JPWO2015137506A1 - 活性光線硬化型インクジェットインク、充填方法および画像形成方法 - Google Patents

活性光線硬化型インクジェットインク、充填方法および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ゲル化剤と液体成分との分離を防止して画像に濃度ムラが発生しない良好な画質が得られる活性光線硬化型インクジェットインクを提供することを目的とする。本発明による活性光線硬化型インクジェットは、温度により可逆的にゾルゲル相転移する活性光線型インクジェットインクであって、少なくとも1種のゲル化剤と、少なくとも1種のモノマーとを少なくとも含み、少なくとも1種のモノマーが、25℃における粘度が50cp以上であるモノマーAを含み、モノマーAの含有量が、インクジェットインクの全質量に対して40質量%以上であり、そして、インクジェットインクを剪断する前の粘度が50Pa・s以上2000Pa・s以下であり、かつ、インクジェットインクを剪断してインクパックに充填する時の粘度が20Pa・s以下であることを特徴とする活性光線硬化型インクジェットである。

Description

本発明は、活性光線硬化型インクジェットインクに関する。また、本発明は、活性光線硬化型インクジェットインクをインクパックに充填する方法に関する。さらに、本発明は、活性光線硬化型インクジェットインクインクを用いた画像形成方法に関する。
インクジェット記録方式は、簡易かつ安価に画像を形成できることから、各種印刷分野で用いられている。インクジェット記録方式の一つとして、紫外線硬化型インクジェットインクの液滴を記録媒体に着弾させた後、紫外線を照射して硬化させて画像を形成する紫外線硬化型インクジェット方式がある。紫外線硬化型インクジェット方式は、インク吸収性のない記録媒体においても、高い耐擦過性と密着性を有する画像を形成できることから、近年注目されつつある。
例えば、特許文献1では、1つ以上の放射線硬化性化合物を含む担体組成物及び前記担体組成物を可逆的にゲル化可能な薬剤を含み、前記薬剤がインクの吐出温度で前記担体組成物に可溶性であり、ならびに前記薬剤が前記吐出温度未満の温度ではゲル化した担体を生成する、放射線硬化性ホットメルトインクジェットインクであり、ゲル化した担体組成物が、ゲルが機械的に破壊されてゲル粘度が階段状に低くなった後に60秒よりも長い回復時間を有するチキソトロピー性組成物であることを特徴とする、前記放射線硬化性ホットメルトインクジェットインクが開示されている。
また、例えば、特許文献2では、遊離ラジカル重合によって硬化させることが可能な少なくとも1つの硬化性ワックスと;約20〜約25℃の温度で液体であり、硬化性ペーストインク組成物の合計重量を基準として約20重量%未満の量で存在する、少なくとも1つの硬化性液体成分と;場合により、非硬化性ワックスと;少なくとも1つの遊離ラジカル光開始剤または光開始部分と;少なくとも1つの硬化性ゲル化剤と;場合により、着色剤とを含み、この成分は、第1の温度でペーストである硬化性インク組成物を形成し、第1の温度は、約20〜約25℃であり;この成分は、第2の温度で液体組成物を形成し、第2の温度は、約40℃より高く;少なくとも1つの硬化性ワックスは、アクリレート、メタクリレート、アルケン、ビニル、アリルエーテルの官能基を含み、少なくとも1つの液体成分は、一官能モノマー、二官能モノマー、三官能モノマー、五官能モノマーおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される、放射線硬化性ペーストインク組成物が開示されている。
特表2009−510184号公報 特開2012−236998号公報
特許文献1及び特許文献2のように、従来から、活性光線硬化性化合物にゲル化剤を加えたインクにより、記録媒体、例えば普通紙等に着弾する際に瞬時に相変化をさせて液滴の混合を防ぎ、高速印字でも高精細な画像を形成する技術がある。
しかしながら、ゲル化剤を加えたインクジェットインクは、輸送時又はインクジェット記録装置等の印刷機に投入する前にゲルが崩壊してゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離が起こり、画像に濃度ムラが発生するという問題がある。また、ゲルが崩壊してゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離が起こるため、インクジェットインクをインクパックに充填する時の作業効率が低下するという問題がある。
上記の事情に鑑みて、本発明は、ゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離を防止して画像に濃度ムラが発生しない良好な画質が得られる活性光線硬化型インクジェットインクを提供することを目的とする。また、本発明は、ゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離を防止して、インクパックに充填する時の作業効率が上がる活性光線硬化型インクジェットインクを提供することを目的とする。さらに、本発明は、ゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離を防止して作業効率が上がる、活性光線硬化型インクジェットインクをインクパックに充填する充填方法を提供することを目的とする。さらにまた、本発明は、ゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離を防止して画像に濃度ムラが発生しない良好な画質が得られる活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、本発明、すなわち、ゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離を防止することができる活性光線硬化型インクジェットインク、そのインクジェットインクをインクパックに充填する充填方法及びそのインクジェットインクを用いた画像形成方法に関する発明を完成するに至った。
上記目的を達成するための具体的な手段は、以下の第(1)項〜第(7)項である。
(1)温度により可逆的にゾルゲル相転移する活性光線硬化型インクジェットインクであって、少なくとも1種のゲル化剤と、少なくとも1種のモノマーとを少なくとも含み、該少なくとも1種のモノマーが、25℃における粘度が50cp以上であるモノマーAを含み、該モノマーAの含有量が、該インクジェットインクの全質量に対して40質量%以上であり、
該インクジェットインクを剪断及び/又は攪拌をする前の粘度が50Pa・s以上2000Pa・s以下であり、かつ、該インクジェットインクを剪断してインクパックに充填する時の粘度が20Pa・s以下であることを特徴とする、活性光線硬化型インクジェットインク。
(2)前記少なくとも1種のモノマーが、25℃における粘度が50cp以上であって、かつ、ClogP値が4.5以上7未満であり、さらに、分子量が300以上である、モノマーBを含み、該モノマーBの含有量が前記インクジェットインクの全質量に対して20質量%以上であることを特徴とする、第(1)項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(3)前記少なくとも1種のゲル化剤が、下記の一般式(G1)で表される化合物又は一般式(G2)で表される化合物を含むことを特徴とする、第(1)項又は第(2)項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
一般式(G1):R−CO−R
一般式(G2):R−COO−R
(該一般式(G1)及び(G2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数12以上の直鎖部分を含む炭化水素基を表す。)
(4)前記少なくとも1種のゲル化剤が、下記の一般式(G1)で表される化合物及び一般式(G2)で表される化合物の2種を併用して含むことを特徴とする、第(1)項又は第(2)項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
一般式(G1):R−CO−R
一般式(G2):R−COO−R
(該一般式(G1)及び(G2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数12以上の直鎖部分を含む炭化水素基を表す。)
(5)前記少なくとも1種のゲル化剤の含有量が、前記インクジェットインクの全質量に対して5質量%未満であることを特徴とする、第(1)項〜第(4)項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(6)第(1)項1〜第(5)項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクをインクパックに充填する、充填方法であって、該インクジェットインクを冷却しながら剪断及び/又は攪拌をしてインクパックに充填することを特徴とする、充填方法。
(7)第(1)項〜第(5)項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録媒体に射出する工程と、該記録媒体に射出されたインクに活性光線を照射して、該インクを硬化させる工程と、を含むことを特徴とする、画像形成方法。
