JP2015196703A - 光硬化性組成物、及びそれを含有する光硬化性インクジェットインク - Google Patents

光硬化性組成物、及びそれを含有する光硬化性インクジェットインク Download PDF

Info

Publication number
JP2015196703A
JP2015196703A JP2014073759A JP2014073759A JP2015196703A JP 2015196703 A JP2015196703 A JP 2015196703A JP 2014073759 A JP2014073759 A JP 2014073759A JP 2014073759 A JP2014073759 A JP 2014073759A JP 2015196703 A JP2015196703 A JP 2015196703A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photocurable
photocurable composition
ether
ink
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014073759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6479326B2 (ja
Inventor
孝由 戸枝
Takayoshi Toeda
孝由 戸枝
雅士 宮野
Masashi Miyano
雅士 宮野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2014073759A priority Critical patent/JP6479326B2/ja
Publication of JP2015196703A publication Critical patent/JP2015196703A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6479326B2 publication Critical patent/JP6479326B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】本発明の目的は、硬化収縮を抑制しながら非吸収性基材に対する硬化物の密着性を向上させ、さらに硬化感度の向上を図ることができる光硬化性組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明の光硬化性組成物は、光重合性化合物、及び光開始剤を含有する光硬化性組成物であって、光硬化性組成物は光重合性基を有する光硬化型樹脂を含有し、光硬化型樹脂は光重合性基を有するメタクリレート又は/及びアクリレートを有すると共に、光硬化型樹脂の分子量が10000以上150000以下であり、光硬化型樹脂は、光硬化性組成物全体の質量に対し、5以上40質量%以下で含有されていることを特徴とする、光硬化性組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化性組成物、及び光硬化性組成物を含有する光硬化性インクジェットインクに関し、さらに、光硬化性組成物を用いた記録方法、及び光硬化性組成物を含有する光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法に関する。
インクジェット記録方式は、簡易かつ安価に画像を形成できることから、各種印刷分野で用いられている。インクジェット記録方式の一つとして、紫外線硬化型インクの液滴を記録媒体に着弾させた後、紫外線を照射して硬化させて画像を形成する紫外線硬化型インクジェット方式がある。紫外線硬化型インクジェット方式は、インク吸収性のない記録媒体においても、高い耐擦過性と密着性を有する画像を形成できることから、近年注目されつつある。
上述した方式は、光重合性化合物が紫外線によって光重合して記録媒体上で硬化物を形成するため、速乾性に優れるとともに記録媒体への密着性を向上させることができる。具体的には、紫外線硬化型インクにポリエステル樹脂を含有することにより密着性を高めることを開示した特許文献1(特開2011−225751号公報)や、重合体又は共重合体としてスチレン、スチレン誘導体、アクリル酸エステル、アクリル酸を少なくとも1つ含有するポリマー成分を添加することにより密着性を向上させることができることを開示した特許文献2(特開2013−249357号公報)が知られている。
また、多官能性の光重合性化合物として多官能アクリレートを添加すると共にシリカ微粒子やオリゴマー(ワニス)を添加することによって密着性を向上させることを開示した特許文献3(特開2012−162646号公報)も知られている。
特開2011−225751号公報 特開2013−249357号公報 特開2012−162646号公報
しかしながら、密着性の向上に伴って紫外線照射によって光重合性モノマー又は/及び光重合性オリゴマーである光重合性化合物が重合することで形成される硬化物の収縮が問題となった。具体的には、例えば非吸収性媒体において付与された光硬化性組成物が紫外線によって光重合し、光重合性化合物が急激に反応して体積収縮することで、硬化物の収縮が起こるので、非吸収記録媒体が変形してしまう問題が生じた。また、特許文献2に記載のポリマー成分を添加する場合、硬化収縮は抑制できるものの、密着性が不足する問題が生じる。
そこで本発明者は紫外線照射によって光重合性化合物が重合する過程に着目した。特にラジカル重合では紫外線照射時に体積収縮することで硬化収縮が顕著であることが知られており、これはファンデルワールス距離で存在していた光重合性化合物が重合後に共有結合となることによってその結合距離の差分により体積収縮が発生すると考えられている。本発明者は光硬化性組成物に光硬化型樹脂を添加することにより、光硬化性組成物中にあらかじめ部分的にポリマー化した樹脂を添加できるため、光硬化型樹脂を含有させていない光硬化性組成物とは異なり、紫外線照射時の体積収縮が減少し、結果として硬化収縮が抑制できると共に、光硬化型樹脂は光重合性基を備えるため、例えば非吸収性基材等の基材での密着性を付与できることを見出した。
本発明の目的は、硬化収縮を抑制しながら非吸収性基材に対する硬化物の密着性を向上させ、さらに硬化感度の向上を図ることができる光硬化性組成物及び光硬化性インクジェットインクを提供することにある。
以上の課題を解決するため、第(1)項に記載の発明は、
光重合性化合物、及び光開始剤を含有する光硬化性組成物であって、前記光硬化性組成物は光重合性基を有する光硬化型樹脂を含有し、前記光硬化型樹脂は前記光重合性基を有するメタクリレート又は/及びアクリレートを有すると共に、前記光硬化型樹脂の分子量が10000以上150000以下であり、
前記光硬化型樹脂は、前記光硬化性組成物全体の質量に対し、5以上40質量%以下で含有されていることを特徴とする。
第(2)項に記載の発明は、第(1)項に記載の光硬化性組成物において、
前記光硬化型樹脂の前記光重合性基の当量が100以上1000以下であることを特徴とする。
第(3)項に記載の発明は、第(1)項又は第(2)項に記載の光硬化性組成物において、
前記光硬化型樹脂の分子量は、10000以上70000以下であることを特徴とする。
第(4)項に記載の発明は、第(1)項乃至第(3)項のいずれか1項に記載の光硬化性組成物において、
前記光硬化型樹脂の前記光重合性基の当量が100以上500以下であることを特徴とする。
第(5)項に記載の発明は、第(1)項乃至第(4)のいずれか1項に記載の光硬化性組成物において、
前記光硬化性組成物は有機溶剤を含有し、前記有機溶剤は前記光硬化性組成物全体の質量に対して3質量%以下であることを特徴とする。
第(6)項に記載の発明は、
第(1)項乃至第(5)項のいずれか1項に記載の光硬化性組成物を含有することを特徴とする光硬化性インクジェットインク。
第(7)項に記載の発明は、第(6)項に記載の光硬化性インクジェットインクにおいて、前記インクジェットインクに色材を含有させることを特徴とする。
第(8)項に記載の発明は、第(7)項に記載の光硬化性インクジェットインクにおいて、
前記色材として顔料を含有させると共に、さらに顔料分散剤を含有させることを特徴とする。
第(9)項に記載の発明は、光硬化性組成物を用いた記録方法において、
第(1)項乃至第(5)項のいずれか1項に記載の光硬化性組成物を記録媒体に付与した後、活性光線を照射して前記光硬化性組成物を硬化させることを特徴とする。
第(10)項に記載の発明は、第(8)項に記載の光硬化性組成物を用いた記録方法において、
前記記録媒体はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートのいずれかであることを特徴とする。
第(11)項に記載の発明は、光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法において、
第(6)項乃至第(8)項のいずれか1項に記載の光硬化性インクジェットインクを吐出するインクジェットヘッドと、
活性光線を照射する照射部と、
記録媒体を搬送する搬送部と、
を備えるインクジェット記録装置における光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法において、
前記インクジェットヘッドによって前記光硬化性インクジェットインクを前記記録媒体に付与した後、前記照射部による活性光線の照射によって前記光硬化性インクジェットインクを硬化させることを特徴とする。
第(12)項に記載の発明は、第(10)項に記載の光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法において、
前記記録媒体はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートのいずれかであることを特徴とする。
本発明によれば、硬化収縮を抑制しながら基材に対する硬化物の密着性を向上させ、さらに硬化感度の向上を図ることができる光硬化性組成物及び光硬化性インクジェットインクが提供される。
本発明に用いられるインクジェット記録装置の一例の要部を示す図である。 本発明に用いられるインクジェット記録装置の他の一例の要部を示す図である。
本発明における光硬化性組成物は、例えば、基材に対してインクジェット等で画像を形成する前にプライマー層を塗布し、非吸収記録媒体に対しても画像形成を可能とするものである。また、上述した光硬化性組成物に顔料等の色材を含有させることによって、媒体に対して高精細な画像を形成することができる光硬化性インクジェットインクとすることもできる。以下で、上述した光硬化性組成物について詳述する。
[光重合性化合物]
本発明における光重合性化合物とは、紫外線を照射されることで、光重合し、硬化物となる化合物であり、公知のあらゆる光重合性モノマー及び/又は光重合性オリゴマーを用いることができる。本発明でいう「及び/又は」は、光重合性モノマーであっても、オリゴマーであっても良く、更に両方を含んでも良いことを意味する。以下の説明においては、モノマー又はオリゴマーのいずれにおいても光重合性化合物と称することとする。
光重合性化合物として、本発明においてはラジカル重合性モノマー及び/又はカチオン重合性モノマーを用いることができる。
ラジカル重合性モノマーとして例えば(メタ)アクリレート基を有する化合物が用いられる。中でも硬化性の観点からアクリレート化合物が好ましく用いられる。具体的には、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン変性可とう性アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート等の単官能モノマー;
トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート等の二官能モノマー;
トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の三官能以上の多官能モノマー;
メチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2-ビス(4-メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体が挙げられる。更に具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品若しくは業界で公知の光重合性のモノマーを用いることができる。
