JP2013187409A - 磁気メモリセル、磁気メモリセルの製造方法 - Google Patents

磁気メモリセル、磁気メモリセルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気メモリセルのショートや磁性体層の特性の劣化を抑制する。
【解決手段】磁気メモリセル1が、データ記憶層3と、データ記憶層3の上に形成されたトンネルバリア層4と、トンネルバリア層4の一部を覆うようにトンネルバリア層4の上に形成された参照層5と、トンネルバリア層4の参照層5に被覆されていない部分に形成された金属酸化物層7とを具備する。金属酸化物層7は、参照層5のトンネルバリア層4に接している部分の材料の酸化物で形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁気メモリセル及びその製造方法に関し、特に、磁気トンネル接合を備える磁気メモリセル及びその製造方法に関する。
磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)等の磁気メモリでは、磁気的にデータを記憶する磁気メモリセルとして磁気抵抗効果素子が用いられる。典型的な磁気抵抗効果素子は、トンネルバリア層が2層の磁性体層で挟まれた磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)を備える。
磁気メモリセルには、2つの磁性体層のうち上方に位置する磁性体層がトンネルバリア層を部分的にしか被覆しない、即ち、上方に位置する磁性体層がアイランド状に形成された構造を有するものがある。
このような構造を有する磁気メモリセルを形成する場合の一つの問題は、アイランド状に形成されるべき上方の磁性体層のエッチングをトンネルバリア層のちょうど表面で止めることは、実際上、困難であることである。例えば、トンネルバリア層の上に磁性体層の残渣が残らないようにするためにはオーバーエッチングが必要になるが、オーバーエッチングを行うと、トンネルバリア層を突き破るトレンチが形成されることがあり、これは、磁気メモリセルのショートの問題を引き起こし得る。
加えて、磁性体層のエッチングの工程の特に最終段階では、下方の磁性体層が薄いトンネルバリア層のみに被覆される状態になり、トンネルバリア層、及び、下方の磁性体層にプラズマダメージが加わる。これは、下方の磁性体層の特性の劣化の問題を引き起こし得る。
Djayaprawira et al., "230%room-temperaturemagnetoresistance in CoFeB/MgO/CoFeB magnetic tunnel junctions", AppliedPhysics Letters, 86, 092502, 2005.
このように、従来の磁気メモリセルの構造及び製造方法においては、磁気メモリセルのショートや磁性体層の特性の劣化の問題が発生する。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施形態では、磁気メモリセルが、第1磁性体層と、第1磁性体層の上に形成されたトンネルバリア層と、トンネルバリア層の一部を覆うようにトンネルバリア層の上に形成された第2磁性体層と、トンネルバリア層の第2磁性体層に被覆されていない部分に形成された金属酸化物層とを具備する。金属酸化物層は、第2磁性体層のトンネルバリア層に接している部分の材料の酸化物で形成されている。
このような磁気メモリセルは、磁気ランダムアクセスメモリに好適に使用される。
他の実施形態では、磁気メモリセルの製造方法が、第1磁性体層の上にトンネルバリア層を形成する工程と、トンネルバリア層の上に第2磁性体層を形成する工程と、第2磁性体層の上にマスクを形成する工程と、第2磁性体層のうちのマスクによって被覆されていない非被覆部分を、第2磁性体層の厚さ方向の途中の位置までエッチングする工程と、第2磁性体層の非被覆部分のうちエッチングされずに残された残存部分を酸化して金属酸化物層を形成する工程とを備えている。
前記実施形態によれば、磁気メモリセルのショートや磁性体層の特性の劣化を抑制することができる。
磁気メモリセルの構造の例を示す断面図である。 図1Aの構造の磁気メモリセルを形成する際におけるショートの問題を示す断面図である。 一実施形態の磁気メモリセルの構造を示す断面図である。 図2の磁気メモリセルにデータ“1”を書き込む書き込み動作を示す断面図である。 図2の磁気メモリセルにデータ“0”を書き込む書き込み動作を示す断面図である。 図2の磁気メモリセルの読み出し動作を示す断面図である。 図2の磁気メモリセルのI−I断面における構造の例を示す断面図である。 図2の磁気メモリセルのII−II断面における構造の例を示す断面図である。 図2の磁気メモリセルのキャップ層、参照層、及び金属酸化物層の形成工程を説明する断面図である。 図2の磁気メモリセルのキャップ層、参照層、及び金属酸化物層の形成工程を説明する断面図である。 図2の磁気メモリセルのキャップ層、参照層、及び金属酸化物層の形成工程を説明する断面図である。 図2の磁気メモリセルの構造においてショートが防がれるメカニズムを図示する断面図である。 参照層の途中にエンドポイントを設定してエッチングした磁気メモリセルと、MgO層の上面にエンドポイントを設定してエッチングした磁気メモリセルにおけるショートの発生の割合を示す表である。 参照層のエッチングのエンドポイントと、飽和磁化の関係を示すグラフである。 参照層とキャップ層のエッチングを行わない場合の磁気メモリセルのMHループを示すグラフである。 図10に示された位置(1)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのMHループを示すグラフである。 図10に示された位置(2)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのMHループを示すグラフである。 図10に示された位置(3)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのMHループを示すグラフである。 図10に示された位置(4)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのMHループを示すグラフである。 図10に示された位置(5)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのMHループを示すグラフである。 参照層とキャップ層のエッチングを行わない場合の磁気メモリセルのマイナーループを示すグラフである。 図10に示された位置(1)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのマイナーループを示すグラフである。 図10に示された位置(2)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのマイナーループを示すグラフである。 図10に示された位置(3)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのマイナーループを示すグラフである。 図10に示された位置(4)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのマイナーループを示すグラフである。 図10に示された位置(5)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのマイナーループを示すグラフである。 参照層とキャップ層のエッチングを行わない場合の磁気メモリセルのマイナーループの拡大図である。 図10に示された位置(5)までエッチングを行った場合の磁気メモリセルのマイナーループの拡大図である。 MgO層の上に残存される層の膜厚と、MgO層の下のCoFeB層の磁気的特性の関係を調べるために使用された試料#1〜#5、#8、#9の構造を示す断面図である。 図16の試料#1〜#5、#8、#9のCoFeB層のMHループを示すグラフである。 本実施形態の磁気メモリセルを集積化した磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)の構造の一例を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。 図18のMRAMの製造方法を示す断面図である。
