JP2016181598A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気トンネル接合におけるショートを防いで、磁気メモリセルを有する半導体装置の信頼性の劣化を抑制する。【解決手段】まず、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングする。そして、これらの側壁に酸素を含まない第1絶縁膜IF1を形成した後に、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングする。下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングする際、データ参照層MPおよびキャップ層CLが第1絶縁膜IF1により覆われているので、トンネルバリア層TBの側壁に、データ参照層MPおよびキャップ層CLを構成する金属物質が付着することを防止できる。【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置およびその製造方法に関し、例えば磁気メモリを搭載する半導体装置およびその製造に好適に利用できるものである。
磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetic Random Access Memory:MRAM)などの磁気メモリでは、磁気抵抗効果素子が磁気メモリセルとして用いられる。典型的な磁気抵抗効果素子は、トンネルバリア層が2層の磁性体層により挟まれた磁気トンネル接合(Magnetic Tunnel Junction:MTJ)を備える。
例えば特開2013−187409号公報(特許文献1)には、データ記録層と、データ記録層の上に形成されたトンネルバリア層と、トンネルバリア層の一部を覆うようにトンネルバリア層の上に形成されたデータ参照層と、トンネルバリア層のデータ参照層に被覆されていない部分に形成された金属酸化物層とを具備する磁気メモリが記載されている。
特開2013−187409号公報
磁気メモリセルには、2つの磁性体層のうち上方に位置する磁性体層がトンネルバリア層を部分的にしか被覆しない構造を有するものがある。しかし、このような構造の磁気メモリセルでは、上方の磁性体層をエッチングする際、すでに加工されているトンネルバリア層の側壁に、上方の磁性体層に含まれていた金属物質が付着することがある。このため、上方の磁性体層と下方の磁性体層とがショートし、リークパスが形成されて、磁気メモリセルが正常にデータを記録することができないという問題が生じていた。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態による半導体装置は、データ記録層と、データ記録層上に形成されたトンネルバリア層と、トンネルバリア層の一部の上に形成されたデータ参照層と、データ参照層上に形成されたキャップ層とを有する。そして、平面視において、データ記録層とトンネルバリア層は同一形状で重なり、データ参照層とキャップ層は同一形状で重なり、データ参照層はデータ記録層に内包されている。さらに、データ参照層およびキャップ層の側壁に接して第1絶縁膜が形成され、データ記録層およびトンネルバリア層の側壁には第1絶縁膜が形成されていない。
一実施の形態による半導体装置の製造方法は、データ記録層、トンネルバリア層、データ参照層およびキャップ層を順次堆積する工程と、データ参照層およびキャップ層を、第1マスクを用いて加工する工程と、を含む。その後、データ記録層、トンネルバリア層、データ参照層およびキャップ層を覆うように、第1絶縁膜を堆積する工程と、第1絶縁膜上に第2絶縁膜を堆積する工程と、データ記録層、トンネルバリア層、第1絶縁膜および第2絶縁膜を、第2マスクを用いて加工する工程と、を含む。そして、平面視において、データ参照層とキャップ層が同一形状で重なるように、データ参照層およびキャップ層は加工される。また、データ参照層およびキャップ層の側壁が、第1絶縁膜により覆われた状態で、平面視において、データ記憶層とトンネルバリア層が同一形状で重なり、かつ、データ記録層がデータ参照層を内包するように、データ記録層およびトンネルバリア層は加工される。
一実施の形態によれば、磁気トンネル接合におけるショートを防いで、磁気メモリセルを有する半導体装置の信頼性の劣化を抑制することができる。
実施の形態1による磁気メモリセルを示す要部断面図である。 実施の形態1による磁気メモリセルを搭載した半導体装置を示す要部断面図である。 実施の形態1による磁気メモリセルを搭載した半導体装置の構成を示す回路図である。 実施の形態1による磁気メモリセルの動作を説明する磁気メモリセルの模式図である。(a)は、磁気メモリセルへのデータ“1”の書き込み動作を説明する磁気メモリセルの模式図である。(b)は、磁気メモリセルへのデータ“0”の書き込み動作を説明する磁気メモリセルの模式図である。(c)は、磁気メモリセルからのデータ読み出し動作を説明する磁気メモリセルの模式図である。 実施の形態1による半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。 実施の形態1による半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図6に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図および要部平面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図7に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図および要部平面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図8に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図および要部平面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図9に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図および要部平面図である。 図10に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図11に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 実施の形態1による磁気メモリセルおよび比較例による磁気メモリセルのショート不良率を示すグラフ図である。 実施の形態2による磁気メモリセルを搭載した半導体装置を示す要部断面図である。 実施の形態2による半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。 実施の形態2による半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図16に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 実施の形態3による半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。 実施の形態3による半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図19に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図20に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図21に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 実施の形態4による磁気メモリセルを示す要部断面図である。 実施の形態4による磁気メモリセルを搭載した半導体装置を示す要部断面図である。 実施の形態4による磁気メモリセルの動作を説明する磁気メモリセルの模式図である。 実施の形態4による半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。 実施の形態4による半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図27に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図28に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図29に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図30に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 図31に続く、半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、本発明者らが比較検討を行った比較例の磁気メモリセルの製造工程を示す要部断面図および要部平面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図33に続く、比較例の磁気メモリセルの製造工程を示す要部断面図および要部平面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図34に続く、比較例の磁気メモリセルの製造工程を示す要部断面図および要部平面図である。
以下の実施の形態において、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、以下の実施の形態では、窒化シリコン膜を化学量論的組成であるSi膜と表記するが、それのみではなく、シリコンの窒化物で類似組成(化学量論的組成からずれた組成)の窒化シリコン膜も含むものとする。同様に、酸化シリコン膜を化学量論的組成であるSiO膜と表記するが、それのみでなく、シリコンの酸化物で類似組成(化学量論的組成からずれた組成)の酸化シリコン膜も含むものとする。
また、以下の実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。また、以下の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(本発明者らが比較検討を行った半導体装置)
まず、本実施の形態による半導体装置およびその製造方法がより明確になると思われるため、本発明者らが比較検討を行った磁気メモリセルにおける課題について詳細に説明する。
図33〜図35の各(a)および(b)はそれぞれ、本発明者らが比較検討を行った比較例の磁気メモリセルの製造工程を示す要部断面図および要部平面図である。
