録媒体に着弾する時の前記記録媒体の温度を、前記活性光線硬化型インクジェットインクのゾルゲル相転移温度の−10℃〜−20℃の範囲とする、[1]〜[6]のいずれかに記載の画像形成方法。
[8]前記インク液滴を硬化させる工程で照射する前記光は、370〜410nmにピーク照度0.5〜5W/cmを有する、[1]〜[7]のいずれかに記載の画像形成方法。
[9]前記記録媒体が、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートからなる、[1]〜[8]のいずれかに記載の画像形成方法。
本発明の第2は、以下に示すインクジェットインクに関する。
[10]ゲル化剤、光重合性化合物、光重合開始剤、及び非重合性樹脂を含有し、温度によりゾルゲル相転移する活性光線硬化型インクジェットであって、前記ゲル化剤が、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含む化合物を含み、前記光重合性化合物が、分子量が280〜1500、かつClogP値が4.0〜7.0の範囲内である(メタ)アクリレート化合物を含み、前記非重合性樹脂が、分子内に極性官能基を一つ以上有するポリエステル樹脂、または分子内に極性官能基を一つ以上有するケトン樹脂を含み、前記インク全量に対して、前記ゲル化剤を0.5〜10.0質量%、前記(メタ)アクリレート化合物を10〜40質量%、前記非重合性樹脂を2.0〜15.0質量%含む、活性光線硬化型インクジェットインク。
本発明の画像形成方法によれば、記録媒体に着弾したインクが合一することないため、高品質な画像が得られる。さらに、形成後の画像が、記録媒体と高い密着性を有する。
ライン記録方式のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す図である。 シリアル記録方式のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す図である。
本発明の画像形成方法は、特定の活性光線硬化型インクジェットインクを塗布して画像を形成する方法である。
[活性光線硬化型インクジェットインク]
本発明の画像形成方法で塗布する活性光線硬化型インクジェットインクには、光重合性化合物と、ゲル化剤と、光重合開始剤と、非重合性樹脂とが含まれ、必要に応じて、その他の添加剤等が含まれてもよい。
・光重合性化合物について
活性光線硬化型インクジェットには、光重合性化合物が含まれる。光重合性化合物は、活性光線の照射により架橋又は重合する化合物である。活性光線は、例えば電子線、紫外線、α線、γ線、およびエックス線等であり、好ましくは紫外線である。光重合性化合物は、ラジカル重合性化合物又はカチオン重合性化合物であり、好ましくはラジカル重合性化合物である。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物(モノマー、オリゴマー、ポリマーあるいはこれらの混合物)である。ラジカル重合性化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例には、不飽和カルボン酸とその塩、不飽和カルボン酸エステル化合物、不飽和カルボン酸ウレタン化合物、不飽和カルボン酸アミド化合物及びその無水物、アクリロニトリル、スチレン、不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等が挙げられる。不飽和カルボン酸の例には、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等が含まれる。
なかでも、ラジカル重合性化合物は、不飽和カルボン酸エステル化合物であることが好ましく、(メタ)アクリレート化合物であることがより好ましい。(メタ)アクリレート化合物は、モノマーだけでなく、オリゴマー、モノマーとオリゴマーの混合物、変性物、重合性官能基を有するオリゴマー等であってよい。ここで、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」、「メタクリレート」の双方又はいずれかをいい、「(メタ)アクリル」は「アクリル」、「メタクリル」の双方又はいずれかをいう。
本発明の画像形成方法用の活性光線硬化型インクジェットインクには、光重合性化合物として、分子量280〜1500の範囲内であり、かつ、ClogP値が4.0〜7.0の範囲内にある(メタ)アクリレート化合物(以下、「(メタ)アクリレート化合物A」ともいう。)が含まれる。(メタ)アクリレート化合物Aは、(メタ)アクリレート基を2以上有することが好ましい。
(メタ)アクリレート化合物Aの分子量は、280〜1500の範囲内にあることが好ましく、300〜800の範囲内あることがより好ましい。インクジェット記録ヘッドからインク液滴を安定に吐出するためには、吐出温度でのインク粘度を7〜14mPa・sの間にする必要がある。分子量が280未満の(メタ)アクリレート化合物とゲル化剤とが含まれるインク組成物は、吐出温度前後でのインクの粘度変化が大きい。そのため、インク粘度を上記範囲内に調整することが難しい。また、分子量が280以上の(メタ)アクリレート化合物は、臭気が少ないため、活性光線硬化型インクジェットインクや、その硬化物の臭気を少なくできる。一方、分子量が1500を超える(メタ)アクリレート化合物が含まれると、インクのゾル粘度が過剰に高くなる。
(メタ)アクリレート化合物AのClogP値は、4.0〜7.0の範囲内にあることが好ましく、4.5〜6.0の範囲内にあることがより好ましい。(メタ)アクリレート化合物AのClogP値が4.0未満であると、活性光線硬化型インクジェットインクが親水的になり、ゲル化剤が溶解しにくい。そのため、加熱してもゲル化剤が完全に溶解せず、インクが十分にゾルゲル相転移しない。またインクジェット記録装置からの吐出不良も生じやすい。一方、(メタ)アクリレート化合物AのClogP値が7.0を超えると、インク中の光重合開始剤の溶解性が低下して、インクの硬化性が低下したり、インクジェット記録ヘッドからの吐出性が低下したりする。
ここで「LogP値」とは、水と1−オクタノールに対する有機化合物の親和性を示す係数である。1−オクタノール/水分配係数Pは、1−オクタノールと水の二液相の溶媒に微量の化合物が溶質として溶け込んだときの分配平衡で、それぞれの溶媒中における化合物の平衡濃度の比であり、底10に対するそれらの対数LogPで示す。すなわち、「logP値」とは、1−オクタノール/水の分配係数の対数値であり、分子の親疎水性を表す重要なパラメータとして知られている。
「CLogP値」とは、計算により算出したLogP値である。CLogP値は、フラグメント法や、原子アプローチ法等により算出されうる。より具体的に、ClogP値を算出するには、文献(C.Hansch及びA.Leo、“Substituent Constants for Correlation Analysis in Chemistry and Biology”(John Wiley & Sons, New York, 1969))に記載のフラグメント法または下記市販のソフトウェアパッケージ1又は2を用いればよい。
ソフトウェアパッケージ1:MedChem Software (Release 3.54,1991年8月、Medicinal Chemistry Project, Pomona College,Claremont,CA)
ソフトウェアパッケージ2:Chem Draw Ultra ver.8.0.(2003年4月、CambridgeSoft Corporation,USA)
本願明細書等に記載したClogP値の数値は、ソフトウェアパッケージ2を用いて計算した「ClogP値」である。
活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる(メタ)アクリレート化合物Aの量は10〜40質量%の範囲内であることが好ましい。(メタ)アクリレート化合物Aの量が10質量%未満であると、インクが親水的になり、ゲル化剤の溶解性が低下して、十分にゾルゲル相転移しない。一方、(メタ)アクリレート化合物Aの量が40質量%を超えると、インクに対する光重合開始剤の溶解性が不十分となる。そのため、インクジェット記録装置からインクの吐出が不安定になったり、インク液滴を硬化したときの収縮が大きくなる。また印刷物がカールしてしまい、画像膜の記録媒体への密着性が著しく劣化する。さらに、ゲル化剤が析出し難く、インクのピニング性が悪くなる。
(メタ)アクリレート化合物Aのより好ましい例には、(1)分子内に(−C(CH)H−CH−O−)で表される構造を3〜14個有する、三官能以上のメタクリレート又はアクリレート化合物、(2)分子内に環状構造を持つ二官能以上のメタクリレート又はアクリレート化合物が含まれる。これらの(メタ)アクリレート化合物は、光硬化性が高く、かつ硬化したときの収縮が少ない。さらに、ゾルゲル相転移の繰り返し再現性が高い。
(1)分子内に(−C(CH)H−CH−O−)で表される構造を3〜14個有する、三官能以上のメタクリレート又はアクリレート化合物とは、例えば、3個以上の水酸基を有する化合物の水酸基をプロピレンオキシド変性し、得られた変性物を(メタ)アクリル酸でエステル化したものである。この化合物の具体例には、
3PO変性トリメチロールプロパントリアクリレートPhotomer 4072(分子量471、ClogP4.90、Cognis社製)、
3PO変性トリメチロールプロパントリアクリレートMiramer M360(分子量471、ClogP4.90、Miwon社製)
等が含まれる。
(2)分子内に環状構造を持つ二官能以上のメタクリレート又はアクリレート化合物とは、例えば、2以上の水酸基とトリシクロアルカンとを有する化合物の水酸基を、(メタ)アクリル酸でエステル化したものである。この化合物の具体例には、
トリシクロデカンジメタノールジアクリレート NKエステルA−DCP(分子量304、ClogP4.69)、
トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート NKエステルDCP(分子量332、ClogP5.12)
等が含まれる。
(メタ)アクリレート化合物Aの別の具体例としては、1,10−デカンジオールジメタクリレート NKエステルDOD−N(分子量310、ClogP5.75、新中村化学社製)なども含まれる。