本実施形態の磁気メモリセル及びその製造方法の技術的意義を一層に明らかにするために、2つの磁性体層のうち上方に位置する磁性体層がアイランド状に形成された構造において起こり得る問題について、より詳細に説明する。図1Aは、このような構造の磁気メモリセルの例を示している。磁性体層201の上にトンネルバリア層202が形成され、トンネルバリア層202の上に磁性体層203が形成される。磁性体層203は、トンネルバリア層202の一部のみを被覆するように設けられている。
図1Aのような構造の磁気メモリセルは、まず、磁性体層201とトンネルバリア層202と磁性体層203の積層体を形成し、その後、磁性体層203をエッチングによってパターニングすることで形成される。磁性体層203のエッチングは、一般的には、トンネルバリア層202の表面で止まるような条件で行われる。
図1Aの磁気メモリセルの構造には、以下の2つの問題がある。第1に、磁性体層201、203の間でショートが発生することがある。これは、磁性体層203のエッチングを、トンネルバリア層202の表面で完全に止まるようにすることは、実際上困難であるためである。トンネルバリア層202の上に磁性体層203の残渣が残らないようにするためにはオーバーエッチングが必要になるが、オーバーエッチングを行うと、図1Bに図示されているように、磁性体層201の端の近傍に、トンネルバリア層202を突き破るトレンチ204が形成されることがある。エッチングの工程において、このトレンチ204の内面にトンネルバリア層202と磁性体層203の材料を含む再付着物層205が付着すると、磁性体層201と磁性体層203とがショートすることがある。磁性体層201と磁性体層203とがショートすると、メモリセルは機能しない。
第2に、磁性体層201の特性の劣化の問題を引き起こし得る。これは、磁性体層203のエッチングの工程の特に最終段階では、磁性体層201が薄いトンネルバリア層202のみに被覆される状態になり、磁性体層201にプラズマダメージが加わるためである。
磁性体層201の特性の劣化の問題は、特に、磁性体層201、203の材料として垂直磁気異方性を有する材料を用いると共にトンネルバリア層202としてMgO膜を用いる場合に顕著に表れる。磁性体層201、203の材料として垂直磁気異方性を有する材料を用いると共にトンネルバリア層202としてMgO膜を用いると良好なMR比が用いられることが知られているが、このような場合に、磁性体層203のエッチングをトンネルバリア層202(MgO層)の上面に到達するまで行うと、磁性体層201の垂直磁気異方性が劣化し、場合によっては消失してしまうという現象が現れる。発明者らは、この現象について、下記のように考察している。
まず、磁性体層201の材料としてCo/Ni積層膜(薄いCo膜とNi膜とが繰り返し積層された積層体)を用いた場合には、垂直磁気異方性の起源は、Co膜とNi膜の界面にあることが知られている。垂直磁気異方性を持つCo/Ni積層膜においては、Co膜とNi膜がfcc(111)配向で成長される。一方、エッチングのエンドポイントをトンネルバリア層202(MgO膜)の上面に設定してエッチング処理を行った場合、エッチング時のプラズマ等の影響により、トンネルバリア層202を介して、Co膜とNi膜の積層構造に乱れが生じ、理想的なfcc(111)配向からずれた状態になる。発明者らは、これがCo/Ni積層膜の垂直磁気異方性が低下する原因であると推定している。
一方、磁性体層201の材料としてCoFeB膜を用い、トンネルバリア層202としてMgO膜を用いた場合には、磁性体層201の垂直磁気異方性の起源は、CoFeB膜とMgO膜の界面である。詳細には、CoFeB膜及びMgO膜は、成膜直後はいずれも非晶質であるが、成膜後の熱処理によって、MgO膜がbcc(100)に配向し、この影響を受けてCoFeB膜も配向することでCoFeB膜に垂直磁気異方性が発現する。しかしながら、エッチングのエンドポイントをトンネルバリア層202(MgO膜)の上面に設定してエッチング処理を行った場合、CoFeB膜とMgO膜の界面に乱れが生じ、熱処理を行っても、MgO膜が理想的にbcc(100)配向できなくなる。発明者らは、これがCoFeB膜の垂直磁気異方性が発現しなくなる原因であると考えている。
このように、磁性体層201、203の材料として垂直磁気異方性を有する材料を用い、トンネルバリア層202としてMgO膜を用いた構造において、磁性体層203のエッチングの際にトンネルバリア層202の上面をエッチングのエンドポイントに設定すると、磁性体層201の垂直磁気異方性が劣化又は消失して、磁気トンネル接合としての本来の性能を発揮できなくなる。プロセスパラメータの変動により、エッチングがトンネルバリア層202の内部にまで進行した場合には、上述した影響がより深刻となり、磁性体層201が完全に垂直磁気異方性を消失したり、磁化自体が消失したりすることが、実験的に観測されている。
以下に述べられる本実施形態の磁気メモリセルの構造及び製造方法は、このような問題に対処するためのものであり、磁気メモリセルのショートや磁性体層の特性の劣化を効果的に抑制する。以下、本実施形態の磁気メモリセルの構造及び製造方法について詳細に説明する。
図2は、本実施形態の磁気メモリセル1の構造を示す断面図である。磁気メモリセル1は、いわゆる磁壁移動型の磁気メモリセルとして構成されており、磁化固定層2−1、2−2と、データ記憶層3と、トンネルバリア層4と、参照層5と、キャップ層6とを備えている。以下においては、磁気メモリセル1を構成するこれらの層の積層方向がZ方向であり、Z方向に直交する平面がXY面であると定義して説明を行う。
磁化固定層2−1、2−2は、固定された磁化を有する層であり、磁気的にハードであり、且つ、垂直磁気異方性を有する強磁性体で構成されている。磁化固定層2−1、2−2の磁化は、互いに反平行な方向に(逆方向に)固定されている。本実施形態では、磁化固定層2−1の磁化が+Z方向(上方向)に、磁化固定層2−2の磁化が−Z方向(下方向)に固定されている。磁化固定層2−1、2−2は、データ記憶層3の一部分の磁化を交換結合又は静磁結合によって固定する機能を有している。
データ記憶層3は、磁化の向きとしてデータを記録する層であり、磁化固定層2−1、2−2の上に形成されている。データ記憶層3は、磁気的にソフトであり、且つ、垂直磁気異方性を有するように構成されている。データ記憶層3のうち、磁化固定層2−1に接合する部分(以下、「磁化固定領域31−1」という。)の磁化は磁化固定層2−1の磁化と同一方向に固定され、磁化固定層2−2に接合する部分(以下、「磁化固定領域31−2」という。)の磁化は磁化固定層2−2の磁化と同一方向に固定される。即ち、本実施形態では、磁化固定領域31−1の磁化が+Z方向に固定され、磁化固定領域31−2の磁化が+Z方向に固定される。一方、データ記憶層3のうちの磁化固定領域31−1、31−2の間の部分(以下、「磁化反転領域32」という。)の磁化は、+Z方向、−Z方向の間で反転可能である。磁化反転領域32の磁化の向きが、データに対応づけられている。例えば、磁化反転領域32の磁化が−Z方向(下方向)である状態がデータ“1”、+Z方向(上方向)である状態がデータ“0”に対応づけられている。
トンネルバリア層4は、データ記憶層3の上面を覆うように形成されている、薄い、非磁性の絶縁膜である。本実施形態では、トンネルバリア層4としてMgO層が使用される。
