JP2013203429A - 外面塗装缶 - Google Patents

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Abstract

【課題】白色度が高く耐候性にも優れる塗装が施された外面塗装缶を提供する。
【解決手段】飲料缶等の金属製缶の外面に塗装が施された外面塗装缶1Aは、缶体の被塗装面11に、インキがデザインを形成するように印刷されてなるデザイン層21と、そのデザイン層21の上に被覆されてなるオーバーバーニッシュ層22とが設けられており、インキには、インキ固形分に対して2.5質量%〜5.0質量%の蛍光増白剤が配合されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、飲料缶等の金属製缶に関し、その外面に塗装が施された外面塗装缶に関する。
スチールやアルミニウム合金等で形成された飲料缶等の金属製缶体の外表面には、内容物及びその出所を表示する各種のデザインが印刷及び塗装により施されている(特許文献1参照)。このような外面塗装缶においては、例えば、缶体の外面にホワイトコートやサイズコートと呼ばれる下地層を塗布した後に、印刷インキ層(デザイン層)、仕上げワニス層(オーバーバーニッシュ層)が順次設けられた構造となっている。また、缶体に下地層を塗布せずに、印刷インキ層及び仕上げワニス層を順次設けた構造のものも知られている。
ところで、このような外面塗装缶においては、その缶体の外面が、印刷インキ層のデザイン効果(鮮映性)を高めるために必要な白さ(白色度)を備えることが求められる。
そこで、特許文献2では、缶体の外面に蛍光増白剤を配合したチタンホワイト系白色インキの皮膜を形成し、さらにその上にクリア塗料の皮膜を設けることが提案されている。この場合、蛍光増白剤の配合量は、インキ固形分に対して0.1質量%〜2.0質量%に設定することが開示されている。
特開2001-146221号公報 特許第4762727号公報
しかし、特許文献2に示されるように、蛍光増白剤の配合量をインキ固形分に対して0.1質量%〜2.0質量%に設定した場合でも、紫外線にさらされると黄ばみが生じ、紫外線照射時間の短い缶と比較して見た目に差が生じ易い。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、白色度が高く耐候性にも優れる外面塗装缶を提供することを目的とする。
本発明の外面塗装缶は、缶体の被塗装面に、インキがデザインを形成するように印刷されてなるデザイン層と、該デザイン層の上に被覆されてなるオーバーバーニッシュ層とが設けられており、前記インキには、インキ固形分に対して2.5質量%〜5.0質量%の蛍光増白剤が配合されていることを特徴とする。
インキに対する蛍光増白剤の配合量が少ないと、紫外線にさらされると黄ばみが生じ、紫外線照射時間の短い外面塗装缶と比較して見た目に差が生じ易い。黄ばみは、蛍光増白剤の配合量を2.5質量%以上配合すると低減でき、白色度が高く、耐候性に優れた塗装を施すことができる。
具体的には、蛍光増白剤を2.5質量%以上配合するとL値が高くなり白度が上がる。また、蛍光増白剤を2.5質量%以上配合した場合、b値が下がって青みが増すことで清涼感のある白色とすることができる。一方、蛍光増白剤を5.0質量%を超えて配合すると逆に効果が低下する。すなわち、L値が低下(白度が低下)し、b値が上がるため、好ましくない。
本発明の外面塗装缶において、前記デザイン層は、前記缶体の被塗装面上に形成されたホワイトコート又はサイズコートからなる下地層の上に、形成されているとよい。
ホワイトコート又はサイズコートからなる下地層を設けた場合には、缶体の被塗装面とデザイン層との密着性を向上させ、耐レトルト性を高めることができる。また、ホワイトコートからなる下地層を設けた場合、缶体の金属下地を隠した塗装面を形成することができる。
本発明の外面塗装缶において、前記ホワイトコートからなる下地層には、ホワイトコート固形分に対して1.0質量%〜5.0質量%の蛍光増白剤が配合されているとよい。
下地層のホワイトコートに蛍光増白剤を配合しておくことで、インキが印刷されない部分においても、白色度を向上させることができる。