光重合性化合物には、(メタ)アクリレート化合物A以外の光重合性化合物が更に含まれていてもよい。その他の光重合性化合物には、例えば、ClogP値が4.0未満である(メタ)アクリレートモノマー、もしくはオリゴマー;ClogP値が7.0を超える(メタ)アクリレートモノマー、もしくはオリゴマー、その他の重合性オリゴマー等がある。
(メタ)アクリレートモノマー、もしくはオリゴマーの例には、4EO変性ヘキサンジオールジアクリレート(CD561、Sartomer社製、分子量358);3EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(SR454、Sartomer社製、分子量429);4EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(SR494、Sartomer社製、分子量528);6EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(SR499、Sartomer社製、分子量560);カプロラクトンアクリレート(SR495B、Sartomer社製、);ポリエチレングリコールジアクリレート(NKエステルA−400、新中村化学社製、分子量508)、(NKエステルA−600、新中村化学社製、分子量708);ポリエチレングリコールジメタクリレート(NKエステル9G、新中村化学社製、分子量536)、(NKエステル14G、新中村化学社製);テトラエチレングリコールジアクリレート(V#335HP、大阪有機化学社製、分子量302);ステアリルアクリレート(STA、大阪有機化学社製);フェノールEO変性アクリレート(M144、Miwon社製);ノニルフェノールEO変性アクリレート(M166、Miwon社製)等が含まれる。
その他の重合性オリゴマーの例には、エポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、直鎖アクリルオリゴマー等が含まれる。
・非重合性樹脂について
活性光線硬化型インクジェットインクには、活性光線に対して不活性な樹脂;すなわち、活性光線の照射により、架橋または重合する基(光重合性基)を有さない、非重合性の樹脂が含まれる。本発明の画像形成方法用の活性光線硬化型インクジェットインクには、非重合性樹脂として、少なくとも分子内に極性官能基を少なくとも一つ有するポリエステル樹脂またはケトン樹脂が含まれる。活性光線硬化型インクジェットインクに、このようなポリエステル樹脂またはケトン樹脂が含まれると、極性官能基によって、インクが記録媒体に着弾後、ゲル化剤が析出しやすい。一方で、ポリエステル樹脂またはケトン樹脂の比較的弱い極性の部位(エステル部位やケトン部位)は、ゲル化剤と親和性を有する。つまり、ゾル状のインクにおいて、ゲル化剤が均一に混和されやすくなる。
さらに、ポリエステル樹脂またはケトン樹脂の極性官能基が、記録媒体表面の官能基と結合することで、インクの硬化膜と記録媒体との密着性が高まる。
ポリエステル樹脂またはケトン樹脂が有する極性官能基は、好ましくは−OH基、−COOH基、−NH基、−NO基、及び−CN基から選ばれる基である。ポリエステル樹脂またはケトン樹脂がこれらの極性官能基を有すると、記録媒体に着弾後のインクにおいて、ゲル化剤がより析出しやすくなる。特に、ポリエステル樹脂またはケトン樹脂が、−OH基及び−COOHの両方を有することが好ましい。ポリエステル樹脂またはケトン樹脂が、これらを有すると、記録媒体の表面に存在する官能基がどのような基であったとしても、密着性が高まりやすい。
ポリエステル樹脂またはケトン樹脂が有する極性官能基量は、特に制限はないが、ポリエステル樹脂またはケトン樹脂の酸価または塩基価が10〜350mgKOH/gとなる範囲が好ましい。ポリエステル樹脂またはケトン樹脂の酸価または塩基価は、より好ましくは10〜65mgKOH/gである。ポリエステル樹脂またはケトン樹脂の酸価または塩基価が10mgKOH/gであると、硬化膜の記録媒体への密着性が十分とならず、さらにインクが十分にゾルゲル相転移しない。一方で、ポリエステル樹脂またはケトン樹脂の酸価または塩基価が350mgKOH/gを超える程、ポリエステル樹脂またはケトン樹脂に極性官能基を導入することは難しい。また、極性官能基量が過剰であると、ゾル状のインクにおいて、ゲル化剤の相溶性が低下するおそれがある。上記酸価及び塩基価は、JIS K2501に記載の中和価試験方法に準拠して測定される。
極性官能基を有するポリエステル樹脂またはケトン樹脂の数平均分子量は、1000〜5000であることが好ましく、より好ましくは1200〜3000である。ポリエステル樹脂またはケトン樹脂の数平均分子量が1000未満であると、ゲル化剤の相溶性が大きくなり、ゲル化剤が析出し難くなる。一方で、ポリエステル樹脂またはケトン樹脂の数平均分子量が、5000より大きいと、活性光線硬化型インクジェットインクの粘度が高くなり、インクジェット記録装置からのインクの吐出安定性が低下する。数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて、ポリスチレン換算で測定される値である。
水酸基及びヒドロキシル基を有するポリエステル樹脂の具体例には、EVONIK INDUSTRIES社製の特殊エステル樹脂(TEGOAddBondシリーズ(LTH、LTW、1270、2440、3350UV)、いずれも平均分子量1500〜3000、酸価15〜65mgKOH/g、塩基価10〜50mgKOH/g)が含まれる。
水酸基を有するケトン樹脂の具体例には、degussa社製のケトン樹脂(TEGO VARIPLUS SK(平均分子量1000〜2000、酸価約0mgKOH/g、塩基価約300mgKOH/g))等が含まれる。
ウレタン基を有するケトン樹脂の具体例には、degussa社製のケトン樹脂(TEGO VARIPLUS PZZ−1201)等が含まれる。
活性光線硬化型インクジェットに含まれる、極性官能基を有するポリエステル樹脂またはケトン樹脂の量は、インク全質量に対して2.0〜15.0質量%であり、好ましくは3.0〜10.0質量%である。極性官能基を有するポリエステル樹脂またはケトン樹脂が2種以上含まれる場合には、これらの総量が上記範囲内である。極性官能基を有するポリエステル樹脂またはケトン樹脂の量が、2.0質量%未満であると、着弾後のインクにおいて、ゲル化剤が十分に析出(結晶化)しない場合がある。一方、極性官能基を有するポリエステル樹脂またはケトン樹脂の量が、15.0質量%を超えると、ゾル状のインク粘度が高くなるだけでなく、ゾル状のインクにおいて、ゲル化剤の溶解性が低下する。
極性官能基を有するポリエステル樹脂の調製方法は、特に制限はない。例えば、極性官能基を有する多価アルコール、多価カルボン酸、環状ラクトン等からポリエステル樹脂を調製することで得られる。具体的には、以下の反応を行うことで、極性官能基を有するポリエステル樹脂が調製できる。
(i)2官能以上の多価アルコール、及び2官能以上の多価カルボン酸の直接エステル化反応
(ii)2官能以上のポリエステル、及び2官能以上の多価アルコールのエステル交換反応
(iii)2官能以上の多価アルコール、及び酸無水物のエステル化反応
(iv)1分子中に水酸基とカルボキシル基をそれぞれ1つ以上有するヒドロキシカルボン酸の直接エステル化反応
(v)極性官能基が環に結合した環状ラクトンの開環重合
ポリエステル樹脂の酸価及び塩基価は、原料である多価アルコール、多価カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、極性基含有環状ラクトン等の官能基数等で調整する。
また、極性官能基を有するケトン樹脂は、アセトフェノン等の芳香族ケトン化合物に、極性官能基を有する化合物を反応させること等で調製できる。例えば、アセトフェノン等の芳香族ケトン化合物に、ホルムアルデヒド等のアルデヒド化合物を反応させ、得られたケトン樹脂を水素添加すること等で、−OH基を有するケトン樹脂が調製できる。
ケトン樹脂の酸価及び塩基価は、ケトン化合物に反応させる化合物量や、化合物の種類等で調整する。
・ゲル化剤について
活性光線硬化型インクジェットインクに含まれるゲル化剤は、インクを温度により可逆的にゾルゲル相転移させる機能を有する。そのようなゲル化剤は、少なくとも1)ゲル化温度よりも高い温度で、光重合性化合物や非重合性樹脂に溶解すること、2)ゲル化温度以下の温度で、インク中で結晶化すること、が必要である。
ゲル化剤がインク中で結晶化するときに、ゲル化剤の結晶化物である板状結晶が三次元的に囲む空間を形成し、前記空間に光重合性化合物を内包することが好ましい。このように、板状結晶が三次元的に囲む空間に光重合性化合物が内包された構造を「カードハウス構造」ということがある。カードハウス構造が形成されると、液体の光重合性化合物を保持することができ、インク液滴をピニングすることができる。それにより、液滴同士の合一を抑制することができる。カードハウス構造を形成するには、インク中で溶解している光重合性化合物とゲル化剤とが相溶していることが好ましい。これに対して、インク中で溶解している光重合性化合物とゲル化剤とが相分離していると、カードハウス構造を形成しにくい場合がある。
インク液滴をインクジェット記録装置から安定に吐出するためには、ゾル状のインク(高温時)において、光重合性化合物とゲル化剤との相溶性が良好であることが必要である。さらに、高速印刷時においても安定に液滴同士の合一を抑制するには、インク液滴が記録媒体に着弾後、速やかにゲル化剤が結晶化し、強固なカードハウス構造を形成することが必要である。
このようなゲル化剤の例には、
脂肪族ケトン化合物;
脂肪族エステル化合物;
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石油系ワックス;
キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、ホホバ固体ロウ、およびホホバエステル等の植物系ワックス;
ミツロウ、ラノリンおよび鯨ロウ等の動物系ワックス;
モンタンワックス、および水素化ワックス等の鉱物系ワックス;
硬化ヒマシ油または硬化ヒマシ油誘導体;
モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体またはポリエチレンワックス誘導体等の変性ワックス;
