JP2013159709A - 自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物及び自動車外装部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記の成分(1)〜(3)を、成分(1)〜(3)の合計量基準で成分(1)が35〜50重量%、成分(2)が15〜25重量%、成分(3)が35〜40重量%の割合で含有することを特徴とする自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた自動車外装部による。
成分(1) メルトフローレートが100〜110g/10分かつ融解ピーク温度が160〜165℃であり、チーグラー触媒を用いて重合されたポリプロピレン系樹脂
成分(2) メルトフローレートが2〜30g/10分であるエチレン・α−オレフィン共重合体
成分(3) アスペクト比が15〜17かつ平均粒径が6〜8μmであるタルク
【選択図】 なし
Description
特に、自動車外装部材等の成形体は、大型化、デザインの複雑化が益々進みつつあり、それに伴いポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体には、高い物性バランス(高い剛性、衝撃強度)の発現に加え、高度な寸法安定性と、高度な成形性(高流動性)、製品価値を一層高める外観性向上を同時に満たすことが求められている。
しかし、該樹脂組成物はフィラーとして繊維を用いているので、機械的物性又は物性バランスについては十分とはいえなかった。
しかし、該樹脂組成物は、線膨張係数については十分とはいえなかった。
成分(1) メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が100〜110g/10分かつ融解ピーク温度が160〜165℃であり、チーグラー触媒を用いて重合されたポリプロピレン系樹脂
成分(2) メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が2〜30g/10分であるエチレン・α−オレフィン共重合体
成分(3) アスペクト比が15〜17かつ平均粒径が6〜8μmであるタルク
特性(1) メルトフローレート(ASTM−D1238準拠、230℃、2.16kg荷重)が30〜40g/10分
特性(2) 曲げ弾性率(ASTM−D790準拠、23℃)が2500〜3500MPa
特性(3) アイゾット衝撃強さ(ASTM−D785準拠、23℃)が200〜350J/m
特性(4) 線膨張係数(JIS K7197準拠)が4×10−5/℃以下
以下、ポリプロピレン系樹脂組成物の構成成分、該樹脂組成物、その製造や成形、部材等の各項目について詳細に説明する。
1.成分(1):ポリプロピレン系樹脂
本発明の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物(以下、「ポリプロピレン系樹脂組成物」ともいう。)に用いられる成分(1)のポリプロピレン系樹脂は、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重、MFRともいう。)が100〜110g/10分かつ融解ピーク温度が160〜165℃であり、チーグラー触媒を用いて重合されたポリプロピレン系樹脂であることが必要である。
上記ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂、プロピレン・エチレンブロック共重合体樹脂が挙げられ、高度な機械物性バランスを得る為には、結晶性プロピレン重合体部分と、エチレン・プロピレン共重合体部分からなるプロピレン・エチレンブロック共重合体が好ましい。
以下、成分(1)の製造方法について、該プロピレン・エチレンブロック共重合体の製造例を挙げて説明する。
(ア)固体触媒成分の調製
撹拌装置を備えた容量10Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、精製したトルエン2Lを導入した。ここに、室温で、Mg(OEt)2を200g、TiCl4を1L添加した。温度を90℃に上げてフタル酸ジ−n−ブチルを50ml導入した。その後、温度を110℃に上げて3hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiCl4を1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。
室温でTiCl4を1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。更に、精製したn−ヘプタンを用いて、トルエンをn−ヘプタンで置換し、固体成分のスラリーを得た。このスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体触媒成分のTi含量は2.7重量%であった。
