JPWO2016002834A1 - 活性光線硬化型インクジェットインク及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)ゲル化剤と、多価エステル化合物と、光重合性化合物とを含む活性光線硬化型インクジェットインクであって、
該ゲル化剤が、下記の一般式(G1)で表される化合物、下記の一般式(G2)で表される化合物、下記の一般式(G3)で表される化合物及び下記の一般式(G4)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含み、
該ゲル化剤の含有量が、該活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して1〜10質量%であり、
該多価エステル化合物が、ペンタエリスリトール構造を有しエステル価が2以上である化合物、及びジペンタエリスリトール構造を有しエステル価が2以上である化合物、からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含む、
活性光線硬化型インクジェットインク。
一般式(G1):R1−CO−R2
一般式(G2):R3−COO−R4
一般式(G3):R5−COOH
一般式(G4):R6−OH
(該一般式(G1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に、炭素数9以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、該一般式(G2)中、R3及びR4はそれぞれ独立に、炭素数11以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、該一般式(G3)中、R5は、炭素数19以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、該一般式(G4)中、R6は、炭素数14以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表す。)
(2)前記ゲル化剤が、前記一般式(G1)で表される化合物及び前記一般式(G2)で表される化合物からなる群から選択される2種類以上の化合物を含み、
前記一般式(G1)中の前記R1及び前記R2はそれぞれ独立に、炭素数11以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、前記一般式(G2)中の前記R3及び前記R4はそれぞれ独立に、炭素数13以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、
前記ゲル化剤の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して1〜5質量%である、第(1)項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(3)前記多価エステル化合物の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して0.01〜5質量%である、第(1)項又は第(2)項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(4)前記ゲル化剤が、前記一般式(G2)で表される2種類以上の化合物を含み、
前記一般式(G2)中の前記R3及び前記R4はそれぞれ独立に、炭素数15以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、
前記多価エステル化合物の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して0.01〜3質量%である、第(1)項から第(3)項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
(5)第(1)項から第(4)項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録媒体に射出する工程と、記録媒体に射出された該活性光線硬化型インクジェットインクに活性光線を照射して、該活性光線硬化型インクジェットインクを硬化させる工程と、を含む、画像形成方法。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインク(以下、単に、インクジェットインク又はインクと称する場合がある。)は、ゲル化剤と、多価エステル化合物と、光重合性化合物と、を含む活性光線硬化型インクジェットインクであって、ゲル化剤が、下記の一般式(G1)で表される化合物、下記の一般式(G2)で表される化合物、下記の一般式(G3)で表される化合物及び下記の一般式(G4)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含み、ゲル化剤の含有量が、活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して1〜10質量%であり、多価エステル化合物が、ペンタエリスリトール構造を有しエステル価が2以上である化合物、及びジペンタエリスリトール構造を有しエステル価が2以上である化合物、からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含む、活性光線硬化型インクジェットインクである。
一般式(G2):R3−COO−R4
一般式(G3):R5−COOH
一般式(G4):R6−OH
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクに含まれるゲル化剤は、下記の一般式(G1)で表される化合物、下記の一般式(G2)で表される化合物、下記の一般式(G3)で表される化合物及び下記の一般式(G4)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含む。
一般式(G2):R3−COO−R4
一般式(G3):R5−COOH
一般式(G4):R6−OH
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる多価エステル化合物は、ペンタエリスリトール構造を有しエステル価が2以上である化合物、及びジペンタエリスリトール構造を有しエステル価が2以上である化合物、からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含み、2種類以上の化合物を含んでもよい。本発明の活性光線硬化型インクジェットインクに含まれる多価エステル化合物は、分岐構造を有するエステル価が2以上の化合物である。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、光重合性化合物を含む。光重合性化合物は、活性光線を照射されることにより架橋又は重合する化合物である。活性光線は、例えば電子線、紫外線、α線、γ線、およびエックス線等であり、好ましくは紫外線である。光重合性化合物は、ラジカル重合性化合物又はカチオン重合性化合物であり得る。好ましくはラジカル重合性化合物である。