図33(a)および(b)に示すように、比較例による磁気メモリセルの製造では、まず、磁化固定層HL1,HL2を形成する。その後、磁化固定層HL1,HL2が埋め込まれた層間絶縁膜ILa上に、下地層BF、データ記録層MR、トンネルバリア層TB、データ参照層MPおよびキャップ層CLを順次形成する。続いて、ハードマスクを用いて、キャップ層CL、データ参照層MP、トンネルバリア層TB、データ記録層MRおよび下地層BFを順次エッチングして、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBを所定の形状にパターニングする。
次に、図34(a)および(b)に示すように、レジストマスクを用いて、キャップ層CLおよびデータ参照層MPを順次エッチングして、データ参照層MPおよびキャップ層CLを所定の形状にパターニングする。これにより、データ記録層MRと、トンネルバリア層TBと、データ参照層MPと、から構成される磁気トンネル接合が形成される。
次に、図35(a)および(b)に示すように、下地層BF、データ記録層MR、トンネルバリア層TB、データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、第1絶縁膜IFaおよび第2絶縁膜IFbを形成する。第1絶縁膜IFaは、例えばSi膜であり、第2絶縁膜IFbは、例えばSiO膜である。その後、キャップ層CLの上面上の第1絶縁膜IFaおよび第2絶縁膜IFbにコンタクトホールCHを形成した後、コンタクトホールCHの内部にプラグPG2を形成する。
しかし、この比較例による磁気メモリセルの製造では、データ記録層MRとデータ参照層MPとの間がショートし、リークパスが形成されて、磁気メモリセルが正常にデータを記録することができないという問題が生じていた。これは、データ参照層MPおよびキャップ層CLをエッチングする際に、これらを構成する金属物質、例えばPt、Ru、Taなどが、トンネルバリア層TBの露出している上面および側壁に付着することに起因する。
すなわち、データ参照層MPおよびキャップ層CLをエッチングする際には、すでにトンネルバリア層TBがパターニングされており、トンネルバリア層TBの側壁が露出している。このため、データ参照層MPおよびキャップ層CLをエッチングする際に、これらを構成する金属物質、例えばPt、Ru、Taなどが、トンネルバリア層TBの露出している上面および側壁に付着して、データ記録層MRとデータ参照層MPとの間がショートすると考えられる。
前述の特許文献1では、トンネルバリア層のデータ参照層に被覆されていない部分に金属酸化物層を形成することにより、データ記録層とデータ参照層との間のショートの発生を抑制する技術が記載されている。しかし、この方法では、データ参照層のオーバーエッチングに起因したデータ記録層とデータ参照層との間のショートの発生を抑制することはできるが、トンネルバリア層の側壁に付着する金属物質に起因したデータ記録層とデータ参照層との間のショートの発生を抑制することは難しいと考えられる。
(実施の形態1)
<磁気メモリセルの構成>
本実施の形態1による磁気メモリセルの構成について、図1および図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態1による磁気メモリセルを示す要部断面図である。図2は、本実施の形態1による磁気メモリセルを搭載した半導体装置を示す要部断面図である。
図1に示すように、磁気メモリセルMM1は、いわゆる磁壁移動型の磁気メモリセルとして構成されており、磁化固定層HL1,HL2と、下地層BFと、データ記録層MRと、トンネルバリア層TBと、データ参照層MPと、キャップ層CLと、を有する。本実施の形態1では、データ記録層(磁性体層)MRと、トンネルバリア層(絶縁層)TBと、データ参照層MPを構成する第1強磁性層(磁性体層)MP1と、により磁気トンネル接合が形成されている。
なお、以下の説明では、磁気メモリセルMM1を構成するこれらの層の積層方向がZ方向であり、Z方向に直交する平面がXY面であると定義する。
磁化固定層HL1,HL2は、固定された磁化を有する層であり、磁気的にハードであり、かつ、垂直磁気異方性(Perpendicular Magnetic Anisotropy:PMA)を有する強磁性体で構成されている。磁化固定層HL1,HL2の磁化は、互いに反平行な方向に(逆方向に)固定されている。本実施の形態1では、磁化固定層HL1の磁化が+Z方向(上方向)に、磁化固定層HL2の磁化が−Z方向(下方向)に固定されている。磁化固定層HL1,HL2は、データ記録層MRの一部分の磁化を交換結合または静磁結合によって固定する機能を有している。
磁化固定層HL1,HL2は、例えば強磁性膜HLaの上下を金属膜HLbで挟んだ構造を有している。強磁性膜HLaには、例えばCo/Pt積層膜などを用いることができる。Co/Pt積層膜とは、薄いCo膜と薄いPt膜とが繰り返して積層された積層体を意味しており、垂直磁気異方性を有している。また、金属膜HLbには、Ta膜またはTaN膜などを用いることができる。上層の金属膜HLbは、磁化固定層HL1,HL2のエッチング時に強磁性膜HLaへの加工ダメージを防ぐ効果があり、下層の金属膜HLbは、層間絶縁膜IL7との密着性または強磁性膜HLaの垂直磁気異方性を高める効果がある。
下地層BFは、磁化固定層HL1,HL2の上に形成された、非磁性の導電膜である。下地層BFには、例えばアモルファス状態または十分に結晶化していない状態のTa膜またはTaN膜などを用いることができる。これにより、データ記録層MRが、トンネルバリア層TBの結晶構造の影響を受けやすくして、トンネルバリア層TBの結晶面に沿って、体心立方構造を有することができ、磁気トンネル接合のMR(Magneto-Resistance)比を高くすることができる。
データ記録層MRは、磁化の向きとしてデータを記録する層であり、下地層BFを介して磁化固定層HL1,HL2の上に形成されている。データ記録層MRは、磁気的にソフトであり、かつ、垂直磁気異方性を有するように構成されている。データ記録層MRのうち、下地層BFを介して磁化固定層HL1に接合する部分(以下、「磁化固定領域MR1」という。)の磁化は、磁化固定層HL1の磁化と同一方向に固定され、下地層BFを介して磁化固定層HL2に接合する部分(以下、「磁化固定領域MR2」という。)の磁化は、磁化固定層HL2の磁化と同一方向に固定される。すなわち、本実施の形態1では、磁化固定領域MR1の磁化が+Z方向に固定され、磁化固定領域MR2の磁化が−Z方向に固定される。
一方、データ記録層MRのうち、磁化固定領域MR1と磁化固定領域MR2との間の部分(以下、「磁化自由領域RM」という。)の磁化は、+Z方向、−Z方向の間で反転可能である。磁化自由領域RMの磁化の向きが、データに対応づけられている。例えば磁化自由領域RMの磁化が−Z方向(下方向)である状態がデータ“1”、+Z方向(上方向)である状態がデータ“0”に対応づけられている。
データ記録層MRは、Coと、Feと、Bと、を含有する。このようなCoと、Feと、Bと、を含有する強磁性膜が体心立方構造を有し、MgO膜からなるトンネルバリア層TBとエピタキシャルに接する構造の場合、磁気トンネル接合のMR比を高くすることができる。言い換えれば、より好適には、データ記録層MRは、(100)配向した体心立方構造を有する結晶膜としてのCoFeB膜からなる。
トンネルバリア層TBは、データ記録層MRの上に形成された、薄い、非磁性の絶縁膜である。トンネルバリア層TBは、MgOを含有する。このようなMgOを含有する絶縁膜が岩塩構造を有する場合、すなわちMgおよびOの各々について面心立方構造を有する場合、(100)配向したMgO膜を容易に形成することができる。言い換えれば、より好適には、トンネルバリア層TBは、(100)配向した岩塩構造を有する結晶膜としてのMgO膜からなる。
データ参照層MPは、固定された磁化を有する層であり、トンネルバリア層TBの上面の一部を覆うように形成されている。データ参照層MPは、第1強磁性層MP1と、非磁性層MPrと、第2強磁性層MP2と、を有している。第1強磁性層MP1および第2強磁性層MP2は、いずれも、磁気的にハードであり、かつ、垂直磁気異方性を有している。非磁性層MPrは、第1強磁性層MP1と第2強磁性層MP2とを反強磁性的に結合する非磁性の金属膜である。非磁性層MPrを挟むように第1強磁性層MP1と第2強磁性層MP2とを形成することにより、第1強磁性層MP1と第2強磁性層MP2との間の磁気的な結合力を高めることができ、データ参照層MPの保磁力を高める効果を奏する。
第1強磁性層MP1と第2強磁性層MP2とを反強磁性的に結合することで、第1強磁性層MP1と第2強磁性層MP2の磁性は、互いに逆の方向に固定される。これにより、互いの層からの漏洩磁界がキャンセルされるので、データ参照層MPからの漏洩磁界の影響を小さくすることができる。本実施の形態1では、第1強磁性層MP1の磁化は+Z方向(上方向)に固定され、第2強磁性層MP2の磁化は−Z方向(上方向)に固定されている。
第1強磁性層MP1には、例えばCoFeB膜MP1aと、極めて膜厚が薄いTa膜MP1bと、Co/Pt積層膜MP1cと、が積層された積層体を用いることができる。Co/Pt積層膜MP1cとは、薄いCo膜と薄いPt膜とが繰り返して積層された積層体を意味しており、垂直磁気異方性を有している。この積層体を第1強磁性層MP1として使用することで、第1強磁性層MP1に強い垂直磁気異方性を発現させると共に、MR比を向上することが可能になる。詳細には、bcc(001)配向のトンネルバリア層(MgO膜)TBの上にbcc(100)配向のCoFeB膜MP1aが形成された構造は、大きなMR比を得るために好適である。
ただし、CoFeB膜MP1aは、面内磁気異方性を持ちやすい材料であり、これは、垂直磁気異方性を持つ強磁性層で磁気メモリセルMM1を構成する上で問題になりえる。この問題を解決するために垂直磁気異方性を発現するfcc(111)配向のCo/Pt積層膜MP1cが使用される。垂直磁気異方性を発現するCo/Pt積層膜MP1cをCoFeB膜MP1aと磁気的に結合させることで、CoFeB膜MP1aにも垂直磁気異方性を発現させることができる。
その一方で、fcc(111)配向のCo/Pt積層膜MP1cがCoFeB膜MP1aに直接に接していると、製造工程においてデータ参照層MPの成膜後に高温熱処理が行われた場合に、Co/Pt積層膜MP1cの結晶構造がCoFeB膜MP1aに影響を及ぼし、CoFeB膜MP1aに接するトンネルバリア層(MgO膜)TBもbcc構造をとることが困難となる。結果として、本来期待される高いMR比が実現されなくなる。
