JP2014157252A - 感放射線性樹脂組成物、硬化膜、その形成方法、及び表示素子 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物、硬化膜、その形成方法、及び表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】感度等の一般的特性を十分満足し、かつ現像工程後やポストベーク工程後における未露光部の膜厚変化量が少ない感放射線性樹脂組成物、この感放射線性樹脂組成物から形成される硬化膜及びその形成方法、並びに当該硬化膜を備える表示素子の提供。
【解決手段】[A]同一又は異なる重合体中に、アルコキシアルキル基を側鎖に有するアクリル酸エステル構造単位(I)及び/又は特定のアセタール構造を側鎖に有するアクリル酸エステル構造単位(II)と、架橋性基を含む構造単位(III)と、水酸基若しくはカルボキシ基を側鎖に有するアクリル酸エステル構造単位(IV)及び/又は水酸基若しくはカルボキシ基を有するエステル構造を側鎖に有するアクリル酸エステル構造単位(V)とを有する重合体成分、並びに[B]光酸発生体を含有する感放射線性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物、硬化膜、その形成方法、及び表示素子に関する。
液晶表示デバイス等に用いられる表示素子は、一般に層状に配置される配線の間を絶縁するために層間絶縁膜としての硬化膜が設けられている。この硬化膜の形成材料としては、パターンを形成するための工程数が少なく、かつ高い表面硬度が得られることから、感放射線性樹脂組成物が幅広く使用されている。
このような感放射線性樹脂組成物としては、アクリル系樹脂が広く採用されており、例えば、架橋剤、酸発生剤及びアルカリ可溶性樹脂を含有する組成物が知られている(特開2004−4669号公報参照)。
しかしながら、従来の感放射線性樹脂組成物を用いる場合にあっては、現像工程やポストベーク工程における未露光部の膜厚減少量が大きく、硬化膜の平坦性が損なわれたり、設計膜厚からのずれが生じるという不都合がある。また、かかる感放射線性樹脂組成物には、優れた感度等の一般的特性も求められている。
特開2004−4669号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、感度等の一般的特性を十分満足し、かつ現像工程後やポストベーク工程後における未露光部の膜厚変化量が少ない感放射線性樹脂組成物、この感放射線性樹脂組成物から形成される硬化膜及びその形成方法、並びに当該硬化膜を備える表示素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]同一又は異なる重合体中に、下記式(1)で表される構造単位(I)及び/又は下記式(2)で表される構造単位(II)と、架橋性基を含む構造単位(III)と、下記式(3)で表される構造単位(IV)及び/又は下記式(4)で表される構造単位(V)とを有する重合体成分(以下、「[A]重合体成分」ともいう)、並びに
[B]光酸発生体
を含有する感放射線性樹脂組成物である。
Figure 2014157252
(式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rは、炭素数1〜12のアルキル基である。Rは、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。
式(2)中、Rは、水素原子又はメチル基である。R〜R10は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。nは、1又は2である。nが2の場合、複数のR及びR10は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
式(3)中、R11は、水素原子又はメチル基である。Xは、単結合、メチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基である。Xは、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基である。Yは、水酸基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、又はこの炭素数1〜6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部が水酸基若しくはカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基で置換された基である。
式(4)中、R12は、水素原子又はメチル基である。Xは、炭素数2〜12のアルキレン基又は炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基である。Xは、炭素数2〜12のアルキレン基である。Yは、水酸基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、又はこの炭素数1〜6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部が水酸基若しくはカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基で置換された基である。)
また、上記課題を解決するためになされた別の発明は、
当該感放射線性樹脂組成物から形成される硬化膜、及び
当該硬化膜を備える表示素子
を含む。
さらに、上記課題を解決するためになされた別の発明は、
(1)当該感放射線性樹脂組成物を用い、基板上に塗膜を形成する工程、
(2)上記塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、
(3)上記放射線が照射された塗膜を現像する工程、及び
(4)上記現像された塗膜を加熱する工程
を有する硬化膜の形成方法である。
なお、「架橋性基」とは、同一又は異なる分子間に共有結合を形成することができる基をいう。
本発明は、感度等の一般的特性を十分満足し、かつ現像工程後やポストベーク工程後における未露光部の膜厚変化量が少ない感放射線性樹脂組成物、この感放射線性樹脂組成物から形成される硬化膜及びその形成方法、並びに当該硬化膜を備える表示素子を提供することができる。そのため当該感放射線性樹脂組成物、当該硬化膜及びその形成方法、並びに当該表示素子は、液晶表示デバイス等の製造プロセスに好適に使用することができる。
<感放射線性樹脂組成物>
本発明の感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体成分及び[B]光酸発生体を含有する。また、当該感放射線性樹脂組成物は、好適成分として[C]環状エーテル基を有し[A]重合体成分が有する重合体とは異なる化合物(以下、「[C]化合物」ともいう)、[D]酸化防止剤を含有してもよい。さらに、当該感放射線性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について詳述する。
<[A]重合体成分>
[A]重合体成分は、同一又は異なる重合体中に、上記式(1)で表される構造単位(I)及び/又は上記式(2)で表される構造単位(II)と、架橋性基を含む構造単位(III)と、上記式(3)で表される構造単位(IV)及び/又は上記式(4)で表される構造単位(V)とを有する成分である。[A]重合体成分が上記構造単位を有するため、当該感放射線性樹脂組成物は、感度に優れると共に、現像工程後やポストベーク工程後における未露光部の膜厚変化を抑制することができる。また、[A]重合体成分は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の構造単位を有していてもよい。なお、[A]重合体成分は、各構造単位を2種以上有していてもよい。
[A]重合体成分の態様としては、例えば、
(i)同一の重合体分子中に、構造単位(I)及び/又は構造単位(II)(以下、「構造単位(I)等」ともいう)と、構造単位(III)と、構造単位(IV)及び/又は構造単位(V)(以下、「構造単位(IV)等」ともいう)とを有する態様;
(ii)同一の重合体分子中に、構造単位(I)等、構造単位(III)及び構造単位(IV)等のうちの1種又は2種を有し、それとは異なる重合体分子中に、上記構造単位以外の構造単位を有する態様等が挙げられる。以下、各構造単位について詳述する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、上記式(1)で表される。[A]重合体成分が構造単位(I)を有することで、当該感放射線性樹脂組成物から形成される硬化膜のコンタクトホール等の形状安定性が向上する。
上記式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rは、炭素数1〜12のアルキル基である。Rは、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。
上記R及びRで表される炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基等の直鎖状アルキル基;i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基等の分岐状のアルキル基等が挙げられる。
上記Rで表される炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等の単環式シクロアルキル基;シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロオクタジエニル基、シクロデカジエン等の単環式シクロアルケニル基;ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシル基、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の多環式シクロアルキル基等が挙げられる。
構造単位(I)としては、例えば、下記式(1−1)〜(1−8)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014157252
上記式(1−1)〜(1−8)中、Rは、上記式(1)と同義である。
構造単位(I)を与える単量体としては、例えば、メタクリル酸1−(ノルボルニルオキシ)エチル、メタクリル酸1−(トリシクロデカニルオキシ)エチル、メタクリル酸1−(ペンタシクロペンタデカニルメチルオキシ)エチル、メタクリル酸1−(ペンタシクロペンタデカニルオキシ)エチル、メタクリル酸1−(テトラシクロドデカニルメチルオキシ)エチル、メタクリル酸1−(アダマンチルオキシ)エチル等が挙げられる。
構造単位(I)の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、0.1モル%以上80モル%以下が好ましく、1モル%以上60モル%以下がより好ましい。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は、上記式(2)で表される。[A]重合体成分が構造単位(II)を有することで、当該感放射線性樹脂組成物から形成される硬化膜のコンタクトホール等の形状安定性が向上する。