次に、撹拌装置を備えた容量20Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、上記固体成分のスラリーを固体成分として100g導入した。精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分の濃度が25g/Lとなる様に調整した。SiCl4を50ml加え、90℃で1hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。
その後、精製したn−ヘプタンを導入して液レベルを4Lに調整した。ここに、ジメチルジビニルシランを30ml、ジイソプロピルジメトキシシランを30ml、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして80g添加し、40℃で2hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄し、得られたスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体触媒成分にはTiが1.2重量%、ジイソプロピルジメトシシランが8.8重量%含まれていた。
スラリーを10℃に冷却した後、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして10g添加し、280gのプロピレンを4hrかけて供給した。
プロピレンの供給が終わった後、更に30min反応を継続した。次いで、気相部を窒素で充分に置換し、反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。得られたスラリーをオートクレーブから抜き出し、真空乾燥を行って固体触媒成分を得た。この固体触媒成分は、固体触媒成分1gあたり2.5gのポリプロピレンを含んでいた。分析したところ、この固体触媒成分のポリプロピレンを除いた部分には、Tiが1.0重量%、Mgが17.5重量%、ジイソプロピルジメトシシランが8.2重量%含まれていた。
図1に示したフローシートによって重合方法を説明する。撹拌羽根を有する第1重合工程の横形重合器(L/D=3.7、内容積100リットル)10に上記予備重合処理した固体触媒成分を0.31g/hr、有機アルミ化合物としてトリエチルアルミニウムを固体触媒成分中のMgに対してAl/Mgモル比が5となるよう連続的に供給した。反応温度70℃、反応圧力2.2MPa、撹拌速度35rpmの条件を維持しながら、重合器10内の気相中の水素濃度を水素/プロピレンモル比0.10に維持するように、水素ガスを循環配管4より連続的に供給して、第1段重合体のMFRを調節した。
反応熱は配管17から供給する原料液化プロピレンの気化熱により除去した。重合器10から排出される未反応ガスは配管13を通して反応器系外で冷却、凝縮させて配管17にて重合器10に還流した。
生成した第1段重合の重合体は、重合体の保有レベルが反応容積の50容量%となる様に配管32を通して重合器10から連続的に抜き出し、第2重合工程の重合器20に供給した。この時、配管32から重合体の一部を間欠的に採取して、MFR及び触媒単位重量当たりの重合体収量を測定する試料とした。触媒単位重量当たりの重合体収量は、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP法)により測定した重合体中のMg含有量から算出した(第1重合工程)。
反応熱は配管27から供給される原料液化プロピレンの気化熱で除去した。重合器20から排出される未反応ガスは配管23を通して反応器系外で冷却、凝縮させて重合器20に還流させた。該重合工程で生成したプロピレン・エチレンブロック共重合体は、重合体の保有レベルが反応容積の50容量%となる様に配管39を通して重合器20から連続的に抜き出した。プロピレン・エチレンブロック共重合体の生産速度は11.2/hrであった(第2重合工程)。
成分(1)全体のMFR(230℃、2.16kg荷重)は、100〜110g/10分であることが必要である。該MFRが100g/10分未満であると、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の寸法安定性(線膨張係数)、成形性(高流動性)及び(塗装外観品質)が悪化するおそれがある。一方、該MFRが110g/10分より大きいと、機械物性が悪化するおそれがある。
また、本明細書において、MFRは、ASTM−D1238に準拠して、230℃、2.16kg荷重にて測定した値である。
また、本明細書において、融解ピーク温度は、DSC法により測定された融解ピーク温度(Tm)であり、例えば、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC6200)を使用し、シート状にしたサンプル片を5mgアルミパンに詰め、50℃から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で40℃まで降温して結晶化させ1分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の融解最大ピーク温度として測定した値である。
(a)使用する分析装置
(a−1)クロス分別装置
ダイヤインスツルメンツ社製CFC T−100(CFCと略す)
(a−2)フーリエ変換型赤外線吸収スペクトル分析
FT−IR、パーキンエルマー社製 1760X