この他、重合性のオリゴマー類も、モノマー同様に配合可能である。重合性オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、直鎖アクリルオリゴマー等が挙げられる。
なお、ラジカル重合性モノマーは、紫外線が照射されると、後に詳述する光硬化型樹脂の光重合性基と共に共有結合して硬化物を生成するため、他の光重合性化合物と比較して基材に対する硬化物の密着性をより向上させる観点で好ましい。
一方、カチオン重合性モノマーとしては、例えば、スチレン誘導体、ビニルエーテル、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、ラクタム、ラクトン化合物などが用いられる。中でも、オキシラン、オキセタン、ビニルエーテル化合物又はスチレン誘導体が好ましく用いられ、特に硬化性の点からビニルエーテル化合物が好ましく用いられる。
ビニルエーテル化合物のうち、例えば単官能ビニルエーテル化合物の例としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
また、多官能ビニルエーテル化合物の例としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテル類、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDMVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル(TEGDVE)等が挙げられる。
オキシラン化合物としては、あらゆる公知のエポキシ化合物(エポキシド)を用いることができる。
単官能エポキシドの例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
多官能エポキシドの例としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド2021P、ダイセル社製)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3′,4′−エポキシ−6′−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン等が挙げられる。
また、オキセタン環を有する化合物(オキセタン化合物)としては、特開2001−220526、同2001−310937に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を併用することができる。
オキセタン化合物には、単官能オキセタンの例としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、4−メトキシ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル〕フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
また多官能オキセタン化合物としては、例えば、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3′−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等の多官能オキセタンが挙げられる。
光重合性化合物の含有量としては、後述する光硬化型樹脂の添加量により適宜設定することができるが、光硬化性組成物の全質量に対して60質量%以上90質量%以下で含有させることが好ましい。
[光開始剤]
本発明に係る光開始剤(光重合開始剤)は、光により重合性化合物の重合を開始し得るものであり、光開始剤としては、「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)などに掲載されているあらゆる公知の光開始剤を用いることができる。
光開始剤としては、ラジカル重合開始剤及びカチオン重合開始剤を挙げることができる。
本発明の光硬化性組成物に含まれるラジカル重合開始剤は、分子開裂型又は水素引き抜き型のいずれであってもよい。ラジカル重合開始剤の好ましい具体例には、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド等が含まれる。
さらにこれら以外の分子開裂型のラジカル重合開始剤の例には、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン及び2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルホリノプロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンなどが含まれる。さらに、水素引き抜き型の光開始剤の例にはベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4-ベンゾイル-4'-メチル-ジフェニルスルフィド、メタロセンタイプの重合開始剤であるビス(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム、オキシムエステルタイプの重合開始剤である1,2-オクタンジオン、1-(4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム))、エタノン、1-(9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル)-1-(O-アセチルオキシム)などが含まれる。
また、ラジカル重合開始剤とともに増感剤を含有してもよい。増感剤の例には、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p-ジエチルアミノアセトフェノン、p-ジメチルアミノ安息香酸エチル、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N-ジメチルベンジルアミン及び4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の、光重合性化合物と付加反応を起こさないアミン類が含まれる。もちろん、ラジカル重合開始剤や増感剤は、光重合性化合物への溶解性に優れることが好ましい。
ラジカル重合開始剤と増感剤の含有量は、光硬化性組成物全質量に対して、それぞれ0.1〜20質量%、好ましくは、1〜12質量%の範囲である。
その他に、欧州特許第1,674,499A号明細書に記載のデンドリマーコアに開始
剤構造としてアミン系開始助剤を結合させたタイプ、欧州特許第2,161,264A号
明細書、欧州特許第2,189,477A号明細書に記載の重合性基を有する開始剤、ア
ミン系開始助剤、欧州特許第1,927,632B1号明細書に記載の複数のアミン系開
始助剤を1分子内に有するタイプ、国際公開第2009/060235号明細書に記載の分子内に複数のチオキサントンを含有するタイプ、Lamberti社より市販されているESACURE ONE、ESACUR KIP150に代表されるαヒドロキシプロピオフェノンが側鎖に結合したオリゴマータイプの重合開始剤なども好ましく用いることができる。
また、マレイミド含有重合性モノマー自身が開始剤として機能することができる。
一方、カチオン重合モノマーを用いる場合は、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用されるカチオン重合開始剤が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例をとしては、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4−、PF6−、AsF6−、SbF6−、CF3SO3−塩、スルホン酸を発生するスルホン化物、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物、及び鉄アレン錯体を挙げることができる。
[光硬化型樹脂]
本発明の光硬化型樹脂は、光重合性基を有するメタクリレート又は/及びアクリレートを有する。光重合性基はラジカル重合開始剤に紫外線等が照射されて発生するラジカルに反応し、重合反応を起こす反応性二重結合を有する基である。本発明の光硬化型樹脂としては例えば(メタ)アクリル基を側鎖に有するポリマー型アクリレートを挙げることができる。ポリマー型アクリレートは市販品と合成品のいずれを用いてもよく、市販品の場合には、ポリマー型アクリレート樹脂(大成ファインケミカル社製:8KXポリマーシリーズ)、(日立化成社製:ヒタロイドシリーズ)、(DI社製:ユニディックシリーズ)、(三菱化学社製:ユピマーシリーズ)、等を用いることができるがこれに限定されない。
合成品の場合には公知の合成例を参照することができる。例えば、特開2006−335837が挙げられる。すなわち、一段目に溶剤中でラジカル重合等によって官能基(酸及びエポキシ)を含む(メタ)アクリル酸エステル系のモノマー及びアクリル系マクロモノマーを共重合したポリマーを作り、二段目にエポキシや酸の含有した(メタ)アクリル酸エステル系のモノマーを一段目に重合したポリマーに付加反応することによって得られる。なお、上述した合成例に限定されることはない。
上述した光硬化型樹脂を含有させることにより、硬化収縮を抑制しながら基材に対する硬化物の密着性を向上させ、さらに硬化感度の向上を図ることができる効果を奏する。本発明者は、上述した効果を奏する理由を以下のように考えている。
光重合性化合物のみを含有した光硬化性組成物は硬化収縮が顕著であるが、これは、ファンデルワールス距離で存在していた光重合性化合物が紫外線の照射によって重合した後に共有結合で結合することによって硬化物となり、その結合距離の差分により収縮が発生すると考えられる。そこで、本発明における光硬化型樹脂を光硬化性組成物に含有することによって、光重合性化合物のみを含有した光硬化性組成物と比較して、あらかじめ部分的にポリマー化した樹脂を添加できるため、光重合性化合物単独系とは異なり紫外線照射時の体積収縮が減少し、結果として硬化物の収縮が抑制できたと推定している。また、光硬化型樹脂は、光重合性基を有することによって光重合性化合物と共有結合することができるので、上述した硬化収縮の抑制に加えて基材での密着性を付与することができる。加えて光硬化性組成物に光硬化型樹脂を含有させることによって、特に光硬化型樹脂本来の非吸収性基材へのハードコート性に優れる密着性を付与できる。具体的には、非吸収性基材と硬化物の化学的親和性が良好となり密着性が向上する。さらに光硬化型樹脂が光重合性基を有することで光硬化性組成物中での光重合性化合物との反応性を崩さないため光硬化性に優れると推定している。
光硬化型樹脂の分子量は、10000以上150000以下であれば好適に使用することができるが、本発明の光硬化性組成物をインクジェットインクに含有させ、光硬化性インクジェットインクとして使用する場合、光硬化性インクジェットインクをノズルから良好に射出する観点から分子量10000以上70000以下とすることがより好ましい。また光硬化型樹脂の含有量としては、光硬化性組成物の全質量に対して5質量%以上40質量%以下が好ましい。
光硬化型樹脂の光重合性基の当量は、光重合性化合物や光硬化型樹脂と結合しやすくなり、硬度を向上させて密着性を向上させることができる観点から100以上1000以下であれば好適に使用することができ、より好ましくは、100以上500以下である。
[ラジカル重合禁止剤]
本発明の光硬化性組成物は、保存安定性の観点から、ラジカル重合禁止剤をさらに含有することが好ましい。
ラジカル重合禁止剤の例には、フェノール系水酸基含有化合物、キノンまたはハイドロ
キノン類、フェノチアジン、N−オキシル類、芳香族アミン又はフェニレンジアミン、イミン、スルホンアミド、オキシム、ヒドロキシルアミン、尿素誘導体(例えば、尿素又はチオ尿素)、燐含有化合物(例えば、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィット、次亜燐酸、トリノニルホスフィット、トリエチルホスフィット又はジフェニルイソプロピルホスフィン)、硫黄含有化合物(例えば、ジフェニルスルフィド、フェノチアジン)、及び硫黄含有天然物質(例えば、システイン)等を挙げることができる。
テトラアザアンヌレン(TAA)をベースとする錯化剤は、例えば、Chem. So
c. Rev. 1998, 27, 105−115 に挙げられている、例えば、ジ
ベンゾテトラアザ[14]環及びポルフィリンである。
その他にも、炭酸、塩化、ジチオカルバミン酸、硫酸、サリチル酸、酢酸、ステアリン酸、エチルヘキサン酸等の各金属塩(銅、マンガン、セリウム、ニッケル、クロム等)を
挙げることができる。
