JP2013210607A - 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、有機el表示装置および液晶表示装置 - Google Patents

感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、有機el表示装置および液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】感度が高く、体積抵抗率および溶剤耐性に優れた感光性樹脂組成物の提供。
【解決手段】 (A)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)と、−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)とを有する共重合体、(B)光酸発生剤、および(D)溶剤、を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明はポジ型感光性樹脂組成物に関する。また、上記ポジ型感光性樹脂組成物を用いた硬化膜の製造方法、ポジ型感光性組成物を硬化してなる硬化膜、上記硬化膜を用いた各種画像表示装置に関する。
さらに詳しくは、液晶表示装置、有機EL表示装置、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品の平坦化膜、保護膜や層間絶縁膜の形成に好適な、ポジ型感光性樹脂組成物およびそれを用いた硬化膜の製造方法に関する。
有機EL表示装置や液晶表示装置などには、パターン形成された層間絶縁膜が設けられている。この層間絶縁膜の形成には、必要とするパターン形状を得るための工程数が少なく、しかも十分な平坦性が得られるといったことから、感光性樹脂組成物が広く使用されている。
上記のような感光性樹脂組成物を用いてパターン形成された層間絶縁膜や平坦化膜は、製造コストの低減の観点から、感度が高い感光性樹脂組成物が求められている。また、最近、スマートフォンなどのモバイルディスプレイが広く普及してきたことから、広範な温度環境における信頼性の高い硬化膜であることが特に求められるようになった。
保存安定性、感度などを向上させた感光性樹脂組成物を用いた例は知られている(例えば、特許文献1、2、3参照)。しかしながら、感度に優れ、かつ、体積抵抗率および溶剤耐性に優れた感光性樹脂組成物は知られていない。
特開2011−221494号公報 特開2004−264623号公報 特開2005−15532号公報
本発明は上記課題を解決するものであって、感度が高くて生産性の高い感光性樹脂組成物であり、かつ、体積抵抗率および溶剤耐性に優れた感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者が上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、(A)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)を有する重合体と、(B)光酸発生剤、および(D)溶剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物において、上記(A)重合体に、−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)と該(a2)以外の架橋基を含めることにより、上記感度、体積抵抗率および溶剤耐性の両立が可能であることを見出し、本発明の完成に至った。
具体的には、下記<1>により、好ましくは<2>〜<13>により上記課題は解決された。
<1>(A)下記(1)および(2)の少なくとも一方を満たす重合体成分、
(1)(A1)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)、−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)、および該(a2)以外の架橋基を有する構成単位(a3)を有する共重合体、
(2)(A2)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)、および−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)を有する共重合体、ならびに(C)該(a2)以外の架橋基(c2)を有する構成単位を有する重合体、
(B)光酸発生剤、および
(D)溶剤、
を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
<2>前記構成単位(a2)が、下記一般式(1)で表される構成単位である、<1>に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
一般式(1)
(上記式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
<3>前記構成単位(a1)が、式(A2’)で表される構成単位である、<1>または<2>に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
式(A2’)
(式中、R1およびR2は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、少なくともR1およびR2のいずれか一方がアルキル基またはアリール基であり、R3は、アルキル基またはアリール基を表し、R1またはR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R4は、水素原子またはメチル基を表し、Xは単結合またはアリーレン基を表す。)
<4>前記(A)重合体成分に含まれるいずれかの重合体がその他構成成分(a4)としてカルボン酸を含む構成単位を含む、<1>〜<3>のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<5>前記構成単位(a2)または(c2)がエポキシ基および/またはオキセタニル基を有する構成単位である、<1>〜<4>のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<6>(B)酸発生剤としてオキシムスルホネート化合物またはオニウム塩化合物を含む、<1>〜<5>のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<7>ポジ型感光性組成物に含まれる全重合体成分の10モル%以上が前記構成単位(a2)であり、全重合体成分の20モル%以上が前記構成単位(a3)および/または前記構成単位(c2)である、<1>〜<6>のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<8>ポジ型感光性樹脂組成物に含まれる重合体の30重量%以上が、前記(1)共重合体である、<1>〜<7>のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
<9>(1)<1>〜<8>のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程、
(2)適用された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する工程、
(3)活性放射線で露光する工程、
(4)水性現像液で現像する工程、および、
(5)熱硬化するポストベーク工程、を含むことを特徴とする硬化膜の製造方法。
<10>前記現像工程後、ポストベーク工程前に、全面露光する工程を含む、<9>に記載の硬化膜の製造方法。
<11><1>〜<8>のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜。
<12>層間絶縁膜である、<11>に記載の硬化膜。
<13><11>または<12>に記載の硬化膜を有する、液晶表示装置または有機EL表示装置。
本発明によれば感度、体積抵抗率および溶剤耐性に優れた感光性樹脂組成物を提供することができる。
有機EL表示装置の一例の構成概念図を示す。ボトムエミッション型の有機EL表示装置における基板の模式的断面図を示し、平坦化膜4を有している。 液晶表示装置の一例の構成概念図を示す。液晶表示装置におけるアクティブマトリックス基板の模式的断面図を示し、層間絶縁膜である硬化膜17を有している。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
なお、本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
[感光性樹脂組成物]
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)下記(1)および(2)の少なくとも一方を満たす重合体成分、(B)光酸発生剤、および (D)溶剤を含有することを特徴とする。
(1)(A1)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)、−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)、および該(a2)以外の架橋基を有する構成単位(a3)を有する共重合体、
(2)(A2)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)、および−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)を有する共重合体、ならびに(C)該(a2)以外の架橋基(c2)を有する構成単位を有する重合体
本発明の感光性樹脂組成物は、ポジ型感光性樹脂組成物である。また、本発明の感光性樹脂組成物は、化学増幅型のポジ型感光性樹脂組成物(化学増幅ポジ型感光性樹脂組成物)であることが好ましい。
以下、本発明の感光性樹脂組成物について各成分の好ましい態様を順に説明する。
<(A)成分>
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)成分として、第一の実施形態では、(A1)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)、−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)、および該(a2)以外の架橋基を有する構成単位(a3)を有する共重合体を含むことを特徴とする。第二の実施形態では、(A2)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)および−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)を有する共重合体と、(C)該(a2)以外の架橋基(c2)を有する構成単位を有する重合体の2種類を含む。もちろん、本発明では、第一の実施形態と第二の実施形態を満たす態様や、第一の実施形態にさらに、(C)重合体を含む態様も含まれることは言うまでもない。以下、(A1)共重合体、(A2)共重合体、(C)重合体について、説明する。
また、本明細書では、(A1)共重合体と(A2)共重合体を合わせて、「(A)成分」または「(A)共重合体」と呼ぶことがある。
ここで、(A)成分は、付加重合型の樹脂であることが好ましく、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位を含む重合体であることがより好ましい。なお、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位以外の構成単位、例えば、スチレンに由来する構成単位や、ビニル化合物に由来する構成単位等を有していてもよい。
上記(A)成分は、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位、スチレンに由来する構成単位、マレイミド化合物に由来する構成単位、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、及びp−ヒドロキシスチレンを、重合体における全構成単位に対し、50モル%以上含有することが好ましく、90モル%以上含有することがより好ましく、95モル%以上含有することがさらに好ましく、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位、スチレンに由来する構成単位、マレイミド化合物に由来する構成単位、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、及びp−ヒドロキシスチレンのみからなる重合体であることが特に好ましい。
なお、「(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位」を「アクリル系構成単位」ともいう。また、「(メタ)アクリル酸」は、「メタクリル酸および/またはアクリル酸」を意味するものとする。
上記(A)共重合体は、後述するカルボキシル基、カルボン酸無水物由来の構造および/またはフェノール性水酸基を有するその他の構成単位等を有していてもよい。但し、酸性基の導入をする場合は、上記(A)共重合体全体をアルカリ不溶性に保つ範囲で、導入することが好ましい。
(A1)共重合体
本発明における第一の実施形態は、重合体成分として、構成単位(a1)、構成単位(a2)および構成単位(a3)を1つの重合体に含む態様である。
<構成単位(a1)>
重合体(A1)は、(a1)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位を少なくとも有する。(A1)成分が構成単位(a1)を有することにより、極めて高感度な感光性樹脂組成物とすることができる。
本発明における「酸基が酸分解性基で保護された基」は、酸基及び酸分解性基として公知のものを仕様でき、特に限定されない。具体的な酸基としては、カルボキシル基、および、フェノール性水酸基が好ましく挙げられる。また、酸分解性基としては、酸により比較的分解し易い基(例えば、後述する式(A1)で表される基のエステル構造、テトラヒドロピラニルエステル基、または、テトラヒドロフラニルエステル基等のアセタール系官能基)や酸により比較的分解し難い基(例えば、t−ブチルエステル基等の第三級アルキル基、t−ブチルカーボネート基等の第三級アルキルカーボネート基)を用いることができる。
(a1)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位は、酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位、または、酸分解性基で保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位であることが好ましい。
以下、酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)と、酸分解性基で保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位(a1−2)について、順にそれぞれ説明する。
<<<(a1−1)酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位>>>
上記酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)は、カルボキシル基を有する構成単位のカルボキシル基が、以下で詳細に説明する酸分解性基によって保護された保護カルボキシル基を有する構成単位である。
上記酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)に用いることができる上記カルボキシル基を有する構成単位としては、特に制限はなく公知の構成単位を用いることができる。例えば、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボン酸などの、分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸等に由来する構成単位(a1−1−1)や、エチレン性不飽和基と酸無水物由来の構造とを共に有する構成単位(a1−1−2)が挙げられる。
以下、上記カルボキシル基を有する構成単位として用いられる(a1−1−1)分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸等に由来する構成単位と、(a1−1−2)エチレン性不飽和基と酸無水物由来の構造とを共に有する構成単位について、それぞれ順に説明する。
<<<<(a1−1−1)分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸等に由来する構成単位>>>>
上記分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸等に由来する構成単位(a1−1−1)として本発明で用いられる不飽和カルボン酸としては以下に挙げるようなものが用いられる。すなわち、不飽和モノカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロロアクリル酸、けい皮酸などが挙げられる。また、不飽和ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸などが挙げられる。また、カルボキシル基を有する構成単位を得るために用いられる不飽和多価カルボン酸は、その酸無水物であってもよい。具体的には、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが挙げられる。また、不飽和多価カルボン酸は、多価カルボン酸のモノ(2−メタクリロイロキシアルキル)エステルであってもよく、例えば、コハク酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)などが挙げられる。さらに、不飽和多価カルボン酸は、その両末端ジカルボキシポリマーのモノ(メタ)アクリレートであってもよく、例えば、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレートなどが挙げられる。また、不飽和カルボン酸としては、アクリル酸−2−カルボキシエチルエステル、メタクリル酸−2−カルボキシエチルエステル、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、4−カルボキシスチレン等も用いることができる。
中でも、現像性の観点から、上記分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸等に由来する構成単位(a1−1−1)を形成するためには、アクリル酸、メタクリル酸、または不飽和多価カルボン酸の無水物等を用いることが好ましく、アクリル酸またはメタクリル酸を用いることがより好ましい。
上記分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸等に由来する構成単位(a1−1−1)は、1種単独で構成されていてもよいし、2種以上で構成されていてもよい。
<<<<(a1−1−2)エチレン性不飽和基と酸無水物由来の構造とを共に有する構成単位>>>>
エチレン性不飽和基と酸無水物由来の構造とを共に有する構成単位(a1−1−2)は、エチレン性不飽和基を有する構成単位中に存在する水酸基と酸無水物とを反応させて得られたモノマーに由来する単位であることが好ましい。
上記酸無水物としては、公知のものが使用でき、具体的には、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸等の二塩基酸無水物;無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物などの酸無水物が挙げられる。これらの中では、現像性の観点から、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、または無水コハク酸、が好ましい。
上記酸無水物の水酸基に対する反応率は、現像性の観点から、好ましくは10〜100モル%、より好ましくは30〜100モル%である。
<<<<構成単位(a1−1)に用いることができる酸分解性基>>>>
上記酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)に用いることができる上記酸分解性基としては上述の酸分解性基を用いることができる。
これらの酸分解性基の中でもカルボキシル基がアセタールの形で保護された保護カルボキシル基ことが、感光性樹脂組成物の基本物性、特に感度やパターン形状、コンタクトホールの形成性、感光性樹脂組成物の保存安定性の観点から好ましい。さらに酸分解性基の中でもカルボキシル基が下記一般式(a1−1)で表されるアセタールの形で保護された保護カルボキシル基であることが、感度の観点からより好ましい。なお、カルボキシル基が下記一般式(a1−1)で表されるアセタールまたはケタールで保護された保護カルボキシル基である場合、保護カルボキシル基の全体としては、−(C=O)−O−CR101102(OR103)の構造となっている。
一般式(a1−1)
(式(a1−1)中、R101およびR102は、それぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表し、但し、R101とR102とが共に水素原子の場合を除く。R103は、アルキル基を表す。R101またはR102と、R103とが連結して環状エーテルを形成してもよい。)
上記一般式(a1−1)中、R101〜R103は、それぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表し、上記アルキル基は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。ここで、R101およびR102の双方が水素原子を表すことはなく、R101およびR102の少なくとも一方はアルキル基を表す。
上記一般式(a1−1)において、R101、R102およびR103がアルキル基を表す場合、上記アルキル基は直鎖状、分岐鎖状または環状のいずれであってもよい。