上記式(2)中、Rは、水素原子又はメチル基である。R〜R10は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。nは、1又は2である。nが2の場合、複数のR及びR10は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記R〜R10で表される1価の炭素数1〜12の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜12の1価の鎖状炭化水素基、炭素数4〜12の1価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜12の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状のアルキル基;i−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の分岐状のアルキル基;エテニル基、n−プロペニル基等の直鎖状のアルケニル基;i−プロペニル基、i−ブテニル基等の分岐状のアルケニル基等が挙げられる。
上記炭素数4〜12の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、上記Rで表される炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基として例示した基のうちの炭素数4〜12のものと同様の基等を適用することができる。
上記R〜R10としては、水素原子が好ましい。また、上記nとしては、2が好ましい。
構造単位(II)としては、例えば、下記式(2−1)〜(2−5)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014157252
上記式(2−1)〜(2−5)中、Rは、上記式(2)と同義である。これらの中で、構造単位(II)としては、上記式(2−3)で表される構造単位が好ましい。
構造単位(II)を与える単量体としては、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメタクリレートが好ましい。
[A]重合体成分としては、構造単位(II)を有していることが好ましい。[A]重合体成分が構造単位(II)を有することで、当該感放射線性樹脂組成物は、形成される硬化膜の形状安定性をより向上させることができる。
構造単位(II)の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、0.1モル%以上80モル%以下が好ましく、1モル%以上60モル%以下がより好ましい。
構造単位(I)と構造単位(II)の合計の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、0.1モル%以上80モル%以下が好ましく、1モル%以上60モル%以下がより好ましい。上記合計の含有割合を上記範囲とすることで、硬化膜のコンタクトホール等の形状安定性を効果的に向上させることができる。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、架橋性基を含んでいる。[A]重合体成分が架橋性基を含む構造単位(III)を有することで、当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体成分を構成する重合体同士又は[A]重合体成分を構成する重合体と後述する[C]化合物との架橋により、形成される硬化膜の強度を高めることができる。
上記架橋性基としては、例えば、重合性炭素−炭素二重結合を含む基、重合性炭素−炭素三重結合を含む基、オキシラニル基(1,2−エポキシ構造)、オキセタニル基(1,3−エポキシ構造)、アルコキシメチル基、ホルミル基、アセチル基、ジアルキルアミノメチル基、ジメチロールアミノメチル基等が挙げられる。
上記架橋性基としては、(メタ)アクリロイル基、オキシラニル基及びオキセタニル基からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これにより、形成される硬化膜の強度をより高めることができる。
構造単位(III)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014157252
上記式中、Rは、水素原子又はメチル基である。
構造単位(III)を与える単量体としては、(メタ)アクリロイル基、オキシラニル基、オキセタニル基を含む単量体が好ましく、オキシラニル基、オキセタニル基を含む単量体がより好ましく、メタクリル酸グリシジル、3−メタクリロイルオキシメチル−3−エチルオキセタンが好ましい。
構造単位(III)の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、0.1モル%以上80モル%以下が好ましく、1モル%以上60モル%以下がより好ましい。構造単位(III)の含有割合を上記範囲とすることで、形成される硬化膜の強度を効果的に高めることができる。
[構造単位(IV)]
構造単位(IV)は、上記式(3)で表される。[A]重合体成分が上記式(3)で表される構造単位(IV)を有することで、形成される硬化膜の密着性や架橋性を高めることができる。
上記式(3)中、R11は、水素原子又はメチル基である。Xは、単結合、メチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基である。Xは、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基である。Yは、水酸基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、又はこの炭素数1〜6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部が水酸基若しくはカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基で置換された基である。
上記Xで表される炭素数2〜6のアルキレン基としては、例えば、エタンジイル基、n−プロパンジイル基、i−プロパンジイル基、n−ブタンジイル基、i−ブタンジイル基、n−ペンタンジイル基、i−ペンタンジイル基、n−ヘキサンジイル基、i−ヘキサンジイル基等が挙げられる。
上記Xで表される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基、ノルボルナンジイル基、アダマンダンジイル基等が挙げられる。
上記Yで表される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、上記R及びRで表される炭素数1〜12のアルキル基として例示した基のうち、炭素数1〜6のアルキル基と同様の基を適用することができる。
上記Yで表される炭素数1〜6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部が水酸基若しくはカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基で置換された基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の水酸基で置換された基;カルボキシメチル基、カルボキシエチル基等のカルボキシ基で置換された基等が挙げられる。
構造単位(IV)としては、例えば、下記式(3−1)〜(3−3)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014157252
上記式中、R11は、上記式(3)と同義である。これらの中で、構造単位(IV)としては、上記式(3−1)で表される構造単位が好ましい。
構造単位(IV)を与える単量体としては、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートが好ましい。
構造単位(IV)の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、1モル%以上50モル%以下が好ましく、2モル%以上30モル%以下がより好ましい。
[構造単位(V)]
構造単位(V)は、上記式(4)で表される。[A]重合体成分が上記式(4)で表される構造単位(V)を有することで、形成される硬化膜の密着性や架橋性を高めることができる。
上記式(4)中、R12は、水素原子又はメチル基である。Xは、炭素数2〜12のアルキレン基又は炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基である。Xは、炭素数2〜12のアルキレン基である。Yは、水酸基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、又はこの炭素数1〜6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部が水酸基若しくはカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基で置換された基である。
上記X及びXで表される炭素数2〜12のアルキレン基としては、例えば、エタンジイル基、n−プロパンジイル基、i−プロパンジイル基、n−ブタンジイル基、i−ブタンジイル基、n−ペンタンジイル基、i−ペンタンジイル基、n−ヘキサンジイル基、i−ヘキサンジイル基等が挙げられる。
上記Xで表される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、上記Xで表される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
上記Yで表される炭素数1〜6のアルキル基、及びこの炭素数1〜6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部が水酸基若しくはカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基で置換された基としては、それぞれ、例えば、上記Yで表される炭素数1〜6のアルキル基、及びこの炭素数1〜6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部が水酸基若しくはカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基で置換された基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
構造単位(V)としては、例えば、下記式(4−1)〜(4−5)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014157252
上記式中、R12は、上記式(4)と同義である。これらの中で、構造単位(V)としては、上記式(4−1)、(4−3)、(4−4)で表される構造単位が好ましい。
構造単位(V)を与える単量体としては、コハク酸−2−メタクリロイロキシエチル、ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトン、ヘキサヒドロフタル酸モノ2−(メタクリロイルオキシ)エチルが好ましい。