ベヘン酸、アラキジン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、およびエルカ酸等の高級脂肪酸;
ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;
12-ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシステアリン酸;
12-ヒドロキシステアリン酸誘導体;ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、12-ヒドロキシステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド(例えば日本化成社製 ニッカアマイドシリーズ、伊藤製油社製 ITOWAXシリーズ、花王社製 FATTYAMIDシリーズ等);
N-ステアリルステアリン酸アミド、N-オレイルパルミチン酸アミド等のN-置換脂肪酸アミド;
N,N'-エチレンビスステアリルアミド、N,N'-エチレンビス-12-ヒドロキシステアリルアミド、およびN,N'-キシリレンビスステアリルアミド等の特殊脂肪酸アミド;
ドデシルアミン、テトラデシルアミンまたはオクタデシルアミンなどの高級アミン;
ステアリルステアリン酸、オレイルパルミチン酸、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル化合物(例えば日本エマルジョン社製 EMALLEXシリーズ、理研ビタミン社製 リケマールシリーズ、理研ビタミン社製 ポエムシリーズ等);
ショ糖ステアリン酸、ショ糖パルミチン酸等のショ糖脂肪酸のエステル(例えばリョートーシュガーエステルシリーズ 三菱化学フーズ社製);
ポリエチレンワックス、α−オレフィン無水マレイン酸共重合体ワックス等の合成ワックス(Baker−Petrolite社製 UNILINシリーズ等);
ダイマー酸;
ダイマージオール(CRODA社製 PRIPORシリーズ等);
ステアリン酸イヌリン等の脂肪酸イヌリン;
パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン等の脂肪酸デキストリン(千葉製粉社製 レオパールシリーズ等);
ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル;
ベヘン酸エイコサンポリグリセリル(日清オイリオ社製 ノムコートシリーズ等);
N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジブチルアミド、N-(2-エチルヘキサノイル)-L-グルタミン酸ジブチルアミド等のアミド化合物(味の素ファインテクノより入手可能);
1,3:2,4-ビス-O-ベンジリデン-D-グルシトール(ゲルオールD 新日本理化より入手可能)等のジベンジリデンソルビトール類;
特開2005−126507号公報、特開2005−255821号公報および特開2010−111790号公報に記載の低分子オイルゲル化剤;
等が含まれる。
本発明の画像形成方法用の活性光線硬化型インクジェットインクには、ゲル化剤として、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含む化合物が含まれる。ゲル化剤が、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含むことで、前述の「カードハウス構造」が形成されやすい。ゲル化剤は、分岐鎖を有していてもよい。
炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含むゲル化剤の具体例には、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を有する、脂肪族ケトン化合物、脂肪族エステル化合物、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸アミド等が含まれる。
ただし、脂肪酸アミド等、アルキル鎖の末端に−OH、−COOH等の極性基を有するゲル化剤は、ゾル状のインク中での安定性が悪く、析出したり、層分離したりすることがある。また、インクの硬化膜から、ゲル化剤が時間の経過とともに徐々に溶出することがある。そこで、ゲル化剤は、脂肪族ケトン化合物もしくは脂肪族エステル化合物であることが好ましい。つまり、下記一般式(G1)及び(G2)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(G1):R1−CO−R2
一般式(G2):R3−COO−R4
一般式(G1)及び(G2)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数12以上の直鎖部分を有する炭化水素基を表す。R1〜R4は、分岐部分を有していてもよい。
一般式(G1)において、R1及びR2で表される炭化水素基は、それぞれ独立に、炭素原子数が12以上25以下の直鎖部分を含む脂肪族炭化水素基であることが好ましい。R1及びR2で表される脂肪族炭化水素基に含まれる直鎖部分の炭素原子数が12未満であると、十分な結晶性を有しないためゲル化剤として機能しないだけでなく、前述のカードハウス構造において、光重合性化合物を内包するための十分な空間を形成できないおそれがある。一方、脂肪族炭化水素基に含まれる直鎖部分の炭素原子数が25を超えると、融点が高くなりすぎるため、インクの射出温度を高くしなければ、インク中に溶解しなくなるおそれがある。
上記一般式(G1)で表される脂肪族ケトン化合物の例には、ジリグノセリルケトン(C24−C24)、ジベヘニルケトン(C22−C22、融点88℃)、ジステアリルケトン(C18−C18、融点84℃)、ジエイコシルケトン(C20−C20)、ジパルミチルケトン(C16−C16、融点80℃)、ジミリスチルケトン(C14−C14)、ジラウリルケトン(C12−C12、融点68℃)、ラウリルミリスチルケトン(C12−C14)、ラウリルパルミチルケトン(C12−C16)、ミリスチルパルミチルケトン(C14−C16)、ミリスチルステアリルケトン(C14−C18)、ミリスチルベヘニルケトン(C14−C22)、パルミチルステアリルケトン(C16−C18)、バルミチルベヘニルケトン(C16−C22)、ステアリルベヘニルケトン(C18−C22)等が含まれる。
一般式(G1)で表される化合物の市販品の例には、18−Pentatriacontanon(Alfa Aeser社製)、Hentriacontan−16−on(Alfa Aeser社製)、カオーワックスT1(花王株式会社製)等が含まれる。
活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる脂肪族ケトン化合物は、一種類のみであってもよく、二種類以上の混合物であってもよい。
一般式(G2)おいて、R3及びR4で表される炭化水素基は、特に制限されないが、炭素原子数12以上26以下の直鎖部分を含む脂肪族炭化水素基であることが好ましい。R3及びR4で表される脂肪族炭化水素基に含まれる直鎖部分の炭素原子数が12以上26以下であると、一般式(G1)で表される化合物と同様に、ゲル化剤に必要な結晶性を有しつつ、前述のカードハウス構造を形成でき、融点も高くなりすぎない。
式(G2)で表される脂肪族エステル化合物の例には、ベヘニン酸ベヘニル(C21−C22、融点70℃)、イコサン酸イコシル(C19−C20)、ステアリン酸ステアリル(C17−C18、融点60℃)、ステアリン酸パルミチル(C17−C16)、ステアリン酸ラウリル(C17−C12)、パルミチン酸セチル(C15−C16、融点54℃)、パルミチン酸ステアリル(C15−C18)、ミリスチン酸ミリスチル(C13−C14、融点43℃)、ミリスチン酸セチル(C13−C16、融点50℃)、ミリスチン酸オクチルドデシル(C13−C20)、オレイン酸ステアリル(C17−C18)、エルカ酸ステアリル(C21−C18)、リノール酸ステアリル(C17−C18)、オレイン酸ベヘニル(C18−C22)、セロチン酸ミリシル(C25−C16)、モンタン酸ステアリル(C27−C18)、モンタン酸ベヘニル(C27−C22)、リノール酸アラキジル(C17−C20)、トリアコンタン酸パルミチル(C29−C16)等が含まれる。
式(G2)で表される脂肪族エステル化合物の市販品の例には、ユニスターM−2222SL(日油株式会社製)、エキセパールSS(花王株式会社製、融点60℃)、EMALEX CC−18(日本エマルジョン株式会社製)、アムレプスPC(高級アルコール工業株式会社製)、エキセパール MY−M(花王株式会社製)、スパームアセチ(日油株式会社製)、EMALEX CC−10(日本エマルジョン株式会社製)等が含まれる。これらの市販品は、二種類以上の混合物であることが多いため、必要に応じて分離・精製してもよい。
活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる脂肪族エステル化合物は、一種類のみであってもよく、二種類以上の混合物であってもよい。
活性光線硬化型インクジェットインクに含まれるゲル化剤の量は、インク全量に対して0.5〜10.0質量%が好ましく、更に好ましくは1〜7質量%である。0.5質量%未満であると、インク液滴をゲル化(温度によるゾルゲル相転移)させることができず、10質量%を超えると、インク中に十分に溶解できず、インク液滴の射出性が低下するからである。
・光重合開始剤について
活性光線硬化型インクジェットインクには、光重合開始剤がさらに含まれる。
光重合開始剤は、分子内結合開裂型と分子内水素引き抜き型とがある。分子内結合開裂型の光重合開始剤の例には、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類;2,4,6-トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系;ベンジルおよびメチルフェニルグリオキシエステル等が含まれる。