上記直鎖状または分岐鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜12であることが好ましく、炭素数1〜6であることがより好ましく、炭素数1〜4であることがさらに好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、テキシル基(2,3−ジメチル−2−ブチル基)、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができる。
上記環状アルキル基としては、炭素数3〜12であることが好ましく、炭素数4〜8であることがより好ましく、炭素数4〜6であることがさらに好ましい。上記環状アルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基等を挙げることができる。
上記アルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基が例示できる。置換基としてハロゲン原子を有する場合、R101、R102、R103はハロアルキル基となり、置換基としてアリール基を有する場合、R101、R102、R103はアラルキル基となる。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示され、これらの中でもフッ素原子または塩素原子が好ましい。
また、上記アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、より好ましくは炭素数6〜12であり、具体的には、フェニル基、α−メチルフェニル基、ナフチル基等が例示でき、アリール基で置換されたアルキル基全体、すなわち、アラルキル基としては、ベンジル基、α−メチルベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が例示できる。
上記アルコキシ基としては、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜4であり、メトキシ基またはエトキシ基がより好ましい。
また、上記アルキル基がシクロアルキル基である場合、上記シクロアルキル基は置換基として炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有していてもよく、アルキル基が直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である場合には、置換基として炭素数3〜12のシクロアルキル基を有していてもよい。
これらの置換基は、上記置換基でさらに置換されていてもよい。
上記一般式(a1−1)において、R101、R102およびR103がアリール基を表す場合、上記アリール基は炭素数6〜12であることが好ましく、炭素数6〜10であることがより好ましい。上記アリール基は置換基を有していてもよく、上記置換基としては炭素数1〜6のアルキル基が好ましく例示できる。アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、シリル基、クメニル基、1−ナフチル基等が例示できる。
また、R101、R102およびR103は互いに結合して、それらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成することができる。R101とR102、R101とR103またはR102とR103が結合した場合の環構造としては、例えばシクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、テトラヒドロフラニル基、アダマンチル基およびテトラヒドロピラニル基等を挙げることができる。
なお、上記一般式(a1−1)において、R101およびR102のいずれか一方が、水素原子またはメチル基であることが好ましい。
上記一般式(a1−1)で表される保護カルボキシル基を有する構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体は、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いることもできる。例えば、特開2011−221494号公報の段落番号0037〜0040記載の合成方法などで合成することができる。
上記酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)の第一の好ましい態様は、式(A2’)で表される構成単位である。
式(A2’)
(式中、R1およびR2は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、少なくともR1およびR2のいずれか一方がアルキル基またはアリール基であり、R3は、アルキル基またはアリール基を表し、R1またはR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R4は、水素原子またはメチル基を表し、Xは単結合またはアリーレン基を表す。)
1およびR2がアルキル基の場合、炭素数は1〜10のアルキル基が好ましい。R1およびR2がアリール基の場合、フェニル基が好ましい。R1およびR2は、それぞれ、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
3は、アルキル基またはアリール基を表し、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、1〜6のアルキル基がより好ましい。
Xは単結合またはアリーレン基を表し、単結合が好ましい。
上記酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)の第二の好ましい態様は、下記一般式の構造単位である。
(式中、R121は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、L1はカルボニル基またはフェニレン基を表し、R122〜R128はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
121は水素原子またはメチル基が好ましい。
1はカルボニル基が好ましい。
122〜R128は、水素原子が好ましい。
上記酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できる。なお、Rは水素原子またはメチル基を表す。
<<<(a1−2)酸分解性基で保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位>>>
上記酸分解性基で保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位(a1−2)は、フェノール性水酸基を有する構成単位が、以下で詳細に説明する酸分解性基によって保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位である。
<<<<(a1−2−1)フェノール性水酸基を有する構成単位>>>>
上記フェノール性水酸基を有する構成単位としては、ヒドロキシスチレン系構成単位やノボラック系の樹脂における構成単位が挙げられるが、これらの中では、ヒドロキシスチレン、またはα−メチルヒドロキシスチレンに由来する構成単位が、透明性の観点から好ましい。フェノール性水酸基を有する構成単位の中でも、下記一般式(a1−2)で表される構成単位が透明性、感度の観点から好ましい。
一般式(a1−2)
(一般式(a1−2)中、R220は水素原子またはメチル基を表し、R221は単結合または二価の連結基を表し、R222はハロゲン原子または炭素数1〜5の直鎖または分岐鎖状のアルキル基を表し、aは1〜5の整数を表し、bは0〜4の整数を表し、a+bは5以下である。なお、R222が2以上存在する場合、これらのR222は相互に異なっていてもよいし同じでもよい。)
上記一般式(a1−2)中、R220は水素原子またはメチル基を表し、メチル基であることが好ましい。
また、R221は単結合または二価の連結基を示す。単結合である場合には、感度を向上させることができ、さらに硬化膜の透明性を向上させることができるので好ましい。R221の二価の連結基としてはアルキレン基が例示でき、R221がアルキレン基である具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、tert−ブチレン基、ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。中でも、R221が単結合、メチレン基、エチレン基であることが好ましい。また、上記二価の連結基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基等が挙げられる。 また、aは1〜5の整数を表すが、本発明の効果の観点や、製造が容易であるという点から、aは1または2であることが好ましく、aが1であることがより好ましい。
また、ベンゼン環における水酸基の結合位置は、R221と結合している炭素原子を基準(1位)としたとき、4位に結合していることが好ましい。
222はハロゲン原子または炭素数1〜5の直鎖または分岐鎖状のアルキル基である。
具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。中でも製造が容易であるという点から、塩素原子、臭素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましい。
また、bは0または1〜4の整数を表す。
<<<<構成単位(a1−2)に用いることができる酸分解性基>>>>
上記酸分解性基で保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位(a1−2)に用いることができる上記酸分解性基としては、上記酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)に用いることができる上記酸分解性基と同様に、公知のものを使用でき、特に限定されない。酸分解性基の中でもアセタールで保護された保護フェノール性水酸基、または、フェノール性水酸基がケタールで保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位であることが、レジストの基本物性、特に感度やパターン形状、感光性樹脂組成物の保存安定性、コンタクトホールの形成性の観点から好ましい。さらに、酸分解性基の中でもフェノール性水酸基が上記一般式(a1−1)で表されるアセタールまたはケタールで保護された保護フェノール性水酸基であることが、感度の観点からより好ましい。なお、フェノール性水酸基が上記一般式(a1−1)で表されるアセタールまたはケタールで保護された保護フェノール性水酸基である場合、保護フェノール性水酸基の全体としては、−Ar−O−CR101102(OR103)の構造となっている。なお、Arはアリーレン基を表す。
フェノール性水酸基のアセタールエステル構造の好ましい例は、R101=R102=R103=メチル基やR101=R102=メチル基でR103=ベンジル基の組み合わせが例示できる。
また、フェノール性水酸基がアセタールまたはケタールで保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体としては、例えば、例えば、特開2011−215590号公報の段落番号0042に記載のものなどが挙げられる。
これらの中で、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートのテトラヒドロピラニル保護体、が透明性の観点から好ましい。
フェノール性水酸基のアセタール保護基およびケタール保護基の具体例としては、1−アルコキシアルキル基が挙げられ、例えば、1−エトキシエチル基、1−メトキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−(2−クロロエトキシ)エチル基、1−(2−エチルヘキシルオキシ)エチル基、1−n−プロポキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−(2−シクロヘキシルエトキシ)エチル基、1−ベンジルオキシエチル基などを挙げることができ、これらは単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記酸分解性基で保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位(a1−2)を形成するために用いられるラジカル重合性単量体は、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いることもできる。例えば、フェノール性水酸基を有する化合物を酸触媒の存在下でビニルエーテルと反応させることにより合成することができる。上記の合成はフェノール性水酸基を有するモノマーをその他のモノマーと予め共重合させておき、その後に酸触媒の存在下でビニルエーテルと反応させてもよい。
上記酸分解性基で保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位(a1−2)の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<<<構成単位(a1)の好ましい態様>>>
共重合体(A1)を構成する構成単位中、構成単位(a1)の含有率は、感度の観点から、重合体を全体として、1〜95モル%が好ましく、10〜80モル%がより好ましく、20〜70モル%がさらに好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。また、特に上記構成単位(a1)に用いることができる上記酸分解性基がカルボキシル基がアセタールで保護された保護カルボキシル基、または、カルボキシル基がケタールで保護された保護カルボキシル基を有する構成単位である場合、構成単位(a1)を含む重合体を構成する構成単位中の構成単位(a1)の含有率は、20〜60モル%がさらに好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。
上記酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)は、上記酸分解性基で保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位(a1−2)に比べると、現像が速いという特徴がある。よって、速く現像したい場合には酸分解性基で保護された保護カルボキシル基を有する構成単位(a1−1)が好ましい。逆に現像を遅くしたい場合には酸分解性基で保護された保護フェノール性水酸基を有する構成単位(a1−2)を用いることが好ましい。
<<(a2)−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位>>
本発明で用いる(A1)共重合体は、−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)
(以下、「構成単位(a2)」ともいう。)を有する。構成単位(a2)を有することで、緩やかな加熱処理で硬化反応を起こすことができ、諸特性に優れた硬化膜を得ることができる。ここで、Rは炭素数1〜9のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。また、アルキル基は、直鎖、分岐または環状のアルキル基のいずれであってもよいが、好ましくは、直鎖または分岐のアルキル基である。構成単位(a2)は、より好ましくは、下記一般式(1)で表される基を有する構成単位である。
一般式(1)
(上記式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
2は、炭素数1〜9のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がさらに好ましい。また、アルキル基は、直鎖、分岐または環状のアルキル基のいずれであってもよいが、好ましくは、直鎖または分岐のアルキル基である。
2の具体例としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、シクロヘキシル基、およびn−ヘキシル基を挙げることができる。中でもi−ブチル基、n−ブチル基、メチル基が好ましい。
<<<構成単位(a2)の好ましい態様>>>
(A1)共重合体を構成する構成単位中、構成単位(a2)の含有率は、1〜95モル%が好ましく、1〜60モル%がより好ましく、1〜40モル%がさらに好ましく、1〜30モル%がよりさらに好ましく、3〜30モル%が特に好ましい。上記の数値の範囲内であると、感光性樹脂組成物から得られる硬化膜の諸特性が良好となる。
<<(a3)架橋基を有する構成単位>>
(A1)共重合体は、架橋基を有する構成単位(a3)を必須とする。上記架橋基は、加熱処理で硬化反応を起こす基であれば特に限定はされない(ただし(a2)に該当するものは除く)。架橋基を含むことで、硬化膜の機械特性が向上する。好ましい架橋基を有する構成単位の態様としては、エポキシ基、オキセタニル基、およびエチレン性不飽和基よりなる群から選ばれた少なくとも1つを含む構成単位が挙げられ、エポキシ基および/またはオキセタニル基がより好ましい。
より詳細には、以下のものが挙げられる。
<<<(a3−1)エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する構成単位>>>
上記(A1)共重合体は、エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する構成単位(構成単位(a3−1))を含有することができる。
エポキシ基を有する構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体の具体例としては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、メタクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、α−エチルアクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、特許第4168443号公報の段落0031〜0035に記載の脂環式エポキシ骨格を含有する化合物などが挙げられる。
オキセタニル基を有する構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体の具体例としては、例えば、特開2001−330953号公報の段落0011〜0016に記載のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどを挙げることができる。
上記エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する構成単位(a3−1)を形成するために用いられるラジカル重合性単量体の具体例としては、メタクリル酸エステル構造を含有するモノマー、アクリル酸エステル構造を含有するモノマーであることが好ましい。
これらのモノマーの中で、さらに好ましいものとしては、特許第4168443号公報の段落0034〜0035に記載の脂環式エポキシ骨格を含有する化合物および特開2001−330953号公報の段落0011〜0016に記載のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであり、特に好ましいものとしては特開2001−330953号公報の段落0011〜0016に記載のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルである。これらの中でも好ましいものは、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、アクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル、および、メタクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルであり、最も好ましいものはアクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル、および、メタクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルである。これらの構成単位は、1種単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する構成単位(a3−1)が、下記式(a3−1−1)および式(a3−1−2)よりなる群から選択された構造を有することが好ましい。
上記エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する構成単位(a3−1)が、上記式(a3−1−1)で表される3つの構造のいずれかを有するとは、式(a3−1−1)で表される構造から水素原子を1つ以上除いた基を有することを意味する。
上記エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する構成単位(a3−1)は、3,4−エポキシシクロヘキシル基、2,3−エポキシシクロヘキシル基、2,3−エポキシシクロペンチル基を有することがさらに好ましい。
(一般式(a3−1−2)中、R1bおよびR6bはそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表し、R2b、R3b、R4b、R5b、R7b、R8b、R9b、R10bはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、または、アリール基を表す。)
上記一般式(a3−1−2)中、R1bおよびR6bはそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表し、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であることが好ましく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基(以下、「低級アルキル基」ともいう。)であることがより好ましい。
2b、R3b、R4b、R5b、R7b、R8b、R9b、R10bはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、または、アリール基を表す。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示でき、フッ素原子および塩素原子がより好ましく、フッ素原子がさらに好ましい。