構造単位(V)の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、1モル%以上50モル%以下が好ましく、2モル%以上30モル%以下がより好ましい。
構造単位(IV)と構造単位(V)の合計の含有割合としては、[A]重合体成分を構成する全構造単位に対して、1モル%以上50モル%以下が好ましく、2モル%以上30モル%以下がより好ましい。上記構造単位(IV)と構造単位(V)の合計の含有割合を上記範囲とすることで、形成される硬化膜の密着性等を効果的に高めることができる。
[その他の構造単位]
[A]重合体成分は、本発明の効果を損なわない範囲で、構造単位(I)〜(V)以外のその他の構造単位を有していてもよい。
[A]重合体成分の含有量としては、当該感放射線性樹脂組成物の全固形分に対し、通常70質量%以上であり、80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましい。
<[A]重合体成分の合成方法>
[A]重合体成分は、例えば、所定の各構造単位に対応する単量体を、ラジカル重合開始剤を使用し、適当な溶媒中で重合することにより製造できる。例えば、単量体及びラジカル開始剤を含有する溶液を、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法、単量体を含有する溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法、各々の単量体を含有する複数種の溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法等の方法で合成することが好ましい。
[A]重合体成分の重合反応に用いられる溶媒としては、例えば、後述する当該感放射線性樹脂組成物の調製の項において例示する溶媒等が挙げられる。
重合反応に用いられる重合開始剤としては、一般的にラジカル重合開始剤として知られているものが使用できるが、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)等のアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物;過酸化水素等が挙げられる。
[A]重合体成分の重合反応においては、分子量を調整するために分子量調整剤を使用することもできる。分子量調整剤としては、例えば、クロロホルム、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類;n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲン類;ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)としては、2.0×10以上1.0×10以下が好ましく、5.0×10以上5.0×10以下がより好ましい。[A]重合体成分のMwを上記範囲とすることで当該感放射線性樹脂組成物の感度及びアルカリ現像性を高めることができる。
[A]重合体成分のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)としては、2.0×10以上1.0×10以下が好ましく、5.0×10以上5.0×10以下がより好ましい。[A]重合体のMnを上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の塗膜の硬化時の硬化反応性を向上させることができる。
[A]重合体成分の分子量分布(Mw/Mn)としては、3.0以下が好ましく、2.6以下がより好ましい。[A]重合体成分のMw/Mnを3.0以下とすることで、得られる硬化膜の現像性を高めることができる。
<[B]光酸発生体>
[B]光酸発生体は、放射線の照射によって酸を発生する化合物である。放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用できる。当該感放射線性樹脂組成物が[B]光酸発生体を含有することで、当該感放射線性樹脂組成物はポジ型の感放射線特性を発揮することができ、かつ良好な感度を有することができる。[B]光酸発生体の当該感放射線性樹脂組成物における含有形態としては、後述するような化合物である光酸発生剤(以下、適宜「[B]光酸発生剤」ともいう)の形態でも、[A]重合体成分を構成する重合体の一部として組み込まれた光酸発生基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[B]光酸発生剤としては、例えば、オキシムスルホネート化合物、オニウム塩、スルホンイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾメタン化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、カルボン酸エステル化合物等が挙げられる。なお、これらの[B]光酸発生剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
[オキシムスルホネート化合物]
オキシムスルホネート化合物としては、下記式(5)で表されるオキシムスルホネート基を含む化合物が好ましい。
Figure 2014157252
上記式(5)中、Rは、アルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、又はこれらのアルキル基、脂環式炭化水素基及びアリール基が有する水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基である。
上記Rで表されるアルキル基としては、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましい。この炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基は置換基により置換されていてもよく、上記置換基としては、例えば、炭素数1〜10のアルコキシ基、7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニル基等の有橋式脂環基を含む脂環式基等が挙げられる。なお、好ましい脂環式基としては、ビシクロアルキル基である。
上記Rで表される脂環式炭化水素基としては、炭素数4〜10の脂環式炭化水素基が好ましい。この炭素数4〜10の脂環式炭化水素基は置換基により置換されていてもよく、上記置換基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
上記Rで表されるアリール基としては、炭素数6〜11のアリール基が好ましく、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。上記アリール基は置換基により置換されていてもよく、上記置換基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
上記式(5)で表されるオキシムスルホネート基を含有する化合物としては、例えば、下記式(5−1)で表されるオキシムスルホネート化合物等が挙げられる。
Figure 2014157252
上記式(5−1)中、Rは、上記式(5)と同義である。Xは、アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子である。mは、0〜3の整数である。但し、Xが複数の場合、複数のXは同一であっても異なっていてもよい。
上記Xで表されるアルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基が好ましい。上記Xで表されるアルコキシ基としては、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基が好ましい。上記Xで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子が好ましい。mとしては、0又は1が好ましい。上記式(5−1)においては、mが1であり、Xがメチル基であり、Xの置換位置がオルトである化合物が好ましい。
上記(5−1)で表されるオキシムスルホネート化合物としては、例えば、下記式(5−1−1)〜(5−1−5)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2014157252
上記式(5−1−1)〜(5−1−5)で表される化合物は、それぞれ(5−プロピルスルフォニルオキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)−(2−メチルフェニル)アセトニトリル、(5−オクチルスルフォニルオキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)−(2−メチルフェニル)アセトニトリル、(カンファースルフォニルオキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)−(2−メチルフェニル)アセトニトリル、(5−p−トルエンスルフォニルオキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)−(2−メチルフェニル)アセトニトリル、(5−オクチルスルフォニルオキシイミノ)−(4−メトキシフェニル)アセトニトリルであり、市販品として入手できる。
[オニウム塩]
オニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、スルホニウム塩、ベンゾチアゾニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩等が挙げられる。
上記ジフェニルヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムブチルトリス(2,6−ジフルオロフェニル)ボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホン酸等が挙げられる。
上記トリフェニルスルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホン酸、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、トリフェニルスルホニウムブチルトリス(2、6−ジフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記スルホニウム塩としては、例えば、アルキルスルホニウム塩、ベンジルスルホニウム塩、ジベンジルスルホニウム塩、置換ベンジルスルホニウム塩等が挙げられる。
上記アルキルスルホニウム塩としては、例えば、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−3−クロロ−4−アセトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
上記ベンジルスルホニウム塩としては、例えば、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