Ta膜MP1bは、bcc(100)配向のCoFeB膜MP1aとfcc(111)配向のCo/Pt積層膜MP1cとの間の結晶構造の連続性を遮断する役目を果たす。Ta膜MP1bは、アモルファス相を持つ中間層として成長されるため、高温熱処理においてCo/Pt積層膜MP1cからCoFeB膜MP1aにfcc結晶配向が伝播することを防ぐ。これは、トンネルバリア層(MgO膜)TBとCoFeB膜MP1aとが良好なbcc構造をとることを可能にし、MR比を有効に向上させる。
第2強磁性層MP2には、例えばCo/Pt積層膜などを用いることができる。Co/Pt積層膜とは、薄いCo膜と薄いPt膜とが繰り返して積層された積層体を意味しており、垂直磁気異方性を有している。非磁性層MPrには、例えばRu膜などを用いることができる。
キャップ層CLは、データ参照層MPの上に形成された金属層であり、データ参照層MPを保護する。キャップ層CLには、例えば下層から順にTa膜、Pt膜、Ru膜、Pt膜、Ru膜およびPt膜が積層された積層体(Ta/Pt/Ru/Pt/Ru/Pt積層膜)を用いることができる。
磁気メモリセルMM1では、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBは、同一形状で重なり、データ記録層MRでは、その中央部に磁化自由領域RMが位置し、磁化自由領域RMを挟んで、その一方の側に磁化固定領域MR1が位置し、他方の側に磁化固定領域MR2が位置する。そして、平面視において、データ記録層MRの磁化固定領域MR1は、磁化固定層HL1を内包し、データ記録層MRの磁化固定領域MR2は、磁化固定層HL2を内包する。さらに、データ参照層MPおよびキャップ層CLは、同一形状で重なり、平面視において、データ記録層MRの磁化自由領域RMは、データ参照層MPを内包している。従って、磁気メモリセリMM1では、平面視において、磁化固定層HL1,HL2およびデータ参照層MPは、データ記録層MRまたはトンネルバリア層TBに内包されている。
さらに、データ参照層MPが形成されていないトンネルバリア層TBの上面、並びにデータ参照層MPおよびキャップ層CLの側壁に接して、第1絶縁膜IF1が形成されている。第1絶縁膜IF1は、データ参照層MPおよびキャップ層CLを構成する金属膜などの酸化を防止するため、酸素を含まない絶縁膜が好ましく、例えばSi膜またはSiCN膜などを用いることができる。しかし、第1絶縁膜IF1は、下地層BF、トンネルバリア層TBおよびデータ記録層MRの側壁には、形成されていない。
さらに、データ参照層MPが形成されていないトンネルバリア層TBの上面の直上で、かつ、データ参照層MPおよびキャップ層CLの側壁の外側に、第2絶縁膜IF2が形成されている。第2絶縁膜IF2も、第1絶縁膜IF1と同様に、下地層BF、トンネルバリア層TBおよびデータ記録層MRの側壁には、形成されていない。第2絶縁膜IF2は、例えばSiO膜などを用いることができる。
さらに、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2も含めて、下地層BF、データ記録層MR、トンネルバリア層TB、データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、第3絶縁膜IF3が形成されている。第3絶縁膜IF3は、例えばSiO膜などを用いることができる。そして、第1絶縁膜IF1、第2絶縁膜IF2および第3絶縁膜IF3により、磁気メモリセルMM1を覆う層間絶縁膜IL9が構成される。
層間絶縁膜IL9の上面には、層間絶縁膜IL9(第3絶縁膜IF3)を貫通してキャップ層CLの上面に達するコンタクトホールCHが形成されている。コンタクトホールCHの内部には、コンタクトホールCHの内部に埋め込まれた導電膜からなるプラグPG2が形成されている。さらに、プラグPG2と電気的に接続する配線M6が、プラグPG2上および層間絶縁膜IL9上に形成されている。
本実施の形態1による磁気メモリセルMM1における各部位の膜厚は、例えば以下の通りである。磁化固定層HL1,HL2の膜厚は、例えば20〜60nm程度である。下地層BFの膜厚は、例えば1〜5nm程度である。データ記録層MRの膜厚は、例えば0.5〜2nm程度である。トンネルバリア層TBの膜厚は、例えば1〜2nm程度である。データ参照層MPの膜厚は、例えば10〜20nm程度である。キャップ層CLの膜厚は、例えば20〜70nm程度である。
<磁気メモリセルを搭載する半導体装置の構成>
本実施の形態1による磁気メモリセルを搭載する半導体装置の構成について図2および図3を用いて説明する。図2は、本実施の形態1による磁気メモリセルを搭載した半導体装置を示す要部断面図である。図3は、本実施の形態1による磁気メモリセルを搭載した半導体装置の構成を示す回路図である。
図2に示すように、磁気メモリセルMM1は、2つの選択用トランジスタTR1,TR2の間に直列に接続されている。このような構成は、2T−1MTJ(2 Transistors-1 Magnetic Tunnel Junction)構成と称される。図3に示すように、磁気メモリセルMM1は、3つの端子として、端子a、端子bおよび端子cを有する。端子aは、選択用トランジスタTR1を介してビット線BL1に接続されており、端子bは、選択用トランジスタTR2を介してビット線BL2に接続されており、端子cは、接地電位線GNLに接続されている。端子aは、磁化固定層HL1に対応し、端子bは、磁化固定層HL2に対応し、端子cは、データ参照層MPに対応する。
また、選択用トランジスタTR1,TR2のゲート電極は、それぞれワード線WLに接続されている。このような磁気メモリセルMM1が、一対のビット線BL1,BL2と、ワード線WLとの交点に、複数配置され、メモリセルアレイを構成する。
また、図2に示すように、選択用トランジスタTR1,TR2の各々は、半導体基板SBの主面、すなわちp型ウェルPWの上面のうち、素子分離領域STで区画された領域に形成されている。選択用トランジスタTR1,TR2の各々は、半導体基板SB、すなわちp型ウェルPW上に、ゲート絶縁膜GIを介して形成されたゲート電極GEを有する。また、選択用トランジスタTR1,TR2の各々は、平面視において、ゲート電極GEの両側に位置する部分の半導体基板SBの表層部、すなわちp型ウェルPWの表層部にそれぞれ設けられた2つの半導体領域SDを有する。2つの半導体領域SDのうち、一方がソース領域として機能し、他方がドレイン領域として機能する。ゲート電極GEの側壁には、サイドウォール膜SWが配置され、2つの半導体領域SDの各々は、いわゆるLDD(Lightly Doped Drain)構造を有する。2つの半導体領域SDの表層部には、拡散抵抗およびコンタクト抵抗などを低抵抗化する金属シリサイド膜SLが形成されている。
選択用トランジスタTR1,TR2の各々と、磁気メモリセルMM1とは、例えばプラグPG1、配線M1、ビア部V1、配線M2、ビア部V2、配線M3、ビア部V3、配線M4、ビア部V4、配線M5およびビア部V5を介して接続されている。プラグPG1、配線M1、ビア部V1、配線M2、ビア部V2、配線M3、ビア部V3、配線M4、ビア部V4、配線M5およびビア部V5は、層間絶縁膜IL1〜IL7中に、それぞれ形成されている。
具体的には、選択用トランジスタTR1の2つの半導体領域SDのうち、一方の半導体領域SDは、例えばプラグPG1、配線M1、ビア部V1、配線M2、ビア部V2、配線M3、ビア部V3、配線M4、ビア部V4、配線M5およびビア部V5を介して、磁気メモリセルMM1の磁化固定層HL1に接続されている。また、選択用トランジスタTR2の2つの半導体領域SDのうち、一方の半導体領域SDは、例えばプラグPG1、配線M1、ビア部V1、配線M2、ビア部V2、配線M3、ビア部V3、配線M4、ビア部V4、配線M5およびビア部V5を介して、磁気メモリセルMM1の磁化固定層HL2に接続されている。図2では、ビア部V5上に磁気メモリセルMM1が配置された例を示しているが、磁気メモリセルMM1の配置はビア部V5上に限定するものではなく、プラグ上、各配線上、各ビア部上に配置されてもよい。
また、選択用トランジスタTR1の2つの半導体領域SDのうち、他方の半導体領域SDは、例えばプラグPG1を介して、ビット線BL1となる配線M1と接続され、選択用トランジスタTR2の2つの半導体領域SDのうち、他方の半導体領域SDは、例えばプラグPG1を介して、ビット線BL2となる配線M1と接続されている。
磁化固定層HL1は、層間絶縁膜IL7に埋め込まれた一のビア部V5上に形成されており、このビア部V5と電気的に接続されている。磁化固定層HL2は、層間絶縁膜IL7に埋め込まれた他のビア部V5上に形成されており、このビア部V5と電気的に接続されている。層間絶縁膜IL7上には、ビア部V5を覆うように、層間絶縁膜IL8が形成されているが、層間絶縁膜IL8の上面は平坦化されており、平坦化された層間絶縁膜IL8の上面から、磁化固定層HL1,HL2の各々が露出している。
さらに、層間絶縁膜IL8上には、下地層BF、データ記録層MR、トンネルバリア層TB、データ参照層MP(第1強磁性層MP1、非磁性層MPrおよび第2強磁性層MP2)およびキャップ層CLなどからなる磁気メモリセルMM1が形成されている。そして、これらを覆うように、層間絶縁膜IL9が形成されている。層間絶縁膜IL9には、層間絶縁膜IL9を貫通してキャップ層CLの上面に達するコンタクトホールCHが形成されている。コンタクトホールCHの内部には、コンタクトホールCHの内部に埋め込まれた導電膜からなるプラグPG2が形成されている。さらに、プラグPG2上には配線M6が形成され、配線M6上には配線M7が形成されている。
<磁気メモリセルの動作>
本実施の形態1による磁気メモリセルの動作について、図4(a)、(b)および(c)を用いて説明する。図4(a)は、本実施の形態1による磁気メモリセルへのデータ“1”の書き込み動作を説明する磁気メモリセルの模式図である。図4(b)は、本実施の形態1による磁気メモリセルへのデータ“0”の書き込み動作を説明する磁気メモリセルの模式図である。図4(c)は、本実施の形態1による磁気メモリセルからのデータ読み出し動作を説明する磁気メモリセルの模式図である。
図1に示した磁気メモリセルMM1では、データ記録層MRの磁化自由領域RMと、トンネルバリア層TBと、データ参照層MPの第1強磁性層MP1と、が磁気トンネル接合を構成している。磁気トンネル接合の抵抗値は、磁化自由領域RMと第1強磁性層MP1の磁化の相対方向に応じて変化する。磁化自由領域RMが第1強磁性層MP1と同じ+Z方向(上方向)に向けられると、磁気トンネル接合の抵抗は相対的に小さくなる。一方、磁化自由領域RMが第1強磁性層MP1と反対の−Z方向(下方向)に向けられると、磁気トンネル接合の抵抗は相対的に大きくなる。