上記アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、また、置換基を有していてもよい。直鎖状および分岐鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜8であることが好ましく、炭素数1〜6であることがより好ましく、炭素数1〜4であることがさらに好ましい。上記環状アルキル基としては、炭素数3〜10であることが好ましく、炭素数4〜8であることがより好ましく、炭素数5〜7であることがさらに好ましい。なお、直鎖状および分岐鎖状のアルキル基は、環状アルキル基で置換されていてもよく、環状アルキル基は直鎖状および/または分岐鎖状アルキル基で置換されていてもよい。
上記アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基であることが好ましく、炭素数6〜10のアリール基であることがさらに好ましい。
上記アルキル基、アリール基は、さらに置換基を有していてもよく、アルキル基の有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、が例示でき、アリール基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基が例示できる。 これらの中でも、R2b、R3b、R4b、R5b、R7b、R8b、R9b、R10bはそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、または、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることがより好ましい。
上記一般式(a3−1−2)で表される構造を有する基としては、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル基が好ましく例示できる。
上記エポキシ基および/またはオキセタニル基を有する構成単位(a3−1)の好ましい具体例としては、下記の構成単位が例示できる。なお、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
<<<(a3−2)エチレン性不飽和基を有する構成単位>>>
上記架橋基を有する構成単位(a3)の1つとして、エチレン性不飽和基を有する構成単位(a3−2)が挙げられる(以下、「構成単位(a3−2)」ともいう。)。上記エチレン性不飽和基を有する構成単位(a3−2)としては、側鎖にエチレン性不飽和基を有する構成単位が好ましく、末端にエチレン性不飽和基を有し、炭素数3〜16の側鎖を有する構成単位がより好ましく、下記一般式(a3−2−1)で表される側鎖を有する構成単位がさらに好ましい。
一般式(a3−2−1)
(一般式(a3−2−1)中、R301は炭素数1〜13の二価の連結基を表し、R302は水素原子またはメチル基を表し、*は架橋基を有する構成単位(a3)の主鎖に連結する部位を表す。)
301は、炭素数1〜13の二価の連結基であって、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリーレン基またはこれらを組み合せた基を含み、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、ウレタン結合等の結合を含んでいてもよい。また、二価の連結基は、任意の位置にヒドロキシ基、カルボキシル基等の置換基を有していてもよい。R301の具体例としては、下記の二価の連結基が挙げられる。
上記一般式(a3−2−1)で表される側鎖の中でも、上記R301で表される2価の連結基を含めて脂肪族の側鎖が好ましい。
また、上記一般式(a3−2−1)で表される側鎖に含まれるエチレン性不飽和基は、上記重合体(A)の合計、または重合体(A)と重合体(C)の合計に対して150〜2,000gに対して1モル含まれることが好ましく、200〜1,300gに対して1モル含まれることがより好ましい。
本発明において、上記エチレン性不飽和基を有する構成単位(a3−2)は、下記一般式(a3−2−2)で表される構成単位であることが好ましい。
一般式(a3−2−2)
(一般式(a3−2−2)中、R311は、上記一般式(a3−2−1)におけるR301と同義であり好ましい範囲も同様である。R312、R313はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。)
上記一般式(a3−2−1)で表される側鎖を有する構成単位(a3−2)を得る方法は、特に限定されないが、例えば、あらかじめラジカル重合等の重合方法によって、特定官能基を有する重合体を生成し、その特定官能基と反応する基および末端にエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、特定化合物と称する)とを反応させることによって上記一般式(a3−2−1)で表される側鎖を有する構成単位(a3−2)を有する共重合体とすることができる。
ここで、上記特定官能基としては、カルボキシル基、エポキシ基、ヒドロキシ基、活性水素を有するアミノ基、フェノール性水酸基、イソシアネート基等が挙げられる。特定官能基を有する重合体を合成するための特定官能基を有するモノマーについては後述する。
上記特定官能基と上記特定化合物が有する特定官能基と反応する基との組み合わせとしては、カルボキシル基とエポキシ基との組み合わせ、カルボキシル基とオキセタニル基との組み合わせ、ヒドロキシ基とイソシアネート基との組み合わせ、フェノール性水酸基とエポキシ基との組み合わせ、カルボキシル基とイソシアネート基との組み合わせ、アミノ基とイソシアネート基との組み合わせ、ヒドロキシ基と酸クロリドとの組み合わせ等が挙げられる。
また、上記特定化合物としては、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、イソシアナートエチルメタクリレート、イソシアナートエチルアクリレート、メタクリル酸クロリド、アクリル酸クロリド、メタクリル酸、アクリル酸等が挙げられる。
好ましい上記特定官能基と上記特定化合物の組み合わせとしては、上記特定官能基であるカルボキシル基と上記特定化合物であるグリシジルメタクリレートとの組み合わせ、および、上記特定官能基であるヒドロキシ基と上記特定化合物であるイソシアネートエチルメタクリレートとの組み合わせが挙げられる。
以下に、上記特定官能基を有する重合体を得るために必要な、上記特定官能基を有するモノマーの具体例を挙げるがこれらに限定されるものではない。
上記カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、モノ(2−(アクリロイルオキシ)エチル)フタレート、モノ(2−(メタクリロイルオキシ)エチル)フタレート、N−(カルボキシフェニル)マレイミド、N−(カルボキシフェニル)メタクリルアミド、N−(カルボキシフェニル)アクリルアミド等が挙げられる。
上記エポキシ基を有するモノマーとしては、例えば、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、3−エテニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,7−オクタジエンモノエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート等が挙げられる。
上記ヒドロキシ基を有するモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、カプロラクトン2−(アクリロイルオキシ)エチルエステル、カプロラクトン2−(メタクリロイルオキシ)エチルエステル、ポリ(エチレングリコール)エチルエーテルアクリレート、ポリ(エチレングリコール)エチルエーテルメタクリレート、5−アクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン、5−メタクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン等が挙げられる。
上記活性水素を有するアミノ基を有するモノマーとしては、2−アミノエチルアクリレート、2−アミノメチルメタクリレート等が挙げられる。
上記フェノール性水酸基を有するモノマーとしては、例えば、ヒドロキシスチレン、N−(ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(ヒドロキシフェニル)マレイミド等が挙げられる。
さらに、上記イソシアネート基を有するモノマーとしては、例えば、アクリロイルエチルイソシアネート、メタクリロイルエチルイソシアネート、m−テトラメチルキシレンイソシアネート、等が挙げられる。
また、本発明においては、上記特定官能基を有する重合体を得る際に、構成単位(a2)と(a1)酸分解性基で保護された基を有する構成単位となるモノマーとを併用する。さらに、他のモノマーを併用することができる。
本発明に用いる上記特定官能基を有する重合体を得る方法は特に限定されないが、例えば、特定官能基を有するモノマー、それ以外のモノマーおよび所望により重合開始剤等を共存させた溶剤中において、50〜110℃の温度下で重合反応させることにより得られる。その際、用いられる溶剤は、特定官能基を有する重合体を構成するモノマーおよび特定官能基を有する重合体を溶解するものであれば特に限定されない。具体例としては、後述する(D)溶剤に記載する溶剤が挙げられる。このようにして得られる特定官能基を有する重合体は、通常、溶剤に溶解した溶液の状態である。
次いで、得られた特定官能基を有する重合体と特定化合物とを反応させて、側鎖の末端にエチレン性不飽和基を有する構成単位(a3−2)を得ることができる。その際、通常は、特定官能基を有する重合体の溶液を反応に供する。例えば、カルボキシル基を有するアクリル重合体の溶液に、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド等の触媒存在下、80℃〜150℃の温度でグリシジルメタクリレートを反応させることにより、構成単位(a3−2)を得ることができる。
また、構成単位(a3−2)を形成するために、上述のような高分子反応を用いる他に、アリルメタクリレート、アリルアクリレート等をラジカル重合性単量体として用いてもよい。これらの構成単位は、単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
共重合体(A1)を構成する構成単位中、構成単位(a3)の含有率は、構成単位(a3)を上記構成単位(a1)および構成単位(a2)と同一のポリマーに含む第一の態様の場合、全繰り返し単位の5〜70モル%であることが好ましく、10〜50モル%であることがより好ましい。
上記の数値の範囲内であると、感光性樹脂組成物から得られる硬化膜の諸特性が良好となる。
<<(a4)その他の構成単位>>
本発明において、(A1)成分は、上記構成単位(a1)、(a2)および(a3)に加えて、これら以外の他の構成単位(a4)を有していてもよい。その他の構成単位(a4)となるモノマーとしては、特に制限は無い。例えば、スチレン類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸ジエステル、ビシクロ不飽和化合物類、マレイミド化合物類、不飽和芳香族化合物、共役ジエン系化合物、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸無水物、その他の不飽和化合物を挙げることができる。
具体的には、スチレン、メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレン、アセトキシスチレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、クロロスチレン、ビニル安息香酸メチル、ビニル安息香酸エチル、4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシプロピル)エステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、アクリロニトリル、エチレングリコールモノアセトアセテートモノ(メタ)アクリレートなどによる構成単位を挙げることができる。この他、特開2004−264623号公報の段落0021〜0024に記載の化合物を挙げることができる。
本発明では、特に、カルボキシル基を有する構成単位、または、フェノール性水酸基を有する構成単位を含有することが、感度の観点で好ましい。含有量としては1〜50モル%が好ましく、2〜30モル%であることがより好ましく、5〜20モル%であることがさらに好ましく、5〜15モル%であることが特に好ましい。カルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する構成単位としては、公知の酸性基を有するモノマーを挙げることができ、そのなかでもヒドロキシスチレン類や(メタ)アクリル酸、下記の長鎖カルボン酸が好ましい。
長鎖カルボン酸を有する構成単位としては、下記式で表される構成単位が好ましい。
(上記式中、R1は、水素原子またはメチル基であり、R2は、n+1価の有機基であり、nは1〜4の整数である。)
2は、炭素数2〜15およびヘテロ原子数0〜6(より好ましくは、ヘテロ原子数1〜6)の有機基であることが好ましい。
長鎖カルボン酸を有する構成単位は、下記式で表される構成単位がより好ましい。
(上記式中、R1は、水素原子またはメチル基であり、R3は、炭素数1〜10のアルキレン基であり、R4は、炭素数1〜10のアルキレン基である。)
3およびR4は、それぞれ、直鎖、分岐、環状いずれでもよい。R3およびR4は、それぞれ、炭素数2〜8のアルキレン基が好ましい。
また、その他の構成単位(a4)としてスチレン類、脂肪族環式骨格を有する基が、電気特性の観点で好ましい。具体的にはスチレン、メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレン、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
さらにまた、その他の構成単位(a4)として(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、密着性の観点で好ましい。具体的には(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル等が挙げられ、(メタ)アクリル酸メチルがより好ましい。
上記その他の構成単位(a4)となるモノマーは、単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
共重合体(A1)を構成する構成単位中、構成単位(a4)の含有率は、60モル%以下が好ましく、50モル%以下がより好ましく、40モル%以下がさらに好ましい。下限値としては、0モル%でもよいが、例えば、1モル%以上とすることができ、さらには、5モル%以上とすることができる。上記の数値の範囲内であると、感光性樹脂組成物から得られる硬化膜の諸特性が良好となる。
<<(A1)共重合体の分子量>>
(A1)共重合体の分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で、好ましくは1,000〜200,000、より好ましくは2,000〜50,000の範囲である。上記の数値の範囲内であると、諸特性が良好である。数平均分子量と重量平均分子量の比(分散度)は1.0〜5.0が好ましく1.5〜3.5がより好ましい。
<<(A1)共重合体の製造方法>>
また、(A1)成分の合成法についても、様々な方法が知られているが、一例を挙げると、少なくとも上記(a1)および上記(a2)で表される構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体混合物を有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を用いて重合することにより合成することができる。また、いわゆる高分子反応で合成することもできる。
また、(A)成分は末端にカルボキシ基を有することも好ましい。
〔末端にカルボキシル基を有する樹脂の合成方法〕
末端にカルボキシル基を有する樹脂は、対応する単量体を、ラジカル重合、アニオン重合、グループトランスファー重合(GTP)等により共重合することによって製造することができる。本発明の末端にカルボキシル基を有する樹脂の製造方法は特に限定されないが、例えば特開2005−122035号公報0099段落〜0117段落記載の(イ)〜(チ)の方法を挙げる事ができる。
中でも(イ)と(ロ)の方法が好ましい。
(イ)カルボキシル基を有する重合開始剤を用いる方法としては、重合時に開始剤として、カルボキシル基を有する重合開始剤を用いる。
カルボキシル基を有する重合開始剤としては広範に用いられるが、例として、VA−057(和光純薬工業社製)、V−501(和光純薬工業社製)が挙げられる。
かかる重合開始剤は、重合性モノマー100モルに対し、0.05〜10mol%であることが好ましく、0.1〜5mol%であることがさらに好ましい。
共重合反応の反応温度は、50〜100℃であることが好ましく、60〜100℃であることがより好ましい。
(ロ)重合時にカルボキシル基を有する連鎖移動剤を用いる方法では、カルボキシル基を少なくとも一つ有するチオール化合物を重合時に併用する。カルボキシル基を少なくとも一つ有するチオール化合物としては以下の例がある。
連鎖移動剤は、開始剤量に対し、1/100〜2/3モルの割合で配合されることが好ましく、1/20〜1/3モルの割合で配合されることがより好ましい。
開始剤量と連鎖移動剤の総和により分子量が調整されるが、全モノマー総モルに対し、0.05〜10mol%であることが好ましく、0.1〜5mol%であることがさらに好ましい。 共重合反応の反応温度は、50〜100℃であることが好ましく、60〜95℃であることがより好ましい。
(A2)共重合体
本発明における第二の実施形態は、重合体成分として、構成単位(a1)および構成単位(a2)を有する共重合体と、(C)該(a2)以外の架橋基(c2)を有する構成単位を有する重合体を含む態様である。
以下に述べる事項以外については、上記(A1)の態様と同様であり、好ましい範囲も同様である。
<<<構成単位(a1)の好ましい態様>>>
共重合体(A2)を構成する構成単位中、構成単位(a1)の含有率は、感度の観点から、重合体を全体として、1〜95モル%が好ましく、10〜80モル%がより好ましく、20〜70モル%がさらに好ましく、30〜60モル%が特に好ましい。また、特に上記構成単位(a1)に用いることができる上記酸分解性基がカルボキシル基がアセタールで保護された保護カルボキシル基、または、カルボキシル基がケタールで保護された保護カルボキシル基を有する構成単位である場合、構成単位(a1)を含む重合体を構成する構成単位中の構成単位(a1)の含有率は、20〜70モル%がさらに好ましく、30〜60モル%が特に好ましい。
<<<構成単位(a2)の好ましい態様>>>
共重合体(A2)を構成する構成単位中、構成単位(a2)の含有率は、1〜95モル%が好ましく、1〜70モル%がより好ましく、1〜50モル%がさらに好ましく、5〜50モル%がよりさらに好ましく、6〜50モル%が特に好ましい。上記の数値の範囲内であると、感光性樹脂組成物から得られる硬化膜の諸特性が良好となる。
<<<構成単位(a4)の好ましい態様>>>
第二の実施形態においても、(A2)共重合体は、他の構成単位(a4)(ただし、上記(a3)に該当するものは除く)を含んでいてもよい。
共重合体(A2)を構成する構成単位中、構成単位(a4)の含有率は、60モル%以下が好ましく、50モル%以下がより好ましく、40モル%以下がさらに好ましい。下限値としては、0モル%でもよいが、例えば、1モル%以上とすることができ、さらには、5モル%以上とすることができる。上記の数値の範囲内であると、感光性樹脂組成物から得られる硬化膜の諸特性が良好となる。
<<(A2)共重合体の分子量>>
(A2)共重合体の分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で、好ましくは1,000〜200,000、より好ましくは2,000〜50,000の範囲である。上記の数値の範囲内であると、諸特性が良好である。数平均分子量と重量平均分子量の比(分散度)は1.0〜5.0が好ましく1.5〜3.5がより好ましい。
<(C)成分>
本発明の感光性樹脂組成物は、重合体成分として、(A1)共重合体を含まないとき、(A2)共重合体と共に、(C)少なくとも(c2)架橋基を有する重合体を含む。また、本発明の感光性樹脂組成物が、重合体成分として、(A1)共重合体を含んでいるときも、(C)成分を含んでいてもよい。
(C)成分は、付加重合型の樹脂であることが好ましく、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位を含む重合体であることがより好ましい。なお、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位以外の構成単位、例えば、スチレンに由来する構成単位や、ビニル化合物に由来する構成単位等を有していてもよい。
(C)成分は、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位、スチレンに由来する構成単位、マレイミド化合物に由来する構成単位、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、及びp−ヒドロキシスチレンを、重合体における全構成単位に対し、50モル%以上含有することが好ましく、90モル%以上含有することがより好ましく、95モル%以上含有することがさらに好ましく、(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルに由来する構成単位、スチレンに由来する構成単位、マレイミド化合物に由来する構成単位、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、及びp−ヒドロキシスチレンのみからなる重合体であることが特に好ましい。