本発明によれば、ゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離を防止して画像に濃度ムラが発生しない良好な画質が得られる活性光線硬化型インクジェットインクが提供される。また、本発明によれば、ゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離を防止して、インクパックに充填する時の作業効率が上がる活性光線硬化型インクジェットインクが提供される。さらに、本発明は、ゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離を防止して作業効率が上がる、活性光線硬化型インクジェットインクをインクパックに充填する充填方法が提供される。さらにまた、本発明は、ゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離を防止して画像に濃度ムラが発生しない良好な画質が得られる活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像形成方法が提供される。
図1(a)は、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクが用いられるインクジェット記録装置の1つの態様である、ライン記録方式のインクジェット記録装置10の要部の構成の一例を示す、側面図である。 図1(b)は、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクが用いられるインクジェット記録装置の1つの態様である、ライン記録方式のインクジェット記録装置10の要部の構成の一例を示す、上面図である。 図2は、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクが用いられる、シリアル記録方式のインクジェット記録装置20の要部の構成の一例を示す上面図である。
本発明について、以下に詳細に説明をする。
1.活性光線硬化型インクジェットインク
本発明による活性光線硬化型インクジェットインク(以下、単に、インクジェットインクと称する場合がある。)は、温度により可逆的にゾルゲル相転移するインクジェットインクであって、少なくとも1種のゲル化剤と、少なくとも1種のモノマーとを少なくとも含み、少なくとも1種のモノマーが、25℃における粘度が50cp以上であるモノマーAを含んでなり、モノマーAの含有量が、インクジェットインクの全質量に対して40質量%以上であり、インクジェットインクを剪断する前の粘度が50Pa・s以上2000Pa・s以下であり、かつ、インクジェットインクを剪断及び/又は攪拌をしてインクパックに充填する時の粘度が20Pa・s以下であることを特徴とする、インクジェットインクである。
本発明によるインクジェットインクは、ゲル化剤と液体成分(液体成分はインクジェットインクからゲル化剤を除いた成分をいう。以下同じ。)との分離を防止することができるので、本発明によるインクジェットインクを用いて画像形成をすると、画像に濃度ムラが発生しない良好な画質を得ることができる。本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、インクジェットインクをインクパックに充填する時は少なくとも、ゲル化剤と液体成分とが分離しない。また、本発明によるインクジェットインクは、ゲル化剤と液体成分とが分離をしないので、インクジェットインクをインクパックに充填する時の作業効率が上がる。すなわち、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、インクパックに充填する時は少なくとも、ゲル化剤と液体成分とに分離していないので、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは均一な流動性を有しており、作業者らはインクジェットインクをインクパックに、円滑に、かつ、効率的に充填することができる。
[ゲル化剤]
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは少なくとも1種のゲル化剤を含む。少なくとも1種のゲル化剤は、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクを温度により可逆的にゾルゲル相転移させる機能を有する。ゲル化剤は、ゲル化温度よりも高い温度で、少なくとも1種のモノマーに溶解できるとよく、ゲル化温度以下の温度で、本発明による活性光線硬化型インクジェットインク中で結晶化できるとよい。
少なくとも1種のゲル化剤がインクジェットインク中で結晶化するときに、ゲル化剤の結晶化物である板状結晶が三次元的に囲む空間を形成し、空間に少なくとも1種のモノマーを内包することが好ましい。このように、板状結晶が三次元的に囲む空間に少なくとも1種のモノマーが内包された構造を「カードハウス構造」ということがある。カードハウス構造が形成されると、液体の少なくとも1種のモノマーを保持することができ、活性光線硬化型インクジェットインクの液滴をピニングすることができる。それにより、液滴同士の合一を抑制することができる。カードハウス構造を形成するには、インク中で溶解している少なくとも1種のモノマーと少なくとも1種のゲル化剤とが相溶していることが好ましい。これに対して、インク中で溶解している少なくとも1種のモノマーと少なくとも1種のゲル化剤とが相分離していると、カードハウス構造を形成しにくい場合がある。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは1種、好ましくは2種以上のゲル化剤を併用して含むことで、特に結晶性のゲル化剤の場合、ゲルが崩壊した後も結晶がモノマー中に均一に混在することが可能であり、ゲル化剤と液体成分との分離を効果的に防止することができる。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクの液滴をインクジェット記録装置から安定に吐出するためには、ゾル状のインク(高温時)において、光重合性化合物とゲル化剤との相溶性が良好であることが必要である。さらに、高速印刷時においても安定に液滴同士の合一を抑制するには、インクジェットインクの液滴が記録媒体に着弾後、速やかにゲル化剤が結晶化し、強固なカードハウス構造を形成することが好ましい。
このようなゲル化剤の例には、
脂肪族ケトン化合物;
脂肪族エステル化合物;
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石油系ワックス;
キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、ホホバ固体ロウ、およびホホバエステル等の植物系ワックス;
ミツロウ、ラノリンおよび鯨ロウ等の動物系ワックス;
モンタンワックス、および水素化ワックス等の鉱物系ワックス;
硬化ヒマシ油または硬化ヒマシ油誘導体;
モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体またはポリエチレンワックス誘導体等の変性ワックス;
ベヘン酸、アラキジン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、およびエルカ酸等の高級脂肪酸;
ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;
12−ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシステアリン酸;
12−ヒドロキシステアリン酸誘導体;ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド(例えば日本化成社製 ニッカアマイドシリーズ、伊藤製油社製 ITOWAXシリーズ、花王社製 FATTYAMIDシリーズ等);
N−ステアリルステアリン酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド等のN−置換脂肪酸アミド;
N,N’−エチレンビスステアリルアミド、N,N’−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミド、およびN,N’−キシリレンビスステアリルアミド等の特殊脂肪酸アミド;
ドデシルアミン、テトラデシルアミンまたはオクタデシルアミンなどの高級アミン;
ステアリルステアリン酸、オレイルパルミチン酸、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル化合物(例えば日本エマルジョン社製 EMALLEXシリーズ、理研ビタミン社製 リケマールシリーズ、理研ビタミン社製 ポエムシリーズ等);
ショ糖ステアリン酸、ショ糖パルミチン酸等のショ糖脂肪酸のエステル(例えばリョートーシュガーエステルシリーズ 三菱化学フーズ社製);
ポリエチレンワックス、α−オレフィン無水マレイン酸共重合体ワックス等の合成ワックス(Baker−Petrolite社製 UNILINシリーズ等);
ダイマー酸;
ダイマージオール(CRODA社製 PRIPORシリーズ等);
ステアリン酸イヌリン等の脂肪酸イヌリン;
パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン等の脂肪酸デキストリン(千葉製粉社製 レオパールシリーズ等);
ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル;
ベヘン酸エイコサンポリグリセリル(日清オイリオ社製 ノムコートシリーズ等);