参照層5は、固定された磁化を有する層であり、トンネルバリア層4の上面の一部を覆うように形成されている。参照層5は、第1強磁性層51と、非磁性層52と、第2強磁性層53とを備えている。第1強磁性層51、第2強磁性層53は、いずれも、磁気的にハードであり、且つ、垂直磁気異方性を有している。非磁性層52は、第1強磁性層51と第2強磁性層53とを反強磁性的に結合する非磁性の金属層である。第1強磁性層51と第2強磁性層53とを反強磁性的に結合することで、第1強磁性層51と第2強磁性層53の磁化は、互いに逆の方向に固定されている。本実施形態では、第1強磁性層51の磁化は+Z方向(上方向)に固定され、第2強磁性層53の磁化は−Z方向(上方向)に固定されている。
キャップ層6は、参照層5を覆うように設けられた金属層であり、参照層5を保護するために用いられる。
金属酸化物層7は、トンネルバリア層4の上面のうち、参照層5によって被覆されていない部分を覆う層であり、金属酸化物で形成されている。後述されるように、金属酸化物層7は、製造工程において、第1強磁性層51の一部分(図2では符号51aで示されている部分)を構成する材料の酸化物で形成される。データ記憶層3、トンネルバリア層4、参照層5、キャップ層6、及び、金属酸化物層7の構造や形成方法については、後に詳細に説明する。
上述のデータ記憶層3の磁化反転領域32とトンネルバリア層4と参照層5の第1強磁性層51とは磁気トンネル接合を構成しており、該磁気トンネル接合の抵抗値は、磁化反転領域32の磁化と参照層5の第1強磁性層51の相対方向に応じて変化する。データ記憶層3の磁化反転領域32が参照層5の第1強磁性層51と同じ+Z方向(上方向)に向けられると、該磁気トンネル接合の抵抗は相対的に小さくなる。一方、データ記憶層3の磁化反転領域32が参照層5の第1強磁性層51と反対の−Z方向(下方向)に向けられると、該磁気トンネル接合の抵抗は相対的に大きくなる。
図2の構成の磁気メモリセル1へのデータ書き込みは、磁化反転領域32を通過する書き込み電流を磁気固定領域31−1、31−2の間で流すことで行われる。例えば、磁化反転領域32の磁化が−Z方向(下方向)である状態がデータ“1”、+Z方向(上方向)である状態がデータ“0”に対応づけられている場合を考える。この場合、図3Aに図示されているように、データ“1”を書き込むには、磁気固定領域31−1から磁化反転領域32を介して磁化固定領域31−2に書き込み電流Iが流される。これにより、磁化固定領域31−2から磁化反転領域32にスピン偏極電子が注入され、このスピン偏極電子によって磁壁33が磁化固定領域31−1と磁化反転領域32の境界に移動し、磁化反転領域32の磁化が磁化固定領域31−2と同一方向、即ち、−Z方向に向けられる。これにより、データ“1”が書き込まれる。一方、図3Bに図示されているように、データ“0”を書き込むには、磁気固定領域31−1から磁化反転領域32を介して磁化固定領域31−2に書き込み電流Iが流される。これにより、磁化固定領域31−2から磁化反転領域32にスピン偏極電子が注入され、このスピン偏極電子によって磁壁33が磁化固定領域31−2と磁化反転領域32の境界に移動し、磁化反転領域32の磁化が磁化固定領域31−1と同一方向、即ち、+Z方向に向けられる。これにより、データ“0”が書き込まれる。書き込み電流Iは、例えば、磁化固定層2−1、2−2の間に電圧を加えることで流すことができる。
一方、磁気メモリセル1からのデータ読み出しは、図4に図示されているように、磁化反転領域32とトンネルバリア層4と第1強磁性層51とで形成されている磁気トンネル接合に読み出し電流Iを流すことで行われる。該磁気トンネル接合の抵抗値は、磁化反転領域32と第1強磁性層51の磁化の相対方向、即ち、磁気メモリセル1に書き込まれているデータに応じて変化するので、該磁気トンネル接合の抵抗値の変化を検知することで磁気メモリセル1に書き込まれているデータを判別することができる。例えば、磁化固定層2−1、2−2を接地すると共にキャップ層6に所定電圧を印加し、この時に流れる読み出し電流Iの大きさを検知することで、磁気メモリセル1に書き込まれているデータを判別してもよい。また、キャップ層6に接続されている配線(読み出し配線)を通じて一定の読み出し電流Iを流し、該配線の電位を検知することで磁気メモリセル1に書き込まれているデータを判別してもよい。
続いて、データ記憶層3、トンネルバリア層4、参照層5、キャップ層6、及び、金属酸化物層7の構造及び形成方法について、詳細に説明する。
図5は、図2のI−I断面における磁気メモリセル1の構造を示す断面図である。本実施形態では、トンネルバリア層4としてbcc(001)配向の結晶性のMgO層が用いられる。該MgO層の厚さは、一例では1.45nmである。以下において、トンネルバリア層4の材料に着目する場合には、MgO層4と記載することがある。
データ記憶層3としては、例えば、垂直磁化膜34と、該垂直磁化膜34の上面に形成された極めて薄い膜厚のTa膜35と、該Ta膜35の上面に形成されたCoFeB膜36とで構成される積層体が用いられる。垂直磁化膜34としては、例えば、Co/Ni積層膜と、その上面に形成されたPt膜と、該Pt膜の上面に形成されたCo膜との積層体を使用してもよい。ここで、Co/Ni積層膜とは、薄いCo膜と薄いNi膜とが繰り返して積層されている積層体である。このような構造の垂直磁化膜34は、fcc(111)配向を持つように形成することで、強い垂直磁気異方性を持たせることができる。
上記の構造のデータ記憶層3は、磁気トンネル接合のMR比の向上に有効な上に、良好な垂直磁気異方性を示す。例えば非特許文献1に開示されているように、トンネルバリア層4としてMgO層を用いる場合、データ記憶層3の少なくともトンネルバリア層4に接する部分にCoFeB膜36を用いることで磁気トンネル接合のMR比を向上させることができる。ここで、CoFeB膜は本来的には面内磁気異方性を持ちやすい材料であるが、垂直磁化膜34として強い垂直磁気異方性を示す膜(例えば、上記のCo/Ni積層膜とその上面に形成されたPt膜と該Pt膜の上面に形成されたCo膜とで構成される積層体)と組み合わせて用いることで、CoFeB膜36にも垂直磁気異方性を発現させることができる。
ここで、垂直磁化膜34とCoFeB膜36の間に挿入された極めて薄いTa膜35は、アモルファス相の中間層として機能し、fcc(111)配向の垂直磁化膜34の上方にCoFeB膜36を形成した場合に、垂直磁化膜34の結晶配向の影響がCoFeB膜36に及ばないようにする機能を有している。トンネルバリア層4としてbcc(001)配向のMgO層を用いる場合、CoFeB膜36をbcc(100)配向を持つように形成することでMR比を向上させることができる。Ta膜35は、垂直磁化膜34のfcc(111)配向の影響がCoFeB膜36に及ぶことを妨げ、CoFeB膜36をbcc(100)配向を持つように形成することを容易にする。
一実施形態では、垂直磁化膜34のCo/Ni積層膜は、5枚の膜厚0.3nmのCo膜と4枚の0.6nmのNi膜が交互に積層された構成を有していてもよい(この場合、最上層と最下層がCo膜になる)。又、該Co/Ni積層膜の上に形成されるPt膜、Co膜の膜厚は、例えば、1.4nm、0.8nmである。この場合、垂直磁化膜34全体の膜厚は、6.1nmになる。また、Ta膜35、CoFeB膜36の膜厚は、例えば、0.45nm、0.9nmである。Ta膜35は、必ずしも、連続膜として形成されなくてもよい。Ta膜35は、垂直磁化膜34を部分的に被覆する島状の構造を有するように形成されてもよい。
なお、データ記憶層3としては、垂直磁化膜34とTa膜35とCoFeB膜36とで構成される積層体の代わりに、垂直磁化膜34を除いたTa膜35とCoFeB膜36の積層体を使用してもよく、また、(Co/Ni)/Pt/Co積層膜34のみを使用してもよい。また、磁化固定層2−1、2−2とデータ記憶層3の間に、データ記憶層3を構成する膜の膜質を向上させるための薄い下地層を挿入してもよい。