上記ジベンジルスルホニウム塩としては、例えば、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルジベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−メトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
上記置換ベンジルスルホニウム塩としては、例えば、p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−ニトロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−ニトロベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3,5−ジクロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、o−クロロベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
上記ベンゾチアゾニウム塩としては、例えば、3−ベンジルベンゾチアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジルベンゾチアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、3−ベンジルベンゾチアゾニウムテトラフルオロボレート、3−(p−メトキシベンジル)ベンゾチアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−2−メチルチオベンゾチアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−5−クロロベンゾチアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
上記テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば、4,7−ジ−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム−1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ノルボルナン−2−イル)エタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム−2−(5−t−ブトキシカルボニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム−2−(6−t−ブトキシカルボニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート等が挙げられる。
[スルホンイミド化合物]
スルホンイミド化合物としては、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(カンファスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−フルオロフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(カンファスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(フェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(カンファスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(フェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(ペンタフルオロエチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(ヘプタフルオロプロピルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロブチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(エチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(プロピルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(ブチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(ペンチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(ヘキシルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(ヘプチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(オクチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(ノニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド等が挙げられる
[ハロゲン含有化合物]
ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物等が挙げられる。
[ジアゾメタン化合物]
ジアゾメタン化合物としては、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル(ベンゾイル)ジアゾメタン等が挙げられる。
[スルホン化合物]
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物、ジアリールジスルホン化合物等が挙げられる。
[スルホン酸エステル化合物]
スルホン酸エステル化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等が挙げられる。
[カルボン酸エステル化合物]
カルボン酸エステル化合物としては、例えば、カルボン酸o−ニトロベンジルエステル等が挙げられる。
[B]光酸発生剤としては、オキシムスルホネート化合物、オニウム塩、スルホン酸エステル化合物が好ましく、オキシムスルホネート化合物がより好ましい。上記オキシムスルホネート化合物としては、上記式(5)で表されるオキシムスルホネート基を含む化合物が好ましく、上記式(5−1)で表される化合物がより好ましく、市販品として入手可能な、上記式(5−1−1)で表される化合物がさらに好ましい。上記オニウム塩としては、テトラヒドロチオフェニウム塩、ベンジルスルホニウム塩が好ましく、4,7−ジ−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートがより好ましく、4,7−ジ−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネートがさらに好ましい。上記スルホン酸エステル化合物としては、ハロアルキルスルホン酸エステルが好ましく、N−ヒドロキシナフタルイミド−トリフルオロメタンスルホン酸エステルがより好ましい。[B]光酸発生剤を上記化合物とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は、感度及び溶解性を向上させることができる。
[B]光酸発生剤の含有量としては、[B]光酸発生体が[B]光酸発生剤である場合として、[A]重合体成分100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。[B]光酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の感度を最適化し、透明性を維持しつつ表面硬度が高い硬化膜を形成できる。
<[C]化合物>
[C]化合物は、環状エーテル基を有し、かつ[A]重合体成分が有する重合体とは異なる化合物である。当該感放射線性樹脂組成物が[C]化合物を含有することで、[C]化合物の熱反応性により[A]重合体成分等の架橋を促進し、形成される硬化膜の硬度をより高めることができると共に、当該感放射線性樹脂組成物の感度を高めることができる。なお、[C]化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[C]化合物としては、分子内に2個以上のエポキシ基(オキシラニル基、オキセタニル基)を有する化合物であることが好ましい。
分子内に2個以上のオキシラニル基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールADジグリシジルエーテル等のビスフェノール型ジグリシジルエーテル類;1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;フェノールノボラック型エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂;ポリフェノール型エポキシ樹脂;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類;脂肪族ポリグリシジルエーテル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等が挙げられる。
分子内に2個以上のオキシラニル基を有する[C]化合物の市販品としては、例えば、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピコート1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、ジャパンエポキシレジン製)等;
ビスフェノールF型エポキシ樹脂として、エピコート807(ジャパンエポキシレジン製)等;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂として、エピコート152、同154、同157S65(以上、ジャパンエポキシレジン製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬製)等;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として、EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(以上、日本化薬製)、エピコート180S75(ジャパンエポキシレジン製)等;
ポリフェノール型エポキシ樹脂として、エピコート1032H60、同XY−4000(以上、ジャパンエポキシレジン製)等;
環状脂肪族エポキシ樹脂として、CY−175、同177、同179、アラルダイトCY−182、同192、184(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)、ERL−4234、4299、4221、4206(以上、U.C.C製)、ショーダイン509(昭和電工製)、エピクロン200、同400(以上、大日本インキ製)、エピコート871、同872(以上、ジャパンエポキシレジン製)、ED−5661、同5662(以上、セラニーズコーティング製)等;