CFCの検出器として取り付けられていた波長固定型の赤外分光光度計を取り外して代わりにFT−IRを接続し、このFT−IRを検出器として使用する。CFCから溶出した溶液の出口からFT−IRまでの間のトランスファーラインは1mの長さとし、測定の間を通じて140℃に温度保持する。FT−IRに取り付けたフローセルは光路長1mm、光路幅5mmφのものを用い、測定の間を通じて140℃に温度保持する。
(a−3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
CFC後段部分のGPCカラムは、昭和電工社製AD806MSを3本直列に接続して使用する。
(b−1)溶媒:オルトジクロルベンゼン(ODCB)
(b−2)サンプル濃度:4mg/ml
(b−3)注入量:0.4ml
(b−4)結晶化:140℃から40℃まで約40分かけて降温する。
(b−5)分別方法:
昇温溶出分別時の分別温度は40、100、140℃とし、全部で3つのフラクションに分別する。なお、40℃以下で溶出する成分(フラクション1)、40〜100℃で溶出する成分(フラクション2)、100〜140℃で溶出する成分(フラクション3)の溶出割合(単位:重量%)を各々W40、W100、W140と定義する。W40+W100+W140=100である。また、分別した各フラクションは、そのままFT−IR分析装置へ自動輸送される。
(b−6)溶出時溶媒流速:1ml/分
CFC後段のGPCから試料溶液の溶出が開始した後、以下の条件でFT−IR測定を行い、上述した各フラクション1〜3について、GPC−IRデータを採取する。
(c−1)検出器:MCT
(c−2)分解能:8cm−1
(c−3)測定間隔:0.2分(12秒)
(c−4)一測定当たりの積算回数:15回
各温度で溶出した成分の溶出量と分子量分布は、FT−IRによって得られる2945cm−1の吸光度をクロマトグラムとして使用して求める。溶出量は各溶出成分の溶出量の合計が100%となるように規格化する。保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行う。
使用する標準ポリスチレンは何れも東ソー(株)製の以下の銘柄である。F380、F288、F128、F80、F40、F20、F10、F4、F1、A5000、A2500、A1000。各々が0.5mg/mlとなるようにODCB(0.5mg/mlのBHTを含む)に溶解した溶液を0.4ml注入して較正曲線を作成する。較正曲線は最小二乗法で近似して得られる三次式を用いる。分子量への換算は森定雄著「サイズ排除クロマトグラフィー」(共立出版)を参考に汎用較正曲線を用いる。その際使用する粘度式([η]=K×Mα)には以下の数値を用いる。
(d−1)標準ポリスチレンを使用する較正曲線作成時
K=0.000138、α=0.70
(d−2)成分(A)プロピレン・エチレンブロック共重合体のサンプル測定時
K=0.000103、α=0.78
各溶出成分のエチレン含有量分布(分子量軸に沿ったエチレン含有量の分布)は、FT−IRによって得られる2956cm−1の吸光度と2927cm−1の吸光度との比を用い、ポリエチレンやポリプロピレンや13C−NMR測定等によりエチレン含有量が既知となっているエチレン−プロピレンラバー(EPR)及びそれらの混合物を使用して予め作成しておいた検量線により、エチレン含有量(重量%)に換算して求める。
本発明における成分(A)プロピレン・エチレンブロック共重合体中のエチレン・プロピレン共重合体部分の比率(Wc)は、下記式(I)で理論上は定義され、以下のような手順で求められる。
Wc(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/B100…(I)
式(I)中、W40、W100は、上述した各フラクションでの溶出割合(単位:重量%)であり、A40、A100は、W40、W100に対応する各フラククションにおける実測定の平均エチレン含有量(単位:重量%)であり、B40、B100は、各フラクションに含まれるエチレン・プロピレン共重合体部分のエチレン含有量(単位:重量%)である。
A40、A100、B40、B100の求め方は後述する。
種々のモデル試料を使用して検討を行った結果、B40はフラクション1の微分分子量分布曲線のピーク位置に相当するエチレン含有量を使用すると、材料物性の改良効果をうまく説明することができることがわかった。また、B100はエチレン連鎖由来の結晶性を持つこと、および、これらのフラクションに含まれるエチレン・プロピレン共重合体の量がフラクション1に含まれるエチレン・プロピレン共重合体の量に比べて相対的に少ないことの2点の理由により、100と近似する方が、実態にも近く、計算上も殆ど誤差を生じない。そこでB100=100として解析を行うこととしている。
Wc(重量%)=W40×A40/B40+W100×A100/100…(II)
つまり、(II)式右辺の第一項であるW40×A40/B40は結晶性を持たないエチレン・プロピレン共重合体含有量(重量%)を示し、第二項であるW100×A100/100は結晶性を持つエチレン・プロピレン共重合体部分含有量(重量%)を示す。
ここで、B40およびCFC測定により得られる各フラクション1および2の平均エチレン含有量A40、A100は、次のようにして求める。