なかでも、感光性などの観点から、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート等が好ましい。
(メタ)アクリレート化合物は、重合性オリゴマーであってもよい。そのような重合性オリゴマーの例には、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、および直鎖(メタ)アクリルオリゴマー等が含まれる。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、光重合開始剤を更に含んでもよい。具体的には、活性光線が電子線である場合は、通常、光重合開始剤は含まれなくてもよいが、活性光線が紫外線である場合は、光重合開始剤が含まれることが好ましい。光重合開始剤は、前記光重合性化合物がラジカル重合性化合物であるときはラジカル重合開始剤であり、前記光重合性化合物がカリオン重合性化合物であるときは光酸発生剤である。ラジカル重合開始剤は、分子内結合開裂型と分子内水素引き抜き型とがある。
活性光線硬化型インクジェットインクは、必要に応じて色材をさらに含んでもよい。色材は、染料または顔料でありうるが、インクの構成成分に対して良好な分散性を有し、かつ耐候性に優れることから、顔料が好ましい。顔料は、特に限定されないが、例えばカラーインデックスに記載される下記番号の有機顔料または無機顔料でありうる。
KET Yellow 401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange 501、KET Red 301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue 101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green 201(大日本インキ化学製);
Colortex Yellow 301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange 202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、Colortex Blue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(山陽色素製);
Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(東洋インキ製)、
Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(ヘキストインダストリ製);
Novoperm P−HG、Hostaperm Pink E、Hostaperm Blue B2G(クラリアント製);
カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(三菱化学製)などが挙げられる。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、必要に応じて他の成分をさらに含んでもよい。他の成分は、各種添加剤や他の樹脂等であってよい。添加剤の例には、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤、インクの保存安定性を高めるための塩基性化合物等も含まれる。塩基性化合物の例には、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などが含まれる。他の樹脂の例には、硬化膜の物性を調整するための樹脂などが含まれ、例えばポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、およびワックス類等が含まれる。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクに含まれるゲル化剤、多価エステル化合物及び光重合性化合物、並びに好適に含まれる色材及び光重合開始剤を、加熱下、混合して得られる。例えば、一部の光重合性化合物に色材(特に顔料)を分散させた顔料分散液を用意し、顔料分散液と、他のインク成分と混合する。得られたインクは、所定のフィルターで濾過することが好ましい。本発明による活性光線硬化型インクジェットインクの吐出性を高めるためには、高温下におけるインクの粘度が一定以下であることが好ましい。具体的には、活性光線硬化型インクジェットインクの、80℃における粘度が3〜20mPa・sであることが好ましい。
画像形成方法は、1)本発明の活性光線硬化型インクジェットインクを記録媒体に射出する工程と、2)記録媒体に射出されたインクに活性光線を照射して、インクを硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の活性光線硬化型インクジェットが用いられる、活性光線硬化型インクジェット方式のインクジェット記録装置について説明する。活性光線硬化型インクジェット方式のインクジェット記録装置には、ライン記録方式(シングルパス記録方式)のものと、シリアル記録方式のものと、がある。求められる画像の解像度や記録速度に応じて選択されればよいが、高速記録の観点では、ライン記録方式(シングルパス記録方式)が好ましい。
以下の成分(ゲル化剤(ワックス)、光重合性化合物、重合禁止剤、光重合開始剤、顔料分散液)を用いて、活性光線硬化型インクジェットインクを調製した。
(一般式(G1)で表される化合物)
10−ノナデカノン (10−Nonadecanone、東京化成工業)
12−トリコサノン (12−Tricosanone、東京化成工業)
ジステアリルケトン (カオーワックスT1、花王)
ジパルミチルケトン (16−Hentriacontanone、東京化成工業)
(一般式(G2)で表される化合物)
ステアリン酸ラウリル (Dodecyl Stearate、東京化成工業)
パルミチン酸セチル (アムレプスPC、高級アルコール工業)
ステアリン酸ステアリル (アムレプスSS、高級アルコール工業)
ステアリン酸ベヘニル (下記の方法により合成)
ベヘニン酸ベヘニル (ユニスターM−2222SL、日油)
リグノセリン酸リグノセリル (下記の方法により合成)
(一般式(G3)で表される化合物)