脂肪族ポリグリシジルエーテルとして、エポライト100MF(共栄社化学製)、エピオールTMP(日本油脂製)等が挙げられる。
分子内に2個以上のオキセタニル基を有する[C]化合物としては、例えば、イソフタル酸=ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]、1,4−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、ジ[1−エチル−(3−オキセタニル)メチル]エーテル(別名:ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル)、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−[1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン)]ビス−(3−エチルオキセタン)、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、キシレンビスオキセタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
これらの中で、[C]化合物としては、分子内に2個以上のオキセタニル基を有する化合物が好ましく、イソフタル酸=ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]、1,4−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ベンゼンがより好ましい。
[C]化合物の含有量としては、[A]重合体成分100質量部に対して、通常0質量部以上100質量部以下であり、1質量部以上50質量部以下が好ましく、10質量部以上25質量部以下がより好ましい。[C]化合物の含有量を上記範囲とすることで、形成される硬化膜の硬度をより高めることができると共に、当該感放射線性樹脂組成物の感度をより高めることができる。
<[D]酸化防止剤>
[D]酸化防止剤は、露光若しくは加熱により発生したラジカルの捕捉により、又は酸化によって生成した過酸化物の分解により、重合体分子の結合の解裂を抑制する成分である。当該感放射線性樹脂組成物が[D]酸化防止剤を含有することで、形成される硬化膜中における重合体分子の解裂劣化が抑制され、例えば、耐光性等を向上させることができる。なお、[D]酸化防止剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[D]酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール構造を有する化合物、ヒンダードアミン構造を有する化合物、アルキルホスファイト構造を有する化合物、チオエーテル構造を有する化合物等が挙げられる。これらの中で、[D]酸化防止剤は、ヒンダードフェノール構造を有することが好ましい。[D]酸化防止剤がヒンダードフェノール構造を有することで、形成される硬化膜中における重合体分子の解裂劣化をより抑制することができる。
上記ヒンダードフェノール構造を有する化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)、3,3’,3’,5’,5’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミン)フェノール等が挙げられる。
上記ヒンダードフェノール構造を有する化合物の市販品としては、例えば、アデカスタブAO−20、同AO−30、同AO−40、同AO−50、同AO−60、同AO−70、同AO−80、同AO−330(以上、ADEKA製)、sumilizerGM、同GS、同MDP−S、同BBM−S、同WX−R、同GA−80(以上、住友化学製)、IRGANOX1010、同1035、同1076、同1098、同1135、同1330、同1726、同1425WL、同1520L、同245、同259、同3114、同565、IRGAMOD295(以上、チバジャパン製)、ヨシノックスBHT、同BB、同2246G、同425、同250、同930、同SS、同TT、同917、同314(以上、エーピーアイコーポレーション製)等が挙げられる。
[D]酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール構造を有する化合物の中でも、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイトがより好ましい。
[D]酸化防止剤の含有量としては、[A]重合体成分100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.2質量部以上5質量部以下がより好ましい。[D]酸化防止剤の含有量を上記範囲とすることで、形成される硬化膜の解裂劣化を効果的に抑制することができる。
<その他の任意成分>
当該感放射線性樹脂組成物は、上記[A]〜[D]成分に加え、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて[E]塩基性化合物、[F]界面活性剤、[G]密着助剤等のその他の任意成分を含有してもよい。各その他の任意成分は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。以下、各成分を詳述する。
<[E]塩基性化合物>
[E]塩基性化合物としては、化学増幅レジストで用いられるものから任意に選択して使用でき、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、4級アンモニウムヒドロキシド、カルボン酸4級アンモニウム塩等が挙げられる。当該感放射線性樹脂組成物が[E]塩基性化合物を含有することで、露光により[B]光酸発生体から発生した酸の拡散長を適度に制御することができ、パターン現像性を良好にできる。
上記脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン等が挙げられる。
上記芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、ベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン等が挙げられる。
上記複素環式アミンとしては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5,3,0]−7ウンデセン等が挙げられる。
上記4級アンモニウムヒドロキシドとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。
上記カルボン酸4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラメチルアンモニウムベンゾエート、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムベンゾエート等が挙げられる。
これらの中で、[E]塩基性化合物としては、複素環式アミンが好ましく、4−ジメチルアミノピリジン、4−メチルイミダゾール、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンがより好ましい。
[E]塩基性化合物の含有量としては、[A]重合体成分100質量部に対して、0.001質量部以上1質量部以下が好ましく、0.005質量部以上0.2質量部以下がより好ましい。[E]塩基性化合物の含有量を上記範囲とすることで、パターン現像性がより向上する。
<[F]界面活性剤>
[F]界面活性剤は、当該感放射線性樹脂組成物の塗膜形成性を高める成分である。[F]界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。当該感放射線性樹脂組成物が[F]界面活性剤を含有することで、塗膜の表面平滑性を向上でき、その結果、形成される硬化膜の膜厚均一性をより向上できる。
上記フッ素系界面活性剤としては、末端、主鎖及び側鎖の少なくともいずれかの部位にフルオロアルキル基及び/又はフルオロアルキレン基を有する化合物が好ましく、例えば、1,1,2,2−テトラフルオロn−オクチル(1,1,2,2−テトラフルオロn−プロピル)エーテル、1,1,2,2−テトラフルオロn−オクチル(n−ヘキシル)エーテル、ヘキサエチレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロn−ペンチル)エーテル、オクタエチレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフルオロn−ブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロn−ペンチル)エーテル、オクタプロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフルオロn−ブチル)エーテル、パーフルオロn−ドデカンスルホン酸ナトリウム、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロn−デカン、1,1,2,2,3,3,9,9,10,10−デカフルオロn−ドデカン、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキルリン酸ナトリウム、フルオロアルキルカルボン酸ナトリウム、ジグリセリンテトラキス(フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フルオロアルキルアンモニウムヨージド、フルオロアルキルベタイン、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、パーフルオロアルキルポリオキシエタノール、パーフルオロアルキルアルコキシレート、カルボン酸フルオロアルキルエステル等が挙げられる。
上記フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、BM−1000、BM−1100(以上、BM CHEMIE製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、同F178、同F191、同F471、同F476(以上、大日本インキ化学工業製)、フロラードFC−170C、同FC−171、同FC−430、同FC−431(以上、住友スリーエム製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、新秋田化成製)、フタージェントFT−100、同FT−110、同FT−140A、同FT−150、同FT−250、同FT−251、同FT−300、同FT−310、同FT−400S、同FTX−218、同FT−251(以上、ネオス製)等が挙げられる。
上記シリコーン系界面活性剤の市販品としては、例えば、トーレシリコーンDC3PA、同DC7PA、同SH11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH−190、同SH−193、同SZ−6032、同SF−8428、同DC−57、同DC−190、SH 8400 FLUID(以上、東レダウコーニングシリコーン製)、TSF−4440、TSF−4300、TSF−4445、TSF−4446、TSF−4460、TSF−4452(以上、GE東芝シリコーン製)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業製)等が挙げられる。