また、Macromol.Rapid Commun.,28,1929(2007)に記載のビニルエーテル官能基を有する
N-オキシル フリーラジカル化合物は、重合性機能とラジカル捕捉機能を同一分子内に併せ持つ構造であり、硬化性と光硬化性組成物の保存性の観点から、本発明の光硬化性組成物に添加するのは好ましい。又、このビニルエーテル官能基を有するN−オキシル フリーラジカル化合物を重合して得られたポリマーは、側鎖にフリーラジカルを有する構造を持つ高分子であり、耐溶剤性、擦過性、耐候性といった硬化膜物性や、光硬化性組成物の保存性の観点から、添加することが好ましい。
本発明の光硬化性組成物におけるラジカル重合禁止剤の含有量は、1.0以上5,000μg/g光硬化性組成物以下であることが好ましく、10以上2,000μg/g光硬化性組成物以下がより好ましい。1.0μg/g光硬化性組成物以上であれば、形成画像の硬化収縮が効果的に抑制できる。また、所望の光硬化性組成物保存安定性が得られ、特に光硬化性組成物を含有するインクジェットインクの増粘の抑制やインクジェットノズルに対する撥液性を得ることができ、吐出安定性の観点で好ましい。また、5,000μg/gインク以下であれば、光ラジカル重合開始剤を併用したときの重合開始剤の酸ラジカル発生効率を損なうことがなく、高い硬化感度を維持する上で好ましい。
[カチオン重合禁止剤]
本発明の光硬化性組成物には、ラジカル重合禁止剤と共にカチオン重合禁止剤が配合されることが好ましい。
カチオン重合禁止剤としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、アミン
類を挙げることができる。
カチオン重合禁止剤としての好ましいアミンとしては、アルカノールアミン類、N,N-
ジメチルアルキルアミン類、N,N-ジメチルアケニルアミン類、N,N-ジメチルアルキニ
ルアミン類などである。具体的には、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミ
ン、トリブタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、n-ブ
チルアミン、sec-ブチルアミン、2-アミノエタノール、2-メチルアミノエタノール、3
-メチルアミノ-1-プロパノール、3-メチルアミノ-1,2-プロパンジオール、2-エチル
アミノエタノール、4-エチルアミノ-1-ブタノール、4-(n-ブチルアミノ)-1-ブタ
ノール、2-(t-ブチルアミノ)エタノール、N,N-ジメチルウンデカノール、N,N-ジ
メチルドデカノールアミン、N,N-ジメチルトリデカノールアミン、N,N-ジメチルテト
ラデカノールアミン、N,N-ジメチルペンタデカノールアミン、N,N-ジメチルノナデシ
ルアミン、N,N-ジメチルイコシルアミン、N,N-ジメチルエイコシルアミン、N,N-ジ
メチルヘンイコシルアミン、N,N-ジメチルドコシルアミン、N,N-ジメチルトリコシル
アミン、N,N-ジメチルテトラコシルアミン、N,N-ジメチルペンタコシルアミン、N,
N-ジメチルペンタノールアミン、N,N-ジメチルヘキサノールアミン、N,N-ジメチル
ヘプタノールアミン、N,N-ジメチルオクタノールアミン、N,N-ジメチルノナノールア
ミン、N,N-ジメチルデカノールアミン、N,N-ジメチルノニルアミン、N,N-ジメチル
デシルアミン、N,N-ジメチルウンデシルアミン、N,N-ジメチルドデシルアミン、N,
N-ジメチルトリデシルアミン、N,N-ジメチルテトラデシルアミン、N,N-ジメチルペ
ンタデシルアミン、N,N-ジメチルヘキサデシルアミン、N,N-ジメチルヘプタデシルア
ミン、N,N-ジメチルオクタデシルアミンが挙げられる。これらの他にも、4級アンモニ
ウム塩なども使用することができる。中でも2-メチルアミノエタノールは少量の添加で
硬化性を落とさずに保存安定性を改善することができるので好ましい。
本発明の光硬化性組成物におけるカチオン重合禁止剤の含有量は0.1μg/g光硬化性組成物以上50μg/g光硬化性組成物以下であることが好ましい。0.1μg/g光硬化性組成物以上とすることにより、形成画像の硬化収縮が効果的に抑制できる。また、良好な光硬化性組成物の保存安定性が得られ、特に光硬化性組成物を含有したインクジェットインクの増粘の抑制やインクジェットノズルに対する良好な撥液性が得られ吐出安定性を維持できる点で好ましい。また50μg/g光硬化性組成物以下とすることにより、光ラジカル重合開始剤を併用する場合の光ラジカル重合開始剤の酸ラジカル発生効率を十分に維持することが可能となり、硬化感度を維持する上で好ましい。
[色材]
光硬化性組成物には、必要に応じて色材がさらに含まれていてもよい。色材は、染料又は顔料でありうるが、インクの構成成分に対して良好な分散性を有し、かつ耐候性に優れることから、顔料が好ましい。顔料は、特に限定されないが、例えばカラーインデックスに記載される下記番号の有機顔料又は無機顔料を用いることができる。
顔料としては、例えばカーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無色無機顔料又は有色有機顔料を使用することができる。有機顔料としては、例えばトルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料;アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系有機顔料;キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系有機顔料;ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系有機顔料;イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系有機顔料;ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系有機顔料;チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンイエロー等のキノフタロン系有機顔料;イソインドリンイエローなどのイソインドリン系有機顔料;その他の顔料として、フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)番号で以下に例示する。
C.I.ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、
C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、
C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、177、180、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、
C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、
C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、
C.I.ピグメントグリーン7、36、
C.I.ピグメントブラウン23、25、26、
上記顔料の中でも、キナクリドン系、フタロシアニン系、ベンズイミダゾロン系、イソ
インドリノン系、縮合アゾ系、キノフタロン系、イソインドリン系有機顔料等は耐光性が
優れているため好ましい。
有機顔料は、レーザ散乱による測定値でインク中の平均粒径が10nm以上150nm以下であることが好ましい。顔料の平均粒径が10nm未満の場合は、粒径が小さくなることによる耐光性の低下が生じることがある。150nmを超える場合は分散の安定維持が困難になり、顔料の沈澱が生じ易くなるとともに、特にインクジェットインクに用いる場合、吐出安定性が低下し、サテライトと言われる微小のミストが発生する問題が起こることがある。ただし、酸化チタンの場合は白色度と隠蔽性を持たせるために平均粒径は150nm以上300nm以下、好ましくは180nm以上250nm以下とする。
またインクジェットインク中の顔料の最大粒径は、1.0μmを越えないよう、十分に分散あるいは、ろ過により粗大粒子を除くことが好ましい。粗大粒子が存在すると、やはり吐出安定性が低下する傾向にある。
有機顔料の微細化は、以下の方法で行うことができる。即ち、有機顔料、有機顔料の3
質量倍以上の水溶性無機塩及び水溶性溶剤の少なくとも3成分から成る混合物を粘土状と
し、ニーダー等で強く練り込んで微細化した後、水中に投入し、ハイスピードミキサー等
で攪拌してスラリー状とする。次いで、スラリーの濾過と水洗を繰り返して、水溶性の無
機塩及び水溶性の溶剤を、水性処理により除去する。微細化工程において、樹脂、顔料分
散剤等を添加してもよい。
水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの無機
塩は有機顔料の3以上20質量倍以下の範囲で用いるが、分散処理を行った後は、本発明で規定するハロゲンイオン含有量を達成するため、塩素イオン(ハロゲンイオン)を水洗処理により取り除く操作を行う。無機塩の量が3質量倍よりも少ないと、所望の大きさの処理顔料が得られず、又、20質量倍よりも多いと、後の工程における洗浄処理が多大であり、有機顔料の実質的な処理量が少なくなる。
水溶性溶剤は、有機顔料と破砕助剤として用いられる水溶性無機塩との適度な粘土状態
を作り、充分な破砕を効率よく行うために用いられ、水に溶解する溶剤であれば特に限定
されないが、混練時に温度が上昇して溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から
沸点120以上250℃以下の高沸点の溶剤が好ましい。水溶性溶剤として、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(i−ペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
また顔料はその表面に顔料分散剤との吸着を促進するために、酸性処理又は塩基性処理
、シナージスト、各種カップリング剤など、公知の技術により表面処理を行うことが分散
安定性を確保するために好ましい。
顔料は、十分な濃度及び十分な耐光性を得るため、光硬化性組成物中に白色を除く色の場合1.5〜8質量%、酸化チタンを用いた白色インクの場合、10〜30質量%の範囲で含まれることが好ましい。
[顔料分散剤]
上述した顔料を光硬化性組成物中に分散させるための顔料分散剤を含有させることが好ましい。顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、顔料誘導体等を挙げることができる。
具体例としては、BYK Chemie社製の「Anti−Terra−U(ポリアミ
ノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボ
ン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)
、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(
ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共
重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK
−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S
(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコーン系)」、「Lactimon(長鎖アミ
ンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコーン)」が挙げられる。
又、Efka CHEMICALS社製の「エフカ44、46、47、48、49、5
4、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー10
0(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、40
2、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フ
タロシアニン系)」;共栄化学社製の「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)
」、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.