分子内水素引き抜き型の光重合開始剤の例には、ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル-4-フェニルベンゾフェノン、4,4'-ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4'-メチル-ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3',4,4'-テトラ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3'-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;ミヒラーケトン、4,4'-ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;10-ブチル-2-クロロアクリドン、2-エチルアンスラキノン、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が含まれる。
光重合開始剤が、アシルホスフィンオキシドやアシルホスフォナートであると、感度が良好となる。具体的には、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキサイド等が好ましい。
活性光線硬化型インクジェットインクにおける光重合開始剤の含有量は、インク硬化時に照射する光や光重合性化合物の種類などにもよるが、0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量%である。
活性光線硬化型インクジェットインクにおける光重合開始剤に、光酸発生剤が含まれていてもよい。光酸発生剤の例には、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が含まれる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。
活性光線硬化型インクジェットインクには、必要に応じて光重合開始剤助剤や重合禁止剤などがさらに含まれていてもよい。光重合開始剤助剤は、第3級アミン化合物であってよく、芳香族第3級アミン化合物が好ましい。芳香族第3級アミン化合物の例には、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、N,N-ジメチル-p-トルイジン、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸イソアミルエチルエステル、N,N-ジヒドロキシエチルアニリン、トリエチルアミンおよびN,N-ジメチルヘキシルアミン等が含まれる。なかでも、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸イソアミルエチルエステルが好ましい。活性光線硬化型インクジェットインクに、これらの化合物が、一種のみ含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。
重合禁止剤の例には、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p-メトキシフェノール、t-ブチルカテコール、t-ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1-ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p-ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5-ジ-t-ブチル-p-ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN-ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ-p-ニトロフェニルメチル、N-(3-オキシアニリノ-1,3-ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o-イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等が含まれる。
・色材について
活性光線硬化型インクジェットインクには、色材がさらに含まれる。色材は、染料または顔料でありうる。インクの構成成分に対して良好な分散性を有し、かつ耐候性に優れることから、顔料がより好ましい。
染料は、油溶性染料等でありうる。油溶性染料は、以下の各種染料が挙げられる。マゼンタ染料の例には、MS Magenta VP、MS Magenta HM−1450、MS Magenta HSo−147(以上、三井東圧社製)、AIZENSOT Red−1、AIZEN SOT Red−2、AIZEN SOTRed−3、AIZEN SOT Pink−1、SPIRON Red GEH SPECIAL(以上、保土谷化学社製)、RESOLIN Red FB 200%、MACROLEX Red Violet R、MACROLEX ROT5B(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Red B、KAYASET Red 130、KAYASET Red 802(以上、日本化薬社製)、PHLOXIN、ROSE BENGAL、ACID Red(以上、ダイワ化成社製)、HSR−31、DIARESIN Red K(以上、三菱化成社製)、Oil Red(BASFジャパン社製)が含まれる。
シアン染料の例には、MS Cyan HM−1238、MS Cyan HSo−16、Cyan HSo−144、MS Cyan VPG(以上、三井東圧社製)、AIZEN SOT Blue−4(保土谷化学社製)、RESOLIN BR.Blue BGLN 200%、MACROLEX Blue RR、CERES Blue GN、SIRIUS SUPRATURQ.Blue Z−BGL、SIRIUS SUPRA TURQ.Blue FB−LL 330%(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Blue FR、KAYASET Blue N、KAYASET Blue 814、Turq.Blue GL−5 200、Light Blue BGL−5 200(以上、日本化薬社製)、DAIWA Blue 7000、Oleosol Fast Blue GL(以上、ダイワ化成社製)、DIARESIN Blue P(三菱化成社製)、SUDAN Blue 670、NEOPEN Blue 808、ZAPON Blue 806(以上、BASFジャパン社製)等が含まれる。
イエロー染料の例には、MS Yellow HSm−41、Yellow KX−7、Yellow EX−27(三井東圧)、AIZEN SOT Yellow−1、AIZEN SOT YelloW−3、AIZEN SOT Yellow−6(以上、保土谷化学社製)、MACROLEX Yellow 6G、MACROLEX FLUOR.Yellow 10GN(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Yellow SF−G、KAYASET Yellow2G、KAYASET Yellow A−G、KAYASET Yellow E−G(以上、日本化薬社製)、DAIWA Yellow 330HB(ダイワ化成社製)、HSY−68(三菱化成社製)、SUDAN Yellow 146、NEOPEN Yellow 075(以上、BASFジャパン社製)等が含まれる。
ブラック染料の例には、MS Black VPC(三井東圧社製)、AIZEN SOT Black−1、AIZEN SOT Black−5(以上、保土谷化学社製)、RESORIN Black GSN 200%、RESOLIN BlackBS(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Black A−N(日本化薬社製)、DAIWA Black MSC(ダイワ化成社製)、HSB−202(三菱化成社製)、NEPTUNE Black X60、NEOPEN Black X58(以上、BASFジャパン社製)等が含まれる。
顔料は、特に限定されないが、例えばカラーインデックスに記載される下記番号の有機顔料または無機顔料でありうる。
赤あるいはマゼンタ顔料の例には、Pigment Red 3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet 3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange 13、16、20、36等が含まれる。青またはシアン顔料の例には、Pigment Blue 1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60等が含まれる。緑顔料の例には、Pigment Green 7、26、36、50が含まれる。黄顔料の例には、Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94,95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193等が含まれる。黒顔料の例には、Pigment Black 7、28、26等が含まれる。
顔料の市販品の例には、クロモファインイエロー2080、5900、5930、AF−1300、2700L、クロモファインオレンジ3700L、6730、クロモファインスカーレット6750、クロモファインマゼンタ6880、6886、6891N、6790、6887、クロモファインバイオレット RE、クロモファインレッド6820、6830、クロモファインブルーHS−3、5187、5108、5197、5085N、SR−5020、5026、5050、4920、4927、4937、4824、4933GN−EP、4940、4973、5205、5208、5214、5221、5000P、クロモファイングリーン2GN、2GO、2G−550D、5310、5370、6830、クロモファインブラックA−1103、セイカファストエロー10GH、A−3、2035、2054、2200、2270、2300、2400(B)、2500、2600、ZAY−260、2700(B)、2770、セイカファストレッド8040、C405(F)、CA120、LR−116、1531B、8060R、1547、ZAW−262、1537B、GY、4R−4016、3820、3891、ZA−215、セイカファストカーミン6B1476T−7、1483LT、3840、3870、セイカファストボルドー10B−430、セイカライトローズR40、セイカライトバイオレットB800、7805、セイカファストマルーン460N、セイカファストオレンジ900、2900、セイカライトブルーC718、A612、シアニンブルー4933M、4933GN−EP、4940、4973(大日精化工業製);