微分分子量分布曲線のピーク位置に対応するエチレン含有量がB40となる。また、測定時にデータポイントとして取り込まれる、各データポイント毎の重量割合と各データポイント毎のエチレン含有量の積の総和がフラクション1の平均エチレン含有量A40となる。フラクション2の平均エチレン含有量A100も同様に求める。
本発明における成分(A)プロピレン・エチレンブロック共重合体のエチレン・プロピレン共重合体部分のエチレン含有量は、上述で説明した値を用い、次式から求められる。
エチレン・プロピレン共重合体部分のエチレン含有量(重量%)=(W40×A40+W100×A100)/Wc
但し、Wcは先に求めたエチレン・プロピレン共重合体部分の比率(重量%)である。
まず、結晶性プロピレン重合体部分の重合終了後、一部を重合槽よりサンプリングし、該部分の固有粘度[η]homoを測定する。次に、結晶性プロピレン重合体部分を重合した後、エチレン・プロピレン共重合体部分を重合して得られた最終重合物(F)の固有粘度[η]Fを測定する。この測定は、ウベローデ型粘度計を用いてデカリンを溶媒として温度135℃で行う。[η]copolyは、以下の関係から求める。
[η]F=(100−Wc)/100×[η]homo+Wc/100×[η]copoly
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物における成分(1)の配合割合は、ポリプロピレン系樹脂組成物全体を基準として、35〜50重量%、好ましくは40〜45重量%である。成分(1)の配合割合が、35重量%未満、及び50重量%を超えると、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の成形性(高流動性)や塗装外観品質が悪化するおそれがあり、また、機械物性バランス及び線膨張係数も悪化する。
なお、成分(1)は、前述の特性の範囲内であれば、二種以上併用してもよい。
本発明に用いられる成分(2)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンとのランダム共重合体であり、ゴム的な性質を有する重合体(エラストマー)であるが、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が2〜30g/10分であることが必要である。該MFRが2g/10分未満であると、塗装外観品質及び線膨張係数が悪化するおそれがある。一方、該MFRが30g/10分より大きいと、機械物性バランスが悪化するおそれがある。
本発明においては、成分(2)は、エチレン・α−オレフィン共重合体であり、これは他の成分(3)との相乗効果により、高い寸法安定性(低い線膨張係数)と高度な物性バランス(高剛性、高衝撃強度)とともに、塗装外観品質にも優れるポリプロピレン系樹脂組成物となるものと考えられる。
本発明に用いられる成分(2)の製造法は、特に限定されず、メタロセン系触媒、バナジウム系触媒やチーグラー系触媒などを用いて、重合することができる。共重合されるα−オレフィンとして、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられ、なかでも、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。これらは二種以上共重合されていてもよい。
本発明において、成分(2)は、1種類に限定されるものではなく、密度、MFRなどの異なる2種類以上の混合物の使用であってもよい。市販品を例示すれば、ジェイエスアール社製EPシリーズ、三井化学社製タフマーPシリーズ及びタフマーAシリーズ、ダウケミカル日本社製エンゲージEGシリーズおよびアフィニティーなどを挙げることができる。特に好ましくはダウケミカル日本社製エンゲージEG8842、EG8407、EG8180、三井化学社製タフマーA4050Sが挙げられる。
成分(2)のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が2〜30g/10分であることが必要である。該MFRが2g/10分未満であると、塗装外観品質及び線膨張係数が悪化するおそれがある。一方、該MFRが30g/10分より大きいと、機械物性バランスが悪化する。ここで、該MFR値は、1種類の成分(2)の値であっても、2種類以上の成分(2)の混合物の値でもあってもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物における成分(2)の配合割合は、ポリプロピレン系樹脂組成物全体を基準として、15〜25重量%、好ましくは20〜25重量%である。成分(2)の配合割合が、15重量%未満であると、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の線膨張係数が高くなり、また、衝撃強度が低下するおそれがあり、25重量%を超えると、剛性が低下するおそれがある。
なお、成分(2)は、前述の特性の範囲内であれば、二種以上併用してもよい。