本発明の外面塗装缶は、缶体の被塗装面上に形成されたホワイトコートからなる下地層と、該下地層の上にインキがデザインを形成するように印刷されてなるデザイン層と、該デザイン層の上に被覆されてなるオーバーバーニッシュ層とが設けられており、前記ホワイトコートには、ホワイトコート固形分に対して1.0質量%〜5.0質量%の蛍光増白剤が配合されていることを特徴とする。
ホワイトコートに蛍光増白剤を配合しておくことで、インキに蛍光増白剤を配合しない場合でも、白色度が高い塗装が可能となる。
本発明によれば、デザイン層を形成するインキに蛍光増白剤を2.5質量%〜5.0質量%配合する、あるいは下地層を形成するホワイトコートに蛍光増白剤を1.0質量%〜5.0質量%配合することで、缶体の被塗装面に白色度が高く耐候性にも優れる塗装を施すことが可能となる。
本発明の第1実施形態の外面塗装缶の概略斜視図である。 図1に示す外面塗装缶の被塗装面近傍の拡大断面図である。 本発明の第2実施形態の外面塗装缶の被塗装面近傍の拡大断面図である。 本発明の第3実施形態の外面塗装缶の被塗装面近傍の拡大断面図である。 L値と蛍光増白剤の配合量との関係を示すグラフである。 a値と蛍光増白剤の配合量との関係を示すグラフである。 b値と蛍光増白剤の配合量との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る外面塗装缶の実施形態を図面を参照しながら説明する。本実施形態である外面塗装缶1Aは、例えば飲料缶として用いられるものである。
図1に示す第1実施形態の外面塗装缶1Aは、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる薄板(例えば、厚さ0.23mm〜0.35mm)に、絞り加工、しごき加工を施すことで成形される。そして、成形された缶体の円筒状をなす缶胴10の外周面が被塗装面11とされている。
被塗装面11の上には、図2に示すように、被塗装面11を装飾するためにインキがデザインを形成するように印刷されてなるデザイン層21と、そのデザイン層21の上に被覆されてなるオーバーバーニッシュ層22とが設けられている。
デザイン層21を構成するインキは、従来の白色インキをベースとする。インキは、一般的に塗膜形成主要素として、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができ、白色顔料としては、チタンホワイトを使用できる。そして、このような白色インキに蛍光増白剤が配合される。
配合する蛍光増白剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、3‐フェニル‐7‐(2H‐ナフト[1,2‐d]‐トリアゾール‐2‐イル)クマリン、2,2’‐(2,5‐チオフェンディイル)ビス(5‐t‐ブチルベンゾオキサゾール)、2,5‐ビス(5’‐t‐ブチルベンゾオキサゾリル‐2’)チオフェン等があり、これらの中から選択して使用できる。
蛍光増白剤は、白色インキのインキ固形分に対して2.5質量%〜5.0質量%配合される。2.5質量%未満の配合量では増白効果が不十分であり、紫外線にさらされると黄ばみが生じ、紫外線照射時間の短い外面塗装缶と比較して見た目に差が生じ易い。黄ばみは、蛍光増白剤の配合量を2.5質量%以上配合すると低減でき、この場合、白色度が高く、耐候性に優れた塗装を施すことが可能となる。
具体的には、蛍光増白剤を2.5質量%以上配合すると白色度のパラメータであるL値(明度)が高くなり白度が上がる。また、蛍光増白剤を2.5質量%以上配合した場合、b値(黄色度)が下がって青みが増すことで清涼感のある白色とすることができる。
一方、蛍光増白剤を5.0質量%を超えて配合すると逆に効果が低下する。すなわち、L値が低下(白度が低下)し、b値が上がるため、好ましくない。
デザイン層21の上には、透明度に優れたクリアな外面塗料によって缶胴10の略全面を被覆するオーバーバーニッシュ層22が形成されている。このオーバーバーニッシュ層22は、デザイン層21を保護し、塗膜が剥離するのを防止する。
オーバーバーニッシュ層22は、例えば、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂で構成されている。また、ワックスとしてパーム油、ラノリン、カルナバロウ、マイクロクリスタリン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素、シリコーン等が含有されており、外面塗装缶を搬送する際の滑り性の向上が図られている。