N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、N−(2−エチルヘキサノイル)−L−グルタミン酸ジブチルアミド等のアミド化合物(味の素ファインテクノより入手可能);
1,3:2,4−ビス−O−ベンジリデン−D−グルシトール(ゲルオールD 新日本理化より入手可能)等のジベンジリデンソルビトール類;
特開2005−126507号公報、特開2005−255821号公報および特開2010−111790号公報に記載の低分子オイルゲル化剤;
等が含まれる。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクには、ゲル化剤として、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含む化合物が含まれることが好ましい。ゲル化剤が、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含むことで、前述の「カードハウス構造」が形成されやすい。ゲル化剤の構造中には、分岐鎖を有していてもよい。
炭素数が12以上の直鎖アルキル基を含むゲル化剤の具体例には、炭素数が12以上の直鎖アルキル基を有する、脂肪族ケトン化合物、脂肪族エステル化合物、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸アミド等が含まれる。ただし、アルキル鎖の末端に−OH、−COOH等の極性基を有するゲル化剤は、ゾル状のインク中での安定性が悪く、析出したり、相分離したりすることがある。また、インクの硬化膜から、ゲル化剤が時間の経過とともに徐々にブリードアウトすることがある。そこで、ゲル化剤は、脂肪族ケトン化合物もしくは脂肪族エステル化合物であることが好ましい。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる少なくとも1種のゲル化剤は、下記一般式(G1)で表される化合物又は下記一般式(G2)で表される化合物を含むことが好ましい。また、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる少なくとも1種のゲル化剤は、下記一般式(G1)で表される化合物及び下記一般式(G2)で表される化合物の2種を併用して含むことが好ましい。これら2つの好ましい態様は、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離をより効果的に防止することができる。
一般式(G1)で表される化合物及び下記一般式(G2)で表される化合物は以下のとおりである。
一般式(G1):R−CO−R
一般式(G2):R−COO−R
(一般式(G1)及び(G2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数12以上の直鎖部分を含む炭化水素基を表す。)
一般式(G1)において、R及びRで表される炭化水素基は、それぞれ独立に、炭素原子数が12以上25以下の直鎖部分を含む脂肪族炭化水素基であることが好ましい。R及びRで表される脂肪族炭化水素基に含まれる直鎖部分の炭素原子数が12未満であると、十分な結晶性を有しないためゲル化剤として機能しないだけでなく、前述のカードハウス構造において、光重合性化合物を内包するための十分な空間を形成できないおそれがある。一方、脂肪族炭化水素基に含まれる直鎖部分の炭素原子数が25を超えると、融点が高くなりすぎるため、インクの吐出温度を高くしなければ、インク中に溶解しなくなるおそれがある。
上記一般式(G1)で表される脂肪族ケトン化合物の例には、ジリグノセリルケトン(C24−C24)、ジベヘニルケトン(C22−C22、融点88℃)、ジステアリルケトン(C18−C18、融点84℃)、ジエイコシルケトン(C20−C20)、ジパルミチルケトン(C16−C16、融点80℃)、ジミリスチルケトン(C14−C14)、ジラウリルケトン(C12−C12、融点68℃)、ラウリルミリスチルケトン(C12−C14)、ラウリルパルミチルケトン(C12−C16)、ミリスチルパルミチルケトン(C14−C16)、ミリスチルステアリルケトン(C14−C18)、ミリスチルベヘニルケトン(C14−C22)、パルミチルステアリルケトン(C16−C18)、バルミチルベヘニルケトン(C16−C22)、ステアリルベヘニルケトン(C18−C22)等が含まれる。
一般式(G1)で表される化合物の市販品の例には、18−Pentatriacontanon(Alfa Aeser社製)、Hentriacontan−16−on(Alfa Aeser社製)、カオーワックスT1(花王株式会社製)等が含まれる。
インクに含まれる脂肪族ケトン化合物は、一種類のみであってもよく、二種類以上の混合物であってもよい。
一般式(G2)おいて、R及びRで表される炭化水素基は、特に制限されないが、炭素原子数12以上26以下の直鎖部分を含む脂肪族炭化水素基であることが好ましい。R及びRで表される脂肪族炭化水素基に含まれる直鎖部分の炭素原子数が12以上26以下であると、一般式(G1)で表される化合物と同様に、ゲル化剤に必要な結晶性を有しつつ、前述のカードハウス構造を形成でき、融点も高くなりすぎない。
式(G2)で表される脂肪族エステル化合物の例には、ベヘニン酸ベヘニル(C21−C22、融点70℃)、イコサン酸イコシル(C19−C20)、ステアリン酸ステアリル(C17−C18、融点60℃)、ステアリン酸パルミチル(C17−C16)、ステアリン酸ラウリル(C17−C12)、パルミチン酸セチル(C15−C16、融点54℃)、パルミチン酸ステアリル(C15−C18)、ミリスチン酸ミリスチル(C13−C14、融点43℃)、ミリスチン酸セチル(C13−C16、融点50℃)、ミリスチン酸オクチルドデシル(C13−C20)、オレイン酸ステアリル(C17−C18)、エルカ酸ステアリル(C21−C18)、リノール酸ステアリル(C17−C18)、オレイン酸ベヘニル(C18−C22)、セロチン酸ミリシル(C25−C16)、モンタン酸ステアリル(C27−C18)、モンタン酸ベヘニル(C27−C22)、リノール酸アラキジル(C17−C20)、トリアコンタン酸パルミチル(C29−C16)等が含まれる。
式(G2)で表される脂肪族エステル化合物の市販品の例には、ユニスターM−2222SL(日油株式会社製)、エキセパールSS(花王株式会社製、融点60℃)、EMALEX CC−18(日本エマルジョン株式会社製)、アムレプスPC(高級アルコール工業株式会社製)、エキセパール MY−M(花王株式会社製)、スパームアセチ(日油株式会社製)、EMALEX CC−10(日本エマルジョン株式会社製)等が含まれる。これらの市販品は、二種類以上の混合物であることが多いため、必要に応じて分離・精製してもよい。
本発明における少なくとも1種のゲル化剤に含まれる脂肪族エステル化合物は、一種類のみであってもよく、二種類以上の混合物であってもよい。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤の含有量は、インクジェットインクの全質量に対して5質量%未満であることが好ましく、「3.5質量%未満」であることがより好ましい。少なくとも1種のゲル化剤の含有量が、インクジェットインクの全質量に対して5質量%未満であると、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離をより効果的に防止することができる。
[少なくとも1種のモノマー]
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、少なくとも1種のモノマーを少なくとも含み、少なくとも1種のモノマーは、モノマーAを含む。また、本発明によるインクジェットインクは、少なくとも1種のモノマーを少なくとも含み、少なくとも1種のモノマーが、モノマーBを含むことが好ましい。
(モノマーA及びモノマーB)
モノマーAは、25℃における粘度が50cp以上であるモノマーであり、25℃におけるモノマーAの粘度が50cp以上であると、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離を効果的に防止することができる。
モノマーAの含有量は、インクジェットインクの全質量に対して40質量%以上であり、45質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることが更に好ましい。モノマーAの含有量が、好ましい45質量%以上であると、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離をより効果的に防止することができる。
モノマーBは、25℃における粘度が50cp以上であって、かつ、ClogP値が4.5以上7未満であり、さらに、分子量が300以上である。モノマーBの25℃における粘度が60cp以上であることが好ましく、25℃における粘度が70cp以上であることが更に好ましい。25℃におけるモノマーBの粘度が好ましい60cp以上であると、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離をより効果的に防止することができる。
モノマーBのClogP値は、4.5以上5.5未満であることが好ましい。モノマーBのClogP値が、好ましい4.5以上5.5未満であると、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離をより効果的に防止することができる。