磁気メモリセリMM1へのデータの書き込みは、磁化自由領域RMを通過する書き込み電流を磁化固定領域MR1,MR2の間で流すことで行われる。例えば磁化自由領域RMの磁化が−Z方向(下方向)である状態がデータ“1”、+Z方向(上方向)である状態がデータ“0”に対応づけられている場合を考える。この場合、図4(a)に示すように、データ“1”を書き込むには、磁化固定領域MR1から磁化自由領域RMを介して磁化固定領域MR2に書き込み電流Iwが流される。これにより、磁化固定領域MR2から磁化自由領域RMにスピン偏極電子が注入され、このスピン偏極電子によって磁壁MWが磁化固定領域MR1と磁化自由領域RMとの境界に移動し、磁化自由領域RMの磁化が磁化固定領域MR2と同一方向、すなわち、−Z方向に向けられる。これにより、データ“1”が書き込まれる。
一方、図4(b)に示すように、データ“0”を書き込むには、磁化固定領域MR2から磁化自由領域RMを介して磁化固定領域MR1に書き込み電流Iwが注入される。これにより、磁化固定領域MR2から磁化自由領域RMにスピン偏極電子が注入され、このスピン偏極電子によって磁壁MWが磁化固定領域MR2と磁化自由領域RMとの境界に移動し、磁化自由領域RMの磁化が磁化固定領域MR1と同一方向、すなわち、+Z方向に向けられる。これにより、データ“0”が書き込まれる。書き込み電流Iwは、例えば磁化固定層HL1,HL2の間に電圧を加えることで流すことができる。
一方、磁気メモリセルMM1からのデータ読み出しは、図4(c)に示すように、磁化自由領域RMと、トンネルバリア層TBと、第1強磁性層MP1と、で構成されている磁気トンネル接合に、読み出し電流Irを流すことで行われる。磁気トンネル接合の抵抗値は、磁化自由領域RMと第1強磁性層MP1の磁化の相対方向、すなわち、磁気メモリセルMM1に書き込まれているデータに応じて変化するので、磁気トンネル接合の抵抗値の変化を検知することで磁気メモリセルMM1に書き込まれているデータを判別することができる。例えば磁化固定層HL1,HL2を接地すると共にキャップ層CLに所定電圧を印加し、この時に流れる読み出し電流Irの大きさを検知することで、磁気メモリセルMM1に書き込まれているデータを判別してもよい。また、キャップ層CLに接続されている配線(読み出し配線)を通じて一定の読み出し電流Irを流し、配線の電位を検知することで磁気メモリセルMM1に書き込まれているデータを判別してもよい。
<半導体装置の製造方法>
本実施の形態1による磁気メモリセルの製造方法について、図5〜図12を用いて工程順に説明する。図5は、本実施の形態1による半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。図6は、本実施の形態1による半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。図7〜図10の各(a)および(b)はそれぞれ、本実施の形態1による半導体装置の製造工程を示す要部断面図および要部平面図である。図11および図12は、本実施の形態1による半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。図7〜図12では、磁気メモリセルが形成された領域の拡大図を示す。
まず、図6に示すように、半導体基板SBの主面に、2つの選択用トランジスタTR1,TR2を形成し、さらに、選択用トランジスタTR1,TR2の上方に、複数の配線M1〜M5を形成する(図5のステップS11)。これらの形成方法に制限はないが、例えば、以下の工程により形成することができる。
まず、半導体基板SBを準備し、その主面に素子分離領域STを形成する。この素子分離領域STにより活性領域が区画され、この活性領域に、選択用トランジスタTR1,TR2が形成される。ここでは、nチャネル型のMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を例に説明するが、半導体素子として、導電型を逆にしたpチャネル型のMISFETを形成してもよく、また、nチャネル型のMISFETとpチャネル型のMISFETの両方を形成してもよい。
次に、半導体基板SBの活性領域にp型ウェルPWを形成した後、半導体基板SBの主面上にゲート絶縁膜GIを介してゲート電極GEを形成する。続いて、イオン注入により低不純物濃度のn型半導体領域を形成した後、ゲート電極GEの側壁にサイドウォール膜SWを形成し、さらに。イオン注入により高不純物濃度のn型半導体領域を形成する。これにより、ソース領域またはドレイン領域として機能するLDD構造の半導体領域SDを形成する。
以上の工程により、半導体基板SBの主面に、選択用トランジスタTR1,TR2を形成することができる。
次に、半導体基板SBの主面上に、層間絶縁膜IL1を形成した後、層間絶縁膜IL1中にプラグPG1を形成する。続いて、シングルダマシン法により、第1層目の配線M1を形成する。その後は、シングルダマシン法またはデュアルダマシン法により、第2層目の配線M2とビア部V1、第3層目の配線M3とビア部V2、第4層目の配線M4とビア部V3および第5層目の配線M5とビア部V4を形成する。図6には、デュアルダマシン法により形成された配線M2,M3,M4,M5を例示している。続いて、シングルダマシン法により、ビア部V5を形成する。配線M1,M2,M3,M4,M5は、例えばCuを主導電材料とするが、これに限定されず、必要に応じて種々選択することができる。
以上の工程により、半導体基板SBの主面に、配線M1,M2,M3,M4,M5を形成することができる。
次に、ビア部V5が埋め込まれた層間絶縁膜IL7上に、磁気メモリセルMM1を形成する。
まず、図7(a)および(b)に示すように、磁化固定層HL1,HL2を形成する(図5のステップS12a〜S12d)。
例えばビア部V5が埋め込まれた層間絶縁膜IL7上に、磁化固定層HL1用の下層の金属膜HLb、強磁性膜HLaおよび上層の金属膜HLbをスパッタリング法などにより順次堆積する。強磁性膜HLaは、例えばCo/Pt積層膜などであり、上層および下層の金属膜HLbは、例えばTa膜またはTaN膜などである。Co/Pt積層膜は、薄いCo膜と薄いPt膜とが繰り返して積層された積層体である。続いて、これら積層膜をパターニングすることにより、磁化固定層HL1を形成する。磁化固定層HL1の厚さは、例えば20〜60nm程度である。
さらに、上記磁化固定層HL1と同様にして、層間絶縁膜IL7上に、磁化固定層HL2用の下層の金属膜HLb、強磁性膜HLaおよび上層の金属膜HLbをスパッタリング法などにより順次堆積する。強磁性膜HLaは、例えばCo/Pt積層膜などであり、上層および下層の金属膜HLbは、例えばTa膜またはTaN膜などである。Co/Pt積層膜は、薄いCo膜と薄いPt膜とが繰り返して積層された積層体である。続いて、これら積層膜をパターニングすることにより、磁化固定層HL2を形成する。磁化固定層HL2の厚さは、例えば20〜60nm程度である。
磁化固定層HL1,HL2はそれぞれ、互いに離間したビア部V5上に形成される。磁化固定層HL1と電気的に接続されるビア部V5は、選択用トランジスタTR1の半導体領域SDの一方と電気的に接続される(図6参照)。また、磁化固定層HL2と電気的に接続されるビア部V5は、選択用トランジスタTR2の半導体領域SDの一方と電気的に接続される(図6参照)。
次に、磁化固定層HL1,HL2上に、層間絶縁膜IL8を形成する。例えば磁化固定層HL1,HL2および層間絶縁膜IL7上に、層間絶縁膜IL8としてSi膜などの絶縁膜をCVD(Chemical Vapor Deposition)法などにより堆積する。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法またはエッチバック法などを用いて、層間絶縁膜IL8の表面を、磁化固定層HL1,HL2の表面が露出するまで除去する。これにより、層間絶縁膜IL8中に磁化固定層HL1,HL2が埋め込まれ、磁化固定層HL1,HL2の上面が層間絶縁膜IL8の上面から露出する。
次に、下地層BFを形成する(図5のステップS13)。
磁化固定層HL1,HL2が埋め込まれた層間絶縁膜IL8上に、下地層BFを形成する。下地層BFは、非磁性の導電膜であり、例えばアモルファス状態または十分に結晶化していない状態のTa膜またはTaN膜などである。下地層BFの厚さは、例えば1〜5nm程度である。
次に、データ記録層MRを形成する(図5のステップS14)。
下地層BF上に、データ記録層MRをスパッタリング法などにより堆積する。データ記録層MRは、例えばCoFeB膜などである。ステップS13において形成された下地層BFは、アモルファス状態または十分に結晶化していない状態である。そのため、ステップS14において下地層BF上に形成されるデータ記録層MRは、下地層BFの結晶構造の影響を受けにくく、例えばアモルファス状態または十分に結晶化していない状態である。データ記録層MRの厚さは、例えば0.5〜2nm程度である。
次に、トンネルバリア層TBを形成する(図5のステップS15)。
データ記録層MR上に、非磁性の絶縁膜をスパッタリング法などにより堆積する。トンネルバリア層TBは、例えばMgO膜などである。MgO膜をRFスパッタリング法で成膜してもよく、Mgをスパッタリング法で成膜した後にMg表面を酸化することによって、MgO膜を形成してもよい。このMgの成膜と酸化は複数回繰り返して形成してもよい。また、このMgの成膜と酸化は別チャンバ(処理室)でおこなってもよく、同一チャンバでおこなってもよい。トンネルバリア層TBの厚さは、例えば1〜2nm程度である。
次に、データ参照層MPを形成する(図5のステップS16)。
トンネルバリア層TB上に、例えば第1強磁性層MP1、非磁性層MPrおよび第2強磁性層MP2をスパッタリング法などにより順次堆積する。第1強磁性層MP1は、例えばCoFeB膜MP1a、Ta膜MP1bおよびCo/P積層膜MP1cなどから構成される。非磁性層MPrは、例えばRu膜などである。第2強磁性層MP2は、例えばCo/Pt積層膜などである。Co/Pt積層膜は、薄いCo膜と薄いPt膜とが繰り返して積層された積層体である。
次に、キャップ層CLを形成する(図5のステップS17)。
データ参照層MP上に、例えば非磁性の導電膜をスパッタリング法などにより堆積する。キャップ層CLは、例えば下層から順にPt膜、Ru膜、Pt膜、Ru膜、Pt膜およびTa膜が積層された積層体である。
次に、ハードマスクHMを形成する(図5のステップS18)。
キャップ層CL上に、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングするためのハードマスクHMを形成する。ハードマスクHMは、例えばSi膜HM1およびSiO膜HM2を順次堆積した積層膜からなる。Si膜HM1の厚さは、例えば30nm程度であり、SiO膜HM2の厚さは、例えば150nm程度である。