(C)成分は、さらに、(c1)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位を含んでいてもよい。(C)成分が(c1)を含有することで感度が向上し、(c2)を含有することで永久膜特性が向上する。また、(C)成分は、−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位を実質的に含まない方が好ましい。このような構成とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される傾向にある。ここで、実質的に含まないとは、本発明の効果に影響を与えるレベルで添加しないことをいい、例えば、(C)成分の前構成単位の4モル%以下、さらには、1モル%以下とすることが挙げられる。
(C)成分の(c1)としては、上述の<<(a1)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位>>と同様の基を使用することができる。共重合体(C)を構成する構成単位中、構成単位(c1)の含有率は、感度の観点から、重合体を全体の、0〜95モル%が好ましく、5〜90モル%がより好ましく、20〜70モル%が特に好ましい。
(C)成分の(c2)としては、上述の<<(a3)架橋基を有する構成単位>>と同様の基を使用することができる。好ましい態様も同様である。共重合体(C)を構成する構成単位中、構成単位(c2)の含有率は、感度の観点から、重合体を全体として、1〜95モル%が好ましく、5〜90モル%がより好ましく、30〜70モル%が特に好ましい。
(C)成分は(c1)、(c2)および(a2)を除く、その他の構成単位(c3)を有していてもよい。その他の構成単位(c3)となるモノマーとしては、特に制限は無い。上述の<<(a4)その他の構成単位>>と同様の基を好適に使用することができる。好ましい態様も同様である。好ましい範囲も同様である。
<<(C)成分の分子量>>
(C)成分の分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で、好ましくは1,000〜200,000、より好ましくは2,000〜50,000の範囲である。上記の数値の範囲内であると、諸特性が良好である。数平均分子量と重量平均分子量の比(分散度)は1.0〜5.0が好ましく1.5〜3.5がより好ましい。
<<(C)成分の製造方法>>
(C)成分の合成法についても、様々な方法が知られているが、一例を挙げると、上記(c1)および上記(c2)で表される構成単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体混合物を有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を用いて重合することにより合成することができる。また、いわゆる高分子反応で合成することもできる。
(A)成分と同様に、末端にカルボキシ基を有することも好ましい。
(C)成分の例として
メタクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル/アクリル酸/ヒドロキシスチレン/メタクリル酸メチル共重合体(モル比で30/40/15/15、Mw7000)
メタクリル酸グリシジル/メタクリル酸/スチレン/ジシクロペンタニルメタクリレート共重合体(モル比で70/10/10/10、Mw15000)
p−ビニルベンジルグリシジルエーテル/(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート/マレイン酸/メタクリル酸シクロヘキシル共重合体(モル比で25/25/30/20、Mw27000)
メタクリル酸1−エトキシエチル/メタクリル酸/メタクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/メタクリル酸メチル共重合体(38/7/35/15/5、Mw35000)、
メタクリル酸1−シクロヘキシルオキシエチル/メタクリル酸/メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(ブレンマーPME−400、日油(株)共重合体(70/10/10、Mw45000)
(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート/メタクリル酸/N−フェニルマレイミド共重合体(モル比で30/30/、Mw57000)
を挙げることができる。
(C)成分の含有量は、上記(A2)共重合体と併用する場合、全ポリマー成分の、10〜80重量%が好ましく、20〜70重量%がより好ましく、30〜65重量%であることがさらに好ましく、30〜60重量%が特に好ましい。
上記(A1)共重合体と併用する場合、全ポリマー成分の0〜80重量%が好ましく、8〜70重量%がより好ましく、10〜60重量%であることがさらに好ましく、10〜50重量%が特に好ましい。
(C)成分を2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となる。
<全重合体成分に対する各構成単位の割合>
本発明の感光性樹脂組成物は、ポリマー成分の99重量%以上が、(A)成分または(C)成分であることが好ましい。
また、本発明では、全重合体成分中の、構成単位(a2)の割合が、1〜50モル%であることが好ましく、1〜40モル%であることがより好ましく、1〜30モル%であることがさらに好ましい。
また、本発明では、全重合体成分中の、構成単位(a3)および(c2)の合計の割合が、1〜50モル%であることが好ましく、10〜50モル%であることがより好ましく、15〜50モル%であることがさらに好ましい。
<<(A)共重合体の配合量>>
本発明の感光性樹脂組成物は、(A1)共重合体および(A2)共重合体および(C)重合体の合計が、全固形分の80重量%以上の割合で含まれていることが好ましい。
<(B)光酸発生剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)光酸発生剤を含有する。本発明で使用される光酸発生剤(「(B)成分」ともいう。)としては、波長300nm以上、好ましくは波長300〜450nmの活性光線に感応し、酸を発生する化合物が好ましいが、その化学構造に制限されるものではない。また、波長300nm以上の活性光線に直接感応しない光酸発生剤についても、増感剤と併用することによって波長300nm以上の活性光線に感応し、酸を発生する化合物であれば、増感剤と組み合わせて好ましく用いることができる。本発明で使用される光酸発生剤としては、pKaが4以下の酸を発生する光酸発生剤が好ましく、pKaが3以下の酸を発生する光酸発生剤がより好ましく、2以下の酸を発生する光酸発生剤が最も好ましい。
光酸発生剤の例として、トリクロロメチル−s−トリアジン類、スルホニウム塩やヨードニウム塩、第四級アンモニウム塩類、ジアゾメタン化合物、イミドスルホネート化合物、および、オキシムスルホネート化合物などを挙げることができる。これらの中でも、絶縁性の観点から、オキシムスルホネート化合物を用いることが好ましい。これら光酸発生剤は、1種単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。トリクロロメチル−s−トリアジン類、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、第四級アンモニウム塩類、及びジアゾメタン誘導体の具体例としては、特開2011−221494号公報の段落番号0083〜0088に記載の化合物が例示できる。
オキシムスルホネート化合物、すなわち、オキシムスルホネート構造を有する化合物としては、下記一般式(B1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物が好ましく例示できる。
一般式(B1)
(一般式(B1)中、R21は、アルキル基またはアリール基を表す。波線は他の基との結合を表す。)
いずれの基も置換されてもよく、R21におけるアルキル基は直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。許容される置換基は以下に説明する。
21のアルキル基としては、炭素数1〜10の、直鎖状または分岐状アルキル基が好ましい。R21のアルキル基は、炭素数6〜11のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または、シクロアルキル基(7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニル基などの有橋式脂環基を含む、好ましくはビシクロアルキル基等)で置換されてもよい。
21のアリール基としては、炭素数6〜11のアリール基が好ましく、フェニル基またはナフチル基がより好ましい。R21のアリール基は、低級アルキル基、アルコキシ基あるいはハロゲン原子で置換されてもよい。
上記一般式(B1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する上記化合物は、下記一般式(B2)で表されるオキシムスルホネート化合物であることも好ましい。
(式(B2)中、R42は、アルキル基またはアリール基を表し、Xは、アルキル基、アルコキシ基、または、ハロゲン原子を表し、m4は、0〜3の整数を表し、m4が2または3であるとき、複数のXは同一でも異なっていてもよい。)
Xとしてのアルキル基は、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状アルキル基が好ましい。
Xとしてのアルコキシ基は、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状アルコキシ基が好ましい。
Xとしてのハロゲン原子は、塩素原子またはフッ素原子が好ましい。
m4は、0または1が好ましい。
上記一般式(B2)中、m4が1であり、Xがメチル基であり、Xの置換位置がオルト位であり、R42が炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニルメチル基、またはp−トルイル基である化合物が特に好ましい。
上記一般式(B1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物は、下記一般式(B3)で表されるオキシムスルホネート化合物であることもより好ましい。
(式(B3)中、R43は式(b1)におけるR42と同義であり、X1は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表し、n4は0〜5の整数を表す。)
上記一般式(B3)におけるR43としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、p−トリル基、4−クロロフェニル基またはペンタフルオロフェニル基が好ましく、n−オクチル基が特に好ましい。
1としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。
n4としては、0〜2が好ましく、0〜1が特に好ましい。
上記一般式(B3)で表される化合物の具体例としては、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−〔(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(エチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリルを挙げることができる。
好ましいオキシムスルホネート化合物の具体例としては、下記化合物(i)〜(viii)等が挙げられ、1種単独で使用、または、2種類以上を併用することができる。化合物(i)〜(viii)は、市販品として、入手することができる。また、他の種類の(B)光酸発生剤と組み合わせて使用することもできる。
上記一般式(B1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物としては、下記一般式(OS−1)で表される化合物であることも好ましい。
上記一般式(OS−1)中、R101は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、シアノ基、アリール基、または、ヘテロアリール基を表す。R102は、アルキル基、または、アリール基を表す。
101は−O−、−S−、−NH−、−NR105−、−CH2−、−CR106H−、または、−CR105107−を表し、R105〜R107はアルキル基、または、アリール基を表す。
121〜R124は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アミド基、スルホ基、シアノ基、または、アリール基を表す。R121〜R124のうち2つは、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。
121〜R124としては、水素原子、ハロゲン原子、および、アルキル基が好ましく、また、R121〜R124のうち少なくとも2つが互いに結合してアリール基を形成する態様もまた、好ましく挙げられる。中でも、R121〜R124がいずれも水素原子である態様が感度の観点から好ましい。
既述の官能基は、いずれも、さらに置換基を有していてもよい。
上記一般式(OS−1)で表される化合物は、下記一般式(OS−2)で表される化合物であることがより好ましい。
上記一般式(OS−2)中、R101、R102、R121〜R124は、それぞれ式(OS−1)におけるのと同義であり、好ましい例もまた同様である。
これらの中でも、上記一般式(OS−1)および上記一般式(OS−2)におけるR101がシアノ基、または、アリール基である態様がより好ましく、上記一般式(OS−2)で表され、R101がシアノ基、フェニル基またはナフチル基である態様が最も好ましい。
また、上記オキシムスルホネート化合物において、オキシムやベンゾチアゾール環の立体構造(E,Z等)のついてはそれぞれ、どちらか一方であっても、混合物であってもよい。
本発明に好適に用いうる上記一般式(OS−1)で表される化合物の具体例としては、特開2011−221494号公報の段落番号0128〜0132に記載の化合物(例示化合物b−1〜b−34)が挙げられるが、本発明はこれに限定されない。
本発明では、上記一般式(B1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物としては、下記一般式(OS−3)、下記一般式(OS−4)または下記一般式(OS−5)で表されるオキシムスルホネート化合物であることが好ましい。
(一般式(OS−3)〜一般式(OS−5)中、R22、R25およびR28はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R23、R26およびR29はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表し、R24、R27およびR30はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基、アミノスルホニル基またはアルコキシスルホニル基を表し、X1〜X3はそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子を表し、n1〜n3はそれぞれ独立に1または2を表し、m1〜m3はそれぞれ独立に0〜6の整数を表す。)
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R22、R25およびR28におけるアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基は、置換基を有していてもよい。
上記式(OS−3)〜(OS−5)中、R22、R25およびR28におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよい総炭素数1〜30のアルキル基であることが好ましい。
また、上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R22、R25およびR28におけるアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数6〜30のアリール基が好ましい。
また、上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R1におけるヘテロアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数4〜30のヘテロアリール基が好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R22、R25およびR28におけるヘテロアリール基は、少なくとも1つの環が複素芳香環であればよく、例えば、複素芳香環とベンゼン環とが縮環していてもよい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R23、R26およびR29は、水素原子、アルキル基またはアリール基であることが好ましく、水素原子またはアルキル基であることがより好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、化合物中に2以上存在するR23、R26およびR29のうち、1つまたは2つがアルキル基、アリール基またはハロゲン原子であることが好ましく、1つがアルキル基、アリール基またはハロゲン原子であることがより好ましく、1つがアルキル基であり、かつ残りが水素原子であることが特に好ましい。
23、R26およびR29におけるアルキル基としては、置換基を有してもよい総炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましく、置換基を有してもよい総炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましい。
23、R26およびR29におけるアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数6〜30のアリール基であることが好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、X1〜X3はそれぞれ独立にOまたはSを表し、Oであることが好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)において、X1〜X3を環員として含む環は、5員環または6員環である。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、n1〜n3はそれぞれ独立に1または2を表し、X1〜X3がOである場合、n1〜n3はそれぞれ独立に1であることが好ましく、また、X1〜X3がSである場合、n1〜n3はそれぞれ独立に2であることが好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R24、R27およびR30はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基、アミノスルホニル基またはアルコキシスルホニル基を表す。その中でも、R24、R27およびR30はそれぞれ独立にアルキル基またはアルキルオキシ基であることが好ましい。
24、R27およびR30におけるアルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基、アミノスルホニル基およびアルコキシスルホニル基は、置換基を有していてもよい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R24、R27およびR30におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよい総炭素数1〜30のアルキル基であることが好ましい。
上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、R24、R27およびR30におけるアルキルオキシ基としては、置換基を有してもよい総炭素数1〜30のアルキルオキシ基であることが好ましい。
また、上記一般式(OS−3)〜(OS−5)中、m1〜m3はそれぞれ独立に0〜6の整数を表し、0〜2の整数であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
また、上記(OS−3)〜(OS−5)のそれぞれの置換基について、特開2011−221494号公報の段落番号0092〜0109に記載の(OS−3)〜(OS−5)の置換基の好ましい範囲も同様に好ましい。
また、上記一般式(B1)で表されるオキシムスルホネート構造を含有する化合物は、下記一般式(OS−6)〜(OS−11)のいずれかで表されるオキシムスルホネート化合物であることが特に好ましい。
(式(OS−6)〜(OS−11)中、R301〜R306はアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、R307は、水素原子または臭素原子を表し、R308〜R310、R313、R316およびR318はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、クロロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、メトキシメチル基、フェニル基またはクロロフェニル基を表し、R311およびR314はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはメトキシ基を表し、R312、R315、R317およびR319はそれぞれ独立には水素原子またはメチル基を表す。)
上記一般式(OS−6)〜(OS−11)における好ましい範囲は、特開2011−221494号公報の段落番号0110〜0112に記載される(OS−6)〜(OS−11)の好ましい範囲と同様である。
上記一般式(OS−3)〜上記一般式(OS−5)で表されるオキシムスルホネート化合物の具体例としては、特開2011−221494号公報の段落番号0114〜0120に記載の化合物が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。