300(アクリル系共重合物)」;楠本化成社製の「ディスパロンKS−860、873
SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポ
リエーテルエステル型)」等が挙げられる。
更には、花王社製の「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナト
リウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、
EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)」、「エマルゲン920、
930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
)」、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセ
テート)」;ゼネカ社製の「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)
、13240、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、
24000、32000、7000」;日光ケミカル社製の「ニッコールT106(ポリ
オキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノス
テアレート)、Hexagline4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の
素ファインテクノ製のアジスパー821、822、824等が挙げられる。
これらの顔料分散剤は、顔料100に対し5〜70質量%、好ましくは10〜50質量
%の範囲で含有させることが好ましい。5%より少ないと分散安定性が得られにくい場合
があり、70%より多いと例えばインクジェットインクに用いる場合、吐出安定性が劣化する場合がある。
更に、これらの顔料分散剤は、0℃におけるカチオン重合性モノマー全体へ5質量%以
上の溶解性があることが好ましい。溶解性が5質量%未満であると、光硬化性組成物を0℃〜10℃程度の間で低温保存をしたときに、好ましくないポリマーゲル又は顔料の軟凝集体が発生する場合があり、光硬化性組成物の保存安定性が劣化すると共に、インクジェットインクに用いる場合、吐出安定性が劣化する場合がある。
[有機溶剤]
エステル系溶剤、エーテル系溶剤、エーテルエステル系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素溶剤、含窒素系有機溶剤など少量の溶剤が含まれていてもよい。なお、光硬化性や環境の観点から有機溶剤の含有量としては、光硬化性組成物全体の質量に対して0.2質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
また、上述したように有機溶剤の含有量を低減させるに従って硬化性を向上できる一方、硬化収縮の影響が顕著となる。本発明では、有機溶剤の含有量を低減した場合により顕著に発生する硬化収縮に対しても、光硬化型樹脂を含有することによって硬化収縮を抑制しつつ、密着性を向上させることができる。
[その他の添加剤]
本発明の光硬化性組成物は、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインク包装容器適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、界面活性剤、滑剤、充填剤、消泡剤、ゲル化剤、増粘剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができる。
各種添加剤の具体例としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、メチル
エチルスルホキシド、ジフェニルスルホキシド、テトラエチレンスルホキシド、ジメチル
スルホン、メチルエチルスルホン、メチル-イソプロピルスルホン、メチル-ヒドロキシエ
チルスルホン、スルホラン、或いは、N-メチル-2-ピロリドン、2-ピロリドン、β-ラ
クタム、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルア
セトアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、3-メチル-2-オキサゾリジノン、
γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、イソホロン、シクロヘキサノン、炭酸プロピレ
ン、アニソール、メチルエチルケトン、アセトン、乳酸エチル、乳酸ブチル、ジオキサン
、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、二塩基酸エステル
、メトキシブチルアセテート、等、が挙げられる。これらをインク中に1.5〜30質量
%、好ましくは、1.5〜15質量%添加するとポリ塩化ビニル等の樹脂記録媒体に対す
る密着性が向上する。
各種添加剤の別の具体例としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ト
リプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエー
テル類、エチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエー
テル等のアルキレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピ
レングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコ
ールジアセテート等が挙げられる。
また、本発明の光硬化性組成物に使用することができる界面活性剤としては、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、シリコーン系やフッ素系の界面活性剤が挙げられ、特にシリコーン系もしくはフッ素系の界面活性剤が好ましい。
シリコーン系もしくはフッ素系の界面活性剤を添加することで、塩化ビニルシートをは
じめ種々の疎水性樹脂からなる記録媒体や、印刷本紙などの吸収が遅い記録媒体に対して
、インク混じりをより抑えることができ、高画質な印字画像を得られる。該界面活性剤は
、前記低表面張力の水溶性有機溶剤と併用することが特に好ましい。
シリコーン系の界面活性剤としては、好ましくはポリエーテル変性ポリシロキサン化合
物があり、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−642、X−22−427
2やビッグケミー製のBYK307、BYK345、BYK347、BYK348、東芝
シリコーン社製のTSF4452などが挙げられる。
フッ素系の界面活性剤は、通常の界面活性剤の疎水性基の炭素に結合した水素の代わり
に、その一部又は全部をフッ素で置換したものを意味する。この内、分子内にパーフルオ
ロアルキル基を有するものが好ましい。
フッ素系の界面活性剤の内、ある種のものはDIC社からメガファック(Megafa
c)Fなる商品名で、旭硝子社からサーフロン(Surflon)なる商品名で、ミネソ
タ・マイニング・アンド・マニファクチュアリング・カンパニー社からフルオラッド(F
luorad)FCなる商品名で、インペリアル・ケミカル・インダストリー社からモン
フロール(Monflor)なる商品名で、イー・アイ・デュポン・ネメラス・アンド・
カンパニー社からゾニルス(Zonyls)なる商品名で、又はルベベルケ・ヘキスト社
からリコベット(Licowet)VPFなる商品名で、またネオス社からフタージェン
トなる商品名でそれぞれ市販されている。
界面活性剤の添加量としては、光硬化性組成物全質量に対して、0.1質量%以上、2.0質量%未満が好ましい。
[光硬化性組成物の物性]
光硬化性組成物の25℃における粘度は、光硬化性組成物をバーコーダー等で塗布する際に塗り広げやすさ等のハンドリングの観点から10m・pas以上500m・pas以下であることが好ましい。また、表面張力は、塗布を行う記録媒体に応じて適宜調整し、使用することができる。
[光硬化性組成物の調整方法]
本発明の光硬化性組成物は、光硬化型樹脂を含有させるため適宜光重合性化合物で希釈することができる。例えば有機溶剤に希釈された光硬化型樹脂を用いる場合には、あらかじめ光重合性化合物で希釈した後に、溶剤を減圧留去することで使用することもできる。また後述するが、ここで得られた光硬化性組成物を用いることで光硬化性のインクジェットインクを得ることもできる。
[光硬化性組成物を含有した光硬化性インクジェットインクの物性]
次に本発明の光硬化性組成物を含有した光硬化性インクジェットインクについて詳述する。本発明における光硬化性インクジェットインクの表面張力としては、15mN/m以上であれば、インクジェットヘッドのノズル周りが濡れて吐出能力が低下することがなく、また35mN/m未満であれば表面エネルギーが通常の紙よりも低いコート紙や樹脂製の記録媒体によく濡れて白ぬけが発生することがないため好ましい。光硬化性インクジェットインクの表面張力は、Wilhelmy法(プレート法)によって求めることができる。また、光硬化性インクジェットインクの表面張力は、前述の光硬化性化合物の選択、配合比率の調整、前述の界面活性剤の添加、によって調整することができる。
また、本発明の光硬化性インクジェットインクの物性は、通常の光硬化性インクジェットインクと同様の物性値を有することが好ましい。即ち、粘度は25℃において2mPa・s以上50mPa・s以下であり、出射時のインク温度は20℃以上100℃未満、好ましくは、25℃以上60℃以下の範囲であって、この温度範囲において、インク粘度が7mPa・s以上15mPa・s以下、より好ましくは8mPa・s以上13mPa・s以下となるようなインク温度において出射を行うことが好ましい。インクジェットインクの粘度は、回転粘度計によって求めることができる。また、インクジェットインクの粘度は、前述の光重合性化合物の選択、配合比率の調整、によって調整することができる。
色材として顔料を用いる場合には、顔料粒子以外には平均粒径が1.0μmを超えるようなゲル状物質が無いこと、電導度は10μS/cm以下の電導度とし、ヘッド内部での電気的な腐食のないインクとすることが好ましい。コンティニュアスタイプにおいては、電解質による電導度の調整が必要であり、この場合には0.5mS/cm以上の電導度に調整する必要がある場合がある。インクジェットインクの電導度は、一定の距離の離れた2つの電極をインクに浸漬し、両電極間に一定の電圧をかけて、電極間に流れる電流値を測定することによって求めることができる。また、インクジェットインクの電導度は、前述の光重合性化合物、重合開始剤、増感剤の選択と配合比率、及び、インクジェットインクの含水率によって調整することができる。
加えて、本発明のインクジェットインクの物性として、更に好ましい形態は、毎分5℃の降下速度で25℃から−25℃までの範囲でインクのDSC(示差走査熱量)測定を行ったとき、単位質量あたりの発熱量が10mJ/mg以上の発熱ピークを示さないことである。本発明の構成に従って素材の選定を行うことにより、DSC測定において一定量以上の発熱を抑えることができる。このような構成とすることにより、インクを低温で保存した場合においてもゲルの発生や、析出物の発生を抑えることができる。
以下において、光硬化性組成物として光硬化性組成物を含有したインクジェットインクを具体例として詳述するが、本発明の範囲はインクジェットインクに限定されないことは言うまでもない。
[光硬化性インクジェットインクの調製方法]