[F]界面活性剤の含有量としては、[A]重合体成分100質量部に対して、0.01質量部以上2質量部以下が好ましく、0.05質量部以上1質量部以下がより好ましい。[F]界面活性剤の含有量を上記範囲とすることで、形成される塗膜の膜厚均一性をより向上できる。
<[G]密着助剤>
[G]密着助剤は、基板となる無機物、例えばシリコーン、酸化シリコーン、窒化シリコーン等のシリコーン化合物、金、銅、アルミニウム等の金属と硬化膜との接着性を向上させる成分である。[G]密着助剤としては、官能性シランカップリング剤が好ましい。上記官能性シランカップリング剤としては、例えば、カルボキシ基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基(好ましくはオキシラニル基)、チオール基等の反応性置換基を有するシランカップリング剤等が挙げられる。
上記官能性シランカップリング剤としては、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、γ−クロロプロピルトリアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中で、官能性シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
[G]密着助剤の含有量としては、[A]重合体成分100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下が好ましく、1質量部以上10質量部以下がより好ましい。[G]密着助剤の含有量を上記範囲とすることで、形成される硬化膜と基板との密着性がより改善される。
<感放射線性樹脂組成物の調製方法>
当該感放射線性樹脂組成物は、溶媒に[A]重合体、[B]光酸発生体、必要に応じて好適成分、その他の任意成分を混合することによって溶解又は分散させた状態に調製される。例えば、溶媒中で各成分を所定の割合で混合することにより、当該感放射線性樹脂組成物を調製できる。
溶媒としては、各成分を均一に溶解又は分散し、各成分と反応しないものが好適に用いられる。上記溶媒としては、例えば、アルコール類、エーテル類、グリコールエーテル、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート、芳香族炭化水素類、ケトン類、他のエステル類等が挙げられる。
上記アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、3−フェニル−1−プロパノール等が挙げられる。
上記エーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
上記グリコールエーテルとして、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
上記エチレングリコールアルキルエーテルアセテートとしては、例えば、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。
上記ジエチレングリコールアルキルエーテルとしては、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等が挙げられる。
上記プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
上記プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。
上記プロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネートとしては、例えば、プロピレンモノグリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
上記ケトン類としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等が挙げられる。
上記他のエステル類としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチル等が挙げられる。
これらの溶媒の中で、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、メトキシ酢酸ブチルが好ましく、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシ酢酸ブチルがより好ましく、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルがさらに好ましい。
<硬化膜の形成方法>
当該感放射線性樹脂組成物は、硬化膜の形成に好適に用いることができる。
本発明の硬化膜の形成方法は、
(1)当該感放射線性樹脂組成物を用い、基板上に塗膜を形成する工程、
(2)上記塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、
(3)上記放射線が照射された塗膜を現像する工程、及び
(4)上記現像された塗膜を加熱する工程
を有する。
当該形成方法によると、コンタクトホール径の安定性が高い硬化膜を形成できる。また、未露光部の膜厚変化量を抑制できることから、結果として生産プロセスマージンを向上でき、歩留まりの向上を達成できる。さらに、感光性を利用した露光、現像、加熱によりパターンを形成することによって、容易に微細かつ精巧なパターンを有する硬化膜を形成できる。
[工程(1)]
本工程では、当該感放射線性樹脂組成物を用い、基板上に塗布して塗膜を形成する。好ましくは塗布面をプレベークすることによって溶媒を除去する。
上記基板としては、例えば、ガラス、石英、シリコーン、樹脂等が挙げられる。上記樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド、環状オレフィンの開環重合体及びその水素添加物等が挙げられる。プレベークの条件としては、各成分の種類、配合割合等によっても異なるが、70℃〜120℃、1分〜10分間程度とすることができる。
[工程(2)]
本工程では、上記形成された塗膜の少なくとも一部に放射線を照射し露光する。露光する際には、通常所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光する。露光に使用される放射線としては、波長が190nm〜450nmの範囲にある放射線が好ましく、365nmの紫外線を含む放射線がより好ましい。露光量としては、放射線の波長365nmにおける強度を、照度計(OAI model356、OAI Optical Associates製)により測定した値で、500J/m〜6,000J/mが好ましく、1,500J/m〜1,800J/mがより好ましい。
[工程(3)]
本工程では、上記放射線が照射された塗膜を現像する。露光後の塗膜を現像することにより、不要な部分(放射線の照射部分)を除去して所定のパターンを形成する。この現像工程に使用される現像液としては、アルカリ性の水溶液が好ましい。アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア等の無機アルカリ;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。
アルカリ水溶液には、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。アルカリ水溶液におけるアルカリの濃度しては、適当な現像性を得る観点から、0.1質量%以上5質量%以下が好ましい。現像方法としては、例えば、液盛り法、ディッピング法、揺動浸漬法、シャワー法等が挙げられる。現像時間としては、当該感放射線性樹脂組成物の組成によって異なるが、10秒〜180秒間程度である。このような現像処理に続いて、例えば流水洗浄を30秒〜90秒間行った後、例えば圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、所望のパターンを形成できる。
現像前の塗膜の膜厚Tに対する現像後の膜厚Tの膜厚変化率は、90%以上であることが好ましい。上述したように、当該感放射線性樹脂組成物を用いた当該形成方法によると、現像時間に対する未露光部の膜厚変化量を抑制でき、現像後の膜厚は、現像前の膜厚の90%以上を維持することができる。
[工程(4)]
本工程では、上記現像された塗膜を加熱する。加熱には、ホットプレート、オーブン等の加熱装置を用い、パターニングされた薄膜を加熱することで、[A]重合体成分の硬化反応を促進して、硬化膜を形成することができる。加熱温度としては、例えば、120℃〜250℃程度である。加熱時間としては、加熱機器の種類により異なるが、例えば、ホットプレートでは5分〜30分間程度、オーブンでは30分〜90分間程度である。また、2回以上の加熱工程を行うステップベーク法等を用いることもできる。このようにして、目的とする硬化膜に対応するパターン状薄膜を基板の表面上に形成できる。形成された硬化膜の膜厚としては、0.1μm〜8μmが好ましく、0.1μm〜6μmがより好ましい。
<硬化膜>
本発明の硬化膜は、当該感放射線性樹脂組成物から形成される。当該硬化膜は、当該感放射線性樹脂組成物から形成されているため、高い表面硬度、耐熱性等を有し、かつ膜厚の変化が少ない。当該硬化膜は、上記性質を有しているため、例えば、表示素子の層間絶縁膜、スペーサー、保護膜、カラーフィルタ用着色パターン等として好適である。なお、当該硬化膜の形成方法としては特に限定されないが、上述の当該硬化膜の形成方法を用いることが好ましい。
<表示素子>
本発明の表示素子は、当該硬化膜を備えている。当該表示素子は、例えば、後述する液晶セル、偏光板等により構成されている。当該表示素子は、当該硬化膜を備えているため、例えば、耐熱性等の信頼性に優れる。
当該表示素子の製造方法としては、まず片面に透明導電膜(電極)を有する透明基板を一対(2枚)準備し、そのうちの一枚の基板の透明導電膜上に、当該感放射線性樹脂組成物を用い、上述の硬化膜の形成方法に従ってスペーサー若しくは保護膜又はその双方を形成する。次いで、これらの基板の透明導電膜及びスペーサー又は保護膜上に液晶配向能を有する配向膜を形成する。これら基板を、その配向膜が形成された側の面を内側にして、それぞれの配向膜の液晶配向方向が直交又は逆平行となるように一定の間隙(セルギャップ)を介して対向配置し、基板の表面(配向膜)及びスペーサーにより区画されたセルギャップ内に液晶を充填し、充填孔を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの両外表面に、偏光板を、その偏光方向が当該基板の一面に形成された配向膜の液晶配向方向と一致又は直交するように貼り合わせることにより、本発明の表示素子が得られる。