次に、このように構成された外面塗装缶1Aの製造方法について説明する。
塗装前の缶体は、薄板に絞り加工、しごき加工を施すことにより成形され、内外面を脱脂した後、表面処理されることによって作られ、外面印刷工程へと搬送されてくる。まず、缶体の被塗装面11(缶胴10の外周面)に白色インキが印刷される。このとき、白色インキの他にも有色インキを用いてパターン状に印刷を施してもよい。このようにして、デザイン層21が形成される。
デザイン層21の上に外面塗料が塗布された後に、オーブンに搬送されて焼き付けが施され、オーバーバーニッシュ層22が形成される。そして、印刷、塗装が施された缶体に、内面塗装を施して焼き付けを行い、金属製缶の場合にはネッキング加工およびフランジング加工、金属製ボトル缶の場合にはネッキング加工、ネジ加工およびカール加工を行い製品とする。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、本発明の第2実施形態である外面塗装缶1Bの被塗装面11近傍の拡大断面図である。なお、前述の第1実施形態と同様の部位には、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態の外面塗装缶1Bは、被塗装面11の上に、ホワイトコート又はサイズコートが被塗装面11を覆うように塗装されることにより、下地層23が形成されている。そして、下地層23の上に、インキがデザインを形成するように印刷されてなるデザイン層21と、そのデザイン層21の上に被覆されてなるオーバーバーニッシュ層22とが設けられている。
ホワイトコート又はサイズコートは、例えば高分子ポリエステル‐アミノ樹脂系塗料によって構成される。また、ホワイトコートは、塗料に白色顔料(例えば、チタンホワイト)を配合したホワイト系塗料により構成される。
この場合、缶体の外面印刷工程では、まずベースコーターによって被塗装面11にホワイトコート又はサイズコートが塗装され、次いでオーブンに搬送して乾燥させることにより、下地層23が形成される。そして、この下地層23の上に白色インキが印刷され、デザイン層21が形成される。この白色インキは、蛍光増白剤が白色インキのインキ固形分に対して2.5質量%〜5.0質量%配合されたものである。なお、白色インキの他にも有色インキを用いてパターン状に印刷を施してもよい。その後、デザイン層21の上に外面塗料が塗布され、オーブンに搬送されて焼き付けが施されることにより、オーバーバーニッシュ層22が形成される。なお、それ以外の構成については、前述の実施形態と同様である。
ホワイトコート又はサイズコートからなる下地層23を設けた場合には、缶体の被塗装面11とデザイン層21との密着性を向上させ、耐レトルト性を高めることができる。また、ホワイトコートからなる下地層23を設けた場合、缶体の金属下地を隠した塗装面を形成することができる。この場合においても、デザイン層21を構成する白色インキの蛍光増白剤の配合量を2.5質量%以上配合することで、紫外線による黄ばみを低減でき、白色度が高く、耐候性に優れた塗膜を形成することができる。
なお、第2実施形態の外面塗装缶1Bにおいて、ホワイトコート固形分に対して1.0質量%〜5.0質量%の蛍光増白剤を配合して下地層23を構成してもよい。このように、ホワイトコートに蛍光増白剤を配合しておくことで、下地層23の上にインキが印刷されない部分においても、白色度を向上させることができる。
図4は、本発明の第3実施形態である外面塗装缶1Cの被塗装面11近傍の拡大断面図である。なお、前述の第1実施形態及び第2実施形態と同様の部位には、同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態の外面塗装缶1Cは、被塗装面11の上に、ホワイトコート固形分に対して1.0質量%〜5.0質量%の蛍光増白剤を配合したホワイトコートが被塗装面11を覆うように塗装されることにより、下地層23が形成されている。そして、下地層23の上に、インキがデザインを形成するように印刷されてなるデザイン層21と、そのデザイン層21の上に被覆されてなるオーバーバーニッシュ層22とが設けられている。
第3実施形態の外面塗装缶1Cにおいては、デザイン層21を構成する白色インキに、蛍光増白剤を配合していないが、ホワイトコートに蛍光増白剤を配合しておくことで、白色度が高く、耐候性に優れた塗膜を形成することができる。