本発明の感光性樹脂組成物において、(B)光酸発生剤は、感光性樹脂組成物中の全樹脂成分(好ましくは固形分、より好ましくは共重合体の合計)100質量部に対して、0.1〜10質量部使用することが好ましく、0.5〜10質量部使用することがより好ましい。2種以上を併用することもできる。
<(D)溶剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、(D)溶剤を含有する。本発明の感光性樹脂組成物は、必須成分である上記(C)〜(D)成分、好ましい成分である後述の(E)〜(I)成分、さらに後述の任意の成分を(D)溶剤に溶解した溶液として調製されることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に使用される(D)溶剤としては、公知の溶剤を用いることができ、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、エステル類、ケトン類、アミド類、ラクトン類等が例示できる。また、本発明の感光性樹脂組成物に使用される(D)溶剤の具体例としては特開2011−221494号公報の段落番号0174〜0178に記載の溶剤も挙げられる。
また、これらの溶剤にさらに必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナール、ベンジルアルコール、アニソール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等の溶剤を添加することもできる。これら溶剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。本発明に用いることができる溶剤は、1種単独、または、2種を併用することが好ましく、2種を併用することがより好ましく、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類またはジアルキルエーテル類、ジアセテート類とジエチレングリコールジアルキルエーテル類、あるいは、エステル類とブチレングリコールアルキルエーテルアセテート類とを併用することがさらに好ましい。
また、成分Dとしては、沸点130℃以上160℃未満の溶剤、沸点160℃以上の溶剤、または、これらの混合物であることが好ましく、沸点130℃以上160℃未満の溶剤、沸点160℃以上200℃以下の溶剤、または、これらの混合物であることがより好ましく、沸点130℃以上160℃未満の溶剤と沸点160℃以上200℃以下の溶剤との混合物であることがさらに好ましい。
沸点130℃以上160℃未満の溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点158℃)、プロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル(沸点155℃)、プロピレングリコールメチル−n−プロピルエーテル(沸点131℃)が例示できる。
沸点160℃以上の溶剤としては、3−エトキシプロピオン酸エチル(沸点170℃)、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(沸点176℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート(沸点160℃)、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(沸点213℃)、3−メトキシブチルエーテルアセテート(沸点171℃)、ジエチレングリコールジエチエルエーテル(沸点189℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃)、プロピレングリコールジアセテート(沸点190℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点220℃)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点175℃)、1,3−ブチレングリコールジアセテート(沸点232℃)が例示できる。
本発明の感光性樹脂組成物における(D)溶剤の含有量は、感光性樹脂組成物中の全樹脂成分(好ましくは固形分、より好ましくは上記(C)共重合体)100質量部当たり、50〜3,000質量部であることが好ましく、100〜2,000質量部であることがより好ましく、150〜1,500質量部であることがさらに好ましい。
<その他の成分>
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、上記成分に加えて、必要に応じて、(E)増感剤、(F)架橋剤、(G)密着改良剤、(H)塩基性化合物、(I)界面活性剤を好ましく加えることができる。さらに本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、可塑剤、熱ラジカル発生剤、酸化防止剤、熱酸発生剤、紫外線吸収剤、増粘剤、現像促進剤、および、有機または無機の沈殿防止剤などの公知の添加剤を加えることができる。
(E)増感剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)光酸発生剤との組み合わせにおいて、その分解を促進させるために、増感剤を含有することが好ましい。増感剤は、活性光線または放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、光酸発生剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより光酸発生剤は化学変化を起こして分解し、酸を生成する。好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nmの波長域のいずれかに吸収波長を有する化合物を挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、アントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン,3,7−ジメトキシアントラセン、9,10−ジプロピルオキシアントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、キサントン類(例えば、キサントン、チオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、ローダシアニン類、オキソノール類、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アクリドン類(例えば、アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、スチリル類、ベーススチリル類(例えば、2−[2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エテニル]ベンゾオキサゾール)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ4−メチルクマリン、7−ヒドロキシ4−メチルクマリン、2,3,6,7−テトラヒドロ−9−メチル−1H,5H,11H[1]ベンゾピラノ[6,7,8−ij]キノリジン−11−ノン)。
これら増感剤の中でも、多核芳香族類、アクリドン類、スチリル類、ベーススチリル類、クマリン類が好ましく、多核芳香族類がより好ましい。多核芳香族類の中でもアントラセン誘導体が最も好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物中における増感剤の添加量は、感光性樹脂組成物の光酸発生剤100重量部に対し、0〜1000重量部であることが好ましく、10〜500重量部であることがより好ましく、50〜200重量部であることがさらに好ましい。
2種以上を併用することもできる。
(F)架橋剤
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じ、架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤を添加することにより、本発明の感光性樹脂組成物により得られる硬化膜をより強固な膜とすることができる。
架橋剤としては、熱によって架橋反応が起こるものであれば制限は無い。(A成分を除く)。例えば、以下に述べる分子内に2個以上のエポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物、アルコキシメチル基含有架橋剤、または、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物、ブロックイソシアネート化合物等を添加することができる。
本発明の感光性樹脂組成物中における架橋剤の添加量は、感光性樹脂組成物の全固形分100質量部に対し、0.01〜50質量部であることが好ましく、0.1〜30質量部であることがより好ましく、0.5〜20質量部であることがさらに好ましい。この範囲で添加することにより、機械的強度および耐溶剤性に優れた硬化膜が得られる。架橋剤は複数を併用することもでき、その場合は架橋剤を全て合算して含有量を計算する。
<分子内に2個以上のエポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物>
分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等を挙げることができる。
これらは市販品として入手できる。例えば、JER157S70、JER157S65、JER1007((株)三菱ケミカルホールディングス製)など、特開2011−221494号公報の段落番号0189に記載の市販品などが挙げられる。
その他にも、ADEKA RESIN EP−4000S、同EP−4003S、同EP−4010S、同EP−4011S(以上、(株)ADEKA製)、NC−2000、NC−3000、NC−7300、XD−1000、EPPN−501、EPPN−502(以上、(株)ADEKA製)、デナコールEX−611、EX−612、EX−614、EX−614B、EX−622、EX−512、EX−521、EX−411、EX−421、EX−313、EX−314、EX−321、EX−211、EX−212、EX−810、EX−811、EX−850、EX−851、EX−821、EX−830、EX−832、EX−841、EX−911、EX−941、EX−920、EX−931、EX−212L、EX−214L、EX−216L、EX−321L、EX−850L、DLC−201、DLC−203、DLC−204、DLC−205、DLC−206、DLC−301、DLC−402(以上ナガセケムテック製)、YH−300、YH−301、YH−302、YH−315、YH−324、YH−325(以上新日鐵化学製)、セロキサイド2021P、2081、3000、EHPE3150、エポリードGT400、セルビナースB0134、B0177((株)ダイセル)、などが挙げられる。
などが挙げられる。
これらは1種単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂および脂肪族エポキシ、脂肪族エポキシ樹脂がより好ましく挙げられ、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が特に好ましく挙げられる。
分子内に2個以上のオキセタニル基を有する化合物の具体例としては、アロンオキセタンOXT−121、OXT−221、OX−SQ、PNOX(以上、東亞合成(株)製)を用いることができる。
また、オキセタニル基を含む化合物は、単独でまたはエポキシ基を含む化合物と混合して使用することが好ましい。
また、その他の架橋剤としては特開2012−8223号公報の段落番号0107〜0108に記載のアルコキシメチル基含有架橋剤、および少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物なども好ましく用いることができる。
<ブロックイソシアネート化合物>
ブロックイソシアネート化合物は、ブロックイソシアネート基を有する化合物であれば特に制限はないが、硬化性の観点から、1分子内に2以上のブロックイソシアネート基を有する化合物であることが好ましい。
なお、本発明におけるブロックイソシアネート基とは、熱によりイソシアネート基を生成することが可能な基であり、例えば、ブロック剤とイソシアネート基とを反応させイソシアネート基を保護した基が好ましく例示できる。また、前記ブロックイソシアネート基は、90℃〜250℃の熱によりイソシアネート基を生成することが可能な基であることが好ましい。
また、ブロックイソシアネート化合物としては、その骨格は特に限定されるものではなく、1分子中にイソシアネート基を2個有するものであればどのようなものでもよく、脂肪族、脂環族または芳香族のポリイソシアネートであってよいが、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,9−ノナメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、2,2’−ジエチルエーテルジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、o−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキサン−1,3−ジメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジメチレレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−メチレンジトリレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、テトラクロロフェニレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素化1,3−キシリレンジイソシアネート、水素化1,4−キシリレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物およびこれらの化合物から派生するプレポリマー型の骨格の化合物を好適に用いることができる。これらの中でも、トリレンジイソシアネート(TDI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)が特に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物におけるブロックイソシアネート化合物の母構造としては、ビウレット型、イソシアヌレート型、アダクト型、2官能プレポリマー型等を挙げることができる。
前記ブロックイソシアネート化合物のブロック構造を形成するブロック剤としては、オキシム化合物、ラクタム化合物、フェノール化合物、アルコール化合物、アミン化合物、活性メチレン化合物、ピラゾール化合物、メルカプタン化合物、イミダゾール系化合物、イミド系化合物等を挙げることができる。これらの中でも、オキシム化合物、ラクタム化合物、フェノール化合物、アルコール化合物、アミン化合物、活性メチレン化合物、ピラゾール化合物から選ばれるブロック剤が特に好ましい。
前記オキシム化合物としては、オキシム、および、ケトオキシムが挙げられ、具体的には、アセトキシム、ホルムアルドキシム、シクロヘキサンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム、アセトキシム等が例示できる。
前記ラクタム化合物としてはε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタム等が例示できる。
前記フェノール化合物としては、フェノール、ナフトール、クレゾール、キシレノール、ハロゲン置換フェノール等が例示できる。
前記アルコール化合物としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキル等が例示できる。
前記アミン化合物としては、1級アミンおよび2級アミンが上げられ、芳香族アミン、脂肪族アミン、脂環族アミンいずれでもよく、アニリン、ジフェニルアミン、エチレンイミン、ポリエチレンイミン等が例示できる。
前記活性メチレン化合物としては、マロン酸ジエチル、マロン酸ジメチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル等が例示できる。
前記ピラゾール化合物としては、ピラゾール、メチルピラゾール、ジメチルピラゾール等が例示できる、
前記メルカプタン化合物としては、アルキルメルカプタン、アリールメルカプタン等が例示できる。
本発明の感光性樹脂組成物に使用できるブロックイソシアネート化合物は、市販品として入手可能であり、例えば、コロネートAPステーブルM、コロネート2503、2515、2507、2513、2555、ミリオネートMS−50(以上、日本ポリウレタン工業(株)製)、タケネートB−830、B−815N、B−820NSU、B−842N、B−846N、B−870N、B−874N、B−882N(以上、三井化学(株)製)、デュラネート17B−60PX、17B−60P、TPA−B80X、TPA−B80E、MF−B60X、MF−B60B、MF−K60X、MF−K60B、E402−B80B、SBN−70D、SBB−70P、K6000(以上、旭化成ケミカルズ(株)製)、デスモジュールBL1100、BL1265 MPA/X、BL3575/1、BL3272MPA、BL3370MPA、BL3475BA/SN、BL5375MPA、VPLS2078/2、BL4265SN、PL340、PL350、スミジュールBL3175(以上、住化バイエルウレタン(株)製)等を好ましく使用することができる。
(G)密着改良剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(G)密着改良剤(「(G)成分」ともいう)を含有してもよい。密着改良剤を用いると、本発明の感光性樹脂組成物により形成された膜と基板との密着性を向上できたり、本発明の感光性樹脂組成物により形成された膜の性質を調整することができる。密着改良剤としては、ジアルコキシシラン化合物またはトリアルコキシシラン化合物が好ましく、トリアルコキシシラン化合物がより好ましい。アルコキシシラン化合物が有するアルコキシ基の炭素数は1〜5が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いることができる(G)密着改良剤は、基材となる無機物、例えば、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物、金、銅、モリブデン、チタン、アルミニウム等の金属と絶縁膜との密着性を向上させる化合物であることが好ましい。具体的には、公知のシランカップリング剤等も有効である。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、γ−クロロプロピルトリアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキシシランが挙げられる。これらのうち、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランやγ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシランがより好ましく、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランがさらに好ましく、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランがよりさらに好ましい。これらは1種単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、下記の化合物も好ましく採用できる。
(R14-n−Si−(OR2n
一般式中、R1は反応性基を有さない炭素数1〜20の炭化水素基であり、R2は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基であり、nは1〜3の整数である。
具体例として以下の化合物を挙げることができる。
上記において、Phはフェニル基である。
本発明の感光性樹脂組成物における(G)密着改良剤の含有量は、感光性樹脂組成物中の全固形分100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
(H)塩基性化合物
本発明の感光性樹脂組成物は、(H)塩基性化合物を含有してもよい。(H)塩基性化合物としては、化学増幅レジストで用いられるものの中から任意に選択して使用することができる。例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、第四級アンモニウムヒドロキシド、カルボン酸の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。これらの具体例としては、特開2011−221494号公報の段落番号0204〜0207に記載の化合物が挙げられる。
具体的には、脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミンなどが挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、ベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミンなどが挙げられる。
複素環式アミンとしては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、N−シクロヘキシル−N’−[2−(4−モルホリニル)エチル]チオ尿素、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.3.0]−7−ウンデセンなどが挙げられる。
第四級アンモニウムヒドロキシドとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
カルボン酸の第四級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラメチルアンモニウムベンゾエート、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムベンゾエートなどが挙げられる。