他の表示素子の製造方法としては、上記製造方法と同様にして透明導電膜と、層間絶縁膜、保護膜又はスペーサー又はその双方と、配向膜とを形成した一対の透明基板を準備する。その後、一方の基板の端部に沿って、ディスペンサーを用いて紫外線硬化型シール剤を塗布し、次いで液晶ディスペンサーを用いて微小液滴状に液晶を滴下し、真空下で両基板の貼り合わせを行う。そして、上記のシール剤部に、高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射して両基板を封止する。最後に、液晶セルの両外表面に偏光板を貼り合わせることにより、本発明の表示素子が得られる。
上述の各表示素子の製造方法において使用される液晶としては、例えば、ネマティック型液晶、スメクティック型液晶等が挙げられる。また、液晶セルの外側に使用される偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させた「H膜」と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、又はH膜そのものからなる偏光板等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。各物性値の測定方法を下記に示す。
[重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)]
下記条件下、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。また、分散度(Mw/Mn)は、Mw及びMnの測定結果より算出した。
装置:GPC−101(昭和電工製)
カラム:GPC−KF−801、GPC−KF−802、GPC−KF−803及びGPC−KF−804を結合
移動相:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
<[A]成分の合成>
[合成例1](重合体(A−1)の合成)
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸10質量部、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメタクリレート40質量部、3−メタクリロイルオキシメチル−3−エチルオキセタン40質量部、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(下記式参照、以下同じ)10質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(A−1)を含む重合体溶液を得た。重合体(A−1)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は9,500であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、31.6質量%であった。
Figure 2014157252
[合成例2](重合体(A−2)の合成)
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸10質量部、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメタクリレート40質量部、メタクリル酸グリシジル40質量部、コハク酸−2−メタクリロイロキシエチル(下記式参照)10質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(A−2)を含む重合体溶液を得た。重合体(A−2)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は12,000であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、32.7質量%であった。
Figure 2014157252
[合成例3](重合体(A−3)の合成)
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸10質量部、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメタクリレート40質量部、メタクリル酸グリシジル40質量部、ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトン(下記式参照、以下同じ)10質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(A−3)を含む重合体溶液を得た。重合体(A−3)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は11,500であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、30.9質量%であった。
Figure 2014157252
[合成例4](重合体(A−4)の合成)
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸10質量部、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメタクリレート40質量部、3−メタクリロイルオキシメチル−3−エチルオキセタン40質量部、ヘキサヒドロフタル酸モノ2−(メタクリロイルオキシ)エチル(下記式参照)10質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(A−4)を含む重合体溶液を得た。重合体(A−4)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は9,000であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0質量%であった。
Figure 2014157252
[合成例5](重合体(CA−1)の合成)
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメタクリレート45質量部、メタクリル酸ベンジル35質量部、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート20質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(CA−1)を含む重合体溶液を得た。重合体(CA−1)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は8,500であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、31.6質量%であった。
[合成例6](重合体(CA−2)の合成)
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸10質量部、メタクリル酸グリシジル40質量部、スチレン10質量部、メタクリル酸ベンジル40質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(CA−2)を含む重合体溶液を得た。重合体(CA−2)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は9,000であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、31.0質量%であった。
[合成例7](重合体(CA−3)の合成)
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸10質量部、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメタクリレート50質量部、メタクリル酸ブチル40質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(CA−3)を含む重合体溶液を得た。重合体(CA−3)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は11,000であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、30.0質量%であった。
[合成例8](重合体(CA−4)の合成)
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸グリシジル40質量部、ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトン10質量部、スチレン10質量部、メタクリル酸ベンジル40質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(CA−4)を含む重合体溶液を得た。重合体(CA−4)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は11,500であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、30.9質量%であった。
[合成例9](重合体(CA−5)の合成)
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸10質量部、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルメタクリレート40質量部、メタクリル酸グリシジル40質量部、メタクリル酸ヒドロキシエチルメタクリレート10質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し重合体(CA−5)を含む重合体溶液を得た。重合体(CA−5)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は8,500であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、31.2質量%であった。
<感放射線性樹脂組成物の調製>
感放射線性樹脂組成物の調製に用いた[B]光酸発生剤、[C]化合物及び[D]酸化防止剤を以下に示す。
[[B]光酸発生剤]
B−1:4,7−ジ−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート
B−2:N−ヒドロキシナフタルイミド−トリフルオロメタンスルホン酸エステル
B−3:(5−プロピルスルフォニルオキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(IRGACURE PAG 103、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)
[[C]化合物](下記式参照)
C−1:イソフタル酸=ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]
C−2:1,4−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ベンゼン
Figure 2014157252
[[D]酸化防止剤]
D−1:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](アデカスタブAO−60、アデカ製)