光硬化性インクジェットインクは、光硬化性組成物である光重合性化合物、光開始剤、色材として顔料を用いる場合には顔料分散剤、及び顔料を混合し、サンドミル等の通常の分散機を用いてよく分散することにより製造されることが好ましい。予め顔料を高濃度とした濃縮液を調製しておき、光重合性化合物で希釈することが好ましい。通常の分散機による分散においても充分な分散が可能であり、このため、過剰な分散エネルギーが掛からず、多大な分散時間を必要としないので、インク成分の分散時の変質を招き難く、安定性に優れたインクが調製できる。調製されたインクは、孔径3μm以下、更には1μm以下のフィルターで濾過することが好ましい。
[記録媒体]
本発明の光硬化性組成物を用いた記録方法、及び光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法に用いる記録媒体としては、従来、各種の用途で使用されている広汎な合成樹脂が全て対象となり、具体的には、例えば、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブタジエンテレフタレート等が挙げられ、これらの合成樹脂基材の厚みや形状は何ら限定されない。特に本発明の光硬化性インクジェットインクに対する記録媒体としてはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。この他にも金属類、ガラス、紙類等(例えば印刷用紙)なども使用できる。
本発明のインクジェット記録方法で用いる記録媒体の一つであるポリ塩化ビニルの具体例としては、SOL−371G、SOL−373M、SOL−4701(以上、ビッグテクノス株式会社製)、光沢塩ビ(株式会社システムグラフィ社製)、KSM−VS、KSM−VST、KSM−VT(以上、株式会社きもと製)、J−CAL−HGX、J−CAL−YHG、J−CAL−WWWG(以上、株式会社共ショウ大阪製)、BUS MARK V400 F vinyl、LITEcal V−600F vinyl(以上、Flexcon社製)、FR2(Hanwha社製)LLBAU13713、LLSP20133(以上、桜井株式会社製)、P−370B、P−400M(以上、カンボウプラス株式会社製)、S02P、S12P、S13P、S14P、S22P、S24P、S34P、S27P(以上、Grafityp社製)、P−223RW、P−224RW、P−249ZW、P−284ZC(以上、リンテック株式会社製)、LKG−19、LPA−70、LPE−248、LPM−45、LTG−11、LTG−21(以上、株式会社新星社製)、MPI3023(株式会社トーヨーコーポレーション社製)、ナポレオングロス 光沢塩ビ(株式会社二樹エレクトロニクス社製)、JV−610、Y−114(以上、アイケーシー株式会社製)、NIJ−CAPVC、NIJ−SPVCGT(以上、ニチエ株式会社製)、3101/H12/P4、3104/H12/P4、3104/H12/P4S、9800/H12/P4、3100/H12/R2、3101/H12/R2、3104/H12/R2、1445/H14/P3、1438/One Way Vision(以上、Inetrcoat社製)、JT5129PM、JT5728P、JT5822P、JT5829P、JT5829R、JT5829PM、JT5829RM、JT5929PM(以上、Mactac社製)、MPI1005、MPI1900、MPI2000、MPI2001、MPI2002、MPI3000、MPI3021、MPI3500、MPI3501(以上、Avery社製)、AM−101G、AM−501G(以上、銀一株式会社製)、FR2(ハンファ・ジャパン株式会社製)、AY−15P、AY−60P、AY−80P、DBSP137GGH、DBSP137GGL(以上、株式会社インサイト社製)、SJT−V200F、SJT−V400F−1(以上、平岡織染株式会社製)、SPS−98、SPSM−98、SPSH−98、SVGL−137、SVGS−137、MD3−200、MD3−301M、MD5−100、MD5−101M、MD5−105(以上、Metamark社製)、640M、641G、641M、3105M、3105SG、3162G、3164G、3164M、3164XG、3164XM、3165G、3165SG、3165M、3169M、3451SG、3551G、3551M、3631、3641M、3651G、3651M、3651SG
、3951G、3641M(以上、Orafol社製)、SVTL−HQ130(株式会社ラミーコーポレーション製)、SP300 GWF、SPCLEARAD vinyl(以上、Catalina社製)、RM−SJR(菱洋商事株式会社製)、Hi Lucky、New Lucky PVC(以上、LG社製)、SIY−110、SIY−310、SIY−320(以上、積水化学工業株式会社製)、PRINT MI Frontlit、PRINT XL Light weight banner(以上、Endutex社製)、RIJET 100、RIJET 145、RIJET165(以上、Ritrama社製)、NM−SG、NM−SM(日栄化工株式会社製)、LTO3GS(株式会社ルキオ社製)、イージープリント80、パフォーマンスプリント80(以上、ジェットグラフ株式会社製)、DSE 550、DSB 550、DSE 800G、DSE802/137、V250WG、V300WG、V350WG(以上、Hexis社製)、Digital White 6005PE、6010PE(以上、Multifix社製)等が挙げられる。
また、可塑剤を含有しない樹脂基材又は非吸収性の無機基材を構成要素とする記録媒体としては、下記の各種基材を構成要素として、一種類の基材単独で、又は複数の種類の基材を組み合わせて、使用をすることができる。本発明に用いられる可塑剤を含有しない樹脂基材としては、例えば、ABS樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、可塑剤を含有しない硬質ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂は可塑剤を含有していないことが特徴であるが、その他の厚み、形状、色、軟化温度、硬さ等の諸特性について特に制限はない。
本発明に用いられる記録媒体として好ましくは、ABS樹脂、PET樹脂、PC樹脂、POM樹脂、PA樹脂、PI樹脂、可塑剤を含有しない硬質PVC樹脂、アクリル樹脂、PE樹脂、PP樹脂である。さらに好ましくはABS樹脂、PET樹脂、PC樹脂、PA樹脂、可塑剤を含有しない硬質PVC樹脂、アクリル樹脂である。
また、本発明に用いられる非吸収性の無機基材としては、例えば、ガラス板、鉄やアルミニウムなどの金属板、セラミック板等が挙げられる。これらの無機基材は表面にインク吸収性の層を有していないことが特徴である。これらの非吸収性の無機基材はその他の厚み、形状、色、軟化温度、硬さ等の諸特性について特に制限はない。
本発明の光硬化性インクジェットインクは、表面エネルギーが25mN/m以上、50mN/m未満の記録媒体において、特に本発明の効果を良好に発揮することができる。記録媒体の表面エネルギーの例としては、例えば、IJ180CV2(3M社製、ポリ塩化ビニル、表面エネルギー=38.0mN/m)、MD5(Metamark社製、ポリ塩化ビニル、表面エネルギー=36.6mN/m)、ORAJET(ORACAL社製、ポリ塩化ビニル、表面エネルギー=33.1mN/m)、OPAQUE MATT FILM(Oce社製、ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー=35.4mN/m)、特菱アート(三菱製紙社製、アート紙、表面エネルギー=37.6mN/m)、HANITA(ハニタコーティング社製、ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー=35.4mN/m)、ルミラー38−T60(東レ社製、未処理ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー=36.9mN/m)、サンロイドユニ G400(住友ベークライト社製、ポリ塩化ビニル、表面エネルギー=34.5mN/m)、スミペックス 068(住友化学社製、アクリルキャスト、表面エネルギー=39.5mN/m)、サンロイドペットエース EPG400(住友ベークライト社製、非結晶性ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー=35.7mN/m)、リンテック社グロス(キャストコート紙、表面エネルギー27mN/m)、マルウ接着社製白PET#50溶剤強粘PGS(ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー50mN/m)等を挙げることができる。
なお、本発明に係る記録媒体の表面エネルギーは、表面張力が既知の2種類以上の液体を用いて接触角を測定することにより算出できる。
[光硬化性組成物を用いた記録方法]
光硬化性組成物を用いた記録方法としては、光硬化性組成物を塗布した後、紫外線等を照射することによって該硬化性組成物を硬化させて形成する。一般に用いられる塗布方法としては、バーコート、スプレーコート、カーテンコート、ロールコート、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷が挙げられる。上述した方法により、例えばプライマー層の形成、画像の形成、及びオーバーコート層の形成を行うことができるが、特に、光硬化性組成物を用いて画像を形成する場合、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、バーコートを用いることが好ましい。
[光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法]
光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法としては、例えば光硬化性インクジェットインクをインクジェットノズルより記録媒体上に吐出して、次いで紫外線などの活性エネルギー線を記録媒体上の塗膜に照射してインクを硬化させる記録方法が挙げられる。光硬化性インクジェットインクを吐出して画像形成を行う記録方法において使用するインクジェットヘッドは、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。又吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)等、何れの吐出方式を用いても構わない。なお、光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法は画像形成用途に限らず、オーバーコート層やプライマー層を形成する際にも好適に用いることができる。
[インク着弾後の活性エネルギー線照射条件]
本発明のインクジェット記録方法においては、活性エネルギー線の照射条件として、インク着弾後0.001秒以上1.0秒以下の間に活性エネルギー線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒以上0.5秒以下である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが好ましい。
活性エネルギー線の照射方法は、特に限定されず、例えば、下記の方法で行うことができる。
特開昭60−132767号公報に記載のヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査し、照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われ、さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化が完了する方法、あるいは米国特許第6,145,979号明細書に記載の光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へ紫外線を照射する方法を挙げることができる。