本発明に用いることができる塩基性化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよいが、2種以上を併用することが好ましく、2種を併用することがより好ましく、複素環式アミンを2種併用することがさらに好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物における(H)塩基性化合物の含有量は、感光性樹脂組成物中の全固形分100質量部に対して、0.001〜1質量部であることが好ましく、0.005〜0.2質量部であることがより好ましい。
(I)界面活性剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(I)界面活性剤を含有してもよい。(I)界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、または、両性のいずれでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。
ノニオン系界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン高級アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル類、シリコーン系、フッ素系界面活性剤を挙げることができる。また、以下商品名で、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(JEMCO社製)、メガファック(DIC(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子(株)製)、PolyFox(OMNOVA社製)、SH−8400(東レ・ダウコーニングシリコーン)等の各シリーズを挙げることができる。
また、界面活性剤として、下記一般式(1)で表される構成単位Aおよび構成単位Bを含み、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とした場合のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が1,000以上10,000以下である共重合体を好ましい例として挙げることができる。
一般式(1)
(式(1)中、R401およびR403はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、R402は炭素数1以上4以下の直鎖アルキレン基を表し、R404は水素原子または炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Lは炭素数3以上6以下のアルキレン基を表し、pおよびqは重合比を表す重量百分率であり、pは10質量%以上80質量%以下の数値を表し、qは20質量%以上90質量%以下の数値を表し、rは1以上18以下の整数を表し、sは1以上10以下の整数を表す。)
上記Lは、下記一般式(2)で表される分岐アルキレン基であることが好ましい。一般式(2)におけるR405は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、相溶性と被塗布面
に対する濡れ性の点で、炭素数1以上3以下のアルキル基が好ましく、炭素数2または3のアルキル基がより好ましい。pとqとの和(p+q)は、p+q=100、すなわち、100質量%であることが好ましい。
一般式(2)
上記共重合体の重量平均分子量(Mw)は、1,500以上5,000以下がより好ましい。
これらの界面活性剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物における(I)界面活性剤の添加量は、感光性樹脂組成物中の全固形分100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、0.001〜50質量部であることがより好ましく、0.01〜10質量部であることがさらに好ましい。
〔酸化防止剤〕
本発明の感光性樹脂組成物は、酸化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色を防止できる、または、分解による膜厚減少を低減でき、また、耐熱透明性に優れるという利点がある。
このような酸化防止剤としては、例えば、リン系酸化防止剤、アミド類、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。これらの中では、硬化膜の着色、膜厚減少の観点から特にフェノール系酸化防止剤、アミド系酸化防止剤、ヒドラジド系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合してもよい。
フェノール系酸化防止剤の市販品としては、例えば、アデカスタブAO−15、アデカスタブAO−18、アデカスタブAO−20、アデカスタブAO−23、アデカスタブAO−30、アデカスタブAO−37、アデカスタブAO−40、アデカスタブAO−50、アデカスタブAO−51、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−70、アデカスタブAO−80、アデカスタブAO−330、アデカスタブAO−412S、アデカスタブAO−503、アデカスタブA−611、アデカスタブA−612、アデカスタブA−613、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブPEP−8W、アデカスタブPEP−24G、アデカスタブPEP−36、アデカスタブPEP−36Z、アデカスタブHP−10、アデカスタブ2112、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ1178、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010、アデカスタブTPP、アデカスタブCDA−1、アデカスタブCDA−6、アデカスタブZS−27、アデカスタブZS−90、アデカスタブZS−91(以上、(株)ADEKA製)、イルガノックス245FF、イルガノックス1010FF、イルガノックス1010、イルガノックスMD1024、イルガノックス1035FF、イルガノックス1035、イルガノックス1076、イルガノックス1098、イルガノックス1330、イルガノックス1520L、イルガノックス3114、イルガノックス1726、イルガフォス168、イルガモッド295(BASF(株)製)、sumilizerGM、sumilizerGS、sumilizerMDP−S、sumilizerBBM−S、sumilizerWX−R、sumilizerGA−80(住友化学(株)製)、ヨシノックスBHT、ヨシノックスBB、ヨシノックス2246G、ヨシノックス425、ヨシノックス250、ヨシノックス930、ヨシノックスSS、ヨシノックスTT、ヨシノックス917、ヨシノックス314((株)エーピーアイコーポレーション製)などが挙げられる。
中でも、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−80、イルガノックス1726、イルガノックス1035、イルガノックス1098を好適に使用することができる。
酸化防止剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがより好ましく、0.5〜4質量%であることが特に好ましい。この範囲にすることで、形成された膜の十分な透明性が得られ、且つ、パターン形成時の感度も良好となる。
また、酸化防止剤以外の添加剤として、“高分子添加剤の新展開((株)日刊工業新聞社)”に記載の各種紫外線吸収剤や、金属不活性化剤等を本発明の感光性樹脂組成物に添加してもよい。
また、本発明においては、露光光の照射によって実質的に酸を発生せず、熱によって酸を発生するスルホン酸エステルを使用することも好ましい。
露光光の照射によって実質的に酸を発生していないことは、化合物の露光前後でのIRスペクトルやNMRスペクトル測定により、スペクトルに変化がないことで判定することができる。
スルホン酸エステルの分子量は、230〜1,000であることが好ましく、230〜800であることがより好ましい。
本発明に用いることができるスルホン酸エステルは、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いてもよい。スルホン酸エステルは、例えば、塩基性条件下、スルホニルクロリド乃至はスルホン酸無水物を対応する多価アルコールと反応させることにより合成することができる。
熱酸発生剤の感光性樹脂組成物への含有量は、(C)成分の総含有量を100重量部としたとき、0.5〜20重量部が好ましく、1〜15重量部がより好ましい。
〔酸増殖剤〕
本発明の感光性樹脂組成物は、感度向上を目的に、酸増殖剤を用いることができる。
本発明に用いることができる酸増殖剤は、酸触媒反応によってさらに酸を発生して反応系内の酸濃度を上昇させることができる化合物であり、酸が存在しない状態では安定に存在する化合物である。このような化合物は、1回の反応で1つ以上の酸が増えるため、反応の進行に伴って加速的に反応が進むが、発生した酸自体が自己分解を誘起するため、ここで発生する酸の強度は、酸解離定数、pKaとして3以下であるのが好ましく、特に2以下であるのが好ましい。
酸増殖剤の具体例としては、特開平10−1508号公報の段落0203〜0223、特開平10−282642号公報の段落0016〜0055、および、特表平9−512498号公報第39頁12行目〜第47頁2行目に記載の化合物を挙げることができる。
本発明で用いることができる酸増殖剤としては、酸発生剤から発生した酸によって分解し、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、フェニルホスホン酸などのpKaが3以下の酸を発生させる化合物を挙げることができる。
具体的には
等を挙げることができる。
酸増殖剤の感光性樹脂組成物への含有量は、光酸発生剤100重量部に対して、10〜1,000重量部とするのが、露光部と未露光部との溶解コントラストの観点から好ましく、20〜500重量部とするのがさらに好ましい。
〔現像促進剤〕
本発明の感光性樹脂組成物は、現像促進剤を含有することができる。
現像促進剤としては、現像促進効果のある任意の化合物を使用できるが、カルボキシル基、フェノール性水酸基、およびアルキレンオキシ基の群から選ばれる少なくとも一種の構造を有する化合物であることが好ましく、カルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する化合物がより好ましく、フェノール性水酸基を有する化合物が最も好ましい。
また、(M)現像促進剤の分子量としては、100〜2000が好ましく、100〜1000がさらに好ましく、最適には100〜800である。
現像促進剤の例として、アルキレンオキシ基を有するものとしては、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールのジメチルエーテル、ポリエチレングリコールグリセリルエステル、ポリプロピレングリコールグリセリルエステル、ポリプロピレングリコールジグリセリルエステル、ポリブチレングリコール、ポリエチレングリコール−ビスフェノールAエーテル、ポリプロピレングリコール−ビスフェノールAエーテル、ポリオキシエチレンのアルキルエーテル、ポリオキシエチレンのアルキルエステル、および特開平9−222724号公報に記載の化合物等を挙げることができる。
カルボキシル基を有するものとしては、マレイン酸、フマル酸、アセチレンカルボン酸、1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸、スベリン酸、アジピン酸、クエン酸、リンゴ酸などが挙げられる。この他、特開2000−66406号公報、特開平9−6001号公報、特開平10−20501号公報、特開平11−338150号公報等に記載の化合物を挙げることができる。
フェノール性水酸基を有するものとしては、特開2005−346024号公報、特開平10−133366号公報、特開平9−194415号公報、特開平9−222724号公報、特開平11−171810号公報、特開2007−121766号公報、特開平9−297396号公報、特開2003−43679号公報等に記載の化合物を挙げることができる。これらの中でも、ベンゼン環数が2〜10個のフェノール化合物が好適であり、ベンゼン環数が2〜5個のフェノール化合物がさらに好適である。特に好ましいものとしては、特開平10−133366号公報に溶解促進剤として開示されているフェノール性化合物を挙げることができる。
現像促進剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用することも可能である。
本発明の感光性樹脂組成物における現像促進剤の添加量は、感度と残膜率の観点から、(A)成分を100質量部としたとき、0〜30質量部が好ましく、0.1〜20質量部がより好ましく、0.5〜10質量部であることが最も好ましい。
また、その他の添加剤としては特開2012−8223号公報の段落番号0120〜0121に記載の熱ラジカル発生剤、および熱酸発生剤も用いることができる。
<感光性樹脂組成物の調製方法>
各成分を所定の割合でかつ任意の方法で混合し、撹拌溶解して感光性樹脂組成物を調製する。例えば、成分を、それぞれ予め溶剤に溶解させた溶液とした後、これらを所定の割合で混合して樹脂組成物を調製することもできる。以上のように調製した組成物溶液は、孔径0.2μmのフィルター等を用いてろ過した後に、使用に供することもできる。
[硬化膜の製造方法]
次に、本発明の硬化膜の製造方法を説明する。
本発明の硬化膜の製造方法は、以下の(1)〜(5)の工程を含むことが好ましい。
(1)本発明の感光性樹脂組成物を基板上に塗布する工程;
(2)塗布された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する工程;
(3)溶剤が除去された感光性樹脂組成物を活性光線により露光する工程;
(4)露光された感光性樹脂組成物を水性現像液により現像する工程;
(5)現像された感光性樹脂組成物を熱硬化するポストベーク工程。
以下に各工程を順に説明する。
(1)の塗布工程では、本発明の感光性樹脂組成物を基板上に塗布して溶剤を含む湿潤膜とすることが好ましい。感光性樹樹脂組成物を基板へ塗布する前にアルカリ洗浄やプラズマ洗浄といった基板の洗浄を行うことが好ましく、さらに基板洗浄後にヘキサメチルジシラザンで基板表面を処理することがより好ましい。この処理を行うことにより、感光性樹脂組成物の基板への密着性が向上する傾向にある。ヘキサメチルジシラザンで基板表面を処理する方法としては、特に限定されないが、例えば、ヘキサメチルジシラザン蒸気に中に基板を晒しておく方法等が挙げられる。
上記の基板としては、無機基板、樹脂、樹脂複合材料などが挙げられる。
無機基板としては、例えばガラス、石英、シリコーン、シリコンナイトライド、および、それらのような基板上にモリブデン、チタン、アルミ、銅などを蒸着した複合基板が挙げられる。
樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、アリルジグリコールカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンズアゾール、ポリフェニレンサルファイド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、液晶ポリマー、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アイオノマー樹脂、シアネート樹脂、架橋フマル酸ジエステル、環状ポリオレフィン、芳香族エーテル、マレイミドーオレフィン、セルロース、エピスルフィド化合物等の合成樹脂からなる基板が挙げられる
これらの基板は、上記の形態のまま用いられる場合は少なく、通常、最終製品の形態によって、例えばTFT素子のような多層積層構造が形成されている。
基板への塗布方法は特に限定されず、例えば、スリットコート法、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、流延塗布法、スリットアンドスピン法等の方法を用いることができる。さらに、特開2009−145395号公報に記載されているような、所謂プリウェット法を適用することも可能である。
塗布したときのウエット膜厚は特に限定されるものではなく、用途に応じた膜厚で塗布することができるが、通常は0.5〜10μmの範囲で使用される。
(2)の溶剤除去工程では、塗布された上記の膜から、減圧(バキューム)および/または加熱により、溶剤を除去して基板上に乾燥塗膜を形成させる。溶剤除去工程の加熱条件は、好ましくは70〜130℃で30〜300秒間程度である。温度と時間が上記範囲である場合、パターンの密着性がより良好で、且つ残渣もより低減できる傾向にある。
(3)の露光工程では、塗膜を設けた基板に所定のパターンを有するマスクを介して、活性光線を照射する。この工程では、光酸発生剤が分解し酸が発生する。発生した酸の触媒作用により、塗膜成分中に含まれる酸分解性基が加水分解されて、カルボキシル基またはフェノール性水酸基が生成する。
活性光線による露光光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、LED光源、エキシマレーザー発生装置などを用いることができ、g線(436nm)、i線(365nm)、h線(405nm)などの波長300nm以上450nm以下の波長を有する活性光線が好ましく使用できる。また、必要に応じて長波長カットフィルター、短波長カットフィルター、バンドパスフィルターのような分光フィルターを通して照射光を調整することもできる。
露光装置としては、ミラープロジェクションアライナー、ステッパー、スキャナー、プロキシミティ、コンタクト、マイクロレンズアレイ、レーザー露光、など各種方式の露光機を用いることができる。
酸触媒の生成した領域において、上記の加水分解反応を加速させるために、露光後加熱処理:Post Exposure Bake(以下、「PEB」ともいう。)を行うことができる。PEBにより、酸分解性基からのカルボキシル基またはフェノール性水酸基の生成を促進させることができる。PEBを行う場合の温度は、30℃以上130℃以下であることが好ましく、40℃以上110℃以下がより好ましく、50℃以上100℃以下が特に好ましい。
ただし、本発明における酸分解性基は、酸分解の活性化エネルギーが低く、露光による酸発生剤由来の酸により容易に分解し、カルボキシル基またはフェノール性水酸基を生じるため、必ずしもPEBを行うことなく、現像によりポジ画像を形成することもできる。
(4)の現像工程では、遊離したカルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する重合体を、アルカリ性現像液を用いて現像する。アルカリ性現像液に溶解しやすいカルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する樹脂組成物を含む露光部領域を除去することにより、ポジ画像が形成する。
現像工程で使用する現像液には、塩基性化合物が含まれることが好ましい。塩基性化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩類;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド等のアンモニウムヒドロキシド類;ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどの水溶液を使用することができる。また、上記アルカリ類の水溶液にメタノールやエタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
好ましい現像液として、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの0.4%水溶液、0.5%水溶液、0.7%水溶液、2.38%水溶液を挙げる事ができる。
現像液のpHは、好ましくは10.0〜14.0である。
現像時間は、好ましくは30〜500秒間であり、また、現像の手法は液盛り法、ディップ法等の何れでもよい。現像後は、流水洗浄を、通常、30〜300秒間行い、所望のパターンを形成させることができる。
現像の後に、リンス工程を行うこともできる。リンス工程では、現像後の基板を純水などで洗うことで、付着している現像液除去、現像残渣除去を行う。リンス方法は公知の方法を用いることができる。例えばシャワーリンスやディップリンスなどを挙げる事ができる。
(5)のポストベーク工程では、得られたポジ画像を加熱することにより、酸分解性基を熱分解しカルボキシル基またはフェノール性水酸基を生成させ、架橋性基、架橋剤等と架橋させることにより、硬化膜を形成することができる。この加熱は、ホットプレートやオーブン等の加熱装置を用いて、所定の温度、例えば180〜250℃で所定の時間、例えばホットプレート上なら5〜90分間、オーブンならば30〜120分間、加熱処理をすることが好ましい。このような架橋反応を進行させることにより、耐熱性、硬度等により優れた保護膜や層間絶縁膜を形成することができる。また、加熱処理を行う際は窒素雰囲気下で行うことにより、透明性をより向上させることもできる。
ポストベークの前に、比較的低温でベークを行った後にポストベークすることもできる(ミドルベーク工程の追加)。ミドルベークを行う場合は、90〜150℃で1〜60分加熱した後に、200℃以上の高温でポストベークすることが好ましい。また、ミドルベーク、ポストベークを3段階以上の多段階に分けて加熱する事もできる。このようなミドルベーク、ポストベークの工夫により、パターンのテーパー角を調整することができる。これらの加熱は、ホットプレート、オーブン、赤外線ヒーターなど、公知の加熱方法を使用することができる。