D−2:トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト(アデカスタブAO−20、アデカ製)
[実施例1]
[A]重合体成分としての(A−1)を含む重合体溶液((A−1)100質量部(固形分)に相当する量)に、[B]光酸発生剤としての(B−1)3.5質量部、及び[D]酸化防止剤としての(D−1)5質量部を混合し、孔径0.2μmのメンブランフィルタで濾過することにより、感放射線性樹脂組成物を調製した。
[実施例2〜4及び比較例1〜3]
下記表1に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例1と同様に操作し、各感放射線性樹脂組成物を調製した。なお、表1中の「−」は、該当する成分を配合しなかったことを示す。
[実施例5]
(CA−1)を含む重合体溶液((CA−1)50質量部(固形分)に相当する量)と、(CA−2)を含む重合体溶液((CA−2)50質量部(固形分)に相当する量)とを混合して[A]重合体成分とし、これに[B]光酸発生剤としての(B−3)3.5質量部、[C]化合物としての(C−1)20質量部、及び[D]酸化防止剤としての(D−1)5質量部を混合し、次いで、孔径0.2μmのメンブランフィルタで濾過することにより、感放射線性樹脂組成物を調製した。
[実施例6〜8]
下記表1に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例5と同様に操作し、各感放射線性樹脂組成物を調製した。
<評価>
調製した各感放射線性樹脂組成物を用い、下記の評価を実施した。結果を表1に合わせて示す。
[感度(J/m)]
550mm×650mmのガラス基板に、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を塗布し、60℃にて1分間加熱した。このHMDS処理後のクロム成膜ガラス基板に、各組成物をスリットダイコーター(TR632105−CL、東京応化工業製)を用いて塗布し、到達圧力を100Paに設定して真空下で溶媒を除去した後、さらに90℃において2分間プレベークすることによって、膜厚3.0μmの塗膜を形成した。続いて、露光機(MPA−600FA、ghi線混合、キヤノン製)を用い、60μmのライン・アンド・スペース(10対1)のパターンを有するマスクを介して、塗膜に対し露光量を変量として放射線を照射した。その後、0.5質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて25℃において80秒間液盛り法で現像した。次いで、超純水で1分間流水洗浄を行い、その後乾燥することにより、HMDS処理後のクロム成膜ガラス基板上にパターンを形成した。このとき、6μmのスペース・パターンが完全に溶解するために必要な露光量を調べた。この露光量の値が500(J/m)以下の場合、感度は良好と判断できる。
[現像後の膜厚変化率(%)]
ガラス基板上にHMDSを塗布し、3分間加熱した。スピンナーを用いて、各組成物を塗布した後、90℃で2分間ホットプレート上でプレベークして膜厚4.1μmの塗膜を形成した。得られた塗膜にコンタクトホールパターンのマスクを介して、露光ギャップを30μmとし、上記感度の評価と同様に操作して露光を行った。次いで0.5質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃、パドル法で現像を行った。このとき現像時間を50秒、70秒、90秒と時間を変化させた。その後、超純水で8秒間リンスした。現像後の未露光部分の膜厚Tについて測定し、この値を用いて下記式により現像後の未露光部分の膜厚変化率(%)を算出した。
現像後の膜厚変化率(%)={(現像前の膜厚T−現像後の膜厚T)/現像前の膜厚T}×100
現像時間を50秒、70秒、90秒と変化させた場合でも、膜厚変化率が90%以上の場合、現像時間に対する膜減り量が少なく、現像後の膜厚変化率は良好と判断できる。
[ポストベーク後の膜厚変化率(%)]
上記現像後の膜厚変化率の評価と同様に操作してガラス基板上に膜厚4.1μmの塗膜を形成し、同様に露光し、現像時間は90秒とし。その後、220℃で45分間、クリーンオーブンでポストベークを行い、未露光部分の膜厚Tを測定し、この値を用いて下記式によりポストベーク後の未露光部分の膜厚変化率(%)を算出した。
ポストベーク後の膜厚変化率(%)={(塗膜形成後の膜厚T−ポストベーク後の膜厚T)/塗膜形成後の膜厚T}×100
膜厚変化率が70%以上の場合、ポストベーク後の膜厚変化率は良好と判断できる。
[コンタクトホールの形状安定性(μm)]
上記膜厚変化率の評価と同様に操作してガラス基板上に塗膜を形成し、プレベーク温度を80℃、90℃、100℃と変化させた。その後、現像時間を90秒とした以外は、マスクサイズが10μmのコンタクトホールのマスクを介し、上記現像後の膜厚変化率の評価と同様に操作して露光、現像し、コンタクトホールパターンを形成した。その後、220℃で45分間、クリーンオーブンでポストベークを行った、それぞれのプレベーク温度条件で形成したコンタクトホールパターンをSEM(走査電子顕微鏡)で観察し、形状及びコンタクトホールパターンのサイズを測長した。コンタクトホールパターンのサイズが9.5μm〜10.5μmである場合、プレベーク温度の変化に対するコンタクトホールの形状安定性(μm)が良好と判断した。
Figure 2014157252
表1の結果から明らかなように、実施例では、感度、膜厚変化率及びコンタクトホールの形状安定性のいずれもが良好であったのに対し、比較例では、少なくともいずれかの特性が良好ではなかった。
本発明は、感度等の一般的特性を十分満足し、かつ現像工程後やポストベーク工程後における未露光部の膜厚変化量が少ない感放射線性樹脂組成物、この感放射線性樹脂組成物から形成される硬化膜及びその形成方法、並びに当該硬化膜を備える表示素子を提供することができる。そのため当該感放射線性樹脂組成物、当該硬化膜及びその形成方法、並びに当該表示素子は、液晶表示デバイス等の製造プロセスに好適に使用することができる。

Claims (10)

  1. [A]同一又は異なる重合体中に、下記式(1)で表される構造単位(I)及び/又は下記式(2)で表される構造単位(II)と、架橋性基を含む構造単位(III)と、下記式(3)で表される構造単位(IV)及び/又は下記式(4)で表される構造単位(V)とを有する重合体成分、並びに
    [B]光酸発生体
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2014157252
    (式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rは、炭素数1〜12のアルキル基である。Rは、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。
    式(2)中、Rは、水素原子又はメチル基である。R〜R10は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。nは、1又は2である。nが2の場合、複数のR及びR10は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
    式(3)中、R11は、水素原子又はメチル基である。Xは、単結合、メチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基である。Xは、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基である。Yは、水酸基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、又はこの炭素数1〜6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部が水酸基若しくはカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基で置換された基である。
    式(4)中、R12は、水素原子又はメチル基である。Xは、炭素数2〜12のアルキレン基又は炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基である。Xは、炭素数2〜12のアルキレン基である。Yは、水酸基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、又はこの炭素数1〜6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部が水酸基若しくはカルボキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基で置換された基である。)
  2. 上記架橋性基が、(メタ)アクリロイル基、オキシラニル基及びオキセタニル基からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. [C]環状エーテル基を有する化合物をさらに含有し、上記[C]化合物が[A]重合体成分が有する重合体とは異なる請求項1又は請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. [B]光酸発生体が、下記式(5)で表されるオキシムスルホネート基を含む請求項1、請求項2又は請求項3に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2014157252
    (式(5)中、Rは、アルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、又はこれらのアルキル基、脂環式炭化水素基及びアリール基が有する水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基である。)
  5. [A]重合体成分が構造単位(II)を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  6. [D]酸化防止剤をさらに含有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  7. [D]酸化防止剤がヒンダードフェノール構造を有する請求項6に記載の感放射線性樹脂組成物。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物から形成される硬化膜。
  9. (1)請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物を用い、基板上に塗膜を形成する工程、
    (2)上記塗膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、
    (3)上記放射線が照射された塗膜を現像する工程、及び
    (4)上記現像された塗膜を加熱する工程
    を有する硬化膜の形成方法。
  10. 請求項8に記載の硬化膜を備える表示素子。
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