ここで「LogP値」とは、水と1−オクタノールに対する有機化合物の親和性を示す係数である。1−オクタノール/水分配係数Pは、1−オクタノールと水の二液相の溶媒に微量の化合物が溶質として溶け込んだときの分配平衡で、それぞれの溶媒中における化合物の平衡濃度の比であり、底10に対するそれらの対数LogPで示す。すなわち、「logP値」とは、1−オクタノール/水の分配係数の対数値であり、分子の親疎水性を表す重要なパラメータとして知られている。
「CLogP値」とは、計算により算出したLogP値である。CLogP値は、フラグメント法や、原子アプローチ法等により算出されうる。より具体的に、ClogP値を算出するには、文献(C.Hansch及びA.Leo、“Substituent Constants for Correlation Analysis in Chemistry and Biology”(John Wiley & Sons, New York, 1969))に記載のフラグメント法または下記市販のソフトウェアパッケージ1又は2を用いればよい。
ソフトウェアパッケージ1:MedChem Software (Release 3.54,1991年8月、Medicinal Chemistry Project, Pomona College,Claremont,CA)
ソフトウェアパッケージ2:Chem Draw Ultra ver.8.0.(2003年4月、CambridgeSoft Corporation,USA)
本願明細書等に記載したClogP値の数値は、ソフトウェアパッケージ2を用いて計算した「ClogP値」である。
モノマーBの分子量は、400以上であることが好ましく、450以上であることが更に好ましい。モノマーBの分子量が、好ましい400以上であると、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離をより効果的に防止することができる。
モノマーBの含有量は、インクジェットインクの全質量に対して20質量%以上であり、25質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることが更に好ましい。モノマーBの含有量が、好ましい25質量%以上であると、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離をより効果的に防止することができる。
モノマーA及びモノマーBの粘度は、例えば、装置MCR−300(Physica社製)を使用して(コーンプレートは75Φを使用)、ローテーションモードで測定する。25℃、剪断速度 1000 1/sにおいて10秒おきに10点測定して、最後の測定点から7点を平均化したときの粘度をモノマーA及びBの粘度とする。
モノマーA及びモノマーBは、活性光線により架橋または重合する光重合性化合物である。活性光線は、例えば電子線、紫外線、α線、γ線、およびエックス線等であり、好ましくは紫外線および電子線である。モノマーA及びモノマーBは、ラジカル重合性化合物又はカチオン重合性化合物であり、好ましくはラジカル重合性化合物である。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物(モノマー)である。ラジカル重合性化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例には、不飽和カルボン酸とその塩、不飽和カルボン酸エステル化合物、不飽和カルボン酸ウレタン化合物、不飽和カルボン酸アミド化合物およびその無水物、アクリロニトリル、スチレン、不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等が挙げられる。不飽和カルボン酸の例には、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸などが含まれる。
なかでも、ラジカル重合性化合物は、不飽和カルボン酸エステル化合物であることが好ましく、(メタ)アクリレート化合物であることがより好ましい。(メタ)アクリレート化合物は、後述するモノマーだけでなく、オリゴマー、モノマーとオリゴマーの混合物、変性物、重合性官能基を有するオリゴマーなどであってよい。ここで、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」、「メタクリレート」の双方又はいずれかをいい、「(メタ)アクリル」は「アクリル」、「メタクリル」の双方又はいずれかをいう。
モノマーAとモノマーBとの関係について述べる。ある1つの具体的なモノマーの化合物が、モノマーBに該当すれば、モノマーAにも該当する。また、ある1つの具体的なモノマーの化合物が、モノマーBには該当しないが、モノマーAには該当する場合がある。すなわち、モノマーBはモノマーAに包含される。
以下に、モノマーA及びモノマーBの好ましい例示化合物を示すが、これらに限定されるものではない。なお、モノマーA及びモノマーBの下記の好ましい全ての例示化合物の粘度は、25℃において50cp以上である。
モノマーA及びモノマーBの例示化合物には、アルコキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート(粘度131)、ポリエチレングリコール#600ジメタクリレート(粘度77.2、分子量770)、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート(粘度59.4、分子量508、ClogP0.47)、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート(粘度97.1、分子量742)、ジオキサングリコールジアクリレート(粘度260、分子量326、ClogP3.03)、3EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(粘度61.2、分子量429、ClogP3.97)、9EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(粘度108、分子量693、ClogP3.21)、テトラメチロールメタントリアクリレート(粘度490、分子量298)、4EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(粘度131、分子量528、ClogP2.28)、5EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(粘度176)、ジペンタエリスリトールポリアクリレート(粘度6500、分子量525、ClogP1.53または2.94)、グリセリンプロポキシアクリレート(粘度94.4、分子量428、ClogP2.66)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(粘度80)、カプロラクトンアクリレート(粘度80、分子量344、ClogP2.09)等が含まれ、また、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(粘度131、分子量304、ClogP4.69)、6EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(粘度92、分子量560、ClogP3.57)、3PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(粘度82.2、分子量471、ClogP4.9)、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(粘度617、分子量467、ClogP4.85)、ノニルフェノール8EO 変性アクリレート(粘度180、分子量626、ClogP6.42)、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート(粘度100、分子量332、ClogP5.12)等が含まれる。
[活性光線硬化型インクジェットインクの粘度]
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクの粘度は、インクジェットインクを剪断及び/又は攪拌をする前の粘度が50Pa・s以上2000Pa・s以下であり、かつ、インクジェットインクを剪断してインクパックに充填する時の粘度が20Pa・s以下である。ここで、インクジェットインクを剪断及び/又は攪拌をする前の粘度とは、溶解状態のインクジェットインク(80℃〜90℃)を剪断及び/又は攪拌をすることなく常温まで冷却した時の常温粘度を意味する。また、インクジェットインクを剪断及び/又は攪拌をしてインクパックに充填する時の粘度とは、剪断及び/又は攪拌が行われ、インクジェットインク中のゲル化剤とモノマーとが均一な状態であるときの粘度を意味する。
なお、一度剪断及び/又は攪拌をしたインクジェットインクでも、80℃〜90℃で加熱溶解したのちに常温近傍まで冷却したインクは、剪断された状態がリセットされるため、剪断及び/又は攪拌する前のインクジェットインクとみなすことができる。つまり、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクの粘度は、任意のある状態において50Pa・s以上2000Pa・s以下であり、かつ、剪断した後の粘度が20Pa・s以下であればよい。