ベヘン酸 (ルナックBA、日油)
(一般式(G4)で表される化合物)
ミリスチルアルコール (カルコール4098、花王)
ステアリルアルコール (カルコール8098、花王)
以下のように、ステアリン酸ベヘニルを合成した。
ベヘニルアルコール(カルコール220−80、花王)326.6gと、ステアリン酸(ルナックS−50V、花王)284.5gと、濃硫酸19.6gと、トルエン2Lとをフラスコに仕込み、80℃で4時間エステル化反応を行った。次にカラムクロマトグラフィーによりエステルを分離して、59.3gのステアリン酸ベヘニルを得た。
以下のように、リグノセリン酸リグノセリルを合成した。
リグノセリルアルコール(LignocerylAlcohol、東京化成工業)70.529gと、リグノセリン酸 (TetracosanoicAcid、東京化成工業)368.64gと、濃硫酸19.6gと、トルエン2Lとをフラスコに仕込み、80℃で4時間エステル化反応を行った。次にカラムクロマトグラフィーによりエステルを分離して、70.5gのリグノセリン酸リグノセリルを得た。
ペンタエリスリトールトリミリスチン酸エステル (下記の方法により合成)
ペンタエリスリトールジステアリン酸エステル (ユニスターH−476D、日油)
ペンタエリスリトールテトラパルミチン酸エステル (下記の方法により合成)
ジペンタエリスリトールテトラリグノセリン酸エステル (下記の方法により合成)
以下のように、ペンタエリスリトールトリミリスチン酸エステルを合成した。
ペンタエリスリトール(Pentaerythritol、東京化成工業)136.2gと、ミリスチン酸(Myristic Acid 和光純薬工業社製)913.6gと、濃硫酸19.6gと、トルエン2Lとをフラスコに仕込み、80℃で4時間エステル化反応を行った。次にカラムクロマトグラフィーによりエステル価ごとの分離を行い、ペンタエリスリトールトリミリスチン酸エステル38gを得た。
以下のように、ペンタエリスリトールテトラパルミチン酸エステルを合成した。
ペンタエリスリトール(Pentaerythritol、東京化成工業)136.2gとパルミチン酸(Palmitic Acid 和光純薬工業社製)1089.8gと、濃硫酸19.6gと、トルエン2Lとをフラスコに仕込み、80℃で4時間エステル化反応を行った。次にカラムクロマトグラフィーによりエステル価ごとの分離を行い、ペンタエリスリトールテトラパルミチン酸エステル27gを得た。
以下のように、ジペンタエリスリトールテトラグリセノン酸エステルを合成した。
ジペンタエリスリトール(Dipentaerythritol、東京化成工業)254.3gと、リグノセリン酸(Tetracosanoic Acid、東京化成工業)1656.9gと、濃硫酸(19.6gと、トルエン2Lとをフラスコに仕込み、80℃で4時間エステル化反応を行った。次にカラムクロマトグラフィーによりエステル価ごとの分離を行い、ジペンタエリスリトールテトラベヘン酸エステル25gを得た。
ポリエチレングリコール#400ジアクリレート(A-400、新中村化学)
4EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(SR494、SARTOMER)
6EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(SR499、SARTOMER)
Irgastab UV10(チバスペシャリティケミカル)
DAROCURE TPO(チバスペシャリティケミカル)
(顔料分散液の調製)
下記の分散剤、光重合性化合物および重合禁止剤を、ステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間加熱攪拌して溶解させた。得られた溶液を室温まで冷却後、下記のマゼンタ顔料を21質量%加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gとともにガラス瓶に入れて密栓し、ペイントシェーカーにて8時間分散処理した。その後、ジルコニアビーズを除去して、下記組成の顔料分散液を調製した。
分散剤:アジスパーPB824(味の素ファインテクノ社製) 9質量%
光重合性化合物:APG−200(トリプロピレングリコールジアクリレート、新中村化学社製) 70質量%
重合禁止剤:Irgastab UV10(チバ・ジャパン社製) 0.02質量%
マゼンタ顔料:Pigment Red 122(大日精化製、クロモファインレッド6112JC) 21質量%
下記の表1、表2及び表3に示された組成に従って、各成分を混合して得た混合物を80℃に加熱して撹拌した。得られた溶液を加熱下において#3000の金属メッシュフィルタで濾過した後、冷却してインクを調製した。表1、表2及び表3において、各成分の配合量の単位は質量%である。
各実施例および各比較例で得られた活性光線硬化型インクジェットインクで、ライン型インクジェット記録装置を用いて単色画像を形成した。インクジェット記録装置のインクジェットヘッドの温度は80℃に設定した。記録媒体に、抜き文字、5cm×5cmのベタ画像、または濃度階調パッチを印字した。画像を形成した後、記録装置の下流部に配置したLEDランプ(Phoseon Technology社製395nm、水冷LED)で、画像に紫外線を照射してインクを硬化した。吐出用記録ヘッドは、ノズル径20μm、ノズル数512ノズル(256ノズル×2列、千鳥配列、1列のノズルピッチ360dpi)のピエゾヘッドを用いた。吐出条件は、1滴の液滴量が2.5plとなる条件で、液滴速度約6m/sで出射させて、1440dpi×1440dpiの解像度で記録した。記録速度は500mm/sとした。画像形成は、23℃、55%RHの環境下で行った。dpiとは、1インチ(2.54cm)当たりのドット数を表す。
(画像光沢度の評価)
上記方法によって、記録媒体である印刷用コート紙A(OKトップコート 米坪量128g/m2 王子製紙社製)に形成した5cm×5cmのベタ画像の60℃光沢値を測定した。
0:画像の光沢度の低下が生じない(効果なし)
1:光沢低下が10以上生じた
2:光沢低下が20以上生じた
3:光沢低下が25以上生じた
4:光沢低下が30以上生じた
上記調製した各インクを搭載したインクジェット記録装置で、インクジェットヘッドからインク出射を行い、ノズル欠および出射曲がりの有無について目視観察を行い、下記の基準に則り、出射安定性の評価を行った。
○:ノズル欠の発生が全く認められなかった
△:全ノズル512中、1〜4個のノズルでノズル欠が認められたが使用可能範囲
×:全ノズル512中、5個以上のノズルでノズル欠が認められた
上記方法によって、記録媒体である印刷用コート紙A(OKトップコート 米坪量128g/m2 王子製紙社製)に印字した5cm×5cmのベタ画像を目視評価し、下記の評価基準に従って濃度ムラの評価を行った。