参照層5は、上述の通り、第1強磁性層51と非磁性層52と第2強磁性層53とを備えている。本実施形態では、非磁性層52としては、本実施形態では、Ru膜が使用され、第2強磁性層53としてはCo/Pt積層膜が使用される。ここで、Co/Pt積層膜とは、薄いCo膜と薄いPt膜とが繰り返して積層された積層体を意味しており、垂直磁気異方性を有している。
一方、第1強磁性層51としては、CoFeB膜511と、極めて膜厚が薄いTa膜512と、Co/Pt積層膜513とが積層された積層体が使用される。CoFeB膜511と、Ta膜512と、Co/Pt積層膜513とが積層された積層体を第1強磁性層51として使用することで、第1強磁性層51に強い垂直磁気異方性を発現させると共にMR比を向上することが可能になる。詳細には、bcc(001)配向のMgO層4の上にbcc(100)配向のCoFeB膜511が形成された構造は、例えば非特許文献1に開示されているように、大きなMR比を得るために好適である。
ただし、CoFeB膜511は、面内磁気異方性を持ちやすい材料であり、これは、垂直磁気異方性を持つ強磁性層で磁気メモリセル1を構成する上で問題になり得る。この問題を解決するために垂直磁気異方性を発現するfcc(111)配向のCo/Pt積層膜513が使用される。垂直磁気異方性を発現するCo/Pt積層膜513をCoFeB膜511と磁気的に結合させることで、CoFeB膜511にも垂直磁気異方性を発現させることができる。
その一方で、fcc(111)配向のCo/Pt積層膜513がCoFeB膜511に直接に接していると、製造工程において参照層5の成膜後に高温熱処理が行われた場合に、Co/Pt積層膜513の結晶構造がCoFeB膜511に影響を及ぼし、CoFeB膜511が良好なbcc構造に遷移することが妨げられる。そうなると、CoFeB膜511に接するMgO層もbcc構造をとることが困難となる。結果として、本来期待される高いMR比が実現されなくなる。
極めて膜厚が薄いTa膜512は、bcc(100)配向のCoFeB膜511とfcc(111)配向のCo/Pt積層膜513との間の結晶構造の連続性を遮断する役割を果たす。極めて膜厚が薄いTa膜512は、アモルファス相を持つ中間層として成長されるため、高温熱処理においてCo/Pt積層膜513からCoFeB膜511にfcc結晶配向が伝播することを防ぐ。これは、MgO層4とCoFeB膜511とが良好なbcc構造をとることを可能にし、MR比を有効に向上させる。
本実施形態では、第1強磁性層51のCoFeB膜511、Ta膜512、Co/Pt積層膜513の膜厚は、それぞれ、1.2nm、0.45nm、3.6nmである。Ta膜512は、必ずしも、連続膜として形成されなくてもよい。Ta膜512は、CoFeB膜511を部分的に被覆する島状の構造を有するように形成されてもよい。また、厚さ3.6nmのCo/Pt積層膜513は、例えば、厚さ0.4nmの5層のCo膜と、厚さ0.4nmの4層のPt膜とを交互に積層して形成可能である。この場合、Co/Pt積層膜513の最下部、最上部にCo膜が位置することになる。
また、キャップ層6としては、Pt膜61、Ru膜62、Pt膜63、Ru膜64、及び、Ta膜65の積層体が使用される。本実施形態では、Pt膜61、Ru膜62、Pt膜63、Ru膜64、及び、Ta膜65の膜厚は、それぞれ、0.8nm、7nm、5nm、5nm、50nmである。
一方、図6は、II−II断面における磁気メモリセル1の構造を示す断面図である。トンネルバリア層4が参照層5に被覆されていない位置にあるII−II断面においては、トンネルバリア層4(MgO層)の上に金属酸化物層7が形成されている。金属酸化物層7は、参照層5の一部分の材料が酸化された酸化物として形成されている。本実施形態では、参照層5がCoFeB膜511とTa膜512とを含んでいる一方で、金属酸化物層7が、CoFeBが酸化されて形成される酸化物、及び、Taが酸化されて形成される酸化物とで形成されている。
図7A〜図7Cは、磁気メモリセル1の形成工程、より具体的には、参照層5、キャップ層6(図5参照)、及び、金属酸化物層7(図6参照)の形成工程を示す断面図である。まず、図7Aに図示されているように、磁化固定層2−1、2−2が形成された後、データ記憶層3、トンネルバリア層4、参照層5、キャップ層6が成膜され、パターニングされる。
続いて、図7Bに図示されているように、キャップ層6の上にハードマスク9が形成される。ハードマスク9は、例えば、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の積層体で形成される。続いて、図7Cに図示されているように、キャップ層6及び参照層5のうち、ハードマスク9によって被覆されていない部分がエッチングされる。
詳細には、まず、キャップ層6のうち、最上層に位置するTa膜65が、塩素ガスをエッチングガスとして用いながらエッチングされる。このエッチングは、エンドポイント検出を行いながら行われ、エッチングのエンドポイントが検出されたあと、一定のオーバーエッチングが行われる。続いて、Arガスでパージがなされた後、Heガスを主成分とし、少量のHガスを含んだ還元ガス雰囲気中で、還元処理が行われる。
更に、キャップ層6の残部と参照層5とがエッチングされる。このエッチングには、アルコール系のガス、具体的にはメタノール(CHOH)がエッチングガスとして用いられる。
ただし、参照層5は厚さ方向の途中の位置までしかエッチングされない。エッチングポイントの検出を行いながら、所望の位置でエッチングが停止される。一例としては、キャップ層6の残部(即ち、Pt膜61、Ru膜62、Pt膜63及びRu膜64)と参照層5の第2強磁性層53(Co/Pt積層膜)、非磁性層52(Ru膜)、及び、Co/Pt積層膜513がエッチングされる一方で、Ta膜512とCoFeB膜511とがエッチングされずに残存される。
ここで、アルコール系のエッチングガスは酸化性を有しているので、エッチング処理の過程において参照層5の残存された部分のうち、ハードマスク9によって被覆されずに露出されている部分が酸化され、絶縁体の金属酸化物層7が形成される。例えば、Ta膜512とCoFeB膜511とがエッチングされずに残存される場合、Ta膜512とCoFeB膜511のうち、ハードマスク9によって被覆されていない部分が酸化され、Taの酸化物とCoFeBの酸化物とを含む金属酸化物層7が形成される。この金属酸化物層7は、絶縁性を有し、参照層5とデータ記憶層3とを電気的に分離する役割を果たす。このような工程により、図2に図示されている磁気メモリセル1を形成することができる。
酸化性を有しないエッチングガスでキャップ層6と参照層5をエッチングしてもよい。このような場合には、参照層5の残存された部分はエッチングにおいては酸化されないので、酸化雰囲気におけるアニール処理を追加的に行うことで、ハードマスク9によって被覆されていない部分を酸化して金属酸化物層7を形成することができる。ただし、上記の実施形態のように酸化性を有するアルコール系のエッチングガスを用いることは、金属酸化物層7の形成のために酸化雰囲気におけるアニール処理を追加する必要がなく、工程の簡略化のために好ましい。
本実施形態の磁気メモリセル1の構造及び形成工程の一つの利点は、磁気メモリセル1のショートを抑制できる点にある。本実施形態では、トンネルバリア層4の上に金属酸化物層7が存在する状態でエッチングが停止される。このため、図8に図示されているように、トレンチ11が参照層5の端の近傍に形成されても、トレンチ11がトンネルバリア層4を突き破る可能性を抑制することができる。したがって、エッチングの過程で再付着物12がトレンチ11の内面に付着しても、参照層5とデータ記憶層3とがショートする事態の発生が抑制される。