インクジェットインクを剪断及び/又は攪拌をする前の粘度が、50Pa・s以上2000Pa・s以下であると、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離を効果的に防止することができる。
インクジェットインクを剪断及び/又は攪拌をしてインクパックに充填する時の粘度が20Pa・s以下であると、インクパックに充填する時は少なくとも、本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる、少なくとも1種のゲル化剤と液体成分との分離を効果的に防止することができる。
剪断及び攪拌は、本発明の効果を奏すれば任意の方法でよいが、剪断及び攪拌の好ましい方法としては、溶解状態(80℃〜90℃)のインクジェットインクを50℃以下まで冷却しながら、剪断及び/又は攪拌をする方法が挙げられる。この好ましい方法により、強固なカードハウス構造を形成する前に結晶をより単一な形態にでき、保存性と作業効率との向上を一層図ることができる。冷却した後に剪断及び/又は攪拌を行うと、結晶が単一になりにくいことがあり、保存性のより一層の向上を図ることができないことがある。また、均一になるまでに時間をやや要するため、作業性等の低下につながるおそれがある。なお、保存性とはげるが崩壊してゲル化剤と液体成分(活性光線硬化型インクジェットインクからゲル化剤を除いた成分)との分離が起こりにくいことを意味する。
インクジェットインクを剪断する前の粘度は、例えば、装置MCR−300(Physica社製)を使用して(コーンプレートは75Φを使用)、オシレーションモードで測定する。90℃から30℃まで0.1℃/秒のスピードで冷却して、冷却しながら、歪5%、角周波数10rad/sにおける複素粘度を2秒おきに計測して、30℃における複素粘度を、インクジェットインクを剪断する前の粘度とする。
インクジェットインクを剪断してインクパックに充填する時の粘度は、例えば、装置MCR−300(Physica社製)を使用して(コーンプレートは75Φを使用)、オシレーションモードで測定する。30℃おいて、歪5%、角周波数10rad/sにおける複素粘度を測定する。2秒おきに30点測定し、最後の点から5点を平均した時の値を、インクジェットインクを剪断してインクパックに充填する時の粘度とする。
[光重合開始剤]
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、光重合開始剤を更に含んでもよい。具体的には、活性光線が電子線である場合は、通常、光重合開始剤は含まれなくてもよいが、活性光線が紫外線である場合は、光重合開始剤が含まれることが好ましい。
光重合開始剤は、分子内結合開裂型と分子内水素引き抜き型とがある。分子内結合開裂型の光重合開始剤の例には、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系;ベンジルおよびメチルフェニルグリオキシエステル等が含まれる。
分子内水素引き抜き型の光重合開始剤の例には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;ミヒラーケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が含まれる。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクにおける光重合開始剤の含有量は、活性光線や活性光線硬化性化合物の種類などにもよるが、0.01質量%〜10質量%であることが好ましく、2〜8質量%であることがより好ましい。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、光重合開始剤として、光酸発生剤を含んでもよい。光酸発生剤の例には、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、必要に応じて光重合開始剤助剤や重合禁止剤などをさらに含んでもよい。光重合開始剤助剤は、第3級アミン化合物であってよく、芳香族第3級アミン化合物が好ましい。芳香族第3級アミン化合物の例には、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸イソアミルエチルエステル、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、トリエチルアミンおよびN,N−ジメチルヘキシルアミン等が含まれる。なかでも、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸イソアミルエチルエステルが好ましい。これらの化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
重合禁止剤の例には、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p−メトキシフェノール、t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p−ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−t−ブチル−p−ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p−ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等が含まれる。
[色材]
活性光線硬化型インクジェットインクは、必要に応じて色材をさらに含んでもよい。色材は、染料または顔料でありうるが、インクの構成成分に対して良好な分散性を有し、かつ耐候性に優れることから、顔料が好ましい。顔料は、特に限定されないが、例えばカラーインデックスに記載される下記番号の有機顔料または無機顔料でありうる。
赤あるいはマゼンタ顔料の例には、Pigment Red 3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet 3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange 13、16、20、36等が含まれる。青またはシアン顔料の例には、Pigment Blue 1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60等が含まれる。緑顔料の例には、Pigment Green 7、26、36、50が含まれる。黄顔料の例には、Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94,95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193等が含まれる。黒顔料の例には、Pigment Black 7、28、26等が含まれる。
顔料の市販品の例には、クロモファインイエロー2080、5900、5930、AF−1300、2700L、クロモファインオレンジ3700L、6730、クロモファインスカーレット6750、クロモファインマゼンタ6880、6886、6891N、6790、6887、クロモファインバイオレット RE、クロモファインレッド6820、6830、クロモファインブルーHS−3、5187、5108、5197、5085N、SR−5020、5026、5050、4920、4927、4937、4824、4933GN−EP、4940、4973、5205、5208、5214、5221、5000P、クロモファイングリーン2GN、2GO、2G−550D、5310、5370、6830、クロモファインブラックA−1103、セイカファストイエロー10GH、A−3、2035、2054、2200、2270、2300、2400(B)、2500、2600、ZAY−260、2700(B)、2770、セイカファストレッド8040、C405(F)、CA120、LR−116、1531B、8060R、1547、ZAW−262、1537B、GY、4R−4016、3820、3891、ZA−215、セイカファストカーミン6B1476T−7、1483LT、3840、3870、セイカファストボルドー10B−430、セイカライトローズR40、セイカライトバイオレットB800、7805、セイカファストマルーン460N、セイカファストオレンジ900、2900、セイカライトブルーC718、A612、シアニンブルー4933M、4933GN−EP、4940、4973(大日精化工業製);
KET Yellow 401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange 501、KET Red 301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue 101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green 201(大日本インキ化学製);
Colortex Yellow 301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange 202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、Colortex Blue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(山陽色素製);
Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(東洋インキ製)、
Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(ヘキストインダストリ製);
Novoperm P−HG、Hostaperm Pink E、Hostaperm Blue B2G(クラリアント製);
カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(三菱化学製)などが挙げられる。
顔料の分散は、例えばボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、およびペイントシェーカー等により行うことができる。顔料の分散は、顔料粒子の体積平均粒子径が、好ましくは0.08〜0.5μm、最大粒子径が好ましくは0.3〜10μm、より好ましくは0.3〜3μmとなるように行われることが好ましい。顔料の分散は、顔料、分散剤、および分散媒体の選定、分散条件、およびろ過条件等によって、調整される。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、顔料の分散性を高めるために、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤の例には、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、およびステアリルアミンアセテート等が含まれる。分散剤の市販品の例には、Avecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズ等が含まれる。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、必要に応じて分散助剤をさらに含んでもよい。分散助剤は、顔料に応じて選択されればよい。
分散剤および分散助剤の合計量は、顔料に対して1〜50質量%であることが好ましい。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、必要に応じて顔料を分散させるための分散媒体をさらに含んでもよい。分散媒体として溶剤をインクに含ませてもよいが、形成された画像における溶剤の残留を抑制するためには、前述のような活性光線硬化性化合物(特に粘度の低いモノマー)を分散媒体として用いることが好ましい。
染料は、油溶性染料等でありうる。油溶性染料は、以下の各種染料が挙げられる。マゼンタ染料の例には、MS Magenta VP、MS Magenta HM−1450、MS Magenta HSo−147(以上、三井東圧社製)、AIZENSOT Red−1、AIZEN SOT Red−2、AIZEN SOTRed−3、AIZEN SOT Pink−1、SPIRON Red GEH SPECIAL(以上、保土谷化学社製)、RESOLIN Red FB 200%、MACROLEX Red Violet R、MACROLEX ROT5B(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Red B、KAYASET Red 130、KAYASET Red 802(以上、日本化薬社製)、PHLOXIN、ROSE BENGAL、ACID Red(以上、ダイワ化成社製)、HSR−31、DIARESIN Red K(以上、三菱化成社製)、Oil Red(BASFジャパン社製)が含まれる。
シアン染料の例には、MS Cyan HM−1238、MS Cyan HSo−16、Cyan HSo−144、MS Cyan VPG(以上、三井東圧社製)、AIZEN SOT Blue−4(保土谷化学社製)、RESOLIN BR.Blue BGLN 200%、MACROLEX Blue RR、CERES Blue GN、SIRIUS SUPRATURQ.Blue Z−BGL、SIRIUS SUPRA TURQ.Blue FB−LL 330%(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Blue FR、KAYASET Blue N、KAYASET Blue 814、Turq.Blue GL−5 200、Light Blue BGL−5 200(以上、日本化薬社製)、DAIWA Blue 7000、Oleosol Fast Blue GL(以上、ダイワ化成社製)、DIARESIN Blue P(三菱化成社製)、SUDAN Blue 670、NEOPEN Blue 808、ZAPON Blue 806(以上、BASFジャパン社製)等が含まれる。
イエロー染料の例には、MS Yellow HSm−41、Yellow KX−7、Yellow EX−27(三井東圧)、AIZEN SOT Yellow−1、AIZEN SOT YelloW−3、AIZEN SOT Yellow−6(以上、保土谷化学社製)、MACROLEX Yellow 6G、MACROLEX FLUOR.Yellow 10GN(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Yellow SF−G、KAYASET Yellow2G、KAYASET Yellow A−G、KAYASET Yellow E−G(以上、日本化薬社製)、DAIWA Yellow 330HB(ダイワ化成社製)、HSY−68(三菱化成社製)、SUDAN Yellow 146、NEOPEN Yellow 075(以上、BASFジャパン社製)等が含まれる。
ブラック染料の例には、MS Black VPC(三井東圧社製)、AIZEN SOT Black−1、AIZEN SOT Black−5(以上、保土谷化学社製)、RESORIN Black GSN 200%、RESOLIN BlackBS(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Black A−N(日本化薬社製)、DAIWA Black MSC(ダイワ化成社製)、HSB−202(三菱化成社製)、NEPTUNE Black X60、NEOPEN Black X58(以上、BASFジャパン社製)等が含まれる。
顔料または染料の含有量は、活性光線硬化型インクジェットインクに対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.4〜10質量%であることがより好ましい。顔料または染料の含有量が少なすぎると、得られる画像の発色が十分ではなく、多すぎるとインクの粘度が高くなり、射出性が低下するからである。
[その他の成分]
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、必要に応じて他の成分をさらに含んでもよい。他の成分は、各種添加剤や他の樹脂等であってよい。添加剤の例には、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤、インクの保存安定性を高めるための塩基性化合物等も含まれる。塩基性化合物の例には、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などが含まれる。他の樹脂の例には、硬化膜の物性を調整するための樹脂などが含まれ、例えばポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、およびワックス類等が含まれる。
(活性光線硬化型インクジェットインクの調製方法)
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる少なくとも1種のゲル化剤及び少なくとも1種のモノマー、並びに好適に含まれる色材及び光重合開始剤を、加熱下、混合して得られる。例えば、一部の光重合性化合物に色材(特に顔料)を分散させた顔料分散液を用意し、顔料分散液と、他のインク成分と混合する。得られたインクは、所定のフィルタで濾過することが好ましい。本発明による活性光線硬化型インクジェットインクの吐出性を高めるためには、高温下におけるインクの粘度が一定以下であることが好ましい。具体的には、活性光線硬化型インクジェットインクの、80℃における粘度が3〜20mPa・sであることが好ましい。
2.充填方法
本発明による充填方法は、本発明の活性光線硬化型インクジェットインクをインクパックに充填する、充填方法であって、本発明のインクジェットインクを冷却しながら剪断及び/又は攪拌をしてインクパックに充填することを特徴とする。溶解状態(80℃〜90℃)のインクジェットインクを、50℃以下まで冷却しながら剪断及び/又は攪拌することが好ましいが、インクパックに充填する前に、ゲル化剤と液体成分とが分離しないで均一な状態にするためには、少なくとも70℃〜50℃までは冷却して剪断及び/又は攪拌するのがよい。本発明の効果をより高めるためには、本発明のインクジェットインクを40℃以下、好ましくは30℃以下に冷却しながら剪断及び/又は攪拌することが好ましい。
3.画像形成方法
本発明による画像形成方法は、本発明の活性光線硬化型インクジェットインクを記録媒体に射出する工程と、記録媒体に射出されたインクに活性光線を照射して、インクを硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
1)射出工程においては、吐出用記録ヘッドに収納されたインクジェットインクを、ノズルを通して記録媒体に向けて液滴として吐出すればよい。