なお、ポストベークに先立ち、パターンを形成した基板に活性光線により全面再露光(ポスト露光)した後、ポストベークすることにより未露光部分に存在する光酸発生剤から酸を発生させ、架橋工程を促進する触媒として機能させることができ、膜の硬化反応を促進することができる。ポスト露光工程を含む場合の好ましい露光量としては、100〜3,000mJ/cm2が好ましく、100〜500mJ/cm2が特に好ましい。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物より得られた硬化膜は、ドライエッチングレジストとして使用することもできる。ポストベーク工程により熱硬化して得られた硬化膜をドライエッチングレジストとして使用する場合、エッチング処理としてはアッシング、プラズマエッチング、オゾンエッチングなどのドライエッチング処理を行うことができる。
[硬化膜]
本発明の硬化膜は、本発明の感光性樹脂組成物を硬化して得られた硬化膜である。
本発明の硬化膜は、層間絶縁膜として好適に用いることができる。また、本発明の硬化膜は、本発明の硬化膜の製造方法により得られた硬化膜であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物により、絶縁性に優れ、高温でベークされた場合においても高い透明性を有する層間絶縁膜が得られる。本発明の感光性樹脂組成物を用いてなる層間絶縁膜は、高い透明性を有し、硬化膜物性に優れるため、有機EL表示装置や液晶表示装置の用途に有用である。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、本発明の硬化膜を具備することを特徴とする。
本発明の液晶表示装置としては、上記本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成される平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の液晶表示装置を挙げることができる。
例えば、本発明の液晶表示装置が具備するTFT(Thin−Film Transistor)の具体例としては、アモルファスシリコン−TFT、低温ポリシリコンーTFT、酸化物半導体TFT等が挙げられる。本発明の硬化膜は電気特性に優れるため、これらのTFTに組み合わせて好ましく用いることができる。
また、本発明の液晶表示装置が取りうる液晶駆動方式としてはTN(TwistedNematic)方式、VA(Virtical Alignment)方式、IPS(In−Place−Switching)方式、FFS(Frings Field Switching)方式、OCB(Optical Compensated Bend)方式などが挙げられる。
パネル構成においては、COA(Color Filter on Allay)方式の液晶表示装置でも本発明の硬化膜を用いることができ、例えば、特開2005−284291号公報の有機絶縁膜(115)や、特開2005−346054号公報の有機絶縁膜(212)として用いることができる。
また、本発明の液晶表示装置が取りうる液晶配向膜の具体的な配向方式としてはラビング配向法、光配向方などが挙げられる。また、特開2003−149647号公報や特開2011−257734号公報に記載のPSA(Polymer Sustained Alignment)技術によってポリマー配向支持されていてもよい。
また、本発明の感光性樹脂組成物および本発明の硬化膜は、上記用途に限定されず種々の用途に使用することができる。例えば、平坦化膜や層間絶縁膜以外にも、カラーフィルターの保護膜や、液晶表示装置における液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーや固体撮像素子においてカラーフィルター上に設けられるマイクロレンズ等に好適に用いることができる。
図1は、アクティブマトリックス方式の液晶表示装置10の一例を示す概念的断面図である。このカラー液晶表示装置10は、背面にバックライトユニット12を有する液晶パネルであって、液晶パネルは、偏光フィルムが貼り付けられた2枚のガラス基板14,15の間に配置されたすべての画素に対応するTFT16の素子が配置されている。ガラス基板上に形成された各素子には、硬化膜17中に形成されたコンタクトホール18を通して、画素電極を形成するITO透明電極19が配線されている。ITO透明電極19の上には、液晶20の層とブラックマトリックスを配置したRGBカラーフィルター22が設けられている。
バックライトの光源としては、特に限定されず公知の光源を用いることができる。例えば白色LED、青色・赤色・緑色などの多色LED、蛍光灯(冷陰極管)、有機ELなどを挙げる事ができる。
また、液晶表示装置は、3D(立体視)型のものとしたり、タッチパネル型のものとしたりすることも可能である。さらにフレキシブル型にすることも可能であり、特開2011−145686号公報の第2相間絶縁膜(48)や、特開2009−258758号公報の相間絶縁膜(520)として用いることができる。
[有機EL表示装置]
本発明の有機EL表示装置は、本発明の硬化膜を具備することを特徴とする。
本発明の有機EL表示装置としては、上記本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成される平坦化膜や層間絶縁膜を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとる公知の各種有機EL表示装置や液晶表示装置を挙げることができる。
例えば、本発明の有機EL表示装置が具備するTFT(Thin−Film Transistor)の具体例としては、アモルファスシリコン−TFT、低温ポリシリコンーTFT、酸化物半導体TFT等が挙げられる。本発明の硬化膜は電気特性に優れるため、これらのTFTに組み合わせて好ましく用いることができる。
図2は、有機EL表示装置の一例の構成概念図である。ボトムエミッション型の有機EL表示装置における基板の模式的断面図を示し、平坦化膜4を有している。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSi34から成る絶縁膜3が形成されている。絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)が絶縁膜3上に形成されている。配線2は、TFT1間または、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
さらに、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上に平坦化層4が形成されている。
平坦化膜4上には、ボトムエミッション型の有機EL素子が形成されている。すなわち、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5が、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成されている。また、第一電極5は、有機EL素子の陽極に相当する。
第一電極5の周縁を覆う形状の絶縁膜8が形成されており、この絶縁膜8を設けることによって、第一電極5とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
さらに、図2には図示していないが、所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設け、次いで、基板上方の全面にAlから成る第二電極を形成し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることで封止し、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続されてなるアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られる。
本発明の感光性樹脂組成物は、硬化性および硬化膜特性に優れるため、MEMSデバイスの構造部材として、本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成されたレジストパターンを隔壁としたり、機械駆動部品の一部として組み込んで使用される。このようなMEMS用デバイスとしては、例えばSAWフィルター、BAWフィルター、ジャイロセンサー、ディスプレイ用マイクロシャッター、イメージセンサー、電子ペーパー、インクジェットヘッド、バイオチップ、封止剤等の部品が挙げられる。より具体的な例は、特表2007−522531号公報、特開2008−250200号公報、特開2009−263544号公報等に例示されている。
本発明の感光性樹脂組成物は、平坦性や透明性に優れるため、例えば特開2011−107476号公報の図2に記載のバンク層(16)および平坦化膜(57)、特開2010−9793号公報の図4(a)に記載の隔壁(12)および平坦化膜(102)、特開2010−27591号公報の図10に記載のバンク層(221)および第3層間絶縁膜(216b)、特開2009−128577号公報の図4(a)に記載の第2層間絶縁膜(125)および第3層間絶縁膜(126)、特開2010−182638号公報の図3に記載の平坦化膜(12)および画素分離絶縁膜(14)などの形成に用いることもできる。この他、液晶表示装置における液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーや、ファクシミリ、電子複写機、固体撮像素子等のオンチップカラーフィルターの結像光学系あるいは光ファイバコネクタのマイクロレンズにも好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。
以下の合成例において、以下の符号はそれぞれ以下の化合物を表す。
V−65:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業製)
V−601:ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬工業製)
MAEVE:メタクリル酸1−エトキシエチル
MATHF:メタクリル酸テトラヒドロ−2H−フラン−2−イル
MATHP:メタクリル酸テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル
CHOEMA:メタクリル酸1−(シクロヘキシルオキシ)エチル
StOEVE:4−(1−エトキシエチルオキシ)スチレン
t−BuMA:t−ブチルメタクリレート
P−Ph−1:4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシプロピル)エステルの1−エトキシエチルエーテル
StCOOEVE:スチレンカルボン酸の1−エトキシエチルエーテル
NBMA:n−ブトキシメチルアクリルアミド(NBMA、東京化成製)
IBMAA:i−ブトキシメチルアクリルアミド(東京化成製)
MMAA:メトキシメチルアクリルアミド(MRCユニテック社製)
GMA:グリシジルメタクリレート
M100:メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(ダイセル化学工業(株)製)
OXE−30:メタクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(大阪有機化学工業(株)製)
AllyMA:アリルメタクリレート
MAA−GMA:下記構造
HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
THFFMA:テトラヒドロフルフリルメタクリレート
St:スチレン
MMA:メタクリル酸メチル
MAA:メタクリル酸
AA:アクリル酸
HO−MS:下記構造(HO−MS、共栄社製)
HO(A)−HH:下記構造(HO(A)−HH、共栄社製)
PHS:p−ヒドロキシスチレン
Ph−1:4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシプロピル)エステル
HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(和光純薬工業製)
AcAc:エチレングリコールモノアセトアセテートモノメタクリレート(下記構造)
DCPM:ジシクロペンタニルメタクリレート
EDM:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(東邦化学工業製、ハイソルブEDM)
<重合体A−1の合成>
共重合体(A)である重合体A−1を以下のごとく合成した。
エチルビニルエーテル144.2部(2モル当量)にフェノチアジン0.5部を添加し、反応系中を10℃以下に冷却しながらメタクリル酸86.1部(1モル当量)を滴下後、室温(25℃)で4時間撹拌した。p−トルエンスルホン酸ピリジニウム5.0部を添加後、室温で2時間撹拌し、一夜室温放置した。反応液に炭酸水素ナトリウム5部および硫酸ナトリウム5部を添加し、室温で1時間撹拌し、不溶物を濾過後40℃以下で減圧濃縮し、残渣の黄色油状物を減圧蒸留して沸点(bp.)43〜45℃/7mmHg留分のメタクリル酸1−エトキシエチル(MAEVE)134.0部を無色油状物として得た。
3つ口フラスコに、溶媒として、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(東邦化学工業製、ハイソルブEDM、45g)を入れ、窒素雰囲気下において90℃に昇温した。その溶液に、単量体成分として、メチルメタクリレート(MMA、和光純薬工業製、3.27g)、タクリル酸1−エトキシエチル(MAEVE、22.45g)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA、和光純薬製、6.57g)、3−エチル−3−オキセタニルメチルメタクリレート(OXE−30、大阪有機化学工業製、20.26g)および、n−ブトキシメチルアクリルアミド(NBMA、東京化成製、9.43g)、並びに、重合開始剤としてジメチル 2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601、和光純薬工業製、7.36g、モノマーに対して8mol%)を溶解させ、2時間かけて滴下した。滴下終了後2時間攪拌した。その溶液にさらにV−601(1.84g、モノマーに対して2mol%)を添加し、さらに2時間攪拌し、反応を終了させた。それにより重合体A−1を得た。重量平均分子量は12000であった。
モノマー種類等を下記表に示す通りに変更し、重合体A−2〜A−8、C−1〜C−3、C−5を同様に合成した。
<重合体C−4の合成>
メタクリル酸1−エトキシエチル(79.06重量部(0.5モル当量))、メタクリル酸(43.05重量部(0.5モル当量))およびジエチレングリコールエチルメチルエーテル(99.9重量部)の混合溶液を窒素気流下、70℃に加熱した。この混合溶液を撹拌しながら、ラジカル重合開始剤V−65(和光純薬工業(株)製、4.5重量部)およびジエチレングリコールエチルメチルエーテル(90.0重量部)の混合溶液を2.5時間かけて滴下した。滴下が終了してから、70℃で5時間反応させることにより重合体C−1のジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液(固形分濃度:40重量%)を得た。
上記重合体C−1溶液にさらにメタクリル酸グリシジル(56.86重量部(0.4モル当量))、ベンジルトリエチルアンモニウム(2.41重量部)、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(85.3重量部)を加えて、75℃で反応させることにより、重合体C−4のジエチレングリコールエチルメチルエーテル溶液(固形分濃度:40重量%)を得た。得られた重合体C−4のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量は20,000であった。
<CHOEMAの合成>
上記重合体A−1の合成におけるMAEVEの合成法と同様の方法でCHOEMAの合成を行った。
<MATHFの合成>
メタクリル酸(86g、1mol)を15℃に冷却しておき、カンファースルホン酸(4.6g,0.02mol)添加した。その溶液に、2−ジヒドロフラン(71g、1mol、1.0当量)を滴下した。1時間撹拌した後に、飽和炭酸水素ナトリウム(500mL)を加え、酢酸エチル(500mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、不溶物を濾過後40℃以下で減圧濃縮し、残渣の黄色油状物を減圧蒸留して沸点(bp.)54〜56℃/3.5mmHg留分のメタクリル酸テトラヒドロ−2H−フラン−2−イル(MATHF)125gを無色油状物として得た(収率80%)。
<Ph−1の合成>
4−ヒドロキシ安息香酸(3−ヒドロキシプロピル)エステル23gのアセトニトリル100ml溶液に、撹拌下、N−メチルピロリドン20mlを加え、さらにメタクリル酸クロリド16gを加えた。35°Cで8時間、撹拌しながら反応させた後、反応混合物を氷水にあけ、析出した結晶を濾取し、酢酸エチル/n−ヘキサンから再結晶し、4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシプロピル)エステルを得た。
<P−Ph−1の合成>
P−Ph−1は、Ph−1を1−エトキシエチルエーテルにて保護することにより得た。
<重合体A−9の合成>
重合体A−2の合成においてモノマー総量に対してチオリンゴ酸を1.5mol%をさらに添加したこと以外は重合体A−2と同様に合成した。
<感光性樹脂組成物の調整>
下記表記載の固形分比となるように、重合体(A成分)、酸発生剤(B成分)、重合体(C成分)、増感剤(E成分)、架橋剤(F成分)、密着改良剤(G成分)、クエンチャー(F成分)、界面活性剤(I成分)を溶媒に溶解混合し、口径0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過して、各種実施例および比較例の感光性樹脂組成物を得た。
なお、溶媒は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールエチルメチルエーテル/1,3−ブチレングリコールジアセテート=60/37/3(重量比)の混合溶媒を用い、粘度が5mPa・sとなるように調整した。
実施例、比較例に用いた各化合物を示す略号の詳細は、以下の通りである。
<B成分>
B−1:PAG−103(商品名、下記に示す構造、BASF社製)
B−2:PAI−101(商品名、下記に示す構造、BASF社製)
B−3:α−(ヒドロキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(合成例を後述する。)
B−4:下記に示す構造(合成例を後述する。)
B−5:下記に示す構造(合成例を後述する。)
B−6:下記に示す構造(合成例を後述する。)
B−7:下記に示す構造(合成例を後述する。)
B−8:下記に示す構造(合成例を後述する。)
B−9:TPS−1000(商品名、下記に示す構造、みどり化学社製)
NQD:4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(1.0モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(2.0モル)の縮合物
<B−3の合成>
フェニルアセトニトリル(5.85g、東京化成社製)をテトラヒドロフラン(50ml、和光純薬社製)に混合させ、氷浴につけ反応液を5℃以下に冷却した。次に、SM−28(ナトリウムメトキシド28%メタノール溶液、11.6g、和光純薬社製)を滴下し、氷浴下30分間攪拌し反応させた。次に、亜硝酸イソペンチル(7.03g、東京化成社製)を内温20度以下に保ちながら滴下し、滴下終了後に反応液を室温化1時間反応させた。得られた反応液を、水酸化ナトリウム(1g)を溶解させた水(150mL)に投入し完溶させ、次いで酢酸エチル(100ml)を添加して分液し、目的物を有する水層約180mlを得た。さらに再度酢酸エチル(100ml)を添加し、濃塩酸で水層をpH3以下の酸性とし、生成物を抽出、濃縮した。得られた粗結晶をヘキサンで洗浄すると、α−(ヒドロキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(4.6g)が収率63%で得られた。
α−(ヒドロキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル11.5gをテトラヒドロフラン:100ml(和光純薬社製)に溶解させ、氷浴につけ反応液を5℃以下に冷却した。次にメタンスルホニルクロリド9.9g(和光純薬社製)を滴下し、次いでトリエチルアミン9.55g(和光純薬社製)を内温20度以下に保ちながら滴下し、氷浴下1時間攪拌し反応させた。
得られた反応液を、水500mLに滴下し、室温下で一時間攪拌した。得られた粉末状の析出物を濾過、乾燥させると、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−2−フェニルアセトニトリル(化合物B−3)(16g)が収率90%で得られた。この化合物のH−NMRスペクトルは、生成物がオキシム構造異性体(syn/anti)の混合物であることを示し、その存在比はsyn:anti=25/75であった。
<B−4の合成>
特表2002−528451号公報の段落番号[0108]に記載の方法に従って、α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)フェニルアセトニトリル(化合物B−4)を合成した。
<B−5の合成>
1−1.合成中間体B−5Aの合成
2−アミノベンゼンチオール(31.3g、東京化成工業(株)製)をトルエン(100mL、和光純薬工業(株)製)に室温(25℃)下溶解させた。次に、得られた溶液に、フェニルアセチルクロリド(40.6g、東京化成工業(株)製)を滴下し、室温下1時間、次いで100℃で2時間撹拌し反応させた。得られた反応液に水500mLを入れ析出した塩を溶解させ、トルエン油分を抽出、抽出液をロータリエバポレーターで濃縮させ、合成中間体B−5Aを得た。
1−2.B−5の合成
上記のようにして得られた合成中間体B−5A(2.25g)をテトラヒドロフラン(10mL、和光純薬工業(株)製)に混合させた後、氷浴につけ反応液を5℃以下に冷却した。次に、反応液に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(4.37g、25質量%メタノール溶液、Alfa Acer社製)を滴下し、氷浴下0.5時間撹拌し反応させた。さらに、亜硝酸イソペンチル(7.03g)を内温20℃以下に保ちながら滴下し、滴下終了後に反応液を室温まで昇温後、一時間撹拌した。