次に、図8(a)および(b)に示すように、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングする(図5のステップS19)。
ハードマスクHMを用いて、キャップ層CLおよびデータ参照層MPを順次エッチングして、平面視において、磁化固定層HL1と磁化固定層HL2との間に残るように、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングする。その後、ハードマスクHMは除去する。これにより、データ記録層MRと、トンネルバリア層TBと、データ参照層MPの第1強磁性層MP1と、から構成される磁気トンネル接合が形成される。
次に、図9(a)および(b)に示すように、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2を形成する(図5のステップS20)。
データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、トンネルバリア層TB上に、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2をプラズマCVD法などにより順次堆積する。第1絶縁膜IF1は、データ参照膜MPおよびキャップ層CLを構成する金属膜などの酸化を防止するため、酸素を含まない絶縁膜が好ましく、例えばSi膜またはSiCN膜などであり、その膜厚は、例えば30nm程度である。第2絶縁膜IF2は、例えばSiO膜などであり、その膜厚は、例えば250nm程度である。
次に、第2絶縁膜IF2上に、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングするためのレジストマスクRPを形成する(図5のステップS21)。
次に、図10(a)および(b)に示すように、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングする(図5のステップS22)。
レジストマスクRPを用いて、第2絶縁膜IF2、第1絶縁膜IF1、トンネルバリア層TB、データ記録層MRおよび下地層BFを順次エッチングして、平面視において、磁化固定層HL1,HL2、キャップ層CLおよびデータ参照層MPを内包するように、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングする。
この際、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBの側壁は露出する。しかし、前述の比較例とは異なり、データ参照層MPおよびキャップ層CLの側壁は、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2により覆われているので、これらを構成する金属物質、例えばPt、Ru、Taなどが下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBの側壁に付着しない。従って、トンネルバリア層TBの上面および側壁を介したデータ参照層MPとデータ記録層MRとの間のリークパスが形成されないので、磁気トンネル接合のショート不良を抑制することができる。
その後、レジストマスクRPは除去する。これにより、磁気メモリセルMM1が形成される。
次に、CMP法またはエッチバック法などを用いて、第2絶縁膜IF2の上面を、キャップ層CLの上面上の第1絶縁膜IF1が露出するまで除去する。さらに、CMP法またはエッチバック法などを用いて、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2の上面を、キャップ層CLの上面が露出するまで除去する。これにより、データ参照層MPが形成されていないトンネルバリア層TBの上面、並びにデータ参照層MPおよびキャップ層CLの側壁に接して、第1絶縁膜IF1が形成され、データ参照層MPが形成されていないトンネルバリア層TBの上面の直上で、かつ、データ参照層MPおよびキャップ層CLの側壁の外側に、第1絶縁膜IF1を介して第2絶縁膜IF2が形成される。
次に、図11に示すように、第3絶縁膜IF3を形成する(図5のステップS23)。
第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2も含めて、下地層BF、データ記録層MR、トンネルバリア層TB、データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、第3絶縁膜IF3をプラズマCVD法などにより堆積する。第3絶縁膜IF3は、例えばSiO膜などであり、その膜厚は、例えば540nm程度である。続いて、第3絶縁膜IF3の上面をCMP法などにより、平坦化する。これにより、第1絶縁膜IF1、第2絶縁膜IF2および第3絶縁膜IF3からなる層間絶縁膜IL9が形成される。
次に、図12に示すように、プラグPG2を形成する(図5のステップS24)。
層間絶縁膜IL9(第3絶縁膜IF3)を貫通して、キャップ層CLの上面に達するコンタクトホールCHを形成し、コンタクトホールCHの内部を埋め込むように、導電膜を形成する。これにより、コンタクトホールCHの内部に埋め込まれた導電膜からなるプラグPG2を形成する。
その後、図示は省略するが、層間絶縁膜IL9上に、配線を形成する。以上の工程により、図2に示したように、選択用トランジスタTR1,TR2と、配線M1〜M7と、磁気メモリセルMM1と、を形成することができる。
図13は、本実施の形態1による磁気メモリセルおよび本発明者が検討した比較例による磁気メモリセルのショート不良率を示すグラフ図である。
図13に示すように、比較例による磁気メモリセルでは、ショート不良率が27%である。しかし、本実施の形態1による磁気メモリセルでは、ショート不良率は0%であり、本実施の形態1により、著しく磁気メモリセルのショート不良率は低減する。
このように、本実施の形態1では、まず、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングする。そして、これらの側壁に第1絶縁膜IF1を形成した後に、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングする。従って、トンネルバリア層TBの側壁に、データ参照層MPおよびキャップ層CLを構成する金属物質が付着することを防止できるので、トンネルバリア層TBの上面および側壁を介したデータ参照層MPとデータ記録層MRとの間のリークパスが形成されず、磁気トンネル接合のショート不良を抑制することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2による磁気メモリセルを搭載する半導体装置は、前述の実施の形態1とほぼ同様であるが、磁気メモリセルを覆う層間絶縁膜の構成および製造方法が前述の実施の形態1と相違する。
<半導体装置の構成>
本実施の形態2による磁気メモリセルの構成について、図14を用いて説明する。図14は、本実施の形態2による磁気メモリセルを搭載した半導体装置を示す要部断面図である。本実施の形態2による磁気メモリセルの構成は、前述の実施の形態1による磁気メモリセルの構成と、ほぼ同様の構成をしているため、相違点を中心に説明し、その他の構成については説明を省略する。
前述の実施の形態1では、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBの側壁は、例えばSiO膜などからなる第3絶縁膜IF3と接している(図1参照)。
しかし、本実施の形態2では、図14に示すように、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBの側壁は、例えばSi膜またはSiCN膜などからなる酸素を含まない第4絶縁膜IF4と接しており、この第4絶縁膜IF4を介して、例えばSiO膜などからなる第3絶縁膜IF3が、磁気メモリセルMM1の全体を被覆している。
このように、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBの側壁を、酸素を含まない第4絶縁膜IF4で覆うことにより、第3絶縁膜IF3に、酸素を含む膜、例えばSiO膜などを用いても、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBの側壁からの酸化などを防止することができる。
<半導体装置の製造方法>
本実施の形態2による磁気メモリセルの製造方法について、図15〜図17を用いて工程順に説明する。図15は、本実施の形態2による半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。図16および図17は、本実施の形態2による半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。図16および図17では、磁気メモリセルが形成された領域の拡大図を示す。なお、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングするまでの製造過程は、前述した実施の形態1と同様であるためその説明を省略する(図5のステップS11〜ステップS22、図8〜図10参照)。
図10(a)および(b)に示したように、磁気メモリセルMM1を形成し、さらに、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2を形成する(図15のステップS20)。
前述の実施の形態1において説明したように、ステップS21では、トンネルバリア層TBの側壁は露出する。しかし、前述の比較例とは異なり、データ参照層MPおよびキャップ層CLの側壁は、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2に覆われているので、これらを構成する金属物質、例えばPt、Ru、Taなどが下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBの側壁に付着することを防止できる。従って、トンネルバリア層TBの側壁を介したデータ参照層MPとデータ記録層MRとの間のリークパスが形成されないので、磁気トンネル接合のショート不良を抑制することができる。
次に、図16に示すように、第4絶縁膜IF4および第3絶縁膜IF3を順次形成する(図15のステップS23A)。