発明者は、本実施形態の磁気メモリセル1の形成工程によるショートの抑制の効果を実証する実験を行った。具体的には、参照層5の途中の位置(具体的には、Ta膜512の上面の位置)をエンドポイントに設定してエッチングを行った場合(実施例)と、MgO層4の上面をエンドポイントに設定してエッチングを行った場合(比較例)のそれぞれについて、所定数の磁気メモリセル1が形成されたウェハが6枚ずつ作製された。他の作製条件は同一である。各ウェハについて、ショートしている磁気メモリセル1の割合が電気的測定により測定された。
図9は、本実施形態の磁気メモリセル1の形成工程によるショートの抑制の効果を示す表である。図9から理解されるように、MgO層4の上面をエンドポイントに設定してエッチングを行った比較例では、ショートしている磁気メモリセル1の割合が95.2%以上と高くなっていた。一方、参照層5の途中の位置をエンドポイントに設定してエッチングを行った実施例では、ショートしている磁気メモリセル1の比率を1.3〜3.5%に抑制することができた。
本実施形態の磁気メモリセル1の構造及び形成工程の更なる利点は、エッチング処理によってデータ記憶層3に加わるダメージを低減し、磁気メモリセル1の磁気的特性を向上させることができることである。本実施形態の磁気メモリセル1の構造及び形成工程では、エッチング処理の間において、データ記憶層3がトンネルバリア層4と金属酸化物層7とによって被覆された状態を維持することができる。即ち、データ記憶層3を被覆する層の膜厚を増大させることができる。したがって、データ記憶層3に加わるダメージを低減することができる。
参照層5及びキャップ層6のエッチング処理において、エッチングが停止される位置は、磁気メモリセル1の磁気的特性、特に、データ記憶層3の磁気的特性に影響を及ぼす。以下では、エッチングが停止される位置と磁気的特性の関係について議論する。
図10は、エッチングが停止される位置と、磁気メモリセル1全体の飽和磁化の関係を示すグラフである。図10のグラフは、次のような実験によって得られている。磁化固定層2−1、2−2を形成した後、データ記憶層3、トンネルバリア層4、参照層5及びキャップ層6が成膜され、ハードマスク9が形成された。その後、次の位置(1)〜(5)をエッチングのエンドポイントに設定してエッチング処理が行われた:
位置(1):Pt膜61の上面
位置(2):第2強磁性層53(Co/Pt積層膜)の厚さ方向の中間の位置
位置(3):非磁性層52(Ru膜)の厚さ方向の中間の位置
位置(4):第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513の厚さ方向の中間の位置
位置(5):Ta膜512の上面
なお、位置(0)は、ハードマスク9の形成後、エッチング処理を行わずにハードマスク9を除去したことを意味している。
図10から理解されるように、エッチングの進行に伴い試料(即ち、磁気メモリセル1の全体)の飽和磁化が低下している。第2強磁性層53及び第1強磁性層51のうち除去される部分が多くなるほど飽和磁化が小さくなることが予期されることを考慮すると、図10の結果は、参照層5及びキャップ層6のエッチング処理において、概ね、狙い通りの位置までエッチングできていることを意味している。
図11は、エッチング処理を行っていない試料(位置(0))のMHループ(磁化−磁場特性のループ)を示しており、図12A〜図12Eは、それぞれ、位置(1)〜(5)までエッチングを行った試料のMHループを示している。これらのMHループの測定においては、各試料に+Z方向に−10000(Oe)から10000(Oe)の間で磁場を変化させている。Z軸方向(試料の上下方向)に磁場が印加されているから、図11、図12A〜図12EのMHループは、試料の垂直磁気異方性を示している。
エッチングを行っていない試料(位置(0)の試料)については、磁場の印加により、第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513及び第2強磁性層53(Co/Pt積層膜)の磁化が反転するため、いわゆるバタフライ型のMHループが得られる。また、磁化が反転した後の磁化の増加が少なく、磁化の飽和が明瞭に観察される。
位置(1)〜(5)の試料では、バタフライ型のMHループが観察されなくなる。ただし、位置(1)〜(3)の試料では、磁場が小さい領域においても磁化の緩やかな増加が観察され、磁化の飽和が不完全である一方で、位置(4)、(5)の試料では、磁化の飽和が観察される。
この結果は、エッチング処理に、Co/Pt積層膜(第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513及び第2強磁性層53)が残存するような位置でエッチングが止められた場合(即ち、位置(1)〜(3)の場合)、残存されたCo/Pt積層膜が、垂直磁気異方性を失って面内磁気異方性を持つようになることを反映していると考えられる。参照層5がエッチングされていない位置(1)の試料、参照層5の第2強磁性層53(Co/Pt積層膜)の一部のみがエッチングされている位置(2)の試料、及び、参照層5の第2強磁性層53のみがエッチングされている位置(3)の試料においては、第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513が完全に残存している。加えて、位置(1)の試料については第2強磁性層53も完全に残存しており、位置(2)の試料においては第2強磁性層53の一部が残存している。エッチング処理により面内磁気異方性を示すCo/Pt積層膜が残存する位置(1)〜(3)の試料では、磁化の飽和が悪くなる。一方、第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513と第2強磁性層53(Co/Pt積層膜)とが完全に除去されている位置(5)の試料、及び、Co/Pt積層膜513と第2強磁性層53の大半が除去される位置(4)の試料では、面内磁気異方性を持つCo/Pt積層膜が概ね残存していないため、比較的明瞭な磁化の飽和が観察される。ここで、位置(4)の試料では、第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513の一部が残存しているが、酸化性を有するアルコール系のエッチングガスの使用により、残存しているCo/Pt積層膜513が酸化し、面内磁気異方性を失っていると考えられる。
面内磁気異方性を示すCo/Pt積層膜が磁気メモリセル1に残存することは、データ記憶層3の垂直磁気異方性を劣化させるため好ましくない。発明者らは、各試料のマイナーループを評価することにより、この事実を実証した。マイナーループは、各試料に+Z方向に−500(Oe)から500(Oe)の間で磁場を変化させながら測定されている。マイナーループは、データ記憶層3の磁化反転を示しており、角型のマイナーループは、データ記憶層3が垂直磁気異方性を保っていることを示している。
図13は、エッチング処理を行っていない試料(位置(0)の試料)の磁化−磁場特性のマイナーループを示しており、図14A〜図14Eは、それぞれ、位置(1)〜(5)までエッチングを行った試料のマイナーループを示している。
エッチング処理を行っていない位置(0)の試料では、角型のマイナーループが得られている。これは、データ記憶層3が垂直磁気異方性を有していることを意味している。ここで、位置(0)の試料における磁化−磁場特性のオフセットは、Co/Pt積層膜(第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513及び第2強磁性層53)が発生する磁場の影響によるものと考えられる。
エッチング処理により面内磁気異方性を示すCo/Pt積層膜が磁気メモリセル1に残存している位置(1)〜(3)の試料では、マイナーループにおいて、明瞭なヒステリシスが現れない。これは、面内磁気異方性を持つCo/Pt積層膜により、データ記憶層3に面内磁気異方性が誘起されるためと考えられる。