ついで、反応液を5℃以下に冷却し後、p−トルエンスルホニルクロリド(1.9g)(東京化成工業(株)製)を投入し、10℃以下を保ちながら1時間撹拌した。その後水(80mL)を投入し、0℃で1時間撹拌した。得られた析出物を濾過した後、イソプロピルアルコール(IPA)(60mL)を投入し、50℃に加熱して1時間撹拌し、熱時濾過、乾燥させることで、B−5の化合物(上述の構造)(1.8g)を得た。
得られたB−5の1H−NMRスペクトル(300MHz、重DMSO((D3C)2S=O))は、δ=8.2〜8.17(m,1H),8.03〜8.00(m,1H),7.95〜7.9(m,2H),7.6〜7.45(m,9H),2.45(s,3H)であった。
上記の1H−NMR測定結果より、得られたB−5は、1種単独の幾何異性体であることが推定される。
<B−6の合成>
2−ナフトール(10g)、クロロベンゼン(30mL)の懸濁溶液に塩化アルミニウム(10.6g)、2−クロロプロピオニルクロリド(10.1g)を添加し、混合液を40℃に加熱して2時間反応させた。氷冷下、反応液に4NHCl水溶液(60mL)を滴下し、酢酸エチル(50mL)を添加して分液した。有機層に炭酸カリウム(19.2g)を加え、40℃で1時間反応させた後、2NHCl水溶液(60mL)を添加して分液し、有機層を濃縮後、結晶をジイソプロピルエーテル(10mL)でリスラリーし、ろ過、乾燥してケトン化合物(6.5g)を得た。
得られたケトン化合物(3.0g)、メタノール(30mL)の懸濁溶液に酢酸(7.3g)、50質量%ヒドロキシルアミン水溶液(8.0g)を添加し、加熱還流した。放冷後、水(50mL)を加え、析出した結晶をろ過、冷メタノール洗浄後、乾燥してオキシム化合物(2.4g)を得た。
得られたオキシム化合物(1.8g)をアセトン(20mL)に溶解させ、氷冷下トリエチルアミン(1.5g)、p−トルエンスルホニルクロリド(2.4g)を添加し、室温に昇温して1時間反応させた。反応液に水(50mL)を添加し、析出した結晶をろ過後、メタノール(20mL)でリスラリーし、ろ過、乾燥してB−6の化合物(上述の構造)(2.3g)を得た。
なお、B−6の1H−NMRスペクトル(300MHz、CDCl3)は、δ=8.3(d,1H),8.0(d,2H),7.9(d,1H),7.8(d,1H),7.6(dd,1H),7.4(dd,1H)7.3(d,2H),7.1(d.1H),5.6(q,1H),2.4(s,3H),1.7(d,3H)であった。
<B−7の合成>
2−ナフトール(20g)をN,N−ジメチルアセトアミド(150mL)に溶解させ、炭酸カリウム(28.7g)、2−ブロモオクタン酸エチル(52.2g)を添加して100℃で2時間反応させた。反応液に水(300mL)、酢酸エチル(200mL)を添加して分液し、有機層を濃縮後、48質量%水酸化ナトリウム水溶液(23g)、エタノール(50mL)、水(50mL)を添加し、2時間反応させた。反応液を1N HCl水溶液(500mL)にあけ、析出した結晶をろ過、水洗してカルボン酸粗体を得た後、ポリリン酸30gを添加して170℃で30分反応させた。反応液を水(300mL)にあけ、酢酸エチル(300mL)を添加して分液し、有機層を濃縮した後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ケトン化合物(10g)を得た。
得られたケトン化合物(10.0g)、メタノール(100mL)の懸濁溶液に酢酸ナトリウム(30.6g)、塩酸ヒドロキシルアミン(25.9g)、硫酸マグネシウム(4.5g)を添加し、24時間加熱還流した。放冷後、水(150mL)、酢酸エチル(150mL)添加して分液し、有機層を水80mLで4回分液し、濃縮した後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製してオキシム化合物(5.8g)を得た。
得られたオキシム(3.1g)に対し、B−6の化合物と同様にスルホネート化を行い、B−7の化合物(上述の構造)(3.2g)を得た。
なお、B−7の1H−NMRスペクトル(300MHz、CDCl3)は、δ=8.3(d,1H),8.0(d,2H),7.9(d,1H),7.8(d,1H),7.6(dd,1H),7.5(dd,1H)7.3(d,2H),7.1(d.1H),5.6(dd,1H),2.4(s,3H),2.2(ddt,1H),1.9(ddt,1H),1.4〜1.2(m,8H),0.8(t,3H)であった。
<B−8の合成>
B−6におけるp−トルエンスルホニルクロリドの代わりにベンゼンスルホニルクロリドを用いた以外は、B−6と同様にして、B−8の化合物(上述の構造)を合成した。
なお、B−8の1H−NMRスペクトル(300MHz、CDCl3)は、δ=8.3(d,1H),8.1(d,2H),7.9(d,1H),7.8(d,1H),7.7−7.5(m,4H),7.4(dd,1H),7.1(d.1H),5.6(q,1H),1.7(d,3H)であった。
<E成分>
E−1:DBA(商品名、9,10−ジブトキシアントラセン、川崎化成工業製)
E−2:NBCA(下記の構造、黒金化成(株)製)
<F成分>
F−1:JER157S65(商品名、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、三菱ケミカルホールディングス社製)
F−2:ニカラックMW−100LM(三和ケミカル社製)
F−3:EX−111(ナガセケムテックス社製)
F−4:EX−212L(ナガセケムテックス社製)
F−5:カヤラッドDPHA(日本化薬社製)
F−6:セロキサイド2021P(ダイセル社製)
F−7:デュラネート17B−60P(旭化成ケミカルズ社製)
F−8:デナコールEX−321L(ナガセケムテックス社製)
<G成分>
G−1:KBM−403(商品名、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、下記に示す構造、信越化学工業(株)製)
G−2:KBE−403(商品名、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、信越化学工業(株)製)
G−3:KBE−1003(商品名、ビニルトリエトキシシラン、信越化学工業(株)製)
G−4:KBM−502(商品名、3−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、信越化学工業(株)製)
G−5:KBM−5103(商品名、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製)
G−6:KBM−803(商品名、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製)
G−7:KBM−903(商品名、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製)
<H成分>
H−1:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
H−2:トリフェニルイミダゾール
H−3:下記構造
<I成分>
I−1:下記構造式で示されるパーフルオロアルキル基含有ノニオン性界面活性剤
I−2:シリコーン系界面活性剤SH−8400(東レ・ダウコーニングシリコーン)
<その他の添加剤>
AO−60:ヒンダードフェノール アデカスタブAO−60(アデカ製)
SE−1:サリチル酸
SE−2:下記化合物
SE−3:クエン酸
SA−1:下記化合物
<感度の評価>
ガラス基板(コーニング1737、0.7mm厚(コーニング社製))上に、各感光性樹脂組成物をスリット塗布した後、95℃/140秒ホットプレート上でプリベークして溶剤を揮発させ、膜厚4.0μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
次に、得られた感光性樹脂組成物層を、キヤノン(株)製PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)を用いて、所定のマスクを介して露光した。そして、露光後の感光性樹脂組成物層を、アルカリ現像液(0.4重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で23℃/60秒間現像した後、超純水で20秒リンスした。
これらの操作により9μmのラインアンドスペースを1:1で解像する時の最適i線露光量(Eopt)を感度とした。なお、評価基準は下記の通りである。A、B、Cが実用上問題のないレベルである。
A:40mJ/cm2未満
B:40mJ/cm2以上60mJ/cm2未満
C:60mJ/cm2以上80mJ/cm2未満
D:80mJ/cm2以上150mJ/cm2未満
E:150mJ/cm2以上
実施例8のみ下記にて感度評価を行った。この理由は、t−BuMAは感度が本来的に低い化合物であるためである。
ガラス基板(コーニング1737、0.7mm厚(コーニング社製))上に、感光性樹脂組成物をスリット塗布した後、95℃/140秒ホットプレート上でプリベークして溶剤を揮発させ、膜厚4.0μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
次に、得られた感光性樹脂組成物層を、キヤノン(株)製PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)を用いて、所定のマスクを介して露光した。そして、露光後の基板を、60℃ホットプレートで1分加熱した後に、アルカリ現像液(2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で23℃/60秒間現像した後、超純水で20秒リンスした。
これらの操作により9μmのラインアンドスペースを1:1で解像する時の最適i線露光量(Eopt)を感度とした。なお、評価基準は同様である。
<体積抵抗率の測定>
〔サンプル作製〕
アルミ基板上に材料を塗布したのち、90℃で2分乾燥後、超高圧水銀灯で300mJ露光し、さらに、230℃、30分間オーブンで加熱し、膜厚3μmの硬化膜を形成した。この硬化膜上にアルミ蒸着を行ったものを体積抵抗率測定用サンプルとした。
〔測定〕
上記体積抵抗率測定用サンプルを23℃、相対湿度60%、24時間の条件下で調湿した後、ULTRA HIGH RESISTANCE METER(ADVANTEST製)にて体積抵抗率測定を行った。
測定方法はJIS K6911に準拠し、印加電圧10V、1分で体積抵抗測定値(Ω)を測定した。
本測定値と、アルミ電極の面積および試料厚みより、体積抵抗率(Ω・cm)を算出した(高いほど好ましい)。A、B、Cが実用上問題のないレベルである。
A:5.0×1016Ω・cm以上
B:3.0×1016Ω・cm以上5.0×1016Ω・cm未満
C:1.0×1016Ω・cm以上3.0×1016Ω・cm未満
D:5.0×1015Ω・cm以上1.0×1016Ω・cm未満
E:5.0×1015Ω・cm未満
<耐溶剤性の評価>
ガラス基板(コーニング1737、0.7mm厚(コーニング社製))上に、各感光性樹脂組成物をスリット塗布した後、95℃/140秒ホットプレート上でプリベークして溶剤を揮発させ、膜厚3.0μmの感光性樹脂組成物層を形成した。超高圧水銀灯で300mJ露光し、さらに、230℃、60分間オーブンで加熱し、硬化膜を形成した
得られた硬化膜の膜厚(T1)を測定した。そして、この硬化膜が形成された基板を60℃に温度制御されたジメチルスルホキシド:モノエタノールアミン=5:5溶液中に10分間浸漬させた後、浸漬後の硬化膜の膜厚(t1)を測定し、浸漬による膜厚変化率{|t1−T1|/T1}×100〔%〕を算出した。結果を下記表に示す。A、B、Cが実用上問題のないレベルである。
A:2%未満
B:2%以上3%未満
C:3%以上4%未満
D:4%以上6%未満
E:6%以上
<実施例22>
実施例22は、実施例21において、基板をガラス基板(コーニング1737、0.7mm厚(コーニング社製))から、6inchシリコンウェハに変更した以外は、同様に行った。
<実施例26>
実施例26は、実施例23において、溶媒をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールエチルメチルエーテル/1,3−ブチレングリコールジアセテート=60/37/3(重量比)の混合溶媒に代え、組成物の粘度が35mPa・sとなるように調整し、全ての塗布をスピンコートにし、他は同様に行った。
上記表から明らかなとおり、本発明の感光性樹脂組成物は、高い感度、体積抵抗率および溶剤耐性を有することが分かった。特に、全ポリマー成分中の−NH−CH2−O−Rを有する構成単位および架橋基を有する構成単位の割合が多いものが、より優れた効果を奏することがわかった。
<実施例30>
実施例30は、実施例23において、露光機を、キヤノン(株)製PLA−501F露光機から、Nikon(株)製FX−803M(gh−Line ステッパ)に変更した以外は同様に行った。感度の評価は「A」であった。
<実施例31>
実施例31は、実施例23において、露光機を、キヤノン(株)製PLA−501F露光機から、355nmレーザー露光機に変更して355nmレーザー露光を行った以外は同様に行った。ここで、355nmレーザー露光機としては、株式会社ブイテクノロジー社製の「AEGIS」を使用し(波長355nm、パルス幅6nsec)、露光量はOPHIR社製の「PE10B−V2」を用いて測定した。
感度の評価は「A」であった。
<実施例32>
実施例32は、実施例23において、露光機を、キヤノン(株)製PLA−501F露光機から、UV−LED光源露光機に変更した以外は同様に行った。感度の評価は「A」であった。
上記のとおり、実施例の感光性樹脂組成物は、基板、露光機の如何に拘らず、優れた感度を示し、且つ、形成されたパターンの形状にも優れていることがわかった。
<実施例33>
薄膜トランジスター(TFT)を用いた有機EL表示装置を以下の方法で作製した(図1参照)。
ガラス基板6上にボトムゲート型のTFT1を形成し、このTFT1を覆う状態でSi34から成る絶縁膜3を形成した。次に、この絶縁膜3に、ここでは図示を省略したコンタクトホールを形成した後、このコンタクトホールを介してTFT1に接続される配線2(高さ1.0μm)を絶縁膜3上に形成した。この配線2は、TFT1間または、後の工程で形成される有機EL素子とTFT1とを接続するためのものである。
さらに、配線2の形成による凹凸を平坦化するために、配線2による凹凸を埋め込む状態で絶縁膜3上へ平坦化膜4を形成した。絶縁膜3上への平坦化膜4の形成は、実施例16の感光性樹脂組成物を基板上にスピン塗布し、ホットプレート上でプリベーク(90℃×2分)した後、マスク上から高圧水銀灯を用いてi線(365nm)を45mJ/cm2(照度20mW/cm2)照射した後、アルカリ水溶液にて現像してパターンを形成し、230℃で60分間の加熱処理を行った。
感光性樹脂組成物を塗布する際の塗布性は良好で、露光、現像、焼成の後に得られた硬化膜には、しわやクラックの発生は認められなかった。さらに、配線2の平均段差は500nm、作製した平坦化膜4の膜厚は2,000nmであった。
次に、得られた平坦化膜4上に、ボトムエミッション型の有機EL素子を形成した。まず、平坦化膜4上に、ITOからなる第一電極5を、コンタクトホール7を介して配線2に接続させて形成した。その後、レジストを塗布、プリベークし、所望のパターンのマスクを介して露光し、現像した。このレジストパターンをマスクとして、ITOエッチャント用いたウエットエッチングによりパターン加工を行った。その後、レジスト剥離液(リムーバ100、AZエレクトロニックマテリアルズ社製)を用いて上記レジストパターンを50℃で剥離した。こうして得られた第一電極5は、有機EL素子の陽極に相当する。
次に、第一電極5の周縁を覆う形状の絶縁膜8を形成した。絶縁膜8には、実施例22の感光性樹脂組成物を用い、上記と同様の方法で絶縁膜8を形成した。この絶縁膜8を設けることによって、第一電極5とこの後の工程で形成する第二電極との間のショートを防止することができる。
さらに、真空蒸着装置内で所望のパターンマスクを介して、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を順次蒸着して設けた。次いで、基板上方の全面にAlから成る第二電極を形成した。得られた上記基板を蒸着機から取り出し、封止用ガラス板と紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることで封止した。
以上のようにして、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1が接続してなるアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られた。駆動回路を介して電圧を印加したところ、良好な表示特性を示し、信頼性の高い有機EL表示装置であることが分かった。
<実施例34>
特許第3321003号公報の図1に記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置において、層間絶縁膜として硬化膜17を以下のようにして形成し、実施例34の液晶表示装置を得た。
すなわち、実施例25の感光性樹脂組成物を用い、上記実施例33における有機EL表示装置の平坦化膜4の形成方法と同様の方法で、層間絶縁膜として硬化膜17を形成した。
得られた液晶表示装置に対して、駆動電圧を印加したところ、良好な表示特性を示し、信頼性の高い液晶表示装置であることが分かった。
1:TFT(薄膜トランジスター)
2:配線
3:絶縁膜
4:平坦化膜
5:第一電極
6:ガラス基板
7:コンタクトホール
8:絶縁膜
10:液晶表示装置
12:バックライトユニット
14,15:ガラス基板
16:TFT
17:硬化膜
18:コンタクトホール
19:ITO透明電極
20:液晶
22:カラーフィルター

Claims (13)

  1. (A)下記(1)および(2)の少なくとも一方を満たす重合体成分、
    (1)(A1)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)、−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)、および該(a2)以外の架橋基を有する構成単位(a3)を有する共重合体、
    (2)(A2)酸基が酸分解性基で保護された基を有する構成単位(a1)、および−NH−CH2−O−R(Rは炭素数1〜20のアルキル基)で表される部分構造を有する構成単位(a2)を有する共重合体、ならびに(C)該(a2)以外の架橋基(c2)を有する構成単位を有する重合体、
    (B)光酸発生剤、および
    (D)溶剤、
    を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
  2. 前記構成単位(a2)が、下記一般式(1)で表される構成単位である、請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
    一般式(1)
    (上記式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
  3. 前記構成単位(a1)が、式(A2’)で表される構成単位である、請求項1または2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
    式(A2’)
    (式中、R1およびR2は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、少なくともR1およびR2のいずれか一方がアルキル基またはアリール基であり、R3は、アルキル基またはアリール基を表し、R1またはR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成してもよく、R4は、水素原子またはメチル基を表し、Xは単結合またはアリーレン基を表す。)
  4. 前記(A)重合体成分に含まれるいずれかの重合体がその他構成成分(a4)としてカルボン酸を含む構成単位を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  5. 前記構成単位(a2)または(c2)がエポキシ基および/またはオキセタニル基を有する構成単位である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  6. (B)酸発生剤としてオキシムスルホネート化合物またはオニウム塩化合物を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  7. ポジ型感光性組成物に含まれる全重合体成分の10モル%以上が前記構成単位(a2)であり、全重合体成分の20モル%以上が前記構成単位(a3)および/または前記構成単位(c2)である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  8. ポジ型感光性樹脂組成物に含まれる重合体の30重量%以上が、前記(1)共重合体である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  9. (1)請求項1〜8のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程、
    (2)適用された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する工程、
    (3)活性放射線で露光する工程、
    (4)水性現像液で現像する工程、および、
    (5)熱硬化するポストベーク工程、を含むことを特徴とする硬化膜の製造方法。
  10. 前記現像工程後、ポストベーク工程前に、全面露光する工程を含む、請求項9に記載の硬化膜の製造方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜。
  12. 層間絶縁膜である、請求項11に記載の硬化膜。
  13. 請求項11または12に記載の硬化膜を有する、液晶表示装置または有機EL表示装置。
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