次に、本発明の効果確認のために、板厚0.25mmのアルミニウム板(材質:3104系‐H19)に、下記に示す各条件で塗装を施した試験片を作製し、各試験片について塗膜性能評価及び白色度評価を行った。なお、試験条件は、下記の内容に従って行った。
(塗膜性能評価)
塗膜性能評価については、耐候性及び一般物性を評価した。
耐候性の評価は、促進耐候試験により行った。試験片をアルミ箔等で半分遮光した状態とし、紫外線促進耐候試験機(スガ試験機株式会社製の紫外線オートフェードメーター、型番:FAL‐ST)により、その試験片に紫外線を48時間連続照射した。その後、試験片の紫外線照射部と遮光部との表面状態の色調変化を目視で確認することにより評価した。評価は、目視判定により、塗装状態が紫外線照射前後で変化なしとされたものを「○」、黄変が確認されたものを「×」とした。
また、一般物性を評価する方法としては、鉛筆引掻き試験、基盤目試験、耐衝撃性試験、耐屈曲性試験を用いた。
鉛筆引掻き試験は、塗膜の表面硬度及び密着性を評価するものであり、旧JIS(日本工業規格)K5400の規定に準ずる方法により行った。三菱鉛筆株式会社製の三菱ユニ鉛筆(鉛筆硬度6H〜6B)を使用し、鉛筆硬度が高い鉛筆から順に硬度を下げて各試験片の塗装面を引掻き、剥離が生じることがなかった鉛筆硬度を表1に表記した。なお、鉛筆硬度2H以上で剥離が生じなかったものが、合格となる。
基盤目試験は、塗膜の密着性を評価するものであり、旧JIS(日本工業規格)K5400の規定に準ずる方法により行った。各試験片の塗膜面を縦横1mm間隔でカットし、基盤目状に1mm角のマス目を100個作製し、このマス目部分に、セロハン粘着テープを貼り付けて剥がしたときの剥離面状態を評価した。残ったマス目の数が100個であったものを「○」、残ったマス目の数が99個以下で、マス目の1つでも剥がれが発生したものを「×」とした。
耐衝撃性試験は、塗膜の密着性を評価するものであり、デュポン衝撃試験により行った。半径1/2インチの撃ち型と受け台との間に塗装面を上にして試験片を挟み、300gの重りを高さ30cmの高さから落下させ、塗膜の割れ及び基材からの剥離を評価した。塗膜の割れや剥離がないものを「○」、塗膜の割れや剥離が認められたものを「×」とした。
耐屈曲性試験は、塗膜の密着性を評価するものであり、円筒形マンドレル法により行った。φ1mmのマンドレル(芯棒)を用い、試験片がマンドレルによって180°折り曲げられたときの塗膜の割れ及び基材からの剥離を評価した。塗膜の割れや剥離がないものを「○」、塗膜の割れや剥離が認められたものを「×」とした。
まず、図2に示すように、下地層を設けずに、白色インキを被塗装面に印刷したデザイン層21と、そのデザイン層21の上に形成したオーバーバーニッシュ層22とにより塗膜が設けられた試験片を作製して評価を行った。
デザイン層21を構成する白色インキには、塗膜形成主要素としてアルキッド樹脂を用い、白色顔料としてチタンホワイトを使用した。そして、白色インキに配合する蛍光増白剤に2,5‐ビス(5’‐t‐ブチルベンゾオキサゾリル‐2’)チオフェンを用い、その配合量を表1に示すように変化させて評価した。なお、配合量0質量%とは、蛍光増白剤が未配合であることを示す。また、デザイン層21の膜厚は0.5〜4μm、オーバーバーニッシュ層22の膜厚は3〜7μmとした。
評価結果を表1に示す。
Figure 2013203429
表1に示される結果より明らかなように、蛍光増白剤未配合の塗膜と、蛍光増白剤を2.5質量%〜5.0質量%配合した塗膜とでは、一般物性(塗膜の密着性等)を評価する鉛筆引掻き試験、基盤目試験、耐衝撃性試験、耐屈曲性試験のいずれにおいても差はなく、耐候性に対して良好な結果が得られた。
耐候性を評価する促進耐候試験においては、蛍光増白剤が2.5質量%未満の配合量で黄変が生じたが、2.5質量%以上配合した試験片については紫外線照射前後で変化がなく、良好な結果が得られた。
(白色度評価)
白色度評価については、色差測定のL値(明度)、a値(赤色度)、b値(黄色度)により評価した。なお、L値、a値、b値は、コニカミノルタ社製の分光測色計により測定した。
評価は、図2に示すように、下地層を設けずに、白色インキを被塗装面に印刷したデザイン層21と、そのデザイン層21の上に形成したオーバーバーニッシュ層22とにより塗膜が設けられた試験片を作製して行った。