第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2も含めて、下地層BF、データ記録層MR、トンネルバリア層TB、データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、第4絶縁膜IF4および第3絶縁膜IF3をプラズマCVD法などにより順次堆積する。第4絶縁膜IF4は、酸素を含まない膜、例えばSi膜またはSiCN膜などであり、その膜厚は、例えば30nm程度である。また、第3絶縁膜IF3は、例えばSiO膜などであり、その膜厚は、例えば540nm程度である。続いて、第3絶縁膜IF3の上面をCMP法などにより、平坦化する。これにより、第1絶縁膜IF1、第2絶縁膜IF2、第3絶縁膜IF3および第4絶縁膜IF4からなる層間絶縁膜IL9が形成される。
前述の実施の形態1では、第4絶縁膜IF4を形成せずに、第3絶縁膜IF3のみを形成したが、この場合、第3絶縁膜IF3が、例えば酸素を含むSiO膜などからなると、露出しているデータ記録層MRまたは下地層BFが酸化されることが懸念される。そこで、第3絶縁膜IF3を形成する前に、酸素を含まない第4絶縁膜IF4を形成する。
次に、図17に示すように、プラグPG2を形成する(図15のステップS24)。
層間絶縁膜IL9(第3絶縁膜IF3および第4絶縁膜IF4)を貫通して、キャップ層CLの上面に達するコンタクトホールCHを形成し、コンタクトホールCHの内部を埋め込むように、導電膜を形成する。これにより、コンタクトホールCHの内部に埋め込まれた導電膜からなるプラグPG2を形成する。
その後、図示は省略するが、層間絶縁膜IL9上に、配線を形成する。以上の工程により、図14に示したように、選択用トランジスタTR1,TR2と、配線M1〜M7と、磁気メモリセルMM1と、を形成することができる。
このように、本実施の形態2では、前述の実施の形態1の効果に加えて、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBの側壁からの酸化などを抑制することができるので、さらに、磁気メモリセルMM1の信頼性を向上させることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3による磁気メモリセルを搭載する半導体装置は、前述の実施の形態2とほぼ同様であるが、磁気メモリセルを覆う層間絶縁膜の製造方法が前述の実施の形態2と相違する。
<半導体装置の製造方法>
本実施の形態3による磁気メモリセルの製造方法について、図18〜図22を用いて工程順に説明する。図18は、本実施の形態3による半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。図19〜図22は、本実施の形態3による半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。図19〜図22では、磁気メモリセルが形成された領域の拡大図を示す。なお、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングするまでの製造過程は、前述した実施の形態1と同様であるためその説明を省略する(図5のステップS11〜ステップS19、図7および図8参照)。
図8(a)および(b)に示したように、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングする(図18のステップS19)。
次に、図19に示すように、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2を順次形成する(図18のステップS20)。
データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、トンネルバリア層TB上に、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2をプラズマCVD法などにより順次堆積する。第1絶縁膜IF1は、データ参照膜MPおよびキャップ層CLを構成する金属膜などの酸化を防止するため、酸素を含まない絶縁膜が好ましく、例えばSi膜またはSiCN膜などであり、その膜厚は、例えば30nm程度である。第2絶縁膜IF2は、例えばSiO膜などであり、その膜厚は、例えば250nm程度である。
次に、図20に示すように、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングする(図18のステップS22)。
前述の実施の形態2では、この第2絶縁膜IF2を、レジストマスクRPを用いたエッチングにより形成した(図15のステップS21)。しかし、本実施の形態3では、レジストマスクを用いずに、第2絶縁膜IF2を加工する。例えば第1絶縁膜IF1をエッチングストッパとして、異方性ドライエッチング法を用いた全面エッチバックにより、第2絶縁膜IF2を加工する。そして、サイドウォール形状に加工された第2絶縁膜IF2をマスクとして、さらに、第1絶縁膜IF1、トンネルバリア層TB、データ記録層MRおよび下地層BFを順次エッチングすることにより、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングする。本実施の形態3では、レジストマスクを形成する必要がないので、製造TATの短縮および製造コストの低減を図ることができる。
なお、本実施の形態3では、一度の全面エッチバックにより、第2絶縁膜IF2を加工したが、これに限定されるものではない。例えば第1絶縁膜IF1上に、下層の絶縁膜を成膜し、これを途中までエッチバックにより加工する。続いて、被覆性の悪い上層の絶縁膜を被覆した後、再度上層の絶縁膜および下層の絶縁膜をエッチバックにより加工してもよい。これにより、エッチバックにより加工するところと、残すところとの被覆率の差を広げることができる。
次に、図21に示すように、酸素を含まない第4絶縁膜IF4、および第3絶縁膜IF3を順次形成する(図18のステップS23A)。
第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2も含めて、下地層BF、データ記録層MR、トンネルバリア層TB、データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、第4絶縁膜IF4および第3絶縁膜IF3をプラズマCVD法などにより順次堆積する。第4絶縁膜IF4は、酸素を含まない膜、例えばSi膜またはSiCN膜などであり、その膜厚は、例えば30nm程度である。また、第3絶縁膜IF3は、例えばSiO膜などであり、その膜厚は、例えば540nm程度である。続いて、第3絶縁膜IF3の上面をCMP法などにより、平坦化する。これにより、第1絶縁膜IF1、第2絶縁膜IF2、第3絶縁膜IF3および第4絶縁膜IF4からなる層間絶縁膜IL9が形成される。
前述の実施の形態1では、第4絶縁膜IF4を形成せずに、第3絶縁膜IF3のみを形成したが、この場合、第3絶縁膜IF3が、例えば酸素を含むSiO膜からなると、露出しているデータ記録層MRまたは下地層BFが酸化されることが懸念される。そこで、第3絶縁膜IF3を形成する前に、酸素を含まない第4絶縁膜IF4を形成する。
次に、図22に示すように、プラグPG2を形成する(図18のステップS24)。
層間絶縁膜IL9(第3絶縁膜IF3および第4絶縁膜IF4)を貫通して、キャップ層CLの上面に達するコンタクトホールCHを形成し、コンタクトホールCHの内部を埋め込むように、導電膜を形成する。これにより、コンタクトホールCHの内部に埋め込まれた導電膜からなるプラグPG2を形成する。
その後、図示は省略するが、層間絶縁膜IL9上に、配線を形成する。以上の工程により、選択用トランジスタTR1,TR2と、配線M1〜M7と、磁気メモリセルMM1と、を形成することができる。
このように、本実施の形態3では、前述の実施の形態1の効果に加えて、データ記録層MRなどの酸化を抑制することができるので、さらに、磁気メモリセルMM1の信頼性を向上させることができる。また、前述の実施の形態2の効果に加えて、製造TATの短縮および製造コストの低減を図ることができる。
(実施の形態4)
前述の実施の形態1、2および3では、磁壁移動型MRAMへの適用例について説明した。これに対して、本実施の形態4では、スピントランスファートルク(Spin Transfer Torque:STT)を用いたMRAM(STT−MRAM)への適用例について説明する。
<磁気メモリセルの構成>
本実施の形態4による磁気メモリセルの構成について、図23を用いて説明する。図23は、本実施の形態4による磁気メモリセルを示す要部断面図である。
図23に示すように、磁気メモリセルMM2は、下部電極層BEと、下地層BFと、データ記録層MRと、トンネルバリア層TBと、データ参照層MPと、キャップ層CLと、を有する。本実施の形態4では、データ記録層(磁性体層)MRと、トンネルバリア層(絶縁層)TBと、データ参照層(磁性体層)MPと、により磁気トンネル接合が形成されている。
下部電極層BEは、層間絶縁膜IL7に埋め込まれたビア部V5上に形成されており、ビア部V5と電気的に接続されている。下部電極層BEは、導電膜からなる。下部電極層BEには、例えばTa膜、TaN膜、Ru膜、Pt膜、Ti膜またはTiN膜などの導電膜を用いることができる。あるいは、下部電極層BEとして、Ta膜と、Ru膜と、Ta膜と、の積層膜からなる導電膜を用いてもよい。
下地層BFは、データ記録層MRと下部電極層BEとの間に形成されている。下地層BFは、非磁性の導電膜である。本実施の形態4における下地層BFも、前述の実施の形態1による下地層BFとほぼ同様である。
データ記録層MRおよびデータ参照層MPは、強磁性膜であり、複数の強磁性層からなるものでもよい。
データ記録層MRおよびデータ参照層MPの各々は、垂直磁気異方性を有する。すなわち、データ記録層MRおよびデータ参照層MPの各々の磁化の向きは、各々の膜厚方向に平行な方向であり、各々の上面に垂直な方向である。
本実施の形態4におけるデータ記録層MRおよびデータ参照層MPも、前述の実施の形態1におけるデータ記録層MRおよびデータ参照層MPとそれぞれほぼ同様である。従って、本実施の形態4においても、前述の実施の形態1と同様に、データ記録層MRおよびデータ参照層MPの各々は、Coと、Feと、Bと、を含有する。このようなCoと、Feと、Bと、を含有する強磁性膜が体心立方構造を有する場合、磁気トンネル接合のMR比を高くすることができる。
トンネルバリア層TBは、非磁性の絶縁膜からなる。本実施の形態4におけるトンネルバリア層TBも、前述の実施の形態1によるトンネルバリア層TBとほぼ同様であり、好適には、トンネルバリア層TBは、MgOを含有する。
キャップ層CLは、金属膜であり、前述の実施の形態1によるキャップ層CLとほぼ同様である。