本発明に用いられる成分(3)のタルクは、アスペクト比が15〜17かつ平均粒径が6〜8μmであることが必要である。成分(3)は、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の寸法安定性の向上(線膨張係数の低減)、剛性を中心とした物性バランスの向上および環境適応性の向上などの目的で用いられるが、本発明においては、タルクが上記特性を満足するものであり、これは他の成分(2)との相乗効果により、高い寸法安定性(低い線膨張係数)と高度な物性バランス(高剛性、高衝撃強度)とともに、塗装外観品質にも優れるポリプロピレン系樹脂組成物となるものと考えられる。
成分(3)のタルク形状については、アスペクト比が15〜17かつ平均粒径が6〜8μmであれば、他に特に制限はなく、粒状、板状、棒状、繊維状、ウィスカー状など、いずれの形状のものも使用することができる。また、ポリマー用フィラーとして市販されているものも使用できる。
成分(3)のタルクは、アスペクト比が15〜17であることが必要である。アスペクト比が15より小さいと、線膨張係数が高くなるおそれがあり、17より大きいと、寸法安定性、機械物性バランス(特に衝撃強度)が悪化するおそれがある。
また、成分(3)のタルクは、平均粒径が6〜8μmであることが必要である。平均粒径が6μmより小さい、及び、8μmより大きいと、機械物性バランス(特に衝撃強度)が悪化するおそれがある。
なお、本明細書において、タルクのアスペクト比は、タルクの長辺と短辺の比率を表した値であって、顕微鏡等によりアスペクト比の大きいタルクを10個選択し、測定された値より求められるものである。
また、本明細書において、タルクの平均粒径は、レーザー回折散乱方式粒度分布計等によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を意味し、測定装置としては、例えば、堀場製作所LA−920型が挙げられる。
成分(3)のタルクは、上記特性を満たすものであれば、二種以上のタルクの混合物であってもよい。
これらは、一般的な粉末状やロービング状の他に、取り扱いの利便性等を高めた、チョップドストランド状、圧縮魂状、ペレット(造粒)状、顆粒状等の形態で製造されることが多いが、何れも使用することができる。なかでも粉末状、圧縮魂状、顆粒状が好ましい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物における成分(3)の配合割合は、ポリプロピレン系樹脂組成物全体を基準として、35〜40重量%である。成分(3)の配合割合が、35重量%未満であると、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の寸法安定性が低下し(線膨張係数が高くなり)、また、剛性が低下し、40重量%を超えると、塗装外観品質が悪化するおそれがある。なお、成分(3)は、二種以上のタルクを併用してもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物においては、上記成分(1)、成分(2)、成分(3)以外に、さらに必要に応じ、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、たとえば所期の効果をさらに向上させたり、他の効果を付与するなどのため、成分(4)の任意添加成分を配合することができる。添加量としては、ポリプロピレン系樹脂組成物全体を基準として、0.2〜2.0重量%である。
任意添加成分として具体的には、非イオン系などの帯電防止剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、物理発泡剤などの発泡剤、有機金属塩系などの分散剤、顔料などの着色剤、フェノール系などの酸化防止剤、無機化合物などの中和剤、脂肪酸アミド系などの滑剤、窒素化合物などの金属不活性剤、非イオン系などの界面活性剤、チアゾール系などの抗菌・防黴剤、ハロゲン化合物などの難燃剤、蛍光増白剤、気泡防止(消泡)剤、架橋剤、過酸化物、プロセスオイル(配合油)、ブロッキング防止剤、可塑剤、上記成分(1)、(2)以外のポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミドやポリエステルなどの熱可塑性樹脂、フィラー、エラストマー(ゴム様重合体)、その他添加剤などを挙げることができる。これらの成分は、二種以上併用してもよく、組成物に添加してもよいし、各成分に添加されていてもよく、それぞれの成分においても二種以上併用してもよい。
その具体例としては、無機系顔料には、酸化チタン;酸化鉄(ベンガラ等);クロム酸(黄鉛など);モリブデン酸;硫化セレン化物;フェロシアン化物およびカーボンブラックなどが、有機系顔料には、難溶性アゾレーキ;可溶性アゾレーキ;不溶性アゾキレート;縮合性アゾキレート;その他のアゾキレートなどのアゾ系顔料;フタロシアニンブルー;フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料;アントラキノン;ペリノン;ペリレン;チオインジゴなどのスレン系顔料;染料レーキ;キナクリドン系;ジオキサジン系;イソインドリノン系などがそれぞれ挙げられる。また、メタリック調やパール調にするには、アルミフレーク;パール顔料を含有させることができる。また、染料を含有させることもできる。