2)硬化工程においては、記録媒体に着弾したインクに光を照射する。照射される光は、活性光線硬化性化合物の種類によって適宜選択すればよく、紫外線や電子線などでありうる。
記録媒体は、紙であってもよいし、樹脂フィルムであってもよい。紙の例には、印刷用コート紙、印刷用コート紙Bなどが含まれる。また、樹脂フィルムの例には、ポリエチレンテレフタレートフィルムや塩化ビニルフィルムなどが含まれる。
4.インクジェット記録装置
本発明の活性光線硬化型インクジェットが用いられる、活性光線硬化型インクジェット方式のインクジェット記録装置について説明する。活性光線硬化型インクジェット方式のインクジェット記録装置には、ライン記録方式(シングルパス記録方式)のものと、シリアル記録方式のものと、がある。求められる画像の解像度や記録速度に応じて選択されればよいが、高速記録の観点では、ライン記録方式(シングルパス記録方式)が好ましい。
図1は、ライン記録方式のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す図である。このうち、図1(a)は側面図であり、図1(b)は上面図である。図1に示されるように、インクジェット記録装置10は、複数の吐出用記録ヘッド14を収容するヘッドキャリッジ16と、記録媒体12の全幅を覆い、かつヘッドキャリッジ16の(記録媒体の搬送方向)下流側に配置された活性光線照射部18と、記録媒体12の下面に配置された温度制御部19と、を有する。
ヘッドキャリッジ16は、記録媒体12の全幅を覆うように固定配置されており、色毎に設けられた複数の吐出用記録ヘッド14を収容する。吐出用記録ヘッド14にはインクが供給されるようになっている。たとえば、インクジェット記録装置10に着脱自在に装着された不図示のインクカートリッジなどから、直接または不図示のインク供給手段によりインクが供給されるようになっていてもよい。
吐出用記録ヘッド14は、色毎に、記録媒体12の搬送方向に複数配置される。記録媒体12の搬送方向に配置される吐出用記録ヘッド14の数は、吐出用記録ヘッド14のノズル密度と、印刷画像の解像度によって設定される。例えば、液滴量2pl、ノズル密度360dpiの吐出用記録ヘッド14を用いて1440dpiの解像度の画像を形成する場合には、記録媒体12の搬送方向に対して4つの吐出用記録ヘッド14をずらして配置すればよい。また、液滴量6pl、ノズル密度360dpiの吐出用記録ヘッド14を用いて720×720dpiの解像度の画像を形成する場合には、2つの吐出用記録ヘッド14をずらして配置すればよい。dpiとは、2.54cm当たりのインク滴(ドット)の数を表す。
活性光線照射部18は、記録媒体12の全幅を覆い、かつ記録媒体の搬送方向についてヘッドキャリッジ16の下流側に配置されている。活性光線照射部18は、吐出用記録ヘッド14により吐出されて、記録媒体に着弾した液滴に活性光線を照射し、液滴を硬化させる。
活性光線が紫外線である場合、活性光線照射部18(紫外線照射手段)の例には、蛍光管(低圧水銀ランプ、殺菌灯)、冷陰極管、紫外レーザー、数100Pa〜1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプおよびLED等が含まれる。硬化性の観点から、照度100mW/cm以上の紫外線を照射する紫外線照射手段;具体的には、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプおよびLED等が好ましく、消費電力の少ない点から、LEDがより好ましい。具体的には、Phoseon Technology社製 395nm、水冷LEDを用いることができる。
活性光線が電子線である場合、活性光線照射部18(電子線照射手段)の例には、スキャニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビーム方式等の電子線照射手段が含まれるが、処理能力の観点から、カーテンビーム方式の電子線照射手段が好ましい。電子線照射手段の例には、日新ハイボルテージ(株)製の「キュアトロンEBC−200−20−30」、AIT(株)製の「Min−EB」等が含まれる。
温度制御部19は、記録媒体12の下面に配置されており、記録媒体12を所定の温度に維持する。温度制御部19は、例えば各種ヒータ等でありうる。
以下、ライン記録方式のインクジェット記録装置10を用いた画像形成方法を説明する。記録媒体12を、インクジェット記録装置10のヘッドキャリッジ16と温度制御部19との間に搬送する。一方で、記録媒体12を、温度制御部19により所定の温度に調整する。次いで、ヘッドキャリッジ16の吐出用記録ヘッド14から高温のインクを吐出して、記録媒体12上に付着(着弾)させる。そして、活性光線照射部18により、記録媒体12上に付着したインク滴に活性光線を照射して硬化させる。
吐出用記録ヘッド14からインクを吐出する際の、吐出用記録ヘッド14内のインクの温度は、インクの射出性を高めるためには、当該インクのゲル化温度よりも10〜30℃高い温度に設定されることが好ましい。吐出用記録ヘッド14内のインク温度が、(ゲル化温度+10)℃未満であると、吐出用記録ヘッド14内もしくはノズル表面でインクがゲル化して、インクの射出性が低下しやすい。一方、吐出用記録ヘッド14内のインクの温度が(ゲル化温度+30)℃を超えると、インクが高温になりすぎるため、インク成分が劣化することがある。
吐出用記録ヘッド14の各ノズルから吐出される1滴あたりの液滴量は、画像の解像度にもよるが、高解像度の画像を形成するためには、1pl〜10plであることが好ましく、0.5〜4.0plであることがより好ましい。
活性光線の照射は、隣り合うインク滴同士が合一するのを抑制するために、インク滴が記録媒体上に付着した後10秒以内、好ましくは0.001秒〜5秒以内、より好ましくは0.01秒〜2秒以内に行うことが好ましい。活性光線の照射は、ヘッドキャリッジ16に収容された全ての吐出用記録ヘッド14からインクを吐出した後に行われることが好ましい。
活性光線が電子線である場合、電子線照射の加速電圧は、十分な硬化を行うためには、30〜250kVとすることが好ましく、30〜100kVとすることがより好ましい。加速電圧が100〜250kVである場合、電子線照射量は30〜100kGyであることが好ましく、30〜60kGyであることがより好ましい。
硬化後の総インク膜厚は、2〜25μmであることが好ましい。「総インク膜厚」とは、記録媒体に描画されたインク膜厚の最大値である。
図2は、シリアル記録方式のインクジェット記録装置20の要部の構成の一例を示す図である。図2に示されるように、インクジェット記録装置20は、記録媒体の全幅を覆うように固定配置されたヘッドキャリッジ16の代わりに、記録媒体の全幅よりも狭い幅であり、かつ複数の吐出用記録ヘッド24を収容するヘッドキャリッジ26と、ヘッドキャリッジ26を記録媒体12の幅方向に可動させるためのガイド部27と、を有する以外は図1と同様に構成されうる。
シリアル記録方式のインクジェット記録装置20では、ヘッドキャリッジ26がガイド部27に沿って記録媒体12の幅方向に移動しながら、ヘッドキャリッジ26に収容された吐出用記録ヘッド24からインクを吐出する。ヘッドキャリッジ26が記録媒体12の幅方向に移動しきった後(パス毎に)、記録媒体12を搬送方向に送る。これらの操作以外は、前述のライン記録方式のインクジェット記録装置10とほぼ同様にして画像を記録する。
以下において、実施例を参照して本発明をより詳細に説明するが、これらの記載によって本発明の範囲は限定して解釈されない。
[活性光線硬化型インクジェットインクの製造]
以下の成分(ゲル化剤(ワックス)、重合性化合物、重合禁止剤、重合開始剤、顔料分散液)を用いて、活性光線硬化型インクジェットインクを調製した。
[ゲル化剤(ワックス)]
ジステアリルケトン(カオーワックスT1、花王社製)
ジパルミチルケトン(Hentriacontan−16−on、試薬(Arfa Aseer)社製)
ジラウリルケトン(12−tricosanone、試薬(Arfa Aseer)社製)
ベヘニン酸ベヘニル(ユニスター M−2222SL、日油社製)
ステアリン酸ステアリル(エキセパールSS、花王社製)
パルミチン酸セチル(アムレプスPC、高級アルコール工業社製)
ベヘニン酸(ルナックBA,花王社製)
エルカ酸アミド(ニュートロンS、日本精化社製)
[重合性化合物]
ポリエチレングリコール#400ジアクリレート/A−400 粘度 56.8 ClogP 0.47
ノニルフェノール8EO変性アクリレート/Miramer M166 粘度180 ClogP 6.42
トリシクロデカンジメタノールジアクリレート/SR833S 粘度130 ClogP 4.69
その他
トリプロピレングリコールジアクリレート/EM223 粘度 12 ClogP 2.21
[重合禁止剤]
Irgastab UV10(チバスペシャリティケミカル)
[重合開始剤]
DAROCURE TPO(チバスペシャリティケミカル)
[顔料分散液]
顔料分散液1(M:マゼンタ)の調製
下記の分散剤、活性線硬化性化合物および重合禁止剤を、ステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間加熱攪拌して溶解させた。得られた溶液を室温まで冷却後、下記のマゼンタ顔料1を加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gとともにガラス瓶に入れて密栓し、ペイントシェーカーにて8時間分散処理した。その後、ジルコニアビーズを除去して、下記組成の顔料分散液1を調製した。