本発明のインクジェット記録方法においては、これらの何れの照射方法も用いることができる。
また、活性エネルギー線の照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001秒以上2.0秒以下の間に前述の方法で活性エネルギー線を照射し、かつ、全印字終了後、さらに活性エネルギー線を照射する方法も好ましい態様の1つである。
活性エネルギー線の照射を2段階に分けることで、インク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑える上でより効果的である。
[インク着弾後の総インク膜厚]
本発明のインクジェット記録方法では、記録媒体上にインクが着弾し、活性エネルギー線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2μm以上20μm以下であることが、記録媒体のカール、皺、記録媒体の質感変化、などの、外観や質感に対する不都合を抑制する面から好ましい。
尚、ここでいう「総インク膜厚」とは、記録媒体に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
[インクの加熱及び吐出条件]
本発明のインクジェット記録方法においては、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを加熱した状態で、活性エネルギー線を照射することが、吐出安定性の面から、好ましい。
加熱する温度としては、35℃以上100℃以下が好ましく、35℃以上80℃以下に保った状態で、活性エネルギー線を照射すること、吐出安定性の点でさらに好ましい。
インクジェットインクを所定の温度に加熱、保温する方法として特に制限はないが、例えば、ヘッドキャリッジを構成するインクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク等のインク供給系や、フィルター付き配管、ピエゾヘッド等を断熱して、パネルヒーター、リボンヒーター、保温水等により所定の温度に加熱する方法がある。
インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃が好ましく、さらに設定温度±2℃が好ましく、特に設定温度±1℃が、吐出安定性の面から好ましい。
各ノズルより吐出する液滴量としては、記録速度、画質の面から2pL以上20pL以下であることが好ましい。
[インクジェット記録装置]
次いで、本発明のインクジェット記録方法に用いることができるインクジェット記録装
置(以下、単に記録装置という)について説明する。
以下、記録装置について、図面を適宜参照しながら説明する。
図1は記録装置の主要部の構成を示す正面図である。
記録装置1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。
プラテン部5は、記録媒体Pの下に設置されている。プラテン部(記録媒体支持部材)5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録媒体Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録媒体Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行う。
ヘッドキャリッジ2は記録媒体Pの上側に設置され、記録媒体P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口を下側に配置して収納する。
ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1ではヘッドキャリッジ2がホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(W)の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行っているが、実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の色数は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された光硬化性インクジェットインクを、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録媒体Pに向けて吐出する。
記録ヘッド3は記録媒体Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録媒体Pの他端まで移動するという走査の間に、記録媒体Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対して光硬化性インクジェットインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行い、1領域の着弾可能領域に向けて光硬化性インクジェットインクの吐出を行った後、搬送手段で記録媒体Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行いながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対して光硬化性インクジェットインクの吐出を行う。
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3か光硬化性インクジェットインク等を吐出することにより、記録媒体P上に光硬化性インクジェットインク滴の集合体からなる画像が形成される。
照射手段4は、光源8、例えば特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ、及び、特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。
ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザ、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましく、特に超寿命で安価ということから、LEDが好ましい。
LEDを照射手段4の放射線源に用いることで、紫外線インクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
ただし一般的に、LEDは単一波長光源であり高圧水銀灯のような複数の輝線スペクトルを有する光源より照度が低くなりやすい。例えばラジカル重合で硬化させる場合、照度が低いとラジカルが酸素と結合して失活する割合が増えるので、時間を延長して積算光量を同じにしても、硬化しにくくなる。従って、インクとしては低照度、低積算量で硬化可能なことが求められている。
安価なLED光源を使用するには、照度として8W/cm2以下が好ましく、更に2W/cm2以下が好ましい。
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によっ光硬化性インクジェットインクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置(光硬化性インクジェットインクジェットプリンタ)1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録媒体Pに対してほぼ平行に、固定して
設置される。
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段4と記録媒体Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録媒体Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、記録ヘッド3と照射手段4との距離を離したり(前記距離を大きく)することが有効である。
又、図1に示すように、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすることが好ま
しい。
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ラン
プ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
図2は、インクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
図2で示したインクジェット記録装置は、ラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキ
ャリッジ2に、各色のインクジェット記録ヘッド3を、記録媒体Pの全幅をカバーするよ
うにして、複数個、固定配置されている。
一方、記録媒体搬送方向におけるヘッドキャリッジ2の下流側、すなわち、搬送される
記録媒体Pに対してヘッドキャリッジ2の後部には、同じく記録媒体Pの全幅をカバーす
るようにして、インク印字面全域をカバーするように配置されている照射手段4が設けら
れている。
照射手段4に用いられる紫外線ランプは、図1に記載したのと同様のものを用いることができる。
このラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ2及び照射手段4は固定され、記録媒体
Pのみが、搬送されて、インク出射及び硬化を行って画像形成を行う。
以上、インクジェットインクとして用いる場合の記録方法を詳述したが、例えばインクジェット記録装置を用いて記録媒体に光硬化性組成物からなる層、例えばプライマー層やオーバーコート層を形成することができる。例えば、透明なプライマー層を形成する場合、顔料等の色材を含まない光硬化性組成物をインクジェットヘッドから吐出し、吐出された光硬化性組成物を紫外線等を照射して硬化させることにより形成することができる。また、上述したプライマー層を形成した後、顔料等の色材を含有させたインクジェットインクを吐出して画像を形成することにより、例えば非吸収媒体に対しても、高画質な画像が形成できると共に硬化収縮を抑えつつ、密着性の高い画像形成が可能となる。
また、画像形成の後、透明なオーバーコート層を形成する際にも、顔料等の色材を含まない光硬化性組成物をインクジェットヘッドから吐出し、吐出された光硬化性組成物を紫外線等を照射して硬化させることにより形成する。この場合、形成された画像に対して良好に密着すると共に硬化収縮を抑制できるオーバーコート層を提供することができる。
なお、光硬化性組成物に顔料等の色材を含有させて有色のプライマー層やオーバーコート層を形成するようにしても良い。
《光硬化性組成物の調製》
記録媒体に対してプライマー層を形成するため、表1に記載の組成に応じて試料(光硬化性組成物)1〜14を調製した。光硬化性組成物の調整は、メチルエチルケトンで希釈された光硬化型樹脂(A)〜(G)を減圧留去することによってメチルエチルケトンを除去し、濃縮液を調整した。上述した光硬化型樹脂(A)〜(G)の濃縮液に分子内開裂型開始剤や水素引き抜き型開始剤やアクリル共重合樹脂等を表1の組成に従って含有させた。次に光重合性化合物(A)〜(C)で希釈し、撹拌することによって調整した。
[光重合性化合物(A)]
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:分子量226(V#230、大阪有機化学社製)
[光重合性化合物(B)]
ジエチレングリコールジアクリレート:分子量214(SR230、サートマー社製)
[光重合性化合物(C)]
ベンジルアクリレート:分子量162(V#160、大阪有機化学社製)
[光硬化型樹脂(A)]
ポリマー型アクリレート樹脂:分子量60000(ヒタロイド7988、日立化成社製)
[光硬化型樹脂(B)]
ポリマー型アクリレート樹脂:分子量42000(8KX−078、大成ファインケミカル社製)
[光硬化型樹脂(C)]