○:15cm離れた位置から観測して、画像に濃度ムラが認められない
×:30cm離した位置から観測して、画像に濃度ムラが認められる
上記方法によって形成したベタ画像の上にアセトンを染み込ませた不織布を重ね上から500gの重り(底面は直径1.5cmの円状))をのせ10往復同じ場所を擦った。その後重りと重ねた布を外し、不織布に付着したマゼンタ成分の濃度を測定した。
反射濃度測定計(Xrite社製Xrite938、測色条件:D50 2ステータスT)により計測されたマゼンタ成分の濃度により評価を行った。評価が0のものは使用上問題があるが、評価が1〜5のものは、番号が小さいほど不織布へ付着したマゼンタ成分の濃度は高いが、使用上問題はない範囲である。
0:濃度0.35以上
1:濃度0.30以上0.35未満
2:濃度0.25以上0.30未満
3:濃度0.20以上0.25未満
4:濃度0.13以上0.20未満
5:濃度0.13未満
実施例の活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像では、多価エステル化合物を含有しない比較例1のインクジェットインクを用いた画像よりも画像光沢度が低くなった。実施例8〜24の活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像では、ゲル化剤の含有量が5質量%よりも少なかったため、出射安定性が向上した。また、実施例8〜24の活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像では、一般式(G1)および一般式(G2)で表される化合物のうち2種類以上の化合物を含んでいたため、濃度ムラや表面べたつきが抑えられた。実施例11〜24の活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像では、多価エステル化合物の含有量が5質量%以下であったため、表面べたつきがさらに抑えられた。実施例14〜24の活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像では、一般式(G2)で表される化合物のうち2種類以上の化合物を含んでいたため、濃度ムラや表面べたつきがさらに抑えられた。また、実施例14〜24の活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像では、表面べたつきがさらに抑えられたため、画像光沢度がさらに低くなった。
12 記録媒体
14、24 吐出用記録ヘッド
16、26 ヘッドキャリッジ
18、28 活性光線照射部
19 温度制御部
27 ガイド部
Claims (5)
- ゲル化剤と、多価エステル化合物と、光重合性化合物とを含む活性光線硬化型インクジェットインクであって、
該ゲル化剤が、下記の一般式(G1)で表される化合物、下記の一般式(G2)で表される化合物、下記の一般式(G3)で表される化合物及び下記の一般式(G4)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含み、
該ゲル化剤の含有量が、該活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して1〜10質量%であり、
該多価エステル化合物が、ペンタエリスリトール構造を有しエステル価が2以上である化合物、及びジペンタエリスリトール構造を有しエステル価が2以上である化合物、からなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含む、
活性光線硬化型インクジェットインク。
一般式(G1):R1−CO−R2
一般式(G2):R3−COO−R4
一般式(G3):R5−COOH
一般式(G4):R6−OH
(該一般式(G1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に、炭素数9以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、該一般式(G2)中、R3及びR4はそれぞれ独立に、炭素数11以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、該一般式(G3)中、R5は、炭素数19以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、該一般式(G4)中、R6は、炭素数14以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表す。) - 前記ゲル化剤が、前記一般式(G1)で表される化合物及び前記一般式(G2)で表される化合物からなる群から選択される2種類以上の化合物を含み、
前記一般式(G1)中の前記R1及び前記R2はそれぞれ独立に、炭素数11以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、前記一般式(G2)中の前記R3及び前記R4はそれぞれ独立に、炭素数13以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、
前記ゲル化剤の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して1〜5質量%である、請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。 - 前記多価エステル化合物の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して0.01〜5質量%である、請求項1又は2に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
- 前記ゲル化剤が、前記一般式(G2)で表される2種類以上の化合物を含み、
前記一般式(G2)中の前記R3及び前記R4はそれぞれ独立に、炭素数15以上の直鎖部分を含み、分岐部分を含んでもよい炭化水素基を表し、
前記多価エステル化合物の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して0.01〜3質量%である、請求項1から3のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録媒体に射出する工程と、記録媒体に射出された該活性光線硬化型インクジェットインクに活性光線を照射して、該活性光線硬化型インクジェットインクを硬化させる工程と、を含む、画像形成方法。
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