〔顔料分散液1の組成〕
分散剤:アジスパーPB824(味の素ファインテクノ社製) 9質量部
活性光線硬化性化合物:EM−223(トリプロピレングリコールジアクリレート、長興化学社製) 70質量部
重合禁止剤:Irgastab UV10(チバ・ジャパン社製) 0.02質量部
マゼンタ顔料1:Pigment Red 122(大日精化製、クロモファインレッド6112JC) 21質量部
[インクの調製]
下記の表1に示された組成に従って、各成分を混合して得た混合物を80℃に加熱して撹拌した。得られた溶液を加熱下において#3000の金属メッシュフィルタで濾過した後、冷却してインクを調製した。表1において、各成分の配合量の単位は質量部である。
Figure 2015137506
[パック充填方法]
フィルタでろ過後、静置の状態で室温まで冷却、室温の状態で剪断、及び攪拌を行いパックへ充填する方法をA方法、フィルタろ過後、80℃から50℃まで剪断、及び攪拌しながら冷却し、室温にて攪拌、均一な状態でパックへ充填する方法をB方法とした。
[画像の形成方法]
各実施例(実施例1〜12)および比較例1〜5で得られた活性光線硬化型インクジェットインクで、ライン型インクジェット記録装置を用いて単色画像を形成した。インクジェット記録装置のインクジェットヘッドの温度は80℃に設定した。記録媒体に、抜き文字、5cm×5cmのベタ画像、または濃度階調パッチを印字した。画像を形成した後、記録装置の下流部に配置したLEDランプ(Phoseon Technology社製395nm、水冷LED)で、画像に紫外線を照射してインクを硬化した。吐出用記録ヘッドは、ノズル径20μm、ノズル数512ノズル(256ノズル×2列、千鳥配列、1列のノズルピッチ360dpi)のピエゾヘッドを用いた。吐出条件は、1滴の液滴量が2.5plとなる条件で、液滴速度約6m/sで出射させて、1440dpi×1440dpiの解像度で記録した。記録速度は500mm/sとした。画像形成は、23℃、55%RHの環境下で行った。dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
[充填時の作業性評価]
インク調整後(フィルタろ過後)からパックに充填するまでにかかった時間と作業の容易のランク付けを行った。
ランク0:ゲルの流動性が低くパック充填が困難
ランク1:ゲルを崩壊するのに時間を要する、流動性はあるがばらつきが見られるが充填可能
ランク2:ゲルを崩壊するのにかかる時間が1より短い、均一な溶液で流動性が高く充填が容易
[輸送による分離評価]
上記のインク製造方法から顔料分散液を除く成分を用いて調整したクリアインクを作製、透明な容器に5kgずつ充填し、トラックに積載し輸送させた後、ゲル化剤の偏りが生じているかどうか目視により評価を行った。
ランク0:1000km未満で分離
ランク1:1000kmまで分離なし
ランク2:1500kmまで分離なし
ランク3:2000kmまで分離なし
ランク4:2500kmまで分離なし
ランク5:3000kmまで分離なし
ランク1以上で使用可能と判断される。
[射出安定性の評価]
上記調製した各インクを搭載したインクジェット記録装置で、インクジェットヘッドからインク出射を行い、ノズル欠および出射曲がりの有無について目視観察を行い、下記の基準に則り、射出安定性の評価を行った。
◎:ノズル欠の発生が全く認められなかった
○:全ノズル512中、1〜4個のノズルでノズル欠が認められた
×:全ノズル512中、5個以上のノズルでノズル欠が認められた
[画質評価 濃度ムラ・表面凹凸感]
上記方法によって、記録媒体である印刷用コート紙A(OKトップコート 米坪量128g/m 王子製紙社製)に印字した5cm×5cmのベタ画像を目視評価し、下記の評価基準に従って濃度ムラの評価を行った。
0:はっきりとした濃度ムラがみられる
1:濃度ムラが見られる
2:表面凹凸感はあるが、画質としては使用出来るレベル
3:2より表面凹凸感が改善
4:3より表面凹凸感が改善
5:表面凹凸感がほぼない
6:表面凹凸感が全くなく良好
(結果及び考察)
比較例1及び2よりワックスを含まない場合は吐出安定性は良いが、濃度ムラが生じ使用できないレベルであるのに対し、実施例1〜12はいずれも濃度ムラは生じず画質として使用できるレベルであった。
実施例よりワックスの量が5質量%以上10質量%未満(実施例1〜5)、3.5質量%以上5質量%未満、3.5質量%未満の順に表面凹凸性が良好という結果になった。
比較例5よりインク充填前に剪断、攪拌を行わないと流動性が無く充填出来ないこと、比較例3〜5、実施例より剪断をすると作業性がランク1レベルになり、さらに剪断しながら冷却を行うB方法で剪断を行うことで作業性のランクが2になることがわかった(実施例6〜12)。
輸送による分離評価では、比較例4及び5より50cP以上のモノマーが含まれない、又は含まれても40%に満たないと分離が生じ、実施例1〜12では50cP以上のモノマーが40質量%以上含まれるので、いずれも1000km以上の輸送に分離せず使用できるものであった。
さらに、ノニルフェノール8EO変性アクリレートMiramer M166及び/又はトリシクロデカンジメタノールジアクリレートSR833S(25℃における粘度が50cp以上であって、かつ、ClogP値が4.5以上7未満であり、さらに、分子量が300以上)を20質量%以上含有すること(実施例2〜12)、ゲル化剤(ワックス)にケトンとエステルを使用すること(実施例3及び4)、ゲル化剤(ワックス)をケトンとエステルとの2種を併用すること(実施例5〜12)、ゲル化剤(ワックス)の含有量を3.5質量%以下に減らすこと(実施例7〜12)の順に輸送試験のランクが良好となった。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、作業効率性が良好で、濃度ムラが発生しないので画質が良好であり、記録媒体への画像形成に好適である。
本出願は、2014年3月14日出願の日本国出願番号2014−052554号に基づく優先権を主張する出願であり、当該出願の明細書および図面に記載された内容は本出願に援用される。
10、20 インクジェット記録装置
12 記録媒体
14、24 吐出用記録ヘッド
16、26 ヘッドキャリッジ
18、28 活性光線照射部
19 温度制御部
27 ガイド部

Claims (7)

  1. 温度により可逆的にゾルゲル相転移する活性光線硬化型インクジェットインクであって、
    少なくとも1種のゲル化剤と、
    少なくとも1種のモノマーと
    を少なくとも含み、
    該少なくとも1種のモノマーが、25℃における粘度が50cp以上であるモノマーAを含み、
    該モノマーAの含有量が、該インクジェットインクの全質量に対して40質量%以上であり、
    該インクジェットインクを剪断及び/又は攪拌をする前の粘度が50Pa・s以上2000Pa・s以下であり、かつ、該インクジェットインクを剪断及び/又は攪拌をしてインクパックに充填する時の粘度が20Pa・s以下であることを特徴とする、活性光線硬化型インクジェットインク。
  2. 前記少なくとも1種のモノマーが、25℃における粘度が50cp以上であって、かつ、ClogP値が4.5以上7未満であり、さらに、分子量が300以上である、モノマーBを含み、
    該モノマーBの含有量が前記インクジェットインクの全質量に対して20質量%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  3. 前記少なくとも1種のゲル化剤が、下記の一般式(G1)で表される化合物又は一般式(G2)で表される化合物を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
    一般式(G1):R−CO−R
    一般式(G2):R−COO−R
    (該一般式(G1)及び(G2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数12以上の直鎖部分を含む炭化水素基を表す。)
  4. 前記少なくとも1種のゲル化剤が、下記の一般式(G1)で表される化合物及び一般式(G2)で表される化合物の2種を併用して含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
    一般式(G1):R−CO−R
    一般式(G2):R−COO−R
    (該一般式(G1)及び(G2)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数12以上の直鎖部分を含む炭化水素基を表す。)
  5. 前記少なくとも1種のゲル化剤の含有量が、前記インクジェットインクの全質量に対して5質量%未満であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクをインクパックに充填する、充填方法であって、
    該インクジェットインクを冷却しながら剪断及び/又は攪拌をしてインクパックに充填することを特徴とする、充填方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録媒体に射出する工程と、該記録媒体に射出されたインクに活性光線を照射して、該インクを硬化させる工程と、を含むことを特徴とする、画像形成方法。
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