一方、面内磁気異方性を示すCo/Pt積層膜が磁気メモリセル1から概ね除去されている位置(4)、(5)の試料では、マイナーループにおいてヒステリシスが観察される。これは、データ記憶層3において垂直磁気異方性が得られていることを意味している。特に、位置(5)の試料(即ち、第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513及び第2強磁性層53が完全に除去されている試料)では、明瞭な角型のマイナーループが得られる。これは、位置(5)の試料では、データ記憶層3において良好な垂直磁気異方性が得られていることを意味している。
図15Aは、試料(0)のマイナーループの拡大図であり、図15Bは、試料(5)のマイナーループの拡大図である。図15A、図15Bから飽和磁化を読み取ると、エッチング処理が行われていない試料(0)の飽和磁化は7.9×10−5(emu/cm)であり、第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513及び第2強磁性層53が完全に除去されている試料(5)の飽和磁化は8.5×10−5(emu/cm)である。即ち、第1強磁性層51のCo/Pt積層膜513及び第2強磁性層53を完全に除去することで、エッチング処理を行わない場合と同程度の良好な垂直磁気異方性をデータ記憶層3に発現させることができる。
以上の議論から、参照層5のエッチングを停止させる位置は、面内磁気異方性を持つCo/Pt積層膜が磁気メモリセル1に残存しないような位置、即ち、第2強磁性層53を完全に除去し、更に、少なくとも、Co/Pt積層膜513の一部を除去するように設定されることが好ましいことが理解される。加えて、Ta膜512の上面まで参照層5をエッチングしてCo/Pt積層膜513を完全に除去することで、良好な垂直磁気異方性をデータ記憶層3に発現させることができる。
ここで、参照層5のエッチングにおいて、Ta膜512が除去されずTa膜512の上面に到達するまで行うことは、ショート欠陥の抑制にも有効である。Ta膜512は、比較的酸化されやすく、また、良好な絶縁性を有している。参照層5のエッチングをTa膜512を除去せずに停止した場合、金属酸化物層7の最上部が主としてTaの酸化物で形成されることになり、これは、ショート欠陥の抑制に寄与する。
面内磁気異方性を示すCo/Pt積層膜を磁気メモリセル1に残存させないという観点では、第1強磁性層51のTa膜512を除去し、又は、Ta膜512の下のCoFeB膜511を一部除去してもよい。ただし、トンネルバリア層4の上に残存している層が薄くなりすぎると、エッチング処理においてデータ記憶層3にダメージが加えられ、データ記憶層3の磁気的特性が劣化するため、一定程度の膜厚の層がトンネルバリア層4の上に残存していることが望ましい。以下に述べられるような発明者の検討によると、トンネルバリア層4の上に残存している金属酸化物層7の膜厚は、1.0nm以上であることが好ましい。
発明者は、トンネルバリア層4の上に残存している層の膜厚と、データ記憶層3の磁気特性の関係を、図16に図示されているような試料のMHループを計測することによって調べた。試料#8、#9では、基板の上に、膜厚0.8nmの第1Ta膜、1.0nmのCoFeB膜、1.45nmのMgO膜及び5.0nmの第2Ta膜で構成される積層体が形成されている。第2Ta膜及びMgO膜のエッチングは行われていない。試料#1は、試料#8、#9と同一構造の積層体を基板の上に形成した後、第2Ta膜を3.0nmだけエッチングすることで得られている。試料#1では、厚さ2.0nmの第2Ta膜が残存している。同様に、試料#2は、試料#8、#9と同一構造の積層体を基板の上に形成した後、第2Ta膜を4nmだけエッチングすることで得られている。試料#2では、厚さ1.0nmの第2Ta膜が残存している。試料#3は、試料#8、#9と同一構造の積層体を基板の上に形成した後、第2Ta膜を完全にエッチングすることで得られている。試料#4、#5は、試料#8、#9と同一構造の積層体を基板の上に形成した後、第2Ta膜をエッチングし、更に、オーバーエッチングをすることで得られている。ここで、試料#5のオーバーエッチング時間のほうが、試料#4のオーバーエッチング時間よりも長く、試料#5のMgO膜の膜厚(1.45−β(nm))は、試料#4のMgO膜の膜厚(1.45−α(nm))よりも薄い。
図17は、図16に図示されている各試料のCoFeB膜のMHループを示すグラフである。MHループの測定では、−1000(Oe)から1000(Oe)の間で変化する磁場が、第1Ta膜、CoFeB膜、MgO膜及び第2Ta膜の積層方向に印加されている。図17から理解されるように、MgO膜の上に1.0nmの第2Ta膜が残存されている試料#2、及び、MgO膜の上に膜が存在しない試料#3〜#5については、MHループが発現せず、垂直磁気異方性が失われていた。一方、MgO膜の上に2.0nmの第2Ta膜が残存している試料#1については、MHループが観察される。この結果は、垂直磁気異方性の維持という観点からは、MgO膜の上に1.0nmを超える膜が残存していることが望ましいことを意味している。即ち、図2に図示されているような磁気メモリセル1については、トンネルバリア層4の上に残存している金属酸化物層7の膜厚が1.0nmを超えていることが望ましいことを意味している。
以上に説明されているように、本実施形態の磁気メモリセル1の構造及び形成工程によれば、トンネルバリア層4の上に金属酸化物層7を残存させることで、データ記憶層3と参照層5の間のショートの発生を抑制することができる。加えて、本実施形態の磁気メモリセル1の構造及び形成工程によれば、データ記憶層3に作用するダメージを抑制し、データ記憶層3の磁気特性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、第1強磁性層51として、CoFeB膜511と、極めて膜厚が薄いTa膜512と、Co/Pt積層膜513とが積層された積層体が使用されるが、第1強磁性層51として用いられる積層体が、異なる材料で形成されてもよい。例えば、Ta膜512の代わりに、他の材料の極めて膜厚が薄い非磁性の高融点金属膜を使用してもよい。例えば、Ta膜512の代わりに、W膜やTi膜等を使用してもよい。また、Co/Pt積層膜513の代わりに、他の垂直磁気異方性を示す強磁性膜又は積層体を使用してもよい。例えば、薄いCo膜、Pt膜、Ni膜が繰り返して積層されているCo/Pt/Ni膜が、Co/Pt積層膜513の代わりに使用されてもよい。
また、非磁性層52としては、Ru膜の代わりに、第1強磁性層51、第2強磁性層53を反強磁性的に結合する非磁性の金属膜を使用することができる。更に、第2強磁性層53としては、Co/Pt積層膜の代わりに、他の垂直磁気異方性を示す強磁性膜又は積層体を使用してもよい。例えば、薄いCo膜、Pt膜、Ni膜が繰り返して積層されているCo/Pt/Ni膜が第2強磁性層53として用いられてもよい。また、キャップ層6を構成する積層体の材料、構造についても、適宜変更してもよい。
また、以上にはデータ記憶層の面内方向に書き込み電流を流す磁壁移動型の磁気メモリセルの実施形態が述べられているが、トンネルバリア層の上に形成された層のエッチングの際、該層の一部分を敢えて残存させ、残存した部分を酸化して金属酸化物層を形成する本実施形態の手法は、図1Aに図示されているような、アイランド状に磁性体層が形成された磁気メモリセル一般に適用可能である。
上記の磁気メモリセル1は、MRAMのメモリセルとして集積化されてもよい。図18は、上記の磁気メモリセル1を集積化したMRAMの構造を示す断面図である。図18には、磁気メモリセル1が設けられるMRAM部101Aの構造と、周辺回路が設けられる周辺部101Bの構造が図示されている。
MOSトランジスタその他の能動素子が集積化されている基板102の上に、50nmのSiCN膜103が形成され、そのSiCN膜103の上に層間絶縁層104が形成される。更に、基板102の上には、SiCN膜103及び層間絶縁層104に埋め込まれた金属配線105、106が設けられている。ここで、金属配線105は、MRAM部101Aに設けられた配線であり、金属配線106は、周辺部101Bに設けられた配線である。