1.特性
本発明の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物は、上記成分(1)、成分(2)、成分(3)、さらに必要に応じ、成分(4)を上記配合割合で配合したものであって、下記の特性(1)〜(4)をすべて同時に満足することが好ましい。
特性(1) メルトフローレート(ASTM−D1238準拠、230℃、2.16kg荷重)が30〜40g/10分
特性(2) 曲げ弾性率(ASTM−D790準拠、23℃)が2500〜3500MPa
特性(3) アイゾット衝撃強さ(ASTM−D785準拠、23℃)が200〜350J/m
特性(4) 線膨張係数(JIS K7197準拠)が4×10−5/℃以下
本発明の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物は、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が30〜40g/10分であることが好ましい。該MFRが30g/10分未満であると、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の成形性(高流動性)が悪化するおそれがある。一方、該MFRが40g/10分より大きいと、機械物性バランスが悪化するおそれがある。
また、本明細書において、MFRは、上記したとおり、ASTM−D1238に準拠して、230℃、2.16kg荷重にて測定した値である。
本発明の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物は、曲げ弾性率(23℃)が2500〜3500MPaであることが好ましい。該曲げ弾性率が2500MPa未満であると、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の剛性が十分であるとは言えない。一方、該曲げ弾性率3500MPaより大きいと、衝撃値が低下するおそれがある。
また、本明細書において、曲げ弾性率は、ASTM−D790に準拠して、23℃にて測定した値である。
本発明の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物は、アイゾット衝撃強さ(23℃)が200〜350J/mであることが好ましい。該アイゾット衝撃強さが200MPa未満であると、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の機械的物性が十分であるとは言えない。一方、該アイゾット衝撃強さが350J/mより大きいと、剛性が悪化するおそれがある。
また、本明細書において、アイゾット衝撃強さは、JIS K7110に準拠して、23℃にて測定した値である。
本発明の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物は、線膨張係数が4×10−5/℃以下であることが好ましい。該線膨張係数が4×10−5/℃より大きいと、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の寸法安定性が十分であるとは言えない。
また、本明細書において、線膨張係数は、JIS K7197に準拠して、−30〜80℃の温度範囲にて測定した値である。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、上記成分(1)、成分(2)、成分(3)、さらに必要に応じ、成分(4)を上記配合割合で配合して単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダ−プラストグラフ、ニーダー等通常の混練機を用いて混練・造粒することによって製造される。
ポリプロピレン系樹脂組成物の成形には、また、必要に応じて、中空成形、押出成形、圧縮(プレス)成形、発泡(膨張)成形、シート成形、熱成形、スタンピング成形、粉末成形などの種々の成形法を適用することもでき、それにより所望の成形体を得ることもできる。
本発明の自動車外装部材は、上記した本発明の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形して得られる自動車外装部材である。
また、本発明の自動車外装部材は、塗装表面のウェブスキャン平均値が、30以下であることが好ましい。
なお、本明細書において、ウェブスキャン平均値とは、自動車外装部材に塗装を施し、その表面をBYK−Gardner社製、マイクロ−ウェーブ−スキャンを用いて測定した測定値のうち、Wu、Wa、Wb、Wc、Wdの各値の平均値のことである。
このマイクロ−ウェーブ−スキャンは、レーザーの点光源が塗装表面に対する垂線から特定の傾いた角度でレーザー光を照射し、検出器が前記垂線に対して反対の同角度の反射光を測定する。この装置は、レーザーの点光源を塗装表面の上を移動させてスキャンすることで、反射光の明/暗を決められた間隔で一つずつ測定し、塗装表面の光学的プロファイルを検出できる。検出された光学的プロファイルにより、周波数フィルターを通してスペクトル解析して、塗装の下地、内部、表面のストラクチャーを解析することができる。 例えば、この測定装置の特性スペクトルは次のような複数の領域に分割される。