KET Yellow 401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange 501、KET Red 301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue 101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green 201(大日本インキ化学製);
Colortex Yellow 301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange 202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、Colortex Blue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(山陽色素製);
Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(東洋インキ製)、
Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(ヘキストインダストリ製);
Novoperm P−HG、Hostaperm Pink E、Hostaperm Blue B2G(クラリアント製);
カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(三菱化学製)などが挙げられる。
顔料の平均粒径は0.08〜0.5μmであることが好ましく、顔料の最大粒径は0.3〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.3〜3μmである。顔料の粒径を調整することによって、インクジェット記録ヘッドのノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することができる。
顔料または染料の含有量は、活性光線硬化型インクジェットインクに対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.4〜10質量%であることがより好ましい。顔料または染料の含有量が少なすぎると、得られる画像の発色が十分ではなく、多すぎるとインクの粘度が高くなり、射出性が低下するからである。
顔料の分散は、例えばボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、およびペイントシェーカー等により行うことができる。顔料の分散は、顔料粒子の平均粒子径が、好ましくは0.08〜0.5μm、最大粒子径が好ましくは0.3〜10μm、より好ましくは0.3〜3μmとなるように行われることが好ましい。顔料の分散は、顔料、分散剤、および分散媒体の選定、分散条件、およびろ過条件等によって、調整される。
活性光線硬化型インクジェットインクには、顔料の分散性を高めるために、分散剤がさらに含まれていてもよい。分散剤の例には、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、およびステアリルアミンアセテート等が含まれる。分散剤の市販品の例には、Avecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズ等が含まれる。
活性光線硬化型インクジェットインクには、必要に応じて分散助剤がさらに含まれていてもよい。分散助剤は、顔料に応じて選択されればよい。
分散剤および分散助剤の合計量は、顔料に対して1〜50質量%であることが好ましい。
活性光線硬化型インクジェットインクには、必要に応じて顔料を分散させるための分散媒体がさらに含まれていてもよい。分散媒体として溶剤がインクに含まれてもよいが、形成された画像における溶剤の残留を抑制するためには、前述のような光重合性化合物(特に粘度の低いモノマー)が分散媒体であることが好ましい。
・その他の成分について
活性光線硬化型インクジェットインクには、必要に応じて他の成分がさらに含まれていてもよい。他の成分は、各種添加剤や他の樹脂等であってよい。添加剤の例には、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤、インクの保存安定性を高めるための塩基性化合物等も含まれる。塩基性化合物の例には、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などが含まれる。他の樹脂の例には、硬化膜の物性を調整するための樹脂などが含まれ、例えばポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、およびワックス類等が含まれる。
・ゾルゲル相転移型のインクジェットインクについて
活性光線硬化型インクジェットインクは、前述のようにゲル化剤を含むため、温度により可逆的にゾルゲル相転移する。ゾルゲル相転移する活性光線硬化型インクは、高温(例えば80℃程度)では液体(ゾル)であるため、インクジェット記録ヘッドからゾル状態で吐出することができる。高温下で活性光線硬化型インクジェットインクを吐出すると、インク液滴(ドット)が記録媒体に着弾した後、自然冷却されてゲル化する。これにより、隣り合うドット同士の合一を抑制し、画質を高めることができる。
インク液滴の射出性を高めるためには、高温下におけるインクの粘度が一定以下であることが好ましい。具体的には、活性光線硬化型インクジェットインクの、80℃における粘度が3〜20mPa・sであることが好ましい。一方、隣り合うドットの合一を抑制するためには、着弾後の常温下におけるインクの粘度が一定以上であることが好ましい。具体的には、活性光線硬化型インクジェットインクの25℃における粘度は1000mPa・s以上であることが好ましい。
インクのゲル化温度は、40℃以上70℃以下であることが好ましく、50℃以上65℃以下であることがより好ましい。射出温度が80℃近傍である場合に、インクのゲル化温度が70℃を超えると、射出時にゲル化が生じやすいため射出性が低くなり、ゲル化温度が40℃未満であると、記録媒体に着弾後、速やかにゲル化しないからである。ゲル化温度とは、ゾル状態にあるインクを冷却する過程において、ゲル化して流動性が低下するときの温度である。
インクの80℃における粘度、25℃における粘度及びゲル化温度は、レオメータにより、インクの動的粘弾性の温度変化を測定することにより求めることができる。具体的には、インクを100℃に加熱し、剪断速度11.7(/s)、降温速度0.1℃/sの条件で20℃まで冷却したときの、粘度の温度変化曲線を得る。そして、80℃における粘度と25℃における粘度は、粘度の温度変化曲線において80℃、25℃における粘度をそれぞれ読み取ることにより求めることができる。ゲル化温度は、粘度の温度変化曲線において、粘度が200mPa・sとなる温度として求めることができる。
レオメータは、Anton Paar社製 ストレス制御型レオメータ PhysicaMCRシリーズを用いることができる。コーンプレートの直径は75mm、コーン角は1.0°とすることができる。
従来のゾルゲル相転移する活性光線硬化型インクジェットインクでは、ゲル化剤と他の成分との相溶性が詳細に検討されておらず、印字初期にドット合一が抑制できていても、印字を続けると不安定になったり、しばらく印字せず待機した状態で放置した後に印字を開始すると画質が劣化することがあった。また、インクの硬化膜と記録媒体との密着性が不十分であり、特にポリプロピレンやポリエチレンテレフタレートなどのプラスチック記録媒体に印字を行った場合、インク硬化膜が記録媒体から簡単に剥がれてしまう、という問題があった。
また、一般的なインクでは、硬化物と記録媒体との密着性を高めるために、ウレタンアクリレートオリゴマーや、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物、アクリルアミド構造を有する(メタ)アクリレート化合物等を添加する。しかし、ゲル化剤が含まれるインクに、ウレタンアクリレートオリゴマー等を添加すると、ゲル化剤の相溶性が低下したり、ゾルゲル相転移が阻害される。
本発明者らは、特定量の(メタ)アクリレート化合物Aと、非重合性樹脂とを、活性光線硬化型インクジェットインクに添加することで、良好な硬化性、高画質性(ドット合一抑制、文字潰れなし)、再現性(ゲル化剤溶解安定性=吐出安定性)などが得られることを見出した。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクにより、高画質画像が得られる理由は、以下のように推察される。活性光線硬化型インクジェットインクに(メタ)アクリレート化合物Aが含まれていることで、ゲル化剤の溶解性が良好となる。さらに、活性光線硬化型インクジェットインク内では、弱い極性基(エステル基やケトン基)を有する非重合性樹脂と、疎水性が比較的高い(メタ)アクリレート化合物Aが、比較的均一に混和している。この非重合性樹脂の弱い極性基(エステル基やケトン基)によっても、ゲル化剤の混和安定性が高まる。つまり、ゾル状態のインクの安定性が優れ、インクジェット記録装置からのインクの吐出安定性等が良好となる。
また、活性光線硬化型インクジェットインクには、非重合性樹脂が含まれており、この非重合性樹脂の極性官能基によって、インク着弾後、ゲル化剤が安定かつ速やかに析出または結晶化する。したがって、インク液滴の合一が効果的に抑制されて、高画質画像が得られる。さらに、非重合性樹脂の極性官能基が、記録媒体表面の官能基と結合することで、インク硬化物と記録媒体との密着性が高まる。
・インクジェットインクの調製方法について
活性光線硬化型インクジェットインクは、前述の光重合性化合物、ゲル化剤、非重合性樹脂、及び色材を、加熱下、混合して得られる。好ましくは、一部の光重合性化合物に色材(特に顔料)を分散させた顔料分散剤を用意し、顔料分散材と、他のインク成分と混合する。得られたインクは、所定のフィルターで濾過することが好ましい。