層間絶縁層104と金属配線105、106とを被覆するようにSiCN膜107、層間絶縁層108が形成されており、更に、それらのSiCN膜107、層間絶縁層108を貫通して金属配線105、106に到達するビア109、110が形成されている。ビア109は、各磁気メモリセル1に2つずつ設けられる。
MRAM部101Aの各磁気メモリセル1の一方のビア109の上に磁気固定層2−1が形成され、他方のビア109の上に磁気固定層2−2が形成されている。更に、周辺部101Bのビア110の上に、磁性体層112が形成されている。層間絶縁層108の上には、ビア109、110、磁気固定層2−1、2−2及び磁性体層112を埋め込む埋め込み酸化膜111が形成される。
磁気固定層2−1、2−2及び埋め込み酸化膜111の上面にデータ記憶層3及びトンネルバリア層4が形成されており、トンネルバリア層4の一部分を被覆するように参照層5、及び、キャップ層6が順次に形成されている。トンネルバリア層4のうち参照層5によって被覆されていない部分には上述の金属酸化物層7が形成されている。上述のように、磁気固定層2−1、2−2、データ記憶層3、トンネルバリア層4、参照層5、キャップ層6、及び、金属酸化物層7は、磁気メモリセル1を構成している。
一方、周辺部101Bにおいては、磁性体層112の上に磁性体層113、絶縁層114、及び、金属酸化物層115が順次に形成される。磁性体層113、絶縁層114及び金属酸化物層115は、それぞれ、MRAM部101Aにデータ記憶層3、トンネルバリア層4及び金属酸化物層7が形成される際に同時に形成される構成要素であり、データ記憶には寄与しない。磁性体層112及び磁性体層113は、単に、ビア110に電気的に接続されるビア(後述のビア119)を形成するビアホールの深さを浅くするための導電体として機能する。
埋め込み酸化膜111、磁気メモリセル1、磁性体層113、絶縁層114及び金属酸化物層115を被覆するように埋め込み酸化膜116が形成され、その埋め込み酸化膜116の上に層間絶縁層117が形成されている。更に、MRAM部101Aには、層間絶縁層117と埋め込み酸化膜116とを貫通してキャップ層6に到達するビア118が形成され、周辺部101Bには、層間絶縁層117と埋め込み酸化膜116と金属酸化物層115と絶縁層114とを貫通してキャップ層に到達するビア119が形成されている。層間絶縁層117を被覆するようにSiCN層120が形成され、更に、ビア118、119に接続する金属配線121、122が形成されている。
図19〜図30は、図18のMRAMの製造工程の一例を示す断面図である。図19を参照して、まず、MOSトランジスタその他の能動素子が集積化されている基板102の上に50nmのSiCN膜103が形成され、そのSiCN膜103の上に層間絶縁層104が形成される。更に、SiCN膜103及び層間絶縁層104に設けられた溝に金属配線105、106が埋め込まれて形成される。
更に、層間絶縁層104及び金属配線105、106を被覆するようにSiCN膜107が形成され、そのSiCN膜107の上に層間絶縁層108が形成される。更に、SiCN膜107及び層間絶縁層108を貫通するビア109、110が形成される。ビア109は、MRAM部101Aにおいて金属配線105に到達するように形成され、ビア110は、周辺部101Bにおいて金属配線106に到達するように形成される。
更に、後の工程で磁化固定層2−1に加工される強磁性膜が全面を被覆するように形成され、更に、該強磁性膜の上にハードマスク131、132が形成される。このハードマスク131、132を用いて該強磁性膜をエッチングすることにより、ビア109の上に磁化固定層2−1が形成され、ビア110の上に磁性体層112が形成される。
続いて、図20に図示されているように、後の工程で磁化固定層2−2に加工される強磁性膜133、及び、後の工程でハードマスクとなる絶縁膜134が全面を被覆するように積層される。続いて、図21に図示されているように、絶縁膜134がパターニングされてハードマスク136が形成される。このハードマスク136を用いて強磁性膜133がエッチングされて磁化固定層2−2が形成される。ここで、図21において符号135、137は、先の工程で残存されていたハードマスク131、132と、ハードマスク136及び磁化固定層2−2のパターニングの際に残存した絶縁膜134の部分とで構成される絶縁膜を示している。
続いて、図22に図示されているように、磁化固定層2−1、2−2、及び、磁性体層112を被覆するシリコン酸化膜138が全面に形成される。更に、図23に図示されているように、磁化固定層2−1、2−2及び磁性体層112の上面が露出されるようにシリコン酸化膜138がエッチバックされ、埋め込み酸化膜111が形成される。
続いて、図24に図示されているように、磁性体膜139、絶縁膜140、磁性体膜141、導電膜142、シリコン窒化膜143a、シリコン酸化膜143bが順次に積層される。ここで、磁性体膜139は、後の工程でデータ記憶層3に加工される膜(又は、膜の積層体)であり、絶縁膜140は、後の工程でトンネルバリア層4に加工される膜である。また、磁性体膜141は、後の工程で参照層5に加工される膜(又は、膜の積層体)であり、導電膜142は、後の工程でキャップ層6に加工される膜である。図5に図示されている構造の磁気メモリセル1を形成する場合、絶縁膜140としては薄いMgO膜が形成され、磁性体膜141としてはCoFeB膜、Ta膜、第1のCo/Pt積層膜、Ru膜及び第2のCo/Pt積層膜の積層体が形成され、導電膜142としては、第1のPt膜、第1のRu膜、第2のPt膜、第2のRu膜、及び、Ta膜の積層体が形成される。
続いて、図25に図示されているように、シリコン酸化膜143bがエッチバックされた後に、シリコン窒化膜143a、シリコン酸化膜143bがパターニングされ、ハードマスク144、147が形成される。ハードマスク144は、シリコン窒化膜144a、シリコン酸化膜144bを含む積層膜として形成され、ハードマスク147は、シリコン窒化膜147a、シリコン酸化膜147bを含む積層膜として形成される。更に、ハードマスク144、147を用いて導電膜142、磁性体膜141、絶縁膜140、磁性体膜139がエッチングされ、これにより、データ記憶層3、トンネルバリア層4、参照層5、キャップ層6、及び、磁性体層113、絶縁層114、磁性体層145、及び導電層146が形成される。
続いて、参照層5及びキャップ層6をパターニングする工程が行われる。より具体的には、図26に図示されているように、例えば厚さ30nmのシリコン窒化膜148が全面に形成された後、シリコン窒化膜148の上にシリコン酸化膜149が形成される。その後、研磨により、シリコン酸化膜149の上面が平坦化される。
更に、図27に図示されているように、シリコン酸化膜149がエッチバックされた後でシリコン窒化膜148とシリコン酸化膜149とがパターニングされる。これにより、MRAM部101Aでは、データ記憶層3、トンネルバリア層4、参照層5及びキャップ層6の積層体の上に、シリコン窒化膜148aとシリコン酸化膜149aとで構成されるハードマスク150が形成される。
続いて、図28に図示されているように、キャップ層6と参照層5の一部が、ハードマスク150を用いて所望パターンにエッチングされる。参照層5及びキャップ層6のエッチングの条件及び手順については、図7A乃至図7Cを参照しながら上述されている通りである。塩素ガスをエッチングガスとして用いるエッチングによってキャップ層6のTa膜65がエッチングされた後、キャップ層6の残部と参照層5の一部分がアルコール系のエッチングガス(例えば、CHOH)を用いてエッチングされる。このエッチングの際、参照層5の一部分(最も好適にはCoFeB膜511及びTa膜512)が残存されると共に、アルコール系のエッチングガスによって残存された部分が酸化されて、金属酸化物層7が形成される。