Wu:波長 0.1mm以下
Wa:波長 0.1〜0.3mm
Wb:波長 0.3〜1mm
Wc:波長 1〜3mm
Wd:波長 3〜10mm
We:波長 10〜30mm
Sw:波長 0.3〜1.2mm
Lw:波長 1.2〜12mm
DOI:波長 0.3mm以下
波長(1) Wu <0.1mm
波長(2) Wa 0.1〜0.3mm
波長(3) Wb 0.3〜1mm
波長(4) Wc 1〜3mm
波長(5) Wd 3〜10mm
該平均値が30以下であると、塗装表面が鮮鋭であり、塗装外観品質が良好であると言える。一方、該平均値が30より大きいと、塗装表面が鮮鋭とはいえずオレンジピールのように目視され、塗装外観品質が良好とならないおそれがある。
なお、本発明の自動車外装部品用ポリプロピレン系樹脂組成物を用いた成形体又は部品は、自動車外装部品である他に、上記の通りの特性を示すことから、テレビ等の家電機器製品の部品等を含む工業部品分野に於ける各種成形体にも好適に使用することができる。
なお、実施例で用いた物性測定、評価、分析の各法および材料等は以下の通りである。
(1)MFR:ASTM−D1238(230℃、21.18N)に準拠し測定した。
(2)曲げ弾性率:ASTM−D790(23℃、試験速度2mm/分)に準拠し測定した。
(a)試験片:厚さ6.4mm、幅12.7mm、長さ127mm
(b)試験条件:試験温度=23℃、支点間距離=102.4mm、試験速度=2.0mm/分
(3)アイゾット衝撃強度:ASTM−D785(23℃)に準拠し測定した。
(a)試験片:ノッチ付き(ノッチ半径0.25mm)、厚さ6.4mm、幅12.7mm、長さ63.5mm
(b)試験条件:試験温度=23℃
(4)線膨張係数:JIS−K7197(測定範囲−30℃〜80℃)に準拠し測定した。
試験片=10mm×10mm×3mm…射出成形にて調製。
昇温速度=2℃/分、荷重=4kPa、測定範囲=−30℃〜80℃
ここで、線膨張係数が小さいほど、寸法安定性が優れていると言える。
(5)ウェブスキャン平均値:ウレタン系樹脂塗料で試験片に塗装を施し(塗装膜厚50μm)、その表面をBYK−Gardner社製、マイクロ−ウェーブ−スキャンを用いて測定した。
ウェブスキャン測定値は低いほど表面鮮鋭性が高く、測定値Wu、Wa、Wb、Wc、Wdの各値の平均をウェブスキャン平均値とした。
実施例、比較例において原材料として以下のものを使用した。
(1)成分(1):ポリプロピレン系樹脂
PP−1:メタロセン触媒を用いて重合され、メルトフローレート(MFR)が30g/10分、融解ピーク温度が142℃であるプロピレン・エチレンランダム共重合体
PP−2:メタロセン触媒を用いて重合され、メルトフローレート(MFR)が25g/10分、融解ピーク温度が127℃であるプロピレン・エチレンランダム共重合体
PP−3:チーグラー触媒を用いて重合され、メルトフローレート(MFR)が105g/10分、融解ピーク温度が162℃であるプロピレン・エチレンブロック共重合体、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が195g/10分以上の結晶性プロピレン重合体部分と、エチレン・プロピレン共重合体部分とからなり、プロピレン・エチレンブロック共重合体全体に対してエチレン・プロピレン共重合体部分の割合が13.5重量%である。結晶性プロピレン重合体部分のMFR及びエチレン・プロピレン共重合体部分の割合の測定方法は、上記にて記載したとおりである。
なお、融解ピーク温度(Tm)は、DSC法により測定された融解ピーク温度であり、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC6200)を使用し、シート状にしたサンプル片を5mgアルミパンに詰め、50℃から一旦200℃まで昇温速度100℃/分で昇温し、5分間保持した後に、10℃/分で40℃まで降温して結晶化させ1分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の融解最大ピーク温度として測定した値である。
PP−1〜PP−3について表1にまとめて示した。
エラストマーA:三井化学社製、エチレン・ブテン共重合体「A4050S」(商品名)
エラストマーB:デュポン・ダウ社製、エチレン・オクテン共重合体「EG8842」(商品名)
エラストマーC:デュポン・ダウ社製、エチレン・オクテン共重合体「EG8407」(商品名)
エラストマーD:デュポン・ダウ社製、エチレン・オクテン共重合体「EG8180」(商品名)
エラストマーA〜エラストマーDについて表2にまとめて示した。
タルクA:顕微鏡等により拡大した画像から、アスペクト比の大きいタルクを10個選択し、平均したアスペクト比が7.5であり、平均粒径が5μmであるタルク
タルクB:顕微鏡等により拡大した画像から、アスペクト比の大きいタルクを10個選択し、平均したアスペクト比が16であり、平均粒径が6〜8μmであるタルク
なお、平均粒径は、レーザー回折散乱方式粒度分布計等によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径であり、測定装置として、堀場製作所LA−920型を使用した。