2.画像形成方法
本発明の画像形成方法は、少なくとも以下の2工程を含む。
(1)活性光線硬化型インクジェットインクを、インクジェット記録ヘッドから吐出させて記録媒体上に付着させる工程
(2)前記記録媒体上に着弾した液滴にLED光源からの光を照射して前記インク液滴を硬化させる工程
・(1)工程について
活性光線硬化型インクジェットインクは、上述したインクジェットインクであればよい。
インクジェット記録ヘッド部でインク液滴を射出する。インク液滴の射出性を高めるためには、インクジェット記録ヘッド内のインクジェットインクの温度を、インクのゲル化温度より10〜30℃高い温度に設定することが好ましい。インクジェット記録ヘッド内のインク温度が、ゲル化温度+10℃未満であると、インクジェット記録ヘッド内もしくはノズル表面でインクがゲル化して、インク液滴の射出性が低下しやすい。一方、インクジェット記録ヘッド内のインクの温度が、ゲル化温度+30℃を超えると、インクが高温になりすぎるため、インク成分が劣化することがある。
インクは、インクジェット記録装置のインクジェット記録ヘッド、インクジェット記録ヘッドに接続したインク流路、またはインク流路に接続したインクタンク等で加熱する。
インクジェット記録ヘッドの各ノズルから吐出される1滴あたりの液滴量は、画像の解像度にもよるが、0.5〜10plであることが好ましく、高精細の画像を形成するためには、0.5〜2.5plであることがより好ましい。このような液滴量で高精細な画像を形成するには、着弾後のインクが合一しない;つまり、インクが十分にゾルゲル相転移する必要がある。前述の活性光線硬化型インクジェットインクでは、ゾルゲル転移が速やかに行われる。したがって、このような液滴量でも高精細な画像を安定して形成できる。
記録媒体に着弾したインク液滴は冷却されてゾルゲル相転移により速やかにゲル化する。これにより、インク液滴が拡散せずに、ピニングすることができる。さらには、インク液滴中に酸素が入り込みにくいため、光重合性化合物の硬化が酸素によって阻害されにくい。
記録媒体は、紙であってもよく、樹脂フィルムであってもよい。紙の例には、印刷用コート紙、印刷用コート紙Bなどが含まれる。また、樹脂フィルムの例には、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリプロピレンフィルム、塩化ビニルフィルムなどが含まれる。従来のインクの硬化物は、ポリエチレンテレフタレートや、ポリプロピレンからなる記録媒体に対する密着性が低い。これに対し、本発明の画像形成方法に使用する活性光線硬化型インクジェットインクの硬化物は、ポリエチレンテレフタレートや、ポリプロピレンとの密着性が優れる。したがって、本発明の画像形成方法によれば、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンからなる記録媒体にも、高画質画像を形成できる。
ここで、インクジェット記録ヘッドからインク液滴を吐出することによって、記録媒体上にインク液滴が付着する。インク液滴が着弾する際の記録媒体の温度は、当該インクのゲル化温度よりも10〜20℃低い温度に設定されていることが好ましい。記録媒体の温度が低すぎると、インク液滴が過剰に迅速にゲル化してピニングしてしまうため、インク液滴のレベリングが十分に生じず、画像光沢が低下することがある。一方で、記録媒体の温度が高すぎると、インク液滴がゲル化しにくくなり、インク液滴の隣り合うドット同士が混じりあうことがある。記録媒体の温度を適切に調整することで、インク液滴の隣り合うドット同士が混じり合わない程度の適度なレベリングと、適切なピニングとが実現される。
本発明における活性光線硬化型インクジェットインクでは、インク液滴((メタ)アクリレート化合物A、非重合性樹脂)中にゲル化剤が安定して溶解している。そこで、記録媒体の温度を調整し、画像の光沢を調整してもよい。
記録媒体の搬送速度は、30〜120m/sであることが好ましい。搬送速度が速いほど画像形成速度が速まるので好ましいが、搬送速度が速すぎると、画像品質が低下したり、インクの光硬化(後述)が不十分になったりする。
・(2)工程について
記録媒体に着弾したインク液滴にLED光源から光を照射することで、インク液滴に含有される光重合性化合物を架橋又は重合させてインク液滴を硬化させる。
記録媒体に付着したインク液滴に照射する光は、LED光源からの紫外線であることが好ましい。具体例には、Phoseon Technology社製 395nm、水冷LED等が含まれる。一般的な紫外線の光源として、メタルハライドランプが挙げられるが、LEDを光源とすることで、光源の輻射熱によってインク液滴が溶ける;すなわち、インク液滴の硬化膜表面に硬化不良が生じることを抑制できる。
LED光源は、370〜410nmの紫外線を画像表面におけるピーク照度が0.5〜10W/cmとなるように設置され、1〜5W/cmとなるように設置することがより好ましい。画像に照射される光量としては、350mJ/cm未満となるようにすることが好ましい。輻射熱がインク液滴に照射されることを抑制するためである。
インク液滴への光照射は、隣り合うインク液滴同士が合一するのを抑制するために、インク液滴が記録媒体上に付着した後10秒以内、好ましくは0.001秒〜5秒以内、より好ましくは0.01秒〜2秒以内に行うことが好ましい。光照射は、ヘッドキャリッジに収容された全てのインクジェット記録ヘッドからインク液滴を吐出した後に行われることが好ましい。
・インクジェット記録装置について
本発明の画像形成方法は、活性光線硬化型インクジェット方式のインクジェット記録装置を用いて行うことができる。活性光線硬化型インクジェット方式のインクジェット記録装置には、ライン記録方式(シングルパス記録方式)のものと、シリアル記録方式のものと、がある。求められる画像の解像度や記録速度に応じて選択されればよいが、高速記録の観点では、ライン記録方式(シングルパス記録方式)が好ましい。
図1は、ライン記録方式のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す図である。このうち、図1(a)は側面図であり、図1(b)は上面図である。
図1に示されるように、インクジェット記録装置10は、複数のインクジェット記録ヘッド14を収容するヘッドキャリッジ16と、ヘッドキャリッジ16に接続したインク流路30と、インク流路30を通じて供給するインクを貯留するインクタンク31と、記録媒体12の全幅を覆い、かつヘッドキャリッジ16の(記録媒体の搬送方向)下流側に配置された光照射部18と、記録媒体12の下面に配置された温度制御部19と、を有する。
ヘッドキャリッジ16は、記録媒体12の全幅を覆うように固定配置されており、各色毎に設けられた複数のインクジェット記録ヘッド14を収容する。インクジェット記録ヘッド14にはインクが供給されるようになっている。たとえば、インクジェット記録装置10に着脱自在に装着された不図示のインクカートリッジ等から、直接又は不図示のインク供給手段によりインクが供給されるようになっていてもよい。
インクジェット記録ヘッド14は、各色ごとに、記録媒体12の搬送方向に複数配置される。記録媒体12の搬送方向に配置されるインクジェット記録ヘッド14の数は、インクジェット記録ヘッド14のノズル密度と、印刷画像の解像度によって設定される。例えば、液滴量2pl、ノズル密度360dpiのインクジェット記録ヘッド14を用いて1440dpiの解像度の画像を形成する場合には、記録媒体12の搬送方向に対して4つのインクジェット記録ヘッド14をずらして配置すればよい。また、液滴量6pl、ノズル密度360dpiのインクジェット記録ヘッド14を用いて720×720dpiの解像度の画像を形成する場合には、2つのインクジェット記録ヘッド14をずらして配置すればよい。dpiとは、2.54cm当たりのインク液滴(ドット)の数を表す。
インクタンク31は、ヘッドキャリッジ16に、インク流路30を介して接続されている。インク流路30は、インクタンク31中のインクをヘッドキャリッジ16に供給する経路である。インク液滴を安定して吐出するため、インクタンク31、インク流路30、ヘッドキャリッジ16及びインクジェット記録ヘッド14のインクを所定の温度に加熱して、ゲル状態を維持する。
光照射部18は、記録媒体12の全幅を覆い、かつ記録媒体の搬送方向についてヘッドキャリッジ16の下流側に配置されている。光照射部18は、インクジェット記録ヘッド14により吐出されて、記録媒体に着弾した液滴に光を照射し、液滴を硬化させる。
温度制御部19は、記録媒体12の下面に配置されており、記録媒体12を所定の温度に維持する。温度制御部19は、例えば各種ヒータ等でありうる。
以下、ライン記録方式のインクジェット記録装置10を用いた画像形成方法を説明する。記録媒体12を、インクジェット記録装置10のヘッドキャリッジ16と温度制御部19との間に搬送する。一方で、記録媒体12を、温度制御部19により所定の温度に調整する。次いで、ヘッドキャリッジ16のインクジェット記録ヘッド14から高温のインク液滴を吐出して、記録媒体12上に付着(着弾)させる。そして、光照射部18により、記録媒体12上に付着したインク液滴に光を照射して硬化させる。
硬化後の総インク液滴膜厚は、2〜25μmであることが好ましい。「総インク液滴膜厚」とは、記録媒体に描画されたインク液滴膜厚の最大値である。
図2は、シリアル記録方式のインクジェット記録装置20の要部の構成の一例を示す図である。図2に示されるように、インクジェット記録装置20は、記録媒体の全幅を覆うように固定配置されたヘッドキャリッジ16の代わりに、記録媒体の全幅よりも狭い幅であり、かつ複数のインクジェット記録ヘッド24を収容するヘッドキャリッジ26と、ヘッドキャリッジ26を記録媒体12の幅方向に可動させるためのガイド部27と、を有する以外は図1と同様に構成されうる。
シリアル記録方式のインクジェット記録装置20では、ヘッドキャリッジ26がガイド部27に沿って記録媒体12の幅方向に移動しながら、ヘッドキャリッジ26に収容されたインクジェット記録ヘッド24からインク液滴を吐出する。ヘッドキャリッジ26が記録媒体12の幅方向に移動しきった後(パス毎に)、記録媒体12を搬送方向に送り、光照射部28で光を照射する。これらの操作以外は、前述のライン記録方式のインクジェット記録装置10とほぼ同様にして画像を記録する。