ポリマー型アクリレート樹脂:分子量25000(8KX−012C、大成ファインケミカル社製)
[光硬化型樹脂(D)]
ポリマー型アクリレート樹脂:分子量47000(8KX−052C、大成ファインケミカル社製)
[光硬化型樹脂(E)]
ポリマー型アクリレート樹脂:分子量78000(ヒタロイド7975、日立化成社製)
[光硬化型樹脂(F)]
ポリマー型アクリレート樹脂:分子量47000(8KX−056、大成ファインケミカル社製)
[光硬化型樹脂(G)]
ポリマー型アクリレート樹脂:分子量180000(8BR−500、大成ファインケミカル社製)
[オリゴマー]
デンドリックアクリレート:分子量2000(SP1010、Miwon社製)
[アクリル共重合樹脂]
ポリメチルメタクリレート:分子量30000(PMMA、東京化成工業社製)
光重合性基を有していない樹脂として含有させた。
[分子内開裂型開始剤]
DAROCURE TPO(Ciba社製)
[水素引き抜き型開始剤]
SPEEDCURE ITX(DKSH社製)
《光硬化性組成物の塗膜形成方法》
本実施例においてはバーコート法により、光硬化性組成物の塗膜を形成した。上記調製した各試料1〜14をバーコーターにて、巾75mm、長さ130mmの白PET#50(マルウ接着社製)、コロナ処理二軸延伸ポリプロピレンフィルムOPP(オカモト社製)、及びユポ(Yupo社製)へ厚みが10μmになるように均一に塗布した。塗布後、Phoseon Technology社製LEDランプ(8W/cm、water cooled unit)で硬化した。
《記録材料への密着性評価》
画像ベタ印字部において、碁盤目テープ剥離残留付着試験(JIS K 5400の碁盤目試験)で得た硬化組成物試料に粘着テープ(スコッチ#250、住友スリーエム製)を張り合わせて2kgのローラーで一往復圧着した後、一気に剥がし、残留している碁盤目状の試料の数を調査し、付着率を下記ランクで評価し、密着性の指標の一つとした。△以上が実用上良好な範囲である。
○:付着残留率80%以上100%
△:付着残留率60%以上80%未満
×:付着残留率60%未満
《カール評価》
上記塗膜形成方法で記録した試料1〜14の各硬化物について、硬化収縮によるカールの発生度合いを目視にて観察し、下記の基準で評価した。
○:硬化物に反りなし
△:硬化物に反りが見られるが、許容範囲内
×:硬化物に反りが大きく、NGレベル
《硬化性評価(鉛筆硬度)》
ベタ画像出力物を25℃60%RHの環境下に24時間放置した後、JIS−K−5400に準じて表面の鉛筆硬度を測定し下記ランクで評価して、硬化性の指標の一つとした。
○:鉛筆硬度2H以上
△:B,F,H
×:2B以下
得られた結果を表1に以下の通り示す。
Figure 2015196703
表1のとおり、本発明の実施例である試料は、いずれの評価項目においても良好な評価が得られた。
次に本発明の光硬化性組成物に色材として顔料を含有させてインクジェットインクとして使用する場合の実施例を以下に示す。
《顔料分散液の調製》
以下の組成で顔料を分散した。
以下二種の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間加熱攪拌溶解した。
アジスパーPB824 9部
ジエチレングリコールジアクリレート(SR230、サートマー社製) 71部
室温まで冷却した後、これに下記顔料20部を加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去した。
顔料分散液1:Pigment Black 7(三菱化学社製、#52)
《インクジェットインクの調製》
表2に記載のインク組成の試料(インクジェットインク)15〜19を調製し、ADVATEC社製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過を行った。なお、表2中の光重合性化合物としては以下のものを用いた。
メチルエチルケトン有機溶剤に希釈された光硬化型樹脂(C)も同様に減圧留去することによってメチルエチルケトン有機溶剤を除去し、高濃度液とした後、アクリル共重合樹脂、分子内開裂型開始剤、水素引き抜き型開始剤等を表2に従って含有させた。次に顔料を濃縮した高濃縮液を添加し、サンドミル等の通常の分散機を用いてよく分散することにより、顔料を分散させた。その後、光重合性化合物(A)〜(C)で希釈し、よく撹拌することによってインク組成物を調整した。
[光重合性化合物(A)]
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:分子量226(V#230、大阪有機化学社製)
[光重合性化合物(B)]
ジエチレングリコールジアクリレート:分子量214(SR230、サートマー社製)
[光重合性化合物(C)]
ベンジルアクリレート:分子量128.2(V#160、大阪有機化学社製)
[光硬化型樹脂(C)]
ポリマー型アクリレート樹脂:分子量25,000(8KX−012C、大成ファインケミカル社製)
[分子内開裂型開始剤]
DAROCURE TPO(Ciba社製)
[水素引き抜き型開始剤]
SPEEDCURE ITX(DKSH社製)
[界面活性剤]
KF−352(信越化学社製)
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えたインクジェット記録ヘッドを有するインクジェット記録装置に、上記調製した各試料15〜19を装填し、巾600mm、長さ500mの長尺の白PET#50(マルウ接着社製)、コロナ処理二軸延伸ポリプロピレンフィルムOPP(オカモト社製)、ユポ、へ下記にて画像記録を連続して行った。記録材料の搬送速度は、30m/sで行った。
インク供給系は、図示しないが、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前のサブインクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、全室タンクからヘッド部分まで加熱して100℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、2plの液滴になるように電圧を印加し360dpiの解像度のヘッドを各色四個ずつ用い吐出し、1440×1440dpiのKの単色ベタ画像を形成した。
印字後、Phoseon Technology社製LEDランプ(8W/cm、water cooled unit)で硬化した。管面から5mmの距離で照射した(搬送方向の照射幅20mm)。
《記録材料への密着性評価》
画像ベタ印字部において、碁盤目テープ剥離残留付着試験(JIS K 5400の碁盤目試験)で得た硬化組成物試料に粘着テープ(スコッチ#250、住友スリーエム製)を張り合わせて2kgのローラーで一往復圧着した後、一気に剥がし、残留している碁盤目状の試料の数を調査し、付着率を下記ランクで評価し、密着性の指標の一つとした。△以上が実用上良好な範囲である。
○:付着残留率80%以上100%
△:付着残留率60%以上80%未満
×:付着残留率60%未満
《カール評価》
上記画像形成方法で記録した試料15〜19の各画像について、硬化収縮によるカールの発生度合いを目視にて観察し、下記の基準で評価した。
○:硬化物に反りなし
△:硬化物に反りが見られるが、許容範囲内
×:硬化物に反りが大きく、NGレベル
《硬化性評価(鉛筆硬度)》
ベタ画像出力物を25℃60%RHの環境下に24時間放置した後、JIS−K−5400に準じて表面の鉛筆硬度を測定し下記ランクで評価して、硬化性の指標の一つとした。
○:鉛筆硬度2H以上
△:B,F,H
×:2B以下
得られた結果をまとめて表2示す。本発明の実施例である試料は、いずれの評価項目においても良好な評価が得られた。
Figure 2015196703
本発明の光硬化性組成物及びその光硬化性組成物を含有する光硬化性インクジェットインクは、記録媒体、特に非吸収記録媒体への画像形成に好適である。
1 記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 記録ヘッド
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
8 光源
31 インク吐出部

Claims (12)

  1. 光重合性化合物、及び光開始剤を含有する光硬化性組成物であって、前記光硬化性組成物は光重合性基を有する光硬化型樹脂を含有し、前記光硬化型樹脂は前記光重合性基を有するメタクリレート及び/又はアクリレートを有すると共に、前記光硬化型樹脂の分子量が10000以上150000以下であり、
    前記光硬化型樹脂は、前記光硬化性組成物全体の質量に対し、5以上40質量%以下で含有されていることを特徴とする光硬化性組成物。
  2. 前記光硬化型樹脂の前記光重合性基の当量が100以上1000以下であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性組成物。
  3. 前記光硬化型樹脂の分子量は、10000以上70000以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光硬化性組成物。
  4. 前記光硬化型樹脂の前記光重合性基の当量が100以上500以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
  5. 前記光硬化性組成物は有機溶剤を含有し、前記有機溶剤は前記光硬化性組成物全体の質量に対して3質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光硬化性組成物を含有することを特徴とする光硬化性インクジェットインク。
  7. 前記光硬化性インクジェットインクに色材が含有されていることを特徴とする請求項6に記載の光硬化性インクジェットインク。
  8. 前記色材として顔料を含有させると共に、さらに顔料分散剤を含有させることを特徴とする請求項7に記載の光硬化性インクジェットインク。
  9. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光硬化性組成物を記録媒体に付与した後、活性光線を照射して前記光硬化性組成物を硬化させることを特徴とする光硬化性組成物を用いた記録方法。
  10. 前記記録媒体はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートのいずれかであることを特徴とする請求項8に記載の光硬化性組成物を用いた記録方法。
  11. 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の光硬化性インクジェットインクを吐出するインクジェットヘッドと、
    活性光線を照射する照射部と、
    記録媒体を搬送する搬送部と、
    を備えるインクジェット記録装置における光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法において、
    前記インクジェットヘッドによって前記光硬化性インクジェットインクを前記記録媒体に付与した後、前記照射部による活性光線の照射によって前記光硬化性インクジェットインクを硬化させることを特徴とする光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法。
  12. 前記記録媒体はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートのいずれかであることを特徴とする請求項10に記載の光硬化性インクジェットインクを用いた記録方法。