さらに、データ参照層MPが形成されていないトンネルバリア層TBの上面、並びにデータ参照層MPおよびキャップ層CLの側壁に接して、第1絶縁膜IF1が形成されている。第1絶縁膜IF1は、データ参照膜MPおよびキャップ層CLを構成する金属膜などの酸化を防止するため、酸素を含まない絶縁膜が好ましく、例えばSi膜またはSiCN膜などを用いることができる。
さらに、データ参照層MPが形成されていないトンネルバリア層TBの上面の直上で、かつ、データ参照層MPおよびキャップ層CLの側壁の外側に、第2絶縁膜IF2が形成されている。第2絶縁膜IF2は、例えばSiO膜などを用いることができる。
さらに、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2も含めて、下地層BF、データ記録層MR、トンネルバリア層TB、データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、酸素を含まない第4絶縁膜IF4、および第3絶縁膜IF3が形成されている。酸素を含まない第4絶縁膜IF4は、例えばSi膜またはSiCN膜などを用いることができる。また、第3絶縁膜IF3は、例えばSiO膜などを用いることができる。そして、第1絶縁膜IF1、第2絶縁膜IF2、第3絶縁膜IF3および第4絶縁膜IF4により、磁気メモリセルMM2を覆う層間絶縁膜IL9が構成される。
層間絶縁膜IL9の上面には、層間絶縁膜IL9を貫通してキャップ層CLの上面に達するコンタクトホールCHが形成されている。コンタクトホールCHの内部には、コンタクトホールCHの内部に埋め込まれた導電膜からなるプラグPG2が形成されている。プラグPG2上には配線M6が形成されている。
<磁気メモリセルを搭載する半導体装置の構成>
本実施の形態4による磁気メモリセルを搭載する半導体装置の構成について図24を用いて説明する。図24は、本実施の形態4による磁気メモリセルを搭載した半導体装置を示す要部断面図である。
図24に示すように、磁気メモリセルMM2の一端は、1つの選択用トランジスタTR1と直列に接続されている。また、磁気メモリセルMM2の他端は、プラグPG2を介してビット線(図示せず)に接続されている。本実施の形態4による半導体装置のうち磁気メモリセルMM2よりも下の部分については、前述の実施の形態1による半導体装置のうち磁気メモリセルMM1よりも下の部分とほぼ同様である。また、本実施の形態4における選択用トランジスタTR1,TR2についても、図2を用いて説明した前述の実施の形態1における選択用トランジスタTR1,TR2のそれぞれと同様にすることができる。
<磁気メモリセルの動作>
本実施の形態4による磁気メモリセルの動作について、図25を用いて説明する。図25は、本実施の形態4による磁気メモリセルの動作を説明する磁気メモリセルの模式図である。なお、図25では、データ記録層MRおよびデータ参照層MPの各々における磁化方向を、矢印で模式的に示してある。
図25に示すように、例えばデータ参照層MPは、+Z軸方向に固定された磁化MG1を有する。一方、データ記録層MRは、+Z軸方向と−Z軸方向との間で反転可能な磁化MG2を有する。
次に、本実施の形態4による磁気メモリセルMM2におけるデータの書き込み動作について説明する。本実施の形態4でも、前述の実施の形態1と同様に、データ参照層MPの磁化MG1が、+Z軸方向に固定された磁化であり、データ記録層MRの磁化MG2が、−Z軸方向に向いた磁化である状態をデータ“1”とする。また、データ参照層MPの磁化MG1が、+Z軸方向に固定された磁化であり、データ記録層MRの磁化MG2が、+Z軸方向に向いた磁化である状態をデータ“0”とする。なお、磁化方向とデータの値の対応は逆でもよい。
データ“0”が書き込まれている状態の磁気メモリセルMM2に、データ“1”を書き込む場合は、書き込み電流を、キャップ層CLからデータ記録層MRを介して下地層BFの方向へ流す。このとき、データ記録層MRには、正逆両方向のスピントルクを有する電子が注入されるが、そのうち一方向のスピントルクを有する電子がデータ記録層MRで跳ね返され、データ記録層MRの磁化MG2が上下反転する。
データ“1”が書き込まれている状態の磁気メモリセルMM2に、データ“0”を書き込む場合は、書き込み電流を、下部電極層BEからデータ記録層MRを介してデータ参照層MPの方向へ流す。このとき、データ記録層MRには、正逆両方向のスピントルクのうちデータ参照層MPを通過した一方向のスピントルクを有する電子が注入され、データ記録層MRの磁化MG2が上下反転する。
すなわち、下部電極層BEと、キャップ層CLとの間で、データ記録層MRを介して、書き込み電流が流れることにより、データ記録層MRの磁化MG2が変化する。
なお、磁気メモリセルMM2のデータの読み込み動作は、前述の実施の形態1の磁気メモリセルMM1の読み込み動作と同様にすることができる。すなわち、データ参照層MPと下部電極層BEとの間に読み出し電流を流し、これらの間に流れる電流値により、抵抗値を検出する。
<半導体装置の製造方法>
本実施の形態4による磁気メモリセルの製造方法について、図26〜図32を用いて工程順に説明する。図26は、本実施の形態4による半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。図27〜図32は、本実施の形態4による半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。図27〜図32では、磁気メモリセルが形成された領域の拡大図を示す。なお、ビア部V5が形成されるまでの製造過程は、前述した実施の形態1と同様であるためその説明を省略する(図5のステップS11、図6参照)。
図6に示したように、2つの選択用トランジスタTR1,TR2を形成し、さらに、選択用トランジスタTR1,TR2の上方に、配線M1〜M5を形成する(図26のステップP11)。
次に、ビア部V5が埋め込まれた層間絶縁膜IL7上に、磁気メモリセルMM2を形成する。
まず、図27に示すように、下部電極層BEを形成する(図26のステップP12)。
例えばビア部V5が埋め込まれた層間絶縁膜IL7上に、下部電極層BE用の導電膜をスパッタリング法などにより堆積する。導電膜として、例えばTa膜、TaN膜、Pt膜、Ru膜、Ti膜またはTiN膜などを用いることができる。あるいは、導電膜として、Ta膜と、Ru膜と、Ta膜と、の積層膜を用いてもよい。
次に、下地層BFを形成する(図26のステップP13)。
下部電極層BE上に、下地層BFを形成する。下地層BFは、非磁性の導電膜であり、例えばアモルファス状態または十分に結晶化していない状態のTa膜またはTaN膜などである。下地層BFの厚さは、例えば1〜5nm程度である。
次に、データ記録層MRを形成する(図26のステップP14)。
下地層BF上に、データ記録層MRをスパッタリング法などにより堆積する。データ記録層MRは、例えばCoFeB膜などである。ステップP13において形成された下地層BFは、アモルファス状態または十分に結晶化していない状態である。そのため、ステップP14において下地層BF上に形成されるデータ記録層MRは、下地層BFの結晶構造の影響を受けにくく、例えばアモルファス状態または十分に結晶化していない状態である。データ記録層MRの厚さは、例えば0.5〜2nm程度である。
次に、トンネルバリア層TBを形成する(図26のステップP15)。
データ記録層MR上に、非磁性の絶縁膜をスパッタリング法などにより堆積する。トンネルバリア層TBは、例えばMgO膜などである。MgO膜をRFスパッタリング法で成膜してもよく、Mgをスパッタリング法で成膜した後にMg表面を酸化することによって、MgO膜を形成してもよい。このMgの成膜と酸化は複数回繰り返して形成してもよい。また、このMgの成膜と酸化は別チャンバ(処理室)でおこなってもよく、同一チャンバでおこなってもよい。トンネルバリア層TBの厚さは、例えば1〜2nm程度である。
次に、データ参照層MPを形成する(図26のステップP16)。
トンネルバリア層TB上に、例えば第1強磁性層MP1、非磁性層MPrおよび第2強磁性層MP2をスパッタリング法などにより順次堆積する。第1強磁性層MP1は、例えばCoFeB膜MP1a、Ta膜MP1bおよびCo/Pt積層膜MP1cなどから構成される。非磁性層MPrは、例えばRu膜などである。第2強磁性層MP2は、例えばCo/Pt積層膜などである。Co/Pt積層膜は、薄いCo膜と薄いPt膜とが繰り返して積層された積層体である。
次に、キャップ層CLを形成する(図26のステップP17)。
データ参照層MP上に、例えば非磁性の導電膜をスパッタリング法などにより堆積する。キャップ層CLは、例えば下層から順にPt膜、Ru膜、Pt膜、Ru膜、Pt膜およびTa膜が積層された積層体である。
次に、ハードマスクHMを形成する(図26のステップP18)。
キャップ層CL上に、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングするためのハードマスクHMを形成する。ハードマスクHMは、例えばSi膜HM1およびSiO膜HM2を順次堆積した積層膜からなる。Si膜HM1の厚さは、例えば30nm程度であり、SiO膜HM2の厚さは、例えば150nm程度である。
次に、図28に示すように、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングする(図26のステップP19)。
ハードマスクHMを用いて、キャップ層CLおよびデータ参照層MPを順次エッチングして、平面視において、磁化固定層HL1と磁化固定層HL2との間に残るように、データ参照層MPおよびキャップ層CLをパターニングする。その後、ハードマスクHMは除去する。これにより、データ記録層MRと、トンネルバリア層TBと、データ参照層MPの第1強磁性層MP1と、から構成される磁気トンネル接合が形成される。
次に、図29に示すように、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2を順次形成する(図26のステップP20)。
データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、トンネルバリア層TB上に、第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2をプラズマCVD法などにより順次堆積する。第1絶縁膜IF1は、データ参照膜MPおよびキャップ層CLを構成する金属膜などの酸化を防止するため、酸素を含まない絶縁膜が好ましく、例えばSi膜またはSiCN膜などであり、その膜厚は、例えば30nm程度である。第2絶縁膜IF2は、例えばSiO膜などであり、その膜厚は、例えば250nm程度である。