以下において、実施例を参照して本発明をより詳細に説明するが、これらの記載によって本発明の範囲は限定して解釈されない。
以下の成分により、各実施例および比較例の活性光線硬化型インクジェットインクを調製した。
(ゲル化剤)
ステアリン酸ステアリル(エキセパールSS、花王社製)、(ユニスター M−9676、日油社製)、(EMALEX CC−18、日本エマルジョン社製)、(アムレプスSS、高級アルコール工業社製)
ジステアリルケトン(カオーワックスT1、花王社製)、(18−Pentatriacontanone、試薬(Arfa Aeser)社製)
ベヘニン酸ベヘニル(ユニスター M−2222SL、日油社製)
ジパルミチルケトン(Hentriacontan−16−on、試薬(Arfa Aeser)社製)
ジラウリルケトン(12−tricosanone、試薬(Arfa Aeser)社製)
パルミチン酸セチル(アムレプスPC、高級アルコール工業社製)
ベヘニン酸(ルナックBA、花王社製)
(光重合性化合物)
・ClogP値が4.0〜7.0の範囲内にある(メタ)アクリレート化合物
Photomer 4072(コグニス社製):3PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、分子量471、ClogP値4.90
Miramer M360(Miwon社製):トリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート、分子量471、ClogP値4.90
NKエステルDOD−N(新中村化学社製):1,10−デカンジオールジメタクリレート、分子量310、ClogP値5.75
NKエステルA−DCP(新中村化学社製):トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、 分子量304、ClogP値4.69
・その他の光重合性化合物
NKエステルA−400(新中村化学社製):ポリエチレングリコールジアクリレート
CD561(Sartomer社製):アルコキシ化ヘキサンジオールジアクリレート
SR499(Sartomer社製):6EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート
SR494(Sartomer社製):4EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート
(非重合性樹脂)
TEGO AddBond LTH (EVONIK社製、水酸基とカルボキシル基含有ポリエステル樹脂、酸価16mgKOH/g、塩基価25mgKOH/g、数平均分子量2000〜3000)
TEGO AddBond LTW (EVONIK社製、水酸基とカルボキシル基含有ポリエステル樹脂、60%キシレン溶液、酸価25mgKOH/g、塩基価30mgKOH/g、数平均分子量2000〜3000)
TEGO VariPlus 3350UV (EVONIK社製、水酸基とカルボキシル基含有ポリエステル樹脂、50%トリプロピレングリコールジアクリレート、酸価18mgKOH/g、塩基価16mgKOH/g、数平均分子量2000〜3000)
TEGO VARIPLUS SK (degussa社製、水酸基含有ケトン樹脂、酸価3mgKOH/g未満、塩基価325mgKOH/g、数平均分子量1000〜1500)
TEGO VARIPLUS AP (degussa社製、ケトン樹脂、酸価・塩基価3mgKOH/g未満、数平均分子量1000〜1500)
(界面活性剤)
KF−352(信越化学社製)
(光重合開始剤)
DAROCURE TPO(BASF社製)
ITX(DKSHジャパン社製)
(増感助剤)
KayacureEPA(日本化薬社製)
(顔料分散液)
以下の手順で調製した顔料分散液を用いた。以下の2種の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間加熱攪拌溶解した。
PB824(味の素ファインテクノ社製) 9質量部
トリプロピレングリコールジアクリレート (APG−200、新中村化学社製) 71質量部
室温まで冷却した後、これに顔料としてPigment Black 7(三菱化学社製、#52)20質量部を加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れて密栓し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理した。その後、ジルコニアビーズを除去し、これを顔料分散液とした。
≪実施例1≫
下記表1の組成(質量比)に従い、各成分を混合し、これを80℃に加熱して攪拌した。得られた溶液の温度を保持したまま、ADVATEC社製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過し、活性光線硬化型インクジェットインクを調製した。この活性光線硬化型インクジェットインクのインクを下記のように評価した。
(インク状態)
・ゲル化剤溶解安定性
活性光線硬化型インクジェットインクを100℃の恒温槽内に4時間静置した。静置後のインクについて、ゲル化剤の溶解状態を目視で確認し、下記の基準に基づき評価した。結果を表1に示す。
○:分離、析出なし
×:油玉が表面に集まっている(層分離している)
・インク臭気
活性光線硬化型インクジェットインクを100℃に加熱し、そのときの臭気を、下記の基準に基づき評価した。結果を表1に示す。
○:臭いが殆どなし
△:かすかに刺激臭有り
×:強い刺激臭有り
・ゾルゲル相転移温度
ゾルゲル相転移温度は、Physica社製粘弾性測定装置 MCR300、シェアレート11(1/s)にて測定した。結果を表1に示す。
(画像形成)
活性光線硬化型インクジェットインクを、ピエゾ型インクジェットノズルを備えたインクジェット記録ヘッドを有するインクジェット記録装置に装填した。この装置から、600mm巾、厚さ40μmの未処理PET及び未処理PPに、それぞれ印字直前にコロナ処理を行いながら画像を500m連続して記録した。
印字装置は、インク供給系がインクタンク、インク流路、インクジェット記録ヘッド直前のサブインクタンク、フィルター付き配管、及びピエゾヘッドを有するものを用いた。画像形成の際、インクタンクからヘッド部分までインクを100℃に加温した。印字装置から、2plの液滴が吐出されるように、ピエゾヘッドに電圧を印加した。また、ピエゾヘッドは、360dpiの解像度のヘッド4個からなるものとし、1440×1440dpiの単色ベタ画像、3pt明朝体黒文字、3pt明朝体白文字(ベタ画像中に白抜き文字)を形成した。
印字後、Phoseon Technology社製水冷ユニット付きのLEDランプから光(395nm、8W/cm)を照射し、活性光線硬化型インクジェットインクを硬化させた。ランプから記録媒体面までの距離は20mmとした。記録媒体の搬送速度は、60m/sとした。光量は200mJ/cmとした。光量は、浜松ホトニクス社製 紫外線積算光量計C9536、H9958で測定した。
(画像評価)
・画質(白ヌケ)
PPフィルムに形成した画像について、10m目と500m目印刷時のベタ画像部の白ヌケ(ドットの合一による未印字部分)を目視で確認した。下記の基準で評価した。
○:白ヌケ無し
△:1,2箇所白ヌケがあるが、実用上問題ないレベル
×:白ヌケ多数発生
・画質(文字品質)
PETフィルムに形成した画像について、10m目と500m目印刷時の3pt明朝文字の品質を目視評価した。
○:文字が再現されている
△:文字の一部に潰れが見られる
×:文字が潰れている
・硬化性評価(鉛筆硬度)
PETフィルムに形成した10m目のベタ画像を、25℃・60%RHの環境下に24時間放置した。その後、JIS−K−5400に準じて表面の鉛筆硬度を測定した。下記基準に基づき、評価した。
○:鉛筆硬度2H以上
△:B,F,H
×:2B以下
・折り曲げ耐性評価
PETフィルムに形成した10m目のベタ画像部を、25℃60%RHの環境下に24時間放置した。その後、これを二つ折りにし、下記の基準に基づき評価した。
○:画像膜が割れた
×:折りの部分で画像膜が割れた
・基材密着性
PPフィルムに出力した10m目のベタ画像部に、3M社製セロハンテープを密着させ、剥がした。このときの、PPフィルムと画像との密着性を、下記の基準に基づき評価した。
○:画像膜の剥がれ無し
×:画像膜が剥がれる
≪実施例2〜4、及び比較例1〜6≫
実施例2〜4、及び比較例3〜6については、下記表1に記載の組成に従い、各成分を調製した以外は、実施例1と同様にインクを調製した。
また、比較例1では、活性光線硬化型インクジェットインクを、Xerox社製Phaser 860用 インクとした。
比較例2では、活性光線硬化型インクジェットインクを、米国特許第7423072B2号明細書の実施例1のインク9の処方から、テトラヒドロフルフリルアクリレートを5%減らし、替わりにゲル化剤(ステアリン酸ステアリル3%、及びジステアリルケトン2%)を添加したインクとした。
これらの活性光線硬化型インクジェットインクで、実施例1と同様に画像を形成し、形成画像を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2013215923
表1に示されるように、ClogP値が4.0〜7.0の範囲内である(メタ)アクリレート化合物、非重合性樹脂、ゲル化剤、及び光重合開始剤を所定量ずつ含む実施例1〜4の活性光線硬化型インクジェットインクは、ゲル化剤の溶解安定性に優れ、さらにインクの硬化物と記録媒体との密着性等も高かった。これに対し、市販のインク(比較例1)では、インク硬化物と記録媒体との密着性が低く、鉛筆硬度の評価も低かった。これは、市販のインクでは、硬化性が不十分であったためと推察される。
また、公知のインクにゲル化剤を添加した比較例2でも、インク硬化物と記録媒体との密着性が低く、鉛筆硬度の評価も低かった。これは、比較例2のインクでも、硬化性が不十分であったためと推察される。さらに、10m目より500m目の文字品質が低下した。これは、インクジェット記録装置内で、インクが分離する等して、ゲル化剤の量が不均一になったためと推察される。また、比較例1及び2のインク臭気の評価が低かった理由として、分子量が280未満の重合性化合物を含むことが考えられる。