キャップ層6と参照層5のエッチングと同時に、周辺部101Bでは導電層146と磁性体層145とがエッチングされる。上記のように参照層5の一部が残存されるようなエッチングが行われるので、磁性体層145の一部が残存され、更に、残存した部分が酸化されて金属酸化物層115が形成される。
続いて、図29に図示されているように、全面が埋め込み酸化膜116によって被覆され、更に、埋め込み酸化膜116の上に層間絶縁層117が形成される。更に、図30に図示されているように、MRAM部101Aには、層間絶縁層117と埋め込み酸化膜116とを貫通してキャップ層6に到達するビア118が形成され、周辺部101Bには、層間絶縁層117と埋め込み酸化膜116と金属酸化物層115と絶縁層114とを貫通してキャップ層に到達するビア119が形成される。続いて、全面にSiCN層120が形成された後で金属配線121、122が形成されて、図18のMRAMの製造が完了する。
以上、本発明によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 :磁気メモリセル
2 :磁化固定領域
3 :データ記憶層
4 :トンネルバリア層(MgO層)
5 :参照層
6 :キャップ層
7 :金属酸化物層
9 :ハードマスク
11 :トレンチ
12 :再付着物
31 :磁化固定領域
32 :磁化反転領域
33 :磁壁
34 :垂直磁化膜
35 :Ta膜
36 :CoFeB膜
51 :第1強磁性層
511 :CoFeB膜
512 :Ta膜
513 :Pt積層膜
52 :非磁性層
53 :第2強磁性層
61 :Pt膜
62 :Ru膜
63 :Pt膜
64 :Ru膜
65 :Ta膜
101A :MRAM部
101B :周辺部
102 :基板
103 :SiCN膜
104 :層間絶縁層
105 :金属配線
106 :金属配線
107 :SiCN膜
108 :層間絶縁層
109 :ビア
110 :ビア
111 :埋め込み酸化膜
112 :磁性体層
113 :磁性体層
114 :絶縁層
115 :金属酸化物層
116 :埋め込み酸化膜
117 :層間絶縁層
118 :ビア
119 :ビア
120 :SiCN層
121 :金属配線
131 :ハードマスク
133 :強磁性膜
134 :絶縁膜
136 :ハードマスク
138 :シリコン酸化膜
139 :磁性体膜
140 :絶縁膜
141 :磁性体膜
142 :導電膜
143a :シリコン窒化膜
143b :シリコン酸化膜
144 :ハードマスク
144a :シリコン窒化膜
144b :シリコン酸化膜
145 :磁性体層
146 :導電層
147 :ハードマスク
147a :シリコン窒化膜
147b :シリコン酸化膜
148 :シリコン窒化膜
148a :シリコン窒化膜
149 :シリコン酸化膜
149a :シリコン酸化膜
150 :ハードマスク
201 :磁性体層
202 :トンネルバリア層
203 :磁性体層
204 :トレンチ
205 :再付着物層
:書き込み電流
:読み出し電流

Claims (12)

  1. 第1磁性体層と、
    第1磁性体層の上に形成されたトンネルバリア層と、
    前記トンネルバリア層の一部を覆うように前記トンネルバリア層の上に形成された第2磁性体層と、
    前記トンネルバリア層の前記第2磁性体層に被覆されていない部分に形成された金属酸化物層
    とを具備し、
    前記金属酸化物層は、前記第2磁性体層の前記トンネルバリア層に接している部分の材料の酸化物で形成された
    磁気メモリセル。
  2. 請求項1に記載の磁気メモリセルであって、
    前記トンネルバリア層は、MgO層であり、
    前記第2磁性体層は、
    前記トンネルバリア層の上に形成されたCoFeB層と、
    前記CoFeB層の上に形成された中間層と、
    前記中間層の上に形成され、垂直磁気異方性を示す垂直磁化層
    とを含み、
    前記金属酸化物層は、CoFeBを酸化して得られる酸化物と、前記中間層を酸化して得られる酸化物とを含んでいる
    磁気メモリセル。
  3. 請求項1又は2に記載の磁気メモリセルであって、
    前記金属酸化物層は、1.0nmを超える膜厚を有している
    磁気メモリセル。
  4. 請求項2に記載の磁気メモリセルであって、
    前記中間層がTa膜である
    磁気メモリセル。
  5. 請求項2に記載の磁気メモリセルであって、
    前記金属酸化物層は、前記垂直磁化層の材料の酸化物を含まない
    磁気メモリセル。
  6. 請求項1に記載の磁気メモリセルを含む
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  7. 第1磁性体層の上にトンネルバリア層を形成する工程と、
    前記トンネルバリア層の上に第2磁性体層を形成する工程と、
    前記第2磁性体層の上にマスクを形成する工程と、
    前記第2磁性体層のうちの前記マスクによって被覆されていない非被覆部分を、前記第2磁性体層の厚さ方向の途中の位置までエッチングする工程と、
    前記第2磁性体層の前記非被覆部分のうちエッチングされずに残された残存部分を酸化して金属酸化物層を形成する工程
    とを備えた
    磁気メモリセルの製造方法。
  8. 請求項7に記載の磁気メモリセルの製造方法であって、
    前記第2磁性体層の前記非被覆部分をエッチングする工程では、前記第2磁性体層を構成する材料を酸化する成分を含むエッチングガスが用いられ、
    前記残存部分の酸化が、前記第2磁性体層の前記非被覆部分をエッチングする工程において行われる
    磁気メモリセルの製造方法。
  9. 請求項7に記載の磁気メモリセルの製造方法であって、
    前記トンネルバリア層は、MgO層であり、
    前記第2磁性体層は、
    前記トンネルバリア層の上に形成されたCoFeB層と、
    前記CoFeB層の上に形成された中間層と、
    前記中間層の上に形成され、垂直磁気異方性を示す垂直磁化層
    とを含み、
    前記第2磁性体層の前記非被覆部分をエッチングする工程では、前記CoFeB層と前記中間層が残存されると共に前記垂直磁化層が除去され、
    前記金属酸化物層は、前記非被覆部分の前記CoFeB層と前記中間層とを酸化することで形成される
    磁気メモリセルの製造方法。
  10. 請求項7に記載の磁気メモリセルの製造方法であって、
    前記トンネルバリア層は、MgO層であり、
    前記第2磁性体層は、
    前記トンネルバリア層の上に形成されたCoFeB層と、
    前記CoFeB層の上に形成された中間層と、
    前記中間層の上に形成され、垂直磁気異方性を示す第1垂直磁化層と、
    前記第1垂直磁化層の上に形成された非磁性層と、
    前記非磁性層の上に形成された第2垂直磁化層
    とを含み、
    前記第2磁性体層の前記非被覆部分をエッチングする工程では、前記非磁性層と前記第2垂直磁化層とが除去され、且つ、前記CoFeB層と前記中間層と前記第1垂直磁化層の一部が残存され、
    前記金属酸化物層は、前記非被覆部分の前記CoFeB層と前記中間層と前記第1垂直磁化層の一部とを酸化することで形成される
    磁気メモリセルの製造方法。
  11. 請求項7又は8のいずれかに記載の磁気メモリセルの製造方法であって、
    前記金属酸化物層は、1.0nmを超える膜厚を有している
    磁気メモリセルの製造方法。
  12. 請求項9又は10に記載の磁気メモリセルの製造方法であって、
    前記中間層がTa膜である
    磁気メモリセルの製造方法。
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