JP2014073759A 2014-03-31 2014-03-31 光硬化性インクジェットインク及び画像形成方法 Active JP6479326B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014073759A JP6479326B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 光硬化性インクジェットインク及び画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014073759A JP6479326B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 光硬化性インクジェットインク及び画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015196703A true JP2015196703A (ja) 2015-11-09
JP6479326B2 JP6479326B2 (ja) 2019-03-06

Family

ID=54546625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014073759A Active JP6479326B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 光硬化性インクジェットインク及び画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6479326B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017095617A (ja) * 2015-11-25 2017-06-01 株式会社クラレ 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、積層体および成形体、並びにそれらの製造方法
JP2017125133A (ja) * 2016-01-14 2017-07-20 コニカミノルタ株式会社 活性光線硬化型のインクジェットインク組成物および加飾された成形体の製造方法
JP2018053155A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 信越ポリマー株式会社 光硬化性組成物、塗膜、塗膜の製造方法、電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板およびその製造方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000504778A (ja) * 1996-02-21 2000-04-18 コウツ・ブラザーズ・ピーエルシー 放射線硬化性インク組成物
JP2005029774A (ja) * 2003-06-19 2005-02-03 Nippon Shokubai Co Ltd 活性エネルギー線硬化用組成物
WO2008123358A1 (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Dic Corporation 注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及び硬化物
JP2009063985A (ja) * 2006-12-27 2009-03-26 Fujifilm Corp 顔料分散組成物、硬化性組成物、並びにカラーフィルタ及びその製造方法
JP2010060890A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Dic Corp 光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及び硬化物
JP2012531484A (ja) * 2009-06-30 2012-12-10 サイテック サーフェース スペシャリティーズ、エス.エイ. 放射線硬化型組成物
JP2013159738A (ja) * 2012-02-07 2013-08-19 Negami Kogyo Kk 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP2013215923A (ja) * 2012-04-05 2013-10-24 Konica Minolta Inc 活性光線硬化型インクジェットインク、及びこれを用いた画像形成方法
WO2014030473A1 (ja) * 2012-08-23 2014-02-27 富士フイルム株式会社 インク組成物、画像形成方法、印画物、およびグラフト共重合体

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000504778A (ja) * 1996-02-21 2000-04-18 コウツ・ブラザーズ・ピーエルシー 放射線硬化性インク組成物
JP2005029774A (ja) * 2003-06-19 2005-02-03 Nippon Shokubai Co Ltd 活性エネルギー線硬化用組成物
JP2009063985A (ja) * 2006-12-27 2009-03-26 Fujifilm Corp 顔料分散組成物、硬化性組成物、並びにカラーフィルタ及びその製造方法
WO2008123358A1 (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Dic Corporation 注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及び硬化物
JP2010060890A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Dic Corp 光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及び硬化物
JP2012531484A (ja) * 2009-06-30 2012-12-10 サイテック サーフェース スペシャリティーズ、エス.エイ. 放射線硬化型組成物
JP2013159738A (ja) * 2012-02-07 2013-08-19 Negami Kogyo Kk 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP2013215923A (ja) * 2012-04-05 2013-10-24 Konica Minolta Inc 活性光線硬化型インクジェットインク、及びこれを用いた画像形成方法
WO2014030473A1 (ja) * 2012-08-23 2014-02-27 富士フイルム株式会社 インク組成物、画像形成方法、印画物、およびグラフト共重合体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017095617A (ja) * 2015-11-25 2017-06-01 株式会社クラレ 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、積層体および成形体、並びにそれらの製造方法
JP2017125133A (ja) * 2016-01-14 2017-07-20 コニカミノルタ株式会社 活性光線硬化型のインクジェットインク組成物および加飾された成形体の製造方法
JP2018053155A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 信越ポリマー株式会社 光硬化性組成物、塗膜、塗膜の製造方法、電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6479326B2 (ja) 2019-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4898618B2 (ja) インクジェット記録方法
JP5300175B2 (ja) インクジェット記録用インクセットおよびインクジェット記録方法
JP6018921B2 (ja) インクジェット記録用プライマー
US10011665B1 (en) Photocurable composition and photocurable inkjet ink containing same, recording method using photocurable composition, and recording method using photocurable inkjet ink
JP5659655B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物、インクジェットインク及びインクジェット記録方法
JP6132876B2 (ja) インクジェット記録用プライマー
JP2009221416A (ja) インクセット、及び、インクジェット記録方法
JP6068793B2 (ja) エネルギー線硬化型プライマーインク
JP2008100501A (ja) インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法
JP5742411B2 (ja) 印刷物および印刷物の製造方法
JP5227530B2 (ja) インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法
JP6015274B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性インク、材料セット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
JP6479326B2 (ja) 光硬化性インクジェットインク及び画像形成方法
JP6170210B2 (ja) エネルギー線硬化型プライマーインク
JP2007238648A (ja) インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット画像記録方法
JP6392941B2 (ja) エネルギー線硬化型プライマーインク
JP2007314734A (ja) インクジェット記録用インクセットおよびインクジェット記録方法
JP6644019B2 (ja) エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物
JP5834434B2 (ja) 印刷物および印刷物の製造方法
JP6369584B2 (ja) インクジェット記録方法
JP2007268788A (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP6652622B2 (ja) エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物
JP2008000961A (ja) インクジェット記録方法
WO2016088703A1 (ja) プライマー、インクセットおよび画像形成方法
WO2020110908A1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ、インクジェット記録物、及び、インクジェット記録物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20171130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180418

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180501

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20180608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6479326

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150