また、ClogP値が4.0〜7.0の範囲内である(メタ)アクリレート化合物の量を含まない、もしくはその含有量が少ない比較例3及び4では、ゲル化剤の溶解安定性が低かった。また、印刷開始から500m目の印刷物において、白抜けが生じ、文字品質が低下した。これは、インクジェット記録装置内で、インクが分離し、ゲル化剤が十分に機能しなかったためであると推察される。
一方、ClogP値が4.0〜7.0の範囲内である(メタ)アクリレート化合物の量が過剰である場合(比較例5及び6)、インク硬化物の折り曲げ耐性が低く、鉛筆硬度評価も悪かった。これは、インクの硬化性が不十分であったためと推察される。
≪実施例5〜7、及び比較例7〜9≫
実施例5〜7、及び比較例7〜9については、下記表2に記載の組成に従い、各成分を調製した以外は、実施例1と同様にインクを調製した。これらの活性光線硬化型インクジェットインクで、実施例1と同様に画像を形成し、形成画像を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2013215923
表2に示されるように、ClogP値が4.0〜7.0の範囲内である(メタ)アクリレート化合物、非重合性樹脂、ゲル化剤、及び光重合開始剤を所定量ずつ含む実施例5〜7の活性光線硬化型インクジェットインクは、ゲル化剤の溶解安定性に優れ、さらにインクの硬化物と記録媒体との密着性等も高かった。
これに対し、非重合性樹脂の量が少ない場合(比較例7)には、折り曲げ耐性が低かった。これは、インク硬化物と記録媒体との密着性が低かったためであると推察される。また、10m目では、良好に印刷できたにも関わらず、500m目での文字品質が悪かった。これは、インクが分離し、ゲル化剤が十分に機能しなかったためであると推察される。
また、非重合性樹脂の量が過剰である場合(比較例8)にも、印刷開始から500m目の印刷物の文字品質が低下した。これは、インクジェット記録装置内で、インクが分離し、ゲル化剤が十分に機能しなかったためであると推察される。さらに、非重合性の樹脂量が多いため、ゲル化剤の溶解安定性が低かった。さらにインクの硬化性が不十分となり、鉛筆硬度の評価も低かった。
また、非重合性樹脂を、極性官能基を有さない非重合性樹脂とした場合(比較例9)には、基材との密着性が不十分であり、さらにインク内でのゲル化剤の分散性が悪かった。また、印刷開始から10m目より500m目の印刷物の文字品質が悪く、インクジェット記録装置内で、インクがさらに分離したと推察される。
≪実施例8〜12、並びに比較例10及び11≫
実施例8〜12、並びに比較例10及び11については、下記表3に記載の組成に従い、各成分を調製した以外は、実施例1と同様にインクを調製した。これらの活性光線硬化型インクジェットインクで、実施例1と同様に画像を形成し、形成画像を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2013215923
表3に示されるように、ClogP値が4.0〜7.0の範囲内である(メタ)アクリレート化合物、非重合性樹脂、ゲル化剤、及び光重合開始剤を所定量ずつ含む実施例8〜12の活性光線硬化型インクジェットインクは、ゲル化剤の溶解安定性に優れ、さらにインクの硬化物と記録媒体との密着性等も高かった。
これに対し、ゲル化剤の量が少ない場合(比較例10)には、10m目と500m目共に白ヌケ及び文字品質の低下が生じた。これは、インク液滴が記録媒体に着弾後、十分にゲル化せず、ピニングできなかったためであると推察される。一方、ゲル化剤が多い場合(比較例11)は、インク硬化物の重合性が低かった。これは、ゲル化剤が重合性化合物の光硬化を阻害したためであると考えられる。
≪実施例13〜15、及び比較例12≫
実施例13〜15、及び比較例12については、下記表4に記載の組成に従い、各成分を調製した以外は、実施例1と同様にインクを調製した。つまり、実施例13〜15、及び比較例12については、全て同じ組成とした。これらの活性光線硬化型インクジェットインクで、下記表4に示す条件で画像を形成し、形成画像を評価した。結果を表4に示す。
Figure 2013215923
表4に示されるように、インク硬化時の記録媒体温度を、ゾルゲル相転移温度−10℃〜−20℃の範囲とした場合(実施例13)には、白抜けがなく、文字品質も高かった。
これに対し、ゾルゲルゾルゲル相転移温度−9℃である場合(実施例14)と、10m目及び500m目のいずれにおいても、文字品質が多少低下した。これは、インク着弾時に、ゲル化が不十分となったためと推察される。一方、ゾルゲルゾルゲル相転移温度−27℃である場合(実施例15)には、白抜けがなく、文字品質も高かった。
インクの硬化用の光源を、メタルハライドランプとした場合(比較例12)は、10m目と500m目共に白ヌケが生じ、文字品質も低かった。また、得られた印刷物を観察したところ、ベタ部画像の表面光沢が低かった。これらはメタルハライドランプの輻射熱によってインク液滴が溶け、インク液滴の硬化膜表面の硬化不良が生じたためであると考えられる。
以上の結果から、本発明の画像形成方法によれば、高速記録においても高細精な画像を安定に形成でき、各種記録媒体への適応性の良好な活性光線硬化型インクジェットインクを提供することができることが分かる。また、それを用いる画像形成方法を提供することができることが分かる。
本発明の画像形成方法では、記録媒体に着弾したインクが合一することがなく、さらにインク硬化膜と記録媒体との密着性が高い。したがって、本発明は、各種印刷物の作製、特にプラスチック記録媒体への画像形成に好適である。
10、20 インクジェット記録装置
12 記録媒体
14、24 インクジェット記録ヘッド
16、26 ヘッドキャリッジ
18、28 光照射部
19 温度制御部
27 ガイド部

Claims (10)

  1. ゲル化剤、光重合性化合物、光重合開始剤、及び非重合性樹脂を含有し、温度によりゾルゲル相転移する活性光線硬化型インクジェットのインク液滴を、インクジェット記録ヘッドから吐出させて記録媒体上に付着させる工程と、
    前記記録媒体上に着弾した液滴に、LED光源から光を照射し、前記液滴を硬化させる工程と、を有し、
    前記ゲル化剤が、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含む化合物を含み、
    前記光重合性化合物が、分子量が280〜1500、かつClogP値が4.0〜7.0の範囲内である(メタ)アクリレート化合物を含み、
    前記非重合性樹脂が、分子内に極性官能基を一つ以上有するポリエステル樹脂、または分子内に極性官能基を一つ以上有するケトン樹脂を含み、
    前記インク全量に対して、前記ゲル化剤を0.5〜10.0質量%、前記(メタ)アクリレート化合物を10〜40質量%、前記非重合性樹脂を2.0〜15.0質量%含み、
    前記光は、370〜410nmにピーク照度0.5〜10.0W/cmを有する、画像形成方法。
  2. 前記(メタ)アクリレート化合物が、下記(1)及び(2)のうちの少なくとも一種の(メタ)アクリレート化合物である、請求項1に記載の画像形成方法。
    (1)分子内に(−C(CH)H−CH−O−)で表される構造を、3〜14個有する、三官能以上の(メタ)アクリレート化合物
    (2)分子内に環状構造を持つ二官能以上の(メタ)アクリレート化合物
  3. 前記ゲル化剤が、下記一般式(G1)及び(G2)で表される化合物うちの少なくとも一種の化合物である、請求項1または請求項2に記載の画像形成方法。
    一般式(G1):R1−CO−R2
    一般式(G2):R3−COO−R4
    (式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数12以上の直鎖部分を含む炭化水素基を表す。)
  4. 前記ポリエステル樹脂、または前記ケトン樹脂が有する極性官能基が、−OH基、−COOH基、−NH基、−NO基、−CN基から選ばれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  5. 前記ポリエステル樹脂または前記ケトン樹脂が、−OH基及び−COOH基を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  6. 前記ポリエステル樹脂または前記ケトン樹脂の数平均分子量が1000〜5000であり、酸価または塩基価が10〜350mgKOH/gである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  7. 前記活性光線硬化型インクジェットインクが前記記録媒体に着弾する時の前記記録媒体の温度を、前記活性光線硬化型インクジェットインクのゾルゲル相転移温度の−10℃〜−20℃の範囲とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  8. 前記インク液滴を硬化させる工程で照射する前記光は、370〜410nmにピーク照度0.5〜5W/cmを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  9. 前記記録媒体が、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートからなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  10. ゲル化剤、光重合性化合物、光重合開始剤、及び非重合性樹脂を含有し、温度によりゾルゲル相転移する活性光線硬化型インクジェットであって、
    前記ゲル化剤が、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含む化合物を含み、
    前記光重合性化合物が、分子量が280〜1500、かつClogP値が4.0〜7.0の範囲内である(メタ)アクリレート化合物を含み、
    前記非重合性樹脂が、分子内に極性官能基を一つ以上有するポリエステル樹脂、または分子内に極性官能基を一つ以上有するケトン樹脂を含み、
    前記インク全量に対して、前記ゲル化剤を0.5〜10.0質量%、前記(メタ)アクリレート化合物を10〜40質量%、前記非重合性樹脂を2.0〜15.0質量%含む、活性光線硬化型インクジェットインク。
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