デザイン層21を構成する白色インキには、塗膜形成主要素としてアルキッド樹脂を用い、白色顔料としてチタンホワイトを使用した。そして、白色インキに配合する蛍光増白剤に2,5‐ビス(5’‐t‐ブチルベンゾオキサゾリル‐2’)チオフェンを用い、その配合量を0質量%〜6.0質量%の間で1.0質量%ずつ変化させて評価した。また、デザイン層21の膜厚は、0.5,1.0,1.5,2.0μmの4種類を作製し、各膜厚について色差のL値、a値、b値を測定した。なお、オーバーバーニッシュ層22の膜厚は、いずれの試験片も5〜6μmで形成した。
図5〜図7に、各色差の測定結果をまとめ、デザイン層の膜厚と蛍光増白剤配合量との相関を示す。なお、図5〜図7の色差のL値、a値、b値は、試験片の異なる箇所を5点測定した平均値を示した。
L値は、図5に示されるように、白色インキに配合する蛍光増白剤の配合量を増やすことで上昇し、白度を上げることができる。しかし、配合量が5.0質量%を超えると、逆に値が低下する傾向となり、白度も低下する傾向となった。
またb値は、図7に示されるように、蛍光増白剤の配合量を増やすことで低下し、塗装面の黄色みを低減させて青みを増加させることができる。しかし、配合量が5.0質量%を超えると、b値が増加傾向となり、黄色みが増す結果となった。
なお、a値は、赤色と緑色の指標だが、図6に示されるように、蛍光増白剤の配合量との顕著な相関は見られなかった。
次に、図3に示すように、ホワイトコートの下地層23を設け、下地層23の上に白色インキを印刷したデザイン層21と、そのデザイン層21の上にオーバーバーニッシュ層22とを設けて塗装面を形成した試験片を作製して、上記実施例と同様に塗膜性能評価を行った。
下地層23を構成するホワイトコートには、ポリエステル樹脂に白色顔料としてチタンホワイトを配合したホワイト系塗料を用い、そのホワイトコート固形分対して配合する蛍光増白剤の配合量を表2に示すように変化させて評価した。ホワイトコートに配合する蛍光増白剤には2,5‐ビス(5’‐t‐ブチルベンゾオキサゾリル‐2’)チオフェンを用いた。
白色インキには、塗膜形成主要素としてアルキッド樹脂を用い、白色顔料としてチタンホワイトを使用した。そして、白色インキに蛍光増白剤を配合せずに、デザイン層21を形成した。
なお、ホワイトコートの膜厚は15μm、デザイン層21の膜厚は1〜3μm、オーバーバーニッシュ層22の膜厚は5〜6μmとした。
評価結果を表2に示す。
Figure 2013203429
表2に示される結果より明らかなように、デザイン層21を構成する白色インキに蛍光増白剤を配合しない場合でも、ホワイトコート固形分に対して蛍光増白剤を1.0質量%〜5.0質量%配合することで、白色度が高く、耐候性に優れた塗膜を形成することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1A,1B,1C 外面塗装缶
10 缶胴
11 被塗装面
21 デザイン層
22 オーバーバーニッシュ層
23 下地層

Claims (4)

  1. 缶体の被塗装面に、インキがデザインを形成するように印刷されてなるデザイン層と、該デザイン層の上に被覆されてなるオーバーバーニッシュ層とが設けられており、前記インキには、インキ固形分に対して2.5質量%〜5.0質量%の蛍光増白剤が配合されていることを特徴とする外面塗装缶。
  2. 前記デザイン層は、前記缶体の被塗装面上に形成されたホワイトコート又はサイズコートからなる下地層の上に、形成されていることを特徴とする請求項1記載の外面塗装缶。
  3. 前記ホワイトコートからなる下地層には、ホワイトコート固形分に対して1.0質量%〜5.0質量%の蛍光増白剤が配合されていることを特徴とする請求項2記載の外面塗装缶。
  4. 缶体の被塗装面上に形成されたホワイトコートからなる下地層と、該下地層の上にインキがデザインを形成するように印刷されてなるデザイン層と、該デザイン層の上に被覆されてなるオーバーバーニッシュ層とが設けられており、前記ホワイトコートには、ホワイトコート固形分に対して1.0質量%〜5.0質量%の蛍光増白剤が配合されていることを特徴とする外面塗装缶。
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