タルクA、タルクBについて表3にまとめて示した。
(4)成分(4):任意添加成分
炭素繊維:東レ社製、トレカTS12(商品名)
上記成分(1)〜(4)の成分を表4に示す割合で配合し、スーパーミキサーを用いドライブレンドした後、ホッパーより原料を供給し、神戸製鋼所製のKCM2軸押出機を用い溶融混練し得られたペレットを型締力350トンの射出成形機にて成形温度210℃、金型温度30℃で各種試験片を作製し、評価を行った。結果を表4に示す。なお、表4において、配合割合の単位は、重量%である。
表4に示されるように、本発明の必須構成要件における各規定を満たす、実施例1及び2に示す組成を持ったポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを射出成形して得られた部材は、何れも良好な成形性(高流動性)、物性バランス(高剛性、高衝撃強度)、寸法安定性(低い線膨張係数)及び優れた塗装外観品質のすべてを有し、工業部品部材、好ましくは自動車部品、例えばドアトリム、インストルメントパネル、ピラー、バンパー、サイドモール、ドアプロテクター、サイドプロテクター、バックドア、フェンダー、リアゲート、フェンダー付帯部品などのフェンダー周り用各種部品等の自動車部品、とりわけ好ましくはバンパー、バックドア、フェンダー、リアゲート、フェンダー付帯部品などの自動車外装部品等に適する性能を明らかに有していることが確認された。
例えば比較例1において、樹脂組成物の成形性(高流動性)、物性バランス(高剛性、高衝撃強度)及び優れた塗装外観品質は、実施例と同等であるにもかかわらず、寸法安定性(線膨張係数)に著しい差異が生じた。これは、成分(2)及び成分(3)による、寸法安定性(線膨張係数)の向上が著しく、成分(2)及び成分(3)が本発明の範囲を満たすことが必須であることを示している。
また、比較例2において、寸法安定性(線膨張係数)は、実施例と同等であるにもかかわらず、成形性(高流動性)、物性バランス(高剛性、高衝撃強度)及び優れた塗装外観品質に著しい差異が生じた。これは、本発明の範囲を満たす成分(1)及び成分(3)が、その他の成分と配合されることで、優れた成形性(高流動性)、寸法安定性(線膨張係数)及び物性バランス(高剛性、高衝撃強度)であるのに加えて、塗装外観品質を著しく向上させる点で不可欠であることを示している。
Claims (6)
- 下記の成分(1)〜(3)を、ポリプロピレン系樹脂組成物全体を基準として、成分(1)が35〜50重量%、成分(2)が15〜25重量%、成分(3)が35〜40重量%の割合で含有することを特徴とする自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物。
成分(1) メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が100〜110g/10分かつ融解ピーク温度が160〜165℃であり、チーグラー触媒を用いて重合されたポリプロピレン系樹脂
成分(2) メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が2〜30g/10分であるエチレン・α−オレフィン共重合体
成分(3) アスペクト比が15〜17かつ平均粒径が6〜8μmであるタルク - 成分(1)が、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が190g/10分〜220g/10分の結晶性プロピレン重合体部分と、エチレン・プロピレン共重合体部分とからなるプロピレン・エチレンブロック共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物。
- エチレン・プロピレン共重合体部分の割合が、プロピレン・エチレンブロック共重合体全体に対して10〜20重量%であることを特徴とする請求項2に記載の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物。
- 下記の特性(1)〜(4)を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物。
特性(1) メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が30〜40g/10分
特性(2) 曲げ弾性率(ASTM−D790準拠、23℃)が2500〜3500MPa
特性(3) アイゾット衝撃強さ(ASTM−D785準拠、23℃)が200〜350J/m
特性(4) 線膨張係数(JIS−K7197準拠)が4×10−5/℃以下 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車外装部材用ポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形して得られることを特徴とする自動車外装部材。
- 塗装表面のウェブスキャン平均値が、30以下であることを特徴とする請求項5に記載の自動車外装部材。
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