次に、図30に示すように、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングする(図26のステップP21)。
例えば第1絶縁膜IF1をエッチングストッパとして、異方性ドライエッチング法を用いた全面エッチバックにより、第2絶縁膜IF2を加工する。そして、サイドウォール形状に加工された第2絶縁膜IF2をマスクとして、さらに、第1絶縁膜IF1、トンネルバリア層TB、データ記録層MR、下地層BFおよび下部電極層BEを順次エッチングすることにより、下部電極層BE、下地層BF、データ記録層MRおよびトンネルバリア層TBをパターニングする。これにより、磁気メモリセルMM2が形成される。
次に、図31に示すように、酸素を含まない第4絶縁膜IF4、および第3絶縁膜IF3を順次形成する(図26のステップP22)。
第1絶縁膜IF1および第2絶縁膜IF2も含めて、下部電極層BE、下地層BF、データ記録層MR、トンネルバリア層TB、データ参照層MPおよびキャップ層CLを覆うように、第4絶縁膜IF4および第3絶縁膜IF3をプラズマCVD法などにより順次堆積する。第4絶縁膜IF4は、酸素を含まない膜、例えばSi膜またはSiCN膜などであり、その膜厚は、例えば30nm程度である。また、第3絶縁膜IF3は、例えばSiO膜などであり、その膜厚は、例えば540nm程度である。続いて、第3絶縁膜IF3の上面をCMP法などにより、平坦化する。これにより、第1絶縁膜IF1、第2絶縁膜IF2、第3絶縁膜IF3および第4絶縁膜IF4からなる層間絶縁膜IL9が形成される。
次に、図32に示すように、プラグPG2を形成する(図26のステップP23)。
層間絶縁膜IL9(第3絶縁膜IF3および第4絶縁膜IF4)を貫通して、キャップ層CLの上面に達するコンタクトホールCHを形成し、コンタクトホールCHの内部を埋め込むように、導電膜を形成する。これにより、コンタクトホールCHの内部に埋め込まれた導電膜からなるプラグPG2を形成する。
その後、図示は省略するが、層間絶縁膜IL9上に、配線を形成する。以上の工程により、選択用トランジスタTR1,TR2と、配線M1〜M7と、磁気メモリセルMM2と、を形成することができる。
このように、本実施の形態4におけるSTT−MRAMにおいても、前述の実施の形態1、2および3に記載した磁壁移動型MRAMとほぼ同様の効果を得ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
a〜c 端子
BE 下部電極層
BF 下地層
BL1、BL2 ビット線
CH コンタクトホール
CL キャップ層
GE ゲート電極
GI ゲート絶縁膜
GNL 接地電位線
HL1、HL2 磁化固定層
HLa 強磁性膜
HLb 金属膜
IF1 第1絶縁膜
IF2 第2絶縁膜
IF3 第3絶縁膜
IF4 第4絶縁膜
IFa 第1絶縁膜
IFb 第2絶縁膜
IL1〜IL9,ILa 層間絶縁膜
M1〜M7 配線
MG1、MG2 磁化
MM1、MM2 磁気メモリセル
MP データ参照層
MP1 第1強磁性層
MP1a CoFeB膜
MP1b Ta膜
MP1c Co/Pt積層膜
MP2 第2強磁性層
MPr 非磁性層
MR データ記録層
MR1,MR2 磁化固定領域
MW 磁壁
RM 磁化自由領域
PG1、PG2 プラグ
PW p型ウェル
SB 半導体基板
SD 半導体領域
SL 金属シリサイド膜
ST 素子分離領域
SW サイドウォール膜
TB トンネルバリア層
TR1、TR2 選択用トランジスタ
V1〜V5 ビア部
WL ワード線
HM ハードマスク
HM1 Si
HM2 SiO
RP レジストマスク

Claims (15)

  1. 磁化を有するデータ記録層と、
    前記データ記録層の上に形成されたトンネルバリア層と、
    前記トンネルバリア層の一部の上に形成された、磁化を有するデータ参照層と、
    前記データ参照層の上に形成されたキャップ層と、
    を有し、
    平面視において、前記データ記録層と前記トンネルバリア層は同一形状で重なり、前記データ参照層と前記キャップ層は同一形状で重なり、
    平面視において、前記データ参照層は前記データ記録層に内包されており、
    前記データ参照層および前記キャップ層の側壁に接して、第1絶縁膜が形成され、
    前記データ記録層および前記トンネルバリア層の側壁には、前記第1絶縁膜が形成されていない、半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1絶縁膜は、酸素を含まない絶縁膜である、半導体装置。
  3. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記第1絶縁膜は、窒化シリコン膜または炭窒化シリコン膜である、半導体装置。
  4. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記データ記録層および前記トンネルバリア層の側壁に接して、酸素を含まない第2絶縁膜が形成されている、半導体装置。
  5. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記データ参照層は、第1磁性層、非磁性層および第2磁性層が積層された構造を備える、半導体装置。
  6. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記データ記録層は、
    第1領域と、
    前記第1領域の第1側に位置する第2領域と、
    前記第1領域を挟んで、前記第1側と反対の第2側に位置する第3領域と、
    を有し、
    前記第2領域の下に形成された第1磁化固定層と、
    前記第3領域の下に形成された第2磁化固定層と、
    をさらに有する半導体装置。
  7. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記データ記録層の下に形成され、平面視において、前記データ記録層と同一形状で重なる電極層、
    をさらに有する、半導体装置。
  8. (a)半導体基板の上方に、データ記録層、トンネルバリア層、データ参照層およびキャップ層を順次堆積する工程、
    (b)前記データ参照層および前記キャップ層を、第1マスクを用いて加工する工程、
    (c)前記データ記録層、前記トンネルバリア層、前記データ参照層および前記キャップ層を覆うように、第1厚さを有する第1絶縁膜を堆積する工程、
    (d)前記第1絶縁膜上に、前記第1厚さよりも厚い第2厚さを有する第2絶縁膜を堆積する工程、
    (e)前記データ記録層、前記トンネルバリア層、前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜を、第2マスクを用いて加工する工程、
    を含み、
    前記(b)工程では、
    平面視において、前記データ参照層と前記キャップ層が同一形状で重なるように、前記データ参照層および前記キャップ層は加工され、
    前記(e)工程では、
    前記データ参照層および前記キャップ層の側壁は、前記第1絶縁膜により覆われており、
    平面視において、前記データ記録層と前記トンネルバリア層が同一形状で重なり、かつ、前記データ記録層が前記データ参照層を内包するように、前記データ記録層および前記トンネルバリア層は加工される、半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1絶縁膜は、酸素を含まない絶縁膜である、半導体装置の製造方法。
  10. 請求項8記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1絶縁膜は、窒化シリコン膜または炭窒化シリコン膜である、半導体装置の製造方法。
  11. 請求項8記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(e)工程の後、
    (f)前記データ記録層、前記トンネルバリア層、前記データ参照層、前記キャップ層、前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜を覆うように、酸素を含まない第3絶縁膜を形成する工程、
    をさらに含む、半導体装置の製造方法。
  12. (a)半導体基板の上方に、データ記録層、トンネルバリア層、データ参照層およびキャップ層を順次堆積する工程、
    (b)前記データ参照層および前記キャップ層を、マスクを用いて加工する工程、
    (c)前記データ記録層、前記トンネルバリア層、前記データ参照層および前記キャップ層を覆うように第1厚さを有する第1絶縁膜を堆積する工程、
    (d)前記第1絶縁膜上に、前記第1厚さよりも厚い第2厚さを有する第2絶縁膜を堆積する工程、
    (e)前記データ記録層、前記トンネルバリア層、前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜を、異方性エッチングにより加工する工程、
    を含み、
    前記(b)工程では、
    平面視において、前記データ参照層と前記キャップ層が同一形状で重なるように、前記データ参照層および前記キャップ層は加工され、
    前記(e)工程では、
    前記データ参照層および前記キャップ層の側壁は、前記第1絶縁膜により覆われており、
    平面視において、前記データ記録層と前記トンネルバリア層が同一形状で重なり、かつ、前記データ記録層が前記データ参照層を内包するように、前記データ記録層および前記トンネルバリア層は加工される、半導体装置の製造方法。
  13. 請求項12記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1絶縁膜は、酸素を含まない絶縁膜である、半導体装置の製造方法。
  14. 請求項12記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1絶縁膜は、窒化シリコン膜または炭窒化シリコン膜である、半導体装置の製造方法。
  15. 請求項12記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(e)工程の後、
    (f)前記データ記録層、前記トンネルバリア層、前記データ参照層、前記キャップ層、前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜を覆うように、酸素を含まない第3絶縁膜を形成する工程、
    をさらに含む、半導体装置の製造方法。
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